【オリロンパ】愛書の少女とコロシアイ宇宙旅行【安価】三冊目

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626 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 22:02:42.23 ID:xW0AzkTA0
月読「その文、間違っているわ」BREAK!


月読「……違う、たまたまなんかじゃないわ」

広生「なに?」

月読「入野が今日精神安定剤を必要としたのはたまたまじゃない……クロの計算の内だったのよ」

鏡在「それどういう事よ!犯人は催眠術でもかけたってわけ!?」

月読「そんな必要はないわ。ただ精神安定剤を必要とする状態にすればいい」

学人「精神を揺さぶり不安定にしたという事か。しかしどうやってだ」

学人「入野を狙い撃ちにしたというなら、当然クロは動機に加え手を打ったんだろう?」

月読「そうよ、音野」

音野「は、はい!」

月読「入野の部屋にあったという手紙、出してくれるかしら」

音野「わ、わかりました!」

黒頭「入野様の部屋にあった手紙ですか」

川田谷「グシャグシャだけど……何が書いてあるの?」

音野「え、えっと……」

月読「……佛生」

佛生「なんですかな?」

月読「その手紙には例の事が書かれているわ……もしもマズイなら、詳細は伏せるわ」

佛生「……そう、でしたか」

佛生「構いませぬ、某の罪……この場に暴きたててくだされよ」

月読「……その入野宛の手紙には」


月読「佛生がかつてコロシアイに参加し、全てを失った……それが前回の事件の動機だと書かれているのよ」
627 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 22:16:53.77 ID:xW0AzkTA0
鏡在「は、はああああ!?」

四杖「佛生さんが、かつてコロシアイに……!?」

川田谷「ちょっと待って、そんなニュース聞いた事ないよ!?」

川田谷「佛生君は佛生財閥の御曹司、当然そうなれば大騒ぎになるはずだ!」

月読「ただ生き延びたなら、そうかもしれないわね」

学人「……佛生、貴様クロとして生き延びたな?」

佛生「……はい」

ミシェル「ク、クロ……」

佛生「某はかつて、共に生き延びていた七名の命を奪った大罪人であります」

黒頭「それが佛生様の罪……」

月読「これでわかったでしょう?入野がどうして精神安定剤を必要としたか」

音野「た、確かにこんなの聞かされたら……落ち着くわけないです」

月読「ただでさえ佛生が絡むと入野は冷静になれなかった」

月読「そこに佛生がかつてコロシアイに参加し、それも少し考えればクロとして生き延びたとわかる情報を得てしまったら……」

月読「答えは火を見るより明らかよ」

月読「そしてこの手紙もまたクロの工作なら……」

月読「クロは一人しかいないわ」

音野「えっ!?」

月読「私はかつて佛生にこの話を聞かされたの」

そしてもう一人……当事者の佛生と私以外に。

この話を知っている人間がいる。

入野を殺した犯人は……

【人物を指名しろ!】

↓2
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 22:18:57.79 ID:TUGNF8lM0
広生
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 22:23:13.07 ID:hmi/aIl+0
広生
630 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 22:29:09.29 ID:xW0AzkTA0
月読「犯人は、貴方よ」


月読「……広生」

広生「……」

月読「貴方は知っていたはずよ。佛生がかつてコロシアイに参加していたという事実を」

月読「そもそもこの話は……貴方が佛生から聞き出した事だもの」

黒頭「……つ、月読様?いったい何を仰って」

月読「入野を殺したのは貴方ね、広生」

広生「…………」

四杖「ひ、広生さんが、入野さんを……?」

川田谷「ほ、本当にそうなの?あんなに真面目だった広生君がクロって……」

月読「新太や夜方々木もそんな事をするようには見えなかった……貴方が言った事よ川田谷」

川田谷「ぐっ」

広生「……」

広生は全く口を開こうとしない。

まるで何も聞こえていないみたいに。

その仮面の下の表情を窺い知る事は出来なかった。
631 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 22:54:59.42 ID:xW0AzkTA0
広生「……ふっ」

