高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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22: ◆jsQIWWnULI
2020/08/08(土) 19:11:54.72 ID:b+VIQ/E60
いったいどのくらいの時間がたったのかわからないほどのまどろみの中。急に耳慣れた声が聞こえてきた。それは、最近お友達になったばかりの声だった。

「藍子ちゃ〜ん!」

「……ふえ?」

自分の名前を呼ぶ声がして、目を開ける。

「あれ?藍子ちゃ〜ん?」

あずきちゃんの声が聞こえる。私は寝ぼけ眼をこすりながら、二階テラスと一階をつないでいる階段を降りた。

「あ、いたいた」

あずきちゃんは私の姿を確認すると、じゃぼじゃぼと音を立てながら近づいてきた。

「どうしたの、あずきちゃん?」

私はゆるんだ顔を上に押し戻しながらあずきちゃんに尋ねる。

「いやぁ、アクア・アルタで練習もできないし、暇だから来ちゃった」

「来ちゃったって……外を出歩くの、危なくなあい?ここら辺、水路も多いし……」

「あずきはこれでも地元っ子だから大丈夫だよ!」

「そうなの……?」

「うん!」

「そっか……それで、どうしてまたウチに?」

「あ、そうだ!忘れるところだった。藍子ちゃん、うちに来ない?」

「へ?」

あずきちゃんは突然手をつかんできた。

「ね!」

「う、うん。良いけど……」

「やった!じゃあ、決まりね!」

「あ、ちょっと待って!」

私は今すぐにでも出発しそうなあずきちゃんを一旦制し、ARIAカンパニーのテラスに戻る。テラスではアリア社長がうたた寝をしていた。少し心苦しいとは思いつつ、私はアリア社長を起こす。

「アリア社長、アリア社長!」

「……ぷい……?」

「今からお出かけするんですけど、アリア社長も一緒に行きませんか?」

私がそう尋ねると、アリア社長は「ちゃい!」と元気に返事をしながら、二階の部屋に入っていった。そして、自分が乗るためのミニゴンドラと、それを引っ張るための紐を持ってきた。そして、紐を私に渡してきた。

「準備は大丈夫ですか?アリア社長?」

「ぶいにゅ!」

アリア社長は元気に返事をした。


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