【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】

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267 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 00:05:23.70 ID:EhIJGcrZo

√ 2018年 10月08日目 朝:高知


陽乃「……ん。止まるわ」

唯一千景の実家を知っているひなたの案内でまっすぐ高知へと向かった陽乃は、

田園地帯が広がる中を進み、止まっているバスの中を改める。

陽乃「運転手と……乗客は学生5人のようね。特に問題なさそうだけど」

千景のいた痕跡もないため、

ここから出て行ったというわけではないようだ。

樹海化している為、存在そのものが痴漢されているはずの乗客達は何も起きていないのが正常だが、

万が一のこともあると考えていた陽乃は一息ついて、抱きかかえているひなたを見下ろす。

陽乃「……吐きそうなら休むけど?」

ひなた「だ、大丈夫です……先を急ぎましょう」

普段使える移動手段が軒並み封じられており、徒歩で移動するくらいいか出来ない。

もちろん、それでは間に合わないからと九尾の力を使っている陽乃がひなたを抱きかかえて全速力で移動してきたのだが……

いささか、一般人には耐えがたいものだったようで顔が青い

陽乃「そう? 吐いたら放り投げるわよ」

ひなた「肝に銘じておきます」

忠告しつつ、最初よりは勢いを落として道なりに進み、

一件の建物の前で足を止めた。
268 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 00:20:52.25 ID:EhIJGcrZo

1階建てで、古めかしさを感じるところどころの傷みが良く目立つ建物

周辺には雑草が生い茂っており、

庭らしき場所もあまり手が入れられている様子がない。

陽乃「……人、住んでるの?」

ひなた「は、はい……その、はず、です」

下ろした傍からふらふらと数歩歩いてすぐに蹲って口元を抑えたひなたを横目に、

陽乃は表札を確認する。

【郡】

と、苗字が書かれているので、

同姓がこの村の中にいなければ、ここが実家で間違いないだろう。

そもそも、元巫女の代表として情報を多く持っていたひなたが知っている場所がここだ。

ココでないのなら、もう見つからない。

陽乃「……ふむ」

ひなた「何か、気になることが?」

陽乃「あぁ、人気が無いと言うか……陰惨な空気を感じるのよ。ここを実家とは思いたくない感じ」

ひなた「……言われてみれば」

陽乃「とにかく、中に入るわよ」

ひなた「鍵――」

鍵はあるのか。そう、ひなたが問うまでもなく、陽乃が取っ手に手を懸けた瞬間にガチャリと音がして、たやすく扉が開く。

ひなた「……九尾さんですか?」

陽乃「貴女はそこで待っていても良いのよ」

ひなた「いえ、私も行きます」
269 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 00:43:26.52 ID:EhIJGcrZo

中に入ると、酷い生活臭が鼻を突く。

他人の生活感は好めないと言う人も少なくはないが、

これはその領域を逸している

纏められただけのゴミ袋、ほったらかしにされてカビの生えている靴

埃もところどころ溜まっていて、掃除の手も足りていないように見える。

ひなた「……これは」

陽乃「私の家よりは綺麗にしてるのね」

ひなた「久遠さんの家って」

色々と大変な目に遭って、

今は半分以上が喪失し、虫の巣窟となっている久遠家

そこに比べれば、確かにマシではあるのだが。

ひなたは比べられるものではないと眉を潜める。

人が住まずに朽ちていくのと、人がいながら朽ちるのとでは話が変わってくる。

郡家は後者だ。

それが、良くない状況であることを示唆しているのは明白だった。

陽乃「貴女はそこにいてもいいのよ」

ひなた「……いえ」

陽乃「そう……なら、靴はちゃんと脱ぎなさい」

言われ、足元を見たひなたは、

自分の右足があと少しで土足のまま床を踏みそうになっていると気付いて、慌てて靴を脱ぎ、

先に進んでいた陽乃の後を追った。
270 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 01:01:54.28 ID:EhIJGcrZo

平屋ではあるものの、2階部分を1階に置いたような広さはなく、

敷地としてはやや手狭に感じられる程度で、玄関に続いている廊下からすぐに居間へとたどり着いた。

やせ細り、色素の抜けた髪、まるで年老いた女性のような風貌で臥せっているのが1人、
その奥の襖を開いて今まさに出てこようとしている男性が1人

男性の視線は一度は女性に向けられたものの、すぐに逸らされた揺らぎが感じられ、

顔は少しばかり顰められているように見える。

陽乃「……郡さんの家族構成って、貴女知ってるの?」

ひなた「……」

陽乃「答えて。上里ひなた」

老婆のような女性。

その傍らに膝をついているひなたに脅迫に近い声色で言うと、

ひなたはゆっくりと頭を下げた。

ひなた「郡千景さん。それとご両親のみです」

陽乃「そう」

ひなた「お母様については、天恐のステージ2と聞いていましたが……」

陽乃「どう見ても、そんな軽くは見えないわね」

祖母にも思える見た目でありながら、千景の母である女性。

それから苦々しく目を背ける父親。

そして、放られた庭やゴミ袋……廊下にも転がっていた空き缶

陽乃「確かに、こんな場所に戻されたって精神衛生上、好転するわけがないわ」

両親が生きているならいいじゃない。と、思う気持ちはまだ残るが、

自力では日常生活もままならない母親と、腐っているような父親とでは、

そう思えない気持ちも理解が出来る。
271 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 01:02:19.74 ID:EhIJGcrZo

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 06:17:30.02 ID:PkiopWCuO

陽乃さんとは別ベクトルで悲惨な環境だな…
どうすれば千景のこと助けられるだろうか
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 18:07:56.13 ID:ihDcxAkHO
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
274 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 23:49:21.65 ID:EhIJGcrZo
遅くなりましたが、少しだけ
275 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/06(金) 23:53:30.87 ID:EhIJGcrZo

ひなた「どうにかならないんでしょうか……」

ひなたはそう呟いて、居間の天井にある電球を嵌めるための枠を見つめる。

そうしてふと、おもむろに陽乃を呼ぶ。

ひなた「久遠さんの力なら天恐をどうにかできるのでは?」

陽乃「はぁ?」

ひなた「藤森さんに行った、忘却です」

陽乃「……」

陽乃は口を閉ざしたが、

陽乃が持つ力であれば間違いなくこの状況は改善できる。

母親であろう女性の天恐は、九尾の力で忘却させることが可能だし、

老いまではどうにもならないかもしれないが、

肉体的な衰え程度なら、今は歌野の力となっている宇迦之御魂大神様の力で回復させられるはず。

かといって、それをしてあげる義理はない。

陽乃と千景の関係は、そうしてあげるようなものではないからだ。

ひなた「久遠さん、してあげることは可能ですか?」


1、可能だけど、嫌よ
2、出来ないわ
3、可能だけど、それが?
4、してあげても良いけど、郡さんの態度次第ね
5、する理由がないわ


↓1
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 23:54:09.40 ID:ERZc07pfO
4
277 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 00:18:25.01 ID:aeomgeKDo