学人「……今、笑ったか?」

広生「はっ、これが笑わずにいられるか」

広生「月読、どうやら真実を見通してきたその目も曇ったようだな」

月読「反論がある、という事かしら」

広生「無論だ」

広生「いいか?確かに俺は佛生の罪……コロシアイ参加者であるという事を知っていた」

広生「しかしそれは同時に月読、お前にも突き刺さる」

音野「月読さんが犯人だって言いたいんですか!?」

広生「俺じゃない以上後は月読しかいないだろう」

広生「佛生にはまず手紙は出せないだろうからな」

佛生「そう、ですな」

広生「しかしだ。もう一つ可能性がある」

ミシェル「可能性……?」

広生「何者かが俺と月読を陥れるため、手紙を出した可能性だ」

広生「考えてもみろ、俺や月読がクロで手紙を出したなら真っ先にそれを回収するはずだ」

広生「その手紙はあまりに致命的な証拠になるんだからな」

広生「そして被害者の部屋を捜査するのは不自然じゃない……入るのも容易い」

四杖「た、確かに……」

広生「つまり俺達の会話を聞いていた人間がいてそれが真犯人……議論して暴かなければな」

黒頭「広生様……」

広生「そんな顔をするな黒頭。俺は犯人ではないんだ」

月読「……」

このために、貴方は手紙を処分しなかったのね。

私、さらに聞いていた何者かという選択肢を残すために。

月読「……」

広生……私、初めてよ。

貴方をこんなに怖く感じるのは。
632 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 23:18:29.53 ID:xW0AzkTA0
     【議論開始!!】

コトダマ>>557
『シール剥がし』


広生「確かに俺は佛生の秘密を知っていた」

広生「だがそうだとするなら手紙を処分しないのは不自然だ」

広生「つまり犯人は他にいる」

広生「きっと俺と月読、佛生の会話を聞いていたんだろう」

広生「その人物が手紙を書き、入野に栄養剤を注射するように仕向けた」

広生「これが真実なんだ」

月読「……」

駄目……広生の言葉を論破できる証拠がない。

だったらどうするの……このままだと広生は逃げ切る。

月読「……」

一か八かの賭けになる。

だけどこれしか方法はない。

いいわ、この袋小路を抜けるために……

私は、今嘘をつく……!

【コトダマを変化させます】

コトダマ『シール剥がし』
『ミシェルが倉庫で拾ったシール剥がし。
床に捨てられていたようだ』



ウソダマ『シール剥がし(嘘)』を記録しました。
『ミシェルが倉庫で拾ったシール剥がし。
床に捨てられていたようだ。
犯人に関する決定的証拠が付着している』
633 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 23:20:22.29 ID:xW0AzkTA0
     【議論開始!!】

ウソダマ>>632
『シール剥がし(嘘)』


広生「確かに【俺は佛生の秘密を知っていた】」

広生「だがそうだとするなら【手紙を処分しないのは不自然】だ」

広生「つまり犯人は他にいる」

広生「きっと俺と月読、佛生の会話を聞いていたんだろう」

広生「その人物が手紙を書き、入野に栄養剤を注射するように仕向けた」

広生「【これが真実】なんだ」

ウソダマで【】を偽証しろ!

↓2
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:20:49.87 ID:g/+jKWllO
偽証もやるのか!オリロンパでは初めてだな
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:21:48.13 ID:MpomWxpD0
『シール剥がし(嘘)』→【これが真実】
636 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 23:34:51.77 ID:xW0AzkTA0
月読「この書に文を書き加えるわ……!」偽証!


月読「それは違うわ広生」

広生「……なんだと?」

月読「犯人は貴方よ。そして……その決定的証拠もあるわ」

黒頭「そ、そんな!」

学人「その証拠とはなんだ?」

月読「これよ」

鏡在「それシール剥がしじゃないの」

ミシェル「ワ、ワタシガ見ツケタヤツ」

川田谷「どこにあったんだいミシェルさん」

ミシェル「倉庫ダケド……」

音野「なるほど!犯人はそれを使ってラベルを剥がしたんですね!」

月読「そうでしょうね」

四杖「それが、広生さんが犯人だという決定的証拠なのですか?」

月読「えぇ、だってこれには広生を示す決定的証拠が付着しているのよ」

広生「俺を示す証拠が付着だと?いったいなんだと言うんだ?」

広生「言ってみろ月読……!」

これが最後よ……とにかく何でもいい。

広生のこの余裕を崩す……!
637 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 23:44:13.83 ID:xW0AzkTA0
  【言質ブックマーカー開始!!】

