過去ログ - 二人酒
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:17:15.76 ID:jGLXihVj0

「中佐…」

知らずの内に、土方の手が露になった坂本のうなじに伸びる。
首筋に這わされたその手は、拒まれる事なく受け入れられた。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:18:08.93 ID:jGLXihVj0

「やめましょう…酒の戯れでする事ではありません。」

たしなめるように告げる土方に、坂本は拗ねた様に口を尖らせる。

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:18:41.93 ID:jGLXihVj0
再び訪れた沈黙の中、坂本は自らの手を土方の胸に添える。

「ウィッチとして戦ってきた時間が長かったからだろうか、思えばこんな風に甘えたのは、随分と久しぶりな気がする。」

そう言うと、坂本はどこか蕩けたような視線を土方に向けた。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:19:11.39 ID:jGLXihVj0

「さあな…それは起きてから決めるとしよう。今はただ、お前の胸で眠らせてくれ。」

「はい…」

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:19:53.60 ID:jGLXihVj0

「さあな…それは起きてから決めるとしよう。今はただ、お前の胸で眠らせてくれ。」

「はい…」

以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:20:35.21 ID:jGLXihVj0
しばしの逡巡の後、土方の口から想い人の名が発せられる。

「おやすみなさい…美緒さん」

ためらいがちに放たれたその言葉は、眠りに落ちる寸前の坂本の耳にかろうじて間に合ったらしい。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:21:22.09 ID:jGLXihVj0

安らかで無防備なその姿に、土方は呆れたような、それでいてどこか満足したような笑みを浮かべた。
ふと机の上に眼を向けてみると、そこには坂本が用意した徳利が一本だけ残されている。

それを手に取ると、土方は一息に中の酒を飲み干した。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/09(金) 00:22:43.64 ID:jGLXihVj0
短いですがこれで以上になります。

これで終わるのも何ですので、
明日、もう一つ短編を投下させていただきます。


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/09/09(金) 05:55:53.88 ID:J2XHPk0DO

なかなかいいッス


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 01:52:00.81 ID:8/uotilZ0
とりあえず短編投下です

予定した分はこれで以上になります


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 01:52:28.21 ID:8/uotilZ0
1947年 ○月□日


元気にしているか、土方。
思えば長い付き合いだが、こういった私的な手紙を書くのは始めてだと思う。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 01:53:01.33 ID:8/uotilZ0
1947年 □月△日


お前は相変わらずマメだな。
早速の返事、有難く読ませて貰った。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 01:54:19.09 ID:8/uotilZ0
追伸

優しく接するのも良いが深入りは禁物だぞ。
彼女達はまだ幼い。
お前の優しさを間違った風に受け止めてしまう者も出てくるかもしれん。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 02:45:55.57 ID:8/uotilZ0
1947年 ▲月○日


先日は済まなかった。
こんな手紙で許されるとは思っていないが、少しでも早くお前に謝りたかった。
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 02:47:28.57 ID:8/uotilZ0
追伸

後輩達の面倒は責任を持って見させてもらう。
だが、手紙の紹介文は誇張しすぎだろう、読んでいる内に顔が真っ赤になってしまった。
後輩に悟られないよう誤魔化すのにどれだけ苦労した事か、少しは想像してみてくれ。


23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 02:48:39.55 ID:8/uotilZ0
1947年 ○月○日


どうしてお前はそう急なんだっ!
ガリアへの転属希望を出しただと!?
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 02:59:48.85 ID:8/uotilZ0
追伸

寝泊りする場所はこちらで手配する。
お前の事だから遠慮するかもしれないが、土地勘に関してはこちらの方が詳しい。
気兼ねは必要ないので安心して任せるように。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 03:00:18.99 ID:8/uotilZ0
1947年□月□日


親愛なる土方圭助様

以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 03:01:08.21 ID:8/uotilZ0
だからせめて軍人らしく伝えたいと思う。
上官と従卒という関係の中で、私は軍人としてお前に様々な事を教えてきたつもりだ。
その全てを以って坂本美緒に挑んできて欲しい。

城郭は崩れ、武器は尽き果て、最早抗う意思さえ残されてはいない。
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 03:12:52.33 ID:8/uotilZ0

なお余談ではあるが、最後の手紙は扶桑の友人の手によって未開封のまま土方の元に転送された。
届いたのはCW事件の終結から数日後。
手紙が書かれた日から数えて僅か二週間後の事であった。


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2011/09/11(日) 03:14:02.26 ID:8/uotilZ0
短いですがこれで終了です。

乱文短文失礼しました
一週間程すればhtml化をお願いするつもりです


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