陽乃「してあげても良いけど、郡さんの態度次第ね」

ひなた「う……」

陽乃「今の状態でやってあげるわけがないじゃない。何のメリットもないし」

陽乃はそう吐き捨てるが、メリットはある。

陽乃が両親を救うことで千景からの印象が変わる……かもしれない。

が、もちろん可能性はものすごく低く、逆に悪化する可能性の方が高い。

天恐はステージが上がれば手の施しようがなくなる。

それは専門の病院に入院したとしてもだ。

それを改善できた? あの久遠陽乃が? 絶対に良からぬことをしたはずだ。と。

正直、ほぼデメリットが強い。

だからと言って、今の状態で千景が態度を改めるとは思えない。

家庭環境を改善できる可能性があると言っても、

千景がそれを信じないだろうし、それを頼ろうともしないだろう。

ひなた「助けることは、可能なんですよね?」

陽乃「出来るかできないかで言えば」

ひなた「っ……」

陽乃「言っておくけど、あなたが悩んだって無意味よ」
278 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 00:46:54.73 ID:aeomgeKDo

頭を抱えるひなたに陽乃はさらっと助言してため息をつく。

この家庭環境は改善するべきだ。

特に精神的に余裕がない千景のところだから、

少しでも改善させるには一つでも多くの変化が必要のはず。

そうでなくても、ひなたはこの状況を見過ごせないだろう。

だけれど、

もし仮に陽乃から歩み寄っても、千景はきっと態度を変えてはくれない。

そして、陽乃から歩み寄ることがなければ、千景はずっとこのままで、

むしろ悪くなっていく一方だろう。

だから、無意味。

正直に言ってしまうと、改善する余地がない。

もちろん、千景からのバッシング覚悟で両親をどうにかすることも一つの手ではあるが、

千景と陽乃の関係が良くなることはない。

だからひなたも頭を抱えてしまう。

こじれすぎているのだ。

ひなた「はぁ……」

電気をつけられない居間はカーテンも閉め切られていて、夜と勘違いしそうなほどに暗い。

まるで、郡家を表しているかのように。

ひなた「八方ふさがりです」

陽乃「だから無意味なのよ。この状況……変えたところでって感じだわ」

床に転がるゴミを一瞥し、父親の脇から今の奥の部屋を覗く。

廊下や居間よりももっと生活感溢れるその部屋は、

とてもではないが足を踏み入れたくないような酷いありさまだった。
279 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 00:53:53.77 ID:aeomgeKDo
↓1コンマ判定 一桁

0 00 樹海化解除
1〜4 千景の部屋
5〜9 周囲の反応
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/07(土) 00:56:00.95 ID:+wLsjERQO
281 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 01:00:10.77 ID:aeomgeKDo

では本日はここまでとさせていただきます
明日は可能であればお昼ごろから
282 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/05/07(土) 02:42:43.58 ID:hdOI7oi00
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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283 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/07(土) 05:11:07.81 ID:Ad4xFS9HO

これは散策継続だろうか?
関係改善の手掛かりが見つけられるといいけど…
284 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 17:53:54.91 ID:aeomgeKDo
遅くなりましたが少しずつ
285 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 18:15:31.36 ID:aeomgeKDo

ひなた「そろそろ戻った方が良いのでは……?」

陽乃「まだ平気よ」

ひなた「ですが……」

巫女にとっては本来、ほんの一瞬のできごと。

瞬きする間に誰かが傷ついたり、

誰かの命が失われたりするのが、バーテックスの侵攻だ。

しかし、今は九尾の加護によってその一瞬を知覚している為、不安なのだろう。

ここで樹海化が解けたら父親に発見される。

千景の友人としてここにきていることにすれば多少は取り繕えるからどうにかなるとは思うが、

千景本人に知られると面倒だ。

特に、陽乃は。

ひなた「久遠さん?」

その陽乃は、父親の足元にしゃがんで奥の部屋に体の半分を潜り込ませて、

何をしているのかと様子を窺っていたひなたに向かってくしゃくしゃに丸められた紙を放った。

ひなた「これは……」

陽乃「随分とお優しい激励がたくさん来ているみたいよ」

ひなた「優しい激励ですか……これが」
286 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 18:31:41.71 ID:aeomgeKDo
陽乃に投げられた紙を広げたひなたは、

優しい激励とは思えない罵詈雑言に思わず手に力を込めてしまう。

千景や、その両親には辛い言葉だ。

それを平気で書きなぐり、あまつさえ差し出せてしまう人の悪意に心が痛み、

冗談でもそれを優しい激励と言えてしまう陽乃にも、傾く。

軟禁される以前から、陽乃の評判は最悪だった。

3年前から、相当――酷いことになっている。

それは現実的にも、ネット上でも変わらずに、陽乃へと向けられていた。

だから【クズ】と書かれていても【死ね】と書かれていても、

陽乃は特別、何も思わないのだろう。

ひなた「激励ではありませんよ。これは、罵倒というんです」

陽乃「そう? クズがクズと言って、生かされてることも知らないくせに死ねって言ってるなんて、馬鹿みたいじゃない?」

ひなた「どうしてそう、笑えるんですか……」

陽乃「こんなのにいちいち怒ってたらキリがないでしょ。貴女は相手してあげるの? 説明会とかしてあげるの?」

私だったら。と、

陽乃はにこやかに笑って他の紙を開いてひなたへと見せる。

陽乃「ツアーに引き摺り出して役立って貰うわね。役立たずって言えるほど、自分が有益だって思っている人もいるみたいだから」

実際、餌には使えそうだなんて陽乃は呟く。

ひなた「怖いこと言わないでください」
287 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 19:11:53.01 ID:aeomgeKDo

陽乃「逃げる餌に喰いついてくれれば、勇者が安全に対処できるのよ? 怪我が減るわ」

ひなた「本当にやらないでくださいね? 大変なことになってしまいますから」

陽乃「分かってるわよ」

千景はともかく、

若葉や友奈、杏も球子も、歌野だって

みんなそれを認めないだろうから、確実に悪手だ。

陽乃「それはそれとして、これを真に受けるような素直な子は辛いでしょうね」

ひなた「……千景さんの前で絶対に言わないでくださいね」

煽ってるのかとか、喧嘩売っているのか、言い合いになること間違いなしだとひなたは不安そうだが、

陽乃は素知らぬ顔で「はいはい」と手を振る。

陽乃「素直な可愛い子をこっから引っ張り出すか、周りをどうにかしないとそれこそ面倒なことになるわよ」

ひなた「そうですね……」

陽乃「大社に状況を知らせたところで、まともに改善されるかしら」

ひなた「周囲の嫌がらせ……を、止めることは大社にもリスクがあるので、おそらくは郡家そのものを引越しさせるという手段を取るかと」

陽乃「あくまでこの両親と一緒にいさせる気?」

ひなた「彼らは大人ですから。子は親と、親は子と。その方が良いと思うのでは?」

陽乃「ふむ……」

本来なら、そうだろう。

けれど、精神的に摩耗しているような両親と千景が一緒にいて意味はあるのだろうか。


1、もう少し散策を続ける
2、そろそろ戻る
3、他の家の様子を見に行く
4、まぁ、郡さんを高嶋さん達と一緒にいさせれば良いだけなんだけど


↓2
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/07(土) 19:16:12.96 ID:aisY0LVd0
2
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/07(土) 19:16:54.76 ID:dP9IRpgzO
3
290 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 20:42:06.95 ID:aeomgeKDo

