やらない夫で学ぶJKの思想　第二

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やらない夫で学ぶJKの思想　第二 - パー速VIP 過去ログ倉庫

1 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 03:09:23.75 ID:dbWtR6.o

やらない夫で学ぶJKの思想　第二

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＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
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　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
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・タイトルで勘違いされる方もいるかと思いますが、
　正しくJKの思想を正確に理解するには、このスレでは役不足です。
　特に史記にある弟子との年齢差等に関しては全く考慮していません。
　弟子との年齢差に興味があったら史記を読むことをオススメします。

・あまりにも有名なエピソードが多いことはあまりにも有名ですが
　やらない夫を良く知らない人のために、
　ネタバレや展開予想は控えてください。

・解釈の相違、歴史的齟齬については投下後に突っ込んでください。
　突っ込み、質問は基本的に投下終了後に対応します。
　
・史記、やらない夫関連本、井上靖小説などを読んだ作者の
　独自解釈の作品です。

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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少し暑くて少し寒くて＠ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」＠ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定＠ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」＠ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする（´；ω；｀）part56 ばばあ化気味＠ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠～Latest Edition～＠ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな君のせいだ＠ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 03:20:50.85 ID:dbWtR6.o

前スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1247330369/

まとめスレ

やる夫短編集　阿修羅編
http://mukankei151.blog47.fc2.com/blog-entry-282.html
↑初めてまとめてくださったところです。
今までお疲れ様でした。

泳ぐやる夫シアターさま
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-category-68.html
↑独立前の短編からまとめていただいているため非常に読みやすいです。
早速七話途中までをまとめて頂いています。
長らく連絡もなく、エターって居た事、本当に申し訳ありませんでした。

これだけ知っておけばいい登場人物一覧

「やらない塾」
やらない師表
孔丘ｺｳｷｭｳ・・・・・・・・・VIP・デ・やらない夫(2chオリジナル)

やらない三傑
願回ｶﾞﾝｶｲ・・・・・・・・・ニュー速・デ・やる夫(2chオリジナル)
子貢ｼｺｳ・・・・・・・・・・・パー速・デ・できる夫(2chオリジナル)
子路ｼﾛ・・・・・・・・・・・・オプーナ(ライフスタイルＲＰＧ『オプーナ』)

やらない十哲
閔子騫ﾋﾞﾝｼｹﾝ・・・・・・北条沙都子(サウンドノベル『ひぐらしのなく頃に』)
冉有ｾﾞﾝﾕｳ・・・・・・・・・川嶋亜美(とらドラ！)
仲弓ﾁｭｳｷｭｳ・・・・・・・セイバー(伝奇活劇ビジュアルノベル『Fate/stay night』)
子游ｼﾕｳ・・・・・・・・・・・音無小鳥(アイドル育成シミュレーション『THE IDOLM@STER』)
宰我ｻｲｶﾞ・・・・・・・・・・伊藤誠(超大作アニメーションゲーム『スクールデイズ』)
冉耕ｾﾞﾝｺｳ・・・・・・・・・桂言葉(超大作アニメーションゲーム『スクールデイズ』)
子夏ｼｶ・・・・・・・・・・・・綾波レイ(新世紀エヴァンゲリオン)

やらない一門
曾参ｿｳｼﾝ・・・・・・・・・碇シンジ(新世紀エヴァンゲリオン)
子張ｼﾁｮｳ・・・・・・・・・・式波・アスカ・ラングレー(劇場版エヴァンゲリヲン・破)
子華ｼｶ・・・・・・・・・・・・ナギ(かんなぎ)
高冶長ｺｳﾔﾁｮｳ・・・・・ジュウシマツ住職(ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!)
原憲ｹﾞﾝｹﾝ・・・・・・・・・櫛枝実乃梨(とらドラ！)

3 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 03:27:48.70 ID:SYhy3UQo

こんな時間に乙
しかし屠岸賈のAAはなんだ？
メカやる夫って新しいなとおもってたらなんかスーパーXにも見えてきた

4 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 03:49:56.96 ID:dbWtR6.o

>>3
スーパーやるＸです。
作者が作ったやる夫キャラです。
屠岸賈がビルの下敷きになって死んだのは、そのためです。

5 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 03:53:26.30 ID:dbWtR6.o

前スレ>>999より続きです

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　　　　　　　　　 l l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　 |;;;;;;;;;;;;;;;|
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　　　　　　　　　　 l l:::::::::::::l　　　　　　　　ﾞ'''- .,,,,:|
　　　　　　　　　 ,.-'"::l l:::::::::::::|__,,,. -─‐┐　　 __　　　|
　　　　　　　 r''"::::::::::::| |::::::::::::::::::::::::;:;:;;;;;;;|　　 |　ﾞﾞ'''''-|
　　　　　　　 l:::::::::::::i:::::! |:::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;|　　 |;;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　ﾞi:::::::::::i:::::| l:::::;;;;;;;;;;;;;;;. --- ' .,,__ ﾉ;;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　　　 l::::::::::::i::::| l_,,.-'" i　/| |　　　　 | i''- ､;;;;;!
　　　　　　　　　l:::::::::::,.-'"　　//!/i |i !　　　　i.ﾉ|i i | :ヽ、
　　　　　　　　　 l:::,イ　　|　i,,i-H!‐i.|''i|　　　 /_.| i! ! i .:.:ﾞi
　　　　　　　　 i´ | ,　 i| |.:.|_,,.i!-r|､ヽ　　 __//ﾞ| | | .:.i.|　　　私は天下の人々を治療したいのです
　　　　　　　　　 |　 ! |　 !| |.:|!i-';;;;i　ﾞ　　 i-';;!ヽ|/! ! .:| !
　　　　　　　 | i |!.:.i　 | i i|! ﾞ''''''"　　　ヾ- '/| | i.:.:|i !　　　誰かに仕えていてはそれもままなりません
　　　　　　　 | | i| .:.i　|i ﾞi､i､　　　　　 ,　　　,'i i/ﾚ'i i i!
　　　　　　　　　|i. i　i .:.:i.:|i　iヾ:､　　､ __　　,ｲ| /:/i//
　　　　　　ﾉ|　ﾞ､ﾞ､.:.:､i''i ﾞ､ヽ、　　　　,. '":i| / |//
　　　　　　　　 |､　ヽ､.:/　!､:ﾞ､ﾞ'' - -i":i:i::|::||!.:. | |
　　　　　　　　　　| ﾞ､ __,.ﾉ┴,､ﾞ､ﾞ､　 |:.i:::::i:i::.:|:l.:.i: |.:|
　　　　　　　　　 i >'_ ニニヽ､;ﾞ､ﾞ､-ヾ|i::::|:i､:|.:|､:! ﾞ､i
　　　　　　　　　　 / ／　　ヽヽヾ､ﾞ''-i i:|i::||i.:i.:ヽ, ﾞ､!
　　　　　　　　　　,'/ 　　　　ヽヽi:i､;;;;;;ﾞヽ､i:| |i､ヾ､ﾞ､
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　ヽﾞi:|ﾞ､;;;;;;;;;;;ﾉ/!:::i::ﾞ､､＼

　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　(ヽ　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ　　　 /)
　　(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼　( i)))　　　その心意気、なおのこと気に入ったっていう
　／∠_|　,-）＿＿＿（-，|＿ゝ＼　　天下での医療活動の勝手を許すっていう
( ＿＿＿､　　|-┬-|　　　　,＿＿）
　　　　|　　　　`ー'´　　 /´　　　　　　　天下の人を救うにしても色々モノ要りだろっていう
　　　　|　　　　　　　　　/　　　　　　　　捨て扶持でも貰っておいて損は無いっていう

6 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 03:53:30.84 ID:SYhy3UQo

>>4
なるほどｗｗ
（__人__）←これがアイデンティティーなんですねｗｗ

7 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 03:55:34.82 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　| ┌''´ 　　　　　ゞ=ノ　　　　　　　　〉. 〉
　　　　　　　　　／l　!　　　　　　　「￣|　　　　　　　/ ./＼
　　　　　　　　　 {　',. ',. 　　__,,､-ー┘　└ー--､,,　　ｊ　/　/
.　　　　　　　　　 l　ｌ　|　「　　　　_,　　　__　　　｀i　| .,' 　|
　　　　　　　　　　l　|　| └ー'''´￣　|　　|　￣｀''ｰ┘ｊ　ｊ　/
　　　　　　　　　　|　',　',　　　　　　└ｰ┘　　　　　/ /　,'
　　　　　　　　　　　 |,.-l　}　　__,,.､r─ー─tｰｧ-､,,_　|　ト､.|
　　　　　　　　　　　!　|,.ゝ''´ ://´|: :l : : :/: /｀`lヽ:j｀`､j､　!
　　　　　　　　　　　　}'´l: : ! :V,z=ﾆ.ヽ:! : /: /＝ｚ､ﾘ: : ,' i ｀i'　　　捨て扶持？貰って良いのですか？
　　　　　　　　　 ,'1: l: |:vｲｨぅ｀ヽ ` Ｖﾘ'　;ぅ｀ヽｊ:/:/ :| : }
　　　　　　　　　　　/ j: :| :|':!{ {c::::::ｊ　　　 !c::: ﾘ.}|/l: :|: : !　　　三十石ぐらいくれるのかしら？
　　　　　　　　　　,.'　,': :}: :',:`:, ゞ-'' 　　.　　ゞ-'' ./: l : :l: : |
　　　　　　　　　ノ.　/: : :ﾊ: ＼ﾄ、　　　,..、　　 ./|:/i: : |: : !
.　　　　　　　　 /: : /: :ヽ: `､: :＞ ,-,` '　,. ィ ': :!':: l: ::! : :l
. 　　　　　　　　　,.': : :/ :/ : ヽ: ,､ ;_/ / ｀´.┤:l : : : l : ',: l: : :',
.　　　　　　　　,/ : : / :/:ﾍヽ￣ゞ./ `ﾆヽ.　 `〃｀￣〃 : ', : : ',
　　　　　　　／ｨ : : /: /,' 　ヾ､　j　　ﾆヽ彡’　　〃ヽ: :`､: : `､
　　　__,. ''´: :,.':: : : /:/ :{　　 ,. 》./ 　　ｨﾝ┐　　　《､　　｝:',: `､ : :＼
　_='-ー''´,'/: : : :, ' /: : }　 ,' 〃'. `ｰ /.　　!　　　l|ヽ　,': :`､: : ヽ : :ヽ,
´ 　　　／/ : : /: /: : :, 'l　 { /.　　　/|　　 |　　　 .||. ｝/: : : `､ : : :＼: 丶,
　　／: ;/: : :/: /: : :ｨ: : !　,〈. 　　　j┘　.└─┐ .l.|.ﾉ/: : ',: : :ヽ: : : `､: : ヽ
　／: , ' {: : /{: /: : :,'{ :　l　'　＼＿丿　　　　　｜.〃 /:,i: : i: : : : ',: : ｌ',: ﾄ､: :`､
,´: : /　 '､ {　l ,' : : ハ: : ＼　　ノ―┐.　┌ｰ┘〃ｲノ }:/}: : : : :}: : l }: j ',: : :}

結論から言えば・・・
趙鞅が扁鵲のために用意したのは、田地四万畝であった。

一畝の収穫は四石から三石といわれている。
つまり、石高でいえば八万石～六万石・・・

　　　　　　　　　　 r'ﾆﾆニ二二二ﾆﾆﾆ､ヽ
　　　　　　　　　　| | 　　　　.＠　　　| |
　　　　　　　　ｒー┤|　　　　　　　　　 |├､
　　　　　　　 |　　| | 　　　 Π　　　| |　|
　　　　　　　 l　　 l l 　　 lﾆ　コ　　.| |　|
　　　　　　　　　|　　 l l 　　　|_|　　　| |　|
　　　　　　　l＿＿l_l＿＿＿＿＿＿|_|__| 　　っ
　　　　　　　　 |　/　　,ｲ,へ丶､　　　　ﾍ
　　　　　　　　| ,' /　/／　＼| ＼ﾄ､　ヽ　',　　　つ
　　　　　　　　　!j./l　/　　　　　　 `　ヽﾄ､ヽ }
.　　　　　　　　　| | .!/.! 　○　　　　○　l l |ヽ,' 　　 ⊃　　　こ、これは望外の沙汰ってレベルじゃねえですよう
　　　　　　　　 l |　| .l/////////////! | !.|
　　　　　　　　.| !　| ﾄ､　　,-ｰ￢　 .ｨ| .|　l　　　　　　　　なにこれ、あとで殺されるんじゃ・・・
　　　　　　　　 | l　! l　l`　r --.' ＜j ,'　|　|
　　　　　　　　 | .l　', l　|ｬ-ミ≡彳ｧﾄｲ ,'!　!
　　　　　　　　　.|　|　ヽ| | l　r´ ）/ハy / |　',

8 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 04:04:47.30 ID:dbWtR6.o

　　　　　 , ′　　　　　　 .:: /::.　　 /　/　　/　　l　　｀、　｀､
.　　　　 /　　 , '　　　　.:: /::.　　 /　/　　,'ｌ:.::　ﾄ､　　 l　　ハ
　　　　 /　　 /　　　 .:: /:.:.　 ,.::〃ｌ| 　 / |:. .: ｜ｌ::　　|　/　ハ
.　　　 /　　..:/　　　　 .:: /:.:. 　 |:.:∟｣_|:ｌ　|　|:.:..　j ｌ|::.:　 |:. 　　 l
　　　/　　..:/　　　　..:.; /::.:.. 　 |/l | }　l≧ｘ｣:..　/　|::.:.　ハ　　､ |　　殿は腹が太いのだわ
.　　/　　..:/ 　　 . : ://::.::.　　｜斗与=ミ｀ヽ|:: /　 ,':.: /ﾘ::.:ｌ:..　l| |
　 /, 　 ..:/　　　 . .:://7::.:.　 l　l ヽ {斥ぅ癶　l|/　 /::.:// }:: |::.　l| |　　それが唯一の美点なのです
. //　 .:; ′　　.: ..:/人!:.:..　 l| ｜　｀ヾﾝ′　　　厶メヽﾊ::.j::.:/ﾘ l
´/　／　　..: .::.:.／/ヽl::..　ハ　l　　　　　　　ｆi仇ｲ/ﾘ:　/ ,' /
　／　　. .: .:.:／　,'::.::}|:.:..　|　|　|　　　　　　　〉V /N厶イ彡′
　　.: .:.:.:.:::／ .:／ ::;ｲ|:.:.　 l|　|　|　　　　　_ __　´　 ,小
. ..:.:.::.::.:／ ::／　.:.::川:.:.　 |　｜ |　　　　　｀_┘　 / ,' |
_: _: .:; ′, '´ .:.::／_/_|:.:　 l 　ヽ＼　　　　　 , ィ　/l| |
..:.::.::.::／ .:.:.::∠_//:.:.:|:.　ト､　ﾊ　ヽ　　,　'´/ ｌ /　! |
.:.:.;イ二ニ≦_／＾ヽ､|:..　|::.:.:｀ヽ､|　 l￣　 ,ｲ //　｜|
／/: .: .::.:.::.:.:.:｀ヾﾐﾄ､::|:.　{::.::.:.:.:. ∧　!　／} ｌ　l　　 | ﾄ､
／: .:.::.::.:;': :.:.:.:.::.::.::V!:|:.　|::.::.:.:.r衣}　厂／/|　|　　 | l |
: : ::.::.:::./: .:.:.:.:.::.:::.::.:}ﾍ!:.. |: .:.:.:.:ﾞ＝'＾仁彡'´｜ |　　 |川

趙鞅の太っ腹を伝えるエピソードである。
終始、こういった調子なので趙鞅の周りは優秀な人材で溢れかえっていた。

その最たる人といえば、董安于だろう。

趙鞅は国内に趙氏の拠点となる巨大要塞を建設しようと思っていた。。
そこで、趙鞅はこれまた春秋を代表する名相、董安于を起用した。

　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　　／::::⌒｀´⌒::::＼　　どんな大軍が来ても、三年は頑張れるくらいの
　　|　,-）＿＿＿（-、|　　要塞に仕上げて欲しいっていう
　　| l　　 |-┬-|　　l |
　　＼　 `ー'´ 　／　　　ガンガン晋陽の税金を投入しても良いっていう
　_, ‐'´　＼　 /　`ｰ､_　　存分にやれっていう
/ '￣｀Y´￣｀Y´￣｀レ⌒ヽ
{　､　ﾉ､　　 |　　_,,ﾑ,_　ﾉl
'い　ヾ`ー～'´￣__っ八　ﾉ
＼ヽ､　　ー　／　ー　　〉
　　＼｀ヽ-‐'´￣｀冖ｰ-く

9 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 04:06:52.13 ID:dbWtR6.o

眠くなってきました。
続きは明日の内に投下します。
今日は新スレに移ったり、いろいろ大変でした。

パッと見返しても誤字脱字が多いですが、愛嬌だと思って見逃してくだされ。
それでは皆さん、また会いましょう。

10 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 04:11:38.50 ID:86jAziUo

了解、おやすみー

11 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 04:29:59.74 ID:r.g9T5Eo

乙でした
晋ってそういえば名相ズラリか？
趙盾には、有能だけどなんかもう一歩が足りないような印象が個人的にはあったりします
しかし今回はノリノリでしたなｗｗｗｗ
ゴジラ→でっていうにもあっと言わされてしまったｗｗ

12 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 20:23:34.19 ID:dbWtR6.o

>>6
待てよ・・・昨日、眠気の頭で
「おいおい、いくらなんでも多すぎるだろJK」
と思って計算し直して、書き直してレスしたんですが・・・

>一畝の収穫は四石から三石といわれている。
>つまり、石高でいえば八万石～六万石・・・

十六万石～十二万石で正解だったみたいです。
白い巨塔かよ。

まあ、いつもの事ですな。誤字脱字、誤記計算間違い、
あいさつ代わりのようなものです。

・・・というわけで

やらない夫で学ぶJKの思想～外伝三話「逆臣討つべしだろ・・・JK」
後編を投下したいと思います。

↑
ちなみに前スレに誤爆していました。
書き込めないって言われました。

13 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:34:18.71 ID:dbWtR6.o

>>6
口の部分はサーチライトがマウントされてるんですけどね。
なんかグジャグシャいじってたら卑猥な感じになってしまったので
やる夫の口でごまかしているのです。

>>11
晋はコンスタントに軍事に政治に優秀な人が多数揃っていますね。
霊公の時に滅びなかったのが不思議です。

斉は菅仲や晏嬰一人で何とかしてしまいますから
お国柄の違いというか、国の広さの問題なんでしょうけどね。

秀才型の人間をコンスタントに出す大国と、
天才型の人間が時々出てくる中堅国家、
作者としては後者の方が好みだったりします。
ゲームで言うと三国志の劉備陣営みたいなところですね。

14 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:35:28.07 ID:dbWtR6.o

董安于は趙鞅の命を受け、晋水の北、晋陽の集落に要塞建設を開始した。

ちなみに・・・太陽が南にあるので山陰は山の北、山陽は山の南側である。
逆に河川はへこんでいるので、南岸は陰になり、北岸が陽になる。

　　） . .:.／.:.::::／　　　　　　　＼　＼.:.::| |::::::人
. 　（ . . .:.:.:::::::/ 　　　 /　　　　　　　　ヽ　入| |／ヽ　｀ヽ
　　＼.:.:.:.::::/　　　 /　′　 l　　　　　 | 　l ｢:::| |:::::::ﾉ　　 !
　　　 Y.:.:.′　　 ,′! l　　 |　　　　 |　 }ﾉ..:.| |:::::ﾉ　　 |
.　　　　ゝ┤　　　|　 |｜ l　|　　　 l　　　（. .:://.::∧　　 |
　　　　　 l !|　　_|＿Lｊ､ l ｜　_／|_/ l |　）//.::/　ｌ　　　|　　　承知したわ
　　　　　 |八 l l l{＼|｀ヾﾄ､l､／￣l/｀刈Y北Ｌ.,′ |　　　|
　　　　｜　ヽヽl ´==''　　　　 ==''＾ } |　ﾋｼ''′　|　　　|
.　　　　　　'　 l / ∧　　　　'　　　　ｲ｜Y´　　｜　　 |
　　　　　｜　j l　|｜丶　　 ‐　　イ｀ヽl　l　　　 |　　　|
.　　　　　/|　 {｜ ! | ヽ　｀ｒz=.､´　ﾉ　 /　lト､　　｜　　 |
　　　　 //ｊ／. :|　! |＼　l､{{ｒ勿}}〃　 //| jj:::::＼　 |　　　|
. 　　 /.／. .:.::::| 　 { 　　｀ﾞＴﾞ´　　 // l|从::::::::::ヽ.!　　 |
　ｒ‐=ﾆ´.:::ヽー=≧ト:.ｒ‐⊂ニニﾆ⊃x/ /ｊ/:::}::::::::::::::ヽ.　　|
　＼::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂ｊｒ―‐ヘ/.:::j:::＼::::::＼_ｊ
　　　＼::::::::::::::::::/　ア{ i/ i/ i/ i/jゞ､ヽ｀ヽ＼{:::::::::＼::::::::｀ヽ

15 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:36:36.08 ID:dbWtR6.o

しばらくして、噂が立つ。
董安于の要塞建設が一向に進捗していないとのことだった。

　　　/ﾆＹﾆヽ
　　 /（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　／::::⌒｀´⌒:::: ＼　　　俺の安于たんに限って
　|　,-）＿＿＿（-、|　　　そんな事はありえないっていう
　| l　　 |-┬-|　　l |
　＼　 `ー'´ ＿／　　　　これまでもドラえもん級に願望実現してくれた
. ／　　　 ∩ノ ⊃　ヽ　　　オールマイティー家臣だっていう
（　＼　／＿ノ　|　 |
..＼　“　　／＿＿|　 |　　　まさか・・・俺に会えない寂しさから、
　　＼／＿＿＿／　　　　引きこもり？・・・待ってろすぐに行くっていう

要塞建造の工程を確認するため趙鞅は晋陽まで出向いた。

　　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　　 /（ﾟ)(ﾟ）ヽ
　　　　／:::⌒｀´⌒:::＼　　　ほーれ見ろっていう
　　／::⌒＿＿＿_⌒:::＼　安于たんに抜かりは無いっていう
　　|　　　/| | | | |　　　　 |
.　　＼ (、`ー―'´,　　／　　田んぼしかなかった晋陽がこの賑わいっていう
　　　　　￣￣￣
だが・・・

16 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:37:28.71 ID:dbWtR6.o

　　　/ノＹヽヽ
　　 /（0)(0）:::ヽ
　.／ ⌒｀´⌒　::＼　　　　・・・って
　| )ノ(、_, )ヽ,　（::::|
　|.l　,;‐＝‐ヽ　l :::|　　　なにこれ無防備宣言マンの町かっていう
　＼｀ニニ´　::::／
　／｀ー---―´＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,.-ｰ''''"ﾞﾞ"´ﾞ''｀`'‐.､､.
＿_____＿＿_＿____＿＿_＿___＿_＿＿_____＿＿___,,.--ｰ''''''"ﾞﾞ''"´｀`'''"´｀`'‐''"´　... .. .. 　　. ...　...　　｀`'‐.､,,
.. .. . ...　.::::..　.　.　.::　:　:..　.　...　:::,,,,-‐'゛｀`'､,,-‐'゛　　... .. .. 　　. ...　...　　　　..::　　　. .. .　.. ... .. .. 　　. ...　...　ﾞﾞﾞﾞ''''''''''‐-- ､ ,,,,,__
_,,.--ｰ''''"ﾞﾞ｀ﾞ''ｰ-、_,,.--庁ｰ''''''"ﾞﾞ":;;;:　: ;:.............;;;;; ; ::;　: ;:; :; :　 :: :;... .. .. 　　. ...　...　 .、丶"''':､丶､｀丶.'.;';':;:';'::;:';'..::.;';':;:';'::;:'":;;;:　:;
i;;ii:i;;i￣|rニユ　l　|l i:　i:二i,　.;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;;:爿|:::.:....;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;:;;::::.:....;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;:;;::::.:....;';':;:';'｀,,,,-‐'゛::;:';'; ,.
二.ll.| . 二￣￣|=,ｨ'⌒ﾆﾆｴﾆﾆil］1lｰ-il］|_三rーilil￣|─r‐┬||irr-､v冖v":;;;:　: ;: ;: ;:　　; ::;　: ;:; :; :　 :: :; ":;;;:　: ;: ;: ;: ;: ;: ;:　　; ::;
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韭|　　|:::..　..　 |巫|il］il］|_三‐┬ lil「l￣|i､_ｒ lil「l韭l《ｆﾆﾆll￣'' ;~'',;''ﾟ ;~'',;'', ;~,;''ﾟ ;~ﾟ''ﾟ ;~'',;'',;''ﾟ ;~,;, ‐''"~￣~`''‐ ,.､t''T叮　i￢-､
韭|　　|l::;...;;.;.;ii:i韭lllll":;;;:　: ;|韭韭|ﾆﾆｴﾆﾆｴﾆﾆｴ　: ;:;;';':;:';'::;:';'; ,. '':,.ｨ;|￣冂ilrーilil┬ li┬;:::;:;:;;::::,.‐':;ﾆ´ｨ:爿ヱ;'::;|I|：・：|I－lＴ┐┬

　　　　　/　　ﾆＹﾆヽ
　　　　/　　（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　　／　　::::⌒｀´⌒::::＼　　城壁、低ッ！門、小さッ！！
　　|　　　,-）＿＿＿（-、|　　
　　|　　l　　 |-┬-|　　l |　　軍備が全く整ってないっていう
　　＼　　　 `ー'´ 　／

趙鞅のオーダーは完全に無視されていた。
晋陽は確かに一大都市へと発展していたが、要塞機能はほとんど目に付かなかった。

17 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:38:33.78 ID:dbWtR6.o

　　　　　/ﾆＹﾆ　　ヽ　　　　　　　そのくせ、庁舎の天井や柱は贅沢に銅作りだっていう
　　　　/（ﾟ )( ﾟ）　　ヽ
　　／::::⌒｀´⌒::::　　＼　　　これは何かの冗談かっていう
　　|　,-）＿＿＿（-、　　|　　　安于たんッ、安于たーんッ
　　| l　　 |-┬-|　　l 　　|
　　＼　 `ー'´ 　　　／

趙鞅は憤激して董安于の屋敷に乗り込んだ。

　　　つ:::::::::::::::::rー-'三三_　-―――‐-- ､)::::::::＼　　＿
　　　(:::::::::::::::::::::::) 三= '´／　　　　　　､　 (_:::::::::::::丶<::::::`ー､
　　　 `ｰ,:::::::: __ノ／　　/ /　　　　＼　　＼ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
　　　　 (_:::::: ヽ／　　　/ /　　　　　　ヽ　　､ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
　　　　　r’:::: /　　　　　 {　　　　|!　　| |!　　|!ﾊノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{
　　　　　｀ｧ: :′　/　 /　!　　　　 |!　 |! |!　　|! |｀ｰ, : :::|三|:::::::::::::::}　'.
　　　　　ヽ.′　/　 /　 |! 　　　 |!　 |! |!　　}! | Ｙ:::::::::|三|:::::::::::::/　 {
.　　　　　　|　|　|!　 |! 　 |!　　　　 i}　 } |!　 /_!_| ゝｧ : :|三|::::::::_;ﾉ| 　 '.
.　　　　　|　|　|!|　 |!､　{! |!　　 // /}//孑' /ｲ　(_ : :r'--{:::::::)　| 　｜　　　ふん・・・言われた通りにやってるのよ
.　　　　　{　|　| {　卞ﾄ､ハ!_　 //ノノィ≦ケテ|　(:::::〈ん)､) 〉´　| 　　|
　　　　　　ヽﾄ､ {ﾍ､从ィ升=ﾐノ´　　　/弋じ:::}｜　〉 : ゝﾆン　　 |　　｜　　　　どんな大軍が押し寄せても
　　　　　　　　ヽ乂ﾍ!ゞ､rゝ':{｀　　　　　　宀'´ |　 ∨/／　　　　|　　｜　　　　三年間守れる城を作ってるのだわ
　　　　　　　　　 }　　|ﾍ　^¨´　　､　　　　　| 　 {ノ´　　　　　| 　　 |
　　　　　　　　　川　| 丶　　　　r‐､　　　ノ　 } !　　　　　| 　　 |
　　　　　　　　 //}　 ! ＿≧-..､　｀´ ,∠⌒＜}/　八ﾍ　　　　　 | 　　 |
　　　　　　// j　/':.:.:.:.　 .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.　 / /＞ヽヽ　　　　 | 　　 |
　　　　　　ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}ｲ夊)=-:.:.:　/ /:./::::::ﾍ∧　　　 | 　　｜
　　　　　／／ / /＞ｧー:. :.:.:.:｀¨)´:.:.:.:.:.／-ー＝二二〕＼　　| 　　｜
　　　　〈≦__,/_/ーｬ(:.:.:.:.　:.: ／＼:.:.:.:《__∠⌒ー-､::::::::::::::ヽ | 　　｜
　　　／￣ _＿_..==':::＼_:-＜: : : : :＼: :.:ノ:::二＞　_＞::::::::::::{､　　 |
.　　　〈__∠二=､::::::::::::::::::::}: : : : : : : : : :{´::::::::￣ﾐ＜::::::::::::::::::::::::＼　｜
　　　　　 __ノ／ｲ:::::::::::::::／: /: ∧: : : : : {::::::::::::::::://:::＼::::::::::::::::::::::＼{ー― ､
　　　,ｨ≦:::｀ミヽ::::::::::::／: : /: :/: :{: :|: : : ﾊ､_:_:_／':::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::ノ

18 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:40:36.00 ID:dbWtR6.o

　　　(⌒)　　　 cっ　＼＿　　／
　　Ｃ　⌒)　　C_ 3 　iﾞa ｢≠ヽ
　　　ﾞｰヘi 　　 .|｢　　| ／L,e| |
　　　　　　ヽ,「￣|｢￣￣ヽ￣ヽ_|_
　　　　　　/ ц凵　　　　　　　　＼　　　何が三年守れる城だっていう
　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　（　　　　　　　　　（_　　　|　　　こんなもんウルトラマンが来たら三分で落ちるっていう
　　　　　　 `ー､＿＿＿＿／jー- 　|
　　　　　　　　　　|ヽ/￣￣/"　　　｜
　　　　　　　　　　`ー￣￣　　――'

::::＼::/　/ .:::::::/ .:/ 　 :/　 .:l:　　　 ::l　　　 l:.　　 l
＼__/　ｌ :::/.:::! .::!:: 　::! .::/::ｌ:.　　　 :::l　　 ! :. !::　　 l　　　　ウルトラマン敵に回した時点で、諦めろや
/´ / 　ｌ :/＿l :::ｌ:::. l:::ｌ :::l::::!::.　　 .:::! :::! :ｌ .::l::: 　 !:l　　　　　　　　　　　　　　　〈´¨Y¨L,.=､
!{:V　　 l∧_l::ｌ｀::ト、ｌ:::!:::∧!::::.　 .:::〃.:/.:/.::/.:::　/::!　　　　　　　　＿,.=t=t=≦¨!´:γ´¨ヽ丶
!∨ 　　 !:::トミ＜!:::::ﾄ､!/::::ｌ:::::::::／/.::/.:///.:::::::/:/＿＿,--─==''|三[l::[l::[l三ﾆ|::::{:::!⌒ヽ:l:::|
V　　 :∧lヽヽゞ｀メヽl::::ソﾉ!::::∠.._/ -‐／∧:::::/j/´¨三三三三三!三三三三ﾆ:|:::弋ゝ='.ノ::::|!.
:l　　 ::l　!ｌ:::::::::￣::::::::::::::::::j／rｆ_チｧ／／　ｊ／三三三三三三三ﾆ:|三三三三ﾆ:!:::::::｀ﾆﾆ´::::::!
:!　　.::l　 !!　 :::::::::::::::::　　　:::::｀¨::::/／/'三､＿＿,======ⅲⅲⅷ!}､三三::f}三',三三三三::_'.
i　 .::/:!＼ｌi　　　　　　　ノ.:::::::::　/.:://l三:::IIIIIII三三三 ⅲⅲⅲII|ー―――‐ゝ三三三::／
! .:::/:::l _ヽiﾄ､　 r=‐　､_　　　　 /==t_,ゝ三三{T=､､f¨ヽ三ヽ====斤｀ー―‐‐!三二ﾆ:〈¨
! ／}／冫ｌヽヽ、￣　＿ ..／／´'￣￣＼三三三!三:､三三=ソ::j_|三三三ﾖ==f￣￣￣｀ヽ.
/´¨￣７::::......､_　　　｀7'ﾌ'´ r'´ /　　　｀¨￣￣{￣￣{　 j三三fﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ='庁´三ﾆ/三三ﾐ､ヽ
　　─t==='¨｀ー､_／´　/　|::!|f　　　　　＿＿,=──''¨三三V三三三三ﾆ',::::,'三ﾆ::!::γ⌒ヽ::::}
／　　／´￣￣√　　　 |　 |:弋|　　　　　　　 {l｀¨￣￣￣｝==､三──｀ー‐::::|三...::j::::{:::::::ソ:::::|
　　／　　／´´　　　　　'.　ゝ､｀'.　　　ー――――'¨￣￣｝　＼三三三三三三ヽ.三弋=='::::::j
　/　,.. イ　　　　　　　　＼　＼'.　　　､＿＿＿{l＿＿＿ﾉ　　　｀￣￣¨¨¨---==三三三:::／
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　｀　　　　　　　　　　　　ヽ

董安于は、趙鞅の催促にも拘らず方針を改めなかった。

19 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:42:03.60 ID:dbWtR6.o

　　　　　/ﾌＹヽ
　o ﾟﾟo/( o)(o )ヽoﾟﾟ o
　　／　⌒｀´⌒　＼　　　　もっと、第三新東京市とか、デスラー要塞みたいな
　　|　,-）＿＿＿（-、|　　　そういう見るからにヤベぇ・・・!!ってのにして欲しいっていう
　　| l　　｀⌒´　　ｌ |
　　＼　　　　　　／　　　　こんな貧弱で牧歌的な街作りは頼んで無いっていう

　　　　　　　　／.::／　　　　　｀`ヽ＼
　　　　　　／.::／　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　／.::::/　　 ,．-──‐‐- ､.　　〉::ヽ
　　　〈.:.:.::::.ヽ／　　　　　　　　＼ /.:.::::〉
　　　　　＼.:;:ィ7, ィ´.::￣￣￣｀`ゝ-</^V/
　　　　　 ,.ｲ:! i. .:.十ム､ﾄﾄ､　_ﾉ_ﾉj_j!:　 N
　　　　 //|:|ﾄﾄ:::ヽ!r=ｭヾ:.ノ´,r=ﾐ､ﾘ:.:./ ﾄ､　　　あのねえ・・・多分、これから先、
　　　 .〃 l|:|｀7^Y´辷ｿ　　　辷ｼ,ｨｲ〈　l　ヽ　　　中華で、世界中で、殿みたいのが
　　　　　|1| | l 人　　　_'_　　　 /1　.i | 　 !　　　難攻不落の無敵要塞をいくつも作るわ
　　　　　　i　 1lﾉﾉ> ─-､　 ,. -‐<　| 1:| |　i |
　　　　　　|　 ||l 1.:.:.:.:.:.:.:.:V.:.:.:.:.:.:.ヽ! |::| |　| |　　そしてね、それら要塞は全て必ず攻め落とされるわよ
　　　　　　|　 || _>.-‐::「o´こ｀ol;i:.:.:.:l |::| |　| |　　　それも落とされるときは存外あっけなくね
　　　　　　|　/二ﾆ7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l;|.:.:丿ﾆ二7! 1
　　　　　　|/<孑＜.:.:.:o.:.:.:.:.:.:o|;|.:.:孑-､.:.＼ゝ
　　　　　 /.:.:.:孑.:.:.:.:.:.o.:.:.:.:.:.:ol;;l.:.:.孑´:::.:.:.:.`ヽ、
　　　　 ,/.:.:.:.:.:.:.::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//.:.:.:.:）::::::::.::.:.:.:.:.:.＼
　　　 /.:.:.:.:.:.::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.//.:.:.:.:.::::::::::::::::::.:.;:ィ⌒ハ
　　 ,/.:.:.:.:.::::::::::::::::::::.:.:.:.::::/人_.:.:_.:.:.:.:.:.:.:., ィ7:.::::::::::.:.〉
　　〈r─y──-､::_＿.:.／　　　￣`T´￣_ノ.:.:.::::::::.:./
　　　＼/｀`7.:::i　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.L _/.:.:.:::::::::::::::/
　　　　/　.:::::.::/　　　 .:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::i　｀ヽ:::.:.:.:.:./
　　　,/ .:.:.::::::/.:.:.:::::.:.:.:.:.　 .:.:.:.:.:.::::.:::::人＿ﾉ.:.::::::〈

20 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:42:57.81 ID:dbWtR6.o

　　　/ﾆＹﾆヽ
　　 /（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　／::::⌒｀´⌒:::: ＼
　|　,-）＿＿＿（-、|　　　だから、雲まで届くような城壁作って、
　| l　　 |-┬-|　　l |　　　溶岩出てくるくらい堀を深く掘れば良いんだっていう
　＼　 `ー'´ ＿／
. ／　　　 ∩ノ ⊃　ヽ　　　矢倉を一間ごとに配置して、一億本ずつ矢を備蓄、　　　
（　＼　／＿ノ　|　 |　　　城壁の外装はハニカムチタン、あ、上ろうとしても無駄だから
..＼　“　　／＿＿|　 |　　　ハリネズミのように槍が逆立って常に高速回転してるからねっていう
　　＼／＿＿＿／

::::＼::/　/ .:::::::/ .:/ 　 :/　 .:l:　　　 ::l　　　 l:.　　 l
＼__/　ｌ :::/.:::! .::!:: 　::! .::/::ｌ:.　　　 :::l　　 ! :. !::　　 l　　　　小学生の「僕の考えた城、無敵」かッ
/´ / 　ｌ :/＿l :::ｌ:::. l:::ｌ :::l::::!::.　　 .:::! :::! :ｌ .::l::: 　 !:l　　　　　　　　　　　　　　　〈´¨Y¨L,.=､
!{:V　　 l∧_l::ｌ｀::ト、ｌ:::!:::∧!::::.　 .:::〃.:/.:/.::/.:::　/::!　　　　　　　　＿,.=t=t=≦¨!´:γ´¨ヽ丶
!∨ 　　 !:::トミ＜!:::::ﾄ､!/::::ｌ:::::::::／/.::/.:///.:::::::/:/＿＿,--─==''|三[l::[l::[l三ﾆ|::::{:::!⌒ヽ:l:::|
V　　 :∧lヽヽゞ｀メヽl::::ソﾉ!::::∠.._/ -‐／∧:::::/j/´¨三三三三三!三三三三ﾆ:|:::弋ゝ='.ノ::::|!.
:l　　 ::l　!ｌ:::::::::￣::::::::::::::::::j／rｆ_チｧ／／　ｊ／三三三三三三三ﾆ:|三三三三ﾆ:!:::::::｀ﾆﾆ´::::::!
:!　　.::l　 !!　 :::::::::::::::::　　　:::::｀¨::::/／/'三､＿＿,======ⅲⅲⅷ!}､三三::f}三',三三三三::_'.
i　 .::/:!＼ｌi　　　　　　　ノ.:::::::::　/.:://l三:::IIIIIII三三三 ⅲⅲⅲII|ー―――‐ゝ三三三::／
! .:::/:::l _ヽiﾄ､　 r=‐　､_　　　　 /==t_,ゝ三三{T=､､f¨ヽ三ヽ====斤｀ー―‐‐!三二ﾆ:〈¨
! ／}／冫ｌヽヽ、￣　＿ ..／／´'￣￣＼三三三!三:､三三=ソ::j_|三三三ﾖ==f￣￣￣｀ヽ.
/´¨￣７::::......､_　　　｀7'ﾌ'´ r'´ /　　　｀¨￣￣{￣￣{　 j三三fﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ='庁´三ﾆ/三三ﾐ､ヽ
　　─t==='¨｀ー､_／´　/　|::!|f　　　　　＿＿,=──''¨三三V三三三三ﾆ',::::,'三ﾆ::!::γ⌒ヽ::::}
／　　／´￣￣√　　　 |　 |:弋|　　　　　　　 {l｀¨￣￣￣｝==､三──｀ー‐::::|三...::j::::{:::::::ソ:::::|
　　／　　／´´　　　　　'.　ゝ､｀'.　　　ー――――'¨￣￣｝　＼三三三三三三ヽ.三弋=='::::::j
　/　,.. イ　　　　　　　　＼　＼'.　　　､＿＿＿{l＿＿＿ﾉ　　　｀￣￣¨¨¨---==三三三:::／
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　｀　　　　　　　　　　　　ヽ

21 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:43:57.41 ID:dbWtR6.o

　　　　 /ﾌＹ　ヽ
　o ﾟﾟo/(/)(＼) ヽoﾟﾟ o
　　／⌒｀´⌒　　＼　　　いや、そこまで贅沢はいわないけど
　　| -）＿＿＿（-、 |　　　せめて、政庁周辺には内壁ぐらい作れっていう
　　|　　｀⌒´　　ｌ　|
　　＼　　　　　　／　　　なにこれ、周りに竹林と街路樹が植えてあるだけだっていう

　　　　　　　　　　_ノ;.;.;.;;;;;;;;． ´　　　　　　　　　｀`ヽ;;;;;;;;;;;;.;.;.;.;.(_
　　　　　　　　 r'´.;.;.;.;;;;;;,ィ'´　　　　　　　　　　　　　　＼;;;;;;;;;.;.;.;.;.)ｰ-┐
　　　　　　　r‐(;.;.;.;;;;;;;;;〃　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;;;;;;;.;.〔二ﾆ 1
　　　　　　「「(;.;.;.;;;;;;〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀､;;:;:.;)ﾄ､//
　　　　　　　| | );.;.;.;.〃　　　　 i |　　　　　　　　|: i　　　　　 i;;;.;(　//}
　　　　　　　ヽL_, ｲ: (.:.:.:　　 |　| |　　　　　　　　|: |.　　l　l　|.l;;.;.;)//ﾉ
　　　　　　　///(.:.:{ .i i l　| .l:|　| |.　　 l　　 l　 /l:.∧　 l　l　l:.|;.;ﾉ i:.ﾄ､　　そんなに気に食わないなら
　　　　　 ///.:ハ.:｛i i l　| .l:|　| ﾄ､　 !　　 ! //l/　l ./:.:/　l:.l;.!.　l:.| i.|
　　　　 / l, .:.:|　i::N i ヽ「士士Nﾄ､　',　 /// イ七/i:./ ///ﾉi:　|:.| |:|　　他の人を晋陽の太守に任命したら？
　　　　　 l .:.| . .:|　l::| N: .:l:lV7´尓ﾐヽ＼V/ィ´o示ﾐヽｨｨｲﾉｿ i::|.　l.:| |」
　　　　　 l／ . . l　l::| {{薔ﾄﾄ､ﾍ辷｡ｿ　　　　L辷ｿﾉ l/ iｼﾉ |::|:　: |　　　　　
　　　　　l . :.:l　l::|　　 i　ﾊ　　　　　　　　　　　　　/l .:.「.　 |_|　 :.|
　　　　　| . :.:|　l:」　　i.:/,.ﾍ　　　┌--┐　　　 /´l .:.| 　　 i　.:|
　　　　　| . :.:|　　　// .i　　＞　　 `ー '　　..イ.　 l .:.|　　　 l　:.|
　　　　　| . :.:|　　/./ /:|.　'´ ￣｀`ﾐ＝彡'´　￣`ヽ　 l 　　 l　:.|
　　　　　| . :.:|　 /.:/ / l:| 　　 ,. 'ﾆ{｛薔｝}ﾆヽ.　　 /∧ l　　　l　:.|
　　　　　| . .:i| ノ.:/　 > ﾘ　 ,　´￣｀Y介Y´￣｀　 //　ヽ＼.　l　:.|
　　　　　| . .:l|.:∠ ／　｀Y´　　　　/l　　ﾄ､　　 // 　　〉　〉.l　:.|

22 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:46:11.71 ID:dbWtR6.o

　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　/ （0)(0）ヽ　　　　　そうは言うけど・・・
　　／　￣｀´￣　＼　　　安于たんが信じられないってんなら、
　　|　,-）　　　　（-、.|　　　俺は誰も信じられないっていう
　　| l　＿＿＿＿　l |
　　＼　 `ー'´ 　／　　　　

　　　　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/ （0)(0）ヽ
　　　　　　　　／　⌒｀´⌒　＼
　　　　　　　　|　,-）　　　　（-、.|　　董安于が三年守れるように作った町だっていう
　　　　　　　　| l　ヽ＿＿ノ　l |　　多分、使徒襲来って時にはビルが変形するに違いないっていう
　　　　　　　　＼　｀ ⌒´ 　　／
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ　　よく分からんけど、とにかく、息子たちよ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ　趙氏がピンチに陥ったら、晋陽に頼ればいいっていう
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|　　
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

趙鞅は自分の子供たちに、晋陽は一番頼りになる城だと言い伝えた。

少し時代は移るが、後年、この言葉が証明されるときが来る。

その頃には趙鞅も董安于もこの世を去っていたのだが・・・

23 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:47:44.87 ID:dbWtR6.o

紀元前457年、趙鞅の息子・趙毋?は晋の貴族連合に包囲され絶体絶命の危機となった。

このころ、趙鞅の息子、趙毋?は貴族連合と共に晋公を追い落とし、
晋の領土を智、韓、魏、趙の四氏で４分割統治していた。

だが、貴族連合で最も力を持っていた智伯(荀氏)から領土を割譲するよう迫られ、
それを断ったために晋国全土を揺るがす内紛に発展した。

要するに、実力ナンバーワンの智伯が、実力ナンバーツーの趙毋?を潰しに掛かったのである。
姫氏の晋が追い込まれ、智氏(荀氏)の晋が生まれようとしていた。

　　　　　　　 _,, ｰ'''"゛ .｀ﾞ'''ｰ..、
　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼
　　　　／　　　　　（.∞.） .　　　　＼
　　　　 /　　　　　　 .!-!　　　　　　　 .ｌ,
　　　ノ!]ﾞ'二,ﾞ'''''''''''''''''''''¨''^^ｔ,'''''',''/广l│
　　　/ .!.! .{.　｀''ｰi,,,　　　　 .,,,ﾉ'"　 / .|.!.l
　　　!　l .＼ﾞ'一''゛丿　　 .'冫ﾞ''―''ﾞ,／.l .ｌ　　　四方八方敵だらけか
　　 l　　!　 .｀'''''''ﾞ″　　　　 .｀''ｰｔ″　 !　.!
　　l　　　ｌ　　　　　　　　　　 ..ｔ.　./ 　 .!　　　趙氏の命運もこれまでなのかよ
　　l　　　ヽ　　　　　_......,,, 　　　.ｔ/　　 .|
　　ﾐ.　　　　ﾞ''y-‐''"｀'―'''''~''―;;r"　　　 /
　　｀''￢ｰ'"　ﾞﾌ'ｯ----ｯ―''!ヾ`ｰ..... ／
　　　　　　　　 / /..　／＼／ヽ＼ﾞ
　　　　　　 / ./..／.＼／　　　ヽ＼!
　　　　　　　/ ./゛　(趙毋?ﾁｮｳﾑｼﾞｭﾂ・・・諡名は趙襄子。史上名高いテロリスト予譲に命を狙われた)

24 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:50:47.80 ID:dbWtR6.o

いかん・・・油断した
趙毋?ﾁｮｳﾑｼﾞｭﾂ→趙毋卹

　　　　　／: : : : : :´: : : : : : : : : : :｀<: : : : : : : : : ＼: : : : :｀ヽ
　　　　　/: : : . : : : : :,. . . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀: . : : : : :ヽ
　　　　 /: . . : : : : ／. . . . : . : . : /. : . : . : . : : : : ＼: : : . . : : : l
　　　　 l. . : : : /:/. ,. . . . : ;. : : : ;l : : : : :,､: : : : : : : ヽ: : : : . . . .l
　　　　 !. : : : /:/. /. : : : :ﾒ:_:_／ !: : : : / ヽ: :_: : : : : :l : : : : : . .|
　　　 /: : : : :.:.:'-'1: : : : :/|;／｀｀l: : : /－'`､´: l: : : l: l.: : : : : : :'ヽ
　　／: : : : : :.:.: :.:.l: : : ／.／,´-i　ｌ:／　,=､丶v'､: : :|/.:.: : .: : : : :｀、　　お父上の言葉をお忘れですか
_／: : /: : :.: :.:.:.:.:.:.i'V´i　/　l:‐':l　　　　ト::l　ヽ　〉､/:.:.: :.:.:.: : : : : 丶
￣￣ l : :.:.: :.:.:.:.:.:.l,　 -'"l　ヽ:ﾉ　　　 l:;:/　ﾉ_/' ´l.:.:.:.:.:.:.: : : : :|`､　　「必ず晋陽を最後の根拠とせよ」
　　　 !: :.:.:.:.:.:.:;.:.:./＼__ｌ｀　　　　　　　｀´　 '｀/`／ヽ:.:l:.:.:.: : : : l　　｀
　　　 l: :.;､:.:.:/:／　　　_`､　　　　｀　　　／´　　ヽ|:.:.: :/｀V　　　　　晋陽に行ってみましょう
　　　ヽ丶'´　　／｀､ヽ｀,　､_ 　 ‐　 ,. イﾌ｀/ヽ､　　 l:.:／
　　　　　　　　　 /　　ヽY　　l｀ `　' ´/　｀/　　ヽ
　　　　　　　　　 l　　　　y　　丶　 ,../　　 l　　　　l
　　　　　　　　　 l　　　/_,..-‐-､_ヽ /-､._　 l　　　/
　　　　　　　　　｀.　　　´ l | 　ヽ｀ｌ´/ l /丶'　　/
　　　　　　　　　　、　　　 Y　　 | ! l　 /　　　 /
　　　　　　　　　　　.　　　　l　　　l　/　/　　　 /
　　　　　　　　　　　ｌ　　　　i　　　張孟談(ﾁｮｳﾓｳﾀﾞﾝ)

毋卹は父・趙鞅に聞かされていた言葉を信じ、晋陽へ逃げ込んだ。
だが・・・

25 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:54:01.91 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　　,,.. -ー- ..,,_
　　　　　　　　　,,..-''~＿＿＿_（・・)ヽ
　　　　　　　／　/''"　＞-､、 `~ヾ､　ヽ
　　　　　　／　　 l　　（. ・）＼,,　　 `_､l
　　　　／　　　　lヽ　　` ''"　/　　 l"(・）!
　　／　　　　　 /　 `ー--‐'"　　　 l　゛ ,l　　　なんだここはッ
　 /　　　　　　 /　///////////// `ー''l!
　 l　　　　　　/　Ｕ　　　　　　　　　　　 ∧　　　なんの備えもねぇぇぇぇぇッ
　　ヽ､＿_,, -ﾍ　　＿,,.. -ー-､　　　　／　ヽ
　　　　　　＿,,.ゝ~　　Ｖ ´⌒ヽゝ、／　　ﾉ
　　　 ,-''"~/　, ／`ゝ､ヽ＿ノ_,,.＜＿__／
　　　/、　,.l、ヽ／ヽ `ｧー‐''"ヽ
　　　l　￣ ~ヽ　＼　〉'　/　l＼　ヽ
　　　ヽ＿＿,,.ゝ、ヾ　 /　/　ヽ　 l
　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,.-ｰ''''"ﾞﾞ"´ﾞ''｀`'‐.､､.
＿_____＿＿_＿____＿＿_＿___＿_＿＿_____＿＿___,,.--ｰ''''''"ﾞﾞ''"´｀`'''"´｀`'‐''"´　... .. .. 　　. ...　...　　｀`'‐.､,,
.. .. . ...　.::::..　.　.　.::　:　:..　.　...　:::,,,,-‐'゛｀`'､,,-‐'゛　　... .. .. 　　. ...　...　　　　..::　　　. .. .　.. ... .. .. 　　. ...　...　ﾞﾞﾞﾞ''''''''''‐-- ､ ,,,,,__
_,,.--ｰ''''"ﾞﾞ｀ﾞ''ｰ-、_,,.--庁ｰ''''''"ﾞﾞ":;;;:　: ;:.............;;;;; ; ::;　: ;:; :; :　 :: :;... .. .. 　　. ...　...　 .、丶"''':､丶､｀丶.'.;';':;:';'::;:';'..::.;';':;:';'::;:'":;;;:　:;
i;;ii:i;;i￣|rニユ　l　|l i:　i:二i,　.;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;;:爿|:::.:....;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;:;;::::.:....;';':;:';'::;:';'; ,. '':';;:::;:;:;;::::.:....;';':;:';'｀,,,,-‐'゛::;:';'; ,.
二.ll.| . 二￣￣|=,ｨ'⌒ﾆﾆｴﾆﾆil］1lｰ-il］|_三rーilil￣|─r‐┬||irr-､v冖v":;;;:　: ;: ;: ;:　　; ::;　: ;:; :; :　 :: :; ":;;;:　: ;: ;: ;: ;: ;: ;:　　; ::;
::;...;;.;;ii:i;;:;　:;..;　|l巫||､_,|斤il］il］|_三rーilil￣|─r‐┬|i､_ｒ－lＴ┐┬il］il］|_三rーilil￣|─r‐┬r'⌒ヽ''　,.　,. ''　;';':;:';'::;:';';ﾞﾞﾞﾞ'''‐- ､ ,,,,,__
韭|　　|:::..　..　 |巫|il］il］|_三‐┬ lil「l￣|i､_ｒ lil「l韭l《ｆﾆﾆll￣'' ;~'',;''ﾟ ;~'',;'', ;~,;''ﾟ ;~ﾟ''ﾟ ;~'',;'',;''ﾟ ;~,;, ‐''"~￣~`''‐ ,.､t''T叮　i￢-､
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そこには董安于と、その跡を継いだ尹沢の手によって大都市に発展した晋陽の姿があった。

しかし、立てこもって戦う城砦としてはあまりに貧弱な超軽武装都市であった。

26 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:56:31.26 ID:dbWtR6.o

だが側近の張孟談は城内をくまなく散策して、この城が持つ底力を見抜いた。

　　　　　　　　　　　　　　 _＿　,.　-　､　 ,　-- ､
　　　　　　　 ,.　 - ､ ,.　'".:.:.:.:.:.:く.:.:.:.:.:.:.:.｀- ､.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:'　　　 .:.:.:.:.:.:'､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､.:ヽ.:.:.:.:.',
　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.: 　／　 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:'.,.:.:.:i
　　　　,'.:.:.:.:.:.:.:.:.: ／　　　　　　.....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',.:i.:.:.:.!
　　　 i .:　 ..:.:.:.:/　　　 ..:.:.:.:.:.:.:.:,ｲ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.:.:.:.:.ｉ.:!.:.:.l　　政庁の周囲の林をご覧ください
　　　　ｌ ,...:.:.:.:.:/.:, イ.:.:､.:.:.:/.:.:./　!.:.:.:./ヽ／ヽ.:.:.:.:ﾄ'.:.ｲ　　　矢の材料になる竹です、燃料になる薪も潤沢です
　　　 /.:.:.:.:.:.:.'.:´.:..!.:.:.:.:｀/! メ､　 !.:.:/ ｲｉｌヽ､ i.:.:.:/.:.:.:.:',
　　　/.:.:,.:.:.:.:.:.:.:.:.:._j.:.:／/ i ﾉ! `　レ'　 l'ｉl　｝ !ヾ'.:.:.:.:i.:.:.i　　　しかも政庁は天井も柱もみんな銅、
.　　 i.:.:.i.:.:.:.:.:./´ヾ　'ヾ　l　l　j　　　　 `'　'`ｌノ.:.:.:.:.:.l.:.:.:!　　　これを溶かしてやじりを作りましょう
.　　 !.:.,l.:.:.:.:.:.!　　　',　　'ヽ｀゛　　　　,　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:ｌヽﾉ
　　ﾚ' l.:.:.:.__l　　　 i｀ｰ､　　　ｒ―,　 , ィ'.:.:.:.:.:.:.:.:./　'
　　　　ヽﾉ　ヽ､　　 l､　 ,ﾄ､｀ｰ --　ｒ'　ヽ i.:.:.:.:,ｲ.:/
　　　　 l'　　　　i`　　　ヽ-‐'´￣ヽ　!｀ヽ｀ヽ/　'
　　　ｒ'　　i　　 l　　　 _　＿,.. ィ'　 l､ /l-- ､
　　　ヽ　!　l　　 l ＿ , ｲl　!　 ,ｲヽ　 l'　 !

蓄えられていた銅は潤沢で、あっという間に武装が整った。
青銅よりも硬い金属・鉄を武器として加工する技術の無い時代である。

さらに董安于の善政は晋陽の人々の記憶に深く刻まれていた。
その遺徳により、晋陽の人々はきわめて協力的だった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　,,　　　ｌｌ,,__　　　ｌｌ,,__　　　　　 ,,
　　)＼　Σ0 ｖ''ｖ　 Σ0ヽヽ__　　／(　　　なに、趙家の殿様が危ないってか
　　)＼　く:;く￣　／／Σ0 w'／／(
　（――　＼＼,,（:;:く,,（:;:（／:――）　　よし、オラの家の米を使えばイイだよ
　（――― ｌ:;v:;v:;v:;v:;v:;ｌ＼――）
ｌ＼_ヽ／／_ヽｖ;v:;v:;v:;v:ﾉ＼＼ノ
ヽ:;＿Ｖ:;__:;／<w/　ヽw>　　Ｖ　＼

27 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 20:58:09.63 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　　　　　 ,．-―ｧ''"~￣~`ゞ‐- ､__....,,,_
　　　　　　　　　　　　　　　/　　／　,　　　　　　　　 `丶、ヽ
　　　　　　　　　　　　 /　　'　／　　 -‐-ｨ　　　　　ヽ }
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　 ,　/　/´i　 ,∠´|　 .八‐､ .i　 }
　　　　　　　　　　　　／　　 {　! ./　人/　iﾉ八ノｒh　　| .}!
　　　　　　　　　　　∠ ｣　　　`､V癶'ﾞ-{!　し'　　 { ﾉ|〉ノ八　　この城には蓄えが無かったわけじゃない
　　　　　　　　　　　 |　　　　入　　　　　__ ､　`ﾞ,ｲ～'´　＼
　　　　　　　　　　　 |　　　ノ｀＼i、　　ゝノ　ノ!　　　 .厂´
　　　　　　　　　　　　　 |　　 /　　　 | `丶､ __,　'ﾞ　.|　 .,ｲノ　　董安于さまは、城の倉庫には貯めずに、
　　　　　　　　　　　　　ゞり´　　　_,ﾉ　　　　l、_　　ゝノ　　　　人々の心に蓄えをなさっていたんです
　　　　　　　　　　　　　　　　　,∠幵　　　　　{幵ﾌﾞ⌒ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　/ィ∬}`ー一''''´ {∬}　　　 ',
　　　｢}　　　　　　　　　　 l　l∬}|＝＝===｛∬}　〃　￤
　　　　,Ｕヘ、　　　　　　　ｊ .ﾉ　　　　　　　　Ｖ　　　l
　　　　ﾄ厶ｨ＼　　　　　　 / .|　　　　　　　　　 |　　　　!
　　　　ゞニ>　＼_＿　　/　 |　　　　nh二二フ､_.|　　　　ｌ
　 ,．---| ﾄ-､　　　｀''}⌒`ヽ.__|＿　　＼ゝ`ー'　＼_ 　　 !
　ゞY´ﾆ|.」二二二二二r'└＝デ'　　　　`ー─､　　| `ー､.!
　　`|　　　　　　　　　　　　　　 |　＿,　　　　　ﾄ、 !　　　ｌ
　　｜　　　　　　　　　　　　　　 |￣　　　`ー-　ゝV　　　　|
　　｜　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　`ーｒ-､__ノ
_____ !　　　　　　　　　　　　 |_＿＿＿＿＿＿__}__}＿＿
　　＼　　　　　　　　　　　　ノ
　　　　尨ｗWｗWｗWｗWｗ彡

毋卹が来た時、晋陽の国庫は空っぽだったが、
市民の協力により、政庁には兵糧がうずたかく積まれた。

28 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:02:33.42 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.v
　　　　　　　　　　　　　　　　／/
　　　　　　　　　　　　　　.／　　-､
　　　　　　　　　　　　　.｡g)　　　ﾟ.＼
　　　　　　　　　　　　　/ ＼￣∨￣)
　　　　　　　　　　　　/　　　/⌒ヽ￣ヽ　　　
　　　　　　　　　　　 .l　　　(,,,,,,,,,,　　ヽ　　董安于さまに住む場所と仕事を貰わなかったら
　　　　　　　　　　　.l　　　　イノ　ヽ　丿
　　　　　　ヽl.　　　 l　　　　＼＼　　　　　俺は今でも山族暮らし、お国に討伐されて死んでたかも知れねえ
　　　　　　/＾_　　 .lヽ___　　　＼ノ
　　　　　　.l　＼　]ゝ__　　　　　t'　　　　　この国がピンチだっていうなら、俺も戦うぜ
　　　　　丿＼　 ]　　　　　　/　　[
　　　　/　　＼　]　　　　ヾヾヾ　l　l、
　　　　ヽ　　　 r」　　　　ゞゞゞ　　　ヽ.
　　　　/　＼　　/　　　　ゞゞゞゞゞゞ　　ヽ
　　　/　　　　g]゜　　____　　ゞゞゞゞゞ　　　＼
　　/-,,、　　g「　　　]　　＼ゞゞゞゞゞゞゞゞ　　ヽ
　　　/　ヽ　ﾟlr　　.　　l／　　　ゞゞゞゞゞゞ　　　 .ヽ

晋陽防衛の義勇軍はすぐさま万を超えた。

士気旺盛な兵は揃い、武装、兵糧は潤沢・・・
趙毋卹はここに来て父・趙鞅の言葉の真意を悟った。

　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　 ,,-‐'":::::::::::::::::｀ﾞヽ、
.　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
.　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::(・・)::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 /:ｌヽ―-..、＿__"＿　.＿＿_,ﾍ
　　　　　　/::/ｌ　 i＼　　　　　　￣ｷ＞'"ｌ:::!
　　　　 /::::ハ、ヽ_.,ゝ、,ﾉ !、,,..＜´ ノ　.ﾊ:::ｌ　　　　なるほどな・・・
.　　　　 /:::::ﾍ　ヽ、_,,.／　　＼　.￣／ /::::ｌ
.　　　　ｌ::::::::::ヽ　　　　　　　　　｀￣´ｷ /:::::::ｌ　　　　国庫ではなく、城壁ではなく、堀ではなく、
　　　　＼:::::::::＼　　　　＿　　　　／::::::::ﾉ　　　　最終的には人間なんだな
　　　　　　｀ヽ―'｀ヽ＜ﾆ＿ﾆ-=-‐' 、::::／
　　　　　　　　　　　　/,,/ ,,-〈_　 ,〉　￣
　　　　　　　　　　　 i'ヽ-'"￣｀ﾞＹ l
　　　　　　　　　　　ゝ-‐＜>ﾆﾆ_ﾉ

この言外に隠された遺訓は、日本では武田信玄、明治天皇に大きな影響を与えた。

晋陽の市民は、連合軍相手に一歩も引かず、一年の間、抵抗を続けたという。

29 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:11:01.30 ID:dbWtR6.o

　　　　　　／　　　　　　　　　　ヽ　　　ヽ　ヽ　　　　∨　　>　/　　/
　　　　 , ' 　　　　 l　　　/`´ヽ　 :ヽ　　'l::　ヽ　　　 V　/　/　　/
　　　 .'　　　　　 l　, 　! 　　 l 　 ::! 　　!:::　　!　　　 V／:: 　 /
　　　 / 　　　　 .l　:li　l 　　　l　 ::l 　　ﾊ: 　 !　　 :l　 l:::::::　 /
　　　,' 　　　 ,　　　| :::|　! 　　　|　:::ﾊ　 /| | l 　 ! 　　:! 　!ー-<
　　 '　　　　 l 　　 | :::|　! 　　　 |　/ l,. +‐l:Ｔ'|升' 　　:l　 !ヽ,./
　　 i'　 |　　.::| 　　　:ﾄ | 　　　| ,'　7 /　j/__| ﾘ　　　::! :::| ./　　　無駄な抵抗を・・・
　　 i:　 |　　:::| 　_ ,..l -l‐|ヽ　　 j/　 j/ ｨ'_:::ヽj/　　　:::!:::,:i/
　　 l　ﾊ　::::::l i´ l　lﾊj!_.._　　　　　　　 iﾍ-7 l 　　:::::://V　　　　晋の諸侯たち、アレをやりますよ。
　　 V' |　　:::ﾊﾄ　 l f!´7っ:ヽ　　　　　　｀ ´･,i　.:::::::/::l /
　　　 l ﾄヽ　lハゝ!　　ゝ.フ　　　　　　　　　'　 .:::/::ハ!　　　　　　晋水、汾水に囲まれた土地・・・
　　　　　　乂!　　ハ　　　　　　i 　　　 /ｲ :::/l/' /　　　　　　　フフフ・・・おあつらえ向きだわ
　　　　　　　　|　　トｰ､　　　　　 `.__ｧ　/ 　!:::/　V
　　　　　　　　|　::!::|　　ﾉlゝ.,_ 　　　　　　／!/　　 !ー-､
　　　　　　　　l　::|ヽ　　｀　｀　｀＞ｰ‐_- '　　!　　　ゝ!::::::＼_
　　　　　　　　ヽ :!　　　　　　 /　/:::: ハ　　　　　　 /:::::::::::::::::::::＞､_
　　　　　　　　　ヾ　　　　__'　/l ／:/　!　　　　　 /::::::::::::::::::／／::／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　ｲ:|/ /::::/:::/ー､　 - ─/::::::::::::: ／／::／　　'.,
　　　　　　　　　　　　　/ |:/ /::::::::::/‐ ´￣｀ヽ -/::::::::::::／／::／　　　　 l
　　　　　　　　　　　　/　V /:::::::::::|　　　　　　 /::::::::::::/　/::::::/　　　　　　 l

が、智伯は、晋陽の難攻不落を悟り、晋水の流れを変えて・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´
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　　　　　　　　　　　　　　ﾉi|lli;　i　. .;,　､　　 .,,　　　　　　　　　　　　` ;　､　　.;　´ ;,il||iγ
　　　　　　　　　　　 /ﾞ||lii|li||,;,.il|i;,　; . ., ,li　　　'　;　　 .`　.;　　　　il,.;;.:||i　.i| :;il|l||;(ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　｀;;i|l|li||lｌｌ|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,..　.il　｀,　　,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|liiﾞゝ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞﾞ´`´ﾞ-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lliﾞ/｀ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´ﾞ｀ﾞ⌒ゞ;iill|||lli|llii:;ﾞ|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_ﾞι´ﾟﾞ´｀ﾞ

ここに恐るべき地形戦術が復活した。
かつて、幽王が殺された混乱の時代、周王朝の文化の全てを洗い流した最終戦術。

『水攻め』である・・・

30 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:13:34.04 ID:dbWtR6.o

城内は水浸しとなり、疫病が蔓延した。

地面が水浸しのため、釜を吊るして煮炊きをし、
骨を裂いて薪とし、我が子を他人の子と変えて食らうまでになったという。

毋?の家臣は裏切りを考慮し始め、皆が主君に対する敬意を忘れた。
が、それでも、市民は降伏を口にしなかった。

　　　　　　　 _,, ｰ'''"゛ .｀ﾞ'''ｰ..、
　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼
　　　　／　　　　　（.∞.） .　　　　＼
　　　　 /　　　　　　 .!-!　　　　　　　 .ｌ,
　　　ノ!]ﾞ'二,ﾞ'''''''''''''''''''''¨''^^ｔ,'''''',''/广l│
　　　/ .!.! .{.　｀''ｰi,,,　　　　 .,,,ﾉ'"　 / .|.!.l
　　　!　l .＼ﾞ'一''゛丿　　 .'冫ﾞ''―''ﾞ,／.l .ｌ　　　　もう限界だな
　　 l　　!　 .｀'''''''ﾞ″　　　　 .｀''ｰｔ″　 !　.!
　　l　　　ｌ　　　　　　　　　　 ..ｔ.　./ 　 .!　　　張孟談、どんな条件を飲んでも良い
　　l　　　ヽ　　　　　_......,,, 　　　.ｔ/　　 .|　　　連合軍の一角のいずれかと単独講和を結ぼう
　　ﾐ.　　　　ﾞ''y-‐''"｀'―'''''~''―;;r"　　　 /
　　｀''￢ｰ'"　ﾞﾌ'ｯ----ｯ―''!ヾ`ｰ..... ／　　　　我々の恐ろしさとしぶとさは奴らも骨身に染みているはずだ
　　　　　　　　 / /..　／＼／ヽ＼ﾞ　　　　　　　　今なら説得に応じるかも知れん
　　　　　　 / ./..／.＼／　　　ヽ＼!
　　　　　　　/ ./゛　ﾞ／　　　　　　ヽヾ

張孟談は夜間、たった一人で晋陽を抜け出し、韓氏の陣に忍び込んだ。

31 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:16:00.29 ID:dbWtR6.o

韓氏は、かつて趙氏を救った英雄、韓厥将軍を輩出した家柄である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿ _
　　　　　　　　　　,. -－-､／´ .:.:.:.:.:.｀＞‐- ､　　　　　
　　　　　　／.:.:.:.:.:_.　-‐　.:.:.:.:.:.:.:￣.:.:.:.:.:.:＼　＿　　　　　
　　　　　 /.:.:..:.:.／　　　.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.´.:.:.:.｀ヽ.　
　　　　　　　l ..:.:.::/.:.:.:／　. . .;l. . . . . . . . .:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.: l　
　　　　　 │.:.:./.:.::/.:.:.:､/.:.:/ |.:.:.:ﾄ､.:.::.:.:.:.:.:.:.､.:ヽ.:...:.:.:.:│
　　　　　　　l　.:.l.:.:,ｲ.:.:.:.:.l＼,′|.:.:.:| ヽ.:.:.:ヽ_,.:.:.l.:.:l:.:.:　: . | 　　　　このまま、晋陽を落とし、趙氏を滅ぼせば、
　　　　　〉.:.:ﾚ.:.:|:.:.:.:/!'´,.ゝ､ヽｰｌ-;=＜.:.l.:.:.:.l.:.:|.:.:.:.、ﾉ　　　　　一時的には、あなた方の領地は増えると思いますが
　　　　　 / :,:.:.:';.:.:ヽ:ｲ_{　lﾉ|　　ヽj /ﾊ　Vﾍ.:.:j.:./.:.:.:.:.:.:ﾍ　　　　水浸しの荒地と、怨嗟を腹に持つ領民を手に入れて
　　　　　 l.:.:.:l:.:.:∧:八:l 丶.り　　　　!り　ﾉ、∨Vi::.:.:.;.:.:.i.:.|　　　　なんとなさいますか？
　　　　 l.:.:∧.:.ｌ::.:l::.::.:l. ' ' 　 '　　　 ´, ,u r__,ノ:::i:.:;.'.:l:. l:.:|
　　　　　　∨　＼ヽl::.::ﾉ'＼　｢'￣ヽ　　人:::､::.::ｌ/::.::i::;ﾊﾉ　　　　さらに、智伯の欲望は強く、いずれあなた方貴族のうち、
　　　　　　　　　　ソ-－- ､lヽヽ＿ノ_,　'　　 ∨ヽﾊ:.::.:l/　　　　　　己の脅威になってくる方を潰しにかかるに決まっています
　　　　　　　 /　　　　　ヽ. ｀￣´/　　　　｀/７^ヽく
　　　　　　　　　l　　　　　　ﾄ､　　ヽ､.＿　r〈. l　/ / ,〉__　　　　ここは逆に智伯を討ち、晋陽の民と、趙氏に恩を売られてはいかがですか。
　　　　　　　　 |　　　　　　 l､｀　　　l::i.　｀V{.ﾉノ ⌒丶、ヽ
　　　　　　　　　l ヽ、　　　　 l:ヽ､＿ﾉ:::ヽ./ 　　 /､＿,. ｉ　',
　　　　　　　|　ヽ　　　　　 ';::::::::::::::::::/ 　　 /⊆ニ(ﾉl 　〉
　　　　　　　　 l　　ヽ　　　　ヽ:::::::::::/　　　 /ヽ､＿__ノ／
　　　　　　　　　ヽ:::::::'入　　　　　ヽ::::/　　　 ∧　ト-- イ

　　　　　　　　　＞ -:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ /:.:.:|
　　　　　　　　　 >:.-:.－:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀´:.:./
　　　　　　 r‐':.´:.:.:.:.:.:.:.:.::./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:|:::ヾ:.:.／::|:.:.:.:.:.:.:／
　　　　　　/:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:|￣｀''- ､;i:.:.:.:.:.:.:.:.￣ヽ
　　　　/:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ﾊ:.:.:.|　　　　　|∧:.:.:.:.:|:.:.:.:.:}
　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::V:.:.:./ -V:|_　　　　//:::.:.:.:.:.:K:.:.:.:|
　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∠V:./={´rvミ､=､_,, ,/　|:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.|
　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´＼-;/￣ V￣ | |ｲ≧ミ=､/ 　 |:.:.:/:.:.:<´ヾ|
　｀ '' 'ー -ァ:.:.:/:::r::j::./:::::::.　　　 | | 辷り｀ |}_　r-Vｿ:.:∧}
　　　　　／:.:.:.:ヽ::::::::::i:::::::::::　　　ヽ廴_　 <ﾃ=/rァヾ:∧:.|　　　　ふむ・・・確かに、智伯の野心は、晋国の独裁権を握る事・・・
　　　　　フ/:.:.:.:.:.＼::::::::::::::::　　　　　￣ヾ=ﾉ　 <-ﾝ /:| .V
　　　　　　´''- ､:.:.:.:./::::::::::::::::　　　　　　　　　　/=テヾ|　　　　　　その先は、晋公就任、最後は周王位簒奪か。
　　　　　　　　　ヾ/:::::::＼::::::..　　　　　ー -　　 /
　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::...　　　　 -　　.／
　　　　　　／＼./::::::::::::::::::::::＼:::::::::...　　　／
　　　　／　　　∧:::::::::::::::　　 /｀ 'ー - ' ´
　　　ノ |　　　　　 }ヽ::::　　　/_
￣￣　 .|　　　　　　＼　　　{　ヽ
　　　　 .|　　　　　　/　｀ー='´　＼

智伯(荀瑶)が趙氏に無理難題を押し付けたのは、火を見るより明らかである。

32 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:19:04.24 ID:dbWtR6.o

また、韓と魏は、智伯が水攻めという非常手段に訴えたことを恐れていた。

川の流れを変えてまで、人の済む城を水攻めすれば、
ものの半月の内に、田地は、川底のように土を流され、土砂交じりの荒地になってしまう。

こうなると、たとえ水が引いても住民は死ぬか武装難民となるかのどちらかである。

　　　　　　　　　　　＞'´　／　　 ∧　　｜　　　　i|　ヽ.　　　＼
　　　　　　　　　　／　／　　 /::::ヽ　_,斗:.:.:.: : 　 |　　 !　　:...　　＼
　　　　　　　　　〉　丨　　　　::ー‐^´¨　|:.: : !:.:..　ﾄ､　 |　　 :.:.:...　: :..｀ー-､
　　　　　　　 |　　　| 　ｉｌ　　::|　　　　 ! ::∧:. :. 　,=‐ｉ　　　:.:.:.:.:...:.:.:..:.:.／　わかった。
　　　　　　　 /　.:.:.:.:|　 i| 　 ::| 　　　　 | / ,ｨ|,.イ´__ ∧　 ..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　　智伯より趙毋?の方が遥かに信用できる
　　　　　　　　　/ :::／イl|　ｌ|　 ::|=､＞ｰ=､ｉ′|:rレ弍¨ヽﾄ :.:.:.:.:.:.:.:.:.／
　　　　　　　　./::／　 /　　　|　　|´戈¨Ｔ |ﾄ==､||　弋__ソ‐|/.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼　　　　我らとて水攻めは本意ではなかった
　　　　　　　　ﾚ'゜　 /　／　 iヾヽ! 辷_ソ｣|　　ヽ=＝＝=='　ﾏヽ.:.:r-‐'´
　ｒr‐、　　　　　レ'　ﾚ'〉　! ヾﾆ==＝ ′〈　　　　　　　 'ノ::;;;>　　　　　　　韓は河を塞き止めているダムを崩す
　ﾄ'　| 　　　　　　　　￣ヾﾇ、　　　　　｀　　　　　　　,/‐'´
　| 　|　　　　　　　　　　　　　￣ヽ　　　　ー‐　　　　 /　　　　　　　　　　　　水が引いたら打って出られよ
..ﾉ　l'⌒!　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　 _, ィ´
´　ノ^ヽ '､　　　　　　　　　　　　　　｀¨ﾆt-　　-‐'　ﾄ-┐
　　／｀ヽ.ヽ、　　　　　　　　　　＿　　/´iイ　　　　　 |/　ヽ―-- ､__
　　 ‐'´｀ヽ. ｉ､　　　　　　　／i　ゞ7″ | ′　　　／　　 |　　　　｀ヽ、
＼　　イ-' 　ヽ　　　　　／　 i　　/　,ﾍ |＿___,_／ |―､　 |　　　　/　　ヽ.
　ヽ.　 ″　　ｌ　　　／-‐'´ | .//／　ヽﾄ-―/ニ,ﾉ　　＼| 　　 /　　＼'､
　　　＼　　　 l.　,.-‐' 　　 :　ﾚ' ′　　く !　 //　　　　　　　　 / 　　　ヾ、
　　　 |　　　　.ﾄ''　　　　　　! .|　r―┐　 | ,//　　　　　　:. ｌ　 /　　　　　　　｀ヽ、

魏は韓の裏切りを聞いて、乗り遅れまいと協力を申し出てきた。
　　　　　　　　 ,.--､ __＿_
.　　　　　　　／::::／´,.-‐'´￣￣　｀ ‐- 、
　　　　　　 /.:.:::/:. ／:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ヽ、
　　　　　　 ,ﾉ: : .:{／.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,_;.:.:.:.:.:＼:.:.ヽ
　　　　　　/::. :.::/::i:.:.::::ｉ:.:.:::.:.{:.:..:.:.:.l⌒!:､ .:.:.:.}:.:.::}
　　　　　 !:.: .::::i.:.::!:.:.:::|::::i:::::ヽ;:::ﾄ､!　 l:ﾊ_l_:.:ｌ:::ﾄl
　　　　 |::;i:::::l{.:.::ヽ::::ヽ;ヾ_;:‐i‐| l{. 　l} ﾉﾉ::ﾉﾉｲ
　　　　　ヽﾄ;.:.::.:.::/＾ヾr')　､rｔ‐r､　＿_,でソ! |′　　　さらに上流の堤防を決壊させます
　　　　　　　　>.:.::.:＼r' ,ベｰ､`ｰ'´ノ　!｀￣ |::|
　　　　　　ﾚﾍ::ゞ、| / /に.〉￣´　　′　 ,':::!　　　　　今度は智伯の陣が汾水に洗われる番でしょう　　　　　
　　　　　　　　゛　入　　ヽ＼　ｰ=' 　 /|: ::!
　　　　　　　　　 ‰ ＼　　ヽ_」＿ ,.　'　 !:..:|
　　　　　　　　　　_＿_,.ｨﾆ >　　ト､ｌｰ┐　 !:.:.l
　　　　　　　　／ｰ- 、:＼仟ｰ┴-'ヽ_八ー'|:.:.:|
.　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.｀‐､:.ﾄ-､___ 　 .ﾄ､　.〉ｌ:.:.:.!
　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:.:.:..｀ｰ┴ﾍく_,∧.::|
　　　　　　ヽ:.:.:.:.:ー､__:.:.:.ヾ:.::::::.:.:.:.:.:.:!　!::::∨、
　　　　　　　ヽ:.:.:.:.＼__｀ｰ=!:.:.:.:::.:.:.:.:.:|　l::::/:::::'､
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33 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:21:22.89 ID:dbWtR6.o

こうして韓、魏、趙は晋国最大の所領を抱える荀氏を滅ぼした。
この後は、この三氏が晋国を三分して統括することになる。

周王朝は彼らの強大さを認め、三国を独立国家として公の位を授けた。

これが後に戦国の七雄に数えられる韓、魏、趙である。

　　　　　　　 _,, ｰ'''"゛ .｀ﾞ'''ｰ..、
　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼
　　　　／　　　　　（.∞.） .　　　　＼
　　　　 /　　　　　　 .!-!　　　　　　　 .ｌ,
　　　ノ!]ﾞ'二,ﾞ'''''''''''''''''''''¨''^^ｔ,'''''',''/广l│
　　　/ .!.! .{.　｀''ｰi,,,　　　　 .,,,ﾉ'"　 / .|.!.l
　　　!　l .＼ﾞ'一''゛丿　　 .'冫ﾞ''―''ﾞ,／.l .ｌ　　　　董安于という家臣は、趙氏を二度救った。
　　 l　　!　 .｀'''''''ﾞ″　　　　 .｀''ｰｔ″　 !　.!
　　l　　　ｌ　　　　　　　　　　 ..ｔ.　./ 　 .!　　　一度は、死を選んだ時。
　　l　　　ヽ　　　　　_......,,, 　　　.ｔ/　　 .|　　　そして今一度は死してなお、徳を民に残したことである。
　　ﾐ.　　　　ﾞ''y-‐''"｀'―'''''~''―;;r"　　　 /
　　｀''￢ｰ'"　ﾞﾌ'ｯ----ｯ―''!ヾ`ｰ..... ／　　　我らは董安于を持って人臣の鑑とする。
　　　　　　　　 / /..　／＼／ヽ＼ﾞ　　　　　　　　
　　　　　　 / ./..／.＼／　　　ヽ＼!
　　　　　　　/ ./゛　ﾞ／　　　　　　ヽヾ

周王朝は晋という保護国を失い、韓、魏、趙に名目上祭り上げられるだけの領土無き国家となった。
これをもって事実上の周王朝の滅亡とする史家も多い。

斉の桓公、晋の文公が築き上げた周と国際連合による二重支配体制はここに崩れ、
春秋時代は終わりを迎える。

人々のあらゆる努力を無に帰す水攻めのような行為が当たり前に行われ、
旧来の封建体制は暴力という実力行使の前に為す術も無く敗れ去っていく・・・

これより中華は血で血を洗う時代へと突入した。

世に言う戦国時代の始まりである。

34 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:22:29.60 ID:dbWtR6.o

本稿は、戦国時代を語るものではない。
そろそろ時間を戻そう。

やらない夫が中都の宰相に登用された頃、晋国に恐るべき来客があった。

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　　　　　　 i三三ニﾆ'￣｀ﾞﾞ''''' ー- ､;:;:;:;:;:;:-一'"　　　ﾐﾆ三i
　　　　　　 i三三ﾆ三　　　　　　＿　￣　　r==､　　　 'ヾ､ミi
　　　　　　_,i三三ﾆ三ゞ　　　ﾆ三ｼ　　i　　ゞ"´　　　　　!ﾐ;iヽ
　　　　　 i"ﾞヾ彡彡ｧ"´　　　　　　　　 i　　ﾉ　__ ,,,...､_,,. 　 iﾐ| |
　　　　　 { {｀ヾ彡;ｼ′ 　　, _ --‐- ､丿　ｨ''"ノ（oﾂヽ''　　|ﾘﾉ　　　
　　　　 '､(､ヾ彡ﾘ　　　ｨ'でo)'ヽ､　 :　 ';:. 'ー-‐'"″ 　 |ﾘ
　　　　　　 ',ヽヾ､彡　　　ゝ｀ﾞﾞ'''''"´ﾂ　.､　 i::.｀ヽ､,,,,ノ　　|i|　　　魯は季孫に帰して久しく、臣民も季孫になびいております
　　　　　　　ヽ丶ヾﾘ,　　　｀､,,,,,,ノ　　.: 　 i:::.　　　　　　　ﾘi　　　　公室再興の希望は絶たれました・・・
　　　　　　　ゝ､,ヾﾘ　　　　　　　　 ,　.::　　'､::.　　　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　ヾi,　　　　　　　 /､ _　　　 ,,'　　　　　 , /　　　　　これよりは、この陽貨、晋の臣として生きたく存じます
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　　　 /　 ´｀｀ｰ''´　　､　　,' /
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　　　 '　　　　 : :　　　　 ',　,　/､
　　　　　　　　　　　　ヽ､　　　　, --‐‐一''ー─''''　' /./::::ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i"i ヽ　　,r' _,,,, ゝ--‐‐''´ｰ'"　ﾉﾉ::::::::::ヽー-､
　　　　　　　　　　　ﾉ, |',　ヽ､　　｀ ; ; ; ; : : : '　／::::::::::::::::::＼_｀ヽ.
　　　　　　　　　／::i　| ',　　｀ヽ､＿　　＿,／:::::::::::::::::::::::::::::/　ヽ
　　　　　　_, -‐'''"i:::::::i　.|; ',　　　　　　￣￣／／:::::::::::::::::::::::::／　／＼

魯を追われ、斉から出奔してきた逆臣・陽貨である。

35 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:24:58.13 ID:dbWtR6.o

晋の定公は大いに不審を抱いていた。
晋よりも先に斉へ行った事も気に入らなかった。
扶持さえあてがわれれば、どこでも良いという意思の表れに思えた。

　　　　　　　　　　　　　　　 __,、__,､__,､ｨ‐r=;､
　　　　　　　　　　　　,　 __f〆.::::::::::::::::::いゞｿﾒ､
　　　　　　　　　　／ _ｆ〆.::::::::::::::::::::::::::ゞ＝'´:..＼
　　　　　　　／　_f7.::::::::::〆^ー'^ー'⌒'⌒'⌒ｰヘ、
　　　　　　 'ｨ=={f7==､〆　 '　　　/　　　　　　ヽ　＼
.　　　　　　 /〈:{_ ィ|:ﾄ､ヾヽ　　 |　　　|　　　　　｜　　' 　ヽ
　　　　　 /　　7:/ |:ﾄ::ｰ':/　 /|　|　　|　|　　　 |　　 l 　　ヽ,
　　　　 /　　/:/　|:| 丁　 /　l　l　　|　l　　　　 |　　 | 　　 l
　　　　 /　　/:/　 |:|　|　　|ト､ l　'、｜ヽ　　ｌ　　｜　　 |
.　　　 / 　 /:/ |　 |:|　|　　ﾄ､_｀ﾄ､＼ヽ　ﾞ,　　 /　 / /　　　|
　　　 / 　〈:::{　|　 |:|　|　　|弋＞ミﾒ､＼　|　 /　 / /　/　,　/
.　　 / 　　ヾ｜　ﾚ　|ヽ　l　ﾐヽゞ'ノ'ヾ　 | / ∠ 厶/　/ /　　　　あなたは魯のお尋ね者でしょう
　　/　　　　　　|　　　 | 　＼　　　　　　斗.,ﾃﾐ､/ ／〈　　　　　魯の三宝を奪った罪は、大逆罪にも等しい　　　
／ﾄ､　　ｲ　 /|　　　 |　　　　　　　　 `ｰ'イ／イ　|:|　
　ヾ:.、ｌ::{　/ / l 　　ﾄ　　　　　、　　　'　　 / ／|:l　 |:|　　　　　晋では、その反骨を収められると誓えますか？
＼ﾄ､}:ヽ|::::∨/ ｜　　 |　＼　　　　｀`;'　　　／　| 　｀　|:|　　　　　いや・・・誓うぐらいは簡単でしょうね、あなたにとっては
::::::::::::::::::::::::〈　　l　　 |＿__＼　　　　＜|　　 |　　　｀　　　　
::::::＿＿＿_:::＼　∧　　|::::;;==≧ｰ＜　　｜　 ,'　　　　　　　　　誓いを破ることも、簡単にやってのけるお方ですから
／,　――― 、く::::::〉、　l｛:{.::.::/;小｀l:l　　 |　 /
／.::.::.::.::.::.::.::.::＼＼｀＼ lヾ＝'ｲ |:ﾄ=''　　/l　/
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼ l:::.｀ヽ､ー'|:| |:|＼___/ l /
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.:..＼ﾉ:|⌒Y＾y'ヽく:.＼
二.,,＿　―-　::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.:..＼　 | く({廻}>::.:.＼
::.::.::.::.::￣ ''ｰ- ＞::.::.|::.::.::.::.::.::.::.:..＼　 `￢くヽ::.::.:.＼
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.::.::.::.::.::.::.:.丶　ハ| ｌ＼::.::.ヽ
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.::.::.::.::.::.::.:.丶　ハ| ｌ＼､::.:.ヽ

　　　　　　　　___|二ニｰ-､、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　　　　　　 /rヽ三三三三三─‐-- ､;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
　　　　　　　 ',i　,-三三三三三、　 _,.ニ､ｰ-､!;: -‐二￣彡′
　　　　　　　　',､、ヾ三三'"￣￣　　 `ー‐"　　　ヾ-'" 　.〉′
　　　　　　　　ヽヽヾ三,' 　　 :::..,. -‐- ､　　　　 _,,..-‐､、,'
　　　　　　　　　｀ー',ミﾐ　　　::.弋ラ''ｰ､　　 i'"ｨ'之フ　l′　　　　　おっしゃる通りでおじゃる
　　　　　　　　　／:l lﾐﾐ　　　　 ::::.. 二フ´　　 l　ヽ､.ノ　,'
　　　　　　,.-‐フ:::::| |,ミ　　　　　　　　　　　　 l　　　 /　　　　　　　この乱れ切った世の中に、
　　　　／r‐'":::::::::| |ヾ　　　　　　　／__.　　l　　　 /　　　　　　　　誓いなど何の保障にもなり申さぬ
　_,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. ＼　　　　　　 ⌒ヽ､,ノ　　 /ヽ,＿
"　　　　l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ.　＼　　　＿,＿,.､〃　　／l　|　　｀ﾞ'ｰ-､、
　　　　 ',＼＼:::::::::::::::ヽ＼　＼　　､.￣⌒"￣／:::::|　|　　　　　　｀ヽ、
　　　　　＼＼＼;::::::::::::＼＼　｀､.__ ￣´￣／::::::::::l　|　　　　　　　　＼
　　　　　　ヽ＼｀ｰ-､::::::ヽヽ　　　￣フフ::::::::::::::ﾉ ./　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　｀ー-二'‐┴┴､＿_／‐'‐´二ｰ'".ノ
　　　　　　　　　　　　　　￣｀ー─--─‐''"￣

36 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:28:22.14 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿r=ｧ=､ィfZｧ､,、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´fフ:´-=_:三ｰ_ｰ^ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　_r/／'_ｧ'='^ー'｀´｀ ^ｰ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/r＝､ｿィｰ'7´　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ L／ｲ| ヽヽ　　　　　　　　　ヽ　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　,　ｿ/ l ﾊﾚ´イ{ {　　 |{.　　｜　 |　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　 //:/　ﾉj ｀´i |｀ヽト､ |:ヽ. 　 }　, ﾘ　｜!
　　　　　　　　　　　　　　　　ハ:{／ｲ: {　小7ﾃﾐﾄ､ {ヽ!:　/ / / 　 l l
　　　　　　ヽ.＿ヽｰ､　　 /　/／ |:.　ヽ. {　'赳ハ＼ }:/_ｵメﾘ　ｲ/　　　　　ふん・・・
　　　　　　　　￣二ﾆヽヽ/　-ﾍ､:.. l:...　 lト＼｀　　　 /ｨ亙ﾌ'´／/′
　　ヽ､＿　_-ｧ.:´__::.::.::.:ヽ::＼　 j:〉..:.l:...　 l!　　　　　 ,!　　７´ |　　/　　　　ならば、この国に用は無いわねぇ
　　　_,._-ﾆ-ｧ‐´ィ二;:-- ､::.::..｀ヽ､..:∧:..　lﾄ_､　　　-‐　イ.:　j|　 /{ ﾉ′
　‐ ´/´　／´￣´／::.::.::.::.::..‐.-_､::＼:.ヽ:.. l::.::＞ー＜l!:..:.|:.　ﾘ‐／/ﾚ　　　晋は魯と違って乱れていないもの
　　　　 /′　／-‐ｧ::´::, ｧ::／.::.:￣:.｀ヽﾄ､.V／::}:ﾊ:{ﾄヽ/!:.　!:/‐'::/
　　　　　　／´ ／::.:／ノ／..::..::.::.::.::.::.:..:ヽヽヽ=l:| ト='ｲ-!: /::;∠ イ_
　　　　／´ ／イj/ｲ'／.::.::＿.::.::.::.::.::.::.::.::.｀ﾄi｀j:|__ヽ＼ﾉ人::.::.::∠´
　　　　/'　イ/　// ﾉ/:.‐..´...::.......ｰ ::.::.::.::.::.::.:K/:ハ.｢jﾌス::.:.｀:くヽ
　　　　／//　　／ｲ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.{_j　　　jｧzく::.::..::..｀ヽ、

定公は陽貨を処刑し、晋と魯の友好の証に、首級を贈るつもりだった。

だが、外国からはるばる徳を慕ってやってきた者を、
いちいち自分の意思で殺していたら、超大国・晋の代表は務まらない。

　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　　／::::⌒｀´⌒::::＼
　　|　,-）＿＿＿（-、|　　　定公さま、お呼びっていうっすか？
　　| l　　 |-┬-|　　l |
　　＼　 `ー'´ 　／
　_, ‐'´　＼　 /　`ｰ､_
/ '￣｀Y´￣｀Y´￣｀レ⌒ヽ
{　､　ﾉ､　　 |　　_,,ﾑ,_　ﾉl
'い　ヾ`ー～'´￣__っ八　ﾉ
＼ヽ､　　ー　／　ー　　〉
　　＼｀ヽ-‐'´￣｀冖ｰ-く

そこで定公は、一時、趙鞅にその身柄を預け、時間を置いてから、
何か無礼を働いた際に殺すという一計を案じた。

37 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:32:19.00 ID:dbWtR6.o

'　 l | !_／ｲl |, 　 l ',　　| ﾍ. 　 l　　　　/ |　 ;ｉ　 ,　　　 | l
　 ,l/,r‐'´!.| ',|ヽ　| ヽ　ｌ　ヽ　｜　　 l　l　/ｌ　 l, 　　ｌ｜
　/ /　　',| 十' 寸二ﾏＴ´　ヽ.|!　　 / ┼/-l､_,|　　 /! !
,/ /ｌ　　　 |　丶　＼＿＼　　'|l 　／ ‐ﾅ'´　|/lj 　／ /'ﾞ
. / |'、　　 ', ‐､―r┬ｬ､` 　　 i／　 ‐/_‐__/ /-‐'i　/
/　 ! ヽ.　　ﾍ　≧=一' ´　　　　　ゝ'-彡ﾏ´　/　　　 /'ヽ　　　　　　いいこと？
　　! l　＼　ヽ　　　　　　　　　　　　〃　 /!　　　　/　 |
　 l　| l　　＼　＼　　　　　　/　　　／　／i｜　　 /　 /　　　　　　魯の逆臣・陽貨が来てるわ、「なんとか」しなさい。
　ｌ　 l｜　 |　ト￣´　　　、＿, ＿,　 - '´-‐イ　ｌ|.　　/　 /　　　　　　　「なんとか」するのよう
ー､ l l　　| /＼＼　　　´ 二´　　／　　｜　ｌ　　/ 　/＿＿, --ー
:::::::::::| l　　|::::::　＼ﾞ　、　　 _　ィ ´｜　　 l　　, -:/　, ｨ;::::::::::::::::::::::::　　　私は陽貨のような人間は好きではありません
::::::::::::l｜　 !::::　::::::::－＿天　　! 　 |　　　l／´::::::/　/´ﾄ-､------　　　晋に陽貨のような者は必要ないといったら・・・
:::::::::::::', l　　|:　::::::::/´:|:::/「l＼　 ! 　 !　　l＿＿::/／　/　　＼::::::::::　　　　分かるわねぇん？
:::::::::::::::',　　 l　::::::/::::::l:/　l|::､〉＿;-:::|　　!::::::::::;'/ 　 ,:'　∨　/＼::::
:＼:::::::::∧　　l､:::::::!:::::::l;' 　 l!::∧>:::::::::l　　l::::::::::ｉ/ 　 / ヽ/　/　/ヽ
::::::ヽ:::/:::::ﾄ　V＼:l＿_｣|　　lＹ､::l>|＼::l 　 /:::::::::/ 　 ,　　 !､_/__/　ﾉ|
::::::::::V:::::::::ｌ＼ヽ‐ﾄ､:::/|　　ヽ＼!>ーｌ|　/ｌ::::::::::l 　　 ,　　　ー',ｰｲｿ
:::::::::::ﾍ:::::::::l/ ＼ヽＬ.V∥　　ヽ　　 / /!|:::::::::::l　　　　　　　　　 /

　　　　　　./ ＼Ｙﾉヽ　ｷﾘｯ
　　　　　　/　（0)(―）ヽ　　　　なるほど、なるほどっていう
　　　　　／　　⌒｀´⌒　＼　　　万事お任せあれっていう
　　　　　| ,　-）　　　　（-、.|
　　　　　l 　　ヽ＿＿ノ　 l |
.　　　　　＼　　　　　　　／

定公は言外に陽貨を殺すよう何度も言い含めて
その身柄を趙鞅に引き渡した。

38 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:33:50.99 ID:dbWtR6.o

だが、趙鞅はなにを勘違いしたのか、
陽貨をなんとか晋に必要な人間にするために動き始めてしまった。

　　　/ﾆＹﾆヽ
　　 /（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　／::::⌒｀´⌒:::: ＼　　　なんだか定公さまに頼まれちゃったっていう
　|　,-）＿＿＿（-、|
　| l　　 |-┬-|　　l |　　　陽貨を「なんとか」生活できるようにしてやろうっていう
　＼　 `ー'´ ＿／　　　　お前たち、どうしたらいいと思うっていう
. ／　　　 ∩ノ ⊃　ヽ
（　＼　／＿ノ　|　 |
..＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
　　　　　　 ├- ､__:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;:-‐'"´;i
　　　　　　|;:;:;:;:;:;:;:｀ﾞﾞﾞ'''''ー--　､､;;;;;;_;;;;;;; -‐''''"´:;:;:;:;:;ｨ彡ﾐ,
　　　　　　 ,i＝＝==､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐"´ﾞﾐ三ﾐi
　　　　　　 i三三ニﾆ'￣｀ﾞﾞ''''' ー- ､;:;:;:;:;:;:-一'"　　　ﾐﾆ三i
　　　　　　 i三三ﾆ三　　　　　　＿　￣　　r==､　　　 'ヾ､ミi
　　　　　　_,i三三ﾆ三ゞ　　　ﾆ三ｼ　　i　　ゞ"´　　　　　!ﾐ;iヽ
　　　　　 i"ﾞヾ彡彡ｧ"´　　　　　　　　 i　　ﾉ　__ ,,,...､_,,. 　 iﾐ| |
　　　　　 { {｀ヾ彡;ｼ′ 　　, _ --‐- ､丿　ｨ''"ノ（oﾂヽ''　　|ﾘﾉ　　　初めまして
　　　　 '､(､ヾ彡ﾘ　　　ｨ'でo)'ヽ､　 :　 ';:. 'ー-‐'"″ 　 |ﾘ　　　ジョージ・ブッシュです
　　　　　　 ',ヽヾ､彡　　　ゝ｀ﾞﾞ'''''"´ﾂ　.､　 i::.｀ヽ､,,,,ノ　　|i|
　　　　　　　ヽ丶ヾﾘ,　　　｀､,,,,,,ノ　　.: 　 i:::.　　　　　　　ﾘi　　　　陽貨とお呼び下され
　　　　　　　ゝ､,ヾﾘ　　　　　　　　 ,　.::　　'､::.　　　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　ヾi,　　　　　　　 /､ _　　　 ,,'　　　　　 , /
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　　　 /　 ´｀｀ｰ''´　　､　　,' /
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　　　 '　　　　 : :　　　　 ',　,　/､
　　　　　　　　　　　　ヽ､　　　　, --‐‐一''ー─''''　' /./::::ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i"i ヽ　　,r' _,,,, ゝ--‐‐''´ｰ'"　ﾉﾉ::::::::::ヽー-､
　　　　　　　　　　　ﾉ, |',　ヽ､　　｀ ; ; ; ; : : : '　／::::::::::::::::::＼_｀ヽ.
　　　　　　　　　／::i　| ',　　｀ヽ､＿　　＿,／:::::::::::::::::::::::::::::/　ヽ
　　　　　　_, -‐'''"i:::::::i　.|; ',　　　　　　￣￣／／:::::::::::::::::::::::::／　／＼

39 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:34:53.58 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　／　ニ三ミl彡三二｀ヽ　　　
　　　　　　　／／／/／⌒Ｙ⌒ヽ＼＼＼　
　　　　　 / ///／ /::｀ヾ从r彡へヽ＼ヽ　
　　　　　 j /// ///:::　　　 ll　　｜|｜!l　l .
　　　　　 //// ///:::　　　　 ||　　　|｜||l　|l|
　　　　　///／//‐- .,,__ )　､ll _.. -‐ヾ l |L |}
　　　　彡／／/ < fぅｿヽ:'〈　l| r'f:;ﾞｿﾌヾヽヽ＼　　　　てめえ、ふざけんなよ
　　　　彡イ;/|:.:.:`二二.::::|　 l:.:ニニ　`ドヽいゞ　　　
　　　　イ〃ﾊｌ|:.:.:.　　 .::::::|　　!　　　 |ﾌヾミ=-、　　道端の地蔵でも登用したほうがマシだぞ
　　　　{iイ川ヽﾍ:.:.:.　.:;;;::_〈　_,　　　　 /_ｿ个ヾﾋ_
　　　　ﾘ {l川ﾉﾊiﾊ.:.:.:.:.:;;;___´___ 　　 /ｲ川ｌ|} i｀ヽ｀
　　　　　ﾉl 八川 lヽ::.: に二Ｚ}　　,ｲ川ﾘ八　　　　
　　　　ﾉ!ヾ川N |:::＼　二二　／ |l | !ﾉトヽ｀
　　　　　　 ´ノl从 |:::::::::`ー─ ' (尹沢ｲﾝﾀｸ・・・董安于の死後、晋陽の太守となる。前任者の方針を引き継いで晋陽を大都市にした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　無防備どころか城攻めの際に利用できる陣地まで作らせたために趙鞅に殺されかけた)

　　　　　　　　　　　,　-‐　　￣￣　ｰ- 、
　　　　　　　　／　　　　　　　　　 <　丶、　　
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　＼　＼　
　　　　　 /　　　　　　　　　　　 ; ' ' ;　　ヽ　　ヽ　
　　　　　　l　　　　　　　　　　　　 ' , , '　　　l 　　|
　　　　.　 |　　＿＿　 /　ｨ　＿＿_　　 l 　　|
　　　　f三ミ -─‐-｀ﾆ{　 {二´--─‐-　 j∠三｝
　　　　　{彡ﾂ──- ､ヽゝ､二ﾁ／・＿＿ヾ三ｿヽ
　　　　｢ Vゝ─‐-_､　ゝ._}　{､__／´ ＿＿_ミ∨ヽ　ﾉ
　　　　 |ヽ|　丁ﾓ::ｱ＼_ノ＿ゝ__.イt::ﾗ￣｢f　ｉイ |　　　　優れた人材を集められる主君は
　　　　 |ﾚ'| ゝゝ--‐彡ﾉ'{ 　ﾄ､tミ─ -'ノﾐ〉 }ﾄ}｜　　　すべからく、人を受け入れる努力をしておる
　　　　 lｔ｛ﾄ､´ ' ￣　　{　; 　.j　} 　￣・．-' ,ｲﾘ .|
　　　　　　ヽヾ＼__　　/｀〈　〉´ヽ　　＿,.イ j'　ｿ　　　
　　　　　　　＼l　　／､｀､ｰ＝,.一,´＼　　 }　l／　　　だが、努力をしたからといって報われるわけではありませんぞ
　　　　　　　　| 〈　/｀.ィ扛工工立ト､'　ヽ〉 ,ｲ_　　　　特に、そのような男が相手では・・・
　　　　　─ l／|＼ゞ　トﾆエｴエﾆｲ　ノ　/|＾ヽ
　　　／　　|{　|　＼}　ー‐---一 '／　／/.|　/ ＼
　／　　 |∨|　､　＼　　　　　丿／　/　| /
　　　　　　 /　＼　ヽ　｀ー -- 一' ／￣￣　／
!！　　／＼　　＼ } 　　　　　／　　＿　／
── ' ＼　　ヽ　　｀ー──一'　　／
　　＼　　＼　　＼　　　　　　　　／/

40 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:36:23.77 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　　 /（｡)( ｡)ヽ
　　　　　　　　　　／::::::⌒｀´⌒::＼
　　　　 ,＿＿_|　,-）　　　　（　.|　ほほう、それでそれでっていうｗｗｗｗｗｗｗｗ
　　　　 r'"ヽ　　 | l　ヽ＿＿ノ　.|
　　　　/ ､､i　　　＼　|r┬-|　／
　　　 /　ヽﾉ　　j　,　|　|　|　 | |
　　　 |⌒`'､__ /　/　|　|　|　 | |
　　　 {　　　　￣''ｰ-､＼`ー'´/
　　　　ゝ-,,,＿＿＿＿_）--､j
　　　 /　　＼__　　　　　　/
　　　|　　　　"'ｰ‐‐---''

　　） . .:.／.:.::::／　　　　　　　＼　＼.:.::| |::::::人
. 　（ . . .:.:.:::::::/ 　　　 /　　　　　　　　ヽ　入| |／ヽ　｀ヽ
　　＼.:.:.:.::::/　　　 /　′　 l　　　　　 | 　l ｢:::| |:::::::ﾉ　　 !
　　　 Y.:.:.′　　 ,′! l　　 |　　　　 |　 }ﾉ..:.| |:::::ﾉ　　 |
.　　　　ゝ┤　　　|　 |｜ l　|　　　 l　　　（. .:://.::∧　　 |
　　　　　 l !|　　_|＿Lｊ､ l ｜　_／|_/ l |　）//.::/　ｌ　　　|
　　　　　 |八 l l l{＼|｀ヾﾄ､l､／￣l/｀刈Y北Ｌ.,′ |　　　|　　今回ばかりは反対だわ
　　　　｜　ヽヽl ´==''　　　　 ==''＾ } |　ﾋｼ''′　|　　　|
.　　　　　　'　 l / ∧　　　　'　　　　ｲ｜Y´　　｜　　 |　　　陽貨が何やったか知らないって言うの？
　　　　　｜　j l　|｜丶　　 ‐　　イ｀ヽl　l　　　 |　　　|
.　　　　　/|　 {｜ ! | ヽ　｀ｒz=.､´　ﾉ　 /　lト､　　｜　　 |
　　　　 //ｊ／. :|　! |＼　l､{{ｒ勿}}〃　 //| jj:::::＼　 |　　　|
. 　　 /.／. .:.::::| 　 { 　　｀ﾞＴﾞ´　　 // l|从::::::::::ヽ.!　　 |
　ｒ‐=ﾆ´.:::ヽー=≧ト:.ｒ‐⊂ニニﾆ⊃x/ /ｊ/:::}::::::::::::::ヽ.　　|
　＼::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂ｊｒ―‐ヘ/.:::j:::＼::::::＼_ｊ
　　　＼::::::::::::::::::/　ア{ i/ i/ i/ i/jゞ､ヽ｀ヽ＼{:::::::::＼::::::::｀ヽ

.　　　　　　　　！　|:::::.:.:.:.:.:.:┌￢.............|　 |
.　　　　　　　 ,,:┤　 l::::::.:┌ー┘ └┐......ｌ　 |
.　　　　　　ｨ'.:.:.:.:! 　 |:::::::.└ー┐ ┌┘.....|　 !
　　　　　　 !::::::::::! 　 !::::::::.:.:.:.:.:.:|　ｌ............l　 !
.　　　　　　 |:::::::::::ｌ　 .|::::::::.:.:.:.:.:.:|.__」............!　ｌ
　　　　　　 !:::::::::::ｌ　　|::::::＿;;;;;;;;;;;;;;;＿::::::|.:.:|
　　　　　　　　!;::::;;;;;;>1※ｱﾒ､_　　.//ﾉ/,ｸ7ｧ┤
　　　　　　　Y´|　; |. |〃、_,,ﾆ''〃//､／ﾊ: !'　　　　陽貨が近寄るだけで
.　　　　　　ｌ:.l .::'λ !"`＝''"　　　ゞ='',{:.l　　　　具合が悪くなる人もいるんですよ
　　　　　　　l:.| ,:〃.!:.ﾞ､"""　　　，"" ,!;.|
　　　　　　　　!:.ｌ; /'ゝ!､:ヽ　　　　,..　　.ノ!ｌ:.l
.　　　　　　　 l:.:|〃!|:.ｌゞヾ＞=┬-;＜´|:. !|:.l
. 　　　　　 |:.:!/ｌ｛ {::.:..｀ヾ;､.__ﾞｰπi､:.!;'|:.!.|
　　　　　　　!;:!l::!::ｌ!ﾊ;::::.　ヽﾞ､￣´_ヾｌ |,'ﾉlﾘ|
　　　　　　　ﾘｨ'l|:::|l:!::{ﾞ､:::.　ヽ!::.ヽヽ＼'.:,|: !
　　　　　　ハ! lﾊi|:l::ヽヽ::.:.　ﾞ､::.┘└ﾉ:ﾉ:丿

当然のことながら、趙氏の家臣の中で、陽貨の登用に賛成する者はいなかった。

41 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:37:38.35 ID:dbWtR6.o

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　　　　　　　　　　　|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
　　　　　　　　　　 /｀ヽ、;,;,;,;,;,;,;,;,;,;|;,;,;,;,;,;,;,,-ー'|´::ヽ
　　　　　　　　　　 i:::::::ﾐ　　　,,,,,,''''''''''''',,,,,,:::::::::ﾉ::::::::i
　　　　　　　　　　..i::::::::ﾐ　　´- ′　　'- '´:::::::`丶::::ﾄ、
　　　　　　　　　 |.i::::i''　　--- 、, 　 , --- 、:::::::`i::::r/
　　　　　　　　　ヽi:::i　　-<写-、　|::::,/冥`;::: :::::i:::ﾘ.|　　　本人を目の前に言いたい放題でおじゃる・・・・
　　　　　　　　　　ﾄ、i　　　''_,ノ　　|::::::、__ノ　;::::i:::i /
　　　　　　　　　　 |_ii　　　　　 ,　　、:::::　　;:::::::::i:i_/
　　　　　　　　　　　　li　　　　 /,,,、　,,ヽ::::: :::::::::::i:l
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　''';''　　ヽ::::::::::;/′
　　　　　　　　　　　　丶　　　-―-一ー　)::::::/゛ﾄ
　　　　　　　　　　　　　　1、　　--一　　ノ:::::ﾉ/ ﾉヽ
　　　　　　　　　　　　　,,ノヽヽ、　　　　　,,ノ::/ /;:;:;:;:`,,丶
　　　　　　　　　　　　ノ;:;:l |　`ヽ::::::;;;;;;;;::::::／ /;:;:;:;:;:;:;:r ヽ
　　　　　　　　,,, -''''´'i;:;:;:;i ヽ　　　　;;;;;::／／;:;:;:;:;:;:／::::ﾉ　ヽ、
　　　　,,-－'''　rー-ﾄ、'、;ヽヽ　　　　;／ /;:;;:;:;:,, -''　ン　　　　'ヽ、
　 ,,／　　　　　ト、_r--　''''''--'-ー-''-''''ﾄ-'''''　　,,／　　　　　　　 'ヽ、

　　　　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/ （0)(0）ヽ
　　　　　　　　／　⌒｀´⌒　＼
　　　　　　　　|　,-）　　　　（-、.|　　　というわけだ、陽貨
　　　　　　　　| l　ヽ＿＿ノ　l |
　　　　　　　　＼　｀ ⌒´ 　　／　　　これからは、よろしく頼むっていう
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

　　　　　　　　／　ニ三ミl彡三二｀ヽ　　　
　　　　　　　／／／/／⌒Ｙ⌒ヽ＼＼＼　
　　　　　 / ///／ /::｀ヾ从r彡へヽ＼ヽ　
　　　　　 j /// ///:::　　　 ll　　｜|｜!l　l .
　　　　　 //// ///:::　　　　 ||　　　|｜||l　|l|
　　　　　///／//‐- .,,__ )　､ll _.. -‐ヾ l |L |}
　　　　彡／／/ < fぅｿヽ:'〈　l| r'f:;ﾞｿﾌヾヽヽ＼　　　　何が「というわけだ」だよ
　　　　彡イ;/|:.:.:`二二.::::|　 l:.:ニニ　`ドヽいゞ　　　
　　　　イ〃ﾊｌ|:.:.:.　　 .::::::|　　!　　　 |ﾌヾミ=-、　　鼓膜腐ってんのかテメエ
　　　　{iイ川ヽﾍ:.:.:.　.:;;;::_〈　_,　　　　 /_ｿ个ヾﾋ_
　　　　ﾘ {l川ﾉﾊiﾊ.:.:.:.:.:;;;___´___ 　　 /ｲ川ｌ|} i｀ヽ｀
　　　　　ﾉl 八川 lヽ::.: に二Ｚ}　　,ｲ川ﾘ八　　　　
　　　　ﾉ!ヾ川N |:::＼　二二　／ |l | !ﾉトヽ｀
　　　　　　 ´ノl从 |:::::::::`ー─ '　　 |l人ヽ

趙鞅は珍しく家臣の猛反対を押し切り、独断で登用に踏み切った。

42 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:40:33.13 ID:dbWtR6.o

その態度が公室に知れ渡るや、ちょっとした騒ぎになった。

　　　　　　　　　 ,.　-―‐　ー- ､
　　　　　＿　／　　　　　　　　　＼
　　　／　｀　　　ー- ､　iｿ´ヾl ,､_ ハ
　　 //　　 ,〃　＼　､　 >!<,j- ､__ヽｧ ',
　　 l/　　 l/　　　｀ｰ=(,〉 {薔}-' ﾉｒ' ﾊ
　　丶　　 !i　　　　　　　ゝ'i_ィ､‐､"　　.}　　趙鞅が家臣団の忠告も聞かず
　　　　　 ',　 -'　　　｀ｰ　　 >-、 /　　　陽貨を召抱えたかしら・・・
　　　　　　 ! ━　　　 ━　ｒ=っ У
.　　　　　 /ﾊ　　　　　　　　　|l ＿'_　　　　　友達の友達はアルカイダどころか
　　　　　　ﾞ「､　　 n　　　 ,.ィﾞ＿　i　　　　テロリストの親玉に納まりやがったかしら
　　　　　　　´ニﾕ_＞-ｒｒ彡´ﾉt=ｭｧ_´ー､
　　　　　　　└‐､7（(ﾆｱﾄゝ） 'ーｧ‐'　　ﾊ
　　　　　　　／｀´ /｀ｲll !￣　　テ　　　ﾊ
　　　　　　 i　/　l　　ljl.j　　　/　/　　　ﾊ
　　　　　　く　| 　ヽ _　　　_ノ　 ',　　　　〈
.　　　　　　/　!　i彡ア､＜　　　 /　　　　　ヽ
　　　　　 /　/　｀//!ﾄ--'　　　　ヽ　　　　く

　　　　　| :| :|
　　　　　| :| :|
　　　　　| :| :|
　　　　　| :| :| 　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　─＝､─-=ﾆL｣_
　　　　　| :| :| 　　　　　　　　　　　　　　／二ﾆ=‐-=ﾆ、＼　　　　,＞
　　　　　| :| :|　　　　　　　　　　　　　,ムｲ／　 .}、　　ヽ. ヽ　ｧ′
　　　　　| :| :| 　　　　　　　　　　　　/ 　 /　　ﾉ,ﾄ､　,ｨ　,ハ. ∨ﾄ、
　ｰ＝二〔￣〕ニ＝ｰ　　　　　　　 ∧　 ;'　　,ノｌﾉj,ｨ込ｧ｀!　,),　V　＼
　　　　/ノこゞヽ.,__　　　　　　　　 |　!　ｉ,ｧ示. ﾉ'ﾉゞr'ﾘﾘ　 !　|　　＼
　　　｛三≧ ;》 :|| ＼　　　　　　　 |!､ﾄ､ﾄ弋ﾘ　､　　　 l　 ,ﾉ※　　　　　　　　あーあ、あのアホとうとうやりやがったです
　　　　にう,ノﾑｲ'　　＼　　　 ,.　-'‐ ＼＼　　ｱ｀ヽ　_ﾑｲi　　 !
　　　　 |;;|　＼　　　｀　 7マ'７　　| ヽ.≧　ゝ._ﾉ　,: ｨ´|.※ |　　　　　　　　あのような危険人物を囲うとは、
　　　　　!_j　　｀　.,.　　　i ,ハ}　　　|.※ | ＞ｘ､. イ　 ! i|. 　 !　　　　　　　　晋国で反乱を起こす気がある証拠ですぅ
　　　　　　　　　　　　｀7ぇｘl/　　,　　 !　　i　　《 ,≫vﾍ.)､i),　 !
　　　　　　　　　　　　 /　　/　　 |＿　ｉ.※ i.　　《|{,／/iﾍ.∨), ∨　 ,r＝､
　　　　　　　　　 /　　/　　　 !　)`i　　 !,　　《!_／i |《ﾍ.∨), ∨〈ヾﾍ　}　　定公さま、命令を下されば、
　　　　　　　　　　　/　　ム.＿.　　!/　.|.※ |ﾍ.　《　　ｉ | 《.ﾍ.∨ﾍ,.ﾏゝ　ﾉ　　　陽貨を殺し、返す刀で趙鞅の首も取ります
　　　　　　　　　　 ‘ーｘ, 　　 i　！　 |. 　 |　',.　《. 　! i　《. | |　ﾒ.}i;ｘr≦
　　　　　　　　　　　　　 ∨　　ヽ.　| 　 |.※ |　 ∨《　Lｉ　《 L!　:|. |　　 |
　　　　　　　　　　　　　　＼.　　∨ 　 |. 　 |　〈　》～～～''～　|　i　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　＼／　　.!.※ ! ,／｣Lﾆ=-　|!>X<| :|　i　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　//　　　　¨¨¨’ >厂　　　　Ｋ　 >' :|　|、　,ﾉ

陽貨は、この当時、魯国内では史上最悪のテロリスト、
中華の他の諸侯国では正当な理由で国を追われた逆臣として認定されていた。

43 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 21:42:46.63 ID:sZb34HYo

物好きにも程があるとしかいえんよなー。

ビンラディンを米国の閣僚にするようなものだし。

44 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:43:30.07 ID:dbWtR6.o

しかし、定公ははっきりと命令を下さなかった自分の態度を恥じ、
趙鞅が好意的に自分の命令を解釈した事を評価した。

　　　　　　　 ,ｫｪ､＿__
　　　　　　　,.f込ｔﾝ:::::::::::｀ヽ、
　　　　　／::::;. -‐ 　´￣￣｀丶＼
　　　　〃::／　　　　　　　　　　＼ヽ、
.　　　 ll::/　　　l　　　　　　　　、　ヽY ＿
　　　　ll::l}　　　ｌ　　|　　　 l　|　l　　 lイﾆ}|
　　　　ll;;l}　l､　|　　 | ｌ、 -l‐七/ｖ'　 lミ彳、
.　　　_,'Vｉ　l,x tT二ｔ,|ヽ,ノ,ｨT}｀'j　ｌ ||〃へ.､　　　もういいわ、かまわないことよ
　　／<//l､ヽヽｨf_lｊ`　　　¨ ∠ノlﾉ.||　l　ヽ>
　　ヽ／/{∧　＼＿.　　__'_,　,ｨ′l　ﾚ.　l　　　　　よく考えなくても趙鞅とはそういう男だわぁ
.　　/ //'l |　＼__＜. ､ __`_´.ｲ,ヽ　＼,__　l　　　　　
　 /　l_| |_!　　ｌ　ｌ l'ー--,＜└vヽ　＼＼!
. / 　　　,ｨｰ-.‐|　 |'′　//lＹﾐヽ|l ハ、ヽ:.＼
/ 　　 /.::::::::::::{ 　＼ｰtfﾉｌi　斤　l:::::|j＼ l:::::::.＼
　　　 /.:::::::::::::::ヽi＼ヽ￣l｣ |/　　|::.Ｙ :::`'::::::::::/
.　　 /.::::::::::::::::::::::|:::l ヽl_,､_ｒ､,_,､r､l'|:::::', :::::::::::::/
　　〈:::::::::::::::::::::::::l:::::＼ﾞ　' |　l　/ ' ,}::::/ :::::::::::ハ
.　　＼:::::::::::::::::::i､:::::::::＼　　仍} ,/:::::ｌ｀ヽ:::::::::::::',
　　　　 T :::::::::::/ ＼:::::::::::` - ､／::::::::l　ヽ:::::::::..ヽ

要するに趙鞅は、主君の命令がハッキリしない場合は、
後で取り返しのつかないようなことはしない有能で忠実な臣だと証明されたのである。

定公は、趙鞅の度量を買い、陽貨の仕官について問題視はしなかった。

45 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:45:28.29 ID:dbWtR6.o

いずれにせよ、陽貨は安住の地を得た。
先の反乱以来、常に命を狙われ、放浪する生活から解放されたのである。

　　　　　　　　 |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ|
　　　　　　　　 |丶､ ;;; __;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,: ィ";;_|
　　　　　　　　ﾄ､;;;;;;;;;;;;;;;｀ ` '' ー -- ‐ '' ";;;;;;;;;,:ィ;:;!
　　　　　　　　,';:｀`' ‐ｮ､ ,_ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; , - '"l;:;:;:;:l
　　　　　　　　l;:;:;:;:;:;:;ﾐ　　｀ ` '' ｰ -‐ '"　　　 ,ﾘ;:;:;:l
　　　　　　　　l;:;:;:;:;:;:;:ゝ　　く三)　　　(三ｼ　　｀ヾ;:t、
　　　　　　　fﾐ{;:;:;:;:f'´　 , -－-_,, _,ｨ､_,,ｨ,.-－､　 };f }
　　　　　　　l ﾄl;:;:;:;:l　　､,ィ或tｭ､ﾞ:ミ　{,'ィt或ｱﾁ　l:l,/　　趙鞅さま、私はてっきり
　　　　　　　ﾞi,tヾ:;:;:!　　｀ヽ二ノ　　　ﾄ ` ‐''"´　 l:l:f　　　殺されるものと思っていたでおじゃる
　　　　　　　ヽ`ｰ};:l　　　　　　 ,r'､　ヽ　　　　ﾘ_）　　　
　　　　　　　　｀"^l:l　　　　　 ,/ﾞｰ､　 ,r'ヽ　　　　l　　　　　趙氏の家臣の方々のおっしゃるとおり
　　　　　　　　　　　ﾞi　　　　,ノ　　 `'"　丶.　　 ,'　　　　　自分は魯の大逆人、何ゆえ・・・
　　　　　　　　　　ﾞl､　　 ′ ,, ｨrｪェzｭ､,_ 〉 } /　　　　　　何ゆえお匿いくださるのでおじゃ・・・
　　　　　　　　　　　　',ヽ　　ヘヾ'zｪｪｪッ',ｼ'　//ヽ
　　　　　　　　　　　　 }　丶、　` ｰ--‐ '"'´,/ノ:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　/l　　丶、　　　　 ,.ｲ:.:.:.:.:.:.:.:丶､、
　　　　　　　　　 ,r'"^l　!　　　　` ー‐;オ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ノ　 ,}、
　　　　　,. -ｧ＝く（:.:.:.l　 l　　　　　／/:.:.:.:.:.:., - '"　 ,／　ヽ、
　 , - '"´ ／　,／｀＞'t､_」＿＿_,ｨ'ﾞ,ィ,.: -‐ '"　,. -‐ '"　　　　＼
／　　　　ヽ-（　　/　/ f　　 }li,　　　　 ,. -‐ '"　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　 /⌒Ｙ⌒uヽ
　　　　　　　　　　　/（○) (○）ヽ
　　　　　　　　_.　／::::⌒｀´⌒:::: ＼
　　　　／´　　|　,-）　　　　（-、|　　　え・・・アンタ大逆人だったのっていう？
　　　　 /'　　　　| l　　ヽ＿＿ノ　l. |
　　　　,ﾞ　／ )　＼　　`⌒´ 　／、　　聞いてないっていう
　　　 |／_／　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　 /／二二二7　　　 u'　__　　　　ヽ
　　　/'´r　-―一ｧ"i　　　　　　　　　.-‐ 　＼
　　 / // 　广¨´ 　/'　　　　　　/´￣｀ヽ ⌒ヽ
　　ﾉ ' /　ノ　　　:::/　　　　　　/ 　　　ヽ　　}
_／｀丶　/　　　　 ::i　　　　　　 {:::...　　　　　　ｲ

46 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:46:23.06 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
　　　　　　　　　　　|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
　　　　　　　　　　 /｀ヽ、;,;,;,;,;,;,;,;,;,;|;,;,;,;,;,;,;,,-ー'|´::ヽ
　　　　　　　　　　 i:::::::ﾐ　　　,,,,,,''''''''''''',,,,,,:::::::::ﾉ::::::::i
　　　　　　　　　　..i::::::::ﾐ　　´- ′　　'- '´:::::::`丶::::ﾄ、
　　　　　　　　　 |.i::::i''　　--- 、, 　 , --- 、:::::::`i::::r/
　　　　　　　　　ヽi:::i　　-<写-、　|::::,/冥`;::: :::::i:::ﾘ.|　　　　え・・・
　　　　　　　　　　ﾄ、i　　　''_,ノ　　|::::::、__ノ　;::::i:::i /
　　　　　　　　　　 |_ii　　　　　 ,　　、:::::　　;:::::::::i:i_/
　　　　　　　　　　　　li　　　　 /,,,、　,,ヽ::::: :::::::::::i:l
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　''';''　　ヽ::::::::::;/′
　　　　　　　　　　　　丶　　　-―-一ー　)::::::/゛ﾄ
　　　　　　　　　　　　　　1、　　--一　　ノ:::::ﾉ/ ﾉヽ
　　　　　　　　　　　　　,,ノヽヽ、　　　　　,,ノ::/ /;:;:;:;:`,,丶
　　　　　　　　　　　　ノ;:;:l |　`ヽ::::::;;;;;;;;::::::／ /;:;:;:;:;:;:;:r ヽ
　　　　　　　　,,, -''''´'i;:;:;:;i ヽ　　　　;;;;;::／／;:;:;:;:;:;:／::::ﾉ　ヽ、
　　　　,,-－'''　rー-ﾄ、'、;ヽヽ　　　　;／ /;:;;:;:;:,, -''　ン　　　　'ヽ、
　 ,,／　　　　　ト、_r--　''''''--'-ー-''-''''ﾄ-'''''　　,,／　　　　　　　 'ヽ、
　l　　　　　　　　　　ヽ、__　　　￣￣

　　　　　　　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ
　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼
　　　　　　　　|　,-）　　　（- |　　　魯に大逆人があるとすれば
　　　　　　　　| l　　ヽ＿＿ノl |　　　それは季孫子だっていう
　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ　　　アンタは一人の才覚で奴と戦ったんだっていう
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ　　えらいっていう
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

47 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:48:08.35 ID:dbWtR6.o

　　　　 i;:;:;:;:;:;:;:;:;:-‐''"ミﾐ三三三三三三三ﾆミミミﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐヽ
　　　　　 ',;:;:;ﾂ'´　　　　ミﾐ三三三三三三三三ミミミﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐi
　　　　　　〉'r''ﾌ　　　 -ﾋﾐミ三三三三三ｨ彡ﾆ三ミミミﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐi
　　　　　ﾉ `´　　　　　　 `三三三三ｨ彡彡'=＝''､ミミﾐミﾐﾐﾐﾐi
　　　　　,'　　 ..､,,,_　　　　　ミ三ﾆｨ彡彡イく⌒､ヽミミﾐﾐﾐﾐﾐi
　　　　ヽ､ '´ （ﾟi,,ゝ､　　　　三彡彡彡"　 ''ヾヽ　',ミミﾐﾐﾐﾐi
　　　　　　）　;'"　　　　　　　'三彡彡'　　/ﾞ'　ﾞ　） /ﾍミミﾐﾐi
　　　　 /　　ヽ '　　　　　　　彡彡ｼ　 , ｀　ノ　,/ヾミﾍヾﾍi
　　　　　/　　　　　　　　　　　　彡ｨ彡　!､___,,,／ヾ川川川ｿ
　　　　 /　 '｀ヽ　　　　　　　　彡彡､　;;ヾ彳´　川ﾉ川ﾉ,ゞ
　　　　ヽ､_,つ '　　　　　　　　　　彡;;ﾂ　..:::i::　　彡ｨ川ﾉ川ゝ
　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　 ...::::::::i:　　　彡'ﾉ川川ヾ
　　　　　 |　　　　　　　　　　 ..:::::::::::::ﾉ　　　　彡ｨﾉ川ﾉゞ
　　　　　　ヽﾆ=ｧ-　　　　　　　 ..:::::::::::::／　　　　,,r‐;''"..:::::::::
　　　　　　　 (´　　　　　　　　.::::::::::::::::.　 ,　　／ _, '::::::::::::::::
　　　　　　　｀ｰ､'´ ､　　　 ..:::::::::::::/　／　／ ,ｨ':::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　ヽ　: 　 ..::::;::::, /:/　／　／／;;;;;;;;;;;:-‐''''"´
　　　　　　　　　　ヽ,,,__.::::ノ:::/// .／　 ∠-‐''"´　 _,,,, -‐'''"´
　　　　　　　　　　　　｀ﾞﾞ"´￣i／ , -'" 　 _,,-‐'""
　　　　　　　　　　　　　　　　　,!‐'"　_, -‐'"
　　　　　　　　　　　　　　　／　　／
　　　　　　　　　　　　　　　|　／´
　　　　　　　　　　　　　　 _y'´

　　　　　　　　___|二ニｰ-､、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l
　　　　　　　 /rヽ三三三三三─‐-- ､;:;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l
　　　　　　　 ',i　,-三三三三三、　 _,.ニ､ｰ-､!;: -‐二￣彡′
　　　　　　　　',､、ヾ三三'"￣￣　　 `ー‐"　　　ヾ-'" 　.〉′
　　　　　　　　ヽヽヾ三,' 　　 :::..,. -‐- ､　　　　 _,,..-‐､、,'
　　　　　　　　　｀ー',ミﾐ　　　::.弋ラ''ｰ､　　 i'"ｨ'之フ　l′　　　　趙鞅さま・・・私の言葉にはすでに信用などありません
　　　　　　　　　／:l lﾐﾐ　　　　 ::::.. 二フ´　　 l　ヽ､.ノ　,'　　　　　　それでも言わせて下され
　　　　　　,.-‐フ:::::| |,ミ　　　　　　　　　　　　 l　　　 /
　　　　／r‐'":::::::::| |ヾ　　　　　　　／__.　　l　　　 /　　　　　　　　陽貨めは終生、あなた様のご恩に尽くしとうおじゃりまする
　_,. -‐"i .|::::::::::::::::::',.',. ＼　　　　　　 ⌒ヽ､,ノ　　 /ヽ,＿
"　　　　l ヽ:::::::::::::::::ヽヽ.　＼　　　＿,＿,.､〃　　／l　|　　｀ﾞ'ｰ-､、
　　　　 ',＼＼:::::::::::::::ヽ＼　＼　　､.￣⌒"￣／:::::|　|　　　　　　｀ヽ、
　　　　　＼＼＼;::::::::::::＼＼　｀､.__ ￣´￣／::::::::::l　|　　　　　　　　＼
　　　　　　ヽ＼｀ｰ-､::::::ヽヽ　　　￣フフ::::::::::::::ﾉ ./　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　｀ー-二'‐┴┴､＿_／‐'‐´二ｰ'".ノ

家臣たちの猛反対を押し切った趙鞅に、厚く遇された陽貨は、
深く感じ入り、これを最後に主人を変えることは無かった。

そして、趙鞅のため、持ち前の智謀を駆使して様々な陰謀を張り巡らしていくことになる・・・

48 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:50:20.32 ID:dbWtR6.o

春秋時代の黄昏に、異色の天才集団を率いる二人の英雄があらわれる。

一人は、類稀なる度量で天下から人材を掻き集め、
旧来の政治手法に囚われない創意工夫で、乱世の出世街道を突き進んだ・・・

　　　　　　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　　　 /　（ﾟ )( ﾟ）.
　　　　　　　　　　／　::::⌒｀´⌒::::＼
　　　　　　　　　 |　　,-）＿＿＿ )-,|
　　　　　　　　　 |　l　　　|-┬-|　.l |　　　　　晋の六卿の一人、趙鞅・・・
　　　　　　　　　　　　＼　　 `ー'´　／
　　　　　　_, ､ -―-―/　| ` ｰ一'´|、
　　　　 /　　　　　ー　　　　＼　 /　￣ヽ-､_
　　　　/ 　　　　　y　 ´￣￣⌒｀Y´⌒￣｀ヽﾞ'､
　　　 /　　　　ヾ/ 、　　　　　　　|　　　　　｜|
　　　/ 　 .＼　　＿r‐､-､-､　　　 |　　　　　｜|
　　 / 　 ,. -‐ゝ/// 〉〉〉〉〉_＿_/,＿＿＿/　|
　　/／　　人〈〈〈〈 '　'　' /っ　ヽ　　ノ　イ　ﾉ
　 /　　 /　　```´-ｧ‐'''"　／⌒ へ＼ﾉ　|
　ヽﾍ　 l　　　/／ヾ　　　( _＿ /＿）ﾉ　 |
　　 `ｰヽ､_ノ　| ミ　'ヽ　 ( _＿ |＿ ) 　| 　.）

49 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 21:55:51.80 ID:dbWtR6.o

そしてもう一人は、自身が教育者として多くの人材を育て上げ、
あくまで旧来の体制の維持に努め、人々に公正な政治を提供しようとした・・・

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　　魯の平民城宰、やらない夫・・・　
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

春秋の終わりに現れた二人の英雄、趙鞅とやらない夫。

己の才覚のみを頼りに乱世を駆け抜ける彼らに、最終的な勝利は訪れるのだろうか・・・

いずれにせよ彼らの生涯を賭けた戦いは、まだ始まったばかりであった。

　　　　　　　　　　　　　　　やらない夫で学ぶJKの思想～外伝三話「逆臣討つべしだろ・・・JK」おわり

50 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 21:58:26.71 ID:HtTjlz6o

乙です！
面白いし、でっていうはいいヤツだし嬉しいです

51 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 22:01:32.64 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　とまあ、趙氏の歴史を振り返ってみたわけだが
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､ --- ､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､-''´　 ‐-' '　 `'‐.､
　　　　　　　　　　　　　/´, ,　　,.r ~`"""~　ヾﾐ､
　　　　　　　　　　　　.,' .〃,' .〃　　　　　　　ヽ.i, 　　　　
　　　　　　　　　　　　l f　.´ /　　__ 　　　 -z,_」! 　　　　すでに気づいておられる方もいるみたいですが・・・
　　　　　　　　　　　 .,'.! ,-､_L -ﾆ─ ''''ﾏT￣　「!
　　　　　　　　　　　./ .f　Ｙ. ':,　　　　ﾉ. ヽ､__ノi | 　　　　趙氏族滅前後の描写・・・
　　　　　　　　　　　7r | ヽ .,　.` ‐-- '　　 i　　ﾚ　　　　　あれって歴史ではありませんよね
　　　　　　　　　　 .l lt ヽ､, |｀''‐'.　　　　`''　,　 .l!
　　　　　　　　　　 .{.{{.li　.| .l　､.__ `弋ﾆﾆブ　 ,j　　　　　　なんだか昔見た映画みたいな感じでしたね
　　　　　　　　　　　~`√l.{ .ヽ, `''-ﾆこ- ､_　　ﾑ～､
　　　　　　　　　　　　/　ヽ＼ `'- ､_　｀`＞≧ﾞ　,.､__`j
　　　　　　　　　　 .,:'ﾞ　　　ヽ.＼　　｀~フ´　　｀`"‐-えｶ''‐-z､
　　　　　　　　,､ィ'"　　　　　ヽ.＼　 ./　　　　｀`'''‐‐{べ'=≠:こｚ-.､
　　　　　,ｨ='''"　　　　　　　　　.ヽ.＼/.　　　　｀`'''' ┤　　`ヽ,　￣｀
　　　　 /　　ヽ　　　　　　　　　　ヽ/　　　　 .ｨＴ'ｱ　j　　　 l!　L_
　　　　i!　　　 .';　　　　　　　　 ,..／　　　　　ﾉ　l .i'''´　　　 .l! i　.':､
　　　〃　 -､　 ':,　　　　　　／ {　　　､__,..く　 ,! l.　　　　　l .!　　.':
　　 ,:'　　　　ヽ　i　　　　　／　　i,　 =　八　ヽ,ﾉ .l　　　　　.| ,!　　 .＼
　　/　　　　　 .ヽj,　　　／　　　　:,　 ./　ヽ,　ﾉ　.|　　　　　.l/　　　　＼

52 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 22:03:50.50 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　途中で伊福部サウンド流したしな
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

　　　　　　　　　　　｀` ‐- ..,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　,. ┴､｀`'' ‐- ..,,＿　　　　　　　　　　　　　　　_,.. r‐''"
　　　　　　　　　　 ,. ＜　　＼＼　　　　　　フー──----─一 '''":::::::::{ヽ
　　　　　　　　,. ＜　　　ヽ　　ヽヽ　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ |}
　　　　　　　 / ｎ　ヽ　　　i　　 i　i　　／::::::::::::;:::::;__::::::::::::::::::::::::::::::;ィ7ﾉﾉ＿,,..　-､
　　　　,. -─{　U　　}　　　|.　　|　| 　/::::::::::::::く　（.･）￣ヽ:::::::::r┐/ﾟ'.ﾉイ　　　　　　ヽ　　　まあ、私も大概、好き嫌いの多い人間で
　 ,　'´　　　ヽ.　　ノ　　 /　 ./ /　〈:::::::::::::::::::`ー‐一'´`::::::/. ::|:`'"l　|::.　　　　　　　　　趙氏に関しては幾許か贔屓してるけど・・・
／　　　　　　 `'''"- ..__／　ノ／.　　ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/;;〉:::!::::/　 !:::
　　　　　　　　　　 |　　　￣ヽ＼　　　ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　:::|:/　　 l:::　　　　　　　　なんだか、趙盾は綺麗に描かれすぎて
　　　　　　　　 |　　　::　 ::ヽ＼　　　ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ-､__｣　　　 |:::　　　　　　　　屠岸賈と霊公が酷く描写されすぎだと思うネェ
　　　　　　　　　　　l　　　　　 ::::＼.＼　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::＿;:::/　　　　|::
　　　　　　　　　 i.　　　　　 :::::::＼＼　　＼:;:::ィエ工⊥ﾉ｣　　　　 l::　　　　　　　　　　正直、底衛と趙武の別れの場面はクドいヨ
　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　 ::::::::＼＼　　　｀ヾr┬tェ-/　　　　　i
　　　　　　　　　　　　ヽ　　:.　　　　:::::::::＼＼　　　　￣ __.ﾑ　　　 /　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　ヽ　::　　　　::::::::::::::ヽ､ヽ、, -‐_ﾆ-‐''{ 　　　/　　　..　　　　　.:　
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::　　　　:::::::::::/　｀ヽ＞'"　　,. -|　　　/!　　　 :::..　　 ..:::
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　 :::::／　　　　ヽ, ‐'"　 ,,.|　　/ |　　　 :::::::....:::
ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　＼　 r''´　　　　　　＼, ‐'"　! ／　|　　　　

春秋と史記では、当然、多くの点で描写が異なるが、
特に趙氏の歴史については相違点が多いことで有名である。

決定的に年代の整合性が取れていない部分があり、
それは後世の研究者からは司馬遷の「趣味」ということにされている。

53 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 22:06:28.62 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､ --- ､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､-''´　 ‐-' '　 `'‐.､
　　　　　　　　　　　　　/´, ,　　,.r ~`"""~　ヾﾐ､
　　　　　　　　　　　　.,' .〃,' .〃　　　　　　　ヽ.i, 　　　　
　　　　　　　　　　　　l f　.´ /　　__ 　　　 -z,_」! 　　　　　まあ、屠岸賈って名前自体、悪臣以外許されないような名前ですからね
　　　　　　　　　　　 .,'.! ,-､_L -ﾆ─ ''''ﾏT￣　「!
　　　　　　　　　　　./ .f　Ｙ. ':,　　　　ﾉ. ヽ､__ノi | 　　　　「屠」姓なんて、中国史で他に見かけませんし
　　　　　　　　　　　7r | ヽ .,　.` ‐-- '　　 i　　ﾚ　　　　　
　　　　　　　　　　 .l lt ヽ､, |｀''‐'.　　　　`''　,　 .l!　　　　　苗字にするには字面が悪すぎるでしょう
　　　　　　　　　　 .{.{{.li　.| .l　､.__ `弋ﾆﾆブ　 ,j
　　　　　　　　　　　~`√l.{ .ヽ, `''-ﾆこ- ､_　　ﾑ～､
　　　　　　　　　　　　/　ヽ＼ `'- ､_　｀`＞≧ﾞ　,.､__`j
　　　　　　　　　　 .,:'ﾞ　　　ヽ.＼　　｀~フ´　　｀`"‐-えｶ''‐-z､
　　　　　　　　,､ィ'"　　　　　ヽ.＼　 ./　　　　｀`'''‐‐{べ'=≠:こｚ-.､
　　　　　,ｨ='''"　　　　　　　　　.ヽ.＼/.　　　　｀`'''' ┤　　`ヽ,　￣｀
　　　　 /　　ヽ　　　　　　　　　　ヽ/　　　　 .ｨＴ'ｱ　j　　　 l!　L_
　　　　i!　　　 .';　　　　　　　　 ,..／　　　　　ﾉ　l .i'''´　　　 .l! i　.':､
　　　〃　 -､　 ':,　　　　　　／ {　　　､__,..く　 ,! l.　　　　　l .!　　.':
　　 ,:'　　　　ヽ　i　　　　　／　　i,　 =　八　ヽ,ﾉ .l　　　　　.| ,!　　 .＼
　　/　　　　　 .ヽj,　　　／　　　　:,　 ./　ヽ,　ﾉ　.|　　　　　.l/　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-‐　"　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐　"　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　,. -　"´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　,. -　"´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　,.　-　"´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿_　　　 |
　 ' "　　　　　　　　　　　　　　＿　- ‐ｧ::::::::￣￣::::::::::::::::＼　l￣＼　 |　　　　　　まあ、武帝のアホ先祖、劉邦も似たようなもんだネ
　　　　　 ,.　､　--─　二´-─: . :/　/::::_:_:::::::::, ､::::::,-_-､::::ヽヽ: . : ヽ,|
　　　￣, ､ -─　:" ´: . : . : . : . : . |　/:::/ tｯ_>:::|　|::::ヽゞ'ノ::::::|　|＞､ﾉﾉ　　　　　　劉って字は元来「殺す」って意味だからネ
　　￣: . : . : . : . : . : . : . _:_:_:_:_:_: l|　|::::::｀´:::::::::|'　1::::::::::::::::::::/　| |　|　`lヽ､　　　
　　　　￣￣￣￣￣￣　　,､イ´　|:|　';:::::::::::::::::.ﾚ: :､〉:::::::::::::::/　 |..|....|......|......〕　　奴のせいで劉姓が当たり前になってしまっただけだヨ
　　　　　　　　　　　　　　|　l |　　|::|　 ';::::::::::::::::_`_´＿:::::::::::/　　|/_:/_ ノ''´
　　　　　　　　　　　　　　ヽヽヽ:.:.ヽ:| 　 '､::::::;ｲ」 ┴┴ i弋:/　　/　　　｀丶､
　　　　　　　　　l￣ヽ　　　　｀＞─ﾄ,　　ヽ〈┬f T丁丁ン　　/:|: . 　　　　　＼
　　　　　　　　　} /⌒ヽ　　／　 .: . : .|＼　ー｀￣￣´ -一'／: | : . : . 　　　　　＼
　　　　　　　　〈ヽ＝rﾍ /　　: . : . : . |: ..＼　　　＿＿　／　　|: . : . : . 　　　　 !
　　　　　　　　 / ／　（l ﾄ､　 : . : . : . : |　: . `〈´_二二 _|　　　|: . : . : . 　　　　　　ト､
　　　　　　　／　　 ,r.､l | }　　: . : . : . : .|　　: ..'､ -─-､|　　〈: . : . :　　　　　　　　| 　 `丶

確かに屠岸賈の存在は史実である。
しかし、春秋においてもその登場はアムロとララアの出会い並みに突然すぎる。

なんだか悪臣の代名詞になるために出て来たのかと思えるほどなのだ。

54 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 22:12:49.96 ID:dbWtR6.o

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼　
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　だが、面白かっただろう
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　これが映画「趙氏遺児」だよ
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

「趙氏遺児」は趙武を主人公とした仇討ちの物語で、日本では忠臣蔵に相当する人気作品だ。
京劇では「覇王別姫」に並ぶ有名な演目の一つである。

史実との整合性は取れていないが、程嬰、公孫杵臼、韓厥らの活躍は史実にも残っている。
が、あまりにドラマチックでお約束な展開はそのためだと断っておきたい。

キャスティングから、作者の趣味の影響が消えた頃からが、今回の外伝では史実という事になる。

「趙氏遺児」はいわば戦国七雄の趙国の
国産みの神話のようなものだと解釈されればよろしいかと存ずる。

以上で本日の投下を終了させていただきます。

55 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 22:18:06.02 ID:HtTjlz6o

改めて乙！
続きも期待してます。

56 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/24(日) 22:22:34.15 ID:dbWtR6.o

>>43
分かりにくかったと思いますが、陽貨が突然
ジョージ・ブッシュを名乗ったのは、まあ、そういうネタでした。
しかしあのAAすこしジョージさんに似てませんかね。

>>50
面白いといってくださるのは非常にありがたいです。
孔子の伝記を読むとライバルは陽貨とされている事が多いですが、
むしろ対極に位置するのは趙鞅だと思っています。
二人の活躍をお楽しみに。

57 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/24(日) 23:38:25.22 ID:WRCFY4Qo

再開してたんだ・・・。
まじ嬉しくて再開後から一気読みしちゃったよ。
今後も期待しております。

58 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/25(月) 00:41:08.44 ID:scpZmSgo

乙でした！
ホンマにでっていうさんの優しさは中華文化圏に響き渡るで
しかし司馬遷、「趣味」っておいｗｗｗｗ

59 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 21:54:36.59 ID:VzG8Xyoo

おまけ

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼　　　やる夫ッ
　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼　　今日という今日こそ言わせてもらう　
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|　　
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／　　貴様のいい加減なレスには
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､　　ほとほと愛想が尽きたぜ
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　あら、オプーナさん
　　　　　　|　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　,／　　　ライフスタイルRPGの押し売りなら
　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼　　　お断りしますお

60 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 21:56:21.37 ID:VzG8Xyoo

　　　　／￣＼
　　　　|　　　　|
　　　　＼＿／　　　　　　　　　お前なあ、勝手に新キャラ作ってんじゃねえよ
　　　　　　　｜
　　　　／￣￣　＼　　　　　　>>52の底衛って誰だよ・・・そんなキャラ、趙武と全く絡んでないだろ
　　　／　ノ　　　＼.　＼　　　　　つーか登場すらしてねえよ、なのにクドいとかってよう
　／　 <●>::::::<●>　　＼
　 |　///　（__人__）　///　|　　　司馬遷アレかよ、言ってはいけないアレなのかよ
　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　／￣￣￣￣￣￣￣＼

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　・・・底衛をご存じないのですかお？
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　説明してあげたいけど、やる夫は他の塾生と
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　授業がありますお
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

61 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 21:57:32.87 ID:VzG8Xyoo

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼　　　　てめーまたしても俺様を謀(たばか)る気だな
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　　今回はそれだけじゃないぞ
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　　貴様は致命的な過ちをもう二つもしている　　
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　　　
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼　　　ほう・・・オプーナさん、JKたる者、
　|　　　　（__人__）　　 |　　　一度口にした言葉には責任を持ってもらうお
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.　　　その致命的な過ちとやら、ここでつまびらかに
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　　　説明してもらいましょうかお
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜　　吐いた唾は飲めないお

62 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 21:58:23.91 ID:VzG8Xyoo

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼　　　　　おいおい盗人猛々しいとはこのことだな・・・
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼　　　前スレ>>970、趙盾の登場シーンだ。
　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|　　お前、これじゃ趙盾が趙姫を側室にした　　
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／　　みたくなってるじゃんかよ
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　　　　　　　　　　　　　　　,i､　,, ―=,､,,、
　　　　　　 ,、 .i､,, 、 .|ﾞｰ- l,7'";;;;;;;;;ー=ﾐ
　　　　　 l>,,lﾞl ｀lﾄﾞ'ﾞl,,|,,l/r'";;;;;;:::::::::,,-'''"　分かっています、君主の罪は臣の罪
　　　　　ｨ∠::'l/,|,!,:,,ﾞl,,ﾞ";;;;;;;;;:::::::／
　　　　｀i,!::ｨ|:ﾞﾞﾞl'|lﾞ゛;;;;;,　- ;::::::lﾞ　　　　　　ですが霊公さま、人の上に立つ者は命を脅かされても
　　　　. jヽ.|,ﾊ":_/ﾞ;;;;;;;;;,「;:::::::::::|　　　　　　してはならぬことがあります
　　　 |`ゝ:ﾞ|~'',i´;;;;;;;;;;;;lﾞ;:::::::,,,_::l -'''''‐、
　　 r,,'i､_|":,i´;;;;;;;;;;;;;;;ﾞl、::::::::⌒ ,,___ミ"
　　　）:｀l'｀ /;;;;;;;;;;;;;-､、::`'ｨ---‐゛
　,,r,i´.,,,,,ﾞl/｀;;;;、;::::::::::::ﾞヽ:: l
.､r''":,l／｀;;;;　|;;;;::::::::::::::::ヽ |
.,,i|,ﾊ'"::;;;(趙盾・・・晋の文公の娘・趙姫すら惚れ込み側室となったナイスガイ。世界中に根強いファンがいる)

63 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 21:59:56.33 ID:VzG8Xyoo

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼　　　　　これね・・・ちょっとややこしいけど、つまり
　／　　─　　 ─＼　　　趙盾の父は覇者・文公の娘をもらって、趙盾の父には趙盾の産みの母である正妻がいたけど、
／　　（●）　（●）＼　　文公の娘である趙姫が何人も男の子を産んだので、その子たちを跡継ぎにするために
|　　　　（__人__）　　 |　　趙盾は廃嫡され、母は側室に下がる事になったお
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　その時、趙盾の大器に気づいて待ったをかけたのが他ならぬ趙姫だったんだお
.＼　“　　／＿＿|　 |　　　　趙姫は父・文公と趙盾の父を説得し、趙盾を跡継ぎに指名させたお
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●> ＼　　　だったら、ちゃんとそう書けや
　　　 |　　　　（__人__）　　　|
　　　＼　　　 ` ⌒ ´　　,／　　　　これ見た人、びっくりしちゃうだろーがよ
.　　　　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ　　趙盾が父親の後妻を寝取っちゃったみたいになってんじゃねーか
　　　　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　　　　　　｀l￣
.　　　　 |　　　　　　　　　 |

64 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:01:24.34 ID:VzG8Xyoo

　　　　　　ﾉＬ＿＿＿_
　　　　　　　⌒　＼　／＼
　　　　　　／　（○）　（○）＼　　　　だったら、Gには世界中に根強いファンがいるってことを
　　　　／　　　（__人__）　　＼　　　書くスペースが無くなっちゃうんだおッ
　　　 |　　　　　|::::::|　　　　　|
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!| !　　世界中にＧの根強いファンがいるってのは嘘だって言うのかおッ
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|そ　　ドンッ！！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　<
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　え・・・なにこれ、逆ギレじゃねえの？
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／ノ :::: ＼:::::　u ＼　　　そりゃ、まあ・・・Ｇって言やあ
　　　　／ <●>::::<●> 　　　＼　　日本映画界のライフスタイルRPGみたいなもの
　　　　|　　（__人__）　　　u. 　 |　　
　　　＼　u.｀ ⌒´　　　　　／　　世界中に根強いファンはいるが・・・
　　　／　　　　　　　　　　|

65 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:02:54.49 ID:VzG8Xyoo

　　　／￣￣￣＼　　　　だったら、この説明文ははずせないお
　　／　　　　　　　＼　　　危ないところだったお、この一文を省いていれば、
　/　　　 ─　　　─　ヽ　　「あれ？ＪＫってＧの人気のこと知らないの、モグリなんじゃないの？」
　|　　　（●）　（●）　|　　って読者に思われていたお、えらい恥を掻くところだったお
　＼　　∩（__人/777／　　それに比べれば、ちょっとした舌足らずくらい、なんでもないことだお
　／　　（丶＿//// ＼　　んじゃ、次行きましょうかお、二つ目の過ちとやらは？

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　u　　ノ　 .＼　　　　　いや、ちょっと待ってくれよ
　　　　／　　　　 u <●>:::::::＼
　　　　|　　　　　　　　（__人__）|　　　お前・・・これＧの説明文じゃなくて趙盾の・・・
　　　＼　　　　u　　　.｀ ⌒／
　　　／　　　　　　　　　　|

66 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:04:07.22 ID:VzG8Xyoo

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼　　　　　待てといわれても・・・オプーナさん
　　／　　─　　 ─＼　　　　やる夫は他の塾生と授業があるんですお？
　／　　（●）　（●）　＼　　急いでるんですお？
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　それとも、さっき二つの過ちがあるって言ったのはブラフで　　　
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.　　　今、二つ目の過ちを考えているところなんじゃないですかお
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|　　二つ目を即答できないから逃げているのではないかと思われても
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜　　仕方の無い態度だと思いますお

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　ﾉＬ＿_|＿_
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼　　　　　　断じてそのような事などあるかッ
　　　　　　　／　<●>::::<●>＼
　　　　　／　　　（__人__）　　＼　　　二つ目は前スレ>>825、陽貨のせりふだよッ
　　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|
　　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|　　てめえ、なに新キャラ悪魔合体させてんだよッ　　
　　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　　「孟孫武叔」って何者なんだよ？
　　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　　　孟懃子か叔孫武叔か、どっちなのかハッキリしろぉぉぉッ
　　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|
　　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ　ﾜｺﾞﾝｯ！

　　　　　　　　,ト--ミ､、_:::::::::::::::::｀:"'':―┼――――l
　　　　　　　 /ミミ三三ﾐ'ー‐-- ､、＿:::::::|:::::::::::::::::::::::j
　　　　　　　 {ミミミ三三、　　　､ｰ=､`'┴―――fミ',
　　　　　　,..､ﾐﾐミミミ三ｼ　　. . . . `―' l ii l　(ヲ　　lミil
　　　　　 //う{ﾐﾐミミf'"　　　_,,.,,_:.:.:.:..　 _j_　.:.:.:.　　lﾐﾘ
　　　　　 l V　}ﾐﾐミミ　　　 ',ｨでiﾝﾐ、:.:.､__, -,ｨも=､',l:l′　　　　開門せよッ
　　　　　 'i l ,ﾉヾミミ'　　　 ´￣｀ﾞ`ラ .:. 三 f"´￣｀' lj
　　　　　ヽヽへ}ミﾐ　　　　｀二ﾆノ ,、 jl　',` ―''" ,l!　
　　　　　　ヽ二ﾉミ'　　　　　　　 ,ィ'" 　　ﾄ、　　 ,!　
　　　　　　 , -fｿ!'ミ　　　　　／ `^ヽ,＿ノi　　　 ,'
　　　　　 ,/（/　{i,ﾐ'　　　　　／　 _,,...,＿,,..,、l　　 /　　　　　　　定公の命であるぞ
　　　　　/　ヽ　 lN,　　　／　 ,ィiTTTTTト, ,}　 ,/　　　　　　　逆賊孟孫武叔、潔く罪を詫びて出よ
　 , -―/　　ヽ ', ヽ　　 {　 ,/⌒'ｰ'‐'‐'‐',ﾘ l　 /
　/　　/ 　　　ヽ'、ヽ　 l　 {,ゝ､‐r‐'ﾝ-i/ ,/ ,ｲ丶､、
"i　　 {、　　　　ヽヽ丶　丶ヾ<Zェｪｪｼ'　ﾉ ,i'lヽ、　｀ヾー-- ､
　l,　　＼　　　　ヽヽ丶、｀｀ ‐ -- ‐'"/ノ ,l　＼　　＼　　ヽ

67 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:04:59.01 ID:VzG8Xyoo

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼　　　　　
／　　（●）　（●）＼　　　あーこれね、オプーナさん
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　ドラハッパーというのをご存知ですかお
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼　　　馬鹿にしてんのかテメー
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　ドラえもん、ハットリくん、パーマン、
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　シンエイ動画で作成された藤子アニメの合作だろうが
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）　　　大長編ドラえもんと超能力ウォーズが
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'　　　　劇場で併映されてたりしたアレだろうが
　　　　　　　　　〉　　　│

68 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:05:51.95 ID:VzG8Xyoo

　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　─　　 ─　＼　　　　実はその走りが三桓氏なんですお
　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　
　　　　　　|　　　（__人__）　　　 |　　　孟懃子の「孟」
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　,／　　　季孫斯の「孫」
　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼　　　叔孫武叔の「武叔」すなわち「孟孫武叔」

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●> ＼　　苦し紛れに勝手なレジェンド創成してんじゃねぇぞ
　　　 |　　　　（__人__）　　　|
　　　＼　　　 ` ⌒ ´　　,／　　　どう考えてもおかしいだろ、じゃ、この時の陽貨は
.　　　　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ　「三桓氏出て来い」って言ってたっつーのかよ
　　　　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　　　　　　｀l￣
.　　　　 |　　　　　　　　　 |

69 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:06:48.75 ID:VzG8Xyoo

　　　／￣￣￣＼　　　　　んー、この場合は、前後の文脈からして
　　／　　　　　　　＼　　　孟懃子のことを言ってるんじゃないですかお　
　/　　　 ─　　　─　ヽ
　|　　　（●）　（●）　|　　三桓氏全てのことを差す場合もあれば、単独の一人を指す場合もありますお。
　＼　　∩（__人/777／
　／　　（丶＿//// ＼　　　このぐらい、ちょっと考えれば分かることですお

　　　　　, (⌒　　　　　　⌒)
　　　(⌒　　(　　　　　　)　　⌒)
　　（　　　　　　　　　　　　　)　　)
　　　　（＿ヽ＿ﾊ从人＿ﾉ＿ノ
　　　　　　　　　 | || | |
　　　　　　　ﾉＬ,l ,|| |､l、
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　　んなもん分かるかーーーーいッ
　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|　　　誰も彼もが一を聞いて十を知るわけじゃねえ
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|　　てめえの脳内単語でスレ汚してんじゃねーっつの
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|　　　　ドンッ！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　>
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ

70 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:07:52.89 ID:VzG8Xyoo

　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　　／_ノ　ヽ､_　　　＼　　　はいはい、分かりましたお。そんなに難解なんでしたら、
　／（●）三（●）)　　　.＼　これからは「孟孫武叔」って単語は使わないお
　 |　　（__人__）　　　　　　|
　＼　ヽ|r┬-|　/　　　／　　頼まれたって使ってやらないお
　／　｀ー'´　　　　　＼

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　u　　ノ　 .＼　　　　　　おいおい、なにキレてんの・・・落ち着けって
　　　　／　　　　 u <●>:::::::＼　　　　分かった、分かったからよ
　　　　|　　　　　　　　（__人__）|
　　　　＼　/⌒)⌒)⌒)｀ ⌒／/⌒)⌒)⌒)
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　／
　　ヽ＿＿　　　／　　 /　　／

　　　　　＿＿＿
　　　　／　　　　＼
　　／　 _ノ ''　'ー　＼　　　　・・・分かってくれたらいいお
　／　　（●）　（●）　＼　　そんな事より、なんで季孫家では季孫斯、叔孫家では叔孫昭子
　|　　　　（__人__）　　　|　　みたいにちゃんと「孫」の字が付いて回るのに、なんで
　＼　　　｀ ⌒´　　　／　　孟孫家だけは孟献子とか孟懃子になるんだお？考えてくださいお

71 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 22:08:44.41 ID:VzG8Xyoo

　　　　.／￣::＼
　　　　 | 　 : : : ::|
　　　　＼_:;;;;／
　　　　　　　　|
　　　／￣￣￣＼
　　／;　　　 . . : : : :＼　　　　・・・そんな事、俺に分かるわけねーだろ
　／　∪　　 . . : : : : : : ＼
　|　　　　　 . : : : : : : : :|　　　先生、こんなんでいいんですか・・・
　＼_　　　 . : :〃 : : : :,／
　　 /⌒`　. . : : : : : : :｀ヽ.
　　/　. . . . : : : :..: : : : : ,: :＼

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　（ ─）（─　　) ;;;;)
　　　|　　　　（__人__）　/;;／　　私が替わりに謝っておくよ・・・
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´　　　
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'　　　　温かい目で見守ってやってくれ
　　／　　　　／＿ノ´　
　 (.　＼／　.／　 │　　　　　本当に申し訳ありませんでした。
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

この物語はフィクションであり、
登場する間違いに対する言い訳は
何の根拠もない言い逃れです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おしまい

72 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/25(月) 22:16:24.08 ID:ZWxBXVwo

乙でした―。

…分かったような、けむに巻かれたような…。

73 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/25(月) 22:42:39.09 ID:e0jaO5Ao

ついでに、季孫家、叔孫家は別名がないのに
なんで、孟孫家だけは仲孫家と呼ぶ場合もあるんだお？
教えてくださいお

74 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/25(月) 23:28:46.50 ID:VzG8Xyoo

>>73

　　　　　＿＿＿_
　　　　／⌒　ー､＼
　　　／（ ●）　（●）＼　　　　グーグルって便利なものがあるお
　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　 |　　　　　|r┬-/ ' 　　　|　　　「三桓氏」って書き込んで「検索」って所をクリックだお
　＼　　　 `ー'´ 　　／

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%A1%93%E6%B0%8F
↑ウイキペディアリンク

　　　　　／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　（●）（●）/;;／　
　　　　|　　（__人__）l;;,´|　　　　まあ、少し補足しとくとだな。
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　　　長男が伯、次男が仲、三男が叔、末っ子が季なんだよな。
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /
　　 __/　　/　　　ノ__　　　　　つまり、長男は家を継げるんだけど
　　/ /　　/　　　　　　｀ヽ.　　　あとの弟たちは公室から、臣籍に降下したわけだ。
　 /´　　./　　　　　　　,.　ヽ.　
　ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　ヽ　
　　｜　　　　　　　　｜/　 /

　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　 /　ヽ､_ 　　.＼
　　　　　. （　（● ） .　　　|
　　　　　. （人__）　　　　　|　　　しかし、このウィキの最後のところ、ちょっとおかしいだろ・・・JK
　　　　　r‐-､　　　.　　　|
　　　　（三））　　　.　　　|
　　　　　>　ﾉ　　　　　　 /　　　　このスレ読んでくれた人にはわかると思うが・・・
　　　　/ 　/ ヽ、　.　　 /　　　　ウィキの編集者にも、陽貨に対する悪役の思い込みが強いような感じだな
　　　/ 　/ ⌒ヾ　　　.〈　
　　（＿__ゝ､　＼／.　）　
　　　　　　.　|＼　　　,.1　　　　　三桓氏と陽貨一味を混同してるのかな・・・詳しくは次回以降になるけどな
　　　　　　.　|　＼_／...|　　　　　

75 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/25(月) 23:34:17.58 ID:fImRdwQo

乙でした
まさにでっていう列伝だったｗｗ

76 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/26(火) 01:00:22.72 ID:OZDMQQoo

>>74
73ではありませんが、よけい解らなくなりますたｗｗ
孟も長子の意味らしいのになぜ？

77 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/26(火) 19:42:45.99 ID:BBLSagAO

仲は次男であり、
孟は庶出の長男です。
季孫氏は正室の子であるため筆頭。
孟孫氏は次男だから仲孫氏、庶子の長子だから孟孫氏。

78 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/26(火) 19:44:54.44 ID:BBLSagAO

伯は長子、頭などの意味で、孟より伯の方が偉い？
金正男が最初の子だけど家族に入れないようなもの？
庶子は嫡子より年上でも後は継げない。

79 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/26(火) 19:46:11.87 ID:BBLSagAO

誤解を恐れず単純に言えば、
孟孫氏は愛人の子であり次男だが、愛人の子の中では最年長。

80 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/26(火) 19:49:14.42 ID:BBLSagAO

伯は長男
孟は庶子の長男
仲は次男
叔は三男または弟
季は四男または末子
幼は季より後に生まれた場合

ただし、嫡子でも孟（はじめ）とつけることもあるのでいい加減。
末子に伯とつけたこともあり。

81 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/26(火) 20:28:24.63 ID:kGXWsVoo

>>80
乙
勉強になります。

こういう兄弟の序列のルーツは伯夷、叔斉だといわれていますね。
馬良、字は季常。馬稷、字は幼常ってのが有名ですな。
つーことは馬超は側室の子だったんですかね。

82 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/26(火) 22:16:37.80 ID:BBLSagAO

>>81
違うかもしれませんお。
曹操も孟徳ですお

周の幽王も最後の子供に伯服と付けましたお

孟ははじめという意味もあるし、春秋時代の鄭で次男に叔段と付けた？かな

時代によって意味が変わりますお

確か日本語のいかさまは昔は本当という意味で、いい加減はちょうどいいという意味で、妹は男も含まれたと思いますお

（間違いがあったら指摘して下さいお、だけど馬鹿にはしないで下さいお）

83 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/26(火) 22:19:22.32 ID:BBLSagAO

>>81
孤竹国がどうなったか気になりますおよね。
しかし、仲の良い兄弟の例が孤竹国の伯夷と叔斉と斉のキ公と夷仲年ぐらいしかないのが悲しいですお。

84 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/26(火) 22:59:17.86 ID:g04PVI2o

えーと、なんか自分が間違ってるような気もしてきましたが
取りあえず指摘してみます…（間違いがあったら以下同文

>>77
確か季孫氏も他の二家と同じ母じゃなかったっけ？
季孫氏が筆頭になったのは壮公亡き後のお家騒動の為かと

>>79
孟孫氏の祖となった慶父は後を継いだ壮公より年上です

>>82
伯服は皇后変えて太子にしたのだから正妻の子だから伯でいいのでは？

ついでに、跡継ぎネタなら趙毋卹ですね…

85 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/27(水) 02:21:19.52 ID:I4ptI2wo

作者は色んな部分で知識が欠落しているので、
スレの中で追い求めずに諦めてしまっている部分が多多あります。
>>80の考え方で正しいと思います。
孟は初めの子ということでいいはずです。
自分は伯と孟の違いは分かりません。

>>84の指摘鋭いです。
かなり詳しい方ですね・・・

幽王はかなり強引に跡継ぎを変えています。

幽王非暴君説というのがありまして、末子相続はそれはそれで
決して間違いではないどころか、自然な事だったという説もあります。
たまたま、末子相続を決めた代でおかしなことになる事が多い、
そういう歴史のケーススタディとして長子相続が重視されるようになったという事です。

そして、趙毋卹ですが、彼も正妻の長男を差し置いて、相続した人の一人ですね。
趙鞅の長男は、趙襄子のためにずいぶん力を尽くしました。若死にしてしまったのが惜しまれます。

　　　　　　　 __......._
　　　　　, '´　.:☆::　｀ヽ,
　　　　/_.._... -―- ..___　',
　　　/'´ 　ヽ,:::::: , '´　｀' '、
　　/i ⊂ニ⊃i::::::i⊂ニ⊃.i,
　./ .i' ､　　ノ:::::::'､　　　 ,ﾊ　　　さすが毋?
./　　'､　￣:::::::::::::: ｀ー ''/　',
!　　　 `､-―<⌒>､..__／. 　 ',　　よくぞ父上の謎掛けを解いたでありますな
` ､__..ノ´｀>ー---r‐i´'､　　　i　　その様子なら安心して趙家を預けられるであります
　　　　（_'二ﾆつ' _ﾉ!　`ｰ- '
　　　　　', '､ ☆￣ﾉ ,'
　　　　　ﾄ､`ｰ- ' ノ!
　　　　 ! ｀/￣､　',
　　　　　ﾉ　i 　　 '､ '､
　　　　　'-‐'　　　　`ｰ'

跡継ぎが主人公のケロロではなく優秀な脇役のギロロなのはそういう事情なんですよ。
この跡継ぎを選ぶ時のやり方も趙鞅の性格を現していますね。
ケロロはいずれ登場します。

色んな作品で
「○○族の秘宝とは、つまり、この景色だったのか・・・」とか
「さあ、ここが俺の秘密の場所、そしてこの風景が俺の宝物さ」
「素敵なプレゼントをありがとう・・・」とか
そういうエピソードのルーツは趙鞅かもしれません。
かなり進んだロマンチストですね。

86 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/27(水) 03:00:53.77 ID:I4ptI2wo

というわけで予告です。

　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ　　　くっくっく・・・
　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ　　　どんな奴が来るのか知らないが
　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　　書生あがりの文官なんざ
　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝
　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　　　三日で血尿が出るほど
　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃　　　　　イビリまくってやんよ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

既得権益に群がる有象無象の官僚、軍人、大商人たち・・・

　　　　　／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　|　（●）（●）/;;／
　　　　|　　（__人__）l;;,´|　　　よーし、先生、今日は飲んじゃうぞー
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　よしよし姉ちゃん、こっち来いよ
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /　　　　年いくつだ？
　　 __/　　/　　　ノ__
　　/ /　　/　　　　　　｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　ヽ.
　ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　ヽ
　　｜　　　　　　　　｜/　 /

酒池肉林の接待攻勢に、やらない夫の理想危うし！！

土曜日二十時より、
やらない夫で学ぶJKの思想～第八話「これくらい構わないだろ・・・JK」
前編を投下します。

87 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/27(水) 08:54:27.75 ID:LfWAmwAO

季孫氏は正室の子だと聞いたのは間違いだったのだろうか（・ω・）
文章が消えてしまう（・ω・）

88 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/27(水) 18:22:27.16 ID:LfWAmwAO

そう言えば、子路が死ぬ原因になった南子の乱では、
太子カイゴウが自分の息子から君主の地位を奪っていたよね。
衛は家族関係は良くなさそう。

89 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/27(水) 18:23:44.20 ID:LfWAmwAO

個人的には戦国時代末期の周の分裂に興味があります。
西周と東周に分かれて仲が悪かった。
（西周時代と東周時代じゃないよ。）

90 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/27(水) 18:26:34.51 ID:LfWAmwAO

孔子傳というアニメで普通に人肉を食べるような台詞がありましたが、やはり奴隷は人間じゃなくて家畜扱いなんですよね（・ω・）
刑は大夫に上らずというけれど、大夫の語源は何なのだろう。

91 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/27(水) 19:15:16.42 ID:I4ptI2wo

>>87
あまり、今の段階では語りたくなかったんですが・・・

先に挙げたウィキにも諸兄と書いてあるとおり、三桓氏と魯の荘公はお母さんが違います。
荘公のお母さんの名前は斉の公女・文姜・・・兄・襄公と近親相姦の関係にあったといわれる女性です。

斉と魯は、この不義密通から襄公派、反襄公派に分かれて大混乱を来たします。
魯の桓公も斉の襄公も暗殺されてしまいます。
以後の混乱を収めたのが斉の桓公、鮑叔、そして中華史上稀に見る名宰相、菅仲です。

魯側では、荘公と初代季孫氏の季友が活躍しました。
文姜の死と共に大規模な大赦を発令して、混乱の収拾を図っています。

荘公は正妻の子で長子だったので後を継いだわけですが、
種が違うんじゃないかとか様々な憶測があって国民人気が全く無かったのです。
そこで、三桓氏を創設して国内の安定化を図ったのだと思われます。

>>88
やらない夫が衛に行くのはまたまだ先ですね。
これ以上はネタバレですので・・・

92 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/27(水) 19:30:55.26 ID:LfWAmwAO

ごめんなさい（・ω・）
魯の荘公は他人の子かもしれないから名前だけの君主になったのかもしれませんよね。
気になったのは三桓の母親が同じだというのと孟孫氏が荘公より年上だという話が初耳でした。

93 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/01/27(水) 19:35:29.06 ID:LfWAmwAO

孟孫氏（仲孫氏）が司空（水利土木担当）で、
叔孫氏が司馬（軍事運輸担当）で、
季孫氏が司徒（財務？内政？）ですよね（・ω・）

94 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/27(水) 20:09:08.61 ID:I4ptI2wo

>>92
斉の襄公は大改革を行い、貴族や公務員の給与を引き下げようとした人でした。
さらに、各国の紛争解決に奔走した人です。
周王を奉じて君主を追い出した衛を討って衛の恵公を復位させたり、
讒言を用いて周王に斉の哀公をに頃させた紀を滅ぼし、仇討ちも成し遂げています。
のちに斉の桓公に受け継がれていく、尊王攘夷の方針はこの頃すでに定まっていたように思われます。

女好きで、むやみやたらと刑を執行し、しばしば大臣を騙した、暴君という事になっています。
女好きというのは文姜の事でしょうが、春秋には公式に何度か妹とあった話が乗っているだけです。
しばしば大臣を騙したり、刑が多かったのは、改革者の常ではないでしょうか。

魯の桓公は、妻の近親相姦を信じ、問い詰めた。
襄公はそれを妹から聞かされ、激怒して暗殺を謀った。

果たして近親相姦っていうのは事実だったんでしょうか？
既得権益の侵害を恐れた斉の大夫によって捏造された事件だったんじゃないか。
自分はそう考えたりもします。

やらない夫は、噂は噂として、その火種となった兄妹の会見も、
襄公の功績もきちんと書き残しています。

>>93
当初はそのようにされていたようですが・・・
やらない夫の頃には、軍事では孟孫氏が目覚しい活躍をしています。
まあ、活躍といってもいわゆる匹夫の勇と言われる部類のものですが、
かなり勇猛で鳴らしていたみたいです。

季孫氏は意如の頃には国権全てを牛耳っていたので、あちこちに城を建てて、
君公をはるかに超える軍事力と経済力がありました。

95 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/27(水) 20:28:04.58 ID:LQC9nng0

末子相続は遊牧民の習慣だからねえ・・・
親から財産（羊とか馬などを）分与されて、成長した長男たちから家を出て行くために
最後に残った末子がその家を相続するという按配で、遊牧民にはまったく問題の無い
制度なんだけれども土地に縛られた農耕民には合わない習慣でしょう。
農耕民が遊牧民を蔑んできたところから伝承に矛盾が生じ始めてだんだん歪んでいくんでしょうね。

96 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/27(水) 21:49:10.40 ID:I4ptI2wo

やらない夫の頃、すでに異民族の方が優れているんじゃないかという議論はされていたみたいですね。
この当時だと、秦が中華に染まりつつあり、楚が中華を制圧しかけていて、
やらない夫が生まれた頃には晋は楚との戦いに疲弊して、ついに天に二日ありを認めて講和してしまっていました。

やらない夫は秦を絶賛していますし、基本的に楚は、中華のどの諸侯よりも名君が続き、お家騒動は少ないです。
やらない夫が異民族を見下していたという批判はよく見受けられますが、
もし、そのような事を言っていたのだとすれば、それは時勢に合わない強がりな意見だったといえるでしょう。

今の日本は疲弊しています。世界で最も平和な国家を達成した国はいまや、経済的にも人口的にも、
数的な不利に立たされようとしています。いまや、中国やソ連の凶暴なることをいくらがなり立てても、
明らかに、日本の未来の方が暗くなってきています。

こういう時代ですので、自分としては、やらない夫のメッセージを誤解したり、逆に鵜呑みにしたりする事無く、
晩年の魯が犯した多くの過ちと、いくつかの成功を拾い上げて、今後の方針のコンパスにしていければよいかと思います。

97 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/27(水) 22:10:51.10 ID:F10sZQIo

今の日本について語りたいならソ連って書くのはあんべえわりいと思うんだ

98 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/27(水) 22:30:47.66 ID:tEohr6Uo

多分日本はずっと最前線だったのを忘れた振りをしていた、と考えながら書いたのだろう

99 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/27(水) 23:20:00.93 ID:oQZMsVYo

日本が先進国に追いついたってだけのことだよ
日本が追い上げてた頃は、今の日本みたいな先進国を見て「先進国病だ」とか笑ってたもんさ
中国も内部矛盾が出て崩壊とかしなかったら、そのうち先進国病患者になるってw

100 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/28(木) 17:55:43.84 ID:BaZVL.k0

>>99
そうですね。「日本の未来は暗い」とか簡単に言う人が増えましたけど、（その当時から見て）明るく見えた時代のほうが少ないはずです。
芥川龍之介だって「将来に対する漠然とした不安」を理由に自殺しています。

101 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/28(木) 18:16:07.37 ID:WwUBRcIo

どっかの誰かに言わせると、不安を無駄にあおるのは為政者の「テクニック」の一つに過ぎないと言う話もありますなー。

102 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/01/28(木) 18:42:59.83 ID:QdkAh6Eo

最近煽ってるのは為政者じゃなくてマスコミだけどなw

103 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/28(木) 23:05:09.86 ID:5WyZvtIo

皆さんの見通しが明るいのは良い事です。
自分も頑張らねば・・・

ところで、パー速のルールが変わって、
やる夫系スレは出て行かなければいけないようです。

立てたばかりのスレがもったいないので、第三まではこのまま続けようかと思っていますが、
☆さんに出て行けといわれれば、すぐに立ち退くつもりです。

んで、皆さんにお聞きしたいのですが・・・
パー速は投稿に時間はかかりますが、DAT落ちが無いので、
非常に助かったんですが、お勧めの板ってありますか。

希望は行数制限が五十以上で、あんまり落ちない板がいいです。

104 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/29(金) 19:38:12.65 ID:.7rVnAUo

転載です
たぶん正しいはず・・・

制作速報VIP
(パー速と同じvipサービス内の板です。連投が60秒な他は色変え、saga等パー速の規格に準じます)
http://ex14.vip2ch.com/news4gep/

【yyかきこ系】
やる夫板2nd
http://yy702.60.kg/yaruo2nd/
やらない夫板
http://yy701.60.kg/yaranaio/

【したらば系】
やる夫板Ⅱ
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12973/
やる夫ヒロイン板
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12766/
やる夫系雑談・避難・投下板
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/12368/
───────────┬───────┬──────┬──────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　｜【yyかきこ系】　 │ 【したらば系】.｜.制作速報VIP ｜
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【投稿本文の最大文字数】│4096　　　　　 │4096　　　　｜4096　　　　 │
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【投稿本文の最大行数】　｜256　　　　　　　　｜無制限　　　｜50　　　　　 │
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【1スレッドの最大レス数】...│1000 　　　　　│1000　　　　｜1000　　　　 │
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【1スレッドの最大容量】　｜512k　　　　　　｜無制限　　　｜無制限　　　 │
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【スレッド保持数】　　　 . │400　　　　　　　　│1000　　　　｜最悪2000程度｜
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【連投規制】　　　　　　 │無し（※1）　　　　│10秒　　　　｜60秒（※2）. 　 │
───────────┼───────┼──────┼──────┤
【プロキシ規制】　　　　　　│あり　　　　　 │あり　　　　｜？　　　　　 │
───────────┴───────┴──────┴──────┘

※1　10秒間隔など高速で投下すると規制されるそうです。
※2　誰かレスが入れば待ちなしで投下可能です。

また、【したらば系】は
「ユニコード」や「レス全体の色変え」などの機能がある反面、
末尾の改行が反映されないというデメリットも。

.　　　　　　　　　　←このように最後にピリオドを打つか、
色変えの黒<jbbs fontcolor="#000000">をレスの最後に置くなどの工夫が必要。

105 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 06:46:42.25 ID:kZGc796o

おはようございます。
本日投下に向けて、最終調整中です。

>>104
詳しい解説ありがたき幸せ。

雑談スレ、歴史避難所とかで相談したところ、
次スレはやる夫板Ⅱかやらない夫板が良いかなと思っています。
ここなら連投ＯＫ、他の仕様は変わりません。
ネックなのは容量制限でしょうか。
１０００に願掛けできませんしね・・・

106 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 19:16:47.69 ID:kZGc796o

ちょっと所用があり、投下が遅れそうです。

22時から投下と言う事でお願いします。すみません。

107 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/30(土) 21:00:49.12 ID:g.3FRKg0

おｋおｋ
板移転してから改めて始めるわけでは無いのね

108 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 21:17:03.77 ID:kZGc796o

>>107
色々調べてみたところ、強制ではなく運営者からのお願いの段階のようです。
このスレを使い切ってから、別の板に移ろうと思っています。

もちろん、途中で立ち退き要請があれば、その時には他所に移る予定です。

投下までしばらくお待ちくだされ。

109 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/30(土) 22:03:58.96 ID:YACam1E0

そろそろ？

110 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:04:02.87 ID:kZGc796o

それでは、本日の投下を開始します。
テンポが悪い時は、他の用事をしながらちょくちょく覗いてください。

中都城、城兵詰所・・・・
　....::.:|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::: : :: : ::
　....::.:|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :《》: :《》: : : : : : : : : : : : : : : :
　....::.:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.､t''T叮了丁丁Ti￢-､　　　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　　 ,.<ヽ>‐ ´ ||￣||￣||｀＾''く,r｀>､　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　 .,心>ｲ'__||＿||＿||＿||＿||__ヾk,. ﾍ　　　《》　《》
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　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　 |ﾆ:!;{_||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,lYﾆl　　《》　.《》
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　.....:::|　　　　　　　　　　　　　 |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　　《》
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　.....:;:|.　` 　.　　.　　　　　 ., 　　 |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||［|ｰ-|　　《》　　《》
　..::::::|　　　　　　　　　　　 .　;　'　 |-ｰ|_,||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》.　《》
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　.....:l i.　　　　 .,　　;..　.　._ "__,|..-‐'|-ｰ||］|＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》　.《》
　.....;:ｌﾉ.　;　'　　＿,,..-ｰ.'"l_. ._ l,..-‐; |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　《》
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_
　　　　　　　　　　　　　＼､＿＿＿＿_ ｀ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　＞―　､　　　｀`ヽ. ヽ
　　　　　＼　　　 ,　　 ´￣￣￣｀　＿__　 l　|
　　　　　　ヽ二二　　´￣　　　　＼＼　　＼　'ﾆヽ
　　　　　　　　ア／　　　　l／ / l l ヽ }　　　　　＼
.　　　　　／／　　 ,　／　 /// | //￣＼＼　ヽ　ヽ
.　　　　　 / ｨ　　　／／　　　l// ///／￣_ ＼＼ |　 l
　　　　　/´/　/／／／,　彡ﾚ'／l〃≦ッﾍi　ヽ V"ヽ　　　　おい、聞いたかよ
　　　　 / .ｲ/／／／ア／イ　ﾘｒ代ﾂﾉ　　 Ⅵヘ丶　　　今度の城主は平民出身の私塾の講師だそうだぜ
.　　　　 / //.ｨ／／　/ー≦ﾘ、　　 ¨¨´　　　　〈 /ﾉﾉ　　　
　　　　 / /// l/ / / /ﾊ.ｨ戈ｔｱﾞヽ　　　　　　　　　　／|　　　　無え事だよなあ
　　 ‐彡' / ／l / ∧'｜ヽ一'´〈　 _　　 _,、　　「V {　　､　魯、いよいよ滅びんじゃねーの
. 　￣￣￣　 |ﾍ/ ∧ﾑ　 ∧　ｌ　ヽ　ｨ　＿ｊ　　　/　V ＼__ﾉ）
　　　　　　　　 ∨ /　ⅥV ゝソ　　く_ﾚ´　ﾉ　　 .′　Ⅵ ‐≦_
.　　　　　　　　 Ⅵ　　ⅥV |ｨ　l＞ _　` ‐彡　　//　,　ﾚi　 }＼＼
　　　　　　　　　　`ー　Ⅵl 八ノノ //＞..　 __／/　/ ノ/　/l　ヽ.l
　　　　　　　　　　｀¨´ ﾉ／　ｱ　从{ ∧ 　　 / ‐ 彡イ/リ　Ｖﾘ
　　　　　　　　　　｀¨¨´　　｛ゝ｛＿`ン}　　ヽ /　´￣ l'　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　 `＝彡　丿　　 /　　,. -‐V ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　　／　／　／´

111 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:05:43.63 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　-ー＝=‐-､_､_
　　　　　　　　　　 . ≠　＿　､　　　　｀､ヽ
　　　　　　 _　　　／´ ／　　　　　　 ‐- 、ヽ＼
　　　　　　ｆ(＿／　 /　　　　 |　　､　　＼　 ` ﾐ､
　　　　　　廴／　　 '　　　　 l　|、　　ヽ　　､ヽ　　＼
　　　　　　 / 　　 / /　　　　ｊ　|､＼､　| 、　ヽi　、　ヽ
　　　　　 ,'　　ーナ7　　　　/ 丿￣｝ハヽ　丶　ヽ　l
　　　　 |　| 　｛　{,　　　／　　ノ',. -‐弋　　ヽ　Ｖ
　　　　{､_ﾉ /　　 !　ハ　　 |　　　／x===ﾐ､ヽｌ　}､＿≧ｿ　　ヒューーーッ
　　　　` ￢　　ﾍ┼‐ゝi､　{　ー彳〃!勾i　`_ﾉル' ハ｜
.　　　　　 |　|　　{｀ﾏ丁心ミ≧-　　　ｊ斗”´￣　ｌ个　l ト　　　そいつぁ定公さまも粋なお計らいを
　　　　　　ヽﾄ､､ヽ　_)_少'　 }　　　　　　　　　　 (ｒ' ﾉ/　　　　なすったもんだ
　　　　　　　｀ー〒个　　　　〈　　　　　　　　　　 _／/
.　　　　　　　　弋ム　　　ﾍ　＾　　　　　 }1　{　　　　　　貴族どもと違って、話せる城主なら
　　　　　　　　　　 `　ﾍ　　　　 _,. -―ｧ　　　　/ !l ド､　　　　　いいんだがな
　　　　　　　　　　　＼　 ‘≪_ _　´　　　　 ′ｌｊ |
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　¨¨´　　　／　 /'i/
　　　　　　　　　　　　　　　　'､＼　　　　／　　/　｛
　　　　　　　　　　　　　ヽ　ー‐ ´　　 , '　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　_}　　ヽ　　 /　　ゝ

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´　　　　　　　　　　　　　`ヽ,,
　　　　　　　　　　　　　　ﾄV　 ,　 ,:′　　　　　　　　　　　　｀`ヽ
　　　　　　　　　　　M.:i　,′ ,′　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､V .:i　.i:l:;′　　　　　,.ｨ'" ´　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　i:|.:.:l:l; 　　　　　,ｨｲ彡三ミヽ　　　　（ﾉ)
　　　　　　　　　　　　ヽ　､ﾄﾄ､iﾄﾄ､.:.:.:.:.:.,:ｨｲ彡'"￣｀`ヽ　　　　　 (　　　　　騒がしいと思ったらお前らかよ
　　　　　　　　　　　`ヾﾐﾐ斗'´｀ﾞﾞー'"´　　　　　　　ﾞﾄ､:.:.　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　jミﾐ;;l　　　　　　　　　　　　　ミﾐ､.:.:. 　　 v′　　　誰が来ようと関係ねえよ
　　　　　　　　　　　　　 j .:.:;;;l　　　　　　　　　　　　',:.. ミﾐヽ.:.:.　　 j!　　　　浮かれてんじゃねぇーーつの
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､.:.:.:.l 　　　　　,′ 　_,,. ｨ.　ミﾐハ.:.　 .:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 `ミﾐヽi　　　　　〈　,.ィ´･_ノ　　ミ!ﾍ !.:.:;.ｲ　　　　　どうせ凄え賄賂でも贈って
　　　　　　　　　　　　　　　 `ヾミﾐ; ＜・_ﾝ:;.　 .:::´￣　　　　ﾐ!リ !.:.彡j　　　　季孫氏から官職を買った奴だろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `い~´　 .:.:;;　　　　　 ,:′　　ﾉｨ彡j
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ぃ　 .:.:.:;;i 　　　　 {;:　　rｲｨｲｯﾂ′　　　俺らを使って賄賂の回収のために
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀:ヽ.:.:. .`ｰ'´　　　　′　j　ﾚ'ｲﾂ′　　　　税を掻き集めるだろうさ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',.:.:.　,. -…一　　　,.ｲ.: .: .「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､:.　　´￣　　／./　. :. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ､　　　　／.:.:./　 .: .: .L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いゝ--‐'´ .: .:/　　　　　Vﾊ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .ｨｲﾊ. 　　　　′　　　　　 l |::::.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／.:.://´　 ',　`ヽ　　　　　　　| |:::::::::::.`丶､
　　　　　　　　　　　　　_ ＿ ,.イ:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　／　　　　| |::::::::::::::::::::::l;ﾄ､
　　　　　　,∠∠´¨¨´　　　〃.:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　∠,. -─一　 | |::::::::::::::::::::::l;l　`ヽ､､
　　　　／￣　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.://　￣￣｀ヽ　,. - ‐ ─一　　　| |::::::::::::::::::::::l;l　　　　 `ヽ､
　　　／　　　　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.:// .: .:. . :.　　(楽?・・・魯の将軍、中都の軍権を委ねられている)

112 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:07:25.67 ID:kZGc796o

　　　　　　｀ー'´　　／　　　　　　ヽ　　　ヽ
　　　　　　／　　　 i　　　　　　　　　＼　ヽﾊ
　　　　 |　　　 i　|　　　　 |　|､　　　｀　 i ヽ
　　　　 |　　 ..::V:i　　　　 |　ﾘヽ　,::..　　 |　ﾊ
.　　　　　|　　..:::::/ﾉ:i　　 i!　　i　 ' ＞､::.　､ヽ　ゞ､
　　　 _ ｨ_,､　..:::/ｲ::ﾊ　　 |_ _.ﾉ　／_,,_ヽ　人てー´
　　　　　 iﾘ　.::ｲ::ハ-､ヽ　（　= 彳てﾘ　i /i　ﾉ　　　　　あ、楽ックン、ちゅーッス
　　　　　ヾﾊ::::ｨ:ヽ -=､ｧ､＼　　'￣　ﾊ/ /
　　　　　　｀ー ─-ヽ｀┴'　i￣　　　　ﾊiﾘ
　　　　　　　　　　ヽ　　　|　　　　　　 i　|＿＿_
　　　　　　　　　　　＼　｀ -─　　 ./_,,|＿／|
　　　　　　　　　　　　＿ .＞､　￣ ┌''￣￣　　 .|
　　　　　　　　　　　ﾊ　　　∧ーイ|　|　　　　　.|
　　　　　　　　　 V　　 ./ ﾉ-／ |　|　　　　 : ＼
　　　　　　　　　　　　 V　. ﾄｲ:::::ヽ.::|　|　　　　　 :／￣￣＞-..､＿＿＿
　　　　　　　　　　_..:-:;;ﾊ　 i!::::::／V　＼＿＿／　　　／::::::::／　　　　＼
　　　　　_.....-.:::':´:::／　ﾉ／::::::i　 /／￣￣￣　　　.／::::::::／　　　　　　　　ヽ
　　ﾊ'´/　 /::::::::/ 　.//::::::::::::|／　　　 .＼＿＿／￣￣/　　　　　　　　　　 i
　　/　ヽ＿/:::::／￣　|.|:::::::::／　　　／　 /　　　　　 /　　　　　　　　　 |
　　|　　　￣￣　　　　|.|::::::/　　　／　／　　　　　　ノ　　　　　　　　　 |

.＼ー:／.:::＞.:.´:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::／.:.:.:.:.:.:/:.:./}::.:.:.:}＼:.ヽ.
　　７.:.:／.:.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:::／:::／.:.:.::::::::／::イ:/:::.:.:/.:.:.:.＼!　
　　{／.:.:.:.:.:::::::::/.:.:.::::..:::::／.::__:_ィ、´￣ /:/}:::.:.ハ::.:.:.:ヽヽ　
　 /.:.:.::::::::::::::::/.:.:.:::::/::/-弋´ {z癶＼／:/ /::./ ___!::.:}:.:..|.|　
. /.:.::::::::::::;:イ7:.:.::::::/:/　　　`ー - ／:／´/::ｨ≦__ |::.:|::.:.N　　　ちゅっス、楽ックン
/.:.:::::::::ィ::::::{ |.:.::::/ {:{　　　　__ ィ彡'´　.ノｨ' ﾋﾂｱ/}::/|::./　　　　モチロン、この城を仕切るのは楽ックンッスよ
!.:::::／　|!.::::ﾍ{.:.:::|　ヽ　　　￣　　　　 {｀¨¨ i ﾉ'　}/　
!..:/　　 }:}.:::::ハ.:::!　　　　　　　_　　　　　　〉　 ,′　 ′　　　　　　これ、干し肉パンッス
V{＿ノ:/.:::::{::::lﾊ{}　　　　ｲミ_ｰ-　_　 ′ /　　　　　　　　　　　食ってください
　｀＞‐':.::::::ハ::{ ハ.　　　　 ∨￣`ヽミｱ　/　　　　
彡.:.::ノ:::l::::{:/　｀＼ヽ　　　　　ヽ. ＿_}/　/　　　　　　＿　　
/.／.:::::::|:::::{＿　　　＼　　　　 ‐-　　/　　　　　　 /i　　｀ー- ､　
:/:.::::::::::::l:::::V　￣ 7=ｧx._ ＞　 ..　　　, ′　　　　 /　　　　　　　＼_　
:.:.::::::{:::::∧:::::＼　 |　|　　￣ミヽ/ミｰく＿ノ　／⌒{　 _＞―‐　´　　 }　
:.:.::::人::::::::ト､::::::＞　l　　　　　　＼:ﾄ::ヽｰ'′{　　　∨i　　　　　　 ,　 {
￣　＼＼::|　￣ /　/　　　　　 /ハヽ}　　ヽ.　　 j　　_ ＞‐ ¨¨　　〉

113 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:10:00.46 ID:kZGc796o

文字化け修正　楽?→楽頎

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ _ﾟゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼ﾟｲ/　　　お、気が利くじゃねえか
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/　　　　まあ、これからも、俺らが
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'　　　　　この城を仕切っていく事に変わりはねぇよ
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !　　　　　近いうち、兵舎にも来んだろーが
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′　　　　てめえら、挨拶すんじゃねーぞ
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕
＿＿＿＿＿,,l: : : :.′. . .　._/: : : : :小!　　　　　　　ガン飛ばして無視しとけ
圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : : : : : : :/小!　　　　　　　初めが肝心だかんな
圭圭圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : :// |:i|、
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ｋ､〈/ ::ｊ:||圭≧;､、

　　　　　　／::...　　　　　　　　　　　　　　　＼　-＜
　　　　　/::::::　／　 /　　　　/ .ヽ　　　　　　＼　 .ヽ
　　　 /:::..:::: /:: 　./..　　　　i　　:| |　　　ヽ　､＿ヽ_ ﾉ
　　　 ./::::::::::/::..　./::　　　 /:ﾉ　 .ﾊ:ヽ　　　ﾊ　ー─､ヽ
　　　 i::::::::::::i::::...::::|:::　　 /:/　/ﾉ　ヽ:::..　　..:: ヽ :::::.. ﾄ .ヽ
　　　 |::::::::::::|::::::::::|:::　　./:::i　/　　　＼:::.. ..:::.　i!.: .. iハ .|
　　　ﾉ:::::::::::ﾉ::::::::::|::　　.|:::::ﾊ├───､ヾ::::::: 川::､i:/ノﾉ
　　ノ:::::::::/:::::::::::::|:::..　 |／ V=t=〒= ､　　）i::/ｲ::ﾊ/｀ー
　｀ー=＿/:::::::::: :: |:ﾊ:::...|　　　弋zﾘ_ ノ　　 /ハ .iノ　　　　　けど・・・楽ックン
　　　　｀ーi─r´￣人ヾ_ヽ＿,　￣　　　　　　　ヽ
　　　　　　| i:::::ヽ､ - ､　　　　　　　　　　　　 _　イ　　　　　　先の戦役で、貴族どもも
　　　　　　ヾ://:::ﾄ- -､　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　かなりヘタッてるって話だぜ
　　　　　　　　iﾘ:::/　　ﾊ　　　　　　　　 _,,_;;-.''/
　　　　　　　　|;;;ｲﾘ　ヽ　＼　　　　　　 - |　　　　　　　　これからはマジで
　　　　　　　　ﾊiﾘヾ　　 i　　＞-　_　　　　 _|　　　　　　　　改革を始める気かも知れねえ
　　　　　　／::::::＼￣＼　　　　　　｀ﾌ ─ ´
　　　　　 /::::::::::::::::::＼　　￣￣￣＼ /
　　　　 ./:::::＼::::::::::::::::＼　　　　　　 i､
　　　／:::::::::::::＼::::::::::::::::＼　　　 |:::ヽ
.　／:::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::＼　　　.|:::::/:::ヽ

114 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:10:58.01 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　从、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　ミ≧　　从　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　ヾゞ　　 {｛ﾍ、　　 ,＞ "´｀`ヾ､、　　　　｛
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　 :/ヾゞ　　У　　　　　　ヾ、　　　　ヾｲ　　　あ？
　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　 :/　　｀`"´　　　　　　ﾐ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　ﾄト　　 :/　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　ﾉｲ　　　テメービビってんのかよ
　　　　　　　　　　　　　ヾミ　　 :i　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　彡　　　
　　　　　　　　　　　｀ミ≧.:!γ　　　　 {　　　　　｀ヽ　 }　　　　　,彳　　　どこの誰が俺様をアゴで使おうって
　　　　　　　　　　　　　｀ヾﾍ　ｒ- 。、　|　 _,.rｰ｡─ 、　| /⌒V　彡′　　　言うんだよ、オラ
　　　　　　　　　　　　　　い　ヽ _ ゝ, ヾく　ヽｰ彡　ﾘ /:｝｝イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V!　　　i　　　　　　　　 .:　ﾚﾍﾉﾉｲ′　　　　　俺がいる限り中都で勝手なマネはさせねえ
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　 |　　　　　　　 .:　　,__,.イ彡　　　　　　お前、城主の方について俺様にジョートーか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　L.,､-　　　　 .:　　/　|　彡廴＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　ー＝一　　:　／:　 jイji圭圭圭圭圭圭jハ､、_
　　　　　　　　　　　　　　　 _..,､r≦圭i､　　`'" 　　／　.:　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　　　　　　　 __..,ィ/７圭圭圭圭7ﾍ､　　　　　 / 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　/７｡ﾟ/７´　　　/ /圭圭圭圭7 /ハｰ---‐::´ 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /

　　　　　　　　　　 ,ｨ　　　　　　　_　　　　　　　　　　　､__
　　　　　　　　　　　八＿＿_　　 ´　　　　　､_　　　　　　ヽ＼
　　　　　　　　　ゝ　　／　　　´￣　　　　　＼　　＼　　､ヽ
　　　　　　　　　　　　ア　 ,　／　　　　｜　、　　ヽ　ヽ＼　ヽ＼
　　　　　　　　　　　 /　／ /　　　　 l　| l　|　 |　　 l　　丶ヽ　ヽヽ
　　　　　　　　 /　/　 ,　　　　　,　ﾑハ|｜|　U　　　　ヽi　　　 l　 ',
　　　　　　　　　　　l　/　 /　　　　 /　/　　 l/l/　　　　､、　＼　 l 　 !
　　　　　　　　ｒ　　レ　/ ,/　　 ! ' ／,. ≦￣＼_　　　＼＼ ―丶＿_,ﾚ
　　　　　　　　 |ー '/ ／／|､l　　l 「／ｒ公ﾃ〒　ﾘ　/ / ﾑ｀　ニ＝-　､_ヽ　　　や、やだなぁ
　　　　　　　　ゝ__｛´厂　､|Aゝ　ﾄl〃　ﾞ='_ノ　丿ｲノl ハ )｜｜| l　｜| ｀`　　　そういう意味じゃないッスよ
　　　　　　　　　　　Ⅵ |　｛ｨ汚i､!　　　´　　　　　´ /'　〈　/ 丿 / 　,!/
　　　　　　　　　　　 `トlゝ _ゝ７　｀　　　　　　　　u　　　ｒ'_／　/　　'l′　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ　　　　　　　　　　　　　　　|　| ｌ　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　ゝ _　^　　　　　　　　　　ﾉ　Ⅵ|　 l |
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 _,,.. -;;ッ'ﾞ　　　　　　　　川 |　､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `､｀¨二　　　　　　　　　＿＿_jﾑ＿l≧ｚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　┌ｆ‘”￣　　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　 _| |　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　┌ｒ―……ゝ-　＜　| |　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　｜|　　　　　　　　∧ | |　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　｜|　　　　　　　　 _」_| |　　　　　　　　　　　　　　　　|

115 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:12:35.51 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　,.　.-―-､
　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´∠　　――　ｘ‐＝.　､
　　　　　　　　　 /　／　　　＼ー―- ､`ヽ＼＼
　　　　　　　　　／￣{　　　　　　　＞――　￣｀ヽ. ＼ヽ.
　　　　　　　　／／　　　　　　. 　 ´　　　　　　　　　ヽ　V }
.　　　　　　 /／／　／ . イ　　,　　￣　　　　　　　､)　ﾉ
　　　　　　　ﾚ／／／／／　／　　　　　　　　＿　　ﾚ　＼
　　　､＿_／/ ／／／ア　／　　　　　　　　／　 , l ヽ＼ l
　　　￣￣/　／ーニ　ｧ　／　／／　／　／//　| ヽ､ヽ
.　　　　　 /／　／　／／／X._／　／　／ィ//　,　｜Vl　　ッたりめーだろ
　　　　　ﾚ　　／／ｨ　 /／／く　＞<＿彡／ｌイ　/|　,　ﾘ
　　　　　 l　／／ｲ/　/　ィ／, ﾍ心ｯミ､≦／／ノ∠ノｲ　丿　　楽ックンに逆らって
　　　　　 |/／／| ｛　/　//／　 `^ー　｀`＼´ ｨiア/／/／　　　中都に居座れる人間はいねえ
　　　　　 |｜/　ﾉ ,ﾍ/　///　　　　　　　　 {￣「　/´
　　　　　 Vﾄl／／　{　从ﾑ　　　　　　　　　　　ヽ丿　　　　　　　前の城主みてぇに胃に穴開けて
.　　　　　ゝｱ´／　 Ⅵ {　　　　　　　　 -　.イ　　　　　　　　都に帰っていただくのが筋よ
.　　　　　/／ｲ｜ lﾑ|｀＼＼　　 ‘¨¨　　￢ , '_
　　　　　　Ⅵ/ l　､｜(　 l　ヽ. ＼　　　　￣∠　)）
　　　　　　 V　ヽ＼__＼l　　＼　＞　. __ノ` 彡'
.　　　　　　 { /　 /＼＼｀`l　　　＼／　　　ﾄ＼
　　　　　　ｿ／　　ヽ.l　､　　　 /　　 l　､|　｀ヽ
　　　　｀¨¨了　　　　　ﾘ　ヽ　　｛＼　ヽ　ヽ
　　　　　　　￣￣`ー-､　　　＼ l＼＼　ヽ l

　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ　　　くっくっく・・・
　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ　　　どんな奴が来るのか知らないが
　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　　書生あがりの文官なんざ
　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝
　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　　　三日で血尿が出るほど
　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃　　　　　イビリまくってやんよ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

116 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:13:34.26 ID:kZGc796o

やらない夫で学ぶJKの思想

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　　　／7´￣´｀ゝ　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|　　　　〈 /-／￣￣＼　　　　|　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　　|　　　|// ／　　ヽ_　　＼　　|　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　　|　　　l　,.|　　　（ ●）（●）　　|　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　─┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿〃〃〃-､　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　　　　　　　　　　　　　　　／　　´´´＼「
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　ヽ、　　　　|　　（__人__）　　　　　 |
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 / 　　　　　　　ヽ、　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /　　　　　　　　　　　l 　　　　 |　 |　 '､＿ |＼__／　｀'l
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　＿ | |　　　　　　 l
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　,| |　　　　　　 l
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿ ||　　　　　　 l

～第八話「これくらい構わないだろ・・・JK」

117 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:17:04.97 ID:kZGc796o

中都城は魯の地方都市で、周辺の農村を教化する目的で建てられた官庁街である。

この頃には多くの商人も住んでいたが、続く戦乱により、
春秋の諸都市のように、要塞化が進んでいた。

　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　／＼　　　　／￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼
　　　　／∩ ∩＼　＿]三∧三[＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l^ｌｌ＾l ＼
　　　 lﾆlﾆlﾆlﾆlﾆlﾆl　||　| | 口 | |　||`　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｺ
　　　　|| 田 | 田 ||三三＼　 .| |　|| |　　　　　　　　　　　　　　　　　／／／／＼,　　 |ﾛ ||
　　　　|| 田 | 田 ||　　「　　 | |／二ヾ |￣l＼,　　　　／|￣|　　 |￣￣￣| 田 |　　 |ﾛ ||
　￣~`￣~￣~`￣￣`￣"'￣￣￣'`⌒￣|　 |゛ ,| 　　　| ,"|　 |`￣￣~`￣￣￣~`￣￣￣`￣
　　　　　　　　　=ｺ　　　　　　ｪ= 　　|　 | 　| 　　　 | 　|　 |　 =ｪ　　　　　　　　　　=ｺ-
　　　　 =ｪ　　　　　-　　　　　　　|　 |." |￣￣￣| 　ﾄ= |　　　　　　　　 =ｪ
　＿z___＿,_＿z＿＿＿､＿_＿z_＿__, ＿|＿|／　 , 　　＼|＿|z___＿,_＿z＿＿＿､＿＿＿､＿

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　ふむ・・・やはり、曲阜と違って、
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　貧しそうな町だな・・・
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

118 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:18:25.85 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l　　　申句須と申します
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　この度は、定公さま直々の命を仰せつかり
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　あなた様の副官として補佐、護衛を務めさせていただきます
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´(申句須・・・魯の将軍。季孫斯からやらない夫の補佐を命じられる)

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　　　定公さまのお心遣いには感謝する
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　よろしく頼む、変奇郎どの
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

119 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:19:35.67 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',　　　　　ん、聞き間違いでしょうかな、まあいい・・・
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',　　　　おっと、どちらへ行かれるのですか
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l　　　お言葉ではありますが、明日の着任式が済むまで
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　あまり出歩かれない方がよろしいかと・・・
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　なんだ、変奇郎どの
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　なぜ出歩いてはいけないのだ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

120 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:20:25.20 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　| |⌒￣`ｰ- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ -‐" 　 |　.| ヽ､　＼　　 `ヽ､　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 /.／＼　`ｰ-ゝi　　 .∧　　　 |l|
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ﾚ.　　＼　　　|　　 |　ゝ　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼__/　　 |　 Yーイl |
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　＞､　　 /　　 /　　|　　 |ｲ　　耳を疑ったが、やはりあなたも何か勘違いしてらっしゃる
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 _　-‐"　　＼/　 .／ヽ　/|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 _ - "　二ミ　　　　　＼　　　 Y /＿./　　　なぜ、あなたの一門の人間は私を捕まえて
　　　　　　　　　　　　 /　　_　- "　　／:::::::::::::::`ヽ､　　　＼　 / / T |　　　シャドウ商会呼ばわりするのか、冗談ではないッ
　　　　　　　　　　 /　￣　　　　／::::::::::r――- ､`ヽ､　　＼_/　ヽ|
　　　　　　　　　　／　　　　　　／:::::｣:::::::: `ヽ､＿ノ:::::::::`ヽ､＿＿＿ |　　　定公さまの命が下った以上、
　　　　　　　　　／　　　　　　／＿::＿::＿::::::::::::::::::::::::::;-:､::r‐､:::::::/;;;||　　　あなたの身柄に対する責任は私にある
　　　　　　　／＿,,,;;-イｰt"￣|:.:.:「　　　￣￣￣`ｰ "　| l:ヽ__）::: |;;;;;||
　　　　　　　／'";;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.ヽ　ヽ '　　　　　　　　　ヽL::::::::::/;;;;; ||　　　　宿舎にお戻りくだされ
　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.w/　　　　　　　　　 __ 　 '　　ノ　./L/;;;;;;;;;;||
　　　　　　　`ヽ､;;;;;;;;;;_;;;フｰ"　　　　　　　　　／- ミヽ､　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　　 `ｰ;>"＼　　　　　l　　　　　 |　　　 |:/　　 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　／: : : : ＼　　 i　`､　　　　 ` ー- "　　／;;;;;;;;;;;;;＿＿;;;;;;ヾ､
＿＿,,,,,＿＿＿_/: : : : : : : : ＼.　| 　ヽ､　　　　 "　　／ー'"￣￣　　￣￣
　　　　＞;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : : : : ＼|　　　 `　、＿＿／

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　そうそう、それと同じことだよ
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃　　私だってこの中都に対する責任がある
　　／　　 .／　＿ノ　　　
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |　　　少し様子を見ておきたいだけだ
.　　　＼／＿＿＿ /　　　別に初日から何もしやしないよ

121 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:22:52.87 ID:kZGc796o

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　　ふむ・・・職務に熱心だと言うのはありがたいことです
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、　　しかし、迎える側にも準備というものが・・・
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ　いきなり、抜き打ちで部下を監視するような行為は・・・
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､　　　　　<ヒイイ、すみませんっすみませんっ
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ　<これからお世話になる城宰さまのご恩を無視するってのか、ああん？

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|　　　うん、なんだ？
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　まだ世話をした覚えも無いのに
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |　　　ずいぶん気の早い恩返しだな
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/
　　　　　./　ノゝ　　　　　/
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

122 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:23:48.05 ID:kZGc796o

.＼ー:／.:::＞.:.´:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::／.:.:.:.:.:.:/:.:./}::.:.:.:}＼:.ヽ.　　　
　　７.:.:／.:.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:::／:::／.:.:.::::::::／::イ:/:::.:.:/.:.:.:.＼!
　　{／.:.:.:.:.:::::::::/.:.:.::::..:::::／.::__:_ィ、´￣ /:/}:::.:.ハ::.:.:.:ヽヽ
　 /.:.:.::::::::::::::::/.:.:.:::::/::/-弋´ {z癶＼／:/ /::./ ___!::.:}:.:..|.|　
. /.:.::::::::::::;:イ7:.:.::::::/:/　　　`ー - ／:／´/::ｨ≦__ |::.:|::.:.N　　
/.:.:::::::::ィ::::::{ |.:.::::/ {:{　　　　__ ィ彡'´　.ノｨ' ﾋﾂｱ/}::/|::./　　　　　　城宰さまへのご着任祝いが
!.:::::／　|!.::::ﾍ{.:.:::|　ヽ　　　￣　　　　 {｀¨¨ i ﾉ'　}/　　　　　　　　たったのこれっぽっちかよ
!..:/　　 }:}.:::::ハ.:::!　　　　　　　_　　　　　　〉　 ,′　 ′
V{＿ノ:/.:::::{::::lﾊ{}　　　　ｲミ_ｰ-　_　 ′ /　　　　　　　　　　　　今時これじゃJKも買えねえだろ
　｀＞‐':.::::::ハ::{ ハ.　　　　 ∨￣`ヽミｱ　/　　　
彡.:.::ノ:::l::::{:/　｀＼ヽ　　　　　ヽ. ＿_}/　/　　　　　　＿　　　　　　コケにしてんのかコラァッ
/.／.:::::::|:::::{＿　　　＼　　　　 ‐-　　/　　　　　　 /i　　｀ー- ､　　
:/:.::::::::::::l:::::V　￣ 7=ｧx._ ＞　 ..　　　, ′　　　　 /　　　　　　　＼_　
:.:.::::::{:::::∧:::::＼　 |　|　　￣ミヽ/ミｰく＿ノ　／⌒{　 _＞―‐　´　　 }　
:.:.::::人::::::::ト､::::::＞　l　　　　　　＼:ﾄ::ヽｰ'′{　　　∨i　　　　　　 ,　 {
￣　＼＼::|　￣ /　/　　　　　 /ハヽ}　　ヽ.　　 j　　_ ＞‐ ¨¨　　〉

