過去ログ - 幸子「アイドルになった事に後悔なんてしていません」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 20:52:10.55 ID:EM5bJfah0
注意点

地の文あり
幸子の一人称

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 20:53:23.94 ID:EM5bJfah0
 ボクはとてもカワイイ。

 えぇ、それは自他共に認めざるを得ない事実です。

 勉強も出来ます。
以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2015/01/06(火) 20:54:13.99 ID:x9oNP+vMO
○ 幸子「アイドルになった事に後悔なんてありません」
○ 幸子「アイドルになった事を後悔なんてしていません」
× 幸子「アイドルになった事に後悔なんてしていません」

日本語使えや朝鮮人


4:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 20:55:31.54 ID:EM5bJfah0
 きっかけは、ネットの情報。

 学校の課題で、時事問題について調べる事になり、パソコンで昨今のニュースを眺めていました。

 途中、ふとアイドルオーディションの広告が目に入ったのです。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 20:57:17.12 ID:EM5bJfah0
 アイドルで食べて行こう、なんて思ってはいません。

 収入が不安定な職種を選ぶほど、ボクは愚か者じゃありませんから。

 ちゃんと勉強して、高等部を卒業するまでにはしっかりとやりたい事を考え、それを見据えて動くつもりです。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 20:58:20.52 ID:EM5bJfah0
 けれど、所詮中繋ぎ感覚。

 頃合いを見て、学業に専念するとでも言って簡単に捨てられる程度のお仕事としか、この時のボクは考えていません。

 利用出来るのなら利用してみよう、と。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 20:59:23.49 ID:EM5bJfah0
 翌日から、ボクは三社について雑誌や新聞などでも情報を集めます。

 ネットでの情報収集も忘れません。

 過去、その会社でどんな事があったか、会社の上層部にいるのはどんな人たちなのか、調べられる限り調べました。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:00:43.73 ID:EM5bJfah0
 ここなら、ボクはすぐに活躍出来ると思い、お母さんに連絡を入れました。

 アイドルになってもいいですか? って。

 電話越しの声でわかるほど、あまり良い顔はされませんでした。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:02:25.63 ID:EM5bJfah0
 しかし、なにもせずにボクは待っていたわけではありません。

 オーディションに向けて、ちゃんと練習をしていました。

 実技課題である歌やダンス、それに面接時の対応などです。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:04:13.44 ID:EM5bJfah0
 たっぷり十数秒ほど沈黙したあと、わかった、とお母さんは言いました。

 応援してあげる。

 必要な事があれば遠慮せずに言ってね、と。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:05:34.24 ID:EM5bJfah0
 それからはトントン拍子です。

 一次選考である書類審査をボクは通過しました。

 続く二次選考、三次選考も危ういところもなく通過。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:06:38.38 ID:EM5bJfah0
 公開されていない内容でしたが、慌てるような事ではありません。

 その代わり、別の事を考えます。

 ボクの対戦相手にかける言葉を。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:07:53.34 ID:EM5bJfah0
 埼玉の小さい会場で行われるライブバトル。

 ボクと対戦相手の歌と踊りが終わり、お客さんの審査が始まります。

 入場と共に渡されたはずのボタンを押して、ボクと対戦相手、どちらが魅力的だったかをお客さんが選び、人数の多い方が勝者となるシステムです。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:10:12.50 ID:EM5bJfah0
 ライブバトルに保護者の同伴は不要との事で、ボクが来なくていいですよ、とお母さんに言ったのです。

 山梨東京間を一週間毎に移動するのは、それだけで疲れる事ですし、移動費用も馬鹿になりません。

 それになにより、お父さんとお母さんには、ちゃんとアイドルになってから、ステージに立つボクの姿を見て欲しかったのです。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:12:29.98 ID:EM5bJfah0
 どうしてボクが負けたのですか?

 自分に問いかけます。

 けれどわかりません。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:14:33.78 ID:EM5bJfah0
「来週も同じ時間に来い」

 彼は短くボクに告げました。

 無機質な声で、興味のなさそうな澄んだ目をボクに向けて。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:15:56.69 ID:EM5bJfah0
 三連敗。

 この言葉の意味が、重圧が、酷くボクに圧し掛かっています。

 最終選考を合格するためには、次は必ず勝たなければならないのですから。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:17:25.07 ID:EM5bJfah0
 一週間はあっという間に過ぎ、四度目のライブバトルの日になりました。

 予定より一時間以上早く会場に到着。

 ボクは発声練習やストレッチをして、入念に準備を整えます。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:20:11.84 ID:EM5bJfah0
 胸に手を添えなくても全身に伝わる鼓動がその正体。

 自分で言うのもあれですが、柄にもなく、ボクは緊張しているようです。

 中学の入試の時も、これほど体は強張りませんでした。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:21:53.48 ID:EM5bJfah0
 化粧室に着いたボクは洗面台の前に立ち、濡れないように前髪を大きく分けて髪留めを付け直しました。

 冷たい水を両手に集め、飛び散らないように顔を浸けます。

 指の隙間から洩れ、掌の水が減ると、もう一度。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/01/06(火) 21:23:39.71 ID:EM5bJfah0
 鏡から目を背け、ボクはかぶりを振ります。

 大丈夫。

 絶対に大丈夫。
以下略



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