13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/06(日) 15:42:59.57 ID:FTMglOEQ0
ありす「……着いた」
ありす(肝心の文香さんはというと、戻ってくるまで五分もかかっていないのに、すでに読書に励んでいました。さすが自他共に認める本の虫……彼女にとってはたった五分足らずの時間でさえも、活字を読むのに相応しい時間なのでしょう)
ありす「文香さん、お待たせしました」
文香「……本当に早かったですね。そんなに急がなくても、問題なかったのに」
ありす「まあまあ、それはそれ、これはこれというやつです。ささっ、どうぞグイッといっちゃってください」
文香「ええ……では、遠慮なく。いただきます」
ありす「………………」
ありす(ゆっくりと睡眠薬入りのアイスティーを飲み干した文香さんは、緩慢な動きでコップを机の上に置いて、私の方に向き直りました)
文香「やはり……夏に飲む冷えたお茶は別格ですね。身体の隅々まで水分が行き渡るような、心地よい充実感に浸れます」
ありす「そうですか。気に入ってもらえてなによりです」
文香「水分補給して、安心したからでしょうか……なんだか、段々……眠く、なって……」
ありす「イベントで疲れちゃったんですね。頃合いになったら起こしますから、どうぞ安心して休んでください」
文香「あり……す、ちゃん……私、ちょっと……休み……ます」
ありす「……おやすみなさい」
文香「………………」
ありす「許してくださいとは言いません。ただ、先に謝っておきます。ごめんなさい、文香さん。私はこれから、悪い子になります」
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