　　　／　　／　 , '　　 /　　　 jヽヽﾉ,ﾊ::.:.. 　ヽ　ヽ　　丶　｀、
　　　/　　 , '　　 /　　 ,'　　 .,' ﾉ　　　 V::.　　 !　　',.　　 !　　i
　　 ,'　　 /　　 /　,'　 .;　　 /|│ 　　　 i:ﾊ､　 |､　　i　　 i:..　 !
　　,　　 /　　　,'　 .! 　 i.　 /　i_ﾚ′　　`ｰ||､_j＿Lj. -:|　　ヽ:. :|
　　!　,.ｲ　　i　.;　　ｌ　ﾊ__,レ'´|!　　　　ﾘ　 !　j ヽ　:! 　 :　::　|
　　|./　!j　 :!　ｉ　　l　「´　　＿j_　　　　　,.ｨニjノ､　ヽ:|::　.:.! !::.│　　　　
　　ﾘ　 jﾊ　:i　.! i.　i　 |　,ィ´ハﾍ　　　　　 {１Ｊヽ＼V:.:. .::i. |ヽﾊ
　　{ 　 i　ヽ:i　jハ. i.　l /´{. しﾉ j　　　　ゝ`´ソ　´j::.:. .::i　|　i:ﾍ　　　最近は景気も悪くて・・・
　　　ゝ　ゞ. |　ヾ　ﾊ　｀二ﾆ′　　　　　ｰ｀一' 　 l::.:.:..:,'.　!　i: ﾍ　　　これが精一杯のお礼でして
　　　　　ヽ!　　 Vハ　／／／　 ′　／／／　l.:,'::.:/　│::.ヽヽ
　　　　　　　/　. ' /´l.　丶　　　ｒ‐一'⌒ヽ　　 ,.ｲ/／ ..:.:/:..丶: ＼!
　　　　　／ .' , ' ,ゝjL　i !＼　　＼　　　ﾉ　／, イ.: .:::／:.:､::､ ::.､. ＼
　　　_／,.ィ´_;.イ　＼!｀「|¨ ‐ ﾆｰ-　_￣￣_, イ'´.::.::.,:-ｆ´￣￣｀丶、_,ゝ-ヽ
　　　￣ |￣　　i　　　ヽ、＼　　｀ー一' ¨ /´｀ヽ／　 i　　　　　　＼
　　　　　 |　　　ゝ!　　ゝ.＼｀丶、　 ,. -ｰ/´｀ヽ//　 ,ﾉ　　　　　　ヽ
　　　　　│　　　ﾉ　　 i＼` - ._ヽ/　　/　　 //　／　　　　　　　　　ﾊ

123 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:24:20.32 ID:kZGc796o

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）
.　　　|　ノ（　　（__人__）
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ　　　変奇郎どの、なんなんだアレは・・・
.　　　 |　　　　　　　 }
.　　　ヽ　　　　　　 }　　　　あの風体は魯の軍服・・・
　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　栄光ある魯の兵士があんな事をしていいのか
　　　　　l/　　　く　
　　　　　|　　　　＼　
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).､　

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i　　　　いや、あまり誉められた行為ではありませんが
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　商人の中には税を渋るものも多く、
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　　時々あのようにして・・・
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼　　あれ？やらない夫先生、ちょ・・・
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼　まってくださいッ
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

124 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:25:22.05 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　,.　.-―-､
　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´∠　　――　ｘ‐＝.　､
　　　　　　　　　 /　／　　　＼ー―- ､`ヽ＼＼
　　　　　　　　　／￣{　　　　　　　＞――　￣｀ヽ. ＼ヽ.
　　　　　　　　／／　　　　　　. 　 ´　　　　　　　　　ヽ　V }
.　　　　　　 /／／　／ . イ　　,　　￣　　　　　　　､)　ﾉ
　　　　　　　ﾚ／／／／／　／　　　　　　　　＿　　ﾚ　＼
　　　､＿_／/ ／／／ア　／　　　　　　　　／　 , l ヽ＼ l
　　　￣￣/　／ーニ　ｧ　／　／／　／　／//　| ヽ､ヽ
.　　　　　 /／　／　／／／X._／　／　／ィ//　,　｜Vl　　　おうおう、誰のおかげで
　　　　　ﾚ　　／／ｨ　 /／／く　＞<＿彡／ｌイ　/|　,　ﾘ　　　今まで、お前みたいな小娘が
　　　　　 l　／／ｲ/　/　ィ／, ﾍ心ｯミ､≦／／ノ∠ノｲ　丿　　　往来で商いが出来てきたと思ってんだ
　　　　　 |/／／| ｛　/　//／　 `^ー　｀`＼´ ｨiア/／/／
　　　　　 |｜/　ﾉ ,ﾍ/　///　　　　　　　　 {￣「　/´　　　　　　楽ックン上等かよ？おぉっ？
　　　　　 Vﾄl／／　{　从ﾑ　　　　　　　　　　　ヽ丿
.　　　　　ゝｱ´／　 Ⅵ {　　　　　　　　 -　.イ
.　　　　　/／ｲ｜ lﾑ|｀＼＼　　 ‘¨¨　　￢ , '_
　　　　　　Ⅵ/ l　､｜(　 l　ヽ. ＼　　　　￣∠　)）
　　　　　　 V　ヽ＼__＼l　　＼　＞　. __ノ` 彡'
.　　　　　　 { /　 /＼＼｀`l　　　＼／　　　ﾄ＼
　　　　　　ｿ／　　ヽ.l　､　　　 /　　 l　､|　｀ヽ
　　　　｀¨¨了　　　　　ﾘ　ヽ　　｛＼　ヽ　ヽ
　　　　　　　￣￣`ー-､　　　＼ l＼＼　ヽ l

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　「おぉっ？」じゃないだろ・・・
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　公僕的に考えて
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ズビシャァッ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　　 ´

125 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:27:37.96 ID:kZGc796o

　|　　|　|　　　　 /　　　' | |　 !|　／≧ヽヽ　ヽヽ　　｜
　|　　|　|　　　　 '　　　　/! | |　 !ﾚ彡 ⌒ヽﾔ ∨|｜　 . |　　 _　　
　|　　|　|　　　 /　　　／ﾉ//`=川　 (ｆｊ　ﾉl|　 } l/|＼ . |　／
_∧　 V |　　　｛　　≦＝'ｌ//　/l l､ ‐一彡ｿ　/ /｜　ヽ|´　　　　　おぉっ？おおおぉぉォォッッッ？
∨ﾍ　 V| 　　 !　/ｔｭヽ //　Ｖ/　`　　　ー '彳　|　〃ヽ
　＼ﾍ　ゝ　　　l /_`=彡〃　ﾉﾍ　　　　　　　 |　｜ /ﾑ　 V　　　　　かッ・・・は・・・
　　ヽヽ ∨ 　 l'´　　／　　〃　 l､　　　　　 l|　/ ///| 　 ∨
　　　　＼ﾞ､　｜￣　　／　ﾄ｀`　　　　 l| ,' /,.l/　　　 V　　　息が、出来・・・な・・・
､　　　　/＼＼＼　　ﾉ（　　　,　ニﾕヽ　　〃' //　　　　　 ∨
　＞　 /　　 ` ､`　≧´　　　〃　 ,　ﾆソ　〃／//|　　　　　　 ∨
　　　 ≧　　 _　`　 _｀　　_　　`ﾆ彡'ﾆ -‐ｖ／／∧|　　　　　　　 V
　　／　`　 _ 　　‐- ≧　二二￢´　　彡／　∧//　　　／　/∧
― く　　　　　｀ ‐ ､＿三三三三三三／　／／/　　　　　　｜ ∧　　／∠＿＿
　　∧　　　　　　　　＼＞　　　　＿＿＿／／／　　　　〃ヽ.　|　 ├‐;彡 ´
　. 　∧　　　　　　　　三≧.　　＿＿__／／　　　　　ゝノ　 |　　|__」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　| |⌒￣`ｰ- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ -‐" 　 |　.| ヽ､　＼　　 `ヽ､　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 /.／＼　`ｰ-ゝi　　 .∧　　　 |l|
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ﾚ.　　＼　　　|　　 |　ゝ　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼__/　　 |　 Yーイl |
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　＞､　　 /　　 /　　|　　 |ｲ
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 _　-‐"　　＼/　 .／ヽ　/|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 _ - "　二ミ　　　　　＼　　　 Y /＿./
　　　　　　　　　　　　 /　　_　- "　　／:::::::::::::::`ヽ､　　　＼　 / / T |　　　　なっ？・・・は、速い・・・
　　　　　　　　　　 /　￣　　　　／::::::::::r――- ､`ヽ､　　＼_/　ヽ|
　　　　　　　　　　／　　　　　　／:::::｣:::::::: `ヽ､＿ノ:::::::::`ヽ､＿＿＿ |
　　　　　　　　　／　　　　　　／＿::＿::＿::::::::::::::::::::::::::;-:､::r‐､:::::::/;;;||　　　なにもしないって言った
　　　　　　　／＿,,,;;-イｰt"￣|:.:.:「　　　￣￣￣`ｰ "　| l:ヽ__）::: |;;;;;||　　　舌の根も乾かないうちに？
　　　　　　　／'";;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.ヽ　ヽ '　　　　　　　　　ヽL::::::::::/;;;;; ||
　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.w/　　　　　　　　　 __ 　 '　　ノ　./L/;;;;;;;;;;||　　　しかし、なんという豪腕・・・
　　　　　　　`ヽ､;;;;;;;;;;_;;;フｰ"　　　　　　　　　／- ミヽ､　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ　　　やらない夫先生の突っ込みは
　　　　　　　　　 `ｰ;>"＼　　　　　l　　　　　 |　　　 |:/　　 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ　　ボケる方が常に命懸けだとでも言うのか？
　　　　　　　　／: : : : ＼　　 i　`､　　　　 ` ー- "　　／;;;;;;;;;;;;;＿＿;;;;;;ヾ､
＿＿,,,,,＿＿＿_/: : : : : : : : ＼.　| 　ヽ､　　　　 "　　／ー'"￣￣　　￣￣
　　　　＞;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : : : : ＼|　　　 `　、＿＿／

126 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:28:06.14 ID:kZGc796o

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　　すまんな、娘さん
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　　　こんなものはいらない、返すよ
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　　l ヽへヽ　　　　 |└┘｜
　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　 ∧｜　Vﾍヽ　　｜　　 |
　　 ∨ﾍ　　　　　　　 /　　　 / ｛ |　 ,≧ヤｌ　　|　　 ∧
　　　∨ﾍ　　　　 /　　 / 　ｨ　/　｛ |ｨ分　l | |　　l　　 ′
.　　　 ∨ﾍ　　　/　　 /_／ / /　 // -‐ '´リ｜　 |　　∧　　　　くっ、俺を誰だと思ってやがる
　　　　 ∨ﾍ　　｜　乍!`ｱ／＼//　￣　　_ノｨ　ﾊ　ﾊ　∨
　　　　　＼＼　l　 /￣彡´　／ﾍ　　　　　ﾑ∨　 ′　 ∨　　　てめー百遍死んだぞ？　　
＼　　　　　 l＼＼｛￣　　　〃　　　,　　　　∧V　 /　　　 ∨ 　
.￣＼　　　　＼＼｀ヽ　　　 /　　ヽ {)　　　 ∧V　 ,　　　　＼
.　　　＼　　　　ヽ､ヽ､≧=-　　,_　-‐_'ﾆ}　∧V　 / 　　　　／∧
　　　　/｀　　　　　ヽ､｀丶､　 {にﾆ彡´　/ V　 /　　　　　 V　 ∧
　　　　ヽ　　　＞　 _　　　 _ ＞　＿／￣／／|　　　　　 ∨ 　 |
　　　　__|　　　　　　　≧ｚ　＞　三三.／／　｜　　　　厂|　|　　

127 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:29:28.32 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　誰が百篇も死なせてくれるんだ？
　　　　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
　.　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　命は一つしかないだろ・・・
　.　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　私も、お前も。
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　 _,／(　｀'　､ _ﾞT
　　　　　　　　ノ.ヽ｀ヽ.　ヽ｀ヽﾑ　｀
　　 _..　-‐ ´ 　ヽ　　＼　　l;;::ヽ
/´　　　　　　　　ヽ　　　ハ/｀ｧﾍヽ
. : .　　　　　　　　　｀ー/ 　ヽ|:. ﾍ＼､_
, : : . ＼　　　　　　　ヽ　　　　ヽ:::. ' ＜. ヽ
l: : : : .　ヽ: .　　　　　　ヽ　　　ﾍ:::. l　^l　|
!: : 　　　ヽ: : : : 　　　　ヽ　　　ﾍ:: l　 .! .|
´: : :　　　 ': : :　　　　　　＼　　ﾍ:l　 |　|
: : 　　　／イ: .　　　　　　　',　　 l|　.!　l
:　　／ /: : : : : : . .　　　　　　 ',　　 }　.!　|
　／　 /: : : : : : : : : : : : : : : .　　 ', 　 l　|　j
　　　∧: : : : : : : : : : : : : : : : .　　 ',　:l　|　l
.　　/ 　ヽ: : : : : : : : : : : : : : : :　　ﾊ |　l: l!
､　/　　　｀ﾄ､: : : : : : : : : : : : : : .　: :l! ,'　l|
: .＼　　　〈: :ヽ: : : : : : : : : : : : : : . :j /:　l.|
ー､l　　　　｣: : : : : : : : : : : : : : : : ://: :　l ﾄヽ
｀ヽ'　　　　｢_:ヽ: :丶、: : : : : : : : : : {:{!: :　| |
.　ヽ. - ≦､: :､:＼: : ＼: : :｀ - __ .ｲ: : :.　l ﾄ.
: : : : : ヽ､: : ＼ヽ: :ヽ: : : : : : : : : : :l: : : :　ﾞl|
: : : : : : : :ﾍ: : . ヽ'; : ヽ⌒: : : : : : : |: : :　. :ｌ|
＼: : : : : : :ﾊ: : .　ヽ: .　: :｀ -.._: : :(| : : . :　}|
　ハ:ｏ: : : : ﾊ: : .　　 :　　 : : . . . . :|: : : : 　'ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　ドドドドドドドドドドドドドドド・・・・・

　|　　|　|　　　　 /　　　' | |　 !|　／≧ヽヽ　ヽヽ　　｜
　|　　|　|　　　　 '　　　　/! | |　 !ﾚ彡 ⌒ヽﾔ ∨|｜　 . |　　 _　
　|　　|　|　　　 /　　　／ﾉ//`=川　 (ｆｊ　ﾉl|　 } l/|＼ . |　／
_∧　 V |　　　｛　　≦＝'ｌ//　/l l､ ‐一彡ｿ　/ /｜　ヽ|´
∨ﾍ　 V| 　　 !　/ｔｭヽ //　Ｖ/　`　　　ー '彳　|　〃ヽ　　　　(な・・・何？この人・・・)
　＼ﾍ　ゝ　　　l /_`=彡〃　ﾉﾍ　　　　　　　 |　｜ /ﾑ　 V
　　ヽヽ ∨ 　 l'´　　／　　〃　 l､　　　　　 l|　/ ///| 　 ∨
　　　　＼ﾞ､　｜￣　　／　ﾄ｀`　　　　 l| ,' /,.l/　　　 V　　(スゴく・・・大きいです・・・)
､　　　　/＼＼＼　　ﾉ（　　　,　ニﾕヽ　　〃' //　　　　　 ∨
　＞　 /　　 ` ､`　≧´　　　〃　 ,　ﾆソ　〃／//|　　　　　　 ∨　　〃⌒ヽ　／
　　　 ≧　　 _　`　 _｀　　_　　`ﾆ彡'ﾆ -‐ｖ／／∧|　　　　　　　 V　　 || （__） !／／
　　／　`　 _ 　　‐- ≧　二二￢´　　彡／　∧//　　　／　/∧ 　ゝ＿_ノ／
― く　　　　　｀ ‐ ､＿三三三三三三／　／／/　　　　　　｜ ∧　　／∠＿＿
　　∧　　　　　　　　＼＞　　　　＿＿＿／／／　　　　〃ヽ.　|　 ├‐;彡 ´
　. 　∧　　　　　　　　三≧.　　＿＿__／／　　　　　ゝノ　 |　　|

128 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:30:43.52 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　⌒ヽ丶
　　　　　 , - '"￣￣｀ヽ|　l／⌒ヽ　
　＿＿／　　　　　　　　　´＜￣｀　
　ヽ＿　　　　　　　　　＼　　　ヽ　　
＿＿ノ二＝=--　　　　　ｉ-‐=＝ｌ　　　　あー、ホラ、そこのそいつ、お前
ヽ　　_,　　/　　／|　/| 　|＼　　|　　　　おいっ、お前だよ、そっちのそいつだよっ
　￣　ｉ　/　　/__,.|/ /　/､__i　 /
　　　　|　|　　|(ﾋ_]　/／ﾋ_ﾝﾚｉ　　　　　　待てよ、逃げんじゃねえよ　　　　
　　　　|　|　　|'"　　,＿__,　"'! l　　　　クソッ、待てーこのやろー
　　　/ ∧　ト　　ヽ _ﾝ　人ｌ　　
　　 /／　ﾊ　l＞､ ____,　,.イ　　＼　　　　
　　　　　/　Ｖ　　　　　l　ﾄ、ﾊ　
　　　∠ へ（　　　　　　　ヽ!　)ノ
ピュゥゥーーーーン

　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●
.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　行ったか・・・
　　　　　　　　 |,　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 │ 　　　　　　｝
　　　　　　　　　ヽ､　　　　　ｿ
　　　　　　　　ｲ斗┴r┐｀ .;
　　　　／￣`ーゞ､　 /　|__ 〈ー─r､
　　　/　　　　　＼ ∨＼　|,ベ._ /　|
　　｛　　　 . : : : . ヽ＞ｰ＼[￣{ 〉＼|､_
　　　| 　　　　｀丶}＼　 __＼_]~∨'＼｀ヽ
　　　:|　　　._　　　　＼_}/r‐-}＼　ﾞ,`''く l　ﾞ,
　　　ﾄ､: :./ ／￣｀` ぐ└f'二）::{　 ',　 | !,ゞ┐
　　　 `､∨ ´　,.､-''"~￣}_｛‐''く:::{_　 ', _|_|_,rｰ'､_
　　　　 }｛　／　_､-'''"~￣{_＼;;;;;ｊ;＞＜;:::::＼:::ﾍ}＼
　　　　}∨: ／　　_､-''ﾞ~￣￣　　　　　＼::::},之_　ヽ
　　　　〉∨ 　／　　　　　　　　　,.､イ;;ノ_ 　｀ヽ}
　　　　　{:　＼,/＼　　-‐　'"　　　／｀￣　　　　　:.:｝

129 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:32:04.85 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |i　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.. -|:!― ､、　　 |;.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.イ　　 | ﾍ　　ヾヽ､　!ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ´:　　　　ヽ　＞､i　ヽr'　:〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:　　　　＞､、ﾚ＼∨/
　　　　　　　　　　　　　　　 /..:.:　　　　 ,∠　￣　＼　У
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,:.:.:　　 ´/／⌒＞...,　　＼|ヽ　　　　まったく・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l ／　　／:.:＜　　>:.:｀＞-､ﾍ!　　　やらない夫先生、いやな汗をかきましたぞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　／:.:.:.:.:.:.:.:｀.:.:.:.:／ヾイ:!ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　／　,...､＜:.:.t-- 　￣￣　　　ゝｲ/∧　　着任早々、勝手な真似をされては
　　　　　　　　　　　　／,.ィ///!:.:.∧ ヾ　　　　　 _＿´////小　困ると言ったはずです
　　　　　　　　　　　　 /／/////i:../小ゝ　　　　　´ ｰ　//////ハ
　　　　　　　　　　　　　　｀ー＝===廴ルﾍ　　ヽ　　　 ,ｲ/////／
　　　　　　　　　　　　　　　　 /=テ＝＝===--vイ=＝ｰ "´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :人__）ニニヽ: : ||厂!
　　　　　　 __＿__ ___.......,,　--－≦ヾ､、: : : :.:三三ヽ ||ﾉE!
　　　　 ∠ ＿＿ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :＞,,､、_＿)）||こト､、
　　／／/ / 小 l　|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧｀ー┴´:::::::::::::≧ ､、
.　 / /　/ / / |　|　|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}　　　 ∨::::::::::::::::::::::::＞､、

　　 /::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::ヾヽ
　　 |::::::/:::/::::::::::::::::::::::::ﾊｰ-― ､:::::::ﾄ､::::ヽ:::::::ヽ::ヽ:::::::ヾヽ
　　 |:::/:::/／:::::::::ﾊ:::::/|　　　　　|ヾ::|　|:::::::|:::::::::::ヾ::ヽ::::| ﾘ
　　 |/::://::::::|::::/,:.ﾍ:|　|　　　　　|　i:|　|:::::::|::::::ヽ:::l::::ﾊ:::|´
　　 ',ィ::::|:::::::|::::|　　i:|　|　　　　　|　j::ィ|:::|:::|::|::::|:::l:::::::|:::|
　　 |!|:|::::|:::::::| `ト ≧ュｪ __,　　 _,ィ'ｪn､.ｧソ|::|:::/:::ﾊ:::::|:::|　　　ちょ・・・ちょっと、どうしてくれるんですか？
　　 |!|ﾍ:::|:::::::| ｀ﾔｨぅ'::::j }｀´ 　　ﾋ' じ:ｯ :::/:/::/::/!:|::::ん'
　　 l 　ｘ|ヾﾉ　　ゞ≧=ｸ ,　　　　ゞ='ｨ　ィ::/::/:/､/:::/　　　　　奴らに睨まれたら商売なんて出来ません
　　　ﾉ　l　|ヽ`　｀￣´ ´ 　　　　　ノ|::/:::::/　ヾ、
　　　/　 ,ゝ,.|:::::＼ゝ　　　　 ´　　　　　/:::::::/'ー'ー'ヽ､
　／彡ミｿ　|::::::L入　　　 r ='　　　／ﾙ:::::ﾊ二Ｚz =-､ゝ
／　 _,　- ' ".ﾍヾ　ヽ|ヽ　　　　　　イ:::::::/:::|
` ￣　 `ﾍ_ ヽ、_.　＼|　｀　ｰ-‐ ´　.|:::／l::::|

130 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:33:46.40 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　　魯の役人として彼らの非礼は詫びる・・・が
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　　　貴様も非礼な口を利くものではない
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼　　　こちらにおわすお方は新たに城宰となられた
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼　　やらない夫さまだ
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　よろしくな
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃
　　／　　 .／　＿ノ
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

131 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:34:19.58 ID:kZGc796o

.　　　　　　　　／:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:ｰ: ―‐:-､
　　　　　　　／:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:＼
.　　　　　　/:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　: ＼
.　　　　　 /:　: /:　:　:　:　:　:　:　:|:　: ｌ　:　:　:　:　:　ヽ:　:　ヽ
　　　　　 |:　:/:　:　:　:　:　: |:　: |: | Vﾊ: ｌ:　:|:　:　:　:　:ｌ:　:　: ｌ
　　　　　ｌ:　:|:ｌ:　:　:　:ｌ:　ｌ: |:　: |: |＾　 |:ﾊ:　|:　:　|: :ｌ　:|:　: ﾊ:|
　　　　　/:　:|:ｌ　ｌ:. :┼|- |-|-‐:ﾅ::|　｀'ﾄ､,l _|__:　:|　|:　|:.　::| ||
　　　　 /:　/|:|:. |::.. .| |: :ム=ﾐ/ |/　　ｧ|__｣: ﾊ:　/:.:. |: :|:.:.. :| |ｌ
　　　　/:.:./:.|∧:|:.:.:.| ﾚ’cｒ=ﾐ ∨　　ｒ,.=ﾐﾍ. |:/:|:.:.:/:/|ﾊ:::/ |　　　ひいぃぃっ、新城宰さま？
　　　/:.:.:.:.:.::/　Vﾍ:.|〈　{ {:..ｊ } 　　　ﾄ{...ｊ｝.〉|:.: |.://./　ﾚ'
　　｛:.:/:.:.:.:/　 |:...:.:| 　｣ｒこﾂ　　　　 {にｿ　ﾊ:.:|/　　　　　　　　　そうとは知らずご無礼を・・・
　　　V:.:.:.:./ｖｒｖ|ﾊ:.:.ﾊ　:::::::::: 　　ｆ　:::::::.　/:.:ｲ |
　　　 V:.:/: : : : :|ハ:.:.ﾄ､.　　　　　__　　　／＼::| |ﾍ,　　　　　　　　　お許しください、お許しくださぁい
　　　__V: : : : : :へ.ﾍ:.|　＼　　　´　 ,.　'´ 　　）| |ｖﾍ,
　／イﾚｖｒく　＼＼ V＼　｀　‐-イヽ.　　　／:.:| |ｗｖ〉
. /　　　　　　＼. ＼ヽ＿　ヽ、　　｣＿＞‐' /:.:.:.| |
/　　　　　ヽ.　　＼ }_　　｀ヽ、￣　　　　／|:.:.:.::| |＼
　　　　　　ハ　　　＼´￣ヽ　｀　ｖ'´￣　 /|ﾆﾆ|ﾆ| ハ

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│　　確かに私は城宰だが、
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　そんなに卑屈になるのは帰って無礼だろ
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/　　　変奇郎どの、この城はいったい
　　ヽ　　　　 /　　　　どんな政治をやっていたんだね
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

132 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:38:00.38 ID:kZGc796o

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.　　　　私に言われましても・・・
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ　　しかし、地方の政治などは大体
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´　　　こんなものでしょう
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 _ノ　　ヽ、　　＼
　　　　　　（○）（○ ）　　　|
.　　　　　　（__人__）　　u　 .|　　　ふむ？そうなのか？
.　　　　　　　ヽ｀⌒ ´　　　　|
　　　　　　　　｛　　　　　　　/
　　　　　　　　lヽ、　　,ｨ'.) ./
　　　　　　　　j　.}ﾝ／／　ヽ
　　　　　　　ﾉ　'"´ ￣〉　　|
.　　　　　　 {　　　　勹..　｜
　　　　　　ヽ　､＿_,,ﾉ　.　|

この時代の地方領主の権力は、絶大であった。
徴税権と裁判が任されておリ、領民には領主選抜への発言権が全く無いので、
当然といえば当然である。

地方領主が恐れるのは中央の任命権者に睨まれて、
失脚する事だけだった。

133 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:42:12.38 ID:kZGc796o

中都の政庁では、新城宰の就任式が執り行われ、
やらない夫を歓迎しての宴席が設けられた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　］皿皿［-∧-∧､
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿_∧_／＼_|,,|「|,,,|「|ﾐ^!､
　　　　　　　／三三三三三三三 Π . ∩　 |'|「|'''|「|||:ll;|
　　　　＿＿|￣同￣同￣同 /￣￣∧￣￣￣￣∧￣＼
...　　_/＿＿|==／＼＝＝＝ﾊ,￣￣|「|￣￣￣￣|「|￣￣|
　　/_| ﾛﾛ「￣￣￣￣￣￣| |　田 |「|　田田　|「|［［［［|
　　|ll.|ﾛﾛ /|.l⌒l l⌒ｌｌ⌒l l´| | 　　|「| 　　　　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ､
　 /〃￣ /::|.|　,,||　,;:'ﾞﾞ｀ヾ,,.| |　田 |「|　田田　|「|:::::::::::|
　 |　|　　|　:|.|,;ヾﾞﾞヾﾞﾞﾞ'';;,,:::ヾﾞﾞヾ''""``ヾ;;,,""~｀ヾﾞﾞ`ヾ､´ﾞﾞヾ"

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__＿___ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､:.´: : : : : : : : .｀: ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : :_:_: : : :）:.):八: :.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,': /´　｀ー ´　　ヽ: :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i: /　　　　　　　　　 i: :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: !　　　　　　　　　 j:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',:!　_＿､　　,_＿　 i:/　　　やらない夫先生のような
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ!.　ﾟｰ`/ 　 `ﾟ-´　ﾘ)　　　立派なお方が就任してくだされば、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ {;ﾍ　　 ,　　　　　　ｊ:ｿ　　　中都の未来は万々歳ですな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､ﾘ　ﾊｊゝｨ小　ﾑﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､　｀ニ´　　/!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ　　　　　ｲ j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､ヽ _＿,　／i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ヽ;:＞.v.＜::;ノ}
　　　　　　　　　　　　　 __、　　　　 __＿_jヾ;j::::| | |:::i_シj､_＿__　　　　　　,__
　　　　　　　　　　　　ﾑ７´￣￣￣::´::::::::::::::＼::::| | |::::_／::::::::::::::｀::￣￣￣｀７ﾑ
　　　　　　　　　　　　 /:::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀| | |´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::',
　　　　　　　　　 /::::::::ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::::::::',
　　　　　　　　 ,':::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | |::::::::::::::::::〔二二二〕:::::::::i:::::::::ﾊ

134 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 22:43:10.20 ID:kZGc796o

ごめんなさい、少し時間を頂きます。
三十分したら戻ります。

135 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/30(土) 22:58:12.06 ID:WrhWvKEo

把握です
そういや武術の達人だったなｗｗ

136 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:21:36.00 ID:kZGc796o

お待たせしました。再開します。

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　なんか派手なパーティーだな
　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　この城どうなってんの
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　　　あるところにはあるんだなあ
　　　.>　　　 <　　　　　
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|　　　　おおお先生、
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　実は私の娘が、先生と是非にもお近づきになりたいと
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　待たせてあるのですが、通してもよろしいか
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

137 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:23:01.79 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　／＾ヽ.／^⌒＼
　　　　　　　　　　　 , -／´￣: : : : : :＼: : : : : ＼___
　　　　　　　　／: /: : : : : : :{ : : : : : ﾍ: : : : : : ＼ヽ、
　　　　　 ,ｲこＹ: : :/ : : : : : : : ヽ: : : : : : ',: : : : : : : ＼＼
　　　　 / / /＾}: :/: : : : : : : 厶∧: : : : : : ',: : : : : : : : :＼＼
.　　　 / / /　 ∨: : : : : ／/l: {　＼ : : : : :, :ヽ :＼: : : : :ヽ/
　　　　〈　}:│　　∨ : : : : :.'　|: l　　　＼: : : |＼| : : :ヽ: :}＼ヽ
　　　　 ∨: :|　　　| : : : : :/　 |: |　　　　ヽ、}　ヽ: : : :}: {　ヽ}　　　わーやらない夫先生だーすごーい
　　　　　}: :│　　} : : : : :l 　 Ⅵ- 　　　ｨｚx､　}: : :∧:ヽ
　　　　 /: : :|　 ,／',: : : : :{ 　 ,ィ气　　　　　　｀ヾヽ/: :ﾍ: :',　　　　ねーねー私にも色々教えてくださいな
.　　　 /;ｲ: : l.イ: : ∧: : : ∧〃　　　　　　　　　　{ : j: : : }＼}
　　　/ ' |: : : :∧ :ﾊ:ﾍ: : :{: :ヽ.　　　 rー､　ｆY^}j : |ﾍ : l
　　,/ 　 { : : /　{:{　ヽヽ :|: : : :＼　　､__ﾉ,ヘ} 　ﾄ、:|　Ⅳ
　　　　 | : / 　ヾ　＾Ⅵ＞､;_;_;≧ー‐ ﾍヽ　 ,/ :}ﾉ
　　　　　Ⅵ　　　　　 / . : ／´￣ヽ　,ｨ} ,／: /:ｊ
　　　　　　　　　　／. :／　　　 } fこ´_:／:∧
.　　　　　　　　　　／. : :/ 　　　　 | ﾍ:_:_:_:／／}
　　　　　　　　　　/. : : :/　　　　　　　|　jー― '　 .′
　　　　　　　 /. : : :/　{　　　　　 |ｰ}　　　,/
　　　　　　　　　＼;_/ 　 ∨　　　　　j/＾　　　 /
　　　　　　　　　　/　　 /　　　　 /　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|　　　　
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　これ、ゆたか
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　勝手に入ってきたりして
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃　　　　いくら先生の大ファンだからって無礼であろう
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

138 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:23:53.65 ID:kZGc796o

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　まあまあ、構わんじゃないか
　|　　　（ ●）（●）　　ちょ・・・近い、近いよ
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　けしからん娘だな
.　 |　　　　　　　 }　　　発育良すぎだろ・・・JK
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　おいおい、抜け駆けはよしてくれたまえよ
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |　　　先生、我が娘も年頃なれば、先生のお側にお仕えしたいと
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|　　　望んでおリまするぞ
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

139 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:25:26.47 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　　 __＿＿＿___
　　　　　　　　　　　　 ,.ィ´￣　　_＿＿＿￣~゛｀ヽ、
　　　　　　　　　　／　 ,ｨ´￣~ __＿＿__~゛`‐-ｉ　　ヽ、
　　　　　　　　　　 /　　 /,ｨ'ヾ￣〈〈　i|l　,/"〃‐-| 　 :　ﾊ
　　　　　　　　　　ｊ　　　||／゛´｀"´"`´"｀|´"ヾ､ｯ| 　 i: 　 |
　　　　　　　　　 | ｉ　 /|:|　,.-‐-　　　 -|‐-､ヾ| 　 |:::　 |
　　　　　　　　　　|:||　 { |::| ´　 ___ 　　　 ! ___｀　|　　|:::　 |　　　　先生・・・ああ、想像していた以上に
　　　　　　　　　 |:|:|　　|:::ｊ.,ｨfﾁﾃｫ　　　　ｨｆﾁ心､| 　 |:::　 |　　　　　素敵なおじ様ですわ
　　　　　　　　 |:| | 　 |:::}` んｨ::} 　　　ん::ﾊ　`　 i|::::　 |
　　　　　　　　　　|:| |　ｉ|:::|　弋z:ﾘ　　　　弋z:;ﾘ, |　 ||､:::　 |　　　　この方が超時空聖天子の再来といわれる
　　　　　　　　　　|ｊ .|　 ||:::j　　　　　 '　　　　　,|ｉ　 ||ﾉ:::ｉ　|　　　　やらない夫先生なのですね
　　　　　　　　　　　 |　 ||:::::ヽ、　　　‐-‐ 　　 ,ィ:|ｊ:　 ||:､::|　|
　　　　　　　　 |　 ||:::ｉ::::ｉ::;＞‐-,‐ｧ　 τ´ ,ﾉﾉ::　 ||::::λ.|
　　　　　　　　　　　 |　|ﾘ::|::／　　 /　　　,/　 //|::　ｉ||､::::ﾍｊ
　　　　　　　　　　　　|ｉ |::::;ｲ.〈　　〈＼／/　 // :|::　ｊ:|| ｀ヽ::ﾍ、
　　　　　　　　　　　　}| |:ｆ'｀＼＼　ヽ　 /　 //　 |:　/ :||　　ﾉヽ:ヽ、
　　　　　　　　　　　　ｊ| |ｊ　　　＼＼　∨　 /'´ 　 | /　 ||.／／λ:::〉

　　　　　／￣￣＼
　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　|　　　（ ●）（●）　　　こりゃまた、デラ別嬪さんだな
　　　.　|　　　　（__人__）
　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　先生、ちょっと緊張しちゃうなあ
.　　　　 |　　　　　　　 }
　　　.　ヽ　　　　　　 }
　　＿/⌒ヽ　　　　ィ
　i'⌒ﾞl |　　 l`ー-一´＼
　|　　|. |　　 |　　　　ﾄ＼
　|　　|　（　"￣⌒ヽ、　|＿"￣￣⌒ヽ、
　|. 　￣￣￣￣|ｿ,),)￣｀ヽ￣⌒ヽ|,),)ｿ
　|　　　　　　　 l 　.| y　　|＿ｨ　 |　 .|
　|　　　　　　　 | 　.|.|　　 |　 |　　| 　 |
　|　　　　　　　 |　　 |＿__|　 |_＿|　　|
　|＿＿_＿＿__.|＿__（＿_ﾞ)__{_＿_ﾞ)＿|

140 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:28:24.21 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ、　　＼
　　　　　　　　　　　　（ ●）（ ●）　　　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 | ..／}
　　　　　 _　　　　　ヽ｀⌒ ´　　　　　| /　/ 　　　__　　ちょっと悪いんだけど、先生、
　　 (＾ヽ{　ヽ　　　　　 {　　　　　　　　./　/　 .　／ .ﾉ　　今、お父さんたちと大事な話があるの
　(￣ヽヽ　i　　　　　　ヽ　　　　　　/　厶-　´ ／
.(二ヽ　i　i　|,r‐i　　　　ﾉ.　　　ヽ /　　　　／　　　　　　悪いけど、あとにしてくれないかな
　　ヽ　　／　ノ　　／　　　r一'´　ー､　　￣￣￣）
　　 i 　 {　　ｲ―イ　/　　.`ー―.　､＿_　.〈￣￣
　　　ヽ.　`ｰ '/　　　/　　　　　　　　　　/＼＼
　　　　　 `ー ' ￣￣!　　　　　　　　　　|　　ヽノ

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|　　　　
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　いえいえ、私らなど気にせずとも・・・
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　娘をお気に召したのならば
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃　　　　ごゆるりと歓談など遊ばされてはいかがです
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

141 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:29:50.71 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　 ..　- ―――.-　､
　　　　　　　　　_ ,. : ´∠ニニニニﾆヽ: . ｀: .､
　　　　　　　／: . ／´: . : . : . : . ／: . :ヾ: . : . ＼
　　　　　/ : ／: . : . /:ヽ: . , ｲ: . : . : . | : . : . : ヽ
　　　　　|: /: .,＞～{!ゝゝ' '┼　z　z ,!: . : . :l : .,
　　　　　|: ヽ{ 　, - |. 　　　| ― ､　 |: . : .l:.|: . !
　　　　　|: .|:l／　　l!　　　　 l!　　　ヽ,: . : .:|:.! : |
　　　　　|: .|ﾊ　　　|　　　　　|　　　　l: . : . |/: . !
　　　　　|: .|小　　ヽ　　　　 r　　　 l: . : . :!: . :.|
　　　　　|: .|:.|: ! ィ弌ﾐ　　　ｨ弌=ミj: . : . :ﾄ､:.:,′　　私、先生のファンなんですよ
　　　　　|: .|:.|: |":::::　　　　　　 ::〃::l : . : . | }: l
　　　　　|: .|: !:.l　　　　　　　, 　　　!: . : . :|' : |　　　　春秋や先生の解説された詩経も読みました
　　　　　ヽ:l: . :｀＞　.. 　 ` 　　 .. ィl: . : . :/: ..:|
　　　　　　l: . : .|!: . :|: .ﾌ,T　 ´!ヽ:ll: . : . /: . : |
　　　　　　|: . : .l!:ィ;;´;;;;{-―-/;;;;;l: . : ./､: . :.:|
　　　　　　　 |: . : :|ハ;;;;;;;;l　　 /;;;;;;l : . /／ヽ: .:|
　　　　　　　　 |: . :. |ヽヽ;;;;;;!　 /;;;;;;;l: . /'　／ﾊ: .|
　　　　　　　　ゝ､ : |ヽl￣￣￣￣ﾉ: ｲ／　　 !: !
　　　　　　　　 |　{ヽｊ__.| A　＿r‐〃ﾐ.く　 / 　 |: |
　　　　　　　　 |　 V　/｀＞'　 l!;; l;; l;;l } /　　 ,:.:.|
　　　　　　　　 |　-{ノ＜　　　ヽ;;;l;; l;;l;!' 　　./ : |
　　　　　　 //　　　　　　　　　Vl;; l;;l;l_::.　ﾊ: . !
　　　　　　V　　　　　　　　　　};l_;l／　｀　.ﾉ: .:|

　　　　　　　　　　　　　　　　／^＼＿
　　　　　　　　　　　　　 ,ｨー‐ '⌒´ : : : : ヽ: ｀ヽ、
　　　　　　　　　　, :≦７: : : : : : : : : : : : : : :ﾍ : : : ＼
　　　　　　　　／: : : /: : : : : : : : : : :∧: : : : :', : : : : :＼
　　　 rー＜⌒＼_:_ /: : : : : : :/ : : : :}　',: : : : :}: : :ヽ: : : ＼
　　　 |: : : : l::..::..:ヽ/: :/ : : : :/ ／⌒′│j: : : ト: : : ﾍ＼: :ヽ、
　　　 |: : : : |:::::::::::' : / : : : :│: : : /　　 |:ﾊ : : |ﾊ: :l : |: : :ﾍ
　　　 |: : : : |::::::::::i :│ : : : : { : : : ,イ气ﾘﾍ : 心}: }: :|: : : :}
.　　 /|: : : : }::::::::::| : | : : : : /l: : :/{::ﾍ_∧ 　ｊ/{rｲ: | : ｈ: : :′
　　 ' :|: : : : l::::::::::{: ∧: : : /:ﾍ: 〈{ Ⅵ: : :} 　　 Ⅵ: |: / }: /　　　私も、私もなの
　　{.:::|: : : : |::::::::::Ⅳ::{ : :/ : : :Ｖ　ゞzソ　　　　＼Ⅳ ,j/
　 └┤: : : ﾍ:___／⌒l: /: : : : :| 　　 "　　rｰ┐　 }:ﾍ　　　　　あっちでお酒でも飲みながら
　　　 | i: : : : : ﾍｰ {^Ⅳ{: : : i: |　　　　　　{ .__{　厶/　　　　　楽しいお話を聞かせてくださいよ
　　　 | }: : : : : : { : : ヽ､_|: : : l: l　　　　　　／ }
　　　 |八: : : :∧ヽ｀゛＜ﾑ : : h:{ 　 _＿＿_ , く: : :│
　　　 |{　}: : /　ヽ{ 　　 }: : :|ﾍヽ、　/} : 八　} : : |
.　　　　j／　　　　　　 ∧ : ﾄ､＼　ヽ＼}　　|: /ﾘ
　　　　　　　　　　／　ﾍ: :l　＼　　 }　ヽ.　j/
　　　　　　　　　　　/ 　　ヽ{　,ｨｰ―ﾍ　　＼
　　　　　　　　 /ー､　　 f } ／⌒} 　　//}/⌒ヽ
　　　　　　　　　/⌒ヽ､ヽ　 /^＼　こﾍ　〃に⌒ /ヽ、
　　　　　　　 {⌒＼　ヽ＼{＼　＼}⌒ / 　 {　,／　/∧

142 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:31:38.47 ID:kZGc796o

　　　　　／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)　　うーん、そうか？だったら・・・
　　　　|　（●）（●）/;;／
　　　　|　　（__人__）l;;,´|　　　よーし、先生、今日は飲んじゃうぞー
　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ
　　　　| .l　_ニｿ　　　 }　　　よしよし姉ちゃん、こっち来いよ
　　　　 /ヽ､_ノ　　　 /　　　　年いくつだ？
　　 __/　　/　　　ノ__
　　/ /　　/　　　　　　｀ヽ.
　 /´　　./　　　　　　　,.　ヽ.
　ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　ヽ
　　｜　　　　　　　　｜/　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|　　　　あっ、そうそう・・・
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ　　　　申句須くん、こんな場所で先生は
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　お楽しみになられるようだし
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ　　　　　我らの方で堅い話のほうは
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ　　　　　　済ませてしまおうと思うんだが
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

143 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:33:08.56 ID:kZGc796o

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|　　　　そうそう、そうでしたな
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　　君も副官なら、上司のために
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |　　　　雑用の一つや二つ、こなさないといけないよ
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　　　先生、彼らは城の兵糧と燃料を
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.　　　　納入している業者です
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ　　これからも、これまでどおり、　　
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´　　　城の発注を任せて貰いたいと言ってきているのですが
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'　　　　　　　　なんなれば明日、検討の上で返答する事にしても・・・
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿　　　　　　
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

144 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:33:44.30 ID:kZGc796o

　　　　　　（⊃￣￣＼
　　　　　（⊃　　 _ノ　　＼
　　　　（⊃　　（ ●）（●）
　　　　　|　　　　（__人__）　　　　ふむ・・・以前からそうだったなら
　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　 |　　　　　　　 } ＼　　　別に構わんだろ
　　　　／ヽ　　　　　　 }　　＼　　よし、分かったＯＫＯＫ、ＯＫ牧場
　　　／　　ヽ､＿＿__ノ　　　）
　／　　　　　　　　.　　|　＿／
　|　　　　　　　　／￣￣（＿)
　＼　　　＼　／|　ＪＪＪ　（
　　　＼　　／　　／⊂＿）

　　　　　　　　　　　　　　 r-‐┐
　　　　　＿＿,.ｨｰマヘ／ヽ-ヘ.ヘ
　　　 <´　　／: : : : : : : : : :.ﾄ､: :ヽ:.ヽ
.　　　　＼ /: : : : : : :∧: : :.:.l: ヽ: :.＼::＼
　　　　＿/: : : : :/: :.l　l: : : :.|　 l: : : :.ヽ:.:ヽ、
　　／´:./: : : : :/: ,斗　|: : : :}　下`ヽﾄ､:ヽ:.:i
　　ｌ: : : /:./: : :./:.ｲ: :l　ヽ: :/　　ヽ:.:ﾄ､l: :.ﾄ.|　　あはははは
　　{: : /;.ｲ: : :./l/ |:./　　 }/ 　　_,_ 　V: :.l:.:.l
　　l: :.l/: |: : :/∧ l/ ,.≠= 　　　'⌒ヾ {: :.!:.:.|　　　先生おもしろーい
　　ヽ:.:l: :|: :./: : :V /　　　　　　　 }: : ヽ|
　　　}:.ｌ:.:{: :∧:.!:.∧ ､､　　 ___　　　ｲ: :.l:.|
　　　|:.l:. |:./::弋:.{::丶/）､_ (_,ﾉ ,. （＼,|;/|:|:l
　　　l/|:.:l∧:（　｀':: /,/　　下、　｀Y /^ヽ、
.　　　　'､!　ヽ　／､ヽ, ＼　i　＼　つﾉ / }
　　　　　　　　　ﾊヽ Yつ　　　　　　｀Y ｲﾉ/
　　　　　　　　　{　ヽ_ゾ　　　　　　　　｀￣

145 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:34:10.28 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　 _,..-‐'"￣￣￣￣゛`ｰ-.､_
　　　　　　　 ,ｨ'";'. _;ｒ'ﾆ二二ﾆﾆ:ｒ=‐-.､:ｉ゛｀ヽ、
　　　　　　 /　〈ｒ'"､ヽ､､:: : ::ｊ::　ｉ: ,'; ｼ:::|　　ﾊ
　　　　　　　{　 :　 |:γ"｀||｀゛｀'´"||"´ヾ､:|　:. ｉ　 }　　　ただ博識なだけでなく
　　　　　　　|　ｉ　 |' ,-‐-||､　　　,||-‐-、|　:　|　 |
　　　　　　　|　 |　 | 　　 ||　　　 ||　　　|　:　|　 |　　　　ユーモアのセンスもお持ちなのですね
　　　　　　　|　 |　 | 　　 |ｊ　　　 |ｊ　　　|　:　|　 |　　　　素晴らしいです
　　　　　　 |　 :|　.|　 __゛､　　　 ,'"__　|　.　|　 |
　　　　　　　|　 :|　 ;ｨ弐ミ　　　　　ﾁ弐ミ|　ｉ　|　 |
　　　　　　 |　 ::|　:|　　　　　　　　　　 |. |:　|,） |
　　　　　　 | 　::|　:| "　　　｀　　　　" ,|: |:　|:: :.|
　　　　　 |　 :::|　|:ヽ、　　 ‐-'　　　,.ｨ':|: |:　|:: : |
　　　　　　 |　 :::|　!ヽ:::＞‐ｒ　-:r;＜_:::!::|. |:　|:::　|
　　　　　　　|　:::λ ゛::..｀ヽ､　 "　＼｀ヽ;|/:　|::: : |
　　　　　　　|　::::::/｀ヽ､: : : ＼／｀ヽ}　　|　 ;ﾘ:::: λ
　　　　　　　V :::/'＼＼.＼: :　ﾍ. 　 /　　|　/::::::: :∧
　　　　　　　ヽ::{　　.＼＼.ヽ､　|　/　／|/::::: : : : :ハ

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ mn）（mn）
.　|　////.|　 |人|　 |　　おいおい、ちょっとした親父ギャグなのに
　 |　　　　|　 |⌒|　 |　　そんなに笑われたら照れちゃうだろ・・・JK
.　 | 　　　 |　 |.　|　 |
.　ヽ.　　 /　/　} 　/
　　ヽ　 /　/ ノノ　
　　　/ ノ,,ノ　　　 |
　　　|　　　　　　 |　
　　 |　　　　　　　|　

146 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:36:12.76 ID:kZGc796o

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|　　　大体、五十越えたオッサンがこんな小娘にモテるわけないし
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}　　　どうなってんのこれキャバキャバキャバ
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　　　先生、契約の件
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.　　　　　本当に私の方で進めさせていただいてよろしいのですか
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ　　勝手な事をして首が飛ぶのはゴメンですよ　　　　
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´　
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'　　　　　　
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿　　　　
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

147 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:39:14.08 ID:kZGc796o

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　おいおい、変奇郎
　　　　　.　|:::::::::::　　　　　｜
　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜　　　　　　　　　　....,:::´,　.貴様の仕事はなんなんだよ
　　　　　.　 |::::::::::::::　　　　} 　　　　　　　　　....:::,,　　..
　　　　　.　ヽ:::::::::::::: 　　 } 　　　　　　　,）:::::::ノ　.
　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　　　　　　（:::::ソ:　.
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　　　　　,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: ＼ -―,――ノ::ノ――
　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　私の仕事は飽くまで貴方の補佐
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　　そして護衛です
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼　　そして私の名前は申句須です
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

148 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/30(土) 23:42:43.24 ID:xH3HdM6o

>>138
ゆーちゃんが発育いいって…古代中国はどこまで賓乳パラダイスなんだwwww

149 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:42:43.48 ID:kZGc796o

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　　だったら、自分の仕事をしたまえよ
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}　　　　　私が言った通り、契約をしなさい
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }　　　　　それが君の仕事だろう
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　　やらない夫先生、本当によろしいのですな
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　　こんな事をすれば中都は・・・いや魯は
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼　　蜂の巣をつついたような騒ぎになりますぞ
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　__ ＿ __ 　 .ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　` ｰ‐ ´　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

150 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:45:39.76 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　 , --────-- ､
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　　　 l　　　　＼
　　　／　　　　　　　　　　　　ノ::::::::::::::::::::::.＼
.　　 / 　　　　　　　　　　　 _, -'´:::::::;;;;;;;;;;;;;;::::::　＼
　　｜　　　　　　　　　／／￣＼＼:;;;;;;:／／￣＼＼
　　.｜　　　　　　　　｜　|.　○　.|　 ,|:;;;;:|　|.　○　.| ｜
　　　|　　　　　　　　　＼＼＿／／::;;;;::＼＼＿／／　　　　やりたまえ、徹底的にな・・・
　　　.|　　　　　　　　　　　　　,／　　　:::|::　　　＼
　　　 |　　　　　　　　　　　　｜　　　｜　　　　｜
　　　 |　　　　　　　　　　　　｜　　　｜　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　=二=二￣
　　　 .|　　　　　　　　　　　　＼＿＿／＼＿＿／|　　　　　　　　　 ,. ,._　 ,.-,.､　　　　　　-=二＿ニニ
　　　　|.　　　　　　　　　　　　　トエエエエエイ　 |　　　　　　　　 //　j / /　ﾉ　　　　　-=ニ_￣
　　　　.|　　　　　　　　　　　　 '.{ 　　:l　　 }/　/　　　　　＿＿ﾉ｀-/ﾉ　`ﾂ　　　　　＿＿ﾆ＿二＝
　　　　 |　　　　　　　　　　　　 .{　　:l　　 }/ ）　　　　　//　 //　_,_{￣/￣￣￣￣/^/;;'´￣￣
　　　丶　　　　　　　　　 .{　　　　}　 l　　　　　ヾ､＿/　　/＿i＿＿＿＿__i_ヾ:;'
　　　　　＼　　　　　　　　　､`ｰ一一 '　)　　　　　　　/　-=j"　 ,_/
　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　/ ,.--､　　　　/ 　　/　　./
　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　／　}ヽ　＼　ノ　　 _}　　/ ＼

　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　 .　_r´―――-､: .｀: . ､
　　　　,._r´.´: . 7: .￣:￣: ﾏ: . :∧: ＼
　　　／': {: . : ._⊥ﾑ～ z vﾊ: ./　 ',: . :'.,
　　 ,.'ﾊ: . /ゝ'　　　　l}　　　　!:{　　 !: . : .,
　　/:{: ヽｲ　　　　　　|　　　　|乂_oﾉ: . : . ,
　　{:.lヽ{　l! 　 , 　ゝ┼ - 一１ : . : |: . }: . !
.　　N: . !　|,ノ　　　|　　　　|: } : . |: ./: . |
　　　|: .ﾍﾍ　　､　　　〃　　 !/: . :.|:/: . : |　　　や、やだ・・・
　　　|: . : '.,　　　　　　 v弌＝ﾐ: . : .:!'-､: . |　　　先生、怖い顔・・・
　　　 ,: . :ハｨ≠ゝ　　　　::::〃: . : .,　ﾉ: .:|
　　　V: . :ﾊ:::::::　　　　　　/: . : . /ｰ': . : :|
　　　　 ',: . !.ﾍ　　　ﾏ_ ﾌ / . : . /: . l : . : |
　　　　　V:.!: . :≧rｭ.―‐ '/: ./／ヽ: .|: . : .:|
　　　　　 Y|: . : .i´／ﾌヽ:./.:／;;;;;;ハ .|: . : .:|
.　　　　 N: . : .:l､　　　}〃ﾆﾐ ;;;;;;;;; ',:l!: . ::.|
　　　　　| : . : };;＼　ﾉ-‐- ､;;;ヽ;;;;;;V : . : !
.　　　　　ル1:ｲヾ､;;/　　　　ヽ;;;;ヽ;;;;', : . : l
　　　　　　ﾚﾍ ;;;;/　　　　　　ヽ;;;;ヽ;}: . : :|
　　　　　　　〈　ヽ{ 　　　　　　　ヽ;;;;;!: . : :|

151 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:49:23.31 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,　-‐　￣ ‐=ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　_,　-‐　￣‐=ﾆ二ﾆ=-　_,　-‐　￣
　　　　　　　　　　　　 / 　　　　　　ヽ　　　　　　　,～'_,　-‐　￣`ｰ-----― '
　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　丶　　　　_,～'_ｯ'-
　　　　　　　　　　　　|　　　　　_ノ　（ ●）　　.厂
　　　　　　　　　　　　i　　　　　（ ●）　　!　　.⊃　　　もういい、娘さんたち、私から離れなさい
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　（__人_） /〉
　　　　　　　　　　／∧ 　　　 ,.<))／´二//⊃　　　　いくら親のためとはいえ、
　　　　　　　　　／ : |　ヽ　　/ ／　 '‐､二ﾆ⊃`　　　　自分の体や心はもっと大切にしなければならん
　　　　　, -‐'´: : : : :l　　丶ｌ　　　　´ヽ〉: : : : ＼
　　　／: : : : : : : : :|　　／_/　　　 __人〉｜: : : : :|
　　｢ヾ: : : : : : : : : :l_／:_/ヽ. 　 /´　　　 | : : : : :|
　　〈＼ : : : : : : : :,、: :/´∨/`ｰ'〉　|＿|　｜: : : : :|
　　　!: : :ミヽ: : :／ `ｙ′.: ',ゝ､_/　　　　　l: : : : : :|
　　　! ⌒ヽ: : : :.ヾ／: :／/: : : :|　　　　　 l: : : : : :|

　　　　　　　　　　　　　　　　　 __
　　　　　　　　　　　　　　 ,ｨ:ヽ_,ノ:.:ヽ､___,ｨ':ヽ._
　　　　　　　　 _＿ _,.ｨ'/: ::/:ヽ: : : :ﾊ::/:|::.: :ﾍ:｀ヽ.__
　　　　　　　　 /:.:γ´::/: : : : : : : : : :: :|: : : : : :∧:::.:}::ﾊ
　　　　　　　　ｊ: : ;'{: ::/: : :/:: :/|:: : : :ｉ:.:|､:: : : : : :ﾊ:.:|:. :}
　　　　　　　　|: : ::|::/:;: :.:j:: :/　|:|:: : ||::|'|:.:|:: :ｉ:: : :ﾊ:|:: :|
　　　　　　　 |:|: ::!/:/: : :|-/-‐ ||:: : |ﾚ'-l‐|､:.:|::. :: :|!:. :|
　　　　　　 jﾉ: :::7': : :/|:/__､　|!:: :/　,_|;/_V:|:: :|: :|::. :|
　　　　　　　ノ: : ::ｉ|: : ;/ｉ,ｨﾁ:弐､ｊ;／　,ﾁ心､.ﾊ::.: :ﾄ､|:: :ｉ|
　　　　　　 ´7: :; :||.;ｨ: ::|､ V::;|　　　 |:::;ﾘ,,'ﾊ::|:.:/::: : :.:ｉゝ　　ちょ・・・せんせい・・・
　　　　　　,ノ:_;人:ｉ{､|: :.:|:.゛￣　　　｀　￣゛ {::::ｊ;/::::::ｉ::.:.:|　　　どうしたの？
　　　　　 ''"´　　｀゛|: :::ｉ|ヽ、　　 {_,ﾌ　　 ,ｨ:::::lﾘヽ､:|＼:|
　　　　　　　　　　　 |: :::ﾘ　　＞‐ｒ:-r‐'"´ |::: :|　　 `　 `　　　なに言ってんのか分かんないな～
　　　　　　　　　　　 |: :/　／　 |､_＿_,〉＼|::.:/
　　　　　　　　　　　ｊ;/／　　　 |　　/　　 |;/､
　　　　　　　　　　 /'二二ニﾆ|　/ﾆﾆニ二;〉
　　　　　　　　　　　/,ｲ"＼￣￣,ｒ'ﾌ´￣￣,,ﾌﾊ
　　　　　　　　　 //::{‐-,､:`,ｒ‐ﾉ .'＾Ｙ,) _,ノｉ　∧
　　　　　　　 /'´::/　 _,/゛､ゝ､_,シ´＜　|:.　ﾍ、
　　　　　　　　　　￣/　〈｀ヾﾐ三彡〉ヽ;〉::|::.　ハ

152 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/30(土) 23:51:22.66 ID:g.3FRKg0

ん？　やらない夫先生の本領発揮か？

153 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:53:19.81 ID:kZGc796o

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|　　　　先生、娘がなにか無礼を？
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ　　　　何をしている、ゆたか
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　先生に謝りなさい
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ　　　　　先生、どうかご機嫌をお直しくだされ
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ　　　　　なんなれば、もっと油の乗ったプロの女を・・・
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|　　　　
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |　　　　娘が無礼を仕りました、お許しくだされ
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　　先生、あちらで飲み直しましょう
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |　　　　
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

154 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/30(土) 23:57:28.75 ID:kZGc796o

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）　　　　　　お二方よ、もういいのだ
　　|　　　　（__人__）　　　　　　私は若い頃貧しく、色んな商売をやってきた
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　　物を売るということはとても難しい事だ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　　そこまでの大商人にのし上がるまでは
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　　　　相当な苦労を重ねてこられただろう
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　だが、だからこそ、あなた方ならば、
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　本当に物を売りたいならばどうすれば良いか
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!　　分かっているはずだ
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|　　　　な・・・何を急に・・・
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　　私どもは別に・・・
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

155 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:01:21.56 ID:dKCFXqYo

　　　　　 l 　＼,ヽ　／　　　＼／
　　　　　 l:　　 ,,| Y　　　　　/　 ~ '' ‐　,,_
　　　　　　　 l　／　',: i　　　　/　　　　　　　~''‐ ､,
　　　　　　　 l,/　　　', i　　／　　　　　　　,.〟 '"´',~''‐ ,,,
　　　　　　　 .l′　　　',',／　　　　　　,〟"　　　　 ',　　 ~ '' ‐-　　、　,,,,,,,,　　やらない夫先生は赴任が決まった折、すでに
　　　　　　　 .i~''‐､, 　ﾞ　　　　　,.〟"　　　　　　　.',　　　　　　　　　　　　　　前年度の帳簿を全て頭に叩き込んでおられる
　　　　　　　 l　 ).　ﾞ''-､,　　,〟'"´　　,-ー――┐　 ',
　　　　　　　.l　/',　 <　 ~Y､　　　　く　　　　 .／　　 .',　　　　　　　　　　　　　貴様らの納入する物品は品質はいいかも知れんが
　　　　　　　lﾞ /　',　＼_,'　~/i＼　　　'　-　'~　　　　　',　　　　　　　　　　　　いささか、利益を上乗せしすぎなのがいけないのだよ
　　　　　　.,' /　　',　　　　 /:i:　＼　　　　　　　　　 ,　>,
　　　　 .／／　　　ヽ､＿__/ /　　　＼＿,,,　-　''　"　,,,j ',
　　　.／／　　　　　　',.　　/　　　　　　　　　　　　　　) 　',
　 .／ ''　　　　　　　　 ',　　(､　　､　　　　　　　　　 ∠,,;;;　'.,
　<'　　　　　　　　　　　',　　　 ~＿＿＿__,　　　　　　　　---＼　　　　　 __
　　＼　　　　　　　　 '., 　　＼,,,,,,,〟" 　　　　　　　,〟　 .／>'''r''i""""
　　　 ~ '' - ,,　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　,〟"　,〟"／　　＼i
　　　　　　　　~　" ''　――-＼　　　　　　　,〟"　　,〟"　く_,,_　　　)|,⌒ヽ-
.　　　　　　　　　　　　　　　,,,／ﾞ' ,__,,,,… '___,　〟;;"- ﾞﾞ⌒i 　r-;)　　/ |[⌒'''--
　　　　　　　　,, -'''''⌒'''''''ﾞﾞ　 ,,,,,,,,,,,Y＼~|┌…''ﾞ-－フ ,,,,,,)　 |　　／／""''''
　　　　　　　　　 /／- '''""""　　　 |　 | | | /ﾞ, --''"　＼__／／／

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ　　　　
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　そんなことは・・・
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ　　　　　やらない夫先生、これは何かの誤解です
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ　　　　　それとも何ですか、我らの付け届けが
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ　　　　　少なかった事がお気に召しませんでしたか
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

156 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 00:03:04.37 ID:7JIBk7so

あれ？
ＪＫって商業蔑視って印象があったけど、商業への理解あるのか？

157 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 00:03:24.40 ID:h8hdldU0

賄賂と接待はいまだに支那社会を蝕んでるからな・・・

158 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:06:07.95 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_,,＿、
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,,,―‐'""　　　｀~ﾞ'‐,i,,,,、
　　　　　　　　　　　　　　 ,／｀　　　　　　､,＼, `'ﾐ''‐,、
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,i´　　　　　　　　　　　｀'',＼ﾞ'i､＼
　　　　　　　　　　　　 ,/　　　　 .,,,,-----,,,,,_　　　ヽﾞl.,lﾞ｀'i､.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 lﾞ　　　 .,ｒ'"　　　　　　｀'''-,,,,,,,,!'"　　│ﾞl
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　|.|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　.|　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 ,lﾞ
　　　　　　　　　　　　 |　　　.|　　　　,,,,,,,,、　、　　　　,,,,、 │
　　　　　　　　　　　　 | ._,,,,,,, ヽ　　　 ."ﾞﾞlllllﾞl、　 .rll|,i´　 ...lﾞ
　　　　　　　　　　　　　　 |/.,,,,,.│ﾞl、　 'l'llﾞﾞﾞﾞ･,,r　　.,!'l.・.ﾞ.ﾞi､ .|_　　　　ま・・・まさか我らの首を？
　　　　　　　　　　　　　　 ||｀.|, ﾞ.|　.|　　　｀ﾞ''llﾞ~　　 .|　￣ .,lﾞﾞi､
　　　　　　　　　　　　　　ﾞl|、|ﾉ | 、|　　　　　　　 |　　　,lﾞ./｀
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞﾞl,.ﾞ‐ ﾞlﾐﾉ　　　　　 .i､　　 .ﾞl　　./,/　　　　　いくら欲しいのですか
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞl＼　、　　　　 ._,,,-―,,,,,/ﾞ'i､ .|"　　　　　　時間は掛かっても、必ずや我らならば
　　　　　　　　　　　　　 |　`'│　　　　 .ﾞl|ﾆ,,,,,,,,,,,-'" │　　　　　　ご期待に沿えるはずです
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 ,ﾞl　　　　　ﾞヽ,,,,,,ノ　　 /
　　　　　　　　　　　　 ,,|　　 .|.ヽ　　　　　　ー、　　lﾞ
　　　　　　　　　　　　 | |'-,、ﾞl、`ヽ.i､　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　 __,,-| ｀ﾞ''ﾐヽﾞl、｀' li､　　　　　　,（
　　　.ｰ'''''''''''''''''''''"ﾞﾞﾞﾞ｀　　|　　 `-,,,,'‐､,,,,,ﾞ‐'---‐r‐'',,r＼,,---ｰ'ﾞﾞﾞﾞﾞ''''''''''''''"ﾞﾞ/)ﾆ'ﾞl'"''、
　　　　　　　　　　　　ﾞl、　 .,,,_ ｀ﾞ'-､,,,,ﾞ'''r‐‐,,,-'ﾞ, |　　 ,,、　　　.,,-｀　　.,/r,/,/／｀`-、
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、 l、ﾞ'ｰ-,_　│.|　lﾞ .／ |　 .,lﾞ　　　 ,／　　　（,,,,二,i´　　　ﾞ''-,、
　　　　　　　　　　　　　　＼ﾞﾞ'ｰ-,,,lﾞ　.| ,! │ }-,!" .,i´　　.,／　　　　　　　 │　　　　　　｀'i､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ'ｰ-,、　　 | |　|._,／　│　 ,／　　　　　　　　　,lﾞ　　　　　　ﾞi､

　　　　　　（⊃￣￣＼
　　　　　（⊃　　 _ノ　　＼
　　　　（⊃　　（ ●）（●）
　　　　　|　　　　（__人__）　　　　まだそんな事を言っているのか
　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　 |　　　　　　　 } ＼　　　私は地道に商売をやれといっているだけだ
　　　　／ヽ　　　　　　 }　　＼　　首まで取ろうとは言わん
　　　／　　ヽ､＿＿__ノ　　　）
　／　　　　　　　　.　　|　＿／　　これは前任者の責任であって貴様らの罪は問わん
　|　　　　　　　　／￣￣（＿)
　＼　　　＼　／|　ＪＪＪ　（　　　　　だが、これからも同じとは思うな
　　　＼　　／　　／⊂＿）　　　　　それだけだ

159 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:09:22.36 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ　
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　　・・・うう、それだけ、とは・・・
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ　
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　　もう下がってよいということだ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　ああ、待ってくれ
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　もう一つだけ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

160 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:14:13.25 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）　　　君たちの娘さんは、親想いなイイ子たちだぞ
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　それゆえこんな事までしたのだ、大切にしなければいけない
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　そして娘さんがた、お父上たちは、君たちの
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　　生活を想うあまり、少し道を外れてしまっただけだ
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　　　これから中都は変わる・・・
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__　親子ともども仲良く暮らすようにな
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!　　　　
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ　　　　　　むむむ・・・
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ　　　　　　・・・な、なんと言ってよいのか分かりませぬ・・・
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ　　　　　　　失礼いたす
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

161 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:18:41.75 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　　
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.　　　　一罰百戒の意味で、彼らの首を飛ばしてしまっても
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、　　宜しかったのではありませんか
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ　　
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´　　それに、野放しにしてしまっては、どんなところで
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}　　　　　　復讐されるか分かったものではありますまい
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'　　　　　　
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿　　　　
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　先ほども言ったと思うが、
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　これは全て上に立つ者の責任だ
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　　領民が恥知らずになるのも、
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　礼法を遵守するようになるのも、
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　全ては、上に立つ者がどうさせているかに
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!　　掛かっているのだよ
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

162 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:20:56.79 ID:dKCFXqYo

しばらくして・・・

　....::.:|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::: : :: : ::
　....::.:|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :《》: :《》: : : : : : : : : : : : : : : :
　....::.:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.､t''T叮了丁丁Ti￢-､　　　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　　 ,.<ヽ>‐ ´ ||￣||￣||｀＾''く,r｀>､　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　 .,心>ｲ'__||＿||＿||＿||＿||__ヾk,. ﾍ　　　《》　《》
　.....:::|　　　;; : .　.　　　　,　;..　　　ム,.//'￣||￣||￣||￣||￣||￣||;V‐''',　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　 |ﾆ:!;{_||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,lYﾆl　　《》　.《》
　.....;::|　　　　　　　　;::. .　　　　　 ├'"!´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|''r┤ 　《》　《》
　.....:::|　　　　　　　　　　　　　 |-ｰ||］|＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》.　《》
　.....:::|　　　　　　　　　　　　　 |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　　《》
　.....:::|　　　　　　　　　　　 `　; 　 |-ｰ|_,||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》　　《》┨
　.....:;:|.　` 　.　　.　　　　　 ., 　　 |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||［|ｰ-|　　《》　　《》
　..::::::|　　　　　　　　　　　 .　;　'　 |-ｰ|_,||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》.　《》
　.....;/|　　 `;　　　　　　　 .　 _, ,..-‐|-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　《》
　.....:l i.　　　　 .,　　;..　.　._ "__,|..-‐'|-ｰ||］|＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》　.《》
　.....;:ｌﾉ.　;　'　　＿,,..-ｰ.'"l_. ._ l,..-‐; |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　《》

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|　　　　楽頎将軍、居られるか
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

163 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:24:35.14 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ _ﾟゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼ﾟｲ/　
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/　　　　おお、市場の元締めじゃねえか
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'　　　　　
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !　　　　　今夜は新城主さまの歓迎会だろーが
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′　　　　こんなところで油売ってる場合じゃねえだろ
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕
＿＿＿＿＿,,l: : : :.′. . .　._/: : : : :小!
圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : : : : : : :/小!
圭圭圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : :// |:i|、
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ｋ､〈/ ::ｊ:||圭≧;､、

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|　　　　いやあ、まいった・・・今度のはかなりの堅物だよ
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　　なんというか、もう、金や女で釣るのは無理なようだ
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

164 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:28:11.55 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ　　　くっくっく・・・
　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ　　　そうかよ、なら俺たちの出番だな
　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{
　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝
　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　　　おい、てめえら起きろ
　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　　l ヽへヽ　　　　 |└┘｜
　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　 ∧｜　Vﾍヽ　　｜　　 |
　　 ∨ﾍ　　　　　　　 /　　　 / ｛ |　 ,≧ヤｌ　　|　　 ∧　　　ちょ・・・なんなんすか
　　　∨ﾍ　　　　 /　　 / 　ｨ　/　｛ |ｨ分　l | |　　l　　 ′
.　　　 ∨ﾍ　　　/　　 /_／ / /　 // -‐ '´リ｜　 |　　∧　　　　今日、転んで肋骨折れてるって
　　　　 ∨ﾍ　　｜　乍!`ｱ／＼//　￣　　_ノｨ　ﾊ　ﾊ　∨　　　言ってるじゃないッスか
　　　　　＼＼　l　 /￣彡´　／ﾍ　　　　　ﾑ∨　 ′　 ∨　　　　 ,. ─ 、　　 /
＼　　　　　 l＼＼｛￣　　　〃　　　,　　　　∧V　 /　　　 ∨ 　　 { ｆ⌒i }　　／
.￣＼　　　　＼＼｀ヽ　　　 /　　ヽ {)　　　 ∧V　 ,　　　　＼　　ゝニﾝ　／
.　　　＼　　　　ヽ､ヽ､≧=-　　,_　-‐_'ﾆ}　∧V　 / 　　　　／∧ 　　　／￣￣
　　　　/｀　　　　　ヽ､｀丶､　 {にﾆ彡´　/ V　 /　　　　　 V　 ∧＿_,／｀　　＿
　　　　ヽ　　　＞　 _　　　 _ ＞　＿／￣／／|　　　　　 ∨ 　 |　 |
　　　　__|　　　　　　　≧ｚ　＞　三三.／／　｜　　　　厂|　|　

165 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:33:42.22 ID:dKCFXqYo

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|　　　　無理を言ってすまないが・・・
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　　このままでは、君らに払ってる慰労金も
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |　　　減額を考えなきゃいけなくなってくるよ
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|　　　　聞くと見るとでは大違いのなかなか、豪傑な新城主だが・・・
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|　　　　ちょっと、脇腹の骨の一つも折って、
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|　　　　考えを改めさせてやってくれんかね
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

　　　　　ｨ / 7"´'´ ´ `ｰ'ｰ'´￣｀ヽ､
　　　　/ / /　　　　　　　　　　　　　＼
　　　/ l l　　　 /　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 1 ヽ　　　l　　 /　　　　　　　　　　　　i
　　　ヽヽ.,,r' i |　r（　　　　　　_,,,_　　　　　 }
　　　_７'　ヽ lヽヽヽ　　　,.ィr-　ヽ　　　 !'
　　l´　　　ｨ,.=‐｀ｰ`ー '"´　￣｀ヾ　　　　ヾ
　　!　　　 f　　　　　　　　　　　　　 !　　　　ヽ
　 1　　　 l　　　 _　　　　　{　　 } 　　　 !　　　まかせときな・・・
　ヽｰr　 !　　　 _　ヽ_　　_,_ィ_　　 l　　　　,ｲ
　　ヽ7　l　-‐_''o_ゝ　　r'ヽ┴'‐`　　}ヽ-､_ﾉl
　　　　ゝ-!　　　　　　　|　ヽ　　　 !r　 l /　　　　　明日の朝にゃあ、あっちの方から
　　　　l　-l､ヽ　　　 r'_ ヽ　　　r'　　,l､l　 !'　　　　　　市場に発注に来るようにしといてやらぁ
　　　 ! ヽl　 !　　　　　＿＿,　　　 |ンｲ-,
　　　　ヽ　!　　　rｰ'´― '"´　　　　l／　/　　　　　　伝票用意して待ってな、迷惑料も上乗せしてな
　　　　　｀!ヽ　　ー― ''　　　　　 ,ｨノ 7
　　　　　　ヽヽ　　　　　　　　　／　!- 'ﾉ
　　　　　　　ヽl＼　　　　　／ r'　 !／
　　　　　　 !　ヽー― '´　ﾉ　 ,.!､
　　　　　　　　l'ゝ､_ ｀'　__,.. -‐_,ニ- l
　　　　　　　ﾉ- ､　7'',´ r ''"´,.-‐i二!
　　　　　　　ヾ--/././ ヽ'､　ヾ‐≡ン'ヽ

166 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:36:06.67 ID:dKCFXqYo

その夜更け・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　］皿皿［-∧-∧､
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿_∧_／＼_|,,|「|,,,|「|ﾐ^!､
　　　　　　　／三三三三三三三 Π . ∩　 |'|「|'''|「|||:ll;|
　　　　＿＿|￣同￣同￣同 /￣￣∧￣￣￣￣∧￣＼
...　　_/＿＿|==／＼＝＝＝ﾊ,￣￣|「|￣￣￣￣|「|￣￣|
　　/_| ﾛﾛ「￣￣￣￣￣￣| |　田 |「|　田田　|「|［［［［|
　　|ll.|ﾛﾛ /|.l⌒l l⌒ｌｌ⌒l l´| | 　　|「| 　　　　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ､
　 /〃￣ /::|.|　,,||　,;:'ﾞﾞ｀ヾ,,.| |　田 |「|　田田　|「|:::::::::::|
　 |　|　　|　:|.|,;ヾﾞﾞヾﾞﾞﾞ'';;,,:::ヾﾞﾞヾ''""``ヾ;;,,""~｀ヾﾞﾞ`ヾ､´ﾞﾞヾ"

　　　　　　　　／　　　> ､l＞――………‐-　 _　　 /V　∧
　　　　　　　　　　〈＼　／V ∧　　　　　　　　　　　｀　くム/ ∧
　　　　　　　　　ﾏ ∨　　V　ﾍ　　　　　　　　　　　　　 / /＼ /
　　　　　　　　　　 /lﾑﾑ　　｜　 |＿＿＿__　　　　　　　 !｜　∧
　　　　　　　　 |　　VＶ／　／ｲ/ |/｜!　￣｀￢､-､_/-| ∨｜
　　　　　　　　 |　　ﾞﾆｴｴｺ lﾑl'≧l､_l∧ヽ　 l//__ｊ、 l＼>┤ |　　　やらない夫とやらも
　　　　　　　　 |　　｜|｜| ｛ｆ弋ｔッﾑﾄヽ}　lｲ在ャk∨::::Hxl　l　　　気の毒な奴ですね
　　　　　　　　　 V　　 |｜|_|_､≧￣　　　ノイ ´`ﾆ".ｨ/:::::/ /,'V
　　　　　　　　　　　V　｜＼ヽヽー　　　　　 |　　 -=/:::::/ ///　　　　　ちょっと生真面目なだけで
　　　　　　　　＼ / へｌ_|_| 　　　､丿　　 /:／／//　　　　　就任早々、楽ックンに睨まれるとは・・・
　　　　　　　　　　　　 /「「 Y_)＼.＼　ｔ―---ｯ　　/::|∠ ､ｊ/
　　　　　　　　　　 //_ｊ＼ｆヽ. ヽ　≧｀三三 ==彡クｒpｸ
　　　　　　　　　 V　ｊ　丶ｿ　ﾉ　　　￣￣￣￣{∠i／
　　　　　　　　　　　__ｒｆム　　　|「＞　＿＿＿　ィ「
　　　　 _,,.. -‐　'"´　　∧ ＼　 ||　　　 |　　　　　ムY^ヽ _
　　 ‐<　　　　　　　　　 ∧　 ≧i､　　　|　　　　／ ||∧∧　｀"''－,,_
／　　＼　　　　　　　　　 V　　　`'　 ┴―　'´　__||__」　!　　　　　｀i‐-,,_
　　　　　ヽ　＿ｒ=＝　　￣∨　　　　　　　／　||｝ | ┼＝＝=　　｜　　＼

167 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:39:45.76 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ　　　　いやあ真面目かどうかは分からんさ
　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ　　　今頃、中都の女の味見をしてやがるかも知れねえぞ
　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ　　　とにかく、見つけたら、ウダウダ言う前にフクロだ
　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　　なるべく殺すなよ？
　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝
　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　　　
　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃　　
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　　l ヽへヽ　　　　 |└┘｜
　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　 ∧｜　Vﾍヽ　　｜　　 |
　　 ∨ﾍ　　　　　　　 /　　　 / ｛ |　 ,≧ヤｌ　　|　　 ∧　　　　　あのー、俺マジで体調悪いんスけど、
　　　∨ﾍ　　　　 /　　 / 　ｨ　/　｛ |ｨ分　l | |　　l　　 ′　　　　　行かなきゃダメッスか？
.　　　 ∨ﾍ　　　/　　 /_／ / /　 // -‐ '´リ｜　 |　　∧
　　　　 ∨ﾍ　　｜　乍!`ｱ／＼//　￣　　_ノｨ　ﾊ　ﾊ　∨
　　　　　＼＼　l　 /￣彡´　／ﾍ　　　　　ﾑ∨　 ′　 ∨　　　　 ,. ─ 、　　 /
＼　　　　　 l＼＼｛￣　　　〃　　　,　　　　∧V　 /　　　 ∨ 　　 { ｆ⌒i }　　／
.￣＼　　　　＼＼｀ヽ　　　 /　　ヽ {)　　　 ∧V　 ,　　　　＼　　ゝニﾝ　／
.　　　＼　　　　ヽ､ヽ､≧=-　　,_　-‐_'ﾆ}　∧V　 / 　　　　／∧ 　　　／￣￣
　　　　/｀　　　　　ヽ､｀丶､　 {にﾆ彡´　/ V　 /　　　　　 V　 ∧＿_,／｀　　＿
　　　　ヽ　　　＞　 _　　　 _ ＞　＿／￣／／|　　　　　 ∨ 　 |　 |
　　　　__|　　　　　　　≧ｚ　＞　三三.／／　｜　　　　厂|　|　

168 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:42:58.22 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　先生、いつになったらお休みになられるのですか
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　ヽ_　　＼
　　　　　　　|　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　.　|　　　　（__人__）　　　　先に休んでくれて構わんよ
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　いろいろとやりたい事があるからな
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　　いよいよ、私の学んできた学問が
　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　世の中の役に立つときが来たのだよ
　　　　　　_,,,,ノ|､￣／/／/ ＼、
　　_,,..r''''"/　|　＼`'／　 /　 | ￣`''ｰ-､　　　疲れなんて吹き飛ぶよ
　 / 　　 /　 |　／＼　 / ／　　　/　ヽ
　ﾉ　|　　＞　|／）::::/＼/　＼　　ノ　／}
　{ 　 |　{　　 | ,r":::ヽ　/ 　 /　　/　// ハ

169 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:44:56.26 ID:dKCFXqYo

　　　　￣/￣/￣厂: : /: : / : ハ: : l: : l : : : : ､: ヽ: :ﾄﾆ＝-: :ヽ: : : :　＼　　/
.　　　　 /　 /　 /:/: :/l: : :':／、ヽ: :､: :､: : : : :ヽ: ｌ! レ＼: : : : : !: : 、　| 丶/
　､＿__/＿/＿/ :ﾚ彡ﾍ : {＝ﾐ＼　ヽi ､:ヽ: : : : }!:Aﾅ＝ミT: : : :|:､: :ヽ｜
　ｌ　　|　　|　 |: : |ﾍ{　ヽ:lｳh　＼＼　　ヽｌ : : : ||ﾅiｳh　ｊﾊ: : : ﾊ:ヽ-　|
　ｌ　　|　　|　 |: : ｌ　 i､　弋ﾂ　　ﾄヽﾝ＾ｿ,|: : : :ﾊ弋ﾂｨｯ ,' : /: :}T 　 |
　ｌ　　|　　|　 |: : 丶ゞ=‐----‐彡／ｒ' - i: :／＼二¨¨´ ﾉｨ: :ヽ/ |　　|　　　オラァァァッッ
　ｌ　　ヽ　､　|_: ＼＼　　　 "´　´　　　 / ﾍ　　　　　／´∧ ト:≧　　|
　ｌ　　　＼ ` ､｀､:`≦＿_,　　　　　　　　　丶　　　　　ﾊ　`Ｔ　ｌ　 !　　　　やらない夫、でてこいやッ
　ｌ　　　　　｀　､` ､｀　､‐ ´　　　　　　　　 , 　　　ハ　　l　 !　｜
　/　／￣＼　　 `!　`!　ﾞｌ　　　　　　　　,.　　ノｊ　　　　/___l＿_l　 !、/
./ 〃｀ｘ､　ヽ､｜　ｊ　｜　　　,. ＿　　　　　 ,　　　 /　　ｊ　 l　　∧
､　{（）丶ヽ丶　￣＼＼＼　〃‐-- ｀二二i{　　ｲ― /―/　 /Lｌ|
　ヾ　　　丶へ　　　　l　l　 l　 {　　　　　 ∨　　//　 /　 /　 /　　|
＼丶　　　 - ヽ　　<　ヽ　｀ゝ _　　　　 /　　//´／￣へ .ｲ　 /
､　＼丶　　 {　 } l　　「＼　丶､　　｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´　＜　／/　 ∧

　　　　　／￣￣Y￣￣＼
　　　／　　ヽ,_.　　ノ　　＼
　　（●）（● ）　（ ●）（●）
　　（__人__）　　　　（__人__）
　　　{｀⌒ ´　　　彡　｀ ⌒´ﾉ　　　ん、誰か私を呼んだかね
　　　 { 　　　　　　　　　　 }
　　　 { 　　　　　彡　　　}
　　　　ヽ、　　　　/　　ノ
　　　　　　 .ﾝ　　　ヽ
　　　　　／／　　　 |
　 (⌒二_／ |　　.　　|

170 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:46:39.63 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　先生、侵入者のようです
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　　避難してください
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　＼　　＼
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　（__人__）　u　　|　　　避難するって言ったって・・・
　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　{ 　　　　　　　|　　　どこに？
　　　　　 { 　　　　u.　/
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

171 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:51:17.22 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　M.:i　,′ ,′　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､V .:i　.i:l:;′　　　　　,.ｨ'" ´　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　i:|.:.:l:l; 　　　　　,ｨｲ彡三ミヽ　　　　（ﾉ)
　　　　　　　　　　　　ヽ　､ﾄﾄ､iﾄﾄ､.:.:.:.:.:.,:ｨｲ彡'"￣｀`ヽ　　　　　 (
　　　　　　　　　　　`ヾﾐﾐ斗'´｀ﾞﾞー'"´　　　　　　　ﾞﾄ､:.:.　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　jミﾐ;;l　　　　　　　　　　　　　ミﾐ､.:.:. 　　 v′
　　　　　　　　　　　　　 j .:.:;;;l　　　　　　　　　　　　',:.. ミﾐヽ.:.:.　　 j!
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､.:.:.:.l 　　　　　,′ 　_,,. ｨ.　ミﾐハ.:.　 .:ﾉ　　　新任が調子こいてっと
　　　　　　　　　　　　　　 `ミﾐヽi　　　　　〈　,.ィ´･_ノ　　ミ!ﾍ !.:.:;.ｲ　　　　ケツ蹴り上げて都まで飛ばすぞオラ
　　　　　　　　　　　　　　　 `ヾミﾐ; ＜・_ﾝ:;.　 .:::´￣　　　　ﾐ!リ !.:.彡j
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `い~´　 .:.:;;　　　　　 ,:′　　ﾉｨ彡j　　　　　やらない夫、出て来いッ
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ぃ　 .:.:.:;;i 　　　　 {;:　　rｲｨｲｯﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀:ヽ.:.:. .`ｰ'´　　　　′　j　ﾚ'ｲﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',.:.:.　,. -…一　　　,.ｲ.: .: .「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､:.　　´￣　　／./　. :. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ､　　　　／.:.:./　 .: .: .L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いゝ--‐'´ .: .:/　　　　　Vﾊ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .ｨｲﾊ. 　　　　′　　　　　 l |::::.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／.:.://´　 ',　`ヽ　　　　　　　| |:::::::::::.`丶､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　　　　先生はここには居られんよ
　　　　　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i
　　　　　　　__　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　　　　貴様はここの守将だな？
　　　　　　_/∧_　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼　　
　　　　　//´¨｀｀ﾍ／ ´　　　）ﾍ　　　__ ＿ __ 　 .ﾉｿ　　　　　＼　　就任式にも顔を出さず
　　　　|:γ⌒ヽ | 　　　　　　ゝト　　` ｰ‐ ´　ｲ）　　　　　　　）　今頃のこのこ現れるとは・・・
　　　／i! ゝ__.ノ i!＼　　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　[.] i! `''(_)'" i! [.]　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"　　　　　そんなに胴体と離れたいのかね、その頭は？
　　　[.] 7￣￣￣ヾ[.].　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　　ヾi!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i!ッ-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
　　　　 i!l;;;;;;;;;;;;;;;;;l.i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　　　　 i!l ・　　・ li!ﾗへﾆ二｀ヽ;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼
　　　/´i!l　,-‐-､ .li!/　/
　　　〉 .ヾ｛ (_.) ｝〃_ノ
　　ヽ_ `ヽ,____,/ソ丿
　　　 i｀` ､_ _ ,,､､ノ/
　　　　`i､,,,__　 _ .／

172 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:55:04.74 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ　　　テメーが副官の申句須か
　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ　　　変奇郎みたいな仮面被りやがって
　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　　面白すぎんぞテメー
　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝
　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　　　やらない夫出せッつってんだろうが
　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃　　　　　意地張ってっと怪我じゃすまねえぞコラ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

　　　　　　　　　　　　　　　i　　　 ,. へ-､ __　 i
　　　　　　　　　　　　　　　!i _,..::'"li.∧.l!　　ﾞ_｣ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　, j＜.ー-i!　　l!-―'"／＼
　　　　　　　　　　　　　/ﾞ.,へ､　 ┐　　i､　／　　　ヽ.
　　　　　　　　　　　　 .i　i　　＞/＼／）ﾞ"‐　､.　　 i
　　　　　　　　　　　　 l　lレ''"　　＼jl!ﾚﾞ　　 _,...､ヽ.　l
　　　　　　　　　　　　 l!　rｦ――--_｣Lii--――ヾ.　l　　　　はっはっは・・・貴様
　　　　　　　　　　　　 l! //　＜二》　＿　《二＞ﾞヾ､!､
　　　　　　　　　　　　.j.,.ｨﾞ　　　　　./ !　＼_　　　　l!＼＼　　　どうあっても早死にしたいらしいな
　　　　　　　　　　　／'' l!　　　,..　'´ ヽ　　￣ﾞーr-ﾉ　ﾞー-､_
　　　　　　　　　_／'´　　ﾄt-イ　　,_----っ　　　,!/　　　　　　＞
　　　　　　　＜.　　　　　ﾞt'ヽ　　ヽﾞ＿ _/　　 /,｣　　　　　／
　　　　　　　　　＼　　　　 `-iヽ　　ー =　　,.r ｢　　　　_／
　　　　　　.　　　　　ﾞ"ー―┬;L　ヽ _＿　／　,.!┬―''"
　　　　　　　　　　　　　　 !ﾚーﾞ＝=┬=＝‐ﾞ┐l
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　テ､］l.l　,r＝　ﾞ.l
　　　　,.,..-､--ー―===ー".ヽ､　ﾞr　　!￣F"　／ー--､ー-----､
　　r;''／　　）￣￣＿＿＿＿　ﾞヽﾞ=.ｺ l! .｢".／　　＿＿￣ﾞー--ヲ＼__
　　ﾌ／,ｨi｣i｣　　　ヾ====== ＼_ ＼　i! ／　__／,.=======ｦ　 i ,.　_ r､＼
　／ﾞ"　　　　　　　　ヾ=====　￣　　　￣　　　======"　　 Lﾊ l l l ﾄi.｣
／　　　　　,.へ　　　　　二二／／￣V￣＼＼二二二ﾞ　　　　　,､　　　　＼

173 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 00:58:24.33 ID:dKCFXqYo

　　　　　　／／　／ヽ : ､: : : : : ヽヽ/＼　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　∧
　　　　／／　／: : : . l: : l>､､: : : ヽ丶　＼　　　 i　　　　　　　　　　　 ∧
　　／／　／: : : :ヽ: ｊﾊ: !　｀ヽ: :|: :＼＼,/　　　　i　　　　　　　　　　　　　　　　∧
　　/ ／　／: : : : :　: l://ｊ/'_￣ﾘ,ｊ /: : : :ﾚ'/　　　　、　　　　　　　　　　　　　　∧　　　　楽ックン・・・
　　 /　／: : : : : : 　Vl' lｨi ｛;} ｨ彡:': : ／／　　　　　　　､　　　　　　　　　　　　　　　 |
.　 /　/: : l ､: : : . : : ',　|ｊ'　／ゝ＿__///　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　避けろおおぉぉぉっっっ
.　　ム: : :l: ヽ､ : : ＼V 　　　　 ///　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　 |
　　ｌ:::l: : : l＼l　トｒｔ;ｧ｀ﾆ=- 　　 /// 　　 ,.　､──- 、　　＼　　　　　　　　　 /
　　 |:::l: : : :＼`､ゝン　　　　　 _ヽヽ＼　／　／　　, -､　ヽ　　へ　　　　　　　 ∧
　　 ∨;l: :l､:ヽ:｀く　　‐　　／,二7ヽ`／､／　　　ゝ_ﾉ　 ! 　 !　　丶､　　　　　　　＼
　　､ﾉｲゝ:!ヘ＼‐｀￢　／／　　 ,／-- ､　　　　　　　　 /l　　ﾄ､　　　　　　―
　　ヽ`￢、￣｀￢└く∠　　　〃!　　　 !　　　　　　／ﾉ　　|:::::丶､＿＿__／＼
　　　＼　` ＝　　_ヽヽ＼､　ｲ{　ゝ＿_ノ　　 _　　　´　´_　-‐':::::::::::::::::::::::::::::::::::__＞─
　　　　　＼　　　　￣＼>ｧ'ン　l ゝ＿＿　 -　_　-_´- ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::_ -‐ ´_　-─
　　､　　　＼　　　　 {{／　　＼＿＿__,　 ,´　 ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::_ -‐'´_ -‐'´
.　　＼　　　　＼　　ｒく　　　　　　　　／／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_ -'´ _ -'´
.　　　　＼　　　　＼,/　＼　　　／／:::::::::::::::::::::::::::::::::::_ -'´_ - '´

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __＿,,､-ｰ── ─ ､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｊ　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　ヾノ　　　　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ､ミ彡"´￣｀ヾ彡　　　　　　　　　 i l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　ﾐ　　　　　　　 ! l　　　ん？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 __, 　　ヾγュ　　　　　　　リ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉`＜●´　　　ﾘγj }　　　　　　ノヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 /　　 6) ｝　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈__, 　　　 j　　　ｲ　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ-‐ ､　　　　 jﾘ　　　　　　γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　　　　／ﾉノ彡、　　　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 ∠　　　　　ヽ､__彡"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ‐- ＜　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .,ｒ┴―───── ┴､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i:|:.「:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:|:.|:::::[≒：≒]::::::::::::::::::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ｊ |:.|　　＿＿＿＿＿___ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//´￣￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //:::::://´￣＼ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ

174 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:03:34.02 ID:dKCFXqYo

　　ーﾆ三''''v'''''{
　　-=三ﾐ　 .| __ ',
　　　 .　｀ミ,　 !i　ヽ!,
　　..　　　｀ミ　!,_,, ':,i,
　　　　r- .、 `, |　丶!、
　　　｀ミ　　＼'i,!、　 .＼、
　　　　＼　　Y　＼　　＼
　　　　　　｀l　 |　　　ヽ .　',
　　　　　｀ミ　 !　　 / 　　 |
　　　　　　ヽ　　　/　　　　|
　　　　　　　　｀ﾐ　|　　　　 |
　　　　　　　　　　|　　　　 {　　　　フォンッッ
　　　　　　　　　　 |　　　　 |
　　／￣￣＼　　 |　　　　 |
　／　ノ　　＼＼....i　　　 |
　|　（⑪）（⑪）　|　|　　　 |
.　|　　（__人__）　.|　i　　 /
　 |　　｀ ⌒´..　ﾉ../　　./
.　ヽ　　　　　}／　..／
　　ヽ　.　　.　´　／
　　　/　　　　.　.／
　　　|　　　　　l´
　　 |　　 . 　 |

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ ○ ゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼○/
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j　　　
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕
＿＿＿＿＿,,l: : : :.′. . .　._/: : : : :小!
圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : : : : : : :/小!
圭圭圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : :// |:i|、
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ｋ､〈/ ::ｊ:||圭≧;､、

175 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:06:37.19 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　　無事だったか
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|　　　　　　変奇郎
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

　　　　　 /|　　　　　　　ﾄ､
　　　　　　 / |, -‐ ,へ ‐- .|　l
　　　　　　 |　`ー/ 　ヽ￣　 |
　　　　　　rL＿_/＼／ヽ_--ﾍ
　　　　　 /.　／＼｜／＼　|
　　　　　 |_r‐―　._ヽ/_. -― i､ﾄ、
　　　　 / |　く二>∧ く二> |＼ゝ　　　　先生、今のは？
　　　　/:::::Ｌ._r-‐ '´ l>`ー-r;」::::::::＼＿＿
　　／::::::::.从　　r_=ニ} 　ハ}:::::::::::::::::::::./
　く:::::::::::::::::: `ﾄ､　￣　/ |::::::::::::::::::::／
　　＼::::::::::::::.」__`-―‐ ' - r､:::::::::::／
　　　　＼::::::::::| ( 三」|L三})L__ｨ''´
　　　　　　￣_」______}　{ -―''--＝――'}

176 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:08:51.58 ID:dKCFXqYo

　|　　|　|　　　　 /　　　' | |　 !|　／≧ヽヽ　ヽヽ　　｜
　|　　|　|　　　　 '　　　　/! | |　 !ﾚ彡 ⌒ヽﾔ ∨|｜　 . |　　 _　　　￣￣￣￣￣￣
　|　　|　|　　　 /　　　／ﾉ//`=川　 (ｆｊ　ﾉl|　 } l/|＼ . |　／
_∧　 V |　　　｛　　≦＝'ｌ//　/l l､ ‐一彡ｿ　/ /｜　ヽ|´
∨ﾍ　 V| 　　 !　/ｔｭヽ //　Ｖ/　`　　　ー '彳　|　〃ヽ
　＼ﾍ　ゝ　　　l /_`=彡〃　ﾉﾍ　　　　　　　 |　｜ /ﾑ　 V　　　　　　　　　ひいいいいっっっ
　　ヽヽ ∨ 　 l'´　　／　　〃　 l､　　　　　 l|　/ ///| 　 ∨
　　　　＼ﾞ､　｜￣　　／　ﾄ｀`　　　　 l| ,' /,.l/　　　 V　　　　　　　あいつは・・・昼間出会ったオーガだ
､　　　　/＼＼＼　　ﾉ（　　　,　ニﾕヽ　　〃' //　　　　　 ∨
　＞　 /　　 ` ､`　≧´　　　〃　 ,　ﾆソ　〃／//|　　　　　　 ∨　　〃⌒ヽ　／
　　　 ≧　　 _　`　 _｀　　_　　`ﾆ彡'ﾆ -‐ｖ／／∧|　　　　　　　 V　　 || （__） !／／
　　／　`　 _ 　　‐- ≧　二二￢´　　彡／　∧//　　　／　/∧ 　ゝ＿_ノ／
― く　　　　　｀ ‐ ､＿三三三三三三／　／／/　　　　　　｜ ∧　　／∠＿＿
　　∧　　　　　　　　＼＞　　　　＿＿＿／／／　　　　〃ヽ.　|　 ├‐;彡 ´
　. 　∧　　　　　　　　三≧.　　＿＿__／／　　　　　ゝノ　 |　　|__」

　　／:::.:::.:::.: ／／::／.:. ﾄ、.:.:.:.:.:.:.ヽ:ヽヽ
.　/:::.:::.:::.: ／／::／.:.:.:.:.:| | :ト､:.:､.:.:.:ヽ:ヽヽ、
　':::.:::.:: ／／::／.:.:.:.:.:.ﾄ. !ﾊ.:| -｀¨ヽ:.:!:丶:Y /
/:::.:::.:::/　,:'::／.:.:.:.:.:.:.:.|| |:i!|ﾚ'¨￣},, !:ﾉ .:. 〉 '
!:::.:::.::/　/:::'.:.:.:.:..:.:.:{.:.:.i| ﾚ|||{ {j,∠.ノ'.:.:.:.／　　　　　　　てめぇぇぇ、
|:::.:: /　,'::/.:.:.:.|:.、.:.:.＼ﾍ ,j| ｀ '＾ー -‐ｧ'　　　　　　　　　楽ックンになにしてやが・・・
|:::.:::i　 ':∧.:.:.:.ﾄ､ヽ、 :. ヽY_＿,　　／/
|:::.:::|　|::|:::||.:.:.ヽ:＼:ﾏ''{ﾌー‐'´ 　〈ヽ.ヽ、　／
ヽ::: |　|::∨!.:.|､:､ヽ ,＞′　　 , --=、ヽ ><ﾞ　／
　＼　､:ﾉ∧:| ヽ＼ヘ、＾　　/／¨¨＾y'´　｀´
　　　｀Y-'=､ヽ￣＼ー､ヽ_ ,ノ/、::::::; ' ｨ'¨ ｀ヽ
　　　　ヽ.　＼＼___｀__Vヽヾ､‐′,ｲ弋　　ﾉ
　　　　ヽ.　｀ー----∨ﾍ:::｀>'´!ヽ、｀¨´_,．
　　　　　＼　　　　　∨j／　ヽ、｀¨ ´__,．
　　　　　　　　｀ヽ、　　 /'´　　　　　｀ア¨.ィ ´
　　　　　　　　　＼／　　　　　　／／::::
　　　　　　　　／　　　　　　／／::::::／
　　　　　　　　　 {　　　　　／／::::::／
　　　　　　　　＼　　／／:::::::::/

177 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:10:58.66 ID:dKCFXqYo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）　　　　ちょっと、今話してるところだろ・・・
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ﾋﾞｼｯ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　

　　　　　￣/￣/￣厂: : /: : / : ハ: : l: : l : : : : ､: ヽ: :ﾄﾆ＝-: :ヽ: : : :　＼　　/
.　　　　 /　 /　 /:/: :/l: : :':／、ヽ: :､: :､: : : : :ヽ: ｌ! レ＼: : : : : !: : 、　| 丶/
　､＿__/＿/＿/ :ﾚ彡ﾍ : {＝ﾐ＼　ヽi ､:ヽ: : : : }!:Aﾅ＝ミT: : : :|:､: :ヽ｜
　ｌ　　|　　|　 |: : |ﾍ{　ヽ:lｳh　＼＼　　ヽｌ : : : ||ﾅiｳh　ｊﾊ: : : ﾊ:ヽ-　|
　ｌ　　|　　|　 |: : ｌ　 i､　弋ﾂ　　ﾄヽﾝ＾ｿ,|: : : :ﾊ弋ﾂｨｯ ,' : /: :}T 　 |　　　　　ギャフン
　ｌ　　|　　|　 |: : 丶ゞ=‐----‐彡／ｒ' - i: :／＼二¨¨´ ﾉｨ: :ヽ/ |　　|
　ｌ　　ヽ　､　|_: ＼＼　　　 "´　´　　　 / ﾍ　　　　　／´∧ ト:≧　　|
　ｌ　　　＼ ` ､｀､:`≦＿_,　　　　　　　　　丶　　　　　ﾊ　`Ｔ　ｌ　 !
　ｌ　　　　　｀　､` ､｀　､‐ ´　　　　　　　　 , 　　　ハ　　l　 !　｜
　/　／￣＼　　 `!　`!　ﾞｌ　　　　　　　　,.　　ノｊ　　　　/___l＿_l　 !、/
./ 〃｀ｘ､　ヽ､｜　ｊ　｜　　　,. ＿　　　　　 ,　　　 /　　ｊ　 l　　∧
､　{（）丶ヽ丶　￣＼＼＼　〃‐-- ｀二二i{　　ｲ― /―/　 /Lｌ|
　ヾ　　　丶へ　　　　l　l　 l　 {　　　　　 ∨　　//　 /　 /　 /　　|
＼丶　　　 - ヽ　　<　ヽ　｀ゝ _　　　　 /　　//´／￣へ .ｲ　 /
､　＼丶　　 {　 } l　　「＼　丶､　　｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´　＜　／/　 ∧

178 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:12:46.72 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　ギャフンなんていう悲鳴、実際にははじめて聞きましたよ
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　　なんだこいつら・・・こんなんで兵隊とか
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |　　　　どんな鍛え方してんだよ
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/
　　　　　./　ノゝ　　　　　/
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

179 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 01:14:22.79 ID:lITN65Yo

国土を守る兵や将が、やらない夫基準から見たら、ただのヘタレwwwww

ヤザンやグラハムAAなのにwwww

180 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:15:32.44 ID:dKCFXqYo

翌朝・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　］皿皿［-∧-∧､
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿_∧_／＼_|,,|「|,,,|「|ﾐ^!､
　　　　　　　／三三三三三三三 Π . ∩　 |'|「|'''|「|||:ll;|
　　　　＿＿|￣同￣同￣同 /￣￣∧￣￣￣￣∧￣＼
...　　_/＿＿|==／＼＝＝＝ﾊ,￣￣|「|￣￣￣￣|「|￣￣|
　　/_| ﾛﾛ「￣￣￣￣￣￣| |　田 |「|　田田　|「|［［［［|
　　|ll.|ﾛﾛ /|.l⌒l l⌒ｌｌ⌒l l´| | 　　|「| 　　　　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ､
　 /〃￣ /::|.|　,,||　,;:'ﾞﾞ｀ヾ,,.| |　田 |「|　田田　|「|:::::::::::|
　 |　|　　|　:|.|,;ヾﾞﾞヾﾞﾞﾞ'';;,,:::ヾﾞﾞヾ''""``ヾ;;,,""~｀ヾﾞﾞ`ヾ､´ﾞﾞヾ"

　　　　 /　　/　 /　 / /　人＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　丶､ //
　　　　 /　　/　 /　 /　'　/ 〃≧ﾐ　Ｖ / ｀!　､　　　　　　　　　　　ヽ､/
.　　　 /　　/　 /　 /　∧ l　ｌ　〃心､l/ 　 |　　｀丶､　　　　　　　　 /
　　　/　　/　　l　　|　 l　`l　＼弋ｔｧﾍﾑ.　｜　　　　｀丶､　　　　　　　　 //
　／　　∧　　ｊ＿ム ∧　　　｀ ‐､　ﾄｌヽ/　　　　　/　. へヽ､　　　　　//
　　　　　　∨ ∧ ∧ ＼ヽ.　　　 `ー、 /　,　　　／ ∠.＿| 　ヽ、＼ //
　　＿__　　 V　 V ﾑ　｀ ‐ヽ　　　＿ｚ彡 ´　　∠ ィｆ(テｱｿ／　 /lヽ V 　／　　　くっそぉぉぉ
　/＼　＼　ﾑ　 ∨∧　＿　　　 ` ー─┬≦ヽ辷´z彡／　　/　|　| |_／
.　　　ヽ　ヽ　/　 |‐　l/ｒｔ┐ｃ～＝＝う　 /　　　＿_≧彡'　　/ 　 !_／　　　　　　　離せ、離せよ
. 　　 <l＼ ∨　 /　 /´{　ヽ丶、　　＾＿_l　　　､＞―　　＿/　　/　　　　　　　　　この卑怯者、テメーなんか、
　　　　ヽﾍ　＼ﾍ―ﾍ　ゝ　　｀　ﾆ､　　　　　ｃ‐～う厂／,　／　　　　　　　　　　後ろから襲い掛からなかったら
　､　　　― ､　丶ヽ　＼　｀ ‐-､_　 /ア　　ｒぅ＜＿／／／／　　　　　　　　　　　楽ックンに勝てるわきゃねええんだよッ
　∧　ｆ　　　lヽ　ヽ､＼　＼｀ ‐､_｀¨´　ｃ‐≦　　／／／／
　/∧ ゝ　ノ /　 /　＼＼　＼　　ｒ＜　　ヽ/　/／／

181 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:18:00.79 ID:dKCFXqYo

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　うるさい奴だなあ・・・
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃
　　／　　 .／　＿ノ
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

　　　　￣/￣/￣厂: : /: : / : ハ: : l: : l : : : : ､: ヽ: :ﾄﾆ＝-: :ヽ: : : :　＼　　/
.　　　　 /　 /　 /:/: :/l: : :':／、ヽ: :､: :､: : : : :ヽ: ｌ! レ＼: : : : : !: : 、　| 丶/
　､＿__/＿/＿/ :ﾚ彡ﾍ : {＝ﾐ＼　ヽi ､:ヽ: : : : }!:Aﾅ＝ミT: : : :|:､: :ヽ｜
　ｌ　　|　　|　 |: : |ﾍ{　ヽ:lｳh　＼＼　　ヽｌ : : : ||ﾅiｳh　ｊﾊ: : : ﾊ:ヽ-　|
　ｌ　　|　　|　 |: : ｌ　 i､　弋ﾂ　　ﾄヽﾝ＾ｿ,|: : : :ﾊ弋ﾂｨｯ ,' : /: :}T 　 |
　ｌ　　|　　|　 |: : 丶ゞ=‐----‐彡／ｒ' - i: :／＼二¨¨´ ﾉｨ: :ヽ/ |　　|
　ｌ　　ヽ　､　|_: ＼＼　　　 "´　´　　　 / ﾍ　　　　　／´∧ ト:≧　　|　　　　何がうるさいだ
　ｌ　　　＼ ` ､｀､:`≦＿_,　　　　　　　　　丶　　　　　ﾊ　`Ｔ　ｌ　 !　　　　卑怯者ッ、卑怯者ッ、ひきょ・・・ぐほっ
　ｌ　　　　　｀　､` ､｀　､‐ ´　　　　　　　　 , 　　　ハ　　l　 !　｜
　/　／￣＼　　 `!　`!　ﾞｌ　　　　　　　　,.　　ノｊ　　　　/___l＿_l　 !、/
./ 〃｀ｘ､　ヽ､｜　ｊ　｜　　　,. ＿　　　　　 ,　　　 /　　ｊ　 l　　∧
､　{（）丶ヽ丶　￣＼＼＼　〃‐-- ｀二二i{　　ｲ― /―/　 /Lｌ|
　ヾ　　　丶へ　　　　l　l　 l　 {　　　　　 ∨　　//　 /　 /　 /　　|
＼丶　　　 - ヽ　　<　ヽ　｀ゝ _　　　　 /　　//´／￣へ .ｲ　 /
､　＼丶　　 {　 } l　　「＼　丶､　　｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´　＜　／/　 ∧

182 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:21:54.15 ID:dKCFXqYo

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/　　　テメー先生がうるせっつってんだろうがっ
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′　　　ベロ引っこ抜いて仙台名物にすんぞコラァ
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　＿_､＿､__
　　　　　　　　　　 ,　　´-‐- 丶丶＼_
　　　　　　　　　 ,　／´、＼　＼＼　ヽｖヽ
　　　　　　　　　 `.ﾆ,　　| lヽﾄヽ　ｕ　＼　ヽヽ
　　　　　　　　 / {｜/ ﾚ∠ｨ　 V　 |　| ｛　 ,}ﾍ　　　　　エエッ？楽ックンどっちの味方だよ
　　　　　　　　 , l/ﾉｲ {./ﾉ付ｯ､丿 .ｲム､こｿ　L..ｨ
　　　　　　　　 `ｧ.l ゝゝ.　´　　U　ノ´ｒﾉﾉ l　 l‐ ´
　　　　　　　　　ゝlゝlﾂ￣　　　　　　ｒ＜　ﾙ′
　　　　　　　　　　　　ゝ､＝ｧ　　　　　'　 || ｛
　　　　　　　　　　　　ヽ`ﾆ　　　　／　　ｊﾍ }
　　　　　　　　　　　　　 ',　　　 ´　 ∠　￢ー-､＿＿＿_　-――-､
　　　　　　　　　　　　　　`　￢　　／　　 /　　 |　　　　/　　　　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｊ_／　　　　' 　　 / 　　　/ 　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　/ .:＼　／ ,　　＜　　　 l　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　,/}　／∨　/　　　/　　　　/　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　ノ / V　 , '　/　　　/＿＿　〈　　　　　＼　　ヽ

183 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 01:24:04.98 ID:4kLaIG.o

楽ックン変わり身早えーｗｗ

184 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:26:23.89 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´　　　　　　　　　　　　　`ヽ,,
　　　　　　　　　　　　　　ﾄV　 ,　 ,:′　　　　　　　　　　　　｀`ヽ
　　　　　　　　　　　M.:i　,′ ,′　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､V .:i　.i:l:;′　　　　　,.ｨ'" ´　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　i:|.:.:l:l; 　　　　　,ｨｲ彡三ミヽ　　　　（ﾉ)
　　　　　　　　　　　　ヽ　､ﾄﾄ､iﾄﾄ､.:.:.:.:.:.,:ｨｲ彡'"￣｀`ヽ　　　　　 (
　　　　　　　　　　　`ヾﾐﾐ斗'´｀ﾞﾞー'"´　　　　　　　ﾞﾄ､:.:.　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　jミﾐ;;l　　　　　　　　　　　　　ミﾐ､.:.:. 　　 v′
　　　　　　　　　　　　　 j .:.:;;;l　　　　　　　　　　　　',:.. ミﾐヽ.:.:.　　 j!　　　初めから先生の味方だろうが
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､.:.:.:.l 　　　　　,′ 　_,,. ｨ.　ミﾐハ.:.　 .:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 `ミﾐヽi　　　　　〈　,.ィ´･_ノ　　ミ!ﾍ !.:.:;.ｲ　　　　先生、これ干し肉パンッス
　　　　　　　　　　　　　　　 `ヾミﾐ; ＜・_ﾝ:;.　 .:::´￣　　　　ﾐ!リ !.:.彡j　　　　一番大きいの選んできましたッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `い~´　 .:.:;;　　　　　 ,:′　　ﾉｨ彡j
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ぃ　 .:.:.:;;i 　　　　 {;:　　rｲｨｲｯﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀:ヽ.:.:. .`ｰ'´　　　　′　j　ﾚ'ｲﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',.:.:.　,. -…一　　　,.ｲ.: .: .「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､:.　　´￣　　／./　. :. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ､　　　　／.:.:./　 .: .: .L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いゝ--‐'´ .: .:/　　　　　Vﾊ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .ｨｲﾊ. 　　　　′　　　　　 l |::::.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／.:.://´　 ',　`ヽ　　　　　　　| |:::::::::::.`丶､
　　　　　　　　　　　　　_ ＿ ,.イ:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　／　　　　| |::::::::::::::::::::::l;ﾄ､
　　　　　　,∠∠´¨¨´　　　〃.:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　∠,. -─一　 | |::::::::::::::::::::::l;l　`ヽ､､
　　　　／￣　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.://　￣￣｀ヽ　,. - ‐ ─一　　　| |::::::::::::::::::::::l;l　　　　 `ヽ､
　　　／　　　　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.:// .: .:. . :.　　　　　　　　　　. :. : .| |::::::::::::::::::::::l;l

　　　　　　　　　　　　　　　　＿_､＿､__
　　　　　　　　　　 ,　　´-‐- 丶丶＼_
　　　　　　　　　 ,　／´、＼　＼＼　ヽｖヽ
　　　　　　　　　 `.ﾆ,　　| lヽﾄヽ　＼＼　ヽヽ
　　　　　　　　 / {｜/ ﾚ∠ｨ　 V　 |　| ｛　 ,}ﾍ
　　　　　　　　 , l/ﾉｲ {./ﾉ付ｯ､丿 .ｲム､こｿ　L..ｨ　　　楽ックンが自らパシリに？
　　　　　　　　 `ｧ.l ゝゝ.　´　　￣ノ´ｒﾉﾉ l　 l‐ ´
　　　　　　　　　ゝlゝlﾂ￣　　　　　　ｒ＜　ﾙ′　　　　なんだよ・・・これ
　　　　　　　　　　　　ゝ､＝ｧ　　　　　'　 || ｛
　　　　　　　　　　　　ヽ`ﾆ　　　　／　　ｊﾍ }
　　　　　　　　　　　　　 ',　　　 ´　 ∠　￢ー-､＿＿＿_　-――-､
　　　　　　　　　　　　　　`　￢　　／　　 /　　 |　　　　/　　　　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｊ_／　　　　' 　　 / 　　　/ 　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　/ .:＼　／ ,　　＜　　　 l　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　,/}　／∨　/　　　/　　　　/　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　ノ / V　 , '　/　　　/＿＿　〈　　　　　＼　　ヽ

185 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:30:15.88 ID:dKCFXqYo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　ああ・・・こいつな
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　　なんか昔、俺と会ったことがあるらしくて
.　ヽ　　　　　　 }　　　　やけに懐かれちゃって困ってんのよ
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

　　　　　ｨ / 7"´'´ ´ `ｰ'ｰ'´￣｀ヽ､
　　　　/ / /　　　　　　　　　　　　　＼
　　　/ l l　　　 /　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 1 ヽ　　　l　　 /　　　　　　　　　　　　i
　　　ヽヽ.,,r' i |　r（　　　　　　_,,,_　　　　　 }
　　　_７'　ヽ lヽヽヽ　　　,.ィr-　ヽ　　　 !'
　　l´　　　ｨ,.=‐｀ｰ`ー '"´　￣｀ヾ　　　　ヾ
　　!　　　 f　　　　　　　　　　　　　 !　　　　ヽ
　 1　　　 l　　　 _　　　　　{　　 } 　　　 !　　　オラオラ先生が困ってんだよ
　ヽｰr　 !　　　 _　ヽ_　　_,_ィ_　　 l　　　　,ｲ
　　ヽ7　l　-‐_''o_ゝ　　r'ヽ┴'‐`　　}ヽ-､_ﾉl　　　　何とかしろやテメーら
　　　　ゝ-!　　　　　　　|　ヽ　　　 !r　 l /
　　　　l　-l､ヽ　　　 r'_ ヽ　　　r'　　,l､l　 !'
　　　 ! ヽl　 !　　　　　＿＿,　　　 |ンｲ-,
　　　　ヽ　!　　　rｰ'´― '"´　　　　l／　/
　　　　　｀!ヽ　　ー― ''　　　　　 ,ｨノ 7
　　　　　　ヽヽ　　　　　　　　　／　!- 'ﾉ
　　　　　　　ヽl＼　　　　　／ r'　 !／
　　　　　　 !　ヽー― '´　ﾉ　 ,.!､
　　　　　　　　l'ゝ､_ ｀'　__,.. -‐_,ニ- l
　　　　　　　ﾉ- ､　7'',´ r ''"´,.-‐i二!
　　　　　　　ヾ--/././ ヽ'､　ヾ‐≡ン'ヽ

186 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:33:04.84 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　／　　　> ､l＞――………‐-　 _　　 /V　∧
　　　　　　　　　　〈＼　／V ∧　　　　　　　　　　　｀　くム/ ∧
　　　　　　　　　ﾏ ∨　　V　ﾍ　　　　　　　　　　　　　 / /＼ /
　　　　　　　　　　 /lﾑﾑ　　｜　 |＿＿＿__　　　　　　　 !｜　∧
　　　　　　　　 |　　VＶ／　／ｲ/ |/｜!　￣｀￢､-､_/-| ∨｜
　　　　　　　　 |　　ﾞﾆｴｴｺ lﾑl'≧l､_l∧ヽ　 l//__ｊ、 l＼>┤ |
　　　　　　　　 |　　｜|｜| ｛ｆ弋ｔッﾑﾄヽ}　lｲ在ャk∨::::Hxl　l
　　　　　　　　　 V　　 |｜|_|_､≧￣　　　ノイ ´`ﾆ".ｨ/:::::/ /,'V　　　　寝返ったのかよ楽ックン
　　　　　　　　　　　V　｜＼ヽヽー　　　　　 |　　 -=/:::::/ ///
　　　　　　　　＼ / へｌ_|_| 　　　､丿　　 /:／／//　　　　　市場のオッサンとの約束はどうなッ・・・
　　　　　　　　　　　　 /「「 Y_)＼.＼　ｔ―---ｯ　　/::|∠ ､ｊ/　　　　　　
　　　　　　　　　　 //_ｊ＼ｆヽ. ヽ　≧｀三三 ==彡クｒpｸ
　　　　　　　　　 V　ｊ　丶ｿ　ﾉ　　　￣￣￣￣{∠i／
　　　　　　　　　　　__ｒｆム　　　|「＞　＿＿＿　ィ「
　　　　 _,,.. -‐　'"´　　∧ ＼　 ||　　　 |　　　　　ムY^ヽ _
　　 ‐<　　　　　　　　　 ∧　 ≧i､　　　|　　　　／ ||∧∧　｀"''－,,_
／　　＼　　　　　　　　　 V　　　`'　 ┴―　'´　__||__」　!　　　　　｀i‐-,,_
　　　　　ヽ　＿ｒ=＝　　￣∨　　　　　　　／　||｝ | ┼＝＝=　　｜　　＼

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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
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;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !　　　言わせるかよッ
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

187 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:35:06.23 ID:dKCFXqYo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　おいおい、ガッちゃん
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　最後まで聞かせろ
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ﾋﾞｼｯ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　　 ´

　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　从、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　ミ≧　　从　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　ヾゞ　　 {｛ﾍ、　　 ,＞ "´｀`ヾ､、　　　　｛
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　 :/ヾゞ　　У　　　　　　ヾ、　　　　ヾｲ　　　　テメーなに利いた振りしてんだコラ
　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　 :/　　｀`"´　　　　　　ﾐ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　ﾄト　　 :/　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　ﾉｲ　　　オラッ吐けッ全部吐けよ
　　　　　　　　　　　　　ヾミ　　 :i　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　彡
　　　　　　　　　　　｀ミ≧.:!γ　　　　 {　　　　　｀ヽ　 }　　　　　,彳
　　　　　　　　　　　　　｀ヾﾍ　ｒ- 。、　|　 _,.rｰ｡─ 、　| /⌒V　彡′
　　　　　　　　　　　　　　い　ヽ _ ゝ, ヾく　ヽｰ彡　ﾘ /:｝｝イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V!　　　i　　　　　　　　 .:　ﾚﾍﾉﾉｲ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　 |　　　　　　　 .:　　,__,.イ彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　L.,､-　　　　 .:　　/　|　彡廴＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　ー＝一　　:　／:　 jイji圭圭圭圭圭圭jハ､、_
　　　　　　　　　　　　　　　 _..,､r≦圭i､　　`'" 　　／　.:　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　　　　　　　 __..,ィ/７圭圭圭圭7ﾍ､　　　　　 / 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　/７｡ﾟ/７´　　　/ /圭圭圭圭7 /ハｰ---‐::´ 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /

188 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:39:11.81 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　 ,ｨ　　　　　　　_　　　　　　　　　　　､__
　　　　　　　　　　　八＿＿_　　 ´　　　　　､_　　　　　　ヽ＼
　　　　　　　　　ゝ　　／　　　´￣　　　　　＼　　＼　　､ヽ
　　　　　　　　　　　　ア　 ,　／　　　　｜　、　　ヽ　ヽ＼　ヽ＼
　　　　　　　　　　　 /　／ /　　　　 l　| l　|　 |　　 l　　丶ヽ　ヽヽ
　　　　　　　　 /　/　 ,　　　　　,　ﾑハ|｜|　　　　　ヽi　　　 l　 ',
　　　　　　　　　　　l　/　 /　　　　 /　/　　 l/l/　　　　､、　＼　 l 　 !　　　　　どっちなんだよチクショー
　　　　　　　　ｒ　　レ　/ ,/　　 ! ' ／,. ≦￣＼_　　　＼＼ ―丶＿_,ﾚ
　　　　　　　　 |ー '/ ／／|､l　　l 「／ｒ公ﾃ〒　ﾘ　/ / ﾑ｀　ニ＝-　､_ヽ　　　　俺たちは・・・市場の元締めに言われて
　　　　　　　　ゝ__｛´厂　､|Aゝ　ﾄl〃　ﾞ='_ノ　丿ｲノl ハ )｜｜| l　｜| ｀`　　　専売の許可を貰うよう依頼されたんだよ　　　　
　　　　　　　　　　　Ⅵ |　｛ｨ汚i､!　　　´　　　　　´ /'　〈　/ 丿 / 　,!/
　　　　　　　　　　　 `トlゝ _ゝ７　｀　　　　　　　　　　　　ｒ'_／　/　　'l′　　　　　世の中金だよ、金がもらえなきゃ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾝ　　　　　　　　　　　　　　　|　| ｌ　　　/　　　　　　　　誰があんなクズにつくかってんだよ
　　　　　　　　　　　　　　　ゝ _　^　　　　　　　　　　ﾉ　Ⅵ|　 l |
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 _,,.. -;;ッ'ﾞ　　　　　　　　川 |　､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `､｀¨二　　　　　　　　　＿＿_jﾑ＿l≧ｚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　┌ｆ‘”￣　　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　 _| |　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　┌ｒ―……ゝ-　＜　| |　　　　　　　　　　　　　　　　|

　　　　　ｨ / 7"´'´ ´ `ｰ'ｰ'´￣｀ヽ､
　　　　/ / /　　　　　　　　　　　　　＼
　　　/ l l　　　 /　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 1 ヽ　　　l　　 /　　　　　　　　　　　　i
　　　ヽヽ.,,r' i |　r（　　　　　　_,,,_　　　　　 }
　　　_７'　ヽ lヽヽヽ　　　,.ィr-　ヽ　　　 !'
　　l´　　　ｨ,.=‐｀ｰ`ー '"´　￣｀ヾ　　　　ヾ
　　!　　　 f　　　　　　　　　　　　　 !　　　　ヽ
　 1　　　 l　　　 _　　　　　{　　 } 　　　 !
　ヽｰr　 !　　　 _　ヽ_　　_,_ィ_　　 l　　　　,ｲ　　　てんめぇぇぇぇ
　　ヽ7　l　-‐_''o_ゝ　　r'ヽ┴'‐`　　}ヽ-､_ﾉl
　　　　ゝ-!　　　　　　　|　ヽ　　　 !r　 l /　　　　それで先生をねらったっつーのかよ
　　　　l　-l､ヽ　　　 r'_ ヽ　　　r'　　,l､l　 !'　　　　　許せねえ
　　　 ! ヽl　 !　　　　　＿＿,　　　 |ンｲ-,
　　　　ヽ　!　　　rｰ'´― '"´　　　　l／　/
　　　　　｀!ヽ　　ー― ''　　　　　 ,ｨノ 7
　　　　　　ヽヽ　　　　　　　　　／　!- 'ﾉ
　　　　　　　ヽl＼　　　　　／ r'　 !／
　　　　　　 !　ヽー― '´　ﾉ　 ,.!､
　　　　　　　　l'ゝ､_ ｀'　__,.. -‐_,ニ- l
　　　　　　　ﾉ- ､　7'',´ r ''"´,.-‐i二!
　　　　　　　ヾ--/././ ヽ'､　ヾ‐≡ン'ヽ

189 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:41:36.87 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　いや、それお前も同罪だぞ
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　　ふむ、なるほどな
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃　　　これまではそうやって脅し透かしで
　　／　　 .／　＿ノ　　　　商人どもが城主と結託して儲けてたって訳か
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |　　　分かった・・・帰っていいぞ
.　　　＼／＿＿＿ /

190 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:45:46.96 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　| |⌒￣`ｰ- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ -‐" 　 |　.| ヽ､　＼　　 `ヽ､　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 /.／＼　`ｰ-ゝi　　 .∧　　　 |l|
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ﾚ.　　＼　　　|　　 |　ゝ　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼__/　　 |　 Yーイl |
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　＞､　　 /　　 /　　|　　 |ｲ
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 _　-‐"　　＼/　 .／ヽ　/|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 _ - "　二ミ　　　　　＼　　　 Y /＿./
　　　　　　　　　　　　 /　　_　- "　　／:::::::::::::::`ヽ､　　　＼　 / / T |
　　　　　　　　　　 /　￣　　　　／::::::::::r――- ､`ヽ､　　＼_/　ヽ|
　　　　　　　　　　／　　　　　　／:::::｣:::::::: `ヽ､＿ノ:::::::::`ヽ､＿＿＿ |
　　　　　　　　　／　　　　　　／＿::＿::＿::::::::::::::::::::::::::;-:､::r‐､:::::::/;;;||
　　　　　　　／＿,,,;;-イｰt"￣|:.:.:「　　　￣￣￣`ｰ "　| l:ヽ__）::: |;;;;;||　　　何を甘い事を・・・
　　　　　　　／'";;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.ヽ　ヽ '　　　　　　　　　ヽL::::::::::/;;;;; ||
　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.w/　　　　　　　　　 __ 　 '　　ノ　./L/;;;;;;;;;;||　　　　冗談はシャドウ商会呼ばわりだけに
　　　　　　　`ヽ､;;;;;;;;;;_;;;フｰ"　　　　　　　　　／- ミヽ､　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ　　　　していただきたいものだな
　　　　　　　　　 `ｰ;>"＼　　　　　l　　　　　 |　　　 |:/　　 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　／: : : : ＼　　 i　`､　　　　 ` ー- "　　／;;;;;;;;;;;;;＿＿;;;;;;ヾ､
＿＿,,,,,＿＿＿_/: : : : : : : : ＼.　| 　ヽ､　　　　 "　　／ー'"￣￣　　￣￣
　　　　＞;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : : : : ＼|　　　 `　、＿＿／

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　だから言ってるだろ・・・
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　　こいつらがこんな風になってしまったのは
.　ヽ　　　　　　 }　　　　全て今までの政治が原因だ
　　ヽ　　　　　ノ
　　　.>　　　 <　　　　　　今日から中都の政治は変わるぞ
　　　|　　　　 |　　　　　　その時、まだこいつらが変われなかったら
　　 |　　　　 |　　　　　　改めて裁きに懸けてやればいいよ

191 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:47:14.39 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　／＼　　　　／￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼
　　　　／∩ ∩＼　＿]三∧三[＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l^ｌｌ＾l ＼
　　　 lﾆlﾆlﾆlﾆlﾆlﾆl　||　| | 口 | |　||`　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｺ
　　　　|| 田 | 田 ||三三＼　 .| |　|| |　　　　　　　　　　　　　　　　　／／／／＼,　　 |ﾛ ||
　　　　|| 田 | 田 ||　　「　　 | |／二ヾ |￣l＼,　　　　／|￣|　　 |￣￣￣| 田 |　　 |ﾛ ||
　￣~`￣~￣~`￣￣`￣"'￣￣￣'`⌒￣|　 |゛ ,| 　　　| ,"|　 |`￣￣~`￣￣￣~`￣￣￣`￣
　　　　　　　　　=ｺ　　　　　　ｪ= 　　|　 | 　| 　　　 | 　|　 |　 =ｪ　　　　　　　　　　=ｺ-
　　　　 =ｪ　　　　　-　　　　　　　|　 |." |￣￣￣| 　ﾄ= |　　　　　　　　 =ｪ
　＿z___＿,_＿z＿＿＿､＿_＿z_＿__, ＿|＿|／　 , 　　＼|＿|z___＿,_＿z＿＿＿､＿＿＿､＿

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　うぃーっす
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　親父はいるか？　　　　　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

192 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:50:53.47 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__＿___ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､:.´: : : : : : : : .｀: ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : :_:_: : : :）:.):八: :.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,': /´　｀ー ´　　ヽ: :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i: /　　　　　　　　　 i: :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: !　　　　　　　　　 j:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',:!　_＿､　　,_＿　 i:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ!.　ﾟｰ`/ 　 `ﾟ-´　ﾘ)　　　　おやおや、やらない夫先生
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ {;ﾍ　　 ,　　　　　　ｊ:ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､ﾘ　ﾊｊゝｨ小　ﾑﾉ　　　　お待ちしておりましたよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､　｀ニ´　　/!　　　　　　これが契約書です
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ　　　　　ｲ j　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､ヽ _＿,　／i　　　　　　判子さえ突いていただければ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ヽ;:＞.v.＜::;ノ}　　　　　　良いようにしておきま・・・
　　　　　　　　　　　　　 __、　　　　 __＿_jヾ;j::::| | |:::i_シj､_＿__　　　　　　,__
　　　　　　　　　　　　ﾑ７´￣￣￣::´::::::::::::::＼::::| | |::::_／::::::::::::::｀::￣￣￣｀７ﾑ
　　　　　　　　　　　　 /:::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀| | |´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::',
　　　　　　　　　 /::::::::ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::::::::',

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´　　　　　　　　　　　　　`ヽ,,
　　　　　　　　　　　　　　ﾄV　 ,　 ,:′　　　　　　　　　　　　｀`ヽ
　　　　　　　　　　　M.:i　,′ ,′　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､V .:i　.i:l:;′　　　　　,.ｨ'" ´　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　i:|.:.:l:l; 　　　　　,ｨｲ彡三ミヽ　　　　（ﾉ)
　　　　　　　　　　　　ヽ　､ﾄﾄ､iﾄﾄ､.:.:.:.:.:.,:ｨｲ彡'"￣｀`ヽ　　　　　 (
　　　　　　　　　　　`ヾﾐﾐ斗'´｀ﾞﾞー'"´　　　　　　　ﾞﾄ､:.:.　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　jミﾐ;;l　　　　　　　　　　　　　ミﾐ､.:.:. 　　 v′
　　　　　　　　　　　　　 j .:.:;;;l　　　　　　　　　　　　',:.. ミﾐヽ.:.:.　　 j!
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､.:.:.:.l 　　　　　,′ 　_,,. ｨ.　ミﾐハ.:.　 .:ﾉ　　　おいテメー
　　　　　　　　　　　　　　 `ミﾐヽi　　　　　〈　,.ィ´･_ノ　　ミ!ﾍ !.:.:;.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　 `ヾミﾐ; ＜・_ﾝ:;.　 .:::´￣　　　　ﾐ!リ !.:.彡j　　　　よくも俺を騙して
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `い~´　 .:.:;;　　　　　 ,:′　　ﾉｨ彡j　　　　先生を襲わせたな
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ぃ　 .:.:.:;;i 　　　　 {;:　　rｲｨｲｯﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀:ヽ.:.:. .`ｰ'´　　　　′　j　ﾚ'ｲﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',.:.:.　,. -…一　　　,.ｲ.: .: .「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､:.　　´￣　　／./　. :. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ､　　　　／.:.:./　 .: .: .L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いゝ--‐'´ .: .:/　　　　　Vﾊ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .ｨｲﾊ. 　　　　′　　　　　 l |::::.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／.:.://´　 ',　`ヽ　　　　　　　| |:::::::::::.`丶､
　　　　　　　　　　　　　_ ＿ ,.イ:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　／　　　　| |::::::::::::::::::::::l;ﾄ､

193 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:54:02.00 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　／:::／　　　　　　　　ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　　　　　 /::::ノ　　　　　　　　　　　　｀ｰ―--､、::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 ,'::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀丶;:::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　 /:/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ';::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　ﾉ/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝::::::::i
　　　　　　　　　　　　　_// 　　　＿ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j:::::::::j
　　　　　　　　　　　／７/　　　´　・ヾ　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'::::::::;'
　　　　　　　　　　//ノ７　　　　ヽ､__彡ゞ　 / 　　　　　　　　　 ,:'::::::::/
　　　　　　　　　 //　,/　　　　　　　　〃. . ..{,,＜彡ｰ､　　　　　　 /::::::::/
　　　　　　　　　 i｛ .,/　　　　　　　　　:.:.:.:　　　く　・　ヽノ　　　　　,.:′:::; ′
　　　　　　　　 { i,/　　　　　　　;　　 :.:.:.:　　　　`ｰ-彡　　　　ノ:.:.:.／　　　んなッ・・・これは
　　　　　　　　　 ∨　　　 _..,,,,,,,､ゝ　　 :.:.:.:　　　　　　　　　　彡::,.: ′
　　　　　　　　　, '　　イ彡::::::::::::::ヾ｀;,､_:.:.: 　　　　　　 ,ｲ＞く　　　　　　楽頎・・・貴様うらぎ・・・
　　　　　　 /　　　　／＞〃ノ::::::::::::ヽ:　　　　　　　　,ｲ::ﾉ⌒ }
.　　　　　 /　　　 /／　　　"''ヽ,:::::::::}　　　　　 ,ｲ:／ハノ
　　　　 __　 /　　　　　{　　　　　　　　ヾ､,:j　　　　　　ｲノゝ／
　　／i:::∨　 : :　　　 `ヽ　　　　　 /　　　　　彡'__＞'
　,／::::::∨ﾍ　　: :　　　ミﾐ｀ｰ､ _ _ノ　　　　　　／／
::::::::::::::::::∨ﾍ.　 : :　　　　　　　　　　　　／／
:::::::::::::::::::::∨ﾍ.　: :　　　　　　　　　　　／／

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !　　　　うるせえッッ言わせるかよッ
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /　　　　　　お前が騙したッ俺騙されたッ
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /　　　　　　死んでもらうぜぇぇっっ
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

194 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 01:56:52.08 ID:dKCFXqYo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　こらこら、ガッキー
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　勝手な真似をするんじゃない
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ﾋﾞｼｯ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ _ﾟゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼ﾟｲ/
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/　　　先生ッ信じてくださいッ
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i　　　　　俺は先生が城宰だって知ってたら
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !　　　　　絶対に手は出さなかったッ
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕　　　　　　　こいつに騙されていたんですよッ

195 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 02:01:31.33 ID:dKCFXqYo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　　　親父・・・お前の娘に免じて
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　もう一度だけ目はつぶってやる
.　 |　　　　　　　 }　　　　
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　これ以上問題は起こすな
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm　　ただ、真面目にやれ
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_,,＿、
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,,,―‐'""　　　｀~ﾞ'‐,i,,,,、
　　　　　　　　　　　　　　 ,／｀　　　　　　､,＼, `'ﾐ''‐,、
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,i´　　　　　　　　　　　｀'',＼ﾞ'i､＼
　　　　　　　　　　　　 ,/　　　　 .,,,,-----,,,,,_　　　ヽﾞl.,lﾞ｀'i､.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 lﾞ　　　 .,ｒ'"　　　　　　｀'''-,,,,,,,,!'"　　│ﾞl
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　|.|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　.|　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 ,lﾞ
　　　　　　　　　　　　 |　　　.|　　　　,,,,,,,,、　、　　　　,,,,、 │
　　　　　　　　　　　　 | ._,,,,,,, ヽ　　　 ."ﾞﾞlllllﾞl、　 .rll|,i´　 ...lﾞ
　　　　　　　　　　　　　　 |/.,,,,,.│ﾞl、　 'l'llﾞﾞﾞﾞ･,,r　　.,!'l.・.ﾞ.ﾞi､ .|_　　　　は・・・は、は、はいぃぃ
　　　　　　　　　　　　　　 ||｀.|, ﾞ.|　.|　　　｀ﾞ''llﾞ~　　 .|　￣ .,lﾞﾞi､
　　　　　　　　　　　　　　ﾞl|、|ﾉ | 、|　　　　　　　 |　　　,lﾞ./｀　　　必ずや、心を入れ替えて
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞﾞl,.ﾞ‐ ﾞlﾐﾉ　　　　　 .i､　　 .ﾞl　　./,/　　　　　商いに励みまする・・・
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞl＼　、　　　　 ._,,,-―,,,,,/ﾞ'i､ .|"
　　　　　　　　　　　　　 |　`'│　　　　 .ﾞl|ﾆ,,,,,,,,,,,-'" │
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 ,ﾞl　　　　　ﾞヽ,,,,,,ノ　　 /
　　　　　　　　　　　　 ,,|　　 .|.ヽ　　　　　　ー、　　lﾞ
　　　　　　　　　　　　 | |'-,、ﾞl、`ヽ.i､　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　 __,,-| ｀ﾞ''ﾐヽﾞl、｀' li､　　　　　　,（
　　　.ｰ'''''''''''''''''''''"ﾞﾞﾞﾞ｀　　|　　 `-,,,,'‐､,,,,,ﾞ‐'---‐r‐'',,r＼,,---ｰ'ﾞﾞﾞﾞﾞ''''''''''''''"ﾞﾞ/)ﾆ'ﾞl'"''、
　　　　　　　　　　　　ﾞl、　 .,,,_ ｀ﾞ'-､,,,,ﾞ'''r‐‐,,,-'ﾞ, |　　 ,,、　　　.,,-｀　　.,/r,/,/／｀`-、

196 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 02:12:40.86 ID:dKCFXqYo

　　　　　　　　　　　　　　　　,､- ─‐ ‐-､
　　　　　　　　　　　　　 ,r'"´　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　／　　　　　 ,ｨｲr'".:.:;:;;;`､
　　　　　　　　　　　/　,r'｀`ヾ　　ﾉｿｨｲ^ヾ､.:;:;;;i
　　　　　　　　　 / ,/　　　　`"""´　　　ﾞ､;;;:;!
　　　　　　　　 i　j　　　　　　　　　　　　 i;;;:;|
　　　　　　　　　　 |i1　　　　　　　　　　　!;;;;!
　　　　　　　　　　 Nj _,z､､､､,,_　　 _ ,,､､z､ | ｲ　　　・・・どうやら、本当に、
　　　　　　　　　　/ 1 　ﾞｰ‘‐''ゞ　j::.ｰ‘‐'`　jﾘh　　　昔に戻って、がむしゃらに働かねばならん
　　　　　　　　　l <ｶ　　　"´　 j;;:.:.　　　 l乃　　　時代になったらしいな
　　　　　　　　　　ヽヾ!　　　 ,ｨ､ _」;:;:､　　　jノ
　　　　　　　　　　　ヾj　　　彡彡ﾊミﾐヽ　 ,jｿ
　　　　　　　　　　　 , 个､　　　ー　　　 ,ｲｿヽ
　　　　　　　　　／　jL_　＼　_ ＿_ , イ/ i　　i
　　　　　　　　 /^ヽ //^ｰ- ､､＿　　／　 l|　　|
　　　　　　_/.:.:::::::Vヽ　　　>rｰィ´　　,//^ヽ L_
　　　 -‐'''"´ /.:.:.::::::::::V/　　//Y^ﾄ､　「7/:.:.::::i! !　｀`''ー-
　　　　　　 / , イ>､:::::L　　//^i1|　 V//.:::::::::||/

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |　　　あのようなお人が、まだ魯にいたとはな・・・
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |　　　私は自分が恥ずかしい・・・　　　
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |　　　全く商売の基本を忘れていたよ
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿
　　　　￣ヽ､ll__,..--―'"　　　　　　￣￣
　　　　　　　ｌｌ

やらない夫の就任以降、中都の城で、掛け値をふっかける輩は姿を消したといわれている。
また、役人は正しく職務を遂行し、市場での犯罪は激減した。

遠くからやってきた旅人でさえ、望みの物を希望すれば、
適正価格でそれを手に入れられるようになったという。

197 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/01/31(日) 02:13:44.24 ID:dKCFXqYo

本日の投下はこれまでとしたいと思います。
続きは明日投下します。

198 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 02:21:08.25 ID:lITN65Yo

乙でした。

199 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 06:28:42.16 ID:FrzCjJ2o

おつです

200 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 11:19:46.39 ID:4kLaIG.o

乙でした
政治的な実績も残してたのか

201 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/01/31(日) 22:06:37.08 ID:bLRWDfco

がっくんの変わり身の速さワロスｗｗ
今日も23時からかな？

202 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 00:00:49.16 ID:yO1alTso

すみません・・・投下しようと思ったら、かなり大きな間違いを発見したため、
明日夜十一時に投下を遅らせたいと思います。

明日の仕事の進捗次第では、もう少し早く投下できるかもしれませんが、
念のため明日夜十一時ということでお願いします。
待ってくださっていた方には申し訳ありません。

203 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/01(月) 00:20:41.15 ID:jmJkvxco

了解ッス

204 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:04:32.22 ID:yO1alTso

それでは、きりの良いところまで投下を行いたいと思います。

やらない夫が中都の城際に任命されてしばらくした頃、
魯の隣国・衛が、晋の趙氏の居城・邯鄲を攻め囲むという事件が起こった。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_⌒_)　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_⌒_)
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　　　　　　　　　　　　　　　￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)　　　　　　　　　ノ:::::: :::::::::: / ::::::::: ::: :::::::: :::: ::
　　　　＿__　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／::::::: ::::　:: ::（::A:::　:|| ::::::::::::::::::::::
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＿＿　.| |　_|　　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　 i,_,i　　　　　　　　　　　　　||..,..□.[].‡....‡.口.||￣|§／／＼／／＼|　|.|　| |目[]□[]□
　＿|目／／＼ ../＼＼|￣| ￣|＼／|￣r-i￣|..|=|　i,_,i＿-i￣|,-一'ｒ‐''‐,/＼＼|￣|/ i |.----､|／／＼／＼＼|口|　 |　|￣|　＿|口|
／／＼ |　| 口|　 |＿ | l　|￣|　 |／＼|.|三iｺ|　| |=|　|=|.iｺ|　 /FF/＾|EE'|／＼＼‡/　l　||￣￣| |　| 口|＿|＿|田l　／／＼　／＼＼[]
~~＼＿／／＼　　／＼＼　__／|＼／|.|/~|　|...| |=|　|=||　|...||FF|E.|EEE||＿〔〕| |/　 l　 |__.||￣￣|　／＼＼　＿ |　| 田 |＿|　／＼＼
..田 |　 |/////// |＿〔〕| |／／＼／／＼　／＼＼r-i￣|／|FF|E.|／￣／＼‡./ 　.l 　 |　||　　 | |／＼＼／＼＼§／／＼ |　|　l＼
／／＼.|　　　|／￣／＼ |　| 田 ||/////// |＿〔〕| |r-i￣||／￣／＼.|　| 田 |./　　 l 　 |　||　　 | || 田 ||　| 田 |目|[]|□[]□|§‡目目
|　| 田 |／／＼／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|￣|§§|田／　／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／／＼__／　／:::::::|
|　| 口／　／::::::::::::::|
￣|／　／::::::::::::::::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／　／:::::::::::::::::／;::;;;;::.........　　　.;;,;:.,;::　:.,:.;:,　　;.,:;.　,:.,;.,;.;,,:.　　　;,.;:,.;:　,.;,;　　　;　;.:,　　　::;.:,;..,.　,.:　,:;,　;.:,　　　;.:,;..,.　:.,;.,;.;,,:.　　　...,;.,,;.,
　／::::::::::::::::／　　　　　:.,.;:,.;:.,:.,;:.;:,　　　　　,.;;,;:.,;:　　::.,:.　　　　;:,;.,　　　:;..:,;　.:;　,:.;,　　　;.:,;..,.　　　　,.:,:;,　;.:,　　,;.;:,::::.,;;;..,,,　　:;.:;:,　　,;.:,:
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／.;,:;.:,.;:,.:　;:,.,::::　.:,;.,..,...　,,,,,..;　;;;;,:::　.,;:.:,;:　　.,,;:.;:,　;.:,　;.　:　,;.:,:.　;:,.;:,;　　　:.　;:　,;.,　:;.:;,:.　;,:;.:　,;.,　　　:;.:;:,　,;.:

衛の霊公は、斉に援軍を求めた。

先の魯の戦いと立場を入れ替えた戦いが始まろうとしていた。

205 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:06:05.39 ID:yO1alTso

景公はすぐさま衛の求めに応じた。

　　　　　　　　　　　,-‐　7:::::ﾚ::::::::::::::::::::::::::ヽ、ヽ、＼:::::＼
　　　　　　　　　　l´,r‐'/::::::::::::::::::j|i:::::::::::::::＼＼ｊ:::::::::＼::::ヽ
　　　　　　　　　　ﾚ／/::::::::::::::::/ i|li::::ﾄ、:::::::::::ﾍ::::::::::::::::::K}､:ヽ
　　　　　　　　／,く　ｲ:::::::::::/ﾄ/　ｉ||ﾍ::::ｉ＼:::::::::::i::i:::::::::::::i ﾄ､ヽ::｝
　　　　　　　〈／j:::/V」:::::::/　ij＼ i|ハ:::::i　＼::斗ｌ:::::::::::::i　i i　>、
　　　　　　 /r'´　｀ヽ::::i　rｲミｯヾ　＼::i ／ヽ　iﾄ､::::::ｌ　 i_〉| |
　　　　　　　 /:i　　　　ヽi　｛oじﾘ｀　　　ゝィｆ必ｧ､i::::::::l／::::::| |　　　衛を救うわ
　　　　　　 {:｛　　　　　 i　ゝ='　　　　　　ゞoじｿ) i:::::::i）!　|::::L!
　　　　　　　 i:i　　　　　　i　　　　___'__　　　｀='´　!:::::ｉ::::ｌ　l:::::::|　　　直ちに出撃の準備を整えなさい
　　　　　　 ,---ﾍ　　　　　ﾄ､　　/｀￣´ ヽ　　　/ i:::::/:::└┘::::l
　　　　　 /:::::::::::::::ゝ　　　ﾉ　＼ヽ＿＿_ﾉ　／ ./:::/__::::::::::i|:::::!
　　　　,ノ:::::::::::::::＼､_.／ヽ　　｀丶　_　-‐'´　ｌ/／ |　|i::::::/i::::i
　　　f´:::::ヽ、::::::::::::＼／　ﾍ　　　　 ||　　　ノ| ｡| ｡l ｡|ヽ/　i::j
　　丿:::::｀ヽ,::::::::::::::::ヽ　　　＼　　 ||　　　　｀i´｀´｀´　ト､ﾘ
　 /::::ヽ:::::::::::i:::::::::::::::ﾍ　　　　　ゝ＿_||　　　　　i　 / ::　　.i:::｝
　 i:::::::::ヽ:::::::::ヽ::::　　　ｉ　　　　　　　￣￣￣） i　 i　::　.:｛::/ i
　　ヽ:::::::ヽ::::::: ＼　　　　｝　　＿＿＿___ ／　 i　 i::::::::::／(＾ l
　　　ゝ:::::::ゝ　　＼　ノ、__,ノ　　　 ||　　　　ﾍ　 i:: ／　　｀) i

なぜこんな事になったのか・・・
少し時間はさかのぼる・・・

趙鞅は、衛・魯を挟んで、いずれは斉と晋が大戦になる事を予期していた。
魯は味方だが、衛とは国境を隣接していて、揉め事はしょっちゅうである。

　　　　　　　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ　　　　斉と戦うには、衛との友好は必要不可欠条件だっていう
　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼　　　誰か、霊公と同盟を結ぶ使者になって欲しいっていう
　　　　　　　　|　,-）　　　（- |
　　　　　　　　| l　　ヽ＿＿ノl |　　　自分が行ってもいいんだけど、趙氏が下に見られるのも癪だっていう
　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ　　　侮られないように任務をこなせるものはいないかっていう
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

206 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:07:52.61 ID:yO1alTso

　　　　　 _,,:-ｰ''"￣￣￣ `ヽ､
　　　　,r'"　　　　　　　　　　　 `ヽ.
　　　 / 　::.　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　 /　　::　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 |　　 ::　　　　　　　　　　　　　　 .|
　.　|ヾ　,l _;;-＝=ｪ;､　　　,;ｪ=＝-;;_　ﾋ- |
　　"l,_l||　　　　　　)＝f'　　　　　 ||ﾞ-,　　　
　 | ヽ"::ヾ　　　　　i,　 iヾ　　　　　/ r';'　　　　　　その任務、私が引き受けようかね
　. ﾞN l　::.ヾ====イ;:'　　l　､====/　,l,ﾌﾉ.　　
　.　|_i"ヽ;:...:::／　ﾞ'''=-='''´｀ヽ.　　／i　l"　　
　　　.|　::ﾞl　 ::´~＝==' '==＝''`　,il" .|'" 　　　
　　 .{　 ::|　､ ::　`::=====::"　,　il 　 |.　　　
　　 /ﾄ､　:|.　ﾞl;:　　　　　　　 ,i'　,l'　ノﾄ､
　／ .|　＼ゝ､ﾞl;:　　　　　　,,/;;,ノ;r'" :|　＼
'"　　 |　　 `''-､`'ー--─'";;-'''"(渉佗ｼｮｳﾀ・・・趙氏の将軍、類まれな武勇でその名を残している）

　　　　　　　　　　　 ∩＿
　　　　　　　　　　　〈〈〈ヽ
　　　　　　　　　　　〈⊃ 　}
　　　 /ﾆＹﾆヽ　　.|　　 |
　　　 /（ﾟ )( ﾟ）ヽ　 !　　 !　　　おおっ、渉佗が行ってくれるかっていう
　　／::::⌒｀´⌒::::＼|　　/
　 |　,-）＿＿＿（-，| ／　　　　確かにあんたなら侮られる心配は無いっていう
　　､　　|-┬-|　　／
　/　＿　`ー'´　/
　(＿＿＿）　　/

207 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:08:58.92 ID:yO1alTso

　　　　　)　　　ヽイ : : :::::|/__ 　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　＼::::::::.　　　　　 (´
　　　　（　　ヽ. 　│.::::::::::|　　　（´　 '　 ,　 ′ i! 　　　　　　　＼::::::::::.　　　｀7
　　　　　 )　　＼.|.::::::::::::|　　　　7 /　/ /　　 i!　　　　　　、　　　ヽ::::::. 　　　）
　　　　　' 　　　 |:::::::::::::|　（⌒' /　 ' / 　　 i!　　　　　　＼　　　V::::..　　ﾉ
　　　　（ _　　　　 |:::::::::::│　　) / i 　i !　　　 i!　!　　　　　　　　　､　　 i:::::::...ノ
　　　　ｲ::｢ ) 　　 V.::　　|　「 .'　 i 　i !/i 　　ヾ | 　　　　　　　 !ヽ　 |::::::..ﾉ
　　／　 !::|(__　　　ヽ::.. r‐v7/ 　∧　!|ト!､|　|│ ＼! 　 !　　 ! 　　 ′i　 |::::::::）　　待ったッ
　.' 　　 !::|ゝ==) 　　　 rfぅjV　ハ)/7从､|ヽ! |　/:||＼ i 　ｲ　　/　 .′ !::::＼
　　丶　!::| ＼　ゝ-.．　ゝ少ﾉ ,'　 |　rzぇ::zrゝ乂::ﾉ /　'ヽ / 　 .'　 /　 ,人::::ゞ＼　たしかに渉佗さん侮られないでしょうけどね
〈　　＼:|　　ヽ　ヽ ` ｰﾍ　 / 　│ 夊f_少' 　／ﾚ')／ゝ/)　ｲ　 /　ｲ:|　|:|⌒)::::）
　ヽ　　　ヾ: 、　〉、＼　　V　　　|　　　　　　　　　ィzテ7/　!　.′/ ! | __ﾉ　'／
　　＼　　|:|＼ !:::|　　ヾ　|　　ハ　　　　　　　　v夕 /ﾚ' ﾚｲイ　 | 「! (:／　　けど、侮られないのが目的じゃないでしょ
　　　　ヽ.　|:| 　 |:::|　r.. ―┤ 　| 　'.　　　　　　　. j　　 ∧i| 　　 |:　 |/ !　　　　　あくまで衛との友好が優先事項なのだわ
　　　　　 |:| 　 |:::ﾄ<:. 　　│ 　ト　i!　　　　 - ､　　　ｲヾ | 　　 |:　 ∧＼
　　　　　 |:| 　 |:::|　＼　人　＼:ﾄ､　　　　. ＜__j! 　＼　　 |　/ 　'.　＼　　どう見ても友好って顔つきじゃないのだわ
　　　　　 |:| 　 |:::| 　　 Y'　＼　　＼＞ -＜´:::::::::::: i!ー-,　＼　! .'　　!　）::）
　　　　　ﾚ′Y::/ 　　 | ヽ. 　＼　　＼tfうj} :::::::::::; / 　 / 　　 / 　　 | /::/
　　　　　　　│! 　　　ム-‐─‐-ゝ　　 ):少 :::::::::; / 　 /ヽ. 　, '　）　　'/::/

　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　　／::::⌒｀´⌒::::＼　　　なんだっていう
　　|　,-）＿＿＿（-、|
　　| l　　 |-┬-|　　l |　　　だったら安于たんが行ってくれっていう
　　＼　 `ー'´ 　／

208 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:10:49.10 ID:yO1alTso

　　　つ:::::::::::::::::rー-'三三_　-―――‐-- ､)::::::::＼　　＿
　　　(:::::::::::::::::::::::) 三= '´／　　　　　　､　 (_:::::::::::::丶<::::::`ー､
　　　 `ｰ,:::::::: __ノ／　　/ /　　　　＼　　＼ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
　　　　 (_:::::: ヽ／　　　/ /　　　　　　ヽ　　､ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
　　　　　r’:::: /　　　　　 {　　　　|!　　| |!　　|!ﾊノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{
　　　　　｀ｧ: :′　/　 /　!　　　　 |!　 |! |!　　|! |｀ｰ, : :::|三|:::::::::::::::}　'.
　　　　　ヽ.′　/　 /　 |! 　　　 |!　 |! |!　　}! | Ｙ:::::::::|三|:::::::::::::/　 {
.　　　　　　|　|　|!　 |! 　 |!　　　　 i}　 } |!　 /_!_| ゝｧ : :|三|::::::::_;ﾉ| 　 '.
.　　　　　|　|　|!|　 |!､　{! |!　　 // /}//孑' /ｲ　(_ : :r'--{:::::::)　| 　｜
.　　　　　{　|　| {　卞ﾄ､ハ!_　 //ノノィ≦ケテ|　(:::::〈ん)､) 〉´　| 　　|
　　　　　　ヽﾄ､ {ﾍ､从ィ升=ﾐノ´　　　/弋じ:::}｜　〉 : ゝﾆン　　 |　　｜　　　私には無理よ
　　　　　　　　ヽ乂ﾍ!ゞ､rゝ':{｀　　　　　　宀'´ |　 ∨/／　　　　|　　　　　　　衛は、斉と晋、結局どちらにも付かないと思うわ
　　　　　　　　　 }　　|ﾍ　^¨´　　､　　　　　| 　 {ノ´　　　　　| 　　 |
　　　　　　　　　川　| 丶　　　　r‐､　　　ノ　 } !　　　　　| 　　 |　　　　斉が倒されたら次は自分たちってことぐらい
　　　　　　　　 //}　 ! ＿≧-..､　｀´ ,∠⌒＜}/　八ﾍ　　　　　 | 　　 |　　　　アホが考えても分かるわよ
　　　　　　// j　/':.:.:.:.　 .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.　 / /＞ヽヽ　　　　 | 　　 |
　　　　　　ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}ｲ夊)=-:.:.:　/ /:./::::::ﾍ∧　　　 | 　　｜
　　　　　／／ / /＞ｧー:. :.:.:.:｀¨)´:.:.:.:.:.／-ー＝二二〕＼　　| 　　｜
　　　　〈≦__,/_/ーｬ(:.:.:.:.　:.: ／＼:.:.:.:《__∠⌒ー-､::::::::::::::ヽ | 　　｜
　　　／￣ _＿_..==':::＼_:-＜: : : : :＼: :.:ノ:::二＞　_＞::::::::::::{､　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　r　　　..　　　　| 　　　y'
,,,,;;;;/ 　　　　ヽ,,　　ﾘ　／,ヽ
　　　、__.....　　 ''　　　　-=)}
　　　　''＝=-、　　　 ,-==' )ﾉ
:::... 　　　　ノ　　　　ヽ...　 <　　　まあまあ、董安于のだんな
,　_,　　　　　　　 _　ﾉ　　　)
乃　　　....__／ '(　 'ﾉ'ヽ, イ'　　　そう怖い顔をなさらず、この渉佗に
　(ー---'　　　　⌒'''′/ /　　　　与えてやっておくんなせえよ・・・活躍の機会ってもんを
　＼'ー-<‐==＝=v=ｲ/ｲ￣'ー‐―,＿____＿_＿....
　　　ヽ　.ヽ=ニ二ニﾘ/ /＼;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;
＼,　　　　'ー――‐'／;;:;;:ヽ;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
''＼~ヽ＿_　　 ⌒　ﾉ|;;:;;:;;:;;:;;:＼;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
　　＼:.:.:.:.:.⌒フ￣' /|;;:;;:;;:;;:;;:／;;:;;:;;:;;::;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
　　　￣ﾉ<:::::>ヽ／　|;;:;;:;;:;;:;'ー-i;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;

結局、趙鞅は、周囲の懸念も取り合わず、渉佗を同盟の使者として派遣する。

209 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:17:08.22 ID:yO1alTso

同盟の席は、渉佗の方針で、まるで戦場のような雰囲気だった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,)´　　こ　こ　で　あ　な　た　と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜、
　　　　　_,,:-ｰ''"￣￣￣￣￣￣￣i`ヽ､　　 /　　　　同　盟　す　る　ッ　ッ
　　　 ,r'"　　　　　　　　　　　　　 |　　　`ヽ.　 _,..＿
　　 / 　::.　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　ヽ　　　ノへ,
　 /　　::　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　ヽ　　　　ﾉ ,.r‐-､ ,r-:、_
　|　　 ::　　　　　　　,,--''~''--／,-　　　　　　　 |　　／'´　　　＂　＇ﾞ√｀⌒ヽ|´
. |　　　　　　　　 --　　＿／--　　　　　　　　.|　　　　　　
. |　　　　∠-'''"ニ＼　／　　　／ニﾆ''--､　　.|.　　　　　
. |　　／￣.＿＿＿／　　　 /　　　￣~~＼　.| 　　　
,-　　|　/￣´;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　　／　/／~"＼　　|　 -､　　　
ト　|　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:ﾉ　／　　(__,,,､◎-''　　 |./||　　　　
∧（　　ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／. .|　 |　　￣'--'~~　　　ミ|/∧　　　　
|/┐　　｀＞─'''´／_　.|三|　 __ ＼　／　　　　|ヽ｜　　
（ (|　-‐'　　　V, （　　/- -ヽ'　）、＼)　　　　　|)　|　　　
ヽ　|　　　　　／　'━（　　） ━'　~＼　　　　　|ソﾉ　　　
　N　　　　／　＿＿__TｰT＿＿＿　　＼.　　　|//
　 H　　　（＿彳┬┬-､,,,､┬┬┬ヽ_,,-)　　　ﾉY
　{　＼　　＼＼++. + ＿l＿+. + ++ ／／　　ノ .|
／|　＼　　＼＼UＵ､__l__,ＵU／／　　　／　 |＼
　 |　　　＼　　　　＼'''----''' ／　　　　／　　　/ ｜
　|　　　　　＼　　　　＞----＜　　　／　　　　 /
　＼　　　　　＼　 (　　　　　　 )　／　　　　／
　　　　　　　　　＼　＼　　　　／
　　　　　　　　　　~"'------'''~

衛の霊公は、その殺伐とした雰囲気に、すっかり怯えきっていた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,..__
　　　　　　　　　　 _,.r-‐￢≡三ﾞ:::::::::..｀''..､_
　　　　　　　　／.／.r:::::::::::::::.＼:::::::::::::::::...丶久f:}
　　　　　　／.::;/..:::i.:::::;､:::::l;:::::..ﾍ::::::::::::::::::::::i} l:::1
.　　　　　 /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ﾉ;::::::;ィ'＾|} |:::|
　　　　　　 |ﾊ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ﾄ;:lﾚl∧:ｿY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
.　　　　　 !　{:;;l{:∧ﾊ.::::lv_.二ﾆ＝‐|;;;;i::l:::／;;;;l}l.|;:::!
　　　　　　　｀!i{‐-_､ﾍ:::}´ｨｒ;z=ャｭ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1
　　　　　　　l;;;i《屯ﾊヾゝ　`¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ﾉ;;|.|l::::!　　　こ・・・怖ッえェェぇーーーーッッ
.　　　　　　　　l;;;l;l"　 ,　　`　　　　|;;;;|:|_,ﾉ:ソ|;;;;l.|;i:::!
　　　　　　　　|;;;;l;{　 /　　　　　　 !;;;il:l |'"　|;;;;l.|;;l::1　　　
　　　　　　　　|;;;il人｀ヽ　　　　　　ﾉ;;;ill:l l　　|;;;;l.l;;l:::|
　　　　　　　　'"￣¨ゝﾏ三＞　　,／"¨´ ﾄ､. 1;;;l.l;;;l:::|
.　　　　　　　　　　　　ヽ　"　　,.ィ　　　／　ヘ;;;;l.l;;;l::::!
　　　　　　　　　　　　　 ` -＜　　　／　　 ,／ミミゝ;:!,.
　　　　　　　　　　　_,=≡／人　 /´　　　／ムﾎfヲ苑盆z､
　　　　　　　　 _,xl盆fﾎ/　 /`　 /∧　　 /　　　　　￣｀　　　､_
　　　　　　,xﾀ壬ｼ'¨く_　　ヽ.／(衛の霊公・・・第十六代衛公、後世のＪＫにとっては批判の的、アホのサンプル）

210 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:22:55.08 ID:yO1alTso

そんな中、同盟の儀式は滞りなく進められたのだが、
最も大事な契りの盃を交わす段になって事件が起きた。

同盟の誓いは、生贄の血を盃で受け、それを互いに酌み交わす事で完了する。
まずは目下の渉佗が毒見の意味で、先に盃に口をつけた。

ここまでは良かったのだが・・・

　　　　　 .／..:::: 　　　　　　　　　　　 i　　　ヽ
　　　　　/.:::::::::::. 　　　　　　　　　　 /　　　　ヽ
　　　　 .i::::::::::::::　　　　　　　　i　　./　　　　　　|、
　　　　 |::::::::::::::　　　　　　　　 i　.人ｪｭ､_　　　　）、
　　　　丶:::::::::::　　　　　ノ　　 .ﾚ'´ /´:::::　　　　/ ﾍ　　　　いいかい？わたすよ？
　　　　　i':::::ヽ::　　　''''´　ヽ　.,ｲ　 i::::::　　　　_　Ｖ.i
　　　┌-ｔ::::::::::::　 .＿＿＿ X　!　/:::　　_,,ｨｸ´　　.i |　　
　　　 .!ヽ:ヽ:::::/￣´;;;;;;;;;;;;;;;ヽ, ヽ　::::::: fｴｨ'´　　　ﾉﾉ.　
　　　　i ヽ |:::::|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:ﾉﾉi　　:::::::::　　　　ｨヽヽ
　　　　 !｀ﾞｲ、::ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／:::ﾍ　　i::_:::　-‐‐</　ヽﾍ
　　　　｀ヽ(ヽ､__｀＞─'''´ ,r　 .ゝ　(. ｀）‐-クi ）:　 i:::ﾍ
　　　　　 .i.ヽi-‐'ヽ/ ,:::-‐'´ゝ‐-､_,,ｨ'´＝=ッ' 〉ﾉ／:::　iﾆヽ
　　　　　 .| ::::i　　 i （ヽ､__,,　-‐=ﾆ''´ ￣// //　!::::　 ./|ヾﾞ＼
　　　　　,,ｲ、:::ヽ、ヽ＼｀ﾞ‐｀''‐--─''´／ / i／i::::　 :::||>メﾐﾉ三
　　　 i'´ﾞ〈::ゝ::::::::｀'ヽヽ::::::..　￣｀　´￣　　　ﾉ:::/:::　　::ﾉﾉ爻》彡
　　ノ´）《ム、:::::... 　｀｀ヽ、:::..　　　　　　　/:::::!::::　／ミ矢父＜
三タ〈父メミ｀ヽ::::::::..　　｀'-､.._＿,,．--‐'´ :::/:::.／爻爻ノ.ノミ

なぜか渉佗は、霊公に対して必要以上に強い力を込めて盃を渡した、
そのため・・・

　　　　　　　　　　　　　　　f´￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　, -='´ ￣`´￣ﾞ`　､
　　　　　　　　　　／ ,　"　　　　　　＼
　　　　　　　　　〃／　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　y´ 　　　 , 　　　　､　　　　､
　　　　　　　　／. 　　　..::／　.::,.'　　.::＼　　　',
.　　　　　　,' .:/:.　 .,'..::/:.　.:::/::. :　.:::}:::::ヽ:.　∨l
　　　　　　　{::/:::::. :/.::/:::: .:::/:::::. } .:::/::､::::|:::. .:|::|
.　　　　　 |ｌ::::::|:::i:::::|:::::/ｌ/ |::::::.|.::/ |:::|::::l:::::.:::!::!　　　あっ・・・
　　　　　　 {:::::::{::ﾊ;::l:::/､l__∧:::::!/__,!:∧::!::l:::::ﾚ'
. 　　　　　　ｉへ:l:|:::l::|/ｲｴﾕ` ﾍ:::',"ｲｴﾔ!ｲ::!:::/
　　　　　　　　li:ｌ:::l::l　　　　ﾍﾍ　　　 l/::::|
　　　　　　　　i|::::l::!　u　　　 `'＼　　 !::::::|.
　　　　 ,r── {::::从　　　　 ` '　　｀　∧:::::!｀､─‐､
　　　　　/ 　　　/￣ﾞ｀,.＼　　fﾆユ　 ∠"¨￣;;;;;} 　　',
　　　　　　　　/;;;;／爪　＞　　　　イ　爪＼;;;;;;;;|
　　　　　　 /;;;/　/|||}　　　｀.x'´　　/|ﾊ　＼;;;|
　　　　　　　 {;;;; ＼{ﾊ|∧　　　 ||　　　∧|ﾊ　／;;;;}パシャッ

211 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:26:26.88 ID:yO1alTso

受け損ねた霊公に、盃の中身の血が撥ね飛んだ。

　　　　　　　　　　　　:,:　　　　　　　　　　 :(::)
　　　　　　　　　　　　/⌒''⌒) :,,゜　　　　　 '　　　　　　　　 ,,,,,,,
　　　　　　　　　　　(:::::::::::::::!'　　　　　　　　　　　　　　　　 (::::::)
　　　　　　　　　　　ヽ::::::::';'''　　　　　　　　　　　　　　　　　''``　　。
　　　　　　　　　　 τ'::/ .;:
　　　　　　　　　　　 )/
　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　　'　　、　　　　　　　;:　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`'''`~''・　　　　' `
　　　　　f''`⌒(　　　　　,,,,　　　　　　　　　　　　　　　!:(',,,,、　　　　　　　　　　　　　　::,,,,,、...
　　　　　,!,,,、(　　　　　/::τ　　　　　　　　　　　　　ノ:::::::::::::::::)　　　　　　　　　。　!::::::::::`!　、
　:.、　　　　　　　　　　!:::(　　　　　ﾉ::`!　　o　　　(::::::::::::::::::τ　　　　　　　　　　　　(:::,,;,;,、; 。
　　　　　　゜　　　　　(/　　　　　　⌒・　.　　・、;::::::::::::;;.;`` ''
　　　　　,,、..　　　／/　　　ノ'　　　　　　　　　/／'''`'`'` `　　　　　　 ..,,.. _,,,.、・　　　　　　　　　,, ...:・..
　　π /;::::::::(,.,.(;;;::::(　　 ,,.,　　・っ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;,;;( ):::::;.　　　　c::── '`'''::::::::::;''
　　　):::::::::::::::::::::::::::/　　'''''`　　　`　　　　　　　　'`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒　` !.:::τ''　``
　τ　!::::::::::::::::::::::::::::)／,,,,,　γ　　　　　　　　　　　　　　 :'`'``:!
　　　(::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'　　　　、,:'::::::`:::,,,,　　　　　　　 !:::::ノ　　　　　　　　　・
　::：':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ｰ''''`'`''''''''"

この時、霊公の衣服は血まみれになり、
まるで凶刃を受けたのかと周りが思ったほどであったという。

　　　　　　　｀ー≧=ｧ　　　　／　　,　　/　 / ニﾆ´　　 |　ヽ}ー-　､
　　　　　　　　　 ∠　　　　　　/　　　 , 　 /　〈/´￣´　　　 |　　,ﾊ　　　　＼
　　　　　　　　／　　　　　, 　/　　　 /　 /7Ｔ下｢￣￣｀７ＴV　　　 V　￣`＜
　　　　　　　/／　　　／∠ｨ　　　/　 ∧ヽ､ | l l　　 /{ l| l|　　　　l　　　　＼
.　　　　　　〈厶-‐'7 ／　　, 〈|　 l　l　l　l,ｨ云ﾃﾄｌ l　 ∠弐ﾙｲ　　　, ！　__　＿_ノ
　　　　　　　　　　{/l　　 /Vﾊ.　ﾄN　l 〈 {ﾄぅﾘ　V l/.ﾊ示Y ﾉ} 　//　l|　ヽ.　〉
　　　　　　　　 |　／ /厂 V l|ハﾄ､}　ｰ'　　 V 弋_ソ' 仏ィ'V ﾄ､ﾉ　　|V　　　　なッ！！
.　　　　　　　　　　　V´}ﾌｰ'＞ｰVl　　 l "" , -､__　_　　　 /／ /V　ヽ　 l
　　　　　　　　／　　／: : : : :.|　 | |　 ,/´￣`ｰ┤"" /´〈V　　　　 ∨　　　　　お、オイッッ
.　　　　　　　／　　,/: : : : : : : |　ｌ |＼ﾄ､_＿__,.ｲ　／}　ﾊ〉
　　　　　　　／　　　〈: : : : : : : : :l　∧}　ヾﾆニﾆ´イ: : | /ヽ
　　　　／　　　　　八:.‐-､: : : : V: : |ﾊ　ｨ＾ﾄ､　l: :{/: :l/: : }
　-‐　　´　　　　　／, く: :＜: : : : : :〉: :l　Ｔ´Ｌ」　V　|: : : : : /
　　　　　　　　　　／: :〈｀ヽ: _＿_／: : :|　ｊ　/::}　/: :,′: : :∧
　　　　_,.　 -‐r‐'´: : ／l`ー─ｧ' l: : : : ∨ /::/／: :∧＿;ノ　＼
￣￣　／: :ノ＞､:,/　 | 　　/: : :l: : : : : V:::/´: :／`ｰ┬'　　　＼

衛の臣たちは一瞬にして殺気立った。

212 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:28:07.91 ID:yO1alTso

しかし、霊公はそれ以上は取り乱さず、静かに盃に口をつけた。

　　　　ヽ:::.. ＼　＼　 ! .::::|:::.. ::...　 :::::::::|　　　　　　　::| l　-‐ 、　 ',　 |::::..
　　　　　＼::.. ＼:::..＼|:.:::::!:::::.＼:::..:::::::| !　　　　　　 ::| {_　　ヽ　ｌ　 |:::::::..ヽ
::.　　　　＼＼:::..＞‐-|::::::|＼::::::.ヽ::::::::!:|　　　　　　　::|　　ヽ　　l　!　 !::::::::::.. ＼
::::.. 　　　＼ヽｘく::::.＼|!:::::l　ヽ::.:!::ﾄ :::ﾊ|　　　　　　　::|　　　}　　 /　 |:::::::::::::..　::::::...
:ﾍ::::..　　 ::.ヽ Ⅹ＼　＞-j|／　 ,　}∧:! }/　|　　　　　　　::|　　 !　 /　　 ;::::::::::::::..＼:::::::..　　　
::::.ヽ:::::..　　::.＼＼ヽ `､　　 ,./　　 | / 　 !　　　　　　 :|:|　　　ヽ　　 /.::::::::::::::::::::..＼::::::　　
:::::::: ＼::::.　 ::.､:ヽ　＼　ヽ. _//　　　　　　 |　　　　　　 :|::!　　　　　,.へ:::::::::::::: ',:::::::::::..＼::
＼:::::::. ＼::::::::.ヽ::.＼　　 j , ' 　　　　　 |　　　　　:: :::|!| 　　　 | 　ヽ::::::::::i::::､:::::::::::::::::　
::::|ヽ::::::::::{＼:::::::.＼| ＼　'´　　　　　　　 |　　　 :　::.:::| | 　　　 |　　　',::::::::|::::.ヽ::::::::::::::
:: l　ヽ:::: l　＼:::::::.＼　　　　　　　　 !:|　　　:l:.::::::::| | 　　　 !　　　 ;:::::::|!::::::..＼::::::::
::::i　　 `､:|　　＼r ﾄ､＼　　　　　　　　　 |!|　　　:|::::::::::! |　　　　　　　　￤:::::!ヽ:::::::::..＼::
＼!　　　}:'　　　　｜　｀＼　　　　　　　 | !::　　 :|:::::::::i　!　　　　　　　　 !::::::|　 ',::::::::::::::::
　＼　　!'　　　　 !　　　　　　　　　　 i｜::.....:::|:::::::::|　|　　　　　　　　 |::::::| 　 !:ﾄ､::::::::::
　　　 / 　　　　 |　　　,.　　　　　　,　　| |::::::::::::!:::::::::!　|　　　　　　　　 |::::::| 　 !:|　ヽ:::::
　　　　　　　　　 └ -‐　ヽ　　　／　　 ! !:::::::::::l::::／　 |　　 , '　　　　｜::!:|　　ｌ:i　　＼
　　　　　　　　　　　　　　 └‐ <_　　　 | |:::::::::_|!' 　　 |　／　　　　　｜::l::!　　',t
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 ´￣　　　　　／l::.｀ヽ.　　　 |:::::!:|　　ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　／　 !:::::::. ＼　　!::::|::!　　　　＼

そのため一触即発の事態は避けられた。

　　　　　 .／..:::: 　　　　　　　　　　　 i　　　ヽ
　　　　　/.:::::::::::. 　　　　　　　　　　 /　　　　ヽ
　　　　 .i::::::::::::::　　　　　　　　i　　./　　　　　　|、
　　　　 |::::::::::::::　　　　　　　　 i　.人ｪｭ､_　　　　）、
　　　　丶:::::::::::　　　　　ノ　　 .ﾚ'´ /´:::::　　　　/ ﾍ　　
　　　　　i':::::ヽ::　　　''''´　ヽ　.,ｲ　 i::::::　　　　_　Ｖ.i
　　　┌-ｔ::::::::::::　 .＿＿＿ X　!　/:::　　_,,ｨｸ´　　.i |　　　へへっ、友好、友好・・・ってか
　　　 .!ヽ:ヽ:::::/￣´;;;;;;;;;;;;;;;ヽ, ヽ　::::::: fｴｨ'´　　　ﾉﾉ.　　
　　　　i ヽ |:::::|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:ﾉﾉi　　:::::::::　　　　ｨヽヽ
　　　　 !｀ﾞｲ、::ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／:::ﾍ　　i::_:::　-‐‐</　ヽﾍ
　　　　｀ヽ(ヽ､__｀＞─'''´ ,r　 .ゝ　(. ｀）‐-クi ）:　 i:::ﾍ
　　　　　 .i.ヽi-‐'ヽ/ ,:::-‐'´ゝ‐-､_,,ｨ'´＝=ッ' 〉ﾉ／:::　iﾆヽ
　　　　　 .| ::::i　　 i （ヽ､__,,　-‐=ﾆ''´ ￣// //　!::::　 ./|ヾﾞ＼
　　　　　,,ｲ、:::ヽ、ヽ＼｀ﾞ‐｀''‐--─''´／ / i／i::::　 :::||>メﾐﾉ三
　　　 i'´ﾞ〈::ゝ::::::::｀'ヽヽ::::::..　￣｀　´￣　　　ﾉ:::/:::　　::ﾉﾉ爻》彡
　　ノ´）《ム、:::::... 　｀｀ヽ、:::..　　　　　　　/:::::!::::　／ミ矢父＜
三タ〈父メミ｀ヽ::::::::..　　｀'-､.._＿,,．--‐'´ :::/:::.／爻爻ノ.ノミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

213 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:31:13.78 ID:yO1alTso

これにより、晋と衛との同盟が成立した。

　　　　　 _,,:-ｰ''"￣￣￣￣`ヽ､
　　　　,r'"　　　　　　　　　　　　 `ヽ.
　　　 / 　::.　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　 /　　::　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 .|　　::　　　　　　　　　　　　　　　　 |
__,,__,|__,,____,,____,,____,,___,,____,,____,,____,,___,|____,,___,
====================================/
　.| ヾミ,l _;;-＝=ｪ;､　　 _;;-＝=ｪ;､　ﾋ-彡|
　〉"l,_l||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)＝f';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;||ﾞﾚr-{
　 | ヽ"::ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i,　 iヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ r';'　} 　ミッションコンプリィィィッッッ
　. ﾞN l　::.ヾ====イ;:'　　l　､====/　,l,ﾌﾉ
　.　|_i"ヽ;:...:::／　ﾞ'''=-='''´｀ヽ.　　／i　l"
　　　.|　:ﾞl.''(＜Ｔ''Ｔ''Ｔ''Ｔ''Ｔ'Ｔ＞)゛|'",il"|
　　 .{　 ::|　､＼工工工工／　,　il 　 |
　　 /l　　:|.　ﾞl;:ヽ========ノ ,i'　,l'　　ﾄ､
　／ .|　　ゝ､ﾞl;:　　　　　　　,,/;;,ノ |　　＼
'"　　 |　　　　 `'ー--──'"　　 ,|　　　＼_

　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　(ヽ　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ　　　 /)　　　　　よくやったっていう
　　(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼　( i)))
　／∠_|　,-）＿＿＿（-，|＿ゝ＼　　　　渉佗は平和の使者アトム大使だっていう
( ＿＿＿､　　|-┬-|　　　　,＿＿）
　　　　|　　　　`ー'´　　 /´
　　　　|　　　　　　　　　/

趙鞅はこの快挙をことのほか喜び、渉佗をベタ誉めしていた・・・

が、もちろん、これで一件落着になるほど、世の中甘くはない。

214 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:34:59.35 ID:yO1alTso

衛に、王孫賈という臣がいた。
彼は、霊公を補佐して長い、衛の重鎮の一人である。

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　霊公さま・・・お顔色がすぐれませんな
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　　　なにやら辛い事でもおありでしたかな
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧､
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨/(王孫賈・・・衛の臣、それまでは非常に穏やかな性格で知られていた)

　　　　　　　　 _..､..＿ -─‐=￢＝=‐-､_
　　　　　　　　/´::／:::::::::;,:::::: ::::::::::..､:::::..　｀''､
　　　　　　　 r::_r':::::::;:;／:::::r .:::::: ::::.. ヽ:ヾ: 　丶
　　　　　　〃:::::::;:;i〃::::.::/ .::li;::::.ヽ:::.　＼;::. 　ﾄ､
　　　　　　 /::;:::::;:i:;i/::::/.::;l .:::ll;::.:::. li;::::.､.. ｀,i::､.;. 丶
　　　　　　l|;::i::::;:i:;l/::::/.:::;i} .:::l!::..|::. ﾄ;:::. i;:... l;i:::i. ､::.ヽ
　　　　.　 {l:i:;:;::;i;lｲ::::::;::::i::li .::::､:..li::/ヽ:::.ﾊ:::.ﾊi;::l:. ﾄ､::｀,
　　　　　 l|:i:;:i:;i:l:li::::::i;:::l::|l､::::l|;::.}:!　|ィーy'　V:::::.i　ヾ:}
　　　.　　　li;:l:i:;l:;l|l:::;::li;/V_ヽ::ﾊ;::::}〃ィ=≠=､Y;:::::l. 　}:l　　いや、たいしたことじゃないんだよ
　　　　　　ヽl:i-､|l:::i;:ィ;≦iﾗヽﾍ::::ﾍ｀ﾐ垈:ﾀ　|l:::i::| 　ﾘ
　　　.　　　　｀|丶|l;::l;::iゞ:坐ﾀ '′　､ﾍ. ////　|ll:::l::|　´
　　　　 .　　　1ﾋ: |li:;li::| //// 　　　! ﾞ丶　u　llll:::|::i
　　　　　　　/ヾ_ll;i:;li::} 　　　　　､　'　　､　ﾊll:::|::|
　　　　　　　∧{ l;|l;l:;l:ハ　　　　_ ..-='..ﾀ　 /l￣｀｀ﾞ
　　.　　　　 ∧l l;:.ll;l:;li;i::;＼　　 `ｰ　´　　 / il＼
　　　　　　l}:::i| l;:.=-‐'ﾞ￣丶- ､..__ 　　　.ｲ　.|　 .＼
　　　　　　ﾊl::i| l;::i;:i:l:;夂少ハ　　￣｀ ´　　|　　ﾍﾐlヽ
　　　　　　|l:::i;| |;:i;;i:{:;i:;夕/　 {　　　　　　　　| 　　　}堂盆z､

様子がおかしいと感じた王孫賈は、霊公を問い詰めた。

そして晋国の・・・というより渉佗の無礼極まりない態度を知った。

215 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:37:12.03 ID:yO1alTso

はじめは国民のためを思って辛抱した霊公の気持ちがいじらしく、
晋との友好を考えた王孫賈だったが・・・

晋がさらに霊公の子を人質に望んでいると聞いて考えが変わった。
王孫賈は公宮に臣民を集めて、このように言った。

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　　貴様らは霊公さまのご辛抱を目の当たりにしたはず・・・
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　　　　かといって衛のような小国が、隣国の大国晋と争って
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ　　　　　なんの益があるというのだろうか
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ　　　　　　　晋と争えば国民はみんな死んでしまうではないか
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧､霊公さまのお子様の代わりに国民を人質として晋に送るのだ
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨///////////////////////二777l､

216 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:39:40.92 ID:yO1alTso

王孫賈の案はあまりにむちゃくちゃなものだった・・・

しかし、臣も国民も、これ以上霊公が辱められる事はあってはならないと
しぶしぶ協力する事にした。

　　　　　　　　　　　　,..--.､ ,.-y_.:二二＞―- ､／⌒ヽ　＿＿_
　　　　　 .　-―‐く : : :／: /´　＿＿__｀ヽ:　: ＼:.　　 ´: _:z≦、
　　　　　／ : . . .　　. : :/./ :/　//´二二. 　l:. :.　　ヽ: : : : : :--＜
　　　／: : .:::／　.　: :/./　.:| //　´ ￣´　　|:. ::. : : : :V::::.. :､＿ : :＼
　　　´￣￣/ｧ : : : : /.: . :: ::|　. -――――|::.:ﾊ:.:. : : :V::::::. ＼　￣｀
　　　　　／ : : : : .:l : |::. .:::ﾄ´: ::. :　:　:.:..,_レｚL:レ : :. |::::::::::::. .＼
　　　　 /..::ィ .:::::/:::|:.∧:､_ヽ―ト､{:. : : /斗j≦´｢:|:..::. |:::::: ト､_: :.ヽ　　　・・・むうぅぅ
　　　　 {／/-‐ 7:..:::lﾍ ::ﾍ丁,≧=ﾐﾊﾄ､/´ ｲfxr:｀!y}::::ﾊl‐ｧ:::ト､　￣｀
　　　　　　 / :.,:くト }:: :::{/ﾄf::j.|^｀　　　ドﾞzﾘj}|::::{,/∧:::|　＼　　　　　　
　　　　　　 ,{／} 〉ﾍ.| : :小.廴ﾂ　　　　　 `¨´　ハ:|ノ: :｀〈　　丶
　　　　　　　/　ん､__::|: : ::ﾄ.　　　　　 '　　　　　从::レ～ﾍ{､＿,､_{、
　　　　　ノ　く/ . :.:: | ::|.:{:ﾍ、　　 /⌒ヽ　　／} ::::ハ:. : :∧　　r‐′
　　　　　 /^⌒7 . : .::::∧:|:..V:::＞　. `ー '　イ:::/:/}/::::::::. : : :∨´
　　　　　 `⌒7 . : .::::::::::从:. V::r‐┴｀T７´￣｀7ｲ:ﾉ_:::::::::::.:　 : ヽ
　　　　　 / . : .::::::::,: -‐ヘ:∨ニニ..‐'-　､.::／‐に)ー-:､:　　: ヽ
　　　　　 / : : .::::::::/Y´￣:.:.:｀:／>:.:.:.￣:｀ヽヽ:.:.:.:.:.:.:.￣:.:.ヽ:　　: ＼
　　　　　/ : :...::::::::/:.:.:ヽ:.:.:.:.:<／:.:.:.:.:.:.:.:.:.O:∧V.::::.:.:.:.:.:.:.:.:::}::.: : : : :
　　　　,.: : : .:::::::::::{:.:.:.:.:.:V{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧∨::/:.:.:.:.:.:./::::.. : : : :
　　／ : .::: : .:::::::ﾉ'.:.:.:.:.//.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.O:.:.i ∨.:.:.:.:.:.:.:}.:::::::.. : : :
. ／　　:: : ..:::::::::{,:.:.:.:.:./ {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＿:.:.:.:.:.:.| { |.:.:.:.:.:.:.:|.:::::::::::.. :
' . : . .:: : .:::::::::::::/:.／二ヽ/¨¨`￣ﾐ＜/⌒}ヽ￣¨¨j｜.:.:.:.:.:.::〉:::::::::::::.. :
: : : : : ..::::::::::::::::}:.:ｰ/ r‐/　　　　　＞::´ |　{.　　//.:.:.:.:.:.:./::::::::::::::::::..
: : : : .:::::::::::::::::/^'⌒Zr┴――.:.¨´.:.:.:.:.::::}　|　r┴:.:.:.:.:.:.:.:.}::::::::::::::::::::::
: : .::::::::::::::::::::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/_ムﾉ /.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ::::::::::::::::::::::

衛の臣たちは、霊公の辛抱を無駄にしないため、
亡国の道と知りながら、国民を晋に送る準備を始めた。

217 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:40:57.23 ID:yO1alTso

ここに来て王孫賈は皆の覚悟を悟り、こう言った。

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　仮に大国晋を怒らせたとしよう
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　　　小国の衛に対して捨て身で潰そうと思うかどうかだが、
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ　　　　捨て身になって後先考えずに攻めてくるとしても
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/　　　　　せいぜい五度侵攻してくるのが限界だろう
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧　五度も攻め込まれたくらいで衛はどんな苦しみを受けるのか
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨///////////////////////二777l､

王孫賈の問いかけに、衛の臣たちは口をそろえてこう答えた。

　／: : : :／ : : : : : : ／／: : :/ / ,二二二ハ: : : : ＼ : : : : : : : : : : ＼
　 ´￣／: : : : : : : : /: /: : : :/∠/ fﾆﾆﾆ7 　 ', : : : : :ヽ : : : : : : : - ､__＼
　　／: : : : : : : : : :/: / : / / 　 ___＿＿___ 　 |: : ｌ : : : ヽ : : : : : : : : ｀‐ ､`
　/ : ,ｨ : : :_.ｨ : : : |: /:/､L仁_｢ : : : : : : : : :｀７|_:⊥イ : : | : : : : :､: :_:_:_:_:､＞
　|／/ :／ /: : : : :|｜| :`十ｚ_`ﾍ:|: : : : : :|,ｲ厶lｧ'T´:| : :｜_,､: : : :＼
　　 |/ 　/ : /弋`|Λ| : : |>ｧ'宍＼ : : ｧ'7ｧ宍ﾄ､| :/: : : |´/: : : ヽ : ヽ　　　五度くらいの侵攻なら、完全に防いで見せるよ
　　　　 /: : |: : Λ＼:ﾄ､:Y{ |ｨ{j::| 　 Vl/ 　|ｨ:{j::| }V : : : / ｊ: | : : : ト､:｜
　　　　 | ／| : ／>､_|: ｀|　ゞ= ′ 　　　ゞ=' 　| / Ⅳノ: Λ : : ｌ　ヽ|　　　　
　　　　 |'　Λ/ /　　|: :｜　　　　　,..,　　　　　　ｊ/ : | ＼:｜ V : |
　　　　／　/ /　　,ｲ l :ﾄ、　　,___ ____,　　　,ｲ |: :|　　V　　ヽ:|
　　　 └ﾍんｲ__／ |: l :| :＼　　｀ー`´ 　／ l: | ├～┴￢ぐ′
　　　　　／: : : : : : :Λ:| :V :__｀'r､_　　 _､ィ´: : :|: | Λ : : : : : : :ヽ
.　　　 / : : : : : : : /: :|:|: :| :|::::::｀`ヽ￣ｧ'´￣ `V: //: :ヽ: : : : : : : `、
　　　 / : : : : : : : /: : :>ﾄ､:V､::::::::::::. V .:::::::::::::::|:/Λ__ : : : : : : : : : ヽ
　　 / : : : : : _､∠-‐ﾍ一ﾍ:|: :`ﾆ_￢⊥:_:_:_: ､イ//┴-ヘ､;_;_: : : : : : :ヽ
.　 / : : : : ／ _､-‐:￢'ニ´ ＼: : : ￣｀￢ー｀ニ|厶､｀ニー- ､｀＼ : : : : ＼
　/ : : : : / : :| : : : : : _.､ - ￢: : : : : : : : : : : : , -､ヽ＼: : : : : | : Λ : : : : : ＼
/ : : : : :/: : : | : : : : └ ￢^´: : : : : : : : : : : : : 'ｰ' : |　|: : : : : |: : :｜: : : : : : : ＼

218 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:44:22.79 ID:yO1alTso

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　　　
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ　　　　だったら・・・なんで晋の顔色ばかりを伺って
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/　　　　　主君の無念を晴らさんのだッ、貴様らはッ
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨///////////////////////二777l､

王孫賈の演説に、衛は臣民を挙げて喝采を送った。

国論は一気に盟約破棄、反晋へ傾いたのである。

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!　
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　やれやれ・・・
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　これじゃ腹を決めるしかないか
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　　　　　　　熱い人間ばかりで困るね
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　うちの国は・・・
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l
　　　　　　　l　　　(孔圉・・・後世、孔文子と呼ばれる。やらない夫からも尊敬された衛の宰相)

王孫賈の演説により、衛はここへ来てはっきりと晋に敵対を宣言した。

219 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:46:53.88 ID:yO1alTso

びっくりしたのは、いきなり邯鄲を包囲された趙鞅の方である。

　　　　　/ﾌＹヽ
　o ﾟﾟo/( o)(o )ヽoﾟﾟ o
　　／　⌒｀´⌒　＼　　　ちょ・・・なにがあったっていう
　　|　,-）＿＿＿（-、|　　訳が分からんっていう
　　| l　　｀⌒´　　ｌ |
　　＼　　　　　　／　　　落ち着いて話を聞いてくれっていう

　　　　　　　　　　　｀ー--　＿　　: : : : .:／　　　 . :.:/　　／ ___ 二＞ヽ::￣｀ヽ}
　　　　　　　　　　　　_, ―≦. :　　　. . : ／ .　. : . : : .:/　　/／'――｀　　 l:::..: : :ハー―-. ..
　　　　　　　　　　￣フ´￣　: : : : : : :.:/ . . : : : :/: .::/__.zz ==＝＝=ミ　　｜:::.　　 :V :_:　---｀ヽ
　　　　　　　　　　／ ....: : : ..: : : : :..::ノ . : : : : :/: ..:/:/ |::::.:.. : : .　　　 l｀ヽ..|::::::. : .　 |: .￣ミ. .、
　　　　　　　 /: ..::. ......::: : : :...:／イ: :../: : .:|:..::∧{_ﾄ､:::ﾄ::. :i: . .　　/:.∧ |::::::: : : . :{: : : : : :　＼
　　　　　　　　　ﾉ..:::::_:　イ:: ....:::::::::::r┤.:/:::.. .::{ ::::| ,＞_ト:廴::..|:..:}:._,ﾑ斗ﾉ}ｲ::::::. : : : :＼: :￣｀::::...ヽ.
　　　　　　／´￣　　ﾉ:::/::::::::::∧ヽV从ﾄ､::∧:::|' /::心ﾄ厂Ⅵ:/:/,ﾆ}く. ﾉ/:::::::: : : : :ト､}:::＼――-ヽ
　　　　　　　　　　 /／{:::::::::/　ﾊ∧{i　 /＼ト{ {辷..ﾘ　　 V:.//r::r}　}/:::::::::..: :./: ∨::::ト､{
　　　　　　　　　　　　/　　ヽ::/ ノ　r～V. i:::..:小:{ ｀^¨¨　　　 }/ 辷ツﾉイ:::::/::／:ヽ :|::::::|
　　　　　　　　　　　　　　ﾉ´{＞ｰ'.:＞‐Ⅵ: . .:|　//// ___　､,.　｀^¨ _.ノ_:ノ彡i::/＼::|::::::|　　　聞く耳もつかッ
　　　　　　　　　　　　　　 /^ｰ': : :／　　 |:　:｜　　 /´ー｀ ==１ /// 7´:/｢:／|′　丶::::l
　　　　　　　　　　　 /　. : : :/　　　　 |:. :{ {＼　 {i 　　　 r}　　ノ: ｜|′　　　　ヽ|　　　　アホーーーッ
　　　　　　　　　　　　／　　. ..:::{　　　　 l::.:ﾊ:| | ＞ヽ　＿__ノﾉ. ＜ |::. ∧{
　　　　　　　　　／　　 . . .::ノ　　　　 ∧|　ﾄﾊ　　｀ミ＝チ|　　ﾉ!::.ﾘ　|
　　　　　　　,.　＜　　. .: : .:::八　　　　　　　 || }.|　}　 ,イ^ﾍ.　 |/ {,/　}::/　ﾘ
　　　 _ . ≦　 . . : .::: .....::::::::::::ﾉ　　　　　　　ﾉ/　l　|イ　{__;/ヽ/　 | 　ﾉ′/|
￣￣　　. : : :...::::::......:::::::::::;∠i７ヽ、　　　　ﾉ　∨ }}　|:.:.{ {{ﾉ　 |　　　 {:.{
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞‐　´_＞个､｀ー‐´7´　　　∨'　j:.:.:|/′　ﾉ　 __.ノ ∧
:::::::::::::::::::::::::::::／く　　　// 　 | 　｀¨¨７´| 　　　ヽ/:.. /′　/`ー‐r’:::: ∧
:::::::::::::::::::::::／‐＜　＼　{ l　　｜　　　/　 l　l{　　　 /::.. {　　 /`ｰ┬':::::::::::.. :＼

趙鞅は、衛人が盟約を一方的に破棄した理由を探らせた。
それはすぐに明らかになった。

無論、渉佗の無礼な振る舞いが事の発端である。

220 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:51:44.82 ID:yO1alTso

　　＝＝ロコ　....-宀―--..,,＿_　　＿＿___　　　....,,,,,,___
=====ﾌ＞‐'''ニニニ￣'---､'　＼ﾞi＿＿＿__ﾍ―┘　　|｀ヽ　　　　　　　　衛の奴ら初めからこれを狙ってたのかね
　　 ./＿/＼　￣￣´　　,-----ｌ　ｌ　＿＿＿|ﾞiﾞiﾞiﾞi　　|　　｀￣￣＼　　　
　　　ゝ　　＼二二二二'/////ｌ　/　/　|三|　　|三|　　　＼　／ |￣|＼
　　　ﾞ^''‐''t||||||||||||||||||｀‐‐‐‐'´/　└__|三|　　|三|/三ﾞi／　／|　　|＼　＼
　　　　　　　　　　､ｿ　　､ｿ／／＼ _---￣'''''''─ヽ　　|　 /　ﾍ　　＼＼　〕　　　　　　　　　　　　　　＿_,,,,＿
　　　　　　　　　､ソ　､ソ／＼　　＞―――――‐ヽ　|　|　　　＼　　ｿﾞi　廴＿　　　　　　　 _..,,,,‐'二（）二二二ゞ
　　　　　　　､ソWW／／　　｀ﾞ'''‐-　　｀'''‐-､　　　　ソ　ﾍ　ｿ　　|――/j　　　　＼_____,,r=''ﾞﾞ　（）ゝ三i／￣
　　　　　　　　｀――'´　　　　　　　ﾞ‐t.　　　　｀'''‐-､ﾍ　　＼　」───|｀ヽ￣｀|￣　ﾍ　　ヽ－三i／′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉｀ヽ､　　　　　　|　/　|　,ｌ--,-.--　---､i　 |　　　ﾞi　（）ﾌ三／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲﾆ　 |｀￣'─'￣￣|└┘/　/　|　　|　ﾞi　ﾞi　 |　　　　|三i／
　　　　　　　　　　　　______＿....ｨ''￣　　　ﾍ＿_＿＿＿_|￣｀/　/　 |　　|　ﾞi　ﾞi　 |　　　　|／
　　　　　　　　　　_／／／／　　ﾞi 　　　ノ　ゝ＿＿＿ﾉﾉﾉﾉ|　 |ﾍ　|　　|　　|　 |　|　　　　 |
　　　　　　　　　 / ./ ./ /／─┐|　　／丿　　　 /　　/ヽ､.|　 |　ヽ|　　|　　|　 |　|＿＿＿|
　　　　　　　　　 |　|　|　|　　　　ﾉ广´￣　　　　/　　/ 　/ .＼|　　＼/　　 |／　　|　ｌ　i　|
　　　　　　　　　ﾍﾍﾍｌ　　　 /:/　　　　　　 /＿＿__/＿＿/＼　＼　＼　＼ .|￣|＿|￣|
　　　　　　　　　　ﾞﾞ′　　　｀''′　　　　　　　|　ｌ　i　|　Θ　|　　(趙午・・・趙鞅の族弟で晋の将軍)

　　　　 /ﾌＹ　ヽ
　o ﾟﾟo/(/)(＼) ヽoﾟﾟ o　　　それどころか、このままじゃ
　　／⌒｀´⌒　　＼　　　　　後世「狙ってた」とか言われるのは俺の方だっていう
　　| -）＿＿＿（-、 |
　　|　　｀⌒´　　ｌ　|　　　　　ともかく、邯鄲を落とされるわけには行かないっていう
　　＼　　　　　　／

後に、戦国七雄の一つである趙国の首都となり、
決して生み出してはならない史上最悪のモンスターが降臨することで有名な邯鄲であるが、

この当時は衛との国境に近い、小さな要塞都市であった。

221 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:56:22.82 ID:yO1alTso

趙鞅は形振り構わず、そこらじゅうの諸侯に援軍を要請した。

盟約を破ったのは霊公であり、攻めているのも霊公、
つまり義があるのは晋だと喧伝したのである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,..__
　　　　　　　　　　 _,.r-‐￢≡三ﾞ:::::::::..｀''..､_
　　　　　　　　／.／.r:::::::::::::::.＼:::::::::::::::::...丶久f:}
　　　　　　／.::;/..:::i.:::::;､:::::l;:::::..ﾍ::::::::::::::::::::::i} l:::1
.　　　　　 /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ﾉ;::::::;ィ'＾|} |:::|
　　　　　　 |ﾊ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ﾄ;:lﾚl∧:ｿY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
.　　　　　 !　{:;;l{:∧ﾊ.::::lv_.二ﾆ＝‐|;;;;i::l:::／;;;;l}l.|;:::!
　　　　　　　｀!i{‐-_､ﾍ:::}´ｨｒ;z=ャｭ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1
　　　　　　　l;;;i《屯ﾊヾゝ　`¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ﾉ;;|.|l::::!　　　なに・・・
.　　　　　　　　l;;;l;l"　 ,　　`　　　　|;;;;|:|_,ﾉ:ソ|;;;;l.|;i:::!
　　　　　　　　|;;;;l;{　 /　　　　　　 !;;;il:l |'"　|;;;;l.|;;l::1　　　魯が攻めてきたのか？
　　　　　　　　|;;;il人｀ヽ　　　　　　ﾉ;;;ill:l l　　|;;;;l.l;;l:::|　　　指揮を執ってるのは？
　　　　　　　　'"￣¨ゝﾏ三＞　　,／"¨´ ﾄ､. 1;;;l.l;;;l:::|
.　　　　　　　　　　　　ヽ　"　　,.ィ　　　／　ヘ;;;;l.l;;;l::::!
　　　　　　　　　　　　　 ` -＜　　　／　　 ,／ミミゝ;:!,.
　　　　　　　　　　　_,=≡／人　 /´　　　／ムﾎfヲ苑盆z､
　　　　　　　　 _,xl盆fﾎ/　 /`　 /∧　　 /　　　　　￣｀ヽホミz､_
　　　　　　,xﾀ壬ｼ'¨く_　　ヽ.／/ﾀゝv´　　　/　(衛霊公・・・

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　叔孫武叔ですな
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　　　このままでは挟み撃ちとなりましょう
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧､
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨///////////////////////二777l､

だが、そんな趙鞅の呼びかけに答えた国は一つしか無かった。
先の斉の侵攻で国土を救われた魯である。

222 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/01(月) 23:58:18.23 ID:yO1alTso

　　　　　　　　　　　　 ,.　-──￢ー､-- -- ､
　　　　　　　　　　　／厂:::: ':::::::,::::`ﾄ、:::: 、:｀　丶
　　　　　　　　／;--:::／::::::::::、:::::: l::::::: ヽ:::ヽ:: ＼
　　　　　　　　 /::::´::::::/::::,::::::|l::::l::i::::: l::::::ヾ:::＼::',:｀:ヽ
　　　　　/´ヽ/:::::´::::::/::::::|:::: |l:::l::ﾊ:::: li::::::::ヾ::ﾞ::,:::::::｀, ﾄ､
　　　　´::::::〃:｀丶::/::::::: |:::: |ｌ`y　l、;:ヽ::::::l};:::ﾊ::`ﾄ､:::、:ヽ
　　／厂:::/ｲ:ヾ:::::::ｲ::::i::: |l::: |.lL'－ヾ;;;::｀:::::!ヽ;:::l:::::iﾄ:::ﾄﾞ::｀,
　　|:〆::/:ﾊ|;;:::::＼/-､l:::: |l::::: ィ勹Tヾヾ;:｀:i-‐ヾｌ::::l|::;i｀ヾ:l
　　|:!::;::ﾄ::l l;l|::代:::l -' l:::: ﾄ､::lゞﾕソ　　ヾィTjlヾ小:|l::::!　 l:l　　だが、本気で戦う気があるのは晋だけだろ
　　|i:::〃;:l l;;l|:{|::ミ;!　{ !:::: i ヾ! 　　　　! ｀－´l'l|::::|i:::! 　ﾘ
　　|:::li';::::l l;;;;l|;ヾ;;｀､__ ｌ::::::iｌ　　　　　　丶　ヾ !;;::::小;|　´　　　よし、分かった、
　　|:::|l;:::::l l;;;;;/ﾐ::::;;ヽ､ !;:: }iｌ　　　　　　　′　';;;,:::l::| !　　　　　魯に賄賂を送れ、兵を退いてもらうんだ
　　|:::|ヾ:::l l;;;;/ハlﾄ:::::::|　　｀ﾞ　　　　,　＝ｧ　/;;/!:::ｌ:;|
　　l|::|:::::::l l:/;少;j};;ゞ/　　　　　　　　￣　　′　　｀ﾞ
　　j}::::|,::::::l li´;;;;;;'|!;;/ 　　　　`　、　　　ｲ
　ｲ;::::,!｀::::l |!;_√ ー--､　　　　　` ー ´
　´::::;;ハヽソ　　　　　　＼　　 /
/:::,´_,-ーヘ　　　　　　　　ﾍ,　　| ＼

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　え・・・しかし、すでに勝った気でいる者を説得するのは
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://　　　不可能かと・・・
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧､
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨///////////////////////二777l､

223 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:01:41.63 ID:j8mp1Mko

　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　＼{|:::::|　　　 `l
　　　／　 /　 /　　　/　　　 |　　　 | |ヽヽ　　　　 l　　　　　　ヽ!::::!　　　 |
　　 / //! /　　l.　　　|　　　　ﾄ､　ヽ.| |　} |　　　　 |　　　　　..:　ヽ:::|　　　　|
.　 ./;// | /　　/　　　　|　ﾄ　　 `l､　/ |　 | ｀!　　　　|　　　.:::'''　　/ ∨　　　　|
.　/// ././　　 |　　　　 |　|`､:l　　| ヽ/　|､　|　|　　　　.|....::::'''　　／　　|　　　　 |
..//! !　| | | 　 | |　　　 |　| .`､ﾄ､ |　/__/､|　|　.|　　　|::" 　.／./ 　　 |　　　　.|
.|:| | |　| |/　 .|| |､|　　　|'i |　　ｿヽ} 　ヽ|ヽﾄ　|　 l　　.|, ―､,／　　　..::| 　　　|　　　だから・・・目玉飛び出るくらい
.|| .| |　| ||　　|ヽ| ﾘ`､　 |ヾ|　　_,,,､-=ｰ'''ヽ|-ヾヽ:|. .|　　|｀ /´ ヽ､ ..:::::::::::|　　　　.|　　　　出してやればいいのさ
,ﾘ. ||.|　| j|　ﾄ　___,,,_ヾ　ヽ lｰ"´ y-r_ｧﾃ≫ 　|.ヽ|.!,|　　| /_ﾆ　ヽ}.:::::::::::/|　　　　.|
.　ﾘ.ヽ |　|　| |´,,,,.._､,_＼ヽ　　" 　` "´ 　　|　 ,ﾘ|　　.|-､::::｀ヽ |::::::::./ .|　　　 |　　　じゃ、魯の方は頼んだよ
　　　ヽ|　| |　|《弋;ｿ'´l　ヽ｀､　　　　　　　|. 　 |　　 .| _ﾉ:::／./:::::::/}　.|　　　;　|　　　全軍出撃、寒氏を救うぞ
　　　　 lヽ:ﾄ|　 |　　　 /　　ヽ､＼　　　　　,! 　 .|　　 | ヽｲ.　/:::::: /.|| /|　　 ;;　 |
　　　　 |l|.ｿ.|　.| 　　,'　　　　　￣　　　　　 |　　/　　 |: : : : /::::::::/　|| |||　　.;;;　 |
　　　　ﾘ|　 .|　ﾄ　　l　　 __　　　　　　　　　|　　| 　.／!￣､´::::::::/　 ||//|　　;;;;　 |
　　　ﾂji　 .|　 |ヽ　ヽ､´:::-ﾞ　　　　　　　|　/ |／ /　　ｿヽ:/　　||/　| 　 ;;;; 　|
　　　/ﾘ|　　|　,|| .!､　　｀` 　__＿_ 　　　　.|/ 　　./　　　ﾘ　j l　　|| 　|　　;;;;;　 |
　　　||:||　　|　.||/　`､　　　´ー '´　　　　　　　　／　　　　　　.| |　 |||　|　　;;;;;　 |
　　　|ﾘ.| 　 |／　　　ヽ　　 "ﾞ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/./!|　|　　;;;;;　 ||
　　　| ! |／　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/ | |. |　　;;;;;;　|.|
　　　| |　　　　　　　　　　ヽ　　　　　／　　　　　　　　　　　　 ! .| | .|　　;;;;; 　| |
　　　　　　　　　　　　　　 ` ､＿　イ　　　　／　　　　　　　､　 l| | | | 　 ;;;;;;　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　／　　　　　　　　　|　　 || .||　 ;;;;;;;;;;　|　|

衛の霊公は、こう言った謀略にかけては鋭敏な頭脳を持っていた
もし、たった一つの過ちさえなければ名君だといわれていたかもしれない。

だが、彼を庇うには、この過ちはあまりにも大きすぎた。

224 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:05:15.47 ID:j8mp1Mko

そのたった一つの過ちとは・・・

　　　　　　　　　　　　　 /　　.././.　/　　 ..!　　　　　　　ヽ. ヽ　　 `廴ァヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ′　 ..|..!:....:i:..　　..:|:.　　　　　ヽ i..　i　　　　ヽ　ハ
　　　　　　　　　　　　　　i　　　 .!.|:. ..:|:.{:.. ....:{:. |. 　 . .. .:i、:|.|. ﾄ､.. .:{:..　ヽ!　　'.
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 ...::....:.{十:.:A:.ト:|:... ..:.l..:..:|,斗ﾄ:.ヒヽ..｢＼:...}　　　.
　　　　　　　　　　　　　　|　　　 ...:.ヽ∧{ V≧{ミヽ:...:.ﾄト:}　r_七≦ミⅥ:ﾊﾉ　　　{
　　　　　　　　　 /.ヽ　　l　　　 ...:...:l ,ｱ７ぅ:心`ヾ＼{　′ 7´ﾄｨ::心》|:....　　ハ　　　　　ハ・アァーーーーイ、霊公ちゃん
　　　　　　　 {:::.. {　/|　　　 ..l:小{　ビ:zヅ　　　　　ゞ==く､｜.　　　　ヽ
　　　　　　　　 l::.:: ∨　　　　 ...Ⅵ　 ^'¨^ ´　　　 .　　　　　　 |:...　　　　　＼　　　
　　　　　　　　 V:::..∨ !　　　　 ...|　　　　　　　 :　　　　　　　 |:....　　　　| 　ヽ　　今日は南子を狩りに連れて行ってくれるんでしょ
　　　　　　　　 ∨::..Ⅵ　　　　ヽ.{　　　　　　、,.　　　　　　 !:....　　　　 .　　丶.まさか忘れちゃったんじゃないでしょーね
　　　　　　　　　 ∧::.. ヽ　　　 ..　 }〉＝i 　　　 .　---　、　　　 .{:....　　　　　l　､　　 .
　　　　　　　　　　/_.ム::.:..:ヽ...　　...V..:..:〃　　〈　　　ﾉ　　　　 ,小:... 　　　 | 　ヽ. 　 '.
r― 、　　　　　 _i´.::..:ヽ}::.:..:..＼　 /:..:..,∧　　　 `　--　´　　　　.ｲ:.:!:ﾊ:..　　　　 |:...　　ﾄ.　 i
＼:..:.`ー.、　 /´::V::.::.Vイ:..:..:..: ヽ.ﾉ:..:.,.∧:.:i 、　　　ｰ '　　　／:.:{:.:|:.:.::.:..　　　 {:....　　 .＼ヽ
　｀　ミ:..:..￣{::.::.::.∨.::.ﾍ::.. .:..:::.:,./:..:..:i { :..:.l　＼　　　　　　イ　{:.:.:.Ⅵ:.:.:丶..　　　ヽ:.....　ヽ丶､
　　　　｀ヾ､_,ヘ::.::.:ヽ::.::.}:..:..:.::/..:..:..:..:{::|.:..｜　　`　　.__ .　´　　｜{:.:.:..|:...:...:...、　　 V:....　　.　ヽ.
　　　　　　　〈:.::.:＼::.::〉ノ..:.::.:/..:..:..:..:..:l:.| ..:.|　　　　＿_　　　　 _,jﾍ､:.:.{:.:...:.... :..　　　　V:...　　i 　 } '.
　　　　　　 V::..:...`¨....:.::/::′..:..:..:..:.:}:.} :..｢￣￣　　　￣:..¨¨ {:rﾍ.ﾄ.､:.ヽ:..:.....　:..　　　　:....　 }| 　 !｜
　　　　　　　ヽ::..:. ..:...::..:..::..:..:..:..:..:..:/∧:..L:　------　 :._:..:..:〉}:0)ﾉ.ヽ:..ヽ:......　　　　　 i:.. 　ﾄ､｜|
　　　　　　　　　{.＼..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..//:..:(南子夫人・・・霊公の二人目の妻、絶世の美女であったと伝えられる)

二人目の妻を異常なほど寵愛した事である。

　　　　　　＿ -─‐=￢＝=‐-､
　　　　　／::::::::r:::::::::::::::::::::::::::::､｀''､
　　　　r'::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::丶
　　〃:::::::::::/:::::::::::::::::i:::::::::ヽ::::::::::＼:ヽ
　　 /:::::::::::::/:::::::::::::::::::|:::::i:::::::|:::::::i::::::!:::::ヽ
.　　!::::::::::::/::::::::::::i:::::::::|:::::|:::::::ﾄ;:::::|:::::|::::､::ﾄ､
　　{:::::::::::::|:::::::::::::|:::::::::|::|人:::::! !:;ﾍ:::ﾊ::::::}l::::｀,
　　|:::::::::::::|::::i::::::::iﾍ;:::::|人_ ヽ;| ﾚ　V::|:::::::|:::::::}　　　　　　ちょ・・・南子ちゃん、超かー↓わー↑いー↓いー↑
　　|::::{::::::::|::::|:::|:::|　ヽ::ﾄ､｀`'‐‐-_,,..Y:＼::ﾄ､:::::|_,....,_
　　|::::|::::::::|::::|:::|ﾍ|　,　ヾ::::､　xi≦ﾀ´|::::::iﾞ|ｦ|／　　｀ヽ　　　昨日も可愛かったけど、今日はまた可愛くなってるううぅぅ
　　|::::|::::::::|:::ﾊ::|__,ノ`‐､｀` ゝ''¨´ .:::. !:|::::! ソ. 　　　　　`､　　ヤダ、なにこれ限界無いの？どこまで可愛くなっちゃうのよ
　　|::人::::::|::| ﾍ!xiﾐﾐﾀ　｀　　　.:.::::::　|::!::::|´ 　　　　　i　　}
　　ﾚ　ゝ从|　 '¨´ .:::..　ヽ　　　　　ﾊ|:::::|､フ　　　　 |　　!
　　　　ﾊl:::＼　.:.:::　　 ´mェ'､　　''i,￣ﾞ,}´　　　　　! 　,|､
　　　　 |::|:::::::::＼　　　　1::::::::ヽ　.,' }　 {＞　　　　　|　ﾉ
　　　　 |::|:::::::::ﾊ｀-､.._ 　!ｴlｴｴ}　/_ﾉ　丿　　　　　 |ノ
　　　／￣｀¨¨'''''　　　 `　‐､‐-‐'´__,..イ_,ゝ　　　　i

225 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:09:22.78 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）　　(殿もこれさえ無ければなあ・・・)
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　　　霊公さま、今は一刻を争う非常事態です
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ　　　　奥方の我侭に付き合っている暇は・・・
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧､
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧
　　　　　　　　　　　／∠　⊥=――〈//////////////////////////}
　　　　　　　　　　／／　／⌒＼ﾍ　　∨///////////////////////二777l､

　　　　　　　　 _..､..＿ -─‐=￢＝=‐-､_
　　　　　　　　/´::／:::::::::;,:::::: ::::::::::..､:::::..　｀''､
　　　　　　　 r::_r':::::::;:;／:::::r .:::::: ::::.. ヽ:ヾ: 　丶
　　　　　　〃:::::::;:;i〃::::.::/ .::li;::::.ヽ:::.　＼;::. 　ﾄ､
　　　　　　 /::;:::::;:i:;i/::::/.::;l .:::ll;::.:::. li;::::.､.. ｀,i::､.;. 丶
　　　　　　l|;::i::::;:i:;l/::::/.:::;i} .:::l!::..|::. ﾄ;:::. i;:... l;i:::i. ､::.ヽ
　　　　.　 {l:i:;:;::;i;lｲ::::::;::::i::li .::::､:..li::/ヽ:::.ﾊ:::.ﾊi;::l:. ﾄ､::｀,　
　　　　　 l|:i:;:i:;i:l:li::::::i;:::l::|l､::::l|;::.}:!　|ィーy'　V:::::.i　ヾ:}
　　　.　　　li;:l:i:;l:;l|l:::;::li;/V_ヽ::ﾊ;::::}〃ィ=≠=､Y;:::::l. 　}:l
　　　　　　ヽl:i-､|l:::i;:ィ;≦iﾗヽﾍ::::ﾍ｀ﾐ垈:ﾀ　|l:::i::| 　ﾘ　　　全くその通りだな、南子ちゃんの美しさは
　　　.　　　　｀|丶|l;::l;::iゞ:坐ﾀ '′　､ﾍ. ////　|ll:::l::|　´
　　　　 .　　　1ﾋ: |li:;li::| //// 　　　! ﾞ丶　u　llll:::|::i　　　　　いつも俺の心が非常事態宣言発令中だしな
　　　　　　　/ヾ_ll;i:;li::} 　　　　　､　'　　､　ﾊll:::|::|
　　　　　　　∧{ l;|l;l:;l:ハ　　　　_ ..-='..ﾀ　 /l￣｀｀ﾞ
　　.　　　　 ∧l l;:.ll;l:;li;i::;＼　　 `ｰ　´　　 / il＼
　　　　　　l}:::i| l;:.=-‐'ﾞ￣丶- ､..__ 　　　.ｲ　.|　 .＼
　　　　　　ﾊl::i| l;::i;:i:l:;夂少ハ　　￣｀ ´　　|　　ﾍﾐlヽ

霊公は、南子を目の前にすると、もう政治や戦争の事は
頭から綺麗さっぱり抜けてしまうという、爽やかな風が吹き抜けるほどのバカ殿さまだった。

226 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:11:08.31 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -,-　 ..__ _　　　　　 ‘ヽ:::ト､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .rｩ':..:..:..:..:.:.:..:￣｀ヽ. {ヽ.　}:::}:}:}!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ . : :{7::.:::.:li::.:i::.:.ﾄ､:..:..:ぃ} i:::｀¨:: : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 : :..::.::.:ｉ::j::| !::{::.:├∨}､}　ヽ::::::::..　!
　　　　　　　　　　 .　-－‐- ､　　　　　　　　　　ﾉ . :..:.:.:i::.:::.:lﾊ.[_Vﾍ::.::iｨｉV:..j＼　 Y::´:. ﾍ
　　　　　　　　／　___　　　　ヽ　　　　　　　　　　 / . : :.:.::.::!:::.:::.｢rﾘ_ 　ヽ:ﾋ'_{:..:..:...ヽ {; -‐-､}
　　　　　　　　'"´ ,. -‐｀丶:.. .　　　　　　　　 / . .: :.:.::.::.|::.:::.:ｉ| ´　　　.冫 l:..:.､:..:.. i.|　　 l　　　そうだわッ
　　　　　　／..:..:.:.::.:.:.:..:..:.. . . ＼　　　　　　 /／. :.:.::.::.::.:::.:::.:ﾘ　　　　 ,.┐ j:.:.:.i:..:._..l 　　 l　　　
　　　　　　　　/'⌒____:.:.:.::.::.::.:.:.:..: . . ｀ー--一 ´. .:.:.:.:.::.::.::.:::.:::.:/､　　　〈__ﾑ〃,>‐j´/i　　　 |　　南子を戦場に連れてって？
　　　　　　　／´ .　-‐｀ヽ:.:.::.:::.::.:.:.:..:.. . . . . . ..:..:.:.:.::.::.::.::.; '"￣｀　‐-　_　　´ 〉ヽ{ ｒv.ｲ:l　　　 l　　一度、戦場ってのを見たかったのよん
　　　　　　　／　. .:..:.:.:.::.:＼:.::.:::.:::.::.:.:.:..:..:..:..:.:.::.::.:::.:::.::/　　　　　　　　　￣´ ''　┴｀ー-　　　 L._ __
　　　　　　 /　 . .:.:.:.::.::.::.::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::.::.:.:.:.:.:-―::.'"/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | //´}
　　　　　　　 . ..:..:.,_:___:..:..:.:.::.::.:::.:::.:::.::.::.::::.::::.:::.:::.::.:::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 jY_,ﾍヽ
　　　　 i　.ィ:／/,. -―- ､:..:..:.:.::.::.:::.:::.:::.::::.:::.:::.::/　　　　　 __,,..　　　---‐‐―￢;￢　"￣ヽ´　　　Vへ. _＿
　　　　 j/　i′'´　　　　　丶:..:..:..:..:.:.:::.:::.::::.:::.:/　　　　　　 ′　　　　　〕フ.ィ7´ﾑｰ1　　　　'　　　ぃ`ｰ￢. }
　　　　　　 _　　-‐－―－- 、　｀丶､:_:..:._:.:.::.::.:;'____　　　　　,　　　　　　ヽ r'.{::{.ﾋ′{　　　　 i　　　ヽ｀ご_/
　　　　　'´　　　　　　　　　ヽｰ- -.-:‐ '´:..:..:..:√：：//￣｀ー‐1｢｀：：￢､_r'^ﾍ’｣_t〔,　ヽ.　　　 |
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　　　　！　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　´-j：：：〃：：：：：：：|! ：：：：：ﾘ:::|: :l: ﾄヽ:ヽ
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　￤　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／：：：〃：：：：：〃：：：：/::ri /´ /:../　 |_,!