陽乃「ひとまず、他のところも見てみましょ」

ひなた「他……って、置いていかないでくださいっ」

考える暇も与えてくれずに先に行ってしまう陽乃を慌てて追いかける。

別室ではなく、

郡家を出て道なりに歩いている陽乃の少し後ろを、ひなたは歩く。

ひなた「久遠さんどちらに……」

陽乃「郡さんの状況はある程度分かったから、他を見てみたいのよ」

ひなた「なるほど……侵攻によって被害が出ているご家庭もあるかもしれませんね」

陽乃「だからってどうするわけでもないわよ」

ひなたは何か期待しているのかもしれないが、

その家に対して何らかの施しを与えるわけではない。

死者をよみがえらせる――ことも、もしかしたら不可能ではないかもしれないけれど、

出来たとして、代償は相応のものだから魂が持っていかれることもあり得るし、

今は対話を出来る状況でもない。

あくまで、様子を見るだけだ。

陽乃「諏訪とは違って随分と余裕があるはずなのにね」

ひなた「……そうなんですか?」

陽乃「あっちは、もう限界が近かったわ。限界が近いからこそ、団結するしかなかったのかもしれないけど」

あるいは、勇者である白鳥歌野と、巫女の藤森水都の人徳がなせる業か。
291 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 22:57:13.99 ID:aeomgeKDo

陽乃「……ふむ」

千景と違って二階建ての住居で、庭もしっかりと手入れされている家

千景と同じ平屋だが、それなりに広い敷地を持つ家

いくつかの住居に勝手にお邪魔して回った陽乃は、目を細める

ひなた「何か気になることでも?」

陽乃「随分と、平和だと思って」

ひなた「平和?」

陽乃「だって、平時と変わらない状態を維持していたでしょう」

廊下に空き缶が落ちていたり、ゴミ袋が溜まっていたりはせず、

玄関自体も綺麗に整えられていた。

室内や住民にしても、まるで侵攻なんて行われていないかのような状態だった。

もちろん、それが悪いとは言わない。

平穏を保つために、何か別のことに注力するのはおかしくないからだ。

けれど。

陽乃「侵攻が行われていて、その影響で誰かが傷ついていて、失われていて。それが恐ろしくて悲しいから郡さんの家にはあんなものがあったはずなのにね」

まるで、そんな恐怖も悲しみもないくらいに、周囲は平和に思える。

陽乃「結局は、自分には関係のないことだから荒んでいない。たった一つ鬱憤を放り投げればそれで気が晴れるのよ」

身内が亡くなったり、大切な何かが失われて

それが穏やかなものではなく、理不尽であったなら、平静でいられるものか。

生前のままを当たり前のように生きていけるものか。

陽乃「勝手に期待して、勝手に手のひら返して、みんな――」

ひなた「久遠さんっ」
292 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/07(土) 23:43:38.89 ID:aeomgeKDo

それ以上は駄目ですと、ひなたに手を引っ張られて陽乃は言葉を止める。

言ったところでどうにもならない――とは思えない。

陽乃が何かするわけではないし、

神様はいるけれどそれを叶えはしないだろう。

しかし、間違いなく行動に移してしまう存在がいる。

ひなた「久遠さんは、千景さんの為にも怒るんですね」

陽乃「まさか」

嘲笑するように笑った陽乃は、ひなたを見つめる。

陽乃「あの子を刺激されると私達が困るじゃない。殺されかけたの忘れさせたかしら」

ひなた「忘れるわけありませんよ……たとえ、そうされていたとしても」

ひなたは殺されかけただけで、傷1つ負わなかった。

その代わりに陽乃が深手を負って、

ただでさえ忘れられない出来事が絶対に忘れてはならないものになったのだから。

ひなた「ですが、久遠さんも千景さんも通じるものがありますから……」

陽乃「だからってあんな子のために怒ってあげる義理はないわ」

ひなた「そうですか……」
293 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 00:21:41.78 ID:x8kzl1ISo

歌野がいたら何か茶化しの1つでも入れられるのだろうか。なんて、

ひなたは掴んだままの手を握る。

当然のように握り返されたりはしないものの、

煩わしいと振り払われることもなく、

少しは距離も縮まったのかとひなたは陽乃の様子を窺って。

ひなた「久遠さん……その、差し出がましいことだとは思いますが、一つだけ」

陽乃「それを言ったってどうにもならないことだって、理解はしているのね?」

ひなた「……」

陽乃を見るひなたの一方で、陽乃はひなたのことを全く見ていない。

しかし、その動きを見ているかのようにふっと息を吐く。

ひなた「可能な限り、千景さんを気遣って頂けないでしょうか」

千景は現状、どうしようもない。

内も外も完全に取りつく島がない状態で、殺意さえある。

それと比べれば、

言葉はきついが内心では突っ撥ね切れていないのが垣間見えている陽乃の方がまだ、

話が通じるし、冷静に対処してくれる。はず……と、ひなたは申し出る。

ひなた「どちらも反発し合うか、片方だけでも歩み寄る姿勢を取れるかで全く違ってくると思うので……」


1、それで貴女が殺されるとしても私は責任取らないわよ
2、無理に決まってるでしょ
3、今でも十分気遣ってあげてるじゃない
4、で? それをして私に何か利益があるの?


↓1
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 00:22:47.07 ID:9WNdMi/l0
1
295 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 00:24:32.04 ID:x8kzl1ISo

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であればお昼ごろから
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 00:33:50.27 ID:XKOqrpwtO

今の千景だと陽乃さんを巡って周りも傷つけかねないし何とかならないもんかなぁ
297 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 16:46:11.30 ID:x8kzl1ISo
では少しずつ
298 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 16:56:35.43 ID:x8kzl1ISo

陽乃「それで貴女が殺されるとしても私は責任取らないわよ」

ひなた「……お願いしなければ、責任取ってくれるんですか?」

陽乃「貴女は私のそばを離れられないから、手を抜かなくていいのならある程度の責任は持ってあげるわよ」

全部ではないにしても、

ひなたがここまで立場的に追い込まれているのは陽乃の存在が大きく影響している。

大社がもう少し考えてくれるなら。とは思うけれど、期待する気のない陽乃としては、目の前にあるものが全てだ。

大社の施設に置いておくと言う選択肢もあった中で、

陽乃は、ひなたを連れ出すことにしたのだから、その分の責任はある。

授かっている能力的には千景の方が下であっても、

千景だって勇者なのだから、手を抜くようなことをしても他人の身の安全を保障できるとは思えない。

ひなた「でしたら、お願いします」

ひなたは自分の胸元に手を当てながら一礼するように言う。

ひなた「千景さんをどうかよろしくお願いします」

陽乃「殺されるわよ」

ひなた「……はい」

陽乃のそれはただの脅迫には収まらない。

実際にひなたは殺されそうになったし、

陽乃がそこにいなければ、本当に殺されてしまっていた。

ただの巫女である自分が出しゃばった結果とはいえ、だ。
299 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 17:15:09.65 ID:x8kzl1ISo
あの頃の千景は本気だった。

