花丸「善子ちゃんのちくびにはピアスが刺さってるずら」

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1 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/16(火) 03:16:36.37 ID:IYba66iP0
希「うちな、陥没ちくびが悩みなんや」外伝

の続きです

ですが前作を見ていなくても問題ありません
2 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/16(火) 03:26:58.29 ID:IYba66iP0
 前回のラブライブ・サンシャイン!

 善子ちゃんが堕天使モードに入るとすかさず突っ込みを入れるオラ、国木田花丸!

 だけど……内心そんな善子ちゃんをかっこよく、妖しく、美しく思っていて……

 いつの間にか好きになっちゃったずら♡

 勇気を出して善子ちゃんに告白してみたら、なんとOKしてもらえたずら!

 善子ちゃんってば、自分の暴走を止めてくれるオラのことが好き……だなんて照れるずら//

 そんなわけで善子ちゃんと付き合い始めて1カ月!

 オラとしては、そろそろ次のステップに進みたい……!

 これは、そんなオラと善子ちゃんの物語ずら!
3 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/16(火) 03:55:17.43 ID:IYba66iP0
善子「闇に月満ちる時……魔の囁きが聞こえ出す!死へといざな……ぶはっ!」

花丸「何やってるずらか善子ちゃん……」ペシン

花丸「デート中にはさすがにやめてほしいずらよ。周りの視線がキツイずら……」

善子「悪かったわね、愛しいリトルデーモンの前で……」

花丸「でも……二人きりの時ならいいよ?」

花丸「堕天使モードの時の善子ちゃん……本当に輝いていて……」

善子「私は堕天使なんだから、そこは漆黒に染まってるとか、神をも超えたとか言いなさいよ。」

花丸「まあともかく、マルはもっと善子ちゃんのかっこいいところを見たいずら!」

花丸「お願い善子ちゃん……♡」ウルウル

善子「かっこいいって言ってくれるのなら、ヨハネって呼んでほしかったわね……」

善子「まあ、ずら丸になら現世での通り名で呼ばれてもかまわないけど……//」

花丸「じゃあヨハネちゃん!お願い♡」

善子「……//いいわよ、ついてきなさい。」

 未だキスすらしたことのない二人

 花丸はなんとかしてキスに持ち込もうと善子の自宅へとデートプランを変更することに成功

 しかし鈍感な善子は、花丸のその目的に気づいてはいない
4 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/16(火) 04:35:45.35 ID:IYba66iP0
 津島家

 ご都合主義により、善子の両親は共に不在である

善子「見てよずら丸、この妖艶な翼!いつの日かこれを纏って世界中のリトルデーモンを虜にしたいわね。」フフン

花丸「綺麗ずらー♡マルはもう善子ちゃんの虜ずらよー♡」

善子「何よ、やけに素直じゃないのよずら丸//」

花丸「善子ちゃん……♡」

善子「な、何……?急に近づいてきて……」

花丸「マルって魅力ないずらか……?」

善子「いきなりどうしたのよ、急に……!」

花丸「千歌さんと曜さん……そして鞠莉さんと果南さん……」

花丸「Aqoursには他にも2組のカップルがいるずら。」

善子「そ、それがどうかしたの……?」

花丸「2組とも、そのラブラブっぷりを全く隠していないずら!」

花丸「鞠莉さんと果南さんに至っては、しょっちゅう、その……き、キスだってしてるずら……//」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 19:24:01.42 ID:K7KbtWocO
乙?
6 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/17(水) 03:51:21.96 ID:q84dMX9U0
善子「あの二人はほら……一度離れ離れになってから、お互いの愛を再確認したわけだし……」

花丸「それを言うならマルたちだって一度離れ離れになってるずらよ。」

善子「さすがにあの時に恋愛感情なんてないわよ……」

善子「まだ小学校入学前なんだし……」

花丸「…………」

花丸「それとこれは全くの別問題ずら!」

 論破されてしまった花丸

 しかしその話は放り投げ、善子にどんどん迫る

花丸「つまり何が言いたいかというと!」

花丸「マルと善子ちゃんの関係は付き合い始めて以来何も進展していないずら!」

善子「何も、って……こうしておうちデートしているじゃない。」

花丸「女同士・密室・二人きり、何も起きず……」

花丸「これじゃあ友達の家に遊びに来ているのと何ら変わりないずら!」

花丸「マルは、マルは……!」

花丸「善子ちゃんともっともっと……深い関係になりたい!」

花丸「あの二組に負けないくらい、善子ちゃんとイチャイチャしたいずら!」
7 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/17(水) 04:04:11.35 ID:q84dMX9U0
善子「ずら丸、けっこう悩んでいたのね……」