227 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:13:48.32 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,..__
　　　　　　　　　　 _,.r-‐￢≡三ﾞ:::::::::..｀''..､_
　　　　　　　　／.／.r:::::::::::::::.＼:::::::::::::::::...丶久f:}
　　　　　　／.::;/..:::i.:::::;､:::::l;:::::..ﾍ::::::::::::::::::::::i} l:::1
.　　　　　 /..:::::;il.::::;l..:::::;;;l::::|;;i::::::..}::::ﾉ;::::::;ィ'＾|} |:::|
　　　　　　 |ﾊ::::;;i|.:::;;|..:::::i;;ﾄ;:lﾚl∧:ｿY;;;;::l:::::::::/;li l::::l
.　　　　　 !　{:;;l{:∧ﾊ.::::lv_.二ﾆ＝‐|;;;;i::l:::／;;;;l}l.|;:::!
　　　　　　　｀!i{‐-_､ﾍ:::}´ｨｒ;z=ャｭ |;;;;l:|´ };;;;;;l};l.li;::1
　　　　　　　l;;;i《屯ﾊヾゝ　`¨´ " |;;;;l:| , |;;;;;ﾉ;;|.|l::::!　　　そんな・・・危ないよッ
.　　　　　　　　l;;;l;l"　 ,　　`　　　　|;;;;|:|_,ﾉ:ソ|;;;;l.|;i:::!
　　　　　　　　|;;;;l;{　 /　　　　　　 !;;;il:l |'"　|;;;;l.|;;l::1　　　南子ちゃんに何かあったら
　　　　　　　　|;;;il人｀ヽ　　　　　　ﾉ;;;ill:l l　　|;;;;l.l;;l:::|　　　ボクは・・・ボクは・・・
　　　　　　　　'"￣¨ゝﾏ三＞　　,／"¨´ ﾄ､. 1;;;l.l;;;l:::|
.　　　　　　　　　　　　ヽ　"　　,.ィ　　　／　ヘ;;;;l.l;;;l::::!
　　　　　　　　　　　　　 ` -＜　　　／　　 ,／ミミゝ;:!,.
　　　　　　　　　　　_,=≡／人　 /´　　　／ムﾎfヲ苑盆z､
　　　　　　　　 _,xl盆fﾎ/　 /`　 /∧　　 /　　　　　￣｀ヽホミz､_
　　　　　　,xﾀ壬ｼ'¨く_　　ヽ.／/ﾀゝv´　　　/　　　 f ´ 　　　　}

　　　　　　　　 /　　　　　　 /　　　　　 //..::/ ..:／　..:　　/}.. }..::　　　}　　　｜
　　　　　　　　　　 /　　　　　　 |:　.:　　　 / {:／{:イ:....:.:ィ: ／ﾉ:.//:. 　　/　　　从
　　　　　　　　 /　　　　　　　 |:...:.　　　/　/､　 /- フ‐ ´　/イ}/}:.　　/: .:　　　ヽ
　　　　　　　　　 ′　　　　　　 /}/:　　　　 /　_＼廴__　　　　　　/:.　／}:..::　　 . 　ハ
　　　　　　　　　i　　　　　 /::/::　　　{ i/ ,ィ´,不＞ミ￣ヽ　} ノ‐イノﾌz.イ:...:.:　..:　 }
　　　　　　　　 |　　　　 ..イ:∨　} 　　 {　　辷::zヅﾄ`ー’ﾉ　　,ム-―ｧ/:./:::.../:　/
　　　　　　　 /　　　／.:.:::{:/:　 :′　　∧　 ⌒^冖`　　　　　　 f不丁Ⅳ:./::.:.ｲ:..／　　　やだッ
　　　　　　　ノ´　,.....::´::.:::::／:　 /:　　　 ∧ :::::::::::::::::::: 　　　､辷ツﾘイ7イ丁´
　　　　, イ´　／ ...:.:.:::::／::..　 /:..　　　　　　. :::::::::::::::::::　　〈　　^宀^/:　　　｜　　　　　霊公と一緒にいたいのッ
　　／　　..／ ...:..:.:.::／:::..　　/::.:.　　　　　　 }　　　　　　 _　　} :::::::::. /:　　　　.′　　　　霊公だって危ない目に遭ってんだから
. ／　　...:/　 ...:..:.::::/:::/:.. 　 /::.:..　　　　　　ﾘ　 ,. --　..　　／ ::::::::: .::.　　　　/
　　　..:.:/　 ..:.:.:::::::/::,ｲ::. 　 /::.:...　　　　　　/ ／^⌒¨ヽ‐｀ヽ　　　 ..ｲ:..　　　 /　　　　　　私も行くのッ
　 ..::::::/　 ..:.:.:::::::/:://:::..　/::::.:..　　　　　／　{　　　　　 }i/　　／::..　　　　/
..:::::::::/　＿__:::::: |.::i/:::::.. /::::::::..　　　 ,.ヘ　　 ` 　＿_ ／　／:.:.:... , ‐z‐､/ - ､
::::: ,::　´　　　｀ヽ|:::|′::./:::::::::.:. 　　 /　　＞ ..　　　　　　／/:.:..　 / ´　／ __　＼
:／　　　　　　　 {:::|::::::::|:::::::::::..　 {__/　　　　　＞ .___ .イ::::/::.:...　 {　／／　｀丶ヽ.
　　　　　　　　　 Ⅵ:::::::{:＿:::.._,／　 }　　　　／:::::::::::::::::::::/::/:. 　ﾉ　{／　　.. --　｀ l
　　　　　　　　　　∨:::/　　＼　　ﾉ　　　 /―‐-　::＿_/::/::.　.　{　　{　 i´　＿__　`ヽ
　　　　　　　　　　　V　　／⌒ く＼　　 {　　　　　|　|{:::{:::.....::　|　　＼|　i´　　｀ヽ. }
　　　　　　　　　　 /　　／　　／⌒ヽ＼　　　＿_.ノ|　||:::|::..:.:::: ∧　　　ヽ{　､._,r　　 }

228 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:20:04.70 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　,. -―‐--⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ′v'　,. -‐　⌒　:.y｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,.-/ /ｲ:._;.;.:.:..　　辷. ぃ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　〃ｸ　i'_,ﾋ,^Yイ:___,ノ,小:.. }.}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　 '"´...:,.　'／.:.:ﾘ'心ﾊ. V_:.｀¨´.;.:.:.}:.ﾉﾉ
　　　　　　 i'ヽ　　　　　　　　　　　　　 /　.／_∠.、:.:.:_／　｀　　 'ｰ辷幺.:.:j:j/
　　　　　　、＼　　　　　　　　　　_,ノ_∠ム-､ヽ:.ヽ'/ | 　　、/ ヾﾀﾜケ"/
　　　　　　＼　ヽ　　　　　__,,.. 〔__:./心　ヾい:'. }:　}＼、(_ﾝ ´　　／｀¨:/　　　ちょ・・・今のは
　　　　　　　　 ,ｲ¨ヽ　＼ｰ＜´　　　　､..　　'.　 }:}::};〉　 !:::: ヽ>‐--‐::'´／:.:.:;　　　　　小人さんが勝手に言わせただけで
　　　　　　　/´/ .:::〉`:::.　>￢;　　　　　｀　　}　｀¨.., =.く:::. 〉'ｦ/::r‐''"´　 //
　　　　 r１〈　::Y_::::::;ｲ　 /ヽ:.　　　...:.:::::::∟:__;.ｲ{. .}jﾍヾバ＾ｰr､:.r-‐r ′　　　　　別に寂しくなんか無いんだからね
　　　　　 ! {　ヽ____）/:::＾　 _,ｲ_:::::::_;.イT::::ー‐'　｢ `‐′ヽ }}. ::Y ;ﾑ':.:.:/
　　　　　　ヽ`ー‐r':::_; -‐'二 -' .￣:.:'´!::|__＿,,.. 、 !　　　＼ ::L_　ヽ:{
　　　　　｀￣´¨´ ,. '´　 .:.:.:.:／:.:.:.:|::;{ :...　　ﾍ　、　　　　　｀{ }}./Tﾉ
　　　　　　　　 (　　　:.:.:.:.':.:.:.:.:.:.ｌ::i　　:.　　　ヽヽ　　　 ,.‐ぃ{.{.7

ﾟ　|　・　 |　.＋o　　ﾟ　・　　　　　　o ＊ﾟ　o。　|　　*｡ |
　＊o　ﾟ |+　| ・ﾟ .　_,.-‐=＝￢=‐-､　_,,,　　＋・　.　o　|*
　o○+　|　　|ｉ　 r´::::::r::::::::::;:::::::::::::｀'､::::`､　　ﾟ|　o　○。
・＋　　　･　l.　/:;::::::::i::::::;:::::i:::::::::::::::::;ヽ::::}　・|＊ﾟ＋ |
ﾟ　|i　　 |　+　/:r:::::;:::{:::::::i:::::l::::::::::;ィ'＾:::}::::| o. |! 　　　|i ﾟ
o｡!　　 |!　ﾟo ﾚ|:::::::i::∧::::ﾄ:::ﾊ:::i:::::::::::/:|:::::| 　 |　*　ﾟ |
　｡*ﾟ　 l　・　ﾟ　{::Ⅳy､ﾍ:::!W‐Vl::::!_ノ::::i::::::l　　|o　ﾟ。・ﾟ
　＊oﾟ　|!　| 。ﾟ |:lｲl企l !:lｲf式 !:::l ;j::::ﾉ:::::::l　+　　　＊|　　　うっひょおおお、マジ萌え
｡ | ・　　o lﾟ　　八　 / ｿ　'"　1:::l´:ノ |::::::::| *ﾟ・　＋ﾟ || ○
　|o 　　|・ﾟ　+ 　ﾊ::ヽ丶　　　从:|ヾ.　|:::::::::l 　| 　ﾟ　　|　　　　南子ちゃんツンデレのレベルじゃ飽き足らず
＊ﾟ　　ｌ|　.　 o ¨¨´ ヽ`ﾆ´　／¨´|　　l::::::::::}　　o.＋ | ・　　　デレツンの領域に達しましたね　　
　|l　+ ﾟo　　*　　・　.　ヽ- イ　　 l 　 l::::::::::ﾊ　○・　. | oﾟ
　o○　| 　|　　|! 　ﾟ＊　　_ノ　　ヽゝ､. |:::::::::::ﾊ　　*。　ﾟ
・|　＋ﾟ o l! 　 l 　_, -‐' ´　 ,　　　　ヽ!:::::::::::::ﾍ　Ｏ　*
　Ｏ。　| 　|.　　/´　　　　　ﾍ　　　　 |:::::::::::::::ﾍ　＋ l 。

　　　　　　　　　　　　　ノ{{.::::〃´　　　　　　.::::::::j}:::::::::!::::::::〉
　　　　　　　　　　　　／'⌒ヾ〃　　　　　　 .::::::::::::ﾘ::::::::j:::::::::{　　
　　　　　　　　　 /　　　　Y　　　　　　..::::::::::::::/:::::::ノ:::;;:::::}　　　
　　　　　　　　　　　{　　　　.::{　　　 ...:::::::＿::::::イ::::（(::::／｀Y;;）
　　　　　　　　　 }　　　 :::::}　､_:::;斗a=z:::`:::::ヾ::::::::/∧:://
　　　　　　　　　　 {　....::::::::八ヽ::::`ｰ=‐'´　ノ::::::::::::::V{:::::{/　
　　　　　　　　　　　　`ーr彡}　::::::::::..＼::::::::::::::::;;;〉:::::ﾉﾉ:;;;ﾉ　　　　・・・なんだよデレツンって？
　　　　　　　　　　　　　　j　'ﾉ　:::::、:::::::::::::::::::::::::/:::::::;J;;;/
　　　　　　　　　　　　　　{　ヽ.:::-　＼::::::::::::::::::ｲ:::::::;;;;;;ノ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}`_....:::::::::::::､::::::: /:::::;;;;;;;/二二二二≧､
　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ-r―‐-ｲ　}}:::j/::::;;::=≠￢'7777777//＼／〉
　　　　　　　　　　　　　　　 _} ､_￣イ::::〃:::::;;=≠ ////////////////〈／
　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾍ　'⌒::::::::::=≠'////////////////////∧

229 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:24:14.69 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　　/. :/. : . :/. : . : :ヾ.､／ !:∧. : . : . : . : . : . : . : . : . :ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ,'::::/. : . :/:,. : . ::.::／　 .::|　',. : . : . : . : . : . : . : . : . : .:',
　　　　　　　　　　　　　 !::,'. : . ::,'ｲ. : :::／＼　　| :|　 ∨. : . : . : . : . : . : . : . : . :}
　　　　　　　　　　　　/´. : . : l'.:l. :∠__､.　＼ ',::! 　 ∨､. : . : .: |:. : . : . : . :丿|
　　　　　　　　　　　 ! ,'. : . : . ::ﾚ:|!'´ﾃ｡≧､ヽ＼{　　 ∨::｀::ｰ.=.|===== 彡. :
　　　　　　　　　　 | l. :::',. : . : i:|'､{l:::う:::jｌ} ’　　　 __､::::::. : .:!:',. ::|. : . : . ::ﾊ
　　　　　　　　　　　 V. : ::',. : . :l!|　´ー '　　　　　　　 ─＼::. ::|:::. ::!. : : ,' :∧:',　　　父上、南子、お戯れが過ぎますわ
　　　　　　　　　　　　　|. : :∧. : : ',:!　　　　　　　　 ,ｲう:卞､: !:::V. : : /.:∧. : ',
　　　　　　　　　　　　　|. : :┐',. : .弋. 　　　　　　 , 　　　{::∪:j! 》j:::/. :／.:/∧∨.:',　　敵は邯鄲から出撃してこちらに向かっています　
　　　　　　　　　　　　　. : :|ヾ　- ､. :ﾄ､.　　　　　 {: 　　｀ー´ﾍ斗..≦/.:///∧∨:',　　兵力は五千、今夜半には国境に差し掛かります
　　　　　　　　　　　 |. :::| .ﾄ　　ヽ!　＼　　｀ノ'　　　　　　　 /l//／イ////∧∨',
　　　　　　　　　　　 |. : l　|::',　　　　　--..､　　　　　　　 ∠ﾉ///////////∧＼､　迎撃するならば、少なくとも同数の兵力を三箇所に展開し
　　　　　　　　　　　　 ',. ::!　l:::　　　　　　｀ ’ 　　　　　／///////////////∧.::＼いずれの師団からでも独自に晋へ逆撃を加えられる態勢を
　　　　　　　　　　　 . ::l　 !　　＼　　　　　　　 ,.ｲ//////////////////∧ヽ :ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ',.:|　　　　 ::::>､　　　　- ≦ ///////////──ヘ/////∧. : . :＼　　そのためには兵站として、先に寒氏の兵糧庫を抑えて・・・
　　　　　　　　　　　　　　',l　　!　　　　￣:::::::::::人r-　フ≧´//／::::::::::::::::::::ヽ///∨. : . :ﾄ､:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　ヽノ}　　　　　:::::::::::／　 /´ｒ'´:::∠／::::::::::::::::::::::::::::::＼/∨. : . ::', ＼:'.,
　　　　　　　　　　　　,　 ≦　　!　　　　:::::::::,ｲ　　 /／::／:´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼/. : . : .! 　ヽ:ヽ
　 ,､＿＿ ..ｨ　─彡´∠::＿　､　､ .. ::,r'´　/　　/´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ. : . :::!　　',.::ヽ
／::::::::::::/´　／　　　　　(蒯聵・・・霊公の前妻の子で衛の公太子、頭脳明晰で決断力があり、将来を期待されている)

230 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:28:26.03 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　　　f´￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　, -='´ ￣`´￣ﾞ`　､
　　　　　　　　　　／ ,　"　　　　　　＼
　　　　　　　　　〃／　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　y´ 　　　 , 　　　　､　　　　､
　　　　　　　　／. 　　　..::／　.::,.'　　.::＼　　　',
.　　　　　　,' .:/:.　 .,'..::/:.　.:::/::. :　.:::}:::::ヽ:.　∨l
　　　　　　　{::/:::::. :/.::/:::: .:::/:::::. } .:::/::､::::|:::. .:|::|　　　わかっとるよ、わかっとる・・・
.　　　　　 |ｌ::::::|:::i:::::|:::::/ｌ/ |::::::.|.::/ |:::|::::l:::::.:::!::!　　　そういうややこしい話はいいから・・・
　　　　　　 {:::::::{::ﾊ;::l:::/､l__∧:::::!/__,!:∧::!::l:::::ﾚ'
. 　　　　　　ｉへ:l:|:::l::|/ｲｴﾕ` ﾍ:::',"ｲｴﾔ!ｲ::!:::/　　　　　　五千で来るなら、こっちは二万も出せば十分だろ
　　　　　　　　li:ｌ:::l::l　　　　ﾍﾍ　　　 l/::::|
　　　　　　　　i|::::l::!　u　　　 `'＼　　 !::::::|.　　　　　　孔圉、念のため、斉に援軍を頼んでおいてくれ
　　　　 ,r── {::::从　　　　 ` '　　｀　∧:::::!｀､─‐､
　　　　　/ 　　　/￣ﾞ｀,.＼　　fﾆユ　 ∠"¨￣;;;;;} 　　',
　　　　　　　　/;;;;／爪　＞　　　　イ　爪＼;;;;;;;;|
　　　　　　 /;;;/　/|||}　　　｀.x'´　　/|ﾊ　＼;;;|
　　　　　　　 {;;;; ＼{ﾊ|∧　　　 ||　　　∧|ﾊ　／;;;;}

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!　
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　了解した・・・
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　　　　　　　だが、奥方は置いていきたまえよ
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　いざ、槍働きという時に、腰砕けでは困るからな
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l
　　　　　　　l　　　l　(孔圉・・・後世、孔文子と呼ばれる。蒯聵の姉婿として衛で権勢を誇った)

231 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:31:24.52 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　 ,ﾑ
　　　　　　　　　　　　;√ {
　　　　　　　　　　　　{　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. __ ＿ ,.　,.__
　　　　　　　　　　　　ﾞ､　　` ､　　　　　　　　　　　　 ,. ‐'' ¨¨'´　　　,＞'¨´　｀ゝ
　　　 ,. -―――――-ゝ　　　｀ ¨ '' ｰ-―― ﾆ='¨´　　　　　　　　ﾊ　 ,ｪ从∧;.｀=-
　　∠斗-- ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j／‐-ﾐ　ﾋ;} ゞ､
　　　ヾ, ､　　　｀`_､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　ヾ{　　ヽ,.＿,....._,　-‐┐
. ヾﾆ､ﾞ､ｊ｀'i~{ ￣　　　　　　　　　寸ｰ-　　　　　　　　　　 /　}　　 __, ´,什(¨´,气卞､j＿_ イ!
　｀¨'､｀　　} ヽ　,. -､,.＞'´~｀ヽ.　　　　＼　　　　　　　　　　　　, ′,:′ i´:ｱ, ′少くⅥヾｰ'::::}　｀7 {
　=ﾆﾆ..、（　 `､_　　　　　＼　　　　｀＞、　　　　　　　／／　､　｀´/〈　　　} ＼Y:::::::::!　 {　ヽ
　ﾞ¨¨'ｰ､>､弋　　｀ｽｰ-　.　　　　ヽ　,　′ 　｀¨''ｰ＝ﾆ二斗<仁ﾆ7ニ壬弍}_ 　 j　　 !;:斗┤　￣´
　　　／　　｀`ｰ才´　　　｀ ¨ ‐- r'´　　　　,.＞-　　　　　　ヽ , ミ¨¨ ヽ､　｀¨´　　 r'　　 !
＼, :′　　　　　　　｀`ヽ .　　　　　　　 ,イ〃　　＿___ 　　 ,.　　　 }Y､　　　_,.ィ1　　 l　　　やんっ
／　　　　　　　 _　　　　　｀ヽ､ .　　,.-=く　〉¨｀ヾｰ'´ :::::::::｀「¨f¨ﾞ｀t,　く　,:'丑ζﾞ¨｀ｰ-{　　　 !
　　　　　,へ.,ノ:.:.｀ﾞ:.ｰ. ､_　　　｀¨´　　 }　/::::::::::::::::::::::::::::::::::l　j　／＼トｽ丑廴　　　　　　　 i　　　　孔圉ったら
　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､　　　 ∨::::::::::::::::::::::::::::::::::ｋ:-く／:::::〉ヾ、　　｀　ｰ-　 ..＿j　　　　　えっち、すけっち、わんたっち
―--,.:′.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.ｰ＜´::::::::::::::::::::::::::::::: /.} 介ミ=;;:ノ　　 }
　　　｀ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.　）:::::::::::::::::::::::／ Lﾄ':|」;／　　　　ノ
　　　　_}.:.:.:.:.:.　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::: ／ X ／::::;ノｰっ　,.＞'´
　　　 {　　　 .:.:.:.　　　　　　　　　　　 /::::::::::: ／ X ／::;斗'´　 ,:'ﾞ¨´
　　　入　　　　　　　　　　　　　　　　 {:::::::／斗／;イ´　ヽ　／
　　 /　 }.:.:_,:＞"´　　　　　　　　　　　l／／./ /;:≦ {　　　 >
　 , ′　｀´ ｀ヽ.　　　　　　　　　　｀´　　ゞ'´　　｀ヽ／¨｀ヽ､
. /　　　　　　　ヽ、〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　／
/　　　　　　　　　j　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨
　　　　　　／＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉
　　　　　　　／　　　ゞ　〃　　　　　　　　　　　　　　　　r'´

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!　
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ　　　うわ、古ッ
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　　　　　　　
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　いつのギャグだよ・・・
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l

232 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:40:16.31 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｨ:::￣::::::::::::::￣:`:.､
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　　　　　　　　　　 /::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::､::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　|;':::::::|::::/∨::::::::::|::::|:::::|:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::|::::|　 ∨::::::||:::|i::::|::::::∧
　　　　　　　　　　　　／:;|:::::::::ﾄ､:|＼ ∨::::|L::||_::|::::ﾄ､::＼　　　父上はアホです、暴君ですわ
　　　　　　　　　　　　￣|:|/|::::|　 ●｀　￣ ´●　|:::|､::|￣
　　　　　　　　　　　　　 |:::::|::::| ゛∪　　　　 ∪"/::::lﾉ::|　　　　あんな売女の言いなりになって・・・
　　　　　　　　　　　　 |::::::ヽ:〉、　　 rっ　　,∠:::/:::::::|
　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::_＞‐ｒ -r‐＜_:::::::::::::: :|　　　　己の職責をなんだと思っているのか
　　　　　　　　　　 |:::::::::／／　|─|　＼＼:::::::::::|　　　　君公たる者、辞を低くして賢者を集め、
　　　　　　　　　 |::::::〈　　,￣<ヽ,/ >￣､　〉::::::::|　　　　常に心を静寂にして民の声を聞かねば務まりますまい
　　　　　　　　　　　　　|:::::::::|゛:〈　　　|:::|　　　〉"|::::::::::|

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ　　　　そうは言うけどね
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!　　　　そんな完璧な人間など、この世にいるのかい
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　お父上は、愛情が人より深過ぎるというだけ
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　　　　　　　本当の暴君というものは、もっと骨が折れるものだよ
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿　　　　　　人々が理解できない理由で大勢の人を殺したりするのさ
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1　
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_　　
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l
　　　　　　　l　　　l　　　　　ﾄ､ﾚ′

233 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:45:45.97 ID:j8mp1Mko

　　　　　　　　　　　, ': : : : i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ / 〉_ヽ、: : : : :i
　　　　　　　　 /: : : : : i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : V＼. 「: : : : : : : i
　　　　　　　　　': : : : : :::! :!: : : : : ; : : : : : : : : : : : :.:: i: : : : : : ／:',　/_ﾚヽ: : : : : : i
　　　　　　　　　 ! : : : :i:::,イ:|:: : : : : ': : : : : : : : : : : : : ::l: : : : : :: : : :/iヽ、/: : : : : : : :i
.　　　　　　　 !: /: : :|/　l::|ヽ:: : : : ',:: : : : : : : : : : : : :': : : : : :!: : / :ﾄ､/:::': : : : : : : :.i
　　　　　　　 !:/; : : :!｀丶!| 　＼:: : ﾍ､:: : : : : : : : : : ': : : : : :.|: // :.!:::::::::::' : : : : : : :i
.　　　　　　 |,' {: : : | ｧﾐ、!ヽ　＼: :ヽ＝::::: : : : : /: : : : : : :!:./: : :!:::::::::::: ', : : : : : :i
　　　　　　　　 |. ﾊ: : :Y　{ｲヽ　　　´｀丶＼ヽ、 : : /: : : : : : : |/: : : '|::::::::::: : :',: :',: : : i　　　そんな甘い事を言っていて・・・
.　　　　　　　　　i:::::＼{'､_ﾏリ　　　　　ァ'"て｀ヽヽ/ : : : : : : : !｀ヽ: ;' !:::::::::. : : :; : : : : :i　　　国が滅びてからでは遅いですよ
.　　　　　　　　　i:::::::l　　　　　　　　　　 {::: しz:》 : : : : : : : : ' 　 }/　!:::::::: : : : :i: : : : :.l
.　　　　　　　 l::::::::i　　／　　　　丶｀ｰ‐'7: : : : /.: : : :,'.　 /　　!:::::: : : : : !ヽ: : : |
　　　　　　　　ｌ::::::λ　　 !　　　　　　　　 /: : : : /|: : : :,'. ／　　　!:: : : : ! : : : ヽ: :.!
　　　　　　　　 | ／|ﾊ　　　　　　　　　 ' : : : : '__! : : ,' ´　　　　ヽ: : : i:i : : : : :ヽ|
.　　　　　　　　　 !::ﾍ　　`ヽ　　　　 , ': : : ／/ /! : :,'　　　　　　ヽ: : j:j: : : : : : ヽ
　　　　　　　　　　 !::::|ヽ　｀　　　／-― '　　 / j: :,'　　　　　　 !: :/,': : : : : : : :ヽ
.　　　　　　　　　 !::l　ﾊ　　　　　　_　-　´ 　 /　j.:/ ヽ.　　　　　　　／:,:': : : : : : !: : : ',
　　　　　　　　　 !|　｀¨　 T　¨´　　　　 .l 　j:/　　 }　　　　　／:., ': : : : : : : : !: : : :',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　 ___＿L__/_　　　　　　／: ／j: : : : : : : : : |、: : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　, =三三三ヽ、|.　　　／: ／　/: : i: : : : : : : | ', : : i
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ __／三三三三三.ヽ　　／: ／　./: : :.j: : : : : : : .!　!: : :!
　　　　　　　　　 __ ｧｧ=＝ '´ ／三三三三三三三= ／; イ　　 , ': : : :/: : : : : : :..:|　|: : :|

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　そうならないように、いろんな人がいるだろう
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　　見ておくといい、お父上は、あれで名君なんだよ
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　　　　　　　　たくさんの人たちがあの方を愛している　　　　　　　　
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /　　　　　　　　　今は分からないかもしれないがね
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l

蒯聵は霊公と妖婦・南子に対しては大いに不満を持っていたが、
姉の夫である孔圉にだけは心を開き、なんでも相談していた。

234 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 00:47:26.31 ID:j8mp1Mko

今日の投下はここまでです。
残りは、例によって明日十一時くらいに投下します。

235 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/02(火) 00:48:07.28 ID:3nrKZ6Qo

乙！

236 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/02(火) 01:01:43.67 ID:mRMPbpUo

乙でした
幽とか霊とかでも脊髄反射は良くないか～
あとこれはシェリル派と解釈していいモンなんだろうか？ｗｗｗｗ

237 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 01:22:15.71 ID:j8mp1Mko

>>236
ぶっちゃけてしまうとランカ派です。
けど信仰心が足りないせいかシェリルも好きなんですけどね。

ランカを聖天子に祭り上げてしまったせいで
まったく出番がないのが寂しい限りです。

しかし、やらない夫が偉大な歌手になりきるＡＡって「キラッ」しかなかったし、
ランカちゃんと張華ちゃんで語呂もいいので、あれしかなかったような気もするし・・・
ランカはいっぱいＡＡあるので、もったいないことしたとも思ってますね。

だんだんＡＡたくさん使えるキャラで、知ってるキャラが減ってきましたよ。
グラハムとかコーラさんとか、あんなキャラで消化して良かったのかよって
今になって思って来てますしね・・・

正直、はじめはこんなにキャラ増える予定無かったですからね・・・

238 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/02(火) 01:34:43.91 ID:g5LjgPko

乙でした。

239 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/02(火) 01:47:07.25 ID:j8mp1Mko

なんか、孔圉の人物紹介が２回入ってるみたいに見えますが、
だとしたら重度の乱視です。
というのは嘘です、すみません、作者のミスです。

というわけで、好きな方の紹介を選んで人物設定を
頭に入れていただければ結構ですよ。
どっちも嘘は書いてませんからね・・・

240 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/02(火) 21:39:15.20 ID:voRUBHUo

　　　　　　　　　　_,.-‐‐‐--‐‐‐-、
　　　　　　 _,. -‐'"_,.-‐'⌒ヽ/⌒｀´ヽ⌒ヽ、
　　　／￣｀ヽ,r一'　　　　,ﾍ,,∧　　　＼〃}
　　 i=＝ﾆニ/,　/〃　 / |｀ ▽ |ﾄ､ l　　ヽ_l
　　 {__,　　 ] |　| | |_!_｣L|　｡　,!| Hﾄ | i ﾄ､>、
　　ヽ_｀ｰ-'i　l　l_!ﾊ |　ヽ!　　　　j∨ﾚ l/　ヽ>
　　　 l二ン{ ﾊﾄ､!_,ゝﾆ,_　　　〃⌒{/
　　　 /　/　ヾﾆlヽ|　´￣｀　　　ヽ　　!|　　　__　　そんなことより、中国系の名前で「ランカ」は
　　　｀ﾌ´　　ﾊ l|　ヽ　　　　r‐┐　／ヽ　 / /　　ちょっと変じゃない？
　　　 /／　/ ゝ|　　ト､＿　ヽノ／￣ﾌ ∨ /
　　 /'　　/　「l 　ヾ￣｀i|‐-r'´　　/ __/ _{__
　／　　 /　 _｣ |> ﾄ､|　　l|｀Ti|　／r' ノ/ ___}
／　／ /　〃⌒ヾ、ヽヽ〃　L|　/ﾆ } 　} /____}
　 /　　| l/　　　　ヾﾆ=ﾃﾊ //　＼ヽヽﾊ Lr- j
　/　　ﾚ　　　　 | |_l_l 〉/　　　ヽヽト､____ノ
　|　　　|　　　　　　 !l 　 //　〃ヽ　 |　　　　＼
　ヽ　　 l　　　　　　 l|　//∠_　ヽ〃　 >､　　　 /
　　}　　 l　　　　　 |//i´　　ヽ　　　/　ヽ,､／＼

241 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/02(火) 23:21:25.49 ID:FliCDH2o

今日は無いのか・・・

242 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 00:46:47.15 ID:gnF4DHQo

すみません、ただいま帰りました。
今日は出先で遅くなってしまったので申し訳ありませんでした。

今夜は遅いので投下は明日になります。
明日十一時ということでお願いします。

>>240
せっかくアニメの世界で
中国系でに二人もランカと名の付く美少女がいるんだから、
中国系の名前のコモンセンスの方が変化していけばよいと思います。

ランカ・リーはきっとミス満州国、李香蘭の・・・

　　　 /|
ﾍ　/|/ |　　　 N /i/´ ﾞ￣￣｀`ヾ)＿　　　　　　∧　　/
　V 　 .|　,　 Nヾ　ﾞ　　　　　　　　ﾞヽ　　　|＼/　∨l/
　　　　ﾚ'　7Nﾞ､　　　　　　　　　　　ﾞi　_|｀
　　　　　 /Nﾞゞ　　　　　　　　　　　　.! ヽ　　　ア
　だ　　　 7ゞミﾐ､　　ノ,彡ｲﾊヾ、　　i　Z　　　ナ
　っ　　　Zー-r-==､'リノ_ﾉ_,.ヾミ,.ｨ,ﾆi　ヽ　　グ
　た　　　/　　{i　｀ﾞ';l={ﾞ´石ゞ}='´ﾞ'r_/　〈　　　ラ
　ん　　　|:　　｀iー'/　ヾ､__,.ﾉ　 /i´　　/　　　ム
　だ　　　i､　　　!　ﾞﾆ-=､　 u / ,ト,　∠_
　よ　　　|｀　　　ヽ、i'､_丿　／／/ ヽ　/_
！！　　 |　　＿,.ｨﾍヽ二ｨ'_／　/　　ﾞi＼|／Wlﾍ
　　　　　 |'￣／　i　ヽ_.／´ 　 ./　　 .|　｀＼　　 ∨＼
wﾍ　 /＼|／　　/ィ´￣ﾞi　　　/　　　ir＝､　 l'i"ヽ､
　　∨　∠__,,..-ｲ　i　　 /＼_,ｲ,=-、　i ､,.ゞ､ | ﾞ'"ヽ＼
! 　　 .i-'´　　,i | ./｀ﾞ'i'　　 /i_.!._,..ヽ＜!　　ﾞi､ﾞi.　 =ﾞ!　＼
!　　　 |　　　.,iﾞ::|/　　.|　 ,/::/-i　　ﾞi　ﾞi　三ﾞi ﾞi　　 | /⌒
i/　　 .|　　　,iﾞ:::i'　　 | ,/ ::/= .|三.　ﾞi/.|　　 .| .|　　.ij:.
.l〉　　 |　　 ,iﾞ :::|　　　.!' ::::iﾞ'i　　ﾄ.　　ﾞi　|　_,.. V　＝,!
　!　　 |　　,iﾞ ::::|　　 / ::::::|　l=　ヾ!.._　ヽ｣　"´;i　　:.:i　./
. |　　 .|　 .,i ::::::|　 ,/::::::::::|　ヾ:.:.　ヾ::"　ﾞ　　　　　/／
│　　 |　 ,i::::::::| ,/ .::::::::: |　　　ﾞi.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／,ｨ'"´
.| 　　 |　 i::::::::,ｲ::::::::::::::::|　　　/ﾄ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::,ノi|Y

とか、勝手に思っていましたね。

あんまりあてにしないでください、
アグネス・ラムのアナグラムがアナグラムだと思っている作者が言うことです。
アナグラムの意味も良く分かっていません。

243 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/03(水) 22:19:58.98 ID:ZsOBO2so

えーと、これはGAの方は「ランファ」だと突っ込んだ方がよいのだろうか？

244 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/03(水) 22:38:06.61 ID:yzDbQLUo

「そもそもランファじゃなくてリンファだろう｣ネタじゃないだろか

245 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:12:16.10 ID:gnF4DHQo

>>243 >>244
作者はGAはアニメの方しか見ていません。一時ハマってました。
友人にゲームをやらせてもらいましたが、別物過ぎて絶望を覚えました。
ロストテクノロジーを探して大宇宙を駆け巡るすぺすアドベンチャーを
想像してたのに・・・

仕事が忙しい、書き溜めは進まない・・・でも、やる夫スレだけが唯一の楽しみ
というわけで、本日の投下を開始します。

斉に動員令が下された。
晋との直接対決の可能性が高い大事な一戦である。

国中から、成年男子が掻き集められる事態となった。

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　＿|目／／＼ ../＼＼|￣| ￣|＼／|￣r-i￣|..|=|　i,_,i＿-i￣|,-一'ｒ‐''‐,/＼＼|￣|/ i |.----､|／／＼／＼＼|口|　 |　|￣|　＿|口|
／／＼ |　| 口|　 |＿ | l　|￣|　 |／＼|.|三iｺ|　| |=|　|=|.iｺ|　 /FF/＾|EE'|／＼＼‡/　l　||￣￣| |　| 口|＿|＿|田l　／／＼　／＼＼[]
~~＼＿／／＼　　／＼＼　__／|＼／|.|/~|　|...| |=|　|=||　|...||FF|E.|EEE||＿〔〕| |/　 l　 |__.||￣￣|　／＼＼　＿ |　| 田 |＿|　／＼＼
..田 |　 |/////// |＿〔〕| |／／＼／／＼　／＼＼r-i￣|／|FF|E.|／￣／＼‡./ 　.l 　 |　||　　 | |／＼＼／＼＼§／／＼ |　|　l＼
／／＼.|　　　|／￣／＼ |　| 田 ||/////// |＿〔〕| |r-i￣||／￣／＼.|　| 田 |./　　 l 　 |　||　　 | || 田 ||　| 田 |目|[]|□[]□|§‡目目
|　| 田 |／／＼／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|￣|§§|田／　／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／／＼__／　／:::::::|
|　| 口／　／::::::::::::::|
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246 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/03(水) 23:16:12.54 ID:CPgV3MAo

なぜアニメを見てからゲームでそんな内容を思い浮かべられるんだｗｗ

247 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:17:04.57 ID:gnF4DHQo

斉に、敝氏というあまり力の無い貴族の、そのまた分家があった。

　　　　　　　　　　　　　　 _,.-‐::────::-.､
　　　　　　　　　　　　 ,ィ´ : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ、
　　　　　　　　／: : : : : :| : : :| : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ
　　　　　　　　　／ : : : : / : :;|.:.:.:.:|.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
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　　　　　　 /'´7:|:::|:.:.:.:ﾁ＝=::|:.:.:.:.|/:::|=:|＝V:.:.|:.:.:.:|
　　　　　　　　/:|:.::|:.:.:.:.|:/:::::::∨:.:.|::::::ヽ:|::::::∨:ｊ:.:.::.|　　　　無存、大変だぁ
　　　　　　　　ｊ:.;|:.:|:.:.:/:´::::::::::::｀ヽ|:::::::::::::・:::::∨:.:.:.|
　　　　　　　　|/|:.::|::/ :: :: :: ::ﾉ:: :: :: : :: :: ::'":: :ｉ'´ }:|　　　召集令状だよ
　　　　　　　　　 |:.:|ﾊ : : : : :'〈　､゛: : : : : : : : :;ﾊ_,ﾉ:|　　　ど、ど、どうするんだ？
　　　　　　　　 |:.:.:ﾊ　　　ｒ-‐‐､　　　 /|:/ヽ:|
　　　　　　　　　　|:;ﾊ::ｊ､　　ｉ:::::::::::ヽ.　　　/ |'
　　　　　　　　　 ´　 `ヽ、　 |:::::::::::::::ﾍ.　 /::: |
　　　　　　　　　　　　　　ヽ､.|_;;;;;;;;;;;;;_,〉,/::::;' :|ﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　｀ーｧ--‐ '"::::;'　/　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　,ィ´ |､　　　 _,ｒヘ、
　　　　　　　　　　　　　　／ .|　 |　　　〈_/ヽ.　＼
　　　　　　　　　　　　　 /',　　|　 |　　　 /｀ヽ　　｀
　　　　　　　　　　 /　　　 |　 |　　　,'`ヒ

　　　　　　　　　／/　_,＞ーフ
　　　ﾍ　 lヽ,／:::::::'´:::::::::::::::´ー＜　_
　　　ｌ:::｀':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧
.　＿ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　＞:::::::::::::::::::::::::::::::::＞-－－フ:::::::::::::<
　／:::::::::::::::::ト-'｀ ´'＜ヽ　　　　７::::::::::::::＼
´ー７::::::::/l j　　　　　　　}　　　 {:::::::::::::::::l￣
　　 l:::::::::l＿　　　　　　／「￣　　}::::::::::::::ｌ
.　　l::/:::{　　｀ヽ　　　´　r　　　　 l:::::::_::::「　
　　ﾚヾlヽ＿≧_ 　　　 ,≦〒ミゝ 'γ_.｀ヽ
.　　　　　ヽ _{弐,　　　　　ヾ込ノ,　　 .l　　}　　　君公直々のお召しです
　　　　　　 } ￣　　　　　　　　　　　_,.--´　　　　行かないわけには行かないでしょう
　　　　　　ｌ　　　 l　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　 ‘、　　　　＿__　　　／　　
　　　　　　　｀＞、_`ー-`_,.∠´ｌ＿　　
＿＿__＞ー´￣^∨ r≧Ｙ´: :￣￣: : .}　　
　　　　　　　　　 ∨ｌ: :: :ｌ: :: :: :: :,＿: :ト
.　　　　　　　　　　 Y ,-、}: :: :＜: :: :: :: : ＞、
　　　　　　　　　　　 v.-' l: : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :｀ゝ、
、　　　　　　　　　　　∨.l: :: :: :: :: :: :: :: :: : ／: :: :ヽ
∨　　　　　　　　　　　∨: :: :: :: :: :: :: :: :.／: :: :: :: :.}
　∨　　　　　　　　　　 ∨: :: :: :: :{: :: :／: :: :: :: :: : l
　 .∨.　　｀ヽ　_　　　　　∨: :: :: : l: :ｒ: :: :: :: : ,: :: : ｌ
　　 ∨ 　／　｀ヽ＿＿∨: :: :: :.l l: :: :: : ／: :: : ::l
　　　 .∨_｀=ｴ≧　.＼ {: :: :: (敝無存ﾍｲﾑｿﾝ・・・春秋にその名を残す偉大な一兵卒)

248 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/03(水) 23:17:41.39 ID:ZsOBO2so

ｷﾀ━(ﾟ∀ﾟ)━!!!!!

>>244
蘭花は北京標準で「lan4hua1」だから「ランファ」で問題ないかと
木蘭も「ムーラン」でしょ

249 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:21:02.46 ID:gnF4DHQo

敝無存はこの時まだ、ただの一般的な斉国男児でしかなかった。
付け加えるとすればただ一つ・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿__
　　　　　　　　　　　　　_,.-‐::':￣:.:.:.:.:.:￣:.:｀ヽ､
　　　　　　　　　　 ,.イ´.:.:. : : : ::.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　／: : : : : : :.:.:.:ｨ|:.:.:.:.:.:.:....: : : : : : : ﾊ
　　　　　　　　/;／:.:./:.:./.;:.:.:/' |:.:.:.:.:|:./∨:.:.:|::.: : : :}
　　　　　　 '"/:.:.:./:.:.::|::.|::/､　|:.:.:.:::|:|　 V::.:|ｉ:.::.:.:.:|
　　　　　　　　j:.:.:.::|.:.:.::|:.:,|/ヾ_ｼ∨:.::|:ｊヽ彡|::|'|::.:.:.::|　　　　けど、お前・・・
　　　　　　　　|∧::|:.:.::::|;/　　 _,　∨:.:|' ,, 　|/ |::.:/::ｊ
　　　　　　　　　｀|:.::::/:::}, ≡≡,　ｉヽ:|､≡≡．|:/:;/　　　　あきらちゃんとの結婚はどうすんの
　　　　　　　　　 |::;/〈　ﾄ、　´　 |　 ` ｀　ｒ'´_,〉
　　　　　　　　　 '"　｀~l､　　　 `｀　　　 ,/:7´
　　　　　　　　　　　　　 |:::ヽ､　､,.ヘ , 　／::/
　　　　　　　　　　　　 V:::::;ヽ､,,＿,,,／:/∨
　　　　　　　　　　　 ,.-─--,.ｨ´{;〉　〈､::｀ヽ-─-.､
　　　　　　　　　　 /´　　　ｉ| :| λ-､ ,-}　}　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　 {　　　　ヽヽﾊ　　/　,ｊ/ ,／　　 }
　　　　　　　　　　 | ｀ヽ､　　　＼ ∧,,/　/|／　　　　ｊ
　　　　　　　　　　ﾄ､　　＼　　　ヽ／,／:/"　　　 /

敝無存には許婚があった。
年頃になった二人は、両家に祝福されて結納を終え、
祝言を間近に迎えていたのである。

　　　　　　　　　　　　　__t─-ｖ-─ｧ__
　　　　　　　　　　　＜:::::::::::::::::::::::::::::::＞
　　　　　　　　　　＜´:::ｚ-r─--v､:::::::::＞
　　　　　　　　　　く:::::{　 |　　　　}ﾊ::}:::::〉
　　　　　　,...:::'￣ヾ<::::i　ｨ=z　　z=く〉:::>　　　
　　　,...::::´::::::::::::::::::V:::ﾚ´ !　　　　 `!::/　　　いや～さすがに新婚早々
　／:::::::::::::::::::::::::::::::}rj ≡≡ 　 ≡≡|<　　　　戦災未亡人はマズいっしょ
. 〈:::::::::::::::::::::::::_::z-┤　u '''　　i 　 ''　|ﾉ
　ヽ:::::::::::::::::ス_r- ､｀¨l、　､＿_　　ﾉ
　　ヽ:::::::::::::::::::ヾ:::::｀ｰ-{ヽｰ--‐ イ_..:-─::.、
　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ-{チ-＜::::::::::::::::l
　　　　　＼:::::::::::::::::::＼:::::::::::|o::::::::::::::::::::::l::l
　　　　　　＼::::::::::::::::::ヽ::::::::|::::::::::::::::::::::::l::l
.　　　　　入::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::l:〈

250 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:27:17.64 ID:gnF4DHQo

斉にも一応、徴兵を断れるいくつかの理由があった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿__
　　　　　　　　　　　　　_,.-‐::':￣:.:.:.:.:.:￣:.:｀ヽ､
　　　　　　　　　　 ,.イ´.:.:. : : : ::.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　／: : : : : : :.:.:.:ｨ|:.:.:.:.:.:.:....: : : : : : : ﾊ
　　　　　　　　/;／:.:./:.:./.;:.:.:/' |:.:.:.:.:|:./∨:.:.:|::.: : : :}　　　お前、長男で跡取りなんだし、
　　　　　　 '"/:.:.:./:.:.::|::.|::/､　|:.:.:.:::|:|　 V::.:|ｉ:.::.:.:.:|　　　弟を代わりに行かせる事も出来るぞ
　　　　　　　　j:.:.:.::|.:.:.::|:.:,|/ヾ_ｼ∨:.::|:ｊヽ彡|::|'|::.:.:.::|
　　　　　　　　|∧::|:.:.::::|;/　　 _,　∨:.:|' ,, 　|/ |::.:/::ｊ　　　はるばる衛くんだりまで行ったら
　　　　　　　　　｀|:.::::/:::}, ≡≡,　ｉヽ:|､≡≡．|:/:;/　　　いつ戻れるか分かったものじゃない
　　　　　　　　　 |::;/〈　ﾄ、　´　 |　 ` ｀　ｒ'´_,〉
　　　　　　　　　 '"　｀~l､　　　 `｀　　　 ,/:7´　　　　あきらちゃんも年頃だし、
　　　　　　　　　　　　　 |:::ヽ､　､,.ヘ , 　／::/　　　　　　ご両親は一刻も早くと期待されてるんだ・・・
　　　　　　　　　　　　 V:::::;ヽ､,,＿,,,／:/∨
　　　　　　　　　　　 ,.-─--,.ｨ´{;〉　〈､::｀ヽ-─-.､
　　　　　　　　　　 /´　　　ｉ| :| λ-､ ,-}　}　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　 {　　　　ヽヽﾊ　　/　,ｊ/ ,／　　 }
　　　　　　　　　　 | ｀ヽ､　　　＼ ∧,,/　/|／　　　　ｊ
　　　　　　　　　　ﾄ､　　＼　　　ヽ／,／:/"　　　 /

　　　　　　　　　／/　_,＞ーフ
　　　ﾍ　 lヽ,／:::::::'´:::::::::::::::´ー＜　_
　　　ｌ:::｀':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≧
.　＿ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　＞:::::::::::::::::::::::::::::::::＞-－－フ:::::::::::::<
　／:::::::::::::::::ト-'｀ ´'＜ヽ　　　　７::::::::::::::＼
´ー７::::::::/l j　　　　　　　}　　　 {:::::::::::::::::l￣　　弟に死地を任せて自分は新婚生活とか
　　 l:::::::::l＿　　　　　　／「￣　　}::::::::::::::ｌ　　　　それこそマズいでしょ
.　　l::/:::{　　｀ヽ　　　´　r　　　　 l:::::::_::::「　
　　ﾚヾlヽ＿≧_ 　　　 ,≦〒ミゝ 'γ_.｀ヽ　　　けど、まあ、婚約は婚約ですから
.　　　　　ヽ _{弐,　　　　　ヾ込ノ,　　 .l　　}　　　　あきらちゃん、弟に嫁がせてやってください
　　　　　　 } ￣　　　　　　　　　　　_,.--´　
　　　　　　ｌ　　　 l　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　 ‘、　　　　＿__　　　／　　　　　　　　　あいつの花嫁衣裳が見られないのは残念だけど・・・
　　　　　　　｀＞、_`ー-`_,.∠´ｌ＿　　　　　　　　ボクが帰ってくる頃には、初孫でも出来てたら
＿＿__＞ー´￣^∨ r≧Ｙ´: :￣￣: : .}　　　　　　　万々歳じゃないですか
　　　　　　　　　 ∨ｌ: :: :ｌ: :: :: :: :,＿: :ト
.　　　　　　　　　　 Y ,-、}: :: :＜: :: :: :: : ＞、
　　　　　　　　　　　 v.-' l: : :: :: :: :: :: :: :: :: :: :｀ゝ、
、　　　　　　　　　　　∨.l: :: :: :: :: :: :: :: :: : ／: :: :ヽ
∨　　　　　　　　　　　∨: :: :: :: :: :: :: :: :.／: :: :: :: :.}
　∨　　　　　　　　　　 ∨: :: :: :: :{: :: :／: :: :: :: :: : l

251 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:28:27.29 ID:gnF4DHQo

　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿__
　　　　　　　　　　_,..-‐'"::￣￣:.:.:.:.:.:｀ヽ、
　　　　　　　　,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::ﾍ
　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.::.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ
　　　　　,ｨ´:.:.:.:.:.:/:.:.:./.:.:.:/:.:/|:.:.:|_:_:.:.:.:.:ﾊ::.:|
　　　　〃:.:.:.:.:::/:__:.;ﾊ:.:..:|:;/ゞ彡|"ｉ:.:.:|､:.:.}:.:|
　　　 /:.:.ｉ::.:.:::j::ヾ/ゞ|:.:.:|'　　|::/　|:.:..|::∨:.:|
　　　　ｊ;／|:.:.::::|:.:/　　|:.:/　ﾐﾆﾆｼ'|:.:.:|;/ヽ::|　　　　お前、本当にそれでいいのか・・・
　　　　　　|:.::ｉ:::|;/彡,"/`　　｀　・,'|:.:.|､_ソ:|
　　　　　　ｊ;/|::::;ﾊ　　ヽ '　　　　　　∨::.:.:.::ﾘ　　　　・・・お前はどうするつもりだ
　　　　　　　 |;/　}　　　,-:‐'ヽ　　､/{:/ヽ;/　　　　　
　　　　　　　　　　ヽ､　 ∨__,,ﾉ　　,/::{__
　　　　　　　　　　 }｀）ヽ､｀／,),,／: : ｀ハ_
　　　　　　　　　　 j　}　／／: : :/: 　/　/"｀ｰ-､_
　　　　　　　　　　ﾉ　'"´ ￣〉: :　 ,／／　　 , 　｀>
　　　　　　 ,..-‐'"{　　　　勹: -／／　　　/　　 /＼､_
　　　　　／　　　ﾉ　　､＿_,,ﾉ／／　　　 ,.　　 /＜/'　`ｰ-
　　　　_//ヽ､__./　　/＼ ,／／　　　:::.../　　 |　,/
　　　　}｀ヽ〃_/　　/＼／／　　　　ヽ:::ｉ:　　　 !'´

　　　　　　　　　　　　　　　　_　　　　　ノ!
　　　　　　　　　　　　＿＿_,ゝ｀ヽ/｀' ´ /＿＿__
　　　　　　　　　,　-‐｀　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　＜　　　　　　　　＿___,､,､　　　￣＞
　　　　　　／　　　　 , -‐　'´　/　　　｀´ヽ　i　＼
　　　　　∠　　　　　ヾ　　　 _＿＿　　　ｌ∧　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　!　　 '´　　　　　　　　 i　_ｉ｀'
　　　　 ,'　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 ´ヽ! |
　　　 !ｨ　　　　　　　|　　　　 z==＝　　　　　|ヾ
　　　　ｉ　　　 , - ､ /　　､､､　　　　　ヽﾐｉ　　
　　　　　|　　 / -､　 /,　　　　　　　　 ' 　!　　この戦いから生きて帰ったら
.　　　　　|　　{ 　 '　　　　　　　　　　　　　 l
　　　　　/ｲ､　ヽ､＿　　　　　　　　　､＿＿　　 l　　国氏か高氏のお姫様でも嫁にもらいますから
　　　　　　ヽ　　| ヽ　　　　　　　　　　 /　　そんなに心配なさらんでくださいよ
　　　　　　　　'´＼}　　　　　　　　　　　／
　　　　　　 r‐┴―-　､　　　　　／
　　　　　　　　ｌ　　　　　　｀　＜￣￣´
　　　　　　　 |＿_　　　　　　　　｀>
　　　　　／　　￣　　､　　　 /
　　　　　 , '　　　　　　　　　　｀　､/
. 　　　/　　　　　　　　　　 ',
　　　/　　　　　　　　　　　　　 i
.　　　/　　　　　　　　　　　　　　　 |

敝無存の家の格から言って、そのような名門から嫁が来るはずが無い。

妻を娶らなかったのは、一人残される妻を不憫に思っての事だったと思われる。
彼は、この時すでに覚悟を決めていたのだろう。

252 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:31:57.29 ID:gnF4DHQo

そして、出征の日が来た・・・

　　　　　 ((　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　＼　　／　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ヽ―､―----､ゝ
　　　　　　　 'v"　　　　　　　　　　　　　　　＿　　ヽ､　　　　＼ヽ
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　 |＼＼　　　ゝ　　　　＼ゝ
　　　　　／　　　　　　　　　　　　ll＿,,,―-ｌ　　＼＼　　ゝ　　ヽ　＼
　　　　/　　　　　　　　　　　　　　lヽ　　　　　　　ゝ＼　ヽ､　　ゝ　ゝ
　　　/　　　　　　　　　　　　ll　　.l ゝ　　　　ヽー―ゞ＼　ｌl　　　ゝ、ヽ､
　　　l　　　　　 l　　　　　　　 ll　　l　ゝﾉ　　　　　　＿　 .＼|　　　　l ＼　l
　　　l　　　　　 l　　　　　　　 l l　 .l　.X　　　　　　X二ﾐ､ .|l　　　　.l　ゝ l
　　　l　　　　　 l　　　　　　　 l ゝ　l /　＼　　　　 /□　\ゞl＼　　　l　　ゝ　無存さん・・・
　　　l　　　　　 l　　　　　　l　l　l ／＿　＼　　　 l　,,,.. | l　ゝ, 　 l＼
　　　 l　　　/　 l　　　　　 l　l ／/く二,　　　　　　 t じ .| |　　.ヽ　.l／
.　　　弋／　　ｌ　　　　　　 l　l　/√入　　　　　　 ''廴ノﾟ.|　＿ l　l
　　　　／　　　　ゝ　　ヽ　　 l　l /レ~,,, ヽ　　　　　　　　　　Y＞　l.l
　　　./　／ｱ　　ゞ　　 l　　 l | l |　じ　 |　　　　　　　　 ::::::ﾉ ,,,-―--､,.
　　 ./／/ l　　　 ,,,l　　l　　 l |.廴廴＿/　　　　　　'　　／／　　　　　~＼
　　 r　/　l　　/／.ｒl　　l＼　　 | ○ 　　　　　　　　。／ /　 ,,,-----､　　ヾ-､
　　　 /　个／　　| ＼ﾄ＼　 |　:::::::::::::::　　　　／liヽl ./~　　　　　~＼　　＼
　　　l　/ l ./　　　/＼_弋 |__Ｘ　|ヽ-- __　　--＝'" 　!lll l/　　　　　　　　ヽ､
　　 l/　 l/　　　　/"|　/ ｿ|　＼l　　　　￣√　　＼　 '!ll.ll　　　　　　　　　　ゝ
　　 l　　l　　　./　　r　|　|>　　└――----､__ 　 .＼　l.ll
　　　　　　l　　 /　　　　＼|＼　　　　　　　　　　""''-､,l　r

　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＿,､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀‐-､
　　　　　　　＞:.:.:.:.:.:.:.:.:z'´"　　　ﾞ｀/-､､ ,-ｉ:.:.:.:.:.:.／
　　　　　　　ﾌ:.:.:.:.:.:.／　　__　　　/　　ﾞﾞ　.l:.:.:.:.:.:.｀:.:.､
　　　　　　　フ:.:.:.:.:.｀ｉ　　　　｀､ /　　　　　.l:.∧:.:.:.',￣
　　　　　　　ゝ:.:.:.:.:.:.l　　　　　｀､　　　　　 l,'_,,.',:.､､',
　　　　　　　｀ヽ:.:.:.:.:l　　　　　　 .｀"　　　"´　 .,','`
　　　　　　　　　ｉ:.:.:.:.:l　　　　　　　　　　　　　 .,'　　　　　ああ、チクショー
　　　　　　　　 ,' ヲ',:.:l　　　≡≡≧　　　　　 .,'
　　　　　　　　 ! ´< `'　　　　　　　　　 .≦≡,'､　　　　　　戦争なんか無かったら、
　　　　　　　　　ヽ _,η　　　　　　　　　!　　,'_/　　　　　　君の花嫁姿を見れたのに・・・
　　　　　　　　　　　　,'､　　　　, .' ､　　｀　 .ｉ　　　　　　　　可愛いんだろうなぁ
　　　　　　 ,.'.´"｀｀',‐' ｀､‐ ､　(　　　>　_ , _'　　
　　　　　 ,.'　　　　 .',　　｀､　｀　‐, ‐､"´　　.'.,　　　　　　　けど、きっと、出産祝いには間に合うよう
　　　　 .,'　　　　 ,-‐､,-､　｀､　　｀,　.',　　 ,　 ',　　　　　　　___　　帰ってくるからね
　　　　ｉ　　　ｉ'ｉ'　　　　｀-､.｀､　 .ｉ　 ',　 ,'　　ｉ　　　　 r‐'´　　｀‐､
　　　　,ｉ　　 ./, l　　　　　　 ',_ .,ーl　　.',.,'　　 .l_　　　r´　　　　　　}
　　　　.l__　 .｀､　　　　　　　.} >.｀､l<｀､',-‐､, - '　　　｀､',　　　　　')
　　　 ./ ,　　　｀､　　　　　 .,'‐-､__.l 〉　　　　　',_　　　　 .ｉ　　　　,'´

彼らは少なからず惹かれあっていたにもかかわらず、
時代の要請が、彼らを結びつける事を拒否したのである。

253 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:33:32.26 ID:gnF4DHQo

　　　　　　　　　　　　　　　　_　　　　　ノ!
　　　　　　　　　　　　＿＿_,ゝ｀ヽ/｀' ´ /＿＿__
　　　　　　　　　,　-‐｀　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　＜　　　　　　　　＿___,､,､　　　￣＞
　　　　　　／　　　　 , -‐　'´　/　　　｀´ヽ　i　＼
　　　　　∠　　　　　ヾ　　　 _＿＿　　　ｌ∧　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　!　　 '´　　　　　　　　 i　_ｉ｀'
　　　　 ,'　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 ´ヽ! |
　　　 !ｨ　　　　　　　|　　　　 z==＝　　　　　|ヾ
　　　　ｉ　　　 , - ､ /　　､､､　　　　　ヽﾐｉ
　　　　　|　　 / -､　 /,　　　　　　　　 ' 　!　　　　それじゃ、行きます
.　　　　　|　　{ 　 '　　　　　　　　　　　　　 l
　　　　　/ｲ､　ヽ､＿　　　　　　　　　､＿＿　　 l
　　　　　　ヽ　　| ヽ　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　'´＼}　　　　　　　　　　　／
　　　　　　 r‐┴―-　､　　　　　／
　　　　　　　　ｌ　　　　　　｀　＜￣￣´
　　　　　　　 |＿_　　　　　　　　｀>
　　　　　／　　￣　　､　　　 /
　　　　　 , '　　　　　　　　　　｀　､/
. 　　　/　　　　　　　　　　 ',
　　　/　　　　　　　　　　　　　 i
.　　　/　　　　　　　　　　　　　　　 |

　　　　　 { ( 　　／ : : : :.:i_,＼ : : : : : : : ＜
　　　　　廴ゝ／: : : /: : :!:.| ｀`ﾞ＼: : :｀ヽ--､＼
　　　　　 /: : : : :.|: : :∧|ﾉ　、ﾄ、: : : ＼
　　　　　　　i: : |:.:.: :.|__,ﾑイ''　　 `ｰﾄ:|: : : :.:ヽ、　 / )
　　　　　 {／|: : : :|,ィ f斤　　 r气| }: : : ﾄ､:.:.i　 / /　／)
　　　　　∠/: :{ : :.i:〈 fk_ﾉ|　　　以ﾘ|ﾉ::.∧|　ヽ| (^V／／)
.　　　　　 /: :.∧:.:.| |　ゞ-'′ ___' ｰ' {:./　ﾘ　　 /,） } 　＜　　あ・・・
.　　　　彳,:.ｲ从: ﾄ{⊂⊃ 　,ヘ| ⊂ﾉ´＞　　/　　ソ｀¨
　　　　　　/: : : :`ﾍ|‐'＞､ __（__ノr＜:.ﾄ､|　　,ｨ'　　／
　　　　 |: : ,．イ/|_ノヽ　 r'⌒ヽ.＼|　　　ハ　 /ヽ
　　　　 l／　　∠三ﾐヽ＼{￣￣}「ｌ７　 ,ﾉ　 ∨ 　 i
　　　　　　　　　 }癶弌>､>／￣｀ヽ }∧_//　　ヽ　 |
　　　　　　　　　 |　　　／　　　　＼.　　　　　＼ |

結局、敝無存の許婚は、彼の弟に嫁ぐ事になった。

254 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:40:16.95 ID:gnF4DHQo

衛軍は、いったんは邯鄲まで攻め入り、趙午を敗退させるなど善戦していた。

そして、その隙に斉軍がたどり着き、晋の夷儀城を囲んだ。
ここが落とされれば邯鄲は陥落したも同然、晋は一気に劣勢に立たされる事となる。

　　　　　　　　　　　　　　　＼＼_＿二二ヽ. 　　　　　　.┣━ ┃┃　＼＼_.
　　　　　　　　　　　　　　　　 ~＼＼　　＼＼　　　　　┗━　　　　　 ~＼＼
　　　　　　　.　　　　　　　　　　　＼＼_ 　　~ヽ＼　　　　╋┓　　　　　　　~＼＼ヽ＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶 ~＼＼　　＼＼　　 ┃┃　　　　　　　　　~＼＼　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　~| | 　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　~| | 　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| 　　　　　　ヽ＼　　　　　　　　　　　　　　　|| 　　　　ヽ＼
　　　　　　　,;-、 ,;-、 ,;-、　, ー､　 ;-、 ,;-、　　　　　　￣丶＼
　　　　　　　l'i;;l　l'i;;ｌ　l'i;;l 　i!;l⌒i|　l'i;;l　l'i;;l　　　　__　　　ヽ＼
　　　　　　/l三三三三三三三三三三三三l`ー'";:;;|　　　　　　　━┓┃┃
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　　　　　|;':; |;':;'';:;:　';:;;':;'';:;　[l];':;'';: ;';:;;':;'';:;　　;':; '';;;;: |　　　,|:! i ':;:;|_
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　　　　　|;':; |;':;'';:;:　';:;;':;';':;'';:;　　;':;'';:;　　';:;　　;':;'';: ;'　|　　|':;'[];:;[]' ;|..　　　　　┃
　　　,＿,|;:_,,|:__: ＿＿;　'';':;'';:;　[l];':;';':;'';:;　　';:;:i!　';:;;: ;|　　!':;'';:':　;'';:|.. . . 　 ━┛
　　　|:;'';:;:　'';;／| ;:;: ;:;|　;　　'';:;:　';:;;';'::;'';:;　　;':;'';: ;:i!;:;'l　　!':;'[];:;[]';::|　　　　　　┏┓
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　　　|:;'':／:;'';:; .'|:;'';:;:;:'i,__;:;__;:;:'';:';:;　;:;:'';:'　;:;:'';:;:'';:';:':'' :'| _|;:|; ;[];:;[]';::|

だが、さすがに夷儀は晋の西の守りの要、なかなかの堅城であった。
斉軍はひたすら攻め続けたものの犠牲者を増やすばかりであった。

255 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:44:22.74 ID:gnF4DHQo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｨ　‐―- ､__
　　　　　　　　　　　　　　　 ,-‐ｧ´/　 ∠-―‐-､‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　〃＿,':　 /-―――-＼ヽ
　　　〃　￣￣＼　　入{≧ 7:　/::../:/: 　　,ｲ}ﾊ:＼l
　　　　 |　　　　　ヾヽｰく<ﾞ{:ﾅ./.::..,'::/厶!:.　／l:: i:::}:!:バ―――― --　、
　　　　 |　　　　　　 !l 　 ¨ヽYl:::::::l:ハ{八Ｘ_ ,　l:;!ィﾘ:: } }´　　　　　　　　ヽ　　なにやってんのよ
.　　　　 l　　　　　　　l　　　}=l:::::::ｌ:{ ｬtr-ｭﾐ　 jﾉtrｧﾙリ!　　　 ∠彡　　　 /
　　　　　l　　　　　　　l　ノ人fl:::::::ｌ　　`ｰ'　　　､｀' {´ｲ::|　　／　　　　　 ./
　　　　　 l　　　　　　　k≠＾ヽ|:::::::l 　　　＿ ,　八i ::|'／　　　　　　 /　　　　衛が頑張ってる間に
　　　　　　l　　　　　　　ﾍ＼::ハ :::ﾊ.　　 '´‐,‐'　ｲ::::l|::l　　　　　　　／　　　　　こっちを落としとかないと
　　　　　　ヽ　　　　　　　{ハ､::ヽ::::i＞ , ､.. _／:/:: / ﾘ　　　　　 .／　　　　　　けじめってものが付かないでしょうが
　　　　　　　　ヽ　　　　　　　|ﾍ:::jヽ::! fﾍ　ヽ::::/{::./　　　　　　／　
　　　　　　　　丶　　　　 !| |lV j/|>‐<ﾍ　ヽ{ﾊ:{　　　　　／
　　　　　　　　　 |~＼　　　 i | |l　　 |ﾆ二ﾆ!　|| !　　　　／
　　　　　　　　　 |　 | ヽ　 ./ | |l　　 |　　　ｌ.　|| !　＞'´
　　　　　　　ヽ_|　ﾍメ　| |l　　 |　　　ｌ.　|| !／
　　　　　　 _ ＿＿__l　　　　　l ｌl　　 |　　/　/ｲ
.　　　　　〃〃　　　l　　　　　＼＼　l{{T}/／ /
　　　　　 |　|| o　　 |　　　　　　＼｀jl　〃／
　　　　　 |　||　　　 !　　　　　　　ヽ!V/　 {

　　　　　　　　　　　　　　　 __,,,､,, 　 ,,､- ､
　　　　　　　　　　　　　／´: : : : : ｀´: : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
　　　　　　　　　　,': : : : : : : l: : :/:./　∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
　　　　　　　　 l: l: i: : l ／!／∨　　 |/　∨∨!: :::::::l
　　　　　　　　　ﾚ!: !: :l i"⌒"'-､　　　,､-'''⌒`l: :::::ﾍ!　　　　景公、時には諦めも肝心だ
　　　　　　　　　　 ∨ﾍ i | でラ`　　 , 　f∃ｿ /::∧|
　　　　　　　　　 !ﾍ∨ゝ　　　　i　　　 ∧ｿ　　　　　　これ以上攻めたところで、
　　　　　　　　　　　ﾚヽi l.　　　　　ｊ　　　 ∧ﾉ　　　　　　　どう考えても若干戦力が足りない
　　　　　　　　　　　　ﾚﾍ　　　　　　　　/ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　∨＼　´ ￣　／ ′　　　　　　　　うまく撤退できなかったら、
　　　　　　　　　　　　　／i｛　＼.　　／i　　　　　　　　　　　今度は晋の三軍が逆撃に出て来るぞ
　　　　　　　　　　　　/:::::l ﾍ　　｀　´　∧＼
　　　　　　　　　 _,,-''/::::::::l　　` ｰ､　,／　.i:::::＼､,_
　　　　　_,..-.:":::::::/:::::::::::i　　 /;;ﾍ__!入　 l:::::::::＼`::..､,,_
　　_,..-.:":::::::::::::::::::::＼:::／:|ﾍ /`ﾍ::::::::ｿ´ﾍ i::＼::／::::::::::::`i:ｰ.,
　,´ｰ-､::::::::::::::::::::::::::／:::::::::i　　　 ∨:/　　 l::::::::＼::::::::::::::i:::::::',
　l::::::::::::`::､::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::l　　　 l::::i,　　　ｌ::::::::::::::ゝ::::::::l:::::::::',

256 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:50:00.97 ID:gnF4DHQo

しかし、景公の判断は今ひとつの所で遅れた。

.　　　　　　/::::r‐…ーt/::::::::/..ィ:::::::::::::::::::ヽ::::ｰ..､. ､､::ヽ
　　　　　 /:::::::L-'ﾆ''７:::::::::/::::::|::::l::::::l:::::::::::::';:::::::ヽ:J:';::::ﾍ
.　　　　 /:::::::::::r'´　/::::::::://::;rﾍ:::|::::::|::::::::::::::';:::::::::';:ヽ';:::::ﾍ
　　　 ;':;'::::／rｸ-/:::::::::/ｨ_:/　 l:::ﾄ:::::ﾄ::::::::::::::l:::l::::::}:::';::!::::::',
　　　　l::l:／.:'::/ ./:::::::::::;' |:/｀ヽ､';:l.ヽ::',ヽ::::::::::|l_Lィ,!:::|::|::::::ﾊ
. 　　 l::l〈 /::/　/|::::::::::::| ,.|!ﾃｭヽ､ヾ.､ヾ:. ＼;:ィﾙ|:::/::::l:::|:::i::::|
.　　　|::|::｀::/　 ,{｣:::::::::::ﾄヽ' { f'^! ﾊ｀　｀　,ｨ5ﾆﾄl:;ﾀ:;.ｨ::::!:::|::::|　　そうはいっても・・・
　　　|::|::::::|ヽ /:::|:::::::::::|　　ヒﾆｿ　　　　　 bり/rｹ<.ｿ::/::|:|ｌ:::|　　ここまで大規模に軍を動かして、
　　 |::l::::::|::::｀:::::|:::::::::::|　　　　　　　　　、　¨´〃ﾍ_/:;ｲ:::l::| ｌ:|　　衛まで巻き込んでるからね・・・
　　 |.ﾊ:::::|::::::::::::';:::::::::::ﾄ　　　　　　 __　'　　〃　,'-1 |:::;'::l. ﾘ
　　　|l |::::::';::::::::::::';:::::::::::', ヽ､　　　ﾆ´ _,r'｀7^!、,' 　 ,!:/:::;! ,l　　　撤退するにしても
.　　｜|::|::::ヽ::::::::::ヽ::::::ﾄ:', 　｀ ,､... - 'ｽ　/　,! Y　ノ/l::/ .,'　　　どこかで一つ勝ってからにしたいわ
　　　　 |::ﾄ.:::::〉.::::::::::ヽ:::| ヾ、　′ ヽ / .}/　/　.l　rﾚ'/:/ ./
　　　　　l:|,ゝ'　ヽ:ﾄ:::::::|ヾ、ヽ､　　 r'　/　 /　ﾊﾉヾノ. /
　　　　,∠ -　.._　1 ':;::l　ヽ　　 -'7　 ´　　　/ /ノ//　ﾞl
.　　　/-‐…‐､｀ヽ､ V'　　ヽ／　,l　　　　　　 /-‐'/ 　ヽ
　　 / _.. --　､　＼＼　　　ヽ 'l´| 　　　／一´　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _._.,,.､.-.ｰ.-..､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＜´:::::::::::::::::::::::::::::`ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::/::::::ヾ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 /／::::::/::::/＼!＼_＼::::i:::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 /´/:.:l::::ﾚﾍ!　ヽ／__＼::::l::::::::::::i:::::::::｝
　　　　　　　　　　　　　　　!l:l::l::へヾ｀´ﾆfｿゝ ∨::::::::l:::!::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　 |:::ﾚﾍ f_)）　　　　　　ﾚﾍｿﾍ::!::::::!　　　気持ちは良く分かるが・・・
　　　　　　　　　　　　　　ﾚﾍﾊ　く　　　　　　　　|/ )ソ!:::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　｀　　　　　　　　､／/:::/ﾘ　　　それでは遅いという事もありうる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　- - ､　　　 ′|/:::／　　　　囲まれてしまうと、ここは敵地だぞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　_　´　　ﾉ:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ､ ´　　　　　∨_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,∧　 __,,､､＜´　〉､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/∨) /∧　　　/::::::i:::ヽ._
　　　　　　　　　　　　 _ ,,､-ｰ／ !/ヘﾍ/ソ∧　　/:::::::::l:::::::::::｀:ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　,´:::::::::::::く::::::::/ヽ(⌒ｿ´´ヽ／::::::::::::::!:::::::::::::::::::ゝヽ.
　　　　　　　　　　　/::｛::::::::::::::::＞:i 　 l7i　　　/:::::＼:::／::/:::／::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　,'::::::i::::::::::／::::::l　 /;;;;l　　/::::::::::::::〉:::::/／::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　 /:::;::::∨:::::l::::::::::i　/;;;;;;l.　/::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　/::::ヽ:::::〉:::::l:::::::::l /;;;;;;;;l. /:::::::::::／;;;;;i:::i::::::::::;;;;::::::::::::::>

晏嬰の心配を他所に、景公はあくまで夷儀の攻略にこだわり続けた。
そうしている間に、中牟の人々が晋に味方し、斉軍を撃破した。

斉軍はじわじわと追い詰められていたのである。

257 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:55:13.37 ID:gnF4DHQo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,｀,ヽヽ, ' , '　'´ヾ　　　｀`ヽ、ヾ、, 'ｿ,ﾞ=＝二',」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　',´`,'ﾐ,','ｼ　,'　,',丶　ヽ　　　　　'ｉ　ヽゞ、丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く、,' ,' }｀、,'　,'　,',´ヾ、,　　,ヽ、　　,',　ヽ,'>｀　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,',' ７, ',　 l　| 　＼ヾ、、ヽヽ｀,ゝ、,　　}｀、_;　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,',' ´,´ |　 |　 ',｀,==ﾐ｀`ヽﾞ｀ｲﾟ:::::ﾘﾚ|　ﾄ.　｀丶 _　、ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´//　/ |　ﾄ　 ',ヾﾟ::::i　　　　ヽﾞ=〃| 　l ',　　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀,　|　l　 |ヽ　ゝ｀ ´ ｒ｀ーﾍ　　/　 /　|　 | |　　　もうウダウダ言ってらんないわ
　　,　、　　　　　　　　 ' `i　　　　　　　　　　　　ヽ'ヽ、ソ　ヾ｀ヽ、ゝ、　 /　,/　 / 　|　l ,,|
　ヽ　　＼、_　　,　'　,'　　i｀`ゝヽー― 　、　　　　ヽﾍヾ　　ヽ　　｀＞二 ,　' !／　　/| /,ｿ　　　総攻撃よ、とにかく城壁を
　　　ヽ、　　　￣ヽ/´｀　l´ヽ　ヽヽ　　　　｀ヽー-－ヾゝ, ´ ｀r l ﾄ、!}｀　i i　ｒ」|i　／　ﾘ　　　　越えちゃいなさいっ
　　　　｀/｀ー　　｀'　　/　　|　　 l　l　　　　　　ヽヽ、＼｀　,'|´// l´｀` lｒ´￣'`｀ｙ「l｀ l l｀ヽ
　　　　,/,丿,'ﾞ　; ´　ﾌ'´ー-'/　　 |　|　　　　　　　　　ヽ、　　｀ﾟ'ﾟ'｀ﾟ　　 ,',　　　　 l、,|、| l　 ',_ _ , 、
　ｒ'　´　　/ ,　,_ _ノ＼　　/　　　 | |　　　　,、　　　　　　ヽ, '''ｒ｀' ﾞ'　　,','　　┌_ _┐　｀/　　／S ＼
　 `─ー´i　 |´l　　ヽ、￣　　　　//'ー-　'　｀`-´｀ヽ、_　,','´　　　　　;;　　　 ´ 　｀　〈'　　/　０　　人ゝ
　　　　　 ,l/ ﾊヽ　　　｀ー　―'´'´　　　　　　　　　　　,',; ....:::::::::....　 ;;.　......::::::::::::....　,´ /　S　, '　　｀ヽ、
　　　　〈／　ヽ'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;',::::::::::::::::::::,' ;;: ::::::::::::::::::::::::/　ﾍ、　/　　　　　　ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,λ｀、::::::::: ノ　;;　ヽ:::::::::::::::ノ　/　｀ '　ヽ,'　　　　　/

　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　＼　　＼
　　　　 ,'　　　 /　　/　　　　　　　　　 l　　　　＼　　ヽ
　　　　 ! 　　 /　　/　　　　　/　 ,'　　　 |　　l　　ﾊ　ﾍ､ヽ､_,
.　　　　 | !　　 l　　ｌ　　　　　/　 / 　 ,ｲ　! 　 i　　 ! l　ヽ ',｀￣
.　　　　 l |　　 l　　ｌ　,/　〃　,/ 　 /│ l　　j　　 l│　 ! l
　　　　ノ | !　│ 　 |　/_／/ ／/　 /　,' ∧ / |　 /　j 　ｌ│
　　　　　ﾉ l　ｧ|　　 |尢/‐=乞t/ ／　/∠ﾆ｢厂! /　,/　 / ﾘ
　　　　ｲ八{´ｌ　　!|<f{矛:下 '　　　ｲ孑代ﾌ.ｊ/.　 /　/
.　　　　　　 Vﾊ　　|　 r';;z j　　　　 r';;zﾘ　 /}, '/／　　　　了解した・・・
　　　　　　　ヽ ', 　| 　　￣　　　　 ,　　￣　ﾁ'　/
　　　　　　　　 `ﾍ　lヽ　　　　　　 _　　　　厶 ./　　　　　　　我らはこれより、捨て身で
　　　　　　　　 ', {.代ﾄ､　　　　　 , イ |　/　　　　　　　城壁を掻き登る・・・
　　　　　　　　　　　＼_'i|　＞､　_ , イ/ V　ｌ./
　　　　　　　　　／ヽj　　　　　　 {｀ヽ　 ′　　　　　　　　誰が死んでも止まってはいけない
.　　　　　　　 _ ／　　｢´　　　　　　ヽ}　＼　　　　　　　　　　味方の屍を乗り越えながら
　　　 _, -‐ ´　　　　　l‐--‐､　＿　-‐ |　　 ` ｰ- ､　　　　　　最後に城壁を乗り越えられたら
.　r＜＼＼　　　　　ヽ '´￣　___ ｀ヽl|　　　　 / /ヽ
　y⌒ヽ＼＼　　　　　　V　￣＿｀ヽl|　　　 / /　∧　　　　私たちの勝ち・・・
./　　　ヽ. ＼＼　　　　　∨￣　　｀ヽ | 　　 / /　/　 l
{　　　　　ヽ　＼＼　　　　ヽ　　　　　/　　 / /　/　 │

壮絶な作戦が言い渡された。

258 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/03(水) 23:59:45.34 ID:gnF4DHQo

斉兵のほとんどは、その作戦の無謀さに戦慄を覚えた・・・が

一部の者たちは決死隊に志願、敝無存は、その戦列に加わった。

　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＿,､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀‐-､
　　　　　　　＞:.:.:.:.:.:.:.:.:z'´"　　　ﾞ｀/-､､ ,-ｉ:.:.:.:.:.:.／
　　　　　　　ﾌ:.:.:.:.:.:.／　　__　　　/　　ﾞﾞ　.l:.:.:.:.:.:.｀:.:.､
　　　　　　　フ:.:.:.:.:.｀ｉ　　　　｀､ /　　　　　.l:.∧:.:.:.',￣
　　　　　　　ゝ:.:.:.:.:.:.l　　　　　｀､　　　　　 l,'_,,.',:.､､',
　　　　　　　｀ヽ:.:.:.:.:l　　　　　　 .｀"　　　"´　 .,','`
　　　　　　　　　ｉ:.:.:.:.:l　　　　　　　　　　　　　 .,'　
　　　　　　　　 ,' ヲ',:.:l　　　≡≡≧　　　　　 .,'
　　　　　　　　 ! ´< `'　　　　　　　　　 .≦≡,'､　　　　　おっしゃああ、やってやるぜ
　　　　　　　　　ヽ _,η　　　　　　　　　!　　,'_/　　　　　
　　　　　　　　　　　　,'､　　　　, .' ､　　｀　 .ｉ
　　　　　　 ,.'.´"｀｀',‐' ｀､‐ ､　(　　　>　_ , _'　　　　　　
　　　　　 ,.'　　　　 .',　　｀､　｀　‐, ‐､"´　　.'.,
　　　　 .,'　　　　 ,-‐､,-､　｀､　　｀,　.',　　 ,　 ',　　　　　　　___
　　　　ｉ　　　ｉ'ｉ'　　　　｀-､.｀､　 .ｉ　 ',　 ,'　　ｉ　　　　 r‐'´　　｀‐､
　　　　,ｉ　　 ./, l　　　　　　 ',_ .,ーl　　.',.,'　　 .l_　　　r´　　　　　　}
　　　　.l__　 .｀､　　　　　　　.} >.｀､l<｀､',-‐､, - '　　　｀､',　　　　　')
　　　 ./ ,　　　｀､　　　　　 .,'‐-､__.l 〉　　　　　',_　　　　 .ｉ　　　　,'´

城壁に取り付いた敝無存の活躍は凄まじかった。
先頭に立って城壁によじ登り、一番乗りを果たした。

　./t丿｀ｌ　　　　　　 ∧∧|ｌ /|　　　　　　（つゝ／
　| ソ-;::ﾄ　　　　 ∧/:::::::ヾ/:ｿ_-t　　　／;;;;／~
　.ヽヘ.:.＼　　　.「::::::::::::::::::::::::;;;;;;;ｿ　 ./;.:.:./
　　　　ヽ;;.ヽ、　」::::::;∧;;-ｗ-,;;;;;≦　/.:..:/
　　　　　ヽ;;:ヽ　ヽ::: へﾍ;:;:;/へゝ/./.:..:/
　　　　　　ヽ;.:＼＼:|｀ヽ,><,,／ｒ" /.:..:/　　　　うぐぉわらーーーーっっ
　　　　　　　ヽ;.:ヽ《ｔｌ. 「￣~^=ｌ|）/.:..:/
　　　　　　　ヽ;;.:>ヘ|～￣ヾｌｲ.##/　　　　　　誰から死にたいんじゃい
　　　　　　　　　ゞ>　,| へヘｲｔそ.:/　　　　　　　誰から死にたいんじゃーーーい　　　　　
　　　　　　　　　 >　/|～＾～」　彳
　　　　　　　　　ヾ || ヽ-─ ┘| /
　　　　　　　　　　］ | 　|.:..:..:.|　「|
　　　　　　　　　　ｲ　　|;.:.:.:.:.|　｀|
　　　　　　　　　 /|　　,l::/＾;;;| 　 |
　　　　　　　　　/.|　　 |.:.:.##|　 ∧

瞬く間に城壁の上を暴れ回り、城兵を次々になぎ倒した。

259 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:02:26.79 ID:0s9QaM.o

だが敝無存の身体能力と勢いについて行ける者がいなかった。
彼は城壁の上で孤立する。

　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:､:.:.:.:.:.:.:ヽ､
　　　　　 /:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.､:.:.:.ヽ:.＼
　　　　 /,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ
.　　　　//:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:./:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.､:ヽ:.ﾄ. ',
.　　　 /｣:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.ｲ:.:./|:.:.:.:,!:.:./:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! １
　　ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rｰｧｘ...」:_:.ノ!:.:.ハ:.Ａｫ-:!:.:.:.|:.:}:.:.|　!
　　　 |:.|:.:.:|:.l:|V|;ｫf＝=レ ´ﾙ'　 /ｨ-ﾍ|:./:.:.,!:./|:./
　　　　 1l､:.l:.ﾊl:.:.|｀ {ﾟ: ::|　　　　　 {ﾟ: ::ﾙ',!:.:.ｨ:/ ,ﾘ
　　　　ﾞ ',:.ﾄl､!:.:.|　ﾞ-┘　　　、　｀ｰ' /:イ,ｼ　/　　あの人・・・一人で出すぎ・・・
.　　　　　　ヽヽヽ:.l､　　　　　_ _　　　　/:.:.!
　　　　　　｀　lハ:lヽ､　　　　　　　,.-1:./　　　　　　危ない・・・
　　　　　　　　　　ヽN |｀ ‐ ､__,. ィw　 '/
　　　　　　　　　　 ,r'^,!　　　　｢ヽ､'´
　　　　　　　　_,.-'　　|　　　　　ヽl　ヽ､.._
　　　　_,. r　´　　　　 |　　　_...._　　|　　　l. ｀ヽ.._
　　　r{. l. |　　　　　 |-‐ ´ _...._｀ -|　　　|　　 l. ﾄ、
　　/　ヽヽヽ　　　　　 |-‐ ´ ,.- ､｀ｰ|　　　|　　 | l ヽ

だが、彼の奮戦はそれにとどまらず、

　　　　　　　　　　　　∧
　　　　_＿_ｚ───┘ ヽ/|_＿
　　_＿〉　　__,,　　　　　　　　 /
　　＼　　　ゝ゛|￣￣￣∨ヽ､゛＞
　　＜　　ﾐ　　　ﾒ　　　　　 | ,>
　　＜　　 |　　__＼,　　 ,／´lゝ
　　 <　　　| ~二ﾆ･`　 ´=ﾆ･{
　　　{⌒ヽ |　　　　　　､　　 |　　　よし斉のみんな、オレが内側から城門を開く！
　　　｀‐-､.｀　　　　　　　　　{
　　　　　　＞‐- __ ∠ﾆゝ__ ﾉ　　　その隙に雪崩れ込め
　　　　　 _}｀￣~∧ ゛ｉ"∧__
　　 r'"￣　￣~　ヽ　,ｲ　￣ヽ
　　ｉ　　　　　　　　　|。　　　ｉ |
　　|＿＿__|　　　　　|　　　＿|_|
　　 |　　　i　　　　　 |　　 .ｉ　 |ｉ
　　 |　ｕ　|　　　　　 |。　ヽ､_||

さらに城壁を乗り越え、城内から味方の軍を引き入れるために
門のかんぬきを抜こうとして、城門に迫った。

260 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:07:22.28 ID:0s9QaM.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.;:-――一=-､,,,,,,,,,､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀`i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.;:-'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_.ィ<´
　　　　　　　　　　　　　　 ,i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.;:=-‐''"　,、`i
　　　　　　　　　　　　　　 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::==-'''"ノ　 ;i:;>　!ヽ,il
　　　　　　　　　　　　　　　　 >､_,...='"´　　Xﾉ　､ ;:; '､,,. ;　ﾉ　ノ,/ l
　　　　　　　　　　　　　　　/´ `i,　　 , /　/ ,. ;:;、　ゞ,.　　／ , i !、
　　　　　　　　　　　　 /､_ゝ l , ,..;: _.;;´　.....,,,,,__´ ! =,／/,ヘ　.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ヾ ,ィ i、 ,.;:" 　 ,i;;;;;;;;;;;;;;;;=イ　ﾉﾉ ,.ィi"i
　　　　　　　　　　　　　　　　 `i､ｌ､へ、　,..;-ヽ;;;;;;;;;;;;;;;丿ﾉヽ''"　　 l　　　マズイいいイィィィッッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　丿`ｰiﾆて''"ヾヽ｀`=--ィ,　　ﾉ）　, ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉl;;;　　（　｀!, /^i ,　／／ '=-､_ ,.) ,i丿　　　奴を行かせちゃなんねエエェッッ
　　　　　　　　　　　　,.;:-ｰ;;ﾒ　i、　　`ｰ､_ﾉ　　,i´ ,.;:-=ニ=‐┐　ﾉ　
　　　　　　　　 ,.;:‐''"´　　/　　ゝ　　　　ヽ、 / .,i´!､__ ヽ_,.;! ﾉノiヽ､
　　　 ,,..;:=‐''"´　　　　ノ　　　ヽ、　　　｀‐(　､｀`ｰ-ニ-‐'"イ　l、　~`ｰ-=､..__
　-‐''"´　　　　　　　／　　　　　　`i、　　　　`i､_　　　　　 ,.ノ　ﾉ　　　　　　　　｀`=ｰ-:;;､..,,,,,__

まさか一人でここまでやるとは思わなかった衛軍は、
隙を突かれて、敝無存を城門の下まで突破させてしまう。

　　　　　 _,,:-ｰ''"￣￣￣ `ヽ､
　　　　,r'"　　　　　　　　　　　 `ヽ.
　　　 / 　::.　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　 /　　::　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 |　　 ::　　　　　　　　　　　　　　 .|
　.　|ヾ　,l _;;-＝=ｪ;､　　　,;ｪ=＝-;;_　ﾋ- |
　　"l,_l||　　　　　　)＝f'　　　　　 ||ﾞ-,　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣
　 | ヽ"::ヾ　　　　　i,　 iヾ　　　　　/ r';'　　　　|　たった一人でここまでやるとは見上げた
　. ﾞN l　::.ヾ====イ;:'　　l　､====/　,l,ﾌﾉ.　　 |　胆力と技量だ、晋はそれを尊ぶ国・・・
　.　|_i"ヽ;:...:::／　ﾞ'''=-='''´｀ヽ.　　／i　l"　　＜　どうかね、すでに貴様の武勇は両軍に知れ渡った
　　　.|　::ﾞl　 ::´~＝==' '==＝''`　,il" .|'" 　　　 |　もう良かろう、降って我らに仕えないか？
　　 .{　 ::|　､ ::　`::=====::"　,　il 　 |.　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿
　　 /ﾄ､　:|.　ﾞl;:　　　　　　　 ,i'　,l'　ノﾄ､
　／ .|　＼ゝ､ﾞl;:　　　　　　,,/;;,ノ;r'" :|　＼
'"　　 |　　 `''-､`'ー--─'";;-'''"　　 ,|　　＼

だが多勢に無勢、城門の周りで
敝無存は完全に包囲されてしまう・・・

261 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:09:49.31 ID:0s9QaM.o

晋軍は彼を説得した・・・だが

　　　　　　　　　　　　　 __/ヽ∧／＼/ヽ∧_＿__
　　　　　　　　　　　　　　＿_〉　　　　　　　　　　　∠
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　￣,＞
　　　　　　　　　　　＜ｉ｀"|`´￣~"∨＼|"7　　,＞
　　　　　　　　　　　　　　　 <| ,-==､　　 ,＝=‐､　|　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　　.>
　　　　　　　　　　　　　　　　　} ≡=-　　 =≡≡　 |　　,ゝ　　オレは斉の兵士だ
　　　　　　　　　　　　　　　　　| ""　　j　　　　""　|/⌒}
　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　　　　　　　 __ソ　　　祖国に女との約束があるんで　　　
　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　tｪェｴﾔ　　,／　　　　　降伏は出来ないね
　　　　　　　　　　　　　　　 _＿_＞､‐-‐　 ,"＜_＿__
　　　　　　　　　　　　 ,ィ´: : :／　＼,_,／　＼: : :｀ヽ、
　　　　　　　　　／: : ::／　　　　　　　　　＼: : : ::＼
　　　　　　　　　　　／: : : : :ｉ　　　　　　　　　　　　ｉ: : : : : :＼
　　　　　　　　／: : :: : :／|　　　　　　　　　　　　 |゛＼: : : : :＼
　　　　　　　〈: : :: : :::〈　　|　　　　　　　　　　　　 |　　〉: : : : : :〉

敝無存は最後の説得にも応じず剣を振るって城門に迫った。
衛軍は敝無存を止めるため、ついに絶命させるしかなかった。

　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　r　　　..　　　　| 　　　y'
,,,,;;;;/ 　　　　ヽ,,　　ﾘ　／,ヽ
　　　、__.....　　 ''　　　　-=)}
　　　　''＝=-、　　　 ,-==' )ﾉ
:::... 　　　　ノ　　　　ヽ...　 <　　　　やるねえ、兄チャン・・・
,　_,　　　　　　　 _　ﾉ　　　)
乃　　　....__／ '(　 'ﾉ'ヽ, イ'
　(ー---'　　　　⌒'''′/ /
　＼'ー-<‐==＝=v=ｲ/ｲ￣'ー‐―,＿____＿_＿....
　　　ヽ　.ヽ=ニ二ニﾘ/ /＼;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;
＼,　　　　'ー――‐'／;;:;;:ヽ;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
''＼~ヽ＿_　　 ⌒　ﾉ|;;:;;:;;:;;:;;:＼;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
　　＼:.:.:.:.:.⌒フ￣' /|;;:;;:;;:;;:;;:／;;:;;:;;:;;::;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
　　　￣ﾉ<:::::>ヽ／　|;;:;;:;;:;;:;'ー-i;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;

敝無存は城門の屋根の下で斬り死にした。
が、夷儀の城兵たちは、斉国の兵の勇猛さに戦慄した。

262 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:16:41.32 ID:0s9QaM.o

この一兵卒の壮烈な活躍に、晏嬰はすぐさま彼の身柄を調査させた。
聞いてみれば、なんとも救われない身の上である。

　　　　　　　　　/　　　/　 .|　　/j　　./　　 ∧　ﾊ.....:.:.:|:.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:ｽゝ
　　　　　　　　 /　　　/　　,|　 / |.:.:.:/|.:.:.:.:./　|.:.:| `､.:.:::|､:.:|.:.::.:.:|.:.:.:.:`､
　　　　　　　　 j　　　|　.:.:/|.::/　|.:./　|.:.:.:/　　|,.:|　 `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
　　　　　　　　ｿ|　　.|.:::/| |;/ 　.|/　　|.:/　　　|.:|　　`;;|　ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
　　　　　　　　　|　..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ　　　 ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
　　　　　　　　　|...:.:.|.::::|.:.|　,_________ `'''' y　　 ''"___________　 /.:,j.:.:.:|　ﾂ
　　　　.　　　　　|..::ri..:::ヽ;,| 　弋ﾂﾇｦ`　　　　　､代ﾔｵｿ　j.:.:.:/y.:|
　　　　　　　　　ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣￣　　　　,　　　￣￣´ 　 |:.::/| ;ｿ　　　惜しい男を亡くした・・・
　　　　　　　　　　 | f.`､::,|.　　　　　　　　　 |　　　　　　　　j.:.:/ｿ
　　　　　　　　　　　＼ `､|.　　　　　　　　　.i,､　　　　　　 ,i.:.:/´　　　　　あの男は敝無存というらしい
　　　　　　　　　　　　ヽ-ﾘﾄ.　　　　　　　　j ,ﾞ　　　　　,/.:/　　　　　　　碌も大して貰っていない貧乏貴族の跡取りだ
　　　　　　　　　　　　　`ｯ､ヽ.　　　　　　　 ´ 　　　　　 //ﾘ
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾘ｀､`l､.　　　 ,....,_____　　　　/;/　　　　　　　　　景公、もういいだろう
　　　　　　　　　　　　　　　ﾂ,|` ､　　 `'''''''''''´ 　 ,／ﾘﾂ　　　　　　　　　　我らは無双の国士を失ったぞ
　　　　　　　　　　　　　　　 r''j　　` ､　　　"　　,／|-,　　　　　　　　　　　　もうそろそろ見極めないと大変な事になるぞ
　　　　　　　　　　　　　　　,|　i,　　　 ` ､___ ,／　 .|　|､
　　　　　　　　　　　　　　/::|　 `､　　　　　　　　　 .j　h`::､
　　　　　　　　　　　　／::::::.|　　 `､_　　　　　　　 ./　　i::::｀､
　　　　　　　　　,,,_ｰ/:::::::::::::|　　　 ∧___　　　　 /､　　 |:::::::` ､__
　　　　　,,,ｰｰ"´:::::/::::::::::::::::|　　 / ヽ　￣'i　　ノ | ヽ　　|:::::::::::::`､｀ヽ､,,,

晏嬰は、再度、景公を説得・・・

　　　　　　　　　／/ /　 / : / /. : : : : ｌ : ｀ヽ　ヽ: : ｌ: : : : : : : : : : :l
　　　　　　　　 / :/ / / /l　/　l　: : : : : ｌ : : : lヽ　 !: :! : : : : : :l : : : :l
　　　　　　　　/ . :i: l / /　!/!: : l . . 　　 ! : : : l: :∨ : ト､: : : : :ｌ : : ｌ: l
　　　　　　 / . : l: :l !/｀ヽ! l: : :l : : : : . . .ｌ　　 l　 l 　ト､　ヽ、|: : : !: !
.　　　　　 ′: : l: :l !fモヽヽ: :ｌヽ : : : : : l: : . .!　 !　ｌ | ﾄ､　ヽ、ｌ: !
. 　　　　 l /. : : l//ｌ　k_ﾉ|　ヽ!　＼＿_: l＿/. :/ : : ｌ　 lヽ＼/´: /. :!
　　　　　　 l ! : : : :/ :l　ゞｿ　　　　 ´ ≧　!::/ｌ｀/. : : :l　 _!: ヽ、｀＞. :!
　　　　　　 l l : : :/. :/!　　　　　〃/ ﾉ｀ヾ l/. : : : l/´l : : : :∨ : : :
. 　　　　 ! !: : :l :/ ∧　 ′　　　　ﾄくﾉ /ﾉ/. : : : /|　 l : : // : : :/　　　・・・ううう、分かってるわよ
. 　　　　ｌｌ: : :l∧/ ∧　、　　　　　ー '　/. : : : /´_ヽ」: /:/. : : /
　　　　　 ! ､ : ｌ /イ!::∧　ヽ　　　　　　　/. : : : /くﾉ　ﾉ :/:/ : : /
　　　　　　　∨ヽ!　/ j//.:ヽ、　　　＿_/. : : : /ー‐ ´: / / : : /
.　　　　　　 / ヽ　/　　/.::/ /￣「￣　／. : : ／. : ／ : / :/ : 〃
　　　　／　／　　 /.::/　!　ﾉ　／. : : :イ. : :／ : ／／:／/
.　　　／　／　　 /.:::/　ﾉ　　／_..　＜　l :／|/／イ: ／／
.　／（ヽ/ｌ　　　　 /.:::/　　　￣　 ‐-　　j/ 　 !　　 |/
／（ヽ、ヽ!::!　　　 /.:::::￣:::... ―- 　　　　　 |

景公は今度こそ、兵の撤退を決めたのだが・・・

撤退する前に、景公は異様な行動に出た。

263 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:20:07.47 ID:0s9QaM.o

　　　　　　　　　　　　　　　＼＼_＿二二ヽ. 　　　　　　.┣━ ┃┃　＼＼_.
　　　　　　　　　　　　　　　　 ~＼＼　　＼＼　　　　　┗━　　　　　 ~＼＼
　　　　　　　.　　　　　　　　　　　＼＼_ 　　~ヽ＼　　　　╋┓　　　　　　　~＼＼ヽ＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶 ~＼＼　　＼＼　　 ┃┃　　　　　　　　　~＼＼　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　~| | 　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　~| | 　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| 　　　　　　ヽ＼　　　　　　　　　　　　　　　|| 　　　　ヽ＼
　　　　　　　,;-、 ,;-、 ,;-、　, ー､　 ;-、 ,;-、　　　　　　￣丶＼
　　　　　　　l'i;;l　l'i;;ｌ　l'i;;l 　i!;l⌒i|　l'i;;l　l'i;;l　　　　__　　　ヽ＼
　　　　　　/l三三三三三三三三三三三三l`ー'";:;;|　　　　　　　━┓┃┃
　　　　　 //i;:'';':;'';:;:'';':;'';:;:'';'i/:;'';;i/';:;''i/:':;;''i/ ;:;:;: :; "|　　　　　　　　┃
　　　　　//;:!'';':;'' 　　';':;'';:;iコ';':;'';:　;:'';[l] ;:' : ;';' ;' :;'';'|　　　　　　　 ━┛
　　　　 //'' |;':;'　;':;'';:;:;':;'';:;:;':;'';:;:　';:;;':;'';:;　　;':;'';: :i!　|　　　 ,,;=‐=,,..　　┏┓
　　　　 `i''　|　　　;':;'';　　:;:　';:;;':;'';:;　　;':;'';: ;;:;;' 　i!;:;;| 　　　|∩;:;:;|　　 ┗┛
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　　　　　|;':; |　;':;　　'';:;:　';:;;':;'';:;　　;':;'';: ;:i!i　 ,;':; '';i!;: | 　　i'''"￣~`'i　.　　　━┓┃┃
　　　　　|;':; |;':;'';:;:　';:;;':;';':;'';:;　　;':;'';:;　　';:;　　;':;'';: ;'　|　　|':;'[];:;[]' ;|..　　　　　┃
　　　,＿,|;:_,,|:__: ＿＿;　'';':;'';:;　[l];':;';':;'';:;　　';:;:i!　';:;;: ;|　　!':;'';:':　;'';:|.. . . 　 ━┛
　　　|:;'';:;:　'';;／| ;:;: ;:;|　;　　'';:;:　';:;;';'::;'';:;　　;':;'';: ;:i!;:;'l　　!':;'[];:;[]';::|　　　　　　┏┓
　　　|:;'';:;:;'／:;'' | ;:;':　|　;':;　　'';:;:　';:;;':;'';:;　　;':;'';: ;:i!i　|　._!':;'';:':　;'';:|　　　　　　┗┛

　　　　　　//:/{:::;;;;{:∧. {... .{'''':;;l;;::::::::::::::::};:＼　 .{:::::::;|::::::::::::::::::};::: }
　　　　　 /:;/::;;{::;;;;;{:;{ ヽ{:::;;{:::::;;|...'''''':::::::::};;::::ヽ::::}::::::;;|::::::::;;:::::::::}:'' .}
　　　　 ./:;/::;;;;;k:;;;{テﾊヾ:::;;{{:::;;l､;;;_____::::/;;:::::;,ヽ}::::::;;;|_．...;;....　 }　 |
　　　　 {;;/::;;;;;;;;ﾍ､{ ﾄル| ､;|:ヽ､ﾔ;;;;;:::::::''/''''-/.,,,}::::::;;;}-　　　／ |;::::|
　　　　{:/{:::;;;;;/;;;;;ﾍ|ﾋﾉﾉ .ヾ,:: ヾ､ヽ;;;;;:;;/;;;ノ;;;;;;/::::::;;;}ヽ,二＞::::::},.-.}　　　　　　　　　　　　,,
,ヾ.､.､ {::{.|::;;;;;|:;;;;;{　`-　　　　　　く/テタ､/／/::::::;;;;}.lヾ､:.＼::::/　　}　　　　　　　　　,.-''"
ヾx' 'ヾ}|. {:::;;;{|:;;;;;{　　 ,　　　　　　{ .ﾂメハ\ /:::::::;;;;;}　ヾ.､ .//　　 }　　　　　　,,．-'"　　,,,．
=ヽ____.|~~{::;;;|{::;;;;ヽ　 .,､　　　　　.{ﾍﾑナ／:/:;::::::;;;;;1_,.-;';;;ヾ/　　:/　　　　,,,.．'"　　 ,,．'"　　晋軍のみんな、
　　　　.|　ﾇ;;;{.}:;;/;;ヽ　.}""''--,　　~'-ﾔ　;j./:;::::::;;;;/^l;.|: ﾄ;;;/"　 :::}　　,,-''"　　　　,.･"
　　　　　　.ヽ{}.///...ヽﾄ.___.ノ　　　　　　/:;/::::;;;;/~"/|　}/　　 ::::|--'"　　　　 /'"　　＿,,...-ちょっとあたしの話を聞きなさいッ
　　　　　　　 '. "／ / ﾍ.._　　　　　____,/:;;/::;;;;;;/-.'"/k'./　　　 ::::'　 .l　　　　　'''''''''''"
　　　　　　　／　　' .{　.} |~~~l~~~~::.／／;;;;;／;;;イ;;;;;;;/　　　　 ,　　 |　　　　　　......____,,...．-
　　　　　　 ./{　　　　}　.} ' _,,,,_:::::::／／;;;／;;;;;;マ;;;;;;;;;{　　　　ノ　　 .}　　　　　 l,-'"
　　　　　　 {.|{　　　, }　}...----- "-ー''"-''"　　　　　 {　　／　　　./　　　　　 ---．..._
　　　　　　/ヾ　　 / },,-''''''''''""￣/／/　　　　　　　/ ヽ　'　　　　 .}　　　　　 ./　　　　""''''

景公は、夷儀の城壁の前に立ち、

いきなり城内の敵軍に呼びかけたのである。

264 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:24:35.58 ID:0s9QaM.o

それは、良いと評価するにしろ悪いと評価するにしろ、
景公という人物の人柄を知る上で、非常に興味深い演説である。

　　　　　　　　　｢¨¨　７ .:.:.:.:.:.:.:/1:.:.:.:.:.:.:.:.:｀丶､}:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　| _　ィ:. .::.:.:.:.:/:.:.l{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.... :.:.:.:.:.:.rfﾍ､'.
　　　　　r──ｲ´　 l:.:.:.:.:.:.:/:ﾊ:.:|ヽ:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:... l　YVヽ
　　　　　ゝ─ '´ヽ /j:.:.:.:.:.:ｲ:ﾊ '､l 　'.:.:.:ﾄ､:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.l　 {､＼
　　　　　　 r ,二.＜l:.:.:.:/ｫ≠､､丶　'.:.:|　 X:.:|:.:.:.:.:.:l　ヽ　 /　　　　　いいこと、これは斉公の命令よ　
　　　　　　　V　　　ヽ:.:.:V::{ﾘ::ﾄ`　　Ｖ／ィ:.:ﾅ､:.:.:.ﾊ　 _ﾉく
　　　　　　　 l　　　　　'.:.:.Vzシ　　　　　1::{ﾘ7:.y:.:.:ハ'｢:.:.:＼＼　　　　なんとしても敝無存の遺体を探し出しなさいッ
　　　　　　　 |　　　　　 }:.:.｢￣　＿　　､辷7:/:.:.:/　ﾉ V:.:.:.｢｀´
　　　　　＿.ﾊ　　　　　ﾄ､:',　 /-＝ヘ　　//:.:.:/／:.ヽ_>:|:.:'.　　　　　敝無存の遺体を持ってきた者には・・・　
　　　　 /　　　＼　　　 .ﾊ:.:.:}　!'´: : : : }　,.:ｲ:.:.:/__:.:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､:＼|'　　　　
　　 __ノ　　　＼､_＿ノ{ ＼:|､ゝ──' ィ|:!7:.:/!　Ｔ V:|､:.:.'.　＼ヽ　　　　一般農家の五倍の田地を与え
　 /　、　　　＼　　　._　'. 　` ｀¨¨｢|´_ｒｭハ:/ |　 |　|､ｌ　＼､　　　　　　　さらに国税を免除します！以上ッ
　 j　　ゝ､}　　　ヽ-'′　 '.＼　＞j |__／　　l_ﾊ__ハ/ ﾄ
.r'′､　　ヽ　　　ﾄ､　　　＼､＿_L|_＿__.　 j / ./　　}ﾊ
{　　､　　',　　　＼　　　　　　　　　　　 V| l /　　 |/ }
.'､　　', 　　ヽ　　　　'.　　　　　　　　　 _ノ　{ v　　 /r≠!
　＼　　ﾄ､　　＼　 _ノ＿. ィ´￣￣｢|¨´　　　|　} _ノ　ゝﾍ.}

晋軍が恩賞目的で動いたわけではないと思われるが、

敝無存の遺骸は原形を留めてはいなかったが
城門近くですぐに発見された。

これは景公の異様な命令を恐れた夷儀の城兵が
外に放り出したと類推されている。

265 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:29:26.84 ID:0s9QaM.o

　　　　　　 /／　.:／／ / ::! ::l　.:!　　 ::::::::｀ヽ、　::::ｌ:::::::l三三ﾆ　:::..
　　　　　　　 //　 .:/ .:/.:／! :::! ::l　::l　　　 ::::::::!:::::＼::::ｌ:::::::l三三Ξ ::::::.
　　　　　　　　　 .:/ .:/.:/　 l ::::! ::!　::l　　　　:::::::! ::::::::ヽ!:::::::!.三三ﾆ ::::::::.
　　　　　　 !　 ::l :::｀ヽ　　l ::/! :!　:::l　　　　::::::::! :::::::/l ::::::ト､三三 ::::::::.
　　　　　　 l ∧　::! /l/　＼_l/　! ｌ　 :::ヽ　　　::::::::l :::::/::! :::::l_ノヽﾆ三 :::::::::.
　　　　　ｌｌ ∧::l∧ f升ﾐヽ! 　､ヽ　 ::::＼　＿/!__/ ::l　::::l:::|:::::ヽ三 ::::::::::
　　　　　ｌｌ !::!ヽ!::l　 k._j !　　　ヽ＼｀二¨ヽ::/ ! /!｀/　::::l::::!:. :::::!ﾆ :::::::::::　　無存ちゃん・・・
　　　　　　 l ! !:l　l::::ｌ　ゞｿ　　　　 ´ 兀j｀ヾ、j/::l:/ 　 :::!::::l__／三 ::::::::::
　　　　　　 l ! !:l　!::::!　　　　 ,　　　　　rf_丿ハj :::〃　　.:/＿j::|三Ξ :::::::::　　私のせいでこんなに
　　　　　／ヽ!:l　!::∧　　　　　　　　ゞン　／/ :　 .:∧:::!:|::ｌ三Ξ ::::::::　　ボロボロになって・・・
　　　／　　∧! ｌ::l∧ヽ　　､　　　　　　　　 ..::::/ .:　 .:/ノ!::!::!::l三ﾆ　::::::
　　　/　　､_/　ヽｌ:::!ﾆl :::＼　　｀　　　　　 ..:::::::/ .::　／.:::::|::l:::!_jΞ・:::::
　／　　　　 :lヽ!ﾆ.!:::/ﾆヽ、　　　＿..　-‐／..:::／/.::. :/!_j三三・::::
. /　　　　　 .::!三ﾆj/ﾆ/.:　￣厂::::::::::::／..::::イﾆ/ .:／.三三三　; ::::
/　　　　　　　.:::/三三.ﾆ/｀ヽ　　　　:::::／.. ＜三ﾆ/／三｀ヽ三ﾆ　. :::

景公は、自分の馬車にある犀の革の屋根を霊柩車に取り付け、
軍が戦っている中、先に斉に帰らせた。

軍を率いたまま遺体に取りすがって泣き叫び、
景公自ら三度霊柩車の車輪を押して遺体を見送ったという。

進軍の中には、この異様な葬儀を
反撃の機会と捉える者もあったが・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　r　　　..　　　　| 　　　y'
,,,,;;;;/ 　　　　ヽ,,　　ﾘ　／,ヽ
　　　、__.....　　 ''　　　　-=)}
　　　　''＝=-、　　　 ,-==' )ﾉ　　　いいや、やめときなぁ
:::... 　　　　ノ　　　　ヽ...　 <
,　_,　　　　　　　 _　ﾉ　　　)　　　今の斉は強いぜ・・・
乃　　　....__／ '(　 'ﾉ'ヽ, イ'
　(ー---'　　　　⌒'''′/ /
　＼'ー-<‐==＝=v=ｲ/ｲ￣'ー‐―,＿____＿_＿....
　　　ヽ　.ヽ=ニ二ニﾘ/ /＼;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;
＼,　　　　'ー――‐'／;;:;;:ヽ;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
''＼~ヽ＿_　　 ⌒　ﾉ|;;:;;:;;:;;:;;:＼;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
　　＼:.:.:.:.:.⌒フ￣' /|;;:;;:;;:;;:;;:／;;:;;:;;:;;::;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;
　　　￣ﾉ<:::::>ヽ／　|;;:;;:;;:;;:;'ー-i;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;

景公の勇者に対する礼を尊重し、
晋軍もまた、斉を追撃する事はしなかった。

266 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:35:10.83 ID:0s9QaM.o

結局、晋軍は強く、斉・衛連合軍は退却した。

春秋には、この時の顛末を、こう締めくくっている。
『景公は、衛からの援軍の謝意を示し、衛国に三邑を差し出した。』

地理的に考えれば夷儀が攻め落とされれば隣国の衛に接収されるはずである。
つまり、斉は衛の援軍であるはず、逆なのはおかしい。

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　衛公は、敗れたにも拘らず斉から謝礼を受け取った
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　貪欲であるから恥を免れることができないのだ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　これではもう、衛は斉の属国であると見做していいだろ・・・ＪＫ
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

無論、戦で亡くなったのは、一人敝無存だけではなかった。
勇者とはいえ、その内の一人だけを特別扱いする景公の姿勢は後世、批判に晒される事もあった。

だが、やらない夫は、この時の景公の振る舞いを高く評価したようである。

このことは、魯の外交方針に大きな転換の機会を与える事となるのである。

267 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 00:43:10.51 ID:0s9QaM.o

本日の投下はここまでです。
次回の投下は金曜日の深夜になる事でしょう。

いよいよ「やらない夫で学ぶJKの思想」前半部分、最大の山場が迫ろうとしています。
お楽しみに・・・

>>246
ゲームには主人公のノーマッド君とか、影の主役ウォルコットさんがいません。
寂しすぎました。

268 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 01:01:08.12 ID:0s9QaM.o

恒例、間違い探しのコーナー。

間違っているレスがきっとどこかにある、
そんな私の失われた記憶を辿るネバーエンディングストーリー。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.;:-――一=-､,,,,,,,,,､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀`i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.;:-'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_.ィ<´
　　　　　　　　　　　　　　 ,i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.;:=-‐''"　,、`i
　　　　　　　　　　　　　　 !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::==-'''"ノ　 ;i:;>　!ヽ,il
　　　　　　　　　　　　　　　　 >､_,...='"´　　Xﾉ　､ ;:; '､,,. ;　ﾉ　ノ,/ l
　　　　　　　　　　　　　　　/´ `i,　　 , /　/ ,. ;:;、　ゞ,.　　／ , i !、
　　　　　　　　　　　　 /､_ゝ l , ,..;: _.;;´　.....,,,,,__´ ! =,／/,ヘ　.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　ヾ ,ィ i、 ,.;:" 　 ,i;;;;;;;;;;;;;;;;=イ　ﾉﾉ ,.ィi"i
　　　　　　　　　　　　　　　　 `i､ｌ､へ、　,..;-ヽ;;;;;;;;;;;;;;;丿ﾉヽ''"　　 l　　　マズイいいイィィィッッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　丿`ｰiﾆて''"ヾヽ｀`=--ィ,　　ﾉ）　, ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉl;;;　　（　｀!, /^i ,　／／ '=-､_ ,.) ,i丿　　　なんで晋軍が衛軍になってるんだヨオオォォッッ
　　　　　　　　　　　　,.;:-ｰ;;ﾒ　i、　　`ｰ､_ﾉ　　,i´ ,.;:-=ニ=‐┐　ﾉ　
　　　　　　　　 ,.;:‐''"´　　/　　ゝ　　　　ヽ、 / .,i´!､__ ヽ_,.;! ﾉノiヽ､
　　　 ,,..;:=‐''"´　　　　ノ　　　ヽ、　　　｀‐(　､｀`ｰ-ニ-‐'"イ　l、　~`ｰ-=､..__
　-‐''"´　　　　　　　／　　　　　　`i、　　　　`i､_　　　　　 ,.ノ　ﾉ　　　　　　　　｀`=ｰ-:;;､..,,,,,__

>>260
誤＝まさか一人でここまでやるとは思わなかった衛軍は、
　　　↓
正＝まさか一人でここまでやるとは思わなかった晋軍は、

全く、さすがは俺の脳だな・・・ヒヤヒヤさせやがる。

269 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/04(木) 01:22:11.15 ID:Ss6o0Ygo

乙でした
景公ノリの人だな～、下々の人間には好かれたかも
側近は大変だろうがｗｗ

270 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/04(木) 12:31:00.11 ID:cyzVFEAO

質問ですが、三桓氏では季孫氏が司徒として権力を握ったのですよね。
司空や司馬の権力はどれぐらい落ちるのでしょうか。
また、太師とか太保とかはいないのですよね。

271 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/04(木) 21:38:52.77 ID:0s9QaM.o

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　　まずは、ウィキペディアを見ていただきたい。
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　春秋の国家運営は六卿ってのが基本になっている。
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　ただし、実はこれは後付けだ。
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　　　唐の時代に完成された律令政治体制の官職を
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　春秋に残る官職名に当てはめてみたに過ぎない。
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E5%8D%BF

本当のことを言うとこの頃の政治システムは良く分かっていません。

周王の下に大宰(宰相)がいて、
そのすぐ下が大司徒。
その下に大宗伯、大司馬、大司寇、大司空の四官がありました。

宰相が人臣のトップなんだけど、
春秋の頃は宰相は、主君と一心同体のように行動しなければならず、
主君不在の時には、大司徒が実務トップに立つ事が多かったみたいです。

ただ晋の六卿には独特の制度があって、
有力貴族六氏が交代で国家の要職を務めていました。
その中で最も君公に信任されたものが正卿という六卿のトップになります。
これは相当な権力を持っていました。

宰相に強力かつ独裁的な権限を与え始めたのは、戦国時代の秦。
商鞅の変法改革からだといわれています。
秦が始めた強力な宰相のスタイルは、晋の六卿システムから、
貴族の枠組みを取っ払った形になります。

初めは、大が付くのが周王の直属、付かないのが封建諸侯の配下という
違いがありました。
ですが春秋末期には、周王朝の力が衰えていた事もあり、
封建諸侯は勝手に大司馬や大司寇を任命しています。

斉の大司馬・田穣苴、魯の大司寇・・・以下次号・・・なんかが有名ですね。

272 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:51:21.45 ID:f9xSKXEo

本日の投下を始めます。

やらない夫の城宰就任以来、中都は、かつてない繁栄の時を迎えていた。

　　　　　　　　　　　　　　 †‡
　　　　　／＼　　　　／￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼
　　　　／∩ ∩＼　＿]三∧三[＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l^ｌｌ＾l ＼
　　　 lﾆlﾆlﾆlﾆlﾆlﾆl　||　| | 口 | |　||`　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿ lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｺ
　　　　|| 田 | 田 ||三三＼　 .| |　|| |　　　　　　　　　　　　　　　　　／／／／＼,　　 |ﾛ ||
　　　　|| 田 | 田 ||　　「　　 | |／二ヾ |￣l＼,　　　　／|￣|　　 |￣￣￣| 田 |　　 |ﾛ ||
　￣~`￣~￣~`￣￣`￣"'￣￣￣'`⌒￣|　 |゛ ,| 　　　| ,"|　 |`￣￣~`￣￣￣~`￣￣￣`￣
　　　　　　　　　=ｺ　　　　　　ｪ= 　　|　 | 　| 　　　 | 　|　 |　 =ｪ　　　　　　　　　　=ｺ-
　　　　 =ｪ　　　　　-　　　　　　　|　 |." |￣￣￣| 　ﾄ= |　　　　　　　　 =ｪ
　＿z___＿,_＿z＿＿＿､＿_＿z_＿__, ＿|＿|／　 , 　　＼|＿|z___＿,_＿z＿＿＿､＿＿＿､＿

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´　　　　　　　　　　　　　`ヽ,,
　　　　　　　　　　　　　　ﾄV　 ,　 ,:′　　　　　　　　　　　　｀`ヽ
　　　　　　　　　　　M.:i　,′ ,′　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､V .:i　.i:l:;′　　　　　,.ｨ'" ´　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　i:|.:.:l:l; 　　　　　,ｨｲ彡三ミヽ　　　　（ﾉ)
　　　　　　　　　　　　ヽ　､ﾄﾄ､iﾄﾄ､.:.:.:.:.:.,:ｨｲ彡'"￣｀`ヽ　　　　　 (
　　　　　　　　　　　`ヾﾐﾐ斗'´｀ﾞﾞー'"´　　　　　　　ﾞﾄ､:.:.　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　jミﾐ;;l　　　　　　　　　　　　　ミﾐ､.:.:. 　　 v′
　　　　　　　　　　　　　 j .:.:;;;l　　　　　　　　　　　　',:.. ミﾐヽ.:.:.　　 j!
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､.:.:.:.l 　　　　　,′ 　_,,. ｨ.　ミﾐハ.:.　 .:ﾉ　　　最近、町の奴ら馴れ馴れしくねえか？
　　　　　　　　　　　　　　 `ミﾐヽi　　　　　〈　,.ィ´･_ノ　　ミ!ﾍ !.:.:;.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　 `ヾミﾐ; ＜・_ﾝ:;.　 .:::´￣　　　　ﾐ!リ !.:.彡j
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `い~´　 .:.:;;　　　　　 ,:′　　ﾉｨ彡j
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ぃ　 .:.:.:;;i 　　　　 {;:　　rｲｨｲｯﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀:ヽ.:.:. .`ｰ'´　　　　′　j　ﾚ'ｲﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',.:.:.　,. -…一　　　,.ｲ.: .: .「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､:.　　´￣　　／./　. :. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ､　　　　／.:.:./　 .: .: .L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いゝ--‐'´ .: .:/　　　　　Vﾊ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .ｨｲﾊ. 　　　　′　　　　　 l |::::.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／.:.://´　 ',　`ヽ　　　　　　　| |:::::::::::.`丶､
　　　　　　　　　　　　　_ ＿ ,.イ:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　／　　　　| |::::::::::::::::::::::l;ﾄ､
　　　　　　,∠∠´¨¨´　　　〃.:.:.:.:.:.:.//　　　　　　　　∠,. -─一　 | |::::::::::::::::::::::l;l　`ヽ､､
　　　　／￣　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.://　￣￣｀ヽ　,. - ‐ ─一　　　| |::::::::::::::::::::::l;l　　　　 `ヽ､
　　　／　　　　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.:// .: .:. . :.　　　　　　　　　　. :. : .| |::::::::::::::::::::::l;l

273 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:52:24.70 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　 l: : : : : : : : : : : : : : : : : :.l.:.:l: : : :.|
　　　　　　　　　　　 l : : : : : : : : : : : : : : : : : l.:.:l: : : :.|
　　　　　　　　　　　　　　　| : : : : : : : : : : : : : : : : :/.:/: : : :.!
　　　　　　　　　　　　　　　|: : : : : : : : : : : : __:＿:/.:/: : : : ,′
　　　　　　　　　　　　　､_ノヽ､: :,.　 ´ ￣￣￣ /:::ﾄ､: : : ,′
　　　　　　　　　　　　ﾄ､_／　　｀ヽ､. : : : : : : : 〈.:.:.:.:〉ヽ:/
　　　　　　　　　　　　ヽ､_／　l/　＞｀ヽ､: : : : :V0V: : : Vﾉ
　　　　　　　　　　　　　　( 人ヽ_弋りﾃﾐヽ｀ヽ: :_ﾆ´_;. イ
　　　　　　　　　　　　　　 l ヽ_　　　￣｀　　ﾉノﾂｿｿﾉノﾊ
　　　　　　　　　　　_」　/ﾊ　　　　　　　〉　ﾉ　　　　　　　ガッキー、ガッキーって
　　　　　　　　　　　　　/: :l/ﾊ| ',　　　　　 ´　.ｲ　　　　　　　大人気じゃないッスか
　　　　　　　　　　　　　l: : : : ヽ､＼　　- _‐ ／. :|
　　　　　　　　　　　　ﾉ. : : : : : : || ｀ヽ __, ｲ: : : :|　　　　　　　いいことですよ
　　　　　　　　　　,. イ　､__: : : : ::||　　/⌒ヽ＼: :|
　　　　　　　 ,. イ: : : : : : : : :｀ヽ､||　 /　　ﾄ､_|: : ｀ヽ､
　　　　 ,.. イ　　＼: : : : : : : : : :.」|､/ ヽ__.ﾉ　 |: :: : : :l:.:.:ヽ､
　　　／￣￣｀`ヽ＼: : : : : ／.:.:＼　「｀ヽ　|＼: : ::|::::::|: : :ヽ､
　／　. : : :.:.:.:.:.:.:.:.:＼＼:.／.:.:.:.:.:.:.:.:＼l 　 V.:.:.:.:＼ |::::::|: : : : : .

　　　　　　　　　　　　　　　　,.　.-―-､
　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´∠　　――　ｘ‐＝.　､
　　　　　　　　　 /　／　　　＼ー―- ､`ヽ＼＼
　　　　　　　　　／￣{　　　　　　　＞――　￣｀ヽ. ＼ヽ.
　　　　　　　　／／　　　　　　. 　 ´　　　　　　　　　ヽ　V }
.　　　　　　 /／／　／ . イ　　,　　￣　　　　　　　､)　ﾉ
　　　　　　　ﾚ／／／／／　／　　　　　　　　＿　　ﾚ　＼
　　　､＿_／/ ／／／ア　／　　　　　　　　／　 , l ヽ＼ l
　　　￣￣/　／ーニ　ｧ　／　／／　／　／//　| ヽ､ヽ
.　　　　　 /／　／　／／／X._／　／　／ィ//　,　｜Vl　　
　　　　　ﾚ　　／／ｨ　 /／／く　＞<＿彡／ｌイ　/|　,　ﾘ
　　　　　 l　／／ｲ/　/　ィ／, ﾍ心ｯミ､≦／／ノ∠ノｲ　丿
　　　　　 |/／／| ｛　/　//／　 `^ー　｀`＼´ ｨiア/／/／　　おめでてーなタコ
　　　　　 |｜/　ﾉ ,ﾍ/　///　　　　　　　　 {￣「　/´
　　　　　 Vﾄl／／　{　从ﾑ　　　　　　　　　　　ヽ丿　　　　　　町の奴ら、最近楽ックンが大人しくしてるからって
.　　　　　ゝｱ´／　 Ⅵ {　　　　　　　　 -　.イ　　　　　　　調子コキやがってんだよ
.　　　　　/／ｲ｜ lﾑ|｀＼＼　　 ‘¨¨　　￢ , '_
　　　　　　Ⅵ/ l　､｜(　 l　ヽ. ＼　　　　￣∠　)）
　　　　　　 V　ヽ＼__＼l　　＼　＞　. __ノ` 彡'
.　　　　　　 { /　 /＼＼｀`l　　　＼／　　　ﾄ＼
　　　　　　ｿ／　　ヽ.l　､　　　 /　　 l　､|　｀ヽ
　　　　｀¨¨了　　　　　ﾘ　ヽ　　｛＼　ヽ　ヽ

274 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:54:10.79 ID:f9xSKXEo

　　　　　ｨ / 7"´'´ ´ `ｰ'ｰ'´￣｀ヽ､
　　　　/ / /　　　　　　　　　　　　　＼
　　　/ l l　　　 /　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　 1 ヽ　　　l　　 /　　　　　　　　　　　　i
　　　ヽヽ.,,r' i |　r（　　　　　　_,,,_　　　　　 }
　　　_７'　ヽ lヽヽヽ　　　,.ィr-　ヽ　　　 !'
　　l´　　　ｨ,.=‐｀ｰ`ー '"´　￣｀ヾ　　　　ヾ
　　!　　　 f　　　　　　　　　　　　　 !　　　　ヽ
　 1　　　 l　　　 _　　　　　{　　 } 　　　 !　　
　ヽｰr　 !　　　 _　ヽ_　　_,_ィ_　　 l　　　　,ｲ　　だろ？
　　ヽ7　l　-‐_''o_ゝ　　r'ヽ┴'‐`　　}ヽ-､_ﾉl　　　このオレ様が「舐められてる」ってことだぜ？
　　　　ゝ-!　　　　　　　|　ヽ　　　 !r　 l /
　　　　l　-l､ヽ　　　 r'_ ヽ　　　r'　　,l､l　 !'　　　　ちいとばかし甘やかしすぎたのかも知れんな
　　　 ! ヽl　 !　　　　　＿＿,　　　 |ンｲ-,
　　　　ヽ　!　　　rｰ'´― '"´　　　　l／　/　　　　少しは思い出させてやる必要があるかも知れん
　　　　　｀!ヽ　　ー― ''　　　　　 ,ｨノ 7　　　　　俺をキレさせたら、かなりヤバいってことをな・・・
　　　　　　ヽヽ　　　　　　　　　／　!- 'ﾉ
　　　　　　　ヽl＼　　　　　／ r'　 !／
　　　　　　 !　ヽー― '´　ﾉ　 ,.!､
　　　　　　　　l'ゝ､_ ｀'　__,.. -‐_,ニ- l
　　　　　　　ﾉ- ､　7'',´ r ''"´,.-‐i二!
　　　　　　　ヾ--/././ ヽ'､　ヾ‐≡ン'ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　,r=ニ､─-　、
　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　｀　丶　､｀丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　｀ /〉‐ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 //　　 /
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　//　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　＿,.. 　＿ //　　 /
　　　　　　　　　　　　　 (ｰ'ノ＞＜　　　　　 /_r､i＼/
　　　　　　　　　　　　　≦ン　　／≧ ､　　ヾﾋi7〉ヽ__,
　　　　　　　　　　　　　　`T,ィ　{　でラゞヾｰ-〉_/_,／t'′　なんですか、それ・・・
　　　　　　　　　　　　　　〈ヾ､ｰ'´　￣　ﾉノ='ｲｿﾉﾘﾉ　　　オレ・・・そういう用事なら行かないッスよ
　　　　　　　　　　　 ,r(（ﾘ ',　　　　　　l　 / ´
　　　　　　　　　　　　　 |　`ヾ､＼　　-- ´ ／、　　　　　　今の感じだって、そんな嫌いじゃねえし
　　　　　　　　　　　　　/　　　　ｌﾄ＼ __ .イ r} |
　　　　　　　　　　　_／丶　　 ||　｀フヽ,ﾄ､||｜
　　　　　　　　, ＜　＼　　　ヽ　 ||　∧　 lヽ,||/｀ヽ､_
　　　　_ , ＜　　　ヽ　＼　　　,> |,/ 　〉-{　||、　 }　 l` ｰ-､
　　 /　　｀＼ヽ　　＼　ヽニ"／＼ |　 ∨`ヾ､ |　 |　 ||　l
　　｜　　　　ヽヽ-ニへ　/ ＜　　＼　/　　／､／ﾆ'/,　 |
　　/　　　　　　 l 厂　　ヽヽ　｀丶､ `/　／　＿ｌｌ　　|　｜
　 /　　　　　　　 |l　　　　ヽヽ　　　 Yo´　 ‘ｰ--’ 　 |　｜
　〈　　　　　　　　|　　　　　| |　　　　 | 　　　 //　　　|　 |

275 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:54:47.08 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　从、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　ミ≧　　从　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　ヾゞ　　 {｛ﾍ、　　 ,＞ "´｀`ヾ､、　　　　｛
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　 :/ヾゞ　　У　　　　　　ヾ、　　　　ヾｲ
　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　 :/　　｀`"´　　　　　　ﾐ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　ﾄト　　 :/　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　ﾉｲ
　　　　　　　　　　　　　ヾミ　　 :i　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　彡
　　　　　　　　　　　｀ミ≧.:!γ　　　　 {　　　　　｀ヽ　 }　　　　　,彳
　　　　　　　　　　　　　｀ヾﾍ　ｒ- 。、　|　 _,.rｰ｡─ 、　| /⌒V　彡′　　　「中都の狂犬」と呼ばれたお前が今はチワワか？
　　　　　　　　　　　　　　い　ヽ _ ゝ, ヾく　ヽｰ彡　ﾘ /:｝｝イ　　　　　ずいぶん飼いならされちまったもんだな？オイ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V!　　　i　　　　　　　　 .:　ﾚﾍﾉﾉｲ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　 |　　　　　　　 .:　　,__,.イ彡　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　L.,､-　　　　 .:　　/　|　彡廴＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　ー＝一　　:　／:　 jイji圭圭圭圭圭圭jハ､、_
　　　　　　　　　　　　　　　 _..,､r≦圭i､　　`'" 　　／　.:　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　　　　　　　 __..,ィ/７圭圭圭圭7ﾍ､　　　　　 / 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　/７｡ﾟ/７´　　　/ /圭圭圭圭7 /ハｰ---‐::´ 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　,.イ.:/｡ﾟ/:/　　　 :/ /圭圭圭圭/ /　　∨　　　　　 : / /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
. 　 /　｀￣￣　　　 :/ /圭圭圭圭/ /ー　、　　　　＿;/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　 /　　　　　　　　 :/ /圭圭圭圭/ /　　　　ヽ　／　　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /

.＼ー:／.:::＞.:.´:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::／.:.:.:.:.:.:/:.:./}::.:.:.:}＼:.ヽ.　　　　　　　　
　　７.:.:／.:.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:::／:::／.:.:.::::::::／::イ:/:::.:.:/.:.:.:.＼!　　
　　{／.:.:.:.:.:::::::::/.:.:.::::..:::::／.::__:_ィ、´￣ /:/}:::.:.ハ::.:.:.:ヽヽ　　　　
　 /.:.:.::::::::::::::::/.:.:.:::::/::/-弋´ {z癶＼／:/ /::./ ___!::.:}:.:..|.|　
. /.:.::::::::::::;:イ7:.:.::::::/:/　　　`ー - ／:／´/::ｨ≦__ |::.:|::.:.N　　　　
/.:.:::::::::ィ::::::{ |.:.::::/ {:{　　　　__ ィ彡'´　.ノｨ' ﾋﾂｱ/}::/|::./　　　　　
!.:::::／　|!.::::ﾍ{.:.:::|　ヽ　　　￣　　　　 {｀¨¨ i ﾉ'　}/　　　　　　
!..:/　　 }:}.:::::ハ.:::!　　　　　　　_　　　　　　〉　 ,′　 ′　　こんな奴ほうっときましょうぜ
V{＿ノ:/.:::::{::::lﾊ{}　　　　ｲミ_ｰ-　_　 ′ /　
　｀＞‐':.::::::ハ::{ ハ.　　　　 ∨￣`ヽミｱ　/　　　　　　　　楽ックンには「中都の疾風」と呼ばれた俺が付いてますって
彡.:.::ノ:::l::::{:/　｀＼ヽ　　　　　ヽ. ＿_}/　/　　　　　　＿　　　　(※「パシらされて主を待たさず、これまさに疾風」の意)
/.／.:::::::|:::::{＿　　　＼　　　　 ‐-　　/　　　　　　 /i　　｀ー- ､　
:/:.::::::::::::l:::::V　￣ 7=ｧx._ ＞　 ..　　　, ′　　　　 /　　　　　　　＼
:.:.::::::{:::::∧:::::＼　 |　|　　￣ミヽ/ミｰく＿ノ　／⌒{　 _＞―‐　´　　 }　
:.:.::::人::::::::ト､::::::＞　l　　　　　　＼:ﾄ::ヽｰ'′{　　　∨i　　　　　　 ,　 {
￣　＼＼::|　￣ /　/　　　　　 /ハヽ}　　ヽ.　　 j　　_ ＞‐ ¨¨　　〉

276 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:57:47.95 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　 †‡
　　　　　／＼　　　　／￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼
　　　　／∩ ∩＼　＿]三∧三[＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l^ｌｌ＾l ＼
　　　 lﾆlﾆlﾆlﾆlﾆlﾆl　||　| | 口 | |　||`　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿ lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｺ
　　　　|| 田 | 田 ||三三＼　 .| |　|| |　　　　　　　　　　　　　　　　　／／／／＼,　　 |ﾛ ||
　　　　|| 田 | 田 ||　　「　　 | |／二ヾ |￣l＼,　　　　／|￣|　　 |￣￣￣| 田 |　　 |ﾛ ||
　￣~`￣~￣~`￣￣`￣"'￣￣￣'`⌒￣|　 |゛ ,| 　　　| ,"|　 |`￣￣~`￣￣￣~`￣￣￣`￣
　　　　　　　　　=ｺ　　　　　　ｪ= 　　|　 | 　| 　　　 | 　|　 |　 =ｪ　　　　　　　　　　=ｺ-
　　　　 =ｪ　　　　　-　　　　　　　|　 |." |￣￣￣| 　ﾄ= |　　　　　　　　 =ｪ
　＿z___＿,_＿z＿＿＿､＿_＿z_＿__, ＿|＿|／　 , 　　＼|＿|z___＿,_＿z＿＿＿､＿＿＿､＿

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ _ﾟゝ　ﾉ,__　}　　オラオラ
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼ﾟｲ/　　今日の俺は「喧嘩高く買いますキャンペーン」実施中だ
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/　　　目ェ合ったが最後、土下座してもゆるさねぇ
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'　　　　片っ端から、今後二度と調子付きたくねえよう
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !　　　　　メッタメタのギッタギタにシメてやんよ
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕
＿＿＿＿＿,,l: : : :.′. . .　._/: : : : :小!
圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : : : : : : :/小!

277 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:58:13.04 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　,.　.-―-､
　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´∠　　――　ｘ‐＝.　､
　　　　　　　　　 /　／　　　＼ー―- ､`ヽ＼＼
　　　　　　　　　／￣{　　　　　　　＞――　￣｀ヽ. ＼ヽ.
　　　　　　　　／／　　　　　　. 　 ´　　　　　　　　　ヽ　V }
.　　　　　　 /／／　／ . イ　　,　　￣　　　　　　　､)　ﾉ
　　　　　　　ﾚ／／／／／　／　　　　　　　　＿　　ﾚ　＼
　　　､＿_／/ ／／／ア　／　　　　　　　　／　 , l ヽ＼ l
　　　￣￣/　／ーニ　ｧ　／　／／　／　／//　| ヽ､ヽ
.　　　　　 /／　／　／／／X._／　／　／ィ//　,　｜Vl
　　　　　ﾚ　　／／ｨ　 /／／く　＞<＿彡／ｌイ　/|　,　ﾘ
　　　　　 l　／／ｲ/　/　ィ／, ﾍ心ｯミ､≦／／ノ∠ノｲ　丿　　さすが楽ックン、パネェす
　　　　　 |/／／| ｛　/　//／　 `^ー　｀`＼´ ｨiア/／/／
　　　　　 |｜/　ﾉ ,ﾍ/　///　　　　　　　　 {￣「　/´　　　　中都最凶伝説第二章の幕開けッスね？
　　　　　 Vﾄl／／　{　从ﾑ　　　　　　　　　　　ヽ丿
.　　　　　ゝｱ´／　 Ⅵ {　　　　　　　　 -　.イ
.　　　　　/／ｲ｜ lﾑ|｀＼＼　　 ‘¨¨　　￢ , '_
　　　　　　Ⅵ/ l　､｜(　 l　ヽ. ＼　　　　￣∠　)）
　　　　　　 V　ヽ＼__＼l　　＼　＞　. __ノ` 彡'
.　　　　　　 { /　 /＼＼｀`l　　　＼／　　　ﾄ＼
　　　　　　ｿ／　　ヽ.l　､　　　 /　　 l　､|　｀ヽ
　　　　｀¨¨了　　　　　ﾘ　ヽ　　｛＼　ヽ　ヽ
　　　　　　　￣￣`ー-､　　　＼ l＼＼　ヽ l

　　　,.' ｲ:.:.:.:. ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.://ヽ,l::: ﾍ .:.::.::.:.:.:.:.:.:.::.V　　ヽヽ
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　｀ |:./ | 丶!.:.:.ﾊヾ |.:.: |j　ﾊ::::::ﾉ! 　　　　ヾヽ!::Vヾl: /|:ﾉ :.:.:.:::;|:.. |　　　あ・・・ガッキーさん
.　　ﾚ'　　　＼| 'ヽ,'ヽﾄゝ　ヽ｀´,ﾉ　　　　　ﾊ:::::::ﾊ! Yl! |:.:.:.:.:. , :. |
　　　　　／　ヽ /.:::!　　　￣　　　　　　ヽ_｀_ノ　 ´ /!:.:.:.::∧ .:|　　　　いつも見回りありがとうございます
　　　,. ..:':´ゝ　　　'ｲ:. |! 　　　　　′ 　　　　　　　,ｲ:.l:.:.: ,'　ヽ,,'　
,_.., '::::::::::::::_j, .-= .||:.:.:|ゝ､　　　　__　　　　　　, '　 '.:.:..:/　　＼
｀￣￣ "´　.fヽ:.. |!:.::.|ﾍ!::ヽ　　　 ` ′ 　　　／:.ヽ,/:.:. /l 　　_,ノヽ
　　　　　　 |: : ＼ヽ | ::.V,. ＼　　　　　　 ,.. ｬ'! : : :.:./:.:.:.:.:,!'_`ー'',:::::::::＼
　　　　　　|‐--､:`ｰ!--､__ヽ_` 　ｰ‐　' ´　/::|.: : :.:/:.::.:.::::|! ﾄ､ヾl' :::::::::: ＼
　　　　　　ノ￣_｀V: : r ､ : : :`＝=‐-､__　　/!:: |: : :./ヽ__,.-ｲ,ﾉ::::ヽ｀''ー`ー--ゝ
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278 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:58:39.05 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'´　　　　　　　　　　　　　`ヽ,,
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　　　　　　　　　　　　　ﾄ､V .:i　.i:l:;′　　　　　,.ｨ'" ´　　　　　 i
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　　　　　　　　　　　　ヽ　､ﾄﾄ､iﾄﾄ､.:.:.:.:.:.,:ｨｲ彡'"￣｀`ヽ　　　　　 (
　　　　　　　　　　　`ヾﾐﾐ斗'´｀ﾞﾞー'"´　　　　　　　ﾞﾄ､:.:.　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　jミﾐ;;l　　　　　　　　　　　　　ミﾐ､.:.:. 　　 v′
　　　　　　　　　　　　　 j .:.:;;;l　　　　　　　　　　　　',:.. ミﾐヽ.:.:.　　 j!
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､.:.:.:.l 　　　　　,′ 　_,,. ｨ.　ミﾐハ.:.　 .:ﾉ　　　あぁんっ？
　　　　　　　　　　　　　　 `ミﾐヽi　　　　　〈　,.ィ´･_ノ　　ミ!ﾍ !.:.:;.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　 `ヾミﾐ; ＜・_ﾝ:;.　 .:::´￣　　　　ﾐ!リ !.:.彡j　　　　「ありがとうございます」だぁ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `い~´　 .:.:;;　　　　　 ,:′　　ﾉｨ彡j
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ぃ　 .:.:.:;;i 　　　　 {;:　　rｲｨｲｯﾂ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀:ヽ.:.:. .`ｰ'´　　　　′　j　ﾚ'ｲﾂ′
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　'､:.　　´￣　　／./　. :. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾄ､　　　　／.:.:./　 .: .: .L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いゝ--‐'´ .: .:/　　　　　Vﾊ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .ｨｲﾊ. 　　　　′　　　　　 l |::::.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／.:.://´　 ',　`ヽ　　　　　　　| |:::::::::::.`丶､
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　　　　／￣　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.://　￣￣｀ヽ　,. - ‐ ─一　　　| |::::::::::::::::::::::l;l　　　　 `ヽ､
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　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:::::::::::::::'´::::::::::::::::::::::.::ヽ＼
　　　　　　　　　　　/.:.／.:.:／.:.:/.:.:::::ﾄ、:.ヽ:.ヽ:.ヽ.:.:ヽ:ヽ
　　　　　　　　 /／:.:.／.:.:/./:N:|ヽ!|il:.:ヽヽ:ヽ::ｌ:.::.::i::::',
　　　　　　　　　 ///:.:/:.:.:.:./:ｲ.::|ｌ|:f´￣|::Y:i::|!:.:!.|.:.:.:.|:.:.:.!
　　　　　　 ///.:./:/;ｲ:/:::ｌj;:ﾑH!　　ｨ:ｌl什ト､j:|.:.:.:.|::.:.:l　　　ええ・・・おかげさまで治安も良くなって
　　　　　　　　//!:!:././/::!:l:イ| ｣⊥ヽ　 |ｌj抂ｪ｣|｀!..:.!:ﾄ、:.l　　　　商売も少しずつですが上向きですの
　　　　　〃 |:|:i:.:.l:i:.:.|:.l:.:ﾚぅ⌒f　　　!´ﾋ'　 lヽ!.:.ｌ.:| ヽ:.l
　　　　　　　 !　∥!|:.:i:l.i.:ﾄ:l.:iハ..::::j_　　　 L::::ﾉ　|:.:|:.|　＼　　これ日頃のお礼です。皆さんで食べてください
　　　　　　　　　 l lヽ从ﾄ:! い、 ¨´　　 ,　　　　 |.:.l.:.|､,__　＼
　　　　　　　　　 ! >ヘヽヽノ:ﾄ､　　　－　　　／|.::|ｉ:.|;;i;;i｀ｰ‐ヘ
　　　　　　　　　 /ヽ-‐7´/;;ｲ:::＞..,._　　　,.イ::::::|.::|l:ﾘ^介r､;;_j;;;;＼
　　　　　　　　／;;;／ノ;rくﾊ二__￣￣￣￣￣__ｺﾆミ{ノ:/ﾉ,ﾘ`´`'ーﾍ
　　　　　／;;;;ィ"~＾ヽ`ﾐﾐ片__＂￣`'￣`'￣″|:..:｀Y彡'″
　　　　　 ´"´　　　　　＞'-ﾆ_ `'´￣`'￣`'￣`ﾟﾋ'ｰ-ト､
　　　　　　　　　　　／　　　　弋ｰ--ｔ--ｧ-ｰ￢´｢lY 　ヽ､
　　　　　　　　　／　　　　　　ヽ::.::.:У::.::.;:-┤j !|　　　＼
　　　　　　　　　/　　ヽ　/　　　　ヽ::/::.::./´ ｒ'⌒ヽヘ　　　ヽ

279 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:58:57.27 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　お・・・おう
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝　　今は任務中なんだよッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃　　　　また食いに行ってやっから、しまってくれ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ　　　　袖の下だと思われたらマズイだろ・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡　　　　公僕的に考えて・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

　　　　　　　　　　　　　　　 _ .. --- ､,.. -‐ --..、
　　　　　　　　　　　　　 ,. ' :::::::,. - ──- v -:: _.ゝ､
　　　　　　　　　　　　' ::::::／:::::::::::::::::::::::::::ヽ':::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　/:::::, '::::::::::::::／:: ｨ .:::::::::::Y:::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　 /:::::/::::／::／ｲ／////:::l::::|:::::::::::::::::: i
　　　　　　　　　/::::::ｲ::/:::, ｲ/_升_/ﾒj/ﾚ'ｹ! :|:::::::::::::: |:::|
　　　　　　　　／:::,.ｨ:::/|ｨ'l:|　ｲ::::r i ／　 /_メ|::::::::::::::: Vl
　　　　　　／/:∠._i/　i:!.l:|　ー'　　　/::::ﾊｲ: | ::::::::::::::l|
　　　　,.ｲ　/::ィゞー!彡フ!､"　　　　ゝ' /:::: | :::::::::::::.il
　.　　　l:::| jﾊ::,' ------､ﾘ_ 　　r ｧ ′''' ∧::::ｲ ::::::::::/ '　　　そうなんですか・・・残念です
　　　　ゝV V_rーv ―-､　＼ __ .. -r＜__j.V　ヽl:／
　　　　　　ﾞ =L`_ｰ── ､ー､` ーｲ:: ゞ.,._ ヽ　　　　　　　　　　では、お仕事が終わったら来てくださいね
　　　　　　　　/ /￣￣¨ゝ二二 _(二|==ﾄ.　｀`
　　　　　 /_/ 　＼:: __　l＼: .＼l |三|: :＼
　　　　　 /::/ 　　／へ:.ヽ　＼: .|:|==|,.--rヽ
　　　　　 ,'::/ 　　 / /: : : :＞ﾄ､　＼:ハﾉヽr |:ﾉ　　　　 ,. - ､-‐ ､
　　　　 i:〈　＼./: : : :／　ゝl:::ｼ　 |!　l::　|　ヽ.　　　　ィ.._ __ ヽｲ l､
　　　　 |:::ﾊ.　/＼／　　　＼.　 |ゝ.＿ﾉヽ　ゝ-=＝´ヽ__ ,.し' ∪ﾉ
　　　　 |::l|:|V: : /　　　　　　＼': ::/　|.レｨ ´ __ r_^に,ィ　　ｨﾚj
　　　　 |::l|:|∧: |　　　　　　　　　＼ｰｫL（＿r＿/__.／　　.／　│
　　　　　　ゝ::::ヽ∨＼　　　　　 _..／| 　＜._ ＿_,..､-､‐' ､. _＿|
　　　　　　　＼:::::::＼へ　　　　　　　　　　　　　　　　| |:|│ :|　　ヽ.
　　　　　　　　＼::::::::`ー≧----- 、.＿_　　　　　　| |:|│: |　　 |´
　　　　　　　／ゝ､:::::::::::::::__ :::::::::::::::::::｀ヽ　　　　 //7│ :|ｰ‐ '′
　　　　　　　/三三三/ゝ:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::: ＞　　//:./　7: |
　　　　　 /三三三ﾘﾉ　`ー─‐＼::::::::::::: ／　　//.:/　/: :/

280 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 01:59:21.38 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　, ,
　　　 , , ,-'　　～ゝ_
.　　//,'　　　　　　　⌒ ～ ,
　　 |.i.i　　　ｒ'　　,,,_　　　　　ヽ
.　　 |!|!|i､　 |i　,',-==- ､　　　　ヽ
　　　）ゞヾ､（_（' _-=- ､ヾ　　　　|
　 γ `./　　　　　　　　｜　　　　!
　　|　/　　　　, '　　　　　| 　　　ゝ
　　ゝi,　___　 / __,,,　,,_　ゝ　　　!　　・・・
　　　!'' -`'）　　` ―``　γヽゞﾉ
　　　i､　ノ_　　　　　_ノ　iλ !　i
　　　　}　ヾ'､ゝ　　　i'　　 ν/ ｿ
　　　　|　,-―---　　　　し　/
　　　｜　 ''''　　　　　　/ |　ゝ
　　　　 !、　　　　__--'''　ﾚ彡
　　　　`┐ー''''　　ノ　レ
　　　　　λ､,,,,,,､､---'''⌒!i
　　　　　ﾉ>πiiiiiii!!!!!

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ― .　､
　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＼＼
　　　　　　　　　　　 ,　　´―――　　｀ヽ.　ヽ
　　　　＼ー―一彡 ´　　＿＿　　　､　　　ム
　　　　　　｀ ―／　　,　 ´　　　　　　 Y　､　、＼
.　　　　　　／　　／　　　／　　　 , ヽ＼＼‐ヽ
　　　　　 , '　/ ／　　　／　　　　/ /,l　 | 　 Ⅵ ヽ
.　､＿_／　 / / 　　 , '　　　　　/ //ｌ　 |, 　 Ⅵ　|
　　｀ー―/ / 　　 /　　　　　　.ｨ //　/ ＼　｜｜
　　　　　　,　,　　　_/__　　／／///／_　-‐V｜｜　　・・・
　　　　　 |　l　　 ,'_ｒ=≧ﾒx <　〃〃≦z==ｧ l.∧/
　　　　　 |　l　　ﾑ　xﾍｔﾘ`ヽ／／イﾍｆﾘノ　〃 /
　　　　　　Ｖﾑ　｜V　￣　　ヽ　　　￣　　/ ｨ′
.　　　　　 V∧　| ∧　　　　　　　　　　 /´｜
　　　　　　　l'　Ｖ|ﾑ∧ 　　　 l ,　　　 / 　 |　　,
　　　　　　　　 |ﾑﾉ　} >､　 ,.-―-､　 .ｲ　　｀ﾆｿ
.　　　　　　　ノ'ｱ/　Ⅵ_＼　　　　／　||｜　､ヽ
.　　　　　　　　　 | |　` ≦＿)　ー ´　　ﾘ/ 　ﾄ l
　　　　　　　 l∧　ゝ‐'´　ヽ　　一彳　　/ ﾘ
　　　　　　　　ゝ＼ ∧　　ﾉ　　 / 　ｖ
　　　　　　　　　　　　＼ﾍ　　　　/　　　V

281 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:00:25.77 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　从、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　ミ≧　　从　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　ヾゞ　　 {｛ﾍ、　　 ,＞ "´｀`ヾ､、　　　　｛
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　 :/ヾゞ　　У　　　　　　ヾ、　　　　ヾｲ
　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　 :/　　｀`"´　　　　　　ﾐ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　ﾄト　　 :/　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　ﾉｲ　　テメー、なに鼻で笑ってやがんだッ
　　　　　　　　　　　　　ヾミ　　 :i　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　彡　　ああん？
　　　　　　　　　　　｀ミ≧.:!γ　　　　 {　　　　　｀ヽ　 }　　　　　,彳
　　　　　　　　　　　　　｀ヾﾍ　ｒ- 。、　|　 _,.rｰ｡─ 、　| /⌒V　彡′　　今日のお買い上げ一番乗りはテメーか?
　　　　　　　　　　　　　　い　ヽ _ ゝ, ヾく　ヽｰ彡　ﾘ /:｝｝イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V!　　　i　　　　　　　　 .:　ﾚﾍﾉﾉｲ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　 |　　　　　　　 .:　　,__,.イ彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　L.,､-　　　　 .:　　/　|　彡廴＿___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　ー＝一　　:　／:　 jイji圭圭圭圭圭圭jハ､、_
　　　　　　　　　　　　　　　 _..,､r≦圭i､　　`'" 　　／　.:　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　　　　　　　 __..,ィ/７圭圭圭圭7ﾍ､　　　　　 / 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　/７｡ﾟ/７´　　　/ /圭圭圭圭7 /ハｰ---‐::´ 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　,.イ.:/｡ﾟ/:/　　　 :/ /圭圭圭圭/ /　　∨　　　　　 : / /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /

　　 /　　　　　 _＞‐i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.＼: :＼ |　　　　　　　 l
　　 !　 _＞　　　　 l:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:ﾊ:.､:.:.:.|ヽ:.:.:.:.:.:.:.ヽ、ヽ　　　　　　　　/l
　　 !　| ｆ⌒;　　　　　l:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:ﾉ l:.:l､:.:.!/_ヽ:.:.:.:.:.:|: ＼:|　　　　　　 / ,
　　ムｌ弋ノ　　　　　'ｌ:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:／　 !:.l !:〃⌒ﾊ|:.:.:.ｖ: : :ﾊl　　　　　 / /
　 /　ぃ　　　　　　ｌ:.:.:.:,:.:.:.:.:.:./:.:__x≦、ヽ///!| ﾋ:i　, l|:.:.:.:ｌ　/: :|　　　　　　/ /
‐く　　ﾊ V　　　　　　 'l:.:.:.:.:.:.:.:.:.厂ﾋｊヽi ＼//| ﾉ'ー=彡ﾉ: ／∨: : |　　　　 / /
_　＼l　VV 　　　　 l＿__:.:.:.∧＿__ ｨ彡'〃　V　　ゞ彡ｲ: : 〉!: : ,'　　　　／,. ﾞ
　｀ヽ｜　い　　　　 /⌒ヽ｀ヽ、　　　／　　ヽ　　　 ! |: : ｌ l: :/　　／／　　　笑ってないッスって！
　　 Ⅵ　　弋＿____／　　　ヽ　V 　／　　 _　ｒ'ﾞ　　 /: !: ://:∧　.／／
　　　ｌ|　　　　V:::ヽｒ､ヽ　　　　 V Vト､＿＿＿＿_ ｒ'　/: : !ｲ/ //}「　∠
　　　ｌ|　　　　 ∨:::ヽl　}＼　　 Vl Ⅵ＾ー――く７　ｲ: : : /: / ｊ〃　// ヽ、
　　　弋　　　　ヽ:::::`く　　＼　　K　弋　　　　　ｌ //: : : レ'i　 /　/´ >、 i＼
　　　　ヽ　　　　＼::::::＼　　`く　＼＼＿＿_／//: : : :/ ｌ￣／／::::::::>､　＼
　　　　　 ` 、　　　　丶､:::::ヽ、　＼　丶､_／￣￣＼: : / 丿／イ::::::::／:::::::l ､　ヽ
　　　　　　　＼　　　　　丶､:::丶、丶､　ヽ　　　　　ｙ／l￣ゝ__ゝ:／::::::::／　｀､'､
　　　 , -- ､　＼　　　　　　｀ヽ､::丶､　｀''┴―― ／´／:::::::::ヽ　＼_;／　　　　　｀＼

中都の興隆は目覚しいものであった。
なんと言っても乱世にあって、その治安の良さは別天地であった。

男女は別々の道を歩き、バカップルは完全に姿を消し、
ネコババの罪を恐れて、道に落ちている物を拾う者すら無くなったと言われている。

人々は安心して市場で物を買う事が出来たため、自然と経済は発展して行き、
噂を聞きつけた多くの諸侯が、やらない夫の政治を真似るようになっていった。

282 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:05:09.44 ID:f9xSKXEo

ここに到って、魯の首脳部はやらない夫の才能をはっきりと認めざるを得なくなった。
定公は一年足らずでやらない夫を首都・曲阜に呼び戻したのである・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　お召しに預かり参上仕りました
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　やらない夫でございまする　　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

283 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:06:27.81 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y　　　よう来たな、やらない夫・・・
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ　　　
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'　　　　　貴公の活躍、聞き及んでおる
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|　　　　　魯公として国の繁栄を耳にすることは
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|　　　　　何よりも喜ばしい事じゃ
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |　　　　　　そう緊張せずともよいぞ
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |　　　　　　姿勢を楽にするがよい
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　活躍と言うほどのことは何も・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　ただただ、定公さまの御威光を受け、
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　礼法に則り、人臣を懐かせているのみでございます
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

284 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:08:13.76 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,................._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-''"´::::::::::::::::::::::::｀ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'´:::;;:::-‐;;＝=‐:::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　, ' ..::;::'´,.-::'´::::::::: : :::::::::::::::: :. . . .ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 / . .:〈__:(:::::::/:::::: . .: ::::: ::::　:::. . . :. :::',
　　　　　　　　　　　　　 /.:: .::: . . ｀`:/::l:::: .:.::l:. : . : :.　. ::..:::::::::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　ｊ:::.::/..:..::::/::/!:::l:::.:::l:::';:..: :. : :. :..::::::::ｌ::::::!　　
　　　　　　　　　　　　　 l://::::::::://!ｌ l::i:ﾄ;:::::l::::';::::::::::ｌ::::::::::::::|:::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　 '{;{　:::::::l/-lﾄ､!!ｌl ヽ::ｌヽiヽ::::::}::::::::::::::ｌ:::::!　　　　　謙遜することはない
　　　　　　　　　　　　　 l:トｌ::l::::{ヽﾉ_`l! l〈,_｀ｌ__ヽ_ヽ/::::::::::::i:ｌ:::i;ｌ　　　　　貴公の功績は抜群です
　　　　　　　　　　　　　　ﾞ`ﾉ!:';:::ﾄ　　,　　 ´辷-ｊﾞﾐ､ｊ:::::::::::ｊ:;l:;ィハ　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　'´/:::ﾊ:ﾄ.　､　　　　￣／:::::::::ノｊヾ　　　　　　　　推挙した私の鼻も高いというものだ
　　　　　　　　　　　　 ∧/　ヽヽ _ゝ､　　 ‐ｱ::::::::／ /　丶
　　　　　　　　　　 // ,－‐ｒｒﾍ, -, }　__／::::::／／　　　＼　　　　　中都から上がる税は減ったがな・・・
　　　　　　　　　　　　　 l l ﾉ ‐１〉〉〉,∪}l !l,ｲ::／／　　　　　　＼　　　だが、税収が増えてくるのは時間の問題だろう
　　　　　　　　　　　　ｒ１l/　ヽ{ﾉ‐'ノ' ｒ'´ ゝｊ‐"‐''´　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 l ∨　　 } '´　ノ. ／　!　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 __lノ　　　ﾉ, ィ７／　　 l　　　,－ー､　　　　　　　 __ 丶
　　　　　　　　　　ｒ'´‐ゝ--‐''´ｒ''ｒ''l/　　　 / ,.　'´　　　丶　　　_ - '´　　 }
　　　　　　　/ 　　　　 / / /　　　　''´　　　　　　　 }　／　　　　　 /
　　　　　　　　 /　　　　　　 / / /　　　　,ー- ､___　　　　ﾉ''´ 　／￣ ∨
　　　　　　　 /　　　　　 {　l .l　　　 ./＿＿__/　　　ヽ　　/ ゝニﾌノ

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　ありがたき仰せにございます
　　　　　　　　|　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　減税の件、ご理解いただき助かりました　　　
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

285 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:08:43.04 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　_,,..-‐;:＝＝=‐- ､
　　　　　　　　　　　 ,.-''´;:-'"´
　　　　　　　　　 /::::::/,. -―――‐- ,,._
　　　　　　　　　　　_,ゝ､:ヽ::::::::::::::::. :::::. ::.. :::ヽ､
　　　　　　　　　／: : .: : :::;:､:､:､:::｀ヽ:::.. ::. :::. :::. ＼
　　　　　　　　,:' : .:: .::/::; ﾍ::';::';:ヽ::::::ヽ:::::::.. :::. .　:.丶
.　　　　　　 / . .:::: .::;':/　　'､'､:'､',ﾞヽ､::ヽ::::::::::::::::..:: ::',
　　　　　　 /::::.:::::::::::;ｌ:|　　　';',';:ﾄ'､　＼ヽ:::::::::::::::::.:::',
　　　　　ｌ::::::::::::::::ハ!‐―‐''´ヾヽ`　´￣｀ヽ::::::::::::::::::l',　　だが、やらない夫どの・・・
　　　　　　ｊ:::::::::::::::::{ ,ｨ'ﾌ〒ﾐ　　　　　ｚ=;ミ､ヽ::::::::::::::iﾘ
　　　　 l:::::::::::';:::::|´ゞ-‐'‐　　　　　　ヒ_}_ }ﾐｊ`/::::::;::{　　　近頃は中都では、治水工事まで始めたというではないか
　　　　 l;1:::::::::'､:::'、　　　　　 i 　　　 /´:::::::/l:|　　　その費用はどこから捻出しておるのだ
　　　　　 ' l:::;l::::::::ヽ::ヽ　　　　 __　　　　 /:::／:::! ﾘ
　　　　　　 '､{!:: : ::;:'､ﾞヾ､　　　　"‐ﾞ　　　ﾉィ1:::: :::|
　　　　　　　　ﾞl:::.　::ﾄ､'､　　　　　 ~　　　 ´ ﾉ_.!:: : ﾄ',
　　　　　　　　 l:ﾊ::. ::!ヽヽ.　　　　　　　_,.-'-ｒ'´!: :::l ';',
　　　　　　　　 '! l::ヽ::',―-~ニ＝－‐'7::/|:::/　 !:.:/　 `
　　　　　　　　　 |/｀|ヽヽー―､　 }￣~_}. |::{　　l:/
　　　　　　　　　 ′｜｀ﾞ`　　 }　ﾉ「~　　ﾞ'!　〃

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　中都の税からでありますが・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　何か問題がありましたか
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
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286 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:10:10.81 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
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　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　普通はそういう大規模な工事をするときは
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ　　中央に掛け合って、費用を出させるものだ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ　　　　　貴公は中都の者たちに相当な無理を強いているのではないか
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `　　　　　定公さまは、それを心配なさっておる
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´
　　　　　__,,,...-‐''´　　　　　　　　ヽ'､ヽｌｌ!_,,.‐''´
　　 ,.‐''´　　　　　　＿＿＿　　　　｀／|　　　　　 ,,,,,......＿

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（ ●）（●）　　そんな事は無いと思いますが・・・
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　政庁の予算と、我ら役人の俸給を見直しましたれば、
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　ずいぶんと余裕が出てまいりました
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　税を減らした分、人や物の行き交いは活発ですし、
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　　農閑期に合わせて、農民たちにも働く機会を・・・
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

287 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:11:34.83 ID:f9xSKXEo

　　　　　　//l /l ﾚ　: l: :l: ､　＼　: ＼ヽﾄ､ﾚl＼V: .　: : : : : : :
　　　　　ｌ /l'　ｖ　!: ,ﾍ: l!:丶　＼ : : ＼ヽl　 `　: . : : : : : : :
　　　　 | l　: . .　l:｜ l |ｌ:l､_ｖ=≦三ミ､:ヽ: .　 : . : .｜: : : : :
.　　　　　 | l, : . : : :ヽl≧:|ﾍｌ　ヽ/ｒうヽﾄk/　: : : : . : :|＼: : : :
.　　　　　 | lゝ: : . : : ﾄﾚｆlヽﾞヽ　 └‐┴ / : /: : : : : : :ｖ　}: : :　　　と、言うことは・・・
　　　　｀l　ヽ|:l､､|￣ /　　　　　　 /: ／l　: : : : : | ∨ : ｌ /
　　　　　　　　　`!|ヽヽ　､　　　　 / ´　/ﾚ:　: : : :ﾊ: ｌ: :/l′　　貴公らは手前の俸給を投げ打ってまで
　　　　　　　　　 ': :ﾊ＼　;- ､　　　　　　//l: l : : : /: ﾍl:/　　　　治水工事をやろうというのか
　　　　　　　　　/:/: : ＼　ﾞこ’　　　　　/´:/ﾚl: : : ': l: /l′
　　　　　　　 /ィN|: : : |ヽ　　　　　 /　ｲ lN|:/:,: :,l/　　　　　　民草でなく役人から搾り取っているのだな
　　　　　　　　　 l':/!: : /l/ ゝ＿　　-// //: /l':/|:/′　　　　　　役人が不満を持つのではないのか
　　　　　　　　　 l'　l: :,′　　 l /l 　 /´ /´／〃l l′
　　　　　　　　　　　ヽ{　　　　l'ノ|　　 /／　/　ヽ

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（ ●）（ー）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　はい・・・ですが、これは必要な工事です
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　人口が増えれば、今のままでは耕す土地が不足します
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　　治水が成功して農地が増えれば、自然と中都は豊かになります
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　　　やがては税収も増え、我らの俸給も上がるでしょう
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__　その時には役人たちも必ずや納得してくれると思っておりまする
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

288 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:13:15.31 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -――--- ... _
　　　　　　　　　　　　 ,.. --――/: : ／´￣￣￣｀`ﾞ`丶､
　　　　　　　,. -‐ ''''''´: : : : : : : : !: :/: :｀`丶､
　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : :!: :!: : : : : : : 丶
　　　　, ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :',: !: : : : : : : : : :ヽ
　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : ,: : : ヾ: : : : : : : : : : : :ヽ
.　　 /: : : : : : : : : : : : : : : :／: : :/: :|､: : : : : : : : : : : : :ヽ
　　/: : : : : : : : : : : : : : : / : : : : !: : ! |: : : ',: : ヽ : : : : ヽヽ
　 /: : : : : : : /: : : : : : : /: : : : :/|: :/　!: : : ',: : : ',: : : : : :ヽヽ
　/: : : : : : ,./:/ : : : : : /:/: : ／-!:/､　|| ', : l: :', : ',: : : : : ',:',ヽ
　!: : : : : //,ｲ: !: : : : ://: ／_,.-=!'ｰ､｀`|:||:|:l',: :', : l: : ､: : :',:', ヽ
　|: ,|: : : i〃/: ! : : ／/ｲ　イ{_,...バヽ　 |:!|!|| ',: :! : !: : !: : ! | !　　　　ということです、定公さま
　l !||: : :/､/: :l: : : : : : : :',　ヾニン　　ﾘ l!ﾘ _|:||: : | : l!: :|: | !
　ﾘ !|: : : : i : |:/: : ヽ: : ヽヽ　　　　　　　ﾉ /ノ!|:| : !: /|: :!: ! |　　　　賭けは私の勝ちのようですな　　
　　ﾘ| : : : ! /!:| : : : ﾄ､: : ヽヽ　　　　　　　､ﾞ'ｲ:l!|:!: :l/　|: l/ ﾉ
　　 |!: /:l|:! | |: : : : :!: lヽ: :ヾヽ､　　　　　 _, !: :!|l :/　ﾉ!/
　　ﾉ!/!/| !､i ! : : : : ﾄ ! ヽ : ',　　-､-､_　´, ' : !ｲ/／´/
　　 // l! ヾ､|:!l : : : : l ヽ　ヽ: !　　ｰ｀´ ／ヽ: //
　　 /　ヽ　 l:!'､: : : : :ト､ヽヾ　　 ,.イ',: : : ヽヽ
.　 /　　　　ヾヽ: : : :', ､｀`｀; ｰ- ' 　 ! ',: : : : :ヾ:､
／｀`::ｰ-- ､　　　ヾ:､: ヽ､｀i/　　　　 ',:ﾄ､ : : : i　ヽ
::::｀`丶､::::::::::::｀丶､　　｀`ヽ/　　　　　　ヾ　＼: :!

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'　　　うむむ・・・よもやまさか身銭を切って国に尽くすとは・・・
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|　　　まだこのような男がこの魯に居てくれたとはのう
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|　　　やらない夫、今日呼び立てたのは他でもない
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |　　　　貴公の新しい職責に付いての話じゃ
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

289 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:15:31.84 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　え・・・しかし、その
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/　　　中都の治水はこれから本格化・・・
　　　　　./　ノゝ　　　　　/　　　　彼の地においては礼法も未だ行き届かず
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ　　　　この状態で新しい任務には・・・
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ　　　　いや、決めたことなのじゃ
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ　　　　
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/　　　　　　やらない夫、貴公の手腕、
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/　　　　　　中都だけに埋もれさせておくは国家の損失じゃ
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l　　　　　　　みなの者を招集せよ
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|　　　　　　　臨時の朝議を開く
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

290 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:22:39.17 ID:f9xSKXEo

定公の招集に応じ、宮廷には続々と魯の高官たちが集まってきた。
臨時の朝議にしては、ずいぶん大げさな事態である。

　　　　　　／￣￣＼
　　　　　 _ノ　　ヽ、　　＼
　　　　　　（○）（○ ）　　　|
.　　　　　　（__人__）　　u　 .|　　(なにこれ、俺殺されんの？)
.　　　　　　　ヽ｀⌒ ´　　　　|
　　　　　　　　｛　　　　　　　/
　　　　　　　　lヽ、　　,ｨ'.) ./
　　　　　　　　j　.}ﾝ／／　ヽ
　　　　　　　ﾉ　'"´ ￣〉　　|
.　　　　　　 {　　　　勹..　｜
　　　　　　ヽ　､＿_,,ﾉ　.　|

やらない夫は、自身の改革が性急過ぎたかも知れないと肝を冷やした。

貴族、高官たちが集まったところで、定公は高らかに宣言した。

　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:./.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ＿〉、.:.:.:.:.:.ヽ､ｿ
　　　　　　　 //.:/.:.:./.:.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.',／ﾉ＼:.:.:.:.:ﾉｿ
　　　　　　　　　 //.:/.:.:.:,'.:.: ! :.:.:/.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.: .:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:i'´／/,:ヽ{.:_ﾉ
　　　　　　　 /:,'.:.i.:.:.:.:i:.:.:.:| :.:/.:.:,ｲ.:.:.//;ｲ.:.:/.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:!:.:!'´//;':.:.:.|´
　　　　　　 |/| :.| .:.:.:|.:.:. |.;ｲ.: //.:.,.'/'/,'.:,.';.:.:.;.;／!:.:.:.ｲ |:.:.:.:.:.:.:l:.:| ///.:.:.: |　　　　　　魯の諸侯よ、聞くがよい
　　　　　　　　　 l :.| |:.:.:!:.:.:.:V7;ﾅﾒ､/.／/;ｲ:.:／/___」_/__ｉ/.:.:.:.:.:./.:.:}､,'/.:.:.:.:.:|
.　　　　　　　　　ヽＮ';.:.:＼:ハィ不示ヽ/´/'/´/_＿_j'＿_j.:.:.:.:.:./.:.:.:jﾄ,Ｙ.:.:.:|.: |　　　　　　公の名において、本日たった今より、
　　　　　　　　　　　 ∨ゝ;.:.:.｀ハ｀乂rj ｉ　　/　 ´　んｲr'jｿ .:.:.: / .:.:.:ハﾉ :.:.:|.: l　　　　　　VIP・デ・やらない夫を司空に任ずる
　　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:ハ　 ´,'　　　　 ‐ゝ-'-;' :.:.:.:.:/.:.:.:./イ;' .:.:.:.|:. ',
.　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:/.:ハ　 / 　　　　　／.:/.:.:.:/.:.:.::/.:.:./.:.:.:.:.:|.:.∧　　　　　これ以降、魯の公共事業全般はやらない夫の
　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:/.:/ ハ　ヽ .　　　　　／.:／.:.:／.:.:.:./!.:.,.'.:.:/ .:.:.!:.:.:∧　　　　指導の下に行われるものとする
　　　　　　　 ,.':,:'.:.:.:.:./.:.;'.:/ /: 人　　_　　　／.:／.:.:／.:.:.:.:.:/ j.:/.:.:/.:.:.:.:.|:.:.:. ∧
　　　　　　／:/.:.:.:.: / :.:／ //!:! :l:＼　｀／.:／.:.:／.:.:.:.:.:.: /_//.:.:/.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.＼　　　空いた宮殿をを司空府として開設致す
　　　　／.:.:/.:./.:.:/.:.:,.' 　 |:| |:| :l:.:.:.｀／ :／.: ／.:.:.:.:.:.:.:.:./ソ/.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:. ヽ＼　　司空の職務遂行に障害無きよう万事計うように
　　　　　/.:.:／.:.,:'.:.:/.:.:/.　　 |:| |:|.:.l.:／.:.／.:.:／.:.:.:.:.／.::／´.:,'.:.:.;'.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼＼
　　　 /.:./.:.:.:/.:.:./://　　　 |:| |:|／．-――‐‐‐ ＜.: ／.:.:／i.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼＼
.　　　 /.:./.:.:.:/.:.:./:/.:|　　　 |:|／´ 　　 ...::::::::::::::::::::..＼:／.:.:.:! .:.:!:.:.:.:.:.:.:.!:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ
　　　/.:./.:.:.:/.:.:./:/! :.!.　．-‐'´　　 ...::::::::::::::::::::::::::::::::::..＼:／|.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ

291 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 02:23:37.06 ID:jCPFRyUo

見通しも立ってないうちに、当座の任から外す…みんな転けかねない采配に向かいそうな…。

292 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:27:05.13 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（ ○）（○）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　ﾎﾟｶｰﾝ
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

これは、当時において常識的に考えて、ありえない人事だった。

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ　　　　やらない夫、司空の印を授ける
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/　　　　　　魯をもっと豊かな国にしてくれ
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/　　　　　　誰も飢えることが無く、誰も賊に怯えることの無い
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l　　　　　　　かつて周公旦さまが目指したような・・・
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|　　　　　　　王道楽土を目指しておくれ
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

定公と季孫斯は、国家の危機的状況もあったにしろ、
勇気をもってこの大抜擢を断行した。

これは、後世の我らと違い、やらない夫の真価を知らぬ者だらけの
魯においては狂気の沙汰といってよい、賭博のような人事だった。

293 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:28:40.48 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　´￣｀ﾞ`ヾ;.､
　　　　　　､------＝=ﾆ‐:;;----.､'､:､
　　　　　　　 `,.ﾆ-'''"￣:::::::::::｀￣:::::::`::ヽ
　　　　　　,..:':::::::::::::::::::::::::::::;､:::::::::::::::::::::::`ヽ､
　　　／;:':::::::::::::::::::::::::::::;';;;i:::::;::::::::::::::::::::::ヾヽ.
　　　 /'／;::::::::::::::::::::::;::::::/'"'i::::;::::;::;:::::::::::::::::ヽ`ヽ
　　　／ '/:::::::::::::::::::::;ｨ:::/　　|:::;!:/:ﾉ|::;i::::::::::::ヽ'.､　
　_,ｨ'-'´/::::::::::::::::::::::/;|::/,,,_　,!::|rｲ,,''!:i,,!:l::::;::::::;'i｀`　
''"´　,.ｲ::::::::;:::::::::::;:::|,ｨ!:ﾄiﾐ　 l:ﾉ　ﾍィｿ〉;::ノ:::::::ﾄ;i　　　
　　／/:::;i:::::':;::::::::ﾄ;:l-`|‐'　 /' ､　 '　ノｨ:::::::::;::| '!　　　魯国ばんざい、やらない司空おめでとうござる
　　　,',!::|'!:;:::::ヽ:::::ヾヽ.`　　　　l　　'"/:::;ｨ:/i'i::|　
　　　l|';:| |:,!ヽ::::`r:､ヽ,ヽ､　 ,. -'‐-　/／/'ｨ' |/
　　　　`ｿ/　）::ﾄ;:|､ゝ`ヽ　　　 '"　　r='-'-;
　　　ノ´ ノ::-(ヽi､`:^ヽ.- .､ ......　‐'!|,ｲ｀|
　　　　　 '´　　　ヾ,-ヽi:ヽ　　　　　 !k〈　 !
　　　　　　　　　　ヾ､　｀ヽ　　　　 i| ｿ,.-'─‐''' ￣￣￣￣￣￣`ヽ
　　　　　　　　　　　ヾ､　 ,〉 r─‐〃'´　　　　r‐--- ､.　　　　 /　ヽ
　　　　　　　　　　　,. -ヽ/ 'l | 　　　　　　　　ﾉ　　　　　ヽ.　　/　　　ヽ
　　　　　　　　 ,. ‐´　　ハ　| |　／'i　　　／　　　　　　ヽ　 l　　　　 l

やらない夫は、夢の中にいるような心地で魯の大夫たちから祝福を受けた。

　　　　　　　/::.::::::::::::::;i:::::::., ...　.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　/ .:::::::::::::::::::::7'´~ `ヽ::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　/ .: :::: ::::::i:::::/　　　　　ヽ::::::::l;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　,'.::/:::: i :::.:|::::i 　　　　　　 ';:::::iﾄ;::::::::::i:::i:::i:::::::/::::::::::l
　　　　 i:::;ｲ:: .::l :: ::|;:::{　　　　　　　 ';:::il l:::::::;ｲ::ｊ:;l:::::/;::::::::::::|
　　　　 l::{ l:::.::::|:. :::!'､::ヽ;=-z: ､　　　!/!_}::∠//;/}::ｲ::l:::::::::::::!
　　　　ヽ! ';::::::';:: ::!､Kﾞｲ;ラj''ﾄ､　　　　ｲ/ィ'ラ;升/;::/::::::::::::::!
　　　　　｀　ヽ::ヽ:::ヾ､｀ゞー''　　　　　　　｀￣´´/:/:::::::::::::::::{　　　　　平民司空か・・・これも時代の流れよな
　　　　　　　　ﾌ:ト-ヽヽ,_　　　　　i ::::::::　　　 /;ｲ::i:::::;::::::::i:::ヽ　
　　　　　　　 /ｨ;:::::::ヽ`-　　　　　,　　　　　 /´//i:::::i:::::;::::ト;:::',　　　やらない夫どの、祝着である
　　　　　　　 ´ ﾘ;:::i::::::ﾄ､　　　　 __;..,__　　　　 !',ｲ::::::l::::::i::::', `ヽ
　　　　　　　　　ﾍ:l::::::!;＞､　　´ ＿｀　　／i　j:;:::::ﾊ:::::ﾄ､::!
　　　　　　　　　　〉';::::',　　ト､　　　　／　 | /7::::/ｲ::::l ヽ!
　　　　　　　　　　 ', ヽ:::',　　i 　 ` ー　'´　　　l r'i:::/　∧j
　　　　　　　　　　 ',　ﾄ､`､,ノ　　　　　　　　　 7 ﾚ' 　 L
　　　　　　　　　_,..-ﾍ　', Yi　　　　　　　　　 /　　　 /　｀ ‐- ､_
　　　　_　-‐ '´　　　∧　ヽ｀ ‐ ､　　　　　　ノ　　／　　　　　　　｀
_ .-‐'´　　　　　　　´　｀ヽ､ヽ　　｀ ‐- =ｧ'´
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ`}　　　く

294 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:30:10.19 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　 /: ::::::;:-―――-::::;;_::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　 , ' ..:::::::ヽ:.ｒ―――-::::;;_｀ヽ､::::::::::::::::::ヽ
.　　　　　　　 /.: . : ::::::::｀:`l:::::::､:::: :::::::::::｀‐-丶､:::::::::::::',
　　　　　 ,': .:: .: .::::: :: ::;l:;. :､:ヽ: . ::::::::::::::::::::｀`:::::::::::::',
.　　　　　　 l::::::: :. :::::: .::/ !ﾄ;. lヾ､＼.. ::::::::::::::::::::::::::::::::::l
.　　　　　　 l:i:::::::::. ::l: :/___ﾞl ヽ'､ヽ　丶､:::＼:::::::::::::::l::::::',
　　　　　　ﾞl::::i:::::::::l/ｚ;;＝;ﾐ‐ヽヽー‐ｚ＝;ﾐヽ､:::::::::l}::::ﾄヽ　　　みんな忘れているようだが
　　　　　　 l:::ﾊ::::::::'､〈{-'´}｀　　　 ´{‐''´} ｀/`:::::/::;､:!　　　　　やらない司空を推挙したのは私だからな
　　　　　　　 ';:', `i:::::､ヽー┘　 ,　　 ‐ゝ‐┴/:/:::::;::/. ﾞ`
　　　　　　　　ﾞヽ/:;i::::ヾヽ　　 ,　　　　　／イ::::::ﾊ　　　　　　　やらない司空、魯の未来は貴公の双肩に掛かっているぞ
　　　　　　,.　-―l/-!:::::::ﾄ､　　　ｒ、　　　 . ィ:::::::/ー--――‐
　　　　 /　　　　　 l:ﾄ;:::'､｀,ヽ､└ '　_,　´ /::;ｨ::/
.　　　　 { ヽ　　　　ﾞi 丶:ヽヽヽTTｒ.ィ　 /::/ l/
　　　　　ヽ丶　 ,,,....＿__ ヽ'､＼ ! !|ﾚ-''7／　＿__,,........､
　　　　ﾉ　ヽ/　　　　 i　｀`　７T´　 '´　 /　　　　　　ヽ
　　　　ゝ　 / ､　　　丶　　 /　ヽ　　 / 　　　　　＼

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ ○）（○）
　　|　　　　（__人__）　　　　　(司空？平民出身のこの私が司空・・・だと)
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　　　
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

司空とは、司工であり、国家の諸工業のトップに位置する役職である。
現在で言うところの建設大臣、国土交通大臣、通産大臣に相当する。

また、やらない夫が尊敬した聖天子・烏が夏王朝に仕えたときの役職が司空である。

後漢末の董卓、曹操などが覇権を手にするまでの準備段階として
司空に就任したことは有名である。

295 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:33:45.35 ID:f9xSKXEo

やらない夫は信じられない気持ちでいっぱいだっただろう。
この人事は異例というレベルを通り越していた。

とにかく定公と季孫斯は大決断をしたのだ。英知と評価してもいいだろう。
あるいは、定公と季孫斯は愚昧を通り越した強者だったのかもしれない。

　　　　＿＿
　　／ノ　ヽ＼
　／.（○）（○）＼
　|. u.　（__人__）　|　　　みんな・・・先生は司空になったぞ・・・
.　|　　　　　　　　|
　 |　　　　　　　|　　　　先生は、魯の大臣になったのだ・・・
.　ヽ　　　　　　ﾉ
　　ヽ　　　　/
　　　/　　　　ヽ
　　　|　　　　　|
　　 |　　 . 　 |

いずれにせよ、やらない夫が魯の国政に直接参与する立場になったことは確かである。

これは、やらない夫が中都の宰になって一年足らずのことである。
貴族でない者としては異例のスピード出世であった。

それだけ世の中が乱れていたという証左でもある。

296 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 02:35:10.90 ID:jCPFRyUo

もう救世主やヒーロー呼んでこいなレベルの末期状態だったのね

297 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:35:25.13 ID:f9xSKXEo

>>291　こんな夜遅くに、読んでくれてる人がいるとは・・・感謝

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{　　　
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ　　　
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

.　　　　　　 ,　´ ... -――--...､｀ .､
.　　　　／　/´.. - ―― --､ﾍ.　ヽ
.　　　　 / 　 /´　　　 | i　　　　:.ﾊ　　',
.　　　 ,'　　 | 　 !　　 | |　 i|　　.:.:|　　 :.
　　　　i　　 i:.: ∧,-‐'　￣｀ヽ! : :!　　　.!
　　　　|:　　 |/´ 　ノ　　ゝ　｀ヽ|　 !　 |ヘ.
.　 .へ..|i　　 !　　　　　　　　 |: ｜.| |　　>
. く　　 || :　｜　_＿､　　　　 ,＿　|;　| ﾉ ! ／　　　皆さん、魯の司空・やらない夫先生の　　　
　｀ー|l_i　N ,〃⌒　　　　 ´￣｀ﾒイﾊ､ i´
　　　　| {｀ﾄ!　:::::::::::　　 '　　:::::::::　 / ノ　　　　ご帰還でーす
　　　　|:.:.ヽ、_　　､__ ... __, 　　 ,'イ∧.|
　　　　|:.:.:.:i　{ﾍ　　　　　　　／　.!:.:.:.:|
　　　　|:.:.:.ﾊ__∨｀ト...　　　 ..イ:::.}___|:.:.:.:.!
　　　　|:.:.:.ハ　∨.:.:）｀　 _ .{ !::.,'　 ,'.:.:.:.:|
　　　/へ￣｀i　 {7´,.く｀ｰ'｡∨｀7　/￣￣ﾄ､
.　　/　　ヽ　! /´三ﾐ､===彡三∨　　 ,'　ヽ
　　{　　　　∨!|　　i´川ﾒﾒﾒ７　 /　　 /　　!
　　|　　　　 |.:i.! 　ﾉ:ﾒﾒﾒﾒﾒﾒ{　 .!　　 ./　　｜

298 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:36:02.04 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　＿人＿
　　　　　　　　　　　　　　｀Y´
　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　 /＼
　　　　｢r＼__} i　＼　　　　　　　　　 .　／￣￣＼
　　___, ∨`ｰ‐┘ ノﾑ.、　　　　　　　／ _ノ　 .ヽ、＼
　 | .iﾍヽ＼ｰ､　 `ー-ﾐi 　.ヾ＼　 .　 |　n ●）（●）　|
　 Ⅵ　｀　￣ ′　､＿,.ﾉ　〃　||（:::r､ﾚ!j {（__人__）///　　　みんな、書き留めて？
　　＼ー―┐　　￣｀ヽト彡／ .＼ヽ{.{ {'l'ﾚぅ⌒´　 }　　　　未来の果てまで！！
　　　｀￣ /'　 /r―==トﾐ__ ＿）　　.{`^,'／　　　　 .}
　　　　　 /{　 //　　　廴＿　ヽ　　 /　{ ヽ　　　ノ, --、
　　　　　廴_ ノ　　　　　　／.ﾉ nﾄ､/　.ﾉ　_,i''Ｖ''ﾄ､ﾉっ旨
　　　　　　　　　　 ┌‐ ´ ／　}_}_}ﾊー‐ ´}'′　 l 　 /´ 　　　人
　　　　　　　　　　￣´　　 _ ／ノ　／　　　　l`¨′ 　　　｀Y´
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨´　｢´　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　人　　　　＼　　　　 l
　　　　　　　　　｀Y´　　　　　　`iー‐┬―ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　　 }|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´￣｀八´￣l.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　／　ヽ.　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー　´　　　　`ｰ┘

　　　　 γ⌒)　))
　　　　 /　⊃＿＿
　　〃/　/ ⌒　　⌒＼　　　　　　　　
　　γ⌒)（ ⌒）　（⌒）＼ ∩⌒)　　
　／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/　ノ　　　魯の歴史に先生の名前が残るのは確定だお
（　 <|　 |　　　|r┬（　　　 /　/　））
( ＼　ヽ＼＿`ー‐' 　／（ ⌒）　　　　定公さまには見る目があるお
　　　　　　　　　　　　　 /　/

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　＿＿|＿（⌒ヽ
　　　　　　／＼　　／⊂_　ヽ　
（⌒ヽ∩／ <●>:::::<●>::|(⌒ヽ　　　　司空就任記念セールで
　ヽ　ﾉ|　　　（__人__）　　|　⊂ `､　　　　魯の貴族どもにライフスタイルRPGを
　　＼＼　　｀ ⌒´ 　　/　/>　）　））　買わせた俺に死角は無い
(( （⌒ )､ヽ＿＿＿　,／／　／
　　＼＼ /　　　　　　　　／
　　　ヽ＿ノ　　　　　　　（

299 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:38:07.68 ID:f9xSKXEo

>>296　国を纏める為に、精神的支柱として季孫斯が過大に宣伝していたかも知れません。

　　　　　　　　　　　　　　　 _.._　｀`､,.､-::─::-..、
　　　　　　　　　　　　　／:::::::::｀:く:ﾉ:::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::ｲ:::::::::::丶::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　 /::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l
　　　　　　　　　　i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!　　　しかし、本当に凄いなあ
　　　　　　　　　　|:: /:::::: /::: |ィ云∨ |V::::| ィﾃﾍヽ::::::::!イ
　　　　　　　　　　|:/ |::: /::ﾊ::| 迂:ﾘ V|　ヾ! 迂:ﾘハ::ﾄ::::::＞　　　こんな大出世なんて
　　　　　　　　　　|′|::/|:::|ﾈﾍ｀ｰ´　ヽ　　｀ｰ´　ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ　　　　中華見渡しても太公望以来じゃないの?
　　　　　　　　　　 i/　V､_ﾍ　　　 !　　　　　ﾑﾘ′
　　　　　　　　　　 ′　　　ヽ、　　- -　　　, ′
　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ　　　　イ/
　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ　｀　´　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 ,.イ:!　＼　　／　ヽ..､、
　　　　　　　　　　　 ,...::::´/::::::l　　 /;⌒;ﾍ　　 j:::::ﾍ:｀:::....、
　　　　　　　　,...::::´::::::::::/:::::::::l､　∧;;;;;;;;;∧　/:l::::::::ﾍ:::::::::::｀:::....、
　　　　　　,ィ:::::::::::::::::::::/::::::::::/!∨　∨;;;/　∨ l::::::::::::ﾍ:::::::::::::::::::::`::..､
　　　　 i::l::::::::::::::::::::::ヽ::::::/:::!　　.i;;;;;;!　　ハ:::::::: / ::::::::::::::::::::::::/:i

　 /.:.:.:.:.:.:/.:.:.:/.:.:／:.:.:/.:.:.:.:／.:.:.:.:／.:,／.:.:.:.:,_　ｨ'.:.:.:.:ｲ.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
　/.:.:.:.:.:.:/.:.:/.:／/.:.:/.:.:.:.:/.:..:.:／.:／_:.,,ｒ '´ _／:.::／~/::/_;;;i.:.:.:.:.::.:.:.:|
/.:.:.:.:.:.:.:/.:.://.:.:i.:..:/.:.:.::/.:.:／_,_ｒ,＿＿_,,,,,,ｨ´._.／　 /:::/　`'|.:.:.:.:.:.:.:.::|
.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.::/.:.:.:.:i:./::/:.:/:ムｨ´　　　＿,ｪニ-'´　　　/:.:/　　 |.:.:i.:.:.:i..:.:.:|
.:.:.:.:.:.::.:i.:.::i.:.:.:.:.:ﾚ:/.:.://::ｒ'_ｭ=テ,三ニー;　　　／;:イ　　　|.:..:i.:.:.:i.:.:.:.|
.:.:.:.:.:.:.:i.:.::.i.:.:.:.:.:i.:i.:.:/ﾚ,ﾑテ{::ｲ::::::::j:ｹ'`　　　／ '~　.'ヽ.　 /:.:.::i..:.:i.:.:..:|
.:.:.:.:.:.::i:.:.:.:.:.:.:.:.:i,i:./.:.::.:/"　{i i;;;;;;ｒｭ'　　　,,／´　 ,-ｪ､.　ヽ/.:.:.:i.:.:.:.:i.:.:/
.:.::.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.::ハ'.:.:.:.:/　 ,,_ﾏﾍ;;;ｿ'　　 '´　　　.,ｪﾇｪ,＼ /.:.::.i.:.:.:.:i:.::/　　　　最近じゃ、貴族の間でも
.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ﾊ..:.:.:/　　　￣~~　　　　　　　 //;;ｒｿ} /.:.:.::/:.:/:/::/　　　　　やらない夫先生の話ばかりです
￣~^i.:.:.:.:.:.:.::i:./.:.:.:.::/　　.::::::::::.:::　　　　　　　 {.i:;;ﾌ.'"/.:.::./::/.::/:./
　　 .|.:.:.:.:.:.:.:i:/.:.:..::./　　　　　　　　　　　　　､.:`"';::.:/:.／／;'´ｒ'´　　　　　　　私も弟子だって言うだけで
　　 .|.:.:.:.::.://.::.:.:.:.iﾍ､　　　　　　　　　　　 .´::::::::../:/´~/-'´　　　　　　　　　　ずいぶん質問責めに遭いましたよ
　　 |.:.:.:.::.:|/:.:.:.:.:.:|　 .`､　　　　　　　`''　　　　 .; ｲ:/:.:.::/
　　.|.:.:.:.:.;/.:.:.:.::.:.:ﾄ,.　　 `:.､　　　　　　　 _,, ｒ '´ｉ:.:ii.:.:.:.::|
　　.|.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:| ,＞‐;､_.　>.､ _,, , .ｒ:;;'´;;;;;;i.:.:i.::.:i.:i.::.:.::|
　　|.:.::.:/:.:.:.:.:.:.:.:ﾚ':::::::::::: `Y,　 |,,_　〉'´:　　:`V.:.::i.:i.:..:.:|
　　|.:.::/.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ":""　　　 `Y´:::.`ｬ::::´::::　　ﾉ.:.:.:i.:i.::.::|
　 .|:.:./.:.:.:.:.:.:.:.::|.く..::::::"::.　 `ヽ〉:::::: .}::::::::　::::_〉.:.:.:i.::i.::.:|

300 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:38:34.82 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　|　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　 |　　　　（__人__）　　　お前たちの日頃の行動を見ていれば
　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　私がどれほど偉大かは分かってるはずだろ・・・JK
　　　　　 ,|　　　　　　　 }
　　　　　／ヽ　　　　　　 }　　　　なははは
　　　　　く　くヽ　　　　ノ
　　　　　＼　`' 　　　く
　　　　　　　ヽ、　　　 |
　　　　　　 | 　　　 |

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　⌒　　　⌒＼
　　　／　　（● ）　（＜）　＼　　　おおっ、先生の自賛なんて初めて聞きましたね
　　　 | 　　　　　　__´___　　　　|
　　　　＼　　　　`ー'´ 　　／　
　　　　〉　　　　　　　 ⌒ヽ
.　　　　　|　　　　　　　　､　＼＿
　　　　　 !　　　　　　　　　ヽ　＿⌒)

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　まあな
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}　　　けど本当の事だろ・・・JK
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

301 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:39:46.44 ID:f9xSKXEo

司空になったやらない夫には、
どうしてもやっておきたい事があった。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　やる夫、貴様の資質は特別だ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　この機会に私が推挙しよう
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　公太子殿下にに仕える気はないか
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　やる夫、良かったな
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　　姫将さま即位のあかつきには側近確定だぜ
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　　これは餞別だ、これで殿下と一緒に遊ぶんだ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'　　　　　殿下をエリザベス女王のように広告塔にするんだ
　　　　　　　　　〉　　　│

302 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:40:30.22 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／ノ　　＼＼
　　　　　／　（●）　(●）＼　　　　　　そ、そんな・・・畏れ多いことですお
　　　　／　∪　（__人__）　　＼　　　　　オプーナさん、それ本当にいらないですお
　　　　|　　　　　｀ ⌒´　　　　|
　　　　＼　/⌒)⌒)⌒)　　／/⌒)⌒)⌒)
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　／
　　ヽ＿＿　　　／　　 /　　／

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　⌒　　　⌒::::＼　　　　やる夫さん・・・
　　　／　（●）}ili{（●）::::::＼
　　　|　　　　　 __´___　　　:::::::|　　　オプーナさんの心づけはマジいらないとしても
　　　　＼　　　 `ー'´　 ...:::::／　　　先生のご推挙は断るべき時期ではないでしょう

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　私としては、お前のようなものが
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |　　　共に魯に仕えてくれればありがたい
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/
　　　　　./　ノゝ　　　　　/　　　　私もそこそこの地位に着いた訳だし、
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ　　　　気に入った人間を推挙するくらい構わないだろ・・・JK
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

303 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:41:03.23 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　─　　 ─　＼　　　　先生・・・やる夫が初めて
　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　塾の門を叩いたときの事を
　　　　　　|　　　（__人__）　　　 |　　　覚えていますかお
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　,／
　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　　 l　　　　　（__人__）
　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　忘れはせんよ・・・
　　　　　　 | 　　　　　 |
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l
　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　丿　　ﾞi 　＼　＼=il　/　i!
　　　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

304 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:41:45.54 ID:f9xSKXEo

..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼
.　　.　／　（●）　（●）
　　／　　　　（__人__）　＼　　　やる夫も・・・あの日の感激を忘れませんお
　　|　　　　　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　　　　　／　　　先生は学ぶ事の楽しさと大切さを
.　　　ノ　　　　　　　　　＼　　　教えてくださいましたお
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│　　うむ、そうだ
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　　
.　 | 　　　　　 |　　　お前ほど、それを理解してくれた者はいないよ
.　ヽ　　　　　　/　　　だから、もう・・・
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

305 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:42:19.92 ID:f9xSKXEo

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　やる夫はもっともっと
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　学びたい事がたくさんありますお
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　|　　　　　そして本当に世の中に必要とされる能力を磨いたら
　　＼／＿＿＿／　　　　　先生の様に世の中のお役に立てるようになりますお

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　　お前は十分に学んだはずだ
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/　　　　この国に、いや中華にお前の見識に勝る者はそうはいない
　　ヽ　　　　 /　　　　　だからだな・・・
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

306 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:42:51.77 ID:f9xSKXEo

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼
　|　　　　（__人__）　　 |　　　先生、学問は出世のためにすることではありませんお
　＼　　　　｀ ⌒´　　／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.　　　たまたま学問に秀でた人が出世する事は多くても
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　　　学問は出世の道具ではありませんお
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　::＼:::::::／::＼　　　おう、やる夫、それぐらいにしとけ
　　　　／　　 <●>::::::<●> ＼
　　　 |　　　　（__人__）　　　|　　オレにはお前が先生や俺たちを批判しているように
　　　＼　　　 ` ⌒ ´　　,／　　聞こえてきたぞ
.　　　　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
　　　　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　　　　　　｀l￣
.　　　　 |　　　　　　　　　 |

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　オプーナ、続けさせなさい
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　やる夫の言うことはもっともだし、
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　やる夫は厭味を言えるような男ではない
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　やる夫は信じている事を正直に口にしているだけだ
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

307 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:44:29.70 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　　　,　　-二二-　、
　　　　　　　　　　　　　／,ｨ=-::￣￣::｀ミ､:＼
　　　　　　　　　 //´:::::::::::::::i::::::::::::::::ヾ、ヽ
　　　　　　　　　　　　//::::::∧::::::::ﾊ:::::::::ﾄ､::::::ヽ:'.
　　　　　　　　　　 l::{:::､/　ﾚﾍ/ uゞ‐┘N::::::::!:|　　ちょ・・・お目出度い席なのに
　　　　　　　　　 |::|:::|　○　　　　　 ○ |::::::|::l
　　　　　　　　　 '､|:::| u　.:::::::::::::::::.　　|::::::|::|　　　なんで喧嘩みたいになってるんですか
　　　　　　　　　　 l:::|、 ;　　 △　　 J l:::::.;:/
　　　　　　　　　　　ヽ:::}ト　 _・　＿,..ィ´|:://
　　　　　　　　　　　　　｀iLf圭)ｽ_人-w从ﾘ (
　　　　　　　　　　　　　　　　,. ｲr ぅヽ/ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　/ |: :ヽ爪Y: : : }ヽ、

　　　　　　＿＿__
　　　　／　　　　＼
.　　　／　　　　　＼
.　　／　　　 ―　　ー　＼　　　今、やらない塾には多くの徒弟が押し寄せていますお
　　|　　　　（●）　（●）　|
.　　＼　　　　（__人__）　／　　　彼らの目的は、なんかやる夫たちとは違う気がするお
.　　　ノ　　　　｀ ⌒´ 　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　＼　　／　＼　　　　　それは私も憂慮はしておりました
　　　　／　　（●）　（●）　＼　　　ただ出世のためだけにやらない塾に
　　　|　　　　　__´___　　　　 |　　　コネを求める門弟が増えている・・・
　　　　＼　　　'ー一` 　　／
　　　／　　　　　　　　＼　　　しかし、それとやる夫さんの将来は関係ありませんよ

308 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:45:05.71 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　我らが不在なばかりに
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　苦労を掛けているな、やる夫
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／　　そんな事は全然構わんのですお
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　そこを教育するのが教育ですお
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |　　　　ただ・・・今のやらない塾は、昔より
.＼　 " 　／＿＿|　 |　　　　にぎやかになって、それで・・・
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　それで？
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　なんだって言いたいんだよ
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　ハッキリしろよ、この野郎
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

309 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:45:37.63 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（●）　（●）　＼　　　それが・・・やる夫にも良く分かりませんお
　　　　|　　　（__人__）　　　 |
　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／　　　おそらくは・・・
　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　　　　まだまだ学問が足りないせいだと思いますお
　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　, (⌒　　　　　　⌒)
　　　(⌒　　(　　　　　　)　　⌒)
　　（　　　　　　　　　　　　　)　　)
　　　　（＿ヽ＿ﾊ从人＿ﾉ＿ノ
　　　　　　　　　 | || | |
　　　　　　　ﾉＬ,l ,|| |､l、
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　ふッざッッッッ
　　　　／　　　（__人__）　　＼　　　けんなああぁぁぁッッッッ
　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|　　テメーこの野郎なにが言いてぇんだ
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|　　　　ドンッ！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　>
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ

310 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:46:29.00 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　＼　　＼
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　（__人__）　u　　|　　　オプーナ、よさんか・・・お前には分からないのか？
　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　{ 　　　　　　　|　　　　やる夫は、難しい問題に取り組んでいる・・・
　　　　　 { 　　　　u.　/　　　　それは、我らが解けずに諦めた難問だ
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼　　　　正直に言えば、私も途中で投げ出してしまったのだ
　　　／´　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　u　　ノ　 .＼
　　　　／　　　　 u <●>:::::::＼　　はぁっ？先生すら分からない？
　　　　|　　　　　　　　（__人__）|　　だったら、んなもん分からなくたっていいだろ
　　　＼　　　　u　　　.｀ ⌒／　　誰にも分かりゃーしねえんだからよッ
　　　／　　　　　　　　　　|

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　／ノ　　＼　　 u. ＼
　　　　　／（●）　（●）　　　＼　　オプーナさんのいうことにも一理ありますよ
　　　　　|　　　__´___　　　u. 　　 |
　　　　＼　u. `ー'´ 　　　　　／　　考えてたって仕方の無い事というものがある・・・
　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼

311 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:47:35.69 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　|　　　（__人__）　　　 |　　　だったら・・・考える事をやめてもいいのですかお？
　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　
　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

312 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 02:47:41.55 ID:jCPFRyUo

まあ、日本で平民宰相が誕生したのは原敬内閣が最初で、ほんの92年前ですからなー。

底辺から成り上がった大臣としては秀吉がいるけど、大臣になるために、藤原氏の猷子になったり、
帝から氏を賜ったりしたわけで。

313 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:48:06.03 ID:f9xSKXEo

　　　　／￣＼
　　　　|　　　　|
　　　　＼＿／
　　　　　　　｜
　　　　／￣￣　＼
　　　／　ノ　　　＼.　＼
　／　 <○>::::::<○>　　＼
　 |　///　（__人__）　///　|
　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　／￣￣￣￣￣￣￣＼

　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　l＿
　　　　　　　／　　　ｕ　＼　　　　／
　　　　　／　　＼　　／＼　　＞
　　　　／　Ｕ　（○）　（○）＼　＼
　　　　|　　　　ｕ　 __´,_　　Ｕ　|
　　　　＼ｕ　　　 /__/　　　／

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ○）（○）
.　|　　U　（__人__）
　 |　　　　　|r┬-|
.　 |　ι　　`ー'´}
.　ヽ　　　　　u 　}
　　ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　く　
　　　|　　　　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)