まるで容赦なく、確実に殺そうとして来ていた。

それがより悪化しているであろう今の千景は、些細なことでも見逃さないはず。

ひなたは陽乃の左手を見る。

九尾の力で補われているとはいえ、まだ包帯のまかれているその手は、

中指の辺りから縦に切り裂かれた痕がまだ痛々しく残っている。

ひなたを庇わなければ怪我をせずに対処できただろうし、

そもそも、ひなたが千景に向かわなければあんなことは起こらなかったかもしれない。

ひなた「もしもそれで命を落とすことになっても、それは私の選択の結果ですから」

陽乃「ふぅん……」

ひなた「不満。ですか?」

陽乃「だったら遺書でも書くか、事前に周囲に伝えておいて頂戴。全責任は自分にありますって」

ひなた「準備しておきます」

陽乃「……馬鹿じゃないの」

ひなた「え――きゃっ!?」

陽乃は一瞬だけ、ひなたを見つめて顔を顰めると、

捕まれていた手を引いてひなたを躓かせ、その勢いのまま抱きかかえる。

ひなた「久遠さん……?」

気に入らないのかと問いかける視線を陽乃は無視して、歩き出す。

ひなたが遺書を書こうが事前に言いふらしていようが、

陽乃がそうさせたのではないだろうか。などと疑われるのが関の山だ。

陽乃はそうできてしまいかねない力があり、それを大社も千景も知っている。

ひなたを大切に想う若葉は陽乃寄りだが、精霊の影響を受けてまで正常な考えで居られるだろうか。

陽乃「この村は居心地が悪いわ」
300 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 17:26:10.13 ID:x8kzl1ISo
↓1コンマ判定 一桁

1,3,6,7,9 樹海化解除
4 九尾
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 17:28:17.94 ID:1u/bCw6KO
302 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 18:05:56.39 ID:x8kzl1ISo

九尾「主様」

千景の実家がある高知の村に広がる田園地帯

合間を縫って歩いていた陽乃のすぐそばに、大きな狐が姿を現した。

金色の毛並みと赤い瞳を持つ、陽乃の精霊、九尾

ずっと大人しくしていた九尾が姿を現したことに陽乃は少し警戒して目を細める

陽乃「……何かあった?」

九尾「主様、戦闘に介入する気はあるかや?」

陽乃「苦戦でもしてるの?」

ひなた「若葉ちゃんに何かあったんですか?」

九尾「乃木若葉に限らぬぞ」

九尾は陽乃ではなくひなたに目を向けながら口を開く。

九尾「郡千景の視野が狭い。死人は出ぬとは思うが、無意味な怪我人が出るやもしれぬ」

ひなた「友奈さんは……」

九尾「その高嶋友奈がまっさきに重傷を負うぞ」

死人は出ないとは思う。

九尾はそう言ったが、それはあくまで今は。というだけだろう。

重症を負えば死ぬ可能性が高くなる。

なにより、友奈は病み上がりで本調子に比べて衰えているだろうから、千景をカバーしきれるとは思えない。
303 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 19:02:11.52 ID:x8kzl1ISo

陽乃「だから私に出て行けと? 死ぬわよ私」

九尾「ちょうどよいではないか。その娘を使えばよい」

ひなた「私に出来ることがあるなら――」

陽乃「貴女は黙ってて」

ひなた「っ」

ひなたの口を塞いで、九尾に目を向ける。

九尾の使えは道具としてだ。

人として協力し合うのではなく、使い捨ててしまえばいいと言う程度の認識。

それはお気に入り登録されているひなたと言え例外ではない。

陽乃「上里さんを無駄に使い潰すの? 郡さんのために?」

九尾「主様が日頃から望んでいることではないか。勇者を生かせば主様の労が減ると。であれば巫女を使うことに躊躇いは不要であろう」

陽乃「上里さんは乃木さんのために使う予定でしょ」

九尾「乃木若葉の負担を減らすより、主様が死なぬようにする方が有益であろう」

ひなた「むぅ……むぐっ……」

戦闘に手を貸さない場合、

最悪友奈が死ぬか重傷を負うことになるが、戦闘自体は終わるはず。

かといって戦闘に出て行ったら本当に死にかける。

歌野のおかげで多少は改善されたため、使いしすぎなければ死にはしないはずだが。


1、上里さんは使わないわ
2、高嶋さんが傷つく方が、あの子にはいい薬になりそうね
3、行くだけ行くわ。死なれたら困るもの
4、上里さんはどうするのよ。巻き込まれるわ


↓2
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 19:05:36.20 ID:XwgMsvWhO
4
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 19:05:58.10 ID:qabCvtJx0
2
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 19:06:50.89 ID:5p0/MIZtO
1
307 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 19:55:19.30 ID:x8kzl1ISo

陽乃「高嶋さんが傷つく方が、あの子にはいい薬になりそうね」

九尾「ふむ……」

千景にとって、友奈はかけがえのない存在だ。

それが自分のせいで深手を負ったとなれば、千景も多少は大人しくなるかもしれない。

ひなた「っ……むっ!」

陽乃の腕の中でもがいたひなたは、塞げた口を解放させて、陽乃を見つめる

ひなた「それで友奈さんが死んでしまったら大変なことになってしまいます」

陽乃「だから?」

ひなた「……気遣って、あげてください」

陽乃「はぁ」

ひなた「久遠さんっ」

友奈が死ねば、千景の暴走はもう止められなくなるだろう。

自分の命だなんてなげうって、何か、とんでもないことをしでかす可能性もある。

友奈が多少の手傷を負う程度なら薬になるかもしれないと言うのは理解できる話だ。

自分の行動を改めることにだって繋がってくれればいい。

もちろん、そんな手段を取らずに済むのが一番ではあるけれど。

ひなた「千景さんは友奈さんを失ってはいけません……きっと、久遠さんだって」
308 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 20:22:06.62 ID:x8kzl1ISo

すぐ近くで、くつくつと馬鹿にするような笑い声が聞こえる。

大方、きっぱりと断っておかないからだと思っているのだろう。

陽乃はひなたの死の責任を取らないと言い、

ひなたはそれでも構わないと言った。

それは受けると言ったと取られても仕方がない。

ひなたは陽乃の性格から見て、気遣ってくれると考えている。

たとえそれで、ひなた自身が死ぬことになったとしても。

陽乃「まぁ、死ぬ覚悟があるのなら」

ひなた「あります」

陽乃「あのね――」

ひなた「お願いします」

陽乃「……」

出来ることが些細なことでしかなかったから、

大きく貢献できるであろう巫女としての責務を二つ返事で受け入れた上里ひなた

自分の命さえも、利用できるなら利用しようとする。

なるほど、九尾が笑うわけだ。と、陽乃は目を細める。

九尾「それで?」

陽乃「行くしかないでしょう。高嶋さんが死んで困るのは事実だもの」
309 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 20:50:37.50 ID:x8kzl1ISo