善子「本当は私だってずら丸とずっとイチャイチャしたかった……」

善子「でも私、臆病だから……がっつきすぎてずら丸に嫌われたらどうしよう、ってずっと思ってたの……」

善子「Aqoursでの関係がギクシャクして、また前みたいに不登校になる、というのが怖くて……」

花丸「そうだったんだ……」

花丸「善子ちゃん、そんなことを……」

善子「ずら丸ぅ〜」ダキッ

花丸「よしよし……よく頑張って言ってくれたずら……」ナデナデ

花丸「でもこれではっきりしたずら!」

花丸「オラも善子ちゃんも、もっとお互いをより求めているということが!」

花丸「マル、ムードとかよく分からないけど……」

花丸「今からキス、しない……?」
8 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/17(水) 04:33:29.69 ID:q84dMX9U0
善子「フフ、フフフフフ……」

花丸「な、なに?どうしたずらか!?」

善子「天より追放されたこの私と契りを結びたいというの?」

善子「いいわ、堕天使のキッス、味わわせてあげる……♡」

花丸「なんだ、いつもの調子に戻っただけずらか……」

花丸「ひゃぁ//」クイ

 突如善子に顎クイされて困惑する花丸

 このモードの時だけ善子の眼差しは妖艶極まりないものとなり、キスもろくにしたことのない花丸には刺激が強すぎる

 善子を直視できないでいるが、それを善子は察し、花丸に語りかける

善子「こっちを見て……私のリトルデーモン、花丸……♡」クイッ

花丸「はい……//」

 堕天使モードの時だけ、善子は花丸のことを「ずら丸」ではなく「花丸」と呼ぶ(このSSでの設定)

 恋人にたまに本名で呼ばれると恥ずかしいのか、花丸の顔はただただ紅潮していくばかり
9 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/18(木) 03:29:21.16 ID:/TF1CqQH0
善子「ん……ちゅ♡」

花丸「あっ……//」

 善子が花丸にしたのは、とても堕天使のものとは思えない優しいキス

 その時間はわずか1秒にも満たないが、花丸を満足させるには十分であった

善子「しちゃったわね……堕天使との愛の誓い……♡」

善子「ほら花丸、どう?これで満足かしら?」

花丸「はい……//」プシュー

 茹でダコのように真っ赤になった花丸

 そしてそのまま固まってしまう彼女を、善子は覗き込む

善子「フフ、フフフフフ……」

善子「堕天使の魅力の虜になってしまったようね……♡」

善子「人間のくせに可愛いじゃない……♡」

花丸「…………//」

花丸「………………!?」

 善子の言動に照れている花丸はとんでもないものを目にする

 屈んで覗き込んできた善子の服の隙間から黒いブラがちらりと見えているのだが、

 下手に大人っぽいブラをつけているせいでサイズが合っていないのか、ちょっとした拍子でちくびがこんにちわ

 だいたい長さは1.5cmくらいといったところだが、その先には銀色に光る金属が……

 そう、善子はちくびにピアス(リング型)をつけていたのだ!
10 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/18(木) 03:37:51.29 ID:/TF1CqQH0
花丸「……!?」ゴシゴシ

花丸「ずらぁっ…………!?」

善子「ど、どうしたのよずら丸……いきなり大声なんてあげて……」

 びっくりして叫んだ花丸の声に驚いて善子の堕天使モードは解除

 それに伴い花丸への呼び方も元に戻ってしまう

花丸「…………なんでもないずら。」

善子「なんでもないのに変な声出すわけないでしょ……」

善子「でも可愛い彼女の言うことだから……信じることにする。」

花丸「あは、あはははは……」

 触れてはいけないものだと思ったのか、追及はしない花丸

 なぜ善子がちくびにピアスを空けているのか……

 頭の中はそれでいっぱいであり、この日他にも一緒にゲームをしたり、堕天使グッズコレクションを見せてもらったりと

 おうちデートをエンジョイしたはずなのだが、そのほとんどが花丸の頭の中には入ってこなかった
11 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/18(木) 03:55:15.88 ID:/TF1CqQH0
 翌日、学校