314 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:49:17.51 ID:f9xSKXEo

　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　＼
　　　／　 _ノ　ヽ､_　＼　　　　やる夫は・・・本当はとても嬉しいんだお
　／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼
　 |　　　　（__人__）'　　　　|　　先生がやる夫を認めてくれて、それで推挙まで・・・
　＼　　　　｀⌒´ 　　／

　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　 _ノ　ヽ､_　＼　　　本当なら、万難を排して駆けつけたいお
　　／　 /⌒)　　　⌒ﾟo　＼
　　 |　　/　/（__人__）　　　 |　　けど、それを見て若い門弟たちは何を思いますかお
　　＼/　/ 　｀ ⌒´ 　　／

　　　　　　＿＿_＿_
　　　　／　ノ'　＾ヽ_＼
.　　ﾟ／｡;'⌒）　（⌒ヽ＼°
.　／　o'ﾟ~（___人___）~o°＼゜　　JKの学問を何か別のものと勘違いするに決まってるお
.　 |　　　ﾟ　|/⌒ヽ| 　ﾟ　　 |
　　＼　　　｀ ⌒ ´　　　／

315 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 02:49:27.11 ID:jCPFRyUo

さすがやらない夫にやる夫ありと言われた程の男。

316 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:50:13.73 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　　　　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　／⌒　　⌒＼　　 |　　 |
　　　／（ ●）　（●）＼　 !　　 !
　／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l　　　だからやる夫は、学問のなんたるかを見極めるまで
　 |　　　　　|r┬-| 　　　 | 　／
　＼　　　｀ー'´ 　　／／　　　　　やらない塾から離れられないのだお
　　/　＿＿　　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

やる夫が無欲でいられたのは、彼が孤立していなかったからだろう。

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　　 l　　　　　（__人__）　　分かったよ・・・
　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　やる夫は我らの誇りだ
　　　　　　 | 　　　　　 |
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l　　　　季孫斯さまには上手く言っておくよ
　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　丿　　ﾞi 　＼　＼=il　/　i!
　　　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

彼には、最良の評価者がいて、その評価はやる夫にとって、
あらゆる富や地位よりも価値の高いものだった。

やらない塾が誇った天才は、ついに魯への仕官の道を取らなかった。

317 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:51:49.60 ID:f9xSKXEo

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　ﾉＬ＿_|＿_
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　　あいつはなに考えてんだっ
　　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|　　　せっかくのチャンスだってのに・・・
　　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|
　　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　　皇太子殿下がダメなら
　　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　　　エリザベス女王にプレイしていただくほか無えなぁッッ
　　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|
　　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ　ﾜｺﾞﾝｯ！

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|　　　
.　|　　（__人__）　│　　　やる夫は当今比類なき賢者だろ・・・
　 | 　　｀⌒ ´　　|
.　 | 　　　　　 |　　　　どう考えても賢者だろ・・・
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

318 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:52:31.23 ID:f9xSKXEo

　　　　　＿＿＿_
　　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ●）　（●）＼
　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　もぐもぐ、うまいお
　 |　　　　｡｀,⌒ﾟ:j´ 　　　|
　＼γ⌒/■)' 　　＿／
　　　(　^ノ￣　　　　　ヽ

最低限のメシを食って、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。　ﾟ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（(,.)´)´)´))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |~U~ﾟ￣.|ﾟo
　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　 .｢ﾆ| u　　 | O
　　　　／⌒　　⌒＼　　　　　 , っΞl!.　　｜　　　ぷはーっ
　　　／（ ●）　（●）＼　　　／　 i L| _＿__ .|
　／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼／　　ノ .￣''──┘
　 |　　　　　|r┬-| 　　　 | 　／
　＼　　　｀ー'´ 　　／／
　　/　＿＿　　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

まあ、たまに、ちょっと一杯飲むくらいか、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

319 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:53:32.72 ID:f9xSKXEo

もう長い間、貧しくて・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼　　　　　　春眠一刻値千金・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　　今日はかなり儲けたお
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　（__人__）　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐'／ `<,ム,,、 _／´ ￣く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐'".／:::.　......　:::::o::::::"''"...:::::::..', ｀ﾞヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐'"　　／:::::. ::i::::::: 　 ::::...　　　::::::::::　i　　　／￣￣｀゛'' -､,
　　　　　　　　　　　　　　,. ‐'"　　　　／　　　:::l　　　 :::::o 　　.,:　　　 l　／: : : : : : : : : : : : : ｀ヽ
　　　　＿　　　　　　,. ‐'"　　　　　／::.　 .:::::::./i::::: 　:::::::: 　　,,ｲ:::.　　　l/: : : : : : : : : : : : : : : : :
.-‐''"　　　　゛'' -､,,＿＿　　　　／::::::::　　:::::/　i　　 :::::o:::::　/　　........ :lヽ､: : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ／　　　　　　 /　 /::::..　　　　/　　 :::::::::::li　　＼: : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　／　　　..::::::..　／￣゛''-､,, 　　 /　　　　　 :/l　　　　゛''-､,,: : : : : : : :
　　　　　　　　　　　 ,r ''"＼　　 :::::::::／　　　　　　　￣゛/::::::::.　　　:/　l　　　　　　　　゛'' ──
　　　　　　　　　　　(＿　　人_,,.-‐''"　　　　　　　　　／::::::::::::　　 :/ヽ,ﾉ
　　　　　　　　　　　　　し'　　　　　　　　　　　　　／　　　　..::::::/　　　＼

下町で長屋暮らしが続いている。

320 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:54:36.62 ID:f9xSKXEo

世の中の普通の人たちは・・・
　　　＿＿
..:...::.／:..:..:..::＼.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::.／.:..:.._ノ::::..:..＼.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:....
:..|:::.... 　（ ○）（○）.::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::....　u　（__人__）.::..:..:..::::..:..::.:..:...:.::..:.:..:....
::. |::u:.　　　(.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:....
.::. |:::.....u　　｀ ⌒´ﾉ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::.....　　　　 }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::.....　　　ノ　　　　　　　＼
::..:..:..:/::.. 　く　　＼　　　　　　　　＼
.::..:..: |::...　　　＼　　＼　　　　　　　　＼
::..:..:..:|:::.....　　|ヽ、二⌒)､　　　　　　＼

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　 |\105　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　＿|＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　　u　　ノ　　＼
　　　　／　　　　 u <●>::::　＼
　　　　|　　　　　　　　（__人__）|
　　　＼　　　　u　　　.｀ ⌒／
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|

そんな貧しい日々の憂鬱に耐え切れず、抜け出そうと必死だ。
必死すぎて痛いくらいだろ・・・

321 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:56:30.91 ID:f9xSKXEo

だが、やる夫と来たら・・・
　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　　⌒　　⌒　＼
　　　　／　　（●）　（●）＼
　　　.|　　　:::⌒（__人__）⌒::: |　　　＿＿
　　　＼　　　　　`ー' /￣￣⌒/⌒　　/
　　　　（⌒＼　　　　　/ 詩　経/　　　/
　　　　i＼　　＼　　,(つ　　　　/　　　⊂)
　　　 .|　　＼　　　y(つ　　　 /,＿＿⊆)

　　　　　　　　　　.
　　　　　　　　　＿>-――-、_
　　　　　　　__〃／￣￣￣＼ミ:＼
　　　　　　/ /／─　　 ─　 / / / ﾄ､
　　　　　　|／（●）　（●）　|:.!{ !∪〉｝
　　　　　　|　　（__人__）　 ∧丶=ﾉ /
　　　　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　个==く
　　　　　　　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　　　　　　　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　　　　　　　＼＿＿＿＼_／

そんな貧しい日々からも楽しみを見出し、
改める気はさらさら無いようにすら見える・・・

322 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 02:59:38.70 ID:f9xSKXEo

　　　　＿＿
　　／ノ　ヽ＼
　／.（○）（○）＼
　|. u.　（__人__）　|　　　賢者だろ・・・
.　|　　　　　　　　|
　 |　　　　　　　|　　　　やる夫は・・・
.　ヽ　　　　　　ﾉ
　　ヽ　　　　/
　　　/　　　　ヽ
　　　|　　　　　|
　　 |　　 . 　 |

この時、やらない夫の権勢は絶頂の時を迎えていた。
にもかかわらず、やらない夫は、自身が最も高く評価していた愛弟子を国家に推挙することをしなかった。

後世、この態度はやらない夫の信奉者であるＪＫからも痛烈に批判されている。

やる夫に才能があるならば、なぜ無理矢理にでも推挙しなかったのか？
やる夫に才能が無いのならば、なぜ絶賛を繰り返したのか？

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{　　　
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ　　　
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

このことに疑問を持つことは、もっともではある。

だが、これを唾棄すべき、やらない夫生涯の過ちであると結論付けたならば、
彼らは、本当の意味でのJKでは無かったと言ってよいだろう。

　　　　　　　　　　　　　
やらない夫で学ぶJKの思想～第八話「これくらい構わないだろ・・・JK」おわり

323 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 03:05:10.57 ID:f9xSKXEo

次回こそは、やらない夫の活躍が目白押しだと思います。

とりあえず、9話、10話投下終了で
「やらない夫で学ぶJKの思想」はパー速からお別れすることになろうかと思います。

本日の投下はここまでです。
遅くまで見ていただいた方にはありがとうございました。

324 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 03:05:25.70 ID:jCPFRyUo

学問を道具と考えるか、それよりも一段高く上において尊ぶべきものであると考えるかの違いかなあ？

325 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 03:05:53.19 ID:jCPFRyUo

乙でした。

326 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 03:16:39.90 ID:LlBXXSgo

ここらへんが以前も出てた、人に認められるための学問でないのに人を救おうとするってあたりの話になるんだろな
しかしまあ、ここらへんのやる夫は確かに道教系だ

327 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 03:26:34.32 ID:f9xSKXEo

>>324
やらない夫は、学問をはっきりと道具にできた初めの人だったのかもしれません。
やらない夫以前にも学者や求道者、仙人と呼ばれた人たちはいましたが、
やらない夫とその一門ほど国際的評価を得て、峻烈な出世を遂げた人たちはいなかったと思います。
そこから落ちこぼれた宝石がやる夫であったと思っています。
>>325
こちらこそ夜遅くまで乙でありました。

>>326
やる夫は道家からはやらない夫より評価されています。
作者は、やる夫のファンです。ニートたる者、これぐらいの覚悟で無職を貫いて欲しいものです。
(やる夫が働いていなかった根拠はどこにもないし、高度な学問に身をおいているのでNEETとは言えませんけどねww)

328 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 03:40:27.25 ID:YFOB.WIP

学者によっては
「やらない夫が魯で栄達したとか業績あげたとかいうのは
　後世の粉飾が疑われて史実としては怪しい」って言う人もいる

329 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 08:44:15.37 ID:6ckdEhco

遅くまで乙です。面白かったです。
何時までたっても孔子の活躍はこれからだ！という罠
書くことが多くて大変だと思いますが応援していますよ

といいつつここで差しでがましくセルフツッコミ封じジャー
>>294
＞聖天子・烏が夏王朝に仕えたとき
「烏」は「禹」のことですよね？まあこの時代の人物だと当て字だろうけど
仕えた先は「舜」で夏王朝じゃないですね…むしろ禹が夏の創始者説あり

>>328
そういえば就任要請時に孔子は辞退してましたっけ？
栄達がウソだとした場合、定番の辞退ネタの発生時期とか興味があります

330 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 09:50:09.39 ID:pZ7o8a.o

なんというか、学問のための学問を肯定するか否かの問題なのでしょうか。
例えばこれが兵家なら、国家存亡の危機に戦場に出ず兵書を読んでばかりいるのは
クズだと断ずることが出来ますが…

331 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 09:59:16.81 ID:xsZHRHYo

乙でした
後世ＪＫはやる夫の憂いた通りになっていったってことか

332 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 10:41:26.46 ID:0f0T5O.o

ＪＫにとって、学問する目的ってなんだろう？
天下に礼を満たすことを目指しているなら、そのチャンスを捨てて
研究に没頭するのは、手段のために目的を捨てている気がする。

333 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 11:17:16.75 ID:f9xSKXEo

>>328
弟子たちの編纂した言行録「論語」に定公、季孫氏の記述があまりにも少なく、
やらない夫が他に仕えた主君に比べて記述があっさりしている事から、
そういう風に言われています。

ただ、論語は敢えてやらない夫や弟子たちの
政治的な活躍について言及を避けていることは確かです。
活躍ではなくむしろ政治的失陥を多く取り上げています。

ただ、司馬遷は、時に小説的な話題を取り上げますので、
やらない夫とできる夫の活躍は後世の創作だという説は強いです。

それでも定公、季孫斯のネクストジェネレーションが
やけにやらない夫に対する尊敬の念が非常に強い事から、
市政でそこそこ活躍してきた人への扱いではない事が伺えます。

>>329
　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ ○）（○）
　　|　　　　（__人__）　　　　　(聖天子・烏・・・だと？誰ソレ？)
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　　　
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

すみません、禹が正解です。
その通りです。仕えたのは聖天子の舜です。

仰るとおり夏王朝の創始者は禹で、
仕えたのは夏王朝の前身となる禅譲を
政権交代の手段とした古代中華の政治的枠組みです。

やらない夫がやらない夫の方から登用を辞退したことはありません。
たいていは登用した者の方から断られます。
それ以外では周囲に反対されるとか、ヤバい事件が起こるとか、
そういうのがない限り、来るものは拒まずです。
そんな態度が、色んなところで誤解を生んだことは間違いないです。

334 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/06(土) 16:12:33.91 ID:UQ6GwkE0

ところで魯の人名って漢字四文字が多いよね(´・ω・｀)
日本人みたい(≧∇≦)
公山○○とか
日本の平民宰相は厳密には先祖は結構良い家だったような(´・ω・｀)
政治家はどこも世襲ばかりだよね(´・ω・｀)
やらない夫って司空で良かったんだっけ？

335 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/06(土) 17:59:09.56 ID:YYqa.3oo

当時の魯の司空はそんなに高位ではなく
中央官庁の部長・課長レベルだという話を聞いた事があるが

336 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/06(土) 21:20:31.78 ID:F1pw6cAO

それが本当なら孟孫氏は大した力がなかったということなのかなあ。
三桓氏は季孫、叔孫、孟孫の順なのかなあ。
何かの本で春秋時代前期の最強国はカクだってありましたが、西カクは公爵だけどカク仲と呼ばれたりカク叔とかがいたり？面白いよね。
斉の国氏や高氏は君主に近い力があるし、晋は六卿の連合国みたいだし、魯はもちろん意外と君主って飾りだよね。

337 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/06(土) 21:36:14.86 ID:F1pw6cAO

そう言えば中国では人間の絶滅を考えた支配者はいなさそうですよね。
もちろん邪魔者の始末はするだろうけど。

338 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/06(土) 23:17:51.61 ID:f9xSKXEo

>>334
いずれ解説しますが、やらない夫の先祖はかなりの家柄です。
が、これは、三国志の劉備のようなものだと思ってください。
日本で言うと平家の末裔のようなものです。

>>335
魯はいちおう千乗の国といわれていました。
戦車が千台あったと言うことです。

やらない夫の出世はあくまで季孫氏の肝煎りですから、
議決権を季孫氏に握られている雇われ取締役だと考えればいいと思います。
魯が同族企業なら、季孫斯は社長で最大株主。定公は会長職でしょう。

>>336
春秋時代の主君には結構強力な人事権がありました。
しかし、その強制力が何によって担保されているかというと、
最終的には軍事力と経済力です。
晋公は凄い力を持っていますが、六卿の内の一人が晋公に逆らうと
他の五卿が連合して討つという不文律があったからです。

魯公が力を失ったのは、季孫氏がすでに三桓氏でも図抜けた勢力を誇り、
貴族連合を動員しても季孫氏に勝てない状況があったからです。
その季孫氏が陽貨の乱で大きく勢力を後退しました。
ここに、やらない夫が望む公中心の貴族連合による合議制国家を
運営しやすい、バランスのいい状況が生まれたんじゃないかと解釈しています。

339 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/07(日) 01:14:02.29 ID:hMnfbD2o

>>332
JK最大の目的は仁でしょうね。
その手段として代表的なのが忠、孝・・・

社会にでて役立つのが忠。
家庭で役に立つのが孝でしょうか。
忠と孝は並び立たないといわれています。

例えば、今の日本では、優秀な人は、田舎にこもって両親の面倒を見ながら働くという事は、
非常に難しい事です。地方は人件費も幾許か安いですしね。

さらに今の日本で、ものづくりの先端にいる人たちは、
概ね、作業の場を海外に転換しているところなので、海外に出て行かねばなりません。
海外に工場を建てないと、会社がもたないのです。
が、そのためには、両親や妻子を置いて、緊急事態には絶対対処できないような遠くへ、
離れていかなければならないのが現実です。

やる夫も、その意義は十分に理解していたでしょう。
ですが、彼は、故郷にいて、両親と共に生活し、塾の後進たちを指導する立場を選んだのです。
ガムシャラに働くという事は、環境が整わないと出来ません。後顧の憂いを立たなければならないのです。
オプーナは天涯孤独、できる夫はそれなりに裕福でした。
やらない夫が政界へ出られたのも、やる夫や原憲の協力があったからだと思います。

やる夫たちは、やらない夫や高弟たちの活躍で魯がいい国になればいいと夢を賭けていたのでしょう。
だからこそ、我慢が限界に達したとき、彼らの結論は一つだったのだと思います。

いずれにせよ、やる夫は損な役回りをする星の下に生まれついてしまっていました。
それに恨み言を言わず、師や友人にこれほどの信頼を受けた人なのです。
彼が優秀でないとすれば、他の誰が優秀だといえるのでしょうか。

340 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 09:02:14.38 ID:SxehojQo

故宮崎先生によると忠は現在の「忠義」などの意味ではなくて「真心」に近い意味とか
だから論語にも友人との関係で忠と書かれてる箇所があるそうな

341 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 09:54:44.67 ID:VSgO9g2o

「忠実にやれ」って意味なのかな

342 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/07(日) 18:50:55.59 ID:twzZbL.0

家族は大切だと言いますが(´・ω・｀)
家族に暴力で虐待を行う者などのクズみたいな人間がいた場合はどうすれば？
不快感を感じるとすぐにきれるので指摘も出来ませんし、
世の中には親や学校での虐待で失明や障害者になった者も多いです。
家族を大切にしろというＪＫはやはり幸せな家庭に育ったのですよね(´・ω・｀)
ＢＫとかがそれを差別愛だと言ったり博愛を主張したのは家族に苦しんだから？
僕は家庭内に気違いがいて暴力や恫喝に苦しめられました(´・ω・｀)
だから、どうしてもそういうのに嫌悪感を持ち、家族主義者を憎んでしまいます。
毎日怯えながら生活してストレスで体もおかしくなるのに、
家族なんか兄弟なんか愛せません。

乱文失礼しました(´・ω・｀)
家族主義的な価値観がどうも嫌なのです(´・ω・｀)
やらない夫先生が虐待について語った箇所があればお願いします(´-ω-｀)

343 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 19:50:47.24 ID:l48Q4EIo

顔文字やめろ

344 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 20:06:40.92 ID:HKcXylUo

虐待は知らないけど、ろくでもない親や主君に対してどう仕えればいいのか、
はJK界ではよく出るネタだと思う

345 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 21:54:20.32 ID:QCEiksoo

ま、どんな礼儀とかでも完璧に機能するのは相手も同じ礼儀でやってくれるとき限定だからなあ。

346 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 22:31:03.82 ID:CX4YmNIo

乱文だって自分で分かっててそのまま書き込んでるんだね

347 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/07(日) 22:51:47.91 ID:H7P61KEo

>>345
礼儀さえあえば機能するっていうのも乱暴だけどね
うわべだけ取り繕った礼儀じゃ空気がよどむし、格上が得するだけ

だから「悌」こそ大事だと思うんだな奇麗事に見えるかもだが

348 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 00:50:34.51 ID:rp6Z7FYo

>>342
JKたちがかなり幸せな家庭に生まれ育った事は確かです。
ですが、まあこういう例もあります。

　　　　　　　｀丶、-　_..　＝＝=　 ._
　　　　　　　　　＞─-- ＝二 -　､.｀丶、　　　　　　　　　閔子騫
　　　　　　　, ＜- 　´ 　　　　｀丶＼::｀ヽ、＼、
　　　　　／´　　　　　,　- ,　-　　　　｀丶:＼　ヽ、　　　　　義理の母と腹違いの兄弟に虐待されるが
　　　／　／ /　 /／　／／　　　　i l　ﾊ:::ヽ　ヽ　　　　　父親にそれを悟られないよう明るく振舞った。
　　 /　／　 /　 //_　/ //　　 l|　l 　 l l　　}:::::'､　 ',　　　　父親がそれを悟り義母を詰問すると
　　l　/ィ　,/　 / /　7ﾄ//　 /　 !　}l　 } }　　l::::::l　　l　　　　彼女を弁護し、家族を大いに反省させた。
　　l〃l　| ﾊ　 l!〃7≠ｲ　 /　 ,ｲ_　|　 l l　 i |::::::l　　l
　　{{　l　l､ﾄ、ﾄ{　ｲ-ﾑﾍ ,ｲ　/ム７ﾄ　j l　 j,'::::::}　　{　　　　　後に道徳説話「24K」に取り上げられる。
　　　　V 爪ヽ{　弋ソ　 |' |〃,ィ＝ヾ! .ｲ'　〃::::/　 | ∨　　　　
　　　　 /ﾊ i ﾄj〝　 ,　　　　 ,戈'::::::Yｲ/ /.:::::/l　　l l.V
　　　　 ´ ﾊVﾄ､　　,､　　　　 `弋≠/ / ム:／ l|　　l l {　　　　
　　　, ／　 /∧ 　{` ヽ､　　〝＿_ノィ_ノﾉ　 /　 /l l ＼
　 /r ´　　 //:/ ヽ　ー ′　　￣,∠二ｲ　, ｲ　/ 〃
　l　l　　　/ l::/　　７i ── -　三彡ｲ∠ィ／ '´　′
　l 　　　 {　l::{　　 ∧ 　　　　 _＞　＼
　l　　　　ﾍ l::'、　∧ ＼ __ ,　 ´　　　　ﾊ丶、
　ﾍ　　　　ﾍヽ',　, ＼ -／　　　　　　　　ヽ　｀ヽ、
　　　　　　　ヽ:', l　／　　　　_　-　￣￣ _＼_ -'
　　　　　　　ﾍ ll.／── 二 ─　￣　二二　イ- ヶ
　　　　　　　　 `'/二二 -─　￣￣　　　　　　／

閔子騫、あるいは閔損と呼ばれる二十四孝子の一人ですが、
彼の孝養の精神はある意味において盲目的でありました。
受け皿である父や義母、兄弟たちがそれほど悪い人間ではなくて、
孝の実践によって反省を促す事が出来たという稀有な成功例かもしれません。

孝と、親の虐待、これについては、ちょっと思うところがあるので、
今から作って投下をします。外伝４話ということになります。

349 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 03:28:23.27 ID:rp6Z7FYo

遅くなってしまったので月曜よる十一時に外伝４話を投下します。
おやすみなさい～

350 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/08(月) 19:11:47.22 ID:0w6modUo

逆に考えると、それなりの家庭で育たなければＪＫなんか
やっている余裕はないのかも。

351 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/08(月) 19:22:15.09 ID:IWUyQnco

衣食足りて礼節を知る、と言うしな

衣食が余っても礼節を知らない、現代人の多いこと多いこと・・・

352 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/08(月) 19:40:34.30 ID:KdjpNMAO

>>351
現代の礼節の基準が厳し過ぎます。
腹が減ったから人間を襲うとかならないだけで充分に礼節があります。
マナーがどうこう程度なら全然礼節があります。
貧困は心を凍り付かせます。

353 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:12:44.11 ID:rp6Z7FYo

やらない夫で学ぶJKの思想～外伝四話「それはやりすぎだろ・・・JK」

やらない夫の弟子たちの中で、最も親孝行で知られる人は曾参である。

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　　　　　　　　　　　　!:.:.:.:.:. ':.:.:.::::::// j/ｨ　i/=、｀　　 jr｝i!
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　　　　　　　　　　　　　ヽ:.:. f rへ|　　　｀´　　　　　 . 〉
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　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ::从 `　. 　　　　 /
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後に曾子とまで呼ばれるようになる彼は、孝道を大切さを口酸っぱく説いた。
JKが忠義よりも孝行を重視するのは、やらない夫の後を継いだ彼の影響が大きい。

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　　　　　　　/　/ ｉ　／::/:::::::/:::ﾘ:::ｌ::ｌ:::::ｌ::::::ｌ:::::::ヽ:ヾ:＼
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　　　　　　 'ｌ:::/:::／::ﾉ-/ｿ-,-ｉ /'　ｉ/ｉ/-ヽ-ｉ-ｌﾊ,:::ｌ:::ｌ::ﾊ::ｌ
　　　　　　　ｌ､::ｌr'":::ｌ:/r'ｉ'',iy-､　／ /,,ィ'';rj''ﾍ,ヾｉ::ｌ::ｌ:ｌｌ:/
　　　　　　　ヾｉﾘ::::ｌ:::::ヾ` `'"　　　　　　 `'"　"/ﾊ::::ｉ::ｉｉ'
　　　　　　　　ｌﾊ::::ｌ,:::ヾ` 　　　　　 i,　　　／/::::/ｌ:ｌ,/　　　　参ちゃん、ちょっといいかしら
　　　　　　　　ｌ"ｌ:::::ｌ､:＼,,　　　　 '"　　／ﾊ/ｉ/,ﾉﾊ
　　　　　　　　 '　'ｌ,:::ｌ:::＼　　ｰ‐_‐‐ 　 ,.ｲ::ｌﾊ/ ,/　　　　　　山へ行って薪を拾ってきて欲しいんだけど
　　　　　　　　　　 'ｌ::ｌ:::ｌ,'へ,,　　　　　,／/ハノ
　　　　　　　　　　ﾉ::ｌ:::＼　 `　､,_ , ィ /ﾊ　/'"
　　　　　　　　　　rﾊﾘ:::::ｉヽ　　　　　　ｿ'rﾘヽ
　　　　　　　　　ノ `ヽノ'!　`　　　　　　/ `ヽ,
　　　　　　　,r''l　　　＼_,,　　　　　　 /､,,　＼
　　　　,,-‐'"　 'ｌ　　　　　`‐ ,､　　　ｌ　　ｌ　 ,ヘ,､,

彼は特に、母親思いで有名だった。こんな話が残っている。

354 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:15:25.59 ID:rp6Z7FYo

　　　　　　　　 ,､‐ ''" ￣｀`'' ‐- 、
　　　　　　　　／イハ/レ:::/V＼∧ド＼
　　　　　　／::＾'´::::::::::::i､::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　‐'7::::::::::::::::::::::::ハ:ﾊ::|ヽ:::;､::::::::::::丶
　　　　／::::::::::::::/!i::/|/　 ! ヾ　ﾘハ:|;!､:::::::l
　　　　/´7::::::::::〃|!/_,,、　　 ''"゛_＾`''`‐ly:::ﾄ
　　　　 /|;ｨ:::::N,､‐'゛_,,.＼　　 ´''""'ヽ　 !;Ｋ
　　　　 ! |ﾊﾄ〈　,r''"゛　 ,　　　　　　　ﾘｲ)|　　　　うん、行ってくるよ
　　　　　　`y't　　　　ヽ' 　　　　 /／
　　　　　　　　 ! ぃ､　　､;:=＝ｦ　　〃
　　　　　　　　　｀'' へ、　 ` ‐ '゜　 .ｲ
　　　　　　　　　　　　 `i;､　　　／ l
　　　　　　　　　　　　〉　` ‐ ´ 　 l`ヽ
　　　　　　　　　　　　／　!　　　　ﾚ' ヽ_
　　　　　　　　　_,､‐7　　 i|　　　　　 i´ 　 l ｀' ‐ ､_
　　　　 ,､-‐''"´　ﾉ,､-､ /　､,_ ,.､-　{,ﾍ　 '､_　　｀ヽ､_
　　　／ i　　　 ,､ｲ ∨　l.j__,,､..-‐::-:;」,ハ、　'､｀ ‐､_　　 ,`ヽ
　　/　　l ,､‐'´　/／ ',／!:::::::::;､--ｧ' /　　｀` ‐　　　｀'7゛　 ',
　/　　　l　 i　　´　　く　 ';::::::l　 /　/　　　　　　　　 /　　　 ',
/　　　　 !　l　　　　　＼　';:::l , ' 　/　　　　　　　　i/　　　　　',

母の頼みとあらば、一も二も無い。
曾参は、光速で準備を整え、籠を担いで山に登って行った。

ところが・・・それと入れ違いに来客があった。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　　こんにちは曾参くんはいますか?
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

客人は曾産に大切な用事があるようだった。

355 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:18:51.49 ID:rp6Z7FYo

少し引っ込み思案な性格の母は、突然の来客に少し混乱した。

　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　 _, - '´　　｀¨ ⌒￣ヽ、
　　　　　／´_, ‐'　　　　　　　　　　＼
　　　　/　／　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　 / ./　　　　　 y　 /|ｌ　|、　　　ヽ
　　　,!　l　　　　　,ｲ!　,ｨ/ ｌ　l',ヽ　ヾ;､　ヽ
　　　|　l　　　 ,／ l　/ |'　ヾ! ヽ＼ 'i　　i |!
　　 |　! |　　/_,,､_|/､、　　,ｨ'_二,_7i k　 | l
　　　|　! l　　|t'ﾔj:ｌ`'　　　　^!jﾘｿ' } |i　ﾒ!
　　　ﾍ,l　l、 iﾄ、`'゛　　　　　　　　 / l ! /　　　あの・・・えっと・・・
　　　　ヽ、＼ト､　　　 |!　　　,ｲ／ﾑ|
　　　　　ヾ、＼ヘ　　､､,，　〃 r'′　　　　(誰かしらこの人・・・)
　　　　　　　ゝ i `i ､　　　／　 |
　　　　　　 |　|　|　｀丶､,／!､_| i｜
　　　　　　　ﾉ,.√ﾘ　　　　　 |､ヾ!ド
　　　　　　 '´/　 |　　　　ヾi　＼
　　　　　　　/ 　 l、　　　　ヽ　　ヾ‐ ､
　　　　　／ |　　　＼　　　　 }　 _　l、　＼
　　　／　 !　　,. ヘヾ'ｰ　　 '"|　(、＼ i、　＼
　／　　　 l　／　　 | ＼　　　 !　ノ　　｀ '　　　　ヽ

　　　　　　　／￣＼
　　　　　　|　　　　|
　　　　　　＼＿／
　　　　　　＿_|＿_
　　　　　／　　　　＼　　　　　　なんと？ご在宅ではない？弱りましたなぁ
　　　／　　 :::─:::::::─＼
　　／　　 <●>:::::<●> ＼　　　ふむふむ、ではお姉さんに
　　|　　　　（__人__）　　|　　　　言伝を頼みましょうかな
　　/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
　 (　＼　／＿ノ　|　 |
　　.＼　“　　／＿__|　 |
　　　　＼／＿＿＿／

客人は、ズカズカと曾産の家に上がり込み、
顔見知りの激しい母親をますます混乱させた。

356 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:19:43.89 ID:rp6Z7FYo

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　　　　　　　　／::::::::::　　/　 ::/　　　ヽ　＼　＼
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　　　　　　　/　/ ｉ　／::/:::::::/:::ﾘ:::ｌ::ｌ:::::ｌ::::::ｌ:::::::ヽ:ヾ:＼
　　　　　　 / /:::ノ／::／/::::::/:::/ｉ::ﾊ::ﾄ::::ﾘｉ::::ｉﾊ::: ヽﾊヽ,
　　　　　　ｉr/:ｌ::ｌ／／ﾊ/:::/ｌ::/ ｌ/ ｌ::ｌ::ﾒ' ヽﾊ:::ヽ::::ヽｌﾘヽ
　　　　　　 'ｌ:::/:::／::ﾉ-/ｿ-,-ｉ /'　ｉ/ｉ/-ヽ-ｉ-ｌﾊ,:::ｌ:::ｌ::ﾊ::ｌ
　　　　　　　ｌ､::ｌr'":::ｌ:/r'ｉ'',iy-､　／ /,,ィ'';rj''ﾍ,ヾｉ::ｌ::ｌ:ｌｌ:/
　　　　　　　ヾｉﾘ::::ｌ:::::ヾ` `'"　　　　　　 `'"　"/ﾊ::::ｉ::ｉｉ'
　　　　　　　　ｌﾊ::::ｌ,:::ヾ` 　　　　　 i,　　　／/::::/ｌ:ｌ,/　　やだ、こんなおばさんを捕まえて
　　　　　　　　ｌ"ｌ:::::ｌ､:＼,,　　　　 '"　　／ﾊ/ｉ/,ﾉﾊ　　　　お姉さんだなんて・・・私は曾参の母ですよ
　　　　　　　　 '　'ｌ,:::ｌ:::＼　　ｰ‐_‐‐ 　 ,.ｲ::ｌﾊ/ ,/
　　　　　　　　　　 'ｌ::ｌ:::ｌ,'へ,,　　　　　,／/ハノ
　　　　　　　　　　ﾉ::ｌ:::＼　 `　､,_ , ィ /ﾊ　/'"
　　　　　　　　　　rﾊﾘ:::::ｉヽ　　　　　　ｿ'rﾘヽ
　　　　　　　　　ノ `ヽノ'!　`　　　　　　/ `ヽ,
　　　　　　　,r''l　　　＼_,,　　　　　　 /､,,　＼
　　　　,,-‐'"　 'ｌ　　　　　`‐ ,､　　　ｌ　　ｌ　 ,ヘ,､,
　,r-‐'　　　　　ｌ,　　　　／`ヽ＼　　ｌ　　/／　　ヽ＼
　　　　　　　　　ヽ　　/　　　　`＼　　／'　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　＼ｌ　　　　　　＼'/

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　|　　　　　　　　　/)
　　　　　　／￣￣　＼　　　　( i )))
　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼　　 /　/
　　　／　 <●>::::::<●> 　＼ﾉ　/　　　いやーお若いのでご姉弟かと思いましたよ
　　　 |　　　　（__人__）　　　　| .,/
　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／　　　　　　時に奥さま、今、魯で話題騒然の
　　　／＿＿　　　　　 /´　　　　　　　　神ゲーをご存知かな
　　　(＿＿＿）　　　　 /

357 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/08(月) 23:21:18.81 ID:ag2j7UAo

確かに、お母さんにまで在庫を押し付けるのはやりすぎだなw

358 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:21:38.96 ID:rp6Z7FYo

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　　　　　　　　／::::::::::　　/　 ::/　　　ヽ　＼　＼
　　　　　　　／ /　:::::::/::/::::::/　ｉ　ｉ　ｉ　 ,　＼ヽ　ヾ,
　　　　　　　/　/ ｉ　／::/:::::::/:::ﾘ:::ｌ::ｌ:::::ｌ::::::ｌ:::::::ヽ:ヾ:＼
　　　　　　 / /:::ノ／::／/::::::/:::/ｉ::ﾊ::ﾄ::::ﾘｉ::::ｉﾊ::: ヽﾊヽ,
　　　　　　ｉr/:ｌ::ｌ／／ﾊ/:::/ｌ::/ ｌ/ ｌ::ｌ::ﾒ' ヽﾊ:::ヽ::::ヽｌﾘヽ
　　　　　　 'ｌ:::/:::／::ﾉ-/ｿ-,-ｉ /'　ｉ/ｉ/-ヽ-ｉ-ｌﾊ,:::ｌ:::ｌ::ﾊ::ｌ
　　　　　　　ｌ､::ｌr'":::ｌ:/r'ｉ'',iy-､　／ /,,ィ'';rj''ﾍ,ヾｉ::ｌ::ｌ:ｌｌ:/
　　　　　　　ヾｉﾘ::::ｌ:::::ヾ` `'"　　　　　　 `'"　"/ﾊ::::ｉ::ｉｉ'　　　脳を鍛える大人のDSトレーニングですね
　　　　　　　　ｌﾊ::::ｌ,:::ヾ` 　　　　　 i,　　　／/::::/ｌ:ｌ,/
　　　　　　　　ｌ"ｌ:::::ｌ､:＼,,　　　　 '"　　／ﾊ/ｉ/,ﾉﾊ　　　　　　夫と一緒にやってます
　　　　　　　　 '　'ｌ,:::ｌ:::＼　　ｰ‐_‐‐ 　 ,.ｲ::ｌﾊ/ ,/
　　　　　　　　　　 'ｌ::ｌ:::ｌ,'へ,,　　　　　,／/ハノ
　　　　　　　　　　ﾉ::ｌ:::＼　 `　､,_ , ィ /ﾊ　/'"
　　　　　　　　　　rﾊﾘ:::::ｉヽ　　　　　　ｿ'rﾘヽ
　　　　　　　　　ノ `ヽノ'!　`　　　　　　/ `ヽ,
　　　　　　　,r''l　　　＼_,,　　　　　　 /､,,　＼
　　　　,,-‐'"　 'ｌ　　　　　`‐ ,､　　　ｌ　　ｌ　 ,ヘ,､,
　,r-‐'　　　　　ｌ,　　　　／`ヽ＼　　ｌ　　/／　　ヽ＼
　　　　　　　　　ヽ　　/　　　　`＼　　／'　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　＼ｌ　　　　　　＼'/

　　　　　, (⌒　　　　　　⌒)
　　　(⌒　　(　　　　　　)　　⌒)
　　（　　　　　　　　　　　　　)　　)
　　　　（＿ヽ＿ﾊ从人＿ﾉ＿ノ
　　　　　　　　　 | || | |
　　　　　　　ﾉＬ,l ,|| |､l、
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　　ちっっがぁぁぁぁーーーーう
　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|　　　そんなクソゲーと一緒にされては困りますな
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|　　　ライフスタイルRPGと言いましてなぁ
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　　そんじょそこらのドラクエ、ファイファンたぁワ・ケ・が・違う
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|　　　　ドンッ！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　>
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ

客人は、母親には訳の分からない事をがなり立て、
いよいよ、曾参が帰ってこないと対処不可能な雰囲気になっていった。

359 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:22:44.06 ID:rp6Z7FYo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　_,,, r:::::::::::￣￣:::::　"`''ヽ,
　　　　　　　　　　r "::::::::::　　　　　　　　　　　ヾ、
　　　　　　　　／::::::::::　　/　 ::/　　　ヽ　＼　＼
　　　　　　　／ /　:::::::/::/::::::/　ｉ　ｉ　ｉ　 ,　＼ヽ　ヾ,
　　　　　　　/　/ ｉ　／::/:::::::/:::ﾘ:::ｌ::ｌ:::::ｌ::::::ｌ:::::::ヽ:ヾ:＼
　　　　　　 / /:::ノ／::／/::::::/:::/ｉ::ﾊ::ﾄ::::ﾘｉ::::ｉﾊ::: ヽﾊヽ,
　　　　　　ｉr/:ｌ::ｌ／／ﾊ/:::/ｌ::/ ｌ/ ｌ::ｌ::ﾒ' ヽﾊ:::ヽ::::ヽｌﾘヽ
　　　　　　 'ｌ:::/:::／::ﾉ-/ｿ-,-ｉ /'　ｉ/ｉ/-ヽ-ｉ-ｌﾊ,:::ｌ:::ｌ::ﾊ::ｌ
　　　　　　　ｌ､::ｌr'":::ｌ:/r'ｉ'',iy-､　／ /,,ィ'';rj''ﾍ,ヾｉ::ｌ::ｌ:ｌｌ:/
　　　　　　　ヾｉﾘ::::ｌ:::::ヾ` `'"　　　　　　 `'"　"/ﾊ::::ｉ::ｉｉ'　　　えっ・・・と・・・そうなんですか
　　　　　　　　ｌﾊ::::ｌ,:::ヾ` 　　　　　 i,　　　／/::::/ｌ:ｌ,/　　　(やだな、この人・・・怖い)
　　　　　　　　ｌ"ｌ:::::ｌ､:＼,,　　　　 '"　　／ﾊ/ｉ/,ﾉﾊ
　　　　　　　　 '　'ｌ,:::ｌ:::＼　　ｰ‐_‐‐ 　 ,.ｲ::ｌﾊ/ ,/
　　　　　　　　　　 'ｌ::ｌ:::ｌ,'へ,,　　　　　,／/ハノ
　　　　　　　　　　ﾉ::ｌ:::＼　 `　､,_ , ィ /ﾊ　/'"
　　　　　　　　　　rﾊﾘ:::::ｉヽ　　　　　　ｿ'rﾘヽ
　　　　　　　　　ノ `ヽノ'!　`　　　　　　/ `ヽ,
　　　　　　　,r''l　　　＼_,,　　　　　　 /､,,　＼
　　　　,,-‐'"　 'ｌ　　　　　`‐ ,､　　　ｌ　　ｌ　 ,ヘ,､,
　,r-‐'　　　　　ｌ,　　　　／`ヽ＼　　ｌ　　/／　　ヽ＼
　　　　　　　　　ヽ　　/　　　　`＼　　／'　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　＼ｌ　　　　　　＼'/

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　　　　／￣￣　＼
　　　／　ノ　　　＼.　＼　　　ったく、しょうがないなぁ・・・
　／　 <●>::::::<●>　　＼　奥さん綺麗だし、話題に乗り遅れちゃ可哀想だから
　 |　///　（__人__）　///　|
　＼　　　｀ ⌒´　　　　／　　特別に、ほら、十本分の購入権を譲ってあげますよ
　／￣￣￣￣￣￣￣＼

360 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:24:42.68 ID:rp6Z7FYo

　　　　　　　　 ,..-―'"::''::::'''::｀`''ヽ､,_
　　　　　　　／ﾚ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　／/　∠､;;::::::::::_;‐'"~~￣￣'､:::::＼
　　　　　/::::''￣└w,';::::／∠;::::::::::::::::::::＼／`ヽ,
　　　　 ,'::::::::::::::::::::/:::/ 从,w７:::::::;:::::::::::::ヾヽ::::::|
　　　　 |::::::::::::::::::/ //::::::::::_;:;;;;:::'':::／::ﾉ:::;;i|i､:::〈
　　　　ヽ::::::::|::::〃'i':::::::／;／_,.-/ ,::ｲ .,ｨ|::|::|: |i|
　　　　　|i::::::::|::（'.( |::::,::-:'::|'"~フ‐＜ﾉノ/'' !゛ !| !
　　　　〉|:::::ヽ::＼'|:::::::::::::|　ヾ7ﾂ‐　／　　　　・・・ええ・・・はい、でも・・・
　　　　　 |:!:::/i|::/'::`|:i:.:::::::::|　　｀　.i´　　　　　(ああ、母さん分からないわ？
　　　　　/|::::ﾉ:ﾊ:|:::::::|:|::::::::::|　　　　 ', 　　　　　　参ちゃん帰ってきて、早く～)
　　　/,￣/／!'　l|＼:l|､;::::::|:|. ' ､..,.―‐
　　/::::ヽﾉ'゛　　　　　>､ﾄ､;il'.／~
　/~i;::::::i,　　　　　　/､　　｀
‐'ヽ｀;::::::i,　　　　　 i､ヽ､
　i　ヽ|:::::::ヽ　　　　 ! 'i::ヽ＼

曾参の母は小指を噛んで、息子の帰りをひたすら祈った。

その頃、山中では・・・
ﾉ;;ヾ　ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ　ヾゞ;|　　<;;/::ヾゞ;;ゞ:;ヾ:ヾ;;>;ゞ;;::iiゞゞ;;ゞゞ;;ゞヾ;;>;ゞヾ;ゞ
ゞヾ　;ゞゞ;ゞiilヾ;ゞゞﾞゞ;;:::iｉ|　　|;:ヾゞ　 "ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾiii|　<:;ヾ:ヾ;;>ヾ;ゞ'';ゞヾ;ゞ
|;:ilヾ＼　|::;ii|　　　ヾ;ゞゞ''ノヾ|;:i|　　　　ノヾゞ:ヾヾ::ヾ＼　|i;;:iii|　/;;ゞ :;ヾ:,　　　　|i;ゞゞ
|;:i| 　＼`'';:::ii| ヾ:ヾ;;>;ゞヾ|　　|;:i|／＾　　　　'|i|　　|;:i| ＼｀";;::ii|　ﾉ / :ヾ;;>ヾ;ゞ　;ゞヾゞ
|;:i|　　ﾞヽ,;:;;;l| /ﾞ;ゞゞ;ゞ:::ii|　　|;:i| 　　　　　　|i|　　|;:i| 　 ~|ii;;:ii"´／　|;;::iｉ|　　　　|i|／
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"；*'.:.:;”:;ﾞ|:;;iii|`:;,':,*”:;:;.,:;.:；'.:.:;”:;ヾヾ))　　(（,:ｿﾐ;.:';';';::;.:". |i;;;::;iii|`:;,':,:;.,:;.:;';',:　':::;.:".:;.:';
.:;”:`:;,' *”|:;:;ii|:,:;*.,:;/.:::;,':,*”:;:;.,:;.:；'.:ソ　　　 "''~`''"ﾞ"'''~ノ;;ii;:iilli;ゝ"''~`''"ﾞ"''~`''"ﾞ"''~ﾞ
"''~`''"ﾞノﾉｼillゝ"''~`''"ﾞ"''~`''"ﾞ"''~　　　　　　　　　　"'''''''''''''''"　　..,,､vji､iijww､ii..,
　　　　 "'''''''''"　　　　　　　　　　　　　　　'""'''""'"""

　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ:::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　 _ﾗ::/ｿｲ〃:::::::::ｨ:/|:l　ﾞl::|ヽ:::::;､ﾚVｗﾘl
.　　　７:::::::::::::::､:ﾊ|/ ﾘ　l! 　ｌ! _ｌﾊLｌ,i::;::::::::}
　　　 |ﾊ:::::::iⅵ_l!‐_二｀ヽ. 　｀　ｒ≠､､｀ｌｲ:::::!
　　　　 ⅵ:ヽ　/ l!寸｀　　　弋ﾘ冫　1:::ﾄ
　　　　　　ヾ;ﾍ　　｀ ´　　　　　　　　 /ヾ'　　　結構拾えたぞ・・・あと少しで籠も一杯だ・・・
　　　　　 { fヽ.　　　　　｀´　　　　/ｿﾉ　　　　母さん喜んでくれるとい・・・
　　　　　　｀ヽゝ.　　　ｰ ─‐　　 _'／
　　　　　　　　　　ム、　　　　　　／
　　　　　　　　　　　 |｀ヽ､_ __,／ |
　　　　　　　　　　　 |　　　　　　 |
.　　　　　　　　 .'｀ｰ┤　　　　　 |｀７ヽ
　　　　　　　 _/　 i /! 　　　　　トｌ　,ﾄ､-､_
　　 _,. -‐'"´/,.ヘ＼ ‐‐､　 ,.‐‐　 / i＾|　ヽ　｀‐- ._

361 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:26:31.79 ID:rp6Z7FYo

曾参は、胸に妙な違和感を覚えた。

　　　　　　　　　　　　　　,.　-‐………‐‐一ｧ
　　　　　　　　　　　　／.:::::／l.:::::/.:i::{:::::＜_
　　　　　　　　／.:::::,lィ≠≧厶∧|｀ヽ:::::｀ア
　　　　　　　 /.:::::/l/　,f弋{｢｀`　　､__厶::::ト
　　　　　　　　　 {::::::::{　　　　　　　　く衍∨!::l
　　　　　　　　　ｊr弌:!　　　　　　　　 ′　!｣`｀
　　　　　　　　　 { ⌒｀　　　　　一､　　 }　　　　なんだ、この胸騒ぎは・・・
　　　　　　　　　ヽｰ┘ 　　　　　　　 , '
　　　　　　　　　　　｀Ｔ7　　　　　　　　, '　　　　　　母さんが危ないッ
　　　　　　　　　　　个　　　　　　／
.　　　　　　　　　　 |　　　　厂｢´
　　　　　　　　_.　-‐┤　　　　｢ﾉ｀ヽ
　　　　　 ∠　　　　|　　　　／　　　}
.　　　　　 }　　}　,r＜_　　　/　　∧ 厶__
.　　　　　 ,'　　て{::::.::.:.:.:￣｣　／　ヽ {、｀丶、
　　　　　 / r‐一'´ヽ:::.:r一'′´　　　　＼丶、　丶、
　　 _　７⌒＼　　　 ',::{　　／ /　　　　　　　丶、丶、
　／　　　　　＼　｣::!　　／　　　　　　　　＼　ヽ

なんと、母思いで有名な曾参は、驚異的なシンクロ二ティによって、
母の心の痛みを感じ取ることが出来たのである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . . -‐…‐-.....　　　　　　　　　 ..-‐ 、
　　　　　　　　　　　　　　　＞ｰ''ﾍﾊ.::::::::::::::::::::::｀ヽ. 　　／｀＜　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　⌒>.:::::::::::::ノﾊﾊハハ:::::ﾊ　／　　　　｀ヽ　　　＼　　　待っててくださいッ
　　　　　　　　　　　　　　 7ｌ.:::::/:::ﾉ::ﾄ､::::::::::::::::::::::::厂　　｀ヽ　 . : : /´`丶、　＼　　かあさんっ
　　　　　　　　　　　　　　 ´ﾉィｲ＜ハ!　ヽ{＞､:;.-､∧　　　 . :l . . : : }　　　＼　＼
　　　　　　　　　　　　　 ,.--=￢<ﾋﾊ　ｰ''ﾋﾉ> rﾍ人 ', . . . : : } . : :／　　　　＼　｀ヽ
　　　　　　　　　　　 _／｀ヽ　八　く　　　　 ,ィ　 }}　＼. . : :ｊ.:／　　　　　　〈　　　 }
　　　　　　　ｘ＜⌒｀ヽ　Ⅵ　＼ヽ‐)　 .ｲ　　/厂￣: : : :「　　　　　　　　　　`^ ー'
　　　　　　 ,.ヘ'⌒丶、　　　ハ! 　 | ｀ｰ＜ノ __,/く. : : : : : : :}
　　　　,-‐/ 　､｀ヽ　〉　　　｀ヽjノ⌒} ｊー'.:::/／　. : ハ : 人
.　　　/　/　ヽｊ.ノ },人　／￣｀ヽ　　￣｀ヽj　　　｢　 /: : : : 〉
　　　ヽ　ヽ_＞'（_／＼ﾉ／　　　　＼　　ー=ヘ.　. :￣. : : : :./、
　　　　￣　　　　　　　　　　　　　 ` ｰ-､ー厂　＿＿_／::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ ⊥.イ.:::::::::::::::::::人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::ｊ.:.:::::::::::::::´:::ハ

曾参は作業を放っぽりだして、取る物も取り合えず、ひたすら山中を駆け抜けた。

362 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:28:03.90 ID:rp6Z7FYo

そして、曾参宅・・・

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |　＿＿
　　　　　　　　　　　　┴´　　　｀｀ヽ
　　　　　　　　　　／::::::::::|::::::　　　｀ヽ
　　　　　　　　／:::＼::::::::<● >　　　｀ヽ　　　おうおう、奥さん
　　　　（（　　 /　<●>::::::::::⌒　　　　　）　　　何か買ってもらわねえことにゃー
　　　　　　　　|　 ⌒（_人__）　　　　　　ﾉ　| |
　　　　　　　　ヽ　　）vvﾉ:　　　　　　/　ノﾉ　　こっちも時間なんぼで給料もらっとる身ですけ
　　　　　　　　ヽ　（__ン　　　　　　人　　　　　帰るわけには行きまへんのや
　　　　　　　　　人　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　 |_　|
　　　　　　　　　　 | ｀'|
　　　　　　　　　　ﾉ,.､ゝ､._＿
　　　　　　　　／ー､,__､,.__　｀＼
　　　　　　　 /＿,,._/_,ｼﾞ＝､＼　＼
　　　　　　　/ - ､,_　　ヽ､_　:》､＼　 l
　　　　　　 /　ｨ‐ ､_｀'‐ ､,_ヾ゛＼｀ヽ/´＼
　　　　　　/ / |　　　＼＿｀ ‐ ､_>　ヽ_／〉
　　　　　 /　|　〉､＿／ヽ７＼_i／__＼_li∠、　　　　　　　ゴォォォラアァァァッッッッ
　　　　　　｀'＞|iﾍ/'`Y´`|i　//T/,-‐｀ﾆ _‐､>'"＼
　　　　　／／ヽ∧_ハ.ｲ｀ﾒ‐|./ﾊ'､＿＿〉ﾉ!丶､　＼　　ワレ人様の家の軒先で
　　　,..､/.／　 ,.<ゝｨ;;/ `゛‐ｲﾉ｣|ﾍ――‐ ｲ!ヽ　｀丶＼　なにゴミ売りつけてくれよんじゃあああっっ
　／ゝへヽ_.／　〉YV'y‐|`vﾍ　＼ヽ-t‐'"　 ,|i　　　｀i |
　/　　　　｀'ー‐'/r'v‐i'ヾ_,ﾄｲY'＼_ ￣７＼／　| / ﾄ‐''´
　ヽ､_　　　∠ｰf_ﾊ.,l､.ト|´＼ﾉソ! |ﾄ､　＼l＼　 !| /
　　　 `''‐'゛　￣||i｀ヽ ‐| /｀l／　 |.| ヽ　＼＼V
　　　　　　　　　|l　／　｀ヽ/　　　| |　ヽ　ヽ＼＼＿
　　　　　　　　　〉く　　　／　　　//　　ヽ　ヽ　＼_＼｀ ‐ 、
　　　　　　　　　|ヽ/　 ,ｲ　　　_//　　　　＼　＼_/ ＼＼　＼←しんちゃん
　　　　　　　　　|　|　 /　　　 | /　　　　　　＼　＼＿`ー､_ ＼

363 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:28:57.85 ID:rp6Z7FYo

　　　　　　　　／￣／￣＼＼
　　　　　　　|　　　　|　|　　　　|
　　　　　　　　＼＼＿／＿／
　　　　　　　　＿|＿| ___＿
　　　　　　／／　　￣　＼＼
　　　　　／/--.--:::: :::: -─＼＼
　　　/／::::(○ ○） (（○(○）:::: ＼　　　い、いやあのその・・・曾参落ち着け
　.|　|.|　　 ( . (（_人_人__）　　 |　　　　　オレオレ、オレだよ、オプーナさんだよ
　　　＼＼　　　⌒　｀／,／　| |　
　　　　ノ　　　　　　　　　＼＼| 　

　　　　　　　　　　　　　､ -ｰy ― -　､
　　　　　　　　　　, r '　　ｰ-r'"￣　　￣＼
　　　　　　　　／　　　　,r '" i　　`　　　　　ヽ
　　　　　　／ , '　　　/　　,　| 　　i　　　　　　＼
　　　　　 /　 /　　 , '　r'　l　i 　　 ;　　i, 　　　　　 l
　　　　　/　,'　　 ,i　,i　l　 i　l　　,ｨ　l　i　 ,　 i　　　i
　　　　 i　 ,i　　/　 l　ﾊ　l､ i　 / |　i　l　 |　 |　 i　l
　　　　 i 　l,　　i'　　|　i | l　ﾘ　l　ﾄ, |.ﾊ　l　/ i　l' 　|
　　　　 l　 i　　l ,.ﾊiｰV-i.､　i/ _､ri-ﾘｰlLY'l　 l/　　 l
　　　　 'iﾊi,　 lﾚl ,rやf',Tヽ`'　　　rTﾄﾇi'７ |/ﾄ./ ﾊ /
　　　　　'! 'l　| iﾊ._　`"^　　　　　　￣　 ,i , l | i /　　　参ちゃん、貴方ならきっと
　　　　　　　iﾊ i iﾄ､_ 　　　　,　　　　　　_ノi ﾊl |r'　　　　駆けつけてくれると信じていたわ
　　　　　　　　l　li 'i､　　　　:l ､　　　　,r' ,l　ﾊYl
　　　　　　　 V{ﾚ iヽ._, 　､.._ __,,. 　　／ｨ',i'| ﾚ'
　　　　　　　　　 `'Yr K､　 `　　　 _,r' /ﾚ' ﾊi
　　　　　　　　　　ﾚ'jr i^iヽ、　　 , ｨ'ﾗ lr l/
　　　　　　　　　　　i }　ｌ　`ｰ '' 　　 |リy'
　　　　　　　　　　　,)ﾊi:|　　　　　　 lﾊi(
　　　　　　　　　　　　_ﾘ_i　　　　　　　|ﾄ､.,
　　　　　　　　　　_ ,r^/-'　　　　　　 .iﾌ `､ `' ､
　　　　　　　, r '　/　〈　　　　　　　 / 　,'　lr､　`ヽ、
　　　　 ,r '　　　/　,　|r- ､　 ,___. ／　 /　,i 　l, 　　＼

どんなに離れていても、母を慕う子の心が奇跡を起こす。
これはそういうエピソードであり、二十四孝子の一節として今もなお語り継がれている。

364 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:29:54.99 ID:rp6Z7FYo

と、まあ、それほどの親想いという事で有名な曾産だったが、
その孝行振りが度を過ぎたことで、やらない夫を激怒させた事がある。

　　　　　　　　　　　　rー-y､,＿＿
　　　　　　　　　　　 |　/ ／"::::::::::::::::::`'--''ｰ''"::-、＿
　　　　　　　　ー-=ﾘ|_ry':::::::::::::::;::r::'"⌒`ー-:::'^ヽ＼ `j
　　　　　　　､r'7:::::::T|l:;:::／'"￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼;::ヽ,
　　　　　　　／ノ::::ｌ::::／-'ｿ:::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽﾘ,
　　　　　　/ﾊ/:::/::ﾘ'"７'":::::::::／::::/::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　　　　/:::/::::ﾊ/:::::／:::/:::／/／ |::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::L,
　　　　　　 /:::/:::::::/:::::/ﾊ/:／-/ー-､,|::ｌ::::;:::::::ﾘ,ﾊ:ｌ:::::::::::::::::::ヽ,_
　　　　　　ｌ:::/::::/ハr'⌒ﾘ|'　､_,､r-､　ｌﾊ:::ﾘ::::ｌ'|__ﾄ_|::::::::::::::r,ヽ,￣
　　　　　　ｌ/:::::::/:::::'ｉ（' j ｌ　 ‘ ﾋ,'ﾂ '!　　|ハ/　' T ｌ;:::::|:::|:::ﾊ:| `
　　　　　ノ:::::::/::::::::::＼_,;　　　`”'　　　　'　'-=ｰ,y　〉::ｌ::ﾊ:ｌ '
　　　　　/:::::::/:::::::::::/::::ｉﾊ,__　　　　　　 ,ｊ　　　`／ﾊ/ ,ﾘ　　　　ヤッホー、バカ参ちゃん
　　　　/:::::::::/::::::__;:ﾉ:::::::ﾘ|_j'|　　　|` 　,､,'"　　　/ﾘ::::ｌ::|,
　　　/::::::::::::ﾉ::::::|ｰ|:::::::::;;;;|　|ヽ, 　ヽ,_／　　／ー-'<⌒`'ー-　今日はやる夫さん家にダベりに行くわよ
　　//:::::::::::;;i::::::::i　|:::r-yri　j_,　＼　　_,､,rイ`- ､,　　 |
　ﾉ/::::::::::::;::::::___:r ,ﾚ' ,/　,!　| '`ヽ, `'"|　 `ヽ　　　ヽ　 |
　ｌﾊ::::::::::::i:::::::!､)`i　　'　　　 |　　＼／￣.|　　　 ,〉　|
　 {:::::::::::::i::::::::;/`'ヽ　　　　　ヽ,ｰ-,_ 　＼　ｌ　　 /　　ｌ
,ノ:::::::::::::i::::::::/_＿__＼　　　　　`i　`'=rー-y'ー'r<,___　＼
/ﾊ:::::::::::i::::/~/　　￣'＼　　　　 |　　ヾ`￣'ｰﾗ`yー''"　　ヽ
　ｌ:::::::::::i:::::ﾄ,|　　　　　　ｌ　　　　ｌ　　　＼,/ /^ヽ＼、　　ｌ

　　　　　　　　　　　　　　　_＿ヽ、 |!＿＿
　　　　　　　　　　　 _,.-‐'´:::::::::::::::::::::::::::::::｀丶.
　　　　　　　　／/／l,ｨ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　／ﾚ'　ﾍイ/／ﾚ' ivl::::::::::::ハi＼}＼:::ヽ.
　　　　　　　 /:::::::/／::::::::::::::::::ﾉﾊ!:::::::::::|,ﾊ l＼ﾄ､}::::ヽ,
　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l!:::::ヾ:::::::::::::i
　　　／ｨ:::::::::::::::::::::::::::::::,ｲ:::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞl
　　　　'´/:::::::::::::::::::::::::::::::/ |:::li:::|ヽ、:::::､::::::_:::::::::::::::::::::::::|
　　　　l':::::::::::::::::::/|:/i:::/　 i::|ﾞV 　＼:::ﾊ:::i ヽ::::::::::::::::::::l
　　　　 !/| ﾊ:::::::::i　l! |/　　ﾘ　　　　　ヾヽｊ　ﾞﾘ､:::::::::::/
　　　　 !ハ:::|V　　_,.-‐､　　　 ` ￣｀ﾞ二ｰ‐-､　 i::::_;:/
　　　　　　　ｒヾ!　,. ´,.ｒ=,ミ.ヽ　　　　 'l´ﾄ‐i｀ヽ　　|:/ｒ'´ﾞl　　　ごめんね
　　　　　　　ヽtﾞ、　 i　ｒ'::;ﾘ　　　　　ゝﾞ='-' 　　ﾘｔｦ/
　　　　　　　　＼ヽ.　｀￣　　,　　　　　〃〃 !　　　ｰ'ノ　　　　今日は父さんの野良仕事を
　　　　　　　　　ヽ_i 　 ''"　 '､　　　　　　　　　 /ｰ'"　　　　　手伝わないといけないんだ
　　　　　　　　ﾞ.　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　ヽ、　　　ﾞ､二フ　　　　／!　　　　　　　　　後で時間があったら行くよ
　　　　　　　　　　　　　丶.　　　　　　　／Vﾍ!
　　　　　　　　　　　　　　　＞､. 　 _,. '" 　|｀ｰ-、
　　　　　　　　　　　　　　／　|　￣　　　|､ﾉ　 l
　　　　　　　　　　　　　/　　 ,|　　　　　　　 /　　｀}__
　　　　　　　　　　　ノｿ　　 i !　　　　　/ 　　　!　i､

365 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:32:30.36 ID:rp6Z7FYo

　　　　　　　　　　　_,;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ';;､
　　　　　　　　　　,;';;　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　`､
　　　　　　　　　 ,';;;;;,,　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　　;ﾞ;
　　　　　　　　　/;;;;;;;;　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　　　,,,;;;;;i
　　　　　　　　　i;;;;;;;;;;;;;;;,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;　;;;;; ,,,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;li;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／l;;;/l;ｿ;;/ |;;;;;;/| l;;lﾞヾ;;;ﾄ､;;;;;;;;;;;;;i
　　　　　　　　　　|;;､;;;;;;;;// /,'' / l/　 |/|/ 　ﾞｌ　ヾ､ﾞi;;;;;;::::/　　　　参、何をしている
　　　　　　　　　　/ヾ;;/ｿ　　　　　 ,　　,　　　　　　ヽ l;;l"ﾞl　　　　　　早く草刈機に乗るのだ
　　　　　　　　　　'､ (ヾ,,＝==;;;;;;;,,,,,_`il,iﾞ__,,,,;;;;;==＝　,/|lヽ l
　　　　　　　　　ヽ､`||ヾi;'（:::::ﾞ'ﾞ:::/;;i＝i;;;ヽ:::ﾞ'ﾞ::::）ﾞi;/ |l'ﾉ/
　　　　　　　　　　　/ヽ|l､ﾞi::;;;;／⌒⌒）.ヾ..;;;;;;;;;;..ノノ/l.,/＼
　　　　　　　　　　/;;;/::ﾐヾ､.／／／　）　　　　　'ﾞ /ﾐ"i;;;;;;;;＼_
　　　　　　 _,.-;;'";;;;;;;;r‐ ﾐ/ﾞ ,／／　/_!／`　　 /,,l;;;ﾐ/;;;;;;;;;;;;;;;;~＼
　　_,､-‐;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　/　/　 / 　 /.__,,,..-／ヽ　/;;;ﾐ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;,,､_
‐'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ﾉ　/　.ﾉ　　/　,,, ／　ﾉ/';;;;ﾐ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞ'';;;,,､_
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉ/ ノ　 /　　/,,,,／　／;;;;ミ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　/　　/;／　／;;;;;;ミ　ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾉ　　　,　　　 `ﾞ　　／―''':::::::::::ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　|　　|　　　　　　ﾉ::::(曾皙ｿｳｾｷ・・・曾参の父、やらない夫と夢を同じくする友人)

曾参は父親の曾皙から瓜畑の草刈を言いつけられていた。

}'´::::::／/:::;ｨ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ、
ﾞ|:::::/／:／/／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
｀∨:::::::７／;:/:／/:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.::､:ヽ.
　|:::::::::::::::::::／.イノ:::::/l::::::::,.ｲ:::∧,.ﾍ|＼ﾞ::::ヽ、
　ﾞl:::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ﾉ:::::ﾍ::丿:::::::::::::::::::::::､:ヽ.
　 l:::::::::::::::::::::::::::;i:::::::::::::::::::::::,ｲ::::::::ﾊ:::::::::::::::::iﾍ!
　ﾞl:::::::::::::/!::::::/|::::::/!ﾊ:::::::/ i::::::/ﾘ |:::::::::::::::::|
　　|::::::::::/ |:::/　!:::/ |! i::／ /::::/〃 i:::::!:::::::::::}
　　ﾞl:::/i/　l:/ ___ｊ/_,.」_ﾚ___/:／　　!:/|:::::::::::l
　　}/ 　 ‐ﾘ'´　　‐‐-､　ﾉ'´ 　　 /iﾉ-!;ｨ::八:!
　　 l 　　　-ｒ‐c‐-- 　　　　/二 /' |ﾉ　ヾ.　　ああ、僕も行きたかったなぁ
　　　ヽ、　　　ゝ:ノノ　　　　　/ｒ':ﾉﾞ/
　　　　ヽ.　　　　　　　　　/ ¨´ /
　　　　　/　　　　　　　　　ﾞ、　/
　　　 /　　　　　　　　　　ノ /
　　　 i'　　　　　　　　　　　／
- ‐ ￣　｀ヽ、　　　　 ‐‐ ／
　　　　　　　〉、　　　 . ＜_
__ __ _ _, 　 /　/｀ﾞー' " ﾞ}､　｀ヽ、

少し上の空だったせいだろうか・・・

366 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:35:27.56 ID:rp6Z7FYo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 rr―;――┐　　　　　　　　　　　　 |!｜|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |i　 i　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　 |!｜|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l　!　　　 !　　　　　　　　　　　　　　ｌ! l.｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!|,! 　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　ｌ! l.｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉｌ　　　　｜　　　　　 . -―┐ 　　　 lr′|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||　　　　　｜　　　／　　　 !　　　　　il　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_||_＿　　 __,ノ`yｒ＜_`ヽ　 __ノへ.　　　 il　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r､ _/　 r-､.了ア⌒こﾊく{｜　∨_＿　　＞､,ｸｰ￢{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_>､く /　 rく/,.ニﾐ:､　{｀}!！ /-‐ ア二.__//　　/ ヽ　　あっ、しまった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ　＼ヽ {t.Y_,.―->ノ}小. !i′／ゝ‐tvf'/~i.　/　/く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈ﾍ　　　X.＿ヽ>廴　　ノ'／/ ;込tr'´　{｛_｝}j/〃ｌ /{vく {込
　　　　ｨ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぃ、／_,. r-‐ ｀ﾄ､｝ _rｸｰt'_〃　jｸ辷ュ-_,.fnﾞ!　/:!/{　＼｀}
　　　/ {､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽこ＾ｰ‐t-､_ {小.ノ'_＞辷7_／_-‐ ニ-‐'!|| !/ ,.l'/f'´￣`ﾄ､
　　 i.　い、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾘ,ハ._＿!_　￣ﾊ{fタえｸV_厂.-‐'´r_戈ィ||ｌ lﾚ' ,| 人 , -‐t,ﾊ
　　　|　 `ｰﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ｸー--／ヽ、 | ｀Ｙ rく_＼_/ｒ辷戈-r'´{ﾊt〉Ｙ/! {_厶-‐ぐ}_＼
　　　､　ヽヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-‐ﾆﾌ´∠　__∠_　　｀　 |ｉ }`ｰ'￣¨＾iｰ一ｧ￢f´{{! // _ゝf辷ュ=弌フ′
　　　　＼　＼＼　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'´r'´￣ヽ辷_ク广´　　　　　　じ′ __r_-､ !　/　　ゞ-`タ／'´￣｀ヾﾐ:､〈
.　　　　　＼　＼＼ rｒｬ､　　　　　　　_,.-'´　／--‐‐一' _／　　　　　／｀>ー＜_　{ ￣ゞヘ._ /{ 　 {// 　　　ﾉｿﾘﾉ _,rーヵ
　　　　　　　＼__ ,> ,{｛込＞_､ __,.-‐'´　 ,.-'´　　　_,.-‐'´　　　　　 _／ '´‐-､-　..__｀>'´_,.-‐ 「ヽ.ゝ'／　 ,. -一'´_,ク/￣　〃
　　　　　　　　ｆ＞七ｆヘ{_r‐､_辷ﾍ__,.-'´_,.-‐'´￣　　　　　　　　 /　__､ク,ニ＞ー‐'＾フ冖ｰ‐ｧ＾ー廴_／　／￣／　　ノj′
　　　　　　　　　`辷_‐_う､マｰ､}　ﾑ-‐'´　　　　　　　　　　　　 /　／／ ,ﾚ′`｀r_'´-‐ｷ7 / _, -‐ァtヽ /´ ,.-‐'´　　_／／
　　　　　　　　　　　ゝｔニつ; ｀くー'´　　　　　　　　　　　　　　 {　/／　 /　_, '　ル'⌒ﾏ,ゞ'ｰ‐--f´公;ﾙ'_／, -‐一…'¨´
　　　　　　　　　　　　｀￣ `ー'′　　　　　　　　　　　　　　 V/　 _√ｰ-r'／_＞‐ｒ'´　　 r'７ |./　〉'　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀￣　!　　ｸ'∠.._rｸ〔_　　 /_/　t'.イーｲヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ /'_,.-'グ{　　｀／ _j 　 /'/ ヾ-､ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.-‐'´　　/　 t _,イ_,ゝ' ヽ.__j,/ 　！ヽl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.-‐／　　　　　＞‐‐'フﾍい､__,.イ　　　ﾊ.　}|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　/　　　　　　 /　／_／Ｖフ´〃　__　　ヽ.　!!

曾参は、雑草と間違えて瓜の蔓を切ってしまったのである。

367 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:38:39.18 ID:rp6Z7FYo

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:: :: ﾟ:: :: :: :: :: :: :: :: :: :|！:: :: ::。 :: :: :: :¨ ::。:: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::l　! :: ::｡ :: :: :．:: :: :: :: :: :: :: :: :
:: :: :: :: ::ﾟ::. :: :: :: :: :: :|　| : :: :: :: :: :: ::ﾟ :: :: :: :: :: :: :: :
~｀"'丶.,_:: :: :: :: :: ::._九 l:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::: :: , ''"
　　　　｀'' ｰ-　.,__ﾌﾊ！:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ／
　　　　　　　　｀゛丶.._,.､:: :: :: :: :: :: ::,.へ
rfv"k'^''ｰ､　　　　　　　　　　｀ｰ-‐-､._ノ　　｀‐-
　　　　　　L,.ー－－－－－－－－－－－,rﾍ∧
　　　　　　ﾚ'ヾ､ :. ≡≡:. :.. .: :. :. :. :,rﾍﾍ,ノ
　　　　　　　　　ﾐ　 .: ≡.: rｰ'`^ヽ√

これを見て、曾皙は激怒した。

　　／;;;~Ｖ;;;;;;;;;;;;;／!;;;;'／/／/;;;／ヘ ::､;;;;;;;;;;;＼
　 ',>;;;;;;;;;;;;;;;;;;／　ｿ´ 　　 /／　　　:.ヽリ､;;;;;;;;;;;＼
　/;;;;;;;;;;;;;;/!′　　　　　　　　　　　　 : : : : :ヽ;;;;;;;;;;;ﾄ
　ﾞj;;;;;;;;;;;i' !　､＿　　　 i　　　!　　　　ﾞ : ,､:! !;;;;;;;;;;;|
　.〕;;;;;;;;;;!' <ｧ-‥ﾞ￣¨ ､ rｿ　// ¨´ ￣｀ヽ__　!;;;;;;;;!、
　l/!;;;;;;;;|.ｒ=〔　　　　　ﾞy'⌒.（　　　　　　）ｲ.|;;;;;;;i
　　"!;;;Vｊ　　｀ー - ‐"´ | 　 |　｀ー ― ´　 iij;;;;;;j、
　　ヾ;;;丶　　　　　　/(　: : : : :)､: : : : : : : : : /;;;;/　　　　参ッ、貴様ァァ・・・
　　　ﾝ;;;》､　　　／:; ｀　: : : . . ＼: : : : : :.//;;;く
　　 i/:::'ﾍi ヽ　　' .::　／´二｀＼: : : : : : ://r'(　|　　　嫌々やっているからそういう事になるのだッ
　　　! :' ;:ﾍi　　　 ;:'／~ ´　　｀ ~ ヽ: : : : : /;/^　 !
　　　ヽ　 i;;;i　　 .! |/ ⌒ ー ⌒ヽ.!:! : : :./;/"::／
　　　　ﾞーy;;!　　ゝﾞｰ¨´￣｀¨ｰ ' ﾉ : : :/;/_／
　　　　　　 !;;;i　　　　 ´ ￣｀ : : : : : :/;/
　　　　　　　ゞ;;;ヽ＿　／¨＼_:_:_:_／;;;/
　　　　　　 |ヘ､;;;;;｀ｰ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.ｲ
　　　　　　　 |　 ':. ＼;;_;;_;;_;;_;;_;;_;;;／: :.!
.　　　　　 |　　::　　　　　 : : : : :/: : :!

持っていた鍬を逆手に構え、曾参に殴りかかろうとしたのである。

368 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/08(月) 23:39:56.06 ID:rp6Z7FYo

今日はなんか重いな・・・なぜでしょう？

少し所用にて時間を頂きます。

369 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:16:14.47 ID:wXnY8qIo

さすがに、そんなもので殴られそうになるとは、びっくりした曾参だったが
彼は甘んじて罰を受けようと、避ける事も手で防ぐ事もしなかった。

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　　　　　 _,,,... ':::::::::::::::::::::::,::::::ハ:::;::::::::::::::::::::::::::`、
　　　　　　,ﾌ゛::::::::::::::::/:::/;:::::l　　l;ﾊ;;;;;;',:::::::::::::::::::.,
　　　　　 ,.;::::::::::::::/l::/ l/ l人!　　l;　l::N l:l::::;:::::::::::::;_
　　　　　 / l:::::::::::l. v　..__,.....,　　　-...,,,,_' j/ l:::::::::::l
　　　　　　 .l/l:::::r　-'~_,,..._　 ;.　　　 ,-　、‐-l:::::::,''
　　　　　　　　 j::,　 ,;' .f:::i 　ﾞ　　　 .f:::i ヽ　 /:}'　　　あんなんでも父親は父親だ・・・
　　　　　　　　 lヽヽ　　'`　　　　　　　'"　　 /~.l
　　　　　　　　 `、(ゞ.　　　　　 ;:　　　　　　/) ,.'　　　　逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
　　　　　　　　　 `　、　　　　　　　　　　　/／
　　　　　　　　　　　　ヽ、　　- -- 　　,. '~
　　　　　　　　　　　　　 .i. 、　　　 .,　i′
　　　　　　　　　　　　 __,j　` 　_ ,.. '　 l._
　　　　　　　　　　　r'　,. l　　　　　　 l 、~ヽ
　　　　　　　　　　　l　.ゝt　　　　　　 lkl　　l
　　　　　　　　_,. -'/　　l　　　　　　　　/　ヽﾞ';,
　　　　　 _,..-"　 /　　 _ l‐--、　.,-―/　　ヽ、ﾞ'':.,
　　　 ,.-"　　　 /　　r~ l l　　　　'　　f .r～,　 l　　ﾞ'':.,

親が受けさせようという罰ならば、それは子の成長を願ってのものであるはず、
曾参は敢えてこれを受けようと身構えた。

370 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:17:00.63 ID:wXnY8qIo

　　　　　　　　　　　　　 ,　'
　　　　　　　　　　　　　〆
　　　　　　　　　　　／/
　　　　　　　　　　ﾉ　/
　　　　　　　　　　/　 i
　　　　　　　　　 ,i　　|i
　　　　　　　　　,'　　|i
　　　　　　　　 i|　　 |i
　　　　　　　　i|　　　.|i
　　　　　　　　|　　　　.i、
　　　　　　　　ゝ　　　　 i、　　　　　ブンッ
　　　　　　　　.i|　　　　　ゝ
　　　　　　　　 .i|　　　　　　丶
　　　　　　　　　.i|　　　　　　　＼
　　　　　　　　　 .i|　　　　　　　丶
　　　　　　　　　　.i|　　　　　　　　丶丶、、,,
　　　　　　　　　　　i|　　　　　　　　　＼ゞ`
　　　　　　　　　　　　i|、　　　　　　　`＼　、、,
　　　　　　　　　　　　　ゝ　　　　　　　`丶`＼ゞ
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　,.　　　ﾐ＼丶　`
　　　　　　　　　　　　　　　　　`;丶＼丶　　、`丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

曾皙のふるった鍬の柄は、狙いそのままに曾参の頭部を直撃した。

　 /ｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾘ　　　　　　　　　　　　___／ｺﾞｯﾁｰﾝ
　/ｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ/⌒ヽ,　　ノﾜ"`' ｰ--､_,_／
　ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｌ {ヘ,. 'r-＜/　　　　　ｌｌ
　ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉハｉｉｌ　`/ /　　/　　　　　/　ｌ　　　
　ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾘｉｉｉｉﾊｉｌ　　 `　_,/　　/　　　　　ｌ　 ,ｌ
　ﾘｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ/__ｌﾘ　ｌ　　　　　　　/　　　　　　ｌ
　　ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ/ｌｉﾄr｡､''ｉ`　　　　　,　　/　　　　　　ｌ
　　ﾘｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾊｉｉｉ/ ｌｉ 'ﾟ”~　　　　　　ｉ　 r---､　　　　ｌ　　　　うがっ
　ノﾊｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾘ/ ﾘｉ　　　　　　　　　　 /　ヽ、　ヽ、　　ｌ
　　　ﾘﾊｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾘｌｉｉｉｉｉｉｉｉ/ﾘ　､　　　　　　　　　　/‐- ､,, ヽ　　 `‐- ､ｌ
　　　ｉ　＼ｉﾊｉｉｉｌ 'ｌｉｉｉｉ/''＼,　,i＿　､.っ　　　 /　_,,... `／'>　　/
　　　　　　　　ｌｉ　ｌｉ/　　　`-'=‐-y- ､,,___ __,,ｲ､,　,_／／ー,
　　　　　　　　　　　　　　　　　,／　ｌ　　　　　'、￣　　/　／ /
　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ　r‐‐ｉ,　ヽ,　　 /／　,/
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ｌ　ｌ　　ｌ　　＼, //　　/
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　＼ｌ　　`￢ｰ--'"

曾参は、意識を失ってその場に倒れた。

371 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:17:42.60 ID:wXnY8qIo

　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　 /:::. :::::::::::::::::::::::::::::: ..::i
　　　　 j::::::::::::::::::::: : ::i....:::::::::::|
　　　　 }::::::／以/|;i:/Yゞﾄ::::::j　　　　　お・・・おい、参、しっかりしろ
　　　　　ｆヾ',,, ＿_'iir'＿__ ,,ﾚ〈　　　　　　なんでちょっとくらい避けないんだっ
　　　　　＼i`{:!;:ﾞ-丐{ヽﾞ::'j/ﾚ'、
　　　　_,/::;ﾐ／／/7,.､￣'ｆﾐj::::＼
　-::''´:::::::::|/ / / /-／j/ﾐ/::::::::::::`:-.､_
::::::::::::::::::::/　' / /／／;:'ﾞ/:::::::::::::::::::::::::::｀
:::::::::::::::::::ｆi　i　　´ /''"　ヽ:::::::::::::::::::::::::::

慌てたのは曾皙である。ちょっと小突くか脅かすつもりが
完全なクリーンヒットだった。

曾参が目を覚ましたのは日が暮れてからだった。

　　 /:::::::::／// /:::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::l l:ﾄ､::::::lヽ、::､:::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､::l
　　/:::::::/　// /:::::::::::::::::::::::::::::l　!::::::l l:l　ヽ:::l　＼:lヽ、:::::::::::::::::::::::l ヽ!
　　l::::::::|　ヽV:::::::::::::::::::::::::::ｲ::l　 l:::::l li　　ヽ:l　　ヾ、ヽ:::ﾄ:::ﾄ::::::::::::l
　　l::::::::l　　/:::::::::::::::::::ﾊ:::::/ |/ 　 l:::l　　ｊ､ヽ!　 __,〉‐‐l:::l-!:l !::::::::::l
　　l::::::::ヽ_/:::::::::::::::::::::l　!::l　 !　ヽ､l::l　ヽヽ｀ -‐>＜ ___ ﾚ'　lｊ　l::::ﾊﾉ
　/:::::::::::::::::::::::::::::li::::::/ __V__,, -‐ﾉ　ﾘ　　　　　ﾉ ,ｒ､　｀ヽ　　 lヘ
,/／ヽ、:::::::::::::::ﾄ::l〉::/´ _,＞‐､　　　　　　　　　弋ソ　　　〉　 lﾍヽ
　　　　＼::::::::::::lハV／　ｨｒ､　　　　　　　　　　ｰ‐‐一　　　ﾄ　ヽ〉　　はっ・・・僕はいったい、何を?
　　　　　＼:::ﾄ､!　　|　　弋丿　　　　　　　　　　　　　　　lｒ'/ /
　　　　　　iヾ、　ヽ　__, -‐'´　　　　　　　　　　　　　　　　 lノ /
　　　　　　　| ｒ'丶　　　　　　　　　　　　,　､　　　　　　　l_ノヽ
　　　　　　　l ! 　ﾄ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　ゝ、
　　　　　　　｀ヽ弋ヽ　　　　　　　　　　＿__　-､　　　　 /　　 /:/´ ヽ、
　　　　　　　　　｀＞ゝ、　　　　　　 /´　　　　 l　　　 /l　　 /:/　　　　ヽ、
　　　　　　　_ -‐'´ |::|　ヽ　　　　　　ﾞ､___　- ‐‐' 　　／ｲ　　〈〈　　　　　　　〉- ､
　　　　,. ‐'´　　　　l::ｊ　　|ｿヽ、　　　　　　　　　　／／:::l　　ヾ、　　　　 /:/　　｀　‐-
　　／　　　　　　/:/　　ノ'　　　i｀::- ､ _　　　　／（::::／｀)　　ヽ＼　　　 /:/
　／　　　　　 /:/　／　　　 l｀‐┘　｀　‐-‐'　　　 ´ ／　　　＼ヽ　　ﾍ::､

/　　　　　　 /:/　／　　　　　　ヽ、　　　　　　　　　,.ｲ　　　　　　　ヽ:ヽ　　ヽ＼
　__ 　　　 /:/ 　{l′　　　　　　　ヽ　　　　　　　／　　　　　　　　　　l:::|　　　＼ヽ、
{／）　　　 |:::l　　l:l　　　　　　　　　　ヽ、　　　／　　　　　　　　　　　|:::l　　　　　ヽ:::l
ﾞｰ‐' 　　　l:::l　　l:|　　　　　　　　　　　ヽ　ノ　　　　　　　　　　　　　l::::l　　　　　　!:::l

既にその頃にはあたりは大騒ぎになっていた。
様子を見に来たやらない塾の門弟たちも、この現場を見て絶句していた。

372 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:19:14.13 ID:wXnY8qIo

　　　　　　　　_,. -‐＜.,_ _　__
　　　_,. -‐''´へ、_,_　　_｀ヽ､｀ヽ,
　　/´/丶、'´　　　￣　｀ヽ、ゝト、
_,./ ノ　　　｀　　　　　　　　ヽ.ヽ､､
:.//　　　　　　　ﾄ、　　　　　　ヽ l .Y
| '　　　　　 , ﾄ､　'i,ヽ、ヽ　,ﾍ、.　ヽl　|
|　　　　　　A l-ゝ､ヽ Nヾ,l-‐ヽ、 :l ｜
|　　　　　　|ν　　＼j 　 _,. ___,. ト<,. |
.|　,　　/ｌ l´　_,.==　　　≦ ・＿ |、l| |　　おいおい・・・親父さん
"l∧　/　ｌ/-'´_・-''　　、~￣　　|'ノ |　　やりすぎだろ・・・
　!　Vrヽ、 ! !l !　　　　´　　　　ﾉ　 |
　　 | ゝゝヽ　| !　_　　　　　　 /　　|
　　｜｀ーヽ、　´ ,､_＿,.-‐,　/　　　ヽ
　　/　　　　　｀ .､ゝ-‐一'´,.ｲ　　　　　|
　/　　　　　　　　ト‐ -‐'´　|　　　　　 |
/　　　　　　　ノ´i,　　　　ヽ￣''フ＾＼
　　　　_,.--‐'´ 　|´　　　　_,.-‐''"´　　　ゝ、
ｲ　く¨　　ヽ、　ヽ_　　／　_,.．-ィ"´/´　　ヽ
/| ﾍ〉 |　　　ト､　_ ,ヽ/_,.．'´　　/´　/　　　　|

　　　　　　　　　　 ,ｨ_,.. -‐‐-- ､..
　　　　　　　　 __(i/.:".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ .:.:.:＼
　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:!.:.:.:.:.:.::.:.:.:i.:.:.:.:.:.ヽ.
　　　　　 /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ.:.:.:.:.:.::.:.:.:|_.:.:.:ヾ.:.!
　　　　　 |.:.:.:l.:.|.:.:.:!.:.:.:.:!.:| ヽﾄ､.:.:.:ﾄｲﾊ:.:!:.:ﾄﾘ
　　　　　 |.:.:..:V.:.:,ｲ.:.:..:ﾊﾅ二ﾞ　! ﾘ,ｒｊﾞ) ﾄ､!:|
　　　　　! .:.:.:| /.:i.:.::.:! <ｔヅ`　ﾚ' ､｀ﾉｲ:|ﾞ
　　　　　ヽ、:V:.:.:|.:.:ハ､_¨　　　 '　ノi.:.:!　　　曾皙さん・・・いくらなんでも・・・
　　　　　　　＼.:.:.:∨.:.:.:＞　　　c　/!ﾊ,ﾉ
　　　　　　　　　｀‐-､｀二ﾆ=-_　　./
　　　　　　　　ｒ‐､-/ ｀ヾヽ｀/￣´
　　　　　　　,ｲ　　｀ﾞ‐-､_｀ﾞ　!
　　　　　／/　　　　　　｀ヽ!、
　　　　ｒ'::::ﾉ｀ﾞ‐‐-=----､..__　i
　　　　!:::::|　　 /"::::::::::::::::::::｀ヾ!_
　　　 ,ﾊ::::| !　/::::::::::::::::::::::::::::!::lﾍ｀ミ!
　　　/　!:::|　/::::i::::::::::,ｒ‐‐--､ヽ:ﾄ､V
　ｒ‐'　 |::::l /::::::l::::／　　　､　ﾞ!〉:}ﾚﾞ
　ｊ　　 {:::v::::::::::ｒ'|　　　　　!　|::::i

曾参の友人たちは口々に曾皙を批難した。

373 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:21:40.16 ID:wXnY8qIo

日頃から厳しい父で有名な曾皙も、この時ばかりはウロが回っていた。

　　／;;;~Ｖ;;;;;;;;;;;;;／!;;;;'／/／/;;;／ヘ ::､;;;;;;;;;;;＼
　 ',>;;;;;;;;;;;;;;;;;;／　ｿ´ 　　 /／　　　:.ヽリ､;;;;;;;;;;;＼
　/;;;;;;;;;;;;;;/!′　　　　　　　　　　　　 : : : : :ヽ;;;;;;;;;;;ﾄ
　ﾞj;;;;;;;;;;;i' !　､＿　　　 i　　　!　　　　ﾞ : ,､:! !;;;;;;;;;;;|
　.〕;;;;;;;;;;!' <ｧ-‥ﾞ￣¨ ､ rｿ　// ¨´ ￣｀ヽ__　!;;;;;;;;!、
　l/!;;;;;;;;|.ｒ=〔　　　　　ﾞy'⌒.（　　　　　　）ｲ.|;;;;;;;i
　　"!;;;Vｊ　　｀ー - ‐"´ | 　 |　｀ー ― ´　 iij;;;;;;j、
　　ヾ;;;丶　　　　　　/(　: : : : :)､: : : : : : : : : /;;;;/　　参が避けなかったからッ
　　　ﾝ;;;》､　　　／:; ｀　: : : . . ＼: : : : : :.//;;;く
　　 i/:::'ﾍi ヽ　　' .::　／´二｀＼: : : : : : ://r'(　|
　　　! :' ;:ﾍi　　　 ;:'／~ ´　　｀ ~ ヽ: : : : : /;/^　 !
　　　ヽ　 i;;;i　　 .! |/ ⌒ ー ⌒ヽ.!:! : : :./;/"::／
　　　　ﾞーy;;!　　ゝﾞｰ¨´￣｀¨ｰ ' ﾉ : : :/;/_／
　　　　　　 !;;;i　　　　 ´ ￣｀ : : : : : :/;/
　　　　　　　ゞ;;;ヽ＿　／¨＼_:_:_:_／;;;/
　　　　　　 |ヘ､;;;;;｀ｰ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,.ｲ
　　　　　　　 |　 ':. ＼;;_;;_;;_;;_;;_;;_;;;／: :.!
.　　　　　 |　　::　　　　　 : : : : :/: : :!

みなの批難を止めたのは曾参である。

´::::::::/ｨノl,.ｲ l/ノ::::::::::::::::::::::::lヽｊ＼_::lヽ、::::ﾐ:ヽ
::::::::/::::l/:::::l／::::::::::::::::::::::::::::::ﾞvヘﾊﾄ､　ﾍ:::::Vﾊ
::::::::::::::::::::::::::::::::::/l:::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::＼l:::::::::::i
:::::::::::::::::::,ｲ:::::::::/ |::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
::::::::::::::::/ |::/|::/　l:::i:::::!　 ';:ﾄ､::::ﾄ､::::::::::::::::::::::::::::l
:/l::::::/l:!　l/ l/　　|;ﾊ:::|　　ﾘ　ヽl　!:ﾄ:::::::::::::::::::::::l　　　いいんだよ、悪いのは僕だ
ﾉ !ﾊ:l ,ﾘ-‐‐- ､　　 l:!__ _＿_ ,ﾘ　l:ハ:::::::::::::::::::ﾊ
　 !ｒ-!　ｨ'Tメﾐヽ　　　 ‐,=ﾆ､_｀ ` 　ﾍ::::,:ｒｰv′　　　父さんを怒らせたのは僕なんだ・・・
　 { ヽ!　ヾ少　　　　　　　{ﾄソ｀> 　　l:/,.f⌒ﾘ
　　ヽ l　　　　　　　　　　｀ ´ 　　　ｿ/l´) /　　　　親の叱責から逃げたりするのは・・・孝に反するよ
　　ヽ!　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　ｒ'ソ／
　　　　､　　　丶　　　　　　　　　ﾒ-‐'"
　　　　　＼　　ヽ二)　　　　　 ,.ｨ'
　　　　　　　＼　　　　　　　 ,. '´,'
　　　　　,.-‐ '´lヽ、　　 ,.　'´　　!、
　　　　/　く　 |　｀¨ ´　　　　l　＼
　　 __/　　 {,.ｲ　　　　　　　　l !　　ヽ、

曾参の言葉に、一同は胸を詰まらせた。

374 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:22:55.93 ID:wXnY8qIo

　　　　　l│　／. :／/.: : : : : l : ＼: . 　 : : : . ＼　丶＼　＼
　　　　　| l ／. :／. :/.: : : : , ｲ: : : . ＼: . ＼: : : . ＼ヽ　＼＼ヽ- 、
　　　　　Ｖ′ :ｌ . :l: :ｌ : : :／　ヽ: : : : . ＼: . ＼: : : . ＼ﾄ､　丶l＼〉: .ヽ
　　　／/ ,ｌ . :| : :l: :l : :/　　　ヽ: : : : : . ＼: . ＼: : : : : .ヽ　 | : .丶: : .＼
　　 ´　/ /:| : :| : :l: :| :/￣,≧ 、　∨ ＼: : , ≦､￣＼: : : : .ｌ∨: : : .丶: : : .＼
　　　 / /: :| : :| : :l: :|/ ／,ｲ'ヽ｀＼　　 /∨ ,ｲ'ヽ＼　ヽ.: : :ﾄ: : : : : : .丶: : : : .ヽ
　　　 |/ｌ : :|∧| : :ﾄ､| ヽ　｢じﾘ　　　　　｢じﾘ　/ 　 ∧: :| ヽ : : : : : .丶: : : : .　　アンタかっこつけんのも
　　　 │: :|: : |＼|　　　｀¨´　　 /|　　　｀¨´ 　　 / : ∨: . ヽ : : : : : .丶 : : :
　　　 │: :|: :/⌒ヽ　　　　　　Ｖ '　　　　　　 /ノ⌒l: : : . ヽ : : : : : .丶.: :　　大概にしなさいよね
　　　 │: :|: :ヽ〈ヽ、　　　　　　　　　　　　／〉/.l: : : : . ヽ : : : : : .丶:
　　　 / .:/|: : : ﾄ､ ∧　　　　 ∠二二ヽ　　　　　∧ /: : ｌ: : : : : . ヽ : : : : : . :
　　〃.:/ .|: : : | :ヽ__〉､　　　　 | 　　　 |　　　　〈__/l: : : ｌ: : : : : : . ヽ.: : : : : :
　　 / .:/ .: |: : : |: : : : :ｌヽ、　　ヽ＿＿_丿　　 , ｲ : : : ｌ: : : ｌ: : : : : : : . ヽ: : : : :
　〃.:/ .: : |: : : |: : : : ｌ: : :｢＼　　　 - 　　／|: .:l: : : : ｌ: : : ｌ: : : : : : : : . ヽ : : :
　/ .:/ .: : : |: : : |: : : .:ｌ : : | 　＼　　　　／　 | : :ｌ: : : : ｌ: : : l: : : : : : : : : . ヽ.: :
ノ .:/ .: : : : |: : : |: : : :ｌ: : : |　　　＞－＜　　 |: : :l: : : : ｌ: : : ｌ: : : : : : : : : : . ヽ:

　　　 ,　''　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ
　　 ,／　　　／　　　　　 /　 ,/　　　　,　　＼
　　/　　　／/　　　 ,/ﾉｲｉｌ　,/　　　　 ,ｉ　　　ヽ
　ｌ　　/　/　,ｌ　/ ／/____ｌ_ｉ! ｉｌ　 / /ｌ　 ,ｉ　　,ｌ　ｌ
　ｌ　,/ｌ /／,/ ／ノ/ｨ-‐irj`ﾄｰ,/ / 'ｌ　/ 　 /ｌ　 ,ｌ
　,ｌ /　ｉ　 / ／ム'"ヽ　　`゜　iﾊ　/ノ_/ﾘノ ,/　ｉﾊ
　ｌｌ　,ｌ　ｉ　ｉメ、,ｉ　　ｌ、　　　　ｌ/〈'^ｌr､/ ﾊ　ﾉﾊ
　ｉr　ｉｉ　ｌ/ﾊ　､ 'ｉ,　ﾄ`-　　　　　,> `/ // ／/　　　曾参くん・・・
　　`､　ｉ　ｌ　ｌ　ｌ、ゝ `-,　　 __ 　　ノノﾊ/ハ
　　　`、ｌ　ｉ　,ｉ　h`''￣　　　‘ -'　／ﾊﾄ
　　　　`,ｉ　ｉ　ﾊﾘ`_　　　　　　／/　/ﾘ
　　　,／`＼ハ/'`'丶､,_　　_／　ﾘノｌ/
-‐'ヘ、　　　　　　　／ﾊ￣ﾉ　ハ/
　　　　＼　　　　　/、Ｗ'ｌハ/

曾参の孝子ッぷりは、堂々たるものであった。
心配して集まったみんなも空いた口がふさがらなかった。

375 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:23:57.67 ID:wXnY8qIo

この一件の知らせは、やらない夫の下にも届いた。

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{　　　
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ　　　
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

　　　　　　　　　　 -─､─- ､
　　　　　　　／':´: : : : : : :ヽ: : :.｀ヽ､
　　　　／　　. :　　: : : : : : : .　　 :.ヽ
.　　　　 /, : :　, ' /:　! 、　 i : : .　:ヽヾ:!
.　　　 }': : ／:i :!: : i: :.',: : :.i ; :,!: : : ',: ﾞi
　　　　/.: :/: : :i:ﾊﾄ､:i : :', : :,!i ;ｲ: : ､: ': :ヽ
　　　　',: :,': :〃‐弋‐　､ﾊ :/ﾚ'木:､: ; : :V:!
　　　ヽ!: /'、くでjl`　ソ´ ｲJ}`y〉: ; : }ﾘ
　　　　 N: : :ゝ｀　　　　　　 ´/: :ﾘ:./　　　　と言う訳で・・・
　　　　　 V: : : :≧　　　'　　　∠; ' : :i'
　　　　　ヾ: :､ミ、　￣´　 ,ｲ:":/,':/　　　　曾参の孝の精神には感服いたしましたよ
　　　　　　｀＼:､:i＞＿イ〃／'"
　　　　　　　 , -ｿ　　　　ド､
　　　　　　／　ヽ／スrヽ / ｀ヽ､
　　　　　r_'´　　 // ／/､ヾ　　　｀ヽ
　　　／. : :｀ｰ-､/ ' / ,レク､ヽ　, -‐':´:｀＼
　　/:::. : : : : : ::::l　　 "／ヽ｀ l !:::: : : : : : :::::ヽ
.　く_::::.: : : : : : : ﾞｉ　　 {;Y;} 　ﾚ:::: : : : : : : :::::::i
　　! i｀ヽ､:::: : : : ﾞi　　ヽ/　　!::::: : : : : :, -─r'
.　 !: |　　',｀ヽ;;::: : 〉.　　}{　　ｨ::: : : /イ,'　　ﾊ

376 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 00:27:07.32 ID:WCuB582o

親から授かった身体を大事にしないのも孝に反する気も。

377 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:27:31.04 ID:wXnY8qIo

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　　それで、みんな驚いて、曾参偉いねってか？
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}　　　　おい子夏、それでだが曾参に言伝がある・・・
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

　　　 ,　''　　　　　　　　　　　　　　　　 `ヽ
　　 ,／　　　／　　　　　 /　 ,/　　　　,　　＼
　　/　　　／/　　　 ,/ﾉｲｉｌ　,/　　　　 ,ｉ　　　ヽ
　ｌ　　/　/　,ｌ　/ ／/____ｌ_ｉ! ｉｌ　 / /ｌ　 ,ｉ　　,ｌ　ｌ
　ｌ　,/ｌ /／,/ ／ノ/ｨ-‐irj`ﾄｰ,/ / 'ｌ　/ 　 /ｌ　 ,ｌ
　,ｌ /　ｉ　 / ／ム'"ヽ　　`゜　iﾊ　/ノ_/ﾘノ ,/　ｉﾊ　　　え？あ、はい・・・
　ｌｌ　,ｌ　ｉ　ｉメ、,ｉ　　ｌ、　　　　ｌ/〈'^ｌr､/ ﾊ　ﾉﾊ　　　
　ｉr　ｉｉ　ｌ/ﾊ　､ 'ｉ,　ﾄ`-　　　　　,> `/ // ／/　　　なんでしょう・・・
　　`､　ｉ　ｌ　ｌ　ｌ、ゝ `-,　　 __ 　　ノノﾊ/ハ
　　　`、ｌ　ｉ　,ｉ　h`''￣　　　‘ -'　／ﾊﾄ
　　　　`,ｉ　ｉ　ﾊﾘ`_　　　　　　／/　/ﾘ
　　　,／`＼ハ/'`'丶､,_　　_／　ﾘノｌ/
-‐'ヘ、　　　　　　　／ﾊ￣ﾉ　ハ/
　　　　＼　　　　　/、Ｗ'ｌハ/

378 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:33:47.28 ID:wXnY8qIo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　曾参のような不孝者は今後、
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　やらない塾の門をくぐることは許さん
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ﾍ
　　　　　　 l　　　/　　　　,|　　　　　　　 i　　　　　　ヽﾉ
　　　　　　　　i,//　/ 　　,　/! i、,　　 i　　　i　　　.　　i 　 l
　　　　　　　　/,i　//　　/| / l/ i　l、　!　∧ i、 iヽ　. lﾍ　!
　　　　　　　.i .i // _,,. -ｰ-.,,,__　i | ヽ　!　l i_⊥r|┼iヽ. | i |
　　　　　　　 |　l//! 　/　／~ｒ-｀''’　 V | /ｲ)ヽ＼　 i i　| ﾉ
　　　　　　　い/ | ,/ ゝ　　ヒﾉ　　　　i/　ゝﾉ　　/ヽ!ノ　　　　ええっなぜですかッ？
　　　　　　／＼!ヾ/　　ﾍ　、,,　　　　，　　、､ /　　|
　　　　　／／ヽ;;::v＼丶ゝ　／⌒ヽ､＿_　　ノ/　li. l
　　　　/　,へ＿＼;;:::::＼＼　 !　　　　　　）　イ ./）ﾉ
　　　　l /　　　＼ヽ;;::::::i｀へ＞　＿　／／/ !/ |'
　　　　 |　　　　ゝ　 Y;;:::::| 　 _ﾆｰ..,,__,..イ::::/　　　|
　　　　 |　　　　　ヽ　|;;:::::レ´　〉―)>、｜/／　　|
　　　／　　　　__　丶|;;::::::::l　 , >／／:::/／　　　ヽ
　　/　　　　　　　へゝ:::::::::l <_,..!／:::::/　　　　　　　ヽ
　 /、_　　　　　　　　ｒ’::::::::| ／:::_ ; :/　　　　　　　_,,. 」
　　　 , ～_　　　　　　|:::::::::::::::／''~ﾌ　　　　　　／
　　／;;;;;;;;;ーr― ＝-i'　--ーi'　　 ^{=-‐ー -r'
　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　　　 |;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　|　　　　｜

379 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:35:48.83 ID:wXnY8qIo

　　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ ●）（●）　　　　　ふん、お前らは知らんだろうが、
.　　|　　　　（__人__）　　　　　昔、瞽叟ってオッサンが居たのよ
　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　|　　　　　　　 }　∫∬　　息子の名前は舜って言うらしいんだがな
　　　ヽ　　　　　　 }　 i.⌒i
　　　　ヽ　　　　　ノ　　kﾆ l
　　　　　/　　　く.[ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ｀.ﾆﾆ´ﾆﾆ´
　　　　　|　　ヽ、二/　　　〈〉　　　　　　　　〈〉　ヽ
. 　　　　|　　　　　/　　　　　　　〈〉　　　　　　　ヽ
　　　　|　　　　 /　　　〈〉　　　　　〈〉　　　　〈〉ヽ
　　　　　ヽ、＿ヾ-‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐ゞ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　.　　　　　,　'　′　　　｀丶
.　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　／　　　ハ　　i　　｀、　＼
　　　　　　　　　　　　/　/　　 / 　＼人　　 /ﾚiﾊ　ヽ
　　　　　　　　　　　 /　/　　 / 　・　　　＼/ ・　ヽ　 i
. 　　　　　　　 /　 ∨i／|　　　　　∧　　　　　i∨}
　　　　　　　　　　　l　　i　.　ｉ　　　　　　　　 | 　 !
　　　　　　　　　　　{ 　 ,l ヽ　ゝ　　　　　　　∠　i　}
　　　　　　　　　　　|＼∧ 　＼　　　　　　 .∠_　|　ｌ
　　　　　　　　　　　ﾚ,ﾊ　＼　＞　　　　　　／ハ /
　　　　　　　　　　　　　＼ﾄ､＞_ .__　__　　　　_＜___/|／
　　　　　　　　　　　　　　　∠_　　｀∨＼_／∨ 　/´＼
　　　　　　　　　　　　　／　 ∧ 　　　ヽ呆/　　∧∠__）
　　　　　　　　　　　　／＼／　 |　　　 ∨　　 |
　　　　　　　　　　　　しヽ'　　／＼　　　　　　／＼

舜のことをJKが知らないはずが無い。

やらない夫は、よほど腹に据えかねていたのだろう。

大切な事が何も判っていない弟子たちの無知さに
痛烈な厭味をぶつけたのである。

380 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:38:06.52 ID:wXnY8qIo

瞽叟ってのが、これがもう絵に描いたようなDQN親でな。
なんとしても後妻が産んだ息子を跡取りにしたかったみたいだ。

けど、舜は評判のいい息子で、なかなか、廃嫡する機会が訪れない、
だから、ことあるごとに因縁つけては舜を虐め抜いたんだ。

　　　　　　　　　　　　　　　_, ｨ __ , _
　　　　　　　　　　, ｨ. ｨﾉY´: :´: ｨ : : : Z__, ｨ
　　　　　　　 - ､}Y :´: : ;. ｨ-￢く: : : : : : : : 厶_
　　　　　　 /: :>､>!ｲ‐'´ 　＿　｀ﾐﾆイ_, : : : ＜
　　　　 /: :/　/ / 　／二｀　く : : : Ｚ : _; : :Z
　　　　　/: :/　ﾋ､}_､ｨ´ｨﾋ! ノ__　　ﾐ: : :/^'く: : :了　　　おいっ、飯がマズいだろうが
.　　　／／　　沙′　￣　　　　　ﾐ:/ ^)　}: : :ﾋ　　　　毒でも混ぜたんじゃねえだろうな
　　／／　　　 {、 -　＼　　　　　,　ﾐF_/／: : :く
　 `-､＼　　　　ｌ L=- ‐- ､　　　/　ﾐf_ﾀ: : :`ｬﾆ´___, ｨ
　　　　＼、　　、V´ ￣｀ヽ　､ｌ　ミ爪 : :ヽﾘ : : : : :厶ｨ
　　　r ,ﾆン　　 Λ '、: /￣/　｀ﾐxミ′ 〉: :Λ : : : : : :く
　　　|｛　　　　　 Λヽ-_彡′ ､xミ′ 　 ^V 丿; : : : : :丿
　　　｀ ¨ ´　　　　 Λ 'r‐ '　､xミ｀　　　　弋ﾆ-､: :、:く_,
　　　　　　　　　　　ﾘ川 !l少'｀　　　　　　　_У三V `ｰ'′
　　　　　　　　　　　｀¨`＼　　　　　　 _／_三二ﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　Λ　　　 _／_三二三二三＼

　　　　　　　　　　　　　　/　{　　　　 } /　　　　 }　　　　 }
　　　　　　　　　　　 {　　、　　　ﾉ'　　　　　　/　　　　　　{＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. ．　-‐‥￢冖7　　　　　　　、 `フ　　　　　そんなことしません
　　　　　　　　　　　　　　〉､　.′　　　　　　 |　　　　　　　＼,＞　　　　料理が下手なだけです
　　　　　　　　　　　　　　 ′ ｀l　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　｀　 ‐--‐ｧ
　　　　　　　　　　　　 {　　￤　　　　､＿__ _ |　　　　　　　　　　　 ∠、　すみませんでした！！
　　　　　　　　　　　　　　　　 !,　-‐ ､　　 __　　！　　　　　　　　　　 _,ノ
　　　　　　　　　　　＼／　／　}　　＝-‐'　　　　　　　　　　　イ
　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ 'く　　ﾉ　　／/／/　＼　　　　　　　　　　厶
　　　　　　　　　　　　 , く　　　　}／〈　　　　　　　丶.　　　　　　　　ノ}-､
　　　　　　　　／　　 ,． ´八　　、_-‐っ　　ｕ　　　｀7　　ｧ‐--‐_彡v′
　　　　　　　　　　／　／}／　　 )､＼　　　　　／　　 /　　 / 　 _,ノ
　　　　　　　／　／／　　　　′　　,`　 -‐　 ´　　　　ｲ　　 .′ _,ノ　　　 i
.　　　　　　／　 ,ﾉイ {　　　　 ,{　　∨ 　 /　｀　、　 '´ 　 l　　ｉ　_,ノ　　.　 -┴
. 　　　 rく　　／　} 同　　／　､　l　　 {　　　　　　 }　 .⊥.ﾉ　／
　　　　 ,ﾉ>-　　　 | |「l　／　　　　)ヘ. _人　　　 , -<⌒´ 　　 }７
　　／　　　　　　 | | ｣　{　　　　　{　　　　 j＼　／　ﾉ　イト-‐' {

舜は大概のことは耐えて見せた。
鞭でシバかれそうになっても、逃げたりはしなかったそうだ。

けど、このままじゃ埒が明かないだろ・・・瞽叟はついに舜に殺意を抱き始めた。

381 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 00:40:27.40 ID:WCuB582o

さすがに殺されようとしていたら…どうすんだろ？

382 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:41:59.85 ID:wXnY8qIo

瞽叟はごっつい棍棒を取り出してきて、今度こそ、舜を殴り殺してしまおうと思った。

.　　　　　　　　　　　 ┌､　　　　　　　　, ｨ
　　　　　　 __　　　　　 | _〉　　　　　,ｨ／　　　　　　　　__
　　　　　｀‐､_ ｀ｰ､_ ､イ,∠‐ァ'┐_､ィ／|__､　-‐‐…_エﾆ -┘
　　　　　　　　>-く _＞'´_＞く-ァ个<^ｙく二-‐…　´
　　　　　　　ﾄく／ /oＸ´_三ﾕ-ﾚへ_>′
　　　　　　／>く.／／_､ィｽ^Yｭ `r化>Jヘ､__
　　　　／／.／ .ｲlＴ　 /　｀弋-くﾊ `rJﾍ　｜　　　　重華・・・今日という今日は覚悟してもらおうか
　　 _.ｨく.∠ィ´ ／ L._>ｧ′　　 Λ_ハヽ　| 　|
　　ﾋ{(／　／ _／_// 　　　＼　 |、 | _>､｣
　　 / _､ィ´ ／／ /　　　　　　ﾄ､ lΛ｀7下、
　　｀´ 　　,ﾑ／／　　　　　　 |｜| Λ`ﾏノ
　　　　 _.ィ>､｣ィ´ 　　　　　　 ⅥΛ　ｌ
　　　_/>､ヽ仂　　　　　　　　　　　 L介｣_|
　／___.┴'^┘　　　　　　　　　　｣=弌
　￣　　　　　　　　　　　　　　ﾚ个､｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ | 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼／

だが、この時ばかりは舜は、

　　　　i　　..:.:　.:.:.:.:/:.:.:.:／:.:.:ィ.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　i　　:.: .:.:.:.:.:/:.:.:.:/::::／ !:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　 i　　　　.:.:.:.:/:.:.:.:/::::/‐-i : :.i:.:.:.:.:.:.:i:.:.:/!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　　i　　　　.:.:.:.:i .:.:./::::/　　i : :.:i.:.:.:.:.:.:i!.:.:i-i:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:
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　.i　　　 :.:.:.:.:.: :/〃　r.´.｀ヾヽ :i :.:.:.:.:.!:.:i　 _i:.:.:.i i:.:.:.:.i:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:
　i　　　 :.:.:.:.:.:./〝　っ:::::::いゝi :.:.:.:.:!:/´,二!:.iゝヽ:.:.:.y:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　i　　i　:.:.:.:.:.:.i 　｀　ゞ__ ノ::::::::: i :.:.:.:/ ィ,r.‐ゝ!ヾ､ヽ:/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:
　.i　 i　 :.:.:.:.:.:!i　　 ″:::::::::::::::　::::ｿ!:.:.i::: っ:::::::::i　ヾ　i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　. i　i!　:.:.:.:.:.:i:.i　　　:::::　　　::::::::::ゝ!::: ゞ　ﾉ　》 !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:　　　ヤバい・・・
　 ∧ !i　:.:.:.:.:.i:.:.i 　　　　 ,　:::::::::::::::::::ﾞヾ´___,...:::::::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　 i::i´ゝi　､:.:.:.i:./ヽ. 　　　ゝ丶::.:::::::::::::::::::￣ﾞ::::::::::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　 f::!　ヽiヽ::.:Y::::i:::ヽ.　　､ｰ- :::::__, っ｀::::::::::::::::;ｨ´:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
　. i- 　 ::::｀｀ヽ:::::i:::::::ヽ. 　｀　ー一　´:::::::::::,〆::;i:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:./.;
　　i　　 ::　 :::::i::::::::ゝ:::::::ヽ.　..:::::::::::::::　-‐:::::::／::i:.:.:.:.:.:.:.:.:..〆ﾚi
　　}ﾞ　　　　::::::ﾞ::::::::::::ゝ::::::｀､ｰ::::::::´::::::: ;:イ´ ∠;.:.:.:.:,:.:.;／:::::::::i
　〈ヽ :.　　　::::::_　-‐::::￣｀ヽ,Y__　二ィ::´:::::::::::∠=ィ´イ:::::::::::::::i/
　　ヽヾ:::..　 :::::ゝ :::::::::::::::::::::〉::::i::::::::::｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　,
　　　ヽ､ヽ:::::..::Cゝ　::::::::::〆:::::::i　::::::::::::::ヽ、:::::::::::::::::::::::::_;: ‐´
　　　　ヽゝ､｀ｰ　ﾝ .:::::／:::::::::::::i ::::::::::::::::::::ゝ:::::::;:　-‐::::::::::::;:∠

その武器を目にするや、後ろも振り返らずに逃げ出した。

383 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:45:06.22 ID:wXnY8qIo

舜は逃げに逃げた。地の果てまで追われたら、銀河の果てまで逃げ続けた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠⌒￣`ヽ＼　　　　　　　　　､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:::::...　:　:　:　ヽ,. -‐ …:‐-　、　｝}
　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::　－:　:￣`ヽ:　:　:　:　:＼/ﾉ._
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ:::::;ィァ'´:　:　:　:　:　:　.　.　:/　:　;　:ヽ::. ヽノ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨／:　:　:　:　:　:　:　:..:.;.:-　:.:／:　.　:　:　r'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ: .:　:　:　: _;.　-‐:´／／ァ'´: .:;　:　}:　:　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　い:.　r＜´::::;.-､:y/／‐く: ／y'_;../ｲ:　. i　＼__,ｨ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠ヽ{｀ﾝi;ィ:{f'ﾊ.ｉ {′仡7Y／／'　|:　;!:|::.　:　:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,.-‐‐};:;辷'　　　ゞ′　 ´,.ﾆﾝ!:./ﾑi::: .:　: :ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　.:/'´Y′i　　　　　　 iﾀ〃込辷':::::;:.. 〈 ^り
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.,. -‐'´⌒ヽ、　 (⌒i> ′/　　　　｀j广¨´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｸ-､__ ＿,,.. -‐… ､_,. 　'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__,∠´￣´　　　　,.　　　　 }　__
　　　　　　　　　　　　　　　　r､"´　　...:.　　　　／　　　　 ,.　|'´ :！
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽス:..:.　　　　　ｒ'-ｧ‐､　　／　 j:::::. : ト,
　　　　　　　　　　　　　　　　 i´:... ＼,.　'/　　__y'...__ .｀¨"⌒i>':::::::::／ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　 |;. - ､ !￤￣´　〈:..;.-‐_＼:..:. :!}:::: : :.r‐′　　 _
　　　　　　　　　　　　　　　　/‐-､:..:|　!　　　 / 〉"´　､y'ァ:´,ゝ-～'　　　／ .ユ、
　　　　　　　　　　　　　 .　'´ 　 ,_)/!　i　　 ,' /　　　　`ヽ /　　　　　／　　―-t
　　　　　　　　　　　　／／　, ／　！！　　i {._ 　　　　｀￣￣￣´　　／⌒'J
　　　　　　　　　　／　　　 , ′　　　';...',　　|　　｀こ_マァ－---‐‐一'''"´
　　　　　　　　　／　　／　　　　〉:.j,.　 l:.....　　￣｀ヽ､
　　　　　　　／　　　／　　　　　　 <:../　‐-l　　:...:....　／V　　　　　　 _,,..　-‐‐￢.
　　　　 _／　　､-‐　"￣..＞ｰ._--　t廴_＿｣‐ｧ､‐‐＜:__、ヽ..___,,.　'"´　 -‐￢y'´:|
　　　 _/´　　／　＼　 ,:..'´:..:..:.r‐'"´￣　　　〉〈､__:..:...　　.:.}ー‐ ´---　　:..:..＿j__:..l
ｒ'´￣　　　,. ´　　 r'ｰ:'´:..:..:..;. '´＼:.　　　　 /:/:.ヽ:. ,､　 r'´－-　_　　.....　...　　　/:.|
!辷ぅｰ　 r′ 　　ヽ:..:..:..／　　　ｉt:..　　／:..i:..:..:.}/　＼!丶　　　　　｀　－　､:../:..:jﾌj
｀¨てゝ- '　　　　　〈:..:／　　　 | iヽィ´:..:..:.|:..:／　　｀ﾌ＼:..　　　　　　/ﾚ':..:..:..:/

なぜ逃げたのか・・・自分の身に危険を感じたからか？

それは、違う。

384 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 00:45:20.63 ID:WCuB582o

あれ？

385 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 00:52:02.49 ID:wXnY8qIo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　,, -‐ 、,, -‐ ゝ‐- ,,, _
　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : : ｀: : : : : : : : : : :｀ヽ、
　　　　　　　　　　　 /:　　　: : :,'　　　　: : : : : : : :｀: - 、
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　 ,','i: : :　　: ;': : :　　　 : : : :ﾊ
　　　　　　　　　　 /: : : : ; : //i!: : : : :i: ﾊ: ; : 　　　　: : :.:}
　　　　　　　　　　　　/: : : : : i /iﾊﾄ',: : : :.i!;'ﾑ: i!: ; : : : : : : :.:.:|
　　　　　　　　　 /: : : : : :ﾘ',xﾘﾊﾍヽ: : :,'　ﾍ:ﾊ:ヽ; : : : : :.:.:.:|
　　　　　　　　　 ,′: : : : ,'　弋ソ　ヽﾏﾘ心ヾ>､i:. : : : :.:.:.:ﾊ
　　　　　　　　　 ,′ : : : :,i　　´¨｀　　　　戈ツ } |:. : : :.:.:.:.:.:.}　　　ああ、逃げ切れて良かった・・・
　　　　　　　　　 {: : : : : :.(i　　　　　、　　　｀　 |:.: : :.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　 l:.: : : :.:.:iﾍ　　　ー　_　　　　　　 |:.: :.:.:.:.:.:.:.:.:|　　　もう少しで父さんを罪人にしてしまうところだったよ
　　　　　　　　　　 ∨:.: :.:.:.:.:.ヽ、　　　 ´　　　　,,r |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　ヽ:.:.:.:.:.:r', -ヽ、　　　　_　イ__|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾘ
　　　　　　　　　　　　ヽﾙﾘ´　　-｀i - ＜　　 l　 {、:.:.:.:.:.:.:.:.ﾘｿ
　　　　　　　　　　　　　ｲ, -　、ノ´}　　　　_...l-ヽ　):.:.:.:.:ソﾚ'
　　　　　　　　　　　　　　　_<´　 l'´　　, ｨ´　　　ゝ、''´'´
　　　　　　　　　　　 _... ＜　ヽ、{　／　　 _.... - '''''＼
　　　　　　　　　r '´　r‐ ´￣｀ヘ,l'´_,, - ≦　　　　　＼
　　　　　　 l　　　∨::::::::::::::::{:::{:::::::::::::::｀''　、　　　　　ヽ

舜は、何よりも、父が罪を犯したことで、人々に爪弾きにされ、
義母や兄弟が肩身の狭い思いをして生きていく事を恐れていた。

瞽叟は舜が逃げてくれたおかげで、何度も舜に救われていたのだ。

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　／　ノ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　| 　（●）（●） |
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）｜　　　　盲目的に親の過ちに従う事など
　　　　　　　　　　　|　　｀ ⌒´ 　 |　　　　　断じて孝ではない
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､　　　親に過ちのある時は、これを避けよ
　　　　　　　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .やらない夫がそう言っていたと、曾参に伝えてくれ
　　　　　　 {:::　　 l　＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　ヽ--､＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"

このやらない夫の方針は、実は、忠に置き換えても同じ事である。
やらない夫は、盲目的に親や主君に仕える事をよしとしなかった。

386 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 01:07:45.45 ID:wXnY8qIo

日本国憲法には、このやらない夫の精神が静かに受け継がれている。

「第７６条　３項　すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、この憲法及び法律にのみ拘束される。」

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　まあ、破門とか言っても、
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　謝ってきたら許すけどな
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　親子仲良くするように言っておけ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫は、盲目的に、何かを尊崇する事を避けようとした人であった。

例えば金銭、例えば法、主君、親・・・この世のあらゆる権威が持つ強制力は、
人が生まれながらに持つ真心から発生する判断力には勝らないと、主張していた人である。

だからこそ、春秋の乱世において画期的であり、多くの信奉者を獲得し、
また、多くの権力者から危険視されても居たのである。

余談だが、曾参はいつの間にやら帰参が適っている。
彼のことについては、また、ずっと先の機会に語るときが来るだろう。

やらない夫で学ぶJKの思想～外伝四話「それはやりすぎだろ・・・JK」おわり

387 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 01:12:25.26 ID:WCuB582o

乙でした。

388 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 01:13:33.27 ID:WT7hCOA0

深夜に楽しませてもらいました！

389 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 01:38:20.57 ID:wXnY8qIo

最後の最後で、憲法を貼り間違えており、えらい手間が掛かりました。

忠や孝は、あくまで、手段です。後にこのスレでも書いていく事になって行きますが、
やらない夫は不忠、無礼のそしりを免れないような事を一杯やっています。
それは、忠であり続ける事や、礼を保ち続ける事が、
どう考えても世のため人のためにならない場合があるということを
やらない夫自身が痛感していたからです。

それは孝という枠組みでも同じです。場合によっては避けて通らねばならないときもあるのです。
産んでもらった恩は一生消えません。育ててもらった恩も一生消えません。
自分に流れる血も、必ず父と母から受け継いだものです。それを否定しても始まりません。

ただ、父や母、兄や姉は間違う事も多々あるのです。間違った事に付き合うことはありません。
自分が自分の代で気づく事が出来た過ちは断った方がいいでしょう。

我らの先祖がサルだった頃は、全て弱肉強食の生存競争だったはずです。
現在にもその名残はありますが、それでも道端で欲しいからといって盗ったり、
美人だからといって犯したり、気に食わないからといって殴ったり、そういうことは出来ないようになっています。

法律があるからではなく、法律が発明される以前に、
原始的な人類の中に、そういうことは止めようという、倫理が芽生えたからだと思います。

それを、作者は人類の良心だと考えています。

人類は進化の過程で、どこかの代で略奪婚の風習を無くし、どこかの代で切り取り強盗の風習を無くして来たのです。
親が過っていたからと言って子が同じ過ちを犯し続ける道理がありません。
ちょっと長すぎますね、例によってアレを貼っておきましょうかwww

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､ --- ､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､-''´　 ‐-' '　 `'‐.､
　　　　　　　　　　　　　/´, ,　　,.r ~`"""~　ヾﾐ､
　　　　　　　　　　　　.,' .〃,' .〃　　　　　　　ヽ.i,
　　　　　　　　　　　　l f　.´ /　　__ 　　　 -z,_」!
　　　　　　　　　　　 .,'.! ,-､_L -ﾆ─ ''''ﾏT￣　「!
　　　　　　　　　　　./ .f　Ｙ. ':,　　　　ﾉ. ヽ､__ノi | 　　　　ウダウダ長文を書いてますが
　　　　　　　　　　　7r | ヽ .,　.` ‐-- '　　 i　　ﾚ　　　　　
　　　　　　　　　　 .l lt ヽ､, |｀''‐'.　　　　`''　,　 .l!　　　　　全部読まなくていいです。
　　　　　　　　　　 .{.{{.li　.| .l　､.__ `弋ﾆﾆブ　 ,j　　　　　
　　　　　　　　　　　~`√l.{ .ヽ, `''-ﾆこ- ､_　　ﾑ～､
　　　　　　　　　　　　/　ヽ＼ `'- ､_　｀`＞≧ﾞ　,.､__`j
　　　　　　　　　　 .,:'ﾞ　　　ヽ.＼　　｀~フ´　　｀`"‐-えｶ''‐-z､
　　　　　　　　,､ィ'"　　　　　ヽ.＼　 ./　　　　｀`'''‐‐{べ'=≠:こｚ-.､
　　　　　,ｨ='''"　　　　　　　　　.ヽ.＼/.　　　　｀`'''' ┤　　`ヽ,　￣｀
　　　　 /　　ヽ　　　　　　　　　　ヽ/　　　　 .ｨＴ'ｱ　j　　　 l!　L_
　　　　i!　　　 .';　　　　　　　　 ,..／　　　　　ﾉ　l .i'''´　　　 .l! i　.':､
　　　〃　 -､　 ':,　　　　　　／ {　　　､__,..く　 ,! l.　　　　　l .!　　.':
　　 ,:'　　　　ヽ　i　　　　　／　　i,　 =　八　ヽ,ﾉ .l　　　　　.| ,!　　 .＼
　　/　　　　　 .ヽj,　　　／　　　　:,　 ./　ヽ,　ﾉ　.|　　　　　.l/　　　　＼今日の投下は以上です。

390 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 01:40:37.53 ID:ErSZdK6o

乙
いろいろ考えさせられるね

391 ：やるお ：2010/02/09(火) 08:58:16.53 ID:8jOvRIAO

乙ですお(´･ω･｀)
シュンの疑問は伝説通りなら何でそんなに家族に嫌われたのかということ（虐待されたり死んだと思った時にはみんな大喜び）や、
ギョウを幽閉して位を奪ったという異説ですお。
古代の書物とかが発掘されたりしたら色々意外なことが分かりそうですおよね。

392 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 17:59:51.87 ID:CPy6MsUo

乙でした
でも確かやらない夫は、盗人の父親を役人に差し出した息子より、同じく盗人の父親を匿った息子のほうを賞賛してましたよね、と
>>1さんに待ち構えられてそうなことを質問をしてみるｗｗ

393 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 18:50:48.63 ID:WCuB582o

中国的道徳として、目上の恥をさらすような真似はしてはいけないとかあったんじゃ？

394 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/09(火) 19:55:53.95 ID:ZTaLwP20

ＢＫとＪＫは凄く仲が悪かったみたいですよね。
家族に苦しめられている者は現代でも逃げ場がありません。
世の中には生きている価値のない人間がいます。

395 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 20:23:45.70 ID:wXnY8qIo

BKと言うのは墨家思想の事ですよね。

実は墨?のエピソードは書き溜めてあります。彼はヤメJKでした。
やらない夫が宋に至った頃、紹介しようと思っています。

　　　　　　　　　 , '´ ￣￣ ` ､
　　　　　　　　　　i　r-ｰ-┬-‐､i
　　　　　　　　　|　|,,＿　＿,{|
　　　　　　　　　　Ｎ| "ﾟ'`　{"ﾟ｀lﾘ　　　模擬攻城戦をやらないか？
　　　　　　　　ﾄ.i 　 ,__''_　 !
　　　　　　　　／i/ l＼ー .ｲ|､
　　　　,.､-　￣/ 　|　ｌ　￣ / |　|` ┬-､
　　 /　ヽ.　/ 　　ト-` ､ノ- |　 l　　l　ヽ.
　　/　　　 ∨ 　　　l 　　|!　 | 　｀>　|　　i
　 /　　　　 |｀二^>　ｌ.　　|　 |　＜＿_,|　　|
＿|　　　　 |.|-<　　　＼ i　/　,イ_＿__!／＼
　 .|　　　　　{.|　 ` - ､ ,.---ｧ^!　| 　　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣l
＿_{ 　　＿__|└―ｰ／　￣´ |ヽ |＿__ﾉ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|
　　｝／ -=　ヽ__ - 'ヽ　 -‐　,r'ﾞ　　　l　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
＿_fﾞ/／￣￣　　　　　＿　-'　　　　 |＿＿＿＿＿ ,. - ￣　＼＿＿__|
　　| |　　- ￣　　　／　　　| 　　 _　|￣￣￣￣／　　　　　　＼　￣|
＿__`＼＿＿　／　　　　＿l -￣　 l＿＿_　／　　　, /　　　　ヽi＿__.|
￣￣￣　　　 |　　　 _ 二 =〒￣　｝￣／　　　　　l |　　　　　　!￣￣|
＿＿＿＿＿__l　　　　　　 -ヾ￣　　l／　　　　　　l|　　　　　 |＿＿_|

　　　　　　　　　 ,. -､
　　　　　　　 ,r ',久　!
　　　　　　／r'´.:: l　 !
　　　　 ,y' ,r' .::::::: l　 i
　　　 , ", ' .::::::::::::. l　 l_
　　 / 〃.::::::::: ,..- ┴ｰ`ヾ｀丶、
　 / /´.::::::: ,.v"　　　　　　　　｀ヽ,　　　　　　うおッ汚ねぇ
　i ./ .::::: ／.j　　　　　　　　　 ,.ヘy　　　　　ええい、化け物か　　
　l ! .:::: /　.:l　　　　　　　　　　 r､ヾil,
　ll .:::: i　 .:::!　　　　　　　　　　　`ヾ　〕　　　モンスターカード「帯甲剣士」が雲梯の前でリザーブだ　
　li ::::: !　::: l, .....　　　　　　　　　 _,. ,-< 　 ,.._　　　_,..､
　 l ::::. l　　ヽ＿ ::::::..　　　 _,.ィﾆ '/ i:.. ＼! ,' `ヽ/, - l
　 li ::::. l　 ,r',- ､｀ヽ :::::..-'-─ ┐　 i ィ'´　 _,y'"　　 ,!
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スパロボに出て来る竜王機、虎王機を開発したお二人の
楽しいシミュレーションゲームのお話です。

396 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/09(火) 20:30:27.62 ID:8jOvRIAO

お願いします(´･ω･｀)
家族が嫌で反家族委員会とかを作りたくなってしまっています。

397 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 20:39:19.28 ID:mYo1ZSIo

>>395
史上最古？のシミュレーションゲームktkr
その時を楽しみにして居ります

398 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/09(火) 21:07:55.71 ID:B7WJByso

>>392
あと韓非子ネタもあるね…詳しくはネタバレになるかも知れないから自重
でも、韓非子のは実話かどうか怪しい気もするけど

>>395
ヤメJKといえば呉起もいますね♪
こちらは曾参らしい理由で逸話として好きだなぁ

399 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 21:12:18.11 ID:wXnY8qIo

文字化け修正＝墨翟

>>391
三皇五帝の時代は良く判りませんね。
一家一門主義の王朝と言う考え方では王朝には相当しないようですが、
三皇と五帝と言う二つの政治形態があったとする説。
三皇五帝合わせて八つの王朝が存在したとする説。
日本で言うところの欠史八代のような物で考慮に値しない説。
テキストとして残っているのが聖王伝説しかないので、

>>392
それは、やらない夫が衛に行った頃に紹介できると思います。

>>393
曾参がやらない夫に怒られたのも、
父親に恥をかかせる結果になったことが大きいと思いますね。

>>394
墨子はありとあらゆる思想と相容れませんでしたね。平和主義とも違います。
ガンダム史上最もファンから遠い存在だったラクス・クライン派、ソレスタル・ビーイングに近いですね。

ところで逃げ場が無い、生きて価値が無いというのは、穏やかではないですね・・・
代償に関わらず後ろ盾の無い人間は、社会に出ると多くの辛抱を強いられますけれども、
それでも出世した人はたくさんいます。早く家庭から独立なさる事を期待します。

家族がなぜ悪かったのか、その理由がわかっているなら、
貴方が家庭を作るときは、それさえしないようにすれば、概ね家族というのは良い物だと思いますが・・・

400 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/09(火) 21:26:09.65 ID:wXnY8qIo

>>396
どういう形になるにせよ、そういうものを作ってみるのも一つの手だと思います。
相手が血を分けた家族であるなら戦う事はお勧めできません。
何かしら、そういうことを発散できる場を作りだす事も、最悪の道を避けて通る方法の一つかと思います。

>>397
リアルに碁の考案者は墨子だと言う説もあります。
作者は竜王機を発掘しに中国へ行くのが夢です。
共産党に渡すととんでもない事になりますからね。

>>398
呉起、西門豹は紹介したいですね。
曾参、子夏のあたりはAA的に困る心配が無いですから・・・

401 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/10(水) 09:00:20.39 ID:BIxqMgAO

>>399
暴力的で頭のおかしい兄弟と傲慢で話を聞かない両親なのです。
兄弟は仕事も辞めてしまい、まだ馬鹿みたいなことを言っているしどうしようもありません。
自分に似たら生きているのが苦しくて、奴に似たら暴力的に育つなら子孫を残すべきではないと考えてしまいます。
僕は誰も愛せないし、信じられないから、本当は早く消えたいのです(´･ω･｀)

402 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/10(水) 12:22:49.50 ID:BIxqMgAO

五帝からの話が漫画でもＡＡでもあったら読んでみたいです。

403 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/10(水) 22:29:56.89 ID:7DyEJQMo

>>401
貴方と同じように考えて、子孫を残さないことを選んだおっさんです。
でもね、家族を放棄したからといって、消えるべきなんて理屈はないですよ。
孝なんてゴミ箱に放り捨てて、私は公共に尽くす事を選び、今は公務員として働いています。

貴方も家族以外に尽くすなり、自分のためだけに生きるなりすれば良いんですよ。

404 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/10(水) 23:11:31.33 ID:7kDQrXko

個人的な話はほどほどにしてくれ

405 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/10(水) 23:58:34.35 ID:vMb0Vnoo

やっとやらない夫が活躍する回だよ！

やらない夫で学ぶJKの思想～第９話「こんな事するとは思えないだろ・・・JK」

やらない夫の武力、胆力、知力・・・その全てが、祝其の地で超新星爆発を起こす。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　_／　　　＼　　　　　定公様、お下がりくださいッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　 |　　　　_,,,､,へ＿＿　＿＿ _
　　　　─二ニニ＝＝＿＿＿＿　　＿r ､.＿（__人__）　　　 |＿_,, -::::::::::::::::::::::::::三三三二三二ニニﾆ── ─ ‐
　　　　　　　＝＝ニニ二二三三三::::::::::::::::::::::（｀⌒ ´ 　　　　|:::＜:::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;三三三三二三三二二─
　　　　　　　　　　　￣￣￣＝＝≡三:::::::::::::::::∧　　　　　　　j :､::::;＞:::::::::::::::::::ﾞー---ｧ　　＿＿──＿_￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　──ニニ::::::::::::::::ヽ.　　　　　 /|　＼７::::::::::::::::::::::::::::::::（　　￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　--　 ----─ニニニ￣ヽ. 　　 ,小!　　＼;;;;;::::::::::::::::;:;;;;ﾉ;;;）__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿＿＿＿　｀ーｧ'＜≦ZZＺＺΖΖΖΖΖ/_/ / ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　─‐　──　/:::|:i:::::::|::::;ﾍ:::il::i|:l:i|!　　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:|:::::::::i::::;iく　ﾞi;:lll!::::|||!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i::::::i::::::|;ｨi|liﾘ　　l::ii|:i:lil!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ-|--イｉlliil/　　　|||:||:|:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞｰ!´　　　　ll:::i||:|!
　
間違いなく最強のJK・やらない夫。

　　　　　／￣￣＼
　　　　／　　　 _ノ　＼
　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　｜　　　　（__人__）
　　　 |　　　　　|r┬| .}
　　　 | 　　　　 |　| | }
　　 ,..-'ヽ　　　　｀ﾆﾆ }
　 ./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノﾞ
　/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f"　、　　　ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ　　　＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r'　　 `　､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、　ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ

この時、まさに彼は生きた伝説となった・・・

金曜十時投下開始します。おたのしみに・・・

406 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/11(木) 00:18:43.65 ID:QnJfr0so

>>401
参考にならないと思いますが聞いてください。

家族の問題は家族以外に解決は出来ません。
作者の信条として、友人にどのような酷い親兄弟や妻子がいても、
私は直接、友人の態度に対して注意することはあっても、
友人に向かって「お前の親兄弟(あるいは妻子)はひどいやつだ」とは
言わない事にしています。
どんな酷い家族でも他人からそれを指摘されたら悔しいからです。
作者としては、貴方が変わることを期待するしかありません。

あるいは家族に見切りをつけ、外に出るかです。
それで万事解決とは思えませんが、
敢えて苦しみの中に身を投じることは、それに価値を見出せないのであれば、
しないほうが賢明だと思います。

>>402
そういえば五帝伝説のコミカライズって見たことがありませんね。
諸星大二郎さんならやってそうなものですが、
歴史を知りたい段階では彼の作品を見ることは進められません。
それを言ったらこのスレも同じ事なんですけれど・・・・

>>403
そういう人も居ていいと思います。
公共に尽くしたという業績が残れば、
子を成したほど直接的ではないにしろ生きた証が残せるはずです。

>>404
思想的なテーマを扱う以上、こういう書き込みのあることは覚悟しております。
ほどほどならばいいと思います。

それでは金曜十時をお楽しみに・・・

407 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/12(金) 19:10:36.21 ID:gpA.9LgP

まあJKをはじめ昔の家族主義は、家を飛び出しても
一人で生きていくのは難しいという時代が背景にあると思うんだ
がまんしつつも、なんとか共存していくしかない、と

家族なんだから愛があって当然だ、みたいな現代の精神主義的な
議論とは違うんだろう

現代でも一人暮らしは効率は悪いのだから、今後さらに貧困や福祉
の削減が続くと、むしろ経済の要請から「孝」が復活すると言う目も

408 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/12(金) 19:29:33.16 ID:HGdxMxko

こんな感じの時代かな　ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1265559660/

409 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 22:16:10.02 ID:us.h0Awo

遅れてすみません、十一時からの投下になります。

>>407
それは確かですね。
今以上に独立した一個人の就職や結婚が難しい時代でありました。

「孝」がどこから発生するかを問題にし始めたのは孟子で、
彼が「孝」は人間が本来持つ自然発生的な徳目だと説きました。
「性善説」に繋がる話です。

本当のところ「孝」は、家族が仲良く暮らすための辛抱だと思います。

>>408
日本に生まれてよかった・・・

410 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/12(金) 22:42:18.74 ID:iZrLPx60

私は生きていることが苦しくて死ぬことばかり考えています(´・ω・｀)
生まれて来なければ良かった、子孫を残すという負の連鎖は断ち切るべき、
この考えは間違えているでしょうか(´・ω・｀)

411 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/12(金) 22:48:17.66 ID:HGdxMxko

人生相談系のスレのほうがあってる気はするな

412 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/12(金) 22:50:09.16 ID:iZrLPx60

中国には人間そのものを絶滅させる思想や生きていることが苦しみという思想は生まれなかったのですよね(´・ω・｀)

413 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:04:38.47 ID:us.h0Awo

やらない夫で学ぶJKの思想

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
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　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　　　／7´￣´｀ゝ　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|　　　　〈 /-／￣￣＼　　　　|　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　　|　　　|// ／　　ヽ_　　＼　　|　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　　|　　　l　,.|　　　（ ●）（●）　　|　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　─┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿〃〃〃-､　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　　　　　　　　　　　　　　　／　　´´´＼「
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　ヽ、　　　　|　　（__人__）　　　　　 |
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 / 　　　　　　　ヽ、　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /　　　　　　　　　　　l 　　　　 |　 |　 '､＿ |＼__／　｀'l
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　＿ | |　　　　　　 l
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　,| |　　　　　　 l
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿ ||　　　　　　 l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～第９話「こんな事するとは思えないだろ・・・JK」

414 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:08:50.99 ID:us.h0Awo

>>412自分の知る限り、人間そのものを絶滅させる思想は小説やゲームにしか登場しません。

斉が晋への攻略に失敗し、兵を引き上げた事は、
魯にとっても大きなニュースとなって伝えられた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
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: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
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: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　,,.. -ｰ'"　　　　　　　　　　　　　　　゛ヽ.,
　　　　　　 ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　 ,/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,
.　　　　／l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　゛、
　　　 /　　　.＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'.,
　　　,'　　　　　＞- .,　　　　 .|＼　.,　　　　　　　　　　　　　　　',　　　　　　斉の連合軍が晋に敗れた
　／,　　　　　/　　　＼　　　 '､ヽ.ヽ＼　 .,　　　　　　　　　　　＼　　　　　今、斉軍は疲弊しているはずだ
. /.イ　　　　　|　　　　　＼　　 |.　ヽヽヽ .|ヽ　　　　　　.　　　　　　ヽ､..,,
' 　 |/|　　　　',　　　　　　゛>.,　;=＝V￣ヽ|　}　　　　　 |　　　　　　　;;ｰ''""今こそ、晋と連携して斉を討つべきではないか
.　　| .|　　　　　＼.＿　　　　"ヽ |／彳ヾ'''７ｰ |　,　　　　|ヽ,　　　　　　ヽ,
　　　 |　　　　___､ゝ_,　　　　　 VK∠::::ﾉノ"　.| /|　　 .　|　｝　　　　　　　ヽ,
.　　　 '､　　　ヽπ"T'ヽ　　　　　　　　　　　　//./.　　　ﾚ.ﾉ　　　,,　　　　　'､
　　　　＼.　　ヾゞ'"‐''　l　　　　　　　　　　/'"/'"|.　　　ﾚ　　　　ヽ;‐- - - ゝ
　　　　　　＼ __. ゛゜＞　/　　　　　　　　　　　　　/　　　/　　ヽ､.,_　ヽ､
　　　　　　　　　|"',　　丶　　　　　　　　　＿＿/,,,.... ∠ -‐――‐t‐- ヽ.,
　　　　　　　　　| .,':.,　　　`　　＿_　　　.く　　　..::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　|∧|,＼　　‐'"゛　　　　　　.|　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
.　　　　　　　　 /　'| ,>.,゛ヽ､　゛゛　　　　 ,..:'l　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　／:::::＼|::::＼　　　,,.: '"　|　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　／...:::::::::::::゜::::::::゛:'':"＼　　 |　　:::::::::::::::::::::::::::／￣""'' -..,,
.　　　　　　　く　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>　 |　　:::::::::::::::::::::／::::　　　　 ::::::::::::ヽ

色めき立ったのは、魯の主戦派である。

415 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:12:39.22 ID:us.h0Awo

魯は斉によって国境の要塞、鄆城を奪われたままだった。
魯は、常に、これを奪還する機会を狙っていたのだ。

　　　　　　　　　　　　　　´￣｀ﾞ`ヾ;.､
　　　　　　､------＝=ﾆ‐:;;----.､'､:､
　　　　　　　 `,.ﾆ-'''"￣:::::::::::｀￣:::::::`::ヽ
　　　　　　,..:':::::::::::::::::::::::::::::;､:::::::::::::::::::::::`ヽ､
　　　／;:':::::::::::::::::::::::::::::;';;;i:::::;::::::::::::::::::::::ヾヽ.
　　　 /'／;::::::::::::::::::::::;::::::/'"'i::::;::::;::;:::::::::::::::::ヽ`ヽ
　　　／ '/:::::::::::::::::::::;ｨ:::/　　|:::;!:/:ﾉ|::;i::::::::::::ヽ'.､　　　斉が失敗したのは敵対する魯をはさんで
　_,ｨ'-'´/::::::::::::::::::::::/;|::/,,,_　,!::|rｲ,,''!:i,,!:l::::;::::::;'i｀`　　晋までノコノコ出かけていったからだ
''"´　,.ｲ::::::::;:::::::::::;:::|,ｨ!:ﾄiﾐ　 l:ﾉ　ﾍィｿ〉;::ノ:::::::ﾄ;i　　　
　　／/:::;i:::::':;::::::::ﾄ;:l-`|‐'　 /' ､　 '　ノｨ:::::::::;::| '!　　　衛がこちらになびかなければ
　　　,',!::|'!:;:::::ヽ:::::ヾヽ.`　　　　l　　'"/:::;ｨ:/i'i::|　　　　晋の援軍があっても同じ繰り返しになるのではないか
　　　l|';:| |:,!ヽ::::`r:､ヽ,ヽ､　 ,. -'‐-　/／/'ｨ' |/
　　　　`ｿ/　）::ﾄ;:|､ゝ`ヽ　　　 '"　　r='-'-;
　　　ノ´ ノ::-(ヽi､`:^ヽ.- .､ ......　‐'!|,ｲ｀|
　　　　　 '´　　　ヾ,-ヽi:ヽ　　　　　 !k〈　 !
　　　　　　　　　　ヾ､　｀ヽ　　　　 i| ｿ,.-'─‐''' ￣￣￣￣￣￣`ヽ
　　　　　　　　　　　ヾ､　 ,〉 r─‐〃'´　　　　r‐--- ､.　　　　 /　ヽ
　　　　　　　　　　　,. -ヽ/ 'l | 　　　　　　　　ﾉ　　　　　ヽ.　　/　　　ヽ
　　　　　　　　 ,. ‐´　　ハ　| |　／'i　　　／　　　　　　ヽ　 l　　　　 l

　　　　　　　　　　　ｊ::::::::: .: .: ..::: ..::::::::::::::::::::::､::::::::::::`‐-;;;;ヽ､;:',
　　　　　　　　　　　ｌ:/::;::::: .:::: .::::::::::::;ィ::;::l::::ｌ::ヽ;:::::::::::.. :::::｀ﾞ`ヾ､
　　　　　　　　　　　i{::ｒ'1:.::::..:::::::::::／/:/l::l;::::ﾄ;::',丶:::::::::..:::::::::::::! `
　　　　　　　　　　　 `{i ｌ:::::::::::::;∠_/:/__ ｌ:ｌ'､::',';::',　>､::::::::::::::::i::!　その通りです
　　　　　　　　　　　　∨::: : .::::{_ｚ/うミ､｀ｌ:ｌ´';::i ';:iﾆ;ﾆヽ:::::::::ｌ::ｊﾘ
　　　　　　　　　　　　ｊ:/: . :::::::',┴―' ｀ヾ　';:! ﾘー‐'-〉::::::;i/　　確かに、攻めるとすれば、今をおいて他にありません
　　　　　　　　　　　〃l;l::: : ::::i::'､　　　　 {`　　　 /:::::::;'　　　　好機は好機ですが、魯軍もなかなか再編が進んでいません
　　　　　　　　　　　´　l' l:l:.:. :::lヽヽ　　　　 , 　　／:::::::::{
　　　　　　　　　　_,.-‐''´l:ﾊ::::::lﾞヽ｀`　　--‐-　　フ"´:::;i:ｌ::!　　　　もしも攻略に失敗したら、たちまち攻守が逆転しますね
　　　　　 _,.　-‐'´　　　　` ヽ:::', ヽﾞヽ､　￣ ,.‐ 7:;ｲ:::::/ｊ:バ
　　_,.-‐'´　　　　　　　　　　 `ヾ､〈ﾐ /77T´　ノ´ ｊ::／｀‐- ､
,.-'´　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､」」」/　　　　'"´　　　　 ` ー,､
-､　　　　　　　　_,. -‐ﾍ　　　　　　/　ｌ　　　　ｒ‐- ､　　　　　　/ .}

しかし、斉は強国なのは間違いない。
魯の国内はやっと立ち直りかけたばかりである。

戦いを始めるのは博打が過ぎていた。

416 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:15:08.71 ID:us.h0Awo

ここで、やらない夫は大臣として発言の機会を得た。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　司空やらない夫が申し上げます
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　景公は先の戦いで、一兵卒のために礼を尽くされました
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　景公の士人を愛する態度は上古の聖天子を凌ぎまする　　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　景公は敗れはしましたが、大きなものを得ています
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　戦いは避けるべきでありましょう
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,................._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-''"´::::::::::::::::::::::::｀ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'´:::;;:::-‐;;＝=‐:::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　, ' ..::;::'´,.-::'´::::::::: : :::::::::::::::: :. . . .ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 / . .:〈__:(:::::::/:::::: . .: ::::: ::::　:::. . . :. :::',
　　　　　　　　　　　　　 /.:: .::: . . ｀`:/::l:::: .:.::l:. : . : :.　. ::..:::::::::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　ｊ:::.::/..:..::::/::/!:::l:::.:::l:::';:..: :. : :. :..::::::::ｌ::::::!　　　　　大きなものを得た、だと？
　　　　　　　　　　　　　 l://::::::::://!ｌ l::i:ﾄ;:::::l::::';::::::::::ｌ::::::::::::::|:::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　 '{;{　:::::::l/-lﾄ､!!ｌl ヽ::ｌヽiヽ::::::}::::::::::::::ｌ:::::!　　　　それはなんだ
　　　　　　　　　　　　　 l:トｌ::l::::{ヽﾉ_`l! l〈,_｀ｌ__ヽ_ヽ/::::::::::::i:ｌ:::i;ｌ
　　　　　　　　　　　　　　ﾞ`ﾉ!:';:::ﾄ　　,　　 ´辷-ｊﾞﾐ､ｊ:::::::::::ｊ:;l:;ィハ
　　　　　　　　　　　　　　'´/:::ﾊ:ﾄ.　､　　　　￣／:::::::::ノｊヾ
　　　　　　　　　　　　 ∧/　ヽヽ _ゝ､　　 ‐ｱ::::::::／ /　丶
　　　　　　　　　　 // ,－‐ｒｒﾍ, -, }　__／::::::／／　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 l l ﾉ ‐１〉〉〉,∪}l !l,ｲ::／／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　ｒ１l/　ヽ{ﾉ‐'ノ' ｒ'´ ゝｊ‐"‐''´　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 l ∨　　 } '´　ノ. ／　!　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 __lノ　　　ﾉ, ィ７／　　 l　　　,－ー､　　　　　　　 __ 丶
　　　　　　　　　　ｒ'´‐ゝ--‐''´ｒ''ｒ''l/　　　 / ,.　'´　　　丶　　　_ - '´　　 }
　　　　　　　/ 　　　　 / / /　　　　''´　　　　　　　 }　／　　　　　 /
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　　　　　　　 /　　　　　 {　l .l　　　 ./＿＿__/　　　ヽ　　/ ゝニﾌノ

417 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:16:36.62 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（ ●）（●）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　一言で申し上げるならば「人心」でございます
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　これより斉の兵士たちは、我先にと命を投げ出して戦うでしょう
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　　それに、まともに当たるのは賢明とはいえません
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
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;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

　　　　　　　/::.::::::::::::::;i:::::::., ...　.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　/ .:::::::::::::::::::::7'´~ `ヽ::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　/ .: :::: ::::::i:::::/　　　　　ヽ::::::::l;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　,'.::/:::: i :::.:|::::i 　　　　　　 ';:::::iﾄ;::::::::::i:::i:::i:::::::/::::::::::l
　　　　 i:::;ｲ:: .::l :: ::|;:::{　　　　　　　 ';:::il l:::::::;ｲ::ｊ:;l:::::/;::::::::::::|
　　　　 l::{ l:::.::::|:. :::!'､::ヽ;=-z: ､　　　!/!_}::∠//;/}::ｲ::l:::::::::::::!
　　　　ヽ! ';::::::';:: ::!､Kﾞｲ;ラj''ﾄ､　　　　ｲ/ィ'ラ;升/;::/::::::::::::::!　　　　それも一理あるが・・・
　　　　　｀　ヽ::ヽ:::ヾ､｀ゞー''　　　　　　　｀￣´´/:/:::::::::::::::::{
　　　　　　　　ﾌ:ト-ヽヽ,_　　　　　i ::::::::　　　 /;ｲ::i:::::;::::::::i:::ヽ　　　　どの道、我らは斉とは雌雄を決さねば収まらぬ
　　　　　　　 /ｨ;:::::::ヽ`-　　　　　,　　　　　 /´//i:::::i:::::;::::ト;:::',　　　つまり魯は斉に一度は勝ってみせねばならんのだ
　　　　　　　 ´ ﾘ;:::i::::::ﾄ､　　　　 __;..,__　　　　 !',ｲ::::::l::::::i::::', `ヽ
　　　　　　　　　ﾍ:l::::::!;＞､　　´ ＿｀　　／i　j:;:::::ﾊ:::::ﾄ､::!　　　　　とすれば今回ほどの好機を見逃す手は無かろう
　　　　　　　　　　〉';::::',　　ト､　　　　／　 | /7::::/ｲ::::l ヽ!
　　　　　　　　　　 ', ヽ:::',　　i 　 ` ー　'´　　　l r'i:::/　∧j
　　　　　　　　　　 ',　ﾄ､`､,ノ　　　　　　　　　 7 ﾚ' 　 L
　　　　　　　　　_,..-ﾍ　', Yi　　　　　　　　　 /　　　 /　｀ ‐- ､_
　　　　_　-‐ '´　　　∧　ヽ｀ ‐ ､　　　　　　ノ　　／　　　　　　　｀
_ .-‐'´　　　　　　　´　｀ヽ､ヽ　　｀ ‐- =ｧ'´
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ`}　　　く

418 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:17:15.00 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　斉が敗戦を機に疲弊している事を好機というならば
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　それはもう一つの道の好機でもあります
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　皆さまは斉の景公と宰相・晏嬰について
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　どのように評価されておりますか？
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ー-..,,_
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ''"￣￣￣｀ヽ＼
　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀ヽ
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
.　　　　ｌ　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　!　　　　　|　　　　　　　　　!　　ｌ　｜　　　　｜　　　　　　}
　　　　ｊ　　　｜　　　　　　　　ｌ　　ｌ|　　 !　　　,　　　/　　　　　　 ,'
　　　 / 　　　｜　　　　　　　　ｌヽ　ｌ_'､　ﾄ,　　 !　　 /!　／　　　ｌ　!
　　　/　　　　　ｌ　　　　　　　 |　ｌ　∨‐弍､'､ヽ　｜　/ﾃィヽ　　 / ｌ!｜
.　　/　　　　　　ｌ　　　　　　　 '､　ｌｒｒ=ラテド｀ヽ｜./ﾃｌ/｀ !　 /　/ '′　まあ、無能ではないな
　 //　　　　　　ｌ　,ｌ　　　　　　　ヽｌ｀､_ビシ‐　　',/|/ゞイ　ｌ.／　/
.　ｊｲ　　　　　　 !　ｌ!　　　　　　　　ヾ'､　￣　　 ::::::::::.ヽ｜　′ ､ !　　　　それゆえ敵に回すと恐ろしい
　　{＿　　　､　ｌハ　　　　　　＼　＼　　　　　　　　｀,'　　ヽ |{
　　　　ヽ､　ｌ!　ｌｌ　 ',　　　　　　　ヽ　丶　　　　　 _ ,. '　　　　ヾ′
.　　　　　 ∨ヽ､ヽ　＼　　　　　　　ヾヽ ',　　 ‐＝ｒ'ー..,,__　　　丶
　　　　　　　　　￣＞､ ',｀丶､　　　　ヽ　　　　 7´―――＼　　　',
　　　　　　　　　／{/　ヽ!　　｀''‐- ､　､ヽ＿_ノヽ　　　　┌ゝ､　　!
　　　　　　　　/　　ヽ　　　　　　　∧ヾ'､ヽｌ　　 ',　ｌ￣￣｀,　 ', ｌ.{＼
　　　　＿＿ノ ! 　　＼　　　　　　/,　!　｀ヾ'､!　　 ',　ｌ　　　ｌ　ｌﾊ|　丶
―‐'"´,.-‐''"｀ヾ'､　　　　＼　　　 /　!　!　　｀∧　　',　ー―‐',　′′　ヽ､
　 ,.-'´　　　　　｀ヾ'､　　　　｀ヽ　 {　ｌ　ｌ　　 /　ｌ　　',　　　　　!　　　　　　 ',

419 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:18:02.50 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-―― '"￣´￣｀''-､
　　　　　　　　　　　　　　　　,.-‐'´:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　ｒ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.'､:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ:.:.:.::.､:.:.:.:.:.:.:.:ｌ!:.ヽ:.:.:.ヽ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　 ,.―ゝ､'､:.:.:.ヽ:､:.:.:.:.:.ｌｌ:.:.ｌ:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:;,‐､ヽ:.:.ｌ:.:ｌ!:.:.ｌ､:!ｌ:.:ｌ_ｌ:.:./!:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.､.:.:.:.ｌ
　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.__ｌ:.:./｀|:.:.ｌ:.:|ｌ:.:.ｌｊ‐ｌ/'´ｌ/`!:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:.ｌ.:.:.:.|
　　　　　　　　　　 /:.:／:.:.:.:.ﾄ、ｌ.:// ｌ:./ ﾗｔｒ'ラ`ﾄ/:.:.:.:ｌ:.:.:.:|:.:.:.ｌ::.:.:.!　　　無能どころか当代きってのお人好しと
.　　　　　　　　　 /／;ｲ:.:.:.:.lヾ､_|/'′　　　ゞ‐'"/:.:./:.:ｌ:.:.:.:ト､:.ｌ:.::.:ｌ　　　当代きっての賢臣のコンビだろう
　　　　　　　　　/'´:,ｲ:.:.:.:.|:.K"ラヾ　　　　　　〃:.／:.:./:.:.:.ｌ}ｌ |:.ｌ:.:.:.ｌ
.　　　　　　　　/:.／ .ｌ:.:.:.:.:ｌ:.:Kゞ'".::::::　　　　 /:〃:.:.:/:.:.:.:/_ノ:.ｌ.:.:.:.ｌ　　　晏嬰の如き補佐がついている以上、
　　　　　　　 /'´　.　ｌ:.:ハ:.ｌ:.:!　ヽ　　　　　/イ:.:.:../:.:..:./!:.:.:./:.:.:ｌ:.ｌ　　　景公はあれくらいの馬鹿でちょうどいい
　　　　　　　　　　　　ヾ!./:.ｌ:.:.'､　　 ,＝‐'"　 /:.:.イ:./:.:/_ｊ:.:./ｌ:.:.:.:|:.ｌ
　　　　　　　　　　　　　ｌ:./ｌ:./:.:＼　 '"´　　/／/´/:/　ｌ:/ .ｌ:.:ｌ:.ﾙ'　
　　　　　　　　　　　　　ｌ′ゞ:.:.:.__,ヽ､　,..-/'´　　/'´　　ｌ'　ｌ:./ｌ'￣|
　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:／|:.;,-'"´_,,..-――‐-､　　　　　　　 {
.　　　　　　　　　　　　　 /:.／　ｒ' _,.='ﾆニニﾆ=-､　　｀''ー――-､ｌ
　　　　　　　　　　　　　/'´　　　ﾚ',.､'´　　　　　｀ヽ｀ヽ　　　　　ヽｌﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　//　　　　　　　　　｀ヽヽ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　_,..//　　　　　　　　　　　　ヽヽ　　　　　ﾄ､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿ヾヽ､ヽ､
　　　　　　　　　　　　,.-‐''´::.::.::.::.::.::.::.:￣　ヾ､ｌi!
　　　　　　　　　 ,.-'´::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ヾ､
　　　　　　　　　〃::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::::.:::.::.::.::.::.::.::.::.＼
　　　　　　　／/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::::.:::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ
　　　　　　〃::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ﾊ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ｌ
　　　　　　　/ｲ::.::.::.::.::.::ｌ::.::.::ｌ::.::/　|::.:::ｌ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ｌ
.　　　　　　　/::/::.::.::ｌ::.:ﾊ::.:,ｲ::./ 　ｌ::.:ｌ!i::.::.::.::.::.::.::.::.:ｌﾄ､　　　　まあ、嘘をついても仕方ない
.　　　　　　/::/::ｌ::.::.ｌ::.:代:六::.ｌ　　ｌ::仆ｌ::./::.::.::.::.::.::.:ｌヾ､
　　　　　　/イ::.::ｌ::.::.ヾ､'Tﾗドｌ::ｌ　　/:/イ!:勹ｌ::.::.::.::.::.:ｌ　　　　　気宇壮大な理想を持つ主君と
　　　　　 '´ ヽ::ﾊ:::､::ヽヾ－'ｌ::ｌ　 /ノ-ヾ‐' ｸ::.::.::.::./ｌ!　　　　　堅固な実務派が揃っているのだ
　　　　　　　　ﾞ! ヽ:ﾊ:ﾄ｀　　｀ｌ:::'´　　　 /::.::.::.::ｨ/　　　　　　
　　　　　　　　　　｀ｌ:!ヽ､　　__' ___　　 -'イ:::ｨｌ/ i　　　　　　　何年か後は恐ろしい事になるかも知れん
　　　　　　　　　　　ヾ　ヾﾄ､　ー　　　_,-'=ｌi´ i　　　　　　　　すでに、恐ろしい事になっているのかもな
　　　　　　　　　　　　　　　!ﾞヽ､__ ,.-‐'‐''"´ｌi
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　ﾄｌ | ｌｆ　　　　ｌ
.　　　　＿_,.----‐‐‐'´￣ヾ､ｌ.ｌ | ｌﾚ　_,.-'´`ｰ--.._
.　ｒ‐‐''´:::::::::::::::::::::＿:::::::::::::::｀L|_ｌ_,‐'´::::::::::::::::::::::::｀`ｰ--.._
　ｌ!::::::::::::::,.､-‐‐''´　 |:::::::::,.-'´　ヽ､:::::::::::::::::/ー､_::::::::::::::::::`ｰ--..__
　ｌﾞ､:::::::／　　　　　　ｌ:::／　　　　　＼::::::::::/　　　｀ー､:::::::::::::::::::;‐'ｌ

420 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:18:43.40 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　ならばこそ絶好の好機です。この辺りで我らの方から
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　斉を攻めないと表明してはいかがでございましょうか
　　　　　　　　|　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　戦わずして決着がつくのでは
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

　　　　　　　　　　,ｲ.: ::/:::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　 ,.-''"::{:::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　／.: . :: .::ヽ::';:::::::::::::::::::::::::::.. . :. ＼
.　　　　 /:::: .: .: .::::::::;:``:::::::::::::.. ::::. . :::::. . .. ヽ
　　　　 /::::::: .: .:::::::::/:;i::i;:::i;ヽ:::::::: ､::::::.::::::. :::::::',
　　　　 l:::::::::::::::::::::;ｲ:ハ::i;:::';;:ト､::::::ヽ:::::::::::::::::::::l
　　　 l::::::::/::/::::/_l:!､_ ';:',:::',ﾞ､､＞､::';::::::::::::::::::!
　　　 l:::::/:::::|::::/ｚl|ミ､　';',';::',ヽ ,:ニゝヽ:::::|:::::l:ｊ　　　我らの方から講和を請うというのか・・・
　　　　 ';:_l::::::::|::/ ｒ;うヽ｀　';',';:', ' ｆフヽ｀ﾘ:::;:::::l/
　　　　　{ l:::::::∨　'､_ノ　　｀`ヾ､ヽ-''_, ,':::::::/!　　　　いや、つまりこの場合は・・・
　　　　ヽ!:::::::::ヽ－‐''"　　 ,　　￣~"/:::::ノ::l
　　　　　 |:::::::::::､ヽ　　　　 ,　　　 ,／;:::::;:::i;:l
　　　　　　|ｲ:;:::::::::',ヾ、　　 ,.::::､ _,:ﾆ-''ｱ::;::::/l;ｌ
　　　　　 l:ﾄ;::::ト;:ヽ､　　ﾞ'ニ''′,ｨ７:;ｨ::::;' . ﾘ
　　　　　　　ﾘヽ::',「ヾ,ﾆ;ヽ､　 ,. ';=彳/:::/
　　　　　　　　　ヽ',l 　ﾄ､丶｀「ｒ'"　 l/::; '
　　　　　　　　　＿」　ゝ7 | | !く{　{ｊィ､＿
　　＿,,.. -‐''"￣　　丶､ヽ{｜| !l/ ノ　　　　｀''ー-　,,._
''"~　　　　　　　　　　　丶､Ll」／　　　　　　　　　　　｀''ー- ,._

421 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:21:16.89 ID:us.h0Awo

　　／￣￣＼
　／　　ノ　ヽ､＼
. |　　（●）（●）|
. |　　　（＿人_）│　　　さよう、今ならば、
　| 　　｀ ⌒´　 |　　　わが国が斉に恩を売る形となります
　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/　　　景公、晏嬰がそれを理解できぬほどの暗愚でしょうか
　　ヽ　　　　/
　　　.> 　　　<
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

やらない夫は、かねてより、魯のような小国が隣国と戦い続ける愚を懸念していた。
どこかで機会があれば、講和して、国づくりに全力を注げる体制を整えたいと考えていた。

だが、これにはもちろん、いくつか乗り越えなければならない障害がある。

　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐: ´:￣:￣: ヽ._
　　　　　　　　　　　　　／: : ;: ‐ : : : : : : : : : :｀丶
　　　　　　　　　　　／: : .／: : : : : : : : : : : : :＼ . ＼
　　　　　　　　　　〃: .:.:/:: : : : : : : : : : : : : : : :　:.:.:.. ヽ
　　　　　　　 /.:　.:.:.:! :. :　: : :　　 : :、: : : : : : :.:.:.:.: l
　　　　　　　 /./　 .:.:.:l..:..　!　　 :..　　ヽ :..: : l : :.:.:.:.:.|　　　だが、それでは国境の要塞は
　　　　　　　　 l〃.:　: !　l:. ヽ.ヽ:..　:ヽ:::...　:ヽヽ:.:l.:.:,-､:.:!　　　戻ってはこないぞ
　　　　　　　　ハ..:...:.:!:. :ﾄ:.､:ヽ:ﾄ､:.. :ﾄ＼:.:.:.:.:l:.!..::l.:ﾄ　lﾉ
　　　　　　　　　　ゝ､:.ヽ:.:l_ヽ＼ヽ＼L＞≦、!:.:.:.:lﾊノ､　　　　　あれが奪われたままでは
　　　　　　　　　 //..:.,ｲ:.:.:Y7こj ヽ　　 ┴'ク:ィ:.:.:.:.:クｲ　　　　魯は手も足も出ぬ
　　　　　　　　 !:l{:./ ﾉ/:.:ヽ￣　 j　　　／7　 ; ‐_´イ/
　　　　　　　　　 lハV//:　:.:＼　ヽ＿　　/:　ｲ !ｲ:.:.:./_, ､
　　　　　　　　,　-‐　７/!　ハl:.｀丶.、｀ j:.　.ﾉ !,ゝ／:....:.. ｰ- ､
　　　　　　　　|　 ...::::l/::|:. !::::ヽ＼:.ﾘ｀Tl:.／ /／::::::::::::::::::...　　＼
　　　　　　　　| .::::::::::::::::l:.:|:::::::::｀くヽ __ l_,.-'::::::::::::::::::::::::::::::::...　　｀ヽ
　　　　　　　　ヽ::::::::／　ヽヽ:::::::::::::ヽj:::::::::::::::::::::／l::::::::::::::::::::::　　　|
　　　　　　　　　ヽl´l:.:..:.:.:..:｀l:::::::/l::::::::／/::::::／:.:.:.:!:::::::::::::::::::／.... /
　　　　　　　　 /.::j..:.:.:.:::..:.:./::／ j:::::/:.:./::／..:..:.: ..:{:::::::::::::::::.....::::: /

その最大のものが、かつて昭公が亡命した事で失われた
鄆城であったことは言うまでもない。

422 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:24:15.10 ID:us.h0Awo

　　 ,.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　,!:::::::::::;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 /:::::::::::;;;;;;;;;;;;;ニ;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　,'::::::::::::;;;;;;;;/´　　｀'､:::::::::::::::'i'､::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　|::::::::::::::/`'　　　　　ヽ::::;:::::::::i,,.i::i;::|'､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　それでは何の意味も無い
　!::::::::::::::l　　　　　　　ヽ|,!:::::::|;,,!:!'l| ヽ;､::::::::::::::::::::::::::::::::::､ヽ、
　':;:::::::::::::|　　　　　　〉',ｨ;!::|!ﾉﾘ !'　 i|ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ'､　　　何のために我々が戦ってきたというのだ
　　!:::::::::::ヾ,､､ゝ, i　_,,.:'ｨﾉ`ｰﾘ'´ '　　　 !　ヽ:::::::::::::::::::::::::::;:::i　　　　ここで退いては百年の禍根を遺すことになる
　　'::::i::::::::::弋ﾞt;_､ヾ'"　´　ﾉ　　　　　　　ﾊ:::i::::::::::;::::::;::::|､:!
　　ヽ';ヽ、､:::`ｰ'",,i_　　　　　　　　　　　 / 'l:i:|';:;:::::!;:::::i::::! !|
.　　　ヾ､ヽ;:::::::`.='!、　　　　　　　/ ,. -!|,|i､::|､:::::ヾl　'
　　　　　`　!::::::::ヽ､ｰ-_ _,._;.ｸ`　　　　,.'／,. '　　!|::! '〉ﾊ::'、
　　　　　　　!:::i､::::::::`ヽ､´-ｰ　　　 ,."／　　　　 '´ |/　ヾ､
　　　　　　　ヽ:l ヽ::::::::::::i､ヽ、　 ,.／'´/,! ,　　　　　 '　　,. ゝ、
　　　　　　ヽ､ヽ､:::::::i ヽ:::!''^､',ヽ,'　|/,.ｨ　　　　,. -'"
　　　　　　　　　ヾ､　`ヽ､ヽ、`ソ'ヾ, !'7/／　　,. '
　　　　　　　　　　　　 ,>''´　　 !, ! !'　 ,／

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　　戦っていれば更なる禍根が増えていくばかりです
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　斉は未だに亡きお父上を逆賊と吹聴しております
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　この機会に講和を成立させ、お父上の汚名を雪ぎなされ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫は、説得の目標を季孫斯一人に絞っていた。
斉と魯が争い続ければ、季孫意如は逆賊呼ばわりされたままになるのである。

それは人の子として耐えがたい屈辱であろう。やらない夫はそこに望みを掛けていた。

423 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:25:50.88 ID:us.h0Awo

しかし、季孫斯は、私情を挟まなかった。

　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::＼:::ｒ――――-;;:::__:::::丶､;;:::::::::::ヽ
　　　　　,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::￣`―｀ﾆ;:､:::::',
　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:;::::;:::;::::､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`::',
　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｲ:/{::::!:::ヽ:::ヽ､:::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::!
.　　　　 ';::::::::;|::::::::::::::::::::; 'メ、 ';::iﾞ;::::',ヽ:ヽ＼:＼:::::::::::::::::::::::::::;:|
.　　　　　 ';:::/ |::::::::::::::::/ /__ヽ＼;:',ヽ::ヽヽヽ／ヾヽ;:::::::::::::::::::;::';!
　　　　　　ヽ{ {ｌ::::::l::::::::∨"7う｀ﾐ､ヾ, ヽ::', ヽlｒ''うT`ヾ:::::::::::::::::i:::}　　　せめて・・・講和の前に
　　　　　　　ヽｊ:::::::|::::::::::',　ゞー' `　ヽ　ヾ',　ゞー'‐ /::::::::::::|:::i!::|　　　　鄆城だけは奪還しておきたい
　　　　　　　 /ｨ:i::::i:::::::::､ヽ　　　　 .::::::　　`　　　/:::::::::::::::i:::ｊﾘ
　　　　　　 i:ﾊ:::i:::::::::ヾヽ'､　　　 :::::: '　　　　ノ;ィ:::::::::;::::l/　　　　　　あそこを斉が抑えたままでは我らは喉元に
　　　　　　　 i!　ヾ::::::::lヾ､｀`　　　 __'_　　　´／:::::;:::ﾊ:::ｊ　　　　　　　　刃を突きつけられているようなものです
　　　　　　　　　　　ヽ;::::',ヽ＼　　 '´ - ｀　 , ｲ::;:::::/ｊ/　l/
　　　　　　　　　　 |ヽヽ｀ヽ丶､　　　,.､'７　７:／　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　__,ｒ'"｀{　　　　ﾄ､｀i｀ｒ７,ィハ_ '´
＿＿＿_,,..―''´　　　　＼　　ﾉｒ'. |.｜| }〈 l　　`－‐,,.._
　　　　　　　　　　　　　　｀丶､`　|. | | '／　　　　　　　￣｀ー－ ,,.__

　　　　　　　 /:.:.:./:.:.:.ｌ:.:.:.ｌ:.:.:ｌ:.:.:.:.:{.:.:.:.:ｌ　　　ｌ:.ｌ:.:.:.:ｌ:.ｌ;.:.:..:.:|:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:.:.､ヽ.
　　　　　　/:.:.:.:./:.:.:.:ヽ､:.:ｌ:.:.ｌ:.:.:.:.:,!:.:.:.:ｌ　　　ｌ:ｌ!:.:.:.ﾄ;,ｌヽ.:.:ﾊ:.:.|:.:.:.:.:.:.:ヽヽ､':.､
　　　　　 /: ..:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:､ｌ!ハ:.:.:ハ:.:.:.'､　　 iハ:.:.ｌナﾆｌ/ミｌ/!:.:./:.:|:.:､:.ヽ｀''‐
　　　　　/:.:: :.:ﾊ:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:| ｌﾆ弌ﾆミヽ:.ヽ　 ´　,ｌ:.:/ｲ´ﾉｒ､）ｌﾄ|:.:/:.:.:ｌ.:.:.ｌ:.:.|
　　　　 /:.:.:.:/　ｌ:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.ヾてノ‐イ｀ヽ:.'､　　ｌ:./-ゞ―'-''/:./:.:.:/ｌ:.:.ﾊ:.:ｌ　　　だが・・・晋国の援軍でもなければ
　　　　ｌ:.:.:./　　!:.:.:|:.:.:.:.:.:ヽ:.ゝゞ‐'"´　　｀ヾ'､ /'　　　　　/イ:.:.:./:.:!:.ｌ. ｌ:/　　　鄆城は落とせまい
　　　　ｌ:.:./　　ｌ:.:./:.:.:.:.:ヽ:.｀,ヾ､　　　　 '　　　　　　　　/:.:,イ:.:./::ｌ　′　　　
　　　　ヽ:.!　　ｌ:.ハ:.:.:.:.:.｀ｌヽ:ヽ.　　　　　　丶　　　　　　/イ／:.:./l:.ｌ　　　　　　　以前、一時的にしろ鄆城を
　　　　　 `ヾ､〃　〉/:.;,;.:.:ヽゞヾ'､_　　　　,..=..‐-..､　ｒ-､　/:.:.;,;.:ｌ　ｌ:!　　　　　　取り返せたのは、魯人同士の戦いだったからだ
　　　　　　　／　　 {ﾊ:.:ハ:.ｌ:.:ｌ:.ヽ　　　　 '´ -―　　　ｌト､｀ヽ,ハ:!　′
　　　　　　　　　　　´ヽ'､　ヾﾊ:.ハヽ､　　　　　　　　　ｌ | /!｀ヽ｀)′　　　　　　　　　迷将・陽貨も今は居らぬしな
　　　　　　　　　　　　｀ヽく <ｌ:!　ｌ:.バヽ､　　　　　／.ｌ !糸　 |´
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ'､｀ｌ/　ヽ　｀''ー-‐'"　ｌｌﾚ' ,.┴ｧ
　　　　　　　　　＿＿,,,.........ヽ∨￣｀ヾ、　ｒ―-､　〈ｿ‐'"´　｀''ー―――-
　　　　　　,.-‐'"´　　　　　　,.､'´ ,.'￣/ｌ‐i　｜　　￣　　　　　　_,./
　　　　／　　　　　　 ,.--､.{　　￣￣ヽヽｆ''´ｌ　　　 ,.イ　　　ｒ'´　レ-､
　　　 /｀ヽ　　　,.‐‐､/　/´.ﾉ　｀''ー―く　|　ｌ　　／ /　　　　!　　　　　｀''ー‐

424 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:28:06.52 ID:us.h0Awo

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ　　　やらない夫、晋へ赴き、
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　　援軍を請えるか？
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´
　　　　　__,,,...-‐''´　　　　　　　　ヽ'､ヽｌｌ!_,,.‐''´
　　 ,.‐''´　　　　　　＿＿＿　　　　｀／|　　　　　 ,,,,,......＿

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　季孫斯さま・・・
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　何事も機会と言うものがあります
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　斉を叩くおつもりであれば、国夏の退却時に叩くべきでした
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　今、巡ってきておるのは、講和への機会です　　　　
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

やらない夫も、これについては譲らなかった。
耐えがたきを耐えてまで続けるほど、戦争に意味はないはずである。
それがやらない夫の信念だった。

425 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:28:52.01 ID:us.h0Awo

　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ー-..,,_
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　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀ヽ
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
.　　　　ｌ　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　!　　　　　|　　　　　　　　　!　　ｌ　｜　　　　｜　　　　　　}
　　　　ｊ　　　｜　　　　　　　　ｌ　　ｌ|　　 !　　　,　　　/　　　　　　 ,'
　　　 / 　　　｜　　　　　　　　ｌヽ　ｌ_'､　ﾄ,　　 !　　 /!　／　　　ｌ　!
　　　/　　　　　ｌ　　　　　　　 |　ｌ　∨‐弍､'､ヽ　｜　/ﾃィヽ　　 / ｌ!｜
.　　/　　　　　　ｌ　　　　　　　 '､　ｌｒｒ=ラテド｀ヽ｜./ﾃｌ/｀ !　 /　/ '′　　是が非でも講和を成らせたいか
　 //　　　　　　ｌ　,ｌ　　　　　　　ヽｌ｀､_ビシ‐　　',/|/ゞイ　ｌ.／　/　　　　　やらない夫・・・
.　ｊｲ　　　　　　 !　ｌ!　　　　　　　　ヾ'､　￣　　 ::::::::::.ヽ｜　′ ､ !
　　{＿　　　､　ｌハ　　　　　　＼　＼　　　　　　　　｀,'　　ヽ |{　　　　　　そういえば中都では、ずいぶん兵役を
　　　　ヽ､　ｌ!　ｌｌ　 ',　　　　　　　ヽ　丶　　　　　 _ ,. '　　　　ヾ′　　　　　免除してやって居るそうな・・・
.　　　　　 ∨ヽ､ヽ　＼　　　　　　　ヾヽ ',　　 ‐＝ｒ'ー..,,__　　　丶
　　　　　　　　　￣＞､ ',｀丶､　　　　ヽ　　　　 7´―――＼　　　',　　　　また戦いとなれば、貴公のところから
　　　　　　　　　／{/　ヽ!　　｀''‐- ､　､ヽ＿_ノヽ　　　　┌ゝ､　　!　　　　兵は出せぬのであろう？
　　　　　　　　/　　ヽ　　　　　　　∧ヾ'､ヽｌ　　 ',　ｌ￣￣｀,　 ', ｌ.{＼
　　　　＿＿ノ ! 　　＼　　　　　　/,　!　｀ヾ'､!　　 ',　ｌ　　　ｌ　ｌﾊ|　丶
―‐'"´,.-‐''"｀ヾ'､　　　　＼　　　 /　!　!　　｀∧　　',　ー―‐',　′′　ヽ､
　 ,.-'´　　　　　｀ヾ'､　　　　｀ヽ　 {　ｌ　ｌ　　 /　ｌ　　',　　　　　!　　　　　　 ',

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　魯の軍法は知っております
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　中都の規模ならば千の兵を出さなければ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　私の首が飛びまする
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

426 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:29:18.55 ID:us.h0Awo

　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ー-..,,_
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ''"￣￣￣｀ヽ＼
　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀ヽ
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
.　　　　ｌ　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　!　　　　　|　　　　　　　　　!　　ｌ　｜　　　　｜　　　　　　}
　　　　ｊ　　　｜　　　　　　　　ｌ　　ｌ|　　 !　　　,　　　/　　　　　　 ,'
　　　 / 　　　｜　　　　　　　　ｌヽ　ｌ_'､　ﾄ,　　 !　　 /!　／　　　ｌ　!
　　　/　　　　　ｌ　　　　　　　 |　ｌ　∨‐弍､'､ヽ　｜　/ﾃィヽ　　 / ｌ!｜
.　　/　　　　　　ｌ　　　　　　　 '､　ｌｒｒ=ラテド｀ヽ｜./ﾃｌ/｀ !　 /　/ '′　　だから・・・
　 //　　　　　　ｌ　,ｌ　　　　　　　ヽｌ｀､_ビシ‐　　',/|/ゞイ　ｌ.／　/
.　ｊｲ　　　　　　 !　ｌ!　　　　　　　　ヾ'､　￣　　 ::::::::::.ヽ｜　′ ､ !　　　　それが出せぬから
　　{＿　　　､　ｌハ　　　　　　＼　＼　　　　　　　　｀,'　　ヽ |{　　　　　戦いに反対しているのであろう
　　　　ヽ､　ｌ!　ｌｌ　 ',　　　　　　　ヽ　丶　　　　　 _ ,. '　　　　ヾ′
.　　　　　 ∨ヽ､ヽ　＼　　　　　　　ヾヽ ',　　 ‐＝ｒ'ー..,,__　　　丶
　　　　　　　　　￣＞､ ',｀丶､　　　　ヽ　　　　 7´―――＼　　　',
　　　　　　　　　／{/　ヽ!　　｀''‐- ､　､ヽ＿_ノヽ　　　　┌ゝ､　　!
　　　　　　　　/　　ヽ　　　　　　　∧ヾ'､ヽｌ　　 ',　ｌ￣￣｀,　 ', ｌ.{＼
　　　　＿＿ノ ! 　　＼　　　　　　/,　!　｀ヾ'､!　　 ',　ｌ　　　ｌ　ｌﾊ|　丶
―‐'"´,.-‐''"｀ヾ'､　　　　＼　　　 /　!　!　　｀∧　　',　ー―‐',　′′　ヽ､
　 ,.-'´　　　　　｀ヾ'､　　　　｀ヽ　 {　ｌ　ｌ　　 /　ｌ　　',　　　　　!　　　　　　 ',

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　私とて、魯の臣であります
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　軍法はお守りいたします
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

427 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:31:36.00 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐: ´:￣:￣: ヽ._
　　　　　　　　　　　　　／: : ;: ‐ : : : : : : : : : :｀丶
　　　　　　　　　　　／: : .／: : : : : : : : : : : : :＼ . ＼
　　　　　　　　　　〃: .:.:/:: : : : : : : : : : : : : : : :　:.:.:.. ヽ
　　　　　　　 /.:　.:.:.:! :. :　: : :　　 : :、: : : : : : :.:.:.:.: l
　　　　　　　 /./　 .:.:.:l..:..　!　　 :..　　ヽ :..: : l : :.:.:.:.:.|
　　　　　　　　 l〃.:　: !　l:. ヽ.ヽ:..　:ヽ:::...　:ヽヽ:.:l.:.:,-､:.:!
　　　　　　　　ハ..:...:.:!:. :ﾄ:.､:ヽ:ﾄ､:.. :ﾄ＼:.:.:.:.:l:.!..::l.:ﾄ　lﾉ　　　もうよい、戦う前から臣の首を飛ばすようでは
　　　　　　　　　　ゝ､:.ヽ:.:l_ヽ＼ヽ＼L＞≦、!:.:.:.:lﾊノ､　　　　　戦にならぬ・・・確かに我が軍は疲弊している
　　　　　　　　　 //..:.,ｲ:.:.:Y7こj ヽ　　 ┴'ク:ィ:.:.:.:.:クｲ
　　　　　　　　 !:l{:./ ﾉ/:.:ヽ￣　 j　　　／7　 ; ‐_´イ/　　　　　斉と講和・・・斉と講和か・・・
　　　　　　　　　 lハV//:　:.:＼　ヽ＿　　/:　ｲ !ｲ:.:.:./_, ､
　　　　　　　　,　-‐　７/!　ハl:.｀丶.、｀ j:.　.ﾉ !,ゝ／:....:.. ｰ- ､
　　　　　　　　|　 ...::::l/::|:. !::::ヽ＼:.ﾘ｀Tl:.／ /／::::::::::::::::::...　　＼
　　　　　　　　| .::::::::::::::::l:.:|:::::::::｀くヽ __ l_,.-'::::::::::::::::::::::::::::::::...　　｀ヽ
　　　　　　　　ヽ::::::::／　ヽヽ:::::::::::::ヽj:::::::::::::::::::::／l::::::::::::::::::::::　　　|
　　　　　　　　　ヽl´l:.:..:.:.:..:｀l:::::::/l::::::::／/::::::／:.:.:.:!:::::::::::::::::::／.... /
　　　　　　　　 /.::j..:.:.:.:::..:.:./::／ j:::::/:.:./::／..:..:.: ..:{:::::::::::::::::.....::::: /
　　　　　　 /-く:..:..:.:.:...:./ｲ:.:.:.:l:::/:...::／＿＿l.:.:.:.:!::::::::::::::::　__ /
　　　　　 rー'　　 l:..:.:.:....:.:.:/､:.:.:l/.....::.:.:.|　　 /:.: ..:.:|:::::::::::::／イl|
　　　　　 j　　　, -ヽ:.:.:...:.:.j::::ゝ:....:.:.:.:.:.:.j‐　 7..:.:.:.:.:.ヽ::: ::/　 V l!
　　　　　 j　　/　　 ::＼:.:.:l／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｰr‐'...:.: .:...:..:.ヽ: ヽ７:V

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　講和がなれば魯斉両国は兄弟同然
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　鄆城の如き要塞は不要ということになります
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　講和の条件として、鄆城の規模を縮小させるくらいのことは
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　飲ませられると思いますが・・・
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

これはやらない夫の何の根拠もない嘘であった。
だが、それでも戦争をやめることは意味があると、やらない夫は思ったのである。

428 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:36:03.05 ID:us.h0Awo

最大の懸念は鄆城である。
それを解決する道筋さえ付けば、季孫斯とていたずらに兵を進めることはしたくはない。

　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ/　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　／｀　､ヾ;-､　＼　　　丶　　　ヾ'､
　　　　　　　　　　　　　 / /　ｌ　ト､ヽ｀>､　ヽ　　　　ヽ　　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　 ∨ｨ　l ﾄ,'、｀メｨｌﾃｆﾐ,　',　　　ﾞｒ､　　　',　　　ふむ、たとえ奪回が不可能であっても
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ !　'ﾘ_ヽヽ　ゞ''"　｀/ ,ｨ　ヽヾ　　､ゝ　　その条件だけは、絶対に飲ませなければならん
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　'ｆﾃ｀ヾ　　　 / / ｌ　　ﾄ, !　　､ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　 >､K　　　　　ノ'´　ｌ　!　 ! ﾘ　､/｀`　　　できるのか
　　　　　　　　　　　 _..,,　,.-'´　 ',　,::.　　　　　　/ ﾊ　 ! /"´
　　　　　　　　　　 , ' ヽ<　､ _ ､　ヽ`　　　　 _,./ノ　ｌ　,ｹ
　　　　　　　 , '　　　｀'' ーくi｀'''｀､__,,.<_,,..=´＝-ｌ/´7
　　　　　　　　／　　　　　　　／　　　「| 「ｒｨ　　　　　ｌ_
　　　　　 __,／　　　　　　／‐;-‐―― ｌｌｌｆﾗ　　 __,. -''"｀''－..,,__
　　　　／ ´　　　　_,,..- ｆ_／ /　　　　　ｊｊ」,,.. -‐'´　　　　　　　　／｀ヽ
　　　/　　　　　　　　／　　／７　　／　|　　　　,.---‐┐　 ,　'　　　ｌ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　やってやれないことはありません
　.　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　.　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　 _,／(　｀'　､ _ﾞT
　　　　　　　　ノ.ヽ｀ヽ.　ヽ｀ヽﾑ　｀
　　 _..　-‐ ´ 　ヽ　　＼　　l;;::ヽ
/´　　　　　　　　ヽ　　　ハ/｀ｧﾍヽ
. : .　　　　　　　　　｀ー/ 　ヽ|:. ﾍ＼､_
, : : . ＼　　　　　　　ヽ　　　　ヽ:::. ' ＜. ヽ
l: : : : .　ヽ: .　　　　　　ヽ　　　ﾍ:::. l　^l　|
!: : 　　　ヽ: : : : 　　　　ヽ　　　ﾍ:: l　 .! .|
´: : :　　　 ': : :　　　　　　＼　　ﾍ:l　 |　|
: : 　　　／イ: .　　　　　　　',　　 l|　.!　l
:　　／ /: : : : : : . .　　　　　　 ',　　 }　.!　|

参議は一決した。
こうして魯は大きな外交転換をすることになる。

昭公亡命以来、十七年続いた戦いに終止符を打ち、斉と講和をするのである。

429 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:40:12.82 ID:us.h0Awo

講和を求める使者が斉に到着した。景公はすぐさま朝議を参集する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_⌒_)　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_⌒_)
(⌒_⌒_⌒_)　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿A_
　　　　　　　　　　　　　　　／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　- ￣::::A:::／::: ::::⌒:::￣::
　　　　　　　　　　　　　　　￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)　　　　　　　　　ノ:::::: :::::::::: / ::::::::: ::: :::::::: :::: ::
　　　　＿__　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／::::::: ::::　:: ::（::A:::　:|| ::::::::::::::::::::::
　　　 .| |　 |　　　　　　　　 .￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／::::::: ＿:::::::::＿:::）:: ::A| ||:::::::::::::::::::::::
＿＿　.| |　_|　　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　 i,_,i　　　　　　　　　　　　　||..,..□.[].‡....‡.口.||￣|§／／＼／／＼|　|.|　| |目[]□[]□
　＿|目／／＼ ../＼＼|￣| ￣|＼／|￣r-i￣|..|=|　i,_,i＿-i￣|,-一'ｒ‐''‐,/＼＼|￣|/ i |.----､|／／＼／＼＼|口|　 |　|￣|　＿|口|
／／＼ |　| 口|　 |＿ | l　|￣|　 |／＼|.|三iｺ|　| |=|　|=|.iｺ|　 /FF/＾|EE'|／＼＼‡/　l　||￣￣| |　| 口|＿|＿|田l　／／＼　／＼＼[]
~~＼＿／／＼　　／＼＼　__／|＼／|.|/~|　|...| |=|　|=||　|...||FF|E.|EEE||＿〔〕| |/　 l　 |__.||￣￣|　／＼＼　＿ |　| 田 |＿|　／＼＼
..田 |　 |/////// |＿〔〕| |／／＼／／＼　／＼＼r-i￣|／|FF|E.|／￣／＼‡./ 　.l 　 |　||　　 | |／＼＼／＼＼§／／＼ |　|　l＼
／／＼.|　　　|／￣／＼ |　| 田 ||/////// |＿〔〕| |r-i￣||／￣／＼.|　| 田 |./　　 l 　 |　||　　 | || 田 ||　| 田 |目|[]|□[]□|§‡目目
|　| 田 |／／＼／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|￣|§§|田／　／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／／＼__／　／:::::::|
|　| 口／　／::::::::::::::|
￣|／　／::::::::::::::::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~

　　　　　　　　 /__/　 /　 /　 '　　l 　　 , 　 ',＼ヽ　ヽヽ
　　　　　　　／´_/　 / .／!　 !　　 ! 　　 ',.　 l .:.l`|　 .:ト､',
　　　　　　/ ／ ,'　 /.:./　 |　 !',　　',　　　 l　 :|..:.|.:|　 .:ﾄ、＼
　　　　　　∨／|　 :!.:/￣｀ト､:! ',　.:.:',　 , 斗‐┼┼|　 .:|､＼　〉
　　　　　　/＼_｣　.:ｌ:,'　　 ! .:.|ヽ',　.:.l∨　.:| :l.:|.:.:|.:|　 .:| ＼У
　　　　　 ,'　 / ,| .:.:!{　　　ヽ:{.　ヽ、', ＼.:|:ﾉ/／l |　 .:|＿_〉|　　　　魯が講和を求めてきたわ
　　　　　,　 / ,ハ .:.',　_,,.___,,二　　｀｀二,,＿.,,_ノ.:|　 .:|　|､ヾ
　　　　　!: / // ,l＼ヽ ´¨¨´　　 ' 　　　｀¨¨｀ノ:,' .:.:.,'!　!:＼＼　　あたしが一兵卒に行った礼に痛く感動したそうよ
　　　　　|:.ｌ　ｌ l { !.:.:.＼、　　 l二二二'､　　　　 / .:.:./:|　|.:l.:|ｌ　}　　徳ってのはこういうことを言うのかしらね
　　　　｜ﾄ､j｜`!.:.:.:Λ｀　　　',　　　 /　　　　 ' .:.:./.: |　|.:l.:|| /
　　　　　|:.|　Ｎ.:ｌ:|:.:.:.ｌ:|.:＼　　ヽ.__／　　 ,. / .:.:/ .:. レ': l.:|｀　　　みんな、魯を許してやる？
　　　　　',:!　|.:l.:l:|:.:.:.ｌ:|:.:.l:个､　　　　 ,.ィ'´:/ .:.:/.:.:.: /.:.　j.:|
　　　　　ヾ　',.',.!:', .:.l:|.:.:{: ｌ／|｀ー‐ '´　卜/, .:./.:.:.:, '.:.:　/}.:!
　　　　　　＼ヽヽ.＼:{＞'´ /ﾉ　　　　_／/／.:.／.:.:.　/ 〃
　　　　　, ｰ厂￣´＼｀ヽ.　,' 　　　　　__／´/／＼:. ／／
　　　　/ 　 |_,. -‐ ￣`ヽ rァｒ--`‐──'‐‐-r ,　　｀￢ｰ､
　　 /___.,ィ´　　　　ヽ､._ ヽ　　　　　　　 ./ /′　　　　｢ヽ
ァ‐／ /　　　　　　　　＼_ノ!　　　　　　ｌ / 　　　　　 |　 ',
　/ 　 {　　　　　　　 `ヽ､ .}!ヽ!　　　　　 /V 　　　　　 !　　',、
　!　　ヽ　　　　　　＼　Y | 　` r====r'´　　　　　　　 /　　 !＼

430 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:42:07.94 ID:us.h0Awo

いち早く発言したのは晏嬰である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _._.,,.､.-.ｰ.-..､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＜´:::::::::::::::::::::::::::::`ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::/::::::ヾ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 /／::::::/::::/＼!＼_＼::::i:::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 /´/:.:l::::ﾚﾍ!　ヽ／__＼::::l::::::::::::i:::::::::｝
　　　　　　　　　　　　　　　!l:l::l::へヾ｀´ﾆfｿゝ ∨::::::::l:::!::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　 |:::ﾚﾍ f_)）　　　　　　ﾚﾍｿﾍ::!::::::!　　　　　　　景公、お前はどうなんだ？ということだ
　　　　　　　　　　　　　　ﾚﾍﾊ　く　　　　　　　　|/ )ソ!:::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　｀　　　　　　　　､／/:::/ﾘ　　　　　　　こんなもん、いちいち臣下が口を挟むような事じゃない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　- - ､　　　 ′|/:::／　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　_　´　　ﾉ:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ､ ´　　　　　∨_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,∧　 __,,､､＜´　〉､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/∨) /∧　　　/::::::i:::ヽ._
　　　　　　　　　　　　 _ ,,､-ｰ／ !/ヘﾍ/ソ∧　　/:::::::::l:::::::::::｀:ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　,´:::::::::::::く::::::::/ヽ(⌒ｿ´´ヽ／::::::::::::::!:::::::::::::::::::ゝヽ.
　　　　　　　　　　　/::｛::::::::::::::::＞:i 　 l7i　　　/:::::＼:::／::/:::／::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　,'::::::i::::::::::／::::::l　 /;;;;l　　/::::::::::::::〉:::::/／::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　 /:::;::::∨:::::l::::::::::i　/;;;;;;l.　/::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　/::::ヽ:::::〉:::::l:::::::::l /;;;;;;;;l. /:::::::::::／;;;;;i:::i::::::::::;;;;::::::::::::::>

　　　　　　　　/　　//　 / 　／／|　｜　　　ﾍ　　　　＼
　　　　　 /　　//　 /　　/　/　｜　|　　　|　　ﾊ　　､.ヽ　ヽ
　　　　　　　i　　 |/|　 |　　/|_,ム‐-!- .|　　　|　　　 |　　|　l.　！
　　　　　　　|.　　　_',　|　 /´V ___　V　|＼　｜　　 |　　|　|　　|
　　　　　　　|　　 /　〉 !､. | r'ﾇ:::::::}ヽヽ.!:::::＼|｀t-、 |　　|　ﾄ.　 |
　　　　　　　| 　〈.　| ｀　ﾄl　 {:::::::/ ::::::::::::::::_,..-､',. /　 ./ ./｜/
　　　　　　　|　　｀‐|. 　 |::::::::ｰ-'::::::::::::::::::::/::::::ｹV　／ ./　.|/
　　　　　　　|　　　 |.　！::::::::::::::::::::::::::::::::{:::::/　ﾑィ　／　　　　　あう・・・
　　　　　　　|. |　　 !　　 ',::::::::::::::::::　..,　　｀　,〈. /ィ
　　　　　 /　|　　 |　　　', :::::::: 　　　　 _ノヽ｀ｰ∟.
.　　　　 /　 .|　　 |　　　ヽ＼:::: 　 :::::.r ´　__ ｀__┐ l
　　　　／　　/　　,r１　|　　 ',　｀下､_　| 　ヽｿ__ ｀ｰ∟
　　／　　　/　／　Ｖ |　　　 ',　　ヽ＼｀!　　 l〈/ __｀　　}
　　　　　　ム＜　　　ヽﾄ.　　　 L. -─-ヽ＼.　| V ,､｀　 ∧
　　　　r,ﾆ　._｀ヽ＼　　ヽ　　 }‐　　二..',　ヽ.| ｀-ｿ　ﾊ }
　　　ｒ'´　　　＼＼＼.　　 ',.　ﾑ‐'´　　　|　　|ヽ /　　/　ヽ
　　　|　　　　＼＼＼　 |　∧ 　　　 |　　| ∧　　ハ.　 ',

晏嬰は群臣に先立って、反対意見が飛び出すことを防いでしまった。

431 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:44:21.58 ID:us.h0Awo

景公の腹は決まっていた。斉はいずれ晋や楚と覇を争わねばならない。

魯を味方につけておく必要があったのである。

:.:.:.|:.:.:.:.:./ /:.:/ {　　r‐ |:.:.:.:| :/: :ｌ:.:.:./≧´:.:.:.:.:.:.:.＼／/　 /: : :.:/: :.:.:.:.:.:ｉ:.ﾊ
:.:.:.|:.:.:.:./ / :/ 八ヽ.　 |:.:.:.:ﾚ':.:.:.!:.:./:.:.:.:.:＿:.　　　´Ⅹ　 /: : ／ｉ:.:.:.:.:.:.:ｌ!:.:.ｌ
:.:.:.|:.: :〈_/ :/　/ :ヽ. ｰ､|:.:.:.:.:.ｉ: .:ｌ :/´￣　　ﾄ／ ´ 　ヽ' :／ムｌ: :.:.:.:.:ハ:.:ｌ
:.:.:.|:.:.ｉ.:.:.:. :ｉ　ｉ:.:.:.ｉﾊ. _ !:.:.:.:.:.|: :l :ｉ　　　　ヾ..､　　／　´ ,.':.:.:.:.ｌ: : .:.:/　 !:.!
:.:.:.|:.:.|:.:.:.:.:.|　 |:.:.:.| :ｉ:.ｉｌ:.:.:.:.:.ｌ: :|:.l　　　　　ヾ:!　　 ..: ／}: ｲ:.:.:.:./　　!/
:.:.:.|:.:.ｌ:.:.:.:.:.ゝ ':.:.:.:.ｌ:.|:ｌ　ｌ: :.:.:.:ｌ:.:|:.ｌ　　　　　　　　｀　　{／　/' /: :／　　/'
:.:.:.ｌ:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ:.ｉ!　ｌ: :.:.:.:! :!:ｌ　　　　　　　　　　､／　/／　　　　　　　　晏嬰、準備をなさい。
:.:. :ｌ:.:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｌ:.ｉ　ｌ:.:.:.:.:l :ｌ:|　　　　　　　　　　　＼／´
:.:.:.:.!:.:.∧: : :.:.:.:.:.:.:.:ｌ:l　　 !: :.:.:.! l:|　　　　　　　　　　 .イ　　　　　　　　　　　　魯の奴らに見せつけてやるわよ
:.:.: :ﾊ:.:.:.ﾍ: : :.:.:.:.:.:.:.:ｉ!　　 !: .:.:.:! i!　　　　　｀　､ -'　　　　　　　　　　　　　　　ＳＯＳ公国ここにありってところをね
:.:.:.:.:.:〉:.:.:.:丶: .:.:.:.:.:.:.:!　　 ',: :.:.:l :|　　　　　　 , －ﾊ
:.:.:.:.:/: :丶:.:.:＼:.:.:.:.:.:.',　　ﾍ: .:.:!:|ヽ.　　　／:.: :ﾄ:.:|
:.:. :/: : : : :＼:.:.:＼: : :.:',　　ﾊ: :.:ｌｌ: .:}｀　ｰｉ:.:.:.:.:.! }:!
:／:. : : : : : : :＼:.:.:＼ : ',　　∧:.:.i!:./ 　　 |:.:.:.:.ﾊｌ|
:.:.:. : : : : : : : : : :＼: :.{ヾ:',ヽト.､:.:{/　　　　|:.:.:/　ｌ!
: : : : : : : : : : : : : : :ヾ:}: :｀!: : ＼:＼　　　 !:./　　 }
:.:. : : : : : : : : : : : : : :}' : : }: : : : :＼ヽ　　 }:'　　　′
≦三三三≧z､: : : : : : : : : : : : : : :ヽ X

　　　　　　　　　　　...:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.:...
　　　　　　　　　／:.:／:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:.､:.:.:＼
　　　　　　 .:':.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.＼:.:.ヽ
　　　　　　　/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:､:ヽ:.:.:.:.:.:.ヽ:.ﾊ
　　　　　　 .':.:.: ':.:.:.:.:.:.:.':.:.:,:':. ﾄ､:.:､:.: ｉ:.:.:ｉ:.:.:ｉ
　　　　　　 !:.:.:.l＿:.:.:.ｲ:.:./ｨ:./　ヽ:.ｉ:.:.l:.:. l:.:.:l
　　　　　　.:l:ｉ:´l:.:／｀ﾒ:, ' /:´￣　メ､:l:.ｉ: l:.:.:l
　　　　　 .': ll 小ィfﾗﾄ､　　　ィfﾊｵﾄ､:l:ﾊﾘ:.:.:.!　　　　君公のご英断、民草に変わって感謝を申し上げます
　　　　 ./:/:.!:ヽﾊ乂:ﾉ　　　Ｙ::ﾉ´ﾘ' ﾉ:ｉ:.:.:.!
　　　　/:.':,ィ:ｉ:.:.:.ﾊ　　　,　　　　 /ｰ´:.:.l:ﾊ:.l
.　　　 {:ﾊ:l .lﾊ:.､:､ヽ　ｰ一　　イ:.:ﾉ:.: 人 l:.!
　　　　ヽ｀　｀ー｀ー＞. _　＜ムイハ从　ﾉ'
　　　　　　　　‐､／|　　　　ﾉ' }
.　　　　　　　／: : : //´l　　／: : :ゝ. __
.　　　　　 /: : : : ://_ ｀　／: : : _　-－､ヽ
　　　　 / /: : : 〃- ､ヽ:´: : :,　´　　　　ヾ!
.　　　　 / /: : : 〃　／: : : : :/.ｉ　　　　　　}:ｉ
　　　　 / /: : : :/ ／: : : : : : :'j '　　　　　　.':.ヽ

群臣から異論はなかった。

432 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:45:52.07 ID:us.h0Awo

こうして斉の祝其の地に同盟を行う祭壇が築かれた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:.)'ゝ;　　　　　　　　　　　　　　　　　)'ゝ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::ﾉｿ:. .）:　　　　　　　　　　　　　　　 .:(　 .）:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　:）'　て:..iｭ　　　　　　　　　　　　　　　 riｪｪｪiｭ
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿::（　　　）:　＿＿＿＿＿＿＿　　　　　└回┘
　　　　　　　　/7＼＿|_.>-_| :|[[匚囗二] :＼三三三|＼-<∠＼　　　　　| |
　　　　　　　 /7＿/-< ／>| :| |. L凵」┘_ｌ＿＼三三三|＼＿〉-＼　　 | |
　　　　＿＿/7＿;l＿匚＿;| :|_|__.ｌ| |:|土'ュ＿匚＼三三三|＼＿]__＼...r土'ュ＿＿＿＿
　　　 ∧/:::l　　 ..:|　......::;| ::|　::|.::::| ｌ:| ..:|　......::;/　.../＼＼ニlニﾆニlニ|＼＼＼__ |＿＿l,＼
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ここに定公を迎えて、両君揃って山川の神々に講和を誓うためである。
両国の講和は、一歩一歩着実に進んでいた。

433 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:50:06.48 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
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￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼　　　　斉は講和路線をとったようです
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　斉は景公がお越しになる・・・
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　となれば、定公さまにご出馬いただく他ありません
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

だが、講和のための盟と言うのが、一歩間違えれば、
新たな戦乱の火種になる難しい問題であった。

少しやり方を間違えれば、先の晋と衛の抗争のような事は、
春秋時代にはザラに起こった事なのだ。

434 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:51:07.49 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ/　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　／｀　､ヾ;-､　＼　　　丶　　　ヾ'､　　　　両君並んでの盟という事なら
　　　　　　　　　　　　　 / /　ｌ　ト､ヽ｀>､　ヽ　　　　ヽ　　　ヾ　　　　この上ない強固な繋がりとなるが・・・
　　　　　　　　　　　　　 ∨ｨ　l ﾄ,'、｀メｨｌﾃｆﾐ,　',　　　ﾞｒ､　　　',　　　
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ !　'ﾘ_ヽヽ　ゞ''"　｀/ ,ｨ　ヽヾ　　､ゝ　　定公さまが行かれるならば、私は曲阜から動けん
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　'ｆﾃ｀ヾ　　　 / / ｌ　　ﾄ, !　　､ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　 >､K　　　　　ノ'´　ｌ　!　 ! ﾘ　､/｀`　　　斉は陰謀の多い国だ、万一にも、
　　　　　　　　　　　 _..,,　,.-'´　 ',　,::.　　　　　　/ ﾊ　 ! /"´　　　　　私と定公さまが同時に斉に連れ去られれば
　　　　　　　　　　 , ' ヽ<　､ _ ､　ヽ`　　　　 _,./ノ　ｌ　,ｹ　　　　　　　魯国は斉の藩国となる
　　　　　　　 , '　　　｀'' ーくi｀'''｀､__,,.<_,,..=´＝-ｌ/´7
　　　　　　　　／　　　　　　　／　　　「| 「ｒｨ　　　　　ｌ_
　　　　　 __,／　　　　　　／‐;-‐―― ｌｌｌｆﾗ　　 __,. -''"｀''－..,,__
　　　　／ ´　　　　_,,..- ｆ_／ /　　　　　ｊｊ」,,.. -‐'´　　　　　　　　／｀ヽ
　　　/　　　　　　　　／　　／７　　／　|　　　　,.---‐┐　 ,　'　　　ｌ

　　　　　　　　　　＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　´　_　二ﾆ=‐ ｀丶､　 i､
　　　　　　　　. -‐ ´　　　　　　　　＼l ヽ
　　　　　　／z彡　/ﾚ, l､ｌ　　 N＼　 lﾚ＼l_
　　　 -=ニイィﾚl　// { l､ｌ |　 |　ヽl　　＼l ＼
.　　　　　 /l/ l/ . l　/l　　l､　l、 /! ｌｌ　　,　ヽi　　　斉は、景公が出てきても、
　　　　　 /　/　　ｌｌ l　、　ｌ_ＶｚＶ=lｨ .l､/lハ　､ｌ　　　留守居役は国氏、高氏に任せておけばよい
.　　　　 l　/　.　トl ｋヽ. l 〃ｆﾉﾕｿ　! Ｎﾄｌ　 l
.　　　　 l/N /　. ｋi沙,　｀l 　￣//　l/　ム l, l　　　おそらくは晏嬰を連れて来るな・・・
.　　　　 '/ .ｲﾊ､l　ヽ　　　　 /ｲ　　ｨ /ﾉﾉ l､l
.　　　　 /´　l/ 从ゝ　 ,'─-､　「!／=l/¨´l、l ｀
　　　　　　　′　 lﾍ.＼ ⌒ 　　 ! ! ｌ､　＼l `l
　　　　　　　　　「「ヽｌへ __　-‐ｌｌ〉ﾚl 　.ﾉ
　　　　　　　　　　､､　　　　ヽ　 l l 7ｌ/　 {
　　　　　　　　　　ヽ､　 ,ｒ―）,ｒﾉｌ

要するに、その辺りが魯と斉の国力の差とも言える。

斉には、公室に危機が及んだとしても、
その代わりとなれるような大きな力を持つ貴族が二つもあった。

435 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:54:53.73 ID:us.h0Awo

国氏、高氏は管仲の時代から、斉公と宰相が同時に不在となる際は必ず、
太子を守って国に残ったという名門中の名門である。

魯には、そこまでの力を持ち、さらに信頼されている貴族は季孫氏以外に無かった。

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !　　　おお、やらない夫、貴様がいるではないか
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　　やらない夫、定公さまにお供して
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ　　　講和の交渉を補佐してくれ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ　　　　　　　貴様の究めた礼学とやら
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!　　　　　　これほどに相応しい発揮の場はあるまい
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´
　　　　　__,,,...-‐''´　　　　　　　　ヽ'､ヽｌｌ!_,,.‐''´
　　 ,.‐''´　　　　　　＿＿＿　　　　｀／|　　　　　 ,,,,,......＿

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　ははっ、命に代えましても
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　定公さまをお守りいたし、
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　斉に魯の名を辱められることなきよう
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　万事取り計らいまする
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
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季孫斯がやらない夫に望んだのは、相手を怒らせることも、自国が侮られる事もなく、
万事滞りなく同盟の儀式を円滑に進めることだけだった。

季孫斯は、未だやらない夫の真価を見誤っていたのである。

436 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:56:28.65 ID:us.h0Awo

そして・・・定公の祝其への出発の時が来た。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
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　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:./.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ＿〉、.:.:.:.:.:.ヽ､ｿ
　　　　　　　 //.:/.:.:./.:.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.',／ﾉ＼:.:.:.:.:ﾉｿ
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　　　　　　　　　 l :.| |:.:.:!:.:.:.:V7;ﾅﾒ､/.／/;ｲ:.:／/___」_/__ｉ/.:.:.:.:.:./.:.:}､,'/.:.:.:.:.:|
.　　　　　　　　　ヽＮ';.:.:＼:ハィ不示ヽ/´/'/´/_＿_j'＿_j.:.:.:.:.:./.:.:.:jﾄ,Ｙ.:.:.:|.: |
　　　　　　　　　　　 ∨ゝ;.:.:.｀ハ｀乂rj ｉ　　/　 ´　んｲr'jｿ .:.:.: / .:.:.:ハﾉ :.:.:|.: l　　　　　？やらない夫・・・
　　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:ハ　 ´,'　　　　 ‐ゝ-'-;' :.:.:.:.:/.:.:.:./イ;' .:.:.:.|:. ',　　　　　この物々しい集団はなんだ？　
.　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:/.:ハ　 / 　　　　　／.:/.:.:.:/.:.:.::/.:.:./.:.:.:.:.:|.:.∧
　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:/.:/ ハ　ヽ .　　　　　／.:／.:.:／.:.:.:./!.:.,.'.:.:/ .:.:.!:.:.:∧　　　　私は戦に行くのではないのだぞ
　　　　　　　 ,.':,:'.:.:.:.:./.:.;'.:/ /: 人　　_　　　／.:／.:.:／.:.:.:.:.:/ j.:/.:.:/.:.:.:.:.|:.:.:. ∧
　　　　　　／:/.:.:.:.: / :.:／ //!:! :l:＼　｀／.:／.:.:／.:.:.:.:.:.: /_//.:.:/.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　／.:.:/.:./.:.:/.:.:,.' 　 |:| |:| :l:.:.:.｀／ :／.: ／.:.:.:.:.:.:.:.:./ソ/.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:. ヽ＼
　　　　　/.:.:／.:.,:'.:.:/.:.:/.　　 |:| |:|.:.l.:／.:.／.:.:／.:.:.:.:.／.::／´.:,'.:.:.;'.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼＼
　　　 /.:./.:.:.:/.:.:./://　　　 |:| |:|／．-――‐‐‐ ＜.: ／.:.:／i.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼＼

437 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:57:59.48 ID:us.h0Awo

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　同盟のなるまでは斉は敵地であります
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　　我らが身辺の警護をつかまつる
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　__ ＿ __ 　 .ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　` ｰ‐ ´　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ
　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝　　へへへ・・・
　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ
　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　怖がるこたぁ、ありやせんぜ
　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝　　　定公さま
　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ
　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃
　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

438 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/12(金) 23:58:24.65 ID:us.h0Awo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）　　おい・・・ガッキー
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　相手は定公さまだぞ
.　 |　　　　　　　 }　　　何下品な話し方してんの
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ﾋﾞｼｯ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　　 ´

　　　　　 __＿,,､-ｰ── ─ ､、
　　／´　　　　　　　　　　　　｀ヽ
　　 {　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､
　　ｊ　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ
　　｛　　　　　　　ヾノ　　　　　　　　ﾍ　　　　いや、あの、その・・・
　　ヾ､ミ彡"´￣｀ヾ彡　　　　　　　　　 i l　　　なんか、普通に話してても目立たないし
　　　 /　　　　　　ﾐ　　　　　　　 ! l
　　　　 / ､_＿,　　ヾγュ　　　　　リ　　　これからはこういうキャラで
　　　〉`●ノ　　　ﾘγj }　　　　　　ノヽ　　　行こうかなーって・・・
　　　 /　　　　　 /　　 6) ｝　　　　　　ﾉ
　　〈__, 　　　 j　　　ｲ　　　　　　＞　　　　申句須が、むりやりそうしろって
　　　　　ヽ=ｰ ′　　　 jﾘ　　　　　　γ
　　　　ゝ　　　　／ﾉノ彡、　　　ゝ
　　　　 /　　　 ∠　　　　　ヽ､__彡"
　　　　ヽ‐ _コ＝──ｰ＝＝＝＝￢-､
　　　 i´:.:「::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|

439 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:00:23.95 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ　
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l　　　なぜ瞬時にバレる事が確定している嘘をつくのか・・・
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.　　定公さまの前でなければ
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、即死させていたところだ
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|　　　　文治で事を成そうとする者は
.　|　　（__人__）　│　　　必ず武の備えを怠らぬものでございます
　 | 　　｀⌒ ´　　|
.　 | 　　　　　 |　　　　ここにおります変奇郎とガッキーは
.　ヽ　　　　　　/　　　　見た目には不安を煽る要素満載ですが
　　ヽ　　　　 /　　　　　信頼のおける魯の忠臣たちです
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |　　　　　どうか彼らの動向をお許しあれ
　　 |　　　　 |

440 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:03:11.09 ID:PHHEwSoo

ここでやらない夫は、出迎えに出た群臣たちの前で、
定公に、とある宣言をさせた。

　　／￣￣＼
　／　　ノ　ヽ､＼
. |　　（●）（●）|
. |　　　（＿人_）│　　　定公さま、旅程を考えると
　| 　　｀ ⌒´　 |　　　　どんなにゆっくり進んでも、祝其までは
　 | 　　　　　 |　　　　往復二十日といったところです。
.　ヽ　　　　　　/　　　　
　　ヽ　　　　/　　　　　一ヶ月経って、我らが戻らない時のことを
　　　.> 　　　<　　　　　ここでお決めくださいませ
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y　　　分かっておる・・・
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ　　　季孫よ、その時は後事を託す
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|　　　　　我らの生死に関わらず
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|　　　　　我が子・姫将を魯公として立て
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |　　　　　　必ず斉に復讐せよ
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

これは事前に申し合わせた通りの台詞である。
万一の備えを怠らなかったやらない夫の慎重さと、大胆な計算高さが見て取れる。

441 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:04:02.60 ID:PHHEwSoo

.　　　　　　　　ヽ　　　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／｀　　　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 , '　　　　ｌ　ﾄ､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/／　　　　!　 '､＼　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 /　/　　　／ｌｌヽ'、＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 , ' 〃　　　//∧',　ﾄ,'､　＞-､ヾ',ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 !
　　　　,' //　　　　　/　','､ヾ>､＜,.ィ≡ミ､ヽｌ　　ｌ　　　　　|　　　　　　　ｌ
　　　 !/. !　 | !　　ト-､',ｌヾ', ヾ'､彳ノ::::} }ト､　 !　　　　　ｌ－､　　　　　　!　　分かりました・・・
　　　 |!　ｌ　ﾊｌ　 | .ｌ,.ｨﾐ､　　　　　ゞ-ｒｼ,. 　 /　!　　　　､ ',｀､ !　　　　　ｌ
　　　　　　! ｌ　!　　! '〃,ﾊ　　　　　　ゞ'"´　 /　/!　　　　　ﾄ,'､ｌ !　　　　 !　　お戻りを信じて待ちまする
　　　　　　', ｌ　',　　! '､_り'::::::::::　　　　　　 / ／/　　　　　 ! ヾﾉ　　　　ｌ｜
　　　　　　ヾ　ヽ　 !　K´　　　　　　　 /, '　 !　　　　　　ｌ／　　ｌ　 l!/
　　　　　　　　　ヽ,ｌ　 ! ヽ　　　　　　　／´　　!　　　　　ｌ　l! ｌ　　　〃　/′
　　　　　　　　　　 /　 '､　 ,..,,...__　　　　　　　,'　/　　　 l! l ! | 　　//／
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　　　　　　　　　/ / ｌ　　　＼　　　　　　 / /ｲ　　ｌｌ,.ｌｌｲｌ　 /
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　　　　　　　　　　　ｌ /　　 ′,.‐'´　ｌｌ_ｊ_,.-‐''´
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　　,:':::／:::::::::::::::/　　 .|:!|::::::::::::;!|:;i::::i|:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::l
　 /::/::::::::::::::::::::iU　　ﾘ |::::::::::ﾉﾅﾊ:ﾉ!::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::l
　 |/!::::::::::::::::::::/　　U,ﾉ,ﾉ::;:::::ﾒ､=､ﾘ/:::::::::::::::::::::::i-、:::::::::::::::::::::::!　(ここまでの約束をしてしまってよいのか・・・
　　 '､:::::::::::::::::（=､､ｨ"''/ｲ:／;;;! ノｿ:::::::::::::::::::::::::!'iヽ:::::::::::::::::::::::|　　季孫氏がその気になれば・・・)
　　　ヽ:i､::i;:::;::::ヽｨ't,　 ',ｨ'´ゝ‐'"´ﾉ::::::::::::::::::::::::::|ﾍ'ﾉ:::::::::::::::::::::::|
　　　　ヾ` ､ヾ､:l､!l'　　　　　　 /::;:::::::::::::::::::::::::ﾉﾉﾉ:::::::::::::::::::::::::|　　　お早いお戻りを願っておりますぞ
　　　　　　　　/:／　　　　し　 /:/!::::::::::::::::::::::/::'´:::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　/:::::`i-､　　　　　 !/ |:::::::::::ｨ:::::://'l::::::::::::::::::::::::;:::!l'
.　　　　　　/:ｨ:::::::ヽ`-‐─　　l'　 !::::::::/l:::::/ '　!:::::;:::::::;::::::::: ::!
　　　　　　l/ !:::::::::::::ヽ｀　　　　し':::::::/ |:::/-‐'-ﾍ:::i､::::|'i::::/ '|
　　　　　l'　l::::::/!:::::::'iし　　　　 ,ゝ::l'-,l/‐'´　　 l::lヽ::| !/!
.　　　　　　　 !:://::::::ノiﾞヽ､.. -‐>-ゝ!''‐/ 　　　ヾ,ヽ| '　〉`ー
　　　　　　　 ,!' ,l;:ｨ'"　 !::/U　 '!l { (´ ./,　　　　　　 ,. ‐'"
　　　　　　　　　　　　　Y　　　 'l.| l　>'＜　　　 ,. ‐´
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.!| l´i　／ ,,.-´

442 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:07:33.55 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　 _,.........::::::::::::::::::::::::」　　　　,
　　　　　　　　　　r-‐....:::::::::.:::::::::::_　-‐ "　 _rく￣
　　　　　　　　　　l::::::::::::::_　-一'´　　 _ノ￣　　＼
　　　　　　　　_／ `ー　" 　　　厂￣ヽ i 　　ヽ　ヽ
　　　　　, -‐'　　　＿r‐一'＾￢ｌ　　　｜l　　　　ｌ　　 i
　　　　 `￢-‐1 「　l! 　　　l j 　 ___」 l 　　　| 　　l
　　　　　　　　　ヽ|　 _|l＿_,. - ´￣_｀　 | !　　　| 　　 !　　　やらない夫、父上をよしなに頼む
　　　　　　　　　　`Ｔヽ_　´　,=r‐ T´　 il　　　　ｌ　　　l
　　　　　　　　　　　ﾊ丁ヽ　　ゝ‐'　　,′ 　　,ｲ　　　!
　　　　　　　　　ハ `´} 　　　　　　/　　　〃| 　　　 !
　　　　　　　　　　　′ ', 〈　､　　　 ′　／　｜　　　ﾊ
　　　　　　　　　　 ,{　　ヽ　 -_- 　　l　／　　 | 　　 /∧
　　　　　　　　　　ハ　　　＼　　　　|〃　　　 | 　　〃　 ',
　　　　　　　 /　ヽ　　ﾄヽ-‐ rｧ′　　　　/| 　 / 　　/∧
　　　　　　　 ,{ 　　ヾ　　 |}┐　」′ 　　／　ﾄ､/　　〃　 i
　　　　　　　　ハ　　　ヽ　ハ ∨｜　　／　　Ｌ.ゝ、／　　ﾄ､
　　　　　　ｉ　ヽ　　　∨　,iY　 | 　／　　　レ ´::::＞--､_jハ
　　　　　　 l 　ヾ　　 /　/ 〈　 l_／　　　　|::::::／　　／:::::￣＞､
　　　　　　 |　　　ヽ∨ﾆ7　,ﾍ (姫将・・・定公の太子、後の25代魯公・哀公である)

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　ご安心めされよ
　　　　　　　　|　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　やらない夫とていささか護身の術は心得ておりますゆえ
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

この種の遺言は、死んでも退かないという意思を表明する交渉パフォーマンスだと言われている。

この遺言は、すぐさま諸侯の知ることとなり、詳細は斉にも伝えられた。
斉はこれを聞いて、定公の覚悟の程を知り、残された魯の動向にも気を配る事になった。

結果的にはそれが、定公とやらない夫を守る事になるのである。

443 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:09:45.82 ID:PHHEwSoo

祝其の地・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:.)'ゝ;　　　　　　　　　　　　　　　　　)'ゝ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::ﾉｿ:. .）:　　　　　　　　　　　　　　　 .:(　 .）:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　:）'　て:..iｭ　　　　　　　　　　　　　　　 riｪｪｪiｭ
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿::（　　　）:　＿＿＿＿＿＿＿　　　　　└回┘
　　　　　　　　/7＼＿|_.>-_| :|[[匚囗二] :＼三三三|＼-<∠＼　　　　　| |
　　　　　　　 /7＿/-< ／>| :| |. L凵」┘_ｌ＿＼三三三|＼＿〉-＼　　 | |
　　　　＿＿/7＿;l＿匚＿;| :|_|__.ｌ| |:|土'ュ＿匚＼三三三|＼＿]__＼...r土'ュ＿＿＿＿
　　　 ∧/:::l　　 ..:|　......::;| ::|　::|.::::| ｌ:| ..:|　......::;/　.../＼＼ニlニﾆニlニ|＼＼＼__ |＿＿l,＼
　　 .∧/￣＼;;;;;;√￣`7| ::|　::|｀7| |:|￣＼;;;;;;√￣`7 ;;＼＼二二工二二l＼＼＼＿＼;`7´＼
　　∧/　　.::/　....ヽ　.:/ | ::| : :┌┴┴┐./　....ヽ　.:/￣￣＼＼-┴┬┴ーｰi＼＼＼;;;;√￣`7＼
￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣
￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣

　　　　　　　　　/　　　/　 .|　　/j　　./　　 ∧　ﾊ.....:.:.:|:.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:ｽゝ
　　　　　　　　 /　　　/　　,|　 / |.:.:.:/|.:.:.:.:./　|.:.:| `､.:.:::|､:.:|.:.::.:.:|.:.:.:.:`､
　　　　　　　　 j　　　|　.:.:/|.::/　|.:./　|.:.:.:/　　|,.:|　 `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
　　　　　　　　ｿ|　　.|.:::/| |;/ 　.|/　　|.:/　　　|.:|　　`;;|　ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
　　　　　　　　　|　..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ　　　 ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
　　　　　　　　　|...:.:.|.::::|.:.|　,_________ `'''' y　　 ''"___________　 /.:,j.:.:.:|　ﾂ
　　　　.　　　　　|..::ri..:::ヽ;,| 　弋ﾂﾇｦ`　　　　　､代ﾔｵｿ　j.:.:.:/y.:|　　
　　　　　　　　　ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣￣　　　　,　　　￣￣´ 　 |:.::/| ;ｿ　　　　
　　　　　　　　　　 | f.`､::,|.　　　　　　　　　 |　　　　　　　　j.:.:/ｿ　　　　
　　　　　　　　　　　＼ `､|.　　　　　　　　　.i,､　　　　　　 ,i.:.:/´
　　　　　　　　　　　　ヽ-ﾘﾄ.　　　　　　　　j ,ﾞ　　　　　,/.:/　　　　　やらない夫がくるのか・・・
　　　　　　　　　　　　　`ｯ､ヽ.　　　　　　　 ´ 　　　　　 //ﾘ　　　　　魯の穏健派の急先鋒だがJKを甘く見るんじゃない
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾘ｀､`l､.　　　 ,....,_____　　　　/;/
　　　　　　　　　　　　　　　ﾂ,|` ､　　 `'''''''''''´ 　 ,／ﾘﾂ　　　　　　　うかつな返答をしたら
　　　　　　　　　　　　　　　 r''j　　` ､　　　"　　,／|-,　　　　　　　　　ケツの毛まで抜かれるぞ
　　　　　　　　　　　　　　　,|　i,　　　 ` ､___ ,／　 .|　|､
　　　　　　　　　　　　　　/::|　 `､　　　　　　　　　 .j　h`::､
　　　　　　　　　　　　／::::::.|　　 `､_　　　　　　　 ./　　i::::｀､
　　　　　　　　　,,,_ｰ/:::::::::::::|　　　 ∧___　　　　 /､　　 |:::::::` ､__
　　　　　,,,ｰｰ"´:::::/::::::::::::::::|　　 / ヽ　￣'i　　ノ | ヽ　　|:::::::::::::`､｀ヽ､,,,
-"''￣::"::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::.|　 /,,ヽ　 C　|　|´　j　/`､　|::::::::::::::::＼:::::::｀￣:゛゛```ｰｰ､___
::::|::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::.:|/､;,;;;;;;;;ヽ　　|　j　　 /;;;;ﾂヽ|:::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::＼

やらない夫の随行を聞いて、これを警戒したのは晏嬰だけだった。

444 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:12:57.34 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　 ,ｒﾍ　　　　　／　／-――‐-＼､＼
　　　　　　　 /ﾞi　 i＾ヽ　　／　 ∠ イ￣￣￣￣ヽヽ.＼
　　　　　　　 /ﾞi　i　 i　 i　 /　 / . : i　 |　:i　､: . ＼: i:　､　ヽ
.　　　　　　　　/ /　i　 i,　 i / ／i　: :/!　 !　､: ヽ: .　ヽ: . |＼ﾊ
.　　　　　　　 / ,　 .i!　 i!　 i' く/｜:∠..!　|ヽ　iヽ　ヽ: . |: : ﾄヽ.〉ﾊ
.　　　　　　 i　i　::i!　ｌｌ　｜ｆ水ｊ　:|　ヽ:ﾄ､＼!　へiヽ/!: :∨|ﾊ .ﾊ
.　　　　　　　l .::ｊ　::i__　lｊ　 ∨／} : i ｒ≡ﾐ､　　　ｒ=≡ﾐ! : ハ!V : ﾊ　　うんっうんっ、分かってるって
　　　　　　　ｊ　´　　　　　 .:::ｿ　 i､: ＼　　＿'＿　　　 |: :ﾑﾉ: : : i, :i
　　　　　 i　　　ー-´／￣ゝ　|ﾍ: :ﾄヽ　 V　　ﾉ　　 /: /: : : : : ﾊ i　　やあやあ定公さん、こんにちわ
.　　　　　　 |　　　　　 }:　　　 .::ﾑ: ヽi＞　　｀¨´ 　／: /: : : : : / .i:i　　　今日はよろしくね
　　　　　 l　　　　　　　　　::/　iｔ- ､: : : i｀ -　 i:´/: /: : ,i : : /　.ﾘ
　　　　　　　､　　　　　　.....:／　　＼「|「|　　　 .ソ∠: : :ハ: /
　　　　　　　 `ー､- ⌒¨¨´　　　　 |.|1|-､　 __」|_ヽ＼|-ﾍ:{
　　　　　　　　　　＼:::::::::::::.....　　　　ﾊ1 ､､　　 //　 }　ﾊ　丶
　　　　　　　　　　　　` ー- ､＿:::::.. /　ﾊ　､､　//　　ｊ　 | ,　 i

　　　　　　　　　　 _,....‐::‐::-r::‐:::-..､
　　　　　　　　 .／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ.
　　　　　　　 .//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ
　　　　　　　//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i
　　　　　　 f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'i
　　　　　　 |!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l
　　　　　　　!:|!:::|!:/tlr_‐t{ ﾘ!::/|rj:ｧ‐ﾘ::ﾘl|:l::il|
　　　　　　　l:||:::::lVT:i:Yヾﾞノ　''T:iYV:/:l:::/ﾘ　　　お招きいただき、ありがたく思います
　　　　　　　ヾ::::| ヾ¨´　　 l 　｀´ノi::::;､{´
　　　　　　　 V:::!　　　　　 |　　　 ,l!:;ﾘ｀　　　　両国の平和と発展のため、
　　　　　　　　　!:::lﾍ　　　_｀__　　ｲ!' |　　　　　　過去のいさかいは水に流し、
　　　　　　　　　|l:::ト:ゝ　　　　 ,.イ.|::!l l　　　　　　これからは友として兄弟として、
　　　　　　　　　 !:､|:iく!_｀　- ´_ﾚ! .|:/ﾘ　　　　　　共に栄えてまいりましょう
　　　　　　　　　/!:::〈!　｀ヽ l´　ﾄ､!::i|
　　　　　　 _,.　' 7:::::ﾍゝ､　V .. イ V:/ﾄ .._
　,　- ‐ 　´　　 /|!::∧´￣|冂|￣｀//::|!　　｀　‐-　､
　!　､　　　　 ! |l::|| ゝ､ノiTﾍ､　ｰ'||:i|.l　　　　　,　 !
　|　　ヽ　　　　| .|N |､／ / l　ヽヽノ!!ﾘ l　　　　/　 j
　|　　ヽ　　　|　!:| .l　　/　.:　ヽ　.|||　|　.i　 /　　l
　 !　　　 V　　 ! .l:|　|､_/　　i　　ヽｲﾘ　 |　 !./　　 l
　 }　　　 |　　 .l　l|　 !　　　　　　　ﾘ　 .j　　{　　　|
　 |　　　 .{　　　､ヽ　l　　　 |　　 / 　/　　 }　　　|
　 l　　　　l　　　　ヽ　ヽ｀ー-‐ ' /　 /　　　l　　　 !