怪我なら友奈があとで慰めてくれるし、

そこから暴走してしまう可能性も格段に下がる。

けれど、友奈が死んでしまったら千景に手を差し伸べる者がいなくなる。

若葉では力不足。

球子と杏でも、無理だ。

歌野と陽乃はもはや論外である。

陽乃「上里さん、貴女を連れていくことは出来ないわ」

ひなた「はい。言われなくても」

九尾「連れて行かぬとこやつだけでは戻れぬぞ。後々主様が回収しなければならぬ」

陽乃「はぁ?」

九尾「当然であろう。妾の加護であれ万能ではない。主様が戦うのであれば、こやつの自由は保証できぬ。なにより、人目につく」

陽乃「……そう」

ひなたに徒歩で帰ってね。とは言えるが、

絶対に病院にはたどり着かないし、どこかで樹海化が解けてひなたが衆目に晒される。

大社に見つかればまた連れていかれることになるはずだ。

かといって、戦場に連れていくわけには。と、陽乃は拳を握る。

ひなた「もし、これで久遠さんとお別れすることになっても――本望です」

それが、戦場で死ぬことであろうと、大社に連れられることであろうと。

選択の結果であると。


1、ひなたを送ってからにする
2、隠れていてもらう ※後程回収
3、ひなたを連れていく
4、ひなたに任せる
5、帰らせる

↓2
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 20:56:32.44 ID:9WNdMi/l0
1
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 20:57:04.23 ID:XwgMsvWhO
1
312 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 21:19:32.58 ID:x8kzl1ISo

陽乃「良いわ。送っていく」

ひなた「そんな悠長な――」

陽乃「私は貴女を信用してるわけじゃないの。一人で帰して面倒ごとに巻き込まれたり、ましてや大社に使って情報漏洩なんて言語道断」

今すぐに友奈が死ぬわけではないと九尾は見ているようだし、

どちらもリスクはあるが、

大社に監禁されたり、勇者に対し鬱憤が溜まっている人々に捕えられるよりは良い。

前者は施設を壊せば済むが、

後者は最悪命に関わる上に、若葉のメンタルまで傷が付く。

ひなた「久遠さ――っ」

陽乃「良いから黙ってなさい。舌を噛むわよ」

九尾の背中に飛び乗って、ひなたの頭を胸に押し付ける。

千景に加えて若葉は無理だ。

今の死に体で心神喪失した勇者2人は相手に出来ない。

陽乃「貴女が死ぬのはどうでも良い。でも、私の足を引くような死に様は晒さないで頂戴」

ひなた「久遠さん……」

身を屈め、今すぐにでも駆け出しそうな九尾の背中を撫でて。

陽乃「九尾、全力で」

そう、指示を出した。
313 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 22:33:02.91 ID:x8kzl1ISo

√ 2018年 10月08日目 朝:病院


九尾は陽乃達が誘引している病院の出入り口前で止まる。

陽乃はひなたを抱えて背中から飛び降り、

病院の方へとひなたを歩かせる。

陽乃「病室までは自分で行けるでしょう」

ひなた「……白鳥さんは連れて行かないのですか?」

陽乃「私より死ぬ可能性が高いから」

歌野は、傷つけば傷つくほど回復する

つまり、それだけ力を消耗しやすい

にもかかわらず、

他人までも癒そうとするから、より多くの力を消費することになる。

今はそれをしていい身体ではない。

陽乃「私に協力したくてたまらない貴女に役目をあげる」

歩いていくひなたにため息をついて声をかけると、

ひなたはぴたりと足を止め、振り返る。

ひなた「白鳥さんを行かせないこと。ですね」

分かってます。と、ひなたは言う。

本当なら連れて行って欲しい。

いいや、連れていくべきだ。

そうしなければ、勇者達が死なずとも陽乃が死ぬかもしれない。

けれど、代わりに歌野が命を落とす。

それは、陽乃が絶対に望まない結果だ。
314 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 22:53:58.89 ID:x8kzl1ISo

陽乃「分かっているならいいわ。さっさと戻りなさい」

ひなたが1人で帰れば、

歌野は間違いなく異変に気付くだろう。

こうしてここにいるだけでも、歌野は勘付くかもしれない。

それだけの繋がりがある。

可能な限り早くと九尾の背中に飛び乗った陽乃に、

ひなたは名残惜し気に目を向ける。

ひなた「どうか、ご無事で」

陽乃「私を誰だと思ってるのよ。貴女達」

ひなた「そうですね。とんでもない、命知らずです」

それも、自分の命を。

それは勇者とはとても呼びたくない代物だ。

だけれど、大社も世界もそんな勇者を求めている。

ひなた「戻ってきたら、私が全身全霊を持って看病いたします。私の耳かきは若葉ちゃんのお墨付きなんですよ」

陽乃「そう。じゃぁ、乃木さんにでもしてあげなさい」

ひなた「……」

言い捨てて九尾と共に駆けていく陽乃を見送って、ひなたは踵を返す。

急がなければ、歌野が飛び出していく可能性もあるからだ
315 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 22:59:11.21 ID:x8kzl1ISo
状況判定

↓1コンマ

01〜00 ※良〜悪

※+20
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:01:07.25 ID:8dl1lDFKO
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:01:14.87 ID:XZpxTrHpO
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:03:11.74 ID:uFmriM7kO
危なかった
319 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/08(日) 23:05:28.15 ID:x8kzl1ISo

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から

状況判定:45
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/08(日) 23:22:42.65 ID:/rLCmKjgO

状況的には可もなく不可もなくって感じか
みんなを守りながら戦うとなると今の状態の陽乃さんはどこまで持つのだろう?
321 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/10(火) 22:41:51.45 ID:k2b6G5HEo
では少しだけ
322 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/10(火) 22:51:31.37 ID:k2b6G5HEo

全てが静止してしまっている世界から、

樹木へと変換された世界へと移り変わって――爆音が鼓膜を震わせた。

陽乃「あら……」

九尾が呼びつけてきた割には、

意外に、状況は悪くはないと見える。

全員がいるときに比べると押されているし時間がかかっているけれど、

暴走気味の郡千景、病み上がりの高嶋友奈

連戦続きの乃木若葉と土居球子

そう考えれば、十分に善戦していると言えるだろう。

陽乃「完成型……では、無いのね。1体いるけど10体くらいいたのかしら」

九尾「そんなわけがなかろう。元々は3体いたが乃木若葉と郡千景がそれぞれ討ち果たした」

陽乃「なら私来なくたって」

九尾「時間をかけてよいならば問題は――」

ふと、影が出てきたかと思えば急激に大きくなっていく。

鳥が飛んでいるわけではなく、

敵の攻撃でもないそれはあまり聞き覚えのない声を漏らしながら、落ちてくる。

九尾「跳ね返すかや?」

陽乃「やめなさいよ。絶対」

距離を見計らって、僅かに後ろに下がった陽乃はその落下物をしっかりと受け止めた
323 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/11(水) 00:06:06.16 ID:G9AneUnPo