 眠れぬ夜を過ごした花丸の頭の中は、相変わらず善子のちくびピアスのことでいっぱい

 そのせいで、どうもこの日から花丸の調子がおかしい

ルビィ「花丸ちゃん、おはよう!」

花丸「……」ボケー

ルビィ「花丸ちゃん!どうしたの?おはよう!」

花丸「ああ、おはようルビィちゃん!ちょっとオラ考え事してたずら。」

ルビィ「えへへ、面白い本でもあったの?」

花丸「そうなんずら〜」

花丸「昨日読んだ推理もの、伏線の張り方が巧妙で〜」

善子「闇と闇重なりし時、冥府の扉は開かれる!光なき世界へ!」

花丸「あ……善子ちゃん//」

ルビィ「うゆ……善子ちゃんおはよう!」

善子「ヨハネよ!いい加減覚えてよもう!まあ、とりあえずおはよう。」

善子「ずら丸もおはよう。」

花丸「おはよう//」
12 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/18(木) 04:20:59.03 ID:/TF1CqQH0
善子「なんかいつもと様子が違うわね。何かあった?」

花丸「な、ななな何もないずらよ?」

ルビィ「昨日読んでた推理小説が面白かったんだって〜」

善子「怪しい……ずら丸、何か私に隠してない?」

花丸「神に誓って隠してないずら!疑うのはよくないずらよ善子ちゃん!」

善子「なんか妙に必死ね……まあ、確かに決めつけるのはよくないわ。ごめんね、ずら丸。」

 キンコーンカンコーン

ルビィ「あ、チャイムだ!席に着かなきゃ!」

花丸「じゃあまた後でね。」

善子「くっくっく……しばしの別れってことね……」
13 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/18(木) 04:28:48.63 ID:/TF1CqQH0
 昼食時

 ルビィは二人に気を遣って姉・ダイヤのところに

花丸「」ボケー

善子「ちょっとずら丸!ずら丸ってば!」

花丸「わぁ!何かな善子ちゃん//」

善子「のっぽパン食べないの?袋を空けてすらいないじゃない。」

花丸「あはは、忘れてただけずらよ!」ビリリ

花丸「もぐもぐ!むしゃむしゃ!くー、おいしいずら〜♡」

善子「変なずら丸ね……」

善子「まあ、のっぽパン食べてる時の顔は可愛いけど……//」
14 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/19(金) 03:32:21.18 ID:cjnszE1K0
 そして放課後に迎えたダンス練習

果南「ワン・ツー♪ワン・ツー♪」パンパン

みんな「ほっ!ほっ!」

花丸「ほっ!ほっ!」フラフラ

果南「ほらマル!少し遅れてる!そこステップ逆!」

花丸「は!は!ごめんなさいずら……」

果南「ふぅ……一旦休憩にしよう。」

花丸「はぁ……」

果南「マル、何かあった?なんか練習中、心ここにあらず、って感じだよ。」

果南「仲間なんだからさ、何か悩んでるなら相談に乗るよ?」

花丸「果南さん……ごめんなさい、オラはこれを墓場まで持っていくと決めたずら。」

花丸「みんなのことは頼れる仲間だと思ってるけど、こればっかりは言えないずら……」

果南「そっか……まあ誰にでも、秘密にしておきたいことの一つや二つあるよね。」

梨子「」ギクッ

果南「でも、それとAqoursでの活動は話が別だよ。」

果南「厳しいこと言うけど、私たちはグループで活動しているってことを忘れないようにね。」

果南「練習に来る時は、きちんと気持ちの整理から来ること。いいね?」

花丸「分かったずら……」
15 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/19(金) 04:25:33.95 ID:cjnszE1K0
 果南に注意されて以来、練習中には溜息を見せなくなり動きも以前と同じく軽やかに戻った花丸