445 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:13:41.73 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　 -―――-
　　　　　　　　　　　　　／ : ／／￣￣｀ヽ｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　 / : :_/. :/´「￣￣、｀ヽ､　ヽ
　　　　　　　　　　 /.:／ !: :/_/ｌ: ! : : ､:ヽ : : :V ∧
　　　　　　　　　　　 i::〈_人!: :l∧＼ヽ: : :i : i : _: ﾄ､: i　　　おおっ、そこにいるのは・・・
.　　　　　　　　　　　 l:://l/ !:::lf千ﾐ､ヽ＼!≦´V lく: :l
　　　　　　　　　　　　　lく/〈/´!::ｌ　ゞ-'　　　弋冫j/ｌｌ〉 !　　　やらない夫、立派になったわねえ
　　　　　　　　　　　　　l ::!:::ヽ､!::l　　　､＿′ 　 /:∧!: :!
　　　　　　　　　　　 !::l:::::::::∧ﾄ､　　ー ′／:/.:/ ﾊj　　　
.　　　　　　　　　　　 Vヽ、:::::lヽ、丶､_　ィ/.::/.:/j/
　　　　（＼＿　　　　　　　＿>､:::!､|ヽ　ト､/イ／
　　　　　＞　_｀ヽ__　　　/ヽ　ヽ! ＼　　＿ヽ￣ヽ＿
　　rf壬‐＿´__ノＶヽ　/　∧ 　　　ヽ´＿_｀ヽ　ト､ヽ
　　　　　〈＼　ﾉ　ト､!//　丶　　　　、＿_｀i 　 l　　}
　　　　　　/ヽ￣　ノ　∨　　　､　　　　ｌ　　　! 　 !/　ヽ、
　　　　 {　　￣　　　ｌ　　　/　＼　　　ｌ　　ｌ　 ∧　　＼
.　　　　　　＼　　　　　 l＼　/／　＼　　!　　!　/　!／　　ヽ
　　　　　　　　ヽ￣　　　 /ヽ、　　　ヽ、! 　ｌ /　/　￣　　 /

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　・・・・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

446 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:15:34.91 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　_,.､-‐―――- ､__
　　　　　　　　　　　　,ィ´:.,.ィ'´￣｀`:.:ｰ-､＼｀丶､
　　　　　　　　　　／: :／／: '"´￣: : :＼ヽ:}＞､:.＼
.　　　　　　　 ,r‐fーマ,ｲ : ／:／￣￣￣｀`丶 :.:＼:.:＼
　　　　　　　く―‐-､__〉／:／-――――- ､　＼:､＼: ヽ
　　　　　,.ィ''7ﾐ_,斗＜,ｲ:.:./: : :.／: :,.ィ'"´: : } :＼　ﾍヽ:ヽ:.ﾍ
　　　／　 /:.く.　／/:.:.:./: ＼': :／: : : : :.／: :,'!: ＼ﾊ:ﾍ:. :ハ
.　　 /| 　 /:.:.ハﾑイ: : :/:.／!: X: : : :._,イ:.:/ / | : |: ヽ!:.:!-‐┴-､
　　ムj _,厶:/／{　,':.:. :i,ｨfテｯ､-ﾍr''"/:.／,ｲ　」_;ﾑ:.:.ﾘ:.:ﾄ､ー-､ {　　　　　　なによまあ、無口になっちゃって
　「￣､-‐＜:.:./∨:.:.:.:.|`|ﾊ::::},ﾊ -‐''"´／ィ'"´!:/!: :/:.:.:!:|､＼ｰﾘ
　ﾚ'´　,':.ﾊ:.:.:/:.:.:|:.:. : :|ヽ'=ソ　　　　 /刋ミﾊ/:./: : :,':.| | 　K､
　　　　ｉ/　|: :|:.:.:.:| : : : i　　　　　　　　　{krjノ '",ｲ : : /!:.| レ'ﾄ　＼　　　　　ひとまずは、定公さま
　　　　|!　 !: :ﾊ:.:.ﾊ : : :ﾊ　　/ヽ､ _'_ 　｀"´ ／ : :.／|: :.|.〈:.:.i 　　ヽ　　　よくぞご決断なすったわ
　　　　 /∨::,ﾍ: :|､: : : iﾍ.　{::::::::::ノ　　 ,ｲ＿,.イ:／| : |ﾍ∨　　　 !ﾍ
.　　　 /　i::./ ∧:| ﾍ : ﾊ　＼`ﾆ´-‐　'"´-―‐-､:.／|: ,'／＼　　　 | ∧　　ささ、壇上におあがりくださいな
　　　 ,ｲ　 |::i ,'::.ヽ!　∧:.|､_　　／￣`Y´　　＼　∧_/i/　　　ヽ　　ﾑ-‐'
　　／　　　|::|.! : :: :: 厶ﾊ|.::｀Y´　　／￣｀ヽ　ヽ　} /　　　　　 i＼
　〃　　ヽ　|::||:: :: ::.::ﾚ､__｀`/　　／　　　ﾍ｀ヽ.ﾉ:|　　　　　　 |/~
〈　＼　　　 |:∥: :: :: | :: ::｀7　　 {＿_ 　　　ﾊ_/::.::|_
. { 　｀'ｰ-､ﾊﾊ :: :: ::! :: ::/　　 /｀`ヽ＼　　 |　}-┤:: ＼
　∨ ＼.　　V.∧:: :: ,＞'"ヽ_／　　　|:: ﾊ　 !,ｲ　└‐ｰ-ヽ
　 ∨　ヽ　ﾊ.∧::/__　　/　　 ∠　`ｭ::|　〃
　　∨　　＞―＼ {__ ｀`く　／　　〈/　| ｀>
.　　∨　{ :: ::r==t＼｀ｰ''tイ＿,.､r'ﾌ　}__//ﾑ
　　　 `''ｰﾍ::く〉ｰ―v＼∠｀ヽ､__,.､-‐'"　 /:: ::ヽ
　　　　　 └‐ヽ--‐''7∧ヽ￣｀`'ー‐―‐' :: :: :: ::＼

　　　　　　　　 j　　　|　.:.:/|.::/　|.:./　|.:.:.:/　　|,.:|　 `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
　　　　　　　　ｿ|　　.|.:::/| |;/ 　.|/　　|.:/　　　|.:|　　`;;|　ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
　　　　　　　　　|　..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ　　　 ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
　　　　　　　　　|...:.:.|.::::|.:.|　,_________ `'''' y　　 ''"___________　 /.:,j.:.:.:|　ﾂ
　　　　.　　　　　|..::ri..:::ヽ;,| 　弋ﾂﾇｦ`　　　　　､代ﾔｵｿ　j.:.:.:/y.:|　　　　ちょっと待った・・・
　　　　　　　　　ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣￣　　　　,　　　￣￣´ 　 |:.::/| ;ｿ　　　　あの物々しい集団はなんだ？
　　　　　　　　　　 | f.`､::,|.　　　　　　　　　 |　　　　　　　　j.:.:/ｿ
　　　　　　　　　　　＼ `､|.　　　　　　　　　.i,､　　　　　　 ,i.:.:/´　　　　　　君らは斉に攻め込みに来たのか？
　　　　　　　　　　　　ヽ-ﾘﾄ.　　　　　　　　j ,ﾞ　　　　　,/.:/
　　　　　　　　　　　　　`ｯ､ヽ.　　　　　　　 ´ 　　　　　 //ﾘ
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾘ｀､`l､.　　　 ,....,_____　　　　/;/
　　　　　　　　　　　　　　　ﾂ,|` ､　　 `'''''''''''´ 　 ,／ﾘﾂ
　　　　　　　　　　　　　　　 r''j　　` ､　　　"　　,／|-,
　　　　　　　　　　　　　　　,|　i,　　　 ` ､___ ,／　 .|　|､
　　　　　　　　　　　　　　/::|　 `､　　　　　　　　　 .j　h`::､
　　　　　　　　　　　　／::::::.|　　 `､_　　　　　　　 ./　　i::::｀､
　　　　　　　　　,,,_ｰ/:::::::::::::|　　　 ∧___　　　　 /､　　 |:::::::` ､__
　　　　　,,,ｰｰ"´:::::/::::::::::::::::|　　 / ヽ　￣'i　　ノ | ヽ　　|:::::::::::::`､｀ヽ､,,,
-"''￣::"::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::.|　 /,,ヽ　 C　|　|´　j　/`､　|::::::::::::::::＼:::::::｀￣:゛゛```ｰｰ､___

447 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:18:49.60 ID:PHHEwSoo

晏嬰が見咎めたのは、申句須、楽頎の率いる魯兵である。

　　　　　 l 　＼,ヽ　／　　　＼／
　　　　　 l:　　 ,,| Y　　　　　/　 ~ '' ‐　,,_
　　　　　　　 l　／　',: i　　　　/　　　　　　　~''‐ ､,
　　　　　　　 l,/　　　', i　　／　　　　　　　,.〟 '"´',~''‐ ,,,
　　　　　　　 .l′　　　',',／　　　　　　,〟"　　　　 ',　　 ~ '' ‐-　　、　,,,,,,,,
　　　　　　　 .i~''‐､, 　ﾞ　　　　　,.〟"　　　　　　　.',
　　　　　　　 l　 ).　ﾞ''-､,　　,〟'"´　　,-ー――┐　 ',　　　　　　　　　斉はただでさえ陰謀の多い国だ
　　　　　　　.l　/',　 <　 ~Y､　　　　く　　　　 .／　　 .',　　　　　　　　そんな所に護衛も付けず君公を送ることなどありえぬ
　　　　　　　lﾞ /　',　＼_,'　~/i＼　　　'　-　'~　　　　　',
　　　　　　.,' /　　',　　　　 /:i:　＼　　　　　　　　　 ,　>,　　　　　　　気に食わないなら、ここで一戦交えてみるかね
　　　　 .／／　　　ヽ､＿__/ /　　　＼＿,,,　-　''　"　,,,j ',
　　　.／／　　　　　　',.　　/　　　　　　　　　　　　　　) 　',
　 .／ ''　　　　　　　　 ',　　(､　　､　　　　　　　　　 ∠,,;;;　'.,
　<'　　　　　　　　　　　',　　　 ~＿＿＿__,　　　　　　　　---＼　　　　　 __
　　＼　　　　　　　　 '., 　　＼,,,,,,,〟" 　　　　　　　,〟　 .／>'''r''i""""
　　　 ~ '' - ,,　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　,〟"　,〟"／　　＼i
　　　　　　　　~　" ''　――-＼　　　　　　　,〟"　　,〟"　く_,,_　　　)|,⌒ヽ-
.　　　　　　　　　　　　　　　,,,／ﾞ' ,__,,,,… '___,　〟;;"- ﾞﾞ⌒i 　r-;)　　/ |[⌒'''--
　　　　　　　　,, -'''''⌒'''''''ﾞﾞ　 ,,,,,,,,,,,Y＼~|┌…''ﾞ-－フ ,,,,,,)　 |　　／／""''''
　　　　　　　　　 /／- '''""""　　　 |　 | | | /ﾞ, --''"　＼__／／／

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（ ●）（●）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　こらこら
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　変奇郎、出過ぎた事を申すな
　　　　　　　　|　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　そこで待機していなさい
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

とか言いながらも、やらない夫は、祭壇の周囲に兵を待機させようとした。

448 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:19:46.68 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　 _,　-‐--....､
　　　　　　　　　　　／..:::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　　　　　 / .:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　　　　　　　/..:.:.:.:.::::/:::;i:::::,|:::::l:::::;::::::.ヽ
　　　　　　　　　 l::::::l::::::/l::/ |::/{::/|::;/l::}:;::;::i
　　　　　　　　　 l/i::l:::N`|ﾒ､_|ﾑ|/.,j／ﾚ|::|::ト!
　　　　　　　　　　f＾i:::ｌ　''ZＴｰ　ｨ'Zト.|::|::ﾚ'＾ヽ､
　　　　　,...-',,⌒ゞﾐ､l::|.　　　　　ｌ　　　l::!Y::::::::::::::.ヽ､　　　　　　　　すぐさま兵を祭壇の周辺から下げさせよ
　　　　/::／..::::::::::::..ヽl_　　　　　〉　 /ｖ':::::::::::ﾉ::_;;:::::j,ト､
　　　/:::::::::::::::::::..`ｰ-､:l､　f＝==r 　,ﾍ:::::;::::::/￣　ﾞ''ﾍｭ_ﾉ　　　　　　そうでなければ話し合いには応じられんな
　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::;;_ヾ;:､L＿,,ﾘ／:>:l/:::／
　 ./:::i|:::::::::::::::::::::::::::::::..｀''ヾ､ｰ_-イ, 〉<.|／　_ノ⌒ ｰ - ,,,＿＿　　＿
　 }:::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..ﾞヾ!､!;::|:|,r‐'ﾞ　　　　　　　　　／/ 　ヽ
　「::::ヾ|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ヽf　　　　ヽ　　　　　 l /　　　 l
../::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,-''',ﾆ,-'"　　　　　　＼___　　　　　　　/
/:::::::::::..ヽ;::i:::::::::::::::::::::::::::::::::/ .／　l　　　　　　　　　＼X=-､,,＿_／
:::::::::::::::::..ヽl;:::::::::::::::::::::::::::::::|　|　　ﾉ　　　　 ` ､　　　　ヽ ,ﾍ./
:::::::::::::::::::::..ヽ､:::::::::::::::::::::::::::|　l　i´　　　　　　　` ､　　　ﾉヾ|
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　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
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　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|　　　　　やらない夫、仰るとおりいたすがよい
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!　　　　
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
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　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶
　　　 /　ヽ: :＼_/ ./:.:.{　∨　| |　|　|　　｀i:.:.:.:|　| 　　 / 厂　　　　〉
. 　　 {　　　＼:/　 |:.:.:.|　｜　| |　|　|　　 .|:.:.:.:|　{　 .／／　　　　 /
　　　　＼　辷/　　.|:.:.:.ﾄ､. | 　| |　|　| ,．'´|:.:.:.:|　 Y´／　／ﾉ　 ,ｨ'

449 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:23:32.96 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　別に何もしませんよ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　変奇郎は真面目だし、ガッキーは子供たちの人気者です
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　 ,　　　 ',　　､　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 /　　 /　　　　　', 　 ',　ヽ　ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　　 i.l　　 /　 l　　 .| 　.l　　l　　',　 ',. 　',
　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　/　/　 l.l　　 {　ｨ　　　|　　l 　 }　　 l　　l 　 ',
　　　　　　　　　　　　ｰ＝-ｲ　/　/ 　 i ',　 .∧ l !　　　!　ﾊ　ハ　 ,'　　!　 l ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　{　i　l l　　 l　ﾄ､ l　ｌ | ',　　ﾊ　/ .l /　l　/　　/ 　ｊ ,ゝ´
　　　　　　　　　　　　　　 l　l　ｌ l　　ﾊ | ヽ!　ヾ　ヽ./ |:/ 　|'　_j／l 　/　 /./
　　　　　　　　　　　　　　　　 } .ﾊ ,l ヽ　|ﾍlニ;--,.._ '　｀､',.-;‐;二__ 　l /　 /./
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ'"　l.ﾍ. ﾄ､! '弋赱!~ ,　　　　' 'T心!_　ｲ　　 j l′
　　　　　　　　　　　　　　　　 |rﾍ　lヽ　　　　´　　　　　｀　　　　 l　　/ ﾉ　　おいおい、正面きって喧嘩売ってるのか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾍ　l　　　　　　　 i 　　　　　 l　 /'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀l | ',､j　　　　　　|　　　　　　j　/　　　　　ふざけるな、兵を下げさせるまで儀式は行わない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　jﾊ. ﾍ　　　　　ヽ!　　　　　　 /! /ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !ﾍﾊ､　　　,＿＿,...､　　　／|/｀ ‐ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i!ﾍl＼　ゝ-‐ニ‐-' ,. イ从'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ィ' ヽ　＼　　　　／　ﾉヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /　　｀ヽ　ヽ- '´　 r'　　　', ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 l　　　/iｰﾍ　　 rﾆ' ﾍ　　　l 　ﾞヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　, -ｲ　　　l　　 /｀ヽOﾍ　 / /-''ﾍ.　　 l　　　ヽ‐､
　　　　　　　　　　　　　 _.. - ´　/　　　 {　 ,.ヘ､＿＞'^''＜ _..－ﾍ. 　l　　　　', 　｀ ‐､
　　　　　　　　 _.. － ´　　　 /　　　, -i!/ ヽ　　 ',　　　 /　　　ヽ |＼　　　ヽ　　｀ ‐ ､
　　　　　 , -''''´　　　　　　　 /　　／　　l　　｀　　ゝ－ /　　 _ -' ｀! 　＼　　　＼　　　　｀ヽ

何度かの押し問答の末、魯兵を十里下げることで話はまとまった。
晏嬰はこの頃から、なにやら嫌な予感が胸をよぎり始めていた。

450 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:26:49.43 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　/　　　/　 .|　　/j　　./　　 ∧　ﾊ.....:.:.:|:.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:ｽゝ
　　　　　　　　 /　　　/　　,|　 / |.:.:.:/|.:.:.:.:./　|.:.:| `､.:.:::|､:.:|.:.::.:.:|.:.:.:.:`､
　　　　　　　　 j　　　|　.:.:/|.::/　|.:./　|.:.:.:/　　|,.:|　 `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
　　　　　　　　ｿ|　　.|.:::/| |;/ 　.|/　　|.:/　　　|.:|　　`;;|　ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
　　　　　　　　　|　..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ　　　 ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
　　　　　　　　　|...:.:.|.::::|.:.|　,_________ `'''' y　　 ''"___________　 /.:,j.:.:.:|　ﾂ
　　　　.　　　　　|..::ri..:::ヽ;,| 　弋ﾂﾇｦ`　　　　　､代ﾔｵｿ　j.:.:.:/y.:|
　　　　　　　　　ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣￣　　　　,　　　￣￣´ 　 |:.::/| ;ｿ　　王猛・・・
　　　　　　　　　　 | f.`､::,|.　　　　　　　　　 |　　　　　　　　j.:.:/ｿ
　　　　　　　　　　　＼ `､|.　　　　　　　　　.i,､　　　　　　 ,i.:.:/´　　　　やっぱりＪＫは煮ても焼いても食えん
　　　　　　　　　　　　ヽ-ﾘﾄ.　　　　　　　　j ,ﾞ　　　　　,/.:/
　　　　　　　　　　　　　`ｯ､ヽ.　　　　　　　 ´ 　　　　　 //ﾘ　　　　　　下手したら奴ら景公を連れ去る気だぞ
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾘ｀､`l､.　　　 ,....,_____　　　　/;/
　　　　　　　　　　　　　　　ﾂ,|` ､　　 `'''''''''''´ 　 ,／ﾘﾂ
　　　　　　　　　　　　　　　 r''j　　` ､　　　"　　,／|-,
　　　　　　　　　　　　　　　,|　i,　　　 ` ､___ ,／　 .|　|､
　　　　　　　　　　　　　　/::|　 `､　　　　　　　　　 .j　h`::､
　　　　　　　　　　　　／::::::.|　　 `､_　　　　　　　 ./　　i::::｀､
　　　　　　　　　,,,_ｰ/:::::::::::::|　　　 ∧___　　　　 /､　　 |:::::::` ､__
　　　　　,,,ｰｰ"´:::::/::::::::::::::::|　　 / ヽ　￣'i　　ノ | ヽ　　|:::::::::::::`､｀ヽ､,,,

　　　　　　　　　＿＿　 -―――-. . . 、
　　　　　 ,　――　　　　 . . : : : : : : : : : : :｀丶、
　　　／´￣, :' .　　　　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
　　　／　／ : : :　. .　　　　 ,　:' : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
　　　／.:.／: : : ; : :／: :／　　　　 :: : : : : : : : : : : : : :ﾊ
　　／'"´'. :::: .:, ': , ' : ; ': : :, ': : ../　　.l : : : : : : : : : ::::::::}
　／　　/.:::/: ,.' .::/. .:/::::::::/ : .:::/: : : : l　　　 : : : : : : ::::::‐:.､
　　　 ,'::::;i:::,' .:::_i＿' i ::／!: :.:::,' : .::::::/: : : . 　 |　　　: :::::::::ﾊ
　　　 !:/ |:::! :::/|:/ ｀|ﾒ、 ! .:::/| . :::::/|::: |:::: : : .!　: :　　: : : :ﾊ
　　　　　{　'!λｲ　'{､､、　 |:::/ .|: ::::/__|:::_!:::: : : l: ::::: : : : : : : :　　心配要らない
　　　　ﾊ{ !{l　《てoヾ` ヽ{　 |::::/￣|:::ﾊヽ; : /: :::::::::::::::::::::::: 　　やらない夫は意気地なし・・・
　　　　 / . ::::{l. 　|::fう:}　　　　∨,.　 j/　∨｀ヽ,':::::::::::::/::::::::
　　　　 ,'/! ::::::ﾍ　うン　　　　　彡らぅミ､∨:/:::::::::::::/::::::::i:　　　だから軍隊まで引き連れてきた　　
　　　　　{| | :::::::{　　　　 ,　　　　　ﾊ:::fう::::》// ::::::::::,.':::::::::::|::　　
　　　　　 { !::::::八　　　　　　　　　う: : ﾝ'"::/ :::::::／:::::::::;: ﾘ　　　　これは外交の反則技・・・
　　　　　　 !::::l |::|　　　‘ヽ　　　　｀¨´/:;:' .:::::／）::;:ｨ／j/　　　　先に反則をやったのは向こう
　　　　　ヽ:| .!:l　＼　　　　　　 .／,.':::::∠.イ／/　 /
　　　　　 '{　'{　　 i:､＿　＿ ,. ／／;ィ'ｲ／{:/
　　　　　　　　ヽ. ヽ　 |/　　}　　　／＿_.|./_　 '{
　　　　　　　　　　　　　　＿ﾉ／￣￣:. :. :. :. ヽ
　　　　　　　　／二二丶丶:. :. :. :. :. :. :}
　　　　　　　／二二二.ヽ:.＼＼:. :. :. :. :ヽ
　　　　　　　／/二二二二=ﾊ:. :',　', :. :. :. :. :.＼

451 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:28:53.70 ID:PHHEwSoo

王猛は一策を案じて、これを晏嬰に伝えた。

　　　　　　　　　　　　 j/! ｌ !　　　　.　　　 !: l/!
　　　　　　　　　　　　　 j/! !　　　　　　　 / ∧!
　　　　　　　　　　　　　ヽｌ lヽ､　 ´’ 　／!:/
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ!　j/ト-　ィｌ/ j/　　　　　　　　　　　　ここで混戦になってしまえば
.　　　　　　　　　　　　　　　　 r‐l　　ト､　　　　　　　　　　　　　　あっちの方が兵力が多い
　　　　　　　　ｌ　　　　 -┬＜´ : ト -―ｌ : `ｰ┬　、　|
　　　　　　　　!|__　／.::: ::::!: l l : : l二二 ! : : : : ! ! : ト､!!　　｀ヽヽ　　けど、定公を手中に納めてしまえば相手は手も足も出ない
　　　〃 __|ｌ　 /ｌ　ヽ|! :::: l ::l: :ｌ !: : :!　　ｌ : : : : l l: : ! /|ﾄ､＿　ﾉﾉ
　　　ｌ| /　ヽ_ﾉ! ! 　トヘｌ| :::! ｌ !: :｀ヽヽ　l: : : : :// ://　　 !　｀ヽ!| 　 ! 　　､､
　　　　! 　　ヽヽ　　! 　 !|ヽl__!|ノヽﾉﾉ / : : : // /∧　　∧　　|!|＼!|　!　　ﾉﾉ
　 j|＿∧　　ｌ| l　ヽ_ﾉ＼ !|　＼l＿ノ　／( ＿j|∠ノ　￣　/!　∧　　￣!|￣ﾉ
／ ! ＿ノヽ､_!lﾉ＿.. -―ヽ　　ヽ从／　ムヽ､!|＿ノ＿_ / ｌ| /从` ー‐ｌ|＜＿
__ノ´　!ヽ､＿ノ＿_ ＞ｰ‐人ヽ、　＼　　 ≧ 　 !::::::::::::)＼!　!/　　≦‐-､!　　ノ
　　　　＼:::::::::::::::::::::::::≦　　　ヽ､＿＼｀＞　 |:::::::≦　　＼j ／｀＞　　￣
￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣

　　　　　　/: : ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／　　　/ _{　/　 / | /　　　　｀　　　　 / ヘ　　　　丶
　　　　　　l: :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :, /　　　　{/ /7'　 / ハ!　　　　　　　　　　　 ´７、　　　ヽ
　　　　　　{:/: : : : : : : : : : : : : : : : : : ／:ハ＼　　 l! {/.l　.//.　 |　　　　　　､　　'　 ,ム、メ>､　　　ヽ
　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : :/: : /}: :l　f､　　　ノ| //: : .　　　　　　　　`　　弋-タv／|ハ　　　　丶
　　　　　 , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /: l: : } .| l丶､_´ Ⅴ': : : : : : : : . 　　　　　　　　¨´＞イ　 /ﾊ　　　　､
　　　　　 {: : : : : : : : : : : : : : : : : : _ノ: :/|: : l　l '.　　￣{!: : : : : : : : : : : .　　　　　　　 /ノ_. ィ´l: {　＼　　　ヽ　　　この日のために鍛えた暗殺部隊を
　　　　　丶､: : : : : : : : : : : : -: ´: : : /: j: : ﾊ '. :}　　　ﾄ､＿___: : : : : : : :　　　　　 _ノ´ / /　ﾍ:|　　ヽ　　　ヽ　　周囲に配置してある
　　　　　　　　｀¨¨ゝ────-: : : : : /: : : :ﾊ '. '. 　　 V---- ､ヽ , ､..＿__ ,. ＜´ 　／／　　　ヽ　　　ヽ　　　丶
　　　　　　　　　　　＼: : : : : : : : : : : : _: : : : :ﾊ '. '.　　 '.￣￣ヽ }l'￣7／／　 _　イ／　　　　　　　　　　ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 , ′: : : : : : :_: -: : : : : : : : ﾑ'. '.　　l　　　　ｌﾘ｀ヽ_ ィ_　- ´　　´　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　まずは彼らを使って定公の身をさらう
　　　　　　　　　　　/: : : : _: -: ´ : : : : : : : : : ／　ヽ､　 } _　　　V　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__　-＼　　交渉はそれから・・・
　　　　　　　　　_': : - ´: : : : : : : : : : : : : ／, ､.　　`、l V7'7j ／　　｀､　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : :ヽ
　　　　　　 _　- ´ : : : : : : : : : : : : : : : :／／　　｀丶ﾊj/ .＞'´　　　　　＞､　　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : :
　　 _ . : :´ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／　 {　　　　　vﾍ|＜＿＞＝､-…´ _　ﾊ、　　　　　　　　　 _　ィ: : : : : : : : : : : :
-　´ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :／　　　｀¨¨＞＞く_ノ^∨　｀7 - ､二 - ´: : :ヽ　　　　　　　ノ: : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／　､　　／　／　 /{ }　　'.　/: : : : : : l: : : : : : |　　　　　_ . :´: : : : : : : : : : : : : : : : :
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452 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:31:54.70 ID:PHHEwSoo

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　　　　　　　　　　　/::::::::::/:::::::,.ｲ:::::::,ｨ:::,ｲ::::::/!:::::|::::::!:::::!:::::::ヽ
　　　　　　　　　　 ,'::::::/::::!:::／,ｲ::／ .!/ .|::::/ |:::::ﾊ:::::!::::::!::::::::::i
　　　　　　　　　 !::::::l::::::ﾚ',! ー-､　　　 !/　 !::/　!::ハ:,ｲ:::::::::::|
　　　　　　　　 !::::_」:::::::::!　..,,＿`ヽ､_,.　　 ,ﾘ　´ _,..,_ !::::::::ﾊj
　　　　　　　　　　!/f r.|::::::::!　弋ｴﾉ｀　　　　｀'ｨﾆ二_　/:::::::::!
　　　　　　　　 k.ﾔ!:::::::!　　　　　　　　　　ゞｚｿ,. /::::∧::|
　　　　　　　　　　　|∧`Y::ﾘ　　　　　 i　　　　　 //|/　ヾ　　おい・・・それはマズいぞ
　　　　　　　　　　　　 !Tヾ　　u.　　　　　j 　　　 //ノ
　　　　　　　　　　　　　ﾔ. ヽ.　　　, ‐-､,__　　　 ,.ｲ:/　　　　　　　諸侯たちに聞こえは悪いし、
　　　　　　　　 r＜´|.　　＼　弋,＿_,/　　／ |/　　　　　　　第一、魯が黙っちゃいない
　　　　　　　　　 !　｀丶､.　　＼　ｰ　　／
　　　　　　　　 _/　　　　　`'-､.　`'ｰ-r<´
　　　　　　　, -'" ｀ヽ､　　　　　｀ヽ､　f｀, ＼
　　　　 , -'´　　　　ヽ｀ヽ､　　　　　 >く_Lｒ'´｀ト､
　　　／　　　　　　　　ヽ　＼　　／ヽO〉 |｀r､.|　｀丶､
　　/　　　　　　　　　　　＼　＼/＼r‐＝<.　!｀　　　　｀ヽ,
　 /　　　　_　-－‐　　　　ヽ　　　　ヾ　　 !　ヽ　　　　　　i
　/　　／　　　　　　　　　　 ! 　　　｀ﾄｰ〈　　 !　　　 /　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,. -─- ､__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.-'´　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‐ｧ'´　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,ｨ　 , ,. 、　　ヽ l　　､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'ﾞ | j　' j. ﾊ. ､ヽ　',|　| l　|｀¨
　　　　　　 ,.､　　　　　　　　　　　　　　　| |　ＨV､ヽ',ヽ､.ﾄ､j　|l｣,､|　　　　こちらに良い条件で盟さえ交わせば
　　　　　 / /＼　　　　　　__　　　　　　ヽﾄＮ{沙　｀傍ﾌ|　ﾚﾘ　　　　　正当な理由は後でどうとでもなる
　　　　 / /　　＼　　　（‐ェ'｀)　　＿ ,..r─ヽ }､　 ' _ ｀¨_,! ﾊ
.　　　 / /　　　　＼　　　￣　 f,.　　 |　　ヽ| ｀ｧﾆ -' /ｲ　',　　　　　　幸い今回はやらない夫が兵を率いてきた事が
　　　　/ /　　　　　　ﾞ;.───‐└乞 -'ー──-//l、／´　　|　　　　　　それに該当する
　　　 / /　　　　　 /　　　　　　 l.l　　 |　　　 l.|ﾞｼ'´　　　 |
　　　ヽ′　　　　　/　　　　　　　 l.l　　 |　　　 j/　,. -_ニ_-､|　　　　　　我らは脅威を感じた
　　　　＼.　　　　/　　　　　　 l.l　　　|-─l二ﾍ,ｒ',r' ´　　　ヽ|　　　　　　だから、非常手段を使う
　　　　　＼　　/　　　　　　 l.ｌ　　　|　　|　　｛/　　　　　　 |
　　　　　　＼/　　　　　　　　 l.l.　　 |-ｰ { __,／　　　 ,　　 |
　　　　　　　　　ヽ二二二二ニｺl、__,. -ｰ '' ´　　　　　　／　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 {-　　 |　　　　　　　　　／　　　 |

453 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:34:38.92 ID:PHHEwSoo

.　　　　　　　 /　　　 .: /　.:.:.:.:.: /.:.:.:. ;ｲ.:.:.: j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..::＼.:.:.:.:.:.:.:.:＼ .:.:.|.:.:.:.:.:.　　|.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　/　/　　.:.:/　.:.:.:.:.:.:.:ｌ.:.:.: / .|.:.:.:∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ｌ＼.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.|.:.:.:.:.:.　　|!.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　 ,′ l　　.:.:.l　 :.:.:.:.:.:.: j:.:. /　 |:.:. |　ヽ .:l＼.:.:.:.:.:.:.|　＼.:.:.:.:.:.:.',:!.:.:.:.:.:. 　 |:l:.:.:.:.:.:. トヽ、
　　　　　 l　:/| 　 :.:.:|　 :.:.:.:.:. /|:.:/　　 !:.: |.　ヽ:{　＼.:.:.:.:|　　＼ .:.:.:.l|.:.:.:.:.: 　i |.:.l:.:.:.:.:.:.|　｀ｰゝ
　　　　　 | /　!　　 :.|　l::.:.:.:.:.l　V　　　 l:.:.l　　＼　　＞┼ ── ＼‐:.! .:.:.:.:.　i |.:.:.ｌ.:.:.:.:.:|
　　　　　ﾚ'　ｌ　　　ｌ　ｌ:.:.:.´丁 j￣￣｀ヽ{　　　　＼´ 　>l　_ -=＝r ､│.:.:.:.:.　i |.:.:.:|:.∧:.l
　　　　　　　　ｌ　　 |ﾊヽ .:.:.:|〃ﾁ不ﾃミ､ヽ　　　　　　　ｧ彳ﾟｱ千.ハヾ｝! :.:.:.:.　i |ヽ:.:|/　V
　　　　　　　　ヽ　 .|i.: ヽ＼:.:lヾハ_j::::::::ﾊ　　　　　　　　 | _j:::::::::} j " |.:.:.:.:.:　i |　}j:|
　　　　　　　　　　＼∧:.:ｌ＼ヽｌ　　う､:::ｲｉ|　　　　　　　　　 'う､:::::ｲ./　 j :.:.:.:.: / ﾚ':/ﾘ
　　　　　　　　　　　　ヽヽ|:.:.:. ＼ｌ.　_ヽ辷_ﾘ　　　　　　　　　ゞ辷='　　l.:.:.:.:. / ∧/　　　　　　許可を
　　　　　　　　　　　　/::/ l:.:.:.:.: 小　　　　　　　　 ,　　　　　　　　　　　,'.:.:.:.:./ /
　　　　　　　　　 /::/ 　l:.:.:.:.:.:.lハ　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.,ｲ ∧
　　　　　　　 _, -､ /::/＿_,ﾑ:.:.:.:.:.l::.:ｌゝ　　　　　　　－　　　　　　　 , ｲ.:.:.:./ j/　 }
ー-､厂￣了::::／::￣::::::::::::∧ :.:.:.:l:.:|　丶、　　　　　　　　　　／ /.:.:. /∨　　 l
　　〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ :.:.:l.:|　ﾍ　{{＞　_　　　　　　イ　 ./:. ／　 }　　 |
　　{{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:.:.:l:| ヘヽ|ｌ　　/:｀irｰ-r＜. 　　 /:／　　 /　　　|
　　lｌ::::::::: /' ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ＼八　　 |ｌ　 /:/ /　　〉　　　　／　　　 /　　　 |
-　ヾ}:::::: j ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヘ:＞　|l　// ノ　 /　　　　　　 / 　　　 |
ー‐‐ﾍ_／ー＜:::::::::_二＞─-､::::::::::::: {　　|l //　　　　　　　　　　, -‐'´　　　　 |
　　　　　　 /::/　￣　　　　　　`ー‐一ヘ__jﾚ∧　　＼　　　,,-‐'´　　　　　　　 |
　　　　 /::/　　　　　　　　　　　　　　　/ ∧ ヽ　　　>ｰ'´　　　　　　　　　　　　│

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　　　　　从.:.:.:.:.:., ┐:.:.:.:.:.:. ｲ .:.|　 '￣じﾘ㍉　　/＿｀,ﾊ/
　　　　 jｲ.:.:.:.:/ -ﾐ.:.l.:.:.:.:.:.:| .: |　　`ー‐'　　　 j{ じ /.:.|　　　・・・ふむう
　　　　　　|.:.:.:〈　(ﾍ.:ﾄ､ :.:.: ﾄ､.:|　　　　　　　〈￣ﾚﾍl
　　　　　　∨.:.:.＼ ` ﾘ、', .:.:|　ﾘ　　　　　　＼ |
　　　　　 Vﾍ.:.:.:ヽ __ ,ハ :|　　　　　　　　　　　ノﾉ
　　　　　　 Ⅵ.:.:.:. ∧　V　　　　　　　　　　 '´ ｲ
　　　　　　　　　ﾘ|.:.:.:.:.川＼　　　　　　/´￣　ｱ /ﾚ
　　　　　　　　　 Ⅵ.:.:.:,ｲ　＼　　　｀￣二'"/
　　　　　　　　　　ｲ＾V　　　｀:... 　　　　 /
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454 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:40:42.58 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　／: : : : : : /: : : :／: : : : : : : ヽ: : : : :: : `､
　　　　　　　　/: : : : : : : :/: : : /: : ,ｨ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
　　　　　　　;´: : : : : : : /: : ／|／ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
　　　　　　 .i: : : : :|: : : : |／　　　　　　|／　| /|: :|: : i: : : :ﾞヽ
　　　　　　 i: : : : ::i: : : ::/ ´￣￣￣`''''　　　´　ヽ|: : | .|: :丶
　　　　　　 |: : : :,-ﾘ: : : |　 "疋;:ｿ`　　　　'`'-､_.i: : |: |: ヽ
　　　　　　 .|: : :/-､',: : |　　　　　　　　　, f:ﾃﾘ` /: : |: i丶　　　　やっちまえ
　　　　　　 .ｿ､::l,.( _ ﾘ､:|　　　　　　　　　l .｀　 /l: :/| i
　　　　　　　　,|::＼__ ヽ|　　　　　　　　, 　　 //|/ |/
　　　　　　　　ﾘl: ::| |　　　　　　　　　′　 //
　　　　　　　　　 l::|ﾘヽ　　　 ` ― - 、　　 //
　　　　　　　　　 ,ﾘ　　 `､　　　　`"　　／ﾘ
　　　　　　,----亠--- ､_`.､　　　　／　彡
　　　　 /／￣￣⌒`ヽ` ＼::`::-､,_, ´.

定公の身柄を拉致し、同盟の条件を全て斉に有利なように書き換える。
晏嬰はこれに許可を下した。

作戦は実行に移される・・・

魯兵が約束どおり十里引き下がって、両君は祭壇に登った。

ところが景公は、同盟交渉が始まる前に突然こんな事を言い出した。

　　　　　　　　／ : : : : : : / : : : : /　　　　　　　　　　　＼: : :＼
　　　　　　　／ : : : : : : : / : : : : /'´￣￣￣￣￣￣￣￣｀＼: : :＼
　　　　　／: : :┌─‐-./ : : : : /: ／. : ／:/: : : : : :/: :!: : :|: :ﾊ.: : : :ヽ
　　　　／: : : : :└‐≠７ : : : : : : /. : : /.: :,|: : : : ／: : :| : : !.: : |: : :ｌ: : :.
　　／.:／ : : : : :<.　 /: : : : : : :/ ＿.ｲ:／ |: : ／|: : ／!: _,ﾑ-: |: : :|: : :|
　／.:／/.: : :l二二>ｲ.: : : : : :/'| :／丁＞､／　 |／ ,.ｲ´/　}: ハ: :|: : :|
　／　/: :l : : ／／/: : : : : :/　|/ ,.ｨ≠=ミ､　　　　 ,z云ヽ/|/: :|:./ : : !　　　定公さん、斉では最近
. 　　 ′.:|: :〈. /: /: : : : : : :|　　〈f { fさ; 7`　　　　 |'じﾘ ,′: : '´: ﾄ､.:|　　　大迫力のショーパフォーマンスが大人気なのよ
　　　 l : : |: /:｀ :/: : : : : : : :|　　　ﾋ辷/　　　　ー'　| : : : : : : ! |.:|
　　　 |: : :∨ :/ ｉ: : :|: : : : : :|_　　　　￣　　　　 ! 　　八: : : : : :|｜|　　　見たい？見たいよね
　　　 |: : : : :/ : |: : :|: : : : : :| ヽ、　　　　　　ー－　　 . '.: : : : : :,.'/ , /
　　　 |: : : :/|: :∧: :ﾊ : : : :八　｀　､　　　　　　／/: : : : :／:/ 〃
　　　 |: :., '　!/´ Ⅸ、＼: : : : ＼　　｀　，. __,　r ´/:/: : : :／: :/ /′
　　　ﾉイ　 /'　　′＼.　ヽ､＿_＼　　　{.　　　 |∠,/: : .イ: : :,〈
　　　　 ,′　　　　　　　 |　 |　　　　　　　　　|　丁´　{: :/　|
.　　　　　 |　　　　　　　　 |　 |　　　　　　　　　|　　|　　 ∨　 |

455 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:43:24.11 ID:PHHEwSoo

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）　　　　そんなのいいですから、
.　　　|　ノ（　　（__人__）　　　　交渉の方、ちゃっちゃと進めましょうよ
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　 |　　　　　　　 }
.　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　＼
　　　　　l/　　　く　＼　　　　　　＼
　　　　　|　　　　＼　　＼　　　　　　　＼
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).､　　　　　　＼

やらない夫は祭壇の下に設けられた宴席から、これに抗議した。

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|　　　やらない夫、かまわぬ
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|　　　　余興であろう
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

456 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:46:29.78 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:　　　　時間勿体ねぇぇぇっっ
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:　　　　　余興なんて他でやってもらえますかっ
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　＼
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　＼
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　　＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　´二ゝ─‐-─‐ヘ
.　　　　　　　　　　　　　　　／　.／∠　──‐‐-.ﾍ.　ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　／"..:／/´‐.Ｔ.丁¨ T ｰ､　Y　',ヽ
　　　　　　　　　　　／./ .:./:./ :.:./l:.!　i.:.　 !:.:.　ヾ..i:.　!:.:ヽ
　　　　　　　　　　／　/ .:./.:/ :.:./　!:!:. ﾊ:.:　',:.:.:.　｀!:　l:.:.:ﾊ
　　　　　　　　　　 /.:, ｲ.:;'.:.｀:ト、バ:.ヽ＼.:ヽ,.:.:.:.:.!:　!ﾍ:.:ﾊ
　　　　　　　　　　　　/ / ｲ.:.!.:.!:.!, --ヽ、＼　ゝ久_丈i:.　! ﾊ:.ﾊ　　　さすが定公さん、話が分かるわ
　　　　　　　　　　 /:./　 !.:.!.:.i.:f ｨ´::ヾ　　　 ´f´::::ヽヾ :!ヽ l:.ﾊ
　　　　　　　　　 ./:./ , 　!.:.!.:.iﾊﾏ_;;;ﾉ　 ,　　　ﾏ_;;ﾉ j:. j/　j:.:ﾊ　　　さあ、ＳＯＳ楽団、ド派手にやっちゃいなさい
　　　　　　　　 /:/∧,｣　!.:.!.:.!ﾍ　"" 　r=＝ｫ　"" ,/:.ｲ!ﾊ┘:!ヾ
　　　　　　　　　//!:.ﾊﾞ:.:.:| |.:.ﾊ.:V ゝ､　丶　 /　　ｨ/:./:.:i／^l:.!　ヽ
　　　　　　　　ﾚ' !:.! i.:.:.ヾ!ヽﾊ.:V.:.:.:.:＞,　 _　ィ´V.:/.:.:/　　ﾘ:|
　　　　　　　　　　 !:i　!.:.:.:.:.:.:.:{ﾊ.:V'´ ／′　 .少'／｀ｰ|　　/j/
　　　　　　　　　　ヾ　ヽ＿,　'7//　/-､　 -／ "　／ﾌ　ﾋ=ヽ
　　　　　　　　　　　　ﾊヽ. ///　/'´￣／　　／／/　　,｀弋＼
　　　　　　　　　　　／　 {　y'//　,'---/　　／／- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀l
　　　　　　　　　／　　　ヽfl l l　 ! 　 /　／／〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖ
　　　　　　　／　　　　 !l l !.　!　./　///　　ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//
.　　　　　　／　　　　　　 _∧ l !　!ﾛj　///　　　　　ﾌ-､｀ｰ┴‐-〃
.　　　　／　　　　　　／　ハヾ l　l ///　　　ヽ　 |　　`ー‐一′

457 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:48:54.55 ID:PHHEwSoo

壇上に現れたのは、四十人近い舞台俳優たちだった。

それぞれ煌びやかな衣装を身にまとい、見たこともない異民族の武器を手にしていた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-ｧ―､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　-ｧ‐ 千/ ´l　 / |-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　|　l |｜ i{ ｲ} ﾍ　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,/　　 _,ﾊ.　ﾄ斗l士ﾄlヽﾄ､ﾆ}　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }､｀三ハ{ﾄｨVr示ﾐﾄ｀　_V ﾘ !| !. l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ 小.Y´/　　 !| ｀迯j{ ｀　rﾐ}ｲ　ﾘﾊ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ..　―　￣　ｲ　/ﾚ/ / 　 { 　　　　　叉ｿイjノ /′
　　　　　　　　　　　　　　　..　-‐　　￣　　　　　／　／/ｲ /!　 |､＼　　､ _　个、　　　　　
　　　　　　　　　　　　,　 ´　　　 _.　―　　　　／　／/ {{ | ハ{　ﾄ{ ー-　　- ｀ﾊ､_`ｰ_､　それでは、南方の舞楽をご覧に入れましょう
　　　　　　　　／　　 _. -　¨　　　　　　　　　／　/　ﾊヽ|小ｰヽ　　　　　,ｲ、　＼_　｀
　　　　　　　／　 . -　　　　　　／　　　 , ‐/ rz‐{. 　　ヽト、　　 r‐┬ヘ＼ー ´￣　　　
　　　　　　／ , - ´　＿ _　―　´ 　　 .　 ´　/ /-　ヽ　ｰ- ＼_＼　/、　＼　￣
　　　　,／ ,　 .. ― . - ´　　　　 _. 　´　　 /.ｲ　　　｀＼　　　　￣￣｀ｰ-ﾐー　＿＿_ .. ィ´
　　／'　／￣ . - ´　　　　_.. - ´　　　　 ,.ｨ' /　/　　　　　ト`ｰ､--┬､＿ー_-ヽ､　　―＝---‐ｧ´
. ／/ ／　／　　　　　　　　　　　／/　l　/　　　　　　l　｀弋＝ミ-､ヽ.r代‐､ヽ.ｰ=---‐_´
/ィ／　　／　／　　／　　　　　　　　/　/ 　 }ﾉ　　　　　　　∨　　＼　`ｰミ‐ヾ. ヽ＼ヽ　￣´
//　　／　 /　　／　　　　　　　 ,ｲ　/　　/　　　　　　　　　}　ﾉ　　｀ ―-､＼{!. ﾄ. _ﾘ--z＿＿_
/ 　 /　　,/　　/　　　　　　／ {　l7ヽ _}　　　　　　　　 /ﾉイ　　　　　　　＼｀ヽ!∨　´　 _. --―｀ヽ
　　/　イ　　/′　　　　　／　　〉､!　　ﾘ　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　rｰ､| l! _.∠　-＝､
　 / / / 　 // /　　　　　 /　　　/　| 　 ,′　　　　　 ,′　　　　　　　　　　 j'__　{_l-く´＿
.　l / / 　 // / 　　　　ｲ　　　 {　 !　 / 　　　　　 /｀ヽ　　　　　　　　　　ｰ-ｧjr'､ｲ´.. -―｀ヽ
　 ′l 　 / l　l!　　　　　 / |　l　　　　|　ﾊ　　　　　　 | /　　ﾄ　　 ,∠ -ィfー‐´┬/ A弋´
　|　 |　 ,′! .|!　　　　 .　 |　|　　　　|　ﾊ　　　　 l　　|ハ　　ヽ._ ノ.. -‐┴' 了¨ ７ /‐!}ヽ.ヽ--＿--__ _
　　　!　l　｜ !|　　　　 l 　 !　!　　　　∨　　　　 |　 | 　､　 /ﾌ´　/´　　　｜ /　{　　｀l ＼＼￣　ｰミ｀丶
　　　ヽ.|　 l　| l　　　　|　　|　|　　　 /　　　　　　　　l　　ヽ／　　　　　 l {　　l　　 !　｀ｰ＼＿＿＼
　　　 |　｜ l　! 　　 !　　 ! l!　　　 |　　　　　　 V､　／　　　　　　　 |ヽ.　 V　　｢￣￣＼｀ヽ、｀＼
　　　　　　ヽ |　l　　　|　　 ! ﾄ、　ハ　　　　　 |　７　　　　　　　　　　 l　＼ヽ.ヽト､_　　　ヽ.___ヽ、
　　　　　　　　ヽヽ　　ヽ.　　ヽ!∨/　 |　　　　　　 ∨　　　　　　　　　　　　　| 　｀ヽ!　｀ヽ＼　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　＼　＼　　ヽ　 !　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　｀ー-- 　　　 |　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　ヽ　＼

　　　　　／￣￣Y￣￣＼
　　　／　　ヽ,_.　　ノ　　＼
　　（●）（● ）　（ ●）（●）
　　（__人__）　　　　（__人__）　　　ん、なんだなんだ？
　　　{｀⌒ ´　　　彡　｀ ⌒´ﾉ
　　　 { 　　　　　　　　　　 }　　　　異様な風体の連中が・・・
　　　 { 　　　　　彡　　　}
　　　　ヽ、　　　　/　　ノ
　　　　　　 .ﾝ　　　ヽ
　　　　　／／　　　 |
　 (⌒二_／ |　　.　　|

458 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:50:25.70 ID:PHHEwSoo

459 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:52:17.69 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|　　ほお、集団剣舞か・・・
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |　　一糸乱れず見事に舞うものよのう
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:　　　　その楽隊、待ていッ
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　＼
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　＼
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　　＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　　　　＼

やらない夫は、壇上への階段を駆け上がり、
一段だけを残して叫んだ。

460 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 00:56:34.09 ID:PHHEwSoo

やらない夫は舞台俳優たちに言い知れぬ危険を感じていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　　　ヽ
　　　　　　／￣￣＼　　　　 ./　　　　　 i
　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼　　 /　　　 ...........i
　　　　　|　（●）（●）　|　　/　　 ..:::::::::::::::|
　　　　　|　　（__人__）　 | 　/　　..::::::::::::::::::l
　　　　　.|　　｀ ⌒´　　.} ./　　..::::::::::::::::::::!　　このようなめでたい席で蛮夷の楽を披露しようとは
　　　　　 |　　　　　　　 }/　　.::::::::::::::::::::/　　　両君の誓われた山川の神々に対して無礼だろ・・・ＪＫ
　　　　　ヽ　　　　　　 ./　　 .:::::::::::::::::::/
　　　　　　.ヽ　　　　. .／　　.:::::::::::::::::::/　　　　すぐさま辞めさせていただきたいッ　　　
　　 ,. ‐'"´　 `'‐,r''"~　　　.:::::::::::::::::／
..:.／,. -‐‐- ､　l′　　　 ..:::::::::::::／|
:,'　　　　　　／　　　　　 !.:::::::／:i..:..l
r　　　､　 / 　　　　　　 !:::::::::::　i..:..i
l　　.......`:i　　　 i 　　　　 !::::::::::　ﾞ､:.i
!　 ::::::::::/　　　　i　　　　　　 i::::::::::　ヽ:i
.!　::::::::/　　　　　i　　　　　 .....i:::::::::::　ヽ
.ヽ ::::::|　　`､　　 `､　 .....::::::::::::l:::::::::::: 　`,
/ ＼:::l.　　 `､　　　ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: 　/'''ー─----､
　　　`ヽ　　 `､　　.::::＼:::::::::::::::|:::::::::　/,,　　　,. ‐;''

無理のあるこじつけだが、すぐにでも彼らを止めなければ、大変な事になる・・・
やらない夫の第六感がエマージェンシーコールを鳴り響かせていた。

　 //:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::::::､:::::ヽ;ノ
　f/l::::::::::::::::::::::::::::;::::i:::::::::i:::::::;:::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::/:::lﾞヽノ
　|' |::::::::::::::::::::::::::/:/l:::::::/l:::::/ﾘ|:::i:l:::::::::::::::l::::::::::/:::l::::::|
　'　l:i:::::::::::::::::::::/l:/;/:::://_;/,/-:j‐l::::::::::::::::r ､／::::l:::::::|
　　 .､ヽ::::::::::i､::ｒ､l /l:/７´/≠=ﾅ=':::::::::::::::l-　l:::::::l:::::::::l　　　こ、これ、やらない夫・・・
　　　　〉､:::::ﾄ'弋ｊl　'　" '　 _辷_j/:::::::::::::::l'ノﾉ:::::l:::::::::::l
　　　　/:::::ヽ:ヽ　 l　　　　　　　/:::::::::::::::::l-',ｲ:::::::::::::::::::::l　　　何を言い出すのだ・・・
　　　 /:::::::::::::l　ｒ'　　　　　　　/:::::::::::::::::ｒ'l::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　/::::::::::::::::j､｀ヽ '　　　　,ｲ:::::::::::::::::/　､::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　下がっておれ
　　 /::::::::::::::::/ ヽ　‐-　､ ,ｲ:::::::::::::::::::/　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　//:::::::::::::/　　|ヽ｀　,ｲ:::::::::::::::::::::/-‐ｧ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 //::::::::::::::/　　 l ､:>:'::::::::::::::::::::::::/　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ
　 l/l:::::::::::::/　　　〉:':::::::::::::::::::::::::::/／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ

定公は、やらない夫の態度を非礼だと思い、恥ずかしく感じて、引き下がらせようとした。

461 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:00:24.28 ID:PHHEwSoo

　　　　,　　　__,,::-:..､__
　　　　 ./i__,,r''ﾞ/::,,='''´:::.｀''ヽ
　　　　∧ﾞ､::i::〈::f::::::::_;;:-:::::､:.`:､
　　　 /:::::ヾ;:!､:､i;::'ﾍヽヽ;::::::::::､{
　　　〈:::::/'!iﾞ　　　　|::|.　|:ﾄ;::::::::〉
　　　/:､{.-|ト､,,_　､,,|;'-‐jﾉ'ﾐ:::､{
　　　ヽ;:l　i┬r ヽ　''~Tﾕ~`.},=〈　　　　まあまあ落ち着いてくださいって
　　　　.iﾍ　￣　,!　　　　　!ﾞﾋﾞi.〉
　　　　.{.｢i　　ヽ!.　　　　　 _,,/　　　　景公さまが遠路はるばるやって来て下さった
　　　　　`'ヽ.　 iﾗｰ''＾ヽ　/　　　　　　定公さまのご足労をお慰めしようとの心遣い
　　　　　　　ヽ､ '-‐‐'''ﾞ　/|　　　　　　　無碍にしようって訳じゃないでしょ
　　　　　　　　.iヽ､__ ,,／.／ヽ､ __ ,,.､
　　　　　　　,.-|　　__,,r‐ﾞ‐''''i~｀i.　|.　l,,,___
　　　　　　 /,f〈　 | /　ｰ{.　l　 |　l　 l;;r‐-ﾞ､､_
　　 ,,.::-／//ﾞ'ヾ､ノ/　 r┴ ﾉ .ﾉﾉ.／ﾞ　,,ｨ''ﾞ:::::::ﾞi､
-‐''ﾞ:::::ヽ::/';:-y-;;/ﾞ　 .~''ラ`''`''ﾞ~　 ,,::''::::::::::::::::l::{
::::::::／;;r''::::::i¨ !ﾞ　　　　 '　　　　,,x''ﾞ:::::::::::::::::::::l::::l､
;;;='''~..::::::::::::|.　l　　''''　,,:::--‐7'´::::::::::::::::::::::::::j:::::::}ヽ
::::::::::::::::::::::::.ヽ.oヽ､_ｘ''ﾞ:::::::∠.:::::::::::::::::::::::::::::/::;:;::: :!:.ヽ
:::::::::::::::::::::::::::::ヽ''ﾞ　.ｿ:::::;;ｲ::::::ﾞﾞ''''ｰ-::;;_::::::::iﾞ;:;:;::::::::::::::..＼
:::::::::::::::::::O::／::ヾ-{ﾞ:::::/::l::::::,､_,r､:::::::::l::::;:;l;:;::::::::;:;:;::::::::::..＼

　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　　|　　（●）（●） |
　　　　　　　　　 |　　（__人／,〉.|　　　景公さまのお心遣いだと？
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }
　　　　　　　　　ヽ　 .／,二ニソ}　　　こんな永井豪でも赤面するようなハレンチな真似を
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ　　　景公さまがする訳ないだろ・・・常識的に考えて
　　　　　　　　／:;:{'　　ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　　／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　　　　　￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　　　　　　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／

やらない夫は、斉の役人の制止にも構わず、
景公と晏嬰を交互に睨みつけた。

462 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:01:15.44 ID:oa8z8EQo

まあ、朝倉さん出したってころは「じゃあしんで」だしなー。

463 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:02:31.60 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　 -―――-
　　　　　　　　　　　　　／ : ／／￣￣｀ヽ｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　 / : :_/. :/´「￣￣、｀ヽ､　ヽ
　　　　　　　　　　 /.:／ !: :/_/ｌ: ! : : ､:ヽ : : :V ∧
　　　　　　　　　　　 i::〈_人!: :l∧＼ヽ: : :i : i : _: ﾄ､: i
.　　　　　　　　　　　 l:://l/ !:::lf千ﾐ､ヽ＼!≦´V lく: :l　　　・・・常識外れで悪かったわね
　　　　　　　　　　　　　lく/〈/´!::ｌ　ゞ-'　　　弋冫j/ｌｌ〉 !
　　　　　　　　　　　　　l ::!:::ヽ､!::l　　　､＿′ 　 /:∧!: :!　　　興が削がれたわ
　　　　　　　　　　　 !::l:::::::::∧ﾄ､　　ー ′／:/.:/ ﾊj　
.　　　　　　　　　　　 Vヽ、:::::lヽ、丶､_　ィ/.::/.:/j/　　　　四方の楽はお上品なやらない夫先生には
　　　　（＼＿　　　　　　　＿>､:::!､|ヽ　ト､/イ／　　　　　　お気に召さなかったようね・・・
　　　　　＞　_｀ヽ__　　　/ヽ　ヽ! ＼　　＿ヽ￣ヽ＿
　　rf壬‐＿´__ノＶヽ　/　∧ 　　　ヽ´＿_｀ヽ　ト､ヽ
　　　　　〈＼　ﾉ　ト､!//　丶　　　　、＿_｀i 　 l　　}
　　　　　　/ヽ￣　ノ　∨　　　､　　　　ｌ　　　! 　 !/　ヽ、
　　　　 {　　￣　　　ｌ　　　/　＼　　　ｌ　　ｌ　 ∧　　＼
.　　　　　　＼　　　　　 l＼　/／　＼　　!　　!　/　!／　　ヽ
　　　　　　　　ヽ￣　　　 /ヽ、　　　ヽ、! 　ｌ /　/　￣　　 /

　　 /::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::／ゝ､＿,;;､_:::::::_;:::ｲ
　 ./::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::|::::::::／:::::::::::/::::::::::::｀´:::::::::l
　 .l:::::::::::::::::::::ﾄ::::::::i:::::::::::::::::::|::; ‐ ､::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::l
　 |:i::::::::::::::::::::| :|ヽ::i::::::::::::::::::ｒ'/-__ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::l
　 .|'i:::::::::::::､:::::l,〉'´ﾞ,j::::::::::::::::::|ﾞ-､　} |:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::|　/,ｨｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　これ、やらない夫・・・
　　　ヽヽ:､ｰヽ｀'　〉｀!:::::::::::::::|　 ',ノ　l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　｀　｀ﾞ j　　　 |::::::::::::::::|　.|　　l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　このような場で貴公は何を言い出すのじゃ
　　　　　　　ノ　　　 l::::::::::::::::l　 '　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　｀ｰ､'　 l:::::::::::::::::l　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 ‐i7::::::::::::::::l ｨ _,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 ./::::::::::::::::::l>'´/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　/:::::::::::::::::/::|／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

やらない夫を庇うものはいなかった。

464 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:07:14.86 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿__
　　　　　　　　　　　　 ,　 ' ´.::.::.::.::.::.::｀丶､_
　　　　　　　　　　／.::.::.::.::.::.::.::.::,::.::.::.::.::.::.::.:＞‐.､_
　　　　　　　　　　　　 , '.::.::.::.::.::.::.::.::／.::.::.::.::.::.／_::.::.::.::.::.＼
　　　　　　　　　 /.::.::.::.::.::.::.::.:,.'::.::.::.::.::.::.::.:／.::.::,::.::.::.::.::.ﾊ
　　　　　　　　　　　/.::.::.::.::.::.::.::.:/.::.::.::.::.::.::.::,:'.::.::.::./::j::.::､::.::!:i
　　　　　　　　　　 ,::.::.::.::.::.::.::.::〃.::.::.::.::.::.::./ .:/.::.::j::.:{::.::.:!::.::!:l
　　　　　　　　　 l:|::.::./.::.::／/.::.::.::.::.::.::.::ﾊ!::.!::.::.::!::.:l::.::.:ｌ::.::|:i
　　　　　　　八::/.::／.::/.::.::.::.::.::.::.::.:|:!{::.|i::.::.:|､::|::.::.:}::.::!:|
　　　　　　　　　　{::.〃,:'::.::.:/!::.::.::.::.::.::.::.:_j」ﾑ:lﾍ::.:.!ﾊ:!::.::ﾊ:〃:!
　　　　　　　_Ｖ:j/.::.::.::{！::.::.::.::.::.::.:i::|￢ｒ云Ｖ乂レ'／/.:/　　　たかが剣舞ではないか
　　　　　 ,　' ´::ハ!.::.::.::.::.〉!::.::.::.::.::.::.::.!:l　｀｀　　ヽ::´.::/:V
.　　　　　／.::.::.::八　＼_:／.::|::.::.::.::.::.::.ﾊﾄ| 　　　 _　ﾝ<::.::.!　　　　それをいちいち大げさに貴公と言う奴は・・・
　　　 /.::.::.::.::./.:/７フヘ:_:ノ!::.::.::.::.::.i:|　　　　 _,､r'´! 　＼|
　　　〃.::.::.::_厶⊥!く　　＼ !::.::.::.::.::.lﾍ　　　‘´ r'::.::.|　　　　　　　　もう良い、下がっておれ
　　　 !|::.,　'⌒丶､　　丶､　｀|::.::.::.::.::.l／`　 ..__,ﾊ::.::ｉ:l
.　　　ﾙ'　　　　　　＼　　＼！::.::.::.::.::!　　　｜:!::.:|:!
　　 /　　　　{ 　　　　ヽ　　｀V!:.::.::.::.:レヘ, -'^!￢:.ぃ
. 　 ′　　　 '､　　　　　､　l　ハ::.::.::.::.廴_ﾉ　_/　　V!l
　！　　　　　｀､　　　Ｖ　　　!::.::.::.::.!　{　'^′　　ﾍ|
　　|　　　　　　　　ヽ　　　ｌ　|　！::.:i::.::.Yﾍ　　　　　　{
　　j　　　　　　　＼　 |　!　　ﾊ::.::!::.::.トﾍ　　　　 }
　　!l　 !　　　　　　　　　ヽ}_ﾉ　 / ﾑ::.l::.::.:｀い　　　　ﾊ
.　ﾊ、！　　　　　　　　　｀Ｖ／　i::.!::.::.::.:ト},　　　 /　l、
　！iﾍ. !　　　　　　　　　　　/´　　！:!::.::.::.j,厶__ 　ﾊ　ハ
　 |::.!∧l　　　　　　　　　く　　　 l::.|::.::.::{　　｀ヽ{ V　 {_

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ○）（○）
.　|　　U　（__人__）
　 |　　　　　|r┬-|　　　いやいやいや、あの武器見てくださいよ
.　 |　ι　　`ー'´}　　　どう考えたって人殺せますよ
.　ヽ　　　　　u 　}
　　ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　く　　＼
　　　|　　　　＼　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)

465 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:09:00.30 ID:PHHEwSoo

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､//////////////∧　　　　　　　　　　　　　　　　／｀:ｰ＝､二 ..ｰ...､
. ＼/////////////∧　　　　　　　　　　　｢￣￣￣:.｀ヽ:..:..:...:.＼:.:.:.:.:.＼
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＼　　　＼//////////∧　　　　　　　ハ:...ﾄﾍﾄ:...:l､:.,.lLA:A:.ﾄ:|:...:ﾄ|_:.:ｲ:丶ヽ
　＼　　　＼,//////// ∧　　　　　 ,小:.ヽ:ヽ　ヽ:|ﾍ:.｢l｢_⊥.!_:.:...l|:__:/:.:.:.lﾊ:|
　　　＼　　　､ ////////∧　　　　/:...:.ﾄ:./´:ヽ　 | ｰﾁｨて::ﾙ'l...:.!⌒}l:..:.小 }
　　　　＼　　ヽ////////∧　　　 l:l!:.|:..l:.ヽ:ﾄ,≧、　´　ヾ:斗:|:....|_ノ:|:./::.|:.l
　　　　　　＼　　､///////.∧　　　lハ{ヽﾄ.:ﾄ.代:z〉　　 ´　　!:|..:..|:.:...|/:.:.:.:|:..l
　　　　　　　ヽ　　ヽ///////∧ 　 |ハ{ヽﾄﾄヽﾊ´　｀ _._-ノ　ﾉｲ:...:!:.l...!:.:.:.:.:.|　l　　ふふふ・・・
　　　　　　　　ヽ　　＼//////∧ 　|　　ヽﾄﾄヽト...　　　 /...:.l:.:l...|:.|:.:|:.:.| l:..l
　　　　　　　　　ヽ　　ヽ,/////∧　　　　　　）ム:}:.｀７ｦ´/....:.l|:.l...:|:.|:.:|:.:.|　l...l
　　　　　　　　　　＼　　ヽ/////∧　＿＿_/ イﾍ!　/　　／,イ .!...:ト- L:_!_｜:l
　　　　　　　　　　　　ヽ　　ヽ/////ヾヽ　ヽ:::::::::|´ﾉ/　,／!/／:::::／｀ィ─- ､:::l
　　　　　　　　　　　　　｀￣￣∧二∧_＼ヽ::::::ﾄ'´!　/ ／::::::／／´　　　　ヽ.l
　　　　　　　　　　　　　　　 f'ヽ'￣_,.）.|＼＼l'´ｌ //:::::::／／　　　　　　　 |ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　,.）!　＼ !_イ/-─' ,イ　　／　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　 r |　　　 ´ 〉＼＿_ヽ／￣￣/ |　／　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ'|　　　　ノ!,.ヘ / ７￣￣ ´　r_'´＿,. - 、　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　 /__/　　　/／　　ヽ |　　　　 /´＿＿_　　｀ヽ　/
　　　　　　　　　　　　　 /ｰ/　　イﾍ,／´__　　＼　　 /, -──ｰ｀ヽ　 Y

　　　　　　　　　 _,....‐::‐::-r::‐:::-..､
　　　　　　　 .／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ.　　　　　　　　　＿
　　　　　　 .//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ　　　　　　　　／　　i
　　　　　　//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i　　　　　　 ./　　　｜
　　　　　 f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ　　　　　　ｌ　　　 /
　　　　　 |!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l　　　　 ./　. : ::/
　　　　　 !:|!:::|!:/｀ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il|　　 __　 /　. : ::/
　　　　 l:||:::::l| イ,.ノﾊ　ノ　ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ　rｰ' ／　｀.:／_｀ヽ
. 　　　　ヾ::::|　|::しリ　　　|::しりi::::;､{´ ／　/ ---､'´.:: : ::　 |
　　　　　　　 V:::!　ゞ= ' 　.　　ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { |　　 : ::.ヽ:_＿　ヽ　　それが剣舞というものであろうが
　　　　　　　　!:::l　　　 , －、　ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . .　ｲ}
　　　　　　　　|ｌ:::ト､　 l　　　l　　 |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿〉　　何をトチ狂っておる
　　　　　　　　 !:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {.　　　　￣￣_ｒｲ　　この田舎者めがッ
　　　　　　　/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ　　　　ｒ‐'こノ
　　　　　／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､　ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二ノr ┘
　　　　 /￣ｉー､､|､／ / l　ヽヽノi!ﾘ: .:/´￣　　└―'´ ￣
　　　　｢ヽ .:l　 .:}l　／　.:　ヽ　.||| .:/
　　　 .｣､＿ .:トイ}／　　 i　　ヽｲﾘ.:/
　　　{〈＿_/　/l ｢:l 　　 /　　／..;:/

466 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:12:06.73 ID:PHHEwSoo

この場を取繕おうと必死の定公は、
やらない夫を席に戻らせ、舞楽の続きを所望した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-￢‐-.__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲヽ､_/´, ,.,,.,￣L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r'ｨﾍ ,-!し{,ｲ〃,./　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ,. ﾊ L|　 | Tｧ^り川
　　　　　　　　　　　　　　　　　／／ム',.ィ　f|　｀（ｲﾉﾜ
　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'´／　,　_,.〈|　ﾄ､_.ン｀¨´
　　　　　　　　　　　　　,.-'´　, '/　 /'＾ヽ.　', Lヽ_ |
　　　　　　　　　／　　　{. ﾊ　 l、　　',　１',￢. |
　　　　　　　　　／　　　／ヽ! ト- ﾆ､　ヽ.　　l　| ｀ｰ''フ
.　　　　　　　 /　,.　／　／　　／　　｀ヽ､l　lﾝ‐ '
.　　　　　　　 ,′/／　,／　　　 ,／､　　　　__.ヽﾚ　ヽ
　　　　　　　　| .／　／　　　　／　 /　__ ＿'ｭｨ.､ヽ　ヽ
　　　　　　　　l/　／　　　　／ｒ'　　,ゝ´　／/ { ﾄ、 __ ヽ
　　　　　　　 / ／　　　　,ｒ'　ﾉ|　ﾉ　　　ｰニ=ヽﾆｨ´　｀l
　　　　　　　' {　　　　　,ハ　|　Y´　　　　　　　　　 ',ヽ､_,-ﾍ.._、
　　　　　 l/｀ｔ　　 ,/　ハ l.-'’　　　 /　　　　　　ｰ=: ｰ-‐┘
　　　　　 ,.-へ.　ゝ-<　 |　 ',ﾄ、　　　 ∧　　　　　　∠ﾌ
.　　　　 /　　 {´　　ｌ　|　　　ヽ､__　,/__ヽ＿＿／|
　　　 rム-ｚ_ノ　　　 ',｜　　　　ヽ¨　　　｜　　 |
　　　 / ｿ､　　　　　 ',|　　　　　ヽ　　｜　　 |
　　 / /　　　　　　　　　1　　　　　　ヽ　　 |　　 |
　 / /　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　 |　　|
.　|/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,!　　 | 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　ﾉ　　|

俳優たちは軽やかに舞い、楽師たちはますますテンポの速い音楽で場を盛り上げた。

そして・・・

467 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:14:22.72 ID:PHHEwSoo

俳優たちは、定公との距離を詰め、ぎりぎりの距離で剣を振るい、止めるなどして、
剣舞はますます迫力を帯びてきた。

　　　　　　　　／　　　　　　　／＿,　-　　　　　　　　　　　　　ﾍ　,'　　　＼
　　　　　　／　 __　 i!　　　　　´ ／　　 ,　-‐ 　　　　　　　　　ﾊ/　　　　ﾊ
　　　　／　　　　ヽj　　　　　 ,'　 ,　'´　　　 - 　　　　／i＼＿_ ￣￣￣￣ﾍ
　　　　　/　　　　　　　ﾚ~ヽ　　|　!, ィ　　　,　'´　　　, '　／|　j 　　〃 !　　　　ﾍ
　　　　　|　　　　　　 {　　ヽ　j　 /　　／　　　　／／゛"' ,,　／ィ´/ 　　　　　ﾍ
　　　　　レ ―‐､　　　/　　 |!　　 |　　/ 　　_x-＜／　　　　 "- ､r' 　　　　　　ﾍ
　　　　　{ィﾆﾆﾆz｀, -'´　　　∨ 　i!　/ 　イ´　¨レ' ＼　　　　／／　／　　　　　ﾍ￣￣
　　　　　∨ ￣ヽ }　　　 r―'∨ , ー＜´ /ィ千旡ぇヽ| 　 __.. イ ,イ　 ,ィ´　,'　　 j 　ハ
　　　　 /　　　 |´　　　　|　　ィ　　　　,'! ヾた::j ﾃ　　　 ∠七ニヘ/　 /! 　　} 　ﾊ }
　　　 /　　　　i 　　　 |　〃　　　／ | 　 Lzン　　　　　　 zェｧyム-' ∧ 　 /　ﾉ jﾉ
　　　 {　　　　 } 　　　 !　ﾉ　彡イ　 ∧　　　　　　　　た::j 乃／ ∧ -‐'¨
　　　 | 　 /＼ノ　　　　 |ｲ, - '　ﾍ　ヾ　ﾍ　　　　　　'　　　ゝz= ' ／　ｲ　　　　 _　-――
　　　｀ｰ |＼＼___　　　ヽ　　　　＼＼　＼　　｀ー　 -=ニ二ィ ´, ' , -‐' ¨
　　　　　　|＿ヽ-' / 　　　＼　　　＼ヾ. 　＼　　　　　　　　, イ　／
　　　　　ヽ＿_／　　　　　　　＼　{二ィ＞-ト -=｀ｰ―==＝＜　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　{´／!ク＞─―----― '/¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ‐---ｨ　 _, -―――-､/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　|／　　　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　 ,ﾍ ,≠¨￣｀　　 ´￣ ¨　＞､　__
　　　　　　　　　　 __/／　　　　　　　　　　　　　　　＼ハ__
　　　　　　　　　 ,ｨ´ / ／　　　　　　　　　　　　＼　　　V　 i
　　　　　　　　 i 　 !/　　　　　　　　　　　ハ　　 V　ト､
　　　　　　　　　「｀Y　　　　　　　　　　　　　　　　　.ﾊ　　V　/
　　　　　　　　　{ ./　　　　　　　　　　　　　　 ',　　 i 〈
.　　　　　　　〈/　 /　　　　　　　　　　　　 l 　　 i　　 !　}
　　　　　　　ｉ　 !　　　　 l!　　　　ij　　　　 i　　　 |　　:|_ﾉ
　　　　　　　 l 　 l 　　 !　 |　　　　{ ヽ　　ﾊ　　　 ! 　 ]
　　　　　　　| 　 l　　∧ | !　　　　|　 |　 /　l　!　　!　　|i　　　　うっ・・・
　　　　　　　　　八　ヽ !┼从トﾊ　　 !ーレ'ﾉ―Vｽ　/　　i l
　　　　　　　　　 |＼.ム弋z戈ヽ＼　| 　代z戈ｱハｲ　　 | |
　　　　　　　　　 | 　 i∧　￣　　　ヽj　　　￣　　 !　　　 | |
　　　　　　　　　 | 　　ﾊ　　　　 i　　　　　　　　ﾊ　　 | |
　　　　　　　　　 |　　　iﾊ　　　　 {　,　　　　　 /　　　 |｜
　　　　　　　　　 |　　　|.人　　　､＿_っ　　　ｲ　　　　　i　!
　　　　　　　　　 |　　　| 　＼　　r' ､＼　／ .!　　　　　|　i
.　　　　　　　　 /|　　　|　　　（二￣ヽ　 Vニﾆ)　　　 |　]
　　　　　　　　 / 」　　 |　　r≠ヽ、＼　￣i　　| 　　　ｌ　 |
.　　　　　　　 /　 |　　　|　　し'ヽ　　 i　　 | 　 !　　　　 i 　 i
　＿, -‐=＝＝―-!　　 |-r―ｉ　ｉ　　 |　　 |／.! 　　　　ｉ‐-r‐=＝=‐- ､
. |　ｉ　　　　　　　 |　　　| :i　　ヽｌ　　 |　　 | イ　　　 | ./　　　　　　　ヽ

殺気を帯びてきたといっても過言ではない。

468 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:18:23.23 ID:PHHEwSoo

危ないと思わせて、危なくない。
要するにスリルを楽しむ踊りだったと言える。

無論、裏に何の陰謀もなければの話だが・・・

　　　　　　　　　　　　　　／／:::.::::.::: ､:::.:::.:::ヽ ::＼
　　　　　　　　　　 //ﾉ:::::/:::_::/::_lL_､:::.ヽ:ヽ::ｖi
　　　　　　　　　　　　 /7ﾄー '二 /_ __, L _ ｀＝､Yl
　　　　　　　　　　　ﾚl,.ｒ::"!i:::7::!::l::::::|ｌi:::;ｌ:i::ﾞi:::ﾍﾄli
　　　　　　　　　　　 vi::!i::::::j_:|_:L,i::::::i厶ﾑｌ-!|::!:l::ﾚ
　　　　　　　　　　 V!ﾍl::|ﾃrt:ﾐヾ!::/ｿ'ｲ:ｒ;ﾘｊ/;ﾘ::!　　　　・・・ホッ
　　　　　　　　　　　　　il|::ﾍ;lﾄゞ'′ノ　　ゞ=ｲｼ:::::|
　　　　　　　　　　 !|::::l､　　　　 |　　　 ,!:::ｉ::!
　　　　　　　　　　　　　　|::::i!ﾍ　　　 __ 　　 /l|:::;::|
　　　　　　　　　　　　　　|､::|　＼　 ´　｀　ィ､　!ﾚ!:|
　　　　　　　　　　　　　　| v|　 /!、　ｰ　,.. ｒi:Y´,.ｲ|
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､;|　{〕l　ヽ /´　　!:l/:l:::!|
　　　　　　　　　　　 l!::i !ｧ´/　　 | 　　ﾞｉ::::|::::ト､
　　　　　　　　　 , -‐ 　 1!:l |, 」 ―ｒ‐ ｒ― ､ l::::i:::::! 　￣｀　ｰ､
　　　　　　　 |　　　 il !:::l!| 　 ´└ .ト　　l !:::l::::l!　　　　/　　i
　　　　　　　 | i、　 !ﾍﾍ::ヽ／/ i l＼　ﾉ !::l!::::| 　　 /　　 !
　　　　　　　　 !　ﾍ　 l ､ィ´/　/　|　!　＼ l｀ヽ､l　!　 /　　　 !

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　なんだつまらん・・・スリルスリル言うなら
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　前髪の二三本も飛ばして見せろっつーの
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

戦場で、多くの人々が死んでいた時代である。
やらない夫は上に立つ者が、生命の危機を娯楽とすることを一番嫌っていた。

469 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:20:16.35 ID:PHHEwSoo

その時、俳優の一人が大きく姿勢を構え、呼吸を整えて・・・

　　　 }　　　　 ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 .′
　　　:′　　　 ‘ .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 {
　　 ./　　　　　　　‘ .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 '.
　:／　　　　　　 ‘ .　　　　　　　　　　　　　　 .　-―‐-　 .　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　'，
"´　　　　　　　　　 ':、　　　　　　　　　 ,.　´.:.:.:.:..:.:.:..:.:.:.:｀ .､　　　　　　　　　　　　　 .′　　　 :'，
　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:’,　　　　　　　　　 .′　　　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　ヽｰ、　　　　　 /.;′ :.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,　　　　　　　　　　　_/　　　　　　｀ｰ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　　 .'i.:{ .: .:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.小.　　　　　　　　　ｒ' :′
｀　.　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ￣｀＞､{ i:.|:.:.:.:.:.:.:.__:.:.:.|.:.:_.:.:.:.:.:.:. i:} i　　　　　　 _. ィ'　:′　　　　　　　　　／
　　｀　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l 以--‐:':´:.:ヽ:.／:.` ｰ=::_j洲　　　.ィﾆニ¨ /　　　　　　　　／
　　　　｀　　.　　　　　　　　　　　　　　　　}:′.:.:.:.:.:.:.:. /:V:.}:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:ﾘ´￣￣　　　　　　　　　　　　　.才´
　　　　　　　｀　ｰ-　.　　　　　　　　　　 ;′. !:.:.:.:.:.: ﾊ : /|:.:.:. i:.:.:.:.:.';′　　　　　　　　　　　　　.≫''´
　　　　　　　　　　　　｀　　 .　　　　　　{:i:.:.i:|:.:.|:.:.|:′V:.:|:.:.:. |:.:.i.:. }}　　　　　　　　　　　　.才´　
　　　　　　　　　　　　　　　　`　 .　､　　　 ';ｌ.:.l!|:.:.l:.: l!i｀`"´|.:ｌ :!l.: ｌ!.: ﾘ　　　　　 .　-‐ ''´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `;'冬、　　/｀:ｰト､ﾄ､j:｣: : : :ﾙ;_ﾉj_ﾙ':从　　　　 . ｒ　´
　　　　　　　　　　　　　　／／　ヽ／/;’:.:.:/＞.､ｰ’‐　.イ　∨:ﾊ '，　才´　'，
　　　　　　　　　　　　／／:.:.:.:.／:.:/7:.:.ﾙ′ .|ｒ≧≦ ､ }　　 }}:.:.:.:.:Ｘ:.:.:.:ヾ:.:丶
　　　　　　　　　　／／:　 : .ｲ/:. /´{ :/{{　　 {-‐≠‐- ′　 lﾊ:.:.:.:.ヾ＼:.:.:ヾ.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　. 　´ イ:.:.:.:.／/7 :.:{:..∧{ |:!　　 !¨ ￣ ¨ ′　〃ﾊ∧:. : ﾐ､＼:.:.ヾ.:.:＼
　　　　　　　　　　,. :´,.≠／:.:.:／ : {:.{.:.:.:. /;小.‘:，　 '.　　　 :′　/ /:}:.:.:.'，:.:.:.}:ﾊ}ヾ:. ヾ.:､｀: .
　　　　　　　　／　 ´ ／:.:.:／:.:.:.:,:イⅥ:.:ｊ ’ﾊ ':，ヽ　 '，ｍ :′ , '　’:′:.: }:.:.: j:.:.:.:.:.:＼.:ヾ丶:｀: .､
　　　　　　　／´ 　／:. .イ.:.:.:才´.:´.:ﾍﾄ:.{{:.:.:.}､＼＼ﾊ川.′彡ｲイ:.:.:.:.:;′:/:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:＼｀:.:.:. ヽ、
.　　　　　　　／ィ:´.:.:≫''´:／:.:.:.:.:.:.:.ﾍl.:.:.:〆､　` ミ､∨ア´.　- く:.:.:. ムイi,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:＼.:.:.:.:. ＼
.　　　　　　 . . :´,.≫ ''"´:.:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ; ’　　¨≠=≧≦≠'´　　'，:.:.:.:.: 小:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:＼.:.:.:.:. ＼
　　　 ,.ｒ :竓ィ ´.:.:.:.:.:.:.:.:.／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./　　　/　ｒ:´:ｉ:ﾊ:i:iヽ　{ 　ハ:.:.:.:. : } '，,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:’. :＼.:.:.:.:. ＼

470 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:21:11.10 ID:PHHEwSoo

今までにない速度で定公に向かって飛び出した。

　　　　　　　　／　　　　　　　／＿,　-　　　　　　　　　　　　　ﾍ　,'　　　＼
　　　　　　／　 __　 i!　　　　　´ ／　　 ,　-‐ 　　　　　　　　　ﾊ/　　　　ﾊ
　　　　／　　　　ヽj　　　　　 ,'　 ,　'´　　　 - 　　　　／i＼＿_ ￣￣￣￣ﾍ
　　　　　/　　　　　　　ﾚ~ヽ　　|　!, ィ　　　,　'´　　　, '　／|　j 　　〃 !　　　　ﾍ
　　　　　|　　　　　　 {　　ヽ　j　 /　　／　　　　／／゛"' ,,　／ィ´/ 　　　　　ﾍ
　　　　　レ ―‐､　　　/　　 |!　　 |　　/ 　　_x-＜／　　　　 "- ､r' 　　　　　　ﾍ
　　　　　{ィﾆﾆﾆz｀, -'´　　　∨ 　i!　/ 　イ´　¨レ' ＼　　　　／／　／　　　　　ﾍ￣￣
　　　　　∨ ￣ヽ }　　　 r―'∨ , ー＜´ /ィ千旡ぇヽ| 　 __.. イ ,イ　 ,ィ´　,'　　 j 　ハ
　　　　 /　　　 |´　　　　|　　ィ　　　　,'! ヾた::j ﾃ　　　 ∠七ニヘ/　 /! 　　} 　ﾊ }
　　　 /　　　　i 　　　 |　〃　　　／ | 　 Lzン　　　　　　 zェｧyム-' ∧ 　 /　ﾉ jﾉ
　　　 {　　　　 } 　　　 !　ﾉ　彡イ　 ∧　　　　　　　　た::j 乃／ ∧ -‐'¨
　　　 | 　 /＼ノ　　　　 |ｲ, - '　ﾍ　ヾ　ﾍ　　　　　　'　　　ゝz= ' ／　ｲ　　　　 _　-――
　　　｀ｰ |＼＼___　　　ヽ　　　　＼＼　＼　　｀ー　 -=ニ二ィ ´, ' , -‐' ¨
　　　　　　|＿ヽ-' / 　　　＼　　　＼ヾ. 　＼　　　　　　　　, イ　／
　　　　　ヽ＿_／　　　　　　　＼　{二ィ＞-ト -=｀ｰ―==＝＜　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　{´／!ク＞─―----― '/¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ‐---ｨ　 _, -―――-､/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　|／　　　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（○）（○ ）　u.　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　いかんッ！！
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

471 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:23:49.36 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　_／　　　＼　　　　　定公様、お下がりくださいッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　 |　　　　_,,,､,へ＿＿　＿＿ _
　　　　─二ニニ＝＝＿＿＿＿　　＿r ､.＿（__人__）　　　 |＿_,, -::::::::::::::::::::::::::三三三二三二ニニﾆ── ─ ‐
　　　　　　　＝＝ニニ二二三三三::::::::::::::::::::::（｀⌒ ´ 　　　　|:::＜:::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;三三三三二三三二二─
　　　　　　　　　　　￣￣￣＝＝≡三:::::::::::::::::∧　　　　　　　j :､::::;＞:::::::::::::::::::ﾞー---ｧ　　＿＿──＿_￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　──ニニ::::::::::::::::ヽ.　　　　　 /|　＼７::::::::::::::::::::::::::::::::（　　￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　--　 ----─ニニニ￣ヽ. 　　 ,小!　　＼;;;;;::::::::::::::::;:;;;;ﾉ;;;）__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿＿＿＿　｀ーｧ'＜≦ZZＺＺΖΖΖΖΖ/_/ / ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　─‐　──　/:::|:i:::::::|::::;ﾍ:::il::i|:l:i|!　　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:|:::::::::i::::;iく　ﾞi;:lll!::::|||!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i::::::i::::::|;ｨi|liﾘ　　l::ii|:i:lil!　　ヒュンッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ-|--イｉlliil/　　　|||:||:|:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞｰ!´　　　　ll:::i||:|!

　　　　　　　/.::.::/.::.::.:/.::/.::/.::.::.::.:､::.::.::.::.::.l::.::!::.::.ﾊ::.::.::.::.ヽ::.::.::､::ヽ
　　　　　 '.::.::.'.::.::.::.j::.::{::.:j::.::.::.::.::!::.::.::.::.::.j::.:ﾊ::.::i:.!::.::.::.::.:|::.::.::.ﾊ::.:i
　　　　　　！::.:j::.::.::.::{:l::.ﾊ::l::|::.::.::.::ｌ::.::.::.::.:/|::.l厶::.l:ｌ::.::.::.::.::l::.::.::.ｌ:l::.::!
　　　　　　 i::.::.:l{::.::.::_j｣::{厶!:l:!::.::.::.|::.::.::.:厶jﾊ|Vヘ!|::.::.::.::.::.!::.::./::!::.:l
　　　　　 |::.::.:ぃ::.::.:{厶!云ﾒ!l::.!::.lﾊ::.::./≫=云￢ﾊ!::.::.::.::.::レく::.:l::.::|
　　　　　 |::.::.::|ﾍ::.::.:Ｖ´ r!いﾍ|V　}／　　 r!_ﾊ } |::.::.::.::.::.|／Ｖ::.::,
　　　　　 |::.::.::.::.::＼儿__ヒﾝ　}　　　　　､＿ゞ_ク！::.::.::.::.:jくヽ！:/
　　　　　 |l::.::.::.::.::.::.:l　　　 ,　　　　　　　　　 ,::.::.::.::.::.::!} 〉 /:/　　　またかっやらない夫！
　　　　　　 }|::.::.::.::.::.::.:!　　　ノ　　　　　 . :. :: /.::.::.::.::.::.:j´／:/　　　　ひかえ・・・
　　　　　　 l::.::.::.::.:|::.:.l　　＼　､　　　　　 /.::.::./.::.::.::l´::.::/
　　　　　　　|::.::.::.::.j::.:八　　　　　　　　　 /.::.::〃.::.::.:/!::.:/
　　　　　　　|l::.::.／}:/.::.::.>.、　辷ニﾕ　　　厶∠/.::.::.::.ﾊﾚ'^!
　　　　　　　!l／　〃.::.::/.::.::ヽ　｀￣　　　　　　　/.::.::.::./::.レﾍ＼
　　　　　　　　　 /.::.::.:/.::.::.::.::,ヘ　　　 ,　 '´　/.::.::.::./::.:ハ::.::＼丶
　　　　　　　 ,′.::./.::.::.::.::/ 　 `ｰｚr ´　　　/.::.::.::./.::./　{::.::.::.::ヽ::ヽ
　　　　　　　　 ,.::.::.::.'.::.::.::／　　　｛　{　,　￢'.::.::.::./.::.::'　　ﾊ::.::.::.ﾊ::.::ぃ
　　　　　　 /.::.::.::!::.::, '　　　　　 }Ｖ!/　　,.::.::.::.::/.::.:::, _／ヘ::.::.!:|::.::.jﾊ
　　　　　　　 ,.::.::.::.:j.::厶　-─…'´j　|{ 　 /.::.::.::./.::.::./´／　　｀ '┴＜_
　　　　　 ,」::.::.::.::./　　　　　八_y　/.::.::.::./.::.::./　　　　　　　　　　｀丶､_
　　　　　　//.::.::.::.::.{ 　　　　　／　/.::.::.::./.::.::./　　　　　　　　　　｀丶

472 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:26:10.94 ID:PHHEwSoo

定公が命じた時には、やらない夫は凄まじい剣戟の音だけを残して、
壇上に仁王立ちであった。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　魯国の大臣として両君に申し上げる
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　庶人の分際で、武器を振りかざし
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　君公を脅迫する不届き者がおります
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　これより、その者ども、ことごとく討伐いたします
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-ｧ―､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　-ｧ‐ 千/ ´l　 / |-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　|　l |｜ i{ ｲ} ﾍ　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,/　　 _,ﾊ.　ﾄ斗l士ﾄlヽﾄ､ﾆ}　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }､｀三ハ{ﾄｨVr示ﾐﾄ｀　_V ﾘ !| !. l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ 小.Y´/　　 !| ｀迯j{ ｀　rﾐ}ｲ　ﾘﾊ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ..　―　￣　ｲ　/ﾚ/ / 　 { 　　　　　叉ｿイjノ /′　やらない夫さまったら可愛いわ
　　　　　　　　　　　　　　　..　-‐　　￣　　　　　／　／/ｲ /!　 |､＼　　､ _　个、
　　　　　　　　　　　　,　 ´　　　 _.　―　　　　／　／/ {{ | ハ{　ﾄ{ ー-　　- ｀ﾊ､_`ｰ_､　　ちょっとビックリさせすぎちゃったかな？
　　　　　　　　／　　 _. -　¨　　　　　　　　　／　/　ﾊヽ|小ｰヽ　　　　　,ｲ、　＼_　｀
　　　　　　　／　 . -　　　　　　／　　　 , ‐/ rz‐{. 　　ヽト、　　 r‐┬ヘ＼ー ´￣
　　　　　　／ , - ´　＿ _　―　´ 　　 .　 ´　/ /-　ヽ　ｰ- ＼_＼　/、　＼　￣
　　　　,／ ,　 .. ― . - ´　　　　 _. 　´　　 /.ｲ　　　｀＼　　　　￣￣｀ｰ-ﾐー　＿＿_ .. ィ´
　　／'　／￣ . - ´　　　　_.. - ´　　　　 ,.ｨ' /　/　　　　　ト`ｰ､--┬､＿ー_-ヽ､　　―＝---‐ｧ´
. ／/ ／　／　　　　　　　　　　　／/　l　/　　　　　　l　｀弋＝ミ-､ヽ.r代‐､ヽ.ｰ=---‐_´
/ィ／　　／　／　　／　　　　　　　　/　/ 　 }ﾉ　　　　　　　∨　　＼　`ｰミ‐ヾ. ヽ＼ヽ　￣´
//　　／　 /　　／　　　　　　　 ,ｲ　/　　/　　　　　　　　　}　ﾉ　　｀ ―-､＼{!. ﾄ. _ﾘ--z＿＿_
/ 　 /　　,/　　/　　　　　　／ {　l7ヽ _}　　　　　　　　 /ﾉイ　　　　　　　＼｀ヽ!∨　´　 _. --―｀ヽ
　　/　イ　　/′　　　　　／　　〉､!　　ﾘ　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　rｰ､| l! _.∠　-＝､
　 / / / 　 // /　　　　　 /　　　/　| 　 ,′　　　　　 ,′　　　　　　　　　　 j'__　{_l-く´＿
.　l / / 　 // / 　　　　ｲ　　　 {　 !　 / 　　　　　 /｀ヽ　　　　　　　　　　ｰ-ｧjr'､ｲ´.. -―｀ヽ
　 ′l 　 / l　l!　　　　　 / |　l　　　　|　ﾊ　　　　　　 | /　　ﾄ　　 ,∠ -ィfー‐´┬/ A弋´
　|　 |　 ,′! .|!　　　　 .　 |　|　　　　|　ﾊ　　　　 l　　|ハ　　ヽ._ ノ.. -‐┴' 了¨ ７ /‐!}ヽ.ヽ--＿--__ _
　　　!　l　｜ !|　　　　 l 　 !　!　　　　∨　　　　 |　 | 　､　 /ﾌ´　/´　　　｜ /　{　　｀l ＼＼￣　ｰミ｀丶

473 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:28:28.74 ID:PHHEwSoo

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　足を切られてるってのに元気な奴だな
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}　　　死にたくなければじっとしていろ、無礼者めが
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　_...-一'::::::::::::｀::≦ュ、
　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::＼
　　　　　_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::|::ヽ
　　　　//:::::::::::::::::::::::::::::_........_::::::::/::|:::::ﾍ　　　　あ・・・あれ・・・
.　　　//::::::::＿::::::::::::;rﾍ::::::::::::￣:::ヽ!:::::::ﾍ、
　　　|;ﾑ.z::´:::::::＼:::/::::ﾊ:::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::::l＼＿
　　　|::::::::::::::::::::::::ﾍ|:::::|:::l::::|:|::::|:::::|::::::::|::::::|::::＼-ゝ-､
　　　|:::|::|:::::::::::|::::|::::::::j:::｣:::|:|::::|:::::|::::::::|::::::|::::::ヾ　　ﾍー-.､_
　　　|:::|::|:::::::::::|::::|￣　」_｣｣...A-‐z::::::!::::;へ::::::ﾍ　　　|　ﾉ__｀)
　　　|:::|::|:::::::::::ﾄ:::;V::} 　 |:::｢|:::｢|:::|:::::::/::/　　｀ヽ::|＿_/‐ ´
　　ヾﾊ:!V:::::_｣彡::〈　　 ¨´ (⌒)'|::::://´　　　 ∧}
　　　 {::i^　ヽ弋ヽ (⌒)　　　 __　 ,:::;r ´￣｀ヽ /
　　　ヾｰ--{ヽヽ:｀‐､----≦-‐７:/-､|__,､__.ノ
　　　　　　　｀ﾞ｀￣ﾞﾞ'''　　　　　 '´

やらない夫は、俳優の武器を弾いただけでなく、足の腱までも正確にブッた斬っていた。

474 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:30:40.92 ID:SshXVjMo

おお、かっこええ！

475 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:31:17.90 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ｨ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀`丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　 ,.イ´:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　 r'´.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.,ｲ:.,ｲ:../i:.:.l:.:.:ヽ:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ､
　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!/ !:./.|:./ |:./ !:.:..ﾊ:.:.,|:.:.:.:.ト-､ゝ
　　　　　　　　　　　 ,イ.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:/　!ナ-､_ﾚ'　 |ノ　ﾚ'ヽ:.ﾉ!:.!
　　　　　　　　　　　 !:.:.:r‐i:.:.il:.:.:..!　こヒｒ`i｀´　　_ｭ=-.,リ .ﾘ
　　　　　　　　　　　　|,ｲ !i^)ﾚ'l:.:.:./　　　　´　　　 l´ﾋr /:.:.ﾉ
　　　　　　　　　　　　!　!:ﾔヽ､.ヽ/　 u 　　　　　　ヽ　 l:.:./
　　　　　　　　　　　　　 k.l,`-ｧi　　　　　　　　　 '´　 /∨　　う・・・うそだろ
　　　　　　　　　　　　　　　k_N.l　　　　　r'´￣｀ア　 /　　　　常識的に考えて・・・
　　　　　　　　　　　　　　_,イj　ヽ　　　ヽ-―┘.／
　　　　　　　　　　　　／´r'´＼　　＼. 　　｀´ ／
　　　　　　　　_,.ｨ=''7´;;;;;;;|　　＼　　｀ｰ-ｪ-‐'´
　　　　_,.ｨ='''´;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;!　　　　＼　　　ﾉ＼
-‐'''"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;:;:;:;:;:;:;:;:!　　　／トｭ　ﾔ　Zﾄ､
;;;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:く;:;:;:;:;:;:;:;:;:;!　　／＼ヽ!　ﾉ　_,,>!.ヾ.､
;:;:;:;:ヾ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼:;:;:;:;:;:;:;ﾄ､/ `ｰ-､>--'''7 ﾄ､|;:;:;:〉;＼
:;:;:;:;:;:;:!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:／;:;:;:;:;:;:;:;:!　　　　ヽ､_,__ﾉ |;:;:;:;く:;:;:;:;:;:＼
;:;:;:;:;:;:;:!;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:! 　　　 ! ' .!　|;:;:;:;:;:ヽ;:;:;:;:;:;:;:ヽ

　　　　　　　　　　,
　　　　　　　　　 ( 〆ミ三｀丶
　　　　　　　　　 ,ゝ≠≡≡≠ヽ
　　　　　　(｀ヾヽ《 r´ ´　へ｀≧|⌒ﾍ
.　　　　　　ゝ≠ (|　○ 　 ○　　ﾍゝ＿,)
　　　　　　　《　　| 　──',　　　ﾉ/.　 /
　　　　　　　　ﾍ　ゝゝ＿/　　ﾉ´.　　/　　　俺・・・止めようとしたんだけど、
　　　　　　　　｀　　ゝ──'　　　／
　　　　　　　　　　|　　´( ).｀─ ヾ´　　　　　無理でした
　　　　　　　　　 |　　　ハ. ｀´　|
　　　　　　　　　 <　　<　/　　　 |
　　　　　　　　／　　　∨　　　ｿ
　　　　　　　　＼　　∧　　　／
　　　　　　　　 / ＼/　＼／　丶
.　　　　　　　 /　　　 /　ヽ　　　ヽ
　　　　　　　/　　　 /　　　ヽ　　ﾍ

476 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:34:13.07 ID:PHHEwSoo

やらない夫の図抜けた武勇に周囲が粛然と静まり返る中、
やらない夫だけが控えさせていた兵に向かって大声を張り上げた。

　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　　変奇郎、ガッキー、緊急事態である
　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　君公をお守りするため壇上に進めッ
　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　
　　　　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　　　.|　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -- 、
.　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. '´ｲ　　 }
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , 　' _,. '
　　　　　　　　　 /　 l／ｒ´￣}}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　'´　　　　　 , '
　　　　　　　　 / ヽ!〈ｒ´　　ヽ--―― ､　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ､＿_　--‐ ' ´　　　　　　　　,. '
　　　　　　ﾑ.､ト| !、　　 ,.-　　　　｀丶､　　　　　＿　 -―ヤ´　　　　　　　　　　　　　　　,.　'
　　　　　　 ./.ﾘヽ `┴`ｷ (、　　　　　　　　　　｀　ー-／　_／` ｰ-　　　　　　　　　　　 ,.　 ' ´
.　　　　　 /ニ/,. >､　＼　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　{　/ ／　＿　-‐´
.　　　　　 /　ｲ-ヽ=＼　　,＼　　　　　　　　／　＿_　　　　　　 ∨ ／￣　　　　 ,.　' ¨ヽ
　　　　　｀ｰ― ｲﾉ__〈.イ/　｀丶､　-､　　　 /　　　　　＼　ヽ{.　　　 `〈ー一' ー― '´　　　 }
　　　　　　　　　イ´ /　　　　　/｀7ヾ、　 /　　　　　　　ﾍ、　　　　＼　　　　　　　　　 ,.ｲ
　　　　　　　　 , - ' ´ 　 /　　　　　/　ﾑ.　ヽ､　　　　　　ヾ　　　　ﾍヽ.　　　　＼　　　　　　,　'
　　　　 , 一 ´　　　　／　　 _, -┴' /-ｲ　　∧　　　　　　ヽ.　　　　ﾍ. ＼　　　　　ト----‐ ´
　　　ｒ'´　　　　　　／ _ -‐ '´　　　／＿{　　　∧　　　　　　ヽ　　　ﾍ＿,＼　　　 ∨
　　 /　　　　　 ,.‐' ´　　　　 ,.-く￣ｆ≧!　　　　｀丶、　　　ヽ　　　　}　　 ∧　　　　∨
　　￣ `ー、／　　　　 ,　'´ ,!　　 ; 　 !　　　　　　　｀丶、　　ヽ ''"" .l　　　∧　　　 ∨
　　　　　 Y　　　／　　 ;|　　 ; 　 !　　　　　　　ヽ. -‐ ヽ　　ｌ　　　 ∧　　　　∨
　　　　　　 /　　 ,／　　　　,',!　　 ;'　 ,!　　　　　　　　　　　　｀丶-ヽ.　 j 　　　ヽ､＿_　〉
　　　　 /　　 /　　　　　/,'　　 ;'　 /　　　　　　　　　　　　　　￣　　　　　　｀ー‐ '

477 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:34:23.16 ID:oa8z8EQo

なんとぉ！？

478 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:34:42.93 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　| |⌒￣`ｰ- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ -‐" 　 |　.| ヽ､　＼　　 `ヽ､　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 /.／＼　`ｰ-ゝi　　 .∧　　　 |l|
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ﾚ.　　＼　　　|　　 |　ゝ　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼__/　　 |　 Yーイl |
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　＞､　　 /　　 /　　|　　 |ｲ
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 _　-‐"　　＼/　 .／ヽ　/|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 _ - "　二ミ　　　　　＼　　　 Y /＿./
　　　　　　　　　　　　 /　　_　- "　　／:::::::::::::::`ヽ､　　　＼　 / / T |
　　　　　　　　　　 /　￣　　　　／::::::::::r――- ､`ヽ､　　＼_/　ヽ|　　　無茶をおっしゃる・・・が
　　　　　　　　　　／　　　　　　／:::::｣:::::::: `ヽ､＿ノ:::::::::`ヽ､＿＿＿ |　　　やらせていただく
　　　　　　　　　／　　　　　　／＿::＿::＿::::::::::::::::::::::::::;-:､::r‐､:::::::/;;;||
　　　　　　　／＿,,,;;-イｰt"￣|:.:.:「　　　￣￣￣`ｰ "　| l:ヽ__）::: |;;;;;||
　　　　　　　／'";;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.ヽ　ヽ '　　　　　　　　　ヽL::::::::::/;;;;; ||
　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.w/　　　　　　　　　 __ 　 '　　ノ　./L/;;;;;;;;;;||
　　　　　　　`ヽ､;;;;;;;;;;_;;;フｰ"　　　　　　　　　／- ミヽ､　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　　 `ｰ;>"＼　　　　　l　　　　　 |　　　 |:/　　 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　／: : : : ＼　　 i　`､　　　　 ` ー- "　　／;;;;;;;;;;;;;＿＿;;;;;;ヾ､
＿＿,,,,,＿＿＿_/: : : : : : : : ＼.　| 　ヽ､　　　　 "　　／ー'"￣￣　　￣￣
　　　　＞;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : : : : ＼|　　　 `　、＿＿／

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !　　　ええい、どうなっても知らんからな
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

479 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:36:35.12 ID:PHHEwSoo

さすがに晏嬰は、咄嗟に、この暴挙に対し異を唱えた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　 ,　　　 ',　　､　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 /　　 /　　　　　', 　 ',　ヽ　ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　　 i.l　　 /　 l　　 .| 　.l　　l　　',　 ',. 　',
　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　/　/　 l.l　　 {　ｨ　　　|　　l 　 }　　 l　　l 　 ',
　　　　　　　　　　　　ｰ＝-ｲ　/　/ 　 i ',　 .∧ l !　　　!　ﾊ　ハ　 ,'　　!　 l ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　{　i　l l　　 l　ﾄ､ l　ｌ | ',　　ﾊ　/ .l /　l　/　　/ 　ｊ ,ゝ´
　　　　　　　　　　　　　　 l　l　ｌ l　　ﾊ | ヽ!　ヾ　ヽ./ |:/ 　|'　_j／l 　/　 /./
　　　　　　　　　　　　　　　　 } .ﾊ ,l ヽ　|ﾍlニ;--,.._ '　｀､',.-;‐;二__ 　l /　 /./
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ'"　l.ﾍ. ﾄ､! '弋赱!~ ,　　　　' 'T心!_　ｲ　　 j l′　　　待て、やらない夫
　　　　　　　　　　　　　　　　 |rﾍ　lヽ　　　　´　　　　　｀　　　　 l　　/ ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾍ　l　　　　　　　 i 　　　　　 l　 /'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀l | ',､j　　　　　　|　　　　　　j　/　　　　　　　講和の席上に武装した将兵を
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　jﾊ. ﾍ　　　　　ヽ!　　　　　　 /! /ヽ　　　　　　　進ませるとは何たる非礼か
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !ﾍﾊ､　　　,＿＿,...､　　　／|/｀ ‐ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i!ﾍl＼　ゝ-‐ニ‐-' ,. イ从'　　　　　　　　　　兵を祭壇に登らせてはならんッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ィ' ヽ　＼　　　　／　ﾉヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /　　｀ヽ　ヽ- '´　 r'　　　', ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 l　　　/iｰﾍ　　 rﾆ' ﾍ　　　l 　ﾞヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　, -ｲ　　　l　　 /｀ヽOﾍ　 / /-''ﾍ.　　 l　　　ヽ‐､
　　　　　　　　　　　　　 _.. - ´　/　　　 {　 ,.ヘ､＿＞'^''＜ _..－ﾍ. 　l　　　　', 　｀ ‐､
　　　　　　　　 _.. － ´　　　 /　　　, -i!/ ヽ　　 ',　　　 /　　　ヽ |＼　　　ヽ　　｀ ‐ ､
　　　　　 , -''''´　　　　　　　 /　　／　　l　　｀　　ゝ－ /　　 _ -' ｀! 　＼　　　＼　　　　｀ヽ

やらない夫は、反論を受け付けなかった。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　　変奇郎、ガッキー、貴様らは講和の成立した今や
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　魯だけでなく斉の将軍でもある
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　　定公さまだけでなく、景公さまもお守りいたすのだ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

480 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:39:14.07 ID:PHHEwSoo

瞬く間に、景公の周りを魯兵が取り囲んでしまった。

　　　　　　　　　 /:/:.::/: : : : /..:／:.::.:.::.:......　 ::.::.::.::.ヽ　　　　ミ川川川川川川川川川川彡
　　　　　　　　　　　ﾉｨ:..::/:/:...::./::./::.: イ':..:/:.::.:.::.:...} :.::.::.::l　　　三　　　　　　　　　　　　　　　三
　　　　　　　　　　　 l:.／.7.::.::./:イ／　/:イ:.::.::./::.:./::.:....:.::.:l　　三　しまった・・・やられた・・・三
　　　　　　　　　　 |:{/ 7:.::: ｲ′ｰ､/´ /:.:. ｲ:::.:.:/:./:.:|:.:.:|:|　　三　　　　　　　　　　　　　　　三
　　　　　　　　　　　j,小.|:.:/　　 _　　＼_j／ /::／j:/::.:/:.:.:.!:!　　彡川川川川川川川川川川ミ
　　　　　　　　　　　/小.!/ 　　｀｀=ミr‐ﾐ'/⌒} /ｲ::./:..|:.::ﾊ!
　　　　　　　　　ノｲｲ/!′　　　　　 }　ﾉ　_ ﾑｰﾉ:/:.:/|:/
￣｀ヽー- ､ __ ／了|´　|　　　　　／ノ　　ヽV:ｲ:./　j′
.ヽ:..:..:..丶:..:..:..}:..:..::|　|　 l 　　　 /　　　　　　　{ ﾉ´
:..:..l:..:..:..:..:..:..:..!:..:..:..|　 l　 l　　く｀{　　　　　　　　i′
:..:..:l:..:..:..:..:..:..:l:..:..:..:.|　　l ハ　　｀ｿ＿　　　　　　 }
ｰ..､｀ヽ:..::..::/..:::.::.::.:.l　　ヽ＞≦--.､ヽ　　　 /
二:..ヽ:{:..:.::.:＞ー::´::|　／ｸ′:..:..:..::.::.＼ヽ　／
::.::.::.:ｰヽ::.::|::.::.::.::.::.::.|^>':..:..:..:..:..:..::.::.::.::.:ヽV
::.::.::.::.::.:{::.::.:l::.::.::.::.::／:..:..:..:..:..:..::.::.::.::.::.::.::.ヽ〉
.::.::.::.::.::.:ヽ::.::.l::.::／:..:..:..:..::.:..:..::.::.::.::.::.::.::.::.::.::〉

　　　　　　　　　　　＿_ __ _
.　　　　　　　 _ ,　'"´　 ,. _ ___｀丶、
　　　　　／　｀　/　 /´-‐ｧｰ-ヽ＼
.　　　　 / ／下7　../／／.:.::/ .:.:ﾄ､ヽ
　　　 / └ｲ_j/　.://;へ、／!.:.::/:.}ヽ　',
　　　 ,'　 ///!l　.::j.:lｲ仔くヽ/,.イ,.ム:.',　l
　　　 , 　 '〈/f`| l ::l｀' ゞゾ　'´　ｒャjﾉ::.ｌ:. |
　　　 |　 l:l :!:{､| l ::|　　　　　ﾏｿハ: |:: |　　ねえ、晏嬰、あれって瞬歩？ソニード？
　　　 |　 l:ｌ::i个| l ::l! 　　　＿ ′ } .:}:.ｌ:: l
　　　 |　 lﾊ:l::{::', ::::{､　　　　　 /.:/::.l:: l
　　　 l　!:|:::',::',::ヽ:::ヽ＼._　　／.:/::::/l::;!
. 　　 ',::{:{､:::ヽ＼:＼;ゝ｀「:ﾌ´!::::/;:::/ 〃
.　　　ヾﾊj＞''´ ヽﾄ､_..上くｲ::::{ {::{／
　　　　／⌒ヽ､＼　｀　＼-ｰ￣＼ヾ
　　　/ 　　ヽ＼＼　　＼´￣｀ヽ､
.　　ｌ　　　　　',　＼＼　　　＼　 __| ＼
.　　 |　　　　　 ',　　＼｀ヽ､　　∨ｎ|　} ﾄ､

景公は、未だやらない夫の武勇に見惚れてそれどころではなかった。

481 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:42:17.92 ID:SshXVjMo

いらんことするからｗｗ

482 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:42:45.28 ID:oa8z8EQo

久保っちは正直アレ過ぎる気がします。

483 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:42:53.15 ID:PHHEwSoo

やらない夫は粛々と命令を下した。

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼＼／｀i
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ　　　　　殺傷能力のある武器を持って舞台に上がった者は
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　手足を斬ってのち放免せよ
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　目出度い席上であるよって命を奪ってはならん
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

いまや、斉の君臣の生殺与奪権はやらない夫に帰した。

晏嬰にとっては、やらない夫の武勇がソニードだろうと飛天御剣流だろうと、
そんなことはどうでもいい。

　 /　　／　 ..::/.::/　.:::::: /.::::::/.:::::!::::::..!.. l　　::ヽ｀ヽ
　i　　/　　 .::::::!::/l ..:::／/.:::／!:::::/l::::::::l:::::l:::....l　 !
　! 　 ! l　.:::::::/l/__l／　/／　ｌ:::/.:::!::::/!:::::!:::::::!::!:l
　ｌ　/l/l .::::::/　＿_ ｀ヽ、　　ｌ/ .::::l::/.:l:::/l:::::::!::!::!
　 V くｌ .:::/ 　 ¨ 疋ﾀ` ヽ､ノ　.::::::_j/　-―ｌ:::/.∧l
　　∨ｰ!::/　　　　｀¨　　　　／fr芹､:::／l/.:/
　　j/iヽl/　　　　　　　　　　 /.:::::┴'..:::/./　j/　　(これは、いよいよマズいぞ・・・)
.　　　ｌ::∧　　　　　　　 { ::::::::::::::/.:/
.　 __/V ::ヽ　　　　　　　　／..::::::::::/.:/　　　　　　(殺さないという事は口を塞がせないという事だ・・・)
／i/　 ! ::::::ヽ　　　 _　　　　.:::::／ j/
.三l　:: ｌ　:::::::ヽ、　　　__‐-..::::／
.三 !.:::::.ヽ、:::::::::ヽ、　....:::::／
三ﾆｌ:::::::::::::＼::::::::::::::ｰ匕＼

いかにして、景公の命をやらない夫の魔の手から守るか。
彼の思考回路は、ただそれだけに尽きた。

484 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:45:50.04 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　 rヽ　　／　ノ　　＼＼
　　　　　　　　 i　!　　|　（●）（●）　|
　　　　　 r;r‐r/　|. 　|　　（__人__）　 |　　　景公を狙っている奴がいるかも知れん
　　　〈_L (｀ヽ .}　　|　　｀ ⌒´　　ﾉ
　　　　　l｀（｀`/　.　 |　　　　　　　 }　　　厳重に警護いたせ
　　　　　ヽ　　l　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　|,. 　 l　　 /⌒　　ー‐　　ｨヽ

晏嬰は覚悟を決めた。

　　　　　　　　　/　　　/　 .|　　/j　　./　　 ∧　ﾊ.....:.:.:|:.:ヽ.:.:ヽ.:.:.:.:ｽゝ
　　　　　　　　 /　　　/　　,|　 / |.:.:.:/|.:.:.:.:./　|.:.:| `､.:.:::|､:.:|.:.::.:.:|.:.:.:.:`､
　　　　　　　　 j　　　|　.:.:/|.::/　|.:./　|.:.:.:/　　|,.:|　 `､:.:|ヽ:ﾊ.:.:.:.:|:.:.:.:::.:i
　　　　　　　　ｿ|　　.|.:::/| |;/ 　.|/　　|.:/　　　|.:|　　`;;|　ﾘ `､::.:|::::ﾍ:.:|
　　　　　　　　　|　..:|.:|/|.:|"ﾅ'''^-､,,,__ .|ｿ　　　 ,ﾘ__,_,,,,､--''''ヽj:..:|::..:ﾊ:.|
　　　　　　　　　|...:.:.|.::::|.:.|　,_________ `'''' y　　 ''"___________　 /.:,j.:.:.:|　ﾂ
　　　　.　　　　　|..::ri..:::ヽ;,| 　弋ﾂﾇｦ`　　　　　､代ﾔｵｿ　j.:.:.:/y.:|　　　　やらない夫、聞いてくれ
　　　　　　　　　ﾘ |ｨ､.:.:.:|ﾂ `￣￣　　　　,　　　￣￣´ 　 |:.::/| ;ｿ
　　　　　　　　　　 | f.`､::,|.　　　　　　　　　 |　　　　　　　　j.:.:/ｿ　　　　　　この楽団の件については
　　　　　　　　　　　＼ `､|.　　　　　　　　　.i,､　　　　　　 ,i.:.:/´　　　　　　景公は全く係わり合いのないことだ
　　　　　　　　　　　　ヽ-ﾘﾄ.　　　　　　　　j ,ﾞ　　　　　,/.:/
　　　　　　　　　　　　　`ｯ､ヽ.　　　　　　　 ´ 　　　　　 //ﾘ　　　　　　　　　全てはこのオ・・・
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾘ｀､`l､.　　　 ,....,_____　　　　/;/
　　　　　　　　　　　　　　　ﾂ,|` ､　　 `'''''''''''´ 　 ,／ﾘﾂ
　　　　　　　　　　　　　　　 r''j　　` ､　　　"　　,／|-,
　　　　　　　　　　　　　　　,|　i,　　　 ` ､___ ,／　 .|　|､
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485 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:46:35.46 ID:PHHEwSoo

　　　　 / ./　　 {　　 {　 '、　　　ヽ　　＼丶　　　＼ｰ､　 { : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＿_.:.:.:
. 　　 /　 !　　　`､　　＼＼　　　 lー-､　＼＼　　l ∧ ヽ i!: : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:　-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:
　　　 l　　|　　　　ﾊ.　　 }ヽ: ＼　　 !　　＼　}　ヽ　l ハ　 j!:.:.:.:.:.:.:.:　 -‐'´: : : : : : : : : : : : :
　　　 |!　│　∧　{　＼　|　＼: ＼　|　　 __.`ﾄ､　 !ヽ|＞j‐「＾ヾ　-‐'´: : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　ﾉ|　│ /　!＼i　　ヽj　　ヾ　｀＞'´ 　　} ＼|／　　　i!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　 |　 ∨　 |　 `ﾄk　　　 {　 _∠ﾆ‐tｭ､_　ﾙ／　　　　 i!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　レごぶろっくッ！？
　　　　j∧|　　 |　'￣冴≧'"　　冫´-ｨ彡'´ / '´　　"ﾞ　　　 i!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　'　ﾍ　弋　 ´￣　　　l　　〃　　 /　　＜>　　,　　 i!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　ヽ. 　 `ｰ―-､　 j　　ｲ　　　,′　　　､　　｡　　 i!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　ゝーt='"￣｀　〈　　　　　　 !　　　　　　　　　　 !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　 >､ﾑ. 　　 ,　 `_＿ /　　 |　　　　　　　　　　ヾ､: : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
.　　　　　　 _/ 八ﾍ､　　{. r=…こ{　　 !　　　　　　　　　　　＼: : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
　　　　　_,∠-‐¨￣￣｀ヽ､└三彡＾　　人　　　　　　　　　　　　　＼: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
　　　／　　　　　　　　　　　｀ヽ　　　／　　'ヽ､　　　　　　　　　　　｀ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
　／　　　　　　　　　　　　　　＞≦=‐､　　{ 　>､　　　　　　　　　　　　丶.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
. /　　　　　　　_　=ﾆ二ﾆ=￢''´　　　-―｀ー光─ゝ､_　　　　　　　　　　　',.:.:.:.:.:.:__, -‐'´.:.:.:.
/　　　　　　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀＞‐-　.._　　　　 }.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　　　　　　　　　　.　´　　　｀丶
　　　　　　　　　　 .ｲ　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　 '.
　　　　　　　　　　　ﾉｲ　/　 ,　 i　 '.　　 i
　　　　　　　　　_,. .-‐Ⅵｆ.イ}／j∧ﾊ:ｉ　ﾊ{　　　　やらない夫どの、今回の余興に手心を
　　　　　　　 .イ:: ｆ　　从ｨ芒　, 芒从/　　　　　加えたのは私です
.　　　　_,. イ::::::i::::∨　　ト .　-　ｒ个ｊ｀ヽ
. 　ｒ＜::::::::::::::::ｌ::::::∨　　 ! 　厂　 :/.ｊ::::ﾊ　　　　罰するならば私を・・・
　　{::::::::: ｀:::::::::ｊ:::::::::ヾ　｜　ﾘ　／ /:::::::i
　　ヽ::::::::::::ｆ⌒ '７:::::::::＼ {　/ ／. イ::::::::::l
　　　ヾｆ´￣つ:':::::::::::::ｚー-ミｧ´::: l::::::::::::!
　　　　ヽ、__〉:::::::;__／　　　 i::::::::::l::::::::::::!
　　　／:::::::::::.:ィ／, 　　　 !:::::::::l::::::::::::!
　　／:::::::::::／／ ./　　　　 .厂｀ヽ!:::::::::::|
　　/::::::::::::::/ :/　　ﾊ ,＿＿_/: : : : :l ::::::::::|
:　 {::::::::::::::/ｉ: ｆ　　ｌ:::::::::::::::/.: : : : : !:::::::::::|
.　ヾ:::::::::/ :!:ｌ|　　ｌ:::::::::::: :'ヽ、: : : :!:::::::::::|

486 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:47:35.87 ID:PHHEwSoo

だが・・・やらない夫の目的はあくまで講和の成立である。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　景公さまの御近侍は優秀な方ばかりである
　.　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　こんな事をするとは思えないだろ・・・常識的に考えて
　.　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　あなた方が小人たちの暴走にまで
　　　　　　　 _,／(　｀'　､ _ﾞT　　　　　責任を感じることはない
　　　　　　　　ノ.ヽ｀ヽ.　ヽ｀ヽﾑ　｀
　　 _..　-‐ ´ 　ヽ　　＼　　l;;::ヽ
/´　　　　　　　　ヽ　　　ハ/｀ｧﾍヽ
. : .　　　　　　　　　｀ー/ 　ヽ|:. ﾍ＼､_
, : : . ＼　　　　　　　ヽ　　　　ヽ:::. ' ＜. ヽ
l: : : : .　ヽ: .　　　　　　ヽ　　　ﾍ:::. l　^l　|
!: : 　　　ヽ: : : : 　　　　ヽ　　　ﾍ:: l　 .! .|
´: : :　　　 ': : :　　　　　　＼　　ﾍ:l　 |　|
: : 　　　／イ: .　　　　　　　',　　 l|　.!　l

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　やらない司空、刑を執行しました
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　　
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　　彼奴ら、二度と武器を手には出来ますまい
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　__ ＿ __ 　 .ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　` ｰ‐ ´　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

487 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:48:22.81 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ○ ゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼○/
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j　　　(おいおい・・・マジで全員やりやがった・・・)
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'　　　　
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕
＿＿＿＿＿,,l: : : :.′. . .　._/: : : : :小!
圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : : : : : : :/小!
圭圭圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : :// |:i|、
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ｋ､〈/ ::ｊ:||圭≧;､、

　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　_...-一'::::::::::::｀::≦ュ、
　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::＼
　　　　　_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::|::ヽ
　　　　//:::::::::::::::::::::::::::::_........_::::::::/::|:::::ﾍ　　　　ううう・・・
.　　　//::::::::＿::::::::::::;rﾍ::::::::::::￣:::ヽ!:::::::ﾍ、
　　　|;ﾑ.z::´:::::::＼:::/::::ﾊ:::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::::l＼＿
　　　|::::::::::::::::::::::::ﾍ|:::::|:::l::::|:|::::|:::::|::::::::|::::::|::::＼-ゝ-､
　　　|:::|::|:::::::::::|::::|::::::::j:::｣:::|:|::::|:::::|::::::::|::::::|::::::ヾ　　ﾍー-.､_
　　　|:::|::|:::::::::::|::::|￣　」_｣｣...A-‐z::::::!::::;へ::::::ﾍ　　　|　ﾉ__｀)
　　　|:::|::|:::::::::::ﾄ:::;V::} 　 |:::｢|:::｢|:::|:::::::/::/　　｀ヽ::|＿_/‐ ´
　　ヾﾊ:!V:::::_｣彡::〈　　 ¨´ (⌒)'|::::://´　　　 ∧}
　　　 {::i^　ヽ弋ヽ (⌒)　　　 __　 ,:::;r ´￣｀ヽ /
　　　ヾｰ--{ヽヽ:｀‐､----≦-‐７:/-､|__,､__.ノ
　　　　　　　｀ﾞ｀￣ﾞﾞ'''　　　　　 '´

戦乱は長きに渡り、人々の精神や社会通念にも様々な弊害を生み出していた。

488 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:49:01.79 ID:PHHEwSoo

時に、暗殺の技能を磨く事でしか、食っていけない者たちが確かに存在する時代であった。

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ ●）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　　
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　　(哀れなものだ・・・宮仕えとは・・・)
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

やらない夫は、俳優たちの手足を斬って放免したが、彼らが辿る道は目に見えていた。

おそらく、口封じに始末されるのだ。

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　よく聞け、このやらない夫、今回の同盟に全てを賭けている
　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　　
　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　この講和が不調に終われば、難儀するのは両国の民草だ
　　　　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　邪魔立てする者があれば誰とでも相手になってやるぞ
　　　　　　　　.|　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -- 、
.　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. '´ｲ　　 }
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , 　' _,. '
　　　　　　　　　 /　 l／ｒ´￣}}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　'´　　　　　 , '
　　　　　　　　 / ヽ!〈ｒ´　　ヽ--―― ､　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ､＿_　--‐ ' ´　　　　　　　　,. '
　　　　　　ﾑ.､ト| !、　　 ,.-　　　　｀丶､　　　　　＿　 -―ヤ´　　　　　　　　　　　　　　　,.　'
　　　　　　 ./.ﾘヽ `┴`ｷ (、　　　　　　　　　　｀　ー-／　_／` ｰ-　　　　　　　　　　　 ,.　 ' ´
.　　　　　 /ニ/,. >､　＼　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　{　/ ／　＿　-‐´
.　　　　　 /　ｲ-ヽ=＼　　,＼　　　　　　　　／　＿_　　　　　　 ∨ ／￣　　　　 ,.　' ¨ヽ
　　　　　｀ｰ― ｲﾉ__〈.イ/　｀丶､　-､　　　 /　　　　　＼　ヽ{.　　　 `〈ー一' ー― '´　　　 }
　　　　　　　　　イ´ /　　　　　/｀7ヾ、　 /　　　　　　　ﾍ、　　　　＼　　　　　　　　　 ,.ｲ
　　　　　　　　 , - ' ´ 　 /　　　　　/　ﾑ.　ヽ､　　　　　　ヾ　　　　ﾍヽ.　　　　＼　　　　　　,　'
　　　　 , 一 ´　　　　／　　 _, -┴' /-ｲ　　∧　　　　　　ヽ.　　　　ﾍ. ＼　　　　　ト----‐ ´
　　　ｒ'´　　　　　　／ _ -‐ '´　　　／＿{　　　∧　　　　　　ヽ　　　ﾍ＿,＼　　　 ∨
　　 /　　　　　 ,.‐' ´　　　　 ,.-く￣ｆ≧!　　　　｀丶、　　　ヽ　　　　}　　 ∧　　　　∨
　　￣ `ー、／　　　　 ,　'´ ,!　　 ; 　 !　　　　　　　｀丶、　　ヽ ''"" .l　　　∧　　　 ∨
　　　　　 Y　　　／　　 ;|　　 ; 　 !　　　　　　　ヽ. -‐ ヽ　　ｌ　　　 ∧　　　　∨
　　　　　　 /　　 ,／　　　　,',!　　 ;'　 ,!　　　　　　　　　　　　｀丶-ヽ.　 j 　　　ヽ､＿_　〉
　　　　 /　　 /　　　　　/,'　　 ;'　 /　　　　　　　　　　　　　　￣　　　　　　｀ー‐ '

489 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:49:59.38 ID:oa8z8EQo

うわ、見事に奇麗事でねじ伏せたー！

490 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:50:30.67 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ,_　.　＼
　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|　　　景公さま、どうかご賢察のほどを
　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　|
　　　　　　　　　　　ヽ｀⌒ ´　　.　　 |　　　魯と斉の多くの人々が相次ぐ戦いに疲弊しております
　　　　　　　　　　　　{ 　　　　 .　　i　　　今日の話し合いは、両国民の最後の希望であります
　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　＞ー,-- ':;＼　　　それをお忘れなきよう
　　　　　　　　　　　 /:;:/ﾚ'／;:;:;:;;:;:;:＼
　　　　　　　　　 {:;:〈／:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;＼
　　　　　　　　　　 ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;＼:;:;:;:;:;:;:;}
　　　　　　　　　／:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
　　　　　　　／:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:／:;:;:;:;:;/

やらない夫は声を震わせてそれだけ言うと、
将兵たちと共に祭壇を降りた。

　　　　　　　　　　　＿_ __ _
.　　　　　　　 _ ,　'"´　 ,. _ ___｀丶、
　　　　　／　｀　/　 /´-‐ｧｰ-ヽ＼
.　　　　 / ／下7　../／／.:.::/ .:.:ﾄ､ヽ
　　　 / └ｲ_j/　.://;へ、／!.:.::/:.}ヽ　',
　　　 ,'　 ///!l　.::j.:lｲ仔くヽ/,.イ,.ム:.',　l
　　　 , 　 '〈/f`| l ::l｀' ゞゾ　'´　ｒャjﾉ::.ｌ:. |　　　　うむ・・・よく分かってるわ
　　　 |　 l:l :!:{､| l ::|　　　　　ﾏｿハ: |:: |
　　　 |　 l:ｌ::i个| l ::l! 　　　＿ ′ } .:}:.ｌ:: l　　　　・・・ごくろうだったわね
　　　 |　 lﾊ:l::{::', ::::{､　　　　　　　/.:/::.l:: l
　　　 l　!:|:::',::',::ヽ:::ヽ＼._　　／.:/::::/l::;!
. 　　 ',::{:{､:::ヽ＼:＼;ゝ｀「:ﾌ´!::::/;:::/ 〃
.　　　ヾﾊj＞''´ ヽﾄ､_..上くｲ::::{ {::{／
　　　　／⌒ヽ､＼　｀　＼-ｰ￣＼ヾ
　　　/ 　　ヽ＼＼　　＼´￣｀ヽ､
.　　ｌ　　　　　',　＼＼　　　＼　 __| ＼
.　　 |　　　　　 ',　　＼｀ヽ､　　∨ｎ|　} ﾄ､

ここに至って景公は、斉が魯の義に遠く及ばないことを痛感したという。

491 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 01:53:48.49 ID:oa8z8EQo

約550年ぶりに、実の太公望の斉に、義の周公旦の魯が一矢報いた記念日ですな。

492 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:54:14.50 ID:PHHEwSoo

. /:.,:.:. ／:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ／:.:.:.:.:.:,:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:ヽ
/ ｲ:.:./:.:.:.:.:./:.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:,ｲ:.,ｲ:.:.:.: ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:ﾄ､:.:.:.:.:.:.:',､:.:.:.:.:. ',:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.:.
/ .|:./:.:.:.:.:./:.:.:.:./:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.: ／ !/ !:.:.:/ l:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ:.:.:.'　ヽ:.:.:.:.:.:.ｉヽ:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.
　 |/:.,:.:.: /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:./:.:.:.:／　 /'　!:.:/　.l:.:.:.:.:.:.:/　!:/　　ヽ:.:.:.:.:l　ヽ:.:.:.ﾄ:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:
　 |:.ｲ:.:.: ':.:.:.:./:.:.:.:.:,.イ:.:.:.:'　　　　 !:/　　l:.:.:.:.:./ 　 |'　　　　 ',:.:.:.! 　ヽ: !　､:.:.:.:.:.ﾄ､:.:.:
―|:ハ:.:.ｉ:.:.イl:.:.:.:.:/　l:.X _ 　　　 l/　　 .l:.:.:.:.'　　　　　　　　 ',:/　　　ヾ_　〉:.:.:.:.l‐ヽ:.
　 |'　 !: |/_.ｉ.ｉ:.:.:.:ｲ　 |'　　｀丶､　　　　 l:.:.'　　　　　　　　 |' _,　‐ ´　　.':',:.:.:.:'　　ヾ
　　　｀l.'　 !l:.:. /:l　　　ィ＝＝=≧z.､　　 |'　　　　　　　　　_ｘ≦＝＝､　　':.:.:',:.:.'
　　　 !　 l:l:.:/:.:.l　　　　　弋{::}力ヾ＞､_　 /　　ｉ　　_,.＜こ{::}カ　　　　.':.:.:.: l/l
　　　　､　.!l/:.:.:.:ｉ　　　　　ー｀－ '‐ ＿　 ‐ '　　｀ ´ ＿ ` ー‐' ‐'　　 .':.:.:.:.ｲ ,'
　　　 .ｉ＼|':.:.:.:..l!　　　　　　　　　　　　　 '　　　　　　　　　　　　 ':.:.:.:.:.' ´
　　　　 l 　 !:.:.:.:.:ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　ｉ:　　　　　　　　　　　　':.:.:.:.:ｲ
　　　　.l　　 l:.:.:.:.!､_　 !j　　　　　　　　　　 l.:.　　　　　　　　　 /l:.:.:.:/ l
　　　　l　　　.!:.:.:l:.:.ﾊ　　　　　　　　　　　　　 l:.:.:.　　　　　　　　 / .l:.:./　 l
　　　 !　　　 !:.:!ヾハ　　　　　　　　　　　　 !:.:.:.　　　　　　　　 /　 |:/　　 l
　　　 l 　　　 l:.!　　ヽ　　　　　　　　　 /:.:.　　　　　　／　　.!'　　　 !

また、さしもの晏嬰も、この時ばかりは景公を補佐し、異論を唱えることが出来なかった。

兵に囲まれている以上は仕方がなかったと思いたかったであろう。
だが、彼の俊敏な頭脳は克明に違う結論を導き出していた。

そして・・・同盟の儀式が再開された。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:.)'ゝ;　　　　　　　　　　　　　　　　　)'ゝ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::ﾉｿ:. .）:　　　　　　　　　　　　　　　 .:(　 .）:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　:）'　て:..iｭ　　　　　　　　　　　　　　　 riｪｪｪiｭ
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿::（　　　）:　＿＿＿＿＿＿＿　　　　　└回┘
　　　　　　　　/7＼＿|_.>-_| :|[[匚囗二] :＼三三三|＼-<∠＼　　　　　| |
　　　　　　　 /7＿/-< ／>| :| |. L凵」┘_ｌ＿＼三三三|＼＿〉-＼　　 | |
　　　　＿＿/7＿;l＿匚＿;| :|_|__.ｌ| |:|土'ュ＿匚＼三三三|＼＿]__＼...r土'ュ＿＿＿＿
　　　 ∧/:::l　　 ..:|　......::;| ::|　::|.::::| ｌ:| ..:|　......::;/　.../＼＼ニlニﾆニlニ|＼＼＼__ |＿＿l,＼
　　 .∧/￣＼;;;;;;√￣`7| ::|　::|｀7| |:|￣＼;;;;;;√￣`7 ;;＼＼二二工二二l＼＼＼＿＼;`7´＼
　　∧/　　.::/　....ヽ　.:/ | ::| : :┌┴┴┐./　....ヽ　.:/￣￣＼＼-┴┬┴ーｰi＼＼＼;;;;√￣`7＼
￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣
￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣

魯は周公旦の国、斉は太公望の国である。
国力の大小はさておき、周王朝の序列では魯国は筆頭に位置する。

周王から下賜された羊を生贄とし、魯国の人々がこれを血祭りにあげ、
滴る血を誓いの盃に受けた。

493 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:55:29.92 ID:PHHEwSoo

これに、まず格下とされている景公が、口をつける。

　　　　　　　　　　　　　-‐....''...."....‐　,,
　　　　　　　　　_ ‐":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞､
　　　　　　　‐:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:/:.:.:.:.:.,'／　／ヽ
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　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:lo,':.:.:.::.:.:|／:.l:.:.:.l:.:.:.',:.:',:ヽ
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　　　.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//l:|:.:.:.:.:.:.:|:.://／ `ﾚl .l:/ﾚ.ﾘ
　　　.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..//l |:.l:.:.:.:.:.:.:ﾚ／イﾃﾐ l./　　　　　　色々あったけど、
　　　.l:.:..l:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:////‐l:.:.:.:.:.:.:|.　　弋.l ヽ　　　　　　　今後は仲良くやっていきましょう
　　　 l:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:〈/〈/ll l l:.:.:.:.:.:.:|.　　　　　　ゝ
　　　.|:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.ヽ`.l:.:.:.:.:.:.:l　　　 r ‐‐´
　　　l:.l:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.l:.:l`.l:.:.:.:.:.:.:l　　　ヽ､:l
　　 |:.|:.::l:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:',:|.　',:.:.:.:.l:.:l　　　　l:.l
　　 .l:.l.l:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:ヽ　ヽ:.:.:lヽ', ￣l:.:.l:.l
　　　l:l ヽ:.:|'.,:.:.|:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ::＼　ヽ::',_＼　.|:.:|ﾘ
　　　 |　ヽl .l:.:l:.:.:./＼:.:.:.:.ヽ＼:',　.＼　"‐ V　　　　　ァ--- ‐── ‐‐-r
　　　　　　　 |/レ　== ` -::_:`､ヽl ＼　／￣ .ヽ.　　　ヽ　　　　　　　　/
　　　　　　　./／￣￣＼　￣　　　＼／／.　､　　　 _| 　　　　　 |
　　　　　　　ﾚ　　　　　　＼＼＼　　　＼.　　　､＼　 Y .',　　　　　　/
　　　　　　　.|　　　　　　　　 .＼＼＼　　　＼　　',　丶/　|:ヽ、＿＿／

そして、次に定公が血を啜って互いに誓いを確認する。
儀式としてはこれだけの事だった。

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ　　　　景公、ありがとう
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/　　　　　　　これで多くの民草が救われますわね
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

494 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 01:58:28.72 ID:PHHEwSoo

:.ゝ,く:.Y　　ヽ|.:.:.:.　:　ｌ:.:.:.ｌ／:.:.:.:.:.:／　/／ヽ }: :.:.:./ヽ: .:.:.:.:.ｌ　|:.|
:.:.ハ:.:.{　Y⌒ ｌ:.:.:.:. .:.　 !:.:.ｌ:.:.:.:.:　 ´　／´　　〉:.:.／:.:.:.ｉ: .:.:.:.:l 　!:ｌ
:/　ﾊ八乂_.　 !:.:.:.:. :.: 　ｌ:.ｌ　´　　≧x.._　　　/:／:.:.:ハ:ｌ!:.:.:.:.ﾘ　ｌ:!
ｌ　ｌ:.:.Ⅶヽ　ヽ.ｌ.:.:.:.:.:.:.:.　ｉ!　　　　｀ヾミ　/ ' ﾊ: :/　 !}.!:.:.:/　　ﾘ
ｌ　ｌ:.:.:Ⅴ:.:.ゝ-､ｌ.:.:.:.:.:.:.:.　ｌ　　　　　　　　 {／　 /'　! /　　/
ヽ′:.:.Ⅴ:.:ｉ:.:ｉ:l　!:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　　　　　　　　　　丶　　　 }/
:.:.:.:.:.:.: :ヾ:.:ｌ:.l:l　 !:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　　　　　　　　 >　 /'　　　　べ、別に民草の事を思って
:.:.:.:.:.:.:　:.:. :ｌ:l:! 　 !:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　　　　　　_ 　　.イ　　　　　　　　講和するわけじゃないんだからね
:.:.:.:.:.:.:　 :.:.:.:ｌ!　　 !:. :.:.:.:.:.:. ﾊ　　　／:.ヽ＞-'　
､.:.:.:.:.:.:.　 :.:.∧　　 !.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ　　　 (::}:.:ﾍ　　　　　　　　　　　　戦争なんて面倒くさいこと
: ､:.:.:.:.:.:.　　: ∧　　 !:.:.:.:.:.:.:i:.:ｉ　　　 } ヾ:ﾍ　　　　　　　　　　　いつまでもやってられるほど暇じゃないからよ
: :.＼ :.:.:.:.　　 :∧　　ｌ: : :.:.:.:|ｉ l 　　 /´: .:ﾊ:.ﾑ
､:.:.:.:.＼: .:.:.　　ﾑ　　ｌ:ｉ:.:.:.:.:| !l:. 　 _ハ: : :.:.ｌｉ:ｉ
-＼:.:.:.:.＼.:.:.　　ﾑ　从ｉ:.:.:.:! |!:.:ﾊ　　ﾊ:.:.:.:.ｌ |:!
:.:. : ＼:.:.:.:.＼:.:. 　ﾑ　} | : / :|! ｉ:.:!　　∧: : ｌ |!
: : : : : :＼: .:.:ヽ .:.　ﾊﾄ.! /:.:ﾉ' ﾊ |　　　 ',:.ﾘ/
:. :. : : : : : : 丶: ﾍ｀ヽﾊ: }'≧x:/　}!　　　　}'
: : : : : : : : : : : : ｀＼:ヾ:!: : ＼＼ﾉ　　　 !

講和条約は成立した。

昭公の亡命以来十七年の月日を経て、混迷を続けてきた両国の関係は修復された。

実務的なレベルでは、互いの国で囚われていた捕虜の交換、
戦争犯罪の金銭的な清算が行われ・・・

同時に、斉国は季孫意如ら、逆賊認定していた人々の名誉を回復した。

魯と斉は周建国当時のように再び同盟国となったのである。

　　　　＿＿
　　／ノ　ヽ＼
　／.（●）（●）＼
　|. u.　（__人__）　|
.　|　　　　　　　　|　　昭公さま・・・ごらんになっておられますか
　 |　　　　　　　|
.　ヽ　　　　　　ﾉ　　　斉と魯の和睦がなりました・・・
　　ヽ　　　　/
　　　/　　　　ヽ
　　　|　　　　　|
　　 |　　 . 　 |

495 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:00:12.44 ID:PHHEwSoo

------------------------------------------------------------------

今を溯ること三十年前・・・・

　　　　　 (ヽ三/)　））
　　　　　　 ( i)))
　　／￣￣＼　＼
　／　　 _ノ　　＼　）
　|　　　（＞）（＜）
.　|　　///（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　でかしたぞ、やらない子
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　男の子だぞ、孔家の跡取り息子だ
　　ヽ　　　　　ノ
⊂ヽ γ　　　く
i !ｌノ　ﾉ　　　　|
⊂ｃノ´| 　　　｜

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（＞）　(＜::（　　　　　うん・・・がんばったよ
.　　　　ﾊ::::ﾊ　,,U 　　Uﾘ） )
　　　　　） ) ）、　￣ノくﾊ（
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　(やらない子・・・孔子の妻、幵官氏の娘とされる)

496 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 02:00:28.10 ID:oa8z8EQo

あれ？例の城は？

497 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:00:44.88 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　 _,､-‐'''"" ￣｀ﾞ''- ､
　　　　　　　　　　　 ,..r'_ri',.---'-ヾ彡ノ , 　　ﾞヽ､
　　　　　　　　　　 ,.r'"　　　　　　ヽニノ　,.　　　ヽ
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　｀ﾞ'''"7　　　　ﾞ､
　　　　　　　 /　 ,.　　　　　　　　　　　 -ﾝ　,.　　　ﾞi
　　　　　　　　/　　l　 _,.､､　　　　　　ヽシ　ﾉ　　 |
　　　　　　 /　　./ '"　　　　　　　　　　　`三´　　　i
　　　　　　r┴‐､ { , ,r---一''""''-､　　　　 i 　　　　 |
　　　　　　ゝ_,r=ｧ `' `T''===-､　　 `ﾌ　　r' ' /　　 l　　　　人は我が国の一番の宝じゃ
　　　　　　　{ ﾞy'　　　ヽ`=='"　｀ﾞ''''"　　i`＝',. ノ　 /　　　　
　　　　　　　V　　　　　｀`'''　　　　　　ﾄ､二,.-'i　i　　　　　魯国で出産があった時には
　　　　　　　{　　　 __ｰr､.　｀'l　　　　　三ｨf ) /　|　　　　　なにか国から祝いのものを渡してやるようにしよう
　　　　　　　ﾞi┬''"　　　 ! 　 l　　　　　　i .(　/　r'
　　　　　 | l,.-- ､､,,,__　　 {　　　　　　 |､_ﾉ从ﾉ
　　　　　 { l_r=､　　　　　 |　　　　　　|　 `'''iﾞ
　　　　　　　ﾞi ,.　　　　　　　　l　　　　　 /　　　 l､
　　　　　　　ﾞi　　　　　　　ノ　　　　-'",､-─''ﾞ,ﾉ
　　　　　　　ヽ､＿_..,　　'"　　　,..-''"´ _,､-‐''",|
　　　　　　　　ﾄ､　　　　 ,､-'" ,.. -''" _,､-‐''" |
　　　　　　　　　ﾄ､＼,､-''"　,..-'"　 _ヽ,　　　　　|
　　　　　　　　　ﾞi,＼i　 ,..-'" r.､く./　ﾚ'　　　　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ‐ﾄ､―- ､
　　　　　　　　　　　　　　　 , -――∠-‐ゝ.＼ : :ﾄ-､_
　　　　　　　　　　　　　　　ゝ‐- ／!| !　　ヽ/l: ﾄ､: ﾊ:＼
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ＼/,　⊥　　　　｜l　V　＼l
　　　　　　　　　　　　　　　 N : ﾚ＿､　_ ィ丕ﾃl: ﾍ.　∧　l　　　　　　やらない夫はおるか
　　　　　　　　　　　　　　　 l ｌ: 〈ｒｒｔﾀV　￣￣ l: : :∨ :丶l　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　 l/: : ｌｒ‐/ ￣￣＼ｊ: : : : : : : :l　　　　　父親になったばかりのやらない夫を探している・・・
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:i: : ﾍl　｀＿__　　l: l : : : l: : :l
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:l: : :l:ﾍ　ゞ-┘　 ! l: : : l:l: : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:ｌ: : ｌ: : ＼　　　 l l: : l l:l: :l: l l
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:l: : l:l: : lﾊ> --- ｲ:l: : l:l:l : !: ﾄl
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:ｌ; : l:l: : l:.ﾊ　　 _ﾉｨl: l:州:从:ﾉｙ‐-､＿
　　　　　　　　　　　　　　　リﾍﾘヽ/:.iﾉ! ／/　ｊ:/':.:.l':.:.:ｿ/　　　　￣　‥‐-　､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞlニl:.:.:l／:.:.:.:.:.:ｌ':.:.:.:.:.:.://　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　_ - ´//ｊ:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／/　　　　　　　　　　／

498 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:02:11.08 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　　は、はい・・・私がやらない夫でありますが
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/　　　　(お国の貴族が何の用だろ・・・殺されんの？おれ)
　　　　　./　ノゝ　　　　　/
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

　　　　　　　　　_,. -:‐;-. .._ ＿＿__ _,._
　　　　　　　　 /.::/:.:;ハ:::::::.::.:.:.::.:::::::ノ７
　　　　　　　 !. :;. :.:!　j｀￣｀f´￣ゝ./:!
　　　　　　　 !:::;::.:::| ´　　　i |.i　　 {:::.j　　　　　　　　
　　　　　　 !.:;'.:::::|　　　　 ┴　　 j::::.!　　　
　　　　　　　　j:;':.:::.::|‐=rｯ‐-､_,.rｯァ「::::|　　　　　魯公さまよりの心づくしである
　　　　　　　 /;'::.:::::.:!　 _,. -‐'i丶_　ﾉ.::::|　　　
　　　　　　 '^!:::.::::::.:|`´ 　　_' 　 j/.::::;'|　　　　　出産祝いじゃ、鯉二尾、拝領いたせ　
　　　　　　 |:;ﾉ::::::.:!ヘ　 ´　｀／.::::/ﾘ
　　　　　 _」､:::::.::::!＼｀ - ｧくﾚ'j;/　　　　　　　良き父親になられよ
　　　　　　 / ＼ゞ｀`ﾞ｀: : ｀: 〈｀ヽ＼　　　　　　　　　　　
　　　　 /'´￣｀　 ‐- .:_ : . :＼ﾄ､＼　　
. 　　　 /　　　　　　　　｀丶.: :ヽ:V´:i　　　　
　　　　 / 　　　　　　、　＼: i:ヽ.:!　　　　　　　
　　　　,'　　　　　　　　　 ',　　ヽ.: :ﾘ　　

499 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:05:09.78 ID:PHHEwSoo

昭公はとても部下想いな主君であったとされている。

若き日のやらない夫のような庶民にも、
子供が生まれると、その祝いとして鯉を届けさせた。

ﾟ　|　・　＋o 　　　　　　　　　　 o。　|　　*｡ |
　＊o　ﾟ |+　| ・ﾟ　／￣￣＼＋・　 o　 |*
　ｏ○+　|　　|ｉ　／ ._ノ　　ヽ､＼　ﾟ|　o　○。
・＋　　　･　l 　|　（≡）（≡）　|・|＊ﾟ＋ |
ﾟ　|i　　 |　+　　|::::: （__人__） ::::|　|!　.　　　|　　　　は、はいぃぃぃっっ
o｡!　　|!　ﾟo　　|　　 |r┬-|　　.}　|.　* ﾟ |　　　　　　ありがたき幸せにござる
　｡*ﾟ　 l・　　　　|　　 `ーlj´　　}　|o　ﾟ。・ﾟ
　＊oﾟ　|! 　　　　ヽ　　　　　　 /　|＊|○・ |oﾟ　　　　昭公さま、ありがとうございます
｡ | ・　　o,. ‐- ..＿ヽ､.,＿＿. /　 !| ・　＋ﾟ ||＊|
＊ﾟ　　ｌ|　/　　　、　　i　　}　　＼　　　o.＋ | ・
　|l　+ ﾟo　i　　　　 ` -､{!　/＿　　＼　○・ |oﾟ
　o○　| 　| ヽ.　　　　　ヾ´ 　　￣　　｀ヽ　　*。
・|　＋ﾟ o } 　}　　　　　　　　　　　　　　ヽ　Ｏ。
　Ｏ。　| 　|　ﾘ、　　..:::　　　　　　　　..　　　l　。
　o＋　|!*｡| /　`ー::::　　　　　　　, ﾍ:::::..　 |　＊
　|・　 | ﾟ・ |/　　 /　 :::... ..　　／:::/ | ::..... {　|
　　　　＿|＼∧∧∧ＭＭＭＭ∧∧∧／|＿
　　　　＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜
　　/＼　　──┐| | ＼　　ヽ|　 |ヽ　ムヒ　|　|
　 /　　＼　　　 /　　　　　／　 |￣|￣　月ヒ　|　|
　　　　　＼ _ノ　　　＿／　 / | ノ＼ﾉＬ_い o o

やらない夫の感激は言うまでもない。

やらない夫は深く昭公を敬慕していた。

500 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:05:37.08 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　 ⌒　　＼
　　　　　　（へ）（へ）　　｜
　　　　　　.（__人__）　　　 |　　　　お前のおかげで父さんは鯉を頂いたぞ
　　　　　　　ｌ｀ ⌒´　　　　.｜
　　　　　　　{　　　　　 .｜　　　この国で一番偉いお方からだ
　　　　　　　{　　　　　　＿ |　　　凄いだろ・・・常識的に考えて
　　　　　　（ヽ、ヽ　　　/ 　）|
　　　　　　 |　｀`ー―‐'|　..ヽ|
　　　　　　ゝ　ノ　　　ヽ　ノ
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　＿＿
　　　　／ ─　＼
　. 　 ●　●　　　|　　　　スースー
　　　(_,､_,)　⊂⊃|　　　シーシー
　　/⌒l　　　　 |　　　　ワーワー
　 /.　/　　　　　/　　　ナーナー
　 |　 l ＞　　ィ

501 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 02:05:40.26 ID:oa8z8EQo

そういえば、鯉の丸揚げ甘酢あんかけって、最近見かけないよねー。

まあ、時価料理でもあるし。

502 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:08:40.77 ID:PHHEwSoo

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●　　　よしよし、決めたぞ
　　　|　　　　（__人__）　　　お前の名前は「鯉」だ
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃　　　昭公さまのご恩を忘れないよう
　　／　　 .／　＿ノ　　　　その名前を背負って、お国に役立つ人に育ってくれよ　　　
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　＿＿
　　　　／　ヽ　＼
　. 　 ○　○　|||! |　　　コイ・・・ズミ？
　　　(_,､_,)　⊂⊃|　　　(釣りバカ日誌じゃねえんだぞ・・・JK)
　　/⌒l::」　　　　|
　 /.　/　　　　　/
　 |　 l ＞　　ィ　(VIP・デ・鯉・・・やらない夫の長男。生まれつき体が弱かった。やらない夫の息子的に考えて)

503 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:10:00.12 ID:PHHEwSoo

>>501 うわ、メチャメチャ腹減ってきた・・・

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ ●）　(●::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ /// r‐ｧ//ﾘ） )　　　　えーーっ、もうちょっとカッコいい名前にしようよ
　　　　　） ) ）、　￣ノくﾊ（　　　　　「唯一神(ゆいか)」とか「星(あっぷる)」とかさー
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　::::: .ノ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　女子供の口出しする事ではないわ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

現在でいえば、我が子に「子育て手当て」と名付けるようなものであろうか・・・

------------------------------------------------------------------

504 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:14:16.80 ID:PHHEwSoo

　　　　　 _,. -┬ ｆﾆト､
　　　 r'´　､r　|　| ,.L |
　　　 |　　（_ノ　j {.　'､＼
　　　 |　　　 }‐イ-上　〉. ＼
　　　 |　　ﾉ´　　　 /)ﾟo　|　　　昭公さま・・・
　　　　i　　　　ｒ‐‐人__）　.|
　　　　　ヽ　　 .ノ　｀ ⌒´ .　|　　　魯は平和になりましたぞ・・・
　　　　　　i　　!,　　　　　　ﾉ
　　　　　　.',　　ヽ、　.　　/
　　　　　　＼　 . 　　　　ヽ、
　　　　　　　　＼　　　　　|.i
　　　　　　　　　 |　　 . 　 | |

昭公の名誉もまた、この講和によって大きく回復される事となった。
やらない夫にとって、この感慨はひとしおであっただろう。

もはや咬ませ犬同然と貸した晏嬰だったが、それでも彼は食い下がった。
すでに講和は成立、条件面を後からどうこう書き加えることは出来ないはずなのだが・・・

　　　　　　　　　　　　　　　 __,,,､,, 　 ,,､- ､
　　　　　　　　　　　　　／´: : : : : ｀´: : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　 /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
　　　　　　　　　　,': : : : : : : l: : :/:./　∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
　　　　　　　　 l: l: i: : l ／!／∨　　 |/　∨∨!: :::::::l
　　　　　　　　　ﾚ!: !: :l i"⌒"'-､　　　,､-'''⌒`l: :::::ﾍ!
　　　　　　　　　　 ∨ﾍ i | でラ`　　　,　r≡=､/::∧|　　　　　書記官、盟約がなれば我らは兄弟同然
　　　　　　　　　 !ﾍ∨ゝ　　　　.i　　　　 ∧ｿ　　　　　　友好の証に、一筆書き加えよ
　　　　　　　　　　　ﾚヽi l　　　　　　｝　　 ∧ﾉ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　ﾚﾍ　　　__＿___　　/ﾉ　　　　　　　　　弟の危機に兄が駆けつけない道理が無いから・・・
　　　　　　　　　　　　　　∨＼　ヽ __ /　／ ′　　　　　　　　「斉国が兵を起こす際は、魯は戦車三百両を繰り出さねば
　　　　　　　　　　　　　／i｛　＼　` ／i　　　　　　　　　　　　誓いに背いたものとして神罰を受ける」と記そう。
　　　　　　　　　　　　/:::::l ﾍ　　｀　´　∧＼
　　　　　　　　　 _,,-''/::::::::l　　` ｰ､　,／　.i:::::＼､,_
　　　　　_,..-.:":::::::/:::::::::::i　　 /;;ﾍ__!入　 l:::::::::＼`::..､,,_
　　_,..-.:":::::::::::::::::::::＼:::／:|ﾍ /`ﾍ::::::::ｿ´ﾍ i::＼::／::::::::::::`i:ｰ.,
　,´ｰ-､::::::::::::::::::::::::::／:::::::::i　　　 ∨:/　　 l::::::::＼::::::::::::::i:::::::',
　l::::::::::::`::､::::::::::::::ﾍ::::::::::::::::l　　　 l::::i,　　　ｌ::::::::::::::ゝ::::::::l:::::::::',
　ｌ:::::::::::::::::::`:､:::;:::::::∨::::::::::::i　　　 l;::::;l　　　i::::::::::::::/:::::::::!::::::::::i
　i:::::::::::::::::::::::::`ﾍ::::::::∨:::::::::::l　　　l;:::::;i　　　l::::::::::::i:::::::::::l:i:::::::::l

戯れを装って、こんな事を言い出した。

505 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:14:51.71 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　 .　 ´　　　　　｀　　､
　　　　　　　　／　　　　　　　　｀ヽ
.　　　　　　　 /　/　i　　 ∧ : 　､　　　　　ヽ
　　　　　　　 '　 ' 　 !　 /　 ',: . 　ヽ　　　 !
.　　　　　 |　ｉ　　|　/ へ. {＼　 iﾍ　,　　　|
.　　　　　　 l 　|　　|'/ ´￣｀ヽ　ヽ｢∨　　｜　　それは素晴らしい
　　　　　 l ﾊ|　　i′ - ､　　　　ﾉ　',　/ 　|　　　ぜひ書き加えておきま・・・　
　　　　　　　八 |　　|ィニヽ　　　 ,ﾆ、∨　 '　　　　.r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
.　　　　　　/ 　 |　　|´ ::::: 　　, 　⌒ヾ八/ ,′　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
.　　　　 /　　人　 |　　　　__　　::::　/　　/　　　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
.　　　／ ,..:':::::::::}　|、　（　ﾉ　　　/　　/　　　　　.￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　／ｒ.::::::::::::::::八　ヽ: ､　　　 .イ/ 　 ∧　　　　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　 /　/:::, '⌒ヽ__::ハ　 V＼ﾌ´!:::::|'　　/　　、　　　. ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
. /　/::ノ　　　　｀ヽ} 　Ｖ介､|::::::!/　, /..、ハ
/　/Y 　ﾉ_　　　　 }　　 }/ ﾊ. |:::〈｛　 /::::::l/　ﾉ
　｢::::ゝイ　｀ヽ　　｜　/〃ｊｊ l|:::/ﾉ　!::::::/
_ﾉ／.:::::{　､　　　　｜' /{ { ﾊV::/::{　　|::::ﾉ
:::{:::::::::八　 l　l　ｌ　,ﾊ/::::Vハﾉｲ::::|　　Ｖ｀ヽ
::::::::::::::::ﾊ.　l　l　l　}/:::＼l {:::}l::::::::|　　 } ハ｝
ヽ::::::::::::::::､ﾉ　l　し'.:::::::::::l.｣::ｊ｣:::::::j　　 l,′ﾉ
/ ＼:::::::::::::ヽﾉ､ﾉ.::::::::::::o:::::::::::::::/　　/ イ

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|　　　確かに素晴らしい提案ですな
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}　
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

506 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:16:03.73 ID:PHHEwSoo

やらない夫はこう返答した。

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）　　　斉は魯を兄弟のように親しんでくれますか
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　では、我らもそのようにいたそう
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　「さらに、斉国はかつて魯から借りた?陽の地を
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　　返還しなければ神罰を受ける」
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,　　　　
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |　　　書記官、前述の文に続けて記してくだされ
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣｀　‐-
　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　 ∧ 　　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　 '　　　′ 　 / 　 ,,　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　/　　　 {　　 /主彡ﾍ.　　　ト､
　　　　　　　　　　　 /　　　　 }　 /　　、　　ﾊjミ」
　　　　　　　　　　　　 ′　　 i|　 |, / ,ｨｆ羔ミ,　 }ノ ,..　 |　　 }
　　　　　　　　　　　　　　ｌ|　 |/ 〈{ 辷tﾀ　　　ｆ市k| /　,
　　　　　　　　　　　　 {　　 ,'ﾆ|　 |　　ｘ.ｘ.ｘ　　　　ヾツﾘ′ ′　　あの・・・えっと・・・
　　　　　　　　　　　　　　　{　(|　 |　　　　　　　　　　' ''{　 {
　　　　　　　　　　　　　｀Ｔ|　　　　　　 r‐-,　　　}　 |　　　本当に記録してよろしいのですか、これは
　　　　　　　　　　　　　　〉　　l |　　ヽ　　　　　￣　　　ﾉ　｜
　　　　　　　　　　 /　　ﾉﾉ　　　 ', 　　　　 , イ　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 ∧　}　　　 ,-‐１　,　　　|
　　　　　　　　　　 _｣..　 _,′　　　 } ,＼　 ∧　￤ ′　　|
　　　　　　　　　　　/　　　 {　　　{｀V/　　ヽ{　}‐-|/
　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨'＼／, ,{二}、′　 /} ,
　　　　　　　 ,|　　　　　　＼　∨/} }l ｎ{　　 {//
　　　　　　　　 / |　　　　 |ヽ　　　ヽｌ {/ 八l八　　〈
　　　　　　,ﾉ⌒７ /|　　　　 | |ﾊ　　　　ｰ‐' ∧ﾏ'´ヽ
　　　　 /　　/ ' ｜　　　　　| l八　　　 i　| {　| |　　　　｜
.　　　 /　　/{　　|　　　　　､| | 　　　 |　| ﾄ､|｜　 ∧　|
.　　　,ノ　　/　} 　 |　　　　　 ∨ 　 }　　ﾉヽ|_|　Ｖ　 / 丿ﾉ

507 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:16:45.05 ID:PHHEwSoo

　　　　　　 /　　　　　 .: .: :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽ､ヽ,
　　　　　　 / .:　.:　:. :. :. :. :. :. :. :. :. : i:. :. :. :. :. :. :ヽヽ
　　　　　　 ,' .:　,:　.:. :. :. :. ;. :. :./l:. :. /l:. ;. :. :. :. :. :. l
　　　　　　 l .i :.l.:　:. :.,.i:.., 'l:. :./　l:. /　l:..lヽ;.. ;、:. :. :l
　　　　　　 l :l:. :l　:. :.l l/　l／　　l/　　l/　 l:/ l:. :. :,,!
　　　　　ﾚl:.r.i :. :. l. ￣｀'ｰ_ ､ ,　　 ,._ ' ´＾　!:. :./
　　　　　　　 !l.'´!:. : l 　''!ﾆﾌﾞ　　　　 '!ﾆﾌ`　!:.,i/　　　　やらない夫、無論それは冗談だよな
　　　　　　　　ヽｰl:. :l'　　　　　　　　　　 ,':./'
　　　　　　　　ﾚヽl: l　u　　　　　i　　　　　l:./　
　　　　　　　　　　〉N　　　　　　 ' 　　　,i/
　　　　　　　／l　l ヽ　　　　　　　 , '
　　　　　,.イ .:.:.!　l　ヽ、　c. ニっ　,ｲ.. ヽ、
　　　 ,..　' ´. l.:.:.:.:.l.　 l　　　ヽ、　´　／.　!.:.:.l..｀ヽ､
,.　 '´　...:.:.: .:!.:.:.:.:.:l　　ヽ　　　　ｰ './,' 　 !.:.:.:.!.:.:... ｀ヽ､
　....:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:l　　　ヽ、　　　 /　　 !.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.....｀ヽ、
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:li　　　 , 'ト､_ ,.　'ヽ　　l.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..ヽ,
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:..!!　　/ヽ l O !! ' >':;ヽ　!.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.!
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　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　もちろん冗談ですよ
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　晏嬰どのの先程のお言葉と同じです
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|　　　　正気でこんな無茶な条件をつけるわけがない
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
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;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

508 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:20:59.38 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿,..-－――‐-､
　　　　　　　　　　　　　　 ..:.:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀.:..
　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.､
　　　　　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
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　　　　　　　　　　　ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,ｉ:.:.:ハ:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:. ｌ
　　　　　　　　　　　ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:./.ｌ:.:.ｉ　 :.:.:.:.:.ﾊ:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:ｌ
　　　　　　　　　　　　ｌ:.:.:.:.:.:.:. ｌ:. /　ｌ:.:ｌ　ｉ:.:.:/　|:.:.r ､ :.:ｉ:.:.:: !　　　もういい、書記官・・・記録には及ばないぞ
　　　　　　　　　ｌ:.ｉ^ｉ:.:.:.:ﾊ/_　ヽ! 　ｌ:./ 　 !( ヽ＼ｌ:.:.:.'
　　　　　　　　　　ｌ:ｌ　ｌ:.:.:.ｉ ' _　￣　´　!:^ー‐'´＼＼｀､
　　　　　　　　　　　　 !ﾊ　ヽ:.ｌ　｀ー‐'　　　　｀‐-‐' ＼＼＼
　　　　　　　　　　　　ゝ j:.:ｌ　　　　　　ｉ:　r‐― -　､ヽ.　　ヽ
　　　　　　　　　　　 _/ヽ: ｌ　　　　　 !.:　｀ー,-､　｀`　　　　､
　　　　　　　　　　 ....:.:´:/:.:.:.ｉ｀!､　　　　　 '.: 　　 '.､‐:＼　　　　ヽ
　　　　　　 .....:.:´:.:.:.:.:/:.:.:.: ｌ　ヾ､　 r‐--っ　／!:.:.:ヽ:.:｀ヽ　　　　 ',
　　　　 ....:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:. ｌ　　＼ヽ､.￣　／　ｌ::.:.:.:.:ヽ:.:.:.ヽ　　　　 i
　　....:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.ｌ　　　〉‐､ｰ_.´〈　　ｌ:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:!　　　　 !-､
　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:／ｌ.　　 ∧:::::::::::::ハ.　ｌ＼:.:.:.:.:/:.:.:/｀ー―‐´:.:.:',

晏嬰は、なんとか有利な条件を引き出そうと、孤軍奮闘したが、
やらない夫は、一切の要求をはねつけ、ついに、斉は、魯を下風に立たせる事が出来なかった。

同盟の儀式が終わると、斉の臣がこのような提案をした。

　　　　　　　　　　 /:.:.:_:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.l:.:.〉:/:ﾘ:ヽ、
　　　　　　　　　ﾉ:.'´_:._｀:.､:.;､ヽ:.:./:/:/'ノ:.:.:.:.i
　　　　　　　　ノ:´:.:.:,:/:rゝ/;tYl:Vﾑ;.Y､ｰ':.ヽ;!
　　　　　　 l:.:,r:'´Y/ 　 l:l　｀｀′ ';.l ヽﾄ:.:.:.:',
　　　　　　　　　)k/:./l;'.__ 　l:!　　　　ﾘ ._ﾘ';.｀Y
　　　　　　　　　〉-;.:'l l ＿｀ヾ､ _,　､, r'´_/. !r-!　　　話は纏まりましたな
　　　　　　　　　l 'Y';.l ´ 赱〕`｀　　 '近l ｀ﾘ< !
　　　　　　　　　ヽ.ヽヽ. 　　　　 l　　　　 ,'-,ノ　　　　これで斉と魯は家族のようなもの
　　　　　　　　　　｀';Y',　　　　　l,　　　 ,' ´　　　　　難しい話はこれっきりにしましょうや
　　　　　　　　　　 ,.rﾊ'´｀丶、_＿ _　　, ' __
　　　　　　　 /: ヽ＼　ヽー　／〉′.〉　　　　　景公さまが祝宴を開かれます
　　　　　　　　／:ヽ: : ヽ　l　　.!- ｨ'　〉′ /ヽ､　　　　定公さまも随身の方々もどうぞ
　　　　　／: : : : ヽ: : :,ﾂ__ ...'｀-'.､'　　/ヽ: : :｀:､.､
　　　 ,. :':´:-: ､: : : : :ヽ:〈　　　　　!ヽ .l:_: : :>: : : !:.',
　　 f'´: : : : : : : :＼: : :',:ﾉ｀￣￣｀ヽ,' li: :｀丶､: : :l: :l
　　i: : : : : : : : : :-: :_ヽ: '､　ー----､ﾉ,ｲ l: : : : l: : :!: :.l
　　!: : : : : : ; :-:-: : : ｀/:.!l　　　　 ' ,ll!:::', l: : : : !: :.l: : :!
　　!: : : :.／: : : : : : : /: : ',ヽ､ー　''ノ:!l::::',l: : : : l: :(梁丘拠・・・景公のお気に入りの一人、口の巧さ以外は完全に無能）

509 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 02:25:50.74 ID:oa8z8EQo

暗殺仕掛けておいて、これはちょっと…

510 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:29:13.45 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　　その必要はありません
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　契りの盃はすでに交わしています
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫は宴席を断り、定公と共に帰国した。

後世の歴史家は、これは斉側から何か付帯条件を要求される事を恐れたためだとしている。
だが、作者は思う。これこそＪＫの本質ではないかと・・・

そもそも、儀式とは、何のために行うのかということを考えてもらいたい。
ＪＫの礼は、煩雑で、凝り固まっており、緊急の役には立たないと晏嬰に評された。

しかし、儀式とは、心を込めて行えば、酒を酌み交わしたり、話し合ったりする時間を省略しても、
人間関係を構築できる、いわば人間関係の簡略化のための手段だったのではないだろうか。

きちんと手順を踏めば、両国の友好に必要な行為は
儀式の初めから終わりまでに含まれているのである。

作者には、その事をやらない夫が指摘した言葉であるように思える。

511 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:31:02.01 ID:PHHEwSoo

(⌒_⌒_⌒_)　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿A_
　　　　　　　　　　　　　　　／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　- ￣::::A:::／::: ::::⌒:::￣::
　　　　　　　　　　　　　　　￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)　　　　　　　　　ノ:::::: :::::::::: / ::::::::: ::: :::::::: :::: ::
　　　　＿__　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／::::::: ::::　:: ::（::A:::　:|| ::::::::::::::::::::::
　　　 .| |　 |　　　　　　　　 .￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／::::::: ＿:::::::::＿:::）:: ::A| ||:::::::::::::::::::::::
＿＿　.| |　_|　　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　 i,_,i　　　　　　　　　　　　　||..,..□.[].‡....‡.口.||￣|§／／＼／／＼|　|.|　| |目[]□[]□
　＿|目／／＼ ../＼＼|￣| ￣|＼／|￣r-i￣|..|=|　i,_,i＿-i￣|,-一'ｒ‐''‐,/＼＼|￣|/ i |.----､|／／＼／＼＼|口|　 |　|￣|　＿|口|
／／＼ |　| 口|　 |＿ | l　|￣|　 |／＼|.|三iｺ|　| |=|　|=|.iｺ|　 /FF/＾|EE'|／＼＼‡/　l　||￣￣| |　| 口|＿|＿|田l　／／＼　／＼＼[]
~~＼＿／／＼　　／＼＼　__／|＼／|.|/~|　|...| |=|　|=||　|...||FF|E.|EEE||＿〔〕| |/　 l　 |__.||￣￣|　／＼＼　＿ |　| 田 |＿|　／＼＼
..田 |　 |/////// |＿〔〕| |／／＼／／＼　／＼＼r-i￣|／|FF|E.|／￣／＼‡./ 　.l 　 |　||　　 | |／＼＼／＼＼§／／＼ |　|　l＼
／／＼.|　　　|／￣／＼ |　| 田 ||/////// |＿〔〕| |r-i￣||／￣／＼.|　| 田 |./　　 l 　 |　||　　 | || 田 ||　| 田 |目|[]|□[]□|§‡目目
|　| 田 |／／＼／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|￣|§§|田／　／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／／＼__／　／:::::::|
|　| 口／　／::::::::::::::|
￣|／　／::::::::::::::::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~

.　　　　　　/::::r‐…ーt/::::::::/..ィ:::::::::::::::::::ヽ::::ｰ..､. ､､::ヽ
　　　　　 /:::::::L-'ﾆ''７:::::::::/::::::|::::l::::::l:::::::::::::';:::::::ヽ:J:';::::ﾍ
.　　　　 /:::::::::::r'´　/::::::::://::;rﾍ:::|::::::|::::::::::::::';:::::::::';:ヽ';:::::ﾍ
　　　 ;':;'::::／rｸ-/:::::::::/ｨ_:/　 l:::ﾄ:::::ﾄ::::::::::::::l:::l::::::}:::';::!::::::',
　　　　l::l:／.:'::/ ./:::::::::::;' |:/｀ヽ､';:l.ヽ::',ヽ::::::::::|l_Lィ,!:::|::|::::::ﾊ
. 　　 l::l〈 /::/　/|::::::::::::| ,.|!ﾃｭヽ､ヾ.､ヾ:. ＼;:ィﾙ|:::/::::l:::|:::i::::|　　　いったん手に入れたやらない夫を退けたせいで、
.　　　|::|::｀::/　 ,{｣:::::::::::ﾄヽ' { f'^! ﾊ｀　｀　,ｨ5ﾆﾄl:;ﾀ:;.ｨ::::!:::|::::|　　　船場吉兆のささやき女将並みの恥を掻いたわ
　　　|::|::::::|ヽ /:::|:::::::::::|　　ヒﾆｿ　　　　　 bり/rｹ<.ｿ::/::|:|ｌ:::|　　　　
　　 |::l::::::|::::｀:::::|:::::::::::|　　　　　　　　　、　¨´〃ﾍ_/:;ｲ:::l::| ｌ:|　　　晏嬰・・・あんたのおかげで大変な事になったじゃない
　　 |.ﾊ:::::|::::::::::::';:::::::::::ﾄ　　　　　　 __　'　　〃　,'-1 |:::;'::l. ﾘ　　　この屈辱、どうやって晴らせばいいのよ
　　　|l |::::::';::::::::::::';:::::::::::', ヽ､　　　ﾆ´ _,r'｀7^!、,' 　 ,!:/:::;! ,l
.　　｜|::|::::ヽ::::::::::ヽ::::::ﾄ:', 　｀ ,､... - 'ｽ　/　,! Y　ノ/l::/ .,'　　　　
　　　　 |::ﾄ.:::::〉.::::::::::ヽ:::| ヾ、　′ ヽ / .}/　/　.l　rﾚ'/:/ ./
　　　　　l:|,ゝ'　ヽ:ﾄ:::::::|ヾ、ヽ､　　 r'　/　 /　ﾊﾉヾノ. /
　　　　,∠ -　.._　1 ':;::l　ヽ　　 -'7　 ´　　　/ /ノ//　ﾞl
.　　　/-‐…‐､｀ヽ､ V'　　ヽ／　,l　　　　　　 /-‐'/ 　ヽ
　　 / _.. --　､　＼＼　　　ヽ 'l´| 　　　／一´　　　　＼

景公は、この盟約の席で、やらない夫から遠まわしに詰られた事を、ことのほか恥じ入り、
自身の名誉は地に落ちたと思って嘆いた。

512 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:32:56.48 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _._.,,.､.-.ｰ.-..､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＜´:::::::::::::::::::::::::::::`ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::/::::::ヾ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 /／::::::/::::/＼!＼_＼::::i:::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 /´/:.:l::::ﾚﾍ!　ヽ／__＼::::l::::::::::::i:::::::::｝
　　　　　　　　　　　　　　　!l:l::l::へヾ｀´ﾆfｿゝ ∨::::::::l:::!::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　 |:::ﾚﾍ f_)）　　　　　　ﾚﾍｿﾍ::!::::::!　　　　やらない夫を見誤った事は認める
　　　　　　　　　　　　　　ﾚﾍﾊ　く　　　　　　　　|/ )ソ!:::::::!　　　　アレが講和にかける情熱は本物だった
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　｀　　　　　　　　､／/:::/ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　- - ､　　　 ′|/:::／　　　　　魯・・・やらない夫には、恩を売っておこう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　_　´　　ﾉ:::/　　　　　　　鄆城、讙城、亀陰の田地、国境周辺の係争地は全部返還してやれ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ､ ´　　　　　∨_　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,∧　 __,,､､＜´　〉､_　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/∨) /∧　　　/::::::i:::ヽ._
　　　　　　　　　　　　 _ ,,､-ｰ／ !/ヘﾍ/ソ∧　　/:::::::::l:::::::::::｀:ｰ:.､
　　　　　　　　　　　　　,´:::::::::::::く::::::::/ヽ(⌒ｿ´´ヽ／::::::::::::::!:::::::::::::::::::ゝヽ.
　　　　　　　　　　　/::｛::::::::::::::::＞:i 　 l7i　　　/:::::＼:::／::/:::／::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　,'::::::i::::::::::／::::::l　 /;;;;l　　/::::::::::::::〉:::::/／::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　 /:::;::::∨:::::l::::::::::i　/;;;;;;l.　/::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　/::::ヽ:::::〉:::::l:::::::::l /;;;;;;;;l. /:::::::::::／;;;;;i:::i::::::::::;;;;::::::::::::::>
　　　　　　　　　 <::::::::::ソi::::::::l:::::::::li;;;;;;;;;;;l/:::::::／,､;;,､;;:l!::l_／´::::::::::::::::ｿ
　　　　　　　　　　 !:::::::ゝへ､;;;::::!::::::」--‐‐'''""ﾞﾞ｀ヾゞＭソ／::;;;;:::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　）::::::ゝ彳´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍノ／´￣::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ﾍへ￣::::￣:::::::::::::::::::::/

晏嬰は、口先だけの謝罪は返って名誉を損なうとして、
魯に大幅に領土を割譲する事で、実質的に魯に謝罪する方法を薦めた。

　　　　　　　／. : : : :/. : : :／＿＿｀ヽヽ
.　　　　　　　 /　　 __! /　　 /´　　　 ! ｀ヽヽ
　　　　　　 ′∠∧! ｌ : : :/ :／. : : :/ : : ∧: i
.　　　　　ｌ : : :// ｌ l : : /|/l＼_／/ : ／! l : !
　　　　　　　ｌ : :く∧/´!: .::!　f卞ﾐヽ/／／j/.:ｌ l
　　　　　　　! l .::. : ヽ､! .:::!　　ー′　 f_ﾃ/.:/.:l　　　　恥を掻いた上に領土まで削ってやれというの？
.　　　　　ｌｌ:::::: .::::ｌ::ｌ:::::l　　　　　__′/.::/.:/
　　　　　 ! l:::::::::::::l∧:::!､　　（_/　/.::/j/　　　　　
　　　　　　　 Vヽ∧::::ｌ　ヽ!　ヽ､_　ィ/!::/
　　　　　　　／￣　ヽｌ＼　〈 ∧:::/　j/　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　 {／｀ヽ、　　ヽ、＼∨　　　
　　　　　 /　　　 ∧　　　､⌒ヽ￣ト､　　
　　　　 l/　　　　∧　　　　 i ⌒V　!　ヽ　
　　　　　 ′/ 　　 ! ヽ　　　　l ￣ !　!/ ∧
　　　　 ∨　　 l　l/　＼　　 ! 　 !　!∨　!　
　　　　　　l　　　 ∨　　　ヽ　ｌ　 l　l　!　{　　
　　　＿＿l　　　＿＼　　　ヽ　! / / /　ヽ、　　 __
　　/　/￣|　／　／￣￣￣￣｀ヽ/／＿_／￣ / ∧　＿
.　 l　ｌ　 / 　　 /　　　　　　　/´￣/´　ヽ｀ヽつ! {￣ーっ｀ヽ

513 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:33:40.64 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　／ : : : : : : :｀¨ｰ-､
　　　　　　　　　　　 __＿/: : : : : : : : : : : : : : : ¨ｰ-､
　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : ; : : : : : : : : : : : : :｀¨ｰ､
　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : :{: : : : : : ;ｲ : : : : : : : : : : :ﾍ
　　　　　　　./: : : : : : : : : : : : : :.',: : :ﾄ､::/ｉ: :/ヽ: : ﾄ､: : : : :.ﾍ
　　　　　　　i: : : : : : : : : : : : : : : ﾍ:: :l !/　l/　ヽ::l　i: :i: : |ヽ!
　　　　　　　l: : : : ﾍ; : : : : : : : : : l-',:l──--､_,,!/　ヾ!l: :,'　ヽ
　　　　　　ﾉ: : : : : r､: : : : : : : : :l　ゞ-t‐jヾ　　　/'ｰ､l:i/
　　　　　　 !ｲ: : : :/ ﾍ: ﾄ; : : : ﾄ; :l　　ー¨-　　　〈ftﾂﾞ/|
　　　　　 i: : : ,'　　',:l ',: : : l ',:l　　　　　　　　 ',￣,'ﾊ!　　　　やらない夫に花を持たせてやれば奴は出世する
　　　　　　　 ',: : :ヽヽ-､!: ',: : :l　'!　　　　　　　丶､l　　　　　　親斉派のやらない夫が発言権を持つ
　　　　　　　　',ﾄ､: : :ヽ__,,i ヽ: :l　　　　　　　　　　／j
　　　　　　　　　 :i: : : : : :i ',　ヽ!　　　　　＿　 _　,ｲ　　　　　　　これは将来、重要なカードになってくる
　　　　　　　　　　',!i: : : : l ヽ、ヽ　　　 r'" 　 ∨∧;!　　　　　　　やらない夫はうまく育てていけば、魯の宰相にもなる男だ
　　　　　　　　　　　',::ﾄ;::ﾄ!　　ヽ､　　　｀￣二¨/
　　　　　　　　　ﾚi ヾ!:　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　奴は一度受けた恩を無碍に出来る男ではない
　　　　　　　　　 __f´¨ｰ--､＿　　　　　ー,--"　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　／: j　　　　　　｀¨ｰ-,､　,'ｰ--､_　　　　　　　　　　これは将来、必ず役に立つときが来る
　　　　　　／: : : : ｀ヽ､　　　　 f´ ゝ._i　　　 L＿
　　　　／::｀ヽ、: : : : : : ｀ヽ､　　　i:　i　｀¨1i:　 ,'　｀ヽ
　＿,／-: : : : : ::ヽ: : : : : : : : ::ヽ、/　j　○ /'j　/ ー /｀ｰ-､
'":丶､: : : : : : : : : : i: : : : : : : : r‐'ヽ,ヾ､　　i､ﾉ,ｲ　／｀i: : : : ｀',ヽ、

　　　　　　 /: : /: :/ィ′′ /: : : : : : : : ヽ :＼ | : : ヽ : ＼
　　　　 /: : /: : ′: /: : /: : : : {: : : : : : :＼: ﾊ: : : : ',¨＼:ヽ
　　　　 r=＝f{ : : | : : l: : ∧: : : : ヽ: : : : : : : |: : ', : : ハ､　ミﾍ
　　　　 | 　/ .| : : |: : A ､|_ﾊ: : : : l　＼ : : : A: ‐ j‐: : : | ヽ　 ,′
　　　　ア　　| : : |: : ハ { 　ヽ: : |　　‐七/　} ハ: : : : !､　∨:1
　　　　,' >､_ ハ: ::ﾄ {ｨ尓了ミ　ヽ{　　　ｨ云ミK.|: : : : |⊥≦: |
　　　 / / / /: ヽ : {　ﾄｲ } |　　　　　　 |心 j:l　 !: : : : !　{　V
.　　 / /.7　ハ : : ド､弋__り　　　　　七_り'　 |: : : :ハヽ　＼　　　それってかなりマズいんじゃないの？
　　　V: :/ /: :{.∨∧　　　　　 _' _　　　　　　 ,'.: : :,' 八　{＼/
.　　　|: :l　l: :∧ {: :ハ　　　　〃´ヽヽ　　　　ｲ: : /‐': : l　|: :|　　　　ただでさえ、晋だの楚だのに苦労してるのに
.　　　|: :|V /l: :ハ: : ハ　　　　{ /7　} }　　　 /:l :/ : : : : !ィ: .:|　　　　魯まで強大になったら困るわ
.　　　|/.|:/:.∧ : : ヽ : : {＞‐一//__ﾉノ　　イ: :〃: : : : : ﾉ |: : |
.　　　|　lハ: : ヽ: : : ＼/　_. -</ }__ . ≦に: :／: : : : :.ィ: : :|: : |　　　　けど・・・やらない夫は平民の出自でしょうが
　　　　　　 V_r-ﾍ　〃 ´　｀〈 /　　　　! ´/: : : ::／: 八: :ﾄ､/　　　　　宰相なんてことはないでしょうよ
　　　　　.イ l　 |　∨　 ¨￣ヽ }′ 　　ハ |: : ／￣7　7- ｧ､
　　　　/　l　!　 !　}　 ‐…､　V_　＿　　, -} lイ　　 /　/　/　ヽ
.　　　/ 　.l　!　 !　}　ー　 }ノ|´ ＿　｀ヽ_/　　　 /　/　/ 　　　＼

514 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:35:00.03 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　／ /:/: : : : |: : : /l: :lヽ: : : ::!＼: : ::|ヽ: : : : ヽ: ヽ: : : : : : : : : : : |: : : : ::!j
　　　　　　 ∠-イ: :|: : |: : |: : :/ |: i　ヽ: : :|　　､: ::i　＼: : : :|､: ::|: : : : : : : : : : |: : : : ::l:ヽ
　　　　　　　　　|: : |: : |: /|: :/　i::/　丶: :|　　＼:|　　ヽ: : | |: :|: : : : : : i: : : : !: : : :!: !: :!
　　　　　　 !: : :|: : ;V |::/ 　ﾚﾞ　　　ヾj　　　ｿ　　丶:|　!: !: : : : : /: : : : |: : : |: ::|`j
　　　　　　　　 |: : ::|: ::/ ,-―-､　　　　､_ 　　＿＿＿ ∨　リ: : : : ::/: : : : :/: : : |: ::i
　　　　　　　　 |: : ∧/ヽ　＿　丶　　　　｀￣´＿_　　　｀　　 !: : : :/: : : : : :!: : : :| :/
　　　　　　　　 |: /|: : : :i　､＿__　　　　　　´__＿__　　　　　　|: : :/: : : : / /: : : ｲ|:|
　　　　　　　　 |/　ヽ: : ヽ. 弋r:）`,　　　　 '弋rﾂ::）｀`　　　 |: :/: : : : ｲ /!: : : / ﾘ
　　　　　　　　　　　ヾド::! 　￣　　　　　　　｀￣￣　　　　 / /: : : :/ ﾘ　|: : ::/　　いや、なるだろう
　　　　　　　　　　　　ﾘヾj　　　　 !　　　　　　　　　　　　　　ｿﾘ!: : : /) / 　!: :/
　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 /　　　　　　　　　　　　　　 |: : / 　ノ ./: /　　　魯の名門の子弟は皆やらない塾へ通う
　　　　　　　　　　　 ! 　　/　　　　　　　　　　　　　 |: /￣´／: :/　　　　魯の有力貴族のブレーンはJKだらけ
　　　　　　　　　　　　　　　､　　ヽ　　　　　　　　　　　　 |/＿／:/;／
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 /´　/: : : /:/　　　　　　奴に野心があれば国ごと乗っ取れるわなぁ
　　　　　　　　　　　　　　丶　　､_　＿_　　　　　　　　／　 /: : : :/V　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　､＿　`　　　　　／　　//!: : ::j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　, イ　　　/　! :/ ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　/￣<￣ﾞ｀|ﾞヽ＿ _ 　"　　　　　　　　|,j |
　　　　　　　　　　　　 / 　　｀ー‐ヽ、　　　　　　　　　　　　 | ﾘ＼
　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　￣｀― ､＿＿＿　　　　|　　　＼
　　　　　　　　　　_＿／ {＿__　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　 |　　　　　＼＿
　　　　　　　　　ノ　　　　　ヽ＼　　　　　　　　　　　　　／⌒| .!　　　　　　　　￣∩

景公は、晏嬰の進言に従い、鄆・讙・亀陰の地を無条件で魯に返還することにした。

この一報は定公の帰国より早く、魯の首都・曲阜にもたらされた。

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515 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:36:26.81 ID:PHHEwSoo

.　　　/　　　　　　　　　　　　　ｌ､
.　　 /　　　　　　　　　/ ,ｌ　　　',＼
.　　/　　　　　　　　　/' ハ　　　',　＼
　　ｌ/　　　　　　　　/ｌ　ｌ　! ｌ　ｌ '、　＼　　ヽ
　　ｌ　　　　　　　　/ / /　ヽ'､　ﾄ, '､　　＼　　ヽ
　　ｌ　,!　　　　　 ∠/ /--..,,_','ﾄ, ヽヾ'､　__,,...＞､ヾ',　　 !
　　ｌハ　　　　 /　/,.ｨ≡ミ､｀ｌｌヽ ',　｀´　,.ィ≡ミ､ヾ!　/　　|,
　　ｌ !　ｌ　　ｌ　ヽ〃 /　ノ::}｀ヾ', ヾ',　　 ´{　 _ノ::}`､|∨　　ｌｌ
.　　ﾘ　 '､　ヽ　ヽｌ　トｲ:::::ｊ　　ヽ　　　ヾｒ':::::シ　 /　　 ,ｌｌ}　　　　なんとまことか・・・
　　　　　ヽ　ト､　',　-ゞ＝'‐　　　　　　　　‐ゞ='‐'　 /　 /　ｌ /
　　　　　　｀ｒ!　ヽ '､　　　　　　　ｌ::::::::::　　　　　　／／　ｌ´/　　　　やらない夫、やりおったわ
.　　　　　　ｌ | 　ヽ'、　　　　 ,　　　　　　 , ' ,.イ　　　ｌ/　　　　　
.　　　　　　ｌｌ　　　ﾄヽ、　　　　 '_　　　　　／／/ /　　　!
　　　　　　ｌ ,ｌ　　､　>､　　　　-＝-　　　 /'´ ,.ｲ/,ｲ　　ｌ｜
　　　　　　ｌ/ｌ　　ﾄ,{ ､ヾヽ､　　ー‐　　　,. ='"´/´/　　ハ!
　　　　　　/　ｌ｜　ｌ .', ｀ - ､｀ヽ､　 _,. ､'´-‐''"　 /　 /　!　′
　　　　　　　　ｌﾄ,　 ',　',　　ｒ､｀ !' T　!´,ｲ　　　　/　 /ｌ /
　　　　　　　　ヽ!ヽ　',‐ヽ　ヾゝｌ　ｌ　ｌ〈 'ィ　　　/　 /､リ
　　　　　　　_,.-―'ヽヽ　＼ヽﾄｌ　ｌ　! ｌ /　_,,../　/　　｀丶､

　　　　　　ｊ　　　 / .:::l:　　　　　..:::/ l::.　l:.:.　　　　　　　　ヽ::::.　｜
　　　　　 /　　　/ .::,ｲ::.　　　::|.::::;'　 ';:::.ﾊ::::.　　　　　　　　 !::::　 |
　　　　　/　 ,　 .:|　:;ﾘl:::::.　　 ::|:::/-―|::/ ヽ::.　　　　　　 !::::.　|
　　　　 / //　 :::{ ::ﾊ|ヽ::l:.　　::l;::l;ｨｚ;=ｊ/ｆｒ　';:: 　　　　　　i |:::::　|
　　　　 !ｲ::i:: .: ::::';::|l,.ﾆﾐ:ﾄ;:..　:::lﾘｲ_ﾉ::::}　｀　|:::.　　.:　　　　.:l::l::::::　|　　　　一兵も損なわず鄆城が返って来るというのか
　　　　 !ﾊ::l:: ::.::::::ヾ;ｲﾌﾄ｀ヽ::..::',　ゞ―'"　　ｊ:::::　 .:::　　　　::l::l::::: :l |
　　　　 i! ';:l::::::::::::::::::lゞ',　　＼::',　　　　 /:::::　.::::　　　 ::/:::l::::: :!. !　　　やらない夫は化け物か
　　　　ヽヾ::::::::::::::;ｊ／　　　｀ヽ　　　　/:::::: ..::::::　 .: .:::/!::;'::::::::ﾄ; ',
　　　　　　　l:::::::::::::ヽ　　　　　　　　　　/:;:::::::::::::::　.:: .:::/:ｊ::;:::::i::::| ヽ',
　　　　　　　ﾞ;::: : :::::::ヽ-_,.;-‐ｧ　　　　 //: :::::::::::..:::::::::::/:::i/::::::|::::|　｀ヽ
　　　　　　　 l :!　: :::::::ヽヽ-''　　　　, ';ｨ:: :: :::: .:　.:::::;::/:::::'::::::::ﾊ::::|
　　　　　　　 |/　. ::::::/::::ﾊ "　　　ノ'７:: :: ::: .: .::::::::/:/::::::::::::::ﾊ:l:::::!
　　　　　　　〃.::.:::::::;::::/　`‐-;､∠-ｲ:: .::::::::..::::::::;ｨ//|:::::::::::::/ ,ﾘ}::ﾉ
　　　　　　 / !.::::::::;ｲ::/1　　　 | ﾌ-/..:::::／:::::::／// '|::::::::／　　ｊ/
　　　　　　　/::::::ノｊ/-ｲ　　　｜l,.:'::;ィ７:::::::／　/1　ｊ::／〉
　　　　　　 /::／ _//￣{ヽ､　　ﾒィ"　ｙ::;:-く　　　 |, /1　/ト､
　　　　　 /'´-;:'-''´　　',ヽ､｀'´ 」　 /イ　　ヽ　　ヾ/　,ﾍｌｌ　｀''－- ､
　　　_,.-;:ﾆ-''"　　　　　ゝ＝''´`ー　　ヽ､_　＼　　', /へ＿＿　　　｀ｒ､
_,.-'';:-''´　　　　　　　〃＼　　　　　　　￣｀ー-､ lｊ　　ヽ　｀''－-､', ＼

516 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:38:13.09 ID:PHHEwSoo

　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶､::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ::::＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. :. .:. :ヾ
:: :: :::::::::::::::::::i::::::{-'´''´ ｀丶::::::::::::::::::::::::::::::::. :::::::::.::. ::. :.ヽ
:.:: :::::::::::::::::::::|:::::|　　　　　ヽ::::::. :: :ヽ::;::::::::::. ::::::::::::::.::ヽ::.ヽ
:::::::::::::::::::::::i:::ﾄ;:::!　　　　　　ヽ::::::. :::ﾄ､:ﾄ､:::::.::i::::::::::ヽ:::::ﾄ､::',
:::::::::::::::::::::::ﾄ;:l ';::',　　　　　　ヽ;:::::. | }:|　i::::::ﾊ:::}::::::::. ::::', ヾ;
:::::::::ヽ::::::::::ﾄz;=ヽ:ヽ- ..___ 　　 lﾄ;:::. Lﾘz-}:::ム!::j::: ::::: ;::::i　`!
:::::::::::::ヽ::::::ヾ,ｒ‐;;=ヽテﾐ;;､''`　　!' l::::|';ｒ; ''ぅ!/７;:: j::. i::::ﾄ;:::|　　　いまや奴は魯の民衆の間では周公旦さまの再来と
::::::::::::::::::＼::ヽ`‐ゞ＝''-　　　　 l:::|ゞ＝''-' ｲ:./::::::ﾄ;::}.∨　　　さわがれておるそうな・・・
::i::::::::::::::::::::ト､:ヽ　　　　　　　　　　}/　　　　/:/::::::i::|.リ　
::j::::::::::::::::::::ヽ `ｰヽ　　　　.:::::::　!　　　　,;ｲ::::::::::|::l　　　　　　　しかし、これは厄介な事になったぞ
ｲ:::i::::::l::::::::::::ﾄヽ　　　　　　　　　, 　　　　/:::::::|::::ﾄ;',
.|:::ﾊ:::::ヽ::ヽ:::',ヽ　　　　　　　　　　　　　　,.ｲ:::::::!ｲ:| ヽ
..l::| ﾍ:::::ﾄ;ﾄ;:ﾄ;:', ｀､　　　 -―ニ;'''　／::::ﾊ::::::八!
. リ　ヽ::| ヽヽﾄ､{_` ‐-､_ 　　´　　 ∠ﾆ）::/ |:::/　 ′
　　　　`　ﾍﾞ} 　｀` ―- ニ､__／'´,　/ ﾘ　∨
　　　 __,... ┤　　　　ヽ､　　| l |／/ l.._
-― '' ´　　　j　　　　　ヽ}　.| | ﾄ､Z　|　｀`　‐-　､__

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　何が厄介だ？
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′　　　　まこと一兵も損なわず、
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ　　　　　対斉外交上の懸案事項が払拭されたのだぞ
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´
　　　　　__,,,...-‐''´　　　　　　　　ヽ'､ヽｌｌ!_,,.‐''´
　　 ,.‐''´　　　　　　＿＿＿　　　　｀／|　　　　　 ,,,,,......＿

517 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:38:51.56 ID:PHHEwSoo

:::::::: :.　: :. ::::::!　　　　　　ヽ::::::::::::::::;ｲ:::::/!l-l::/-l:::/｜::::::::::::::::::::::ﾄ､::::::l
::::::::: :.. ::::::;:::::ｌ　　　　　　　ヽ::::::::::::l !:::/-ﾘ=l/;=;l/ﾐ､l::::/::::::::::::::::::l l !::::l
::::::::::::::::::::::ヽ::'､ _,....,,＿__　　丶:::::::ｊ,l::/〃ｒ' _ﾉ:::}　 `!;ｲ:::::::::::::::::::::ﾄl !::::ｌ
::::::i:::::::::::::::;:::i､::', -―''''- ﾆ=､{､';::::/ l/　　ゞ',.-‐'‐　/' l::::::::::::::::::::::l ,.!:::::!　　　彼の功績に並び立つ者が今の魯国にいるか？
::::::::;:::::::::;::::ヽヾヽ_ｚ=;＝;ミヽ　　l::/　　　　 "　　　　　 l:::::: : ::::::::::::∨::::::',
::i:::::ﾄ､::::::::､:::::::ヽｲ　{_ ｒ':::ｊ,ｒ　　 l'　　　　　　　　　　 l::::::　.:::::::::::::::::::::i､:ヽ　　君は、宰相職を彼に預けるつもりがあるのかい？
::i､:::'､丶::::::::､::::'､　 -''''"´　　　 l　　　　　　　　　　　l:::;l . : :::::::::::::::::::::', `
::l ヽ::ヽ　ヽ､l::ヽ:::'､　　　　　　　　､　　　　　　　　　　,':/l::.: ::::::::::::::::::ヽ:::'､
､'､　ヽ::ヽ　 i : :::＼ヽ　　　　　　　丶　　　　　　　　〃 l:i:: ::::::::::::::::::::::',ヽ::
. `ヽ　｀ヾ､ l: : : : ::`ヽ､　　　　　　 ‐_,,..--;;ｭ　　　/ 　ﾘl::::::::: : :: .::::;::::',
　　　　　　 l::::. :. : :::ヽ　　　　　　〈ｒ_,,,..-‐ '′　　　 ,ｲ_l::::::::: :. : ::::::ﾄ､:',
　　　　　　　|::i;:::::: : :::::｀ヽ､　　　　　　-‐　　　　　／／ l::::::: . :: :::i;:::l　';l
　　　　　　　l:ハ::::ﾄ､::::::::::::::T丶､　　　　　　　　／ '´　　l::::::i::::::::::lヽ:l　 `
　　　　　　　l'　 ';::l　ヽ:::::::::::ヾーニ丶､　　　／‐／i ｨ　　!::/l::::::ノー`''"´
　　　　　　　　　 ';:l 　ヽ:::::::::lﾍ､ iヽ｀ﾍ｀ T´「　/ _　/__.　l/. l／
　　＿＿＿＿　　';l　　ヽ:::::l　',ヽ　､ヽ',　',　', ￣/, 　 /　　./
￣　　　　　　　￣`l ー― へ:Y ヽ､､'､　',　l　l　 l/l　, '　／　　 ,ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　｀`　ヽヽ `　', .',　l　　''´　／.　　 , ' /

　　　　　　　　　　,ｲ.: ::/:::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　 ,.-''"::{:::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　／.: . :: .::ヽ::';:::::::::::::::::::::::::::.. . :. ＼
.　　　　 /:::: .: .: .::::::::;:``:::::::::::::.. ::::. . :::::. . .. ヽ
　　　　 /::::::: .: .:::::::::/:;i::i;:::i;ヽ:::::::: ､::::::.::::::. :::::::',
　　　　 l:::::::::::::::::::::;ｲ:ハ::i;:::';;:ト､::::::ヽ:::::::::::::::::::::l
　　　 l::::::::/::/::::/_l:!､_ ';:',:::',ﾞ､､＞､::';::::::::::::::::::!
　　　 l:::::/:::::|::::/ｚl|ミ､　';',';::',ヽ ,:ニゝヽ:::::|:::::l:ｊ　　　そ、それは・・・
　　　　 ';:_l::::::::|::/ ｒ;うヽ｀　';',';:', ' ｆフヽ｀ﾘ:::;:::::l/
　　　　　{ l:::::::∨　'､_ノ　　｀`ヾ､ヽ-''_, ,':::::::/!　　　　　うむ、当然そうなるであろうな
　　　　ヽ!:::::::::ヽ－‐''"　　 ,　　￣~"/:::::ノ::l
　　　　　 |:::::::::::､ヽ　　　　 ,　　　 ,／;:::::;:::i;:l　　　　　だが、やらない夫を推挙したのは私で・・・
　　　　　　|ｲ:;:::::::::',ヾ、　　 ,.::::､ _,:ﾆ-''ｱ::;::::/l;ｌ
　　　　　 l:ﾄ;::::ト;:ヽ､　　ﾞ'ニ''′,ｨ７:;ｨ::::;' . ﾘ
　　　　　　　ﾘヽ::',「ヾ,ﾆ;ヽ､　 ,. ';=彳/:::/
　　　　　　　　　ヽ',l 　ﾄ､丶｀「ｒ'"　 l/::; '
　　　　　　　　　＿」　ゝ7 | | !く{　{ｊィ､＿
　　＿,,.. -‐''"￣　　丶､ヽ{｜| !l/ ノ　　　　｀''ー-　,,._
''"~　　　　　　　　　　　丶､Ll」／　　　　　　　　　　　｀''ー- ,._

518 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:39:33.68 ID:PHHEwSoo

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ : ; : : : : : : : : : /`'-‐- ､: : : : : : : : : ::::!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /! : : : :/ : :; : :!　　　　! ::: : : : : : : : :::!
:::::::::::::::::::__::::::::::::::::::::://::l: : :::::::: ..:::: ::/　　　　　i: :::: : : : : : : :::::l
:::::::::::::／,../::::::::::::::::::! l::::i: : :::::::..:::::: ｲl　　　　　 l :::: : :::　: : : :::::i
::::::::::iﾞｲﾞ /:::::::::::::::::::l :i::::! : ｲi::::::/!::l !i　　　　 !::::: .::::: .::: : : :::::!
::::::::::ヽ i /::::::::::::::::::::i : !:::::.:ﾄH::::/_l::! ',i　　　　　!:::::::::::::::::: :::: ::/i!.
:::::::::::::｀,/:::::::::::::::::::::! : ';::::::! l !::<_ !:!'ｰl-､　　ｲ:::::::::::::::: : ::: :/ i
::::::::::::::/!/:::::::::::::::::::i: : :::';:::f''"!ﾃ;<ﾞ;i゛` '　　,イ､:::::::::::/:: :/!: /
::::::::::::::::::::/!::::::::::::::::l: : :::iヽ!ﾞ '' ',-'ﾞ-　　　　'ﾞf;ﾌ/!／j /／/'
::::::::::::::/!/ i:::::::::::::::::! !: ::l、　　 '　　　　　　,"ﾞ/ '　／　　　　やらない夫は、なにもかも全て、
:::::::::／ i'　 !:::::::::::::::i l : :i i　　　　　　　　　　'/　　　　　　　　血を流さない方法で実現しようとしている
:::::／＼､　 l:::::::::::::::::::;: :i !:!　　　　　　　　　　',　　　　　　　　　　　
／　　＼､ i:::::::::/!:::l !:l　!i　　　　　 , ､ - 'ﾞ　　　　　　　　　もちろん鄆城の奪還は慶事だが・・・
i　　　　＼ｺﾘ::/'l::::! l l　'　　ｰ- ､_,./:::::/　　　　　　　　　　　　
｀､　　　　｀'‐-､i::iゝ､'!　　　　　 -r ':／/　　　　　　　　　　　昭公が我ら三桓の権力を剥奪しようとした事・・・
::::ヽ　　　　　　　';､i/｀`‐-､_　　　　/!／　　　　　　　　　　　　　陽貨が魯の全権を一手に掌握せんと図った事・・・
:::::::＼　　　　　､ i,ゝ　 /　/｀丶...:':ヽ!
::::::::::::＼　　　､- ﾒ､　/　/:::::::::::::::::::!/! ,　　　　　　　　　　　やらない夫には、それができるぞ
::::::::::::::::::丶､　＼_!　 !　/:::::::::::::::::::::::::', l　　　　　　　　　　　一滴の血を流すことも無く、な
::::::::::::::::::::::::::｀'....､＿ l　!!:::::::::;..､-── ',i'

.　　　　 /::::::::::::::::::::｀丶､::ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
　　　　/::::::::::::::::::/:|:::::!:i;::丶､ヽ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　i;ｲ:::::::::::::/ｌ::i|::::l::lヽ::';:::｀::ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　　' {::::::::::::;'　i:ﾄ';::ｌ';:', ヽヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　}:::::::::::{_　iﾄ!ｌ::| ';',　ヾヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::;:!
　　　　 /ｨ::::::::::l`=ヽ ';:!　';',ー=弋ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ;:::::::::::::::ｌ`
　　　　/　ヽｲ::::',　　　ﾞ!　ヾｚ;､　｀ヽ､:::::::::::::::::::::::;' }::::::::::;i::|　　　　つまらん憶測はやめよう
　　　　　　　{:::`ヾ､′　　　　｀''＝= ノ:::::::::::::::::::::::!ノ:::::::ノリ
.　　　　　　　ヽ:::ヽ丶_　　　　　　／:::／:::::::::::::::::iゝ:;:ｲ/　　　　　　　　私にはやらない夫を殺す事は出来ない
　　　　　　　 ';::::::ヽ七;:-､　　-''"フ:::;ィ:::::::::::::::::ｊ／ '´
　　　　　　ｌ:::/　', -￣　　　-''"_/イ::::::::::;ｨノ
　　　　　　 ∨　　ヽ､＿,,,,....ィ","-/::::::／´ }
　　　　　　　　　　　　　,-ｌ　ﾄ,ヽ「　ｒｊィ"ﾌ　　.Ｌ
　　　　　　　　　　__,.-'"　',　ｊﾗ ! |　! くく　　ﾉ　`ー-､_
　　　　__,. -‐'"￣　　　　　丶ヽ |｜.|　ｊノ _ ‐'　　　　　　｀ー--､_
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ゝ'-ｌ―''´　　　　　　　　　　　　　｀''－-､

519 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:41:09.70 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::;;､:;;_::::::::::::::::::::::::::::::::: : : : : : .
　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::/;;;;;;;;;｀ヽ､::::::::::::::::::::::::::::: : : : : : .
　　　　 /:;::::::::::::::::::::;r;;､!;;;;:;;;;:;;;;;;;;;ヽ、:::::::::::::::::::::::::: : : : : : .
　　　　　 l:::l::::::::::::::::;::/;;;;ｰ'"'"'´￣￣;;ヽ;:::;::::::::::::::::::::::: : : : : : : .
　　　　　i::!:::::::::::::::i:::|;;;;　　　　　　　　 ;;;i;::i::::::::::::::::::::::::: : : : : : .
　　　　 |:i::::::::::::::::|::|;;;;　　　　　　　　;;|::l､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;､
　　　　 l:|::i::::::::::::;l::|;;;　　　　　　　　;|::!'i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 〉　　　　その通りだから困るんだよ
　　　　　 l:::i;::::::::::::;i:|;;　　　　　　　　　　　'|;! .!:::::;ｲ:i;::::::::::::::::::::::::|/:::
　　　　　　'!::|l:::;:::;::::'!lﾄ`=ｪ_､_　　　　　　　 |'　,!:::::ﾊ:}'!:::::::::::::::::::::::'":::　　　　今までのように「出来るがやらない」ではなく
　　　　　　 'i:|ヽ;:::::;:::ﾞ弋iﾞｰミヾ、　　ｨ:=＝三三!::ﾅ''ﾘ'|:::::::::::::::::::::::;:::::::　　　本当に我々にはやらない夫を殺す事が「出来ない」
　　　　　　　':! ﾞi､:::::;ヽヽ,￣:;;:　　　　"´ｰゞﾆ:;;;!ﾉ-ゞ ,!:;ｲ::::::::::::::::;|.〉:::　
　　　　　　　| iヽ;::::`!ヽ､　　/　　　　　　　/'　　,ｲ'/;:::::::::::::::::|/|:i;:
　　　　　　　　|:;!::::`::;:ヽ　　./　　　　　　　　　　　ノ'i:::::::::::::::ｨ::! .|!'!　　　　　そんなことを企んだが最後、我が家中にはもちろん
　　　　　,.. -─''|/!::::::::::::ヽ、　､_ 　　　　　　　／'/::::::::::::::;ｲ:l　}' ,.　　　　君の家中にも大勢いるＪＫどもが騒ぎ出す
　　　 ,ｲ　　　　l' 'l:::::::::::::::::＼　 _ ＿　　　　　　　 ,. ｲ:::::::ノ:::/ !'　ノ
　　 /,i'　　　　　　'!::::i';::::!ｰ''´ﾞヽ､ -.. `　　　　.-', 'イ:::::ノ/:/　／　　　　　　　あとは陽貨の反乱の比ではないな
　　./,l　　　　　　　 !;::lヽ;:|　　　　ヽ、　 ,._-'-´'ィ/,/;::／//　／
.　 ,l l　　;.,....　---- ヽi,-ヾ─‐-;　　｀￣ヽ, i´/ /／ '　/"／
　 i　|　.／　　　　ヾ:､　　　/　　　＼,i 'l !ゝ'.-'´ 　／
　/! | /　　　　　　　　　　　　 /　　　　　ヾ, i !|　ゝ ,／

　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::＼:::ｒ――――-;;:::__:::::丶､;;:::::::::::ヽ
　　　　　,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::￣`―｀ﾆ;:､:::::',
　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:;::::;:::;::::､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`::',
　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｲ:/{::::!:::ヽ:::ヽ､:::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::!
.　　　　 ';::::::::;|::::::::::::::::::::; 'メ、 ';::iﾞ;::::',ヽ:ヽ＼:＼:::::::::::::::::::::::::::;:|
.　　　　　 ';:::/ |::::::::::::::::/ /__ヽ＼;:',ヽ::ヽヽヽ／ヾヽ;:::::::::::::::::::;::';!
　　　　　　ヽ{ {ｌ::::::l::::::::∨"7う｀ﾐ､ヾ, ヽ::', ヽlｒ''うT`ヾ:::::::::::::::::i:::}
　　　　　　　ヽｊ:::::::|::::::::::',　ゞー' `　ヽ　ヾ',　ゞー'‐ /::::::::::::|:::i!::|　　　　やらない夫がそんなことを企むとは思えぬ
　　　　　　　 /ｨ:i::::i:::::::::､ヽ　　　　 .::::::　　`　　　/:::::::::::::::i:::ｊﾘ
　　　　　　 i:ﾊ:::i:::::::::ヾヽ'､　　　 :::::: '　　　　ノ;ィ:::::::::;::::l/
　　　　　　　 i!　ヾ::::::::lヾ､｀`　　　 __'_　　　´／:::::;:::ﾊ:::ｊ
　　　　　　　　　　　ヽ;::::',ヽ＼　　 '´ - ｀　 , ｲ::;:::::/ｊ/　l/
　　　　　　　　　　 |ヽヽ｀ヽ丶､　　　,.､'７　７:／
　　　　　　　　　__,ｒ'"｀{　　　　ﾄ､｀i｀ｒ７,ィハ_ '´
＿＿＿_,,..―''´　　　　＼　　ﾉｒ'. |.｜| }〈 l　　`－‐,,.._
　　　　　　　　　　　　　　｀丶､`　|. | | '／　　　　　　　￣｀ー－ ,,.__
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ｧ┴く　　　　　　　　　　　　　　　　｀''－
　　　　　　　＿,,..､　　　　　　　 /　　　ヽ

520 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:42:04.34 ID:PHHEwSoo

　　　　　　／　　　　　／;;::::::::::::ヽ、　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　 l;r'/::::;;:-:-:--､　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　 ,-' !'"'"　　　:::::::l　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　 /　　　　　　/　　　　　　　　 :::::l　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 |　　　　　 /　　　　　　　　　　:::| .i　　　　　　　　　l
　　　 |!|　　　　 /　　　　　　　　　　　l./|　　　,,　　　　|　　|
　　　　 i|　　　　i |　　　　　　　　　　　l/::|　　ノ l　　　　　|　　|
　　　　　 !　　　i'!|::;,,,,,,,,,,,,;,、　　(､,,,,,,/!,,;;l　／,| |　 .| 　　|　　|　　　やらない夫はそうでも・・・
　　　　　ヽi、　|'',!,,,,ﾆﾆ=ﾐ｀　　　 ,;='"ｪ/ノ'''''''|ﾉ|　 l　　　i､　 |
　　　　　　 `!､　l'(" （ノri）''　　　,."'"'{ r;:''!'''j/,l　./ 　　 | l　|　　　　誰かが担ぎ上げたら？
　　　　　　　 |ヽ､', `''`''"''　　　　　ヽゝ二ン''ﾉ,/ 　　　 |ﾉ .|
　　　　　　 |　 |ヾ､　　　 /　　　　　　　　　ﾉ'"!　　　　　| 　|　　　　　例えば公山弗擾みたいな魯の不穏分子・・・
　　　　　 | ,　l､　　　〈　　　　　　　　　 '"　|　　　　　 | i､|
　　　　　/ﾉ!. |ヽ、　　　ヾ　　　　　　　 ./　　　　　　l. |ヽ､　　　　もっと可能性が高いのは、晋や斉の外国勢・・・
　　　　　ﾉ/ !. ! 　ヽ、　ゝﾆﾆﾆゝ　　　　 ,.-ﾉ　　　　　　,'l. |　ヽ
　　　　　ノ" 　!.i､　ﾊヽ､　 ''''''''　　　 ,.-'" ./ﾉ /'|　　　ﾉ |.l
　　　　　　　　　!|ヽ. | 'i/"＼　　 , -'"　,.-/;,ｲ/　!　　　/　!l
　　　　　　　　　｀ヽ,|　!|ヽ:ﾄ､`'''",.-‐,'"-'"　 l/ 丿／|ノ　 l/
　　　　　　　　　　　　　,| (`;i Y"r‐'"--;　　　／''"　/`ヽ_
　　　　　　　　　,.-‐'" | .|/| |　i／　 /　　　　　　 /　　　 `ー､

　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ/　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　／｀　､ヾ;-､　＼　　　丶　　　ヾ'､
　　　　　　　　　　　　　 / /　ｌ　ト､ヽ｀>､　ヽ　　　　ヽ　　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　 ∨ｨ　l ﾄ,'、｀メｨｌﾃｆﾐ,　',　　　ﾞｒ､　　　',
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ !　'ﾘ_ヽヽ　ゞ''"　｀/ ,ｨ　ヽヾ　　､ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　'ｆﾃ｀ヾ　　　 / / ｌ　　ﾄ, !　　､ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　 >､K　　　　　ノ'´　ｌ　!　 ! ﾘ　､/｀`　　　　・・・ならばどうしろと言うのだ
　　　　　　　　　　　 _..,,　,.-'´　 ',　,::.　　　　　　/ ﾊ　 ! /"´
　　　　　　　　　　 , ' ヽ<　､ _ ､　ヽ`　　　　 _,./ノ　ｌ　,ｹ　　　　　　　　ＪＫを国政の場から徐々に締め出し
　　　　　　　 , '　　　｀'' ーくi｀'''｀､__,,.<_,,..=´＝-ｌ/´7　　　　　　　やらない夫の首を真綿で絞めろというのか
　　　　　　　　／　　　　　　　／　　　「| 「ｒｨ　　　　　ｌ_
　　　　　 __,／　　　　　　／‐;-‐―― ｌｌｌｆﾗ　　 __,. -''"｀''－..,,__
　　　　／ ´　　　　_,,..- ｆ_／ /　　　　　ｊｊ」,,.. -‐'´　　　　　　　　／｀ヽ
　　　/　　　　　　　　／　　／７　　／　|　　　　,.---‐┐　 ,　'　　　ｌ
　　ｒ'　　　　　　＿,／￣￣´ノ／,　'　　　 !　　／　　　　!　,/　　　　ｌ
　　'ｒ－― ''"´　　　　　　／´　/　　　　　| ,∠..,,＿　　　! /　　_,,.. -‐!
　　 }　　　　　　　 /　　 / /　/　　　　　/_´＿＿,/　　　∨　く　‐ヽｒ‐',
　　〈　　　　　　　　　　_ｌ /　/　　　　　└――‐┘　　 /ヽ､　｀ヾ､ー〈
　　　ヽ､...,,,､-ー-ー''´ .ｌｌ　 !　　　　　　　　　　　　　　,　　｀丶､　￣ｌ
　　　　　　　　　　　　　ｌｌ　 !　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　｀ヽ、 !
　　　　　　　　　　　　　　!ヽｌ　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　ト!
　　　　　　　　　　　　　 }　ｌｌ　　　　　　　　　　　　　　　,､　　　　　　!
　　　　　　　　　　　　　 !　 !ｌ＿＿＿　　　　　　　　ｒ'´ ',　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　}′　　　　ヽ　　　　　 |　　',　　　　　 !

