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【艦これ】マジカルチ○ポ提督 3スレ目【ア艦これ】

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76 : ◆9.kFoFDWlA [saga]:2017/07/08(土) 22:06:57.01 ID:IL5YgL9y0

時津風「フツーだよね? あたしフツーだよねえ? かげろー型の半数がしれーにあひんあひんされてて、まだ手を出されてないけど、あたしフツーだよね?」

初風「ッ!?」


 何と答えるべきか、初風は迷った。『普通』と答えるべきか。何処もおかしいことなどないのだと。処女であることは普通なのだというべきか。

 『普通ではない』と答えるべきか。その上で、普通じゃないというのは変という意味じゃなくて、むしろ良い意味で、といったフォローを入れるべきか。

 そもそも時津風はどちらでいたいのだろうか?

 普通でいたいのか、いたくないのか。

 それが初風には分からない―――――時津風の問いを聞けば、それこそ『普通に』考えれば『普通』と答えるのが正しいように思える。だがそれが本当に正しいのか分からない。


時津風「………何も言ってくれないんだね、初風」


 乾いた笑みを浮かべた時津風は立ち上がると、ふらふらとした足取りで部屋の出口へと向かって行く。


初風「!?」


 このまま行かせてはならない――――そう思った初風は、更に思考を加速させる。

 普通か。

 普通ではないのか。

 どちらを言うのが正解なのか。

 時津風がドアノブに手をかけた、まさにその時だった。



初風「ふ、普通、よ…………」



 逡巡する思考を堂々巡りさせた初風は、搾る様にそれだけを告げた。

 恐る恐る視線を上げて、時津風の様子をうかがう。

 時津風はゆっくりと振り返り、


時津風「そっかぁ……時津風、フツーなんだぁ。うれしいなぁ……うれしいうれしい」

初風「と、時津風……!!」


 時津風はほほ笑んだ。その表情に、初風もまたホッと息をついて口角を上げる。

 初風は提督に秘かに恋焦がれていたが、最近の乱痴気騒ぎで愛憎入り混じった憎悪を燃やしていた。

 そんな彼女が正気に戻ったのは、思考の迷宮に囚われ惑い、俯き落ち込む時津風の姿があったからだ。

 親友であり、同時に大切な妹でもある時津風―――その彼女が浮かべた笑みに、初風は頬をほころばせて、二人で笑い合う。










時津風「じゃあ、今から時津風、しれぇのところに行ってくるね――――――『フツー』に処女膜ブチ破られて、『フツー』にアヘッてくるね!」

初風「」


 そして初風は――――選択を誤ったことを、悟った。
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