差し込む台詞
月読「このシール剥がしには……貴方の指紋が付着しているわ」


「いったいそのシール剥がしにどんな決定的証拠が付着している?」

「そこまで言ったからには自信があるんだろう?」

「早く言ってみろ」

「……おい」

「何を黙っている」

「早く言え月読」

「…………ちっ」

「いい加減にしろよ、月読!」

「なぜ俺の言葉を無視する!」

「なぜ黙っているんだ!おい!」

「早く言えと言っているだろうが!!」

「……」

「なるほど、ハッタリというわけか」

「決定的証拠などあり得ない事とは思っていたがな」


とにかく待つのよ、広生の冷静さを奪って……

一番苛立った時に全てを賭ける……!


発言を差し込んで新たな発言を引き出せ!

↓2
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:46:50.00 ID:QcPC01pR0
「早く言えと言っているだろうが!!」と「……」の間か?
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:47:47.80 ID:MSaYAeXs0
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:47:55.80 ID:g/+jKWllO


「早く言えと言っているだろうが!!」
「……」
641 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/17(日) 23:49:02.19 ID:xW0AzkTA0
月読「この栞を差し込めば……!」

     【議論開始!!】

コトダマ>>557
『モノクマファイル3』


広生「いったいそのシール剥がしにどんな決定的証拠が付着している?」

広生「そこまで言ったからには自信があるんだろう?」

広生「早く言ってみろ」

広生「……おい」

広生「何を黙っている」

広生「早く言え月読」

広生「…………ちっ」

広生「いい加減にしろよ、月読!」

広生「なぜ俺の言葉を無視する!」

広生「なぜ黙っているんだ!おい!」

広生「早く言えと言っているだろうが!!」

月読「このシール剥がしには……貴方の指紋が付着しているわ」

広生「【俺はあの時手袋をしていたんだぞ】!!そんなわけがあるか!!」

広生「……」

広生「なるほど、ハッタリというわけか」

広生「決定的証拠など【あり得ない事】とは思っていたがな」

コトダマ、もしくは【】を記憶して【】を論破しろ!

↓2
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:51:59.14 ID:QcPC01pR0
【俺はあの時手袋をしていたんだぞ】を記憶して【あり得ない事】を論破
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/17(日) 23:52:35.08 ID:g/+jKWllO
【ありえない事】→【俺はあの時手袋をしていたんだぞ】
644 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 00:02:39.44 ID:6an/7NxA0
月読「……やっと、捕まえたわ」BREAK!


月読「……」

広生「ふん、嘘とは堕ちたな月読」

月読「えぇ、そうね……」

月読「だけどおかげで、貴方を捕まえたわ広生」

広生「……何を言っている?」

川田谷「えっとさ、広生君……」

川田谷「【あの時手袋をしていた】って、どういう意味かな?」

広生「あの時、手袋……!?」

音野「覚えて、ないんですか?はっきり言ってましたよ……?」

学人「月読の作戦勝ちだな。貴様は黙りだった月読を相手に苛立ち、冷静さを欠いてその嘘を否定した」

学人「シール剥がしを使用した際、手袋をしていたから指紋が残るはずがないという犯人にしか出来ない否定でな」

広生「なっ……!?」

月読「確かに……嘘をついて私は堕ちたのかもしれないわね」

月読「だけど広生」

月読「入野を殺した貴方より……堕ちたつもりはないわ」

広生「っ、くうっ、お……俺は……!」

広生「俺は……俺は、俺は、俺は、お、れ、は……!」


広生「うああああああああああああああっ!!!」ダァン!グシャッ!ガンッ!