521 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:43:05.50 ID:PHHEwSoo

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:: :: :::::::::::::::::::i::::::{-'´''´ ｀丶::::::::::::::::::::::::::::::::. :::::::::.::. ::. :.ヽ
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:::::::::::::::::::::::i:::ﾄ;:::!　　　　　　ヽ::::::. :::ﾄ､:ﾄ､:::::.::i::::::::::ヽ:::::ﾄ､::',
:::::::::::::::::::::::ﾄ;:l ';::',　　　　　　ヽ;:::::. | }:|　i::::::ﾊ:::}::::::::. ::::', ヾ;
:::::::::ヽ::::::::::ﾄz;=ヽ:ヽ- ..___ 　　 lﾄ;:::. Lﾘz-}:::ム!::j::: ::::: ;::::i　`!
:::::::::::::ヽ::::::ヾ,ｒ‐;;=ヽテﾐ;;､''`　　!' l::::|';ｒ; ''ぅ!/７;:: j::. i::::ﾄ;:::|　　　やらない夫を一気に周王の直臣に推挙するのはどうかね？
::::::::::::::::::＼::ヽ`‐ゞ＝''-　　　　 l:::|ゞ＝''-' ｲ:./::::::ﾄ;::}.∨
::i::::::::::::::::::::ト､:ヽ　　　　　　　　　　}/　　　　/:/::::::i::|.リ　　　　　　やらない夫ならば、その名誉を大いに喜ぶだろうし、
::j::::::::::::::::::::ヽ `ｰヽ　　　　.:::::::　!　　　　,;ｲ::::::::::|::l　　　　　　　周王の直臣ともなれば、魯の宰相職に戻ることは困難だ
ｲ:::i::::::l::::::::::::ﾄヽ　　　　　　　　　, 　　　　/:::::::|::::ﾄ;',
.|:::ﾊ:::::ヽ::ヽ:::',ヽ　　　　　　　　　　　　　　,.ｲ:::::::!ｲ:| ヽ　　　　　　　多少の運動費は要るかも知れないが・・・
..l::| ﾍ:::::ﾄ;ﾄ;:ﾄ;:', ｀､　　　 -―ニ;'''　／::::ﾊ::::::八!　　　　　　　　やらない夫を魯の実権から遠ざけることはできる
. リ　ヽ::| ヽヽﾄ､{_` ‐-､_ 　　´　　 ∠ﾆ）::/ |:::/　 ′
　　　　`　ﾍﾞ} 　｀` ―- ニ､__／'´,　/ ﾘ　∨
　　　 __,... ┤　　　　ヽ､　　| l |／/ l.._
-― '' ´　　　j　　　　　ヽ}　.| | ﾄ､Z　|　｀`　‐-　､__

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,................._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-''"´::::::::::::::::::::::::｀ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'´:::;;:::-‐;;＝=‐:::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　, ' ..::;::'´,.-::'´::::::::: : :::::::::::::::: :. . . .ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 / . .:〈__:(:::::::/:::::: . .: ::::: ::::　:::. . . :. :::',
　　　　　　　　　　　　　 /.:: .::: . . ｀`:/::l:::: .:.::l:. : . : :.　. ::..:::::::::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　ｊ:::.::/..:..::::/::/!:::l:::.:::l:::';:..: :. : :. :..::::::::ｌ::::::!
　　　　　　　　　　　　　 l://::::::::://!ｌ l::i:ﾄ;:::::l::::';::::::::::ｌ::::::::::::::|:::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　 '{;{　:::::::l/-lﾄ､!!ｌl ヽ::ｌヽiヽ::::::}::::::::::::::ｌ:::::!
　　　　　　　　　　　　　 l:トｌ::l::::{ヽﾉ_`l! l〈,_｀ｌ__ヽ_ヽ/::::::::::::i:ｌ:::i;ｌ　　　考えてみよう・・・だが・・・
　　　　　　　　　　　　　　ﾞ`ﾉ!:';:::ﾄ　　,　　 ´辷-ｊﾞﾐ､ｊ:::::::::::ｊ:;l:;ィハ
　　　　　　　　　　　　　　'´/:::ﾊ:ﾄ.　､　　　　￣／:::::::::ノｊヾ　　　　　　この件は、あくまで内密に・・・
　　　　　　　　　　　　 ∧/　ヽヽ _ゝ､　　 ‐ｱ::::::::／ /　丶　　　　　定公さまにも、時機を見て私から話す事とする
　　　　　　　　　　 // ,－‐ｒｒﾍ, -, }　__／::::::／／　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 l l ﾉ ‐１〉〉〉,∪}l !l,ｲ::／／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　ｒ１l/　ヽ{ﾉ‐'ノ' ｒ'´ ゝｊ‐"‐''´　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 l ∨　　 } '´　ノ. ／　!　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 __lノ　　　ﾉ, ィ７／　　 l　　　,－ー､　　　　　　　 __ 丶
　　　　　　　　　　ｒ'´‐ゝ--‐''´ｒ''ｒ''l/　　　 / ,.　'´　　　丶　　　_ - '´　　 }
　　　　　　　/ 　　　　 / / /　　　　''´　　　　　　　 }　／　　　　　 /
　　　　　　　　 /　　　　　　 / / /　　　　,ー- ､___　　　　ﾉ''´ 　／￣ ∨
　　　　　　　 /　　　　　 {　l .l　　　 ./＿＿__/　　　ヽ　　/ ゝニﾌノ

522 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 02:45:47.12 ID:PHHEwSoo

すみません、今日の投下はここまでとさせていただきます。
深夜にもかかわらず、支援を下さった方ありがとうございました。

明日午後八時ごろに、続きを投下したいと思います。
メシ食って寝ます。おやすみなさい～

523 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 02:47:37.73 ID:oa8z8EQo

乙でした。
ついに出る杭と認識されてしまったか。

524 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 02:49:09.06 ID:sPvsSeoo

乙
味方に恵まれないのは悲しいなやらない夫

525 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 02:52:13.41 ID:SshXVjMo

乙でした！
寝る前に食うと太るぞｗｗ

526 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/13(土) 20:12:57.52 ID:e3bwukc0

手足を切るってダルマにすることでしょうか。
君主の命令で剣舞を踊って達磨かあ。

527 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 20:20:11.83 ID:oa8z8EQo

そういう使い捨てられる後暗い刺客集団だったってことでしょうね。

528 ：パー速のローカルルールが変わりました ：2010/02/13(土) 21:48:36.05 ID:e3bwukc0

孔子のしたことでもこれは賛成できないなあ(´・ω・｀)

529 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 21:53:12.28 ID:PHHEwSoo

皆さんごめんなさい、今帰宅したところです。
少し用事を済ませないといけないので投下は十一時からということにしてください。
本当に申し訳ありません。

530 ：パー速のローカルルールが変わりました [sage]：2010/02/13(土) 22:08:14.97 ID:Dgif9hgo

了解です。
まーゆっくりやって下さい。

531 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:05:10.60 ID:PHHEwSoo

もはや、魯の話題はやらない夫の活躍で持ちきりだった。
「超時空聖天子の再来」「周公旦の生まれ変わり」などと噂され、
反対派でないものにまで危険視されるほどの大人気であった。

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

　　　　　　　 ,' 　./　　　　　.:/.:.i:.:.　　.:　 !:　!､:. 　 :.　　　　ｉ　 !
　　　　　　　 ,'　 /　　　　/ :/_!_ﾊ:.:.: 　.:. ∧: !__ヾ:.　:.　　　 ! 　 !
　　　　　　　,'　.,'　.; ; 　 /.:/´ ｉ:.|｀',:.:.:.:.:. i　ｉ:.|　｀ヽ: i:.: 　 :.　| 　ｉ
　　　　　　 ,'　 .! ./ｉ　 /|/,ｨ≠ﾒ､乂:.:.:. {　メｆ≠ﾄ､}､:.:.　i:. .|　　ｉ
　　　　　　,'　　ｉ/　|　/　〃ｉﾟ:::::ﾊ　　｀ヾ｀｀　!ﾟ:::::::ﾊｉ!ﾊ:.:. |:.::| 　 .ｉ
　　　　 / ;　 ' 　 .!/:{　 {! {{:じ';ﾘ　　　　 {{::じ':ﾘｉ}　}:.:.ｊ:.: }　　 :.　　　　先生が、祝其で景公、晏嬰を相手に
.　　　 / /　.:ｉ　八:::!､　｀ゞ=ﾟ''　　　　　　ゞ=ﾟ''　''　,' };':.:　|:..　　、　　見事講和を成立させたそうです
　　　　/ /!　.::!　　:.:.:.i､ｉ　､､｀￣　　　'　　　　￣´､､ ,'イ::.:.:　|:.:ｉ:.　i､＼
.　　　/ /｜.:.::|.:　 :.:.:.|:ﾊ　　　　　ｒ‐‐　ｰ┐　　　　人:.:.:.: .　!::ﾊ　.! ｀　ヽ鄆、讙、亀陰まで回復されたようです
.　　,' /　 ! :.:.:!　　.:.:.:!イﾞﾄ､.　　　 |:::::::::::::::|　　　ｲ::::::７ｉ:.: ｜ハ:ｊ　
　　 :（　乂>|　　ｉ:.:!::::::i　ヽ　丶:::::::::ノ　 .イ　|:::::/ .|:.:　ﾄ､
　　　　｀　　{:.:.ヽ.!　! ﾘ.:.:::|　　　＞ .　￣　＜　　　|:./ . ﾉ:.: ﾉ:.:.＞.､
　　　　　ｉ:.:.:.:.:ヽ{::.:.:.::::|　　　　　｀,二´　　　　 / .　/´´:.:.:.:.:.:::::i

532 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:06:02.97 ID:PHHEwSoo

　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ●）　（●）＼
　　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　マジかお、すげーお
　　|　　　　　|r┬-|　　　　 |
　　＼　　　 `ー'´ 　　／

　　　　　　　　　　　　　　　　_　-‐- ､　＿
　　　　　　　　　　 ,. r－＜､／￣｀ヽ、　｀＼_
　　　　　　　　｜|／　　　　　　　　￣ヽ　ヽ｀＼
　　　　　　　　　 , -〉′' 　　 l 　　　＼　＼　!　,ハ
　　　　　　　　／ / , ,′/　,ｨ｜',　ヽ,　ｉ　＼　　, V ∠ _
　　　　　　 //　1 ,' ｌ　 |　｣_|∧ '、　i　 |ヽ. _, 、 i , 仏ヽ、
　　　　　　　 ! / j　, |j　|´/ ,ゝ､| 、　|ヽ,､＜＼|　|∨　i
　　 , - 、　 j/ 〈 / ∧/ /　! ﾋﾒヽヾT´ﾋｿﾉ　ﾚﾊ|' ｉ　 l　　　それだけじゃないわよ
　　 {　　}　　　　 { /　八）　　 r　｀　　　 _少′!　 |
　　ｌ　｜　　　 !　 ,′, ＼　　t- －1 　 /′i　￤　|　　　景公が卑怯にも放った刺客をバッタバッタとなぎ倒し
　　, ┤　!、　　｜ ,'　/　_」ヘ、|　　/ ,.ｨ' l 　 l 　￤　|　　　四十人斬りまで達成したんだからね
　（　　　＼,､ -‐v'ﾆ､￣＼　くl`ｰ '´ |＼l 　 l　￤　|
　|ヽ　い'　　 _ ､イ＼ヽ　　＼＼　 ´冫 > ､! 　 !　 |
　l＼辷ｲｰ　´　　| 丨 )　!　　　＞ヘ./∠、　＼!　 |
　｀ー ' ＼.＿　 !　ゝ　ト､　　〈_ｉ_／ハ＼_〉　　　 > |
　　　　　 | 　￣7　　　ｉ　ヽ　　 !　/　 !｜　　,' ,ﾊ　|
　　　　　 | 　／　　　ｌ　/　　 V 　｜l　　 |ｲ　ｌ l
　　　　　〈　ノ ,∠ - ┬ヘ/　　　　ｌ　,'　l/　　ｌ/　 !l
　　　　　　　￣ノj ,ﾊ　人. / 　　　 l ′/　　ﾉ　　 !

533 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:08:02.82 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　 ,ｨ_,.. -‐‐-- ､..
　　　　　　　　 __(i/.:".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ .:.:.:＼
　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:!.:.:.:.:.:.::.:.:.:i.:.:.:.:.:.ヽ.
　　　　　 /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ.:.:.:.:.:.::.:.:.:|_.:.:.:ヾ.:.!
　　　　　 |.:.:.:l.:.|.:.:.:!.:.:.:.:!.:| ヽﾄ､.:.:.:ﾄｲﾊ:.:!:.:ﾄﾘ
　　　　　 |.:.:..:V.:.:,ｲ.:.:..:ﾊﾅ二ﾞ　! ﾘ,ｒｊﾞ) ﾄ､!:|
　　　　　! .:.:.:| /.:i.:.::.:! <ｔヅ`　ﾚ' ､｀ﾉｲ:|ﾞ　　　　先生が、盃を傾けて剣を抜き、
　　　　　ヽ、:V:.:.:|.:.:ハ､_¨　　　 '　ノi.:.:!　　　　剣を納めた時には敵は全滅していたとか・・・
　　　　　　　＼.:.:.:∨.:.:.:＞　　　c　/!ﾊ,ﾉ
　　　　　　　　　｀‐-､｀二ﾆ=-_　　./　　　　　　　　その後、先生が盃を起こすと、
　　　　　　　　ｒ‐､-/ ｀ヾヽ｀/￣´　　　　　　　　　まだ酒は零れていなかったそうです
　　　　　　　,ｲ　　｀ﾞ‐-､_｀ﾞ　!
　　　　　／/　　　　　　｀ヽ!、
　　　　ｒ'::::ﾉ｀ﾞ‐‐-=----､..__　i
　　　　!:::::|　　 /"::::::::::::::::::::｀ヾ!_
　　　 ,ﾊ::::| !　/::::::::::::::::::::::::::::!::lﾍ｀ミ!
　　　/　!:::|　/::::i::::::::::,ｒ‐‐--､ヽ:ﾄ､V
　ｒ‐'　 |::::l /::::::l::::／　　　､　ﾞ!〉:}ﾚﾞ

　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼　　　どう考えても与太話なんだけど
　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |　　先生的に考えると「もしかしたら・・・」
　　　　　　　　＼　　　｀⌒´ 　　　,／　　と思えるのが、すげーお
　　　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

後世の我々からして見ると、やらない夫の神格化は、このころから始まったのかも知れない。

534 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:10:13.00 ID:PHHEwSoo

年が明けて、紀元前４９９年・・・

＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

魯の定公の名において、一つの人事が発表される。

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|　　　　　やらない夫、先だっての会盟での功績抜群を認め、
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|　　　　　　貴公を大司寇に任じます
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

大司寇は、国家の中枢を占める六卿の一つで、宰相格である大宰に継ぐ役職となる。

寇というのはテロルのことである。蛮族の侵略、凶悪犯罪を意味する。
それらを未然に防ぎ、国家鎮護を担う重責であり、封建社会では無制限の強大な権限を持つ。

535 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:12:42.31 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　大司寇？
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|　　　　司寇ではなく大司寇ですか？
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

やらない夫も、噂には聞いてはいたが、やはり耳を疑った。

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　うむ、貴公は周王直参となる
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′　　　　正式な就任は、後日周王さまより
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ　　　　　御宣下くだされてからということになる
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `　　　　　貴公の功績を鑑みれば当然の人事じゃ
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´
　　　　　__,,,...-‐''´　　　　　　　　ヽ'､ヽｌｌ!_,,.‐''´

実質的には魯公の臣である事に変わりは無いが、
名目上、周王の直参となれば、これは定公と肩を並べる事になる。

536 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:14:06.93 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}　　　中都、祝其でのやらない夫の働きは
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ　　　　すでに周王、諸侯に伝わっておる
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/　　　　　　　魯国は貴公の力で以前の形を取り戻しつつある
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/　　　　　　　これはいくら感謝しても感謝しきれないほどの功績じゃ
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

　　　　　　　　　　 , ‐;=＝‐　　＿＿
　　　　　　　　／／　,.-‐''"´:::::::::::::｀''‐- _
　　　　　　／::/ ,.-'´:::::::::::::::::::::::::::::.. :..　...＼
　　　　　　　/.::::/'´:::::::::::::::::.. . ::::......　 ...:::::..::.. :::ヽ
　　　　　 '､:::::ヽ､:::::::::::::､::::::.....:.......:::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　 /￣::::::::::::::::;::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　,':::::::::::::::::i;:::;::';::'､丶､::ヽ､__::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　 l::::::::::::::::::l丶ヽ＼ヽ　｀ゝヽ_二;;､:::::::::::ﾄ;:ﾄ!　　　諸侯どもは宰相職を用意して
　　　　　　 l:::::::::::::::::ﾘ　_ゝヽヾヽ　 /{_ﾉ:::}`!:::::::::::',}:l　　　　貴公を引き抜こうと思って居るそうな
　　　　　　 l:::::::::::::::::l'´_ｚ=;ミ､＼　　ゞ‐''´l:::::::::::::'ﾄl
　　　　　　　';:l;:::::::l::::::',ﾍ {_ﾉ::} ｀　　　　　　ｊ:;:: :: :::l;l　　　　ならば、魯の臣に用意できる最高の職位をもって
　　　　　　　 `ヽ::::ﾄ､:::::＼`"´　 '　　　　　 /'l::　.::/l`　　　　　貴公に報いようという事になってな
　　　　　　　｀ﾞ` ';:::::ヾ｀　　丶 _, -'　　 !: .::::ﾊ{
　　　　　　　　　　 }:::::::::｀ヽ､_　`´-　　／!.::::八
　　　　　　　　ｊi:: :::::::/　l:/` ｒ､...ィ‐'´lｲ/　 ',
　　　　　　　　　　　/ｊ: .:::;ｊ/　 "　　ヽ ', ',', ﾄ､　　ゝ､............__
　　　　　　　　 /ｨ:::/　　　　　　ゝ', ',',`ﾘ ,.- '´　　　　　　￣￣
　　　　　　　　　　　ノ／　　　　,.-‐''´ ヽ'､i」／　　　,－-　､_
　　　　　　　　　 /'´　　 ,. -''´　　　　／｜　　　, '　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　　　,. -''´　 ,.-‐１　　/　　!　　／　　　　　　　　　ヽ

537 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:15:02.50 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ○）（○）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　定公さま、季孫斯さま・・・
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　やらない夫をそこまで・・・
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
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　　　　　　　　　　　 !::.!:l::j::.::.::.!::.|::.::.::.::.::.::.::.::.::.ｌ::.::.::.::.::.::.ｌ::.::.::.::.:l:::.::.l
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　　　　　　　　　 l::.:ｌ:ｌﾊ::.::.!{ﾍ::.:ﾄ､:ヽ::.::.l､::.::.ｌ|::.:j::ヽ::.::.:!::.::.::.::.:l::.::.!
　　　　　　　　　 |::.:|:ｌ::.:､:_ｊﾑ厶l　＼＼!ヘ:.:!L厶::.:ｌﾍ::j::.::.::.::.！::,'　　　　　なんの、本当は
　　　　　　　　　　 l::.:j八::.:Vr无い､　ヽl＞元z云lrケV::.::.::.::.::jｌ:/　　　　　やらない夫が望む職ならば
　　　　　　　　　　　　　Ｖ:!::.::.Ｖﾄ｀¨￣｀｜　　　　 'ｰ┴' 　 l::.::.::.::.::ﾙ′　　　　　宰相でも何でもやるつもりだった
　　　　　　　　　　　　　 |:l:.:.:.:.:!{　　　　 ,　　　　　　　　　　|::.::.::.::.::{
　　　　　　　　　　ﾑｌ::.::.::lﾊ　　　〈　　　　　　　　　ﾊ::.::.::.::.::!　　　　　　　なんなれば、魯公でもいいぞ？
　　　　　　　　　　　　 |::.::.::!::ﾍ　　　ヽ｀　　　　　　ｲ！::.::.::.::.!　　　　　　　まこと貴公は周公旦の生まれ変わりやも知れぬ
　　　　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.::l＼　　￢ー- 　　／　! jｌ::.::.::.::.::!
　　　　　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.::!　丶、｀￣　　／　　 j　}::.::.::.::.::i　　　　　　　ふふふ
　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.:.! 　　 {＼__　　´ , -‐￢}　ｌ::.::.::.::.::|
　　　　　　　　　　　 |::i::.::.::.::!　　　}　　｀!　/　　　 {、 !::.::.::.::.::l
　　　　　　　　　　　　 |:.ｌ::.::.::.:l　　 _」　　　l /　　　_ﾑヽl::.::.::.::.::.!
　　　　　　　　　　　　　 |::!::.::.::.:レ'´ 　＼　_」L.._..∠.._　 V!::.::.::.::.::!
　　　　　　　 _..　 -─‐ｧl::l::.::.::.::レ '¨´￣｀|l￣!「　　　｀く l::.::.::.::.::.トrヘ_
.　　　　　　／　　　 / ﾊ:l::.::.::.::|　　　´二|Ｌ_」|⌒ヽ　　　〕::.::.::.::.::.ｌ！　i｀　‐-　､_
　　　　　 ∧ 　　　 / /　!|::.::.::.::V　／.:／/丁｀ﾄ､　　　 ,！::.::.::.::.::.! i 　|　　　　　ヽ
.　　　　　 /　ﾊ　　　　' /　｀l::.::.::.::.:∨:／　,　 {　い＼　∧ !::.::.::.::.::.::! 　！　　　　ハ

538 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:17:31.05 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　,ｲ.: ::/:::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　 ,.-''"::{:::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　／.: . :: .::ヽ::';:::::::::::::::::::::::::::.. . :. ＼
.　　　　 /:::: .: .: .::::::::;:``:::::::::::::.. ::::. . :::::. . .. ヽ
　　　　 /::::::: .: .:::::::::/:;i::i;:::i;ヽ:::::::: ､::::::.::::::. :::::::',
　　　　 l:::::::::::::::::::::;ｲ:ハ::i;:::';;:ト､::::::ヽ:::::::::::::::::::::l
　　　 l::::::::/::/::::/_l:!､_ ';:',:::',ﾞ､､＞､::';::::::::::::::::::!
　　　 l:::::/:::::|::::/ｚl|ミ､　';',';::',ヽ ,:ニゝヽ:::::|:::::l:ｊ
　　　　 ';:_l::::::::|::/ ｒ;うヽ｀　';',';:', ' ｆフヽ｀ﾘ:::;:::::l/
　　　　　{ l:::::::∨　'､_ノ　　｀`ヾ､ヽ-''_, ,':::::::/!　　　　ちょ・・・あ・・・
　　　　ヽ!:::::::::ヽ－‐''"　　 ,　　￣~"/:::::ノ::l
　　　　　 |:::::::::::､ヽ　　　　 ,　　　 ,／;:::::;:::i;:l
　　　　　　|ｲ:;:::::::::',ヾ、　　 ,.::::､ _,:ﾆ-''ｱ::;::::/l;ｌ
　　　　　 l:ﾄ;::::ト;:ヽ､　　ﾞ'ニ''′,ｨ７:;ｨ::::;' . ﾘ
　　　　　　　ﾘヽ::',「ヾ,ﾆ;ヽ､　 ,. ';=彳/:::/
　　　　　　　　　ヽ',l 　ﾄ､丶｀「ｒ'"　 l/::; '
　　　　　　　　　＿」　ゝ7 | | !く{　{ｊィ､＿
　　＿,,.. -‐''"￣　　丶､ヽ{｜| !l/ ノ　　　　｀''ー-　,,._
''"~　　　　　　　　　　　丶､Ll」／　　　　　　　　　　　｀''ー- ,._

定公のやらない夫に対する信頼は絶大だった。

無理も無かろうと思う。これまで魯の門閥貴族に定公の信頼できる腹心はいなかった。
やらない夫こそ、まさに定公が一本釣りした家臣であり、それが大当たりだったのだ。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ : ; : : : : : : : : : /`'-‐- ､: : : : : : : : : ::::!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /! : : : :/ : :; : :!　　　　! ::: : : : : : : : :::!
:::::::::::::::::::__::::::::::::::::::::://::l: : :::::::: ..:::: ::/　　　　　i: :::: : : : : : : :::::l
:::::::::::::／,../::::::::::::::::::! l::::i: : :::::::..:::::: ｲl　　　　　 l :::: : :::　: : : :::::i
::::::::::iﾞｲﾞ /:::::::::::::::::::l :i::::! : ｲi::::::/!::l !i　　　　 !::::: .::::: .::: : : :::::!
::::::::::ヽ i /::::::::::::::::::::i : !:::::.:ﾄH::::/_l::! ',i　　　　　!:::::::::::::::::: :::: ::/i!.
:::::::::::::｀,/:::::::::::::::::::::! : ';::::::! l !::<_ !:!'ｰl-､　　ｲ:::::::::::::::: : ::: :/ i
::::::::::::::/!/:::::::::::::::::::i: : :::';:::f''"!ﾃ;<ﾞ;i゛` '　　,イ､:::::::::::/:: :/!: /　　　定公さま、戯れにしても言葉が過ぎましょう
::::::::::::::::::::/!::::::::::::::::l: : :::iヽ!ﾞ '' ',-'ﾞ-　　　　'ﾞf;ﾌ/!／j /／/'
::::::::::::::/!/ i:::::::::::::::::! !: ::l、　　 '　　　　　　,"ﾞ/ '　／　　　　　　　かような事を申されては、臣下の者は
:::::::::／ i'　 !:::::::::::::::i l : :i i　　　　　　　　　　'/　　　　　　　　　　君公の指示を待ったが良いか、
:::::／＼､　 l:::::::::::::::::::;: :i !:!　　　　　　　　　　',　　　　　　　　　　やらない夫の指示を待ったが良いか
／　　＼､ i:::::::::/!:::l !:l　!i　　　　　 , ､ - 'ﾞ　　　　　　　　　分からなくなりまする
i　　　　＼ｺﾘ::/'l::::! l l　'　　ｰ- ､_,./:::::/　　　　　　　　　　　　　　
｀､　　　　｀'‐-､i::iゝ､'!　　　　　 -r ':／/
::::ヽ　　　　　　　';､i/｀`‐-､_　　　　/!／
:::::::＼　　　　　､ i,ゝ　 /　/｀丶...:':ヽ!
::::::::::::＼　　　､- ﾒ､　/　/:::::::::::::::::::!/! ,
::::::::::::::::::丶､　＼_!　 !　/:::::::::::::::::::::::::', l
::::::::::::::::::::::::::｀'....､＿ l　!!:::::::::;..､-── ',i'

539 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:18:48.67 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　/／／:::::::::::::::::::､:::::::::::::::､ヽ::ヽヽ
　　　　　　///:/:::::::/::::::_/＿_li＿:､::､::ヽヽ::.Vi
　　　　　 /7 (/__;::/-‐'´/　__,. L.._｀l‐ヽ=ヽVVli
　　　　　 | ! .l　..ィ!f:::7!::{「:::::::ﾄ!|::::i::l.l:ﾍ!:‐､ l |:||
　　　　　ﾚ|ｒ|「::::::|:|:::{|:::|!li:::::::|.||､::|:::|::::|:::i::|.ﾄ|Y
　　　　　 V|::l l::::::_:i_:|__:|_,i:::::::l､ムﾑ:l-l:|!::|:l.|::ﾚ
　　　　　　V!ﾍl::::|ﾃrt:ｎﾐヾ!::::/'ノ'ｲ:でﾘj:ﾉ:ﾘ:::|'
　　　　　　 i||!:ﾍ圦､V:Z 　ノ　　　ゞ='ィシ::::::|　　　　戯れなどではないわ
　　　　　　　||!:::::ﾄゝ　　　 |　　　　ｲ::::::::|
　　　　　　　ﾞ|!:::::ﾍ　　　　　. }　　　　　/!|:::l::|　　　　やらない夫の言う通りして居れば
　　　　　　　 |!::::||'ﾍ　　　　 __　　　　, ' |.|::| |　　　　　間違いなどあるものか
　　　　　　　 |､::l||　＼　　´ﾆ｀　　ｨヽ .| ﾚ| |
　　　　　　　 | V|| 　 /|｀　､　　／ .トi:V '　,.|
　　　　　　　 |.､ ||　∧｀ ‐ ､｀,´‐　´　!:| ,.ｲ:||
　　　　　　 |!::l l!　{;ﾉ!　　 V　　　　 V::::l:::||
　　　　　　　.!!:::!.|ァ’/'　　 |　　　　 |:::::|:::||ﾞ ‐　...__
　　, -‐　　´|!|:::|.|　_l. -―r‐ r‐-　_　!::::|::::||　　　　　｀　　‐､
　 /　　　　 .!||::::l.l´　　 -‐L...ト､　｀!|:::|:::::||　　　　　　ｒ　　 l
　 |　l　　　 | l||::::ﾍ.　　／/ | |ヽ　　 | |::|!::::||i　　　　 /　　　 |
　 |　ﾍ　　 |.ﾍﾍ:::::ゝｲ　/　　.!　＼.ﾉ､|::||::::|| !　　　 /　　　　 |
　 .!　ﾍ　　 ! ﾍイ´/　 /　 |　 !　　ヽ | ｀ヽ:j| | .!　 /　　　　　 |

やらない夫を登用した自分の見る目に対する自負もあったのだろう。

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|　　　定公さま、今までたまたま運が良かったものの、
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　やらない夫はそれほどの人間ではございません
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|　　　　君公とは、何者よりも偉大で公平でなければなりません
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/　　　　叔孫武叔さまの仰せこそ君臣の序の基本でございます
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

540 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:23:09.10 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ　　　　分かった、分かった
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ　　　　　やらない夫が言うならさもあらん
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/　　　　　　　武叔よ、許せよ戯れじゃ
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

これほど、主君と庶民から支持を受けた大臣は当時の魯にはいない。
どちらかというと、三桓氏などは嫌われ者であった。

こういう事態になると、警戒されない方がおかしいのだ。

　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶､::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ::::＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. :. .:. :ヾ
:: :: :::::::::::::::::::i::::::{-'´''´ ｀丶::::::::::::::::::::::::::::::::. :::::::::.::. ::. :.ヽ
:.:: :::::::::::::::::::::|:::::|　　　　　ヽ::::::. :: :ヽ::;::::::::::. ::::::::::::::.::ヽ::.ヽ
:::::::::::::::::::::::i:::ﾄ;:::!　　　　　　ヽ::::::. :::ﾄ､:ﾄ､:::::.::i::::::::::ヽ:::::ﾄ､::',
:::::::::::::::::::::::ﾄ;:l ';::',　　　　　　ヽ;:::::. | }:|　i::::::ﾊ:::}::::::::. ::::', ヾ;
:::::::::ヽ::::::::::ﾄz;=ヽ:ヽ- ..___ 　　 lﾄ;:::. Lﾘz-}:::ム!::j::: ::::: ;::::i　`!
:::::::::::::ヽ::::::ヾ,ｒ‐;;=ヽテﾐ;;､''`　　!' l::::|';ｒ; ''ぅ!/７;:: j::. i::::ﾄ;:::|
::::::::::::::::::＼::ヽ`‐ゞ＝''-　　　　 l:::|ゞ＝''-' ｲ:./::::::ﾄ;::}.∨　　　やらない夫どの
::i::::::::::::::::::::ト､:ヽ　　　　　　　　　　}/　　　　/:/::::::i::|.リ　　　　　貴公に含むところは無いが、
::j::::::::::::::::::::ヽ `ｰヽ　　　　.:::::::　!　　　　,;ｲ::::::::::|::l　　　　　　ああ言わざるを得なかった
ｲ:::i::::::l::::::::::::ﾄヽ　　　　　　　　　, 　　　　/:::::::|::::ﾄ;',　　　　　　許されよ
.|:::ﾊ:::::ヽ::ヽ:::',ヽ　　　　　　　　　　　　　　,.ｲ:::::::!ｲ:| ヽ
..l::| ﾍ:::::ﾄ;ﾄ;:ﾄ;:', ｀､　　　 -―ニ;'''　／::::ﾊ::::::八!
. リ　ヽ::| ヽヽﾄ､{_` ‐-､_ 　　´　　 ∠ﾆ）::/ |:::/　 ′
　　　　`　ﾍﾞ} 　｀` ―- ニ､__／'´,　/ ﾘ　∨
　　　 __,... ┤　　　　ヽ､　　| l |／/ l.._
-― '' ´　　　j　　　　　ヽ}　.| | ﾄ､Z　|　｀`　‐-　､__

541 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:23:40.44 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　　 l　　　　　（__人__）　　　いや、私の方こそ
　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　定公さまが前言を翻さなかったら
　　　　　　 | 　　　　　 |
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l　　　　　自決せねばならんところでした
　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　丿　　ﾞi 　＼　＼=il　/　i!
　　　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

　　　　 /:::::..::::: .:: : ::::::::::::{　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::lヽ:::::::::lﾍ::::l1ﾊ::ﾄ;:::::. :::::::
　　　 /::::::::::::::::::::::..:::::::::::|　　　　＼::::::::::::::::::::::::::::l/ _ヽ::::lﾆリ-　ﾘ ';::::.. ::::::
.　　　/::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::|　　＿_ 　＼::::､:::::::::::::::::l/ｒ‐;ヽ:|　｀ミ､ U ';:::::. ::::
.　　 /::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::l／,.-‐ ヽ､､ｊlヽ:::ヽ::::::::::::::l ゞ_ノ`　　 '`　　〉:::::::::
　　 i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::∨ _ｚ=＝ミ､　ヽ:',ヽ::::::::::| ,,.. -‐''"´　　　/::::.: .:::
　　 l:::::::;ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::ト;∨ /7ヽ　` 　　ヾヽ:::::::|　　　　　　　　/::::::..:::::
　　 l:::::/ ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::', ｆﾍゞ‐' _,;-_　　　　ヽ::::!　　　　　　　 /::::::::::::::　　　な・・・に・・・
.　　 l::::l　';:::::i;::::::::::::::::::::::::::',　 -‐''´ ''´ /　　　　　 ';:l　　　　　　　/::::::/:::::::
　　 l:::l.　 ';::::';､::::::::::::::::::::::::l　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　　 /:::::;ｲ::::::::::
　　ヽi　　 ';:::',ヽ:::::::::::::::::::::ﾄ､　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 /:::/ /:::::::::::
　　　　　　　ヽ::'､ヽ:::::/:::::::::',　　　　　　　　　　　　　　　　 /／ ,':::::::::::::
　　　　　　　　ﾞヾ､　`l: :::::::::::'､　　　　　　 ‐'_,,-;;ﾆ=-､　　　　〃　 .!::::::::::::.:
　　　　　　　　　 / ::::::::;:::::ヽ　　　　ｆ'‐;'''´　　 _ﾉ　　　 '′　｜:::::::::::::
　　　　　　　　　 /: .:::::/::::::::::＼　　　｀ゞ-‐ ''"´　　　　　　　　l::::::;:::::::::
　　　　　　　　 /::..:::;ｲ: .:: .::::::::::ヽ､　　　　 -―''　　　　　　 l:::::;i:::::::::
　　　　　　　　　　/:::::::/ l: : ..::::::::::::::::::｀ヽ､　　　　　　　　　　　　　l::::/l::::::/
　　　　　　　　　 /::::, '　 l .: .:::::::::::::::::::;ｲ:::::7ヽ､　　　　　　　　　／1://::; '-‐
　　　　　　　 /:／　.　l::: ::::::::::::::::::/. |:::::/　';::ヽ､　　　　 _ -''´_-l/´l/- ７
　　　　　　　／'´　　　. |:: ::::::::::::::::/　 !:::/　　!:::∧` ‐ｒ‐''´ｒ‐''´　_ -'´ ／

542 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:26:06.79 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　やらない夫はもう少しで死ぬるところでした、と
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　定公さまに、そのようにお伝えくだされ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　冗談でも言ってよい事と悪い事があるのです
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

.　　　　/.:: :.: .: : .: ::ｌ.::ｌ'"｀ヽ'､::..:. : .:.　: : .　:ヽ
　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:|ｌ:.:ｌ　　｀ヽ:､:.:.:.:.:.:.　:. :.:.::.',
　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.ｌ_'､ﾄ､　　　ヽ'､:.:､:.:.:.:.:.:.､:.､:'､
.　　　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ｌ'､!ﾃﾄ=ー''　､弌､ｌ:.:.:.:.:ｌ:.ヾ',ヾ'､
　　　 ll:.:.,-|:.:.:.:､:.ヽゞ='-　　　ィﾃｒゞ,:.:.:.:.ト､:'､｀`　　奴は本物だ・・・
　　　'|:.ｌ'´|:.:.:.:.:ヽﾄゝ　　　　ヾ`'‐'"ハ:.:.:.|　｀ヾ
　　　 !:.'､(ｌ:.:.:.:.:.:.:.､＼　　　　ﾉ　　 !:.:.:ヽ:.ｌ　　　　　　が、しかし・・・
　　　 /:.:.:.｀|:.:ｌ:､:.:.:.:｀ヾ､-‐　ﾐ　　,.:':.:.:.:.:ヾﾄ､　　　　生まれた時代が悪すぎるのではないか
.　　 /ｨ:.:.:.:.:.ｌ:.ﾄ､!ヽ､:.:ヾ`､　｀　,ィ:.:.:ｌ:.:.:.:ﾄ､:ｌ｀
　　 '´ｌ!:.:.:.:.:.ﾄ､!-｀ﾆミヽ:.ヽ__／! ヽｌ:.ﾄ､ﾄゝ｀
　-―‐ゝ‐-､| ｀　　　｀ミ｀''‐､ﾄ!　ヾ!
　￣￣￣｀'' ､｀ヽ　　ｒﾄｌ __!/〃
　　　　　　　　｀''､＼ヽﾄ' /〃

魯の役人、政治家たちもやらない夫の才能を認めない者は少数派だった。

だが、平民から成り上がったやらない夫には、おのずと限界のある時代であった。

543 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:27:15.97 ID:PHHEwSoo

やらない夫の大司空就任は、当然、魯の国中を活気づけた。

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼
.　　.　／　（●）　（●）
　　／　　　　（__人__）　＼　　　大司寇といえば、長らく空席だったはずだお
　　|　　　　　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　　　　　／　　　周王朝の官職じゃないですかお？
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

544 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:27:58.83 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　rァ二-‐ー‐‐- ._　//￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　rア´　　　　　　　　　/' ヽ、
　　　　　　　　　　　　rｿ　／／　　　　　　　　　　ゝ、
　　　　　　　　　　　人　 //　 / / ／／　i　　i　　　ヽ
　　　　　　　　　　　〉i　//　 / / / /　 !　 i　i |　i　i　|
　　　　　　　　　　〈i　ﾚ |　/ﾚハメ、 /|　/ﾊ/ l　|　i　i
　　　　　　　　　　 ∧　　M/fT〒z ﾚ　ﾚﾅ__ﾒ i　//i | |
　　　　　　　　　　丶〉　 !　 |ヽヒｿ　　　f´jﾗ/ i /!/ | !　　　歴代魯公が何度もその任について、
　　　　　　　　　／￣∧　|　 !　　　　，｀´ / //ﾚ'　ﾚ'　　　太宰に登った方も折られます
　　　　_,. -‐ ￣／　 /ヽ |　iヽ　　‐-　／ﾚｲ
　　∠ __　´　／／　/　rL|　|　｀r -‐ '´　!　 |　　　　　　　　先に頂いた官職は当方で処分してよいという
　　　　　〉／／　　/ 　 {　i　|｀ー' Y　　　|　 |‐- 、　　　　　慣例に倣ったものですね
　　　　∠-〈　～ﾚ'‐ .,ノ、 rり＿」Lィﾍ￣ | 　! .,.,　＼
　　　　/　　｀´;:' ' ' ' '　V' | ミミ　() /∧' ''レ'　　'' .,.　｀'ヽ,　ですが、このような事態は異例です
　　／　　 ,.;:'　　　　i　 Vo.,.,.,　 ()　,., 'oヽ、　　　　 ;:;　　}
　 /　　　 ,;''　　　　　i〉 /　　　ﾞ'ﾞ'ﾞ,.└= .,.　ヽ　　　　;　　ﾉ
　{　ー _.;:__　　　　　i i/　　　　／　 ,）ミ　ﾞヽ,∧　　 ; 　 /
　 i　　　 ';,　￣　　　L　　　/　　 j ヽ　　　　i　ヽ　_ _　i
　ヽ　　　 ':;,　　　　|｀‐-V　　　　　 i　　　　|　 Y´｀｀>

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（○）　（─ /;;／　　え？それでいいのですかお？
|　　　　（__人__） l;;,´|
./　　　　 ∩ ノ)━・'／　　　信長の野望の官職みたいだお
(　＼　／＿ノ´.|　 |　　　　　いったん頂いた官位は自分のものなのかお?
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

545 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:29:21.72 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　＿＿
　　　　　　／￣￣ヽ､　　　_ -── - ､ _　　＿
　　　　／　　　　　　＞''´　　r─ - ､　　＞-､ヽ_
　　　　'　　　　　_,, イ￣｀　 '´　　　　　ヽ-── V｀i
　　　　　　　／　-=　　　　　　　　　ヽ　　＼ーイヽト､
　　　　　 r''´彡-'　＝'　　　　　　　　ヽ＼　　ヽ　ノハ　>
　　　　 /／　／イ　　ィ　 i　　　､　　ヾ.ﾍ　　　V'´/ .V､
　　　 //　 /　/／.ァ/ /　ﾊ　ﾄ　 .ヾ　　ハ　　　 V / Y ヽ
　　　 iハ /_ /彡イ./i ﾊ　 i ﾍ .|､　ヽ＼　　i　　　 .V 彡iイ
　　　　r－'ヽ V:/i ﾉ　ハ　i.l　ヽハ､　＞- -､|　　　　ヒ/ トi　　無論、周王の許可はいりますが、所詮は事務手続きです。
　　　 /　ｺ人 k ヽｨ|－|-､ﾊ.　 V'´ _ =-≧､j　　i　 .iヽ / /　　　
　　 ./　　i_ﾉ　ヽソﾍ/,ｨニﾆ,i　　　ヽィiて冫ｱ　 .l　 .レイ　　　　周王を推戴している晋の猛反対でもない限り、
　　 |　　　 )　／　 il､´ﾊ心ﾋ　　　　　　廴ノ .|　　　ﾚ_ノ　　　　大司寇に誰を推すかは定公さまの自由ですよ。
　　∧ ,-､ i /　　　ﾊヾ　'ー'　　　　　　　､､､ |　　　　|＼
　　ト＜ /-､　　／　| .ﾄ　　　ﾉ　　　　　　　　|　　i　∧:::::＼
　　i::::::::::ヽK>イi　 i |　＼　　　_ ＿　　　　ﾉ　　l ./i:::ヾ:::::::ヽ
　ト:::;;;;;:::::::::イ .l　 l |　　　＞､　　　　　／ |　　.|　∧:人ヽ::::::}
　ﾉ::::::::::=-:::/i ハ　Ai￣￣ヽ　＞　 _／_＿.l　　.i/ ハ::::トーイ
./::::::::::::::::::/ ｒ-''｀V　ヽ::::::::ヽヾ:::'-├,￣─-┤　/i il　ヽ:::＼
{::::::::::::::::::/:i::::::ヾ　＼::::::::::::::::￣￣ﾉ/| |:::::::::::| ｲ::::| |入　＼:::ヽ
:::::::::::::::::::i　|::::::::::::::::::＞:::::::::::::::/::::::://::::::::::::i/::::::::＼＼:::=- ､

　　　　　　　　　　　　rー-y､,＿＿
　　　　　　　　　　　 |　/ ／"::::::::::::::::::`'--''ｰ''"::-、＿
　　　　　　　　ー-=ﾘ|_ry':::::::::::::::;::r::'"⌒`ー-:::'^ヽ＼ `j
　　　　　　　､r'7:::::::T|l:;:::／'"￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼;::ヽ,
　　　　　　　／ノ::::ｌ::::／-'ｿ:::::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::ヽﾘ,
　　　　　　/ﾊ/:::/::ﾘ'"７'":::::::::／::::/::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
　　　　　　　/:::/::::ﾊ/:::::／:::/:::／/／ |::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::L,
　　　　　　 /:::/:::::::/:::::/ﾊ/:／-/ー-､,|::ｌ::::;:::::::ﾘ,ﾊ:ｌ:::::::::::::::::::ヽ,_
　　　　　　ｌ:::/::::/ハr'⌒ﾘ|'　､_,､r-､　ｌﾊ:::ﾘ::::ｌ'|__ﾄ_|::::::::::::::r,ヽ,￣
　　　　　　ｌ/:::::::/:::::'ｉ（' j ｌ　 ‘ ﾋ,'ﾂ '!　　|ハ/　' T ｌ;:::::|:::|:::ﾊ:| `
　　　　　ノ:::::::/::::::::::＼_,;　　　`”'　　　　'　'-=ｰ,y　〉::ｌ::ﾊ:ｌ '　　　やらない夫先生が大司寇になったら
　　　　　/:::::::/:::::::::::/::::ｉﾊ,__　　　　　　 ,ｊ　　　`／ﾊ/ ,ﾘ
　　　　/:::::::::/::::::__;:ﾉ:::::::ﾘ|_j'|　　　|` 　,､,'"　　　/ﾘ::::ｌ::|,　　　　　　私たちも大出世できるかもね
　　　/::::::::::::ﾉ::::::|ｰ|:::::::::;;;;|　|ヽ, 　ヽ,_／　　／ー-'<⌒`'ー-
　　//:::::::::::;;i::::::::i　|:::r-yri　j_,　＼　　_,､,rイ`- ､,　　 |
　ﾉ/::::::::::::;::::::___:r ,ﾚ' ,/　,!　| '`ヽ, `'"|　 `ヽ　　　ヽ　 |
　ｌﾊ::::::::::::i:::::::!､)`i　　'　　　 |　　＼／￣.|　　　 ,〉　|
　 {:::::::::::::i::::::::;/`'ヽ　　　　　ヽ,ｰ-,_ 　＼　ｌ　　 /　　ｌ
,ノ:::::::::::::i::::::::/_＿__＼　　　　　`i　`'=rー-y'ー'r<,___　＼
/ﾊ:::::::::::i::::/~/　　￣'＼　　　　 |　　ヾ`￣'ｰﾗ`yー''"　　ヽ
　ｌ:::::::::::i:::::ﾄ,|　　　　　　ｌ　　　　ｌ　　　＼,/ /^ヽ＼、　　ｌ
　|::::::::::ｌ:::::;/　　　　　　　|　　　　|　　　　　ヽﾍ,　　ヽｌ' ヽ　 |
　ｌ:::::::::ｉ::::::ヽ,　　　　　　ｌ　　　ﾄ､,　　　　　　ヽ　 ' 　|　ｉ

546 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:30:16.06 ID:PHHEwSoo

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（○）　＼　　　それって斉の太公望が周の大司馬だったからって
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　　景公が司馬穣苴をむりやり大司馬に任命したみたいなもんかお
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　　　　　　 ,ｨ_,.. -‐‐-- ､..
　　　　　　　　 __(i/.:".:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ、
　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ .:.:.:＼
　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:!.:.:.:.:.:.::.:.:.:i.:.:.:.:.:.ヽ.
　　　　　 /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ.:.:.:.:.:.::.:.:.:|_.:.:.:ヾ.:.!
　　　　　 |.:.:.:l.:.|.:.:.:!.:.:.:.:!.:| ヽﾄ､.:.:.:ﾄｲﾊ:.:!:.:ﾄﾘ
　　　　　 |.:.:..:V.:.:,ｲ.:.:..:ﾊﾅ二ﾞ　! ﾘ,ｒｊﾞ) ﾄ､!:|
　　　　　! .:.:.:| /.:i.:.::.:! <ｔヅ`　ﾚ' ､｀ﾉｲ:|ﾞ　　　斉がすでにしてしまった事なら
　　　　　ヽ、:V:.:.:|.:.:ハ､_¨　　　 '　ノi.:.:!　　　魯に出来ない道理は無いわ
　　　　　　　＼.:.:.:∨.:.:.:＞　　　c　/!ﾊ,ﾉ
　　　　　　　　　｀‐-､｀二ﾆ=-_　　./　　　　　　　先生は大司寇になられるのよ
　　　　　　　　ｒ‐､-/ ｀ヾヽ｀/￣´
　　　　　　　,ｲ　　｀ﾞ‐-､_｀ﾞ　!
　　　　　／/　　　　　　｀ヽ!、
　　　　ｒ'::::ﾉ｀ﾞ‐‐-=----､..__　i
　　　　!:::::|　　 /"::::::::::::::::::::｀ヾ!_
　　　 ,ﾊ::::| !　/::::::::::::::::::::::::::::!::lﾍ｀ミ!
　　　/　!:::|　/::::i::::::::::,ｒ‐‐--､ヽ:ﾄ､V
　ｒ‐'　 |::::l /::::::l::::／　　　､　ﾞ!〉:}ﾚﾞ

547 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:30:48.38 ID:PHHEwSoo

　　　／￣￣＼
　　／　　 ─' 　＼
　　|　　（ ●）（●）
　　|　　　　　｜　）　　　やる夫さん・・・
　　|　Ｕ　　　__´___ﾉ
　　|　　　　　`ー'´}　　　　やっぱりこれって
　　ヽ　　　　　　 }　　　　魯公の分際では僭越に当たるんじゃ・・・
　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　/　　　く
　　　　|　　　　 |

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／─　　 ─　　＼
／（●）　（●）　　　＼　　　鯉さん、やらない夫先生は
|　　（__人__）　　　　　 |　　　無能ですかお
＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　＼＿＿＿＼_／

548 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:31:13.43 ID:PHHEwSoo

　　　　／￣￣＼
　　　／　　　-‐'　＼
　　　|　　　（ー）（ー）
　　　|　　U 　　　|　）　　　まあ、我が親ながら
.　　　|　　　　___´__ﾉ　　　公的にもそこそこ立派な人間だとは
　　　 |　　　 ∩フ´⊃　　思いますが・・・
　　／　　 .／　＿ノ
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼　　大切なのはそこですお
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　やる夫は先生なら太宰を務められても
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.　　十分にその職責をこなせる方だと思いますお
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|　　周王朝は賢人を得ましたお、喜ぶべきことですお
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

549 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/13(土) 23:32:48.13 ID:3sMxDDQ0

く　何　 /　　　　　　　　　　　ー'　　　　　　　　て
　| 　が　.|　　　　　ノ´⌒｀ヽ_　) 　よ　な　　国　（
　| 　ク　|　　/⌒´　　　　＼ヽ　く　　ん　　と　（　
　| 　ニ　.|　／／ ""´ ⌒＼　　）.| 　わ　だ　　い. ｜
　）　だ　 |　i /　⌒　　 ⌒　ｉ　）.| 　か　か　う　 | 　　　
ノ.　よ　（　i:::　(･）｀ ´( ･）　i,/　| 　ら　　　　　も　（　　　　　
￣｀v-√ 　ｌ::　　　（__人_）　 |　　| 　な　　　　の｜
_人_人_／ﾄ|:::　　 |r┬-|　　|　　 |　い　　　　　が　| 　　　　　　　
）. オ　ク（|:　　　|　|　 |　　|、　ﾉ　　! !　　　　　　 /
|　ラ　.ン　|ヽ　　　｀ー'　／　＼´つ ..ィ'!ヽ　　／｀Y´
|　ァ　.ニ　{　　　　　　　　　　　　　　　　　）／
|　ァ　し　ゝ
）　　ろ（
へwへイ

550 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:32:49.76 ID:PHHEwSoo

　　　／￣￣＼
　　／　　「　　＼
　　|　　（ ●）（●）
　　|　　　　　｜　）　　　やる夫さんが言うなら
　　|　　　　　__´___ﾉ　　　そうなんでしょうか・・・
　　|　　　　　`ー'´}
　　ヽ　　　　　　 }　
　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　/　　　く
　　　　|　　　　 |

その夜・・・やらない夫の大司寇就任を祝って、宴席が設けられた。

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

その日、珍しくやらない夫は、痛飲し、どんちゃん騒ぎに興じたという。

551 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:34:32.19 ID:PHHEwSoo

やらない夫は、大司寇に登った栄光に酔い痴れ、ご満悦だった。

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|　　　勝ったー勝ったーまた勝ったー♪
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　弱い斉国にまた勝った～♪
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }　　　あっそーれ、大・勝・利、大・勝・利♪
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}　
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　＼　　／　＼　　　お言葉ですが先生・・・
　　　　／　　（●）　（●）　＼
　　　|　　　　　__´___　　　　 |
　　　　＼　　　'ー一` 　　／
　　　／　　　　　　　　＼

552 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:36:22.10 ID:PHHEwSoo

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　ん、できる夫、なんだ？
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼　　　　　君子というものは、出世をしたからといって
　　／　　　（●）　（●）＼　　　　その職責に耐えうるかどうかを心配しても
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|　　　　このように大ハシャギするものではないと聞いております
　　＼　　　　　/__/　　　／　　　

やらない夫は、できる夫からかなり痛い忠告を突きつけられた。

553 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:37:49.50 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　その通りなんだがな
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　|　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|　　　今日一日ぐらい、
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　喜ばせろや
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }　　　あっそーれ、大・勝・利、大・勝・利♪
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}　
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

もはや晏嬰すら打ち負かしたやらない夫の弁舌に抗える者はいなかった。

554 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:40:13.52 ID:PHHEwSoo

555 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/13(土) 23:40:27.30 ID:ydNC9Pko

ＪＫだし、出世祝いも小難しい儀式かと思ったら、やはり宴会なのか。

556 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/13(土) 23:41:21.14 ID:fTlnXpEo

こういうところもあったのかｗｗ

557 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:43:08.19 ID:PHHEwSoo

やらない夫は、定公に会見を申し込むと、こう切り出した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　以前、何度も汚職の罪を疑われながら
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　罪に落ちなかった少正卯・・・
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　彼に対する再捜査をお許しくだされ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

558 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:45:36.67 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　　　　　 rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}　　　少正卯な・・・
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|　　　毀誉褒貶の激しい男ではあるが
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|　　　有能な男だと思っている
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|　　　貴公と同じく私塾を開き
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i　　　何人も政治家を育てている男だ
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
　　　　 |: :|　　　　　|: l:. |. 　＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:|　,/　　　　　　　/: :/}
　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶
　　　 /　ヽ: :＼_/ ./:.:.{　∨　| |　|　|　　｀i:.:.:.:|　| 　　 / 厂　　　　〉
. 　　 {　　　＼:/　 |:.:.:.|　｜　| |　|　|　　 .|:.:.:.:|　{　 .／／　　　　 /
　　　　＼　辷/　　.|:.:.:.ﾄ､. | 　| |　|　| ,．'´|:.:.:.:|　 Y´／　／ﾉ　 ,ｨ'
　　　　 /`　 {　　 |:.:.:.|　＼__| |　|／　　 .|:.:.: |.　厂　　´　′イ |

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　であったとしても、彼の罪は明白
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　断固たる処置を行いたいと思います
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

559 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:49:02.47 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　　　　　 rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|　　　罪は明白というが・・・そこがはっきりせぬ
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|　
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!　　　門人どもはあれほど清廉な男は無いという
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|　　　奴を捜査すると門人どもがうるさいぞ
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
　　　　 |: :|　　　　　|: l:. |. 　＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:|　,/　　　　　　　/: :/}
　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶
　　　 /　ヽ: :＼_/ ./:.:.{　∨　| |　|　|　　｀i:.:.:.:|　| 　　 / 厂　　　　〉
. 　　 {　　　＼:/　 |:.:.:.|　｜　| |　|　|　　 .|:.:.:.:|　{　 .／／　　　　 /
　　　　＼　辷/　　.|:.:.:.ﾄ､. | 　| |　|　| ,．'´|:.:.:.:|　 Y´／　／ﾉ　 ,ｨ'
　　　　 /`　 {　　 |:.:.:.|　＼__| |　|／　　 .|:.:.: |.　厂　　´　′イ |

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　門下の者が師を庇うのは当然です
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　それを信用なさいますか？
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

560 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:49:38.70 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}　　　だが、それを言い始めたら
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ　　　　　貴公も・・・ふふふ
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　その通りです
　.　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　.　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　我が門下の言う事などを聞いて
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　やらない夫を測ってはなりません
　　　　　　　 _,／(　｀'　､ _ﾞT
　　　　　　　　ノ.ヽ｀ヽ.　ヽ｀ヽﾑ　｀　　　ご自身の目で確かめられた事実のみを基準とし、
　　 _..　-‐ ´ 　ヽ　　＼　　l;;::ヽ　　　その行いと、功績によってのみ、恩賞を施されますよう
/´　　　　　　　　ヽ　　　ハ/｀ｧﾍヽ
. : .　　　　　　　　　｀ー/ 　ヽ|:. ﾍ＼､_
, : : . ＼　　　　　　　ヽ　　　　ヽ:::. ' ＜. ヽ
l: : : : .　ヽ: .　　　　　　ヽ　　　ﾍ:::. l　^l　|
!: : 　　　ヽ: : : : 　　　　ヽ　　　ﾍ:: l　 .! .|
´: : :　　　 ': : :　　　　　　＼　　ﾍ:l　 |　|

561 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:52:01.74 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　　　　　,..:.:´::::::::::::｀´:::::::｀::...
　　　　　　　　／.:.::.::::::::::::::::::::.:.::::::::::::::＼
.　　　　　　 /.:.:.:./.:::.:::::.::::.:::::::::.:.::.:::::::..:.:.:ヽ
　　　　　　　　,'.:i.:::::i.::.::!.::::!.:::i.::::::::i.:!.:::!.:::::i.:::!:::.､
　　　　　　 i.:.:i.:::::!.::::i:::::i.:.::i:::::::::i::!::::!::::::i.:::!:::i::.
　　　　　　 !.:.:!.::::i.:.:::!:!:ﾊ::∧:::::ﾉ::!､:i､:::::}::.!:::i:::!
.　　　　　　　 |.:.:i::::::|.::/十‐ﾘ　）ｲ::ナ十）ｲ.::.!:::i:::!
　　　　　　 ∨.::::::ｉ/'T::｡Tヾ　ﾉノ'T:｡T; i::ｊ:::::,' ﾉ　　　ふふふ、どこまでも頼りになる奴よのう
　　　　　　ヽ.:::::ゝ｀¨¨　　 i 　 ¨¨´ノｲ:!､i
　　　　　　　i.:.:::i　::::::::::: 　 !　 :::::::: ,'.:.:| ﾉ　　　　　分かった、貴公の信じるようにやってみせよ
　　　　　　　|.:.:∧　　　　　' 　　　 /.:.:.|
　　　　　　　|.:.:ｉ::::＼　｀ニ´　／!.:.::::!
　　　　　　　 |.:.:乂:::ｒi｀　 .. _ ..イ、 |.:.:::ﾉ
.　　　　　　　　ｊ.:.:::.::X|￣｀ヽ　,'´￣ﾄｊ.:::ｲ
　　　　　　　ノ.:::i.:::::::iヽ　　 i,'　　∧!/::|
.　　　/´￣￣￣￣ﾉ.::::八＿__ｒ=､＿__ﾉ:::::!￣￣￣｀ヽ
.　　 ,' 　　　　　 i:::,'ヽ.　　,:|_」ﾄ､　 i::::::|　　　　　　|
.　　 !　ヽ　　　　 |::i　ﾄヽ／/ i ヽ＼i::::::| 　　　 / i

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　分かりました
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

やらない夫は、これを受けて、少正卯の屋敷に急行した。

562 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:54:52.79 ID:PHHEwSoo

　　| ;,,;,|
　　|　.:.|
　　|　.:.|
　　|　.:.|
γ⌒ヽ,i＿_＿ :"；;:：､;；:｡
,i;:;:;:;:;:;,i　　　　＼:"；;:：､;；:｡　 :"；;:：､;；:｡
.I_______I　　　　　＼_:.:.__:：､;；:｡　 :"；:'`::'::'；;:：､;,:,｡,,, ,
　　　　　　　　　　　＼　＼ロ；;:：､;；:；;:：､;；: ':'`;'`::'::',:'':'`;
＿_＿＿＿__＿_______i`､　 | :|＿:'`::_',:'_'`;___ _:'_'`:＿:'';；`;＿＿＿__ ___ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿____
=:.=.=i〔〕〔〕i=＝=＝=i＼ヽ、,:|＼　　　:／＼` ､　　　　___　　　　／＼` ､　　　　____　　　　／＼` ､
　　　|＿___|　　　　　|　 `.､ヽ、.:.＼.:.:..|i田l;|___l　　　／＼` ､　　|i田l;|___l　　／＼` ､　　|i田l;|___l
-.─-.─-─-─.､::..;| 　　 |＼ヽ、-',＿＿＿＿＿／xXx ＼ヽ＿＿＿＿＿.／xXx ＼ヽ__＿＿＿___
=＝=＝===＝=＝'.:.:|`.､.:.:.| 　＼|:.: |＝=＝= =＝|.:iコ._,iコ　|:;|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|:;|.:.. ﾛﾛﾛﾛ :
____　　○　 |.:i　|:.i　 |:..::`.､|:.:...:.|　　|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|::|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|::|.:.. ﾛﾛﾛﾛ :
　｜　 .||.:.:. |.:i　|:.i　 |:..:...　|:.:...:.|　　|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|:.|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|.:iコ._,iコ　|:.|.:.. ﾛﾛﾛﾛ :
　｜　 .||.:.:. |.:i　|:.i　 |:..:...　| ` ､|　　| --─-─--|..=＝=＝::|::| --─-─--|..=＝=＝::|::| --─-─-
　｜ ,., ||.:.:. |.:i／J,.,.,|. ,.,.,...|.,..;.:.|　　|.:..:.ロ.:.ロ..: . |　　　　　|::|.:..:.ロ.:.ロ..: . |　　　　　|::|::..:.ロ.:.ロ..:
"；`；`::'::',:;:;:："''":｡;:"；;:：､;；:｡-..,"'., |.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|:i'⌒iｌ⌒'i;:|:.|.:.. ﾛﾛﾛﾛ : .:|:i'⌒iｌ⌒'i;:|:.|.:.. ﾛﾛﾛﾛ :
；;:： ,:'':' `::':: ',:;:： ,:''':'`::'::',:;:`　"'"';: ;|.─--─--ｰ|:ｌ::.:..lｌ::.:..|;:i,/:─--─--ｰ|:ｌ::.:..lｌ::.:..|;:i,/─---─-
:,:'':'`::'::',:' ':'`； ;:：､;`: :'::',:;:；;:：,:'":;'／　　　　　　　￣￣￣￣　　､｡､..｡　　　￣￣￣￣
,:'':'`::'::；;:：',:;:：,:''':'`::'::',:;:`"'"' ；:｡;:　　　　　　　　　　　　　　　　:"； ;:;､;:：;:,
；;:：､;`::'::',:;:；:,:'':'`::'::',:'':'`;:：,;:;:'　"'"' 　　　　　　　　　　　　　:"；　;:.;:：　､;；:｡
"'゜"'゜”"'""'゜"'゜”"'""'゜"'゜　　　　　　　　　　　　　　　　"'゜"　'゜ ”"' ゜""'"'

　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::.....　　　..　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::;;;､,ｰ-,,,＿__:::::::::::::::::::::::::::::::..　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　,|::r'::､::::::::::　　￣"'ー--;_..;::;::::　j
　　　　　　　　　　　　　　　　 |l`l|-=`､､::::　　　　　　　　 '　'ﾌ;. |　　これはこれは、大司寇さま
　　　　　　　　　　　　　　　　 ||(i:|::"`rs,､､;.,.　､　　 ,,..-- く 1:ﾄ1　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､|::::::￣　::::::::::`:-'-ｨｮ＝ﾌ` |::}7|　　　一度お目に掛かりたいと思うておりました
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ|::::::::..　.:::::l　　　´￣"´　ﾉ:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|::::::::::::::::::|　　　　　　　/r'ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|､:::::::::::::::::　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| `､:::::ｰ､―---,,　　　ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| :::ヽ:::::::`ー- '' 　／::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| :::::::ヽ::::　　　／, '::/l
　　　　　　　　　　　　　　　　　∧::::::::　`ｰ-- '":::/:::/ |
　　　　　　　　　　　 _,,..--ィ'"´::::＼::::　　ヽ:ヽ::::/::/　ト-､_
　　　　__,,...--ｰ''''",ニ-'''"::::::::::::::::::::＼　　ヽヾ/:/　 |::::ｰ-ﾐﾆ-､
,,,..-''､"　　､－=ニ、::::::::::::::::::　::::::::::::...＼　　|:V:/ ／:::　　　　＼`ｰ--､.__
:::::＼::`,　,^ 、Z`ー`　　　　　　　　　:::::::::＼ _|::l:| (少正卯ｼｮｳｾｲﾎﾞｳ・・・私塾を経営する学者、多くの門人を政界に送り込んだ）

563 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:58:32.42 ID:PHHEwSoo

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|　　　　
.　|　　（__人__）　│　　　立派な屋敷に住んでいるな
　 | 　　｀⌒ ´　　|
.　 | 　　　　　 |　　　　私塾経営ってのはそんなに儲かるものかね
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ　　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｊ　　　　　　　　　　　　　　.. .::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈､ﾊ､ﾄト､＿_　　　　　　 ..::::::::::::〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ﾉ　`　　　　￣￣ﾌ.ィ...:::::::::::::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {,､_　　　　　　　　´"`ｚ;;:::::::::::〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '､ｒ;ﾆ;､!　, ､＿,,,......ｨ_　ｊ::::/_::::/　　　はっはっは・・・あなた様からそのような質問を受けるとは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　} ｀ﾞ'‐}　:::´ｴﾌェｧ｀ﾞ　ｊ:/'´､}/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　ｊ　:::　　　　　　''´_〉 /　　　　この程度の生活レベルは看板のようなものです
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　 /　　　　　　　　 _し.ｲ　　　　過ぎた質素倹約は経済に寒冷化を起こす
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', ｀､;;;,,,,,,..　　　　ﾉｨ´::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　`'''"´　　_　ﾆ-‐_ニｲ　　　　国家はその義務として市民の生活を向上させねばならない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､＿,,, , '‐_ﾆ‐''´　　 {　　　　とすれば、一見無駄遣いに見える予算のほとんどは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l l　／／　　　　ｈ__　　実は、市民生活向上の糧というわけで・・・
　　　　　　　　　　　　　　 __,,,.............　, -'ﾌ｜|/, '　　　　　／　　` ‐;-､
　　　　　　　　　　　 _ｒﾌ｡ﾄ､二ゝ - '　丶 l｜{　　　　　_　 '　　　　　　ヽ二_
　　　 __ｒ――――'―'‐┴‐ｧ　　　　　　　ゞ」_ｊ　 _,,..　'´　　　　　　　　　 _, -
　　　〈_｀ヽ二二二二二二ﾌ　　　　　　ｊｊｊ￣　　　　　　　　　　　　　 `‐ニ
　　　　/､丶{ﾊ}癶メ.　　 /　　　　　　　 ///　　　　　　　　　　　　　　　 _ノ
　　　/ﾄ,､｀ヽ｀ヶﾍ`ﾞ` _／　　　　　　 ///　　　　　　　　　　　　　　ｒ' ,,､ /
　　/ｊ/ ヶ二_´ﾆィ"￣　　　　　　　　　 ///　　　 _　- ﾍ　 _,､　　　　　 l　ﾚ'/
　 //{　　`‐--イ､i /　　　　　　　　　 ///　　／　　　 l／　丶　　　　ｊ　／

564 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/13(土) 23:59:54.12 ID:PHHEwSoo

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　.　|　　　　（__人__）　　　　ふむ・・・金をいっぱい使えば
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　世の中は良くなるのか
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 }
　　　　　.ヽ　 L　　　　　 }　　　　　しかし、今の中華は増税増税ばかりだが
　　　　　　ゝ　ﾉ　　　　ノ　　　　　一部の者以外、富んでいるようには見えない、なぜだ
　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　. /　　　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

　　　　　　　,.-　　　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　 ,.-'　　　　　　、､　;､　i､ｰ-､　　　｀､
　　　　 /　　　　　　　ﾉ`ゝｰ_ﾞーゝ　｀ｰ-､　ヽ
　　　　r'　　　　　　　／::::::`"-､ヽ、　　　　ヽ,　）
　　　　{,　　　 _,,,,　〈::::::.　`ﾞヾt-、､､　　　　ｿ_ ）
　　　　f　　　i'r''`)）,/:::::::　　　　`'ｰゞヽゝ,_　 ! ,!
　　　　',　　 !/　（:::`':::::::::　　　　　 ..:::::::くiﾗ;〉,ﾉ
　　　　 i　　ヾ;--'::::::::::::::::　　　　 ::::::::::::::｀ヽY　　　
　　　　 `;　　 ;'ｰ‐!::::::::::::　　ｰ-､,__　　／丿　　　まず、能力のある者へ富が流れることは
　　　　 _（＿_（:::::::'!;:::::::::::　　　ﾞヾ'',ﾞ':=:;､ /　　　　　自然の摂理というものでしょう
　　　　{,＿＿￣｀ﾞヾ' ､;::::::..　　　:::::;;｀ﾞ"´/
　　　　 i　　　￣｀丶､　ヽ､:::::...　　　　 ,'　　　　　　そこから能力の無い者へも富は流れていく
　　　　｜　　　　　　　｀ヽ､ヽ、;;;;;;,,,,,.ノ
　　　 r'　　　　　　　　　　ヽヽ;ヽ,　　　　　　　　　大きな視点に立って十年先、百年先を見据えれば
　---'"`ｰ- ､_　　　　　　　 ',　';､ヽ　　　　　　　　必ず、世の中は良くなっていきますよ
　　　　　　　　 ` 丶､　　　　 !　|;） }
　　　　　　　　　　　　　｀丶、　|　|' /　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　`､|　i/`丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　い　　　｀丶-- ､＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　i 'i　　　　　　　　`フ=ヽ`''ｰ､

565 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:03:45.89 ID:Jw8797Qo

　　　　　／￣￣＼
.　　　.／　　　_ノ　ヽ
　　　 | 　　　（ ●) (●)
　　　 | 　　　（__人__）　∫　　一理あるがな・・・
　　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　∬
.　　　ヽ　　　　　　} |￣|　　　　貴公は、その看板とやらのせいで
　　　　　ヽ　　　　ノ　|＿|）　　　ずいぶんと痛くない腹を探られたようだが・・・
＿＿__／　　　　　ｲー┘ |
| |　　/　　/　　　　_＿＿/　　　なぜ、これを改めようとしないのだ
| |　 /　　/　　　　|
| |　（　　　￣￣￣⌒ヽ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|

　　　　　　　　 ,.　　　　　　　　　　　　　　　　　、
　　　　　　　,. ´　　　　　　　　　 _,.　　　　　　　｀､
　　　　　　 /　　　　_,,..　-‐''";Ｚ_,,:ｧ'' 　_,.　　　　　　ヽ
　　　　　　;´ ､_ゝ''"　　　　　´ `ー‐'-=-'Z_ 　　　　ﾞ､
　　　　 i　 ,ゝ　　　　　　　 )､_ :::::ヽ、　　　　 l
　　　　　〈　/´　　　　　　　　 _,..-;.´-‐｀ｰ=､ヽ　　　　　|
　　　　　 'i｜;、　　、;' 　_,.-';:='_、==‐;:'､::::::::! 　　　 {　　　法を犯しているわけではありますまい
　　　　　　',l,ﾉ,ﾆﾆ':‐､ゞ' ｰ"´ｲﾍ‐ゝ'''"ﾞ　　::::::;! ,r',ﾆﾆ:､l
　　　　　　ｲ'´,.=r;:i､ゞ`　　　　　　　　　　 .:::::'!,/',.、ヽ,l.i　　　能力の無い者が、能力ある者の才覚を妬み
　　　　　 | `"´　　/.::::::..　　　　　　　 .::::::::'::::ヾ｀ヽ !l|　　　その財力を罪悪だと決めて掛かる・・・
　　　　　　　|　　　　'　:::::::　　　　　　　.:::::::::::::::::）` ﾉﾉﾘ
　　　　　 ',　　　ヽ　　　　　　　　　::::::::::::::;::､-:'-ﾂi　　　　そんなものを相手にしていては政治など出来ませぬ
　　　　　　 !i　　　..-_＿＿__　　　 ::::::::::::::!'､;;;:ｨ´ 〉
　　　　　　　　`i　　 ,r:''"ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ´　　　　::::::::::::;!:::ノ,.　〈
　　　　　　　　ヽ　　　'"￣　　　　　　::::::::::/::::::'ヽ...ｨ'
　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　 ..::::;::::':　　_,... -!i
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　....::;:-';"-‐''"´　　　 '､__
　　　　　　　　　　　　'､　..:::::::::;;:-'-<'´　　　　　　　　ヽ)｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　＞ｧ='"''´　ヽ　　　　　　　 ,.,;;'´;;;;;;;;;ヽ、
　　　　　　　　　　　　　l /　　　　　　ヽ　　　　 ,.,;;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　 ,..-|/ 　　　　　,i、　 ,.,;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

566 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:07:31.13 ID:Jw8797Qo

　　　　　　 ., ──‐､
　　　　　／　　　　　＼
.　　　　.|　　　　 _ノ　　ヽ
　　　　　| 　　　（ ●) (●)
　　　　　| 　　　（__人__） , -―ーっ　　分かっていてやっているのかも知れんが
　　　　　|　　　　｀ ⌒´ﾉ（ゝ彡￣　　　やましい事の無い財力ならば全てを明らかにしてはどうだ
.　　　　　ﾝ　　　　　 } ﾞ|￣'|　　　　　　　
　　　／⌒ヽ､　　　ノ　 .|,　 |　　　　　　正直に言おう、私は貴様の財力が
＿＿/　　　ﾉ＼_ィ ´ー‐ｨ'　　 ∫　　　　賄賂と強権発動による汚職の賜物だと見ている
| |　 /　　 /　　　　r_＿＿__ ∬
| |　/　　 /　　　 |i　　　 ┌‐┐
| | （　〆⌒'──r─≒､.（(| 　 |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣└‐┘￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　,.-　　　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　 ,.-'　　　　　　、､　;､　i､ｰ-､　　　｀､
　　　　 /　　　　　　　ﾉ`ゝｰ_ﾞーゝ　｀ｰ-､　ヽ
　　　　r'　　　　　　　／::::::`"-､ヽ、　　　　ヽ,　）
　　　　{,　　　 _,,,,　〈::::::.　`ﾞヾt-、､､　　　　ｿ_ ）
　　　　f　　　i'r''`)）,/:::::::　　　　`'ｰゞヽゝ,_　 ! ,!
　　　　',　　 !/　（:::`':::::::::　　　　　 ..:::::::くiﾗ;〉,ﾉ　　これはやらない夫様ともあろうお方が
　　　　 i　　ヾ;--'::::::::::::::::　　　　 ::::::::::::::｀ヽY　　　異なことをおっしゃられる
　　　　 `;　　 ;'ｰ‐!::::::::::::　　ｰ-､,__　　／丿
　　　　 _（＿_（:::::::'!;:::::::::::　　　ﾞヾ'',ﾞ':=:;､ /　　　　私は現に法を犯していない
　　　　{,＿＿￣｀ﾞヾ' ､;::::::..　　　:::::;;｀ﾞ"´/　　　　それがなぜ犯罪者のように調べを
　　　　 i　　　￣｀丶､　ヽ､:::::...　　　　 ,'　　　　　受けなければなりませんか
　　　　｜　　　　　　　｀ヽ､ヽ、;;;;;;,,,,,.ノ　　　　　　　　
　　　 r'　　　　　　　　　　ヽヽ;ヽ,
　---'"`ｰ- ､_　　　　　　　 ',　';､ヽ
　　　　　　　　 ` 丶､　　　　 !　|;） }
　　　　　　　　　　　　　｀丶、　|　|' /
　　　　　　　　　　　　　　　　`､|　i/`丶､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　い　　　｀丶-- ､＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　i 'i　　　　　　　　`フ=ヽ`''ｰ､

567 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:14:10.55 ID:Jw8797Qo

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　それは、貴様が定公さまに仕える臣だからだ
　　　　　.　|　　　　（__人__）
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　主君に疑いを抱かせたものは
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 }　　それを晴らすための努力をせねばならん
　　　　　.ヽ　 L　　　　　 }
　　　　　　ゝ　ﾉ　　　　ノ　　　　そして過去に疑われても仕方のない行動があったなら
　　　　　／　 /　　　　　＼　　　これからはそういう事をしないように努力しなければならん
　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　. /　　　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.　　　　な、家屋敷、領地・・・一度、全部捜査の手にゆだねろ
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::.....　　　..　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::;;;､,ｰ-,,,＿__:::::::::::::::::::::::::::::::..　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　,|::r'::､::::::::::　　￣"'ー--;_..;::;::::　j
　　　　　　　　　　　　　　　　 |l`l|-=`､､::::　　　　　　　　 '　'ﾌ;. |
　　　　　　　　　　　　　　　　 ||(i:|::"`rs,､､;.,.　､　　 ,,..-- く 1:ﾄ1　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､|::::::￣　::::::::::`:-'-ｨｮ＝ﾌ` |::}7|　　　お断りいたします
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ|::::::::..　.:::::l　　　´￣"´　ﾉ:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|::::::::::::::::::|　　　　　　　/r'ノ　　　　疑いをかけて政敵を潰すは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|､:::::::::::::::::　　　　　　　 /　　　　　　古来より権力者の常套手段
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| `､:::::ｰ､―---,,　　　ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| :::ヽ:::::::`ー- '' 　／::/　　　　　　それでもなお、魯国の臣たる私に疑いをかけるならば
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| :::::::ヽ::::　　　／, '::/l　　　　　　　相応の覚悟をしていただく事になる
　　　　　　　　　　　　　　　　　∧::::::::　`ｰ-- '":::/:::/ |　　
　　　　　　　　　　　 _,,..--ィ'"´::::＼::::　　ヽ:ヽ::::/::/　ト-､_　　　　　いまや、我が門弟が何人魯の政界に居るか
　　　　__,,...--ｰ''''",ニ-'''"::::::::::::::::::::＼　　ヽヾ/:/　 |::::ｰ-ﾐﾆ-､　　まさか、ご存知でないわけではありますまい
,,,..-''､"　　､－=ニ、::::::::::::::::::　::::::::::::...＼　　|:V:/ ／:::　　　　＼`ｰ--､.__

568 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:15:59.25 ID:XKj5UZIo

やらない夫の理屈を通すなら、この交渉は主君が命令するべきで、やらない夫が前面に出るのはどうなんだろうな

569 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:18:03.52 ID:Jw8797Qo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　　　ヽ
　　　　　　／￣￣＼　　　　 ./　　　　　 i
　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼　　 /　　　 ...........i
　　　　　|　（●）（●）　|　　/　　 ..:::::::::::::::|
　　　　　|　　（__人__）　 | 　/　　..::::::::::::::::::l
　　　　　.|　　｀ ⌒´　　.} ./　　..::::::::::::::::::::!
　　　　　 |　　　　　　　 }/　　.::::::::::::::::::::/　　　　言われるまでも無く、相応の覚悟があるから
　　　　　ヽ　　　　　　 ./　　 .:::::::::::::::::::/　　　　　ここまで来てるんだろ・・・ＪＫ
　　　　　　.ヽ　　　　. .／　　.:::::::::::::::::::/
　　 ,. ‐'"´　 `'‐,r''"~　　　.:::::::::::::::::／
..:.／,. -‐‐- ､　l′　　　 ..:::::::::::::／|　　　　　　　門人どもがどう騒ぎ立てるか見物だな
:,'　　　　　　／　　　　　 !.:::::::／:i..:..l
r　　　､　 / 　　　　　　 !:::::::::::　i..:..i　
l　　.......`:i　　　 i 　　　　 !::::::::::　ﾞ､:.i　　　　　　少正卯、貴様を逮捕する
!　 ::::::::::/　　　　i　　　　　　 i::::::::::　ヽ:i
.!　::::::::/　　　　　i　　　　　 .....i:::::::::::　ヽ
.ヽ ::::::|　　`､　　 `､　 .....::::::::::::l:::::::::::: 　`,
/ ＼:::l.　　 `､　　　ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: 　/'''ー─----､
　　　`ヽ　　 `､　　.::::＼:::::::::::::::|:::::::::　/,,　　　,. ‐;''

　　　　　　 ,. '´　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　 ,' ﾐ､　　　　　　　　　 __,,....... _,.　　　　　l,
　　　　　 i ､ﾞ｀､.ヾ:,` ｀ ''''　" ´　　　　´-'-_ン　　 !
　　　　 l　、､_＞`　　　　　　　　　　　 `ｰ-;...､　　|
　　　　 |　 ,r` ,r　　　ヽ、　　/　　　　　 ,)、ﾞi 　　|
.　　　　 | 　,!,.┘ゝ- ､_　ヽ､l i'　　　,. -‐'",..ヽ､l　　｜
　　　　 !　ｨ-‐'"`ｰ;;=､ヽ、';i｛、_;:';-;=:;‐´､,,_｀ヾ,　　i
　　　　　 !　|　=､'ﾞ´(::),｀'`｀ ' ﾞ｀ '､ｰゞｲ-､="　 ::| ,!.ｲ,　　　なっ・・・罪名は？罪名はなんだ？
　　　　　ヽ |　　`'''"　ｰ'´　　i:::.　 `　　　　　　.::|/rﾐヽ
　　　　　 i´'i,i　　　　　　　　|:::::　　　　　　 .:::' i '､} |　　私は魯の大夫だぞ、
　　　　　 !´ .,i　　　　　　　　l !:::　　　　　　　 :::::::〉::;!:ﾘ　　　こんな不当な捜査があってたまるか
.　　　　　l '::（:l, 　　　　　 !　　　　　　　　 ::::::i:':::;:.ﾉ
　　　　　ヽヾ:;|　　　　　　＿...__,,,,,_　　　　　 :::::|‐'ン
　　　　　　ヽ､_l　　　　,r'ﾆ　　　　-;ヽ　　　 .::::/''´
　　　　　　ﾄ､　　`''' ""´￣￣´　　　..::;ｲ）
　　　　　　　　ヽl＼　　　　￣￣｀　　 .::::／;:|-.､
　　　　　　　　,r'`‐､ヽ　　　　　　　 ..:::／.-'´　 ,ﾉ
　　　　　　　　ヽ;､, 　｀ヽ、................:;／.‐´,. ‐'"/
　　　　　　　 |　｀ヽ､　ヽ,''''''''' ´／,／　　!
　　　　　　　　　　|　　　＼　ヽ:::::/ ／　　　 |
　　　　　　　　　　,|　　　　｀,　'i;/ ./　　　　　 |ｰ-､_
　　　　　-‐'￣'´.|　　　　|　|　/　　　　　 ,.ゝ　ヽ.`ー-

570 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:22:40.18 ID:Jw8797Qo

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l　　　少正卯、逮捕する
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　罪名は・・・そうさな、貴様の胸に聞くといい
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　__ ＿ __ 　 .ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　` ｰ‐ ´　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

やらない夫は少正卯を捕らえた。
証拠も何も無い、この逮捕劇は、魯国中を巻き込む大問題となった。

少正卯は、これといって罪に当たる行為はしていないのである。
少正卯の門人たちは、やらない夫の非を鳴らし、毎日のようにやらない夫の下に押しかけた。

この不透明かつ強引な捜査に対しては、やらない夫の弟子までが異を唱える事態となった。

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　＼　　／　＼　　　　先生、少正卯は私塾の講師です
　　　　／　　（●）　（●）　＼　　多くの門弟を抱えており、それなりの名声のある
　　　|　　　　　__´___　　　　 |　　魯の大夫です
　　　　＼　　　'ー一` 　　／
　　　／　　　　　　　　＼　　このような証拠も罪名もはっきりしない逮捕がありましょうか

571 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:25:13.05 ID:Jw8797Qo

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　いよいよ、お前までが抗議に現れたか
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　まあ、落ち着いて聞きなさい
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼　　　　これが落ち着いていられますか
　　／　　　（●）　（●）＼
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|　　　先生は少正卯を処刑する気だと聞いております
　　＼　　　　　/__/　　　／　　　本気ですか？正気なんですか

572 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:27:30.99 ID:Jw8797Qo

　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●
.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |,　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　　　 │ 　　　　　　｝　　　　
　　　　　　　　　ヽ､　　　　　ｿ　　　　　庶人ならばいざ知らず、一国の大夫ともなれば
　　　　　　　　ｲ斗┴r┐｀ .;　　　　　　　踏み外しては成らぬ五つの君子の道がある
　　　　／￣`ーゞ､　 /　|__ 〈ー─r､
　　　/　　　　　＼ ∨＼　|,ベ._ /　|　　　　一つ踏み外しても極刑は免れぬが　
　　｛　　　 . : : : . ヽ＞ｰ＼[￣{ 〉＼|､_　　少正卯はその全ての外道を歩んでおる
　　　| 　　　　｀丶}＼　 __＼_]~∨'＼｀ヽ
　　　:|　　　._　　　　＼_}/r‐-}＼　ﾞ,`''く l　ﾞ,
　　　ﾄ､: :./ ／￣｀` ぐ└f'二）::{　 ',　 | !,ゞ┐
　　　 `､∨ ´　,.､-''"~￣}_｛‐''く:::{_　 ', _|_|_,rｰ'､_
　　　　 }｛　／　_､-'''"~￣{_＼;;;;;ｊ;＞＜;:::::＼:::ﾍ}＼
　　　　}∨: ／　　_､-''ﾞ~￣￣　　　　　＼::::},之_　ヽ
　　　　〉∨ 　／　　　　　　　　　,.､イ;;ノ_ 　｀ヽ}
　　　　　{:　＼,/＼　　-‐　'"　　　／｀￣　　　　　:.:｝

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　＼　　／　＼　　　それが分からないから聞いているのです
　　　　／　　（●）　（●）　＼
　　　|　　　　　__´___　　　　 |　　彼は確かに限りなく黒に近い灰色
　　　　＼　　　'ー一` 　　／　　それでも証拠がありません
　　　／　　　　　　　　＼

573 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:29:06.06 ID:XKj5UZIo

キョンの心配大当たり、かな？

574 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:30:06.51 ID:Jw8797Qo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　たとえ何もやっていないにしても、
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　毎度毎度、周囲から疑いの目をかけられ、
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　怪しいと指摘されながら態度を改めない。
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　一日生きているだけで国家に不信と不満の渦を巻き起こす
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　それだけで極刑に相当する罪だ　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／ノ　ヽ､_＼
　　　　　／（ ○）}liil{（○）＼
　　　／　　　＿´＿　　　　＼　　はぁ？証拠無いんですか？
　　　 |　　　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　　|　　マジ、ヤバいですよ
　　　＼　　　　|ｪｪｪｪ| 　　／　　　疑われる事が罪だって言うなら・・・

575 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:31:51.49 ID:sTO3HB2o

いきなり酒見賢一ワールドに飛ぶのかとちょっとだけ心配した。

そうすればやる夫の出番も増えそうだしwwww

576 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:32:18.61 ID:Jw8797Qo

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　　そうは言ってないだろ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　　　　疑われても態度を改めない
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　　それは政治家失格だ
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼　　　　彼らの門人たちはどうするのです
　　／　　　（●）　（●）＼
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|　　　無実のものを罪に落としたら彼らが黙ってはいない
　　＼　　　　　/__/　　　／

577 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:34:27.88 ID:XKj5UZIo

それだと讒言、密告で罪に問えるだろ
自分にはね返ってくるぞ

578 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:37:34.39 ID:Jw8797Qo

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|　　　　彼らの態度が物語っておる
.　|　　（__人__）　│　　　少正卯は黒だ
　 | 　　｀⌒ ´　　|
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼　　　　　先生が罪も無いのに捕らえられたら
　　／　　　（●）　（●）＼　　　私たちだって抗議しますよ
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|
　　＼　　　　　/__/　　　／

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　そうだろうな・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　しかしな
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　できる夫、もしも私を徹底的に捜査して
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　罪が出て来たら、その時はどうする？
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

579 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:41:59.44 ID:sTO3HB2o

まあ、腐れJKが皇帝に仕えていた時代、常にあったことでもありますな。

580 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:42:06.54 ID:Jw8797Qo

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／ノ　ヽ､_＼
　　　　　／（ ○）}liil{（○）＼
　　　／　　　＿´＿　　　　＼　　　その時は職を剥奪するなり
　　　 |　　　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　　|　　　首を撥ねるなりすりゃあいいでしょうが
　　　＼　　　　|ｪｪｪｪ| 　　／　　　　そんなことは絶対にありえないんだから

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　そういうことだ
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　　だが、彼らはそうは答えないのだ　
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　　「そんな仮定の話は分からない」と言葉を濁す
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　・・・話は以上だ、私には権限がある
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　断固としてやる事をやる、それだけだ
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　⌒　　　⌒::::＼
　　　／　（●）}ili{（●）::::::＼　　　　せ、先生・・・
　　　|　　　　　 __´___　　　:::::::|
　　　　＼　　　 `ー'´　 ...:::::／

581 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:45:17.74 ID:sTO3HB2o

つまり、悪を恥じる「義」がない大夫はこの国にいてはならないってこと？

582 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:45:24.44 ID:Jw8797Qo

やらない夫の決意は翻らなかった。

やらない夫が決断を下すや、あれほどうるさかった擁護派はなりを潜め、
少正卯を庇うものは誰もいなくなってしまった。

　　　　 ,' ﾐ､　　　　　　　　　 __,,....... _,.　　　　　l,
　　　　　 i ､ﾞ｀､.ヾ:,` ｀ ''''　" ´　　　　´-'-_ン　　 !
　　　　 l　、､_＞`　　　　　　　　　　　 `ｰ-;...､　　|
　　　　 |　 ,r` ,r　　　ヽ、　　/　　　　　 ,)、ﾞi 　　|
.　　　　 | 　,!,.┘ゝ- ､_　ヽ､l i'　　　,. -‐'",..ヽ､l　　｜
　　　　 !　ｨ-‐'"`ｰ;;=､ヽ、';i｛、_;:';-;=:;‐´､,,_｀ヾ,　　i
　　　　　 !　|　=､'ﾞ´(::),｀'`｀ ' ﾞ｀ '､ｰゞｲ-､="　 ::| ,!.ｲ,　　　私がどんな罪を犯したというのか
　　　　　ヽ |　　`'''"　ｰ'´　　i:::.　 `　　　　　　.::|/rﾐヽ　　　なぜ私が殺されねばならんのだ
　　　　　 i´'i,i　　　　　　　　|:::::　　　　　　 .:::' i '､} |
　　　　　 !´ .,i　　　　　　　　l !:::　　　　　　　 :::::::〉::;!:ﾘ　　　やらない夫という男はとんでもない食わせ物だぞ
.　　　　　l '::（:l, 　　　　　 !　　　　　　　　 ::::::i:':::;:.ﾉ　　　私の塾が繁盛しているのを妬んで私たちを潰すのだ
　　　　　ヽヾ:;|　　　　　 ,......=..:::::-.､　　　 :::::|‐'ン
　　　　　　ヽ､_l　　　　 i='"´￣￣'ｰ'i　　　　::::/''´　　　　　　
　　　　　　ﾄ､　　 |　＿＿＿　 | 　　 ..::;ｲ）
　　　　　　　　ヽlヽ　　 l!;'＿＿＿__'ﾉ　 ..::ノ;:|-.､
　　　　　　　　,r'`ヾ:､　 `''''''''''''''''''''´　..::;:ｲ'´　 ,ﾉ
　　　　　　　　ヽ;､, 　＼　 ´￣￣｀ .::／　,. ‐'"/
　　　　　　　 |　｀ヽ､ヽ､＿＿_,ｨ´ ／　　　!

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l　　　　少正卯、貴様は有能な政治家であった
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　　だが、その口の巧さがいけないのだよ
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、

やらない夫が処刑されるならば、弟子たちは救命に全力を尽くしたはずである。
だが、少正卯の罪が決定事項になると、彼の門人は姿を消してしまった。

583 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:47:37.89 ID:sTO3HB2o

人望ねーwww

584 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 00:49:48.05 ID:Jw8797Qo

やらない夫が大司寇に就任して、六日・・・
少正卯は罪名も明らかにならぬまま斬首となった。

　　　　　　　　　　　　:,:　　　　　　　　　　 :(::)
　　　　　　　　　　　　/⌒''⌒) :,,゜　　　　　 '　　　　　　　　 ,,,,,,,
　　　　　　　　　　　(:::::::::::::::!'　　　　　　　　　　　　　　　　 (::::::)
　　　　　　　　　　　ヽ::::::::';'''　　　　　　　　　　　　　　　　　''``　　。
　　　　　　　　　　 τ'::/ .;:
　　　　　　　　　　　 )/
　　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　　'　　、　　　　　　　;:　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`'''`~''・　　　　' `
　　　　　f''`⌒(　　　　　,,,,　　　　　　　　　　　　　　　!:(',,,,、　　　　　　　　　　　　　　::,,,,,、...
　　　　　,!,,,、(　　　　　/::τ　　　　　　　　　　　　　ノ:::::::::::::::::)　　　　　　　　　。　!::::::::::`!　、
　:.、　　　　　　　　　　!:::(　　　　　ﾉ::`!　　o　　　(::::::::::::::::::τ　　　　　　　　　　　　(:::,,;,;,、; 。
　　　　　　゜　　　　　(/　　　　　　⌒・　.　　・、;::::::::::::;;.;`` ''
　　　　　,,、..　　　／/　　　ノ'　　　　　　　　　/／'''`'`'` `　　　　　　 ..,,.. _,,,.、・　　　　　　　　　,, ...:・..
　　π /;::::::::(,.,.(;;;::::(　　 ,,.,　　・っ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;,;;( ):::::;.　　　　c::── '`'''::::::::::;''
　　　):::::::::::::::::::::::::::/　　'''''`　　　`　　　　　　　　'`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒　` !.:::τ''　``

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　これをもって、魯国は生まれ変わる
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　役人どもは汚職と縁を切り、庶民は正直を第一として生きよ
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　偽り、諂いによる悪徳の利益は、この大司寇が許さぬ
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　 /　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

ここにいたって人々はやらない夫の改革者としての本質に気付き始めた。
やらない夫はただの平和主義者、博愛主義者ではなかった。

その果敢な政治姿勢は、魯国のみならず、諸侯たちを震撼させ、
政治家、役人はおのずから襟を正し始めたという。

やらない夫の思想信条は、この時、まさに最盛期を迎えていた。

　　　　　やらない夫で学ぶJKの思想～第９話「こんな事するとは思えないだろ・・・JK」

585 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:53:04.66 ID:sTO3HB2o

ぶっちゃけ、見せしめとかスケープゴート？
でも礼法の権化であるやらない夫でなけりゃ、単なる暴虐者だな。

586 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 00:54:01.45 ID:uQdumK.o

乙ー
やること強烈だなあ

587 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 01:07:44.17 ID:Jw8797Qo

少正卯の処刑に関しては、実はよく分かっていません。

できる夫がやらない夫に抗議して、やらない夫がこれを解説したという記録と、
なぜか、罪名もはっきりしないまま処刑を行ったのに、
その後の魯の役人、政治化が、身を正しはじめたということしか分かっていません。

少正卯についても、私塾がえらく大繁盛して、
やらない塾から人がいなくなってしまうほどだったという
そういう噂レベルの話が残るだけです。

作者はこういう風に解釈しています。
「李下に冠を正さず」という言葉があります。
スモモの木の下で、冠が乱れているのを直していて、
スモモをとったと言われたら、言われる方が悪いという話です。

やらない夫は、スモモの木の下で冠を直している人間を罰したわけではなく、
「スモモを盗った」と疑われた事があるにもかかわらず、
再びスモモの木の下に行って冠を直しているような人物を罰したのだと思われます。

その人物の目的は、グレーゾーンの拡大です。
権力を背景に無実をがなり立てれば、もう二度と「スモモを盗っただろう」と
非難する人間はいなくなります。

そうなれば彼らにとってはしめたものです。
本当にスモモを盗っていても、誰も怖くて注意できないからです。

よもや日本国にそのような人はいませんね。
それにしても、また長文ですね、例によってアレを貼っておきます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,､ --- ､
　　　　　　　　　　　　　　 ,､-''´　 ‐-' '　 `'‐.､
　　　　　　　　　　　　　/´, ,　　,.r ~`"""~　ヾﾐ､
　　　　　　　　　　　　.,' .〃,' .〃　　　　　　　ヽ.i,
　　　　　　　　　　　　l f　.´ /　　__ 　　　 -z,_」!　　　　　グダグダ書いちゃいるが読む必要はないぜ
　　　　　　　　　　　 .,'.! ,-､_L -ﾆ─ ''''ﾏT￣　「!
　　　　　　　　　　　./ .f　Ｙ. ':,　　　　ﾉ. ヽ､__ノi | 　　　　脱税なんてする奴は総理大臣でも殴ってやらあ
　　　　　　　　　　　7r | ヽ .,　.` ‐-- '　　 i　　ﾚ　　　　　
　　　　　　　　　　 .l lt ヽ､, |｀''‐'.　　　　`''　,　 .l!　　　　　けど・・・アク禁だけはカンベンな
　　　　　　　　　　 .{.{{.li　.| .l　､.__ `弋ﾆﾆブ　 ,j　　　　　
　　　　　　　　　　　~`√l.{ .ヽ, `''-ﾆこ- ､_　　ﾑ～､
　　　　　　　　　　　　/　ヽ＼ `'- ､_　｀`＞≧ﾞ　,.､__`j
　　　　　　　　　　 .,:'ﾞ　　　ヽ.＼　　｀~フ´　　｀`"‐-えｶ''‐-z､
　　　　　　　　,､ィ'"　　　　　ヽ.＼　 ./　　　　｀`'''‐‐{べ'=≠:こｚ-.､
　　　　　,ｨ='''"　　　　　　　　　.ヽ.＼/.　　　　｀`'''' ┤　　`ヽ,　￣｀
　　　　 /　　ヽ　　　　　　　　　　ヽ/　　　　 .ｨＴ'ｱ　j　　　 l!　L_
　　　　i!　　　 .';　　　　　　　　 ,..／　　　　　ﾉ　l .i'''´　　　 .l! i　.':､
　　　〃　 -､　 ':,　　　　　　／ {　　　､__,..く　 ,! l.　　　　　l .!　　.':
　　 ,:'　　　　ヽ　i　　　　　／　　i,　 =　八　ヽ,ﾉ .l　　　　　.| ,!　　 .＼
　　/　　　　　 .ヽj,　　　／　　　　:,　 ./　ヽ,　ﾉ　.|　　　　　.l/　　　　＼今日の投下は以上です。

588 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 01:09:29.21 ID:XKj5UZIo

でも、逆の視点で言えば、これって権力側の暴走容認に等しいよね

589 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 01:12:46.09 ID:sTO3HB2o

とは言えこれくらいやらないと排除出来そうもない厄介な幹事長もいるんだよなー。

590 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 06:52:23.94 ID:qtl/dj2o

法治国家じゃないからな、このころは

法治国家の場合、法にかからなきゃ清廉潔白。
そこがわかってないから、法律の隙間を縫うようにして成長した企業とか
叩いて潰すからベンチャーとか育たないんだよな
逆に言えば法整備をしっかりしないといけない

591 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 08:23:38.84 ID:PZ2DBuAo

現代でも法は手段に過ぎないのであって、
法を守った結果が世の中の害になっている奴が、少なくとも
道義的、社会的に叩かれるのは今でもアリだろう

また現実にはそういうのを政治的機会として、法が時代に合うように改変される
事前に完璧な法などは作れないというか、
だれもやったことが無い事例を、いちいち禁止しておくとか無理だから

592 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 09:51:17.65 ID:qtl/dj2o

で、その害になってるか悪だかってのが、個人の気分で判断したらまずいって話な。

たとえば政治だと、自分の支持政党とか支持する政策に反対してたら害とか悪とか言いがちだが
それだと単なる好き嫌いと変わらない。

別の例でいえば、ポルノ関連とか嫌いだ禁止しろって人は多いし、社会の害悪だって人もいる
空港や幹線道路、鉄道ってのは騒音公害な害悪だし、ゴミ処理場とか火葬場のような嫌われ系施設もあるし
大企業は労働者から搾取してる害悪、労働組合は仕事以上に給料ぶんどろうとする害悪
歩行者や自転車は自動車の邪魔だから害悪、自動車が走ってると自転車や歩行者が危ないので害悪……

で、いちいち言ってたらどうしようもないので法でどうにかしてるんじゃねえの？
個人的に嫌いだとかは自由だが、何らかの権力を行使する場合は法に則らなきゃダメだと思うね
法整備をしっかりってのは、問題があったら迅速に整備するってのも当然含む話な。

593 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 10:17:18.80 ID:7MNYB3Mo

乙！
日本にもとんでもないのがいるようなｗｗ
ただやらない夫の役どころの組織が昔に比べて随分質が落ちただけで。

594 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:01:14.72 ID:yhJYrK60

こんなことをすると冤罪で大量に罰せられる者が増えてしまうのでは(´・ω・｀)
今の日本やアメリカと同じようにやっていてもいなくても罰せられる社会(´・ω・｀)
犯人かどうか分からなくても処刑すれば恐れて物も拾わなくなるけど(´・ω・｀)
見た目の犯罪率は低下しても秦みたいに何かで崩壊しそうな(´・ω・｀)
現実には拷問でやっていてもいなくても大半が自白する(´・ω・｀)

595 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 11:03:25.73 ID:B9vAbJ6o

罪刑法定主義なんて概念は、はるか後世の物なのかも知れませんが…
法を犯していなくても罰せられるなら、法は何のためにあるのか？
あ、これはＪＫ以外の学派の思想だったかな？

596 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:06:50.95 ID:yhJYrK60

今の日本では証拠がなくても逮捕されてしまいます。
自白するまで取り調べという名の拷問が続き監獄から保釈されません。
検察官は証拠がなくても起訴し、裁判官は証拠がなくても有罪にします。
証拠がないのに可能だということは誰でも処罰できるということ。
また、微罪という名で誰でも逮捕できるため私達は泣き寝入り(´・ω・｀)

人肉を召し上がったぐらいならまだ文化として許容しますが、
俳優の手足を４本切断したり、冤罪をでっち上げるのは悲しいです。
最近２話ぐらいのやらない夫子のやっていることはどうも好きになれません。

597 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:09:48.27 ID:yhJYrK60

>>595
確か成文法に反対していたような気がするから反法治なのでは(´・ω・｀)
日本も誰でも罰せられるようになっているから人治国家だよね(´・ω・｀)
昔の中国は冤罪も多いし、連座制もあるから何もやっていなくても、、、

598 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:13:50.17 ID:yhJYrK60

コピペ(´・ω・｀)

｢荀子｣には孔子が政務に付くと、衆徒を集め、言談は邪を飾り衆を惑わす小人の傑雄の少正卯を誅しないではいられないとしてまっ先に処刑したとの伝承が出てくる。また、時代が下って三国時代、竹林の七賢の稽康が処刑された罪状は鍾会の直訴によると｢今や、皇道(司馬昭の儒教の徳治)は明かで国中を風靡しています。…それなのに稽康は…臣事せず、自ら驕って当世を軽んじるばかりで、物の役にも立たない無用で風俗を害するだけの輩です。昔、太公望は(仕えなかった)隠者華士を誅し、孔子が少正卯を殺したのはその才が秀で、衆人を騒乱に赴かせる力があったからです。今、稽康を誅しないなら、王道を清めることはできますまい｣というものであった。稽康は仕官しない司馬昭に逆らう思想犯として裁かれた。このように魏で権勢を振るっていた司馬氏は儒教の孝徳を国を治める指導原理としていた。その司馬師の手下の鍾会も孔子の故事をひいて思想統制の正当性にしている。

599 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:15:13.79 ID:yhJYrK60

ホリエモンが逮捕されたのも同じような理由なのかなあ(´・ω・｀)

600 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:16:14.11 ID:yhJYrK60

連投ごめんね(´・ω・｀)

601 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 11:17:37.40 ID:cV2kLago

>>596
現代の感覚で言うなら、これは冤罪とか別件逮捕とは比較にならない暴挙でしょうね。
冤罪とは真犯人でない者を｢これこれの罪で罰す」という者なのに対して、やらない夫の行いは
文字通り「罪無くして罰す」のですから。
これを、塾生を奪われたやらない夫の私的報復と指弾されて、やらない夫失脚という流れに
ならなかったのは、さすが古代と言うべきか…法家思想の登場は、こういうやり方に対するアンチテーゼ？

602 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 11:22:20.35 ID:yhJYrK60

今でも犯人でないのにでっち上げてるから同じだと思う(´・ω・｀)
日本は無罪にすると出世できないとか目茶苦茶だよね(´・ω・｀)
犯人でないと思っても起訴するらしいよ、、、
法家も秦を見ると冤罪や連座制で処刑されたり手足を落とされたり、
これじゃ、やってもやらなくても処罰されるなら盗賊になるよね(´・ω・｀)

603 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 11:41:52.83 ID:7MNYB3Mo

>>602
今の日本だと犯人でないと思ったら不起訴だよ
公判が維持できないと出世にかかわるから
たとえでっち上げでも証拠が揃ってほぼ100%有罪に出来るなら起訴するけど

604 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 12:17:33.04 ID:yhJYrK60

>>603
ほー？
電車内冤罪とか証拠もないのにばんばん起訴してるじゃない？

605 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 12:18:59.15 ID:yhJYrK60

というよりも冤罪の大半は証拠がないじゃない。
被告が容疑を否認していても９７％は有罪なんでしょ。
容疑を否認する＝証拠がない、なのに有罪。

606 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 14:02:30.42 ID:tYJ5fTUo

これもし後世聖人と崇められる人ではなかったら、これ一つで暴君扱いされるようなエピソードだなぁ…
極端すぎるぜ。

607 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 14:26:46.53 ID:sTO3HB2o

史記の游侠列伝に出てきた郭解が大逆無道の罪で処刑されたのを思い出しますな。
でも、郭解は無位無官だったのに、この人曲がりなりにも大夫呼ばわりされる人だったのにwww

608 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 15:31:48.80 ID:Jw8797Qo

おまけ・・・やらない夫に学ぶ痴漢冤罪事件

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼
　　／　　　（●）　（●）＼　　　先生、このままでは
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|　　　何もしてないのに痴漢と間違われます
　　＼　　　　　/__/　　　／

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　　女どもとすし詰めになるような
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　車両に乗る方が悪いだろ・・・JK
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ﾋﾞｼｯ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　　 ´

おわり

609 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 15:34:33.29 ID:8q7Nke2o

おいｗｗ

610 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 15:35:33.32 ID:yhJYrK60

>>608
電車に乗っていなかったのにそうされた例もあるそうですよ。
それ以外にも会ったこともない相手のためにレイプ容疑で捕まったり、
冤罪は世間が考えている以上に多いですよ。

611 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 15:40:35.72 ID:yhJYrK60

そう言えば、昔の中国で鯉や肉を贈ったりするのは余程食べ物が貧しかったのかなあ。
それに面子をやたら気にしたり表面上は礼儀正しくしてすぐ暗殺や抗争になるのは、
やくざみたい。
やらない夫がしたことで気に入らないことリスト(´・ω・｀)
①君命に従って踊った俳優達の四肢切断(´・ω・｀)
②無実の人間の処刑(´・ω・｀)
③弟子が民衆に食べ物を施したことを叱り付けた(´・ω・｀)
④肉を贈って来ない？ことは気にし、人肉を召し上がったこと？は気にしない(´・ω・｀)

612 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 15:43:33.40 ID:yhJYrK60

冤罪と言えば、警察や検察の暴力は野放しだよね(´・ω・｀)
極稀に認められて僅かな賠償金を税金から獲得できても、
暴力を行った者には前科はおろか、逮捕さえされない、、、
個人的には何で警察や検察や判事や証人や被害者への報復が少ないのだろう(´・ω・｀)
スガヤさんなんかの立場だったら被害者の母親に報復したくなるものじゃ？
あの女、社会復帰してもらいたいものですねえなんてほざきやがった、、、

613 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/14(日) 15:46:13.88 ID:yhJYrK60

>>592
ポルノや売春を規制するから恋愛弱者が追い込まれます(´・ω・｀)
酒や煙草を取り締まりたがるのは何故なのでしょうか(´・ω・｀)
僕はタスポが導入された時、こんな国に存在価値はないと思いました(´・ω・｀)
時効の廃止を決定？した時には核兵器で焼き払われれば良いと思いました(´・ω・｀)
それにしても児童福祉法が憎い、、、

614 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 16:32:09.48 ID:/RHyL9so

>>608
そして生まれた言葉が、「男女七歳（以下略）」ですか…

615 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 18:54:29.76 ID:3nvbT5.o

>>608
現実主義だね

616 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/14(日) 19:29:43.04 ID:Jw8797Qo

次回予告・・・

戦乱続く春秋時代の終わりに・・・
学問という名の強い絆で結ばれた集団がありました。

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼　　　先生、水臭いお
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　パー速を去るんなら
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　なんでやる夫たちに声を掛けないんだお
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

後世の人々は彼らを、こう呼びます・・・

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　 _ノ　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ○）（○）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　お・・おまえたち・・・
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　 /　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

・・・「ＪＫ」と。

やらない夫で学ぶＪＫの思想～最終話「俺たちの戦いは始まったばかりだろ・・・JK」
２０日土曜夜１１時より投下します。

617 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 20:04:16.66 ID:1eYnfswo

この流れは子産ネタの出番だねって無茶振りしようとしていたら…

>616
最終話フイター

618 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 20:17:07.23 ID:eDimvOYo

ID:yhJYrK60
ここがVIP派生の板だって知ってるか？

619 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/14(日) 20:33:57.92 ID:qFozoc2o

ID:yhJYrK60　は別スレで公務員の給与が高いとか徴兵制云々とか言ってたやつか？

620 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 00:47:58.14 ID:iCHYCbYo

(新番組予告)　「新・やらない夫で学ぶJKの思想」

中華・・・

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::::::::::::::::::::::::::::／;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::;;: ;;　　　　.:.:.:.:/､ :.: .:.: .::::ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::／;;;;;;;;;;;;;;;;;,:::::::: : :::.:r;:::::.,-､:::::,/ ^､/: ::::::::::>;;;;;,,,,,,;;＼::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,:::::ｒ;;;;/::::ﾏ,､:::::ｰ!:.:::::::::... .... :ﾍ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾍ::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　 ;;,,ﾟ!i,r':::::::::::ﾞl::::::::::::: : '';'.　::;;;;ﾞヽ::/;;ﾍ　l　 l::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::;lﾞ;;;;;;;;;:::::　''''';;　;;;;　;;;;;;;;,,,,.　,,,.. ﾞl::::::::::' ...::....　::::::::(:::|::|ヽノ　　ﾞl:::::::::::::::::::::::::
::::::::::::l ;;;;;;;;;;;,,　''';;;;;;;:;:;:;,;:.;:.:,:;.:,;;,,,-―'´::::: :......::::::::::::::::::::::ゝ.:.:.　　..;;;;;;:l.::::::::::::::::::::::
:::::::::::l;;;;;, ;;;;;;;;;;;; ;;;,,, ;:;.:.:.:;,,;.:;:.;:/:::::::::::.. ..:: :::::::::::::::::::::::::::::::/ :..:　 .:.:.::;;; l::::::::::::::::::::::
::::::::::|;;;;;;'''　 ;;,,,,,;;;,,''''''';;;;;;;;'';;;;ｲ:::::::::::::::........:::::::::::::::::: :::..:: :::.|　:.:.:　　 /;;,|:::::::::::::::::::::
::::::::::|;;;,,　　　,,,,;;;;;;;;;;;;r'´ﾍ､ﾉ:::::::::::::::::::　::::::::::::::::..:　 .. ::::::　| :..:.:.:::.:..l;;;;;;|:::::::::::::::::::::
:::::::::::l ''';;;,,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;ヽﾍ::::::::::::::: ::　　　　　　 ::::: : : : : :ﾞl　　　/;;/ｌ::::::::::::::::::::::
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:::::::::::::l　''';;;;;;;;;;;l::::::::::::ヽl:::::::::::　　　....::::::.....: : : : : : : :: : : : : ::: :::::::.:.:::.:l::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::l;;;;;;;;;;;;;::l::::::::::::::::::::::l;;;;;;;;,,　;;;;;;;｀ｰ､＿　　　　　　::::::::　　　　 i::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::l ;;;;;;;;;;;,l,　::::::::::::::::l;;;;;;;;;;;;;;;;;　　　　　￣｀ｰ、　　　　　　　 ,lﾞ::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::ﾍ ;;;;;;;;;;l;,,,;;;:::::::::::::|;;;;;;;;;;;,,,,,,,;;;　　　　'''';;;_ノ::::　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,;;::ヽ＿　　　　　 ,,,,,,,_／ ;;;,　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;;;;;;;;''''' ,,;;;;;｀ー-､;;;;;;;;;ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

そこは、最初のフロンティア・・・

621 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 00:48:58.15 ID:iCHYCbYo

これは、魯の学者やらない夫が、
新世代のクルーたちと、紀元前五世紀において学問を続行し、

　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　　＼
　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　　　 |　　　　「新・やらない夫で学ぶJKの思想」
　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　 │
　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´　　　　 |
　　　　　　__　　　　　　.　{　　　　　　　 |　　　　　＿＿＿_
.　　　　{__}　　　　　　　{　　　　　 /　　　／⌒　　⌒＼　　(￣)
　　　　　　l1 ,. -　、　　　` ー　　　イ-、　／（＞）　（＜）＼/　/
　　　 rz=γ⌒ヽ　　＼rf} ィ￣＞、　1 /／::::::⌒（__人__）⌒:::::/　/
　　　　Y⌒ Y1　 !　z=､}z} ｀´／:.:.:}ﾐ、::! |　　　　/| | | | |　　 /　/
　　　 '､__ノ::i　 fイ__)==zｭ､}＿_/_/:)､j　＼　 (、`ー―'´,　/　./
　　　 _,.く:::::::::ﾍ　｀Y: : : : :＼─-｀Y´:/: :!／　　￣￣￣　　 ,/
　　／　　 }!::::{ 入／: : :r--1 }::::: , -─────--_,　　　イ、
　/　　／ｲ::,ﾉ :} _＼: : :1ﾍ::::Y＜＿＿＿_＿＿_＿__/__,.〉/ /=z、
. i　　 / / / イ::::::::::::i: : :!: : Y-=＝＝＝＝＝＝= z___／ _!/γY
. !　　i / /　ノ＿＿,ﾉ : :.i : : |:.:.!:.:.:.:.:.:.!:.:.::.:.:.!:.:.:.::.:.:.￣:.!ヽイ/ {!j
. i: :: :i { <／　｀ ─--─一 ┐:i:.:.:.:.:.: !:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:. jノ∧　/
　! : :.i､ｿ　　　　　　　　　　｀ー──────‐ '´￣!__{__ノ
　ー -'

未知の世界を探索して、新しい就職先と文明を求め、
乱世続く中華に、勇敢に放浪した物語である！

622 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 00:50:32.61 ID:iCHYCbYo

　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ◎）　（◎）＼　　　　艦長、皆さんはなぜ笑っておられるのです
　　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　人間が時として言うジョークというものが理解できません
　　|　　　　　|r┬-|　　　　 |
　　＼　　　 `ー'´ 　　／(やる夫少佐・・・目が金色の白饅頭、コイツが出て来たら妹が泣いた）

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣三王三＼
　　　　　／　　 ::＼王／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　艦長、電撃イライラ棒みたいなエアダクトを抜けて
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　手動でバルブを閉めなければエンジンが爆発します
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│(オプーナ中尉・・・額がキモい保安仕官、こいつが出てきても妹が泣く）

623 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 00:53:27.47 ID:iCHYCbYo

　　　　　　　　　　　　　　　　　__,,.、 -- ､、_
　　　　　　　　　　　　　 _,.ィ'"´　　　　　　　 `'ト、
.　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　＼
.　　　　　　　　　　 /　　　　　..:　　　 ..::　　..i　　　..:.＼
　　　　　　　　　　/　　　　..:.:.:　　　..:.:.:　　.:.|　　　.::.:.:∧
.　　　　　　　　　 j　　　 ..:.:　　.:　..／::　　.:.::ﾄ､　　.:.:.:.:.:.:ﾍ
..　　　　　　　　　|　　　　/ .:.:.:.:／　.:,イ.:./!:..|　i 　:.:.:.:.:.:.: i,
　　　　　　　　　 |　　.:.:./.:.:. ／/ .:／/.:./ |:./　}　:.:.:.:.:.:.:.:.::|
　　　　　　　　　 |　.:.:.:/.: ／--─‐‐ ''/" l/＼ | :.:.:.:.|.:.:.:.:: |　　　艦長、私はレッド・ドワーフ号のほうが好きです
　　　　　　　　 |　:.:./:.:/ ,ｨ=＝rｧ／　／_,_　`ﾄ、:.:.|::.:.::.|::|　　　
.　　　　　　　　　| :.:.:j:.:.:.:.l'"ﾄz::ﾟﾘ　　　ィテﾗﾄ| .:.:. |:.:.:.:.|.:|
.　　　　　　　　 | ..:.:|:.:.:.:.{　`-‐'　　　　　ﾋ::,ﾟｿ /}:.:.: l＼:.//
　　　　　　　　　| :.:.:| :.:.:.ﾍ、　　　　　　 ~　/,ﾉ:.:.::.∧ ＼
　　　　　　　 | :.:.:| :.:.:.::}へ、　　__　'　 _ ｲ : /二二＾　＼
.　　　　　　　　 | :.:.:| .:.:.:.:.lト､＞､_　 _,. ＜:.:..:..〈ー‐-、　　ﾍ
　　　　　　　　/ :.:.:.| :.:.:.:..|　　＼　了＼__:.:.:.:.:.:.:`l斤＼　　　|
.　　　　　　　/ :.:／|:.:.:.:.:.:|ﾍ　 rー--ﾍ、　＼:.:.:.::.:..|　ト---‐┴､
　　　　　　/..／::::::|:.:.:.:.:.:|　＼{　ー-＜⌒)'二＼::.|　{::::::::::::::::::::::｝
.　　　　　 /../:::::::::: |:.:.:.:.:.:|＼　＼ __,, ィ`-K-- .__).!　|::::::::::::::::::::::|
　　　　　/..:｛::::::::::::::|.:.:.:.:.:.|:.:.:＼／___ノ　ﾉ　＼-- ＞.|:::::::::::::::::::: |
.　　　　/..:.:.:|::::::::::::::＼:.:.::.i,:.::.::.ヽ ::`ー''´:::ﾍ　 Y´:::::::＼:::::::::::::::::j
. 　　 /..:.:.:.:ﾍ.::::::::::::::::.＼:.:＼:.:.::.）:::::::::::::::::::ﾍ　}:::(冉伯牛・・・クルーの心理カウンセラーを勤める美女)

　　　　　　　　　　　　　　_,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',
　　　　　/:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',　　　
　　　　　i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',　　　　　　
　　　　　l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_::＞　　
　　　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　辻ヾ〉　＼:::ヾ）::::＞
　　　　　i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　ゞ-′　　ラ∨/"´　　　　
　　　　 l:::i　l:::|::::lヾ､弋i;）ヽ　＼　　　　┌::ソﾉ　　　　艦長、カウンセラーを第一級国家反逆罪で処刑します
　　　　　∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/
　　　　　　　　＼|＼!＼　　′　　　　　　　　∨
　　　　　　　　　　ヾヾ　､　　　　‐-　　　　,　　　ゝ､
　　　　　　　　　　　　　　｀　､　　　　　 , ′　／　＼＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ　＜　／´ 　　　／:::::￣｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノ´∧_∧　　　　／::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::´￣／ /〈::ヾ∧ 　　 /::::(宰我副長・・・カウンセラーの恋人、バースみたいな髭生やした人)

624 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 01:02:11.22 ID:iCHYCbYo

　　　　　／￣￣￣＼
　　　　／__ノ________ヽ__＼____　　　コンソール爆発用の火薬が不足しています
　　／［◎|||| | | | | | | | | | | ||　　　一刻も早く補給を
　　 |　　　　　__´　_　　　　 |
　　＼　　　　￣　　　　／　　(できる夫・・・ヴァイザーつけた技術仕官)

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼＼／｀i　　　　　なにっ、それは大変だ、直ちに急行する・・・
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　目標、２ちゃん星系VIPPER星製作速報板基地
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　　パンチング(ワープ開始)！！
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　／ :.:.:.:.:.:ヽ〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | ￣｀ｰ-ｰ-｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|
　 | ::::::::::::::::::::::::::::::::-､｀ｰ┴‐- │
　 | :::::::::::::::::::::::::::::::`ー‐一′:::::|　(やらない夫・・・みんなの総司令官、度胸と英断の人)

と、いうことで、最終回投下後、製作速報VIP板で「新・やらない夫で学ぶJKの思想」を始めます。

人物紹介と内容は変更の場合があります。
ただ、オープニングは今回紹介したものに差し変わります。

625 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/15(月) 01:07:11.69 ID:prpVQt6o

放浪編ｋｔｋｒ

626 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 15:31:35.93 ID:ChFEzVko

>>605
＞容疑を否認する＝証拠
この時点で完全に間違っているんだけどなー

627 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 16:26:43.35 ID:tfGuvAco

まさかのTNGwww
妹さんには色々言って聞かせてやりたい事もあるが、
取り敢えず楽しみに待っております。

628 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/15(月) 20:05:02.30 ID:FTqBiUAO

>>626
何も悪いことをしていない人はすぐに捕まえるのに悪い奴を捕まえるのは大変(´･ω･｀)
殆どの場合、証拠はないでしょ。自白とか証言ばかり(´･ω･｀)

629 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/15(月) 20:17:58.83 ID:FTqBiUAO

生きている価値がない人間っているよね(´･ω･｀)

630 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 20:53:16.01 ID:MAkE1BYo

>>629
いい加減にしろよ

631 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 21:05:14.95 ID:66sIQ4Uo

>>630
ほっとけば。小人は養い難し…

632 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 21:38:19.76 ID:iCHYCbYo

今週は忙しいので余りネタも何もありませんが、
なにか気付いた事があれば書きこんでください。

>>627
その略し方・・・トレッキーの匂いがしますね・・・

ちなみにいつもお世話になっている、「泳ぐやる夫シアター」さんでは
このスレは「やらない夫ＪＫ」と略されています。
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-category-68.html
YJKですね。

>>629
絶望の淵に立たされて抗わない人間は、そうかもしれません。
世の中こんなものだ、自分はここまでだ、と線引きして、それで満足な人は、
不満を唱えたりはしないと思いますけどね。

633 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/15(月) 21:40:12.70 ID:FTqBiUAO

>>629
同じ苦しみを味合わないと人間は理解できない。

634 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/15(月) 21:42:40.14 ID:FTqBiUAO

家の中に何か不快になるとすぐにきれて暴れだし、家族という言葉のために周囲には軽く扱われる絶望は分からないのですね。

635 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/15(月) 22:02:08.13 ID:iCHYCbYo

>>633 >>634
残念ながら、その通りです。

自分は何度かあなたの問に対して、
自分なりに最良と思う答えを返したつもりですが、
気付かれていないのですか？

悪い家族ならば、縁を切って早く独立したほうがいい。
それをお勧めします。

幸せになる方法は世に無数あり、決めるのはあなたで、
ここで連レスを繰り返す事はなんの解決にもならない。

636 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/15(月) 22:50:39.36 ID:FTqBiUAO

(´･ω･｀)
きちがいとは縁を切りたいです。
一人暮らししたい。

637 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 23:04:22.67 ID:ChFEzVko

>>636
答えは出てるじゃん。あとは行動あるのみ。
あと人生相談したいのなら場所間違えてますよ。

638 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 23:10:04.25 ID:t3z1Q7so

だね、法的に縁を切る方法はないけど
同様に家族の世話をする義務というのも法的にはない

改善したいなら家庭裁判所とかに駆け込むとかいろいろ方法はあるし
家族との連絡を絶って独立している人は結構いる
まあ、社会そのものを信じていないようだから行動もしてないってところかと
いい加減スルーでいいかと

639 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/15(月) 23:34:01.90 ID:t3z1Q7so

>同様に家族の世話をする義務というのも法的にはない
なんか語弊があるな…
正確には扶養義務とかあるけど、状況によって逃げれる
というか背負い込む気がないのに背負い続ける心境がワカラネ

640 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/16(火) 00:53:11.65 ID:Y0Hk1dso

　　　　　　　_／￣￣＼
　　　　　(.i!^! _ヽ､_　ノ　＼　　　空気を全く読まずに書き込んで申し訳ないが
　　　　　_「|l{_{ ◎）（◎ ）　|　　いま、AA弄ってて気が付いたんだが・・・
　　　, ,"l_l_|l>rrΞ人__）　│
　　/,'　　 |il | |　｀⌒ ´　　|　　こいつデータ少佐に似すぎだろ・・・JK
　　!.l 　　`lli-'　　　　　 |　　　
　　!.',　　　.``　　　　　　/
　　',.',　　　　ヽ　　　　 /
　　　',.',.　　　　>　　　 <
　　　　',.';; 　'"|　　　　　|　　

　　　　　　 i三=三ニﾆ'　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐﾆ三i
　　　　　　 i三三ﾆ三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'ﾐミi
　　　　　　_,i三三ﾆミ　　　　　　_,,,;;;彡:ﾉ　三ミﾐニ==､＿!ﾐ;i
　　　　　 i"ﾞヾ彡彡ｧ"　　ーﾆ彡"""::::　　ﾉ　__ ,,,...､_,,. 　 iﾐ| |
　　　　　 { {｀ヾ彡;ｼ′ 　　, _ --‐- ､丿　ｨ''"ノ（oﾂヽ''　　|ﾘﾉ
　　　　 '､(､ヾ彡ﾘ　　　ｨ'でo)'ヽ､　 :　 ';:. 'ー-‐'"″ 　 |ﾘ
　　　　　　 ',ヽヾ､彡　　　ゝ｀ﾞﾞ'''''"´ﾂ　.､　 i::.｀ヽ､,,,,ノ　　|i|
　　　　　　　ヽ丶ヾﾘ,　　　｀､,,,,,,ノ　　.: 　 i:::.　　　　　　　ﾘi
　　　　　　　ゝ､,ヾﾘ　　　　　　　　 ,　.::　　'､::.　　　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　ヾi,　　　　　　　 /､ _　　　 ,,'　　　　　 , /
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　　　 /　 ´｀｀ｰ''´　　､　　,' /
　　　　　　　　　　　ヾ,　　　　　 '　　　　 : :　　　　 ',　,　/
　　　　　　　　　　　　ヽ､　　　　, --‐‐一''ー─''''　' /./:ヽ.
　　　　　　　　　　　　　i ヽ　　,r' _,,,, ゝ--‐‐''´ｰ'"　ﾉﾉ::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　ノ, ヽヽ､　　｀ ; ; ; ; : : : '　／::::::::::::::::｀ヽ_
　　　　　　　　　_, -‐''':::::::::ヾ, ｀ヽ､＿　　＿,／::::::::::::::::::::::::::::::::-ー-
　　　　_, -‐'''"::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ,　　　￣￣／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ

641 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/16(火) 01:01:42.88 ID:Y0Hk1dso

書き込んだら安倍首相になってる・・・
というか？フェイス/オフの人？
人物の顔難しいな・・・やめといた方がよさそうだ・・・

642 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/16(火) 02:18:01.33 ID:Y0Hk1dso

おまけ～やらない夫も学んでいます

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ノ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）　　　　　　今日もいくつかのスレが流れていった・・・
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　パー速の中国史スレは正史さんと士大夫さん(次回最終回・・・）
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　五胡十六国さんだけになってしまった・・・寂しいだろ寂しいだろ
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　　　　エターっぽいのもある
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　　李斯さんとか惜しい事したなあと思う
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　 /　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|　　　かくいう作者も半エターだっただろ
.　|　　（__人__）　│　　
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　インフルこじらせてその上ＨＤＤシャカると書く気失せるんだよね
.　 | 　　　　　 |　　　自分の場合三ヶ月以上投下してなかったわけで
.　ヽ　　　　　　/　　　　
　　ヽ　　　　 /　　　　投下終了後に、伏線貼り忘れとか
　　　>　　　 <　　　　　誤字脱字とか・・・これもう開き直るしかないけどね
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

643 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/16(火) 02:31:15.63 ID:Y0Hk1dso

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　パー速は未だに２０００近いスレッドがあって、
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　　重くなったり、管理が大変だ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　そう考えると自分は運が良かったといえる
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　　半エター中に今回の事態を挟むのと
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　挟まないのではえらい違いだろ
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!　バイオ板で年末から放置してるスレも
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|　ちゃんとやらないといかんね

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　　　作者のやる夫スレ人生はパー速生まれのパー速育ち
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　　パー速はやる夫スレの聖地だった
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　　短編投下所あったしな
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　短編投下所の後継みたいのが製作速報に行ったんで
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　そっちに行く事にした
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　　パー速にはありがとうと言いたい
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　　

644 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/16(火) 02:37:51.52 ID:Y0Hk1dso

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ノ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ー）（ー）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　パー速の管理人さん、このスレを
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　消さないでいてくれて、本当にありがとう
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　 /　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

おわり

645 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/16(火) 08:49:30.61 ID:FF.mBGoo

向こうのスレも楽しみにしてるぜ
復活は本当に嬉しい

646 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/18(木) 19:29:38.82 ID:fzG6uR6o

この当時ってまだ成文法がないから、ジブリールが言ってる法ってのは慣習法をさすのかな？

647 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/18(木) 21:42:54.82 ID:W8PPE1Yo

>>842
李斯が止まったのはトッテモ残念ですタorz

どかーん！
(⌒⌒⌒)
　｜｜

／￣￣￣￣￣＼
|　・　Ｕ　　　　　　|
| |ι　　　　　　　|つ
Ｕ｜｜￣￣｜｜
　　￣　　　　　￣
出番がこなかったぞう

648 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/18(木) 22:03:41.18 ID:W8PPE1Yo

>>646
たぶん、慣習法みたいなものかと
でも成文法はこのころすでに子産が制定済みです

このころの感覚は「礼不下庶人、刑不上大夫」
という訳で、基本的に刑は礼儀を知らない庶民しかおよばない
が、士大夫階級は罪に問われないわけではなく、
罪に問われる前に自分で身を処せるだろって感じかと

649 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/18(木) 22:20:25.50 ID:ycvt82wo

>>646
成文法ではなく、「常識的に考えて」良い事か悪い事かを決めるという事
それが礼法というやつですね。
日本では長らく仏教思想がその役割を背負ってきましたが、
根底にあったのは儒教精神です。

日本一般庶民の順法精神の高さは世界的にも評価されていますが、
江戸時代、長らく庶民が成文法に縛られていなかった事が
影響しているといわれています。
日本人が契約という概念を軽視しがちだったのも、根底にはこういう歴史的背景があるからだと思います。

法さえ犯さなければ何をやってもいいと開き直れる人は少なく、どうしても世間の顔色を伺ってしまう。
こういう性質は有る方がいいのか無い方がいいのか、これは考え方次第だと思います。

>>647
法家思想の良い点と悪い点、それを知るには李斯スレが一番ですね。
李斯の生涯はまさに法家の抱えた矛盾そのものでもあります。
とはいえ、法家思想無しに秦の天下統一は無かったと思われます。
自分としては、法を定めた皇帝自身が法の枠組みを超越してしまった事が最大の問題点だと思っています。
復活がいつになるかは分かりませんが、鼻を長くして待ちましょう。

650 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/18(木) 22:31:49.14 ID:ycvt82wo

>>648
子産を外伝でやるべきでしょうかね。
どこかに子産を取り上げたやる夫スレは無いんでしょうか？
ググっても出て来ませんね。

子産は法家の一種といわれながら、韓非子から始まる法家とは全く違う、
とても心温まる政治思想の持ち主ですからね。

子産の法は「これさえ守っておけば、皆、平穏に暮らせる」というギブ＆テイクの、
非常に近代的な、社会契約的な法でした。

近代、そこで生まれてくるのが法に約束された人権というものですが、
それに近いものであったと想像します。

651 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/18(木) 22:51:09.33 ID:fzG6uR6o

>>649
その理屈でいくと、ジブリールは常識的に考えて悪いことはしてないのに、評判が悪いという妙な存在になるような

それと絵庶民が成文法に縛られなかったとは言いますが、庶民が見られないとはいえ成文法自体はそれなりにあったし、十両盗めば首が飛ぶとか、放火の罪は火あぶりとかのように経験則による成文法は知ってるから、その説明は変だと思う

652 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/19(金) 00:30:43.62 ID:2hDBIh6o

>>651
少正卯に関してはそういうことになりますね。
孔子の時代すでに周公旦の制定した礼法は崩れ、
なんとなく、中華の諸侯の規範の原型になっているとはいえ、
原形を留めたものではありませんでした。

それを破っているか破っていないかは誰にも分からないのです。
＞常識的に考えて悪い事はしてないのに、評判が悪い
と言うよりも、
「常識的に考えて、悪い事をしているとは断言できない、けど評判は悪い」
というのが正確なところだと思います。

やらない夫は確かに厳しすぎる処置をくだしました。
ただし、その後、刑罰が無制限に増えることはありませんでした。
少正卯に厳罰を下したことで、かえって刑罰が打ち止めになったのです。
その点が他の強権を振るった政治家に比べると重要ではないかと思います。

十両盗めば首が飛ぶ、放火は火あぶりというのが、まさに法に明文化されたものではありません。
経験則による判決の推測というのは成文法とは少し違う話です。
法ではなくお上の顔色を伺うようになるとは、この事を言います。

653 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/20(土) 07:09:47.90 ID:Bq97zxs0

気になること(´・ω・｀)
春秋時代の君主は何て言うんだろう？
日本の戦国時代の大名もそうだけど呼び方というか肩書が分からない？
王ではないけど、君主？君？君公？国君？公とか侯は爵位だし、
日本も国主とか城主しかないのかなあ？
上杉謙信は越後の何？官職だとない領主も多いし、
魯定公は魯の何？君主を意味する言葉は何だろう？
今なら○○皇帝とか○○国王があるけど、当時は○○公とか？
何か分かり難くなったけど、当時の君主の総称？が知りたい。
それと公子や大夫って言うけど、今で言う王族に相当する言葉はなかったの？

654 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/20(土) 07:13:10.79 ID:Bq97zxs0

>>650
売春とか賭博とか何で罰せられるのか分からないというものもありますし、
今の日本や江戸時代の法のように誰でも処罰できる法で恣意的に運用しているのも、
それに容疑の段階で拷問に遭うのだからやっていなくても自白してしまう、
また、悪いことをしていなくても嫌われ者というのはいつの時代にもいるものです。

655 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/20(土) 07:17:02.47 ID:Bq97zxs0

>>635
この前も暴れる家族に抵抗してどう考えても正当防衛なのに逮捕された例があります。
家族という言葉だけで偏見を持たれ、役所も対応はしてくれません。
どうしても世間の人間は軽く考えてしまうようです。

656 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/20(土) 09:10:26.60 ID:dafD9gYo

>>654
＞売春とか賭博とか何で罰せられるのか分からない
法文をちゃんと読めば、理由は明記されていますよ。
その理由をあなたが理解納得できるかどうかは別の話ですが。

＞容疑の段階で拷問に遭うのだからやっていなくても自白
禁じられております。かつてはともかく、今なら訴えればまず勝てます。
ついでにいうと、江戸時代でも前期はともかく中期以降では、拷問は書類で上の許可を得た上で、
マニュアルと規則に乗っ取った運用がされています。許可なく拷問を行った取調べは、不法であり
行った与力らは処罰されます。さらに拷問によって事件を解決するのは捜査官が下手な証拠であり
拷問なしで解決した捜査官よりも出世や報償を低くするという制度により、拷問の濫用も抑える
処置がなされてもいました。

＞悪いことをしていなくても嫌われ者というのはいつの時代
いますが、それを法刑によって処罰してよいなどという理由にはなりませんよ。

>>655
＞暴れる家族に抵抗してどう考えても正当防衛なのに逮捕された例
まず、それが本当に逮捕だったとして（警察に連れて行かれる＝逮捕ではありませんよ）、
事実逮捕されたというのなら警察側に問題があるので弁護士に相談しましょう。

人間である以上、組織も個人も絶対に間違えないということはないし、腐敗しないということもない。
しかし、現代は一つの組織・人間に問題があってもそれを指摘して正すための社会的な装置が
様々に用意されています。それらを活用して自分の幸福を追求してください。

君主制ならば、なにもかもお上に委ねてしまえばいいでしょう。幸も不幸もお上の努力次第となります。
手厳しいことを言うとですね、日本は民主主義であり主権は国民一人一人に認められているので、
自分が幸福になるためには、自分自身の努力が必要なんです。国や政府はそのための道筋や
道具は用意してくれますし、要望の声が大きくなれば新しい道具も用意してくれます。
しかし、その道具を使ってその道を歩くのは自力に任されます。

657 ： ◆AOGu5v68Us ：2010/02/20(土) 23:11:52.35 ID:CQrkrEDO

携帯からですが作者です
投下予定時刻ですが、急用のため、投下は深夜になると思います
待っておられた方には申し訳ありません

658 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/21(日) 02:55:24.10 ID:KiTXpKko

申し訳ありません。遅くなってしまいました。
明日夜九時に投下ということにします。

659 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 03:16:14.70 ID:zLPGhEQo

了解でッす

660 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/21(日) 08:56:42.93 ID:fyW.nqo0

ふざけないでもらいたいです。
現役の検察官が罰せられた前例はありません。
極稀に暴行が認められた場合でさえはした金が税金から支払われるだけで、
取り調べた検察官や警察官は前科も付かず、逮捕もされていません。
違法に集めた証拠でさえ現実には有罪の理由にされています。
日本では裁判官も無罪にすると出世できない有様だそうです。
逮捕歴が付いたら裁判で無罪になっても米国入国の際、申告義務があります。
自白するまで保釈もされず、反省していないと罪を重くされ、
無期懲役の場合も３０年以上いてようやく１人仮釈放レベル。
拷問と強迫以外で自白する者などおりません。日本は自白するまで監獄の中で苦しむ。
日本の司法は腐り切っています。担当者が定年になったからようやく再審とか目茶苦茶。
賠償も一般人相手の民事訴訟と比較して遥かに安い金額。
冤罪は何万件に一件ではなく、４割～７割ぐらいだよ。

661 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 09:28:01.99 ID:DZkeBHso

ま、ここで熱く議論する話題でもないでしょ

冤罪多いのも（割合はともかく）事実だし、現状の取り調べが無茶苦茶なのも事実だが
そのへんは、今取り調べを全部録画しとこうって法案を与党が準備してたはず
これが通れば、根絶とは言えないまでも冤罪は格段に減らせるはずなので、みんなで応援しよう

……ってくらいで、JKの話に戻ろうぜ

662 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 09:35:23.07 ID:TmtIJtgo

>>660
それならもう日本から出て行って他の国に移り住んだら？

ところで、あんたの主張にでてくる数字は全て何かしらの根拠があって言っているのですよね？

663 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 13:44:51.04 ID:H5h5oE2o

お前らが構うから居ついてるんだよ
NGまじおすすめ

664 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 13:56:43.02 ID:7enUyYko

>>658
了解です

ところで、最終回はコマ足りますかね？

665 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 14:06:01.37 ID:PGYG0KYo

>>660
スレチでソースなくて長文で粘着

666 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/21(日) 18:46:39.62 ID:fyW.nqo0

>>661
冤罪対策は自白や証言は当てにならないという事実を理解することです。

667 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/21(日) 19:27:02.15 ID:DZkeBHso

>>666
冤罪を100%なくすのは何やっても無理だが、とりあえず改善しようとしてる。朗報じゃないか
気がすんだらJKの話題に戻るんだ

668 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/21(日) 22:53:45.82 ID:KiTXpKko

連絡遅れて申し訳ありません。ただいま戻りました。
金、土は出張だったのですが、今週はばたばたしそうです。
明日も六時に家を出なければなりません。

再再度時間を遅らせることになりますが、水曜日の晩九時に投下したいと思います。
水曜の晩が無理だと、土曜の晩ということになります。
本当に申し訳ありません。

三月後半四月初頭は忙しくなるのが確定していますので、
それまでには新スレの方も軌道に乗せたいと思います。

何度も約束を破って、すでにＪＫを語る資格が無いかも知れませんが、
もう少し待っていただきたいです。

>>664
三百あれば十分だと思っています。
新スレも立てなくてはいけないのですが、

人物紹介とかまだ出来ていません。
ちょっとの間に登場人物増やしすぎました。

669 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/22(月) 20:27:59.43 ID:6rs0Q2AO

魯の三桓も君主の一族だし、君主の子孫でない貴族っていないのかなあ。

670 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/22(月) 20:30:18.01 ID:6rs0Q2AO

そう言えば、魯の滅亡時はどんな感じだったのだろうか。
三桓の滅亡時も気になります。

671 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:34:51.18 ID:PNRgGG.o

遅れて申し訳ない。投下を開始します。

やらない夫で学ぶJKの思想

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　　　／7´￣´｀ゝ　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|　　　　〈 /-／￣￣＼　　　　|　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　　|　　　|// ／　　ヽ_　　＼　　|　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　　|　　　l　,.|　　　（ ●）（●）　　|　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　─┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿〃〃〃-､　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　　　　　　　　　　　　　　　／　　´´´＼「
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　ヽ、　　　　|　　（__人__）　　　　　 |
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 / 　　　　　　　ヽ、　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /　　　　　　　　　　　l 　　　　 |　 |　 '､＿ |＼__／　｀'l
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　＿ | |　　　　　　 l
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　,| |　　　　　　 l
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿ ||　　　　　　 l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～最終話「俺たちの戦いは始まったばかりだろ・・・JK」

672 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:36:28.96 ID:PNRgGG.o

やらない夫の公務員意識改革は成功し、
魯は着実に発展の道を辿り始めた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　少正卯を討ってから、
|　　　　（__人__）　　 |　　役人たちの目つきが変わりましたお
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　先生の裁きは的確でしたお　　　　
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼　　公平な裁きぐらいは誰にだって下せるものだろ
　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　それより、私は裁判のない世の中を作りたいと思っている
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/　　誰かが訴えたり、訴えられたりしなくて良い社会だ
　　　　　./　ノゝ　　　　　/
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　|　|／|　　　　 |　|　

673 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 21:40:03.21 ID:lf3em5wo

ﾊｼﾞﾏﾀ

しかし裁判の無い世の中ってのも凄いな
想像できん

674 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:40:57.94 ID:PNRgGG.o

..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼
.　　.　／　（●）　（○）
　　／　　　　（__人__）　＼　　　そ、そんなことが可能なのですかお？
　　|　　　　　　｀ ⌒´　　　|
.　　＼　　　　　　　　　／
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　／　　＼　　　　／　　＼　　本気で出来るとお思いですか？　
　　　 | 　　（●）　　（●）　　|
　　　＼　　　　　´　　　u　／
　　　　／　　　　⌒　　　　　＼

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　一部の例外はあるにしてもだ。なるべく減らしたい。
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　全ての人が学問に精通し、恥を知るようになれば
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　卑劣な行いの全ては一掃され、裁判なんて必要なくなる
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　そうする事が出来たら最高なんだがな・・・
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫の語った理想の内の一つである。

これは前提条件として、教育と福祉、順法精神が国民に行き渡らなければならず、
まさに、やらない夫は改革の第二段階として、これを実行しようとしていた。

しかし、当時の魯は未だ、陽貨の内乱による後遺症が山積している。

675 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:42:36.15 ID:PNRgGG.o

この頃、斉で大きな星が一つ、堕ちた。

　　　　　　　　　(⌒_⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_⌒_)　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_⌒_)
(⌒_⌒_⌒_)　　　　　　　　 |　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿A_
　　　　　　　　　　　　　　　／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　- ￣::::A:::／::: ::::⌒:::￣::
　　　　　　　　　　　　　　　￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)　　　　　　　　　ノ:::::: :::::::::: / ::::::::: ::: :::::::: :::: ::
　　　　＿__　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／::::::: ::::　:: ::（::A:::　:|| ::::::::::::::::::::::
　　　 .| |　 |　　　　　　　　 .￣|＼／|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／::::::: ＿:::::::::＿:::）:: ::A| ||:::::::::::::::::::::::
＿＿　.| |　_|　　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　 i,_,i　　　　　　　　　　　　　||..,..□.[].‡....‡.口.||￣|§／／＼／／＼|　|.|　| |目[]□[]□
　＿|目／／＼ ../＼＼|￣| ￣|＼／|￣r-i￣|..|=|　i,_,i＿-i￣|,-一'ｒ‐''‐,/＼＼|￣|/ i |.----､|／／＼／＼＼|口|　 |　|￣|　＿|口|
／／＼ |　| 口|　 |＿ | l　|￣|　 |／＼|.|三iｺ|　| |=|　|=|.iｺ|　 /FF/＾|EE'|／＼＼‡/　l　||￣￣| |　| 口|＿|＿|田l　／／＼　／＼＼[]
~~＼＿／／＼　　／＼＼　__／|＼／|.|/~|　|...| |=|　|=||　|...||FF|E.|EEE||＿〔〕| |/　 l　 |__.||￣￣|　／＼＼　＿ |　| 田 |＿|　／＼＼
..田 |　 |/////// |＿〔〕| |／／＼／／＼　／＼＼r-i￣|／|FF|E.|／￣／＼‡./ 　.l 　 |　||　　 | |／＼＼／＼＼§／／＼ |　|　l＼
／／＼.|　　　|／￣／＼ |　| 田 ||/////// |＿〔〕| |r-i￣||／￣／＼.|　| 田 |./　　 l 　 |　||　　 | || 田 ||　| 田 |目|[]|□[]□|§‡目目
|　| 田 |／／＼／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|￣|§§|田／　／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／／＼__／　／:::::::|
|　| 口／　／::::::::::::::|
￣|／　／::::::::::::::::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／　／:::::::::::::::::／;::;;;;::.........　　　.;;,;:.,;::　:.,:.;:,　　;.,:;.　,:.,;.,;.;,,:.　　　;,.;:,.;:　,.;,;　　　;　;.:,　　　::;.:,;..,.　,.:　,:;,　;.:,　　　;.:,;..,.　:.,;.,;.;,,:.　　　...,;.,,;.,
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676 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:45:01.68 ID:PNRgGG.o

晏嬰の危篤の報を受け、景公は屋敷に馬車を走らせたという。

　　　　　　　　　／: : : : : : /: : : :／: : : : : : : ヽ: : : : :: : `､
　　　　　　　　/: : : : : : : :/: : : /: : ,ｨ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
　　　　　　　;´: : : : : : : /: : ／|／ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
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　　　　　　 |: : : :,-ﾘ: : : |　 "疋;:ｿ`　　　　'`'-､_.i: : |: |: ヽ
　　　　　　 .|: : :/-､',: : |　　　　　　　　　, f:ﾃﾘ` /: : |: i丶　　おう、来たか
　　　　　　 .ｿ､::l,.( _ ﾘ､:|　　　　　　　　　l .｀　 /l: :/| i
　　　　　　　　,|::＼__ ヽ|　　　　　　　　, 　　 //|/ |/　　　　意識がはっきりしてる間に、
　　　　　　　　ﾘl: ::| |　　　　　　　　　′　 //　　　　　　　　会えたらいいなと思っていた
　　　　　　　　　 l::|ﾘヽ　　　 ` ― - 、　　 //
　　　　　　　　　 ,ﾘ　　 `､　　　　`"　　／ﾘ　　　　　　　　　しかし、一家臣の生き死にで
　　　　　　,----亠--- ､_`.､　　　　／　彡　　　　　　　　馬車を暴走させるとは感心しないな
　　　　 /／￣￣⌒`ヽ` ＼::`::-､,_, ´.

　　　　　　　　＿ ._,
　　　　　　／:::／:::ヽ-､
　　　　　／:::::::::::::::::::::::::}￣`ｰ､.,_　　,,
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. 　　 /:::/:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::ﾄ､ i:::ヽ､
.　　　i:::/:::::::::::::::::;:::::/::::::::::::::::::::::i:::i .|:::ヽ:i
　　　|:::i:::::::::::::::::/:::::i:::::::::::::::::::::;;ｨ､:ﾚ:::::::::ii|
.　　　|::|:::::::::;::::/:::::i:|::::::::::::::::::<ｨif.i::|:::/::::} |　　　な・・・なによ、元気そうじゃない
　　　 i:|i:::::::::i:/:::::/ﾘ:::::::::::::::::::/i.|Y::|:/::::/
　　　　i|ﾔﾄ::i::::::/:::::::::::::::､,ｨ<./.|_|::|'.i／　　　　　　もう死んでるかと思ったのに・・・
.　　　　　〉ﾄ}:}::::/'"'’`ｰ".,..,ィｰｧ,､::|
　　　　,.ｲ　ﾉﾊﾘ＼ .,ｨｰ/ .ソ / i ﾄ,i
　　／　　　,,.ｨ,.ﾆ=´ヽ, {＿,__.,.,.ィ´
.　 /　　　／／　　　　＼-ーｷ

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677 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 21:46:00.30 ID:O.9Zt.ko

ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━ !!!

裁判云々は他の国も存在する時点で画餅な気もすry

678 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:47:00.62 ID:PNRgGG.o

晏嬰は、先の会盟の直後、引退していた。
もはや、景公に伝えることは何も無かった。

　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.､
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　　　　 .'　 /:.:.:.:.:.:ｲ:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
　　　　 /:.:.:.:.:./ l:.ｲ:./l:.:.:.:.:.:,:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　　　　 . /:.:.:.:.:,:.l　!' l:/ l:.:.:.／l:.:,^,:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　　　　　そういえば・・・そうだな
　　　　 /:.:.:.:イ:.:l ｀.､!'　.l:.:/　 l:,'　.',:.:.:l.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
　　　　 !:／　l:.:.:l　__｀､ .l:'　　 l'　　.',:.:l　',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　　　　お前、なかなかの名君だったぞ、景公
　　　　.'　　　l:,､:l´{｡ヽ,　　　-‐－－',:!-､.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:!
　　　　　　　 l' .l:.l .゛ﾞ.' .ｉ　　　 ':。､_　　　/:.:.:.:.:.,､:.:.,:.:.:l.!　
　　　　　　　　　l:l　　ｉ　　　　{::::} ,｀　./ｲ:.:.:.:/,.l:./.l:.:l
　　　　　　　　 .!l　　./　　　　　｀´　　　.l:.:.:/ヽ !' ｲ:/
　　　　　　　　　 .',　〈　　　　　　　　　　.l:／～イ l:.!
　　　　　　　　　　.',　.ヽ　　　　　　　　　' , ､_／/　!'
　　　　　　　　　　 ',　､　　　　　　　　 ./　.l:.:/
　　　　　　　　　　　 '.,　.｀_－　　　　　 /　　ﾚｉ｀､
　　　　　　　　　　　　.'.,　　　　　　,: : '　　　 l l:.:.:.､.､
　　　　　＿＿___,-‐'´/:.'._　　 ,　': : :　　　 .l l:.:.:.:｀､:.:｀:.:.､_
　　,:.-':.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.l .´､: : : :　　　　　 l　l:.:.:.:.:｀､:.:.:.:.:.:.:.｀:.‐:.:､
　,.':.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.l　 .､: :　　　　　　,'　.l:.:.:.:.:.:.｀:､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
..,':.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.l　　ヽ　　　　　,.'　　.l:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
,':.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l　　＞､　　/´｀',,　.l:.:.:.:.:.'.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､
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「晏子春秋」と言う書物がある。

後世の著作であるが晏嬰と景公の関係を知るに最も有力なテキストの一つだ。

前半部分は晏嬰による諫言で覆い尽くされており、まるでギャグかと思われるほど、
景公は道を踏み外し続け、晏嬰はそれを矯正しようと必死だった事が伝わってくる。

だが、不思議のその文面に殺伐とした雰囲気は感じられない。
景公は必ず晏嬰の諫言を受けて、自分の考えを改めるからだ。

679 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:47:55.90 ID:PNRgGG.o

景公は、この偉大な毒舌家を死の前年まで腹心に置き、一度も意見を退ける事は無かった。
その君臣の情愛の深さは、同時代の全ての諸侯を凌いでいる。

これだけちくちくと叱られ続けて、晏嬰を退けなかった景公の度量もまた、評価されるべきだろう。

　　　　　　　　＿ ._,
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　　　　i|ﾔﾄ::i::::::/:::::::::::::::､,ｨ<./.|_|::|'.i／　　　　　　
.　　　　　〉ﾄ}:}::::/'"'’`ｰ".,..,ィｰｧ,､::|
　　　　,.ｲ　ﾉﾊﾘ＼ .,ｨｰ/ .ソ / i ﾄ,i
　　／　　　,,.ｨ,.ﾆ=´ヽ, {＿,__.,.,.ィ´
.　 /　　　／／　　　　＼-ーｷ

この年、晏嬰は亡くなった。

まるで、春秋という歴史の舞台を、やらない夫に譲るかのように、
やらない夫の躍進と入れ替わりに、斉の名宰相は没したのである。

680 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:51:34.40 ID:PNRgGG.o

ふたたび魯・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
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￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

晏嬰が亡くなった頃、やらない夫は国内の政情不安を排除するため、
大改革を定公に進言した。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　定公さま、そもそも家臣というものは、
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　主君を脅かすほどの武力を保有するべきではありません
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　古くから、家臣の居城の壁の高さには決まりがありました。
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　国内のこれを越える高さの城壁は全て破壊したいと思います
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
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681 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 21:54:08.23 ID:PNRgGG.o

そんな巨大な城を保有しているのは三桓氏だけである。

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ　　具体的にはどうするのだ
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　一貴族が支配する私城で
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　余りにも軍事的脅威の高すぎる城を
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃　　解体させます
　　／　　 .／　＿ノ
　 (.　＼／　.／_ノ │　　費城、成城あたりが該当しますな
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

やらない夫は、はっきりと目標を三桓氏の当主たちにも告げている。
ある程度、根回しは済んでいたのだろう。

682 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:00:00.31 ID:PNRgGG.o

それらの城は、現在、陽貨の反乱で独立勢力になった
公山弗擾、叔孫輒らの居城である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　　　　　 rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|　　　　やらない夫・・・それはつまり、
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|　　　　公山弗擾や叔孫輒を討つという事か
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
　　　　 |: :|　　　　　|: l:. |. 　＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:|　,/　　　　　　　/: :/}
　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶
　　　 /　ヽ: :＼_/ ./:.:.{　∨　| |　|　|　　｀i:.:.:.:|　| 　　 / 厂　　　　〉
. 　　 {　　　＼:/　 |:.:.:.|　｜　| |　|　|　　 .|:.:.:.:|　{　 .／／　　　　 /
　　　　＼　辷/　　.|:.:.:.ﾄ､. | 　| |　|　| ,．'´|:.:.:.:|　 Y´／　／ﾉ　 ,ｨ'
　　　　 /`　 {　　 |:.:.:.|　＼__| |　|／　　 .|:.:.: |.　厂　　´　′イ |

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　彼らが国の方針に逆らえば、そういうことになります
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　　いうことさえ聞いてくれれば、ただの工事だけで済みますな　　
.　ヽ　　　　　　 }　
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

これは、万に一つもありえないことであった。
戦いになるのは目に見えていた。

重要な事は、三桓氏の手によって作られた要塞を、叛徒に占拠されていることを口実に、
三桓氏の協力の下に破壊できる情勢にあるということである。

683 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:04:06.14 ID:PNRgGG.o

やらない夫は機を見るに敏であった。

三桓氏も、現状においては叛徒に手を焼いており、
彼らを立ち退かせるためならば協力を惜しまないはずである。

.　　　　　　　　ヽ　　　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／｀　　　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 , '　　　　ｌ　ﾄ､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/／　　　　!　 '､＼　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 /　/　　　／ｌｌヽ'、＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 , ' 〃　　　//∧',　ﾄ,'､　＞-､ヾ',ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　ふむ、身内の不始末なれど
　　　　,' //　　　　　/　','､ヾ>､＜,.ィ≡ミ､ヽｌ　　ｌ　　　　　|　　　　　　　ｌ　　国を挙げて彼らを説得してくれるなら
　　　 !/. !　 | !　　ト-､',ｌヾ', ヾ'､彳ノ::::} }ト､　 !　　　　　ｌ－､　　　　　　!　　これはありがたい
　　　 |!　ｌ　ﾊｌ　 | .ｌ,.ｨﾐ､　　　　　ゞ-ｒｼ,. 　 /　!　　　　､ ',｀､ !　　　　　ｌ
　　　　　　! ｌ　!　　! '〃,ﾊ　　　　　　ゞ'"´　 /　/!　　　　　ﾄ,'､ｌ !　　　　 !
　　　　　　', ｌ　',　　! '､_り'::::::::::　　　　　　 / ／/　　　　　 ! ヾﾉ　　　　ｌ｜
　　　　　　ヾ　ヽ　 !　K´　　　　　　　 /, '　 !　　　　　　ｌ／　　ｌ　 l!/
　　　　　　　　　ヽ,ｌ　 ! ヽ　　　　　　　／´　　!　　　　　ｌ　l! ｌ　　　〃　/′
　　　　　　　　　　 /　 '､　 ,..,,...__　　　　　　　,'　/　　　 l! l ! | 　　//／
　　　　　　　　　 / 〃　>､　--　　　　　　　/ 〃　　　/ｌｌｌｌ　　/ '´
　　　　　　　　　/ / ｌ　　　＼　　　　　　 / /ｲ　　ｌｌ,.ｌｌｲｌ　 /
　　　　　　　　 /'´ ./ 　　　 >､　　__,. -ァ /ﾆｌ　　/ /　ﾘｌ´ｌ　l!
　　　　　　　　　　 / /　　／!　`T´,. -‐〃'´ / 　/ /　　　　ｌ/ ｌ
　　　　　　　　　　/〃　　/　/ ／　{　</ |ｨ_/　,.ィ /　　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　〃ｌ　 , '　/ /　　　!,　!ィ / ／ //　　_,,...-―''"´￣｀''‐-..,,,＿_
　　　　　　　　　 ´　ｌ　/　　!/　　 _,,.ｌl' ｌ Y／　_,,..-‐''´

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ : ; : : : : : : : : : /`'-‐- ､: : : : : : : : : ::::!
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /! : : : :/ : :; : :!　　　　! ::: : : : : : : : :::!
:::::::::::::::::::__::::::::::::::::::::://::l: : :::::::: ..:::: ::/　　　　　i: :::: : : : : : : :::::l
:::::::::::::／,../::::::::::::::::::! l::::i: : :::::::..:::::: ｲl　　　　　 l :::: : :::　: : : :::::i
::::::::::iﾞｲﾞ /:::::::::::::::::::l :i::::! : ｲi::::::/!::l !i　　　　 !::::: .::::: .::: : : :::::!
::::::::::ヽ i /::::::::::::::::::::i : !:::::.:ﾄH::::/_l::! ',i　　　　　!:::::::::::::::::: :::: ::/i!.
:::::::::::::｀,/:::::::::::::::::::::! : ';::::::! l !::<_ !:!'ｰl-､　　ｲ:::::::::::::::: : ::: :/ i
::::::::::::::/!/:::::::::::::::::::i: : :::';:::f''"!ﾃ;<ﾞ;i゛` '　　,イ､:::::::::::/:: :/!: /
::::::::::::::::::::/!::::::::::::::::l: : :::iヽ!ﾞ '' ',-'ﾞ-　　　　'ﾞf;ﾌ/!／j /／/'
::::::::::::::/!/ i:::::::::::::::::! !: ::l、　　 '　　　　　　,"ﾞ/ '　／　　　　　やらない夫・・・頼む
:::::::::／ i'　 !:::::::::::::::i l : :i i　　　　　　　　　　'/　　　　　　　　　
:::::／＼､　 l:::::::::::::::::::;: :i !:!　　　　　　　　　　',
／　　＼､ i:::::::::/!:::l !:l　!i　　　　　 , ､ - 'ﾞ
i　　　　＼ｺﾘ::/'l::::! l l　'　　ｰ- ､_,./:::::/
｀､　　　　｀'‐-､i::iゝ､'!　　　　　 -r ':／/
::::ヽ　　　　　　　';､i/｀`‐-､_　　　　/!／
:::::::＼　　　　　､ i,ゝ　 /　/｀丶...:':ヽ!
::::::::::::＼　　　､- ﾒ､　/　/:::::::::::::::::::!/! ,

やらない夫の目論見どおり、三桓氏から異論は出なかった。

684 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:08:06.65 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　定公さま、両卿は城壁の撤去を
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　承諾してくださいました
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　やらない夫、大司寇の職責にてこれを
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　実行したいと思います
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　 , '　　　　　　 i　　　／､j　　　　　 ,　, ,｣ｉ_j　　}i　　,' 　　 i
　／　　　　　　　 l　　　 /,　,ニ}　　　　　｜//｣{_j 　ハ　/　　　}
　　　　　　　　　 l 　　ぃ　ﾉ!　　　　　 l !{'7芹l　/ 　 /　 ,'　 , ,'
　　　　　　　　　　 j|　　　 } ヽ｛　!　　　　　 lﾍ|｝ﾂ´l/}　〃　/　 //
　　　　　　　　 , ' i　　　、｀　|　　　　　｜　ヽ　ﾉ／/　/　, 'l/
　　　　　　　／　 l　　　 {ヽ.　|　　　　　ｌ　　　 ´　 {　/}／
　　　　　／　　　|　　　 |　l　|　　　　　ｌ　　　　　 V
　　　　　　　　　 {　､　　 ', 　 |　　　　　 |　　　　　　　,　　　　もしも、大司寇の任務を妨害する者のあらば
　　　　　　　　　人　ヽ. 　ヽ　ｌ　　　　　 | 　　｀r‐　´　　　　それは我が命に逆らうものと心得よ
　　　　　　　／　ヽ　＼　ヽl　　　　　ｌ　 -､ｧ'′
　　　　　　　 ∠＞‐　´￣￣｀ヽﾑ　　　　　ｌ　, '´　　　　　　　　　やらない夫よ・・・
　　　　／　　　　　　　　　　　　｀丶､　　 |ノ　　　　　　　　　　　城塞破壊の件、全権を委任する
　　　　 , '　　　　　　　　 _　　　-‐─≧=ｷ
.　　　/　　　　　　　　　.　 ´　 .　＜￣　　　｀、　　　　　　　　　　　　　　　　　_
　　　/　　　　　　／　　／　　　ヽ　　　　 ',　　　　　　　　　　　　　　　 , ´ﾑ
　　 ,′　　　　　　, '　　　, '　　　　　　 ',　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 , / /　}
　　　　　　　　　 / 　　 / 　　　　　 }　　　 ,′　　　　　　　　　 // / , '´}
　　　　　　　　　,'　　　 ,'　　　　　　　　 |　　　 ,'　　　　　　　　　　 // / /　/
　　　　　　 / 　　 /　　　　　　　　 l　　 / 　　　　　　　　　　　　 // / /　/
　　　　　　　 / 　　 /　　　　　　　 |、　/　　　　　　　　　　　　　// / /　/
　　　　／　　／　　　　　　　　　　 { ヽ{　　　　　　　　　　　　 /　　　 ,'

これは魯公の権威を取り戻すため、有力貴族の力を削ぐがための施策である。

やらない夫の大改革は断行に移された。

685 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:10:21.05 ID:PNRgGG.o

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）
.　　　|　ノ（　　（__人__）　　変奇郎、ガッキー、
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ　　費城の城壁を撤去しに行くぞ
.　　　 |　　　　　　　 }
.　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　＼
　　　　　l/　　　く　＼　　　　　　＼
　　　　　|　　　　＼　　＼　　　　　　　＼
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).､　　　　　　＼

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　費城って、公山弗擾の篭る費城ですか？
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

686 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:13:03.26 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　定公さまも季孫斯さまも承諾の上だ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　逆らえば、これを討つ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/　　　
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !　　うおおおっ
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /　　　盛り上がってきたぜ
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

だが、公山弗擾もそんなに甘くは無かった。

687 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:17:07.87 ID:PNRgGG.o

費城・・・

その昔、季孫意如が叔仲志の進言を受けて増築した、
魯国において最大級の要塞である。

　　　　　　　　　　△
　　　△　　　　　　|王|,,,,
　　ノ合| 　　　　　||甲□》___含合ヽ,,,,,,
　　│;;;;|▲　　　|￣|ヾ￣ヾ:;:;:ヾ:;:;ヾl　△┐......、、
　　│;;;;|　|┌△田.lΠl△田.;;;;;;;;;;;亜│::∥、ΠΠ△,,,,
　　│;;;;|　|ﾟﾟO||二|ﾟﾟﾟ|''''''''''∥:::::::::::::::::::||亜 |ﾟﾟﾟ|二||ﾟﾟﾟ|:::::::|┐
　┌iii7'''''''''''冖∥亜l_〔ﾆﾆ〕│||⌒|| 〔ﾆﾆ〕亜^^^^^lｰ、、;;;;;;┐
__,|____,厂￣￣　　　|乂［　柱］.ミミミミミ　|乂［柱］＿＿＿＿i＿
　　　￣Ｔ￣￣￣￣￣〕　　|＼:::::::::::::::::::＼...:;|　|　へ　ヘ　へ .|
　　へ､､|、、、、、、、、|　　| 　＼:::::::::::::::::::＼|　|、、、、、、、、 |　　　　　　　　　　__________________________
　　　　　|　へ　へ　へ　| .／三／|　-----　　|　　へ　へ　へ　 |　　　　　　　　.　|＼_______________________＼
　.へ､　 |、、、、、、、、.／三／　へ　へ　 .＼三＼　、、、、、、、|.　　、..　　　　　|　 |llilll!lll|lll!lll|lll|lll|lll》lll|ll|
　、、、.|　　　　　.. ' .／三／、、、、、、、、、..＼三＼へ　へ　へ .|　　　　　　　　.|　 ||l》lll||ll!lll.lll!lll!llll|ll,l.llll|
　　　　 |　　　 .［寵］.､;lll;;;《.､､;:;:;:;:;:;:;;;;;::::::;:;:　.　　.＼三＼.‐　　　　　 |　　　　　　　 |　 ||||lll|||i巛門》》illl|||||ll|
　冖冖冖冖冖.［;;;;］冖冖冖冖冖冖┐　　　　　　　　　　　　　　 vv､､､　　　　　　　|.... |　　____________________|_____
　............................［;;;;］................................冖冖冖冖冖冖冖-［寵］冖冖┐,,,,,､､､､　　　　　　　　|＼_______________________＼
　_______________._［;;;;］.....................................................................　［;;;;］..............冖冖冖┐　　　　　　|　 |llilll!lll|lll!lll|lll|lll|lll》lll|ll|
　　　　　　　　　　　　^~~--- -,,,,,,,,,,,,,,____..........................　［;;;;］.................................冖┐　　、..　|　 ||l》lll||ll!lll.lll!lll!llll|lil,lllll|
　　　　..:,:.:..　　　　　..:,:.:..　　　　　　　..:,:.:^^^''''---v､､,,,.［;;;;］,,,,.....................................冖冖┐ .|　 ||||lll|||i巛門》》illl|i||||ll|,,,,,,,,,,,,

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　やらない夫がこの城を攻めるそうだ
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　　城壁の破壊とか寝言を抜かしているが　　
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |　　　　城が落ちれば男は皆殺し、女は・・・
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　　皆の者、いかにすればよいか　　
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |　　　　
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

688 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:22:17.34 ID:PNRgGG.o

　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　／　　　　　　　　 _,,-―－-､　　　　ｌ
　／　　　　　　　　／　　,,,-－‐` ､　　　ｌ
└-､_　　　　　　／　　／　　　　　　＼　　|
　　　゛ー-､_／　　／　　　　　　＿　ｌ　|
　　　　　　　〉､　　 /　　　　　　　/ /ヽ､ｌ　 |
　　　　　　/|　ヽ､_/　　　　 _,, -‐' .ｌ､_ﾉｌ |__|　　　　知れた事です。いかに敵が多勢なれど
　　　　　（゛"`＝＝＝＝二-‐‐, r--'‐'　|　　　　　　費城は音に聴こえた堅城・・・
　　　　　　ｌ二ﾆ)　(二二 -‐'"~ '~ヽ　　　ヽ＿
　　　　　　　゛ヽ`ー―'￣'ヽソ　,,　λ　　　　　ヽ　　魯の国軍を敵に回しても
　　　　　　　　〉　l'　￣ｌヽ、￣　／　ｌ､ー-､＿ノ'⌒二年やそこらは持ちこたえて見せます
　　　　　　　　 |　}-‐'⌒"ー`ヽ lll ／　ヽ .|　　/
　　　　　　 ,,-‐,'-|　／`‐､＿　ｌ／　　　ｌ　|　 l
　 ,,,,,, -‐"~ 　ｌ､ﾉノ`i　""　,,l　ｌ _┬　 /　|（ﾆｌ
~~ 　　 , ‐"~｛　~　　ヽ-＝= ￣　し'￣￣/`-ヽ
　,, -‐", -‐／,┴‐'" .｝〉 ○｝､＿/＿＿_/￣`ヽ
ー‐‐'"／"（''"　　　　|/ ヽ-‐'　`ー――｛ ○ / ）

　　　　　　　　　　　_
　　　　　　　　　　ヾ:::``'''- ;;,,,　　　　　＿＿　　　　　　　　 _,...::-
　　　　　　　　　　　 `';,::::::: : ::``''／ `　　　￣``''ヽ,:;-- ''``:::　　;;/
　　　　　　　　　　　　 `;;;: ::::: : :/　　　　　　　　　　 `;;:: :: ::: :::　 /　　　　その覚悟、嬉しく思うぞ
　　　　　　　　　　　　　`; ::: ::: 二.　　　　　　　　　　 i　:::::　:::;; /
　　　　　　　　　　　　　　`;::::／＼`''　.''` ／＼　 i`:　;::　　 ; /　　　　　やらない夫の狙いは我ら
　　　　　　　　　　　　　　　`《ヽ`''＝.,i i;／=,.'`'ヽ'　i;: ／ヽ　 /　　　　　独立勢力を殲滅する事にある
　　　　　　　　　　　　／＼ </ `'-／`` ヽ-_　= i　i ::iソ//:/
　　　　　　　　　/二￣　ゞ＝ヽ,.;-/_.:.;:,ヽ　　　i`` i :: :|//:;/--＝＝-;,.　叔孫輒と連携をとり、
　　　　　　　　t/ヽ＼ゞ　 `'　/` :.:'`　　``'ヽ,.　;:: ゞ :;;i　;ソ／:::　　ノ　`ヽ首都に逆撃を仕掛けよう
　　　　　　　　＼　　＼丶　i`_:;:;:-'`ヽ- ;:,._;;ヽ-ヾ　 ::ヽ／　　;;:::　　＿,.::＼
　　　　　　　　 / `i＼,...____／　　　　:　　　　　　　　　;i　　　　　／￣　　`` i
　　　　　　　　|`　 i　　　　i::　　　 _,-;,_　　　　　　　　;i　　　::／　　　／`￣＼
　　　　　　　 /　ヽ＼ii;　　i_,..;:- ''`|　　 `'-;:,..._　　　:_::;　; :／ノ　　::/:::　　　丿|
　　　　　　　/　　ヽ　 |　　　　　　 |　||　 | |　　```'''　￣`　　　〆:/:::/　　/　　|
　　　　　　 i　　　　--.|　　　ヽ　　.| ％　.||　　　|　　/　　　　;;:::　|ｿ　　　`　　 |

689 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:27:43.87 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　 |. | l::::l　:|::::/./　　　 |: :　　　: : :.|
　　　　　　　.|　＼┘└'／　　　　|: : 　　. : : |
　　　　　　　|　　￣￣　　　　|: : 　　. : : |
　　　　　　 ,ﾚ'´￣￣￣￣｀`''ｰ‐┴-､_　　: : :|

　　　　　　 |::: : : : : : : .　　　　　　　 `ｰ-､_｣
　　　　　 _,.l::-‐―――‐--.､＿.○　　. : : : /
　　　／／>／._,ｒ―-ｒ-ri__i__ i | ﾄ､_ : : : :/
　　　└‐┬‐‐:くｰ-､　冫,r‐､L__.| | 　`ｰ-〈
　　　　 └-､ﾍ.`Tヽ! l,ｲ^ヽ. 　 | l 　,ノVvﾍ　　我らは定公さまに弓引いたわけではない
　　　　　　　　｀lﾍ.Llﾟ| 　|ﾟl..ノ　 //,ﾍ、⌒"ﾞ´〉
　　　　　　　　　｀| ＜　 "~ﾞﾞ' //7ソ.,:r-‐''´　　　あくまで三桓氏の専横を食い止めんと立ち上がった
　　　　　　　　　＼￣　　,.ィ´｢r='´ｰ-､._　　　　首都に逆撃を掛けると後々まずい事に・・・
　　　　　　_r'i￣￣､`ｰr '　_,..:┴７´　　ﾉ :`i
　　　　 __.｣　|　　　/-┴'''´　／　　／　 :|￣`'ｰ‐:､
　　　 _/:: :|　ヽ　　 L.＿＿_／　　／⌒ヽ,ノ:::: : : ／::|
　 r‐''/:::::::|　 /＼　　　　　　　　　　　　｣::::: : ／‐-〈
　 |　:|:::::::::.＼!　　￣　　　　　　　＿＿,ノ:::: : /　　　〉
　 .〉 |::::::::: r‐ヽ､＿_＿＿＿＿＿__,ノ::::: : : :/／　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　まずい事なら、すでになっておるわ
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈　　定公さまは未だ三桓氏の傀儡、
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　やらない夫は当世随一の策士・・・
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　　　我らは城を打って出ねば
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　包囲殲滅は目に見えておる
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　のんきなことは言っておられぬ
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |　　　外国勢力との連携も視野に入れた方が良い
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

690 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:32:00.91 ID:PNRgGG.o

公山弗擾は城から出撃した。
やらない夫の攻略軍を迂回し、曲阜に攻撃を仕掛けるためだったといわれている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
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￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　　ふふふ・・・
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　我がマヒャドは氷結系最強・・・
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　　婦女子大喜びじゃ
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |　　
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |　　　　
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

691 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:38:31.02 ID:PNRgGG.o

だが、この動きは、やらない夫の計算のうちだった。
やらない夫は陣台を築いてこれを迎え撃ったのである。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:.)'ゝ;　　　　　　　　　　　　　　　　　)'ゝ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::ﾉｿ:. .）:　　　　　　　　　　　　　　　 .:(　 .）:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　:）'　て:..iｭ　　　　　　　　　　　　　　　 riｪｪｪiｭ
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿::（　　　）:　＿＿＿＿＿＿＿　　　　　└回┘
　　　　　　　　/7＼＿|_.>-_| :|[[匚囗二] :＼三三三|＼-<∠＼　　　　　| |
　　　　　　　 /7＿/-< ／>| :| |. L凵」┘_ｌ＿＼三三三|＼＿〉-＼　　 | |
　　　　＿＿/7＿;l＿匚＿;| :|_|__.ｌ| |:|土'ュ＿匚＼三三三|＼＿]__＼...r土'ュ＿＿＿＿
　　　 ∧/:::l　　 ..:|　......::;| ::|　::|.::::| ｌ:| ..:|　......::;/　.../＼＼ニlニﾆニlニ|＼＼＼__ |＿＿l,＼
　　 .∧/￣＼;;;;;;√￣`7| ::|　::|｀7| |:|￣＼;;;;;;√￣`7 ;;＼＼二二工二二l＼＼＼＿＼;`7´＼
　　∧/　　.::/　....ヽ　.:/ | ::| : :┌┴┴┐./　....ヽ　.:/￣￣＼＼-┴┬┴ーｰi＼＼＼;;;;√￣`7＼
￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣
￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣

中華は平野が広く、日本のように高台を取り合っての戦はしない。
代わりに指揮官が戦場を見渡せるよう、台を築いて陣とした。

これが陣台である。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　来たか・・・
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　おのおの方、予定通り、配置についてくだされ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫は、数を頼みに広範囲に兵を展開させる。

陣ごとに交代で攻撃を仕掛け、なるべく被害の少ないまま
公山弗擾を捕らえるつもりでいた。

692 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:40:19.42 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,　-‐　￣ ‐=ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　_,　-‐　￣‐=ﾆ二ﾆ=-　_,　-‐　￣
　　　　　　　　　　　　 / 　　　　　　ヽ　　　　　　　,～'_,　-‐　￣`ｰ-----― '
　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　丶　　　　_,～'_ｯ'-
　　　　　　　　　　　　|　　　　　_ノ　（ ●）　　.厂
　　　　　　　　　　　　i　　　　　（ ●）　　!　　.⊃　　　　それでは・・・国産みの戦を始めようか
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　（__人_） /〉
　　　　　　　　　　／∧ 　　　 ,.<))／´二//⊃
　　　　　　　　　／ : |　ヽ　　/ ／　 '‐､二ﾆ⊃`
　　　　　, -‐'´: : : : :l　　丶ｌ　　　　´ヽ〉: : : : ＼
　　　／: : : : : : : : :|　　／_/　　　 __人〉｜: : : : :|
　　｢ヾ: : : : : : : : : :l_／:_/ヽ. 　 /´　　　 | : : : : :|
　　〈＼ : : : : : : : :,、: :/´∨/`ｰ'〉　|＿|　｜: : : : :|
　　　!: : :ミヽ: : :／ `ｙ′.: ',ゝ､_/　　　　　l: : : : : :|
　　　! ⌒ヽ: : : :.ヾ／: :／/: : : :|　　　　　 l: : : : : :|

　　　　　　　 ,.-‐'"　　　　　 | |: : : : : : :| |
　　　　　　／ヽ　　　　　　　　| | : : : : : : | |
　　　　／　　ヽ　　　　　＼| | : : : : : : | |　 /
　　　　　　　　　ヽ　　　　　｜| : : : : : : | l／
　　　　ヽ　　　　　＼　　　 |. |: : : : : : :| |
　　　　　',　　　　　　｀丶､　|‐|: : : : : : :!」　　　　／
　　　　　 ',　　　　　　　　　７　`ー‐- ､」|＿ ..-‐'´
　　　　　　',　　　　　　　　｜　　　　 l
　　　　　 }　ｒ ;､__　　　　|　　　　　 !
　　　　　　＼ｊ/{ ﾄ､l二;;‐、|　　　　　　 |　　　　　　 /
　　　　 --　_ |　! i「 {::::;;:｀;ﾐ｀;-､＿＿__/=ニ;T 不}　 ∧
　　　　　　　＼＼-ゝ--'_　}　 //ﾙ'´{::;;::::ﾉ`ｿ/ `ﾆ'　 }　　　迎え撃つよ
　　　　　　　　　＼＼￣　 l／ ,　　 ‐ﾞ＝'-／／　　 l　　　適当に戦って敵を疲弊させよ
　　　　- 、　　　＼ヽ　　　 ,　　　／／　　　 |
　　　　　　ヽ､　　　　ヽ.ヽ , ‐---.、　／／　　　　　 .|
　　　　　 / {:::ヽ　　　 L}/ ￣￣ i} / , '　　　　　, -;┘
　　　　　 }ヽ.ヽ､ヽ　　　 , `ー--- 'V_/　　　　イ
　　　　　 |　 `‐-ﾍ　　 /　 /￣￣ｌ　　　　　∠.ｲ
　　　　ﾆ｀ヽ　　　ｊl　 /　 ./　　　 !　　　 /￣ {
　　　　　ヽヽ　　l ∨　__」　　　　 |　　　/ 　 ./ゝ⌒ー､_
　　　　　　ヽヽ　|　レ'　 |　　　　/＼　 l　／/　　　　/
　　　　　　　ヽ_ゝL_　　　ヽ＿_,/　　ヽl／ _/　　　　/
　　　　＿__　{　　　￣ `　ー----ー-ｲ丶/　　　　 /

693 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:43:54.28 ID:PNRgGG.o

が・・・公山弗擾は百戦錬磨の知将であった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│　　　　ふむ、包囲のつもりか中央が薄いな
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　・・・ヒャダルコ
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　　
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |　　
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |　　　　
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

　　　　　＼
　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　＼.＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／
　　　　　　　　　＼＼　　　　　　　 |　　　　　　　　／.／
　　　　　　　　　丶＼＼丶.　　　　　||　　　　　　／／／
　　　　　　　　　　　ヽ＼＼ヽ...　O　|│　　　　／／／／
　　　　　　　　　　　　＼＼　＼＼　。./　　／／／／
　　　　　　　　　　　ヽ　＼＼　　＼＼　.。／／ .／／
　　　　　　　　　　　〇　　ヽ＼　　　　　／　／／
　　　　　　　　- -＝二二三　　　　　　　　　三二 ≡ = - -
　　　　　　　　　　　　　　o　　　　　　　＼　＼＼　。
　　　　　　　　　　　　　／／　　　　O.＼＼　＼＼　０
　　　　　　　　　 0　／／　／。// 　＼＼ .＼＼
　　　　　　　　　　　／／　／／　　/　｀~´　ヾ＼＼ヽ
　　　　　　　　　／／　／／　○/　　。　　　ヽ＼.＼丶
　　　　　　／／／／　　　　　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　／.／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　／／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／

694 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:46:57.64 ID:PNRgGG.o

やらない夫は被害が拡大しないうちに兵を退かせる。

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　まずい、退かせろ
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　次・・・
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　　{_｀丶､　　｀ヽ､
　　　　　　 / /ヽ、｀丶､ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　/ /　 /:.｀メ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//
　　　　　 / /　 /:::::ｌｌ::/｀丶､　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿//
　､　　　 / /　 !::::::::ｌｌ/-`ミｌ:/ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　 /
　＼　　ｌ　!　ｌ::::::::ｌ　　/　ﾘ_,}ミ､＼　　　　　　　　　　　　　└――――‐┘
　　　ヽ　!｜　ｌ:::::ｌ:::ｌ､ヾ''´::::::バ! /＼　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　ｌ　 ', ',　ﾄ,:::',:ｌ　｀''ゞﾆ´_　 /::／｀'ｒ'":::ｌﾆ,.彳ﾆテ≡イミヾ､ｌ:.:/:::::ｌ｜ｌ　ｌ
　　　 |　　'､'､ｌ ',::::l｀　　　　　　/／　　ｌ::ｌ::::',　　　ｌ__,,..イ::}　｀メ/:::::::!｜ｌ　 !
　　　 '､　　ヽヽ',ヽ::',　　　　　／´　　　　ｌハ:::'､　､_ゞ＿__ｼ _　´/:/::::ｌ / ｌ｜　　うおおおっっ
　　　　ヽ　　 ', ',', ﾄ､',　　　　　　　　 ' ::::::::: ヽ::!　　｀''－―　／イ:::::/　ｌ　 !
.　　　　　',　　 ! ｌｌｌ｀　　　　　 ,　　　　　｀`　　　　　　　／:::_ノ　　!　 !　　　公山弗擾、覚悟ぉーッ
　　　　　/ヽ　　! ｌｌｌ　　　　　,ｨ‐､_､_　　　　　　　　　　　　／,‐''´　,.-‐'' _ノ
.　　　　/　　',　 ! ! ｌｌ　　　 /:::＞- ､`ー､　　　　　　 _,.ｒ='"´ ,.-‐'´,.-‐'´
　　　 /　　　 !　', ', ', ',　　　ｌ/　　　　｀ヾ::ｌ　　　　　／, ',　'´ ,.-''´　　　 _,.-‐
　｀ヽ/　　　 _,!　 ', ', ', '､　　ｌ　　　　　　 lﾉ　　　／, '／　／　　　_,.ィ´ ＞-､
　　/　　 <／ !　ヽヽヽ'､ｙ'"｀''‐-..,,,　／　　　／, '／　／　_,.ィ"´ /　 /
　 /　　　　　ｌ　　＼ヽ/　　　　　　｀',　　_,.／, '／　／　／　 l!　/　 /
　/　　　　　　 !　　　　　 ,.--､　　　　　!'"-_／／　／　／　　　ｌY 　 /

695 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:54:55.90 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　ヾ:::``'''- ;;,,,　　　　　＿＿　　　　　　　　 _,...::-
　　　　　　　　　　　 `';,::::::: : ::``''／ `　　　￣``''ヽ,:;-- ''``:::　　;;/
　　　　　　　　　　　　 `;;;: ::::: : :/　　　　　　　　　　 `;;:: :: ::: :::　 /
　　　　　　　　　　　　　`; ::: ::: 二.　　　　　　　　　　 i　:::::　:::;; /
　　　　　　　　　　　　　　`;::::／＼`''　.''` ／＼　 i`:　;::　　 ; /
　　　　　　　　　　　　　　　`《ヽ`''＝.,i i;／=,.'`'ヽ'　i;: ／ヽ　 /
　　　　　　　　　　　　／＼ </ `'-／`` ヽ-_　= i　i ::iソ//:/　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　/二￣　ゞ＝ヽ,.;-/_.:.;:,ヽ　　　i`` i :: :|//:;/--＝＝-;,.　　　　　突撃しか知らぬ阿呆だな
　　　　　　　　t/ヽ＼ゞ　 `'　/` :.:'`　　``'ヽ,.　;:: ゞ :;;i　;ソ／:::　　ノ　`ヽ　　　　両翼開いて敵を引き込め
　　　　　　　　＼　　＼丶　i`_:;:;:-'`ヽ- ;:,._;;ヽ-ヾ　 ::ヽ／　　;;:::　　＿,.::＼　　
　　　　　　　　 / `i＼,...____／　　　　:　　　　　　　　　;i　　　　　／￣　　`` i　　ヒャダイン
　　　　　　　　|`　 i　　　　i::　　　 _,-;,_　　　　　　　　;i　　　::／　　　／`￣＼　　
　　　　　　　 /　ヽ＼ii;　　i_,..;:- ''`|　　 `'-;:,..._　　　:_::;　; :／ノ　　::/:::　　　丿
　　　　　　　/　　ヽ　 |　　　　　　 |　||　 | |　　```'''　￣`　　　〆:/:::/　　/　　|　
　　　　　　 i　　　　--.|　　　ヽ　　.| ％　.||　　　|　　/　　　　;;:::　|ｿ　　　`　　 |
　　　　　　　i　　ヾ　　|　　　＼＼￣￣ |　|　　|　/:　　　　;;::::: ||　　　　　;::　|
　　　　　　　 |　　　／ |　　＿__　　　＼　|　|　　|　　　　　 ;::::::/　|　　　　　::::|

.　　　/　　　　　　　　　_,ｒ－ｒ-;､_　　　　　　　　　　　　　　＼＼/,ハ
　　 /　　　　　　 ,､_,ィ"/ニ/,イ_　7､＿＿,. -ｒ:ｒ;－;､_　　　　ヽ　/　 ',
　　,'　　　　　　 / |l/:::「〃ｊ/`ヾ｀/:/|::;::::::l ｚ､ｲl_',:::::ｊ_ト､　　　　∨　　ヽ
　　|　　　　　　 l　l'::::i:!;'　ｒてｨ '/:/;;|::i:::::::l;;;;;_ﾘﾆl::/ヽl:::ﾄ,　　　　　　　　｀i
　　|　　　　　　 {　l､:::ﾘ､ーゞ'-//;;;;;;';:lヽ:::∨　_, ｊ/｀ヾｊ:ｊi::ヽ__　　　　　　　 !
　　|　　　　　　　ヾヾ:::';;;　 ;;;;/";;;;/　ﾘ;;;';::::l､_(て,　ﾒ//::|/　|　　　　　　　|
　　|　　　　　　　　ﾞ, ヾ',　　　　 '　　　;;ヽ::! ｀''-,;;/ﾘ-'::::l|　|　　　　　 |　　な・・・囲まれた？
　　ヽ　　 ,.-‐|　　　| l|ヽ　　　,.-ﾆ=､　　　｀ヾ　 _,.;''":::::ノl ｜　　　　　　　|
　　　ヽ/　 ,-!　　　l ',',　＿/￣｀丶ヽ　　　 _,.-;";＝;ゞ‐'､」　　　　　　　 |　　く・・・くっそおおぉぉぉ
　　　 ,.'　 / ｜　　　',ヾ,/　　￣￣ヾ､」　　-ｱ"／／　　　　　　　　　　 /
.　　 /　 /.　｜　　　｀´／ニﾆー､丶　／／／　　　　　　　　　　　 /
　　/　 /　　,.|　　　　 / /　　　｀',｜　∨　/／　＿_　　　　　　　　/
　　ヽ　{　 / 〈　　　 / /　　　　　|　!　｀￣´　／ヽヽ　　　,.--､_／
　　　＼ヽ/.　＼／ /　　　　　 |　 !　　　　 ,.'　　　ll　',　ｒ'

696 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 22:58:21.15 ID:PNRgGG.o

戦いは公山弗擾の有利に展開し続けた。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　何やってるんだ、次だ次・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　ｲﾗｲﾗ・・・
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

ここに来て、やらない夫は悪いくせが発動し始めていた。
様式美を愛する心と、気の短さである。

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.　　　あの・・・先生、まだ戦いは始まったばかりです
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

やらない夫は軍を率いた経験が少ない。

訓練どおりに兵が動かない事に苛立ちを覚え始めていた。

697 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:00:04.19 ID:mKNkyIgo

兵書を読んだことはなかったんだろう、この人

698 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:02:47.61 ID:PNRgGG.o

　　　　　 /　　　　　　　　　 /　　/!　　|　　　　　　ヽ
　　　　　/　　　　　　　　 //　 /　ｌ　　ｌ　　　　　ヽ '､
　　　　 /　　 /　 /　　　〃/／　　!｜ｌ,　　　　ｌ　!',　!
　　　　ｌ　　,ｨ　　! 　　ｌｨ＜_ 　　 ! ｌハ　 !　｜ｌヽ !
　　　　 !　（ｌ　　! ｌ　ｌ |ｒ=テミ､　　ｌｌ/　ｌｌｌ　　 ! ｌ ! |
　　　　ｌ　　ｌ　　ｌｌ　 l!ｌヾビ｀ヾヽ　ｌ/　_,ｌｌｌ　　ｌｌ! ! ｌ
　　　 /　　ｌ　　　ｌ,!ｌ　ﾊ!　　｀　　　′ｲﾃｌ ll ｌ｜/ｌ ll !ｌ　　・・・どうなっているんだ
.　　 /　　｜ｌ　　ﾄヽ ',　　　　　 ::::::: ､｀ﾞｌ ll｜! / / .ﾘ
.　／／　｜ !　　 !　ヾ'､　　　　　　　　　ﾘｊ! !//　　　　　　砂埃で馬車を走らせることが出来ない　　
　／　/　　ｌ' ,!　　ｌヽ､　　　　　____ -''´､ｲ/ /´
　/ ,ィ　　ｌｌﾊ　! ヽ'ト-ヽ､　　　､｀"´ｨ´､ﾉｨ´
　ｌ { ヽ　ヽ',ｌ '､ ',　ヽ'、ｒ､ヽ､__,ｨ ´　　 !｜
.　｀`ヽヽ､ヾ',!　ヽ'､　ヾ｀ｒ　 ///､　ヽ　ﾄ,'､
　＼　＼｀ヾヽ､ヾヽ　ヾﾞ　//ハ ',ヽヽヾ',ヾ'､
　　　＼　＼｀ヾﾄ､ﾄ,ヽ､ヾ-ｒｒ'｀ヾ､ｒ､ヽヽヽ､

　　　　　／￣￣Y￣￣＼
　　　／　　ヽ,_.　　ノ　　＼
　　（●）（● ）　（ ●）（●）
　　（__人__）　　　　（__人__）　　ｲﾗｲﾗｲﾗ・・・
　　　{｀⌒ ´　　　彡　｀ ⌒´ﾉ
　　　 { 　　　　　　　　　　 }　　　おいおい、視界ぐらい気にせず進めよ
　　　 { 　　　　　彡　　　}　　　そんなもん時間稼ぎに決まってるだろ・・・JK
　　　　ヽ、　　　　/　　ノ
　　　　　　 .ﾝ　　　ヽ
　　　　　／／　　　 |
　 (⌒二_／ |　　.　　|

699 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:04:10.01 ID:mKNkyIgo

というか、それは悪いくせなんてレベルではなく、軍人としては明確な欠点だろ＞様式美を愛する心と、気の短さ

700 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:06:12.04 ID:PNRgGG.o

　　　 .| ヽ |　|　　 .|　　.|　　　|　|/　 .|.|
　　　　|　ヽ|　|　　|　　　|　　 |　|′　| |
　　　　|　　 |　|　 |　　　 |_＿|　|　　 |'ﾄ、
　　　 ./ﾄ､＿|　l｀ヽ.　　／　|__l＿_／|　＼　　　　穴ぼこだらけだッ
　　　/　|!＼r＝=ﾐ_`┬'　_∠ﾆフ／ ,rL__　＼　　　馬が足をとられる、気をつけろっ
　　/ﾆl￣ﾄ､`ヾ￣/ 　|　￣ｌ　ｌ´　 /　　｀丁
　 '´　 }　|　|　 |　| 　 |　　　| .|　 /|　　　　ヽ
　　.r'´　　ﾊ、ﾄ┴､__|__,.--'`|__/ ﾊ　　　　＼_
　 .ﾉ　　　丿ﾍ┘　ー-‐一　　／　|ヽ　　　　￣
　　　　　/　 |　＼　￣　　／　　　|　`ｰ
　　　　　　　　　　 |ﾄ､___,／||　　　　|

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼　　ｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗ
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）　　　　穴があるなら飛べばいいだろ
.　　　|　ノ（　　（__人__）
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ　　　　ふざけてんじゃねーぞ
.　　　 |　　　　　　　 }　　　　　遊びかオマエラッ
.　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　＼
　　　　　l/　　　く　＼　　　　　　＼
　　　　　|　　　　＼　　＼　　　　　　　＼
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).､　　　　　　＼

701 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:09:06.31 ID:keU5g8Qo

孔子サマも人間だったか

702 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:09:49.15 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　ヾ:::``'''- ;;,,,　　　　　＿＿　　　　　　　　 _,...::-
　　　　　　　　　　　 `';,::::::: : ::``''／ `　　　￣``''ヽ,:;-- ''``:::　　;;/
　　　　　　　　　　　　 `;;;: ::::: : :/　　　　　　　　　　 `;;:: :: ::: :::　 /
　　　　　　　　　　　　　`; ::: ::: 二.　　　　　　　　　　 i　:::::　:::;; /
　　　　　　　　　　　　　　`;::::／＼`''　.''` ／＼　 i`:　;::　　 ; /
　　　　　　　　　　　　　　　`《ヽ`''＝.,i i;／=,.'`'ヽ'　i;: ／ヽ　 /
　　　　　　　　　　　　／＼ </ `'-／`` ヽ-_　= i　i ::iソ//:/　　　　　　　　　　ヒャドで十分だな
　　　　　　　　　/二￣　ゞ＝ヽ,.;-/_.:.;:,ヽ　　　i`` i :: :|//:;/--＝＝-;,.　　　　　
　　　　　　　　t/ヽ＼ゞ　 `'　/` :.:'`　　``'ヽ,.　;:: ゞ :;;i　;ソ／:::　　ノ　`ヽ　　　　魯の弱兵めらが　
　　　　　　　　＼　　＼丶　i`_:;:;:-'`ヽ- ;:,._;;ヽ-ヾ　 ::ヽ／　　;;:::　　＿,.::＼　　のたうちまわれいっ
　　　　　　　　 / `i＼,...____／　　　　:　　　　　　　　　;i　　　　　／￣　　`` i
　　　　　　　　|`　 i　　　　i::　　　 _,-;,_　　　　　　　　;i　　　::／　　　／`￣＼　
　　　　　　　 /　ヽ＼ii;　　i_,..;:- ''`|　　 `'-;:,..._　　　:_::;　; :／ノ　　::/:::　　　丿
　　　　　　　/　　ヽ　 |　　　　　　 |　||　 | |　　```'''　￣`　　　〆:/:::/　　/　　|　
　　　　　　 i　　　　--.|　　　ヽ　　.| ％　.||　　　|　　/　　　　;;:::　|ｿ　　　`　　 |
　　　　　　　i　　ヾ　　|　　　＼＼￣￣ |　|　　|　/:　　　　;;::::: ||　　　　　;::　|
　　　　　　　 |　　　／ |　　＿__　　　＼　|　|　　|　　　　　 ;::::::/　|　　　　　::::|
　　　　　　　＼　　／＼＿＿＿／￣＼i＝＿＿＿＿＿;_／
　　　　　　　　　`'----　||||||||||||||(￣|￣)||||||||||||||||||||||||┃

やらない夫率いる魯の正規軍は大軍の李を翻弄され、
全く手も足も出ない惨憺たる状況だった。

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼ｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗ
　　　　　　　　　　　／　ノ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　| 　（●）（●） |
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）｜　　　ガッキー、次、お前行け
　　　　　　　　　　　|　　｀ ⌒´ 　 |
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　私に恥を掻かせるなよ
　　　　　　　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　　　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .
　　　　　　 {:::　　 l　＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }ｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲﾗｲｲﾗ
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　ヽ--､＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"

やらない夫は、完全に平静を失っていた。

703 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:11:27.95 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ _ﾟゝ　ﾉ,__　}　　え・・・でも先生
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼ﾟｲ/
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j　　　公山弗擾のマヒャドは氷結系最強・・・
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/　　　使ってるのがジジイだから
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'　　　　婦女子も喜ばねえ代物ですぜ
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕

　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ,_　.　＼
　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　|　　　相手がマヒャド使ってくるなら
　　　　　　　　　　　ヽ｀⌒ ´　　.　　 |
　　　　　　　　　　　　{ 　　　　 .　　i　　　メガンテ使えば良いだろ・・・
　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　＞ー,-- ':;＼
　　　　　　　　　　　 /:;:/ﾚ'／;:;:;:;;:;:;:＼
　　　　　　　　　 {:;:〈／:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;＼
　　　　　　　　　　 ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;＼:;:;:;:;:;:;:;}
　　　　　　　　　／:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
　　　　　　　／:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:／:;:;:;:;:;/

704 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:12:19.57 ID:mKNkyIgo

ダメだ、こいつ
自分が軍事に疎いということすら理解してない、見事なバカだ

705 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:12:23.29 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ ○ ゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼○/
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j　　　　そんなことしたら死んじゃうじゃないッスか
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼＼／｀i
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ　　　　あとでザオラ・・・ザオリク使ってやるから安心しろ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ　　　　　突っ込め、真正面から行け
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　気合出せ気合
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

706 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:13:04.63 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠´　　　｀ヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　〃　　 i　　　　　　　　　　　　｀ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　￤　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ　　　∨　　　　　ﾉノ､　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ソ　　／　　｀ヽ　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ、　/"＼.,ノ　　　　 ∨　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　/　　　　　　　　　　ミ　　　　ノ　　ちょ・・今一瞬ザオラルって
　　　　　　　　　　　　　｛　 i　　　　　　　　　　　　｝　　　　{　　　言おうとしたじゃないッスか
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ .l　　　　　 }　　＿, 　彡ﾍ　　｝　　ザオリクですよザオリク、頼みますよマジで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ､ー｡-､　{、＜ﾟ　イ　 l K ｝　ノ　　本当に使えるんですか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀i `　イ　　　　　ノ　 jオﾉ〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　j_　　　　　j　　　イ　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　､_`´_　イ　　　　　ﾉｿソ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　｀ー　´　　／　 "ト彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ` 　　／　　　　レ｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､r＜ゝー‐‐<　　　, ‐ イ⌒ .＞イi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ゝ､_⌒⌒〃´ ￣_｀__ ＞-ｰ:.´:.:.:.:.:.|

　　　／￣￣＼
　　／　　　ヽ,_　＼
　　|　　　（ ●）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　ガッキー、なんだそれ、ギャグのつもりか
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　ザオラルくらい使えるに決まってるだろ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　いいから突っ込め
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

707 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:14:18.50 ID:PNRgGG.o

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/　　　うっ、うおおおおおぉぉっっ
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′　　　死んでやんよぉぉぉぉ
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│　　　　うん、いたちの最期ッ屁か
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　無駄だな・・・ヒャド
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　　
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |　　
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |　　　　
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

708 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:16:20.04 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　, ,
　　　 , , ,-'　　～ゝ_
.　　//,'　　　　　　　⌒ ～ ,
　　 |.i.i　　　ｒ'　　,,,_　　　　　ヽ
.　　 |!|!|i､　 |i　,',-==- ､　　　　ヽ
　　　）ゞヾ､（_（' _-=- ､ヾ　　　　|
　 γ `./　　　　　　　　｜　　　　!
　　|　/　　　　, '　　　　　| 　　　ゝ　　先生・・・俺・・・
　　ゝi,　___　 / __,,,　,,_　ゝ　　　!
　　　!'' -`'）　　` ―``　γヽゞﾉ　　ゆうしゃに・・・なれたかな？
　　　i､　ノ_　　　　　_ノ　iλ !　i
　　　　}　ヾ'､ゝ　　　i'　　 ν/ ｿ
　　　　|　,-―---　　　　し　/
　　　｜　 ''''　　　　　　/ |　ゝ
　　　　 !、　　　　__--'''　ﾚ彡
　　　　`┐ー''''　　ノ　レ
　　　　　λ､,,,,,,､､---'''⌒!i
　　　　　ﾉ>πiiiiiii!!!!!