友奈「うっ……」

陽乃「落ちるなら私のいないところにしてくれない? 危ないから」

友奈「久遠……さん……?」

友奈の血だらけの手が陽乃の頬に触れる。

神樹様の力を借りている装束はところどころ破け、

白を基調としていた色合いは友奈の血で赤黒くなっており、

右手の手甲は砕け散ってしまっている。

陽乃「残念だけど、今のわたしには治癒能力はないわ」

友奈「……どうして」

陽乃「貴女達が体たらくだからよ。いつまで経っても戦いが終わらない。戦いが終わらなきゃお昼ご飯も食べられない。分かる? お腹が空いたの」

友奈「そんな、理由で……」

ボロボロになっていても、まだ勇者の力がある友奈は陽乃の胸を押して、

どうにか、足元の樹木に降り立つ。

友奈「グンちゃんは、私が、どうにかするから……」

陽乃「ふぅん……出来るの?」
324 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/11(水) 00:29:31.00 ID:G9AneUnPo

友奈「久遠さんよりは、どうにかできます……」

友奈はお人よしだ

けれど、その友奈をもってしても、

今の陽乃と千景は希望的観測ですら語れない領域にあると考えているようだった。

その考えは正しい。

陽乃と千景が近づけば、バーテックスそっちのけだ

だとは言え、友奈も満身創痍だ

あの千景のそばにいては、死ぬかもしれない。

その前に千景が死ぬかもしれないけれど。

陽乃「……」

考えている間にも友奈は戻るために歩みを進めていく。

ふらつきながら、血を流しながら、倒れそうになりながら。

千景は初期型をやたらめったらに倒し続けている。

進化型までの距離はわずかに遠く、そこにも段々と集まってきている。

陽乃「バーテックスを、叩くべきか……」


1、バーテックスを叩く
2、千景のもとへ
3、若葉のもとへ
4、球子のもとへ


↓1
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/11(水) 00:33:52.21 ID:mHaRwj5cO
1
326 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/11(水) 00:35:14.01 ID:G9AneUnPo

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であれば通常時間から
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/11(水) 00:42:37.90 ID:mHaRwj5cO

高嶋さんも入院期間が延びそうだなぁ
千景のこともあるし何とか回復させてやりたいけど…
328 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/05/13(金) 03:49:00.50 ID:cyfAcyI00
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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329 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/13(金) 22:51:07.52 ID:oxF74IG/O
すみませんが本日もおやすみとさせていただきます
明日はその分お昼頃からを予定しています
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/13(金) 23:00:18.07 ID:qJKgs0UdO
乙です
331 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 17:33:56.68 ID:5ubqe3wMo
遅くなりましたが少しずつ
332 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 17:42:08.81 ID:5ubqe3wMo

陽乃「……向こうより先にバーテックスを叩くわ。九尾」

九尾「よかろう。乗れ」

ひなたがいないからと、屈みもしない九尾の背中に飛び乗って、

陽乃は向かう方向を指示する。

友奈が飛んできた方向、向かった方向。

それと逆の方でも戦闘が行われていると思われる動きが見えるため、

友奈と千景、球子と若葉

それぞれで分かれて戦っているということだろう。

戦略的にそうなったのか、

それ以外の要因でそうなったのかは分からないけれど、後者であれば非常に脆い。

かといって千景の方の救援に行くわけにはいかないし、

若葉達の方に行けば時間を取られる。

何より――陽乃はバーテックスを引き付けやすい。

なら、行く先はその中心だ。

左右の敵戦力を惹きつけて負担を減らしつつ、進化型を叩く。
333 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 18:22:08.36 ID:5ubqe3wMo

樹海を全速力で駆け抜けていく九尾の背中に跨りながら、

陽乃は、友奈の向かった方角へと目を向ける。

友奈は病み上がりとはいえそれなりの力を持っている勇者だ。

それがあそこまでボロボロになっているのを見ると、

千景が相当、無茶な戦いをしているということになる。

自分の体のことを一切考えずに猪突猛進

その援護で友奈までかなり無理しているはず。

陽乃「……少しは、痛い目見ると思ったけど」

九尾「感知できておらぬのであろう」

陽乃「だからって……」

九尾「視野が狭いと言っておろう。今のあ奴はただの獣じゃ」

完全に暴走状態なのだろう。

高嶋さんにさえ気づかないなんて――と、陽乃は呆れたようにため息をついて拳を握る。

今はバーテックスに集中する他ない。
334 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 18:46:31.45 ID:5ubqe3wMo
最後に戦線に出てからどれだけの時間が経っただろう。

どれだけの間病床に伏せ、なにひとつ鍛練もできないままだっただろう。

左手だって、千景に切り開かれたままだ。

九尾の力で無理矢理に誤魔化しているが、

まだ抜糸さえできない状態で、簡単に傷が開くし、裂ける

九尾「主様、退くかや?」

陽乃「……ここまで来て?」

九尾「戦えぬのならば、いる意味がなかろうて」

陽乃「馬鹿言わないで」

全盛期に比べると、だいぶ衰えてきているのではないか――と、不安はある。

それでも、

九尾や、伊邪那美様の力でどうにかごり押ししていくしかない。

でなければ死ぬ。

陽乃が死ぬし、勇者が死ぬ。

たった6人しかいない勇者、陽乃を含んでも7人。

1人死ぬだけでも大きな痛手になる。

陽乃「口よりも足を動かすことに注力して頂戴」

九尾「くふっ……言いおる」


335 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 19:36:11.65 ID:5ubqe3wMo

陽乃「九尾――突っ込んで!」

九尾「無論じゃ!」

陽乃が近づくにつれて、

無数の初期個体がその存在を察知したかのように方向転換し、陽乃の方へと群がり始める。

その中を、九尾はまっすぐに駆け抜けて置き去りにしていく。

相変わらず左右に向かう分と、進化体に群がる方とで数は多いが、

陽乃を襲撃してくる数も相当なもので、陽の1人では手が余る。

それを全部潰していたら時間が足りない。

陽乃「そのまま進化体に近づいて頂戴!」

九尾「よいのか?」

陽乃「時間がないの――ッ!」

初期個体は、群がり、食い合って進化型へと昇華する。

それは、完成型だってきっと変わらない。

初期個体から、進化型、そして、それ以上の数を持って完成型へと成る。

陽乃「じゃ――まッ!」

九尾の背にいる陽乃へと一直線に向かってきた個体を殴り飛ばして、進化型を見据える。

進化体から完成型になるのか、初期個体から完成型になるのか。

それは分からないけれど、群がっていくのを放置したら最低でも一段は上がってしまう。

それだけは、絶対に止めなければならない。
336 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 19:58:06.70 ID:5ubqe3wMo

↓1コンマ判定 一桁

0 00 大失敗
1〜5  撃退
6〜9  失敗
ぞろ目 撃退

※陽乃→敵
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 19:59:02.40 ID:RQ92tsEDO
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 19:59:05.03 ID:l3TXjkdLO
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 19:59:27.28 ID:TpOjupSjO
うっわ…
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 20:02:23.29 ID:RQ92tsEDO
なんでや……
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 20:03:22.84 ID:4ZSqsQUZo
そろそろ誰か死ぬかな?
342 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 20:53:32.58 ID:5ubqe3wMo