黒頭「……広生、様」

月読「事件を、まとめるわ……」

それで、終わりよ。
645 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 00:20:22.38 ID:6an/7NxA0
  【クライマックス推理開始!】

ACT.1
今回の事件は被害者の【1】と佛生が対立した事から始まっていたのかもしれないわね。
少なくとも犯人はそれを利用しようと考えたんだから。

ACT.2
犯人の行った行動……まず犯人は倉庫から【2】を持ち出して【3】エリアに向かった。
そこにある二つの部屋に……今回仕掛けるトリックに必要な物があったのよ。

ACT.3
犯人はまず【4】に向かうと棚から【5】を取り出した。
【5】は経口以外で摂取すると毒になる……そこに目をつけたのね。

ACT.4
犯人は【2】を使って【5】の【6】を剥がすと、今度は同じエリアの【7】に向かう。
そこには色んな人が使っていた【8】が置いてあって……犯人は同じように【6】を剥がすと【5】と【8】のそれを入れ替えたのよ。
【8】だと思って使った相手が自動的に毒殺されるように……

ACT.5
そして最後に犯人は【1】に対して手紙を出した。
そこには佛生の秘密が書かれていて……それを知って精神的に不安定になった【1】は【7】に向かったのよ。
全てが自分を殺すための罠だとも知らずにね……

犯人がしたのはたった二つの作業だけ……

だけどそれだけで貴方はこの殺人を完遂したのよ【9】

1…今回の事件の被害者は?
2…倉庫から持ち出されたのは?
3…犯人が向かったエリアは?
4…犯人が【5】を取るために入った部屋は?
5…凶器となったのは?
6…犯人が剥がしたのは?
7…次に犯人が向かった部屋は?
8…【7】にあった【5】と入れ替えた物は?
9…今回の事件の犯人は?

【】を埋めて推理を完成させろ!

↓2
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 00:28:11.18 ID:HwkmmO1z0
1入野ちの
2シール剥がし
3医療エリア
4薬品庫
5モノクマ印の栄養剤
6ラベル
7医務室
8精神安定剤
9広生燕次
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 00:29:50.86 ID:rbSa6IRj0
1…入野ちの
2…シール剥がし
3…医療
4…薬品庫
5…モノクマ印の栄養剤
6…ラベル
7…医務室
8…精神安定剤
9…広生燕次
648 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 00:32:49.46 ID:6an/7NxA0
  【クライマックス再現開始!】

ACT.1
今回の事件は被害者の入野と佛生が対立した事から始まっていたのかもしれないわね。
少なくとも犯人はそれを利用しようと考えたんだから。

ACT.2
犯人の行った行動……まず犯人は倉庫からシール剥がしを持ち出して医療エリアに向かった。
そこにある二つの部屋に……今回仕掛けるトリックに必要な物があったのよ。

ACT.3
犯人はまず薬品庫に向かうと棚からモノクマ印の栄養剤を取り出した。
モノクマ印の栄養剤は経口以外で摂取すると毒になる……そこに目をつけたのね。

ACT.4
犯人はシール剥がしを使ってモノクマ印の栄養剤のラベルを剥がすと、今度は同じエリアの医務室に向かう。
そこには色んな人が使っていた精神安定剤が置いてあって……犯人は同じようにラベルを剥がすとモノクマ印の栄養剤と精神安定剤のそれを入れ替えたのよ。
精神安定剤だと思って使った相手が自動的に毒殺されるように……

ACT.5
そして最後に犯人は入野に対して手紙を出した。
そこには佛生の秘密が書かれていて……それを知って精神的に不安定になった入野は医務室に向かったのよ。
全てが自分を殺すための罠だとも知らずにね……

犯人がしたのはたった二つの作業だけ……

だけどそれだけで貴方はこの殺人を完遂したのよ広生、燕次。

       COMPLETE!!
649 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 00:40:05.02 ID:6an/7NxA0
広生「うああああああああああああああっ!!!」