やらない夫は一向に好転しない戦況に業を煮やし・・・・

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.ブチッ
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）　　　なにやってんだッ
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:　　　　ヘチマか貴様は
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:　　　　
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|　　もういいっさがれっ
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　＼
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　＼
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　　＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　　　　＼

ついにやってはならない事をやってしまった。

709 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:19:14.42 ID:PNRgGG.o

司令官は旗幟を鮮明に掲げて、陣台の上で戦況を見守るのが仕事である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:.)'ゝ;　　　　　　　　　　　　　　　　　)'ゝ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::ﾉｿ:. .）:　　　　　　　　　　　　　　　 .:(　 .）:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　:）'　て:..iｭ　　　　　　　　　　　　　　　 riｪｪｪiｭ
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿::（　　　）:　＿＿＿＿＿＿＿　　　　　└回┘
　　　　　　　　/7＼＿|_.>-_| :|[[匚囗二] :＼三三三|＼-<∠＼　　　　　| |
　　　　　　　 /7＿/-< ／>| :| |. L凵」┘_ｌ＿＼三三三|＼＿〉-＼　　 | |
　　　　＿＿/7＿;l＿匚＿;| :|_|__.ｌ| |:|土'ュ＿匚＼三三三|＼＿]__＼...r土'ュ＿＿＿＿
　　　 ∧/:::l　　 ..:|　......::;| ::|　::|.::::| ｌ:| ..:|　......::;/　.../＼＼ニlニﾆニlニ|＼＼＼__ |＿＿l,＼
　　 .∧/￣＼;;;;;;√￣`7| ::|　::|｀7| |:|￣＼;;;;;;√￣`7 ;;＼＼二二工二二l＼＼＼＿＼;`7´＼
　　∧/　　.::/　....ヽ　.:/ | ::| : :┌┴┴┐./　....ヽ　.:/￣￣＼＼-┴┬┴ーｰi＼＼＼;;;;√￣`7＼
￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣
￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣

あろうことか、やらない夫は、ここから飛び降りて、戦場へ突っ込んでしまったのである。

　　 ,、　　　　　　　　／￣￣＼
　　<　,>'＼　　　　／　　 _ノ　　＼
　　／　　　〉　　.　|　　　（ ●）（●）
,,／　　　　/ ＼　　|　　 .　　（__人__）　　この俺が見せてやるよ
　＼　　 ,/ ＼　＼　|　　　　｀ ⌒ﾉ　　　
＼　＼ /　　　＼　＼ヽ、　　　　　}　　　　手本ってやつをな・・・
　＼　 |　　　　　＼／／, ヽ._　　ﾉ　　　
　　　＼〉　　　　〈　' ／／〉ヽ
　　　　　　　／＼　　　 /、　＼
　　　　　　 /　　　 `ー‐く　＼__ﾉ⌒',
　　　　　　　　{　　　／　　＼/　　ヽi
　　　　　　　　ヽ＿／　　　　〈 / ,　　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ_/　/＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `‐ ＼　>

710 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:21:15.74 ID:keU5g8Qo

がっくん哀れｗｗｗｗｗｗ

711 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:23:54.24 ID:PNRgGG.o

この暴挙を見て、申句須が後に続いた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　| |⌒￣`ｰ- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ -‐" 　 |　.| ヽ､　＼　　 `ヽ､　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 /.／＼　`ｰ-ゝi　　 .∧　　　 |l|
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ﾚ.　　＼　　　|　　 |　ゝ　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼__/　　 |　 Yーイl |
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　＞､　　 /　　 /　　|　　 |ｲ
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 _　-‐"　　＼/　 .／ヽ　/|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 _ - "　二ミ　　　　　＼　　　 Y /＿./
　　　　　　　　　　　　 /　　_　- "　　／:::::::::::::::`ヽ､　　　＼　 / / T |
　　　　　　　　　　 /　￣　　　　／::::::::::r――- ､`ヽ､　　＼_/　ヽ|　　　　　いかんっ
　　　　　　　　　　／　　　　　　／:::::｣:::::::: `ヽ､＿ノ:::::::::`ヽ､＿＿＿ |
　　　　　　　　　／　　　　　　／＿::＿::＿::::::::::::::::::::::::::;-:､::r‐､:::::::/;;;||　　　　　　先生を助ける、突っ込め
　　　　　　　／＿,,,;;-イｰt"￣|:.:.:「　　　￣￣￣`ｰ "　| l:ヽ__）::: |;;;;;||
　　　　　　　／'";;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.ヽ　ヽ '　　　　　　　　　ヽL::::::::::/;;;;; ||
　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.w/　　　　　　　　　 __ 　 '　　ノ　./L/;;;;;;;;;;||
　　　　　　　`ヽ､;;;;;;;;;;_;;;フｰ"　　　　　　　　　／- ミヽ､　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　　 `ｰ;>"＼　　　　　l　　　　　 |　　　 |:/　　 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　／: : : : ＼　　 i　`､　　　　 ` ー- "　　／;;;;;;;;;;;;;＿＿;;;;;;ヾ､
＿＿,,,,,＿＿＿_/: : : : : : : : ＼.　| 　ヽ､　　　　 "　　／ー'"￣￣　　￣￣
　　　　＞;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : : : : ＼|　　　 `　、＿＿／

また、楽頎も満身創痍の身でありながら、やらない夫の背中を追った。

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/　　　うおおおぉぉっっ
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′　　　先生をやらせるかよッ
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L

これはもう、戦略、戦術と呼べるものではなかった。

712 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:29:34.92 ID:PNRgGG.o

やらない夫は徒歩で最前線に突っ込んで行った。

　|ー―-i..､
　､　　　l::::ヽ、　　　　　　＿＿＿
　　＼　丶:::::::ー―――':::::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　＼　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　／ _ノ　　ヽ､＼
　　　　　＼　＼＿＿_ , ―‐- 、/　　　　　　　　　　　　 |　（⑪）（⑪）　|　　　おらおら、マヒャドで来んかい
　　　　　　ﾞー‐´――-t´￣｀y　　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　 |　　　マヒャドでよ
　　　　　　　　　　　　　|　　　 l 　　　　　　　　　　　　　|　　｀ ⌒´　　}
　　　　　　　　　　　　　ﾍ　 , - ､　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　 Y　二ヽｰ､　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　/ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　〈　´, ーうﾞｰ'l　　　　　　　 _,,.. .ヽ　　　　ノ:::::|::::::::ﾞ'' ‐- ､
　　　　　　　　　　　　　　　､　 /~　 Xﾉ　　　　　　／　　/ ｀v::: 　 /:::::::::|::::::: : :　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､＼　　ﾍ　　　　 l　　　/ ／λ　〈＼:::::::|: :　　　 , - '' ﾞ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､　＼　　ﾞ、　　　　l､　　 '´::::i::| ー l:::l:::丶'　　　　/: :　: : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　､ｰ―＼　＼　　r ' .l　　　 :::i |: :　 | i　. :　　､ . /: : :　 : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i､＿ノ＼　＼/　 : :ll　　　i |: : :　| i/ 　　　｀〈: : : : 　 . . ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　:　:::::＼.　＼　 :|:l　　　i |: : :　|'i　　 : : . . 　ﾞ､ .:::::::: . .　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾞ､:::::::: :＼　＼:| |　: : i. |: : .　| i　 . : :　　　ﾞ､. : : 　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　ﾞ : :　 i:: ＼　＼!　 : i: |: : 　 | i　:､;;;;;;;;;;;;;i　　ﾞ､.::::::::::. 　｀i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 : :|::::　/＼＼ _ i :| : : ､.|: i: :l 　　　:l 　　 !、　, -: : :｀i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、 ::　 /　　丶/ ／´,´＼ﾞ.| l　l,,,,＿,,,;l;;;;;:::::-┴=''´￣: : ::|

公山弗擾は我が目を疑ったがこれは千載一遇のチャンスだった。

　　　　　　　　　　ヾ:::``'''- ;;,,,　　　　　＿＿　　　　　　　　 _,...::-
　　　　　　　　　　　 `';,::::::: : ::``''／ `　　　￣``''ヽ,:;-- ''``:::　　;;/
　　　　　　　　　　　　 `;;;: ::::: : :/　　　　　　　　　　 `;;:: :: ::: :::　 /
　　　　　　　　　　　　　`; ::: ::: 二.　　　　　　　　　　 i　:::::　:::;; /
　　　　　　　　　　　　　　`;::::／＼`''　.''` ／＼　 i`:　;::　　 ; /　　　　　　　　　正気か？
　　　　　　　　　　　　　　　`《ヽ`''＝.,i i;／=,.'`'ヽ'　i;: ／ヽ　 /
　　　　　　　　　　　　／＼ </ `'-／`` ヽ-_　= i　i ::iソ//:/　　　　　　　　　　司令官が最前線に立つなど
　　　　　　　　　/二￣　ゞ＝ヽ,.;-/_.:.;:,ヽ　　　i`` i :: :|//:;/--＝＝-;,.　　　　　愚の骨頂・・・
　　　　　　　　t/ヽ＼ゞ　 `'　/` :.:'`　　``'ヽ,.　;:: ゞ :;;i　;ソ／:::　　ノ　`ヽ　
　　　　　　　　＼　　＼丶　i`_:;:;:-'`ヽ- ;:,._;;ヽ-ヾ　 ::ヽ／　　;;:::　　＿,.::＼　　今がチャンスだ、全軍続け
　　　　　　　　 / `i＼,...____／　　　　:　　　　　　　　　;i　　　　　／￣　　`` i
　　　　　　　　|`　 i　　　　i::　　　 _,-;,_　　　　　　　　;i　　　::／　　　／`￣＼　やらない夫さえ討てばこの戦、勝利だ
　　　　　　　 /　ヽ＼ii;　　i_,..;:- ''`|　　 `'-;:,..._　　　:_::;　; :／ノ　　::/:::　　　丿
　　　　　　　/　　ヽ　 |　　　　　　 |　||　 | |　　```'''　￣`　　　〆:/:::/　　/　　|　
　　　　　　 i　　　　--.|　　　ヽ　　.| ％　.||　　　|　　/　　　　;;:::　|ｿ　　　`　　 |
　　　　　　　i　　ヾ　　|　　　＼＼￣￣ |　|　　|　/:　　　　;;::::: ||　　　　　;::　|
　　　　　　　 |　　　／ |　　＿__　　　＼　|　|　　|　　　　　 ;::::::/　|　　　　　::::|
　　　　　　　＼　　／＼＿＿＿／￣＼i＝＿＿＿＿＿;_／
　　　　　　　　　`'----　||||||||||||||(￣|￣)||||||||||||||||||||||||┃

713 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:29:48.77 ID:XMyuLvoo

大将が突っ込むって無双じゃないんだからｗｗｗｗｗｗ

714 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:32:46.76 ID:PNRgGG.o

ここが勝負の時と見た公山弗擾は全軍をやらない夫に殺到させた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　これより唱える魔法は氷結系最強・・・
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　　マヒャドッ！！！！
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |　　
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |　　　　
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　｛　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ.
　　　　　　　　　　　　 i ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　从、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　ミ≧　　从　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　ヾゞ　　 {｛ﾍ、　　 ,＞ "´｀`ヾ､、　　　　｛
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　 :/ヾゞ　　У　　　　　　ヾ、　　　　ヾｲ
　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　 :/　　｀`"´　　　　　　ﾐ　　　　　　 |
　　　　　　　　　　ﾄト　　 :/　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　ﾉｲ
　　　　　　　　　　　　　ヾミ　　 :i　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　　彡
　　　　　　　　　　　｀ミ≧.:!γ　　　　 {　　　　　｀ヽ　 }　　　　　,彳　　　先生、危ない、下がってくれ
　　　　　　　　　　　　　｀ヾﾍ　ｒ- 。、　|　 _,.rｰ｡─ 、　| /⌒V　彡′
　　　　　　　　　　　　　　い　ヽ _ ゝ, ヾく　ヽｰ彡　ﾘ /:｝｝イ　　　　死ぬ気かよッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V!　　　i　　　　　　　　 .:　ﾚﾍﾉﾉｲ′　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　 |　　　　　　　 .:　　,__,.イ彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　　L.,､-　　　　 .:　　/　|　彡廴＿___　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　ー＝一　　:　／:　 jイji圭圭圭圭圭圭jハ､、_
　　　　　　　　　　　　　　　 _..,､r≦圭i､　　`'" 　　／　.:　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　　　　　　　 __..,ィ/７圭圭圭圭7ﾍ､　　　　　 / 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　　　/７｡ﾟ/７´　　　/ /圭圭圭圭7 /ハｰ---‐::´ 　 :　/ /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /
　　　,.イ.:/｡ﾟ/:/　　　 :/ /圭圭圭圭/ /　　∨　　　　　 : / /圭圭圭圭圭圭Ⅳ /

715 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:36:08.24 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　　／　　　／
　　　　　　　　　　／　　　　 (
　　　　　　　　／　　　　　　, '､
　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　／　　　ダリャアアアァァァ
　　　　　　.|　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　|　　　　　　　／~,＼　　　＼
( ~ ノ　　　|　　　　　／､　　　＼　　　＼
　＼　＼　|　　　　　ノ　ノ　　　＼　　　＼.. 　　　　　　　　　　　　　／
　　＼　へ　　／　　 }~~ﾍ　ﾍ　　　＼　＼＼.. 　　　　　　　　　／／
　　　　＼ ⌒ヽ　　　　}　 |　 |　　　　　＼＼＼...　o　|　　　　／／
　　　　|　　　　　,. ⌒､ﾉ　|,,'''|　　　　　　＼＼　＼　。/　／　／
.　　　　|　　　（⌒人⌒）　ﾍ⌒l　　　　　ヽ　　＼　　＼　.。　／
　　　　|　⌒(（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　ヽ＼　　　　／
　　　　＼ﾉ( 　ゝ、~,ﾉヽ　　　　　　　　　- -二　　　　　　　　二 - -
　　　　　＼＿＿／　　　　　　　　　　　　　 o　　　　　　　　＼　。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 o　＼　＼.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／。/　　　　　＼＼.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　　　　　｀~´　　　＼＼ガキーンッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　　　/　。　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／

　　　ミﾞ⌒ヽ彡＠　
　　　 (,, ﾟдﾟ )　||　　　なん・・・だと・・？
　　　 (,,iつ''''iつ||　
　　　　ﾉ,,,__,,__l､ ||

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ ○ゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼○/
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j　　　嘘・・・だろ・・・
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕

公山弗擾はやらない夫の武勇を見誤った。
やらない夫は自身を囮に、公山弗擾の突出を誘ったのである。

716 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:39:47.49 ID:PNRgGG.o

　　　　　／￣￣＼
　　　　／　　　 _ノ　＼
　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　｜　　　　（__人__）　　今だ、変奇郎、ガッキー、
　　　 |　　　　　|r┬| .}
　　　 | 　　　　 |　| | }　　　突出した敵兵を両翼から挟み込め
　　 ,..-'ヽ　　　　｀ﾆﾆ }
　 ./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノﾞ　　　私のことはかまうなッ
　/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f"　、　　　ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ　　　＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r'　　 `　､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、　ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　先生、ご無事を信じています
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　全軍かかれっ　
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　__ ＿ __ 　 .ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　` ｰ‐ ´　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

申句須、楽頎は両翼に展開、左右から敵軍を殲滅に掛かった。

ここへ来て、再編を終えた魯の全軍が総攻撃を開始する。

717 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:42:51.53 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　ヾ:::``'''- ;;,,,　　　　　＿＿　　　　　　　　 _,...::-
　　　　　　　　　　　 `';,::::::: : ::``''／ `　　　￣``''ヽ,:;-- ''``:::　　;;/
　　　　　　　　　　　　 `;;;: ::::: : :/　　　　　　　　　　 `;;:: :: ::: :::　 /
　　　　　　　　　　　　　`; ::: ::: 二.　　　　　　　　　　 i　:::::　:::;; /
　　　　　　　　　　　　　　`;::::／＼`''　.''` ／＼　 i`:　;::　　 ; /
　　　　　　　　　　　　　　　`《ヽ`''＝.,i i;／=,.'`'ヽ'　i;: ／ヽ　 /
　　　　　　　　　　　　／＼ </ `'-／`` ヽ-_　= i　i ::iソ//:/　　　　　　　　　　　し、しまった、罠か・・・
　　　　　　　　　/二￣　ゞ＝ヽ,.;-/_.:.;:,ヽ　　　i`` i :: :|//:;/--＝＝-;,.　　　　　
　　　　　　　　t/ヽ＼ゞ　 `'　/` :.:'`　　``'ヽ,.　;:: ゞ :;;i　;ソ／:::　　ノ　`ヽ　　　　しかし、やらない夫さえ、
　　　　　　　　＼　　＼丶　i`_:;:;:-'`ヽ- ;:,._;;ヽ-ヾ　 ::ヽ／　　;;:::　　＿,.::＼　　やらない夫さえ討てば、この戦は・・・
　　　　　　　　 / `i＼,...____／　　　　:　　　　　　　　　;i　　　　　／￣　　`` i
　　　　　　　　|`　 i　　　　i::　　　 _,-;,_　　　　　　　　;i　　　::／　　　／`￣＼　
　　　　　　　 /　ヽ＼ii;　　i_,..;:- ''`|　　 `'-;:,..._　　　:_::;　; :／ノ　　::/:::　　　丿
　　　　　　　/　　ヽ　 |　　　　　　 |　||　 | |　　```'''　￣`　　　〆:/:::/　　/　　|　
　　　　　　 i　　　　--.|　　　ヽ　　.| ％　.||　　　|　　/　　　　;;:::　|ｿ　　　`　　 |
　　　　　　　i　　ヾ　　|　　　＼＼￣￣ |　|　　|　/:　　　　;;::::: ||　　　　　;::　|
　　　　　　　 |　　　／ |　　＿__　　　＼　|　|　　|　　　　　 ;::::::/　|　　　　　::::|
　　　　　　　＼　　／＼＿＿＿／￣＼i＝＿＿＿＿＿;_／
　　　　　　　　　`'----　||||||||||||||(￣|￣)||||||||||||||||||||||||┃

こうなってしまっては公山弗擾は、殲滅される前にやらない夫を討ち取るしかない。
公山弗擾の兵たちはなんとかやらない夫を討とうと殺到したのだが・・・

　　　　　／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞｉ＼
　　　　／ﾉ( 　ゝ、_,ﾉヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞｉ　(,
　　　　|　⌒(（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i 　ﾞｉ
.　　　　|　　　　（__人__）　/⌒l　　　　　　　　　　　　　　　i|　　i,
　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　|`'''|　　　　　　　　　　　　　　　　 i|　　',
　　　　／ ⌒ヽ　　　　}　 |　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 i| 　　|i
　　／　へ　　＼　　 }__/　/　　　　　　　　　　　　　　　　i|.　　　|i　　　うぜえぇぇっっ
　／　／　|　　　　　ノ　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　,.i.　　　　|
( _ ノ　　　 |　　　　　＼´　　　　　　　　　　　　　　　　　,.i 　　　　ゝ　　寄るんじゃねえっ
　　　　　　|　　　　　　　＼_,　　　　　　　　　　　　　ゝ　　　　　|i.
　　　　　　 .|　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　 , ' 　　　　　　|i.
　　　　　　　ヽ　　　　　　＼　　＼　　　　　　　　／　　　　　　　|i.
　　　　　　　　＼　　　　　　＼　　＼　　　　　 , '　　　　　　　　|i.
　　　　　　　　　　＼　　　　 (　＼　　 ,, ,. ,., ' , ' 　　　　　　　　|i.
　　　　　　　　　　　＼　　　＼　＼　 `ﾞｨ／　　　　　　　　　|i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ,. ,.　／`　　　　　　　 ,.|i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞｨ／`, ' `　　　　　　　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `　, ' ／ﾐ　　　.,　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ' ` ,.　　, ' ／, ' ;`

やらない夫は殺到する敵兵相手に奮戦。
やらない夫の武勇は常識的に考えて在り得ない領域のものだった。

718 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/24(水) 23:43:01.92 ID:lf3em5wo

先生つえええw

719 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:48:21.33 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　 |. | l::::l　:|::::/./　　　 |: :　　　: : :.|
　　　　　　　.|　＼┘└'／　　　　|: : 　　. : : |
　　　　　　　|　　￣￣　　　　|: : 　　. : : |
　　　　　　 ,ﾚ'´￣￣￣￣｀`''ｰ‐┴-､_　　: : :|
　　　　　　 |::: : : : : : : .　　　　　　　 `ｰ-､_｣
　　　　　 _,.l::-‐―――‐--.､＿.○　　. : : : /
　　　／／>／._,ｒ―-ｒ-ri__i__ i | ﾄ､_ : : : :/　　　やらない夫、降伏しろ
　　　└‐┬‐‐:くｰ-､　冫,r‐､L__.| | 　`ｰ-〈
　　　　 └-､ﾍ.`Tヽ! l,ｲ^ヽ. 　 | l 　,ノVvﾍ　　　君は完全に包囲されている
　　　　　　　　｀lﾍ.Llﾟ| 　|ﾟl..ノ　 //,ﾍ、⌒"ﾞ´〉
　　　　　　　　　｀| ＜　 "~ﾞﾞ' //7ソ.,:r-‐''´
　　　　　　　　　＼￣　　,.ィ´｢r='´ｰ-､._
　　　　　　_r'i￣￣､`ｰr '　_,..:┴７´　　ﾉ :`i
　　　　 __.｣　|　　　/-┴'''´　／　　／　 :|￣`'ｰ‐:､
　　　 _/:: :|　ヽ　　 L.＿＿_／　　／⌒ヽ,ノ:::: : : ／::|
　 r‐''/:::::::|　 /＼　　　　　　　　　　　　｣::::: : ／‐-〈
　 |　:|:::::::::.＼!　　￣　　　　　　　＿＿,ノ:::: : /　　　〉
　 .〉 |::::::::: r‐ヽ､＿_＿＿＿＿＿__,ノ::::: : : :/／　　＼
　/　|:::::::::/::○::.:＼＼::::::::.::.: :○:: : : : : : :/.　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ:::::::::::::::::::::::;,,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　=== | 二二二￣``丶- ;;_
　　　　　　　　　　　　　　　／``￣　￣　　　　　``-:;._ 　＿_-;
　　　　　　　　　　　　　　 | _ _ _ _ _ _ 　　　　_ _ _ _ 　　ヽ_ 　　`-;
　　　　　　　　　　　　　　| （　...::::::::::::)　　　(　　.;.:::::- 　　``-==:;;
　　　　　　　　　　　　　　| 　￣￣￣　　　　　￣`````　　　　/￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　ヽ= = = = ＿＿＝＝= -;;..__　_ _ 　| 　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　/ヽ= 二ヽ.;;　　ﾉ　　.;_　　　| |``| ＼ノ　|
　　　　　　　　　　　　　　| `ヽ.　|　ヾ＼.._..:-u``ヽ　　;:| | 　| ヽ_ 丿　　これだけの兵に囲まれては
　　　　　　　　　　　　　| | ::::::ゝ　￣;;;;ヽ, ;; ‘`-``　　　::| | 　| 　|
　　　　　　　　　　　　 | | :::::/　　　_..__; | _..　　　ι　　　| | 　ヽ_ |　　　いかに貴様といえども嬲り殺しは必定
　　　　　　　　　　　　| | 《_;;|_;:-``　ヾ;__ ヽヽ`-;;_ﾉ| 　/::| | 　　| 丶
　　　　　　　　　　　 |`/:::ヾ:____::;--``- - ヽ:._ 　　丿ﾉ::::::ヽ＼　丶| 　　貴様ほどの男、そうはしたくない　
　　　　　　　　　　　＼ヽ::::::::| 　　|￣```丶-: ``-``ﾉ::::::::::::＼ヽ　ヽ　
　　　　　　　　　　　　＼二二| 　.| ヽ＝= -/　　／＝====＝ゝヽゝ
　　　　　　　　　　　　　　　/ ヽ__..:ゞ__.二/　／:::　| 　　　　　　　　　
　／`ヽ-;:..__∠二￣＼`）/　　ヽ_:;.--:;__ _;／..:::　　| 　　_ _::--``　　　　
/／``丶--::___＿二二ノ　　＼::　::::::...::::::　　　　　　ヽ￣　|
/　　　　　　　　ヽ.）``　ｿ　　　　　　　　　　　　　　　　| □|
　　　　　　　　　|￣``￣ﾉ``---;;:,..,....,,,,:::-- - - :::::___ |￣| ``-;;,_

公山弗擾の兵たちは必死だった。

なんとか討ち取ろうとするがやらない夫の強さは化け物並みで、
兵たちをなかなか寄せ付けないため、剣を振りながら降伏を説得した。

720 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:52:19.47 ID:PNRgGG.o

　|ー―-i..､
　､　　　l::::ヽ、　　　　　　＿＿＿
　　＼　丶:::::::ー―――':::::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　＼　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　／ _ノ　　ヽ､＼
　　　　　＼　＼＿＿_ , ―‐- 、/　　　　　　　　　　　　 |　（⑪）（⑪）　|
　　　　　　ﾞー‐´――-t´￣｀y　　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　 |　　　　　この俺が叛徒に下る？
　　　　　　　　　　　　　|　　　 l 　　　　　　　　　　　　　|　　｀ ⌒´　　}
　　　　　　　　　　　　　ﾍ　 , - ､　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　　　 }　　　　　　弟子に逆のこと教えてんだよ
　　　　　　　　　　　　　　 Y　二ヽｰ､　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　/ヽ､_　　　できるわきゃねーだろ
　　　　　　　　　　　　　　〈　´, ーうﾞｰ'l　　　　　　　 _,,.. .ヽ　　　　ノ:::::|::::::::ﾞ'' ‐- ､
　　　　　　　　　　　　　　　､　 /~　 Xﾉ　　　　　　／　　/ ｀v::: 　 /:::::::::|::::::: : :　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､＼　　ﾍ　　　　 l　　　/ ／λ　〈＼:::::::|: :　　　 , - '' ﾞ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､　＼　　ﾞ、　　　　l､　　 '´::::i::| ー l:::l:::丶'　　　　/: :　: : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　､ｰ―＼　＼　　r ' .l　　　 :::i |: :　 | i　. :　　､ . /: : :　 : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i､＿ノ＼　＼/　 : :ll　　　i |: : :　| i/ 　　　｀〈: : : : 　 . . ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 l　　:　:::::＼.　＼　 :|:l　　　i |: : :　|'i　　 : : . . 　ﾞ､ .:::::::: . .　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾞ､:::::::: :＼　＼:| |　: : i. |: : .　| i　 . : :　　　ﾞ､. : : 　　｀ヽ

　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　／　　　　　　　　 _,,-―－-､　　　　ｌ
　／　　　　　　　　／　　,,,-－‐` ､　　　ｌ
└-､_　　　　　　／　　／　　　　　　＼　　|
　　　゛ー-､_／　　／　　　　　　＿　ｌ　|　　　　この期に及んでなに・・・ゲフッ
　　　　　　　〉､　　 /　　　　　　　/ /ヽ､ｌ　 |
　　　　　　/|　ヽ､_/　　　　 _,, -‐' .ｌ､_ﾉｌ |__|
　　　　　（゛"`＝＝＝＝二-‐‐, r--'‐'　|
　　　　　　ｌ二ﾆ)　(二二 -‐'"~ '~ヽ　　　ヽ＿
　　　　　　　゛ヽ`ー―'￣'ヽソ　,,　λ　　　　　ヽ
　　　　　　　　〉　l'　￣ｌヽ、￣　／　ｌ､ー-､＿ノ'⌒~
　　　　　　　　 |　}-‐'⌒"ー`ヽ lll ／　ヽ .|　　/
　　　　　　 ,,-‐,'-|　／`‐､＿　ｌ／　　　ｌ　|　 l
　 ,,,,,, -‐"~ 　ｌ､ﾉノ`i　""　,,l　ｌ _┬　 /　|（ﾆｌ
~~ 　　 , ‐"~｛　~　　ヽ-＝= ￣　し'￣￣/`-ヽ
　,, -‐", -‐／,┴‐'" .｝〉 ○｝､＿/＿＿_/￣`ヽ
ー‐‐'"／"（''"　　　　|/ ヽ-‐'　`ー――｛ ○ / ）

721 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/24(水) 23:58:05.96 ID:PNRgGG.o

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　| |⌒￣`ｰ- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ -‐" 　 |　.| ヽ､　＼　　 `ヽ､　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 /.／＼　`ｰ-ゝi　　 .∧　　　 |l|
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ﾚ.　　＼　　　|　　 |　ゝ　　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼__/　　 |　 Yーイl |
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　＞､　　 /　　 /　　|　　 |ｲ
　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 _　-‐"　　＼/　 .／ヽ　/|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　 _ - "　二ミ　　　　　＼　　　 Y /＿./
　　　　　　　　　　　　 /　　_　- "　　／:::::::::::::::`ヽ､　　　＼　 / / T |
　　　　　　　　　　 /　￣　　　　／::::::::::r――- ､`ヽ､　　＼_/　ヽ|　　先生ッご無事ですか？　
　　　　　　　　　　／　　　　　　／:::::｣:::::::: `ヽ､＿ノ:::::::::`ヽ､＿＿＿ |
　　　　　　　　　／　　　　　　／＿::＿::＿::::::::::::::::::::::::::;-:､::r‐､:::::::/;;;||　　　まったく、冗談は変奇郎呼ばわりだけに
　　　　　　　／＿,,,;;-イｰt"￣|:.:.:「　　　￣￣￣`ｰ "　| l:ヽ__）::: |;;;;;||　　していただきたいッ
　　　　　　　／'";;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.ヽ　ヽ '　　　　　　　　　ヽL::::::::::/;;;;; ||
　　　　　 l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.w/　　　　　　　　　 __ 　 '　　ノ　./L/;;;;;;;;;;||
　　　　　　　`ヽ､;;;;;;;;;;_;;;フｰ"　　　　　　　　　／- ミヽ､　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　　 `ｰ;>"＼　　　　　l　　　　　 |　　　 |:/　　 ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
　　　　　　　　／: : : : ＼　　 i　`､　　　　 ` ー- "　　／;;;;;;;;;;;;;＿＿;;;;;;ヾ､
＿＿,,,,,＿＿＿_/: : : : : : : : ＼.　| 　ヽ､　　　　 "　　／ー'"￣￣　　￣￣
　　　　＞;;;;;;;;;;;l: : : : : : : : : : : ＼|　　　 `　、＿＿／

すんでのところで、申句須、楽頎の兵がやらない夫にたどり着いた。

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　　すまなかったな、申句須将軍
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}　　　　悪いが弟子たちには黙っていてくれ
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }　　　　可愛いあいつらに真似をされたら困るんでな
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

この時点で、公山弗擾の兵は瓦解・・・

やらない夫を討ち取るという逆転技も不可能となり、
魯の正規軍の勝利が確定した。

722 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 00:02:20.29 ID:1HBmyNUo

無双かと思ったら本当に無双だった

723 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/25(木) 00:07:44.25 ID:Z6L.zeYo

公山弗擾は斉に亡命を図ったといわれている。
その後の消息は明らかではない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」　　　
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈　　　ふふふ・・・まあどうせ負ける戦じゃ
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ　　
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |　　　逃げ延びれただけでも感謝せねば　　　　　
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |　
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |　　　
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |　　　
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |
.　　　　/　ﾝ‐ﾆ二〃〉ｰ---ｌj---ゝ.ﾆ'ｲ-r┬く＼ l￣丁　　 |　 |　　　　
　　　 /　/　|l｀Tｰｧ´　 /,　r}_ |　　|　 |　l　ヽ !　ヽ　 :|　　 |　 |

斉と魯はすでに同盟国である。
おそらく、極刑を免れるため斉に保護され、
一生を監視下に置かれて暮らしたのだろうと思われる。

やらない夫は、戦場で軍功を全て発表、褒賞を約束した。
これは、政治の場で軍功を語らないというやらない夫の流儀である。

軍功の即断即決、信賞必罰の精神は後の兵家たちにも影響を与えている。

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　＼　　＼
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　（__人__）　u　　|　　申句須将軍、楽頎将軍、よくやってくれた
　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　{ 　　　　　　　|　　　君たちは軍功抜群であった。　　　
　　　　　 { 　　　　u.　/　　　追って厚く報いるだろう。
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

こうして申句須、楽頎は救国の英雄として魯の歴史に名前を残す事になる。

724 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/25(木) 00:10:29.22 ID:Z6L.zeYo

そして、戦後処理の総仕上げとして、
やらない夫たちは費城の破壊に取り掛かった。

　　　　　　　　　　△
　　　△　　　　　　|王|,,,,
　　ノ合| 　　　　　||甲□》___含合ヽ,,,,,,
　　│;;;;|▲　　　|￣|ヾ￣ヾ:;:;:ヾ:;:;ヾl　△┐......、、
　　│;;;;|　|┌△田.lΠl△田.;;;;;;;;;;;亜│::∥、ΠΠ△,,,,
　　│;;;;|　|ﾟﾟO||二|ﾟﾟﾟ|''''''''''∥:::::::::::::::::::||亜 |ﾟﾟﾟ|二||ﾟﾟﾟ|:::::::|┐
　┌iii7'''''''''''冖∥亜l_〔ﾆﾆ〕│||⌒|| 〔ﾆﾆ〕亜^^^^^lｰ、、;;;;;;┐
__,|____,厂￣￣　　　|乂［　柱］.ミミミミミ　|乂［柱］＿＿＿＿i＿
　　　￣Ｔ￣￣￣￣￣〕　　|＼:::::::::::::::::::＼...:;|　|　へ　ヘ　へ .|
　　へ､､|、、、、、、、、|　　| 　＼:::::::::::::::::::＼|　|、、、、、、、、 |　　　　　　　　　　__________________________
　　　　　|　へ　へ　へ　| .／三／|　-----　　|　　へ　へ　へ　 |　　　　　　　　.　|＼_______________________＼
　.へ､　 |、、、、、、、、.／三／　へ　へ　 .＼三＼　、、、、、、、|.　　、..　　　　　|　 |llilll!lll|lll!lll|lll|lll|lll》lll|ll|
　、、、.|　　　　　.. ' .／三／、、、、、、、、、..＼三＼へ　へ　へ .|　　　　　　　　.|　 ||l》lll||ll!lll.lll!lll!llll|ll,l.llll|
　　　　 |　　　 .［寵］.､;lll;;;《.､､;:;:;:;:;:;:;;;;;::::::;:;:　.　　.＼三＼.‐　　　　　 |　　　　　　　 |　 ||||lll|||i巛門》》illl|||||ll|
　冖冖冖冖冖.［;;;;］冖冖冖冖冖冖┐　　　　　　　　　　　　　　 vv､､､　　　　　　　|.... |　　____________________|_____
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　　______________　　　　　_______________　　　　　　　　　　..:,:.:..　　'''.￢................................　　　　,,,,,,,,,.:,:.:...:,:.:...::.:..,:.:...:,:.:...¨.:,:.:...:,:.

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|　　　なんだこの城
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　なにを恐れてこんなデカくなってんだ
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}　　
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }　　　まるでそびえ立つクソだな
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

725 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/25(木) 00:16:27.96 ID:Z6L.zeYo

　　　　　　　, ,
　　　 , , ,-'　　～ゝ_
.　　//,'　　　　　　　⌒ ～ ,
　　 |.i.i　　　ｒ'　　,,,_　　　　　ヽ
.　　 |!|!|i､　 |i　,',-==- ､　　　　ヽ
　　　）ゞヾ､（_（' _-=- ､ヾ　　　　|
　 γ `./　　　　　　　　｜　　　　!
　　|　/　　　　, '　　　　　| 　　　ゝ
　　ゝi,　___　 / __,,,　,,_　ゝ　　　!　　　先生、城壁は破壊・・・
　　　!'' -`'）　　` ―``　γヽゞﾉ
　　　i､　ノ_　　　　　_ノ　iλ !　i　　　　住民に危害は加えておりませんので
　　　　}　ヾ'､ゝ　　　i'　　 ν/ ｿ　　　　城の中は平静を取り戻しつつあります
　　　　|　,-―---　　　　し　/
　　　｜　 ''''　　　　　　/ |　ゝ
　　　　 !、　　　　__--'''　ﾚ彡
　　　　`┐ー''''　　ノ　レ
　　　　　λ､,,,,,,､､---'''⌒!i
　　　　　ﾉ>πiiiiiii!!!!!

　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　_ノ.＼　　　　　_,,
　　　　　　　　　　　　　　　|　（ ●）（●） |.　　　　ｌ;ｌ
　　　　　　　　　　　　　　.　|　　（__人__）　 |　　＿,_,|,|_,
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　｀ ⌒´　　|,　ト-=y 　丶
　　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　ヽ `ｉ,￣‐^ｌ　　　　よろしい・・・全軍帰還する
　　　　　　　　　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　ヾ~　`　ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　_　　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,＿,ｉ　　　　　y,ｿﾄ,,__　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　 ,/r-'"j　　／／　ｉｉ,　`ヽ､-x,,゜r　　;ｉ
　　　　　　　　　　　 ,,／'/__.L、　　　　／ヾ、"ｉ　　　`ヽ　`;ｉ　　ｉ,
　　　　　　　　　　,／　 /_ｉｰﾍ,ヽ､ , ／ｉ"　ヽ、ｉ　　　　 `、'ｉ　　ｉヽ、
　　　　　　　　　_,）ヽ　"　　　ﾈﾒ、_ｉｉ"~　　　　　　　　＿Yrｉ　　　ｌ, ヽ、
　　　　　　　 _,,,>t 、ヾ、　　　　ゞ;;/　　　　　　　　　／　 ,￢　　　 V⌒ｌ
　　　　　　 ,y`;,,__　　 ,ｉ　　　　 /ｉｉ'　　　　　　　　　／　r-／|　　　　ｌ　ｌ
　　　　_／^,,,　　ヘ　　ｌ　　　 /ｉｉｌ　　　　　　　　／　ｌ"v'　ｙ　　　　 }　ｌ
　v=4⌒ヽ、　j　　--,,,ｉf　　　/ｉｉｉ|　　　　　　　,,　　〈-ﾍ_,、 <、　　　 /　ｉ|

季孫氏の領有した魯国最大の要塞・費城はこうして解体された。

これは同時に、やらない夫が誰も手が出せなかった季孫氏の権力体制に
大きな楔を打ち込んだ第一歩であったともいえる。

やらない夫の改革は新たな局面を迎えていたのである。

726 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 00:16:33.54 ID:5IjygGMo

こんなに無双じゃ武官の立場がwwww

727 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/25(木) 00:18:48.72 ID:Z6L.zeYo

本日の投下はこれまでです。
次回投下は土曜日の夜十一時にしたいと思います。

支援を下さった方々、ありがとうございます。
皆さんお疲れ様でした。

728 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 00:24:23.46 ID:ZZESE1Ao

乙でした
匹夫の勇もここまでいけば通じるかｗｗｗｗ
でもかなり運もあるよな～

729 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 00:26:31.03 ID:QL6PGVEo

乙でしたー

730 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 00:26:44.28 ID:1HBmyNUo

乙です
楽しみに待ってます

731 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 00:34:38.46 ID:5IjygGMo

乙でした。

どこの項籍がタイムスリップしてきたのやらwwww

732 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/25(木) 00:54:32.82 ID:Z6L.zeYo

ちょっとだけおまけです。

「新・やらない夫で学ぶJKの思想」のオープニングを飾る予定のこれ↓ですが、
元ネタの動画をユーチューブで発見したので貼っておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=Hj5OYJLn4jA

今見ても始めて見た時の感動が蘇ってきます。
オープニングのピカード艦長のフレーズは口ずさむだけで勇気が出てくるなぁ・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これは、超時空聖天子の再来・やらない夫が、
新世代のクルーとともに、紀元前五世紀において学問を続行し、

　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　　＼
　　　　　　　　　　　　（⌒）（⌒ ）　　　 |　　　　「新・やらない夫で学ぶJKの思想」
　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　 │
　　　　　　　　　　　　　(,｀⌒ ´　　　　 |
　　　　　　__　　　　　　.　{　　　　　　　 |　　　　　＿＿＿_
.　　　　{__}　　　　　　　{　　　　　 /　　　／⌒　　⌒＼　　(￣)
　　　　　　l1 ,. -　、　　　` ー　　　イ-、　／（＞）　（＜）＼/　/
　　　 rz=γ⌒ヽ　　＼rf} ィ￣＞、　1 /／::::::⌒（__人__）⌒:::::/　/
　　　　Y⌒ Y1　 !　z=､}z} ｀´／:.:.:}ﾐ、::! |　　　　/| | | | |　　 /　/
　　　 '､__ノ::i　 fイ__)==zｭ､}＿_/_/:)､j　＼　 (、`ー―'´,　/　./
　　　 _,.く:::::::::ﾍ　｀Y: : : : :＼─-｀Y´:/: :!／　　￣￣￣　　 ,/
　　／　　 }!::::{ 入／: : :r--1 }::::: , -─────--_,　　　イ、
　/　　／ｲ::,ﾉ :} _＼: : :1ﾍ::::Y＜＿＿＿_＿＿_＿__/__,.〉/ /=z、
. i　　 / / / イ::::::::::::i: : :!: : Y-=＝＝＝＝＝＝= z___／ _!/γY
. !　　i / /　ノ＿＿,ﾉ : :.i : : |:.:.!:.:.:.:.:.:.!:.:.::.:.:.!:.:.:.::.:.:.￣:.!ヽイ/ {!j
. i: :: :i { <／　｀ ─--─一 ┐:i:.:.:.:.:.: !:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:. jノ∧　/
　! : :.i､ｿ　　　　　　　　　　｀ー──────‐ '´￣!__{__ノ
　ー -'

未知の世界を探索して、新しい就職先と文明を求め、
乱世続く中華に、勇敢に放浪した物語である！

733 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 03:39:42.54 ID:XXKRYHUo

>>732
なんという懐かしいフレーズ

734 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 06:32:59.90 ID:QL6PGVEo

ENGANE！

735 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/25(木) 06:34:22.81 ID:QL6PGVEo

うおタイポ

改めて…ENGAGE！

736 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/27(土) 21:30:35.77 ID:5P20Kbc0

君主の称号は、
国君、君公、君主、君、公？
貴族の称号は、
大夫、主君、子、氏、叔？

737 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/27(土) 21:31:26.79 ID:5P20Kbc0

君主の称号は、
国君、君公、君主、君、公？
貴族の称号は、
大夫、主君、子、氏、叔？

738 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/27(土) 23:36:34.45 ID:O9BRvW.o

ちょっと今日明日の予定が狂いまして投下が無理な状況です。
明日、もしくは水曜日に投下したいと思います。
明日の９時、投下もしくは投下が無理の旨を書き込みます。

たびたび予定を変更して申し訳ありません。

春秋の国家君主の称号は公侯伯子男ですね。
貴族に子とか君とか付けるのは尊称です。

739 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/28(日) 00:07:24.60 ID:3ywrx9Io

>>738
了解デース・・・ネタのタイミングを逸したが強行！
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
信じられないかもしれませんが、彼らは昔のクリーンワゴン人です
　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　＼＿／　　　　　　　　　　／ノ　ヽ＼
　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　／.（○）（○）＼
　　　　　　　／￣三王三＼　　　　　 |. u.　（__人__）　|　変わりすぎだろJK
　　　　　／　　 ::＼王／:::::＼　　　　 |　　　　　　　　|
　　　　／　　 <●>::::::::<●>　＼　　　　 |　　　　　　　|
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　　　ヽ　　　　　　ﾉ
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　　　　ヽ　　　　/
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　　　　　 /　　　　ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）　　　　　　　 |　　　　　|
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'　　　　　　 |　　 . 　 |

　　　　　　　　　　／0￣＼　　　　　　　　　　　　　／0￣＼
　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　＼＿__／　　　　　　　　　　　　　　　＼＿__／
　　　　　　　　　＿＿_　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_　　　　ﾏﾀﾞｶﾅ-
　　　　　　　　　／　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　／　　＼　　／＼　　　　　　　　　　　／　＼　　／　＼
　　　　　　　　|　　　・　..　・　 |　　　　　　　　　　　| 　　・　..　・　　　|
　　　　　　　　|　　　　ー　　　|　　　　　　　　 | 　　　￣　　　　|
　　　　　　 .／＼＿∩ノ ⊃_／ヽ　　　　　　　　　　 (^ヽ＿＿＿＿/＾)、
　　　　　　(_＿＿_/＿ノ＿＿ヽ_l　　　　　　　　　　 |__ﾉ　　　　,　 |、）|
　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　|　　　ワ　　　　　ゴ　　　　　　ン　　 |　|　　　ワ　　　　　ゴ　　　　　　ン　　 |

740 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/28(日) 02:12:41.09 ID:wHbXfhso

>>739
クリーンワゴンwww
なんて哀しい種族なんだ

741 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/28(日) 14:13:24.48 ID:opkAGEYo

変わった理由はタブーなんですね分かります。

742 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/28(日) 21:22:21.08 ID:wHbXfhso

>>741
昔はクリーンワゴンとあまり交流が無かったので、
ひたいのしわの詳細について知られていなかったのでしょう。

ということで投下は水曜日午後十時からにします。

ところで地上波デジタル放送と言うのは、誰が得するんですかね。
特定のチャンネルが時々映らなくなる日があります。
各家庭に光ケーブルでも引けというんでしょうか。

家族の誰も協力してくれないので、
給料まるまる２か月分つぎ込んで家のテレビを買い換えましたが、
家族の誰も喜ばず、逆に文句ばかり言われております。

このスレに関わっていなかったら、親に勝ってあげたアクオス叩き割って
亀山だか新庄だか知らない工場に怒鳴り込みに行っている所です。

会社で辛抱、家で辛抱、JKはその矜持が試される時代ですね。

743 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします ：2010/02/28(日) 21:57:10.12 ID:l2WB4SM0

>>738
爵位以外の呼び方はないのでしょうか(*´∀｀*)
貴族に君って付けるのですか(´・ω・｀)
○氏とか○子とかいうのはよく見ますよね(´-ω-｀)
寡人も自分の邦が欲しい(*￣m￣)o))

自分は，蝶になった夢を見た人間なのか，それとも，人間になった夢を見ている蝶なのか。
「全宇宙に本当に存在するのは，実は自分ひとりだけで，『われ』以外のすべての存在は，『われ』が見ている夢幻にすぎないのではないか」
意外なことに，独我論を論理的に論破するのは，至難の技なのです。

744 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/02/28(日) 22:00:49.56 ID:opkAGEYo

>>742
地デジ大変だなw

745 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/02/28(日) 22:40:44.09 ID:wHbXfhso

>>743
爵位も周王朝の当初には公侯伯子男以外にも色々あったみたいですよ。
女とか叔とか、なぜ使われなくなったのか、どういう地位だったのか、よく分かっていません。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑注・作者不勉強の可能性あり

煩雑さを避けて春秋や史記の作者が記録を避けたのか、
この頃すでに形骸化、伝説化していたのか、その当たりもよくわかりません。

ただ、本名で呼びつけにするのは非常に無礼な事とされていました。
魯公と三桓氏の姓は姫、やらない夫の姓は子ですが、
季孫斯を姫斯と呼んだり、やらない夫を子丘と呼んだりするのは、
父親は別として、主君や師であっても憚られた行為だったようです。
先祖に対する挑戦ととられかねない行為だったようですね。

やらない夫は、弟子を呼ぶときは、字で呼んでいたようです。
論語には本名名指し呼び捨てのシーンがいくつか出てきますが、
「賢なるかな回や」「柴や愚」とあるように基本、弟子は呼び捨てです。
ですが、旧世代の曾皙や顔路は字で呼ばれています。
なので、これは弟子たちによる後付だと言われていますね。

口語文語が全く不一致の時代ですので普段どのように呼んでいたかは、
永遠の謎なんですけど・・・

746 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 21:58:10.80 ID:dClQQz6o

勝手な事を言って申し訳ありませんが、なんだかNHKで地元の話題がヒストリアらしいので、
投下を十一時からにさせてください。

本当にすみません。

747 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/03(水) 22:14:43.29 ID:lZHbrzko

了解

748 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/03(水) 22:15:23.62 ID:axZMh56o

>>746
了解です。
姫路城すげえw

749 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:09:20.10 ID:dClQQz6o

姫路城・・・爆弾喰らってたのかよ、知らんかった・・・

では、本日の投下を開始します

城壁が壊された後、費城はふたたび、季孫氏の管理下に入った。
そこで、季孫の家宰であるオプーナは、同門の子羔を城宰に推した。

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼　　子羔、これからの費城を要塞ではなく
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|　　民草の暮らしやすい豊かな町にするんだ
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､　　豊かな民が増えれば、ライフスタイルRPGも
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）　　自然と売り上げを伸ばすはずだ
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　　　　　　　　　　　　　〈〈〈〈　ヽ
　　　　　　　　　　　　　〈⊃　　}
　　　　　　　 /|　　　　　　|　　 .|
　　∩―－/ |　　　　　 .ﾘ　　 ,|
　／　(・)　､_ ｀ヽ　　　　./　　　 |
./　　(　●　 (・) |つ _／　　　　|　　　万事お任せバウ
|　／(入__ノ　ミ　　　　　　　ﾘ　
､　(＿／　　　ノ　　　　　　　,ﾘ　
＼＿＿＿　ノﾞ　　　　　　　/　　
＿人人人人人人人人人人人＿　　
＞ガンバラナイト・ファング　＜　　　　　　
￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣　　

750 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:15:30.27 ID:dClQQz6o

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）　　　子羔はまだまだ学問を始めたばかりだろ・・・
　　|　　　　（__人__）　　　　学問を途中で投げ出させて、政治に使うのか？
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　せっかくの好学の士を、むざむざ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　駄目にしてしまうような気がするんだが・・・
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

やらない夫はこの起用に納得が行かなかった。

魯の要職をJKが占め始めたことに危惧を抱く貴族たちがいる・・・
それを恐れての発言かもしれない。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼　　　　現実に守るべき国と民がいるんです
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　　何も机の上だけが学問の舞台じゃないと思いますよ
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

歴史に長く残ることになるオプーナの名言である。
この言葉は長く語り継がれ、∀ガンダムにまで登場する。

751 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:16:36.60 ID:dClQQz6o

　　／￣￣＼
　 /､　 _ノ_　　＼
. （ ●）（ ●）　　 |
　|（人__）　　　 |　　　ふん、筋は通って聞こえるな・・・
　 | ⌒ ´　　　　 |
.　 |　　　　　　　|　　　だから私は言葉巧みな輩を嫌ってるんだろ・・・JK
.　ヽ　　　　　　/　　　
　　ヽ　　　　 /
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

しかし、この言葉はやらない夫には気に入られなかったようだ。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　　 | 　　　 |
　　　　　/≡)　　＼＿／　/ミヽ
　　.　／＿ノ　　＿__|＿__ ヽ＿　＼
　　／／　　／::＼::::::／::＼　＼＼　　　　ちょ・・・先生、なに怒ってるんですか
　 ( 　く　　.／< ○>:::::<○>u＼　 .>　）
　　＼　／ u　　（__人__).　　　＼'.／　　　　なんで？
　　　ヽ|　　　　　｀⌒´　　u　　　|/
　　　　＼　　　　　　　　　　／

752 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:18:11.48 ID:dClQQz6o

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）　　　教育者としての私はなんだったのかと思うことがある
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　子羔はアホで、曽参は間抜け、子張はタカビーで・・・
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　オプーナ、お前はやり方が乱暴だ
　　ヽ　　　　　ノ
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼　　　・・・な、むちゃくちゃ言ってるぜ
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|　　
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／　　　やらない塾に人はいないって言うんですか
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

やらない夫は、時々、弟子をボロクソに言うことがあった。

753 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:20:59.13 ID:dClQQz6o

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　　かも知れん・・・
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　まず、理想に近いのはやる夫だろうな・・・
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　　　ときどき虚無すら覚えさせられるが奴は本物だ
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃　　
　　／　　 .／　＿ノ　　　できる夫は理想とは程遠い金儲けばかりしている
　 (.　＼／　.／_ノ │　　あいつのやることは時々正しいだけだ
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

と言いながらも、やはり、やらない夫の目には、
やる夫、できる夫の二人が別格と映っていたのだと思われる。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼　　　　　先生はいっっつも、やる夫だな
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　　とにかく、子羔は費で働かせますよ
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

この頃から、子羔はオプーナの片腕として活躍し始めた。
これはオプーナの終生続いていく強固な関係になる。

だが、やらない夫は、子羔を評価し過ぎるオプーナに危惧を抱いていたようである。

754 ：今日のエレベーターのご様子：明太子試食中：2010/03/03(水) 23:22:48.10 ID:Hwbix7I0

ＪＫで儒教かよｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

755 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/03(水) 23:25:06.79 ID:1CR7Xnko

>>752
やる夫は世俗に汚れたがらない賢者気取りとも言えるしなー。

756 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:26:21.02 ID:dClQQz6o

その後も、やらない夫の軍事改革は続いた・・・

魯国内から、反乱勢力はほとんど駆逐され、
魯に、ふたたび平和が訪れた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
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: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
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￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

.　　　　　　　 _,r'"￣
　　　　　　 /:::|
　　　　　　　＼ヽ　　 _,.-‐'"￣￣￣￣｀` ‐- ､＿
.　　　　　　　 ,＞`＜.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..｀`ヽ､
　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼:. ＼:. ＼:. ＼:.:.:.:.:.. ＼
　　　　　／／／.:.:.:.:.:./|:: ﾄ､: :.:.:.:.:.ヽ:.:. ＼: :ヾヽ:ヽ:.:.:.:.:. : ＼
　　　／／.:.:.:.／.:.:.:.//|:: |:.:.::.＼:.:.:.:.:.:. :. :ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ＼
　　 /:.:, ｨ:.:.:／.:.:.:.:.:// .|:: |＼:.:.::.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　 /／／.:.:.:.:／ .::/l!|　 |:: |／へ:.:.l`＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
　|/ ./ ,: : ／／,ｲ .| | 　ヽ|'´ ／ラkz_ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　やらない夫、これで魯の国内は
. |　 ! /: : ／: :/ |__| |　　　　// i{_rく`ﾄ/.:.:.:.:.:.: .: :/|ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　安定に向かいます
.　　|/.:／.:.:.:;ｲ.:.:.', ヾ!　　　　 _,. ゞ‐ﾟ"/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:|ﾆ､ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
　　/ :／!l: /:||:.:.:.:lzz､　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|-､ヾ.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ|　　　本当によくやってくれた
.　 | /　 lﾊ: : !|:.:.:.:| ‐'　　　　　／ｲ /.::/.:.:.:.:.:.:.:ﾄ　ｌｌ |:.:.:.:.:.:.:.:|
.　 |!　　 | ヽ: :ヽ: :ﾄ､　　　　　　 / /／.:.:.:.:.:.:.:.:i|-‐'／.:.:.:.: /V
　　　　　　　＼: : |　＿... -‐'　　　/.:.:.:/!:.:.:.:.:.:.:|:.:.l|‐'´.:.:.:.: : /
　　　　　　　　 }l: :ヽ　__　　　　 / .:／ |:.:.:.:.:./l| !|ヽ: : ,ｨ'ﾚ'´
　　　　　　　／／ ,ハ　　　　／／　　|::.:.:.:/　|从:: ,ｲ
　　　　 -‐ｧ",ｲ/ // ,ﾊ、　　´￣　　 /.:.:.:/-‐,|/ :/　|
　　　　／／ | ://: :/|/￣￣|lヽ_,. -/:::／-‐'´.|::/　　|
. 　　 /／　　| |/: :/./　　　 | l´　 /／|　　　　| |　　.|
　　　/′　　 !:.:.:/　　　　 l.∧　|´ | L.＿　 |'′
　　　　　　　　ヽ |　　　　　 |′ヽ | └┐　|

757 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:31:56.18 ID:dClQQz6o

　　　　　　　　　　 _,....‐::‐::-r::‐:::-..､
　　　　　　　　 .／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ.
　　　　　　　 .//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ
　　　　　　　//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i
　　　　　　 f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'i
　　　　　　 |!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l
　　　　　　　!:|!:::|!:/tlr_‐t{ ﾘ!::/|rj:ｧ‐ﾘ::ﾘl|:l::il|
　　　　　　　l:||:::::lVT:i:Yヾﾞノ　''T:iYV:/:l:::/ﾘ　　　国内の混乱は収束に向かっている
　　　　　　　ヾ::::| ヾ¨´　　 l 　｀´ノi::::;､{´
　　　　　　　 V:::!　　　　　 |　　　 ,l!:;ﾘ｀　　　　今後の課題は外交じゃな
　　　　　　　　　!:::lﾍ　　　_｀__　　ｲ!' |
　　　　　　　　　|l:::ト:ゝ　　　　 ,.イ.|::!l l　　　　　　先年、斉と同盟を結び、衛とも友好関係にある
　　　　　　　　　 !:､|:iく!_｀　- ´_ﾚ! .|:/ﾘ　　　　　　私としては、さらに三国同盟を締結したいと思う
　　　　　　　　　/!:::〈!　｀ヽ l´　ﾄ､!::i|　　　　　　
　　　　　　 _,.　' 7:::::ﾍゝ､　V .. イ V:/ﾄ .._
　,　- ‐ 　´　　 /|!::∧´￣|冂|￣｀//::|!　　｀　‐-　､
　!　､　　　　 ! |l::|| ゝ､ノiTﾍ､　ｰ'||:i|.l　　　　　,　 !
　|　　ヽ　　　　| .|N |､／ / l　ヽヽノ!!ﾘ l　　　　/　 j
　|　　ヽ　　　|　!:| .l　　/　.:　ヽ　.|||　|　.i　 /　　l
　 !　　　 V　　 ! .l:|　|､_/　　i　　ヽｲﾘ　 |　 !./　　 l
　 }　　　 |　　 .l　l|　 !　　　　　　　ﾘ　 .j　　{　　　|

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　隣国とは共存共栄を図らねばなりません
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　定公さまのご方針、すばらしいと考えます
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

758 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:39:07.50 ID:dClQQz6o

.　　　/　　　　　　　　　　　　　ｌ､
.　　 /　　　　　　　　　/ ,ｌ　　　',＼
.　　/　　　　　　　　　/' ハ　　　',　＼
　　ｌ/　　　　　　　　/ｌ　ｌ　! ｌ　ｌ '、　＼　　ヽ
　　ｌ　　　　　　　　/ / /　ヽ'､　ﾄ, '､　　＼　　ヽ
　　ｌ　,!　　　　　 ∠/ /--..,,_','ﾄ, ヽヾ'､　__,,...＞､ヾ',　　 !
　　ｌハ　　　　 /　/,.ｨ≡ミ､｀ｌｌヽ ',　｀´　,.ィ≡ミ､ヾ!　/　　|,
　　ｌ !　ｌ　　ｌ　ヽ〃 /　ノ::}｀ヾ', ヾ',　　 ´{　 _ノ::}`､|∨　　ｌｌ　　　これには衛、斉からも前向きな返答があった
.　　ﾘ　 '､　ヽ　ヽｌ　トｲ:::::ｊ　　ヽ　　　ヾｒ':::::シ　 /　　 ,ｌｌ}
　　　　　ヽ　ト､　',　-ゞ＝'‐　　　　　　　　‐ゞ='‐'　 /　 /　ｌ /　　　三国の公が一同に会し、新たな会盟に臨む
　　　　　　｀ｒ!　ヽ '､　　　　　　　ｌ::::::::::　　　　　　／／　ｌ´/
.　　　　　　ｌ | 　ヽ'、　　　　 ,　　　　　　 , ' ,.イ　　　ｌ/　　　その線で話を進めてよいか
.　　　　　　ｌｌ　　　ﾄヽ、　　　　 '_　　　　　／／/ /　　　!
　　　　　　ｌ ,ｌ　　､　>､　　　　-＝-　　　 /'´ ,.ｲ/,ｲ　　ｌ｜
　　　　　　ｌ/ｌ　　ﾄ,{ ､ヾヽ､　　ー‐　　　,. ='"´/´/　　ハ!
　　　　　　/　ｌ｜　ｌ .', ｀ - ､｀ヽ､　 _,. ､'´-‐''"　 /　 /　!　′
　　　　　　　　ｌﾄ,　 ',　',　　ｒ､｀ !' T　!´,ｲ　　　　/　 /ｌ /
　　　　　　　　ヽ!ヽ　',‐ヽ　ヾゝｌ　ｌ　ｌ〈 'ィ　　　/　 /､リ
　　　　　　　_,.-―'ヽヽ　＼ヽﾄｌ　ｌ　! ｌ /　_,,../　/　　｀丶､

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　斉の狙いは、晋に対する軍事同盟かと・・・
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　我らは、これに手を貸す言われはありません
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　あくまで三国の平和発展のための盟ならば・・・
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉　　　　わたくしに依存はありません
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

斉の方針は明らかだった。衛、魯と同盟して晋を討ち、
晋の文公以来、晋に帰して久しい周王朝の覇権を手にすることである。

759 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:41:42.94 ID:dClQQz6o

.　　　　　　　 _,r'"￣
　　　　　　 /:::|
　　　　　　　＼ヽ　　 _,.-‐'"￣￣￣￣｀` ‐- ､＿
.　　　　　　　 ,＞`＜.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..｀`ヽ､
　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼:. ＼:. ＼:. ＼:.:.:.:.:.. ＼
　　　　　／／／.:.:.:.:.:./|:: ﾄ､: :.:.:.:.:.ヽ:.:. ＼: :ヾヽ:ヽ:.:.:.:.:. : ＼
　　　／／.:.:.:.／.:.:.:.//|:: |:.:.::.＼:.:.:.:.:.:. :. :ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ＼
　　 /:.:, ｨ:.:.:／.:.:.:.:.:// .|:: |＼:.:.::.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　 /／／.:.:.:.:／ .::/l!|　 |:: |／へ:.:.l`＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
　|/ ./ ,: : ／／,ｲ .| | 　ヽ|'´ ／ラkz_ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　　そうかそうか
. |　 ! /: : ／: :/ |__| |　　　　// i{_rく`ﾄ/.:.:.:.:.:.: .: :/|ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　　ならば、やらない夫よ
.　　|/.:／.:.:.:;ｲ.:.:.', ヾ!　　　　 _,. ゞ‐ﾟ"/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:|ﾆ､ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
　　/ :／!l: /:||:.:.:.:lzz､　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|-､ヾ.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ|　　　　貴公、会盟の相を務める気は無いか？
.　 | /　 lﾊ: : !|:.:.:.:| ‐'　　　　　／ｲ /.::/.:.:.:.:.:.:.:ﾄ　ｌｌ |:.:.:.:.:.:.:.:|
.　 |!　　 | ヽ: :ヽ: :ﾄ､　　　　　　 / /／.:.:.:.:.:.:.:.:i|-‐'／.:.:.:.: /V
　　　　　　　＼: : |　＿... -‐'　　　/.:.:.:/!:.:.:.:.:.:.:|:.:.l|‐'´.:.:.:.: : /
　　　　　　　　 }l: :ヽ　__　　　　 / .:／ |:.:.:.:.:./l| !|ヽ: : ,ｨ'ﾚ'´
　　　　　　　／／ ,ハ　　　　／／　　|::.:.:.:/　|从:: ,ｲ
　　　　 -‐ｧ",ｲ/ // ,ﾊ、　　´￣　　 /.:.:.:/-‐,|/ :/　|
　　　　／／ | ://: :/|/￣￣|lヽ_,. -/:::／-‐'´.|::/　　|
. 　　 /／　　| |/: :/./　　　 | l´　 /／|　　　　| |　　.|
　　　/′　　 !:.:.:/　　　　 l.∧　|´ | L.＿　 |'′
　　　　　　　　ヽ |　　　　　 |′ヽ | └┐　|

　　／￣￣＼
　／　ノ　　＼＼
　|　（●）（●）　|
.　|　　（__人__）　 |　　　なんですと？
　 |　　｀ ⌒´　　ﾉ
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　く　　＼　　　　　　　＼
　　　|　　　　＼　＼　　　　　　　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　　　　　　　＼

760 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:44:17.03 ID:dClQQz6o

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　　　　　 rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|　　　　斉の景公さまと衛の霊公さまのご配慮でな
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!　　　　我らはそれぞれ五分と五分の盃を交わすわけだが
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|　　　魯国は周公の国ゆえ、会盟の相職を譲られたのじゃ
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼　　が・・・私は会盟の儀式典礼の何たるかを知らぬ
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
　　　　 |: :|　　　　　|: l:. |. 　＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:|　,/　　　　　　　/: :/}
　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶

会盟の相は、条約会議の議長のような職責である。
時には諸侯たちが血で血を洗う争いをして奪い合った重責である。

.　　　　　　　　ヽ　　　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／｀　　　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 , '　　　　ｌ　ﾄ､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/／　　　　!　 '､＼　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 /　/　　　／ｌｌヽ'、＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 , ' 〃　　　//∧',　ﾄ,'､　＞-､ヾ',ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 !
　　　　,' //　　　　　/　','､ヾ>､＜,.ィ≡ミ､ヽｌ　　ｌ　　　　　|　　　　　　　ｌ
　　　 !/. !　 | !　　ト-､',ｌヾ', ヾ'､彳ノ::::} }ト､　 !　　　　　ｌ－､　　　　　　!　　それゆえ、やらない夫、貴公の礼楽の出番じゃ
　　　 |!　ｌ　ﾊｌ　 | .ｌ,.ｨﾐ､　　　　　ゞ-ｒｼ,. 　 /　!　　　　､ ',｀､ !　　　　　ｌ
　　　　　　! ｌ　!　　! '〃,ﾊ　　　　　　ゞ'"´　 /　/!　　　　　ﾄ,'､ｌ !　　　　 !　　定公さまに代わり、会盟の相を務めるのだ
　　　　　　', ｌ　',　　! '､_り'::::::::::　　　　　　 / ／/　　　　　 ! ヾﾉ　　　　ｌ
　　　　　　ヾ　ヽ　 !　K´　　　　　　　 /, '　 !　　　　　　ｌ／　　ｌ　 l!/
　　　　　　　　　ヽ,ｌ　 ! ヽ　　　　　　　／´　　!　　　　　ｌ　l! ｌ　　　〃　/′
　　　　　　　　　　 /　 '､　 ,..,,...__　　　　　　　,'　/　　　 l! l ! | 　　//／
　　　　　　　　　 / 〃　>､　--　　　　　　　/ 〃　　　/ｌｌｌｌ　　/ '´
　　　　　　　　　/ / ｌ　　　＼　　　　　　 / /ｲ　　ｌｌ,.ｌｌｲｌ　 /
　　　　　　　　 /'´ ./ 　　　 >､　　__,. -ァ /ﾆｌ　　/ /　ﾘｌ´ｌ　l!
　　　　　　　　　　 / /　　／!　`T´,. -‐〃'´ / 　/ /　　　　ｌ/ ｌ
　　　　　　　　　　/〃　　/　/ ／　{　</ |ｨ_/　,.ィ /　　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　〃ｌ　 , '　/ /　　　!,　!ィ / ／ //　　_,,...-―''"´￣｀''‐-..,,,＿_
　　　　　　　　　 ´　ｌ　/　　!/　　 _,,.ｌl' ｌ Y／　_,,..-‐''´
　　　　　　　　　　　ｌ /　　 ′,.‐'´　ｌｌ_ｊ_,.-‐''´
　　　　　　　　　　　ｌ/,.-‐''"´　　　　/ |　　　　　　　　,. ‐-- ...,,,,＿

761 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:49:13.02 ID:dClQQz6o

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ ○）（○）
　　|　　　　（__人__）　　　え・・・しかし、
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　会盟の相と言うと・・・これは
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

普通は、集まった諸侯のうち、最も力のある者が遂行するのが慣わしである。

公以外の者が代理で立つ例外は数えるほどしかない、
斉の管仲、晋の趙武、鄭の子産などである。

代理を務めた彼らは例外なく、その国の宰相であった。

.　　　　 {:::::::::::::::::::::　.:　.. ::::l:::::::/　　　ヽ::::､::::::::　:: .:::::::::::::::::::: .::::.:::::::::::::}
　　　　　';:::::::::|:::::::: .:: .:::: :::::|::::/　　　　　 ';::ﾄ;::::::.::::.:::::::::::::::;/::::::::::::::::::::::/
　　　　　 ';::::::::|::::::::::: ::::::.::::::|::::|　　　　　　}::! l::::::::::::::::::/:::/7::::::::::::::::::::/
　　　　 l::::::::|::::::::::::::::::::::::::l::::!　　　　　　リ, !::::::::::::::/l::/ _ｌ:::::/::::::::;イ
　　　　　　l:::::::;i:::::::::::::l::::::::::::l:::|__,,..- _ﾆニ‐''/l:::::::::／ｧ/＝7／l:::::::::|/　　魯公代行と言う事になるかな
.　　　　　 |::::/{l::ll::::::::ヽ::::::::::i;:',‐'''"~ -ｚ;;‐ 　ｊ:::／　/´　　'´　/:::::::::!
　　　　　 |::::'､ﾞ!ｌ|::::::::::::ヽ::::::lﾞヾ＝=''"´　　ノ''´　ヽ　　　 /:::::::::::|　　　　大司寇にして公の代行・・・つまり君は
　　　　　　 |::::::`l'1::::::::::::::::＼:!　`　　　　　　　　　　｀　　／::::::::::::::|　　　　名実共に魯の大夫の筆頭格ということになる
.　　　　　　ｊ::i:::::::::::::::::|:::::::::::l `　　　　　　　　　　　 /　　/‐'7／:::::l:|
　　　　　　l:/|:::::::::::::::::l::::::::::::!　　　　　　　　　　　_ _　　／::/::::::::ﾘ
　　　　　　'　l::::::;{::::|::::l::::::::::::lヽ､　　　　　　　 ,:=='-;;'　 ,1::::/|::::/`ー--
　　　　　　　 l::::/|::::|::::;::::::::::i;:!ヽヾ､ヽ､_　　　　　　´　 /|.l::/. |::/
　　　　　　　 ∨ ,∨|::ﾊ:::::::::ﾊ`　｀- ニﾆ`－-,.__　　∠｜l'　ｊ/
　　　　　 _,. -‐'´ 　 ''　ヽ:::::l 丶　　　ヽ､￣ l｜ |｀7ﾉｚ_/　　/
　　,.-‐''´　　　　　　　　｀ヾ　丶　　 `､＼｜|.｜'ｲ,//　　　　 ,
-'´　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_ ヾ_ ミ ! |｜彡'　　　　ノ|

762 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:51:42.54 ID:dClQQz6o

やらない夫は、さすがにこれには尻込みをした。

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　しかし、魯には三桓氏を筆頭に
.　 | 　　　　　 |　　　代々国に尽くされてきた名門がおありでしょう
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /　　　　私では諸侯に名折れがしますまいか
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　//l /l ﾚ　: l: :l: ､　＼　: ＼ヽﾄ､ﾚl＼V: .　: : : : : : :
　　　　　ｌ /l'　ｖ　!: ,ﾍ: l!:丶　＼ : : ＼ヽl　 `　: . : : : : : : :
　　　　 | l　: . .　l:｜ l |ｌ:l､_ｖ=≦三ミ､:ヽ: .　 : . : .｜: : : : :
.　　　　　 | l, : . : : :ヽl≧:|ﾍｌ　ヽ/ｒうヽﾄk/　: : : : . : :|＼: : : :　　　名門なんぞ何の足しになるというのだ
.　　　　　 | lゝ: : . : : ﾄﾚｆlヽﾞヽ　 └‐┴ / : /: : : : : : :ｖ　}: : :　　　今は国の舵取りに些細な間違いも許されぬ乱世
　　　　｀l　ヽ|:l､､|￣ /　　　　　　 /: ／l　: : : : : | ∨ : ｌ /
　　　　　　　　　`!|ヽヽ　､　　　　 / ´　/ﾚ:　: : : :ﾊ: ｌ: :/l′　　能力ある者が地位に就けば良いのだ
　　　　　　　　　 ': :ﾊ＼　;- ､　　　　　　//l: l : : : /: ﾍl:/
　　　　　　　　　/:/: : ＼　ﾞこ’　　　　　/´:/ﾚl: : : ': l: /l′　
　　　　　　　 /ィN|: : : |ヽ　　　　　 /　ｲ lN|:/:,: :,l/
　　　　　　　　　 l':/!: : /l/ ゝ＿　　-// //: /l':/|:/′
　　　　　　　　　 l'　l: :,′　　 l /l 　 /´ /´／〃l l′
　　　　　　　　　　　ヽ{　　　　l'ノ|　　 /／　/　ヽ

だが、すでに、公室と三桓氏は方針を固めていた。
次の魯の宰相はやらない夫なのである。

763 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:55:57.49 ID:dClQQz6o

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　で、ですが・・・能力と言うほどのものは・・・
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|　　　　　少なくとも前例の無い栄誉に預かるほどの
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/　　　　　才覚は持ち合わせておりませぬ
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

やらない夫は前例の無い人事を恐れた。

　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ/　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　／｀　､ヾ;-､　＼　　　丶　　　ヾ'､　　　貴公は就任以来何度魯国を救ってきたのだ
　　　　　　　　　　　　　 / /　ｌ　ト､ヽ｀>､　ヽ　　　　ヽ　　　ヾ
　　　　　　　　　　　　　 ∨ｨ　l ﾄ,'、｀メｨｌﾃｆﾐ,　',　　　ﾞｒ､　　　',　　いっそのこと、思い切って
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ !　'ﾘ_ヽヽ　ゞ''"　｀/ ,ｨ　ヽヾ　　､ゝ　私が宰相職を譲れればよいのだが
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　'ｆﾃ｀ヾ　　　 / / ｌ　　ﾄ, !　　､ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　 >､K　　　　　ノ'´　ｌ　!　 ! ﾘ　､/｀`　　国防の観点から、今はまだそれは出来ぬ
　　　　　　　　　　　 _..,,　,.-'´　 ',　,::.　　　　　　/ ﾊ　 ! /"´
　　　　　　　　　　 , ' ヽ<　､ _ ､　ヽ`　　　　 _,./ノ　ｌ　,ｹ　　　　　　だから魯は軍備を再編する
　　　　　　　 , '　　　｀'' ーくi｀'''｀､__,,.<_,,..=´＝-ｌ/´7　　　　　貴公が総司令官に相応しい軍備をそろえた時点で
　　　　　　　　／　　　　　　　／　　　「| 「ｒｨ　　　　　ｌ_　　　　　　私は、貴公に宰相職を譲ろうと思う
　　　　　 __,／　　　　　　／‐;-‐―― ｌｌｌｆﾗ　　 __,. -''"｀''－..,,__
　　　　／ ´　　　　_,,..- ｆ_／ /　　　　　ｊｊ」,,.. -‐'´　　　　　　　　／｀ヽ
　　　/　　　　　　　　／　　／７　　／　|　　　　,.---‐┐　 ,　'　　　ｌ
　　ｒ'　　　　　　＿,／￣￣´ノ／,　'　　　 !　　／　　　　!　,/　　　　ｌ
　　'ｒ－― ''"´　　　　　　／´　/　　　　　| ,∠..,,＿　　　! /　　_,,.. -‐!
　　 }　　　　　　　 /　　 / /　/　　　　　/_´＿＿,/　　　∨　く　‐ヽｒ‐',
　　〈　　　　　　　　　　_ｌ /　/　　　　　└――‐┘　　 /ヽ､　｀ヾ､ー〈
　　　ヽ､...,,,､-ー-ー''´ .ｌｌ　 !　　　　　　　　　　　　　　,　　｀丶､　￣ｌ

だが、実質的に魯の最高権力者である季孫斯が腹を決めている以上、
これを覆す事は難しかった。

764 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/03(水) 23:56:46.73 ID:dClQQz6o

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　
　　　　　　　　　　|　　　（ ○）（○）　　　　・・・それほどまでに私を？
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　しかし、わたしは・・・父は、孟孫家に仕えた武官でしたが
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　　母とは正式な契りを交わしてはおりません
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　いわば平民同然の私生児です
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　とても宰相の資格がある生まれではありません
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　 ___＿____
　　　　　　　,. :-＝´‐_‐_-;- ､.ヽ
　　　　　／"´　　 _`ﾆ=-､`丶）ﾉ'",.ﾆ=-
　　　　　　　_,.-''"::::::::::::::::::::::::´:::::::::::`ヽ､
　　　　　　ッ''" 　 .::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: ::::＼
　　　 ,.-'´:::::::: .:::::::::::::::::::::::::::::;ｨ:::;::::　 :::　:､ヽ
　 -=´-ァ::::::::: ::::::::::::::::::::::::::／ |:::li:::: ::::.　::::ヽ.
　　　／::::::::::::: :::::::::::: ::::;／　 |::|,,!:::iヶ;::::::::::::ヽ
　　 ,.':::;::::::::::　.::::::::.:::;∠''''''"　 l:ﾉﾌ仁ﾒ､!::::::::::､:ヽ　　
.　 /:::;ｨ::::::::::: :::::::::,､ｲｰ'ﾞi`　　 ,'/ "iｰｹ`i::::::::::;:`iヾ　　それを言ってくれるなよ
　 '／ﾉ;:::::::::::::::::::::| "´￣　 .::::/ヽ`￣ノ:::::;ﾉ:::ﾄ､!
　ィ-イ:::::::::::::::::;､l 　　　　　 '　／,:イ´::ﾉ:! '|　　　　平民の君がここまで国を建て直してくれたのだ
　　　　!::::ﾊ::::i´!| ヾ　　　　 _,:.‐.‐ｭ､　　ﾉ;:::/`'　　　　　　我ら貴族は何をやっていたのかということになるだろう
　　　　Ｖ　ヽ:ヽｿ､　　　　　　￣　　クｲ/
　　　　　ノ,ｨ;::::::::ヽ､　　　　　　　／ｨ_' ´　　　　　　　　やらない夫先生、貴公こそが宰相に相応しいのだ
　　　　　　　 _,.｀＝',　｀ ` 'ー-‐''l/"7'
　　　　　　く{"　　 '´!　　　　　　/'〉 }
　　　　　　ヾ.､　　　 l　　　　 ,. /" ,.'-------- ､..＿__
　　　　　　　　ヾ､　 r'ゝ､,,.／　/'／　　　　　　　　　　　￣｀ヽ､
　　　　　 ,.-''"｀|} /{　 -'　 ,.-'"|　　　　／ヽ ─- ､　　　／｀i

765 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:00:48.57 ID:ltzd52Mo

766 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:04:14.98 ID:ltzd52Mo

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　ヽ_　　＼
　　　　　　　|　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　.　|　　　　（__人__）　　　わかりました・・・
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　皆様のご期待に沿えるよう
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　全力を尽くします
　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　_,,,,ノ|､￣／/／/ ＼、
　　_,,..r''''"/　|　＼`'／　 /　 | ￣`''ｰ-､
　 / 　　 /　 |　／＼　 / ／　　　/　ヽ
　ﾉ　|　　＞　|／）::::/＼/　＼　　ノ　／}
　{ 　 |　{　　 | ,r":::ヽ　/ 　 /　　/　// ハ

こうしてやらない夫は、魯・衛・斉の三国による会盟の相を務める事となった。

平民出身の者が、会盟の相を務めたという前例は無い。
やらない夫は、ついに人臣として空前の地位にまで上り詰めてしまったのである。

767 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:10:14.95 ID:ltzd52Mo

会盟の地、黄には、続々と諸侯の軍が押し寄せた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;:.)'ゝ;　　　　　　　　　　　　　　　　　)'ゝ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::ﾉｿ:. .）:　　　　　　　　　　　　　　　 .:(　 .）:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　:）'　て:..iｭ　　　　　　　　　　　　　　　 riｪｪｪiｭ
　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿::（　　　）:　＿＿＿＿＿＿＿　　　　　└回┘
　　　　　　　　/7＼＿|_.>-_| :|[[匚囗二] :＼三三三|＼-<∠＼　　　　　| |
　　　　　　　 /7＿/-< ／>| :| |. L凵」┘_ｌ＿＼三三三|＼＿〉-＼　　 | |
　　　　＿＿/7＿;l＿匚＿;| :|_|__.ｌ| |:|土'ュ＿匚＼三三三|＼＿]__＼...r土'ュ＿＿＿＿
　　　 ∧/:::l　　 ..:|　......::;| ::|　::|.::::| ｌ:| ..:|　......::;/　.../＼＼ニlニﾆニlニ|＼＼＼__ |＿＿l,＼
　　 .∧/￣＼;;;;;;√￣`7| ::|　::|｀7| |:|￣＼;;;;;;√￣`7 ;;＼＼二二工二二l＼＼＼＿＼;`7´＼
　　∧/　　.::/　....ヽ　.:/ | ::| : :┌┴┴┐./　....ヽ　.:/￣￣＼＼-┴┬┴ーｰi＼＼＼;;;;√￣`7＼
￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣
￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣厂￣￣

主催は、魯の定公。盟に参加するのは斉の景公と衛の霊公である。

覇というにはささやかではあるが、各国の歴々たる大夫が集参する中、
牛耳を執るのはやらない夫であった。

768 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:11:15.58 ID:ltzd52Mo

　　　　　／　／　　　　　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　＼{|:::::|　　　 `l
　　　／　 /　 /　　　/　　　 |　　　 | |ヽヽ　　　　 l　　　　　　ヽ!::::!　　　 |
　　 / //! /　　l.　　　|　　　　ﾄ､　ヽ.| |　} |　　　　 |　　　　　..:　ヽ:::|　　　　|
.　 ./;// | /　　/　　　　|　ﾄ　　 `l､　/ |　 | ｀!　　　　|　　　.:::'''　　/ ∨　　　　|
.　/// ././　　 |　　　　 |　|`､:l　　| ヽ/　|､　|　|　　　　.|....::::'''　　／　　|　　　　 |
..//! !　| | | 　 | |　　　 |　| .`､ﾄ､ |　/__/､|　|　.|　　　|::" 　.／./ 　　 |　　　　.|
.|:| | |　| |/　 .|| |､|　　　|'i |　　ｿヽ} 　ヽ|ヽﾄ　|　 l　　.|, ―､,／　　　..::| 　　　|
.|| .| |　| ||　　|ヽ| ﾘ`､　 |ヾ|　　_,,,､-=ｰ'''ヽ|-ヾヽ:|. .|　　|｀ /´ ヽ､ ..:::::::::::|　　　　.|　　　君がやらない夫か
,ﾘ. ||.|　| j|　ﾄ　___,,,_ヾ　ヽ lｰ"´ y-r_ｧﾃ≫ 　|.ヽ|.!,|　　| /_ﾆ　ヽ}.:::::::::::/|　　　　.|　　　噂に違わぬ偉丈夫だな
.　ﾘ.ヽ |　|　| |´,,,,.._､,_＼ヽ　　" 　` "´ 　　|　 ,ﾘ|　　.|-､::::｀ヽ |::::::::./ .|　　　 |
　　　ヽ|　| |　|《弋;ｿ'´l　ヽ｀､　　　　　　　|. 　 |　　 .| _ﾉ:::／./:::::::/}　.|　　　;　|　　　君の礼楽には私も我が国の者も、
　　　　 lヽ:ﾄ|　 |　　　 /　　ヽ､＼　　　　　,! 　 .|　　 | ヽｲ.　/:::::: /.|| /|　　 ;;　 |　　　とりわけ妻も興味をもっていてね・・・
　　　　 |l|.ｿ.|　.| 　　,'　　　　　￣　　　　　 |　　/　　 |: : : : /::::::::/　|| |||　　.;;;　 |
　　　　ﾘ|　 .|　ﾄ　　l　　 __　　　　　　　　　|　　| 　.／!￣､´::::::::/　 ||//|　　;;;;　 |　　　いずれ我が国に逗留の際には
　　　ﾂji　 .|　 |ヽ　ヽ､´:::-ﾞ　　　　　　　|　/ |／ /　　ｿヽ:/　　||/　| 　 ;;;; 　|　　　ご教授賜りたいものだ
　　　/ﾘ|　　|　,|| .!､　　｀` 　__＿_ 　　　　.|/ 　　./　　　ﾘ　j l　　|| 　|　　;;;;;　 |
　　　||:||　　|　.||/　`､　　　´ー '´　　　　　　　　／　　　　　　.| |　 |||　|　　;;;;;　 |
　　　|ﾘ.| 　 |／　　　ヽ　　 "ﾞ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/./!|　|　　;;;;;　 ||
　　　| ! |／　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/ | |. |　　;;;;;;　|.|
　　　| |　　　　　　　　　　ヽ　　　　　／　　　　　　　　　　　　 ! .| | .|　　;;;;; 　| |
　　　　　　　　　　　　　　 ` ､＿　イ　　　　／　　　　　　　､　 l| | | | 　 ;;;;;;　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　／　　　　　　　　　|　　 || .||　 ;;;;;;;;;;　|　|

　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）　　　　霊公さまは礼楽に興味がおありか
　　　　　　　 |　　　　（__人__）
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　私でよろしければ、いつでも
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　　礼楽について語らせていただきますぞ
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'　 `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/

769 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:13:21.74 ID:ltzd52Mo

　　　　　　　　　　　　 ,.　-──￢ー､-- -- ､
　　　　　　　　　　　／厂:::: ':::::::,::::`ﾄ、:::: 、:｀　丶
　　　　　　　　／;--:::／::::::::::、:::::: l::::::: ヽ:::ヽ:: ＼
　　　　　　　　 /::::´::::::/::::,::::::|l::::l::i::::: l::::::ヾ:::＼::',:｀:ヽ
　　　　　/´ヽ/:::::´::::::/::::::|:::: |l:::l::ﾊ:::: li::::::::ヾ::ﾞ::,:::::::｀, ﾄ､
　　　　´::::::〃:｀丶::/::::::: |:::: |ｌ`y　l、;:ヽ::::::l};:::ﾊ::`ﾄ､:::、:ヽ
　　／厂:::/ｲ:ヾ:::::::ｲ::::i::: |l::: |.lL'－ヾ;;;::｀:::::!ヽ;:::l:::::iﾄ:::ﾄﾞ::｀,
　　|:〆::/:ﾊ|;;:::::＼/-､l:::: |l::::: ィ勹Tヾヾ;:｀:i-‐ヾｌ::::l|::;i｀ヾ:l
　　|:!::;::ﾄ::l l;l|::代:::l -' l:::: ﾄ､::lゞﾕソ　　ヾィTjlヾ小:|l::::!　 l:l　　　聞くところによると・・・
　　|i:::〃;:l l;;l|:{|::ミ;!　{ !:::: i ヾ! 　　　　! ｀－´l'l|::::|i:::! 　ﾘ　　　君が今回の会同の相を務めるらしいな
　　|:::li';::::l l;;;;l|;ヾ;;｀､__ ｌ::::::iｌ　　　　　　丶　ヾ !;;::::小;|　´
　　|:::|l;:::::l l;;;;;/ﾐ::::;;ヽ､ !;:: }iｌ　　　　　　　′　';;;,:::l::| !　　　　　会同の相と言えば主君の代理・・・
　　|:::|ヾ:::l l;;;;/ハlﾄ:::::::|　　｀ﾞ　　　　,　＝ｧ　/;;/!:::ｌ:;|　　　　　　ということは、君は魯の宰相になったのかね？
　　l|::|:::::::l l:/;少;j};;ゞ/　　　　　　　　￣　　′　　｀ﾞ
　　j}::::|,::::::l li´;;;;;;'|!;;/ 　　　　`　、　　　ｲ
　ｲ;::::,!｀::::l |!;_√ ー--､　　　　　` ー ´
　´::::;;ハヽソ　　　　　　＼　　 /
/:::,´_,-ーヘ　　　　　　　　ﾍ,　　| ＼
|l;／iミミミミﾐ＼　　　　　／ミj＼　＼　＼

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　　と、とんでもありません
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|　　　　　　私はあくまで定公さまの代理でして・・・
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

やらない夫の名前はすでに諸侯に知れ渡っていたが、
宰相になるとすれば、これはまた違うレベルで問題になってくる。

諸侯たちの興味はやらない夫の今後に集中した。

770 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:15:41.56 ID:ltzd52Mo

　　　　　　　　　　　　　　　／／.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼
　　　　　　　　　　　 , '.:,:'.::.::.::.:/.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　 /.::/.::,::.::.::.'::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ヽ::.::.:',
　　　　　　　　　　 ,.::.〃:/.::.::.::j::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ::.::.::.::.::.::、::.::.::.::ｌ::.::.:i
　　　　　　　　　　　　 '.::/.::.'.::.::.::.::{::.::.::.::.::.::.::.::.::.ｌ::.::.::.::.::.::.ｉ::.::.::.::.:l::.::.:l
　　　　　　　　　　　 !::.!:l::j::.::.::.!::.|::.::.::.::.::.::.::.::.::.ｌ::.::.::.::.::.::.ｌ::.::.::.::.:l:::.::.l
　　　　　　　　　 i::.:!:!:{::.::.::.j::.::､::.:{::.::.::.:i::.::.::.!::.::.::.::.::.::.ｌ::.::.::.::.:ｌ::.::.|
　　　　　　　　　 l::.:ｌ:ｌﾊ::.::.!{ﾍ::.:ﾄ､:ヽ::.::.l､::.::.ｌ|::.:j::ヽ::.::.:!::.::.::.::.:l::.::.!
　　　　　　　　　 |::.:|:ｌ::.:､:_ｊﾑ厶l　＼＼!ヘ:.:!L厶::.:ｌﾍ::j::.::.::.::.！::,'　　　諸侯の方々がぜひやらない夫に
　　　　　　　　　　 l::.:j八::.:Vr无い､　ヽl＞元z云lrケV::.::.::.::.::jｌ:/　　　会いたいと常々おっしゃられますのでな
　　　　　　　　　　　　　Ｖ:!::.::.Ｖﾄ｀¨￣｀｜　　　　 'ｰ┴' 　 l::.::.::.::.::ﾙ′
　　　　　　　　　　　　　 |:l:.:.:.:.:!{　　　　 ,　　　　　　　　　　|::.::.::.::.::{　　　　　自慢の家臣を見せびらかしに来たのですよ
　　　　　　　　　　ﾑｌ::.::.::lﾊ　　　〈　　　　　　　　　ﾊ::.::.::.::.::!　　　　ふふふ・・・
　　　　　　　　　　　　 |::.::.::!::ﾍ　　　ヽ｀　　　　　　ｲ！::.::.::.::.!
　　　　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.::l＼　　￢ー- 　　／　! jｌ::.::.::.::.::!
　　　　　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.::!　丶、｀￣　　／　　 j　}::.::.::.::.::i
　　　　　　　　　　 |::.::.::.::.:.! 　　 {＼__　　´ , -‐￢}　ｌ::.::.::.::.::|
　　　　　　　　　　　 |::i::.::.::.::!　　　}　　｀!　/　　　 {、 !::.::.::.::.::l
　　　　　　　　　　　　 |:.ｌ::.::.::.:l　　 _」　　　l /　　　_ﾑヽl::.::.::.::.::.!
　　　　　　　　　　　　　 |::!::.::.::.:レ'´ 　＼　_」L.._..∠.._　 V!::.::.::.::.::!
　　　　　　　 _..　 -─‐ｧl::l::.::.::.::レ '¨´￣｀|l￣!「　　　｀く l::.::.::.::.::.トrヘ_
.　　　　　　／　　　 / ﾊ:l::.::.::.::|　　　´二|Ｌ_」|⌒ヽ　　　〕::.::.::.::.::.ｌ！　i｀　‐-　､_

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ　　　　
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　ほほう、定公さまは大司寇どのがお気に入りのご様子
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ　　　　やらない夫先生の宰相就任はほぼ確実なのでは？
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　これはますます、お近づきになっておきたいものですな
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿　　
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1　
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_　　
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l

771 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:17:49.08 ID:ltzd52Mo

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　いやっはっはっはっ、そんなわけ・・・
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}　　　あくまで可能性が高いと言うだけで
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }　　　
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒　＼
.　　　　／　（一）　（ー）　＼　　先生・・・君子たるもの・・・
.　　　 | 　　　　　´　　　ij　　|　　お役目を果たせるか心配はしても・・・
　　　　　＼　　　⊂つ　　　／
　　　　　／　　　　　　　　　　＼

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼＼／｀i
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　己の身が富貴になる事を喜んだりはしないだろ・・・
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　　そんなことは分かっている
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ
　／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ　　できる夫お前もえらくなったもんだな
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|　　　先生に指導するとは・・・
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

この時のやらない夫は余りにも無邪気に喜んでいたので、
できる夫に注意されている。

772 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:20:59.55 ID:ltzd52Mo

　　　　　　　　　　　＿_ __ _
.　　　　　　　 _ ,　'"´　 ,. _ ___｀丶、
　　　　　／　｀　/　 /´-‐ｧｰ-ヽ＼
.　　　　 / ／下7　../／／.:.::/ .:.:ﾄ､ヽ
　　　 / └ｲ_j/　.://;へ、／!.:.::/:.}ヽ　',
　　　 ,'　 ///!l　.::j.:lｲ仔くヽ/,.イ,.ム:.',　l
　　　 , 　 '〈/f`| l ::l｀' ゞゾ　'´　ｒャjﾉ::.ｌ:. |　　　冗談じゃないのよ、やらない夫
　　　 |　 l:l :!:{､| l ::|　　　　　ﾏｿハ: |:: |
　　　 |　 l:ｌ::i个| l ::l! 　　　＿ ′ } .:}:.ｌ:: l　　　魯の宰相にならないんだったら　　
　　　 |　 lﾊ:l::{::', ::::{､　　　　　 /.:/::.l:: l　　　斉の宰相として欲しいくらいだわ　
　　　 l　!:|:::',::',::ヽ:::ヽ＼._　　／.:/::::/l::;!
. 　　 ',::{:{､:::ヽ＼:＼;ゝ｀「:ﾌ´!::::/;:::/ 〃
.　　　ヾﾊj＞''´ ヽﾄ､_..上くｲ::::{ {::{／
　　　　／⌒ヽ､＼　｀　＼-ｰ￣＼ヾ
　　　/ 　　ヽ＼＼　　＼´￣｀ヽ､
.　　ｌ　　　　　',　＼＼　　　＼　 __| ＼
.　　 |　　　　　 ',　　＼｀ヽ､　　∨ｎ|　} ﾄ､

会盟の相を務めたやらない夫の立ち居振る舞いは立派で、
諸侯たちは口を極めてやらない夫を褒め称えた。

ﾟ　|　・　＋o 　　　　　　　　　　 o。　|　　*｡ |
　＊o　ﾟ |+　| ・ﾟ　／￣￣＼＋・　 o　 |*
　ｏ○+　|　　|ｉ　／ ._ノ　　ヽ､＼　ﾟ|　o　○。
・＋　　　･　l 　|　（≡）（≡）　|・|＊ﾟ＋ |
ﾟ　|i　　 |　+　　|::::: （__人__） ::::|　|!　.　　　|　　　　　そ、そ、そんなぁ～
o｡!　　|!　ﾟo　　|　　 |r┬-|　　.}　|.　* ﾟ |
　｡*ﾟ　 l・　　　　|　　 `ーlj´　　}　|o　ﾟ。・ﾟ　　　　　おだててもなにも出ませんよって
　＊oﾟ　|! 　　　　ヽ　　　　　　 /　|＊|○・ |oﾟ
｡ | ・　　o,. ‐- ..＿ヽ､.,＿＿. /　 !| ・　＋ﾟ ||＊|　　　できる夫、今の私はアホっぽいか？
＊ﾟ　　ｌ|　/　　　、　　i　　}　　＼　　　o.＋ | ・　　　
　|l　+ ﾟo　i　　　　 ` -､{!　/＿　　＼　○・ |oﾟ
　o○　| 　| ヽ.　　　　　ヾ´ 　　￣　　｀ヽ　　*。
・|　＋ﾟ o } 　}　　　　　　　　　　　　　　ヽ　Ｏ。
　Ｏ。　| 　|　ﾘ、　　..:::　　　　　　　　..　　　l　。
　o＋　|!*｡| /　`ー::::　　　　　　　, ﾍ:::::..　 |　＊
　|・　 | ﾟ・ |/　　 /　 :::... ..　　／:::/ | ::..... {　|

　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　／　　　　＼　　　　　　口が裂けても言えませんね
　　　　　／　　 ⌒　　⌒ ＼
　　　／　　（ー）　（ー）　ヽ　　　ま、そりゃこうもなりますかね
　　　 |　　u　　　___｀___　　　 |　　　無理も無いか・・・
　　　　ヽ、　　　 `ー '´　　／
　⊂⌒ヽ〉　　　　　　　　く　/⌒つ
　　＼　ヽ　 /　　　　　＼　ヽ　/

まさに、やらない夫の得意絶頂の時であった。

773 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:24:15.47 ID:ltzd52Mo

　　　　　 / : :.:.:.:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:.ヽ' ﾉ}､::{.|
　　　　　〃､ :.:.:/:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.､＼.:.:.:.:.:.:.ノ|ﾟ´ﾘ､/:ﾊ:l.|
　　　　 /　｀ -{‐ !ー{ー ‐!--ヽ'ヽ￣二_,!´;}l.:!:::::}ﾊ!
　　　　ﾊ;｀‐/ -|-:|ー:|ー-'{‐|:‐:ﾊ::|"!:.:.:.:}}ｲ:::}.}:::ｿ:∧
　　　 !:!{ :.:!.:.:.:|.:.:!:.:.:.{.:.:.:.:.l∧N ﾚヽﾄ､:.:.ﾘ.|::::|´';:!l::::ﾊ
　　　 !| !.::i!:::.i:ﾄ､|ヽ:∧::::::ﾊﾆ|三,ﾆﾆ､.Y.:.:|::::|f. }l.l:::::ﾊ　　　いやいや、孔圉がいなければ
　　　 !! ',::ll:::::l:!ェﾆﾆミヽ::::∧ /´ﾋzﾘﾉﾉ!.:.|::::|ﾘ/:!l::::::::}.　　　うちだって宰相に迎えたいよ
　　　 {　∨:::i::l{《弋zj｀　＼::ﾍ　￣ ´　|!.:|::::|ﾉ::::!l::::::::ﾊ
　　　　｀. 弋::l:::i`￣　　　　　＼!.　　　 |!.:!::::!:::::f }:::::::::ﾊ　　南子ちゃんが会いたいって言ってるし
.　　　　　ﾚ!::∧　　　　　　　 `　　　 ||.:|::::|ﾍ::l,,,!:::::::::::},　　本当は今すぐ連れて帰りたいくらいだよ
　　　　　 {.!:::!∧　　　丶'　　　　　 ,!|.:|::;:|　'､;､:::::::::::::l
　　　　　　　l.!:::l::{ ＼　　 ‐＝ ‐　　　´ﾊﾙ'´　.//‐､::::::::::!
　　　　　 {!:::l::| l´ ＞　　￣　　／ /　　//　　'::::::::::!
　　　　　 `ゞ､j {.　　 ≧　__ .　＜　./　　//　　　＼::::!
　　　　　　　　　＼､　＼!lヽ､　 ./　　//　　　　ﾍ:|
　　　　　　　　　ヽ! 　　!l`'､ﾍ /　.／'´　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 }　　 !l　　´¨//-､＿_,...__ 　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼　　　　　奥方さまが・・・
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|　　　　(そういえば・・・霊公の奥方って・・・)
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　ま、まあ・・・定公さまを主と仰ぐ以上、
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|　　　　そういうわけには参りませんが・・・
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/　　　　　両君のお言葉は大変嬉しく思います
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

霊公の妻は、バビロンの大淫婦も真っ青の南子である。

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　⌒　　　⌒::::＼　　　(間違っても衛にだけは行かねーよ)
　　　／　（●）}ili{（●）::::::＼　光栄ですよねー
　　　|　　　　　 __´___　　　:::::::|
　　　　＼　　　 `ー'´　 ...:::::／

774 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:31:25.35 ID:ltzd52Mo

　　　　　 .,.　'"´　　　　｀ミﾐヽ
　　　 ,．'´ ..　 ., '´　,.　=ﾐヽ　`ﾄ､､
　　／〃　.　 / .:,.∠ ミﾐﾐヽV .!　ﾄヽ
　　〃　 .: .: l .:./.:.:.ミﾐﾐヽｿﾉノム　ﾊ
　〃.:, .:.:.:.:.: l.:/´`77''ﾊﾐｼｼ彡ｨｲ:!: ﾊ　　　　
　/.:.:/.〃.:.:.: l:l　　l/　i:!　;!　 i;!　i:!.:.ﾉ!
　l.:./:〃.l.:.:i.i:l.l､､､ﾘ_　ﾘ　ﾘ　_,ﾘ,,,.ﾚｲﾉ　　　
　l/l〃ハ:N从l‐ｪﾃﾃﾐL__ｨｲﾃ‐ｯ Tﾘ　　　　　やらない夫どの、気を悪くせんでくれたまえ
　ﾉ.:.:.i い｀ﾞヽL _＿.ノ　ﾄ､_ ＿ﾉ!L_　　　　
　 lノi.:.Lい -孑　　　　 ! 　　ﾘ `フ　　　　霊公さまは本当に貴公に敬意を払っておられるのだ
　　 lﾊ.:ヽ､　孑　　 ,....:'　　 /　　　　　　　南子様を心より愛しておられるのは本当なので・・・な
　　　　 ';.:.:ﾄ､　　　ｰ---‐　 /　　　　　　　　
　　　　lﾊ(　ヽ､　　｀¨´　 /
　　_ ＿」　　',.　丶､ _＿,.ｲL_ ＿　　
　/.:.:.:.:. `ーr‐- ､　　　　　 K´i￣`1　
　l::::::.:.:.:. 　 l　　 i　　　　 l:l　l　　 L
¨´:.:.:.:.:.:. .　 l　　 l　　　 ;　l:ﾄ､l　ノ:.`ヽ_　　
　　.:.:::::::::. :. l　　 lヽ _　 {　.ﾘ.:.ぃ´　　　　｀`''ー
　　　　　　　l　　 L_ ＿＿」.::::i l

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　　 l　　　　　（__人__）　　　　あ・・・いや・・・
　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　分かっておりますとも・・・
　　　　　　 | 　　　　　 |
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l
　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　丿　　ﾞi 　＼　＼=il　/　i!
　　　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

やらない夫は、自分が衛ではなく魯に生まれたことを心から感謝していた。

魯の定公には衛の霊公のような、とてつもない欠点は無い。

この時は、そうであった。

定公のような英明な主君に出会えて、
限りなく信頼を寄せられる幸せを、しみじみと噛み締めていた。

775 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/04(木) 00:33:34.23 ID:R5iL7d2o

>>774
この時は、ねー。
まさかこの先（ry

776 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:34:59.24 ID:ltzd52Mo

本日の投下はここまでです。
明日も十時ごろに少し投下したいと思っています。

完結は金曜日の十時ごろからになると思います。

ヒストリアのために投下を待っていただいて申し訳ありませんでした。

777 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/04(木) 00:39:26.98 ID:1yHF/rQo

乙でしたー

ところで、管仲って貧乏なだけで平民ではないんだっけか？

778 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:54:59.24 ID:ltzd52Mo

>>777←フィーバーおめでとうございます

菅氏、鮑氏は斉の下級貴族ですね。

同時代、同族に管至父というのがいて、斉の襄公を弑逆しています。
彼のほうが地位は高かったみたいですね。

鮑叔のとりなしで、桓公の命を狙った罪を許されて、
宰相に大抜擢されるわけですが、それ以前は、斉の公太子である糾に仕えていました。

大乱が無ければ太子は滞りなく斉公になったはずですから、
どちらかというと鮑叔よりも勝ち組の地位にいた人物です。

やらない夫の時代には菅氏は衰え、鮑氏の方が隠然たる力を持っています。
いずれ語るときが来るような・・・でも、これはかなり先のことになるでしょうね。

779 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/04(木) 00:58:32.35 ID:ltzd52Mo

>>778
「くさかんむり」じゃなくて「たけかんむり」ですね。
なんだか、以前にも同じ過ちをしていたような気がしてきました。

780 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/04(木) 01:02:09.31 ID:4CmB1t2o

乙でした。

781 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:42:31.31 ID:LouXjXUo

昨夜は帰りが遅くなったため失礼しました。
今日も先程戻ったところです。というわけで、ただいまより、投下を開始します。

会盟は無事終了した。

魯と斉の同盟は新たに衛を加え、より強固なものになった。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒_⌒_)

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＿＿　.| |　_|　　　　　　　　 .／|￣￣|＼　　　 i,_,i　　　　　　　　　　　　　||..,..□.[].‡....‡.口.||￣|§／／＼／／＼|　|.|　| |目[]□[]□
　＿|目／／＼ ../＼＼|￣| ￣|＼／|￣r-i￣|..|=|　i,_,i＿-i￣|,-一'ｒ‐''‐,/＼＼|￣|/ i |.----､|／／＼／＼＼|口|　 |　|￣|　＿|口|
／／＼ |　| 口|　 |＿ | l　|￣|　 |／＼|.|三iｺ|　| |=|　|=|.iｺ|　 /FF/＾|EE'|／＼＼‡/　l　||￣￣| |　| 口|＿|＿|田l　／／＼　／＼＼[]
~~＼＿／／＼　　／＼＼　__／|＼／|.|/~|　|...| |=|　|=||　|...||FF|E.|EEE||＿〔〕| |/　 l　 |__.||￣￣|　／＼＼　＿ |　| 田 |＿|　／＼＼
..田 |　 |/////// |＿〔〕| |／／＼／／＼　／＼＼r-i￣|／|FF|E.|／￣／＼‡./ 　.l 　 |　||　　 | |／＼＼／＼＼§／／＼ |　|　l＼
／／＼.|　　　|／￣／＼ |　| 田 ||/////// |＿〔〕| |r-i￣||／￣／＼.|　| 田 |./　　 l 　 |　||　　 | || 田 ||　| 田 |目|[]|□[]□|§‡目目
|　| 田 |／／＼／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|￣|§§|田／　／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
／／＼__／　／:::::::|
|　| 口／　／::::::::::::::|
￣|／　／::::::::::::::::／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~
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が、斉の景公はこの結果に大きな不満を持った。

やらない夫の方針により、斉が望む晋に対する軍事同盟の締結に至らなかったからである。

782 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:43:43.14 ID:LouXjXUo

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　　　　　　イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨::::',　　　　ふん・・・やらない夫がなによ
.　　　　　く ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::lヽヾ、
.　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　〉〉　　晏嬰がいたらこんな事には
　　　　　　　　ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::l::i:イく　　　ならなかったはずだわ
　　　　　く_l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::l::l .l; ヽ
　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::l::::::::::::l::::::::::::::: l::l .l;､ヽ
.　　　　　　 l:::i::::::::::::::::l:::::::::::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::l::::::::::::::::l::Lハ__j
　　　　　　 l:::l:::::::::::::::::l::::::::::::::::l:::::::::::::::::l::::::::::::l::::::::::l::::l:::ﾘ
　　　　　 l:::|:::::::::::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::::::: l::::::::::::l:::::::::l::::l::ﾉ
　　　　　　　 l;:i!::::: |:::::::::l::::::::::::::l:::::::::::::::::::l::::::::j::j:::::::ﾉ:::ﾉﾘ
　　　　　　　 iﾊ::::::l::::::::::i;::::::::::::|::|:::::::::::::::j::::::/:/::／ノﾉ
　　　　　　　　!　ゞ:ヽ:::::::l:∨:::::::l::l:::::::::::::ｲ:::::ｲ/::/ノ:く
　　　　　　　,イ:::|:.＼ヾ;:::!: ∨::::从:::::／:/:／∧/:::::/ :｀ゝ
　　　　　,ｲ: :l:::::l: : : : : ヾ: : ）ノ: : ∨: :／: :/: :./:::/.: :/　｀ヽ
.　　　 / i: : |:::::!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,'::::,': : :l　　　ヽ
　　　　/ ￤: :!::: !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ;:::::;: : : l 　　　｝

史記の作者、司馬遷による贔屓のせいで大きく功績の伝えられる晏嬰だが、

実は、文公以来の斉の二次繁栄というのは、晏嬰の死後から始まる。

783 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:45:31.06 ID:LouXjXUo

最もそれは、よりよい社会とか、完成された政治的仕組みとかではなく、
もっと単純で分かりやすい基準で国家を見た場合に限る。

斉の最大汎図は、晏嬰の死後、景公が自ら描いていく事になる。

:.ゝ,く:.Y　　ヽ|.:.:.:.　:　ｌ:.:.:.ｌ／:.:.:.:.:.:／　/／ヽ }: :.:.:./ヽ: .:.:.:.:.ｌ　|:.|
:.:.ハ:.:.{　Y⌒ ｌ:.:.:.:. .:.　 !:.:.ｌ:.:.:.:.:　 ´　／´　　〉:.:.／:.:.:.ｉ: .:.:.:.:l 　!:ｌ
:/　ﾊ八乂_.　 !:.:.:.:. :.: 　ｌ:.ｌ　´　　≧x.._　　　/:／:.:.:ハ:ｌ!:.:.:.:.ﾘ　ｌ:!
ｌ　ｌ:.:.Ⅶヽ　ヽ.ｌ.:.:.:.:.:.:.:.　ｉ!　　　　｀ヾミ　/ ' ﾊ: :/　 !}.!:.:.:/　　ﾘ
ｌ　ｌ:.:.:Ⅴ:.:.ゝ-､ｌ.:.:.:.:.:.:.:.　ｌ　　　　　　　　 {／　 /'　! /　　/
ヽ′:.:.Ⅴ:.:ｉ:.:ｉ:l　!:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　　　　　　　　　　丶　　　 }/
:.:.:.:.:.:.: :ヾ:.:ｌ:.l:l　 !:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　　　　　　　　 >　 /'　　　斉は、臣を倒して周王室を保護し、
:.:.:.:.:.:.:　:.:. :ｌ:l:! 　 !:.:.:.:.:.:.:.:.ﾑ　　　　　　　_ 　　.イ　　　　　　　覇者になるのよ
:.:.:.:.:.:.:　 :.:.:.:ｌ!　　 !:. :.:.:.:.:.:. ﾊ　　　／:.ヽ＞-'　　　　　　　　
､.:.:.:.:.:.:.　 :.:.∧　　 !.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ　　　 (::}:.:ﾍ　　　　　　　　　　そのためにはやらない夫の平和主義は邪魔よ
: ､:.:.:.:.:.:.　　: ∧　　 !:.:.:.:.:.:.:i:.:ｉ　　　 } ヾ:ﾍ　　　　　　　　　みんな、やらない夫を排除することは出来ないの？
: :.＼ :.:.:.:.　　 :∧　　ｌ: : :.:.:.:|ｉ l 　　 /´: .:ﾊ:.ﾑ
､:.:.:.:.＼: .:.:.　　ﾑ　　ｌ:ｉ:.:.:.:.:| !l:. 　 _ハ: : :.:.ｌｉ:ｉ
-＼:.:.:.:.＼.:.:.　　ﾑ　从ｉ:.:.:.:! |!:.:ﾊ　　ﾊ:.:.:.:.ｌ |:!
:.:. : ＼:.:.:.:.＼:.:. 　ﾑ　} | : / :|! ｉ:.:!　　∧: : ｌ |!
: : : : : :＼: .:.:ヽ .:.　ﾊﾄ.! /:.:ﾉ' ﾊ |　　　 ',:.ﾘ/
:. :. : : : : : : 丶: ﾍ｀ヽﾊ: }'≧x:/　}!　　　　}'
: : : : : : : : : : : : ｀＼:ヾ:!: : ＼＼ﾉ　　　 !

.　　　　　　　　 , '／: : : /: :.i: i: : : : : : : : ヽ: : :.ヽヽ
.　　　　　　　　 /:/: : : : /: : :.i: i: : : : : : : : : : ',: : : ヽ'､
　　　　　　　　　,':/: : :.:.:/: :/:ハ: i: : : :'､: : : : : :i : : : : i i
　　　　　　　 |:i: : : : : i: :ﾊ:i　_i :'､: : ﾍ､: : : : : i: : : : :.i:|
　　　　　　 |ﾊ: :i: : : i 斗:'ﾞ´　ヽ＼: '､ `''トx i i: : : ﾘ:|
　　　　　　　 i. V:.'､: : i:.i.,ｨ==､　｀　ヽﾞ,ｨ==､ /i: :/ｲ:.:|　　　やらない夫ほどの人物が
　　　　　　　　　ﾄ､:＼:.i. fr';;;::|　　　　 fr';;;::| /／/i:.:.|　　　今の魯に、他に居ないのは明白です
　　　　　　　　 /: : トﾍ. 弋汐　　,　　弋汐　/: iノ:.:.:',
.　　　　　　　 /: : : l:.:.::ﾊ　　　　　　　　　　　/: : i: :.i: :ﾍ　　　我が国で晏嬰どのを排斥するくらい
.　　　　　　／／: : :l: :.:.:へ.　　 ´ ｀　　　, ｲi: : : i: :.i: : :ヽ　　難しい事だと思いますが・・・
　　　　　　 /／: : : : :.l: : : :'､/＞､　　　＜:.:.:.V: : :ﾊ:.i: : : : ﾊ
.　　　　　 /: : : : : : :.:∧: : : :.＼　　｀´ .'　Y:.:.:.:V: : :.ﾊ: : : : : ﾘ
　　　　　　i: : : : : : :.,.':.:.:＼: : : : ＼　　　　/i:.:.:.:.i: : : : i: : : : :/
　　　　　 /: : : : : ／.､.:.:.:.:.:＼: : : : ＼-,= ノ.i:.:fYヽ: : /i: : :.:/
　　　　 |: : : : : |:.｀ゝ､｀' .､:..:.＼: : : :.ヽ-‐'´rr'-`'‐ Y. i :／

晏嬰が亡くなって、景公の拡大主義を止められるものが居なくなったという事だろうか。

784 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:46:05.47 ID:LouXjXUo

　　　　　　　　　　　...:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.:...
　　　　　　　　　／:.:／:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:.､:.:.:＼
　　　　　　 .:':.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.＼:.:.ヽ
　　　　　　　/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:､:ヽ:.:.:.:.:.:.ヽ:.ﾊ
　　　　　　 .':.:.: ':.:.:.:.:.:.:.':.:.:,:':. ﾄ､:.:､:.: ｉ:.:.:ｉ:.:.:ｉ
　　　　　　 !:.:.:.l＿:.:.:.ｲ:.:./ｨ:./　ヽ:.ｉ:.:.l:.:. l:.:.:l
　　　　　　.:l:ｉ:´l:.:／｀ﾒ:, ' /:´￣　メ､:l:.ｉ: l:.:.:l　　　やらない夫に花を持たせ
　　　　　 .': ll 小ィfﾗﾄ､　　　ィfﾊｵﾄ､:l:ﾊﾘ:.:.:.!　　　散々恩を売りつけてきたのに
　　　　 ./:/:.!:ヽﾊ乂:ﾉ　　　Ｙ::ﾉ´ﾘ' ﾉ:ｉ:.:.:.!
　　　　/:.':,ィ:ｉ:.:.:.ﾊ　　　,　　　　 /ｰ´:.:.l:ﾊ:.l　　　今になってその関係を壊すのですか？
.　　　 {:ﾊ:l .lﾊ:.､:､ヽ　ｰ一　　イ:.:ﾉ:.: 人 l:.!　　　晏嬰どのの方針とはいささか違うのでは・・・
　　　　ヽ｀　｀ー｀ー＞. _　＜ムイハ从　ﾉ'
　　　　　　　　‐､／|　　　　ﾉ' }
.　　　　　　　／: : : //´l　　／: : :ゝ. __
.　　　　　 /: : : : ://_ ｀　／: : : _　-－､ヽ
　　　　 / /: : : 〃- ､ヽ:´: : :,　´　　　　ヾ!
.　　　　 / /: : : 〃　／: : : : :/.ｉ　　　　　　}:ｉ

　　　　　　　　　　　＿_ __ _
.　　　　　　　 _ ,　'"´　 ,. _ ___｀丶、
　　　　　／　｀　/　 /´-‐ｧｰ-ヽ＼
.　　　　 / ／下7　../／／.:.::/ .:.:ﾄ､ヽ
　　　 / └ｲ_j/　.://;へ、／!.:.::/:.}ヽ　',
　　　 ,'　 ///!l　.::j.:lｲ仔くヽ/,.イ,.ム:.',　l　　　これは晏嬰との約束・・・私は絶対に覇者になる
　　　 , 　 '〈/f`| l ::l｀' ゞゾ　'´　ｒャjﾉ::.ｌ:. |
　　　 |　 l:l :!:{､| l ::|　　　　　ﾏｿハ: |:: |　　　私は晏嬰の墓前に覇者となった報告をするまで
　　　 |　 l:ｌ::i个| l ::l! 　　　＿ ′ } .:}:.ｌ:: l　　　絶対に立ち止まらないと決めたのよ
　　　 |　 lﾊ:l::{::', ::::{､　　　　　 /.:/::.l:: l
　　　 l　!:|:::',::',::ヽ:::ヽ＼._　　／.:/::::/l::;!
. 　　 ',::{:{､:::ヽ＼:＼;ゝ｀「:ﾌ´!::::/;:::/ 〃
.　　　ヾﾊj＞''´ ヽﾄ､_..上くｲ::::{ {::{／
　　　　／⌒ヽ､＼　｀　＼-ｰ￣＼ヾ
　　　/ 　　ヽ＼＼　　＼´￣｀ヽ､
.　　ｌ　　　　　',　＼＼　　　＼　 __| ＼
.　　 |　　　　　 ',　　＼｀ヽ､　　∨ｎ|　} ﾄ､

785 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:47:10.86 ID:LouXjXUo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-──-
　　　　　　　　　　　 ,　 '"´　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 , '　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
.　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　 //　　　 / 　　./　　　　　　ハ
.　　　　　　 //　　　　 l:　　,'　　　　　　　 /　　　　　　　 l
　　　　　　　　　　ハ　 !　　　　　　　/　　 |　　　　 |
　　　　　　 | |　　　　_l」⊥.､|　　　　-‐‐,ｲ‐- ...,,|
　　　　　　 |　　　　 !.! ヽ/l 　　　／/　　　.| 　　　 /
　　　　　　 ',　　　.{ｲ示ヽ',　　 .／ィfﾃミﾒ､　!　　　 /
　　　　　 ',　ヽ　　.ﾊ　ﾔ:::} ヽ／　　　rﾃ:::::} 》ﾉ　　／}　　　 /　　魯で人物らしい人物は
.　　　　　　　 l　　＼/　ヽゞ''　　　　　弋zシ／　_.／!　,'　　　　　　　やらない夫の一派だけですからね
.　　　　　　　 | 　　　八　ヽ　　　　　　　　￣l　　　レ'　　　　 |
　　　　　　　　　　　　ヽ　　､＿.　　　　,'　　.,'　　　　 |　　　やらない夫を排除できれば
　　　　　　 /　　　　　　　＼／ r／ヽ　　 /　　　ﾊ　,'　　　　　　　魯を手懐けるのはたやすい・・・ですが
.　　　　厶ｲ八　ﾊ　ﾊﾊ／-‐´ イ≦　´ /　　　/　V　 /l　.ﾊ ',
　　　　　　　,ヽ! .＼, イ　　　^　‐---- 、イノ/　　ヽ/ j／　ヾ､
　　　　　　　　　|　ヽ, ´　　　　　　＾ヽ‐--r　>　　　　　　ヽ
　　　　　　　 | 　ヽ,　　　　　　　　＼./ /　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 |　　ヽー────‐､ ∨}　　　　　 _,,,...　-‐ ､
　　　　　　　　　 |　　　　　 / 　　　＼＼,..　　　.／　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 |　　　　 .i　　　　　　ｰ─' 　 /　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 | 　　　　i　　　　　/　　＿_./　　　　　　　　　　ヽ

　iﾞ　／:／ .i:::::l::::::::::/l:::::/ |::ﾄ;:::::::::::::::::::::::::l:::::.ヽ:::::::::::::::::l::::::l::::::::l｀ヽ､.　　＼
　|./.:.:/ 　 .l:::::|::::;;;;_i |:::/ 　|::|.ヾ､::::::::::::::::::::ﾄ;:::::|ヽ:::::::_;;ｨ|!:::::l::::::::l 　 l:ヽ､　/
　ﾞｰ,ｧﾞ　　 |:::::|:::::::::l｀l'''ト､　|::l　ヽ｀''､:::::::::::::l.ヽ;::l_,,>f´::::::|i;:: |::::::::| 　 |;;;;j.,/
　 /(._　　l::::::l::::::::::l　l:|.　｀'ヾi､　＼＼::::::::;lｨ'i´!　 i:::::::::| |::|::::::::::l　　{　ヽ､
. /　/｀iヽ,|::::::::|::::::::| __l|＿___ヽ,＼　＼ヽ:/::レl;|＿_,l:::::::| .|;l:::::::::::|　,ｲiヽ,　.〉
/　./:::l　|:|:::::::::|i::::::Kiﾞｆ::::iiii::''Tﾐ　　　　ヽ　`夊T'''iiiii::li;::|>i}!:::::::::::l}ｲ　|:l:::i∨
ヽ. {::|:|　|::|::::::::::ﾄ､:::| ﾞわ::;;;;::ﾘ　　　　　　　　　わ::::::::;;ﾊﾘ./|:::::|::::::l::|　 |:!:::!　　　　国民人気も高くて公からの信頼も篤い
　｀|::|:|　|:::l::::::::::l::|ヽ{. ゞ＝''"'　　　　　　　　　ﾞゞ=='彳　　 |::::l::::::l::::l　 |:|:::l　
　 |:::|l:|　|_;;;l::::::::l::l, ﾞヽ　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　 l::::l:::::;il__:|／l|::::|　　　けど、やらない夫を何とかできないと、
　 |::l .ﾞi'-{　|l;::::::::l::l､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ:::!:::::,!.l .|~i､|.|:::l　　　晋を倒すなんて夢のまた夢だわ
　 .|:l.　ﾚﾞl::::l l;::::::::l:|.ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　.／ﾘ::/::::/ l:::l .|. V::ﾘ
　　ヾ/　 l:::l　l;::::::::l|.　＼　　　　´ ｀　　　　　　／　/::/::::/ .|::iﾞ l　 |:/
　　　i.　　|:::l　ﾄi;::::::'l.　　　`i､　　　　　　　　　 ,,ィﾞ　　 /::;':::::/　l::l　l　.j
　　　.l 　　!:::|　l ヽ;:::i 　　　l,,__`''ｰ､ __ ,,　'''´ _l　　 /;:ｲ::::/　 l:ﾘ /　/
　　　ヽ　 !:::l　|　ヽ;:l　　　 |　｀''ｰ､　　　,,ィ''´l 　 /' /:／　 /:'./　/

786 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:48:04.45 ID:LouXjXUo

　　　　　　　　　　　 _　　-──-　　.
　　　　　　　　　 ' ´　　　　　　　　　　｀　　、
　　　　　／　　　　　　　　ヽ　　　　　　＼
　　　　 , ′　　　　　　　　　　　｜　　　　　　ヽ
　　　　/　,　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　　　　ﾍ
　　　./　/　　　　　　|　　　　　 |　＼.　　　 i　 ∧
.　　 ,′′　　　　 |　　　　　|　|　　　＼.__ |､ |　　∧
　　 ′i.　　　　　 |　　　　　| ,ﾑ.‐　¨￣ヽ | i !　　　i　　景公さま・・・
　　i　｜　　　　　　！　　　　 |/　　　　　　Ｎﾚ　　 l
　　|　 |　　　　！,. ィ弋¨　　 l/′ 　 ,ｘ=＝ｋ,　Ｙヽ　　|　　相当に先立つものが要りますけれど
　　|　 ∨　　 |, ﾍ､ﾍ　＼　/　　　ｆﾍｎ__,ﾊ|’　|　} 　 |　　　効果的な方法がありますよ
　！　 ∨　 'ﾍ.、ﾍ.＞＝ｋ｀　　　　ゞ- ' | 　 ∨　 ∧
　　 '.　　ヽ＼　ヽﾞi代､_,小.　　　　　　　　 | 　｜　　∧
　　　∨　　＼___､__＞ゝｰ'´　　　、　　　　　ｊ　　｜　l ﾄ､ﾍ
　　　 ∨　　　ヽ.　＼　　　　　　__.　 '　　 /　/ /　∧|　｀
.　　　ｉ　　　　　　ー＼　　　　　　　／! ,ﾑｲ.／
.　　　 |　　 |　　＼　　｀､ｰ-　 ..　_／　 |/　 ´
　　　　.l　　ﾄ､＼＿_､ト---｀ｰ─| 　　　ヽ
.　　　 | ∧ﾄゝ￣　　　　　　　 /　　　　　　｀　　._　　_
　　　　j/　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀7　ﾝー- 、
　　　　　　　　　　　　　 ,ｨ／　　　　　　　　　　　　　ｊ , ′　　ﾍ

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　　　　　　　　　　　　,ィ´:.,.ィ'´￣｀`:.:ｰ-､＼｀丶､
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　　　　　　　く―‐-､__〉／:／-――――- ､　＼:､＼: ヽ
　　　　　,.ィ''7ﾐ_,斗＜,ｲ:.:./: : :.／: :,.ィ'"´: : } :＼　ﾍヽ:ヽ:.ﾍ
　　　／　 /:.く.　／/:.:.:./: ＼': :／: : : : :.／: :,'!: ＼ﾊ:ﾍ:. :ハ
.　　 /| 　 /:.:.ハﾑイ: : :/:.／!: X: : : :._,イ:.:/ / | : |: ヽ!:.:!-‐┴-､　　
　　ムj _,厶:/／{　,':.:. :i,ｨfテｯ､-ﾍr''"/:.／,ｲ　」_;ﾑ:.:.ﾘ:.:ﾄ､ー-､ {
　「￣､-‐＜:.:./∨:.:.:.:.|`|ﾊ::::},ﾊ -‐''"´／ィ'"´!:/!: :/:.:.:!:|､＼ｰﾘ　　　さすがだわ田ちゃん
　ﾚ'´　,':.ﾊ:.:.:/:.:.:|:.:. : :|ヽ'=ソ　　　　 /刋ミﾊ/:./: : :,':.| | 　K､
　　　　ｉ/　|: :|:.:.:.:| : : : i　　　　　　　　　{krjノ '",ｲ : : /!:.| レ'ﾄ　＼　　金に糸目はつけないわ
　　　　|!　 !: :ﾊ:.:.ﾊ : : :ﾊ　　/ヽ､ _'_ 　｀"´ ／ : :.／|: :.|.〈:.:.i 　　ヽ　言ってごらんなさいっ
　　　　 /∨::,ﾍ: :|､: : : iﾍ.　{::::::::::ノ　　 ,ｲ＿,.イ:／| : |ﾍ∨　　　 !ﾍ
.　　　 /　i::./ ∧:| ﾍ : ﾊ　＼`ﾆ´-‐　'"´-―‐-､:.／|: ,'／＼　　　 | ∧
　　　 ,ｲ　 |::i ,'::.ヽ!　∧:.|､_　　／￣`Y´　　＼　∧_/i/　　　ヽ　　ﾑ-‐'
　　／　　　|::|.! : :: :: 厶ﾊ|.::｀Y´　　／￣｀ヽ　ヽ　} /　　　　　 i＼
　〃　　ヽ　|::||:: :: ::.::ﾚ､__｀`/　　／　　　ﾍ｀ヽ.ﾉ:|　　　　　　 |/~
〈　＼　　　 |:∥: :: :: | :: ::｀7　　 {＿_ 　　　ﾊ_/::.::|_
. { 　｀'ｰ-､ﾊﾊ :: :: ::! :: ::/　　 /｀`ヽ＼　　 |　}-┤:: ＼
　∨ ＼.　　V.∧:: :: ,＞'"ヽ_／　　　|:: ﾊ　 !,ｲ　└‐ｰ-ヽ
　 ∨　ヽ　ﾊ.∧::/__　　/　　 ∠　`ｭ::|　〃
　　∨　　＞―＼ {__ ｀`く　／　　〈/　| ｀>
.　　∨　{ :: ::r==t＼｀ｰ''tイ＿,.､r'ﾌ　}__//ﾑ

787 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:50:16.14 ID:LouXjXUo

田乞の案は極めて古典的な手段だった。

　　　　　　　　　　　　　　　　 .....:.:.:.￣￣:.:.:.:.....
　　　　　　　　　　　　　 ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:｀:.､
　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ｉヽ:.:.:.:､:.:.:＼
　　　　　　　　　　　／:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ｉ:.:.:.:.ｉ: ｌ:.:.ヽ:.:.:.＼:.:.:ヽ
　　　　　　　　　 / ／/:.:.:. /:.:.:.:.:.:/:.:.: /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.
　　　　　　　 /:/ :. ｉ:.:ｉ:.:.ｉ:.:.:.:.:イ:.:.: /:/ヽ:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:. ｉ:.:.:.ｉ
.　　　　　　　 /:/:.:.:. |:.:|:.:.|:.:.:./ .|:. ,ｲ:/ 　＼:.:.:|:.:.:.:.:.|:ｉ:.:.ｌ
　　　　　　　　　ｉｉ:.:.:.:.:.|:.:.!:┼ 7　ﾒ:/〃, ‐―‐ヽ: !:_ｉ:.:.:.!:ｌ:.:.ｌ
　　　　　　　　　 | |:.ｉ:.:.:.:!:ハ:.!:/　/:' /'　　　　 !ﾊ/:.:.ｉﾊ!:.:.:ｌ　　　　
　　　　　　　　　/:.ｌ:.ヽ:.:.ﾊ ,ィf示ト､　　　　,ィf示ト./ｉ:.:/ /:.: ｉ:!
　　　　　　　 /:.:.ヽ:.ｉヽ!:.:.　ｉrし::}　　　　　ｉrし::}/:.:ｌ:.ゝ':.: /!.:.　　　
.　　　　　　　 /:.:.:.:.:.ヾ:.:ゝハ. ゝ‐ '　　,　　　ゝ‐ ':.:.:.:!/:.: ィ:.ﾊ:.ｉ　　やらない夫に女を贈ってはいかがでしょうか
　　　　　　　/:.:.!:.:.!:.:.:ｉ:.:.:.!:ｰヽ　　　､　　 ,　　/:.:.:.:.ム ´/:'　|:|
　　　　　　 |:. ハ:!ヽ:.!ヾハ从:＞　　　　ィﾊ从乂.　/'　　!'
　　　　　　　ヽ!　｀　｀　 ,､.､　　　　ｉ｀ ‐　´ / 　　 _
　　　　　　　　　 ,.－': ::λ ＿　/　　　　!､　　 / ⅵ_
　　　　　　　　　　 /.: : : : :冫　＿　　　　　＿￣冫: : : :.ヽ
　　　　　　　　 /: : : : : :冫　　　　ヽ　 '´　　　冫.: : : : :.ｉ
　　　　　　　 |: : 丶: :/ ー　　＿　　　　＿　 '|: /.: : : : ｌ
　　　　　　　 |: : : :.ヽ!＿.　　　　　￣　　　 !:': :/: : : ｌ
　　　　　　　 | : : : : ｉ:,: : : : : －. . _　　_ . . : :´ヽ:': : : : |
　　　　　　　　　　ｉ: : : : ｉ': : : : : : : : : : : Y : : : : : : : ｌ : : : : ｌ
　　　　　　　ｌ: : : : ｌ : : : : : : : : : : : !: : : : : : : :.ｌ : : : : !

中国四千年の奥義ハニートラップである。

　　　　　　　　　 ,∠／／＿＿＿_　　ヽヽ　＼
　　　　 ,r== <¨ / ,' , '/ ´ ィ　　　　｀ ¨ `ヽ　ヽ　ヽ
　　　　/'´ 　　 V / ,' /　／| │ 　　　ヽ　 |　　!　 ',
　　　　|　　　　ヽ. { { Ｘ　 ! ﾊ　ヽ　　 }　 | 　 |ﾕ＼
　　　　|　　　　　ﾍ| ﾚ' ｀ヽﾚ､＼ヽ_ ,ムvｲ　　l ｣_/}
　　　　Ｖ　　　　　 Vィﾁ示　　' ｀'' ,r=zﾐｘ| i　 ! |ヾﾊ　　　・・・却下
　　　　ヽ　　　　　　 ! Vzｿ　　　　　 kﾁｿ　l ! 　! |ヽ i|
　　　　　ヽ　　　　　 |　￣　, ― ､　ゞ‐'　,','　 ,'_｣　V　　　やらない夫の堅物ッぷりはオリハルコン並みよ
.　　　　　/ヽ　　　　 ∧　　 l　　　 !　　 ,〃　 ,' ,' 　,'　　　そういうものは受け取らないわ
.　　ｒ'⌒　　　　　　' 　＼　弋　　ﾉ　ノ/ 　 / /　/
.　　 |　　　　ヽ　　　　　　＼　二´ィ ´ ィﾊ , ' , '　/　　　　　晏嬰がそうだったもの
　　丿　　　　＜＼　|　　　l 　　 │　ﾉ∠　/|　,'
　（　　､　　　　　ィ_.ﾉ　　 |　　　｀¨~〉ノ`ｰ-Ｖ
　 / 　　　＼　　 /´　　　　 l_　　 _ ,　' ´　　　　｀ヽ
　＼　｀＼　｀ー{,　　 -―ﾍ ~¨´　　　　　　　　　ﾍ
　　＼　｀ー　｀ｰ ´　　　Ｖ　　　　　　　　　　|

788 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:51:51.19 ID:LouXjXUo

だが、この案には続きがあった。

　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　 /　/　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　ハ
　　　　　　.　 / .:/ /　　　　　　　/　　　　　〃ヽ　　 i　　　　　　　　　 |
　　　　　　　/ .:/〃　　　　　__//　//　　　//,′　ヽ　! i　　　　　　　　　 |
　　　　　　..///7,′　　　 ´｢ 7｀ヽ/ .i 　.://ム-‐‐‐',ハ|、　　　　　　　 |　　いえいえ、ですからそれだけではありません
　　　　　　　　 !| 　 i　　　 |/ |/ｊ/! !:i .:.//'′　　　 !ﾊ「　　 |　　　　 |　　作戦は何段にも構えておくものです
　　　　　　　　 !| 　 i !　　ｨ斧ﾐﾒﾉﾉ | //　　,ｨｆ云ミﾒ、｣　　　｜　　　　 !
　　　　　　　　八　 i i i i　i j　!ﾉ::::}　ﾉ /　　　 {ノ:::;::}　Y|　　　ﾄ､　　　　　i　　賄賂を受け取ればしめたものです・・・
　　　　　　.　　　ハ. |ﾊｊﾍ |仆乂::ﾉ　 /　　　弋::::ソノ ! 　　 ! ﾊ　　　 !　　が、おそらく受け取らないでしょう
　　　　　 r‐ 、　　 'ｊ　　,ﾊ| :i　　　　　　　　　　ﾊ　　　ｊ_ノ　　　　 ',
　　　　　　ヽ　ヽ　　　 ./　从　　 '　　　　　　　　　 i !　　 /　｜　| 　ハ　　その時は、その品をそのまま公室に
　　　　　ﾊ　 V　　/　 /　ヘ.　､　＿,　　　　　从. 　/　　　　｜ !:ﾄ､ ',　贈ってしまえばよろしいのです
　　　　　　　 | 　|　 ./　 /!　i 　＼　　　　　　　　 .ｲ　 i !/ﾍ　　　 i ｊ　i |　ヽ
　　　　　　　 |／ __＼/´`!　|　i　i　ヽ.　　　　　　 .イﾉﾉﾉﾉ　 |　i　 ! !ハﾊ!　　）
　　　　　　　ﾉ／　｀ｉ＼/ヽハﾊﾊヘi｀ヽー　七升厶イ／ｊ八八八ハｊ
　　　　　　/´ -─┐|､___)　　　　　　）ハ　　　　／　 {
　　　　　/´　　 ,. }ﾉ::　}　　　　 ,.-‐''て　　_｣　　　　　　＼　_｣＼
　　　　　{　　イｰﾉ::　　V￣´ .ゝー‐''"´　ﾉ　　　　　　　　￣ﾉ　ゝ.、
　　　　　＼　　｀ヽ:::.　　 }　/　〈　　ー、　＿＿___　　　　〈　　　ﾉハ
　　　　　　　＼　　　ヽ　ﾊ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐―-　 ―-　､
　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　　　／:.／´ 二二_｀＼｀::.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　 /:.:./.ﾔ丁:.:.:.:.:. ｀＼ﾍ:.ヽ:.:ヽ:.:.:.:.:.
　　　　　　　　 /:/:/:.:{:.:.l:.:.:.:.:ヽ:.＼:.:.:l:.:..ﾏ¨}＼:.:.:.',
　　　　　　　　　　　/７:.:l:.:∧:.ﾄ:.:.ヽ:.:.}:.:.:ﾊ_.l:.:.:.:Yヽ_/:.:.:.:!
　　　　　　　　　　 ,'ヽl :.:i:.!＼ヽ＼∧＞jム|:.:.:.:.!=く:.:.:.:.:.l
　　　　　　　 i:.ijﾊ:.:ハﾍ処ﾐ丶` ｲf::圷 |:.:.:.:.|｀ヽヽ:.:|　　　公室に贈り物をすれば
　　　　　　　　 |:.| ｌ !:.:.:ﾊゞ'　　　　`ｰ'　ｌ:.:.:.:.|_ノlヽ〉 :|　　　それは正式に友好の進物になるでしょ
　　　　　　　　 |:.Ljﾍ ..:八　'_　　　　 ,':.:.:.:.:l:.}_j :.:.:.:.l
　　　　　　　　ｌ:.!ヽ:ヽ .:.: ＼｀　　　 ./ .: /:/:.:.:ﾉ:l:.:.:l:l　　　魯の定公は誰にも憚るいわれは無いわ
　　　　　　　　　ヾ　丶＼ヾ:.个ｰ-イ´/／/ｲ:.:.:/:.:〃:.:ﾘ　　　
　　　　　　　 , -‐ｧ'　ヽ_>∨ﾍ:〃^ヽ´ ノ{:.:ﾚ'/｀Ｘ／/
　　　　　　　　　/ ﾑ_{　　/l //　rく　 -／　 V　zﾆ二＼
　　　　　　　　r'　-‐ﾍ　l　l'/　/ ＼_>'　　　／／ ⌒ヾl
　　　　　　　　l　　二¨)　V/　/　 rf､＼.　／／´　　　 |
　　　　　　　　|　　{-'ﾉ　//／　t'⌒　　 Y ／/　　　　　 l
　　　　　　　　ヽ　 }∧ ﾊ l{　,'　ﾍ｀　　 |´ l/　　　　　 /
　　　　　　　　 jゝ‐'　/{ | ｌ　 /／＼　　}ヽ!／　　　　j
　　　　　　　　＼彡'_人l | '/　／ﾑ=‐彡 }⌒ヽ　　 /

789 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:53:59.05 ID:LouXjXUo

　　　　／　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::::ヽ
　　　/　　　　　　　　　　　　　.:::i:::::::::::::::::::::ヽ
　　./　　　　　　　　　 .:::::ﾄ､　　　　.::l::::::::::::::::::::::::｀､
　　,'　　 i　　　 i　　　.:::/　ヽ　　　i .:|:::::::::::::::::::::::::::!
　 i !　　|l 　　　 |　　 .::/　　｀､　　| .:|:::::::::::::::::::::::::::i
　.| | 　 |」_　./|　.|　 .:::/ _,.. -‐十　:.|　!::::::::::::::::::::::::::::|
　|　!　.| .| ｀ﾒ┼/|　.::/ " 　　　ヽ ::.! .|:|::::::::::::::::::::::::::::l　　さて、そこからですよ
　|　l　.!　l/ 　|/　! .:/ 　　_=＝=､ヽ:! :|:|::::::::::::::::::::::::::::|
　|　i　|l　|ｲ子ﾐN l./　　" Ｆ';;;;;:::ヾ/　:|:|｀!.::::::::::::::::､:::::|　　景公さまは、もし、
　.|　ヽl ! | 弋;;::::j ′　　　辷;;::;ﾁl　 ::|:|.ﾉ:::::::::::::::::::lヽ.i　　「これは景公さまと家臣の皆さまに」
　 l　　｀ヽ! 　￣　　　　　￣　i　i .|/:::::::::::::､ .:::::|　|i　　　と進物を受けられたら・・・
　　!　　ハ　　　　′　　　　　 |　ｌ |.:::::::::::::::lヽ::::|　l|
　　ヽl、　l　＼　　 ‐ --‐'　　　 |　| |:::::/|::/|::|　∨　′　　独り占めをなさいますか？
　　　＼|ヽ　 i ｀　　　　　　 ,　'´ !,ｲ .!ﾍ{ l/ .l/
　　　　　　ヽ/lﾉW ｀ｰ-‐ i´　　 / ! .|
　　　　　　　_　＿　,　-‐ﾉ　　　 l/‐-､
　　　　　　l´|:|: : : : : : :|´　　　　　　了: :｀　‐-　__
　　　　　 /| |:|: : : : : :._| ｀ヽ　, -‐‐　　!: : : : : : : //lヽ

　　　　　　　　　 __　　　┌<.＾ヽ::／:::::／￣￣￣￣｀ヽ:::::::::::＼
.　　　　　　　／　　ヽ. ,.ヘ⊥／:::::／＿＿＿　　　　　ﾏ::::::::::::ヽ
　　　　　　 /　　　　ﾏ´ ／::::::::::::::::;ｨ::::/:::::::::::::￣ヽ.　 |:::::::::::|:::ﾍ
　　　　　 |　　　　　　ﾄ/::::::::::＼:／ !::::l::::::::!::::::::::ヽ::＼|:::ヽ::/::::::| ＿_
　　　　　 |　　　　　　|′:::::;ｲ::/ヽ　l::::ﾊ::::::|:::::::::::::|:::::::::::::::}'￣￣　 {
.　　　　　 ,r1　　　　　 l::::::::::l |::|　ﾍ.|:::| l::::::ﾄ:::::::::::ﾊ::::|:::|:::::| ヽ＜二ﾌ
　　　　 /'_ｺ　　　　　　|、::::::| V　　　ヾ| ヽ:::|_,ゝ‐:T'|:::ル::::::|　ﾍ｀ｰ-､
　　　　　i´ ！　　　　 l ヽ::::| ﾆミ:.､　　　ベ　_,ゞ'=ﾚ､l:::::::::|　　_〉ト､
.　　　ﾉ　　＼　　　　　　 l:::ヽ　　｀　　　　　 'f rﾍ, ﾊ.ヽ:::::::{Tﾏ:::::ヽ｀
　　　ｒ´　　　　ヽ、　　　　 |ヽ｀　　､ ' 　　　ﾋこソｲ'´::::::/}:|. ';:::::::l　　　あたしを誰だと思ってんの
　　！　ﾍ　　　　T　_,　j　ヽ. }､　　}'｀ー､　　　｀´/:::::::::::/:::::|　ヾ::::!
　　　ﾉ　　 ',　　　　Y_,-〈　　 V､:＼　､__ ノ　　　／::::::/::/::::::∧　ヾ!|　　　家臣全員で山分けよ山分け
　　 {　 _　ヽ　　　 ,｀-'　　 | lヾ:/ヽ＿.　- ァ':::::::／／::::::/:/:７Ｔﾞ:|　　　自分の分まで配っちゃうわよ
　　ヽ.　＼　＼__／　　　　　| |　'　|ヽ､　／::ィﾌ:／:::: ィヽｲ::/ｌ:j l:|
　　　 |｀ - ､＞´ !'´　_.　--r ’.l.　　|＼.｀ー‐/ イ1;r7´/　/￢ /'　'′
　　　　ヽ､_　｀ｰゝ-'rｲ　　 ! :l l.　　|ヽ二..ア　　´{!'　/　/ | ∧
　　　　　　　￣ ´　　.ゝ　　｜:| ﾏ　/　　／　　／／／／　ヽ
　　　　　　　　　 ,ｒ'´　|　　ヽヽ ∨　／　　／／∠ -'　　　　〉
.　　　　　　　　_/　　　ｰ-､　　lヽｿ∠二二　´ -'_／_). 　　　 ,.〈
　　　　　 ,.- ´ ′ 　　　ﾝ'￣{_ﾌヽ二ﾈ¨ ,rｧ─一´ ヽ----'´　｜
　　　　　〉　　　　　　　　ヽ　ノハ｀t.-'　Y1　　　　　　　　　　／
.　　　　〈　　　　　/　　　　｀ |　|　ヽヽ､ | ヽ　　　　　　　　／
.　　　　　＼　　／|　　　　 |　|　　＼＼ 'シﾗ´￣￣￣

790 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:54:51.33 ID:LouXjXUo

　　　　　　　　　　　 ,　 '"´　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 , '　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
.　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　 //　　　 / 　　./　　　　　　ハ
.　　　　　　 //　　　　 l:　　,'　　　　　　　 /　　　　　　　 l
　　　　　　　　　　ハ　 !　　　　　　　/　　 |　　　　 |　　　　　　フフフ・・・分かっておりますよ
　　　　　　 | |　　　　_l」⊥.､|　　　　-‐‐,ｲ‐- ...,,|
　　　　　　 |　　　　 !.! ヽ/l 　　　／/　　　.| 　　　 /　　　　　　定公が独り占めをすれば、しめたものですが・・・
　　　　　　 ',　　　.{ｲ示ヽ',　　 .／ィfﾃミﾒ､　!　　　 /
　　　　　 ',　ヽ　　.ﾊ　ﾔ:::} ヽ／　　　rﾃ:::::} 》ﾉ　　／}　　　 /　　おそらく、家臣に分配をなさるでしょう
.　　　　　　　 l　　＼/　ヽゞ''　　　　　弋zシ／　_.／!　,'　　　　　　　そして、今回の盟で一番の功績を挙げたのはやらない夫
.　　　　　　　 | 　　　八　ヽ　　　　　　　　￣l　　　レ'　　　　 |
　　　　　　　　　　　　ヽ　　､＿.　　　　,'　　.,'　　　　 |　　　これで、やらない夫の下に確実に女を送り込めます
　　　　　　 /　　　　　　　＼　　　　　　 /　　　ﾊ　,'
.　　　　厶ｲ八　ﾊ　ﾊﾊ　ヽ､＿,,..､　´ /　　　/　V　 /l　.ﾊ ',
　　　　　　　ヽ! .＼{ 　 Vヽ!＼∧ﾊﾊ　厶イノ/　　ヽ/ j／　ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　　　　　 _,,,...　-‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /_,,..　　／　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　 /　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　＿_./　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　,. -一……ｰ- ､
　　　　　　　　　　　　　／::::{:／::::‐-:､:::丶:＼
　　　　　　　　　／:::::／´￣￣__＼､::::l,. -―､
　　　　　　　　　　 /:::://　／::￣､:＼::::ヽヽ≦､ス=､、
　　　　　　　　　　　/::::/::|,.ｲ:l::丶::::::::＼:Ｘ:::',:::ヽ､ヽﾊ ',ヽ
　　　　　　　　　 f´￣!:::::l:_|_|＼::＼--/,r=ﾐ|::::::lヾく:l::', | |
　　　　　　　　　　ﾋア_|:l::::|::N,≧ﾐ､トゝﾊ心}!::::::Ｋ:ヾニ二ヽ　　　見事だわ、田乞
　　　　　　　　　,r=ヽﾚ|:|::::l::|{ ﾄ心　　　 `'" !::::::|::!',::|ﾊ::!　｀
　　　　　　　　// |:|:::::ﾊ!､::ヾゝゞ'′ _'_,.ﾍ　 /::::/:::|_!:l　ﾘ　　　　　もし、やらない夫が定公に逆らい、女の受け入れを
　　　　　 //　 !ﾊ//|:|::ヽ::::丶､__丶 _ﾉ／|:::/ｲ::ﾊﾍ!ヽ_　　　　　固辞したとしても、これは問題になるわ
　　　　　　　L! 　／ﾍ |:|ミﾆ='⌒ (⌒ヽ´　_ !ｲﾉl/ |:! !　!L_
　　　　　　　　〈_{　　ヾ.,!/　 , ´　＼　∨,.‐､|　　l:| |ノ　 !　　　　よしっ、すぐに実行よ
　　　　　　　　　　　 __!＼ /　　 __ﾑ　Ｖ⌒! 　 !:! !　　ハ　　　斉の綺麗どころを十人・・・いや三十人まとめて贈りなさいッ
　　　　　　　　　　　　 /__ﾚ-〈　　/ f´ ヽ.　'. __!　//./-‐ '´ /
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ! |r'　　　＼l__ Ｖ/ /-‐ 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　「 ! {　　｀＼_f＿ノ∠ミヽ!　/
　　　　　　　　　　　　　　　／ヽ`ヽ.二ﾆァ'V∠二ﾊ }},!-'
　　　　　　　　　　　　／　　　ヽ---／´/ﾚ!ﾄ--'/‐'
　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 /￣ヽ二ﾉ´l:ヽノ＿

791 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/05(金) 23:57:48.18 ID:LouXjXUo

　　　　　　　　　　　 ...:.‐:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.‐:....
　　　　　　　　　　　..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:..､
　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.
　　　　　　　 lｉ:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,ｲ:.:'　ヽ:.:.:.:ｉ:.:.:l:.:.:.:.:ｉ
　　　　　　 l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// －- ､:.:.:l:ｉ:.:l:.:.:.:.:l　　　そこで景公さま、同時に女を乗せるための馬車を三十台、
　　　　　　　 l:ヽ:.:ｉヽ:l ＼:.! ヽ／./' 　　　 ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l　　　贈らせてくださいませ
　　　　　　､:ヽ:l:.:l ≡ ≡　　　　≡≡≡ lヽ!:.ﾘ:.:.:.:.l
　　　　　　 l:.:.:ヽ:l　　　　　　　　　 .':.:.:rｘ:.:.:.:.l　　　これは四頭立ての馬車で、すぐさま戦車に転用できる
　　　　　　　 l:.:ｉ:.:八　　　､　 ,､　　,　　　.':.:.:.'_ﾉ:.:.:.:l　　　　高性能なものがよいでしよう
　　　　　　 l:ハ:ﾊ:.≧:.......￣　￣　 ......':.:./:.:.:.:ﾄ､:.l
　　　　　　 '　ヽヾ｀ヽ从ﾉ:ｉ￣　ｔ: :ｉ从ハイイ:!　ヾ　　　　景公さまが趣味で集めてらっしゃる
　　　　　　　　　　　　 , : ´: : l＿_ .' : ｀ : ､　　　　　　　　　　駿馬も百二十頭、用意して下され
　　　　　　　　　　　　　∧: : : : :l　 / : : : : :/ヽ
　　　　　　　　　　　 /:::::＼ : : l /: : : : ／::::::ヽ

景公の牧場には千頭もの駿馬が飼われていた。
馬を可愛がりすぎて晏嬰に詰られた事もある。

　　　　　　　　　　　／::::::/:/::. /;ｧ‐ 7 ¨丁　＼　＼ `＜＼＼　l　　ヽ
　　　　　　　　　　 /―=ﾃ^/::. /::/:::::{　　{:　　　＼　＼. 丶.ﾍ　 Vー― ┐
　　　　　　　 /≦≠ｱ/::. / ..{.......|::.　 |:::. 　　ヽ　ヽ　ﾊ ', 　V≧､___>
　　　　　　　　　/:／／ ,'. :: l::::::l::::::::|::.　 |::::::... 　　 l:.　ｌ:.:　l: l: 　∨＼:ハ
　　　　　　　　〆／＼ｌ::::: |::::厶:::::/_,:　 i＼:::::..::.　_l::.. |::j;ｨ|' |:.　 l　　> ＼
　　　　　　　／／:::::::/7|::::: ｌ::/,,.‐‐T i 丶: !　＼::.::.　Tｰ|-、.l |::.　 |メ´ l ＼＼
　　　　　　　∨:::::::::: //|:l :::: l:{ ,.ｨ＝ﾐk　＼ヽ　＼´;ｨ≠=く　リ :　 |＼＼　.:＼!　　え・・・でもあれは私の
　　　　　　　ｌ::l:::::|: //_j:ﾊ::::::l代〃 :ﾊヾ｀　＼､　"f〃下:ﾊ>|::::: 　|､　＼＼:l　　　　
　　　　　　　 |::l:::::| { {/│:ヽ:: ', Vﾍ:::j.|　　　　　　 |rﾍ::j.ﾘ 'ﾞ |::::: 　l､}　　lヽ/!　　　大事なコレクションなのよ
　　　　　　　 |::l:::::|::V !^|::::: ＼ヽゝ-‐'　　　　,　　　ゝ‐-'O 　|:::: 　ｌ_ﾉ::.|: |: l: |
　　　　　　　 |::l:::::ｌ::::::: `l:::::: .::::f`し　　　　　　　　　　　 .,':::: 　ﾊ:::. ｌ:: |: l: |
　　　　　　　ｌ::ﾊ::: !:::::::::::l:::::::: ::ﾍ　 ::::::::　　　　　　 :::::::　/::::　/::　 /::: ｌ: l: |
　　　　　　　ヽ! ヽ::ヽ:::::::::ヽ:::::　l.＼　　ﾞー--ｰ　　 .,. ｨ/::::　/::　 /:::: /:/l:ﾘ
　　　　　　＼＼ゝ :::::: ヽ ::ﾊ　fヽ､　　　　　　イ |: /:::　ｲ::　 /＼/ノ　ﾘ
　　　　　　　　　Ｘ　ヾ:::::::::lヘ::.ヽ　l 　＞ー＜　　〃:／　l::　/　 /＼
　　　　　　　　　 <　　＼＼::::j ﾘ＼V l_｀ヽ　　 x‐／イ　　　|〃　／／＼
　　　　　　　　　 { ＼　＼V ／ﾞ＼フ⌒!＝=､,ｨ=≠/（｀＞ｰヽ{／／　　ス′
　　　　　　　　　　l 　＼　　 /　　／　｀〈. ー-v-一/　/⌒ヽ　　∨　　／　}
　　　　　　　　　 !:　　＞/ _,／　／¨ヽｰ-v-‐/〃＼　　＼_ ヽ＜＿ /
　　　　　　　　 |　￣　 {　　　_ イ　／ヽ　　/⌒ヽ　　`ｰ　　　 }　　 /

見事なコレクションだったが、その事で景公を讃える者は斉には一人も居なかったという。

792 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:02:01.30 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　 _　　-──-　　.
　　　　　　　　　 ' ´　　　　　　　　　　｀　　、
　　　　　／　　　　　　　　ヽ　　　　　　＼
　　　　 , ′　　　　　　　　　　　｜　　　　　　ヽ
　　　　/　,　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　　　　ﾍ
　　　./　/　　　　　　|　　　　　 |　＼.　　　 i　 ∧
.　　 ,′′　　　　 |　　　　　|　|　　　＼.__ |､ |　　∧
　　 ′i.　　　　　 |　　　　　| ,ﾑ.‐　¨￣ヽ | i !　　　i　　　これは絶対に必要な処置です
　　i　｜　　　　　　！　　　　 |/　　　　　　Ｎﾚ　　 l
　　|　 |　　　　！,. ィ弋¨　　 l/′ 　 ,ｘ=＝ｋ,　Ｙヽ　　|　　　戦車三十乗ともなれば相当な戦力
　　|　 ∨　　 |, ﾍ､ﾍ　＼　/　　　ｆﾍｎ__,ﾊ|’　|　} 　 |　　　　魯に将来、軍事的な援助を借りる時に
　！　 ∨　 'ﾍ.、ﾍ.＞＝ｋ｀　　　　ゞ- ' | 　 ∨　 ∧　　　有利に話を進められます
　　 '.　　ヽ＼　ヽﾞi代､_,小.　　　　　　　　 | 　｜　　∧
　　　∨　　＼___､__＞ゝｰ'´　　　、　　　　　ｊ　　｜　l ﾄ､ﾍ　　それに、女だけならば受け取りにくいでしょう
　　　 ∨　　　ヽ.　＼　　　　　　__.　 '　　 /　/ /　∧|　｀　　あからさま過ぎますからね
.　　　ｉ　　　　　　ー＼　　　　　　　／! ,ﾑｲ.／
.　　　 |　　 |　　＼　　｀､ｰ-　 ..　_／　 |/　 ´　　　　　　　あくまで、モーターショーのコンパニオンとして
　　　　.l　　ﾄ､＼＿_､ト---｀ｰ─| 　　　ヽ　　　　　　　　　女を潜り込ませるのです
.　　　 | ∧ﾄゝ￣　　　　　　　 /　　　　　　｀　　._　　_
　　　　j/　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀7　ﾝー- 、
　　　　　　　　　　　　　 ,ｨ／　　　　　　　　　　　　　ｊ , ′　　ﾍ
　　　　　　　　　　　 ,. く.｛　　　　　　　　　　　　　　｛/　　　　 ∧

要するに・・・主目的は、女スパイを魯の要人、とりわけやらない夫の身辺に潜り込ませることだが、
その隠れ蓑として、さらに目立つ大きな贈り物を用意しろという事である。

.　　　　　　/::::r‐…ーt/::::::::/..ィ:::::::::::::::::::ヽ::::ｰ..､. ､､::ヽ
　　　　　 /:::::::L-'ﾆ''７:::::::::/::::::|::::l::::::l:::::::::::::';:::::::ヽ:J:';::::ﾍ
.　　　　 /:::::::::::r'´　/::::::::://::;rﾍ:::|::::::|::::::::::::::';:::::::::';:ヽ';:::::ﾍ
　　　 ;':;'::::／rｸ-/:::::::::/ｨ_:/　 l:::ﾄ:::::ﾄ::::::::::::::l:::l::::::}:::';::!::::::',
　　　　l::l:／.:'::/ ./:::::::::::;' |:/｀ヽ､';:l.ヽ::',ヽ::::::::::|l_Lィ,!:::|::|::::::ﾊ
. 　　 l::l〈 /::/　/|::::::::::::| ,.|!ﾃｭヽ､ヾ.､ヾ:. ＼;:ィﾙ|:::/::::l:::|:::i::::|
.　　　|::|::｀::/　 ,{｣:::::::::::ﾄヽ' { f'^! ﾊ｀　｀　,ｨ5ﾆﾄl:;ﾀ:;.ｨ::::!:::|::::|　　絶対成功させなさいよね・・・
　　　|::|::::::|ヽ /:::|:::::::::::|　　ヒﾆｿ　　　　　 bり/rｹ<.ｿ::/::|:|ｌ:::|
　　 |::l::::::|::::｀:::::|:::::::::::|　　　　　　　　　、　¨´〃ﾍ_/:;ｲ:::l::| ｌ:|
　　 |.ﾊ:::::|::::::::::::';:::::::::::ﾄ　　　　　　 __　'　　〃　,'-1 |:::;'::l. ﾘ
　　　|l |::::::';::::::::::::';:::::::::::', ヽ､　　　ﾆ´ _,r'｀7^!、,' 　 ,!:/:::;! ,l
.　　｜|::|::::ヽ::::::::::ヽ::::::ﾄ:', 　｀ ,､... - 'ｽ　/　,! Y　ノ/l::/ .,'
　　　　 |::ﾄ.:::::〉.::::::::::ヽ:::| ヾ、　′ ヽ / .}/　/　.l　rﾚ'/:/ ./
　　　　　l:|,ゝ'　ヽ:ﾄ:::::::|ヾ、ヽ､　　 r'　/　 /　ﾊﾉヾノ. /
　　　　,∠ -　.._　1 ':;::l　ヽ　　 -'7　 ´　　　/ /ノ//　ﾞl
.　　　/-‐…‐､｀ヽ､ V'　　ヽ／　,l　　　　　　 /-‐'/ 　ヽ
　　 / _.. --　､　＼＼　　　ヽ 'l´| 　　　／一´　　　　＼

793 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:08:05.61 ID:RgdiaAgo

田乞は、実際には美女八十人を揃えた。
さらに、やらない夫に贈るための田地三万畝も景公に用意させていた。

　　　　　　　　/　　//　 / 　／／|　｜　　　ﾍ　　　　＼
　　　　　 /　　//　 /　　/　/　｜　|　　　|　　ﾊ　　､.ヽ　ヽ
　　　　　　　i　　 |/|　 |　　/|_,ム‐-!- .|　　　|　　　 |　　|　l.　！
　　　　　　　|.　　　_',　|　 /´V ___　V　|＼　｜　　 |　　|　|　　|
　　　　　　　|　　 /　〉 !､. | r'ﾇ:::::::}ヽヽ.!:::::＼|｀t-、 |　　|　ﾄ.　 |
　　　　　　　| 　〈.　| ｀　ﾄl　 {:::::::/ ::::::::::::::::_,..-､',. /　 ./ ./｜/
　　　　　　　|　　｀‐|. 　 |::::::::ｰ-'::::::::::::::::::::/::::::ｹV　／ ./　.|/　　　田乞さん・・・恐ろしい人ね
　　　　　　　|　　　 |.　！::::::::::::::::::::::::::::::::{:::::/　ﾑィ　／
　　　　　　　|. |　　 !　　 ',::::::::::::::::::　..,　　｀　,〈. /ィ
　　　　　 /　|　　 |　　　', :::::::: 　　　　 _ノヽ｀ｰ∟.
.　　　　 /　 .|　　 |　　　ヽ＼:::: 　 :::::.r ´　__ ｀__┐ l
　　　　／　　/　　,r１　|　　 ',　｀下､_　| 　ヽｿ__ ｀ｰ∟
　　／　　　/　／　Ｖ |　　　 ',　　ヽ＼｀!　　 l〈/ __｀　　}
　　　　　　ム＜　　　ヽﾄ.　　　 L. -─-ヽ＼.　| V ,､｀　 ∧
　　　　r,ﾆ　._｀ヽ＼　　ヽ　　 }‐　　二..',　ヽ.| ｀-ｿ　ﾊ }
　　　ｒ'´　　　＼＼＼.　　 ',.　ﾑ‐'´　　　|　　|ヽ /　　/　ヽ
　　　|　　　　＼＼＼　 |　∧ 　　　 |　　| ∧　　ハ.　 ',

　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　 ,　 ' ´ :.:.:.:.:.:.:＿＿:.｀　　、
　　　　　　　　／,:.:.:.:.:./´,,￣ ----　,,｀ヽ:.:.丶
　　　　　　　 /:.:/:.:.:.:.:/´ ＿＿ヽ:.:.//__ ｀ヽ:.:.:.:ヽ
　　　　　　 ,/:.:/:.:.:.:.:/´　　　　￣　　　｀ i:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　/:.:/:.:.:.:.:.,′　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:i:.',
　　　　　 ,′:i.:.:.:.:.:.:!　　　　,　　　、　　　 |:.:.:ｌ:.:.:|:.i
　　　　　 i:.!:.:|:.:.:.!:.:.|　 -‐ ´　　　 ` ー　 !:.:.:!:.:.:|:.|
　　　　　/,′!:.:.:.|:.:.!　　ｰ､　　　 r -　　|.:.:.,!:.:.:!:.|　　　　敵に回したくないわァ
　　　　 //:.:.:|:.:.:.:|:.:li‐r＝=ﾐ　　　　,r ==ｧf:.:./:.:.:.:!:.|
　　　／/:.:.:.:ｉ.:.:.:.:ｌ:.:|ﾞ弋ｚソ　　　ﾋzソ {:,ｲ:.:.:.:.:!:.!
　 ∠ｨ/:.:.:.:.;ハ:.:.:.ヽ{.　〃　　 ,　　　〃 |/l:.:.:.:.:.!:,′
　　／:.:.:., /イ:!:.:.:.:.{ヽ　　　　 __　　　　　　ｌ:.:.:.:./:i
　ー-‐ ´ ／:.;ﾊ:.:.:.:.ヽ　　　（`7「lﾌ, ､　 /!:.:.:./:.:{
　　　　｀￣　ヽ:.:.:.:.:.丶、　 / ｌ !/ /､イ､l:.:.:/､_:.＼
　　　　　　　 _,､ _＼:.:.:.:.:.r'､７　! l' / ,ﾊ:! l:.:./　　￣
　　　　／´￣ヾ=ﾆ,= ! /　　　　/　　l／
　　　　 /　　　　　 ',ﾍ: V　　　　 !ｰr､＿_r 、
　　　　i　　　　　iく:: ヽ　　　　/＿{_l::::::;i. }￣ヽ
　　　 |　　　　　　　!ﾉ:::: ﾊ　　　,! 　ハ:::::::V　　　i

田乞と景公は、やらない夫をヘッドハンティングに掛けるつもりだったとも言われている。

794 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:09:25.87 ID:RgdiaAgo

夜が明けたばかりの魯・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　_ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::( （。●）(((,￣＼　　　　　あなたっ、起きて起きて
.　　　　ﾊ::::ﾊ゜,, 　 r‐ｧ￣＼＼
　　　　　） ) ）、　￣ノくﾊ（＼＼　　起きてくださいッお客さまよッ
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））_ )　ヽ
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、＿＿/
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l　 i　......　　　..... 　i
　　　　 |　　ヽ ::::::::　　::::: .ノ
　　　　 `、___i ::::::::::::::::::　i

795 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:10:19.29 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |　　　おいおい・・・朝早すぎるだろ・・・
　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|　　　どんなせっかちな客だよ
　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　{　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　__　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　 __
　　　　　　　　| |=====＞　　　く=============| |
　　　　　　　　| |　　 / l　　　　　　ヽ　　　　　　　　| |
　　　　　　　　| |　　/ /l　　　　　丶 .l　　　　　　　 | |
　　　　　　　　| |　 / / l　　　　　　}　l￣ヽ＿＿＿_| |
　　　　　／￣ｰユ¨‐‐- ､_　　　　l　!＿_ノ　　　／| |
　　　_ ／　　　　　｀ヽ__　 `-　　{し|　　　　　／　 | |
　　／　　　　ヽ　　　　　　　　｀ヽー、}　　 .／　／| |
　ノ　　　　　　　　　　　　　　ヽ__　｀ヽ.／　／　 .|_|
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ |　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 |／

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノU　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ー）　(ー::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ U,,　 r‐ｧUﾘ） )　　　　それが、なんか・・・凄い行列・・・
　　　　　） ) ）、 U ￣ノくﾊ（
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））　　　外国のお偉いさんらしいよ
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　::::: .ノ

796 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:13:49.52 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　 |ヽ|l:.:.:.:/|:l:.:.:.:.:.:..|:.,rｰ'''ﾞ¨ヽ､:.:.:.:.|:.:.:.:|:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |/ ｌ＼/ l/|:.:.:.:ｌ:.|!´ 　　　 l:.:.:.:.:|:.:.:.:l!:.:.:|:.:|
　　　　　　　 |_/|／ヽ､|:.:.:.!/　　　　　 /:.:.:.:.:.|:.:.:.:.l:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |｀ヽﾐ　　 l:.:.:./　 _,,,.. -ｰ/li.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:|:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |ィﾄ,/` 　l,／´　　　　　ｌ:/|｀:.:.:./:.:.:.:.:|:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |ｿ,/　　　　　＿__　 '　i:.:.:.:/:.:.:.:.:.:|:.:.:.|:.:|　　　おはようございます
　　　　　　　 |｀　　　　　　./,､￣`_ヽ|:.／l:.:.:.:.:./:.:.:.:|:.:|
　　　　　　　 |　　　　　　　 ,ﾄ!(:.:rﾃ'/ ´　/:.:.:.:./:.:.:.:.:.:l:.:|　　　やらない大司寇さま
　　　　　　　 |　　　 '　　　　ヾﾆ_ ／　 /'ﾉl:.:.:/:l:.:.:.:.:.:.|:.:|
　　　　　　/iヽ　ヽ､_　　　　　　　 ,／_' -‐':.:.:|:.:.:.:.:.:|:.:l
　　　　ヽ｀＼￣　　　　　　　ィ‐':.:.|:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.|:/
　　　　　l｀ヾ､　　l--──‐─‐.' ´:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.l/
　　　　　_'､　＼. |イ:./l/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.ﾉ:.:.:/l/:.:.:.:.:./'
　　　　　l l ＼　｀'i Y　 |:.:/ノ_ -‐!/l:./l:.:.:/ /:.:.:.:./l
　　　　　〉､　ヽ　 | ＼｀　´　　　ﾚ　i／　il_／

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（○）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　こ、これは・・・斉の田乞どのではありませんか
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　公宮にいらっしゃるのは昼ごろという事では・・・
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　なにゆえこんな早くに拙宅に立ち寄られたのでしょうか
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

田乞が使者として魯に向かっていることはすでに公宮に伝えられていた。

が、やらない夫の邸に立ち寄る事は全く知らされていなかった。

797 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:15:46.69 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　_　- ´: : : : : : : : : : :｀ー　､
　　　　　　　_　- ´: : : : : : : : : :＼: : : : : : : ＼＼
　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : :.:.ヽ: : : : : ::.:.:.:＼＼
　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.ﾍ: :. : : : : : .:.:.ヽ.:＼
　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.:.:ﾄ: : : . : : : : .:.:.ヽ:..ヽ
　　/ : : ,: : : : : : : : :.i: : : : : : : : : : :.:.:.:!＼: : ヽ: : . :.:.:.:.ﾍ:.:ヽ
　 /. : :/ : : : : : : : : :l: : : : : : : : : : :.:.,':|　＼.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.ヽ
　 !. :./: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : ,'.:.!　　＼:ヽ : :.､:.:.:!:.:.:.ヽ
　l: . .!. : : . : : . : : : :.!: : : : : : : : : : :,':./　　　＿ゝ‐-: :|、:.!:.:.:.:.ヽ
　!. ..l. : . : : : : : : : : :|: : : : : : : : :l: ｲ;.!, -'"´　　　ﾄ:.:.:!:l:..|:.:.:.:.:.:!　　使者としてお国にお邪魔した以上
. !. . |: : : : : : : : : : : :ﾄ; : : : : : : :.! l !ｲ　　　　　　　!ヽ |.!/:.:.:.:.:.:.:l
｜ : !: : : : : : :',: : : :, x-─ :.:...:.:l!.| ﾚ　　　　彡≠､k_ヾ:..r-､.:.:.:.:.!　　その国で最も力のあるお人に
. !: . .! : : : ﾍ: : ,x '´: : ﾄ､ヽ . :.:.:!ﾚ　　　ｰ斗匕て',ﾗﾞ:.:.:.:!., ヽ.:.:.:}　　　真っ先にご挨拶いたすは当然かと・・・
. l. . :.',: : : : :.X: :.ﾍ-､:.::fヽ＼_,'　　　　　"ﾍっ_..::.ﾉ.! :.:.:.:k' /:.:.:.i
　!. : : ',: ヽ:.´.:ヽ､:.ﾍ xz≠ミｋ　　　　　ゝ- ´　! :.:.:.:.Y.:.:.:...ﾍ
　l. : : : ヽ: ヽ、:.＼X〈!ら::..:;.ぅ　　　　　　　　　　　｜:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.|.:ヽ
　 ',. : : : :.｀ -｀_ｔ xｚ､ﾍﾋｒ- ´　　　､　　　　　　　 |. :.:.:.:.:.!.:.:.:.:ト､.:ヽ
　　l : : : : : : :.:..iﾍしヽ　　　　　　　　　　　,　　　,.l :./:l./:.ｨ:ﾊ.}　ー`
　　', : : : ヽ :.:.:.ヽニ >　　　　　　ー "´　　　ｲi:.///／ｿ　ﾘ
　　　i; : : : :.ヽ: .:.:.::.:.:.:..:.:.ヽ､ _　　　　　　／　ﾘ/iイ'
　　　 }: : :ﾄ: :､ヽ:.:＼.:.:.:.:..:.:.:.:.､ﾆ　― ｔ　- '　　　│
　　　 | : :.ヽヽ:.ｰ､＿ヽ＿Zー‐￣ｰ` i　　　　　 ' ,
　　　 l: ﾊ:ﾄﾍ　￣　　　　　　　　 ;;Ａ;;;;'　　〆'"￣　'''''`ヽ
　　　//　ﾞｰ　　　　　　　　　　／{:{　／／:::::::::::::::::::::::::::::::､

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　そのような事をおっしゃられると
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　無用の混乱を招きます、お気をつけなされ
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

やらない夫は、田乞の物腰にただならぬ気配を感じ取っていた。
それはアブラギッシュな謀略のにおいである。

798 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:20:02.16 ID:RgdiaAgo

799 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:22:40.36 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　ノ彡ミﾐヾ㌫rﾂ
　　　　　　　　　　　　　彡´　 r　ﾑ　jl
　　　　　　　　　　　　彡　　　入　ヶ {l7
　　　,r ´ ￣＝ｰイ　　　 //　ヽ _｣l 　　ぶるるるるふっばふっ
　　ｲ　　/ 　　　　　ｌ　　　{ ハ　　㌧ﾘ
／/{　　ﾚ　　　　　　 !　　　!l　}
.ノ　t 　ﾍ　　　　　ｌ　　　 j ｌ j
　　　>、　ゝ､、＿　 tヘ　/ ﾉﾊ
　　　{　k　〈　　　￣{　 V-＜.ハ
　　　l　｢㌧こ、　　　y　}　　㌧ j
　　ﾉｰl　　＼ヽ　　　}　l　　　ヽ‘、
　ゝｰ'’　　　　ヽ＼　ﾉン　　　ｖ`、
　　　　　　　　　辷イ／　　　　　　yﾍ、
　　　　　　　　　　し'　　　　　　　　辷ｺ

そこには・・・馬車三十台と駿馬百二十頭。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿　_
　　　　　　　　　　　　／￣￣ヽイ-‐　　　　　｀ヽ、r― 、
　　　　　　　　 /==: : : : :./／￣　　　　　　＿ヽ、: :.:＼
　　　　　　　　　　　 i: : : : : : ::/　　　　ヽ　／ヽ　ヽ￢、:.ヽ
　　　　　　　　　　 {_ ＿ノ /　　/　|　　 iヽ／!　ヽ　＼　ヽ　）
　　　　　　　　　　　　）＼　/　　/ |　i |　| |｀o´|　|、ヽ　　ヽﾚ′
　　　　　　　　　　／ヽ,;.;.＞/i iハル｀ト i |　’_ﾚ_i ヽヽ　 !V＿_
　　　　　　　　／　 , イレ'ir| Y了㌦ﾚハ!　 r‐- 、l　 |　ﾄ<　／!、　　　　　ウホッ、いい男！
　　　　　　　　し／　/　V |ヽj ゞー´　　　　ヒﾒソハ iﾚｲ　i{　　　｀ヽ、＿ _
　　　　　　　　　 /　　|　!　i ﾄ、　　＿’　　 / /!ルﾍヽト　　　／　ヘ、ヽ
　　　　　　　　／　　 i　il　| l　ヽ　 {_ ノ　, イレハヽ　ヽ＿_＞ ´　／　　｀ヽ、
　　　　　　／／　　 l　r=┐川|_｀ヽ_ ィ― ―┐fﾊヽ　　ー‐　／へ、　　　　＼
　　　　　　　／／　　　 /r┘= |r===ヽr ´￣}; ; ; / J　ヽ＿＿／￣￣｀　、　　　〉
　　　 ,.　'´ , ´　　　　/´ | {}　i !　＿〉／￣ヽ;.;/ﾑ　　　　　| |　　　　　　　　｀_ _　'´
　　,　´　／　/　　　 /　　Yﾑﾑ | 丿　i!,;' : : : ::}!ﾞﾞﾞ　!　　　　 i_|＿＿　-‐　￢'´ /
　/　／　　/　　|　/　　　ー!.;.;.}!===┘: : : : : :i、.;.;.〉ー T￣　i　|　ヽ＼／　/

　　　　　　　　　　　　 __　　　/⌒ヽ
　　　　　　　　　　_,.-ﾆ二ヽ〃´￣￣｀ヽ、
　(⌒⌒)　　　／　_,.-‐''"´｀ヽ/⌒ヽ、　｀ヽ、
　＼／　　　〃／　　_,.-‐-　‐- ､　ヽ＼ヾ、
　　　　　　,-‐／　　／ /　/　　　＼　ヽヽ
　　　　／　/　　　/_//_/l/|l　l /|_i,,,_ヽ　ヽ､!
　　　／　　/ｲ　　ﾊ/l/__l | ヾN/ _!｣,,i/ﾄ　　 lヽ、
　　｀ｰ--‐|/|　ｲ/ |｀￣ﾞ''　　　〃::ﾟ!i!|　　 l　ヽ　　　やあーん、おにいさん、おっきいー
　　　　　__　ﾚﾄ_lヾi、　　　__ '　ヾ;;ﾂ,l!.ﾚ'　!. l　　＼
　　　　ヽ､ヽ (ヽヽ|＼　　｀‐'　　｀／)|　ﾚi |｀ｰ-一'
　　　　　　(⌒ヽ｀ヽ｀ﾚ|＞､,.-r‐ﾆ´￣´|ﾊ| ﾚ'
　　　　　　{ ｀二)-､ト､_i´￣｀ii´￣｀!___　　＼
　　　　　　,へｰ'____ﾊ　＼,.-､／￣ }￣ヾ､__/ﾊ
　　　　　 //ハ､____,ｲ＞{___}＜　　〉　　｀￣´ }

斉の選りすぐりの美女八十名の姿があった。

800 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:23:58.08 ID:RgdiaAgo

　　／￣￣＼
　 /ﾉ　ヽ､_　　＼
. （ ●）（ ●）　　 |　　　田乞どの・・・これは？
　|（人__）　　　 |
　 | ⌒ ´　　　　 |
.　 |　　　　　　　|
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　　...:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.:...
　　　　　　　　　／:.:／:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:.､:.:.:＼
　　　　　　 .:':.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.＼:.:.ヽ
　　　　　　　/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:､:ヽ:.:.:.:.:.:.ヽ:.ﾊ
　　　　　　 .':.:.: ':.:.:.:.:.:.:.':.:.:,:':. ﾄ､:.:､:.: ｉ:.:.:ｉ:.:.:ｉ　　　　ここにあるものは全てあなたのものです
　　　　　　 !:.:.:.l＿:.:.:.ｲ:.:./ｨ:./　ヽ:.ｉ:.:.l:.:. l:.:.:l
　　　　　　.:l:ｉ:´l:.:／｀ﾒ:, ' /:´￣　メ､:l:.ｉ: l:.:.:l　　　然るお方よりの心づけです
　　　　　 .': ll 小ィfﾗﾄ､　　　ィfﾊｵﾄ､:l:ﾊﾘ:.:.:.!
　　　　 ./:/:.!:ヽﾊ乂:ﾉ　　　Ｙ::ﾉ´ﾘ' ﾉ:ｉ:.:.:.!　　　先の会盟にはよくご尽力されました
　　　　/:.':,ィ:ｉ:.:.:.ﾊ　　　,　　　　 /ｰ´:.:.l:ﾊ:.l　　　そのお礼というわけです
.　　　 {:ﾊ:l .lﾊ:.､:､ヽ　ｰ一　　イ:.:ﾉ:.: 人 l:.!
　　　　ヽ｀　｀ー｀ー＞. _　＜ムイハ从　ﾉ'
　　　　　　　　‐､／|　　　　ﾉ' }
.　　　　　　　／: : : //´l　　／: : :ゝ. __
.　　　　　 /: : : : ://_ ｀　／: : : _　-－､ヽ
　　　　 / /: : : 〃- ､ヽ:´: : :,　´　　　　ヾ!
.　　　　 / /: : : 〃　／: : : : :/.ｉ　　　　　　}:ｉ
　　　　 / /: : : :/ ／: : : : : : :'j '　　　　　　.':.ヽ

801 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:25:11.45 ID:RgdiaAgo

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　・・・仰っている事の意味が分かりません
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　お礼の相手を間違われたのでしょう、失礼します
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　 /　/　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　ハ
　　　　　　.　 / .:/ /　　　　　　　/　　　　　〃ヽ　　 i　　　　　　　　　 |
　　　　　　　/ .:/〃　　　　　__//　//　　　//,′　ヽ　! i　　　　　　　　　 |　　　　おっと、お待ちくだされ
　　　　　　..///7,′　　　 ´｢ 7｀ヽ/ .i 　.://ム-‐‐‐',ハ|、　　　　　　　 |
　　　　　　　　 !| 　 i　　　 |/ |/ｊ/! !:i .:.//'′　　　 !ﾊ「　　 |　　　　 |　　　あなたはいずれ魯の宰相になるお方です
　　　　　　　　 !| 　 i !　　ｨ斧ﾐﾒﾉﾉ | //　　,ｨｆ云ミﾒ、｣　　　｜　　　　 !
　　　　　　　　八　 i i i i　i j　!ﾉ::::}　ﾉ /　　　 {ノ:::;::}　Y|　　　ﾄ､　　　　　i　　　　こういうものを贈られる機会もますます増えるでしょう
　　　　　　.　　　ハ. |ﾊｊﾍ |仆乂::ﾉ　 /　　　弋::::ソノ ! 　　 ! ﾊ　　　 !　　　僭越ながら忠告させていただければ・・・
　　　　　 r‐ 、　　 'ｊ　　,ﾊ| :i　　　　　　　　　　ﾊ　　　ｊ_ノ　　　　 ',
　　　　　　ヽ　ヽ　　　 ./　从　　 '　　　　　　　　　 i !　　 /　｜　| 　ハ　　　黙って受け取るのも政治なのですよ
　　　　　ﾊ　 V　　/　 /　ヘ.　､　＿,　　　　　从. 　/　　　　｜ !:ﾄ､ ',
　　　　　　　 | 　|　 ./　 /!　i 　＼　　　　　　　　 .ｲ　 i !/ﾍ　　　 i ｊ　i |　ヽ
　　　　　　　 |／ __＼/´`!　|　i　i　ヽ.　　　　　　 .イﾉﾉﾉﾉ　 |　i　 ! !ハﾊ!　　）
　　　　　　　ﾉ／　｀ｉ＼/ヽハﾊﾊヘi｀ヽー　七升厶イ／ｊ八八八ハｊ
　　　　　　/´ -─┐|､___)　　　　　　）ハ　　　　／　 {
　　　　　/´　　 ,. }ﾉ::　}　　　　 ,.-‐''て　　_｣　　　　　　＼　_｣＼
　　　　　{　　イｰﾉ::　　V￣´ .ゝー‐''"´　ﾉ　　　　　　　　￣ﾉ　ゝ.、
　　　　　＼　　｀ヽ:::.　　 }　/　〈　　ー、　＿＿___　　　　〈　　　ﾉハ
　　　　　　　＼　　　ヽ　ﾊ

802 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:27:55.88 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　そういう政治のやり方があることは知っています
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　　だが、それは私のやり方とは少し違う
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫は、自然と相手に悟られぬよう身構えた。
それは田乞に殺気となって伝わったが・・・

　　　　　　　　　　　 _　　-──-　　.
　　　　　　　　　 ' ´　　　　　　　　　　｀　　、
　　　　　／　　　　　　　　ヽ　　　　　　＼
　　　　 , ′　　　　　　　　　　　｜　　　　　　ヽ
　　　　/　,　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　　　　ﾍ
　　　./　/　　　　　　|　　　　　 |　＼.　　　 i　 ∧
.　　 ,′′　　　　 |　　　　　|　|　　　＼.__ |､ |　　∧
　　 ′i.　　　　　 |　　　　　| ,ﾑ.‐　¨￣ヽ | i !　　　i　　　あなたの信念は素晴らしい・・・が
　　i　｜　　　　　　！　　　　 |/　　　　　　Ｎﾚ　　 l　　　それは非常に洗練された高度な政治手法でしょう
　　|　 |　　　　！,. ィ弋¨　　 l/′ 　 ,ｘ=＝ｋ,　Ｙヽ　　|
　　|　 ∨　　 |, ﾍ､ﾍ　＼　/　　　ｆﾍｎ__,ﾊ|’　|　} 　 |　　　　斉の政治は残念ながら、まだまだ旧来の悪習を
　！　 ∨　 'ﾍ.、ﾍ.＞＝ｋ｀　　　　ゞ- ' | 　 ∨　 ∧　　　拭い去れてはいない・・・
　　 '.　　ヽ＼　ヽﾞi代､_,小.　　　　　　　　 | 　｜　　∧
　　　∨　　＼___､__＞ゝｰ'´　　　、　　　　　ｊ　　｜　l ﾄ､ﾍ　　　斉人はこういうものを受け取っていただいた方のみを頼り　　
　　　 ∨　　　ヽ.　＼　　　　　　__.　 '　　 /　/ /　∧|　｀　　受け取っていただけないとなると逆に不審を抱きます
.　　　ｉ　　　　　　ー＼　　　　　　　／! ,ﾑｲ.／
.　　　 |　　 |　　＼　　｀､ｰ-　 ..　_／　 |/　 ´
　　　　.l　　ﾄ､＼＿_､ト---｀ｰ─| 　　　ヽ
.　　　 | ∧ﾄゝ￣　　　　　　　 /　　　　　　｀　　._　　_
　　　　j/　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀7　ﾝー- 、
　　　　　　　　　　　　　 ,ｨ／　　　　　　　　　　　　　ｊ , ′　　ﾍ
　　　　　　　　　　　 ,. く.｛　　　　　　　　　　　　　　｛/　　　　 ∧
　　　　　　　 /´　　 ',}　　　　　　　　　__.　　-一１　　　　 ∧
　　　　　　　　　/　　　　厶　-一　　 '　´　　　　　　 |　　　　　　ﾊ
　　　　　　　 {　　　 /　　　　　　　　__.　　-一　´ :　　　　　　　｜
　　　　　　　 | 　　 ,'´￣￣￣￣￣/　　　　　　　　　　　　　　 |

田乞は怯む様子もなく、持論を展開した。

803 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:31:10.76 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　斉人に私の礼が伝わらないというなら
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　私に仁が足りぬからでありましょう
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　もし、不審を抱かれるならば、これまで以上に礼を尽くして
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　やらない夫の心を知ってもらうのみです　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

相手に殺気をぶつけて意気を挫くのは無礼であり、
殺気をぶつけられても姿勢を崩さず語り続けることは礼にかなっている。

やらない夫は田乞に害意が無いことを悟り、構えを解いた。

　　　　　　　　　　　 ...:.‐:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.‐:....
　　　　　　　　　　　..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:..､
　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.
　　　　　　　 lｉ:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,ｲ:.:'　ヽ:.:.:.:ｉ:.:.:l:.:.:.:.:ｉ
　　　　　　 l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// －- ､:.:.:l:ｉ:.:l:.:.:.:.:l
　　　　　　　 l:ヽ:.:ｉヽ:l ＼:.! ヽ／./' 　　　 ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l　　　あなたは賢く、我らは愚かだ
　　　　　　､:ヽ:l:.:l ≡ ≡　　　　≡≡≡ lヽ!:.ﾘ:.:.:.:.l　　　愚者は賢者の真似は出来ない
　　　　　　 l:.:.:ヽ:l　　　　　　　　　 .':.:.:rｘ:.:.:.:.l　　　ですが、賢者は愚者に合わせることが出来るのでは
　　　　　　　 l:.:ｉ:.:八　　　､　 ,､　　,　　　.':.:.:.'_ﾉ:.:.:.:l
　　　　　　 l:ハ:ﾊ:.≧:.......￣　￣　 ......':.:./:.:.:.:ﾄ､:.l　　　　斉との友好を考えられますならば
　　　　　　 '　ヽヾ｀ヽ从ﾉ:ｉ￣　ｔ: :ｉ从ハイイ:!　ヾ　　　どうか、ここはご辛抱なされませ
　　　　　　　　　　　　 , : ´: : l＿_ .' : ｀ : ､
　　　　　　　　　　　　　∧: : : : :l　 / : : : : :/ヽ
　　　　　　　　　　　 /:::::＼ : : l /: : : : ／::::::ヽ

804 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:31:50.48 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　.　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　やらない夫とて一人の愚者であります
　　　　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　愚者が学問と礼楽の研鑽によって高みを目指しているだけ
　.　　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　.　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　どうか田乞さま、斉にそれを理解なさらぬ方が居られるならば
　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　やらない夫と、その高みへと共に参りましょうと
　　　　　　　 _,／(　｀'　､ _ﾞT　　　　　　お伝えくださるまいか
　　　　　　　　ノ.ヽ｀ヽ.　ヽ｀ヽﾑ　｀
　　 _..　-‐ ´ 　ヽ　　＼　　l;;::ヽ
/´　　　　　　　　ヽ　　　ハ/｀ｧﾍヽ
. : .　　　　　　　　　｀ー/ 　ヽ|:. ﾍ＼､_
, : : . ＼　　　　　　　ヽ　　　　ヽ:::. ' ＜. ヽ
l: : : : .　ヽ: .　　　　　　ヽ　　　ﾍ:::. l　^l　|
!: : 　　　ヽ: : : : 　　　　ヽ　　　ﾍ:: l　 .! .|
´: : :　　　 ': : :　　　　　　＼　　ﾍ:l　 |　|
: : 　　　／イ: .　　　　　　　',　　 l|　.!　l
:　　／ /: : : : : : . .　　　　　　 ',　　 }　.!　|
　／　 /: : : : : : : : : : : : : : : .　　 ', 　 l　|　j

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-──-
　　　　　　　　　　　 ,　 '"´　　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 , '　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
.　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　 //　　　 / 　　./　　　　　　ハ
.　　　　　　 //　　　　 l:　　,'　　　　　　　 /　　　　　　　 l　　　　どうあっても、お受け取りいただけないと・・・
　　　　　　　　　　ハ　 !　　　　　　　/　　 |　　　　 |
　　　　　　 | |　　　　_l」⊥.､|　　　　-‐‐,ｲ‐- ...,,|　　　　　　　　　　そういうことですね・・・？
　　　　　　 |　　　　 !.! ヽ/l 　　　／/　　　.| 　　　 /
　　　　　　 ',　　　.{ｲ示ヽ',　　 .／ィfﾃミﾒ､　!　　　 /
　　　　　 ',　ヽ　　.ﾊ　ﾔ:::} ヽ／　　　rﾃ:::::} 》ﾉ　　／}　　　 /
.　　　　　　　 l　　＼/　ヽゞ''　　　　　弋zシ／　_.／!　,'
.　　　　　　　 | 　　　八　ヽ　　　　　　　　￣l　　　レ'　　　　 |
　　　　　　　　　　　　ヽ　　､＿.　　　　,'　　.,'　　　　 |
　　　　　　 /　　　　　　　＼／ r／ヽ　　 /　　　ﾊ　,'
.　　　　厶ｲ八　ﾊ　ﾊﾊ／-‐´ イ≦　´ /　　　/　V　 /l　.ﾊ ',
　　　　　　　,ヽ! .＼, イ　　　^　‐---- 、イノ/　　ヽ/ j／　ヾ､
　　　　　　　　　|　ヽ, ´　　　　　　＾ヽ‐--r　>　　　　　　ヽ
　　　　　　　 | 　ヽ,　　　　　　　　＼./ /　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　 |　　ヽー────‐､ ∨}　　　　　 _,,,...　-‐ ､
　　　　　　　　　 |　　　　　 / 　　　＼＼,..　　　.／　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 |　　　　 .i　　　　　　ｰ─' 　 /　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 | 　　　　i　　　　　/　　＿_./　　　　　　　　　　ヽ

805 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:33:37.99 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　たとえ受け取る気でも、
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　これほど大層な物を持ち帰ろうとすれば
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　やらない夫の懐が破れます
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　　　　　　　 .....:.:.:.￣￣:.:.:.:.....
　　　　　　　　　　　　　 ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:｀:.､
　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ｉヽ:.:.:.:､:.:.:＼
　　　　　　　　　　　／:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ｉ:.:.:.:.ｉ: ｌ:.:.ヽ:.:.:.＼:.:.:ヽ
　　　　　　　　　 / ／/:.:.:. /:.:.:.:.:.:/:.:.: /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.
　　　　　　　 /:/ :. ｉ:.:ｉ:.:.ｉ:.:.:.:.:イ:.:.: /:/ヽ:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:. ｉ:.:.:.ｉ
.　　　　　　　 /:/:.:.:. |:.:|:.:.|:.:.:./ .|:. ,ｲ:/ 　＼:.:.:|:.:.:.:.:.|:ｉ:.:.ｌ
　　　　　　　　　ｉｉ:.:.:.:.:.|:.:.!:┼ 7　ﾒ:/〃, ‐―‐ヽ: !:_ｉ:.:.:.!:ｌ:.:.ｌ
　　　　　　　　　 | |:.ｉ:.:.:.:!:ハ:.!:/　/:' /'　　　　 !ﾊ/:.:.ｉﾊ!:.:.:ｌ
　　　　　　　　　/:.ｌ:.ヽ:.:.ﾊ ,ィf示ト､　　　　,ィf示ト./ｉ:.:/ /:.: ｉ:!　　　　わかりました
　　　　　　　 /:.:.ヽ:.ｉヽ!:.:.　ｉrし::}　　　　　ｉrし::}/:.:ｌ:.ゝ':.: /!.:.
.　　　　　　　 /:.:.:.:.:.ヾ:.:ゝハ. ゝ‐ '　　,　　　ゝ‐ ':.:.:.:!/:.: ィ:.ﾊ:.ｉ　　　　この話はお忘れください
　　　　　　　/:.:.!:.:.!:.:.:ｉ:.:.:.!:ｰヽ　　　､　　 ,　　/:.:.:.:.ム ´/:'　|:|
　　　　　　 |:. ハ:!ヽ:.!ヾハ从:＞　　　　ィﾊ从乂.　/'　　!'
　　　　　　　ヽ!　｀　｀　 ,､.､　　　　ｉ｀ ‐　´ / 　　 _
　　　　　　　　　 ,.－': ::λ ＿　/　　　　!､　　 / ⅵ_
　　　　　　　　　　 /.: : : : :冫　＿　　　　　＿￣冫: : : :.ヽ
　　　　　　　　 /: : : : : :冫　　　　ヽ　 '´　　　冫.: : : : :.ｉ
　　　　　　　 |: : 丶: :/ ー　　＿　　　　＿　 '|: /.: : : : ｌ
　　　　　　　 |: : : :.ヽ!＿.　　　　　￣　　　 !:': :/: : : ｌ
　　　　　　　 | : : : : ｉ:,: : : : : －. . _　　_ . . : :´ヽ:': : : : |
　　　　　　　　　　ｉ: : : : ｉ': : : : : : : : : : : Y : : : : : : : ｌ : : : : ｌ
　　　　　　　ｌ: : : : ｌ : : : : : : : : : : : !: : : : : : : :.ｌ : : : : !