 しかし踊る花丸の顔には笑みは浮かんでおらず、能面のような無表情

 さらにその反動として、練習以外ではまるで魂が抜けたかのような廃人寸前になってしまっていた

 他のメンバーも様子が変わってしまった花丸を心配しているが、花丸は何も話そうとはしない

 そんなこんなでもう一週間が経過してしまっていた

花丸「はぁ……」

善子「ちょっとずら丸。」

花丸「はぁぁ……」

善子「聞いてるの?ずら丸ってば!」

花丸「ははは、善子ちゃんずらか……」

花丸「マルはちょっと哲学していたずら……」

善子「あんた最近おかしいわよ!」

善子「あれからよね、私の家でおうちデートして以来……」

善子「もしかして私……なにか気に障るような事でもした?」

花丸「ううん、善子ちゃんはな〜んにもしてないずら、な〜んにも……」

善子「なら教えてよ!読書が好きで、いつも私に突っ込み入れてくれて、のっぽパンが大好きな、私が好きなずら丸はどこに行ってしまったの?」

花丸「ただマルがいけないずら……」

花丸「マルが、善子ちゃんの秘密を知ってしまったから……」
16 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/19(金) 04:35:56.24 ID:cjnszE1K0
善子「私の秘密?何それ?」

花丸「それは言えない……口が裂けても言えないずら……」

善子「ああ、もう!じれったいわね!」

善子「私の家に行くわよ!あんたのその心の内、全部吐き出すまで帰さないんだから!」

花丸「ずら〜」ズルズル

 善子に引きずられ、津島家まで連行される花丸

 善子もいい子なので、変わってしまった花丸に対して別れ話を切り出すようなことはしない

 むしろ救いたいのだ

 何かにとらわれ、自分を見失った花丸を

 いつもは暴走した自分のストッパーになってくれる花丸に「借り」ではなく「恩」を返し、

 また共に笑い合えるあの日を取り戻すために
17 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/20(土) 03:50:49.95 ID:9R622nep0
 津島家

 例によって両親共に不在である

善子「ここなら他の誰かに聞かれる心配もないし、口を割ってくれてもいいんじゃない?」

花丸「ダメずら……言えないずら……」

善子「ふぅ……」

善子「ずら丸、前言ってたじゃない。」

善子「私ともっと深い関係になりたい、イチャイチャしたいって……」

善子「そしてそれは私も同じ……」

善子「お互いがお互いを求めているんだって……」

善子「ずら丸が変わってしまったとしても、私の気持ちは一週間前と何ら変わりはない……」

善子「あんたはどう?ずら丸に何があったのか、私の何があんたを変えてしまったのかは分からないけれど……」

善子「あんたは私のことをまだ愛してくれてる……?」

 実は花丸の変化を不安に思っていた善子

 齢15年、せっかく手に入れた大切なパートナー、そしてリア充生活……

 それを失うことほど、善子が恐れるものはない

 若干泣きそうになりながらも、真剣な眼差しで花丸に語りかける
18 : ◆GuGtFkjx2k [saga]:2017/05/20(土) 04:25:49.97 ID:9R622nep0
花丸「愛してるよ。愛してるけど……」

花丸「真相を知るのが怖いずら……」

花丸「全てを知った時、きっとオラたちの関係は壊れてしまうずら……」

花丸「ならいっそのこと、このままの方が……」

善子「だから何のことなのよぅ!」

善子「なんでそれを私に教えてくれないのよぉ……」

善子「私、信用されてないのかな……」ポロポロ

花丸「善子ちゃん……」

 問いただされてもことごとくはぐらかしてくる花丸に対し、遂に善子は涙を見せてしまう

 ここでようやく花丸は我に返った

 今自分がすべきなのは、善子のちくびピアスのことから逃げることではなく、

 その真相を知り、善子の全てを受け入れること

 そしてその事実を乗り越えた先に、掴める絆と幸せがあることが

花丸「(なんでオラは今まで気づかなかったんずらか……)」

花丸「(そう、たとえちくびにピアスをしていてもオラは善子ちゃんが大好き……♡)」

花丸「(ならそんな善子ちゃんを不安にさせるような真似、ましては泣かせるような真似は絶対にしちゃいけないことだったずら!)」

花丸「(今、オラがすべきことは……)」

花丸「オラ、目が覚めたずら。」

花丸「善子ちゃんに、聞きたいことがあるずら……!」
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