モノクマ「うるさいな!議論も終わったみたいだし、投票始めるよ!」

モノクマ「ではでは投票タイムと参りましょう!」

モノクマ「今回クロと決まったのは誰か!」

モノクマ「そしてそれは正しいのか!」

モノクマ「投票タイム開始ー!」

これで三回目……投票という名の死刑宣告を私はすぐに終わらせる。

そして広生の叫びが響き渡る中で回り出すルーレット。

今までにないほどひたすらに精神を磨り減らした学級裁判。

広生燕次…8票
入野ちの…1票
投票放棄…広生燕次

それは、そんな結果を残して終わりを告げた。

     【学級裁判閉廷!!】
650 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 00:41:03.95 ID:6an/7NxA0
今回はここまで。
次回で第三章を終わらせたいと思います。
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 00:50:17.92 ID:rbSa6IRj0
乙乙
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 00:52:54.11 ID:fcA1ZZPDO
乙です
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 02:25:58.85 ID:MQC0Ue2DO
乙〜
学級裁判パートじゃ本当に月読のサポート優秀だな学人
普段残念コミュ障なのに
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 09:25:13.54 ID:CYWlnZdBO
乙、入野に要れたの誰だ…?
広生は投票放棄してるし
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 09:37:55.26 ID:NzZ2wmXl0
入野に投票したのは黒頭じゃないかな
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/18(月) 19:01:53.10 ID:hHmwN5PKO
>>655そういえば一緒にトレーニングしてたな。初めて偽証を取り入れたオリロンだし頑張って完結してほしい
657 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 21:13:31.96 ID:6an/7NxA0
モノクマ「大正解ー!」

モノクマ「今回入野ちのさんを殺したクロは」

モノクマ「広生燕次クンでしたー!」

広生「はあっ、はあっ……!」

暴れていた広生の周りは酷い有り様だった。

広生自身の席はバラバラに壊され、隣にいた佛生やミシェルの席にまでその余波は及んでいて。

モノクマ「あーあー、また随分壊してくれちゃって。黒頭さんもこんな狂暴な人最後まで信じちゃうなんて馬鹿だねぇ」

黒頭「……」

入野に投票したのは黒頭だったのね……無理もないわ、広生と一番仲が良かったのは彼女だから。

川田谷「だけどどうして?俺には広生君が入野さんを狙った理由がわからないよ」

四杖「わたくしも入野さんと広生さんには何か蟠りがあるようには見えませんでした……いったいなぜ?」

広生「…………」

月読「広生、貴方が入野を殺した動機は何?」

広生「入野を殺した動機……」
658 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 21:14:29.76 ID:6an/7NxA0






広生「殺しやすかった、からだ」






659 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 21:24:43.19 ID:6an/7NxA0
ミシェル「……エッ」

広生「今回のトリックを思いついた時、誰が一番殺しやすいか考えた」

広生「精神を不安定に出来て、孤立していて……入野は条件にピッタリだった」

黒頭「広生、様……?」

広生「本当はお前でもよかったんだ黒頭。俺に気を許しているお前なら隙をついて殺す事は出来たからな」

広生「だけど思い直した。学級裁判で間違いなく俺には投票しない人間を確保しておくべきだと」

黒頭「そん、な……」

音野「ひ、広生さん!あなた、なんでそんな……!」

月読「……」

上を向いて立ち尽くしながら語るこの男は誰?

これが本当にあの広生燕次なの?
660 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 21:50:14.55 ID:6an/7NxA0
学人「随分と落ちぶれたものだな。普段のお前はどこへ失せた」

広生「普段の俺?ああ……あのヘドが出る役立たずか」

佛生「……まるで多重人格かのような仰りようですな」

広生「そんなものじゃないさ……あれは演じていた俺だ」

モノクマ「うぷぷ、広生クンはそうしないと生きていけない可哀想な子だからね!」

月読「演じないと生きていけない?」

もしかして、広生が仮面を外さないのもそれに関係が……
661 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 22:43:44.35 ID:6an/7NxA0
広生「俺は産まれた頃から常に死と隣り合わせに生きてきた」

