1: ◆J9pjHtW.ylNB[saga]
2014/12/06(土) 22:51:25.02 ID:PwdxvtBAO
古くからの伝統である冒険の仲間を募る出会いの酒場の隅で
私はさして希望も抱かずに勇者を待っていた
勇者は元々私の幼馴染みではあるが、だからこそ絶対に彼が自分を選ばないことは確信が持てる
同じく幼馴染みである戦士と武道家は私と違いすでにパーティー入りを決めているはず
……あの二人は嫌いだ
自分の無能力ぶりを散々からかわれ、虐められてきたから……
確かに私は無能だ
それを一番良く知ってるのは勇者
勇者は私を選ばない
そう思っていた
だけど勇者は私の前に来て
勇者「仲間にならないか?」
そう言ってくれた
しかしすぐに後ろの二人が笑いながらそれを止める
戦士「マジかよ、有り得ねえぜそんな無能者!」
武道家「そうそう、こいつって……」
魔法使い「メラしか使えない」
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2: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 22:53:11.64 ID:PwdxvtBAO
先に言ってやった
何年も何年もよくぞ同じネタで人をバカにできるものだ
3: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 22:55:24.08 ID:PwdxvtBAO
私は家に帰ると荷物を整えた
早くに両親を無くした私は意地悪な叔父と叔母に養われていた
この家に未練はない
4: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 22:57:12.62 ID:PwdxvtBAO
ベッドで今日の戦いを思い出していた
私、無意識にメラを二発同時に放っていたような……
そこまで考えて、疲れ切っていた私は眠りに落ちた
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/06(土) 22:58:13.41 ID:oF2RWu45o
(良かった。魔翌力が強いからってバーン様みたいにはならなかった・・・)
6: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 22:59:15.10 ID:PwdxvtBAO
道々薬草を拾いつつ、歩く
……水を持ってきていなかったことに気付いた
しまったな……
7: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:01:39.80 ID:PwdxvtBAO
魔法使い「私が……倒します」
村人「あんたが?」
村人「そんなほっそい体で、女一人で?」
8: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:03:54.22 ID:PwdxvtBAO
一発で目の前が暗転しそうになるが、踏ん張る
魔法使い「メラ、メラメラメラメラメラメラ……!」
9: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:06:21.94 ID:PwdxvtBAO
次の日の夕方頃になってようやく小さな猪を見つけ、メラで焼く
多少焼き肉になってしまったが仕方有るまい
……重い……
10: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:09:33.80 ID:PwdxvtBAO
この大陸とは違う大陸に、魔力の強い者だけが住む街があるらしい
そこは魔王が住む大陸でも有るのだが、魔力の強い者になら私の呪いの謎も解けるかも知れない
神父様にも解けない、重篤な呪い……
11: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:13:33.71 ID:PwdxvtBAO
……食べられそうな兎の魔物をメラで焼いてナイフで解体し、塩焼きにして食べた
すごくジューシーだ
美味い……
12: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:15:18.17 ID:PwdxvtBAO
盗賊は私の腕を掴んできた
私は何か言おうと口を開く
13: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:17:11.04 ID:PwdxvtBAO
私は盗賊の金で服を買い換え、宿に泊まる
翌朝船乗りが宿に迎えに来てくれた
はやく海の幸、じゃなくて船に乗ろう
14: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:19:14.29 ID:PwdxvtBAO
勇者はこちらに気付いて笑顔で駆け寄ってくる
子犬のようだ
15: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:22:34.78 ID:PwdxvtBAO
魔法使い「いや」
勇者「どうして?」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/06(土) 23:23:58.74 ID:oF2RWu45o
もう半分ぐらい食べる事で頭がいっぱいじゃないかwwwwww
17: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:25:49.25 ID:PwdxvtBAO
いつか魔法使い美食旅って本でも書いて出版しようかな?
普通の人は草原で野兎を焼いて食べないか
兎以外の食べられそうにない魔物に襲われたが、海での経験も有ってかだいたいは返り討ち
18: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:28:04.07 ID:PwdxvtBAO
町の中を歩く
情報を集めるために酒場を兼ねた魔法使いギルドの建物を訪れた
まずはキノコのグラタンを頼む
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/06(土) 23:29:17.79 ID:mn4uLc/ZO
この魔法使い、この世で一番お金が大事とか言い出しそうだな
20: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:29:58.95 ID:PwdxvtBAO
ギルド長「呪いについてはさっきも言ったように研究価値がある、喜んで調べさせてもらう」
魔法使い「一応行ってみます」
ギルド長「では一人お供をつけよう」
21: ◆J9pjHtW.ylNB[saga sage]
2014/12/06(土) 23:32:04.86 ID:PwdxvtBAO
………………
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