九尾「往けッ!」

徐々に数が増え、

抜け道もなくなっていく中で九尾の尾が陽乃の体を巻き上げて、

力一杯に大空へと放り投げる。

陽乃「九尾ッ!」

九尾「妾では抜けられぬ!」

大柄な妖狐としての九尾は、その体で突撃すれば道を切り開くことは可能だが、

それも、壁のように増長したバーテックスの軍勢には通用しない。

せき止められ、足を止めさせられ、

取り囲まれるのが運の付きだ

だが、陽乃なら抜けられる。

九尾より圧倒的に小さく、小回りが利く。

陽乃「危ないじゃないッ!」

真下から迫ってきていた初期個体を足蹴にし、左方向から突進してきた個体を殴り飛ばす。

陽乃「ッ」

左手は、九尾の力でごまかしているだけのボロボロで、

たった一撃で――血が迸る。

痛みはないが、長引けば、本当に使い物にならなくなるかもしれない
343 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 21:23:04.40 ID:5ubqe3wMo

陽乃「あぁもうッ!」

数が多く次から次へとバーテックスが降り注いでくる中、

陽乃は身近に迫ったものだけを殴り飛ばし、蹴飛ばして進化型へと迫っていく

進化型が全部の初期個体に指示を出しているという風にも見えないが、

あれを叩いてしまえば、あとは有象無象

比較的安全に処理しきることが出来るし、勇者も街も被害を最小限に抑えられる

だが、そこに近づくにはあまりにも数が多い。

陽乃「邪魔ッ!」

どれだけの数を葬り去っても次から次へと群がり、道を塞ぎ、視界を埋めてしまう。

邪魔をするなと初期個体を貫通するほどの勢いで殴り飛ばし――

陽乃「ッ!」

――次の瞬間、陽乃は左方へと一直線にはじけ飛ぶ。

高く伸びた樹木をへし折りかねないほどの勢いで衝突し、地面へと崩れ落ちる。

激痛に朦朧とする視界の中でゆらゆらと

長い、尾のような形状をしたものが揺れているのが見える。

陽乃「げほっ……っ……やってくれるじゃないの……ッ!」

あの一撃で、多くの初期個体も併せて消し飛んだはずだ。

仲間意識というものが存在していないのか、容赦なく振り抜けられたその言一撃は、

しかし、陽乃にとっては痛撃だった。
344 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 21:38:22.55 ID:5ubqe3wMo

仲間であろう存在を巻き込もうが、

同一個体のいくらかが消し飛ぼうが、彼らにとっては何の意味もないことなのだろう。

ゆえに、動揺はしないし、反旗を翻すこともない。

与えられただろう目的の為だけに、ただただ邁進していくのみ。

だからこそ、

ダメージを受けた直後の陽乃を襲うまでに、余計な時間は一切かからなかった。

陽乃「っの……ッ!」

力の籠っていないただの拳では倒せない、

なのに、力を入れて殴り飛ばせば体がふらつく。

身体がふらつけば、隙を生んで――初期個体が食らいついてくる。

陽乃「っ……ぁっ……あぁぁぁぁぁッ!」

皮膚を食い破り、肉に食い込み、抉り取ろうとさえするその力を、

陽乃は九尾の力を纏った手で強引に引きはがす。

肉が裂け、血が辺りに飛び散って、滴り落ちる。

いつ、失血死してもおかしくないような状況で、陽乃はそこに立つ。

食い割かれた左腕は垂れ下がったまま、反応がない。

身体も限界が近いようで、足に震えが来てしまっているし、

視界の一部も、滲んだように曖昧なことになっている。

あぁ、死ぬ。

これは――殺される。と、陽乃は死を直感して

陽乃「ふっ……はっ……ははっ……あははははっ……」

そして、笑った。
345 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 22:19:46.35 ID:5ubqe3wMo

陽乃「はぁ……」

どんなに頑張ったって、意味がない。

努力が報われるなんて、報われたことがある人だけの戯言で、

間違いなく報われない人もいる。

母は救えたが、それ以外の誰も救えなかった。

父親でさえ失った。

仲の良かった親戚も、みんな。

そんな中で、母親は大社に連れていかれ、友人が離れ、

人々には非難され、同じ勇者と呼ばれる者にさえ疎まれてきた。

今だってそれは変わらない。

何人か味方は出来たが、それだけで、世界は何も変わっていない。

陽乃の死は世界のためになってしまう。

彼らの念願が成就してしまうことになる。

それで、バーテックスが去ったとしたら、それは――

なんて、死者には知る由もない未来だろうけど。

陽乃「……死んであげるのは、癪ね……」


1、戦う
2、戦わない
3、逃げる

↓2
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 22:20:53.28 ID:ing4Yz3b0
1
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 22:21:04.86 ID:4ZSqsQUZ0
1
348 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 23:26:39.31 ID:5ubqe3wMo

陽乃「良いわ。かかってきなさい……」

九尾の力で痛みを誤魔化すことが出来たとしても、

流れ出て行く血は止められない。

遅かれ早かれ、このままいけば確実に死が待っていることだろう。

けれど、だからって安く食われてやる気はない。

無抵抗で食い物にされる気はない。

陽乃「どいつもこいつも……私を殺したがって……ほんと……」

それで殺されたくないって抵抗したら、人殺し人殺しって。

前から言われていたことではあるけれど、事実となった今はもう、嬉しそうに叫ばれる。

陽乃「……目障りだわ」

九尾の力をもってしても、食い破られた左腕は動かせない。

だからと言って、降参は無しだ。

陽乃「最後まで、付き合ってくれるんでしょ?」

陽乃はそう言って、向かってきた個体を右手で殴り飛ばす。

間髪入れずに向かってきた左右の個体を、

地面を転がって躱した陽乃は、飛びのいた隙を狙ってきた別の個体を蹴り飛ばして、

真正面から迫ってくる個体の口のような器官のわずかに上を叩き伏せる。

陽乃「ッ――」

地面に降り立った瞬間、横からの猛突進を受けて、吹っ飛ばされる。

それでもまだ、陽乃はふらりと立ち上がって、拳を握る。

陽乃「まだ、生きてるわよ……私……ほら。こっちに来なさいよ」
349 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/14(土) 23:47:33.70 ID:5ubqe3wMo
↓1コンマ判定 一桁

0 00 大失敗
1〜5  失敗
6〜9  撃退
ぞろ目 特殊
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/14(土) 23:48:43.23 ID:InmmcgkYO
351 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 00:13:59.38 ID:KaqAwNsVo

では本日はここまでとさせていただきます
明日も可能であればお昼ごろから
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/15(日) 00:24:52.28 ID:eI9ieI7QO

諏訪脱出で陽乃さんが倒れた時以来の大ピンチだな…
果たして生きて帰れるのだろうか
353 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 16:07:00.12 ID:KaqAwNsVo
では少しずつ
354 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 16:11:46.40 ID:KaqAwNsVo
いくら、バーテックスや勇者に対しての特効を持っているとはいえ、