広生「赤ん坊の頃コインロッカーに捨てられた俺はあと少し遅ければ死ぬという状態だったらしい」

広生「周りが助けてくれたのは赤ん坊の頃まで……幼児期の俺は公園で、いつ死ぬかもわからない暮らしをしていた」

広生「ホームレス達や公園に来る誰かに媚びて何かを恵んでもらう事でその日その日を生きてきた」

広生「だがそれも成長すれば長続きなどしない……俺は完璧に生きる術を失ったんだ」

広生「生きる事を諦めた俺は最期を迎えるためにさまよった……そこで、今いる事務所に拾われたんだ」

広生「広生燕次と名乗った俺の過酷な生活で培った身体能力はアクションに申し分なかった」

広生「だが俺には、致命的なまで俺自身という軸がない」

広生「常に何かを演じなければ、誰かにとっての役割がなければ、まともに歩く事すら出来ないんだ」

広生「普段の行動も前にテレビで見た仮面のヒーローを演じてようやく為せる」

広生「わかるか?正義感の強いスーツアクター広生燕次なんて作り上げたただの張りぼてだ」

広生「本当の俺は、名前すらない、誰かに媚びて、依存してしか生きていけない……それだけの存在なんだよ」
662 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 23:04:10.37 ID:6an/7NxA0
川田谷「それが広生君の……」

広生「今回コロシアイに乗ろうと考えたのは、俺自身を確立するためだ」

四杖「確立、ですか?」

広生「佛生を見て気付いたんだよ。死を背負うという事は自分自身を形作るのだと」

広生「死を背負えば俺はもう一人じゃない。俺の肩に殺した人間の犠牲という重石が乗る」

広生「そうすれば誰にも、親にすら存在を認められなかった俺は、今度こそ……俺自身になれる、はずだった」

広生「それも、もう……終わりだがな」

月読「……」

彼にとって今まで生きてきた広生燕次は虚像だった。

名前すらなかった自分自身を一番認められなかったのは……彼だったのかもしれない。

鏡在「……千里を殺したのはアンタなわけ?」

広生「それは違う。俺は捜査中黒頭と常に一緒だった」

鏡在「じゃあ誰なのよ!?誰に千里は……!」

広生「さあ、な。これから死ぬ俺にはわからない事だ」

広生「モノクマ、もういい」

モノクマ「うぷぷ、わっかりました!」

モノクマ「今回は【超高校級のスーツアクター】である広生燕次クンのためにスペシャルなオシオキを用意いたしました!」

黒頭「広生様……!」

広生「……悪いな」

黒頭「えっ?」

モノクマ「それでは張り切って参りましょう!オシオキターイム!」

「広生燕次という役がこういう時なんと声をかけるか、俺にはわからない」

そう、虚ろな声で呟いて。

広生燕次だった彼は連れ出されていった。
663 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 23:10:11.44 ID:6an/7NxA0






      【GAME OVER】

 【ヒロオクンがクロにきまりました】

   【おしおきをかいしします】






664 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 23:27:51.16 ID:6an/7NxA0
広生が連れ出されたのは何もない荒野。

ただ立ち尽くす広生を、何体ものモノクマが取り囲んだ。

【大ピンチ!?孤独なヒーロー最期の戦い!】

【超高校級のスーツアクター広生燕次処刑執行】

爪を振りかぶって襲いかかるモノクマ達に広生クンは全く抵抗しません。

腕を、脚を、胴を次々にモノクマの爪が切り裂いていくのにも、自分から流れる血にも興味がないと言わんばかりにただ上を向いたままの広生クン。

それに何を感じたのかモノクマ達は怒ったように腕を振り回すと、巨大なモニターを持ってきます。

広生クンにだけ見えるようにモニターの電源がつき……しばらくすると、広生クンがモノクマ達を薙ぎ倒し始めました。

さっきとは急転して頭を振り、何かをぶつけるようにモノクマ相手に暴れまわる広生クン。

モノクマ達はその姿にウンウンと頷くと……広生クンに殺到します。

そして数分もしない内に……モノクマ達にズタズタにされた広生クンは血だるまとなってその場に転がっていました。

いくら強くても現実は数には勝てないんだよね……うぷぷ。
665 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/18(月) 23:52:53.81 ID:6an/7NxA0
モノクマ「アーハッハッハッハッ!」

モノクマ「落ちぶれたヒーローにはふさわしい末路だよねー!」

月読「……」

広生は途中までオシオキを受け入れているように見えた。

だけどモノクマに何かを見せられてから……まるで人が変わった、いいえ。

私達の知る広生に戻ったかのように暴れだした。

いったい広生は……何を見せられたの?

