高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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◆jsQIWWnULI
2020/08/08(土) 19:32:47.50 ID:b+VIQ/E60
しばらく時間がたち、再びあやめちゃんが口を開く。
「やっぱりさっきもここ通りましたよね?」
「うん……そうかも……でも、まっすぐ進んでるわけだし……」
「だから余計におかしいんですよ!」
あやめちゃんは勢いよく私の方に振り向いて言う。
「藍子殿。先ほどは言っていなかったのですが……」
「ん?うん……」
「ケットシーとは、猫妖精、と書くのです」
「うん」
「妖精というものはいたずら好きとして知られるものが多いのです。つまり……」
「……つまり?」
「私たちは今、ケットシーのいたずらに引っかかっているのではないでしょうか?」
「ええ……?」
「でないとこの状況、説明が付きません!ああ、しまった……こんなことなら何か有効な忍術の一つや二つ、身に着付けておけばよかった……」
そう言うと、あやめちゃんはぶつぶつと何かをつぶやき始めた。
「ちょっ、あやめちゃん?大丈夫?」
私はあやめちゃんに声をかける。ちょうどその時。目の前にスイーと流れるミニゴンドラ。そして、ミニゴンドラに揺られながらうたた寝をするアリア社長が現れた。
「ア、アリア社長!?」
私がそう叫ぶと、アリア社長の目が開いた。
「にゅ?」
「アリア社長〜!」
先ほどまで何かぶつぶつ言っていたあやめちゃんが、アリア社長をミニゴンドラから持ち上げてた。
「にゅにゅ!?」
「アリア社長、助けてください!後生ですから!」
そしてそのままあやめちゃんはアリア社長に抱き着いた。
「アリア社長、私たち、今道に迷っちゃっていて、どうやってここから帰ればいいかわからないんです」
私は、あやめちゃんに抱き着かれて少し苦しそうな表情をするアリア社長に向かってそう言った。するとアリア社長は、私たちのゴンドラの左側に向かって手を伸ばす。
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