陽乃だって生身の人間であることに変わりはない。

身体が傷つけば血が流れるし、

傷つけば傷つくほどにその動きは鈍っていく。

九尾の力でその痛みを誤魔化したとしても、動かせなくなってしまう。

陽乃「はっ……っ――ッ!」

万全であれば完成型にも劣らない力があるけれど、

満身創痍の状態から、さらに深手を負い、片腕が使えなくなって、

足元もおぼつかなくなってきたとなれば、

進化型どころか圧倒的な数を誇る個体の猛突さえさばききれなくなる。

陽乃「ぐ……」

叩けば消滅する程度の個体にでさえ遅れを取り、

背中に突撃されて倒れ伏した陽乃は震える右腕で体を支えながら、どうにか体を起こす。

陽乃「ふ……ふふっ……ごほっ……」

最初の戦いでさえ、ここまでではなかった。

諏訪へ向かう時も、諏訪から帰る時も……

陽乃「死ぬ……死ねるわ……これは……」

九尾の力ではなく、純粋に痛みが薄れていく感覚。

確実に死が近づいていると、はっきりとわかる。

陽乃「……ふふっ」
355 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 16:58:58.51 ID:KaqAwNsVo

バーテックスの数は確実に減っている。

減っているのに、まだ、終わりが見えない。

視界が赤く揺らいで半分ほど欠け、平衡感覚ももはやない。

普通なら、ここは逃げるべき場面だ。

命が大事なら、自分のことだけを考えているなら

わき目もふらずに、一心不乱に駆けだすべきだ。

助けを求めて、叫んで、死に物狂いに。

若葉や球子、友奈、それに千景もいる。

直接助けには来られなくても、バーテックスをせん滅してくれるかもしれない。

陽乃「――っざっけないでよッ!」

気配を感じ、

見えない右側の死角から迫ってきていたバーテックスをわしづかみにして、地面へと叩き付ける。

陽乃「逃げる? 私が? 嫌よ……そんなこと絶対にありえない……誰かに頼るだなんて、絶対ッ!」

それは、あってはならないのだ。

逃げたから、すべて失った。母親以外の全てを。

力を使い果たしていた。体が弱り切っていた。

だから何だったんだ――それで逃げたからたった一つ、手に握った命だけしか残らなかったのに。

父親まで、自分と母の代わりに命を落としたのに。

陽乃「私の命は私にしか守らせない……誰にだって守らせてやる気はないわ……守らせるくらいなら、私は死んだってかまわないッ!」
356 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 17:10:06.27 ID:KaqAwNsVo
↓1コンマ判定 一桁

1 若葉
5 球子
7 千景
9 友奈

ぞろ目 特殊
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/15(日) 17:12:02.36 ID:z/lti1GPO
358 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 17:36:21.27 ID:KaqAwNsVo
状況判定

↓1コンマ判定 一桁

0 00 悪
1〜5  並
6〜9  良
ぞろ目 特殊
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/15(日) 17:38:46.22 ID:ZfH9qI4B0
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/15(日) 17:40:25.44 ID:z/lti1GPO
やっと特殊判定きたか
361 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 18:14:57.34 ID:KaqAwNsVo

陽乃「は……っ……」

どこかで誰かが戦っている音がする。

霞んだ目に見えるバーテックスは、数が減っている――ような気がする。

けれど、もう動けそうにない。

最後に残った力を振り絞って、どれだけのバーテックスを屠ったか。

弾き飛ばされ、身体を食い破られ、どれだけの血を流したか。

陽乃「ふ……ふふっ……」

ここで死ぬ。

でもそれで構わない。

生きているのが辛かった。

生き続けるのが苦しかった。

守られて、失って、生き残って、疎まれて――

だったら生き残らせるために失われたすべては無駄だったのか。

いいや。

陽乃「馬鹿な人達……」

そんな疎ましい化け物が、諏訪から勇者を連れ帰ってきた。
362 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 18:44:35.46 ID:KaqAwNsVo

陽乃「――死ぬまで、救われてしまえっ」

その勇者を手放しで喜び、崇め、救いを願って、救われていく

あの時殺していれば、今の自分の命がなかった可能性なんてちっとも考えず、

馬鹿みたいに、惨めに、寄生虫のように生かされてしまえ。

陽乃はそう思いながら

向かってくるバーテックスを気にも留めず――笑って。

右手を地面に下ろす。

もう、拳は握れない。

陽乃「お母さん……ごめんなさい……」

3年前に別れてから、一度も会えていない。

いつも死にかけているだなんて話を聞いてしまっていないだろうか。

悪評ばかり聞いて心を病んでいないだろうか。

あの時、守らないべきだっただろうか。

父と一緒に、眠らせてあげるべきだったのだろうか。

そうしておけば、先に娘を失うだなんて思いはさせずに済んだのに。

陽乃「私ってば……ほんっと……人を不幸にしてばっかり……っ」

悔しいから、全部ぶっ飛ばしてやる。なんて、

伊邪那美様の御力を解放しようとしたところで、

目の前にまで差し迫っていた個体が真っ二つに叩ききられて消し飛び――

歌野「だったら生きてッ!」

ここにはいないはずの声が聞こえた。
363 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 19:13:29.91 ID:KaqAwNsVo

陽乃「……しら……」

歌野「これ以上、不幸にしたくないなら死なないで」

身体が急激に癒えていくのを感じる。

ぽかぽかと温かい、陽だまりのような生命力。

それは間違いなく、歌野が授かっている宇迦之御魂大神様の御力だ。

来てしまったのだ。

来ることがないようにとひなたを送り届けたのに。

なのに、ひなたは止めることが出来ず、歌野は来てしまった。

陽乃「どうして、来たの……」

歌野「陽乃さんが行くなら行くって、言ったじゃない」

陽乃「来られる身体じゃなかったはずよ。無理をすれば藤森さんに負担が行くと――」

歌野「分かってる。でも来たかった。私が、ここに来たかった」

陽乃「っ……」

歌野は後ろで樹木にもたれかかっている陽乃を一瞥して、

歌野「ッ――たぁぁぁぁぁぁッ!」

手にした根を束ねた強固な鞭を力一杯に振るって周囲のバーテックスを葬り去る。

歌野「たとえこの身体が朽ちるとしても、私は陽乃さんを守りたい」

陽乃「私はそういうのが一番嫌い……守られたくない」

歌野「良く分かった――けど、安心して頂戴。私は勇者よ。そう簡単に、死んでなんてやらないんだからッ!」

通常の勇者ではなく、

宇迦之御魂大神様の御力を使った歌野の一振りは、地を鳴らし、空を割き、バーテックスを撃ち滅ぼす。

歌野「だから良いの。背中を見せても……そこには必ず、私がいるから」
364 : ◆QhFDI08WfRWv [saga]:2022/05/15(日) 19:53:49.73 ID:KaqAwNsVo
↓1コンマ判定 一桁

1、6 重軽傷
2、7 軽傷
3、5 中軽傷
4、9 死者あり

※そのほか 被害なし
※被害度合いはコンマ依存(二桁目 最小01最大00)
※60以上で勇者被害判定
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/15(日) 19:55:13.14 ID:z/lti1GPO
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/05/15(日) 19:55:25.25 ID:fKV3dQuaO
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