黒頭「広生様、わたしは、それでも……」

音野「黒頭さん……」

広生が処刑されて、入野の事件は終わった。

だけど今回の事件はそれだけじゃない。

鏡在「それで誰なのよ……千里を殺したのは!」

モノクマ「何まだそんな事言ってるの?天馬さんは無駄死にしたの!いい加減認めなよ!」

鏡在「ふざけんな!千里は無駄死になんかじゃない!アタシは絶対に千里を殺した奴を見つけ出して……!」

天馬の死、それはまだ私達の中に暗い影を落としている。

その影が牙を剥くのは何に対してなのか……私達はまだ知らない。
666 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/19(火) 00:02:35.17 ID:ElWSPw6A0
【食堂】

月読「……」

入野が殺された痕跡はもうどこにもない。

私の目の前で苦しんで死んでいったあの姿は、忘れたくても忘れられない。

月読「……」

あまりに命が軽すぎるこのステーション……不安の種も次から次に芽を出すここで生き延びるなんて本当に出来るのかしら……

月読「……」

【食堂にいた月読の元に現れたのは?】

一人選んでください。

↓2
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/19(火) 00:05:29.67 ID:ZO9BXUOc0
四杖
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/19(火) 00:08:43.23 ID:/DlFoG4DO
黒頭
669 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/19(火) 06:10:56.79 ID:ElWSPw6A0
黒頭「あ……」

月読「黒頭」

やっぱり沈んでるわね……無理もないわ、広生が殺しをしたどころか普段の関わりは演技で、自分を殺していたかもしれないって言われたんだから。

黒頭「月読、様」

月読「大丈夫……ではないわよね」

黒頭「そう、ですね……広生様の心の闇があれほどとは、思ってもいませんでした」

月読「……考え込まない方がいいわよ。今日は色々ありすぎたもの」

黒頭「そうかも、しれません……それでも考えてしまうんです」

そう言って俯く黒頭の姿から普段の落ち着きは感じられない。

月読「……」

……これはほっとくわけにもいかないわね。

黒頭「あっ」

黒頭の身体を引き寄せて抱き締める。

参っていた証明か黒頭は何の抵抗もしなかった。

月読「黒頭、泣いちゃいなさい」

黒頭「はい……?」

月読「貴女は古武術の使い手だし強いでしょうけど、だからといってそれは泣いたらいけないなんて事ではないわ」

黒頭「……」

月読「悲しいなら我慢する必要なんてどこにもない……私は、そう思うわよ」

黒頭「ありがとう、ございます。ではお言葉に、甘えさせていただきますね……」

嗚咽を漏らす黒頭の背中をポンポンと優しく叩いてやる。

その背中は、とても小さく儚いように……私は感じた。
670 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/19(火) 06:13:55.86 ID:ElWSPw6A0






CHAPTER03【軽き命、重き絶望】END

生き残りメンバー12→9人

To Be Continued...






671 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/19(火) 06:19:43.74 ID:ElWSPw6A0
【ヒーロー仮面】を手に入れた。
〈CHAPTER03を読み明かした証。
広生燕次の遺品。
彼が普段から着けていたヒーローの仮面。
見られたくなかったのか、見たくなかったのか。
彼の心境はもはや誰にもわからない〉
672 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/19(火) 06:23:08.48 ID:ElWSPw6A0
CHAPTER03終了です。

CHAPTER04はまた次スレを立てたいと思います。

また色々聞かせていただけるとありがたいです。
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/19(火) 06:30:46.79 ID:MHBKkdtb0

やっぱり天馬殺害した人間は別にいたか…この禍根がCHAPTER04以降どう影響するのか気になる
後佛生が>>627で七名の命を奪った大罪人と言っているから、CHAPTER04にあたる時系列のときにクロになったのかな?
とにかくこれからも楽しみにしてる
674 : ◆KDjMn9rkKNs9 [saga]:2018/06/19(火) 23:29:45.73 ID:ElWSPw6A0
次スレを立てました。

【オリロンパ】愛書の少女とコロシアイ宇宙旅行【安価】四冊目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529417950/
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 03:52:05.16 ID:RE9SQjgDO

月読姉さん母性半端ないっす…
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