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2012/12/28(金) 01:09:59.22 ID:6jXDVUcx0
J( 'ー`)し「あらサンタちゃん。今年もご苦労さま」ガラッ
サンタ「いえっ、これも仕事っスから」
J( 'ー`)し「あらあら、若いのに偉いわぁ」
サンタ「いえいえ♪ところで、タカシ君います?」
J( 'ー`)し「ごめんなさいねぇ。実は今日いないのよ」
サンタ「えっ、クリスマスなのに?」
J( 'ー`)し「そうなのよ。なんか用事があるから帰って
これないって」
サンタ「そうっすか…」シュン
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2012/12/28(金) 01:10:36.69 ID:6jXDVUcx0
J( 'ー`)し「そうだ!サンタちゃん、悪いんだけど見てきて
くれないかしら?」
サンタ「見て来るって……タカシ君をですか?」
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2012/12/28(金) 01:11:02.28 ID:6jXDVUcx0
サンタ「それでタカシ君はどこに行ったんですか?」
J( 'ー`)し「待って。今地図を渡すから……はいコレ」ガサッ
サンタ「どもっ」
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2012/12/28(金) 01:11:36.23 ID:6jXDVUcx0
トコトコトコ
サンタ「えーっと場所は……と」ガサッ
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2012/12/28(金) 01:12:13.93 ID:6jXDVUcx0
サンタ「もし……もし、タカシが彼女といたらあたしどうすれば…」
サンタ「どんな顔してプレゼント渡せば良いんだろ…」
サンタ「……」
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2012/12/28(金) 01:12:52.89 ID:6jXDVUcx0
サンタ「いいもん!別にタカシがドコで何してようが全然いいもん!」
サンタ「どうせ見苦しい童貞どもと闇鍋でも囲んで泣きながら『うめえ、うめえ』
って頬張ってんのよ!」
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2012/12/28(金) 01:13:22.02 ID:6jXDVUcx0
そして30分後。
サンタ「え〜っと、ここであってるよね?」
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2012/12/28(金) 01:14:03.27 ID:6jXDVUcx0
サンタ「いや、でもやっぱり住所は……ん?」
サンタ「なんかこの地図、よく見たら部屋番号が書いてある?」
サンタ「0721号室…」
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2012/12/28(金) 01:14:39.16 ID:6jXDVUcx0
彼女はそれだけ言うと、ホテルに足を踏み入れた。
途中フロントの係員に止められたが、「あたしはサンタだから!」
と、大きな声で自己紹介したら意外にもすんなり通してくれた。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:15:19.75 ID:6jXDVUcx0
やはり口では強がりを言っても、胸中穏やかではないのだろう。
彼女の沈んだ声のトーンからも、その表情からもそれを読み取る
ことはたやすい。タカシの事が気になって仕方ないのだ。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:15:51.45 ID:6jXDVUcx0
だからなのだろう。
今までこんな気持ちにならなかったのは。
だからなのだろう。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:16:21.30 ID:6jXDVUcx0
だから彼女は、今までタカシにその思いを打ち明ける事は
出来なかったのだ。
「…………」
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2012/12/28(金) 01:16:54.20 ID:6jXDVUcx0
「あたしさ。本当はあんたのこと好きだったんだ……」
「ずっとずっと、ず〜〜〜っと大好きだった」
「あんたは知らないかもしれないけどさ。あたしが初めてあんたに
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:17:24.26 ID:6jXDVUcx0
「…………えっ?」
しかし、彼女の目に飛び込んできたのはさっきまで自分が想像、
いや妄想していたものとはまるで違う光景だった。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:17:53.53 ID:6jXDVUcx0
「ねぇ……」
「あ、あんがとなぁ。マジでもうダメかと思ったよ」
何が何だか分からない。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:18:25.16 ID:6jXDVUcx0
しかしそれに対するタカシの答えは曖昧というか
「あ、あぁ実は俺もよく分からないんだ。家で漫画読んでたと
思ったら気ぃ失って気が付いたらココに……」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:19:08.93 ID:6jXDVUcx0
「でもだったらなんで……」
そこまで考えが及んだ所でサンタは理解に苦しんだ。
カーチャンはタカシが子供じゃなくなったら、あたしとはもう
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:19:40.05 ID:6jXDVUcx0
「それよりサンタ。よくここが分かったね」
「ああ、うん。あんたのお母さんから地図貰ったから……」
「ふーん。あっ、それよりさ。今日は……」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:20:18.63 ID:6jXDVUcx0
サンタは肩に掛けている大きな袋に手を突っ込んだ。
この袋、実に便利な構造になっており、プレゼントを渡そうとする
相手が欲しいものを、どこからともなく届けてくれるという優れもの
なのだ。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:20:54.24 ID:6jXDVUcx0
けれどここで想定外の出来事が。
「あれ?」
「どしたの?」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/28(金) 01:21:21.60 ID:6jXDVUcx0
「ちょっとあんた!変なもんお願いしてないでしょうねぇ!」
サンタはタカシに厳しい口調で言う。
「そんなっ!普通のお願いだよ!」
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