田乞はやらない夫への贈賄を諦めた。
しかし、これは斉の想定どおりの展開に過ぎなかった。

806 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:36:07.22 ID:RgdiaAgo

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　いやはや田乞さまもお人が悪い
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}　　　このような冗談を仰るとは・・・だっはっはっ
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

やらない夫は、これを冗談と笑い飛ばして済ませた。
少しだけ、貰っておけば良かったとも思っていた。

　　　　　　　 |ヽ|l:.:.:.:/|:l:.:.:.:.:.:..|:.,rｰ'''ﾞ¨ヽ､:.:.:.:.|:.:.:.:|:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |/ ｌ＼/ l/|:.:.:.:ｌ:.|!´ 　　　 l:.:.:.:.:|:.:.:.:l!:.:.:|:.:|
　　　　　　　 |_/|／ヽ､|:.:.:.!/　　　　　 /:.:.:.:.:.|:.:.:.:.l:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |｀ヽﾐ　　 l:.:.:./　 _,,,.. -ｰ/li.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:|:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |ィﾄ,/` 　l,／´　　　　　ｌ:/|｀:.:.:./:.:.:.:.:|:.:.:.|:.:|
　　　　　　　 |ｿ,/　　　　　＿__　 '　i:.:.:.:/:.:.:.:.:.:|:.:.:.|:.:|　　　　やらない夫・・・個人的には好ましい人物です
　　　　　　　 |｀　　　　　　./,､￣`_ヽ|:.／l:.:.:.:.:./:.:.:.:|:.:|　　　　個人的には・・・ね
　　　　　　　 |　　　　　　　 ,ﾄ!(:.:rﾃ'/ ´　/:.:.:.:./:.:.:.:.:.:l:.:|
　　　　　　　 |　　　 '　　　　ヾﾆ_ ／　 /'ﾉl:.:.:/:l:.:.:.:.:.:.|:.:|　　　　　
　　　　　　/iヽ　ヽ､_　　　　　　　 ,／_' -‐':.:.:|:.:.:.:.:.:|:.:l
　　　　ヽ｀＼￣　　　　　　　ィ‐':.:.|:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.|:/
　　　　　l｀ヾ､　　l--──‐─‐.' ´:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.l/
　　　　　_'､　＼. |イ:./l/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:.:.ﾉ:.:.:/l/:.:.:.:.:./'
　　　　　l l ＼　｀'i Y　 |:.:/ノ_ -‐!/l:./l:.:.:/ /:.:.:.:./l
　　　　　〉､　ヽ　 | ＼｀　´　　　ﾚ　i／　il_／

だが・・・ここから、田乞の作戦が始まるのである。

807 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:40:15.76 ID:RgdiaAgo

田乞は、やらない夫の邸宅を引き払ったその足で、
今度は季孫氏の屋敷の門を叩いた。

　　　　　　　　　　　 ...:.‐:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.‐:....
　　　　　　　　　　　..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:..､
　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:ｉ.:.:.:.:.
　　　　　　　 lｉ:.:.:.ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,ｲ:.:'　ヽ:.:.:.:ｉ:.:.:l:.:.:.:.:ｉ
　　　　　　 l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// －- ､:.:.:l:ｉ:.:l:.:.:.:.:l
　　　　　　　 l:ヽ:.:ｉヽ:l ＼:.! ヽ／./' 　　　 ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l　　　
　　　　　　､:ヽ:l:.:l ≡ ≡　　　　≡≡≡ lヽ!:.ﾘ:.:.:.:.l　　　季孫斯さまへのお近づきのしるしに
　　　　　　 l:.:.:ヽ:l　　　　　　　　　 .':.:.:rｘ:.:.:.:.l　　　粗末なものですが、ご用意させていただきました
　　　　　　　 l:.:ｉ:.:八　　　､　 ,､　　,　　　.':.:.:.'_ﾉ:.:.:.:l
　　　　　　 l:ハ:ﾊ:.≧:.......￣　￣　 ......':.:./:.:.:.:ﾄ､:.l　
　　　　　　 '　ヽヾ｀ヽ从ﾉ:ｉ￣　ｔ: :ｉ从ハイイ:!　ヾ
　　　　　　　　　　　　 , : ´: : l＿_ .' : ｀ : ､
　　　　　　　　　　　　　∧: : : : :l　 / : : : : :/ヽ
　　　　　　　　　　　 /:::::＼ : : l /: : : : ／::::::ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿　_
　　　　　　　　　　　　／￣￣ヽイ-‐　　　　　｀ヽ、r― 、
　　　　　　　　 /==: : : : :./／￣　　　　　　＿ヽ、: :.:＼
　　　　　　　　　　　 i: : : : : : ::/　　　　ヽ　／ヽ　ヽ￢、:.ヽ
　　　　　　　　　　 {_ ＿ノ /　　/　|　　 iヽ／!　ヽ　＼　ヽ　）
　　　　　　　　　　　　）＼　/　　/ |　i |　| |｀o´|　|、ヽ　　ヽﾚ′
　　　　　　　　　　／ヽ,;.;.＞/i iハル｀ト i |　’_ﾚ_i ヽヽ　 !V＿_
　　　　　　　　／　 , イレ'ir| Y了㌦ﾚハ!　 r‐- 、l　 |　ﾄ<　／!、　　　　　　　　抱きしめて～ん、東海の果てまで
　　　　　　　　し／　/　V |ヽj ゞー´　　　　ヒﾒソハ iﾚｲ　i{　　　｀ヽ、＿ _
　　　　　　　　　 /　　|　!　i ﾄ、　　＿’　　 / /!ルﾍヽト　　　／　ヘ、ヽ
　　　　　　　　／　　 i　il　| l　ヽ　 {_ ノ　, イレハヽ　ヽ＿_＞ ´　／　　｀ヽ、
　　　　　　／／　　 l　r=┐川|_｀ヽ_ ィ― ―┐fﾊヽ　　ー‐　／へ、　　　　＼
　　　　　　　／／　　　 /r┘= |r===ヽr ´￣}; ; ; / J　ヽ＿＿／￣￣｀　、　　　〉
　　　 ,.　'´ , ´　　　　/´ | {}　i !　＿〉／￣ヽ;.;/ﾑ　　　　　| |　　　　　　　　｀_ _　'´
　　,　´　／　/　　　 /　　Yﾑﾑ | 丿　i!,;' : : : ::}!ﾞﾞﾞ　!　　　　 i_|＿＿　-‐　￢'´ /
　/　／　　/　　|　/　　　ー!.;.;.}!===┘: : : : : :i、.;.;.〉ー T￣　i　|　ヽ＼／　/
　!／　/　 /　　 i　 i!　　／レ': : : : :ハヽ:_: : : : ｀ヽj ）　 !　　 l　|　　｀Y　　/｀ヽ、
　／ /　 /　　 /|　 iヽ、 / Y: : : : : :く　　',　＞: : : : ヽ、 il　i　l|　i　　　 |　 /｀ヽ、

808 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:43:25.89 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　　 _,. ----- ､
　　　　　　　　　　　　　,.. -:'ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀` ､
　　　　　　　　　　　／.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　 ,:':.:.:/. :!:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.: ヽ:.　:.:ヽ
　　　　　　　　 /: :.:.:.ヽ､ヽ:.:.:.:.:.:..　:.　:.: :.:.　ヽ:.　:.:',
　　　　　　 /:　: : :.:.:.:./ !:.:.ヽ:..　 .　:.　:.:.:.　:', :.:.:.!
　　　　　　　　i:.:.　: .:.:.:.:/　',:.',:.', ＼:..:.:..:.. :.:.:.:.:.:',:.:.:.|
　　　　　　　　|:.:.:. ..:.:.:/--､ ', ', ',　 __'､:.:.:...:.:.:.:.:.:!:.:.:!
　　　　　　　 !:|:.:.:.:./,r=､､　ヽヽ｀' ,r=､､'､::.:.:|i:.:.}:./
　　　　　　ヾ､!:.i:i､ﾄ::く:}ﾞ　　　　_ﾄ:く:},, |:.:.:.!∨ｿ　　　これは・・・
　　　　　　　　　　|｀`! ｀￣　 ;　　　￣´ /,ｨ:.:|イ/
　　　　　　　　　　!:.:.:.ゝ　　　丶　　　 /' /ﾚ':.:!|　　　　なんと素晴らしい
　　　　　　　　　 /|:.:.:.:.＼　　ｰ_- 　　／!/ !:.:|:!
　　　　　　　 /　! :.!:|ヾ:.iヽ　　　,._ '´='ｲ.:i/.:.:!ヽ
　　　　　　　　　　ヽ:|ヽ　!|:::::|lT´'´::::::/::|ﾚ'ﾉバ
　　　　　　　　　　　ヽ＿__!_::|i !/!_::::::::::::!∠.._
　　　　 _,.. -― ''''"´:;:;:;:;:;:;:;｀!! !´i/_::::ノ'::;:;:;:;:｀丶､
　　 r'´:;:;:;:;:;:, -―i:;:;:;:;:;:;:;:;／ｰ{''"´:;:;:;:;:;:;:;＿:;:;:;:;:;:｀` ｰ- ､
　　 |:;:;:;:,／:::::::::::::|:;:;:;:;:／::::::::::ヽ:;:;:;:;:;:;:;:/::::::::｀丶､:;:;:;:;:;:;:;:.｀ヽ
　　 |:;:;/:::::::::::i::::::::!;:イ::::::::::::::::::::::ヽ:;:;:;:;/:::::::::::::::::::::ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:|

季孫斯は、まばゆいばかりの美女軍団に一目で心奪われてしまった。

　　　　　　　　　　　...:.:.:.:.:.:￣:.:.:.:.:...
　　　　　　　　　／:.:／:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:.､:.:.:＼
　　　　　　 .:':.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.＼:.:.ヽ
　　　　　　　/:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ:､:ヽ:.:.:.:.:.:.ヽ:.ﾊ
　　　　　　 .':.:.: ':.:.:.:.:.:.:.':.:.:,:':. ﾄ､:.:､:.: ｉ:.:.:ｉ:.:.:ｉ　　　　美女三十人に四頭立ての馬車三十台、駿馬百二十頭
　　　　　　 !:.:.:.l＿:.:.:.ｲ:.:./ｨ:./　ヽ:.ｉ:.:.l:.:. l:.:.:l
　　　　　　.:l:ｉ:´l:.:／｀ﾒ:, ' /:´￣　メ､:l:.ｉ: l:.:.:l　　　然るお方よりの心づけです
　　　　　 .': ll 小ィfﾗﾄ､　　　ィfﾊｵﾄ､:l:ﾊﾘ:.:.:.!
　　　　 ./:/:.!:ヽﾊ乂:ﾉ　　　Ｙ::ﾉ´ﾘ' ﾉ:ｉ:.:.:.!　　　今回の会盟には季孫斯さまのご尽力
　　　　/:.':,ィ:ｉ:.:.:.ﾊ　　　,　　　　 /ｰ´:.:.l:ﾊ:.l　　　並みならぬものがあったと聞き及んでおります
.　　　 {:ﾊ:l .lﾊ:.､:､ヽ　ｰ一　　イ:.:ﾉ:.: 人 l:.!
　　　　ヽ｀　｀ー｀ー＞. _　＜ムイハ从　ﾉ'　　　これはつまり、そのお礼というわけです
　　　　　　　　‐､／|　　　　ﾉ' }
.　　　　　　　／: : : //´l　　／: : :ゝ. __
.　　　　　 /: : : : ://_ ｀　／: : : _　-－､ヽ
　　　　 / /: : : 〃- ､ヽ:´: : :,　´　　　　ヾ!
.　　　　 / /: : : 〃　／: : : : :/.ｉ　　　　　　}:ｉ
　　　　 / /: : : :/ ／: : : : : : :'j '　　　　　　.':.ヽ

809 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:46:35.32 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　_,. ---ｧ‐_ﾆニ＝ｰ
　　　　　,. '´::::::::,r':／:::::::::::｀`丶､
　　 , - '::ー--::::!:/::::::::::::::::::::::::｀丶丶､
　 ,:'...:.: ..::: .:: .:::::ヾ::::::､::. :. :::::::::U:.. :ヽヾ:､
. /::::::::::::::::..:.: .: ::.:.::.::...::.＼::::.. ::. :.:丶:::.ヽ＼
/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::',::',､::､::ヽ::::: ::::.:..::..＼::',　 `
l:::::::::::::Ｕ:::::|:::::::::::!::ﾘ､ヽヽ:',､ヽ:::::::::::ヽ:::ヽヽ',
|::::::::::::::::::::::!::::::::/!/　ヽヽヾヽ,rヽ:::::',:::::::ヽヽヽ
.l:::::::::::!:::::::::|::::://'＿ヽ｀ヾ､ヽ_ｨ=､!､::::!::::ﾄ､ﾄ:',
. ',:::::r'l::::::::::!ノイ_____,,`　｀ ´___,, |:::',::ﾄ､:! lハi　　　　だ・・・だが、これは・・・
.　〉::{　!:::::::::ヽ　　~'~､､､　　｀~､､l::/|::! ヾ､
　'/|::ヽ',::::::::!:ヽU､　　　　　ヽ　　イ:', l:!　　　　　　　　さすがにこれほどの物を受け取るとなると
　　 Wヾ',::::::ヽ:ヽ｀ﾞ`　　　　´　／::､ヽl､　　　　　　　　国民や大夫たちの手前、目立ちすぎる・・・
　　　　 |､ヽ::::ヽ､ヽ､　　　‘　ｲ:::::::::',ヾ｀`
　　　　ﾉヽlヽ:::ヽヾ:､｀` ;ｰ´ ヽ',ヽ:::::! ヽ　　　　　　　しかし、美女三十人ですと？
　　／｀丶ヽ｀ヾ:､　｀`/ヽ､　ﾘ　ヽ::!　　　　　　　　　軽くその倍は居るような・・・
　／::::::::::::::｀丶､　　〃､　　　　　ｿ
'´,. ---- ､::::::::::::｀`ｰﾄﾄ､ヽ､
/:::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::,:､:::::ヾｰ｀`ヽ
:::,r:::::::::ヽ:::::::::',:::::r'　ヽ::::',ヾ:､｀ﾞ`
/:::::::::::::::::＼:::::',::|　　　,>､:',　＼

　　　　　　　　　　_　-　─　- _
　　　　　　　_ - ´.:.:.:.:.:.:､.:.:.:.:.:::＼
　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:ヽ.:.:＼.:ヽ
　　　　 / .:.:.:.:.:.:..:./.:.:,;:入.::ヽ.:.:.:ヽ.ヽ
　　　　 /　.:....:.:.:..:./.:.;.':/　ヽ:..:.!:.:.:.:.l.:.:!
　　　　,' .:.:!:.l.:.:___ｲ.:/;/, -‐‐ヽ:!:.:!:.:l:.:.|
　　　　!.:.:.:ヾﾄ´:/ '//　　_,rzxﾄ|/:|ﾉ:ｲ:.|　　　　なに、季孫斯さまさえ取り計らってくだされば
　　　 ,'.l:ﾄ、ﾍﾞｨ卞ｫ　　　孑_,l7:.:.:!);':|:.:!ヽ　　　この品々は正式に斉から魯への親善の贈り物となります
　　 /.::ﾄ!:｀tﾍヾﾆｿ　, 　｀¨/:.:.:,'.:.:.ｲ:ﾊ:.!
　　 ,':.:ｌ､:.:.:.:.｀ヽ、　-- ‐　/.:.:/.:／/'　ﾘ　　　そうなると、定公さまと山分けという事になりますが
. 　 {.lヽ!ヽﾄｰ､ｰヾｔ　＿ , ｲ／〆　　　　　　　それゆえに美女三十人と数えてまいりました
　　ヾ　＿f´!＿_ノ　　　ト--/ﾍL__
　　　 /: : : 冫　　'､　, -‐ 　」::.: : : .|　　　　　お時間を下されば、他の方法を考えますが
　　　 ,': :､: :f-　..＿　　　_..　ヽ/:..: : l
　　　 !: : :ヽl_: . : . : . ￣: . :._..k::／...:|
　　　　|: : : :/: :￣: : --. .- ´: :.ﾍ::::::::|
　　　 !: : :.!: : : : : : : : ､: : : : :...:!:::::::!
　　　　 |: :.:.|. : .::::::::::::::::;::::::::::::::/:::::::/

810 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:48:57.13 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　! 　｜',　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　/ ∧ ｌ　!　ﾄ,　､　　　　　　　　　ｌ
　　　/　　　　ｌ　　　 / /　! ｌ　', ヽヽ　ヽ　　　　　　　　､!
.　　 |ｲ　　　　!　　,イ/　　ｌｌ',　ｌ', ',　ヽヽ　　　　　　ヽ　!
　　　ｌ　　　　ｌ　 //≧ミヽ', !ヽ ',ヽ', 　 >､ヾ'､　　　　　! !　　　い・・・いや、それでよい
　　　ｌﾊｌ　　ｌ　〃/ ,.ﾉト｀ｌﾄ->､', ヾ! ,彳´ヾト､　　!　ﾊ !
　　　　ヽ!　　 ∨　ヒ_,シ　 !　　ヾ!　　ビ_ｼ　〉　 ! / ｌｌ　　　　もとよりこれほどの品々、独り占めする気はない
　　　　　 ',　ｌ　',ヽ｀''ー''´　　 ..::::｀　　｀''ー'´/ ,.　ｌ´ /
　　　　　　l!　ｌ　ﾄ､'､　　　　　::::::: '　　　　／ィ　　 !　　　　　　斉が良いというならば、正式に親善のための
　　　　　　ｌｌ　ヽ　ﾄ,｀`　　　　　_'　　／'´/　　　!　　　　　　　贈り物として、丁重に受け取ることにしよう
　　　　　　|ﾊ　ヽ',ヽヽ､　　　 {￣｀7 　,.　イ　　/ /
　　　　　　　ヽ　ト､＼ﾞヽ､　ヽ=ｼ ,ィ´　/ /　/〃
　　　　　　　　＼ヽ＼　｀ｒ､｀ェイｒ''　 /イ　//-
　　　　　　　　　　ヽ',　＼<_{|　! !〉!,.‐''´ /／/
　　　　　　　　　　　｀`　　｀ゞ‐ｒ''´　　　´　/

　　　 |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/_＿__Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|
　　　 |.:.:.:.:|.:.:.:. | ／|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´ 　　 Ⅵ＼:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
　　　 |.:.:.:.:|.:.:.:.:ﾍ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/　　　　　 Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|
. 　　 !:.: : |:.:.:.:.:.:ﾍ_,i　ﾍ!　V: ∨.: : :,:′　　　　 Ⅴ:.: : j:i..:.:.:.:.:.:.:.j
.　　　 ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵィ＝＝ミ,V／　　,ィ＝＝ミ､j/.:.: /ﾘ:.:.:.:.:.:.:.:.i　　　さようでございますか
.　　　 i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iﾊヽ　　　　　　　　　　　　ﾘ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!　　　ありがとうございます
.　　　 i.:.:.:.:.: ∨V:ﾍ　 :::::::::: 　　　　 :::::::::: 　 /!.:/;ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.　　　 i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ﾍ　　　　　〈　　　　　　 /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从　　使者としての任が果たせ
　　　　j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ﾍ、　　､_＿＿_, 　　　 /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ﾊ:ﾍ　　私も肩の荷が下りました
　　　/ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、　　ー　　　 ,ｲi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:!　｀＼
.　　/ ′ﾘV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::＞　　　　　イ`＜!:.:.ｲ::::::从:/:/:|:.:/!
　　　　　＼ﾘi.、!::::;ｨ ´　　j: ＞＜　 :|　　 !:./ヾ(jj:.:./ｲ　|/
　　　　　　　　＼i.:.:'!i;)　　　　　　　　　　 ,|/ 　(jj:./｀:.:.:.:'..、

やらない夫に比べれば、驚くほど迅速に話がまとまった。

やはり実際の政治の世界は、こうでなければ始まらない。

811 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:50:02.33 ID:RgdiaAgo

しかし、さすがに季孫斯にも、確認しておきたい事はあった。

.　　　/　　　　　　　　　　　　　ｌ､
.　　 /　　　　　　　　　/ ,ｌ　　　',＼
.　　/　　　　　　　　　/' ハ　　　',　＼
　　ｌ/　　　　　　　　/ｌ　ｌ　! ｌ　ｌ '、　＼　　ヽ
　　ｌ　　　　　　　　/ / /　ヽ'､　ﾄ, '､　　＼　　ヽ
　　ｌ　,!　　　　　 ∠/ /--..,,_','ﾄ, ヽヾ'､　__,,...＞､ヾ',　　 !
　　ｌハ　　　　 /　/,.ｨ≡ミ､｀ｌｌヽ ',　｀´　,.ィ≡ミ､ヾ!　/　　|,
　　ｌ !　ｌ　　ｌ　ヽ〃 /　ノ::}｀ヾ', ヾ',　　 ´{　 _ノ::}`､|∨　　ｌｌ
.　　ﾘ　 '､　ヽ　ヽｌ　トｲ:::::ｊ　　ヽ　　　ヾｒ':::::シ　 /　　 ,ｌｌ}　　　し・・・しかし、このような高価なもの
　　　　　ヽ　ト､　',　-ゞ＝'‐　　　　　　　　‐ゞ='‐'　 /　 /　ｌ /
　　　　　　｀ｒ!　ヽ '､　　　　　　　ｌ::::::::::　　　　　　／／　ｌ´/　　　まさか、タダでくれるわけがあるまい
.　　　　　　ｌ | 　ヽ'、　　　　 ,　　　　　　 , ' ,.イ　　　ｌ/
.　　　　　　ｌｌ　　　ﾄヽ、　　　　 '_　　　　　／／/ /　　　!　　　　　何か条件があるのではないか？
　　　　　　ｌ ,ｌ　　､　>､　　　　-＝-　　　 /'´ ,.ｲ/,ｲ　　ｌ｜
　　　　　　ｌ/ｌ　　ﾄ,{ ､ヾヽ､　　ー‐　　　,. ='"´/´/　　ハ!
　　　　　　/　ｌ｜　ｌ .', ｀ - ､｀ヽ､　 _,. ､'´-‐''"　 /　 /　!　′
　　　　　　　　ｌﾄ,　 ',　',　　ｒ､｀ !' T　!´,ｲ　　　　/　 /ｌ /
　　　　　　　　ヽ!ヽ　',‐ヽ　ヾゝｌ　ｌ　ｌ〈 'ィ　　　/　 /､リ
　　　　　　　_,.-―'ヽヽ　＼ヽﾄｌ　ｌ　! ｌ /　_,,../　/　　｀丶､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　_　- ´: : : : :｀ー　､
　　　　　　　　　　　　／: : : : : :.:.ヽ: : : : : ::.:.:.:＼＼
　　　　　　　　　　／: : : : : : : : :.:.ﾍ: :. : : : : : .:.:.ヽ.:＼
　　　　　　　　　　'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ: :.l: :!: : : : : :l
　　　　　　　　i: : : .: : . :. {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ.: !: : : :}
　　　　　　　　|: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:....:.:.:..:./.:.;.': /l: : : l : ;′
　　　　　　　　|: : |: :.|: : : |::|: : ::.:___ｲ.:/;/Vく　: :./}:/　　　　　うーん・・・それはですね・・・
　　　　　　　＼|: :.|: : : |:.|: : :∠rﾃﾃﾐ　　tり:.:/ l/
　　　　　　　　　　　＼|ヽ: :|.:|: : :弋弋zソ　ヽ　jⅣ
　　　　　　　　　　　　 }ヽ仆ヽ: : : :lN　　 _ _／: :l
　　　　　　　　　／￣￣｀`ヽ､: レ'´￣｀): : : :l
　　　　　　　／　　　　　　　V　　`ーﾕヽ.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　ﾕ､l../
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　l ﾊ'′

812 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:51:37.72 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　＿　......-.―.-..､_
　　　　　　　　　,..:.:,.:.:￣:.:.:.:.:｀:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:｀ｰ..､
　　　　　　　. :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　':.:.:.:.:.:.: ｉ:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.､:.:.:.:.:ヽ
　　　　/:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ﾊ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
　　　 .':.:.:.:.:ｉ:.:.ｉ:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト､:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.: ﾊ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'
　　　 l:.:.ｉ:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ﾍ-‐―－:.:.:.:': l､:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
　　　 l:.ｉ:ｉ:.:,l-┼‐-､:.:.:.:.:.:.: l　　ヽ:.:.ﾄ､:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
　　　 l:.ｉ:ｉ:.:.:l:.:.ヾ:.ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ﾐﾒ:.:.:.:.:.ﾄ:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l　　　さらに斉と仲良くしてくれる事・・・
　　　 l:.ｉ:ｉ:.:.ﾊ:.:.:.!ィﾃヽ:.:.:.:.:'　 γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!　　　ということで良いですよ
　　　ﾚl:.ｉ､:.:丶〈 r'::::ｉ＼/　　弋:::::シ.!ｉ:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:､ヽ
　　　　 !ﾊ:.､:.:.ヾ! ゞ'ﾉ　 '　　　 /／/ ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. ｉ:.:.lゝ＼
　　　　　　ヾ＼ﾊ〃ゝ　　　　　　　　ｉ:.:!/:.rl:ｉ:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
　　　　　　ｉ:.:.:.:.人　　―－ァ　　　 l:.:':.:,:ｉl l:.:.:.:/ｉ:.:ｲ/ ヽ!
　　　　　　 !:.,:..:.:.:.:.ト　｀ｰ　　　／l:.:.:/!ﾊl:.:.:/＜￣｀:.､
　　　　　　 !ハ:.:.:.:.:ｉ:::::｀...､　　イヽ　!:./　　l:./::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　ヽ:.:.:',ヽ:､::::::T::::::ヾ､>!'　　 ∧::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　ヽﾍヾ＼:! ヾ｀ﾌ:.:.:.,' 　 /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
　　　　　　　　　　｀ヽ　　｀　　{:.:.: ｉ　　ｉ:::::::::,､::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ',:.:.l＿__l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:ﾐ:ﾐ:ﾐ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l〃〃l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::

　　　　　　　　　　,ｲ.: ::/:::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　 ,.-''"::{:::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　／.: . :: .::ヽ::';:::::::::::::::::::::::::::.. . :. ＼
.　　　　 /:::: .: .: .::::::::;:``:::::::::::::.. ::::. . :::::. . .. ヽ
　　　　 /::::::: .: .:::::::::/:;i::i;:::i;ヽ:::::::: ､::::::.::::::. :::::::',
　　　　 l:::::::::::::::::::::;ｲ:ハ::i;:::';;:ト､::::::ヽ:::::::::::::::::::::l
　　　 l::::::::/::/::::/_l:!､_ ';:',:::',ﾞ､､＞､::';::::::::::::::::::!
　　　 l:::::/:::::|::::/ｚl|ミ､　';',';::',ヽ ,:ニゝヽ:::::|:::::l:ｊ
　　　　 ';:_l::::::::|::/ ｒ;うヽ｀　';',';:', ' ｆフヽ｀ﾘ:::;:::::l/　　　　え、それ・・・だけ？
　　　　　{ l:::::::∨　'､_ノ　　｀`ヾ､ヽ-''_, ,':::::::/!
　　　　ヽ!:::::::::ヽ－‐''"　　 ,　　￣~"/:::::ノ::l　　　　　いやはや、景公さまは太っ腹ですなぁ
　　　　　 |:::::::::::､ヽ　　　　 ,　　　 ,／;:::::;:::i;:l
　　　　　　|ｲ:;:::::::::',ヾ、　　 ,.::::､ _,:ﾆ-''ｱ::;::::/l;ｌ
　　　　　 l:ﾄ;::::ト;:ヽ､　　ﾞ'ニ''′,ｨ７:;ｨ::::;' . ﾘ
　　　　　　　ﾘヽ::',「ヾ,ﾆ;ヽ､　 ,. ';=彳/:::/
　　　　　　　　　ヽ',l 　ﾄ､丶｀「ｒ'"　 l/::; '
　　　　　　　　　＿」　ゝ7 | | !く{　{ｊィ､＿
　　＿,,.. -‐''"￣　　丶､ヽ{｜| !l/ ノ　　　　｀''ー-　,,._
''"~　　　　　　　　　　　丶､Ll」／　　　　　　　　　　　｀''ー- ,._

季孫斯には、斉の深謀遠慮は読みきれず、ただただその経済力に感嘆するばかりであった。

813 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:53:17.76 ID:RgdiaAgo

そして、その日の昼ごろ・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:./.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ＿〉、.:.:.:.:.:.ヽ､ｿ
　　　　　　　 //.:/.:.:./.:.:/.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.',／ﾉ＼:.:.:.:.:ﾉｿ
　　　　　　　　　 //.:/.:.:.:,'.:.: ! :.:.:/.:.:.:.:.:.:.//:.:.:.: .:.:.:.:. |:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:i'´／/,:ヽ{.:_ﾉ
　　　　　　　 /:,'.:.i.:.:.:.:i:.:.:.:| :.:/.:.:,ｲ.:.:.//;ｲ.:.:/.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:!:.:!'´//;':.:.:.|´
　　　　　　 |/| :.| .:.:.:|.:.:. |.;ｲ.: //.:.,.'/'/,'.:,.';.:.:.;.;／!:.:.:.ｲ |:.:.:.:.:.:.:l:.:| ///.:.:.: |
　　　　　　　　　 l :.| |:.:.:!:.:.:.:V7;ﾅﾒ､/.／/;ｲ:.:／/___」_/__ｉ/.:.:.:.:.:./.:.:}､,'/.:.:.:.:.:|
.　　　　　　　　　ヽＮ';.:.:＼:ハィ不示ヽ/´/'/´/_＿_j'＿_j.:.:.:.:.:./.:.:.:jﾄ,Ｙ.:.:.:|.: |
　　　　　　　　　　　 ∨ゝ;.:.:.｀ハ｀乂rj ｉ　　/　 ´　んｲr'jｿ .:.:.: / .:.:.:ハﾉ :.:.:|.: l　　　　　来たか・・・やらない夫・・・
　　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:ハ　 ´,'　　　　 ‐ゝ-'-;' :.:.:.:.:/.:.:.:./イ;' .:.:.:.|:. ',　　　　　待っておったぞ
.　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:/.:ハ　 / 　　　　　／.:/.:.:.:/.:.:.::/.:.:./.:.:.:.:.:|.:.∧
　　　　　　　　 /:/.:.:.:.:./.:/.:/ ハ　ヽ .　　　　　／.:／.:.:／.:.:.:./!.:.,.'.:.:/ .:.:.!:.:.:∧
　　　　　　　 ,.':,:'.:.:.:.:./.:.;'.:/ /: 人　　_　　　／.:／.:.:／.:.:.:.:.:/ j.:/.:.:/.:.:.:.:.|:.:.:. ∧
　　　　　　／:/.:.:.:.: / :.:／ //!:! :l:＼　｀／.:／.:.:／.:.:.:.:.:.: /_//.:.:/.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　／.:.:/.:./.:.:/.:.:,.' 　 |:| |:| :l:.:.:.｀／ :／.: ／.:.:.:.:.:.:.:.:./ソ/.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:. ヽ＼
　　　　　/.:.:／.:.,:'.:.:/.:.:/.　　 |:| |:|.:.l.:／.:.／.:.:／.:.:.:.:.／.::／´.:,'.:.:.;'.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼＼
　　　 /.:./.:.:.:/.:.:./://　　　 |:| |:|／．-――‐‐‐ ＜.: ／.:.:／i.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼＼
.　　　 /.:./.:.:.:/.:.:./:/.:|　　　 |:|／´ 　　 ...::::::::::::::::::::..＼:／.:.:.:! .:.:!:.:.:.:.:.:.:.!:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ

814 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 00:58:19.53 ID:RgdiaAgo

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　あれ・・・田乞どのはもう帰ったのですか？
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

.　　　　　　　 _,r'"￣
　　　　　　 /:::|
　　　　　　　＼ヽ　　 _,.-‐'"￣￣￣￣｀` ‐- ､＿
.　　　　　　　 ,＞`＜.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..｀`ヽ､
　　　　　　／ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼:. ＼:. ＼:. ＼:.:.:.:.:.. ＼
　　　　　／／／.:.:.:.:.:./|:: ﾄ､: :.:.:.:.:.ヽ:.:. ＼: :ヾヽ:ヽ:.:.:.:.:. : ＼
　　　／／.:.:.:.／.:.:.:.//|:: |:.:.::.＼:.:.:.:.:.:. :. :ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ＼
　　 /:.:, ｨ:.:.:／.:.:.:.:.:// .|:: |＼:.:.::.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　 /／／.:.:.:.:／ .::/l!|　 |:: |／へ:.:.l`＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|　　　　うむ、我が家に挨拶に来て、それで帰ったわ
　|/ ./ ,: : ／／,ｲ .| | 　ヽ|'´ ／ラkz_ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:. |:: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
. |　 ! /: : ／: :/ |__| |　　　　// i{_rく`ﾄ/.:.:.:.:.:.: .: :/|ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|　　　やらない夫、斉が先の会盟の礼として
.　　|/.:／.:.:.:;ｲ.:.:.', ヾ!　　　　 _,. ゞ‐ﾟ"/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:|ﾆ､ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!　　　　美女八十人と、馬車三十台を贈って参った
　　/ :／!l: /:||:.:.:.:lzz､　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|-､ヾ.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:ﾄ|
.　 | /　 lﾊ: : !|:.:.:.:| ‐'　　　　　／ｲ /.::/.:.:.:.:.:.:.:ﾄ　ｌｌ |:.:.:.:.:.:.:.:|　　　これほどの進物は当今類を見ない
.　 |!　　 | ヽ: :ヽ: :ﾄ､　　　　　　 / /／.:.:.:.:.:.:.:.:i|-‐'／.:.:.:.: /V　　　これは貴公の功績によるものぞ
　　　　　　　＼: : |　＿... -‐'　　　/.:.:.:/!:.:.:.:.:.:.:|:.:.l|‐'´.:.:.:.: : /
　　　　　　　　 }l: :ヽ　__　　　　 / .:／ |:.:.:.:.:./l| !|ヽ: : ,ｨ'ﾚ'´
　　　　　　　／／ ,ハ　　　　／／　　|::.:.:.:/　|从:: ,ｲ
　　　　 -‐ｧ",ｲ/ // ,ﾊ、　　´￣　　 /.:.:.:/-‐,|/ :/　|
　　　　／／ | ://: :/|/￣￣|lヽ_,. -/:::／-‐'´.|::/　　|
. 　　 /／　　| |/: :/./　　　 | l´　 /／|　　　　| |　　.|
　　　/′　　 !:.:.:/　　　　 l.∧　|´ | L.＿　 |'′
　　　　　　　　ヽ |　　　　　 |′ヽ | └┐　|

815 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:00:03.44 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　　　　　 rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|　　　　　これはひとえに貴公の努力の賜物じゃ
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!　　　　　どうじゃ？好きなのを取らせる
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|　　　　どれでも選んで持って帰るがよい
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
　　　　 |: :|　　　　　|: l:. |. 　＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:|　,/　　　　　　　/: :/}
　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶
　　　 /　ヽ: :＼_/ ./:.:.{　∨　| |　|　|　　｀i:.:.:.:|　| 　　 / 厂　　　　〉
. 　　 {　　　＼:/　 |:.:.:.|　｜　| |　|　|　　 .|:.:.:.:|　{　 .／／　　　　 /
　　　　＼　辷/　　.|:.:.:.ﾄ､. | 　| |　|　| ,．'´|:.:.:.:|　 Y´／　／ﾉ　 ,ｨ'
　　　　 /`　 {　　 |:.:.:.|　＼__| |　|／　　 .|:.:.: |.　厂　　´　′イ |

魯の首脳部は時ならぬ棚ボタに大喜びであった。

だが・・・

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　こ・・・これは・・・　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　なんということ・・・すぐさま、斉に返還して下され
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
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816 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:02:23.81 ID:RgdiaAgo

　　 /::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::l::::::::::::::::／ゝ､＿,;;､_:::::::_;:::ｲ
　 ./::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::|::::::::／:::::::::::/::::::::::::｀´:::::::::l
　 .l:::::::::::::::::::::ﾄ::::::::i:::::::::::::::::::|::; ‐ ､::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::l
　 |:i::::::::::::::::::::| :|ヽ::i::::::::::::::::::ｒ'/-__ヽ::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::l
　 .|'i:::::::::::::､:::::l,〉'´ﾞ,j::::::::::::::::::|ﾞ-､　} |:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　何？
　　!ヽ:､:::::::ヽi､:､j,イヽ::::::::::::::::|　/,ｨｒ､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　ヽヽ:､ｰヽ｀'　〉｀!:::::::::::::::|　 ',ノ　l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　｀　｀ﾞ j　　　 |::::::::::::::::|　.|　　l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
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　　　　　　　｀ｰ､'　 l:::::::::::::::::l　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 ‐i7::::::::::::::::l ｨ _,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　 ./::::::::::::::::::l>'´/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　/:::::::::::::::::/::|／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

やらない夫が異を唱えた事で、雰囲気が変わる。

やらない夫も喜ぶはずだと思っていた定公と季孫斯は、大いに機嫌を損ねた。

　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::＼:::ｒ――――-;;:::__:::::丶､;;:::::::::::ヽ
　　　　　,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::￣`―｀ﾆ;:､:::::',
　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:;::::;:::;::::､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀`::',
　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｲ:/{::::!:::ヽ:::ヽ､:::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::!
.　　　　 ';::::::::;|::::::::::::::::::::; 'メ、 ';::iﾞ;::::',ヽ:ヽ＼:＼:::::::::::::::::::::::::::;:|
.　　　　　 ';:::/ |::::::::::::::::/ /__ヽ＼;:',ヽ::ヽヽヽ／ヾヽ;:::::::::::::::::::;::';!
　　　　　　ヽ{ {ｌ::::::l::::::::∨"7う｀ﾐ､ヾ, ヽ::', ヽlｒ''うT`ヾ:::::::::::::::::i:::}　　　やらない夫・・・これは正式に斉公が外交を通じて
　　　　　　　ヽｊ:::::::|::::::::::',　ゞー' `　ヽ　ヾ',　ゞー'‐ /::::::::::::|:::i!::|　　　　魯に贈られた品々だぞ
　　　　　　　 /ｨ:i::::i:::::::::､ヽ　　　　 .::::::　　`　　　/:::::::::::::::i:::ｊﾘ
　　　　　　 i:ﾊ:::i:::::::::ヾヽ'､　　　 :::::: '　　　　ノ;ィ:::::::::;::::l/　　　　　　一度受け取ったものを易々と返還出来ると思うか
　　　　　　　 i!　ヾ::::::::lヾ､｀`　　　 __'_　　　´／:::::;:::ﾊ:::ｊ
　　　　　　　　　　　ヽ;::::',ヽ＼　　 '´ - ｀　 , ｲ::;:::::/ｊ/　l/
　　　　　　　　　　 |ヽヽ｀ヽ丶､　　　,.､'７　７:／
　　　　　　　　　__,ｒ'"｀{　　　　ﾄ､｀i｀ｒ７,ィハ_ '´
＿＿＿_,,..―''´　　　　＼　　ﾉｒ'. |.｜| }〈 l　　`－‐,,.._
　　　　　　　　　　　　　　｀丶､`　|. | | '／　　　　　　　￣｀ー－ ,,.__
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ｧ┴く　　　　　　　　　　　　　　　　｀''－
　　　　　　　＿,,..､　　　　　　　 /　　　ヽ

817 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:07:55.62 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　　　・・・しかし、親善の品として兵器と婦人を贈るなど
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|　　　　　聞いたことがありません
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/　　　　　外国の諸侯や国民たちは、これを親善の品とみなすでしょうか
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

やらない夫は、定公に仕えて三年、その行動をあれこれ指導することはあっても、
異を唱えたことは一度もなかった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　　　　　 rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:.ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　　　　　 {:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　　　　　　 /:.:.:{:.:.{:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.|:.:.|:.:.:.:ﾄ:〉
　　　　　　　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　　 ||:.:い士辻弍.:.:.l/ナ仕辷|:.:.//|
　　　　　　　　　　》､:.:.弋伐ﾂ` ∨彳ｲ伐ｿﾘ:ｲ/:.:|　　　親善の品で無いというならば
　　　　　　　　　　　 |:.:＼ﾐ　￣　　:,　　　￣彳|:|: :|　　　ここにある斉公から正式に贈られた品々はなんなのだ
　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:从　　　 ! 　　　 //:.|:.:.!
　　　　　　　　　　 /:.:.:.: |:.:＼　　-_-　　　,ｲ:/:.:.|:.:.|　　　いうてみよ、やらない夫
　　　　　　　　 i:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:>､　｀　イ_l/:.:.:∧:.i
　　　　　　　　 |:.:.:.l: :|:.:.:.:.|{___｀¨´＿rリ|:.:.:/:.ハ:＼
　　　　　　　　 || :.:l: :|:.:.:.:.||￣Y.r'￣￣ |:.:.:|/:.:.:|:.:.:.:＼
　　　　　＿＿,.．-┴r:.l.: |-rイ{、 || |　　　/:.:.:.ト--ｧ'´￣￣｀ー┬‐ｧ
　　　　 |: :|　　　　　|: l:. |. 　＼＼|_|_,．イ:.:.:.:.:|　,/　　　　　　　/: :/}
　　　　 {: :|　　　　　|: l:. |　　 /¨7|　rイ |:.:.:.:. |　|　　　　　　　/: :/: |
　　　　　|: :{　　　　 |:.:l:.:ヽ　/　// / /　|.:.:.:.: |　|　　　　　　ノ: :∧:/
　　　　 ∧:.ヽ　　 / |/:∧:.V　// / ./　 |_ : :.:.|　|　　　　r‐':_;／　丶
　　　 /　ヽ: :＼_/ ./:.:.{　∨　| |　|　|　　｀i:.:.:.:|　| 　　 / 厂　　　　〉
. 　　 {　　　＼:/　 |:.:.:.|　｜　| |　|　|　　 .|:.:.:.:|　{　 .／／　　　　 /

それまで定公は、目立った失点がなかったということであるが、
それは定公の判断がいつもただしかったということではない。

定公はそれを忘れて、怒りをあらわにした。

818 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:12:11.13 ID:RgdiaAgo

やらない夫にとっても、これは大きな失望だった。
やらない夫は定公を名君であるとすら思っていた。

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│　　　うぐ・・・
　 | 　　｀⌒ ´　　|
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

しかし、今、はっきりとしたが、定公は、諫言を受け入れられるほど、器の大きな人物ではなく、
言ってしまえばやらない夫に対する信頼はその程度であった。

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　､､　　　　　　　　　　　　ヽ
.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　魯の宰相たる私が外交を通じて受け取ったのだぞ
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ　　
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l　　　　　やらない夫、貴公・・・これをなんと心得るのだ
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `　　　　　　
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´

定公と季孫氏にしてみれば、やらない夫の言い方がまずかったということだろう。

いずれにしろ、二人はむっとして、やらない夫を逆に問い詰めるようなことをした。

819 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:17:56.98 ID:RgdiaAgo

やらない夫は思わず言い澱んだ。

定公と季孫斯は明らかに道を誤ろうとしているが、
やらない夫にとって定公も季孫斯も大恩のある人物である。

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ →）（← ）　|
.　|　　（__人__）　│　　　むむむ・・・
　 | 　　｀⌒ ´　　|
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

進退窮まったやらない夫に代わって、末席から声が挙がった。

季孫氏の家宰にして、やらない夫の愛弟子、オプーナである。

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼　　　　分からないんですか？
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼　　賄賂ですよ
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|　　常識的に考えて・・・
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

/.:/././.::.:/.::.:;.::.::.ヽ::.:､::.::ヽ::.::.｀い
!/.::ｊ:/.::.:/l::!::.|::.::.::.:}::.::}::.::.::}::.::.::.Ｖ}
＞ｧ七≪ﾑl_:.{::.j:l::.ﾊ_厶::-:ﾍ::.::.::.〈
〃, -t_fﾍ八:.:V.:乂yこﾒﾑj::.:!::.:}::.:}
{ト!::::::} ｉ　　ヽlＶ ´{ﾄ!:::「! }ﾊ}::.,::.:,'　　　　な・・・なんだと？
ヽ｀ニヅ　　　　　　ヽﾆﾂ　/:ｲ.:/
:.:.:.::.:.:.　　　　　 ,　　.:.:.::.:. _jﾝ:ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　}::.ｌ|
　　　　　　　　　　ﾉ::八　
、　　　辷‐--‐っ　　　ィi:!::.::.::.ヽ

820 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:21:03.34 ID:RgdiaAgo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ○）（○）
.　|　　U　（__人__）　　　あ・・・いや、その、オプーナは
　 |　　　　　|r┬-|
.　 |　ι　　`ー'´}
.　ヽ　　　　　u 　}
　　ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　く　　＼
　　　|　　　　＼　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)､

やらない夫が取繕おうとしたときにはすでに遅かった。
オプーナは決定的な発言をしてしまったのだ。

　　　　　　　　　 _,....‐::‐::-r::‐:::-..､
　　　　　　　 .／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ.　　　　　　　　　＿
　　　　　　 .//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ　　　　　　　　／　　i
　　　　　　//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i　　　　　　 ./　　　｜
　　　　　 f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ　　　　　　ｌ　　　 /
　　　　　 |!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l　　　　 ./　. : ::/
　　　　　 !:|!:::|!:/｀ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il|　　 __　 /　. : ::/　　　　　よいか、これは景公どのからの私への贈り物だ
　　　　 l:||:::::l| イ,.ノﾊ　ノ　ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ　rｰ' ／　｀.:／_｀ヽ
. 　　　　ヾ::::|　|::しリ　　　|::しりi::::;､{´ ／　/ ---､'´.:: : ::　 |　　　本来ならば、私が私だけの采配で処分していいものだ
　　　　　　　 V:::!　ゞ= ' 　.　　ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { |　　 : ::.ヽ:_＿　ヽ
　　　　　　　　!:::l　　　 , －、　ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . .　ｲ}　　　それをわざわざ、やらない夫、お前だからこそ
　　　　　　　　|ｌ:::ト､　 l　　　l　　 |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿〉　　こうして分けて与えようとしているのだ
　　　　　　　　 !:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {.　　　　￣￣_ｒｲ
　　　　　　　/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ　　　　ｒ‐'こノ
　　　　　／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､　ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二ノr ┘
　　　　 /￣ｉー､､|､／ / l　ヽヽノi!ﾘ: .:/´￣　　└―'´ ￣
　　　　｢ヽ .:l　 .:}l　／　.:　ヽ　.||| .:/
　　　 .｣､＿ .:トイ}／　　 i　　ヽｲﾘ.:/
　　　{〈＿_/　/l ｢:l 　　 /　　／..;:/

定公は、本当にそう考えていた。
この品物がどういう性格のものか、全く理解していなかったのである。

821 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:25:47.02 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿__
　　　　　　　　　　　　 ,　 ' ´.::.::.::.::.::.::｀丶､_
　　　　　　　　　　／.::.::.::.::.::.::.::.::,::.::.::.::.::.::.::.:＞‐.､_
　　　　　　　　　　　　 , '.::.::.::.::.::.::.::.::／.::.::.::.::.::.／_::.::.::.::.::.＼
　　　　　　　　　 /.::.::.::.::.::.::.::.:,.'::.::.::.::.::.::.::.:／.::.::,::.::.::.::.::.ﾊ
　　　　　　　　　　　/.::.::.::.::.::.::.::.:/.::.::.::.::.::.::.::,:'.::.::.::./::j::.::､::.::!:i
　　　　　　　　　　 ,::.::.::.::.::.::.::.::〃.::.::.::.::.::.::./ .:/.::.::j::.:{::.::.:!::.::!:l
　　　　　　　　　 l:|::.::./.::.::／/.::.::.::.::.::.::.::ﾊ!::.!::.::.::!::.:l::.::.:ｌ::.::|:i
　　　　　　　八::/.::／.::/.::.::.::.::.::.::.::.:|:!{::.|i::.::.:|､::|::.::.:}::.::!:|
　　　　　　　　　　{::.〃,:'::.::.:/!::.::.::.::.::.::.::.:_j」ﾑ:lﾍ::.:.!ﾊ:!::.::ﾊ:〃:!
　　　　　　　_Ｖ:j/.::.::.::{！::.::.::.::.::.::.:i::|￢ｒ云Ｖ乂レ'／/.:/
　　　　　 ,　' ´::ハ!.::.::.::.::.〉!::.::.::.::.::.::.::.!:l　｀｀　　ヽ::´.::/:V　　　それが分からぬのか・・・
.　　　　　／.::.::.::八　＼_:／.::|::.::.::.::.::.::.ﾊﾄ| 　　　 _　ﾝ<::.::.!
　　　 /.::.::.::.::./.:/７フヘ:_:ノ!::.::.::.::.::.i:|　　　　 _,､r'´! 　＼|　　　　やらない夫・・・
　　　〃.::.::.::_厶⊥!く　　＼ !::.::.::.::.::.lﾍ　　　‘´ r'::.::.|
　　　 !|::.,　'⌒丶､　　丶､　｀|::.::.::.::.::.l／`　 ..__,ﾊ::.::ｉ:l
.　　　ﾙ'　　　　　　＼　　＼！::.::.::.::.::!　　　｜:!::.:|:!
　　 /　　　　{ 　　　　ヽ　　｀V!:.::.::.::.:レヘ, -'^!￢:.ぃ
. 　 ′　　　 '､　　　　　､　l　ハ::.::.::.::.廴_ﾉ　_/　　V!l
　！　　　　　｀､　　　Ｖ　　　!::.::.::.::.!　{　'^′　　ﾍ|
　　|　　　　　　　　ヽ　　　ｌ　|　！::.:i::.::.Yﾍ　　　　　　{
　　j　　　　　　　＼　 |　!　　ﾊ::.::!::.::.トﾍ　　　　 }
　　!l　 !　　　　　　　　　ヽ}_ﾉ　 / ﾑ::.l::.::.:｀い　　　　ﾊ
.　ﾊ、！　　　　　　　　　｀Ｖ／　i::.!::.::.::.:ト},　　　 /　l、
　！iﾍ. !　　　　　　　　　　　/´　　！:!::.::.::.j,厶__ 　ﾊ　ハ
　 |::.!∧l　　　　　　　　　く　　　 l::.|::.::.::{　　｀ヽ{ V　 {_

やらない夫は、二重の絶望を味わう事になった。

一つには、自分の尽くしてきた礼が主君に通用しなかったという事。

　　　＿＿
..:...::.／:..:..:..::＼.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::.／.:..:.._ノ::::..:..＼.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:....
:..|:::.... 　（ ○）（○）.::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::....　u　（__人__）.::..:..:..:………。..:.::..:.:..:....
::. |::u:.　　　(.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:....
.::. |:::.....u　　｀ ⌒´ﾉ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::.....　　　　 }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::.....　　　ノ　　　　　　　＼
::..:..:..:/::.. 　く　　＼　　　　　　　　＼
.::..:..: |::...　　　＼　　＼　　　　　　　　＼
::..:..:..:|:::.....　　|ヽ、二⌒)､　　　　　　＼

もう一つは、主君がやらない夫が愛した美点、心根の優しさゆえに道を誤ろうとしていることである。

822 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:26:33.61 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　　分かるわけないですよ
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　　どう言い繕ったって賄賂は賄賂だもの
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:　　　　こおぉぉらあぁぁぁぁ、オプーナァぁぁぁッ
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:　　　　　貴様、一大夫の分際で定公さまに逆らうとは・・・
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|　　それでもJKの端くれかァァ
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　＼
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　＼
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　　＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　　　　＼

823 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:28:56.56 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●> ＼　　　賄賂に見えるから賄賂だって言っただけだろう
　　　 |　　　　（__人__）　　　|
　　　＼　　　 ` ⌒ ´　　,／　　　　俺の判断が悪いんなら、そりゃー誰かさんの
.　　　　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ　　指導が悪いからなんじゃねえか
　　　　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　　　　　　｀l￣
.　　　　 |　　　　　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　＿＿＿　　　　　　　＼＿／
　　／　　　　＼　　　　　　＿|＿_
　／ﾉし　 u;　　＼　　　;／<＞>:::::ヽ＼;　　　　おーそりゃー悪かったなー
　 |　⌒ 　　　　　　 )　;／　(＿:::: <＜> ＼;　　　指導し直してやるだろ、表出ろコラ
　 | 　　、　　　　　 );/　　 /rｪヾ__）⌒:::　ヾ;
　 |　　＾　　　　　　| i　　｀⌒´-'´　　u;　　ﾉ;;
　 |　　　　　　　　|　＼ヽ　、　 ,　　　　／;　　　ぐむむ・・・ぐぎぎ
　 |　　;j 　　　　　|／＼-^^ｎ ∠　　ヾ、　　　　俺は正しい、常に正しいぞ
　＼　　　　　　／ ! 、　/￣~ﾉ　＿＿/　i;
　／　　　　　⌒ヽヽ二)　 /（⌒　　　ノ
　/　　　　　　　r、＼ / 　./　￣￣￣/

824 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:31:25.28 ID:RgdiaAgo

やらない夫とオプーナは揉み合いながら、朝議が行われる公宮を抜け出し・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ﾜｲﾛｰ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ﾏﾀﾞｲｳｶｧｧ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

二人して争いながら、そのままどこかへ行ってしまった。

825 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:34:31.46 ID:RgdiaAgo

　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　|　　　　|　　　　なんとかごまかして逃げてきたが・・・
　　　　　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　＼＿／　　　　　これじゃ何の解決にもならんだろ・・・
　　　　　|　　　　｀`⌒´ﾉ　　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　|　　　.　　　　　}　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　ヽ　　　　　　　.}　　　　　／　::＼:::::::／:::　＼
　　　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　　／　　<●>::::::<●>　＼　　まあマジでチョーク入ってましたけどね
　　　　　／　　　　　　＼　　　　　 |　　　　　（__人__）　　　|
　　　　 /　　/　　　　　}　| 　　　　＼＿　　　 `⌒´　　_／
　　　　/　　/.　　　　　 |　|　　　　　／　　　　　　　　　ヽ
　　　　|　　|　　　　　　.| 　|　　　　|　　|　　　　　　　　 |
　　　　|　　| 　　　　　 ||　 |　　　　 |　　|　　　　　　　　| |
　　　　(_＿) 　　 |　　 |し__）　　　　ヽ　　ヽ　　　　　 | |
　　　　　　 |　　　}　 |　　　　　　　　　（＿）　＿　　　|_)
　　　　　　 |　　 |　/　　　　　　　　　　|　　　/　|　　　|
　　　　　　 |　　 |/　　　　　　　　　　/　　 /　　|　　　|
　　　　　　（＿⌒）　　　　　　　　　　ヽ＿⌒)　　（＿⌒）

二人は行く当てもなく、曲阜の郊外を歩いていた。

826 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:37:07.27 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　＿＿
　　　　　／　.／}＼
　　　　／　,r'"／　 .＼
　　　ハ　/　/ ヽ、　／"i　　　　女遊びの一つもしなかった定公さまが
　　.ｿﾉ /　/ （●／ ..,ｨ´　　　　ここに来て何の抵抗もなく、婦人を受け取られるとは・・・
　　|　ﾚ' 　 '- '~　／..|_
　　l　　　　　　ｔ".,.-┘.)　　　　少しばかり余裕が出てくると、これだ・・・
.　　',　　　　　　　､-ｰｒ'､　　　　公室が三桓に牛耳られた原因が分かっておられぬ
　　.＼　　　　　　　゛''´.ﾉ
　　　　）　　　　　　／｀´
　　　 /　　　　　／ヽ
　 .　/　　　　／　　│

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／ノ :::: ＼:::::　u ＼　　　　しかし、こりゃあマズいですよ
　　　　／ <●>::::<●> 　　　＼
　　　　|　　（__人__）　　　u. 　 |　　こんなもん斉のハニートラップに決まってら
　　　＼　u.｀ ⌒´　　　　　／
　　　／　　　　　　　　　　　|

これは少し考えれば分かる事である。

分からないという事は、つまり、少しも考慮していないという事になる。
これは国家のトップに座るものとしては大問題であった。

827 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:40:56.27 ID:RgdiaAgo

　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼
　　　|　　　（ ●）（●
　　　|　　　　（__人__）　　　女遊びが即、紂王や幽王のような事態になるとは思わん
.　　　|　　　　　　　　ﾉ
　　　 |　　　 ∩ ノ ⊃　　　だが、苦しい中、国を建て直すために頑張ってきた
　　／　　 .／　＿ノ　　　　魯国の人々がこれを見てどう思うかということだ・・・
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |　　　まあ・・・偉い人ばかり勝手な事をしてると見るだろうな
.　　　＼／＿＿＿ /

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　　定公さまや季孫斯さまが、女どもや馬に
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　　夢中になって、国政を怠けたりしたら・・・
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　　　先生、その時はどうするんだよ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

JKは、その時のことを、ちゃんとやらない夫から教わっている。
問題は、実際にはどうするかということだった。

学問と現実は違うのか、オプーナはそれを訊いたのだと思われる。

828 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:44:03.79 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　.　|　　　　（__人__）　　　身命を賭して、諫言せねばなるまい
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 }
　　　　　.ヽ　 L　　　　　 }
　　　　　　ゝ　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　. /　　　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

オプーナが尋ねたのは、さらに、その後のことのはずだ。

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　u　　ノ　 .＼　　　　それでも、ダメだったとしたら？
　　　　／　　　　 u <●>:::::::＼
　　　　|　　　　　　　　（__人__）|
　　　＼　　　　u　　　.｀ ⌒／
　　　／　　　　　　　　　　|

JKが学んだ歴史・・・やらない夫が仁者と尊敬した人物・・・
オプーナは、やらない夫が、彼らの道を選ぶのかどうかを訊きたかったに違いない。

829 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:48:51.53 ID:RgdiaAgo

やらない夫は、明言を避けた・・・

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ー）（ー）　　　まだ、そうと決まったわけではないし・・・
.　　|　　　　（__人__）　　　・・・私には私の道がある
　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}　　　　お前はお前の道を行きなさい
.　　ヽ　 L　　　　}　　　　誰かに聞くような事ではないはずだ
　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　／　/　　　＼
　／　 /　　　　　＼
. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ

　　　　　　　　　,ｲ
　　　　　　　　　/ | 　　　　　　　　　　　━┓¨
　　　　　,r‐､λノ　ﾞi､_,､ﾉゝ　　　　　　━┛
　　　　ﾞl　　／￣＼　　ﾞ､　　　　　　 ━┓¨
　　　　 .j´　　|　　　　| 　　（.　　　　 ━┛
　　　　 {.　　＼＿／　　　 /　　　　 ━┓¨
　　　　　)　　　　| 　　　　　　,l~　　　　━┛
　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼　　　　　ふーん・・・
　　　／　 <●>::::::<●> 　＼　　　(俺の道なら決まってるんだぜ・・・先生)
　　　 |　　　　（__人__）　　　　|
　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／

肝心な時にやらない夫が曖昧な事に、オプーナは腹を立てた。
弟子を暴走させないための心遣いとはいえ水臭いと思った。

が、これはもう、どうしようもない事だった。

あとは・・・定公の人物次第なのだ。
JKは最後の期待を主君に掛けるしかないのである。

830 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:53:25.35 ID:RgdiaAgo

魯の定公が斉からの進物を受け取り、しばらくして・・・
曲阜は明らかに雰囲気が変わり始めていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

魯の婦人たちは、斉からやって来た女たちの衣装を真似て、
競って着飾るようになり・・・

　　　　　　　　　 __　 _,　-－- ､_
　＿　　　　　 ,　´::::::::｀::::::::::::::::::::::::｀ヽ
　ヾヽ￣`ヽ､／:::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　ヾヽ:.:.:.:.:.￣/:::::::::::／:::::::::::::::::::::､:::::::::::ヽ-‐''７
　　　ゞヽ.:.:.:.:./:::::::::::/:::::::::/:::::::i:::::::::l::ヽ:::::::ﾍ:.:./
　　　　ヾ丶:.:.!::::::::::::!::::::::/:::::::/l::::::::::!::::l:::::::::∨
　　　　ゞ彡,l::::::::::::|:::::::/:::::::/　!:::::::::l::::::!:::::::::l
　　　 /::::::/-l::::::::::::|￣｀ｰ-'　ﾉ:::::::::/::::/!::::::::!
　　 /:::::/::::::!:::::::::ﾄ!＝=ミ　　￣｀/,イ:::|::::::::l
.　　/:::::/::::::/l:::::::::|　　　　　 =ミ /::::/:::::|::::::::!　　　ねえねえ、これを見て
　 /:::::/::::::/__ヾ:::::::! ､　､_ '　　,.ｲ::イ::::::/!:::::/
. /:::::/::::f´ ｀ヽ､ヾN　 ` r-‐＜__ノ::::ヽ::ｲ::::::/　　　　　斉じゃこんなショールが
/:::::/::::_」　　　　｀ヽ､_　 !ﾆ､ー--‐'　　ｌ:::,/　　　　　　流行ってるらしいのよ
:::::/:::〈｀丶､　ヽ　　ヽﾆヾ　`ヽ､　　　　}ノ
:::/::::::/｀ヽ　　　＼　　ヽ`　　　l
/:::::::/　　　　　　　｀ー＞} 　　ﾄ､
:::::::/　　　　　　　　　　　 |　＿_|_!__
:::::/　　　　　　　　　__,.イ|　>‐-､＼ヽ
:::::>､_　　　＿　,r‐'´ : : ヽ! | ￣｀ヽヽヽ.l
:::/: : : :￣ : : : : ヽ: : : : : :!| ﾄ､ r‐-､）ヽ !

831 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 01:58:27.34 ID:RgdiaAgo

なにやら得体の知れない、流行というものに敏感に反応し、
斉からやって来たものならば良い悪いを判断せず、なんでも飛びつくようになった。

　　　　　　　　　　　 ,. :-､-､
　　　　　　　　　　　　 /:´:. :. :. ヽ:. ﾍｨ‐-=‐‐- ､
　　　　　　　　　　　 /:／:. :. :..ィﾆ/￣:. :. :. :. :｀:. ｀:≧-.､
.　　　　　　　　　 /ｲ:. :. :. :.:/i:. :. :. :.:,:.:､:. ､:. ヽ:. :ヽ:. :＼
　　　　　　　　　／:. :. :., -､i:.:i:. :. :. 廴i:.iヽ:.ﾍ:. ﾊ:. :. ヽ:. :ﾍ
　　　　　　　　　/:. :. :.／./´'､‐i:i:. :. :ｉィ=≧ｭヽｉ_少:. :. :ﾊ:. ﾊヽ
.　　　　　　　 /:. :.／: :.ｲ / .rﾊﾊ:.:.:.:i.辷ﾘ　　 fﾁﾘ.i:ﾍ:. :.iゝ:ﾍ
　　　　　　　 /:.／: : : :/:"~ヽ　i iゝi从.　　　､ゞ'ヽ:. iヽ:i.　ヽi　　　へへーん、遅れてるぅ
　　　　　　　,':/:.／:／:. :,':. /ゝ,__i:. :iヽ　　　,　_　从:.ﾊV
.　　　　　 i:イ:.／:. :. :.,':. /　＿i:. :i＿　　　　／､.V:ﾊ＼　　　　　斉は今、男装が流行ってるんだもんね
　　　　　 /: :, ':. :. :. :. i:. / ｨ´ 　 i:. :i　ト.､_　イ　　ヽi:. i　.ﾊ
.　　　　 /: ,ｲ:. :. :. :._,､_/_.　V　　i:. :i　|｀ぇL-､｀`'‐､.i:. i i .iﾍ
　　　　 / ｲ:. :. :. :.:/ :'¨.ヽ,.｀.`.' ‐. i:. i.　|　V;|| | 　 | | i:.:i i　',.ヽ
.　　　　i/ |:. :. :. .:/. . . . . . ＼. . . ..i:.ﾘ. _`‐-ゞ､|､_. |.| i:.ﾘヽi ヽ.ﾍ
.　　　　　 |:. :. :. /. . . . . . . . . ヽ. . . .. .|;|　 i`ヽ､｀`ヽi.i:/_　ゝヽﾍｲ^ヽ
　　　　 |:. :. 〈. . . __. . . . . . . ヽ. . . . i;i　　i　　｀`'‐ヽ｀ヽ　／;;ゝ／
　　　　 |:. :. :ﾉ:':´::::::｀ヽ､. . ./‐'. . . . ..i;i.　 i､,_,　　　ヽ　／;;;;;;／
　　　　 |:. :.:{:::::::::::::::::::::::::ヽi. . . . . . . . i;i　 i:::::｀:'‐,､　／;｡;;／
　　　　　 |:. :. 〉'´. .. .｀ヽ､:::::::i. . . . . . . . .i;i　 i::::::::::::／;;;;;／ﾊ
　　　　　　|:. :/. . . . . . . . .ヽイ. . . . . . . . .i;i　 .i:::::／;;;;／.|;|.　|

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　・・・
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/
　　　　　./　ノゝ　　　　　/
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

これは、上に立つ者が、何も考えなしに、斉から来たものに飛びついたから、
庶民がそれを真似しているのだと、やらない夫は確信していた。

苦々しく思いながらも、これを止めることはやらない夫にはできなかった。

832 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:00:32.21 ID:RgdiaAgo

やらない夫は、通常の事務を越えて公宮に顔を出す事をしなくなった。
自宅で一人、読書をすることが多くなった。

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　お前も斉のファッションで身を包みたいんだろ・・・
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　女心的に考えて・・・
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ー）　(ー::（＿＿＿　　　　別にー、斉のファッションを
.　　　　ﾊ::::ﾊ　,,　 r‐ｧ　ﾘ） )__　　　)　　　あなたが嫌がる事ぐらい分かってるし・・・
　　　　　） ) ）/⌒, ￣ノくﾊ（／　／
　　　　（,（.(　' 　/　いﾉ:::））　／
　　　　ノ/）/ 　/ヾ　ｿ￣（( ／
　　　　 ,'　/ 　/ 　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　／......　　　..... 　i
　　　　 |,／.. ::::::::　　　::::: .ノ

833 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:03:15.64 ID:RgdiaAgo

　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　ー　　＼
　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　（__人__）　　　　 |　　　そうか
　　　（｀⌒ ´　　　　　|
.　　　　 { 　　　　　 |
　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　 /　　　　　 |

庶民の定公への悪口を聞くのが怖くて、
あまり外へも出歩かなくなっていた。

　　　　　　　　　　　,, -─- ､._　〃"
　　　　　　　　"ミ／　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 | u　ノ　ヽ､　 |
　　　　　　　　　 |　（●）（●）　 |　　　　こんなもの・・・買ってこなければ良かっただろ
　　　　　　　　　　|　（__人__）　　|
　　　　　　　　　　ヽ　｀⌒´　 J ﾉ
　　　　　　　　　　/　　　　　ヽヽ,　））"
　　　　　 "（（　（　ヽ　　　　／.／
　　　　　　　　　　＼＼　゛／／　 |　　　ｶﾞｻｺﾞｿ…
　　　　　　　　　　／ / ヽ ~ ＼｀ヽ~＼
　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　 |　ブランドバッグ　 /
　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿／

やらない夫は完全に自信を喪失していたのだ。

834 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:03:51.97 ID:RgdiaAgo

　　　／￣￣＼
　　／　　 ─' 　＼
　　|　　（ ●）（●）
　　|　　　　　｜　）　　　父さん、なんですかそれ
　　|　Ｕ　　　__´___ﾉ
　　|　　　　　`ー'´}　　　　えらく派手なカバンですね
　　ヽ　　　　　　 }
　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　/　　　く
　　　　|　　　　 |

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　＼　　＼
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　（__人__）　u　　|　　　な、なんでもないだろ・・・
　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|　　　儒家的に考えて・・・
　　　　　{ 　　　　　　　|
　　　　　 { 　　　　u.　/
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、　人
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i　　　て
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i　　そ
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　へ　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ ●）　(●::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ　,,　rーｧ　ﾘ） )　　　　あーっ、それって斉のトップブランド
　　　　　） ) ）、　｀´ノくﾊ（　　　　　ゴルバチョ・クソビチナの最新モデルじゃない
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　::::: .ノ

835 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:04:18.49 ID:RgdiaAgo

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）
.　　　|　ノ（　　（__人__）　　　こ、これは・・・
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　 |　　　　　　　 }　　　　落とし物だろ・・・
.　　　ヽ　　　　　　 }　　　　早く持ち主に返してやらねばなッ
　　　　ヽ　　　　　ノ　　
　　　　　l/　　　く　
　　　　　|　　　　＼
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(（ ●）　(●)::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ //　r‐ｧ //ﾘ） )　　　なーんだ・・・残念
　　　　　） ) ）、　￣　ノくﾊ（　　　　でもこれ、かわいいなー
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　　　(⌒)）` 　ヾ　ｿ￣（(⌒）
　　　/　i　ﾉ　　Ｙ　　　　ヽ　ヽ
.　　ｌ___ﾉ（　......　　　　..... 　＼_│
　　　　　ヾ. .. ::::::::　　::::: .ノ

836 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:06:09.96 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:　　　お前さっき、いらないっつっただろ！
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:　　　常識的に会話しろよなッ
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　＼
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　＼
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　　＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　_ノ　　＼
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　　|　｜　　　u　　|　　　な・・・なにを急に怒り出してるんですか
　　　　　| __｀__　　　　　 |
　　　　 /＿＿ヽ　　　 |　　　お母さんは、かわいいなと言っただけじゃないですか
　　　　 { 　　　　u.　/
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

837 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:06:44.69 ID:RgdiaAgo

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ ●）　(●::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ　,,　　　　ﾘ） )　　　　最近、あなたおかしいわよ
　　　　　） ) ）、　 -　ノくﾊ（
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　::::: .ノ

　　　　＿＿
　　／　　.　＼
　／._ノ三ﾆヽ、＼
　|　（⑪）（⑪） .｜　　　　　　　　いいや、おかしくないねッ
.　|　　（__人__）..　|「ｒｰ＿＿ヽヽ　全く、女やガキとは付き合ってられんな
　 |　　｀ ⌒　　 |　 .＼　　＼┌ｰｚ＿_ ┐７
.　ヽ　　　　　 , ィ==‐､/ /￣￣乙/　／
　　ヽ　　　　ﾉ⌒) ∨/　　／￣￣／|
　　　/　　　(_￣__／￣`く.＿ __∠ -┘｣
　　　|　　　　　/〃＼　 '"　＼　　　 -┘
　　 |　　　 ./¨＼　　＼,_　｀`ヾ}
　　　　　.　人''"　＼　､__ ｀　､_/　ﾉﾉ
　　　　　〈 " ＼　__.ヽ　ヾ､._,)'´
　　　　／,ﾊ.　　ヽ.　､__｀ン{ 〃
　　　く　/ ∧ !､_　｀'_,／

838 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:08:18.24 ID:RgdiaAgo

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ ●）　(●::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ　,,　　　　ﾘ） )　　　　おかしいじゃん・・・
　　　　　） ) ）、　 ⌒ ノくﾊ（
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　::::: .ノ

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　　ちょっと出かけてくる・・・
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}　　　　帰りは遅くなるから先に休んでていいだろ・・・
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

やらない夫は、散々悩んだ挙句、一つの結論に達しようとしていた。

839 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:08:59.88 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{　　　
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ　　　
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

　　　　＿＿
　　／ノ　ヽ＼
　／.（○）（○）＼
　|. u.　（__人__）　|
.　|　　　　　　　　|　　　ここを開いてもう二十年だろ・・・
　 |　　　　　　　|
.　ヽ　　　　　　ﾉ　　　塾を始めた頃の私は怖い者知らずだったなあ
　　ヽ　　　　/
　　　/　　　　ヽ
　　　|　　　　　|
　　 |　　 . 　 |

840 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:09:21.19 ID:RgdiaAgo

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　おや、先生、お久しぶりですお
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　.　|　　　　（__人__）　　お前は変わらんな、やる夫
　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 }　　初めからそうだったように
　　　　　.ヽ　 L　　　　　 }　　最後までそうなんだろうか・・・
　　　　　　ゝ　ﾉ　　　　ノ
　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　. /　　　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

841 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:10:07.98 ID:RgdiaAgo

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼　　　え？
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　　どういうことですかお
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ー）（ー）
.　　|　　　　（__人__）　　　お前は初めからお前だった
　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}　　　私の指導がなくても、お前はお前らしく
.　　ヽ　 L　　　　}　　　生きていたのだと思う
　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　／　/　　　＼
　／　 /　　　　　＼
. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ

842 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:10:41.09 ID:RgdiaAgo

　　　　　　＿＿__
　　　　／　　　　＼
.　　　／　　　　　＼
.　　／　　　 ―　　ー　＼　　おっしゃる意味がよく分かりませんお・・・
　　|　　　　（●）　（●）　|
.　　＼　　　　（__人__）　／
.　　　ノ　　　　｀ ⌒´ 　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　／￣￣＼
　／　ノ　　＼＼
　|　（●）（●）　|
.　|　　（__人__）　 |　　　いつの日か私がいなくなっても
　 |　　｀ ⌒´　　ﾉ　　　私の目指した学問は大丈夫だという事だ
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　
　　　/　　　く　　
　　　|　　　　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)

843 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:11:13.93 ID:RgdiaAgo

　　　　　＿＿＿_
　　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（＞）　（＜）＼　　　シシシ・・・先生、なに年寄りくさいこと
　／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　おっしゃってるんですお？
　 |　　　　/| | | | |　　　　　|
　＼　 (、`ー―'´,　　　／
　　　　　￣￣￣

　　　／￣￣＼
　／ _ノ　ヽ､_ ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│　　　だが、やる夫、お前は私の学問を
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　　高みに登らせてくれる存在ではないな
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/　　　　お前は未だかつて私に逆らった事がない
　　ヽ　　　　 /　　　　　それでは私を越えられんだろう
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

844 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:11:42.36 ID:RgdiaAgo

　　　　　＿＿＿
　　　　／　　　　＼
　　／　 _ノ ''　'ー　＼
　／　　（●）　（●）　＼　　それは仕方ないですお
　|　　　　（__人__）　　　|　　やる夫の分際と言うものがありますお
　＼　　　｀ ⌒´　　　／

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）　　やる夫、私が学問を志したのは
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　それが世の中から争いを無くす最良の手段に思えたからだ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　やる夫、お前はなぜ学問を志すのだ
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

845 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:12:52.19 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　／⌒　　⌒＼　　 |　　 |
　　　／（ ●）　（●）＼　 !　　 !　　　みんなと色々話したりするのが楽しいからですお
　／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l
　 |　　　　　|r┬-| 　　　 | 　／　　　やる夫は学問が好きなんですお
　＼　　　｀ー'´ 　　／／
　　/　＿＿　　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　＼　ノ　＼／｀i
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　その答えでは不足だ、現実を見ろ
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　　私はもう何度もお前を評価し、褒め称えてきたが、
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ　　お前は他人に評価される何かを為したか？
　／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|　
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

846 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:13:56.41 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　いえ、ぜんぜん・・・
　　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ
　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　＼. ｨ　　　　　　　　　　　|　 |

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　ヽ､　＼　　　　　それでは通用しない世の中になっている事ぐらい分からないのか
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　やる夫・・・私は、これから魯の国中を巻き込む大改革をするつもりだ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　敵は余りにも強大で、それはこの国中にはびこっているものだ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　我らは力を蓄えねばならぬ・・・オプーナ、できる夫、宰我、
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　　我が門下で魯国のあらゆる要職を占め、人々を導かねばならん
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

847 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:15:19.63 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　　─　　 ─＼
　　　　　　／　　（●）　（●）＼　　そりゃすげーお
　　　　　　|　　　　　（__人__）　　　|
　　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　 ,／
　　　　　　ノ　　　　　　ー‐　　　＼

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼＼／｀i
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ　　　　　お前も私に力を貸せ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　私が宰相になった暁には、お前を司寇に推す
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　私の片腕として、共に魯国に王道楽土を築くのだ
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ　断る理由はないだろ？いいな！
　／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

やらない夫は最早なりふり構っていられなかった。

848 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:16:01.62 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　・・・お断りしますお
　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　　＼　　　｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　　 l　　　　　（__人__）　　即答とは、さすがやる夫だろ・・・
　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　 | 　　　　　 |　　　おことわ・・・
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l
　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　丿　　ﾞi 　＼　＼=il　/　i!
　　　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）　　　なっっっ、なにイイィィィィッッッ！？
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　＼
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　＼
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　　＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　　　　＼

849 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:17:17.95 ID:RgdiaAgo

　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ●）　（●）＼　　　　先生は分かってないお
　　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　　|　　　　　|r┬-|　　　　 |　　　やる夫はやる夫だお
　　＼　　　 `ー'´ 　　／

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　＼
　|　　　（ ○）（○）　＼　＼　　　　んな事ぁわかってるだろ
.　|　　　oﾟ（__人__）　　＿＿
　 |　　0　　｀ー'´ﾉ´￣　　　￣＼　お前まで私を失望させるのか
.　 |　　　　　／　 }　　　　　　　　＼
.　ヽ　　　／　　 }　　　　　　　　　　}て・，‥¨
　　ヽ　　　　　ノ　＿＿＿　　　＿ﾉそ¨・：‘　．
　　　/　　　く　　＼　　YY￣￣YY＼
　　　|　　　　＼　＼　　　・； ∵ ．.＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　　　　　．　　＼

850 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:18:31.07 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　　─　　 ─＼　　　先生、辛い時こそ、本分を見失ってはいけませんお
　　　　　　／　　（●）　（●）＼
　　　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　政争に対し、政争を仕掛けて、なにがJKですかお
　　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　 ,／
　　　　　　ノ　　　　　　ー‐　　　＼

　　　　　　　　　　 , ｎ　／￣￣＼ .ｎ
　　　　　　　　　 .　/ / ｊ.´_ノ　ヽ、u'l lヽ、
　　　　　　　　　　/,ｲ /　（○）（○） .ｌ i i i
　　　　　　　　〈 .ｒ　{u　（__人__）　.i. } } 〉
　　　　　　　　　　', ｉ. 　',　　｀ ⌒´　/ 　 /　　　・・・やる夫、私はお前に
　　　　　　　　　　 .i　　l.　　　　　　,'　 ./　　　　力を貸してくれといっているんだぞ
　　　　　　　　　.　ヽ､_.ｲ、.　　　　人　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　〈_ノﾉ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　.／
　　　　　　　　　　　　　|　　 . 　 |

851 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 02:20:55.67 ID:RgdiaAgo

寝オチを防ぐため、本日の投下はこれまでとします。

明日、十時より投下を再開します。
明日でここともお別れかと思います・・・

852 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 02:25:20.79 ID:yUdJUFYo

乙乙

853 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 05:50:30.75 ID:6jRN1A.o

おはよう
乙

854 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 10:00:03.80 ID:0Y0ZtzUo

おはよう乙。
昨夜の投下に気づかんかった…orz

855 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 20:44:47.36 ID:.GldFwwo

乙でした
ＪＫも大変だな

856 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:18:30.51 ID:RgdiaAgo

遅れました。本日の投下を開始します。

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼　　　　　んじゃー、役に立つかどうか、少し知恵をお貸ししますお
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　定公さまは斉のハニートラップにかかったんだお？
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　斉の目的は、魯を晋との戦いの尖兵に立たせる事だお
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　先生はそれを実力で阻止したいんですかお？
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　／￣￣＼
　　　　／　　u　　ノ＼
　　　　 |　　　 .u （ ●） |
.　　　　 |　　　　　（__人_）　　　うむ・・・
　　　　　|　　　　　｀ ⌒ﾉ
　　　　　 |　　　　　　　}
　　　　　ヽ　u 　　　　 }
　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

857 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:21:11.72 ID:RgdiaAgo

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼　　では簡単な事ですお、一番いい方法を進言しますお
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　定公さまと季孫斯さまが女と乳繰り合って、寝てる間に
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.　　　兵を率いて寝所に押し込んで、身柄を押さえてしまうといいお
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|　　それで定公を物笑いにする国民や外国諸侯はいても
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜　　先生の不遜を責める人はほとんどいないお

　　　　　　　　　　 , ｎ　／￣￣＼ .ｎ
　　　　　　　　　 .　/ / ｊ.´_ノ　ヽ、u'l lヽ、
　　　　　　　　　　/,ｲ /　（○）（○） .ｌ i i i
　　　　　　　　〈 .ｒ　{u　（__人__）　.i. } } 〉お・・・お前、そんなことは・・・
　　　　　　　　　　', ｉ. 　',　　｀ ⌒´　/ 　 /
　　　　　　　　　　 .i　　l.　　　　　　,'　 ./
　　　　　　　　　.　ヽ､_.ｲ、.　　　　人　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　〈_ノﾉ
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　.／
　　　　　　　　　　　　　|　　 . 　 |

858 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:22:34.03 ID:RgdiaAgo

　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼　　　　　弟子に仕えろとおっしゃる割に腹が括れておられませんお
　　　／_ノ　ヽ､_　　　＼　　　それが無理だと言うなら、次善の策がありますお
　／（●）三（●）)　　　.＼
　 |　　（__人__）　　　　　　|　　ハニートラップには更なるハニートラップだお
　＼　ヽ|r┬-|　/　　　／　　　南方の女どもは、斉の女が聖母マリア様に見えるほどの
　／　｀ー'´　　　　　＼　　　エロビッチぞろいだお、まずは、これを百人ほど輸入するお

　　　　＿＿
　　／　　.　＼
　／._ノ三ﾆヽ、＼
　|　（⑪）（⑪） .｜　　　　　　　　　　やる夫・・・耳が腐るだろ・・・
.　|　　（__人__）..　|「ｒｰ＿＿ヽヽ　　　やめろッ
　 |　　｀ ⌒　　 |　 .＼　　＼┌ｰｚ＿_ ┐７
.　ヽ　　　　　 , ィ==‐､/ /￣￣乙/　／
　　ヽ　　　　ﾉ⌒) ∨/　　／￣￣／|
　　　/　　　(_￣__／￣`く.＿ __∠ -┘｣
　　　|　　　　　/〃＼　 '"　＼　　　 -┘
　　 |　　　 ./¨＼　　＼,_　｀`ヾ}
　　　　　.　人''"　＼　､__ ｀　､_/　ﾉﾉ
　　　　　〈 " ＼　__.ヽ　ヾ､._,)'´
　　　　／,ﾊ.　　ヽ.　､__｀ン{ 〃
　　　く　/ ∧ !､_　｀'_,／

859 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:24:19.00 ID:RgdiaAgo

　　　　　　ﾉＬ＿＿＿_
　　　　　　　⌒　＼　／＼
　　　　　　／　（○）　（○）＼　　　　　やる夫は実戦で役に立つ知恵をお話しているのだお
　　　　／　　　（__人__）　　＼　
　　　 |　　　　　|::::::|　　　　　|　　　　　どんな美女でも飽きが来る時は必ず来るお
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!| !　　　そこへ南方娘の肉弾戦、アンチハニートラップ発動
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　　　　先生大勝利、やらない傀儡政権誕生だお
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|そ　　ドンッ！！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　<
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ

　　　　　／￣￣＼
　　　　／ﾉ(　_ノ　　＼
　　　　|　⌒(（ ○）（○）　　　　　黙れ黙れ、黙らんかァァーッ
　　　　.|　　　　（__人__）　/⌒l
　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　|`'''|
　　　　／ ⌒ヽ　　　　 }　 |　 |
　　／　へ　　＼　　 }__/　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三￣￣￣＼
　／　／　|　　　　　ノ　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾋｭﾝ　　三　　＼　　／...＼
( _ ノ　　　 |　　　　　＼´　　　　　　＿　　　　　　　　　　　　　　三　（●）　（●）　＼
　　　　　　|　　　　　　　＼＿,, -‐ ''"　￣￣ﾞ''―---└'´￣｀ヽ　三　　　（__人__）　　　　|
　　　　　　 .|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ　三　　｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　＿,, -‐ ''"￣￣￣￣　　　　　　　　三　　　　/￣￣
　　　　　　　　＼　　　　　　　, '´　　　　　　　　　　　 .　　　　　　三　　　　　　/
　　　　　　　　　　＼　　　　　(　　　　　　　　　　　　　　　　　　三　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　＼　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　三　　　　　　　　/

860 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:26:42.05 ID:RgdiaAgo

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(　　　先生が不快に思われる事くらい分かっていましたお
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)　　所詮、やる夫の頭は、この程度なんだお
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　勝つのは簡単でも手段は選べないんだお
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　＼
　　　／　 _ノ　ヽ､_　＼　　　　先生・・・是が非でも勝つことは重要な事なんですかお？
　／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼
　 |　　　　（__人__）'　　　　|　　勝つ手立てを考え、実行に移す者は優秀なんですかお？
　＼　　　　｀⌒´ 　　／

　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　 _ノ　ヽ､_　＼　　　　やる夫には、そうは思えませんお・・・思いたくないですお
　　／　 /⌒)　　　⌒ﾟo　＼
　　 |　　/　/（__人__）　　　 |
　　＼/　/ 　｀ ⌒´ 　　／

861 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:28:43.96 ID:RgdiaAgo

　　　　　＿＿
　　　 .,／,-､　＼
　　／ﾉ:/　ﾉfヽ.. ＼
　　|　/:/　/...|　|　　|
　　l　ﾚ　./..ノ .,''´}　i　　　やる夫、許してくれ、私がどうかしていただろ・・・
　　l　　　' ´ .〃 /　|
　　ヽ.　　　.　〈　.ﾉ　　　　
　　　＼.,_　　._ﾉ /
　　　　/　　/　ヽ
　　　 ./　　/　　　|
　　　i　.／　　.　 |

やる夫は、終生やらない夫の傍に居て、学問に励んだ。
だが、彼の能力が実践的に活用される事は無かったようである。

　　 .r-、 _００　　　　　　　 /::::'┴'ｒ'
　　 .|::::'´::::r┘　　!「`L00、|.l└ｸ_;厂　 /
　　 .|::::「|:::|　　 l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
　　 .￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/　/　 /
　　､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/　 / ／
　　 . ＼＼｀´ |:::|. l| l　〈::/　､ !　　　 '／
　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　ﾉ_ ヽ,,＼
　　　　　　　　／　≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧
　　　　　　　　|　　　　（__人__）|　　　俺としたことが、なにをしょうもないことで
　　　　　　　　|　　　　　|r┬|　}　　　悩んでたんだよ
　　　　　　　　 |　　　　 |　| |　}
　　　　　　　.　 |.　　　｀ﾆﾆ　 }　　　やる夫、歌うぜ
　　　　　　　.　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ

862 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 22:29:43.92 ID:AcRQn9Ao

先生復活か？

863 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:34:13.94 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　　　 γ⌒)　))
　　　　　　 γ⌒)　))＼　　　　　　　　　　　　 /　⊃＿＿
　　　　　 /　⊃ _ノ　　＼　∩⌒)　））　　〃/　/ ⌒　　⌒＼
　　　〃/　/　（ ●）（●） /　ノ　　　　　γ⌒)（ ⌒）　（⌒）＼ ∩⌒)　　　おーれーはやらない夫♪
　　　　　γ⌒)　　（__人__）/　/　））　　／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/　ノ　　万世の師表～♪
　　　　／ _ノ　　　.｀ ⌒´ﾉ（ ⌒）　　　（　 <|　 |　　　|r┬（　　　 /　/　））
　　　（　 <　　　　　　　　}/　/.　　　　( ＼　ヽ＼＿`ー‐' 　／（ ⌒）　　　　天下無敵の男だぜ～♪
　　（( ＼　ヽ　　　　　　. }　/ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/

　　晏嬰、陽貨も目じゃないよ♪
　　　　　　　　礼楽、武術どんと来い～♪
　　　　　　　　　　　　　　歌も～う～まいぜ、ま～かしとけ～♪

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{　　　
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ　　　
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

優秀であればあるほど、人の弱みを見抜き、それを攻める能力に長けることは当然である。

一部のJKの能力は、司馬遷をして『異能』と表現されている。
これが発揮される事を、やらない夫は望んではいなかった。

やる夫は、最も優秀なJKであるがゆえに、才能と倫理の狭間で、
生涯戦い続ける事になるのである。

864 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:38:05.04 ID:RgdiaAgo

やらない夫は、定公を諫めるため、出仕した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
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　　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈　　　　　　　酒はうまいし、姉ちゃんは綺麗
　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.} 　。　ﾟ。
　　　　　　　 ||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.(,.)´)´)´))ﾟ　　最高ですかー、最高デース
　　　　　　　》､:.:..ﾐ ◎　∨　 ◎ 　彳|.:.:|:.:.|~U~ﾟ￣|ﾟo
　　　∬　　　|:.::ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃ /:.:.:｢ﾆ|　u.　　| O
　　　・━/⌒ヽ__|ﾍ　　ゝ._）　　j /⌒i.|.{.|　　　　|
　　　　　＼ /　 |:::l＞,､ __,　イァ/ 　 / i.L|__＿___,|
　　　　　　　./　 /|:::| l　 Y.r'　　{ﾍ､__∧|.::.:.|
　　　　　　　｀ヽ< |::::|＼ｌｌｌ　／ヾ　彡' 〉.::.|

定公は酒色に耽り、政務を怠って久しい。
誰かがこれを止めなければならないのである。

865 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:42:21.83 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ　　　おお、やらない夫、よく来たな
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}　　　苦しゅうない、苦しゅうないぞよ
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ　　　　その辺に座れ
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　定公さま、女どもを下げてくだされ
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　やらない夫はご覧の通り図体がでかく
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　座る場所がありません
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

やらない夫は『席が正しくなければ座らなかった』と論語に記されている。

やらない夫は、乱れきった宴席に下ろす尻は持ち合わせていなかった。

866 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:45:21.50 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　　 __,ｨ'´彡―Y―-ミヽ,_,.、
　　　　　　rｲ/／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾏ┐
　　　　　　　rｸ/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:i:.:..:ヽ:.ヽ:.ヽ:ハ
　　　　　　　{:/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.i:.:.i:.:.:.:i:〈
　　　　　{ｲ: :.|:.:.!:.:.ﾄ:!:.:..:.:/:.}:.:从|:.:.}:.:.:.}:.}
　　　　　　　 ||:.:ヽ::{'´ ヽ.:.:.l/ ｀ヽｿﾘ::ｲ.:../:.::|　　やらない夫、やらない夫
　　　　　　　》､:.:..ﾐ ●　∨　 ● 　彳|.:.:|: :| 　　こないだ、私は田地の水源に舟を浮かべて
　　　　　　　 |:.::ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃ /:.:.:|.::.:.!　　　斉の女子と共に歌を歌ったのじゃ
　　　　 /⌒ヽ__|ﾍ　　ゝ._）　　j /⌒i.|.::.:.|
　　　　　＼ /　 |:::l＞,､ __,　イァ/ 　 /:|.::.:.|　　その時に・・・ぷぷぷ・・・くっくっく・・・
　　　　　　　./　 /|:::| l　 Y.r'　　{ﾍ､__∧|.::.:.|
　　　　　　　｀ヽ< |::::|＼ｌｌｌ　／ヾ　彡' 〉.::.|

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　 | 　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　　 l　　　　　（__人__）　　定公様、女子を下げてくだされ
　　　　　　　 l　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　 | 　　　　　 |
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 l
　　　　　　　 _,ゝ､　　　_,ノ
　　　　　 ,､-='l　＼_,ﾝ g<＼
　　　　 / ＼　└〆＼ i=i|＼'＼
　　　丿　　ﾞi 　＼　＼=il　/　i!
　　　 l　　　　l 　　　＼＼| /＝|l
　　　 |　　　　|　　　　　＼i/ 　 ||

867 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:49:55.86 ID:RgdiaAgo

　　　　　l:::::::::::::::::l:::::::::l:::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::l:::l
　　　　　l::::::::::::::::::l:::::::::|l:::::::::::::::::::lﾊ:::::::::::l::::::::::::|:::l
　　　　　　l::::::::::::::::::|l::::|l:ハ:::::::::::::::::|l　l:::::::::l::::::::::::l::::|
　　　　　 |:::l:::::::::::::Ｌ!::Ｈl'''ヾ::::::|:::::;'ﾘ''''}ﾘ::::ﾊ::::::::::;':::,'
　　　　　 |::::':;::::::::::|_,ｷ_l!=ﾐ､ヾ::ｌ:::;'　彡l≠ｪ};;/ノ::::;!
　　　　 l|::::::ヾ::::::{く｛ﾋ::;ﾀ_,　　l!'　　 _ﾋ:::ﾀ},ハ:::::::::l
　　　　　 ,!|:::::::::::`:､`､　￣　　　　　　　｀￣　 l:::::::::ﾊ　　　　　その時、俄かに天が掻き曇り
　　　　　,'::l:::::::::::::ﾄ.',　　　　　　　|　　　　　 ,'::::::::::ハ　　　　　雨がぱらぱらと降ってきた
　　　　 /::::|::::::::::::l::｀',　　　　　　!　　　　　/:l:::::::::!:::::',
　　　 /:::::::l:::::::::::|:::::::ヽ　　　r――ｧ　　...::::}::::::::|::::::::',　　　　斉の女子たちは傘を差してくれたんじゃが・・・
　　　 ,!::::::::::l::::::::::!::::::::::::l＼　 `＝''　イ::::::,':::::::::l::::::::::ﾍ　　　　一つの傘に二人は入りきれまい
　　 _,!z-―=l:::::::::|:::::::_ノ　　` 　___ ／　k:::/:::::::::,!::::::::::::::l
　／　　　　　|::::::::F'i"　　　　　　　　　　 7::::::::::/-‐＝‐-x、　　　『そのままでは濡れてしまう、もっと近くに寄れ』と
/　　　　　　　l:::::::::l ＼　ー-､　　, --‐‐/::::::::::;'　　　　　　　ヽ　　私は言ったのじゃが、その時、女子はなんと答えたと思う
　　　　　　　ﾍ::::::::l　＼　　　　　　／/:::::::::;'　　　　　　　　　',
　　　　　　＼　ヾ::::::ﾄ､　＼　　　／　l::::::::::;'　　　　　　　　　　',
　　　　　　 ___ヽ　}:::::::| ＼　＼／　／!::::::::;!　　　　/　　　　　　ｌ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　なにやら抱腹絶倒のギャグでも飛ばしたのでしょう
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　女子を下げてくだされ
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

868 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:53:01.61 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　 ,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.　　　　　　┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ
　　　　　　ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
　　　　 {.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}　　　　『そんなに近づかれては・・・私めが濡れてしまいます』
　　　　　 |::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||　　　　　だってさ
　　　　　 |:: ::l::.:.:| 从 ●　∨　●l ﾐ.:.:,《
　　　　　　!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_,　⊂l|ノ::.:|　　　　　プギャーハッハツハッハ
　　　　　 |:.::.|.i⌒ヽ j　　（_.ノ　　ﾉi|__／⌒)　　斉の女子は機転が聞く、面白いじゃろ？じゃろ？
　　　　　 |:.::.|:ヽ　ヽx＞､ __,　イｌ::.:!　ヽ／
　　　　　 |:.::.|::.∧__,ﾍ} 　 Y.r'　 l|::::|',　ﾊ
　　　　　 l.::.〈::.ヾ_　ッ＼ｌｌｌ／|::::| >'''´

　　　　 .　-──- 、
　　　 /　　　　　　　ヽ
　　　j　　　　　　　 ',
　　　|　　 ______,,　,,___　|
　　　|　　‐kｚ-　　 -ｧ'｜
　　！　　　　､,　　 |　　　　ははは、面白い、面白い
　　　 i　　　　　‐=　　!
.　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　で、女子どもを下げてくださりませんか
　　　　ヽ　　　　　ノ　
　　　　　/　　　く　　
　　　　　|　　　　＼
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒) 　　　　　

869 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 22:59:24.50 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ　　　やらない夫はこういう話は嫌いなのか？
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}　　　それとも、もっと面白い話を知って居るのか？
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　その昔、女と笑い会うために
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　諸侯の軍勢を騙して、何度も呼び寄せた王が居りました
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　ある時、本当に蛮族が攻めて来たのですが、
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　その時は諸侯の誰もが召集令を信じず軍は集まりません
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　王は、蛮族に襲われ命を落とし、
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　愛した女性は連れ去られて慰み者になりました
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　どうです、面白いですか？
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

870 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:02:24.13 ID:RgdiaAgo

　 //:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::::::､:::::ヽ;ノ
　f/l::::::::::::::::::::::::::::;::::i:::::::::i:::::::;:::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::/:::lﾞヽノ
　|' |::::::::::::::::::::::::::/:/l:::::::/l:::::/ﾘ|:::i:l:::::::::::::::l::::::::::/:::l::::::|
　'　l:i:::::::::::::::::::::/l:/;/:::://_;/,/-:j‐l::::::::::::::::r ､／::::l:::::::|
　　 .､ヽ::::::::::i､::ｒ､l /l:/７´/≠=ﾅ=':::::::::::::::l-　l:::::::l:::::::::l　　　詰まらん、お前の話は
　　　　〉､:::::ﾄ'弋ｊl　'　" '　 _辷_j/:::::::::::::::l'ノﾉ:::::l:::::::::::l　　　本ッ当に詰まらん
　　　　/:::::ヽ:ヽ　 l　　　　　　　/:::::::::::::::::l-',ｲ:::::::::::::::::::::l
　　　 /:::::::::::::l　ｒ'　　　　　　　/:::::::::::::::::ｒ'l::::::::::::::::::::::::::::ﾍ　　　お前は私が楽しい話をしてやろうというのに
　　　/::::::::::::::::j､｀ヽ '　　　　,ｲ:::::::::::::::::/　､::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　その場のノリというものが分かっておらん
　　 /::::::::::::::::/ ヽ　‐-　､ ,ｲ:::::::::::::::::::/　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　//:::::::::::::/　　|ヽ｀　,ｲ:::::::::::::::::::::/-‐ｧ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 //::::::::::::::/　　 l ､:>:'::::::::::::::::::::::::/　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ
　 l/l:::::::::::::/　　　〉:':::::::::::::::::::::::::::/／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ

　　　　　　　_,. ---ｧ‐_ﾆニ＝ｰ
　　　　　,. '´::::::::,r':／:::::::::::｀`丶､
　　 , - '::ー--::::!:/::::::::::::::::::::::::｀丶丶､
　 ,:'...:.: ..::: .:: .:::::ヾ::::::､::. :. :::::::::U:.. :ヽヾ:､
. /::::::::::::::::..:.: .: ::.:.::.::...::.＼::::.. ::. :.:丶:::.ヽ＼
/:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::',::',､::､::ヽ::::: ::::.:..::..＼::',　 `
l:::::::::::::Ｕ:::::|:::::::::::!::ﾘ､ヽヽ:',､ヽ:::::::::::ヽ:::ヽヽ',
|::::::::::::::::::::::!::::::::/!/　ヽヽヾヽ,rヽ:::::',:::::::ヽヽヽ
.l:::::::::::!:::::::::|::::://'＿ヽ｀ヾ､ヽ_ｨ=､!､::::!::::ﾄ､ﾄ:',　　定公さま、やらない夫の堅物は
. ',:::::r'l::::::::::!ノイ_____,,`　｀ ´___,, |:::',::ﾄ､:! lハi　　今に始まった事ではありません
.　〉::{　!:::::::::ヽ　　~'~､､､　　｀~､､l::/|::! ヾ､
　'/|::ヽ',::::::::!:ヽU､　　　　　ヽ　　イ:', l:!　　　　　　何も悪気があって言ったのではないと・・・
　　 Wヾ',::::::ヽ:ヽ｀ﾞ`　　　　´　／::､ヽl､
　　　　 |､ヽ::::ヽ､ヽ､　　　‘　ｲ:::::::::',ヾ｀`
　　　　ﾉヽlヽ:::ヽヾ:､｀` ;ｰ´ ヽ',ヽ:::::! ヽ
　　／｀丶ヽ｀ヾ:､　｀`/ヽ､　ﾘ　ヽ::!
　／::::::::::::::｀丶､　　〃､　　　　　ｿ
'´,. ---- ､::::::::::::｀`ｰﾄﾄ､ヽ､
/:::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::,:､:::::ヾｰ｀`ヽ

871 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:04:05.21 ID:.GldFwwo

ホント思想家であって、政治家になれんな、やらない夫は
だからダメダメ扱いされるんだ

872 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:07:26.49 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ　　　ふふふ・・・やらない夫も少しは
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}　　　あっちの方を学びたまえよ
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ　　　　　私はお前と共に、この平和の世を満喫したい
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/　　　　　　　それを忘れてくれるなよ
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　定公さま・・・
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

定公は、こうなってもなお、やらない夫に対して、政治上は全幅の信頼を置いていた。

やらない夫が目をつぶれば、案外、魯の政治は上手くまわっていったのかもしれない。

だが、庶民と貴族が君公を馬鹿にしながら政治をやっていけば、
いつかとんでもない事になる事をやらない夫は歴史から学んでいた。

873 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:09:57.01 ID:N9Zh1jIo

ああ、魯がgdgdに……
しかしこれじゃ斉にしたって同盟しても意味なかろうに

874 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:09:57.15 ID:0Y0ZtzUo

いずれは王朝交代か
つーか、魯はもう交代しているようなもんだし

875 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:11:23.24 ID:0Y0ZtzUo

>>873
いや、ぜんぜん困らないだろ。
使い物にならないなら、魯公と三桓氏とそれに近い貴族どもをを滅ぼしてしまえばいいのだ。

876 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:12:25.58 ID:.GldFwwo

gdgdにするために送ったんだから大成功だろ

877 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:13:18.43 ID:RgdiaAgo

.　　　　　　　　ヽ　　　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／｀　　　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 , '　　　　ｌ　ﾄ､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/／　　　　!　 '､＼　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 /　/　　　／ｌｌヽ'、＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 , ' 〃　　　//∧',　ﾄ,'､　＞-､ヾ',ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　やらない夫・・・貴公は気に食わなくても
　　　　,' //　　　　　/　','､ヾ>､＜,.ィ≡ミ､ヽｌ　　ｌ　　　　　|　　　　　　　ｌ　　たまに宴席に顔を出す事も政治のうちだ
　　　 !/. !　 | !　　ト-､',ｌヾ', ヾ'､彳ノ::::} }ト､　 !　　　　　ｌ－､　　　　　　!
　　　 |!　ｌ　ﾊｌ　 | .ｌ,.ｨﾐ､　　　　　ゞ-ｒｼ,. 　 /　!　　　　､ ',｀､ !　　　　　ｌ　　多少、辛抱して、酒を酌み交わし　　
　　　　　　! ｌ　!　　! '〃,ﾊ　　　　　　ゞ'"´　 /　/!　　　　　ﾄ,'､ｌ !　　　　 !　　女の乳やケツを触って笑っておれば
　　　　　　', ｌ　',　　! '､_り'::::::::::　　　　　　 / ／/　　　　　 ! ヾﾉ　　　　ｌ｜　　それだけでいいのだ
　　　　　　ヾ　ヽ　 !　K´　　　　　　　 /, '　 !　　　　　　ｌ／　　ｌ　 l!/
　　　　　　　　　ヽ,ｌ　 ! ヽ　　　　　　　／´　　!　　　　　ｌ　l! ｌ　　　〃　/′
　　　　　　　　　　 /　 '､　 ,..,,...__　　　　　　　,'　/　　　 l! l ! | 　　//／
　　　　　　　　　 / 〃　>､　--　　　　　　　/ 〃　　　/ｌｌｌｌ　　/ '´
　　　　　　　　　/ / ｌ　　　＼　　　　　　 / /ｲ　　ｌｌ,.ｌｌｲｌ　 /
　　　　　　　　 /'´ ./ 　　　 >､　　__,. -ァ /ﾆｌ　　/ /　ﾘｌ´ｌ　l!
　　　　　　　　　　 / /　　／!　`T´,. -‐〃'´ / 　/ /　　　　ｌ/ ｌ
　　　　　　　　　　/〃　　/　/ ／　{　</ |ｨ_/　,.ィ /　　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　〃ｌ　 , '　/ /　　　!,　!ィ / ／ //　　_,,...-―''"´￣｀''‐-..,,,＿_

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　それをやれば、魯は滅びます
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　魯の存続だけが
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　やらない夫の使命です
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
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やらない夫は、定公と季孫斯を説得する事ができず、
結局、話し合いは物別れに終わった。

878 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:18:21.76 ID:RgdiaAgo

やらない夫の説得に、わずかな希望を掛けていた心ある大夫たちも、
やらない夫が何も言わずに去った事に落胆した。

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{　　　
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ　　　
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五　　　　
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　先生・・・
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　国を去りましょう
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　　
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

ついに、オプーナは、やらない夫に決定的な進言をした。
JKにクーデターの選択肢は無い。

主君の無軌道が激しいならば、難を避けて、国を去る・・・

もはや、JKたちに残された道はこれだけだった。

879 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:18:35.45 ID:.GldFwwo

これは向こうの言ってることの方が正しいな
国民全員教化完了してないんだから

880 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:21:16.55 ID:RgdiaAgo

やらない夫は、この期に及んで慎重であった。

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　　ふむ・・・
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　だが、もうすぐ郊の祭りだろ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　　それまで様子を見よう
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　　多分、変わらんと思うぜ
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　　その時までに定公が
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　　　政務に力を入れるって言うのか
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

881 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:22:49.43 ID:RgdiaAgo

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼　　　　私もそこまでは期待しない
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　ただ・・・郊の祭りでは、公は家臣たちに
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ　　　生贄の肉を配るのが慣わしとなっている
　　 |　　　,.<))／´二⊃
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　公がそれさえ忘れなければ
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉　　　私は定公さまに仕え続けても良いと思う
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

郊の祭りとは、城の四方を祀る季節ごとのお祭りである。

郊というのは、現代日本には郊外、あるいは近郊という言葉に名残があるが、
城から少し離れた人口集中地域のことである。

そこで、地方の山川の神々を祭り、祖霊に感謝を捧げるのが

現代中国、日本や他のアジア地域に残るいわゆる「お祭り」というのは
全て郊祭を起源とする。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　ずいぶんハードル下げたな・・・
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

882 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:28:34.51 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　言うまでもなく、この国は
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　放って置いたら生えてきたジンジロ毛ではない
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　先人の努力の甲斐あって今日の繁栄があるんだろ
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　祭祀を忘れないという事はそれを忘れないという事だ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼　　　それは分かるぜ
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　俺だって信長や三国志があったから
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　ここに居るわけだし
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）　　　団地妻の誘惑やオランダ妻だって
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'　　　　ライフスタイルRPGまでの偉大な一歩だ
　　　　　　　　　〉　　　│

やらない夫は、定公の人格についてとやかく期待することをやめた。
主君が名君である事を期待しないのはJKの特質であるといっても良い。

ただ、国家建設運営に携わった先人に対して、
思いを馳せている事を態度として現してくれれば、
定公は仕えるに値する君主だと思うようにしたのである。

やらない夫としては最大限の譲歩だった。

これを見れば、やらない夫が君主に求めていた最大の資質とは何か、
そのことが見えてくるだろう。

883 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:30:40.47 ID:RgdiaAgo

そして、祭りの日がやって来た。

庶民や大夫たちは仕事を休み、郊に集まった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

だが・・・

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（●）
　　|　　　　（__人__）　　　遅いな・・・もう祭りは始まるというのに
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　定公さまのお姿が見えぬ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

やらない夫には、もうどういう事かは薄々分かっていた。
すでに職責と身命を掛ける覚悟は出来ていた。

884 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:32:52.90 ID:RgdiaAgo

やらない夫が並々ならぬ覚悟で祭りに望んでいることは、
周知の事実であった。

　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐: ´:￣:￣: ヽ._
　　　　　　　　　　　　　／: : ;: ‐ : : : : : : : : : :｀丶
　　　　　　　　　　　／: : .／: : : : : : : : : : : : :＼ . ＼
　　　　　　　　　　〃: .:.:/:: : : : : : : : : : : : : : : :　:.:.:.. ヽ
　　　　　　　 /.:　.:.:.:! :. :　: : :　　 : :、: : : : : : :.:.:.:.: l
　　　　　　　 /./　 .:.:.:l..:..　!　　 :..　　ヽ :..: : l : :.:.:.:.:.|
　　　　　　　　 l〃.:　: !　l:. ヽ.ヽ:..　:ヽ:::...　:ヽヽ:.:l.:.:,-､:.:!　　　　やらない夫・・・話がある
　　　　　　　　ハ..:...:.:!:. :ﾄ:.､:ヽ:ﾄ､:.. :ﾄ＼:.:.:.:.:l:.!..::l.:ﾄ　lﾉ
　　　　　　　　　　ゝ､:.ヽ:.:l_ヽ＼ヽ＼L＞≦、!:.:.:.:lﾊノ､
　　　　　　　　　 //..:.,ｲ:.:.:Y7こj ヽ　　 ┴'ク:ィ:.:.:.:.:クｲ
　　　　　　　　 !:l{:./ ﾉ/:.:ヽ￣　 j　　　／7　 ; ‐_´イ/
　　　　　　　　　 lハV//:　:.:＼　ヽ＿　　/:　ｲ !ｲ:.:.:./_, ､
　　　　　　　　,　-‐　７/!　ハl:.｀丶.、｀ j:.　.ﾉ !,ゝ／:....:.. ｰ- ､
　　　　　　　　|　 ...::::l/::|:. !::::ヽ＼:.ﾘ｀Tl:.／ /／::::::::::::::::::...　　＼
　　　　　　　　| .::::::::::::::::l:.:|:::::::::｀くヽ __ l_,.-'::::::::::::::::::::::::::::::::...　　｀ヽ
　　　　　　　　ヽ::::::::／　ヽヽ:::::::::::::ヽj:::::::::::::::::::::／l::::::::::::::::::::::　　　|
　　　　　　　　　ヽl´l:.:..:.:.:..:｀l:::::::/l::::::::／/::::::／:.:.:.:!:::::::::::::::::::／.... /
　　　　　　　　 /.::j..:.:.:.:::..:.:./::／ j:::::/:.:./::／..:..:.: ..:{:::::::::::::::::.....::::: /
　　　　　　 /-く:..:..:.:.:...:./ｲ:.:.:.:l:::/:...::／＿＿l.:.:.:.:!::::::::::::::::　__ /
　　　　　 rー'　　 l:..:.:.:....:.:.:/､:.:.:l/.....::.:.:.|　　 /:.: ..:.:|:::::::::::::／イl|

それゆえ、季孫斯は、事情を説明しようとやらない夫に話しかけた。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　・・・後にしていただけますか
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　やらない夫は、今日の郊の祭りに
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　賭けているものがあります
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

やらない夫は、これを無視しようとした。
どういうことかは、分かっていたのである。

885 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:33:59.71 ID:AcRQn9Ao

ああ…

886 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:34:26.00 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　／｀　　　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 , '　　　　ｌ　ﾄ､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/／　　　　!　 '､＼　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 /　/　　　／ｌｌヽ'、＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 , ' 〃　　　//∧',　ﾄ,'､　＞-､ヾ',ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 !
　　　　,' //　　　　　/　','､ヾ>､＜,.ィ≡ミ､ヽｌ　　ｌ　　　　　|　　　　　　　ｌ　　その事なのだ・・・
　　　 !/. !　 | !　　ト-､',ｌヾ', ヾ'､彳ノ::::} }ト､　 !　　　　　ｌ－､　　　　　　!
　　　 |!　ｌ　ﾊｌ　 | .ｌ,.ｨﾐ､　　　　　ゞ-ｒｼ,. 　 /　!　　　　､ ',｀､ !　　　　　ｌ　　本日、定公さまは体調が優れられぬゆえ
　　　　　　! ｌ　!　　! '〃,ﾊ　　　　　　ゞ'"´　 /　/!　　　　　ﾄ,'､ｌ !　　　　 !　　祭典を欠席なさる
　　　　　　', ｌ　',　　! '､_り'::::::::::　　　　　　 / ／/　　　　　 ! ヾﾉ　　　　ｌ｜
　　　　　　ヾ　ヽ　 !　K´　　　　　　　 /, '　 !　　　　　　ｌ／　　ｌ　 l!/
　　　　　　　　　ヽ,ｌ　 ! ヽ　　　　　　　／´　　!　　　　　ｌ　l! ｌ　　　〃　/′
　　　　　　　　　　 /　 '､　 ,..,,...__　　　　　　　,'　/　　　 l! l ! | 　　//／
　　　　　　　　　 / 〃　>､　--　　　　　　　/ 〃　　　/ｌｌｌｌ　　/ '´
　　　　　　　　　/ / ｌ　　　＼　　　　　　 / /ｲ　　ｌｌ,.ｌｌｲｌ　 /
　　　　　　　　 /'´ ./ 　　　 >､　　__,. -ァ /ﾆｌ　　/ /　ﾘｌ´ｌ　l!
　　　　　　　　　　 / /　　／!　`T´,. -‐〃'´ / 　/ /　　　　ｌ/ ｌ
　　　　　　　　　　/〃　　/　/ ／　{　</ |ｨ_/　,.ィ /　　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　〃ｌ　 , '　/ /　　　!,　!ィ / ／ //　　_,,...-―''"´￣｀''‐-..,,,＿_
　　　　　　　　　 ´　ｌ　/　　!/　　 _,,.ｌl' ｌ Y／　_,,..-‐''´
　　　　　　　　　　　ｌ /　　 ′,.‐'´　ｌｌ_ｊ_,.-‐''´

定公は郊の祭りに参加しなかった。

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／　.<ー>::::::<ー>　＼　　やんぬるかな・・・
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

オプーナは深くため息をついた。

これで、やらない夫とオプーナの運命が決まった。

887 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:36:36.26 ID:RgdiaAgo

だが・・・

やらない夫は、それでも諦めなかった。

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　／　ノ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　| 　（●）（●） |　　　　　それはなりません
　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）｜
　　　　　　　　　　　|　　｀ ⌒´ 　 |　　　　　例え、死ぬと分かっていても、
　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　這ってでも祭典にきていただかねばならん
　　　　　　　　　__,, -ヽ　　　　　ノ　-､
　　　　　　　/⌒ヽ　 |　＼＞<ﾍl　ヽ　＼ .　座っておられるだけでよい
　　　　　　 {:::　　 l　＼　ヽ };;{ | 　 | i　 }　祖霊に無礼があっては公室は危うい
　　　　　　　 {:::::..　〈;;,, 　ヽ　V;;;}ﾉ　　l彡ヽ
　　　_,,.-‐''" |::::::::　ヽ--､＼ >--'⌒ヽ::.　 }
　　　||　|_,,.ィ'|::::.....　　 }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し'::　　）_,
　　　||　|　||　!::　　　/　　　　 .::ﾉ::::::::::.　　ノ
　　　||　|　|| _ヽ,,　.;:::　　 _,,.-‐''"ー''--''￣
　　 _,,. -‐''"　　｀ｰ---''"

.　　　　　　 /　　/　　　　　　　　ｌ ',　､ヽヽ　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　/　　　　　　　　ｌｌ　'､ヽヾ'､ヽ　　　､　　　　　､　 '､
　　　　　 /　　/　　　　/　　　ハ　',　' ､',ヽヽ､　ヽヽ　　　　　',　', ',
　　　　　 !　　　　　　ｌ　　　 ,　!　 '､ヽヾ'､', ｀ヾ' ､ヾ'､　　　　 ',　',ｌ
　　　　　 !　　　　　　 /　　/ｌ /　　ヽト､ ', ヾ', ＞､ヽ､ !　ｌ　ｌ　ｌｌ　 !
　　　　　ｌ　　　　　　ｌ　　/-ｌ/ﾆニ＝弌', ヽ',　　,.ィ'"ﾃﾄ､',　ｌ　ｌ!　ハｌ　　　とにかく・・・
　　　　　ｌ　　　ｌ　　　ｌ　 /　,.イ'"テ`ｒ､ヾ',　｀、　 {,.ｲﾘ:} ｀ﾄ, !　ｌ　ｌ　ｌ !　　　定公さまは頭痛がひどい
　　　　　 ', ｌ　　ﾄ,　　ヾ´　〃 {ｒ''´:::ｼ　　｀　＼ゞ＝'‐　ｌｌ　ｌ /　ﾘ
　　　　　　ﾘ',　 `ｌ　　　　＼　-ゞ‐'"´　　　 ...　　　　　　　// 　 l′　　　　　祭典のために体調を壊されては・・・
　　　　　　　ヽﾄ､ !　　　　､ヽ　　　　　　 :::::::: `　　　　　/ｲ　ｌｌ
　　　　　　　　｀｀!　　　　 `ｒ､＼　　　　　　 /　　　　 /　　ﾄ,!
　　　　　　　　　　',　ｌ　　　ヽ｀ヾ'､　　　　　__,::ｨ　　　／/　　ｌ `
　　　　　　　　　　ｌｌｌ　　　!　ヽ､｀　　　　´ ニ′ ,.イﾆ}ｌ　ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　ヽﾊ　　　ト- ､ヾ｀''‐..,,,_　　　,∠ﾆ‐'"ｌ.! ｌ　ｌ
　　　　　　　　　　　｀ ',　､　ヽヾニミ‐ｒ‐''ニ≧'"　　　　lｌﾊ　 !
　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　ヾ}　ｌヽ',ｌ |　／/　　　　　ｌ｀''ｌ /､
　　　　　　　　　　　　　　>!'"ヽヽ > < !ｌｌ　> ＜　　　ノ　 |/　｀''ー-...,,,_
　　　　　　　　　　 _,.-‐''´　　　＼ヾヽ! ｌｌｌ　/／ _,.-'"´
　　　　　__,,,...-‐''´　　　　　　　　ヽ'､ヽｌｌ!_,,.‐''´

888 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:38:38.08 ID:RgdiaAgo

.　　　　　／￣￣＼
　　　　 . ／　ノ　　＼＼／｀i
　　　　　|　（●）（●）./　　ﾘ　　　　　　誰でも良い、定公さまをここまでお連れするのだ
　　　　.　|　　（__人__）..|　　/　　　　　　国家の一大事である、急げ
　　　　　 |　　｀ ⌒´　ﾘ　ﾋ
　　　　.　ヽ　　　　／/　　,｀弋ヽ　　　ただ、いらっしゃるだけでよい
　　　＿＿ヽ　　- ′.Ｙ´　 ,　｀ヽ｀.ｌ　　それが魯の君公というものだ
　／ :　　: :介〈　　`ｰ〈::....ノ　　　Ｖヽ
　 | : : : : ::〈　｢｀ヽ_ｰ､｀ヾ＿/　//:|
　 | : : : : : /: |　{::::}　ﾌ-､｀ｰ┴‐- │
　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :`ー‐一′ ::|

やらない夫は食い下がった。

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i　　　いかに大司寇さまの命とはいえ承服いたしかねる
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　定公さまの身柄に関する処置は
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼　定公さまご自身の判断にお任せすべきです
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

889 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:40:03.62 ID:.GldFwwo

忠と孝か

890 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:41:20.16 ID:RgdiaAgo

　　　／:::::イ::::::::::/:::::::::{:::::::::::ｌ::::::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{
　. - '::::／ /:::::::::::'::::::::::∧:::::::::l::::::A::::::::/l::;ｲ::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::､ヽ
´￣￣　 /::::::::::::l:::::::::::l　l:::::::::ﾄ､::|‐ｖ::/‐l/_|::::::::::::::::::::::::::::::{ﾞヽ::::::､:::::ヽ｀
.　　　　　':::::::::::::::l::::::::::ﾚ{ V::::::|´ ヽｨﾚ云ﾃkl:::::::::::::::::::::::::::::::| l }:::::::ヽ::::
　　　　　l::::::::::::;ｨ:ｌ:::::::::|^`､V:::::V　气_ｒｆﾊﾄ|:::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ/:::::::::::l､::　　　　先生、少し落ち着かれよ
　　　　　l::::::::::/.|::､:::::::{ｨ汽 V::::ﾍ　斗‐'´ l::::::::::::::::::::::::::::::::l´:::::::::::::ヽ＼
　　　　　|:::::::/　|:::::､:::::､:Vツ} ､:::l　　　　 |::::l:::::::::::::::::::::::l:::|:::::::::::::::::ﾄl　　　　定公さまの体調について
　　　　　l:::::/　 |:::::::ヽ::::::ゝ ,′ヽｌ　　　　 l:::/!:::::::::::::::::::::;l::;l::l､::::::::::::ヽ
　　　　　l::::ｌ　　|::::::::ｌ::::￣::/　　＼　　　ｌ:/｜::::::::::::;l:::::l|' l/　ｖ:::l､::ﾄ､　　　　　我らが口を挟むことは・・・
　　　　　ゝ:l　　|::::::∧:::::::::ゝ.__　　＿_　　l'　 l:::::::::::/ l:::/　′　ｖ:ﾄ`l／
.　　　　｀l 　 l::::/　ﾍ:::::::l　 l`‘､´__　｀　　 |::::::::/　l:/　　　 _　`"´
　　　　　　　　/:;.′　ﾍ::::ｌ　 |:::::l ＼　　　　ｲ:::::/ 　 l′_　 ´
　　　　　　 /´　　　　ﾍ:ｌ　 l:::/　　l＞=彡‐l::; ﾍ　　／
　　　　　　　　　　　　　　`l　_l/ -‐ ﾍ　　　　l/ / 〉／

定公は、女に夢中になって、国家を忘れた。

　　　　　 _,. -┬ ｆﾆト､
　　　 r'´　､r　|　| ,.L |　　　　　　定公さま・・・定公さま・・・なぜです
　　　 |　　（_ノ　j {.　'､＼
　　　 |　　　 }‐イ-上　〉. ＼　　　頭が痛いだの、腰が痛いだの・・・
　　　 |　　ﾉ´　　　 /)ﾟo　|　　　酒が残っているだの、ちんちんが痛いだの・・・
　　　　i　　　　ｒ‐‐人__）　.|
　　　　　ヽ　　 .ノ　｀ ⌒´ .　|　　　　それを言って政務を休んでおって
　　　　　　i　　!,　　　　　　ﾉ　　　　周王国が建国できただろうか
　　　　　　.',　　ヽ、　.　　/
　　　　　　＼　 . 　　　　ヽ、　　　周公旦さまは、伯禽さまになんと仰せであったか
　　　　　　　　＼　　　　　|.i　　　
　　　　　　　　　 |　　 . 　 | |

やらない夫は、天を仰いで嘆息した。
もはや自分の運命は決まったのである。

そして、なにより・・・魯がこれからどうなるかも、分かったものではなかった。

891 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:45:53.77 ID:RgdiaAgo

.　　　　 /::::::::::::::::::::｀丶､::ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
　　　　/::::::::::::::::::/:|:::::!:i;::丶､ヽ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　i;ｲ:::::::::::::/ｌ::i|::::l::lヽ::';:::｀::ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
　　　　' {::::::::::::;'　i:ﾄ';::ｌ';:', ヽヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　}:::::::::::{_　iﾄ!ｌ::| ';',　ヾヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::;:!
　　　　 /ｨ::::::::::l`=ヽ ';:!　';',ー=弋ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ;:::::::::::::::ｌ`　　　　それは分かっているが・・・
　　　　/　ヽｲ::::',　　　ﾞ!　ヾｚ;､　｀ヽ､:::::::::::::::::::::::;' }::::::::::;i::|
　　　　　　　{:::`ヾ､′　　　　｀''＝= ノ:::::::::::::::::::::::!ノ:::::::ノリ　　　　　貴公ら、余計なことは言うな・・・
.　　　　　　　ヽ:::ヽ丶_　　　　　　／:::／:::::::::::::::::iゝ:;:ｲ/　　　　　　　少なくとも、ご体調の悪化は事実だ
　　　　　　　 ';::::::ヽ七;:-､　　-''"フ:::;ィ:::::::::::::::::ｊ／ '´
　　　　　　ｌ:::/　', -￣　　　-''"_/イ::::::::::;ｨノ
　　　　　　 ∨　　ヽ､＿,,,,....ィ","-/::::::／´ }
　　　　　　　　　　　　　,-ｌ　ﾄ,ヽ「　ｒｊィ"ﾌ　　.Ｌ
　　　　　　　　　　__,.-'"　',　ｊﾗ ! |　! くく　　ﾉ　`ー-､_
　　　　__,. -‐'"￣　　　　　丶ヽ |｜.|　ｊノ _ ‐'　　　　　　｀ー--､_

季孫斯は、定公を庇いながらも、
やらない夫とオプーナをも庇おうとしていた。

・・・しかし

　　　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼　　　なんだよ、郊までやって来たら
　　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼　　あっさり、敗北確定か・・・
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　|
　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／　　オプーナ、碌を返上し、職を辞しまする
　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　|　　　ワ　　　　　ゴ　　　　　　ン　　 |

オプーナは躊躇わず口火を切った。

892 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:47:06.33 ID:RgdiaAgo

オプーナの突然の口上に季孫斯は激怒した。

　　　　　　　　　　　　　　! 　｜',　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　/ ∧ ｌ　!　ﾄ,　､　　　　　　　　　ｌ
　　　/　　　　ｌ　　　 / /　! ｌ　', ヽヽ　ヽ　　　　　　　　､!
.　　 |ｲ　　　　!　　,イ/　　ｌｌ',　ｌ', ',　ヽヽ　　　　　　ヽ　!
　　　ｌ　　　　ｌ　 //≧ミヽ', !ヽ ',ヽ', 　 >､ヾ'､　　　　　! !　　　なにを言い出すのだ
　　　ｌﾊｌ　　ｌ　〃/ ,.ﾉト｀ｌﾄ->､', ヾ! ,彳´ヾト､　　!　ﾊ !　　　オプーナ！
　　　　ヽ!　　 ∨　ヒ_,シ　 !　　ヾ!　　ビ_ｼ　〉　 ! / ｌｌ
　　　　　 ',　ｌ　',ヽ｀''ー''´　　 ..::::｀　　｀''ー'´/ ,.　ｌ´ /　　　重要な式典を前に
　　　　　　l!　ｌ　ﾄ､'､　　　　　::::::: '　　　　／ィ　　 !　　　　　貴様、どういう了見か
　　　　　　ｌｌ　ヽ　ﾄ,｀`　　　　　_'　　／'´/　　　!
　　　　　　|ﾊ　ヽ',ヽヽ､　　　 {￣｀7 　,.　イ　　/ /
　　　　　　　ヽ　ト､＼ﾞヽ､　ヽ=ｼ ,ィ´　/ /　/〃
　　　　　　　　＼ヽ＼　｀ｒ､｀ェイｒ''　 /イ　//-
　　　　　　　　　　ヽ',　＼<_{|　! !〉!,.‐''´ /／/
　　　　　　　　　　　｀`　　｀ゞ‐ｒ''´　　　´　/

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　::＼:::::::／::＼　　　　なにが「重要な祭典(笑)」だよ
　　　　／　　 <●>::::::<●> ＼　　　定公さまがそうじゃないって思ってらっしゃるぜ
　　　 |　　　　（__人__）　　　|
　　　＼　　　 ` ⌒ ´　　,／　　　郊祭なんざ大して重要な祭典じゃないだろ
.　　　　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ　定公さま的に考えりゃあよ！
　　　　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　　　　　　｀l￣　　
.　　　　 |　　　　　　　　　 |
　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　|　　　ワ　　　　　ゴ　　　　　　ン　　 |

893 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:47:43.08 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　,ｲ.: ::/:::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　 ,.-''"::{:::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　／.: . :: .::ヽ::';:::::::::::::::::::::::::::.. . :. ＼
.　　　　 /:::: .: .: .::::::::;:``:::::::::::::.. ::::. . :::::. . .. ヽ
　　　　 /::::::: .: .:::::::::/:;i::i;:::i;ヽ:::::::: ､::::::.::::::. :::::::',
　　　　 l:::::::::::::::::::::;ｲ:ハ::i;:::';;:ト､::::::ヽ:::::::::::::::::::::l
　　　 l::::::::/::/::::/_l:!､_ ';:',:::',ﾞ､､＞､::';::::::::::::::::::!
　　　 l:::::/:::::|::::/ｚl|ミ､　';',';::',ヽ ,:ニゝヽ:::::|:::::l:ｊ
　　　　 ';:_l::::::::|::/ ｒ;うヽ｀　';',';:', ' ｆフヽ｀ﾘ:::;:::::l/　　　　何たる暴言、何たる非礼
　　　　　{ l:::::::∨　'､_ノ　　｀`ヾ､ヽ-''_, ,':::::::/!　　　　　不遜もここに極まれりじゃ
　　　　ヽ!:::::::::ヽ－‐''"　　 ,　　￣~"/:::::ノ::l
　　　　　 |:::::::::::､ヽ　　　　 ,　　　 ,／;:::::;:::i;:l　　　　　やらない夫、オプーナは貴公の子弟であろう
　　　　　　|ｲ:;:::::::::',ヾ、　　 ,.::::､ _,:ﾆ-''ｱ::;::::/l;ｌ　　　　　門弟のこの不始末、いかに心得るか
　　　　　 l:ﾄ;::::ト;:ヽ､　　ﾞ'ニ''′,ｨ７:;ｨ::::;' . ﾘ
　　　　　　　ﾘヽ::',「ヾ,ﾆ;ヽ､　 ,. ';=彳/:::/
　　　　　　　　　ヽ',l 　ﾄ､丶｀「ｒ'"　 l/::; '
　　　　　　　　　＿」　ゝ7 | | !く{　{ｊィ､＿
　　＿,,.. -‐''"￣　　丶､ヽ{｜| !l/ ノ　　　　｀''ー-　,,._
''"~　　　　　　　　　　　丶､Ll」／　　　　　　　　　　　｀''ー- ,._

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,　-‐　￣ ‐=ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼　　　　　　　　　　　_,　-‐　￣‐=ﾆ二ﾆ=-　_,　-‐　￣
　　　　　　　　　　　　 / 　　　　　　ヽ　　　　　　　,～'_,　-‐　￣`ｰ-----― '
　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　丶　　　　_,～'_ｯ'-
　　　　　　　　　　　　|　　　　　_ノ　（ ●）　　.厂
　　　　　　　　　　　　i　　　　　（ ●）　　!　　.⊃　　　　オプーナ、よくぞ言った
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　（__人_） /〉　　　　　それでこそJKだろ・・・JK
　　　　　　　　　　／∧ 　　　 ,.<))／´二//⊃
　　　　　　　　　／ : |　ヽ　　/ ／　 '‐､二ﾆ⊃`　　　　　四十点満点でプラチナ殿堂入りだ
　　　　　, -‐'´: : : : :l　　丶ｌ　　　　´ヽ〉: : : : ＼
　　　／: : : : : : : : :|　　／_/　　　 __人〉｜: : : : :|
　　｢ヾ: : : : : : : : : :l_／:_/ヽ. 　 /´　　　 | : : : : :|
　　〈＼ : : : : : : : :,、: :/´∨/`ｰ'〉　|＿|　｜: : : : :|
　　　!: : :ミヽ: : :／ `ｙ′.: ',ゝ､_/　　　　　l: : : : : :|
　　　! ⌒ヽ: : : :.ヾ／: :／/: : : :|　　　　　 l: : : : : :|

894 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:48:50.25 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　一万年と二千年前から
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　ミリオン確定です
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│
　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　|　　　ワ　　　　　ゴ　　　　　　ン　　 |

　　　　　　　　　　　　　.／￣￣＼
　　　　　　　　　　　_ノ　　ヽ,_　.　＼
　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　|　　　やらない夫は、普通の男の子になります
　　　　　　　　　　　ヽ｀⌒ ´　　.　　 |
　　　　　　　　　　　　{ 　　　　 .　　i　　　お世話に、なり申した
　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　＞ー,-- ':;＼
　　　　　　　　　　　 /:;:/ﾚ'／;:;:;:;;:;:;:＼
　　　　　　　　　 {:;:〈／:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;＼
　　　　　　　　　　 ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;＼:;:;:;:;:;:;:;}
　　　　　　　　　／:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
　　　　　　　／:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:／:;:;:;:;:;/
　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　|　　　ワ　　　　　ゴ　　　　　　ン　　 |

やらない夫は、魯の政界からの引退を表明した。

895 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:51:10.99 ID:AcRQn9Ao

ワゴン乗んなｗｗｗｗｗｗ

896 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:52:09.54 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　,ｲ.: ::/:::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　 ,.-''"::{:::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　　／.: . :: .::ヽ::';:::::::::::::::::::::::::::.. . :. ＼
.　　　　 /:::: .: .: .::::::::;:``:::::::::::::.. ::::. . :::::. . .. ヽ
　　　　 /::::::: .: .:::::::::/:;i::i;:::i;ヽ:::::::: ､::::::.::::::. :::::::',
　　　　 l:::::::::::::::::::::;ｲ:ハ::i;:::';;:ト､::::::ヽ:::::::::::::::::::::l
　　　 l::::::::/::/::::/_l:!､_ ';:',:::',ﾞ､､＞､::';::::::::::::::::::!
　　　 l:::::/:::::|::::/ｚl|ミ､　';',';::',ヽ ,:ニゝヽ:::::|:::::l:ｊ
　　　　 ';:_l::::::::|::/ ｒ;うヽ｀　';',';:', ' ｆフヽ｀ﾘ:::;:::::l/　　　やらない夫・・・冗談は許さぬぞ
　　　　　{ l:::::::∨　'､_ノ　　｀`ヾ､ヽ-''_, ,':::::::/!
　　　　ヽ!:::::::::ヽ－‐''"　　 ,　　￣~"/:::::ノ::l　　　　今一度、定公さまに
　　　　　 |:::::::::::､ヽ　　　　 ,　　　 ,／;:::::;:::i;:l　　　　掛け合ってみるゆえ、少し落ち着け
　　　　　　|ｲ:;:::::::::',ヾ、　　 ,.::::､ _,:ﾆ-''ｱ::;::::/l;ｌ
　　　　　 l:ﾄ;::::ト;:ヽ､　　ﾞ'ニ''′,ｨ７:;ｨ::::;' . ﾘ
　　　　　　　ﾘヽ::',「ヾ,ﾆ;ヽ､　 ,. ';=彳/:::/
　　　　　　　　　ヽ',l 　ﾄ､丶｀「ｒ'"　 l/::; '
　　　　　　　　　＿」　ゝ7 | | !く{　{ｊィ､＿
　　＿,,.. -‐''"￣　　丶､ヽ{｜| !l/ ノ　　　　｀''ー-　,,._
''"~　　　　　　　　　　　丶､Ll」／　　　　　　　　　　　｀''ー- ,._

　　　　 /:::::..::::: .:: : ::::::::::::{　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::lヽ:::::::::lﾍ::::l1ﾊ::ﾄ;:::::. :::::::
　　　 /::::::::::::::::::::::..:::::::::::|　　　　＼::::::::::::::::::::::::::::l/ _ヽ::::lﾆリ-　ﾘ ';::::.. ::::::
.　　　/::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::|　　＿_ 　＼::::､:::::::::::::::::l/ｒ‐;ヽ:|　｀ミ､ U ';:::::. ::::
.　　 /::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::l／,.-‐ ヽ､､ｊlヽ:::ヽ::::::::::::::l ゞ_ノ`　　 '`　　〉:::::::::
　　 i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::∨ _ｚ=＝ミ､　ヽ:',ヽ::::::::::| ,,.. -‐''"´　　　/::::.: .:::
　　 l:::::::;ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::ト;∨ /7ヽ　` 　　ヾヽ:::::::|　　　　　　　　/::::::..:::::　　　貴様ら正気か・・・
　　 l:::::/ ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::', ｆﾍゞ‐' _,;-_　　　　ヽ::::!　　　　　　　 /::::::::::::::
.　　 l::::l　';:::::i;::::::::::::::::::::::::::',　 -‐''´ ''´ /　　　　　 ';:l　　　　　　　/::::::/:::::::　　　国政を放り出して
　　 l:::l.　 ';::::';､::::::::::::::::::::::::l　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　　 /:::::;ｲ::::::::::　　何がJKだ
　　ヽi　　 ';:::',ヽ:::::::::::::::::::::ﾄ､　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 /:::/ /:::::::::::
　　　　　　　ヽ::'､ヽ:::::/:::::::::',　　　　　　　　　　　　　　　　 /／ ,':::::::::::::
　　　　　　　　ﾞヾ､　`l: :::::::::::'､　　　　　　 ‐'_,,-;;ﾆ=-､　　　　〃　 .!::::::::::::.:
　　　　　　　　　 / ::::::::;:::::ヽ　　　　ｆ'‐;'''´　　 _ﾉ　　　 '′　｜:::::::::::::
　　　　　　　　　 /: .:::::/::::::::::＼　　　｀ゞ-‐ ''"´　　　　　　　　l::::::;:::::::::
　　　　　　　　 /::..:::;ｲ: .:: .::::::::::ヽ､　　　　 -―''　　　　　　 l:::::;i:::::::::
　　　　　　　　　　/:::::::/ l: : ..::::::::::::::::::｀ヽ､　　　　　　　　　　　　　l::::/l::::::/
　　　　　　　　　 /::::, '　 l .: .:::::::::::::::::::;ｲ:::::7ヽ､　　　　　　　　　／1://::; '-‐

魯の貴族たちは、慰留を説得したが、これは無駄だった。

定公は、国家より女を選んでしまったのである。
このことは永遠に歴史に刻まれる事になった。

897 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:52:53.67 ID:N9Zh1jIo

ワゴン伝染したw

898 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:57:36.61 ID:RgdiaAgo

紀元前４９７年、大司寇やらない夫、魯を去る・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ――-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 .:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　＿＿　　 .::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ 　　ヽ ....:::/　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.､／:∠＿
　　＿＿_, - ､　　　　　　　　　　　　 __,. -――＜二二二＞≦――-,､　　　　　　　　　　　,. ‐'´::::ヽ:.:.:.:.:二ﾆヽ
　ﾞーｧ:.:.:|::::::::｀` ―- ､、　　　　_r:'Ti::､:::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::/:ﾊ、　　　　　　　,. ‐'´:::::::::::::::::|‐--―一'
　／:_,:.:.,|::::::::::::::::::::::::::::｀`ｰ-‐'´:::::::ヾ', '、::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::://:ｨ::｀＞―‐-- ‐'´::::::::::::::::::,. - '
　'-´一'´`ー- ､、:::::::::::::::::::::::::::::::｀丶:ヾ}｝::::::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::/:'ｼ':／::::::::::::::::::::::::::::::::,. ‐ '´
　　　　　　　　　｀` ‐- ､_::::::::::_,. -‐`｀^ヾ::::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::fr‐'＜-_::::::::::::::::::::_,. ‐'´
　　　　　　　　　　　　　　｀￣　　　　　 /:::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::〈　　　　 `'-一''"´

やらない夫の母国への仕官は、足かけ三年であった。

その間、数々の伝説を残し、空前の出世街道を歩んだ彼は、
突如として、魯の政界から姿を消した。

899 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/06(土) 23:59:04.61 ID:RgdiaAgo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : : : ＿＿＿＿ _: : : : : : : : : : : : : :_.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,._ : :＿＿＿＿ : : : : : : : : : : : : :
: : : : |:| : :/＿＿＿＿/_|: : : : : : : : : : : : :.[二][二][二];| /__________/_ヽ.: : : : : : : : : : : :
: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　とは言ったものの・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　これからどうしたらいいんだ
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　＿|＿＿
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／ノ　::::＼:::::　u. ＼
　　　　／ <●>::::::<●> 　　　＼　　え？先生、何の予定も無いんですか
　　　　|　　（__人__）　　　u. 　 |
　　　＼　u.｀ ⌒´　　　　　／
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　　　　ヽ

900 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/06(土) 23:59:14.52 ID:oIuY5nUo

定公は無意味だ

901 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:02:11.91 ID:NiAUfFEo

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（一）（一）　　　塾に戻ろうかとも思ったが・・・
　　|　　　　（__人__）　　　オプーナが定公さまに喧嘩売ったからな　　　
　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　 |　　　,.<))／´二⊃　　下手したら誅殺されるだろ
　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃　　　塾ごと・・・
　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
''"::l:::::::/　　　 __人〉
:::::::::|_/ヽ. 　 /|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
:::::::/´∨/`ｰ'〉ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
:::ｙ′.: ',ゝ､_/ヽ.||||i|::::ヽ::::::|:::!
／: :／/: : : :|:::ヽ|||||:::::/::::::::i::|

　　　　　／￣＼
　　　　　|　　　　|
　　　　　＼＿／
　　　　　　　 |
　　　　／￣￣￣＼　　　　　　んなもん俺と先生で返り討ちにすりゃいいよ
　　／　::::＼:::／::::　＼
　／　 <●>::::::<●>　　＼　　　とりあえず、自分のカミさんの妹が衛の大夫なんで、
　|　　　　（__人__）　　　　|　　　なんだったらナシつけてきますけど
　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　　　ﾘ　　　　　　　 /￣/￣/
　　（| 　　　　　　　/　 /　と）
　　と| 　　　　　　/　 / 　/
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|

オプーナには姻戚にコネがあった。

乱世で無職となった二人には、それに縋る以外の方法は無かった。

902 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:02:54.90 ID:NiAUfFEo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　えーっ、よりによって衛かよ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　晋とか楚とか、超大国じゃなきゃやだろ
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　-=三 =-=三／￣＼
　　　　　　　　　　|　　　　｜
　　　　　　　　　　　＼＿／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　-= =-=三＝／￣￣　＼
　　　-=三＝　　　　　　／　　　　 ::＼::::ﾉ＼　　　　そんなこというなら置いていきますよッ
　　　　　　　　　　　　／　　　　< ●>:::< ●>ヽ　　　
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　（__人__）　　|　　とりあえず、今後の事も含め、
-=三 =-=三　　=-=三＼　　　　　｀ ⌒´　／　　カミさんと相談してきます
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
-=. =- =..- 　　 |　ワ　　　　ゴ　　　　　　ン　　Ｒ　|
　　　　.二三 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
　　　　　　　　　　　　　◎　　　　　　　　　　　◎

903 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:03:43.34 ID:NiAUfFEo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ⌒）（⌒)
.　|　　u　（__人__)　　あいつもカミさんには苦労してるな・・・
　 |　　　　　 |r┬|}
　 |　　　　　 |　| |}　　ん、カミさん？
.　ヽ　　　　　｀ﾆ}
　　ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　く　　＼
　　　|　　　　＼　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)､

やらない夫は大事な事を忘れていた。

　　　＿＿
..:...::.／:..:..:..::＼.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::.／.:..:.._ノ::::..:..＼.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:....
:..|:::.... 　（ ○）（○）.::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::....　u　（__人__）.::..:..:..:あ゛………。..:.::..:.:..:....
::. |::u:.　　　(.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:....
.::. |:::.....u　　｀ ⌒´ﾉ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::.....　　　　 }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::.....　　　ノ　　　　　　　＼
::..:..:..:/::.. 　く　　＼　　　　　　　　＼
.::..:..: |::...　　　＼　　＼　　　　　　　　＼
::..:..:..:|:::.....　　|ヽ、二⌒)､　　　　　　＼

904 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:06:20.56 ID:NiAUfFEo

やらない夫は、辞職の方針を家族に話していなかった。

　　　　, r ' ⌒ ヽ､
.　　／　　　　　　ヽ,
　 /　　　　　　,，ヽ､_ヽ
.　|　　　　__,ノ彡（○ ）
　 |　　　（○　）彡　　|　　　俺は、景公、晏嬰にすら
. 　|　　　　　　　　入,__）　　一歩も譲らなかった男だろ
　　|.　　　　　ﾞ'ｰ'´
.　　|　　　　　　ﾞヽ､__ﾉ　　　カミさんぐらい屁でもねえ
　　ヽ､　　　　　　　ﾉ＼.　　見せてやるよ、JKの真骨頂を
　　／::ヽ､＿　　／ﾉ:::::|
.　/:::::::,::::＼ゝ､◇ノ::::i:::|
.　|:::::::::|:::::::::＼¶/::::::::|:::|
.　|:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|
.　|:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::|

このことから、やらない夫はカッとなって辞めたとも噂されている。

　　　　　|┃三　　／￣￣＼
　　　　　|┃三　／　＼,_.　　＼
　　　　　|┃　（●）（● ）　　　|　　　ただいま
　　　　　|┃　（__人__）　　　　 |　　　どなたですか
　ｶﾞﾗｯ　.|┃　　ヽ｀⌒ ´　　　　|　　　お前夫を忘れたのか
　　　　　|┃　　　{ 　　　　　　|　　　　おかえりなさい
　　　　　|┃三　　{ 　　　　　/　　　　ありがとう
　　　　　|┃ 　　　ヽ　　　　　/
　　　　　|┃　　.　　ﾝ　　　ヽ
　　　　　|┃三　／　　　　　|
　　　　　|┃(⌒二_／|　　　.　|

905 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:07:05.55 ID:NiAUfFEo

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::.:..ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　ﾘ::::::(　（ ●）　(●::（
.　　　　ﾊ::::ﾊ　,,　　　　ﾘ） )　　　あら、あなた・・・
　　　　　） ) ）、　 ▽ ノくﾊ（
　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））　　　今日はお祭りなのにお早いお帰りですね
　　　　ノ/）` 　ヾ　ｿ￣（( 、
　　　　 ,' 　ﾉ　　Ｙ　　　　Y
　　　　 l:　（　......　　　..... 　i
　　　　 lヾ. .. ::::::::　　　::::: .ノ

　　　　　　　　　　／￣￣＼　　　　　　よく聞きなさい
　　　　　　　　　／　 _ノ　ヽ､.＼　　　　これは男が決めた事なのだ
　　　　　　　　　|　　（●）（●） |　　　　つまり女子供に説明は不要
　　　　　　　　　 |　　（__人／,〉.|　　　　が、特別に話してやる
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }　　　　女子供には分からぬかも知れんが
　　　　　　　　　ヽ　 .／,二ニソ}　　　　のっぴきも抜き差しもならぬ事情から
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ　　　　男たるものここでひいてはおしまいだ
　　　　　　　　／:;:{'　　ノｰﾍJ:;:;ヽ　　　生きておる価値が無い
　　　　　　／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}　　　まあ、なんというか・・・その
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼　　　・・・私は大臣を辞めてきたぞ
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　　　　　￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　　　　　　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／

906 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:07:54.31 ID:NiAUfFEo

　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ　ノ　　ヽ ::::::）ﾙﾘﾉ　　　 ━━┓┃┃
　　　　ﾘ::::::(　（ ○）　(○::（　ﾟo　　　　　　　 ┃　　　━━━━━━━━
.　　　　ﾊ::::ﾊ　。ﾟ ,　　。 j） )　｡ﾟ　･　ﾟ　　　　　　┃　　　　　　　　　　　　　　　┃┃┃
　　　　　） ) ）、ゝ'ﾟ　　　　　≦　三　ﾟ｡　ﾟ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┛
　　　　（,（.(　'ﾍ｡≧　　　　　　　三　＝=-
　　　　ノ/）` 　-ｧ,　　　　　　　　≧=-　。
　　　　 ,' 　ﾉ　ｲﾚ,､　　　　　　　＞三　　｡ﾟ　･　ﾟ
　　　　 l:　（　..≦｀Vヾ　　　　　　　ヾ　≧
　　　　 lヾ. .. ::::｡ﾟ　/｡･ｲﾊ､､　　　　｀ミ　｡ﾟ　｡･

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　「　　＼
　　　　　　　　　　|　　（ ○）（○）　　　　　　 ━━┓┃┃
　　　　　　　　　　|　　　　　｜　）　　　　　　　　　 ┃　　　━━━━━━━━
　　　　　　　　 |　　　　　__´___ﾉ　　　　　　　　　 ┃　　　　　　　　　　　　　　　┃┃┃
　　　　　　　　|　ゝ'ﾟ　　　　　≦　三　ﾟ｡　ﾟ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┛
　　　　　　　　ヽ｡≧　　　　　　　三　＝=-
　　　　　　　　　　　ヽ-ｧ,　　　　　　　　≧=-　。
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｲﾚ,､　　　　　　　＞三　　｡ﾟ　･　ﾟ
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:≦｀Vヾ　　　　　　　ヾ　≧
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／｡ﾟ　/｡･ｲﾊ､､　　　　｀ミ　｡ﾟ　｡

当然のことながら、家族は仰天した。

907 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:10:42.92 ID:NiAUfFEo

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ○）（○）　　おいおい、そんな深刻に構えること無いだろ
.　|　　U　（__人__）　　大丈夫、大丈夫
　 |　　　　　|r┬-|
.　 |　ι　　`ー'´}　　オプーナが就職先見つけてくれるって言ってたし
.　ヽ　　　　　u 　}
　　ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　く　　＼
　　　|　　　　＼　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)､

　　　　　　／￣￣＼
　　　　／　　　　　　＼
　　　　 |　　 -‐' 　へ　l
　　　　|　u（● ）（● ）|
　　　　 |　　　｜　u　|　　　父さんには父さんの考えもおありでしょう
　　　　 |　U 　___´__　　}　　　我らが口を挟むことではないかもしれない
　　　　ヽ　/＿＿_ヽ .!
　　　　　ヽ　　　　ノ　　　そりゃ、私たち母子が食うくらい何とかなります
　　　　　　/　　　　く　　　　しかし、当家に仕える小物たちはどうするんです
　　　　　 /　　　　　ヽ

一国の大臣ともなると、職を辞めるのも、そう簡単な事ではない。

908 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/07(日) 00:10:57.72 ID:JLMzda.o

奥さん泣かすのは不孝じゃないんだろか、ＪＫ的に

909 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/07(日) 00:12:14.87 ID:xJeVmY.o

>>904
桑原和夫のネタをｗｗ

910 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:13:53.12 ID:NiAUfFEo

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　＼　　＼　　当家に仕えていた者にはすまないが・・・
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　（__人__）　u　　|　　後々、生活の立つようにだけ
　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|　　　してやってくれ・・・
　　　　　{ 　　　　　　　|
　　　　　 { 　　　　u.　/
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

　　　　／￣￣＼
　　　／　　　-‐'　＼
　　　|　　　（ー）（ー）　　　国家の碌をたたれては
　　　|　　U 　　　|　）　　　そんな余裕がどこにあると・・・
.　　　|　　　　___´__ﾉ
　　　 |　　　 ∩フ´⊃
　　／　　 .／　＿ノ
　 (.　＼／　.／_ノ │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /

　　　　, ⌒ﾊ　　　　　　　　　ﾊ⌒ 、
　　　 j:::::::::ヽ ,ﾍ^ ⌒　Ｙ ⌒ヽ/ .::::::::i
　　　ﾉ:::::::::j（ﾉ ..::::....::::..:::: ::. .ヾ)':::::::::::i
　　　ﾙ:::::ﾘγ::..:::::..:::...ﾍ、: : : :: ﾉy:::::::ﾘ
　　　 Yyﾉﾉ :ﾉ...:ﾉ_ノ　　ヽ､ ::::::）ﾙﾘﾉ
　　　　　　ﾘ::::::(（ ●）　(●) ::（
.　　　　　　ﾊ::::ﾊ　　　r‐ｧ　ﾘ） )　＝３　　　鯉、父さんの言う通りなさい
　　　　　　　） ) ）、　￣　ノくﾊ（　　　　　　これもお国に仕える人の家族の務めです
　　　　　　（,（.(　' ﾍ　　いﾉ:::））
　⊂⌒ヽ　　）` 　ヾ　ｿ￣（　ヽ　　/⌒つ　　大臣職を辞めた以上、家財や邸は
　　　＼　ｖ　ﾉ　　　Ｙ　　　　ヽ　ｖ　/　　　　処分しても構わないわ
　　　　ヽ___ﾊ　......　　　　.....　＼_ ノ
　　　　　　　ヾ. .. ::::::::　　::::: .ノ

古来、真面目な政治家に残る財産は、井戸と垣根だけだといわれている。

まさしく、この時のやらない夫がそうであった。
引退に必要な費用を捻出するため、やらない夫は家財道具一式を売りに出したほどであった。

やらない家はこの頃から困窮にあえぐようになる。

911 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:15:08.75 ID:NiAUfFEo

一方その頃、オプーナは・・・

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　かがみ、いよいよライフスタイルRPGが
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　　衛に進出する日が来たぜ
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＼ヽr ､
　　　　　　　　　　　　／: : ,: : :￣: :|: : ￣｀　､
　　　　　　　　　　　／-‐7´: : : :/: ｲ!: l: :､: : : :､ヽ
　　　　　　　　　　　　　 /. . /: :ｨ_./ ! !､!､:ﾍ. . .　Y＼_
　　　　　　　　　　 / !: /: 7 l/　| ヽ|｀ヾ-!: : l: i:::::〉｀┐
　　　　　　　　　 /〈!:.:l: ｲｺﾔ!　　卞弌ヶ: :ﾄ |::人:::::l
　　　　　　　　　　 /ｲﾊ.:ﾚi 辷ｿ ,　　せシ l: :l:.ﾄ!':|!iヽﾉ
　　　　　　　　　　 /　l:/`l　　 _　　　　 r!/Y:::::|!:|　　　今日お祭りだから忙しいんだけど・・・
　　　　　　　　　｀ーi: ,'::＼_ 　｀　_ ..イｰ':〈＿」!_」
　　　　　　　　　　　 |l:!: : l/!イｊ￣/ハ// : /:::::::|　　　アンタ、こんなとこでサボってていいの
　　　　　　　　　　　　　　　|l:!: : l「l　l::〉'/ 　,/: :./||:::::::|
　　　　　　　　　　　 lll:: :〃l.　∨　／! : .i ヽ!::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　|l: :./　l　/　/　.,' : :,'　　l:::l:|
　　　　　　　　　　　　　　 |!: :.! 　 y　/　 ,': : ,' 　/ !::|:|
　　　　　　　　　　　　 |': : }＿/　,'　　i　/i.　/　l:::|:|

912 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:16:21.30 ID:NiAUfFEo

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　／￣￣　＼
　　　　　　　／　 ::＼:::／:: 　＼
　　　　　　／　.<●>::::::<●>　＼　　　ああ、いくらサボってても
　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　|　　　クビにならない身分になったからな
　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　　／
　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､　　　ところで、そうそう
　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）　　　お前の妹、確か衛の大夫に嫁いでなかったっけ
　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l

　　　　　　　　　 ,..-──v'⌒ヽ
　　　　　　＿／:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.厂｀ー―ｧ
.　　　／〈::::/:∨:.:.:.:/::.:.:.:/:./:ヽ:.:.:.:＜
　　　〈::::::::Y::::/:.:.:.:.ナﾅメ|:/ヽ:.:}:.:ﾄ:.＼＞
　　　　ヽ:::/:::/:.:.:,ｨ-|∠_　ﾘ　 |:ｽ:.:|:.:.:. |　　え？なに？出世したの？
　　　　〉-ｒ(|:.:./ `ﾄ{:r「　　ｲﾃﾁ:.:|:.ﾄ:.:|
.　　　　 |:.:.:|:.|:/_ 　´￣　　　ﾋ!ﾉ∧|.:「リ　　衛の大夫って・・・
.　　　　 |:.:.:|:.:.:.:.:ト､　ｒｧ　　ﾉ:|:.リ
.　　　 |:.:.:ﾄ､:.:.:.Ｋ:} 　ｒ‐ ｒイ:l:.|:.:|　　　　つかさの夫の弥子瑕さんのことね
.　　　 !:.:.:|__}:.:.:|::::＼_,,>､:＼:l.:|:.:|
　　　　 |:.:/　ヽ:.:.ヽ::::::ヽ　|::::::}:/:/
　　　 ∨　　ヽ:.:.:l＼:::ヽ|:::/|:./
　　　　/ 　　.|　ヽ::ヽ＼ |∧l:.{　　 r‐ｒこつ
.　　　/ 　ヽﾚく　ヽ:.:ト-ｨ　r'＞'⌒「　|＿ ⌒⊃、
.　　 {　　　　ﾄ､::}､ﾄ:.|／　　＼　　|　ヽ:::厂￣´
　　　＼　　　　＼ |:.:| 　 ∧　 } 　ヽ-イ´

913 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:17:12.23 ID:NiAUfFEo

　　　　　　　／￣＼
　　　　　　|　　　　|
　　　　　　＼＿／
　　　　　　＿_|＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　／　　 :::─:::::::─＼
　　／　　 <●>:::::<●> ＼　　そうそう、弥子瑕さんだよ
　　|　　　　（__人__）　　|
　　/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　先生と俺、衛に行くんで、
　 (　＼　／＿ノ　|　 |　　　　　つかさちゃんと弥子瑕さんによろしく手紙書いてくれ
　　.＼　“　　／＿__|　 |
　　　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　＜´￣￣　 ‐-　＿＿,,,
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀i　　¨＞、
　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　 :i　　 !　　ヽ　ヽ＼
　　　　　　　　　　 /　　　/　　 /　　:|　　/　ヽ　ヽ　',丶丶、
　　　　　　　 _,. ＜~ﾊ　 /　　:/　　　i　 /　 i　 ',　　i　i＼　｀ﾞ
　　　　　　　ﾍ;:;:;:/;:;:;|　,' ｰ-/､　／j: /|　 ∧　|　　l: lヽ;:}
　　　　　　　　t;/:;:;:;:;|　i≧x､ン｀ﾞｰ//　| 7''ｰl‐l'"　 l l;:;:;:》
　　　　　　　　| ＼;:;:;| ,.| ﾐて ≧ﾐ／　　!/,,.ィ杉i　 /l l;:;:/　　　べつにいいけど・・・
　　　　　　　　|　　T´（ |/　ヾﾆｼ　　　　 frｼ/ /　/: ﾘ-'i
　　　　　　　　|　　ﾍ　｀t-ﾍ :::::::　　､　　::::u /_|/　/:　ﾊ　　　　アンタ、なんか隠してない？
　　　　　　　 ,' 　　　＼　＼＼, -､-‐　 _ ィ /　　∧　　ﾍ　
　　　　　　　/:i　　　　} ヽ　 ',/ <ヽ_i｀i´| ＼/　　/　 ',　　＼
　　　　　　 //|　　　,xf＜ヽ/ ｧ-､ﾞi::::/つ: :/　　,'＞ｰ､ﾄ　　　＼
　　　　　 // /　　 fi　i: : :/ﾄヽヽ,.-' ｲ V: /　／／　　｀ﾍ＼　　ヽ
　　　　／" /　　　i ',　V｀ヽ、｀´,イ 'ﾍ/:/　/ /　/　　　＞｀-､　　ﾍ
　　／　　/　,'　　j _,ｨ': : : : : :/ }　　/:/　/ /　/ ヽ　r'"　く彡＼　ﾊ
　／　　 /　/　　/V　　｀ヽ=-i　l　 /: {　/ /￣/＼ Y ,へ､ﾝKv￣＞　',
　　　　/　/　　 //i　　　　　 }　lｊl[/: : i ,' /　　/'￣｀l l ﾞ!ゝ》,.イ￣＼　ヽ

914 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:17:31.27 ID:NiAUfFEo

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　ﾉＬ＿_|＿_
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　　隠し事などあるかっ
　　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|　　我々は衛に行く、我々は衛に行く
　　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|
　　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　困難だからこそ、挑戦するのだ
　　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|
　　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ　ﾜｺﾞﾝｯ！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,..-‐:─:─::─::─:-.､_
　　　　　　　　　　　 /:ｰ:-､,.-:‐'": : : : : : : : : : : : : : : : :: : ｀ヽ、
　　　　　　　　　　　_|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::､: : : :::ｉ:: : : : : ＼
　　　　　　　　 ,.イ´::|:.ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : ::|::: : : : : : ∧
　　　　　／::／: ::|::|ｉ: : : : : : : ｉ: : : : : : ;ﾉｉ: : ::_:_:!:_: :! ::_:_:_::: : : ハ
　　　　　　/:;ｨ;' . . : ::|::||: : : : ::／:|: : : : ::（_,ﾉ: : :|::::::::｀Y::::::::::|:::: : : : :}
　　　　　 /'´/. . . . ..:|..||. . ..／. . .||. . . . . .ヽ..＼|::::::::::::|::::::::::|::::. : : : :|　　んじゃー、何で衛に行くかくらい
　　　　　　 |: : : : : :::|::|∨: : : : : ::|∨: ::ｉ: : : :＼::ゝ::::::::|::::::::::|::::: : : : :|　　教えなさい
　　　　　　　|: : : : ::::;|;/:::ｉ＼: : : :.:| ∨: :|､: : : : :ﾍ:::-:‐'::-:‐:<､:::: : : : |
　　　　　　　∨: : :::/|::|::::|　＼: :.:|　∨:|:::＼: : : :|:::::::::|::::::::::|:|::::: : : :|
　　　　　　　 ∨:.:::/ |人::ｊ　　＼:|　 ∨ヽ|::::＼: :|::::::::j:_::_::_:|:|::::: : :ﾘ
　　　　　　　＼:|　　ﾉ　　　　 `　　　　|;/ヽ:∨:￣:/:.:/:: ::ｉ:|::::::;/:|
　　　　　　　　 `　　〈　　　　　　　　 τ_,,ﾉ:::: : ::/: :/:: : ::|:|:;ｨ':::ｉ:|
　　　　　　　　　　　　ヽ、　r'￣￣｀l　 ,r'´::: : : ::/: :;/:: : : :|:|'|:ｉ::::|:|
　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ｀=ﾆ二´_,/:/::: : ::;／;／|::ｉ:: : : :!| |:|:::|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:/:: : : :/;:ｨ´￣|::|:: : : ::| |!::::|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ノ:/: : : ::/'-‐─‐:|::|:: : : :| |:::::::!|
　　　　　　　　　　　　　　　　　／'´{:: : : :/　　　　゛|:|:: : : :| |::::::::.|

915 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/07(日) 00:21:34.06 ID:NiAUfFEo

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　＿|＿__
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　::＼:::::::／::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●> ＼　　んなもん、衛で就職活動するからに
　　　 |　　　　（__人__）　　　|　　決まってるだろ
　　　＼　　　 ` ⌒ ´　　,／
.　　　　 /⌒～"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
　　　　 |　　,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
　　　　　| 　　　　　　｀l￣
.　　　　 |　　　　　　　　　 |

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::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　 / /‐　　 /__. |＿　,' ｀ヽ、　 :::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　 ,ｨ{　〉‐..... < , 'ヽ＿〉　　　∧　 ::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　／　Y::{:::::;／,:|＿/: /|　:ｉ ,/:| ,| 　 ::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　 r'´￣￣￣／／{ |γ∨ | /|/ｉ:::|/　　 :::::::::::::::::::::
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オプーナの嫁の尽力で、やらない夫たちは、何とか次の就職先の見当が付いた。

こうして、やらない夫とオプーナは隣国衛に向かう事になったのである。

作者より・・・
ここで所用のため、いったん時間を頂きます。すみません

916 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/07(日) 00:23:50.06 ID:CNrxbK6o

乙でした
そしてオプーナ、アンタって奴はｗｗ

917 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/07(日) 00:25:40.68 ID:67itv8Mo

乙でした
気持ちは分からんでもないが色々ヒドイｗｗｗｗｗｗ

918 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/07(日) 02:26:54.67 ID:T7ezH.Mo

乙でした
まさかの定公ダメ人間すぎるｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

919 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/23(火) 23:19:55.67 ID:DX4ALpQo

保守でした
そしてカガミンかわいそす

920 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 01:02:15.83 ID:FrrwuRso

決算前で死に掛けです。
超遅れていますが、土曜日の夜十一時に投下したいと思います。

921 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 01:21:49.18 ID:SDB6Faoo

了解

922 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 22:53:52.27 ID:4NjbrlQo

旧やらない夫JK過去スレ

【実験作】やる夫スレ短編投下所　No26【練習用】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1246673840/
プロローグ、第一話は短編投下所にて投下させていただきました。

やらない夫で学ぶJKの思想
http://ex14.vip2ch.com/part4vip/kako/1247/12473/1247330369.html

やらない夫で学ぶJKの思想　第二
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1264270163/

まとめてくださっているブログ

泳ぐやる夫シアターさま
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-category-68.html

.

923 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 22:59:22.33 ID:4NjbrlQo

魯の民衆たちは突然のやらない夫の失脚に騒然となった。

もはや、郊祭どころではなくなり、季孫斯は公宮に馬車を走らせ、定公に事態の報告に向かった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
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　　　　　　　　 l〃.:　: !　l:. ヽ.ヽ:..　:ヽ:::...　:ヽヽ:.:l.:.:,-､:.:!
　　　　　　　　ハ..:...:.:!:. :ﾄ:.､:ヽ:ﾄ､:.. :ﾄ＼:.:.:.:.:l:.!..::l.:ﾄ　lﾉ　　定公さま、一大事でござる
　　　　　　　　　　ゝ､:.ヽ:.:l_ヽ＼ヽ＼L＞≦、!:.:.:.:lﾊノ､
　　　　　　　　　 //..:.,ｲ:.:.:Y7こj ヽ　　 ┴'ク:ィ:.:.:.:.:クｲ　　　　　　　
　　　　　　　　 !:l{:./ ﾉ/:.:ヽ￣　 j　　　／7　 ; ‐_´イ/
　　　　　　　　　 lハV//:　:.:＼　ヽ＿　　/:　ｲ !ｲ:.:.:./_, ､
　　　　　　　　,　-‐　７/!　ハl:.｀丶.、｀ j:.　.ﾉ !,ゝ／:....:.. ｰ- ､
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924 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:00:19.71 ID:4NjbrlQo

出迎えたのは、斉からやって来た女たちだった。

　　　　　　　　　　_,.-‐‐‐--‐‐‐-、
　　　　　　 _,. -‐'"_,.-‐'⌒ヽ/⌒｀´ヽ⌒ヽ、
　　　／￣｀ヽ,r一'　　　　,ﾍ,,∧　　　＼〃}
　　 i=＝ﾆニ/,　/〃　 / |｀ ▽ |ﾄ､ l　　ヽ_l
　　 {__,　　 ] |　| | |_!_｣L|　｡　,!| Hﾄ | i ﾄ､>、
　　ヽ_｀ｰ-'i　l　l_!ﾊ |　ヽ!　　　　j∨ﾚ l/　ヽ>
　　　 l二ン{ ﾊﾄ､!_,ゝﾆ,_　　　〃⌒{/
　　　 /　/　ヾﾆlヽ|　´￣｀　　　ヽ　　!|　　　__　　　定公さまはおやすみです
　　　｀ﾌ´　　ﾊ l|　ヽ　　　　r‐┐　／ヽ　 / /
　　　 /／　/ ゝ|　　ト､＿　ヽノ／￣ﾌ ∨ /　　　　今日は足腰立ちませんって
　　 /'　　/　「l 　ヾ￣｀i|‐-r'´　　/ __/ _{__
　／　　 /　 _｣ |> ﾄ､|　　l|｀Ti|　／r' ノ/ ___}　　　また、明日来てくださいね
／　／ /　〃⌒ヾ、ヽヽ〃　L|　/ﾆ } 　} /____}
　 /　　| l/　　　　ヾﾆ=ﾃﾊ //　＼ヽヽﾊ Lr- j
　/　　ﾚ　　　　 | |_l_l 〉/　　　ヽヽト､____ノ
　|　　　|　　　　　　 !l 　 //　〃ヽ　 |　　　　＼
　ヽ　　 l　　　　　　 l|　//∠_　ヽ〃　 >､　　　 /
　　}　　 l　　　　　 |//i´　　ヽ　　　/　ヽ,､／＼

　　　　/　　　ヽ､ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　 /　　　　　｀　　､　　　　　　　　　　　　　',
　　　/　　　　　 / !　ヽ　　ヽ　　　　　　　　　　 ',
.　　 !　　　ｌ　ｌ　　〃/! ｌ　! ﾄ､　　ヽ　　　　ヽ　　ヽ　 !
　　ｌ　ｌ　ｌ　ｌ　 /// ｌｌ　ｌ､'､ヽ　　ヽ　　　　　',　　ｌ　 !
　　ｌ　ｌ　ｌ /　///､　', ﾄ, ',ヽ'、＼　ヾ'､　　　ヽ　ｌ　 !
　　 ',　ｌ　/ハ/,/ィ≡ﾐ､!_ヽ', ヾ',　,.≧ミヾヽ　　　ｌ｜　!
　　　ヽ!ﾊ!　ｌ〃 {,ィ"´}ヽ　ヾ　ヾ'´{__,.ｨ`Ｔ>ヽ　　Ｙ　 !　　　どけ、女だてらに出すぎた真似をすると
　　　　 !　｜'､　-ゞ=''´　　　　　　ゞ＝'- /　 /　ｌ}　 !
　　　　 ! ｌ　',　',　　　　　ｌ ::::::　　　　　/　, '　　ｌﾊ/　　　殺さねばならんぞ
　　　　ｌ '､　ヾ '､　　　　　、　　　　　 / ,ィ　　　/
　　　　ｌ　ｌゝ――――､,,..＝..,,,　　／'"ｲ　　　/
　　　　ｌ　!　　　　　　ｌｌ　―　　　 ,.イ}}/ /　//
―――ｌ,/!　 ,.-―-､　ｌト､￣　,.‐''´ノﾉ/〃 /.ﾘ
＼　　 /　ｌ　 {::::::::::::}　ｌト､≦´‐ニ´'' //ｌ//
　｀ヽ､ｒ､.!　 `ー‐ '　 ! ｌ<　7//</　/'´/ｲ
＿＿　ヾ｜　　　　　　ｌｌｒ`/〃　ﾊ,.-''´ `ー､
　　　｀ヽ !　　　　　　 ! ｌヽ! ｌｌ‐'"´　　　　　｀''‐-..,,
　　 ,,..-―ｌ　　　　　　,ｊｒｌ　|｀ヽ　　　　　　　　　　　　｀''ー-､
　／　　　＞　　　　＜/ ｜　 '､　　　　　/｀''ー-..,,,_　　　　 `ｆ､
/　　　 ,.-‐｀‐ｒ―――ｒ'､ｌ　　　'､　　　　!　　　　｀､　　　 !｜
　　　 /　　ヾ!　　　　ｌ　｀}　　　ヽ　　｜　　　　　　ヽ　　 !　!

925 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 23:01:29.82 ID:a8ytO5E0

お、始まってた。
でも早々に別板に移転かな？
パー即のままだとやる夫スレは消されちゃうし・・・。

926 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 23:01:31.70 ID:a8ytO5E0

お、始まってた。
でも早々に別板に移転かな？
パー即のままだとやる夫スレは消されちゃうし・・・。

927 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:01:37.70 ID:4NjbrlQo

　 /　　＼＼／　　　　 /ヽ,/ヽ　　　　　　　　　　ヽ-‐'/
　｛　　　 >'　　　　　　厶-┴‐ﾍ　 k　　ヽ　　　| |／＼　　　　＿
.　ヽｰ--/　　　　　　　 /　ヾフ　',　 } ヽ　　 }　　 | |､／＼-‐ '´
.　　ゝ-/　/　　　　 ,ｲ　{　　　 ° ､」__j＿l＿,ｲ　|　　Ｎ　＼,rく
　　〈__Ｙ　ｲ　　ｉ　ハ　|　／　　　 lノ　　l／「ﾊ　ﾉ　　　　｀二ｰ--　　きゃああああっ
　　　 ∨ {　{　！ _L ゝイ　　　　　　ｨ⌒)ヽ j,ｲ　ﾄﾍ、　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　ヽ!`ァゝ､{ヽ　ｨ⌒)ヽ　　　　ヽﾆシ　|　｛　 }　　　　　　　　　＼　定公さまぁぁぁん
　　　　　　　　{　ヽ､!　} ヽﾆシ　　　　　　　ノ/ﾊ|　ｋ'′　　　ヽ
　　　　　　　 .l　∧|　{ // ﾊ　t___ノ`ｰイ　　 /|　ﾚへ、_＿_　＼
　　　　　　　ヽ{　|　ヽ、　　ヽ、　/ 　／ﾉ　 j´ヽ　三}ﾘ￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　|　 |、｀二ﾆー　二 -＜rイ j　/　／￣ヽ　　 ∧ ＼
　　　　　　　　　 ',　{ )丿　ｉ　　　　　 ‘┴爪∨/　　　　＼/／　 /`ｰ
　　　　　　　　　　　　ヽ!　　　│　　　　　　　└Ｌ{ {　　　,.ヘノ入／　、
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　 ┌-､　　　｀＞--く(⌒) j 　〉　 !＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　,｣ニニブ⌒ヽ√´　!|　　ヾシ′ / 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　 │{--┴ﾍ、　　ハ　 ,∠　　　＿,／　　 _｣
　　　　　　　　　　　　　　　　 │ ｀辷＿_＼＿,､＿,コＴ´￣∟ -‐ T¨「　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　 ∟ -‐ ﾆ二＿
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　　　　　　　　　　　　　 │.:.:.:.:.:.:.:.:/　/￣

/.:/././.::.:/.::.:;.::.::.ヽ::.:､::.::ヽ::.::.｀い
!/.::ｊ:/.::.:/l::!::.|::.::.::.:}::.::}::.::.::}::.::.::.Ｖ}
＞ｧ七≪ﾑl_:.{::.j:l::.ﾊ_厶::-:ﾍ::.::.::.〈
〃, -t_fﾍ八:.:V.:乂yこﾒﾑj::.:!::.:}::.:}　　　季孫斯か
{ト!::::::} ｉ　　ヽlＶ ´{ﾄ!:::「! }ﾊ}::.,::.:,'　　　クドい、クドいわ
ヽ｀ニヅ　　　　　　ヽﾆﾂ　/:ｲ.:/
:.:.:.::.:.:.　　　　　 ,　　.:.:.::.:. _jﾝ:ｲ　　　　今日は頭痛で目眩で腹痛で
　　　　　　　　　　　　　　　}::.ｌ|　　　　　　一歩も動けない、死ぬ、マジで死ぬからな
　　　　　　　　　　ﾉ::八　　
、　　　辷‐--‐っ　　　ィi:!::.::.::.ヽ

定公は、寝台に寝転んだまま季孫斯を迎えた。

928 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 23:05:33.42 ID:q3eqsDco

待ってました！

929 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:07:14.87 ID:4NjbrlQo

>>926製速GEPに移転します。URLはのちほど・・・

季孫斯は絶望を覚えつつも、伝えるべき事を伝えた。

　　　　　　　　　 ,,.._　　／　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　／,.、ﾚ'´　　　　ヽ､ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 , '／／　　､､､ﾄ､.....　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　 /, '　/　　ｌｌ|,　ヽヽ｀ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　 //　 /ｨｌ/ｲｌ{,ｌ　.　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!　　　それが・・・その・・・
　　　　〃　 /　ｌ'´　　　 :::.　:..　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;!
　　　 /´　　| :| ::::.　ヽ　::::::. ::::.　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ!　　　やらない夫が・・・職を辞しました
　　　　　 |::ﾊ::::::::.　 :::ｆヽ:::::::::::::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:/
　　　　　　|:!　';:､::ｌ　 :::::ヽ｀､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ′
　　　　　　　ﾘ　ヾ｀!　 ::::::::ｌﾊ::::::::::::::::::;:::::::;: - ;:ﾆニｌ'
　　　　　　　　　　ﾞ!　 ::::::::::1　!:::::::::::::/‐'',‐'"´　　　 '､
　　　　　　　　　　/,ｨ ,::::::::::::!　|:::::;:::::/／　　　　　　　 '､
　　　　　　　　　 /'/,ｲ:::::;ｨ:::ﾄ､ !::/|::/´　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 /´/:::/ ｌ:::ｌ　ﾞ!ﾒ､ﾊﾄｨ　　　,.-‐'' " ´￣￣｀''ー _
　　　　　　　　　 /:; '　 !/　 ′'　ヾﾌ‐''´　　　　　　　　　　　｀丶､
　　　　　　　　　　/'´　　　　　　_ -''´　　　　　　 __　　　　　＿_　　　｀丶､

　　　　　　　　　　　　＿　＿
　　　　　　　　 ,..,_,ｨ'´彡―Y―-ミヽ__
.　　　　　　┌ﾏ:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾞｉヽ　　　うぇ・・・？
　　　　　　ﾊ:/.:.:/.:.:/:..:.:i:.:.:.:.:.ﾞｉ.:.:ﾞｉ:.:ﾞｉ:.:ﾞﾄﾗ
　　　　 {.:{.:.:.:{.:.:|从:.:{.:ﾞｉ:.:..:.:!:ｲ.:.:!.:.:|.: :ﾄ}　　嘘じゃ・・・な、その報告、嘘といってくれ
　　　　　 |::::.:ﾞｉ..:.ﾄ::ﾘｿノヽ.:.ｌ/｀ヽ'}::ノ::.:||
　　　　　 |:: ::l::.:.:| 从 ○　∨　○l ﾐ.:.:,《　　　　
　　　　　　!.:.::|:.:.:ﾞｉ ⊂⊃ ､_,､_,　⊂l|ノ::.:|
　　　　　 |:.::.|.i⌒ヽ j　　（_.ノ　　ﾉi|__／⌒)
　　　　　 |:.::.|:ヽ　ヽx＞､ __,　イｌ::.:!　ヽ／
　　　　　 |:.::.|::.∧__,ﾍ} 　 Y.r'　 l|::::|',　ﾊ
　　　　　 l.::.〈::.ヾ_　ッ＼ｌｌｌ／|::::| >'''´

定公は、驚愕した。

やらない夫は、魯国が最も聞きに晒された時、定公が前例を無視して大抜擢した直臣である。
定公のやらない夫に対する信頼は絶大、やらない夫の定公に対する忠誠は無限のはずだった。

930 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:09:35.93 ID:4NjbrlQo

　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'"´:::::::::::::::::::::::｀丶､
　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::;;-‐ ''::;;二二ニ弌;､
　　　　　　　　　　　 , ':: ..:::::::::::/::;;-'"´:::::::::: :　: :::::ヽ
　　　　　　　　　 /::: .　. ..: .::ヽ:{::::::::.　:　. .　 ::. :::::::',
　　　　　　　　 /:::: .:　.　. .　:::`::::､:::::....::､:..:....:::..::::::',
　　　　　　　　　　　 {:::::::::...: .:::....//l:::l;:::ヽヽ､:::＼:::::::::::::;:ｌ
　　　　　　　　　　　 l:!:l::::::::::l::::;ｨ/　!/ヽ:';',ヾ､＼::ﾄ､::::::::;ﾘ　　　・・・・・・
　　　　　　　　　　　 '1:l:::::l::::l://,ﾆ土;‐ `i ヽ,ィﾌT`ｊ::::::/
　　　　　　　　　　　　ﾞヽ::::､:::ヽ/ {ノ::ｊ`　　　┴‐'‐/::::/
　　　　　　　　　　　ヽ::::＼::ヽ￣　　　ヽ　　ｲ::::::{
　　　　　　　　　　　　　　}:;l::::::`;;`ヽ　　 _,;ｭ　 , ':::::ｊ;:!
　　　　　　　　　　　　　　lハ::::::::ヽヽ､　　 ‐ ／::;l::/ `
　　　　　　　　　　　　　　　 ';ﾄ､八l`ｒ､l TTi´l::::ノl/
　　　　　　　　　　　 _,,.. -‐''"´＼ゝ{.l ｌｌｊｿﾉ￣`－-　 ,,,_
　　　　　　　,. -‐ '"´　　　　　　　`－ゝ;'´　　　　　　　　￣_二‐; ､
　　　　　ｒi´　　　　　　　, -､　　　 , ' ヽ　　　 _ｒ;;ｭ_　-__-ュ-‐１｜
　　　　　 l ヽ　　　 ,.-‐''´　　ｌ　　／　　　ゝニ-‐　￣　　　l: : : l　l

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　　　　　　　　　 /.::.::.::.::.::.::.::.:,.'::.::.::.::.::.::.::.:／.::.::,::.::.::.::.::.ﾊ
　　　　　　　　　　　/.::.::.::.::.::.::.::.:/.::.::.::.::.::.::.::,:'.::.::.::./::j::.::､::.::!:i
　　　　　　　　　　 ,::.::.::.::.::.::.::.::〃.::.::.::.::.::.::./ .:/.::.::j::.:{::.::.:!::.::!:l
　　　　　　　　　 l:|::.::./.::.::／/.::.::.::.::.::.::.::ﾊ!::.!::.::.::!::.:l::.::.:ｌ::.::|:i
　　　　　　　八::/.::／.::/.::.::.::.::.::.::.::.:|:!{::.|i::.::.:|､::|::.::.:}::.::!:|
　　　　　　　　　　{::.〃,:'::.::.:/!::.::.::.::.::.::.::.:_j」ﾑ:lﾍ::.:.!ﾊ:!::.::ﾊ:〃:!
　　　　　　　_Ｖ:j/.::.::.::{！::.::.::.::.::.::.:i::|￢ｒ云Ｖ乂レ'／/.:/
　　　　　 ,　' ´::ハ!.::.::.::.::.〉!::.::.::.::.::.::.::.!:l　｀｀　　ヽ::´.::/:V
.　　　　　／.::.::.::八　＼_:／.::|::.::.::.::.::.::.ﾊﾄ| 　　　 _　ﾝ<::.::.!　　　　余は信じぬ・・・信じとうない、オオォォォオオ
　　　 /.::.::.::.::./.:/７フヘ:_:ノ!::.::.::.::.::.i:|　　　　 _,､r'´! 　＼|
　　　〃.::.::.::_厶⊥!く　　＼ !::.::.::.::.::.lﾍ　　　‘´ r'::.::.|
　　　 !|::.,　'⌒丶､　　丶､　｀|::.::.::.::.::.l／`　 ..__,ﾊ::.::ｉ:l
.　　　ﾙ'　　　　　　＼　　＼！::.::.::.::.::!　　　｜:!::.:|:!
　　 /　　　　{ 　　　　ヽ　　｀V!:.::.::.::.:レヘ, -'^!￢:.ぃ
. 　 ′　　　 '､　　　　　､　l　ハ::.::.::.::.廴_ﾉ　_/　　V!l
　！　　　　　｀､　　　Ｖ　　　!::.::.::.::.!　{　'^′　　ﾍ|
　　|　　　　　　　　ヽ　　　ｌ　|　！::.:i::.::.Yﾍ　　　　　　{
　　j　　　　　　　＼　 |　!　　ﾊ::.::!::.::.トﾍ　　　　 }

定公は・・・いや、魯は、最後の忠臣を失ったのである。

そして、この後・・・ふたたび魯に、三桓氏に抵抗してまで公室の権威を復興させようとする臣は現れなかった。

931 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:12:08.24 ID:4NjbrlQo

やらない夫の辞意表明は国家に仕えていたJKたちにも衝撃を走らせた。

.　　　　　／: : : :u: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : :u: : : ヽ
.　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
　　＜ : ｣_: : / 〈　（・）　|/:::::::ﾚ（・）　}|:./ヽ : |　　　　おい、できる夫、先生が逐電なさったぞッ
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　:::::::::::､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|　　　　町中大騒ぎだ・・・
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　::::::::::::::::::::､::::::::::::::: {ﾊ/　V
　　　　　＼_!　u 　　　　＿　'　　　　 !
　　　　　　　ヽ　　　／　　｀t　u ／
　　　　　　___,ｒ| ＼　 {　　　　/　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ｀_⌒ ィ ´
　　／::::::/::::::|　　＼u　　´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 !＼::`ｰ- ､
::::::::::::::/:::::::::∧　　　　/二＼　|::::::ヽ::::::::::::＼
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ　 /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::!

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／⌒　　⌒＼　　　　　━━┓┃┃
　　　　　／（￣）　（＿）＼　　　　　　　　 ┃　　　━━━━━━━━
　　　　／::::::⌒　__´___ ⌒:::: ＼　　　　　┃　　　　　　　　　　　　　　　┃┃┃
　　　　|　　　ゝ'ﾟ　　　　　≦　三　ﾟ｡　ﾟ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┛
　　　　＼　｡≧　　　　　　　三　＝=-
　　　　　　　 -ｧ,　　　　　　　　≧=-　。
　　　　　　　ｲﾚ,､　　　　　　　＞三　　｡ﾟ　･　ﾟ
　　　　　　　 ≦｀Vヾ　　　　　　　ヾ　≧
　　　　　　　｡ﾟ　/｡･ｲﾊ､､　　　　｀ミ　｡ﾟ　｡

このままでは彼らは大きな後ろ盾を失うことになる・・・

932 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:14:03.16 ID:4NjbrlQo

できる夫、宰我は、三桓氏の一つ、叔孫氏に仕えて長かった。
彼らは、やらない夫より長く、彼らは国家に仕えていたのである。

　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　ｕ　＼　　　　　　と・・・突然すぎるのではありませんか
　　　　　：／　　＼　　／＼：　　　
　　　：／　Ｕ　（＠）　（＠）＼　　　先生が斉から送られてきた女どもに
　　　　|　　　　ｕ　　__´,_　　Ｕ　|：　　腹を据えかねているとは聞いては居りましたが・・・
　　　：＼ｕ　　　　./__/　　　／：

　　　　　　　　　　　　　　　 _.._　｀`､,.､-::─::-..、
　　　　　　　　　　　　　／:::::::::｀:く:ﾉ:::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::ｲ::::::::::: 丶::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　 /::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l
　　　　　　　　　　i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!
　　　　　　　　　　|:: /:::::: /::: |ィ云∨ |V::::| ィﾃﾍヽ::::::::!イ　　　万年ワゴンが何か吹き込んだらしい
　　　　　　　　　　|:/ |::: /::ﾊ::| 迂:ﾘ V|　ヾ! 迂:ﾘハ::ﾄ::::::＞　　これから、どうすりゃいいんだ・・・
　　　　　　　　　　|′|::/|:::|ﾈﾍ｀ｰ´　ヽ　　｀ｰ´　ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ
　　　　　　　　　　 i/　V､_ﾍ　　　 !　　　　　ﾑﾘ′　　　　　
　　　　　　　　　　 ′　　　ヽ、　　- -　　　, ′
　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ　　　　イ/
　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ　｀　´　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 ,.イ:!　＼　　／　ヽ..､、
　　　　　　　　　　　 ,...::::´/::::::l　　 /;⌒;ﾍ　　 j:::::ﾍ:｀:::....、

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒　＼　　　　どうするもこうするも・・・
.　　　　／　（一）　（ー）　＼
.　　　 | 　　　　　´　　　ij　　|　　叔孫武叔さまにご相談するより他ありませんね
　　　　　＼　　　⊂つ　　　／
　　　　　／　　　　　　　　　　＼

933 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:19:32.83 ID:4NjbrlQo

叔孫氏当主、叔孫武叔はやらない夫に好意的な人物であった。
それゆえか、JKたちには理解のある主君であった。

.　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
.　　　　　　　　　ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::. : ::::. ::::::::::::::!
　　　　　　　　 /. .: :::::rヽ_:::::::. ::. ::::.:::: .:::::: :::::::::_:::!
.　　　　　　　 ,':::: :::::::::i´　ヽ:::.. ::..::::::::::.::::::::::::::::lﾊ::!
.　　　　　　　 !:;:::::::::::::|.　　 ';::、:::::::::;::::::;::::;::::::::;!/::ヽ
　　　　　　　 |:!!::::::::::::ﾄ--ミ |;ﾊ::::::〃≦ﾚ'|::::::::l´::::::ﾄヽ、　　用件は分かっている
　　　　　　　 iハ::!::::::ヽ､ヒﾀﾉ .l:／イゝ‐彳::::::::!::::::::i
　　　　　　　　　'､!ヽ::::ﾊ,　　 i'´　　　　 //:::;ｲ:!ヽ:/ヾ､　　　　だが・・・ならんぞ、貴殿らは当家になくてはならぬ人間
　　　　　　　　　　｀ .}::::::ヽ、ヽ　　　ノ'´!::ハ:! ./　　ﾍ　　　　みすみす喪うと分かって行かせるわけにはいかん
　　　　　　　　　　　.jﾊ:::|!ﾚ'｀ヽ｀￣｀／´l:l　 'ノ　　　 .ﾊ
　　　　　　　　　　　´ ,〉:!｀　　 .｀.ｰ.'ヽ,＿ﾘ／　　　　 iヽ,',
.　　　　　　　　　　／　 `　　　　././　　　　　　　　　 !　｀i
　　　　　　　　,.-┴‐ ､　　　＞'ﾚiv‐i　　　　　　　　 l　　.',
　　　　　　　/　　　　ﾊ＞'´　　/ｷｲ　　　　　　　　 !　　 .i

　　　　　／￣￣￣＼
　　　　／　ノ　　　　ヽ　＼　　　・・・私はまだ、なにも言っていませんが・・・
　　／　（●）　（●）　　＼
　　 |　　　　　__´　_　　　　 |
　　＼　　　　￣　　　　／

　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶､::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ::::＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. :. .:. :ヾ
:: :: :::::::::::::::::::i::::::{-'´''´ ｀丶::::::::::::::::::::::::::::::::. :::::::::.::. ::. :.ヽ
:.:: :::::::::::::::::::::|:::::|　　　　　ヽ::::::. :: :ヽ::;::::::::::. ::::::::::::::.::ヽ::.ヽ
:::::::::::::::::::::::i:::ﾄ;:::!　　　　　　ヽ::::::. :::ﾄ､:ﾄ､:::::.::i::::::::::ヽ:::::ﾄ､::',　　　いいや、貴様らの言いたい事ぐらい分かる
:::::::::::::::::::::::ﾄ;:l ';::',　　　　　　ヽ;:::::. | }:|　i::::::ﾊ:::}::::::::. ::::', ヾ;
:::::::::ヽ::::::::::ﾄz;=ヽ:ヽ- ..___ 　　 lﾄ;:::. Lﾘz-}:::ム!::j::: ::::: ;::::i　`!　　こんな事は、世の中にいくらでも転がっている事だ
:::::::::::::ヽ::::::ヾ,ｒ‐;;=ヽテﾐ;;､''`　　!' l::::|';ｒ; ''ぅ!/７;:: j::. i::::ﾄ;:::|　　　　辛抱をしろ、でなければ貴殿らは身を滅ぼす事になる
::::::::::::::::::＼::ヽ`‐ゞ＝''-　　　　 l:::|ゞ＝''-' ｲ:./::::::ﾄ;::}.∨
::i::::::::::::::::::::ト､:ヽ　　　　　　　　　　}/　　　　/:/::::::i::|.リ　　　　　　宮仕えとは辛いものだ
::j::::::::::::::::::::ヽ `ｰヽ　　　　.:::::::　!　　　　,;ｲ::::::::::|::l　　　　　　　　意地を張れば必ず下の者が損をする・・・
ｲ:::i::::::l::::::::::::ﾄヽ　　　　　　　　　, 　　　　/:::::::|::::ﾄ;',
.|:::ﾊ:::::ヽ::ヽ:::',ヽ　　　　　　　　　　　　　　,.ｲ:::::::!ｲ:| ヽ　　　　　　　　やらない夫はやり方がへたくそすぎる
..l::| ﾍ:::::ﾄ;ﾄ;:ﾄ;:', ｀､　　　 -―ニ;'''　／::::ﾊ::::::八!　　　　　　　　　正しいか間違っているかではない
. リ　ヽ::| ヽヽﾄ､{_` ‐-､_ 　　´　　 ∠ﾆ）::/ |:::/　 ′　　　　　　　　やらない夫のやり方では、皆が苦労をするのだ
　　　　`　ﾍﾞ} 　｀` ―- ニ､__／'´,　/ ﾘ　∨
　　　 __,... ┤　　　　ヽ､　　| l |／/ l.._

叔孫武叔はJKたちが師のあとを追うのではないかと心配していた。
もっと悪くすれば、JKたちがやらない夫を担ぎ上げての政争になるかもしれないと思っていた。

934 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:22:47.04 ID:4NjbrlQo

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　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　ふふふ・・・二人とも気が合うようだね
　　　　　　　 |　　　（⌒ ）（⌒）
　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　できる夫くんといったかね・・・
　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　もし君さえよければだが
　　　　　　　　|　　　　　　　 }　　　　時々ここへ来て、共に歴史や礼楽を学んでみる気はないかね
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾍミ|
　　　　　　　　／,`　、` -`,--` ,
　　＿＿,---/;;;;;`　　`-,-/ニﾆ |
　/;;;;;::::、:::::::::|、_ ,＞、 /::l,_l･　,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::＜:::::::ヽ``l::::|　　|`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::＼|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l

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　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　＼　　　　　　　ご理解いただけないかもしれませんが、
　　　　　　／ノ　　＼　　 u. ＼　　　　　わたしは・・・先生を放ってはおけません
　　　　　／（●）　（●）　　　＼　　　
　　　　　|　　　__´___　　　u. 　　 |　　　行かなければなりません･･･
　　　　＼　u. `ー'´ 　　　　　／　　　　先生無しに今の私は無く、先生無しに今後の私は無いのです
　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼

.　　　　 {:::::::::::::::::::::　.:　.. ::::l:::::::/　　　ヽ::::､::::::::　:: .:::::::::::::::::::: .::::.:::::::::::::}
　　　　　';:::::::::|:::::::: .:: .:::: :::::|::::/　　　　　 ';::ﾄ;::::::.::::.:::::::::::::::;/::::::::::::::::::::::/
　　　　　 ';::::::::|::::::::::: ::::::.::::::|::::|　　　　　　}::! l::::::::::::::::::/:::/7::::::::::::::::::::/
　　　　 l::::::::|::::::::::::::::::::::::::l::::!　　　　　　リ, !::::::::::::::/l::/ _ｌ:::::/::::::::;イ
　　　　　　l:::::::;i:::::::::::::l::::::::::::l:::|__,,..- _ﾆニ‐''/l:::::::::／ｧ/＝7／l:::::::::|/
.　　　　　 |::::/{l::ll::::::::ヽ::::::::::i;:',‐'''"~ -ｚ;;‐ 　ｊ:::／　/´　　'´　/:::::::::!　　　貴殿らは、我が祖父を知っておるか・・・
　　　　　 |::::'､ﾞ!ｌ|::::::::::::ヽ::::::lﾞヾ＝=''"´　　ノ''´　ヽ　　　 /:::::::::::|
　　　　　　 |::::::`l'1::::::::::::::::＼:!　`　　　　　　　　　　｀　　／::::::::::::::|　　　　　時流が読めず、かたくなに己の道を通そうとして
.　　　　　　ｊ::i:::::::::::::::::|:::::::::::l `　　　　　　　　　　　 /　　/‐'7／:::::l:|　　　　　死んでしまった愚かな男だ・・・
　　　　　　l:/|:::::::::::::::::l::::::::::::!　　　　　　　　　　　_ _　　／::/::::::::ﾘ
　　　　　　'　l::::::;{::::|::::l::::::::::::lヽ､　　　　　　　 ,:=='-;;'　 ,1::::/|::::/`ー--　　私は・・・やらない夫どのや貴公らが
　　　　　　　 l::::/|::::|::::;::::::::::i;:!ヽヾ､ヽ､_　　　　　　´　 /|.l::/. |::/　　　　　　　祖父と同じ道を行くのではないかと心配しておる
　　　　　　　 ∨ ,∨|::ﾊ:::::::::ﾊ`　｀- ニﾆ`－-,.__　　∠｜l'　ｊ/
　　　　　 _,. -‐'´ 　 ''　ヽ:::::l 丶　　　ヽ､￣ l｜ |｀7ﾉｚ_/　　/
　　,.-‐''´　　　　　　　　｀ヾ　丶　　 `､＼｜|.｜'ｲ,//　　　　 ,
-'´　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_ ヾ_ ミ ! |｜彡'　　　　ノ|

叔孫武叔の祖父は、叔孫昭子・・・季孫氏に真っ向から逆らった気骨の人で、それゆえに憤死した人物だった。

935 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:28:06.05 ID:4NjbrlQo

今の魯で、季孫氏に逆らって、その終わりを良くした者はいない。
叔孫昭子、陽貨・・・魯の昭公さえもその内の一人と言えるだろう。

今また、やらない夫がその立場に置かれているのだ。

.　　　　/.:: :.: .: : .: ::ｌ.::ｌ'"｀ヽ'､::..:. : .:.　: : .　:ヽ
　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:|ｌ:.:ｌ　　｀ヽ:､:.:.:.:.:.:.　:. :.:.::.',
　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.ｌ_'､ﾄ､　　　ヽ'､:.:､:.:.:.:.:.:.､:.､:'､
.　　　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ｌ'､!ﾃﾄ=ー''　､弌､ｌ:.:.:.:.:ｌ:.ヾ',ヾ'､　　
　　　 ll:.:.,-|:.:.:.:､:.ヽゞ='-　　　ィﾃｒゞ,:.:.:.:.ト､:'､｀`　　だが良くぞ言った
　　　'|:.ｌ'´|:.:.:.:.:ヽﾄゝ　　　　ヾ`'‐'"ハ:.:.:.|　｀ヾ
　　　 !:.'､(ｌ:.:.:.:.:.:.:.､＼　　　　ﾉ　　 !:.:.:ヽ:.ｌ　　　　　　それでこそ魯国の男児というものだ　　　
　　　 /:.:.:.｀|:.:ｌ:､:.:.:.:｀ヾ､-‐　ﾐ　　,.:':.:.:.:.:ヾﾄ､
.　　 /ｨ:.:.:.:.:.ｌ:.ﾄ､!ヽ､:.:ヾ`､　｀　,ィ:.:.:ｌ:.:.:.:ﾄ､:ｌ｀　　　　後のことは心配するな、師の後を追うこと
　　 '´ｌ!:.:.:.:.:.ﾄ､!-｀ﾆミヽ:.ヽ__／! ヽｌ:.ﾄ､ﾄゝ｀　　　　　　許して使わす
　-―‐ゝ‐-､| ｀　　　｀ミ｀''‐､ﾄ!　ヾ!
　￣￣￣｀'' ､｀ヽ　　ｒﾄｌ __!/〃
　　　　　　　　｀''､＼ヽﾄ' /〃

だが、最終的には、彼はJKたちの行動の自由を許した。
彼は、やらない夫が去った後、彼らの名誉の保護に尽くす事になる。

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼　　　　武叔さま・・・
　　／　　　（●）　（●）＼
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|
　　＼　　　　　/__/　　　／

　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　/　／　　　＼　　　ヽ　　　　こ・・・このご恩は忘れませぬ
　　　　　|　（＿）　（＿）　　　|
　　　　　＼　　､__',_, 　　　__,／　　　　
　　　　　／　　　　　　　　　＼

できる夫は、この恩を本当に忘れなかった。

936 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:28:47.34 ID:4NjbrlQo

　　　　　　　　　　　　　__　　　　 _. -───ッ‐'
　　　　　　　　　　／. 　｀ー‐"´＜::::::::::::::::::::`ミ､＞､__ノ
　　　　　　　 _......ノ.:::_:::::::::::::::::::::::::::.＼:::::::::::::::::::::::::＼´
　　　　　／:. ..　　:::::::｀三三ミ_::::::::::::::::::::::::::::::｀:::::::､:::｀ー--ィ＿___
　　　　/:::::::::::::...:::　.::＿::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼､__::. .::::::::::::::｀ヽ､
　　　 j.:::::::::::::::::::::::::.　.::::::__::::::::::::::::｀丶､:::::::::::::::::::::::::::::.. :: . ..:::::──:､::::＼､
　　　 {:::::::::::: .....::::::::::::───:::､:::::::::::::::::::::::::::. :::::::::＼､::::::::_＿ -:::ィ´￣￣＼
　　　 '.:::: . .::_＿::- _二二三三≦＞､::::::::::::: ､::..＼､..＜二二─＜､
　　　　＼/.:::::::/¨ - ニ＜｀>／,≧;マ' ＼::､::. :.　､　､. ::::::::::｀丶､丶.＼　　　これほどまでに師を想う男を家臣にできたことは
　　　　　 l: ::::::{　　　　　＞＜彳}::j,j!　　ヽ＼､. .:::::､:::｀:ｰ::::__:::::::丶､＼`　　我が家の誇りじゃ、ゆけい！できる夫、宰我
　　　　　 {: ､:..::`ーッ-　　　　＞'′　　　 ` ヽ:ﾄ､. ::.＼､_＿:::::ヽ､:::::＞´ノ
　　　　　 l :.二:=ｨ',f≠､　　　　　　　　　　　　ｌ|　ﾊ::::::}｀＼　￣￣　￣´
　　　　　　'､::.､::::::弋{Yj/ 　　　　　　　　　　　　 _ ＞::lﾍ}｀`ヽ
　　　　　　　ゝ､＞､:::∨　　　　　　　　　　 _. -＞'´ ﾍ|　' ＼::＼
　　　　　　　　　　＼ゝ､-　 , -―　　 _　＞'´　　　　　　V　＼:}
　　　　　　　　　　　　|:l:.::＼'′ｒ‐　　 { く　ﾊ　　　　　　 V 　｀　　　　　　　　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　　|ﾊ:::::ﾊ｀ヽ、　　_ﾊ v | VL　　　　　　 '.＿　-─ 　￣￣￣￣￣: : : : :＼
　　　　　　　　　　　　|l l::::| くく__｀¨¨´: ﾊ v７l　j　　　 , . : ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : ﾊ

　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ
.　　　 /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
　　＜ : ｣_: : / 〈　　{}　|/　　ﾚ　 {}　}|:./ヽ: : |　　　　俺も辞めることになってるじゃねーか
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　（ (　　　､　　) ）　 {ﾊ/　V　　　　
　　　　　＼_!　　　) ）　＿　'　（ (　　 !
　　　　　　　ヽ　（ ( ／　　｀t ) ）／
　　　　　　___,ｒ| ＼　 {　　　　/　／
　　　　／:/::::| ＼　ヽ｀_⌒ ィ ´
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､
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::::::::::::::/:::::::::∧　　　　/二＼　|::::::ヽ::::::::::::＼
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ　 /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::!

937 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 23:33:01.35 ID:a8ytO5E0

まあコレくらいは格好つけておかないとねｗｗ
定公があまりにアレな行動しちゃったあとだけに評判が更にがた落ちするのは避けたいだろうし

938 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:35:29.65 ID:4NjbrlQo

　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼
　　　／　　＼　　　／＼
　　／　　　（●）　（●）＼　　　よし・・・
　　|　　　　　　　__',_,　　　　|　　　残務の処理を急ごう
　　＼　　　　　/__/　　　／

この時、できる夫は、その事務能力を遺憾なく発揮して、
やらない夫が去った後の後始末を見事に済ませた。

魯とJKたちが事を構えるに至らなかったのは、この働きによるところが大きい。

　　　　　　　　　　 /::::::::::::/::::::::::::/:::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::',:::',
　　　　　　　　　 /:::::::::::/:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::!::::i
　　　　　　 ,'::::::::::::/::::::::::::: /::::::::::／::::::::::::|:::::::::::::i:::::::::i::::l
　　　　　　　　 l:::::::::::/:::i::::::::: /＿::／|::::::::|::::::::|:::::::::::::l:::::::::l::::l
　　　　　　　 i:::::::::/:::/::::::丁:::／￣i::::::::l:::ｰ∧一:::::::|!:::::::|'ﾘ
　　　　　　 _ノ::::┌i:::/:::::://／　　 i::::::::i::::ﾒ　i:::::::::::::i:!::::::!　　　こんな風になってしまっても
　　　　　　＞:::::｛ﾚ' |:::::7ﾚ′ 　　/:::／|:/　　.l::::::::::ハ:::::!　　　　やっぱり魯は母国なんだな・・・
　　　　　　_,＞::::::::i ヘ|:::/　ゞ＝'"/／　 ′ゞ='"l::l:::/　 ∨
　　　　　￣｀￣｀＼:|:/ 　　　 ′　　　､　　∧!/　　　　　　　　　どこか未練が残るよ
　　　　　　　　　　　　＼|＼　　　　＿　　 /　 ′
　　　　　　　　　　　　　_{i　　　　　 ´　　　／
　　　　　　　　　　　　//　｀＼　＞　_　イ
　　　　　　　　 _,､-;'´;;;i　　　　 `ｰ､, _ﾉ iヽ、
　　　　 _,､-;;"´;;;;;;;;/;;;;;l　　　　　　／ﾍ　l;;;;;ﾍｰ,,､
_,､-;ｰ'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;ヽ　　　／::::::::∨;;;;;;;;ﾍ;;;;;｀';;;;;;;､_

JKたちは、自分たちの運命を決めなければならないという時、周囲に理解者があった。

魯に周公旦の威徳が曲がりなりにも響いていたことが、彼らの起こす奇跡の原動力になったことは間違い無いだろう。

939 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:40:04.49 ID:4NjbrlQo

定公は、魯の大夫たちを緊急招集した。
無論、やらない夫も招集したが、やらない夫はこれを無視した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
: : : : |　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: : : : |　:|n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : | n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
: : : : |:| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　 _,....‐::‐::-r::‐:::-..､
　　　　　　　 .／::::_;::::::::::::::'､::::::::::::｀ヽ.　　　　　　　　　＿
　　　　　　 .//::::/::::;::::/:/:::::ﾍ:::､::ヽ::::::ヽ　　　　　　　　／　　i
　　　　　　//_;:/ｪ=l=-lｪﾚ‐:::ヽ-.t-::〉､i::〉i　　　　　　 ./　　　｜
　　　　　 f/l:ｰ1:::::l!:::::|!::|::::::::l:|::::l:::｀:i.ﾄl､ｨ'ｉ　　　　　　ｌ　　　 /
　　　　　 |!::|!:::|!::l:l::::/l!:ﾊ:::::::ili|::::ﾊ:::::l|:l|:!:l.l　　　　 ./　. : ::/　　　　うヌヌ・・・舐めくさりおって・・・
　　　　　 !:|!:::|!:/｀ト､ { ﾘ!::/| _孑iﾘ::ﾘl|:l::il|　　 __　 /　. : ::/
　　　　 l:||:::::l| イ,.ノﾊ　ノ　ｨ ,.ﾉ::ト/:l:::/ﾘ　rｰ' ／　｀.:／_｀ヽ　　　やらない夫は何様のつもりだ？
. 　　　　ヾ::::|　|::しリ　　　|::しりi::::;､{´ ／　/ ---､'´.:: : ::　 |　　　うぬらッ、なぜ黙っておる
　　　　　　　 V:::!　ゞ= ' 　.　　ゞ= ,l!:;ﾘ/￣ヽ { |　　 : ::.ヽ:_＿　ヽ
　　　　　　　　!:::l　　　 , －、　ｲ!' |': : .:.:.:} ｝＼＿＿:ﾉ::.. . .　ｲ}　　　やらない夫の首根っこ捕まえて
　　　　　　　　|ｌ:::ト､　 l　　　l　　 |::!ｌｌ: : ./.:/丿 l└ -､｀Ｔ:: .￣丿〉　　ここまで引っ張って来ようと言うものはおらんのかッ
　　　　　　　　 !:､l:i<:＞―rｔ.‐＜V:/ﾘ: : l: :{└､ {.　　　　￣￣_ｒｲ
　　　　　　　/´.!::∧´￣|冂|￣｀//::i!: : : : :ー､Ｌ.ｉ　　　　ｒ‐'こノ
　　　　　／: : :|l::ll ゝ､ノiTﾍ､　ｰ'||:i|::. :.､: : :.::厶└ 亡二ノr ┘
　　　　 /￣ｉー､､|､／ / l　ヽヽノi!ﾘ: .:/´￣　　└―'´ ￣
　　　　｢ヽ .:l　 .:}l　／　.:　ヽ　.||| .:/
　　　 .｣､＿ .:トイ}／　　 i　　ヽｲﾘ.:/
　　　{〈＿_/　/l ｢:l 　　 /　　／..;:/

940 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:47:27.41 ID:4NjbrlQo

　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　 }.:｝:.:. （
　　　　　　　ノ　　　　　ｨ彡"⌒ヽ　　　　!:.|:.:.　）
　　　　　 /　　　　　　｛　　　　　ヾ、_ ノノ:.:.　 j
.　　　　,ｲ/!　　　　　　　　ｲ　　　　　　｀V:.: 　ｲ
　　　　| ﾘ　　　　　　　彡'　　　　　　　　　 ∨彡′
　　　　l　　　　　　 __　ﾐ　　　､_＿　ﾍ,　　 ∨
　　　　ゝ､　　　　/てﾊ j　　　　ヽ _ﾟゝ　ﾉ,__　}
　　　　ゞ　　　いくi 八　　　　　　＼ﾟｲ/　　　(んな事、無理に決まってんだろ・・・腕力的に考えて)
　　　　　彡　　　ﾍﾍ!|　｀ヽ　　　､ｰ.,,/ j
　　　　｀ヽ　　　トｲi　　　; 　、　_＿__　/　　　　かの者は剛の者です。私めの手には余ります
　　　　　　　ﾉノミ彡 :| 　　 !　　｀　ー‐' ,'
　　　　　　　彡ｲイ　ヾ;　　　　　｀"´　i
　　　　　　　ﾉム､、..._＼＞....　　　　 !
　　　　　　　　l: : : : : :_: : :｀: :...＜｀_ー― ′
　　　　　　　l: : : :.:/。_。_。 7: : : : X〕
＿＿＿＿＿,,l: : : :.′. . .　._/: : : : :小!
圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : : : : : : :/小!
圭圭圭圭圭圭圭圭≧;､、: : : : :// |:i|、

　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　 i、
　　　　　　　　　　　　　/!　　　　　　　iﾍ
　　　　　　　　　　　　　/ i　　 _,,､､,,_　　l ﾍ
　　　　　　　　　　　　 /　レ ´　∧　 `ヘi: ﾍ
　　　　　　　　　　　　〈　:　＼,,/　ﾍ_,,／　:　〉
　　　　　　　　　　 /＼｀､ ,'　　 ',, 　"／ ',
　　　　　　　　　　　 /　　＼_/i　　 iﾍ_／　 :　',
　　　　　　　　　 l　　　／〈ヘ／〉＼　　: 　i
　　　　　　　　　　　|　／　　ﾍ　|　/　　＼i: 　l
　　　　　　　　　　　i ノﾉ＞-､,,_　∨　_､-ｰﾍヽ、 i
　　　　　　　　　　 / ／< ￣ヽ＞''＜/￣ >＼＼i　　　　　　定公さまは、生物が本来持つ
　　　　　　　　　／／!　｀ｰ- ' ／i＼｀ｰ ´　　|＼＼　　　　攻撃性の優劣と言うものをご存知ですか？
　　　　　　　／／　 `┬---く　ﾉ　ヽ- -┬'′　｀＼
　　　　　／ ´ 　　　）ﾍ　　　　　　　　ﾉｿ　　　　　＼　　やらない夫を力づくでと言うのは
　　　　　＼　　　　　　ゝト　　´ ￣｀　　ｲ）　　　　　　　）　　物理的に不可能です
　　　　　　　＼　　　　　ｲ　＼　 ` 　／ i_　　　　　_､／
　　　　　　　　｀'ｰ､,,.___|(::ミ＝≧≦≡彡L__.,,､-''"
　　　　　　　　　　　　＿iミ　三ﾍ || レ三ｲ､
　　＿＿　_,,､-ｰ''"´　　ヽ､.二ヽ||/二,､ノ　｀"''ｰ-､､,__ ＿
／´ヽｰ┬ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;）ｰ--（;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/____7ヽ、
　/　　　|;;ヽ二二二｀ヽ;;;;;;;;;;／　　　ヽ;;;;/´￣二二二7/ 　¨｀＼

やらない夫を切れさせたらヤバいことが分かっている将軍たちの中に、
やらない夫の身柄の判断について、敢えて首を突っ込もうと言う者はいなかった。

941 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 23:52:03.58 ID:oPo1l26o

そりゃそーだｗｗ

942 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/27(土) 23:55:33.63 ID:4NjbrlQo

.　　　　/.:: :.: .: : .: ::ｌ.::ｌ'"｀ヽ'､::..:. : .:.　: : .　:ヽ
　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:|ｌ:.:ｌ　　｀ヽ:､:.:.:.:.:.:.　:. :.:.::.',　　　　　
　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.ｌ_'､ﾄ､　　　ヽ'､:.:､:.:.:.:.:.:.､:.､:'､
.　　　|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ｌ'､!ﾃﾄ=ー''　､弌､ｌ:.:.:.:.:ｌ:.ヾ',ヾ'､　
　　　 ll:.:.,-|:.:.:.:､:.ヽゞ='-　　　ィﾃｒゞ,:.:.:.:.ト､:'､｀`　　ここは、はっきりと表明していただかねばなりますまい
　　　'|:.ｌ'´|:.:.:.:.:ヽﾄゝ　　　　ヾ`'‐'"ハ:.:.:.|　｀ヾ　　　定公さま・・・やらない夫を害する気持ちがおありですか
　　　 !:.'､(ｌ:.:.:.:.:.:.:.､＼　　　　ﾉ　　 !:.:.:ヽ:.ｌ
　　　 /:.:.:.｀|:.:ｌ:､:.:.:.:｀ヾ､-‐　ﾐ　　,.:':.:.:.:.:ヾﾄ､　　　　　それならば、皆は従うにしろ、逆らうにしろ
.　　 /ｨ:.:.:.:.:.ｌ:.ﾄ､!ヽ､:.:ヾ`､　｀　,ィ:.:.:ｌ:.:.:.:ﾄ､:ｌ｀　　　　　腹が決まると考えますが
　　 '´ｌ!:.:.:.:.:.ﾄ､!-｀ﾆミヽ:.ヽ__／! ヽｌ:.ﾄ､ﾄゝ｀
　-―‐ゝ‐-､| ｀　　　｀ミ｀''‐､ﾄ!　ヾ!
　￣￣￣｀'' ､｀ヽ　　ｒﾄｌ __!/〃
　　　　　　　　｀''､＼ヽﾄ' /〃

　　　　　　　　　　　 i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::::::ヽ､::::::ヽ
　　　　　　　　　　ｒ´:'l:::::;ｨ::;:ｨ::;r::::;::::::::::::::::::::::｀ヽ::::::ヽ:::::::ヽr::.､
　　　　　　　　　 |!:::-:ｧr-rﾆr-''/ﾆ_-::/_:::l:::::::::::::ヽ:::::ヽ::ヽ､!::､)
　　　　　　　　　/::::::::::':::::::::/:::/:::::::::://ヽ｀_'' ::_:::i::::il:::::|l::::::::l::::ヽ
　　　　　　　　　ゝ:::::::::::i::::/::::i::::::::::::/:::::::|/::ﾚ::..､　､!|l::|lL:ィﾉ::::ﾉ
　　　　　　　　　 |::::::l::_:|l::「l::fi::::|:::::::::::ｨ:::ﾘ::::::::::::| |ヽ| ' l::::::ｨi::ﾍヽ
　　　　　　　　　 l:l::::|l:ff'た‐ﾐl:::l|:::::::/7:/ｧｒ､::::::::l/::jj:l7レ'::/::::ﾉﾉ
　　　　　　　　　〉:l:::l ﾄ弋:ツﾞ ll:|:::l://ムﾑ.lノ｀:/::::/://::::ｨ:/::´}　　　え・・・ちょ・・・おま・・・
　　　　　　　　　 l::||::|｀　｀　　 V |´　f:':::::ﾘ/>::::/:::ﾑ／:ｲ:::ィﾞ
　　　　　　　　　l:::|:|::l　　　　ﾉ　　　　｀ﾞ'''ﾞ‐/:::ｨ'::::/ l:::://''''ﾞ　　　　　なにマジになっちゃってるの
　　　　　　　　./:::|/::::i　　　 l　　　　　　 ‐''ﾞ//::::/ｨ::::::l/　　　　　　　私はそこまで言うつもりはないんだけど
　　　　　　　 /:::::/:::::l::〉　､..__｀　　　　　　//:::::/l:::l::::/
　　　,r:::＜:ﾌ:::::/j､::::|/:::ヽ　｀_ー'''　　　 _ィ/:::::::/|:|::|::::|
　 ./´''''ヽ､__／/::l V--‐' ﾍ　　　 _.　‐ ´:.:.:l|:l:::::l|l|:|::|:::l
　.l　　　　　　/::::::}/　　　 |:.|''''' ´...:.:.:_: ィ´|||レi||:|:::l:l:::|
　|　 |　　　 /::::::::/ l　　　 l:.l./:.:.r ''´ 　　 !|!l::::!||::l:､ヽl
　|　 |　　 /::::ｨ::/　ヽ　　　|:.:／　　　　　 |l:||::::!|::l:ﾍ::ヽﾐヽ
　|　 .l　ノ::ノ::ノ　　　ゝ　 /:/　　　　　　ィj:||:::::!|:::::::ヽ‐､:｀ヽ

やらない夫を殺すと表明したら、JKたちが黙ってはいないことを定公は理解していた。
そして、今の魯でJKを敵に回せば、どれだけ被害が出るか判らない事も承知していた。

943 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/27(土) 23:59:07.83 ID:a8ytO5E0

定公はやる事成す事みんなgdgdだな。
女に骨抜きされてるからとかそんなレベルじゃないくらい締まりが無い。

944 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:00:03.44 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　 , ‐;=＝‐　　＿＿
　　　　　　　　／／　,.-‐''"´:::::::::::::｀''‐- _
　　　　　　／::/ ,.-'´:::::::::::::::::::::::::::::.. :..　...＼
　　　　　　　/.::::/'´:::::::::::::::::.. . ::::......　 ...:::::..::.. :::ヽ
　　　　　 '､:::::ヽ､:::::::::::::､::::::.....:.......:::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　 /￣::::::::::::::::;::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',　　　　　害する気がないのならば・・・・
　　　　　　　,':::::::::::::::::i;:::;::';::'､丶､::ヽ､__::::::::::::::::::::::::::',　　　　ここは、中途半端な態度では返って御名を傷つけますです
　　　　　　 l::::::::::::::::::l丶ヽ＼ヽ　｀ゝヽ_二;;､:::::::::::ﾄ;:ﾄ!
　　　　　　 l:::::::::::::::::ﾘ　_ゝヽヾヽ　 /{_ﾉ:::}`!:::::::::::',}:l　　　　ここは、定公さまの度量を見せつけて
　　　　　　 l:::::::::::::::::l'´_ｚ=;ミ､＼　　ゞ‐''´l:::::::::::::'ﾄl　　　彼らを見送ってやりましょう
　　　　　　　';:l;:::::::l::::::',ﾍ {_ﾉ::} ｀　　　　　　ｊ:;:: :: :::l;l
　　　　　　　 `ヽ::::ﾄ､:::::＼`"´　 '　　　　　 /'l::　.::/l`
　　　　　　　｀ﾞ` ';:::::ヾ｀　　丶 _, -'　　 !: .::::ﾊ{
　　　　　　　　　　 }:::::::::｀ヽ､_　`´-　　／!.::::八
　　　　　　　　ｊi:: :::::::/　l:/` ｒ､...ィ‐'´lｲ/　 ',
　　　　　　　　　　　/ｊ: .:::;ｊ/　 "　　ヽ ', ',', ﾄ､　　ゝ､............__
　　　　　　　　 /ｨ:::/　　　　　　ゝ', ',',`ﾘ ,.- '´　　　　　　￣￣
　　　　　　　　　　　ノ／　　　　,.-‐''´ ヽ'､i」／　　　,－-　､_
　　　　　　　　　 /'´　　 ,. -''´　　　　／｜　　　, '　　　　　｀ヽ､

　　　,.イ´:::::::::::::::::ヽ｀:
　　/:::::/::l:::::::::::::ヽ:::ヽ:::::ヾl
　 .ﾘ!::::ir‐!::::::ト::､_|::::ﾄヽ:::::V
　 l! !:::|r:､lヽ:ﾑ::::ﾉ!|::j:|l|:::::;ｲﾞ
　　ﾄ::}'Li　　 {:::r!}:/:ﾉ:::::イ|　　　ふふん・・・そうだな・・・
　c .|::i､　__ 　￣/::::!:::::::::::|
　´ .|l:::l｀iｒ....｀....∥::/:::::::::::::!　　別に、私はやらない夫が憎いわけではない
　　　V!l::|::,r'ﾉ '/:::/ヽ､::::::::::!
　　　 !:|::}/､.../:/ __j´:::::l::::l　　ただ、挨拶もないのはいかんと思っただけじゃ
　　　　ﾉ:|:j |　,ﾉ'ﾞ　|::::::|:::::l:::∧
　　　　ﾞ〉:ｲ V´ヽ　.|::::::|:::::|::::lﾍ
　　　 /ムﾚ..∧| .ノ::::::|:::::|::::::l ｀
　　　　 / /人　´　ヽ''‐､ﾉ:_/|
　　　　/ /|　 l　　　ヽ
　　　 .l　l .| 　 !　　　ヽ

定公と季孫斯は、やらない夫に追撃を掛けるようなことはしなかった。

季孫斯が代表して、やらない夫に真意を問いただすための使者を送ることになった。
定公の使者としなかったのは、やらない夫が何か無礼を働いたときの保険である。

やらない夫は既に、魯にとって扱いの危険な男になってしまっていたことが伺える。

945 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:02:44.32 ID:sRX5JzEo

季孫氏の臣、己と言う人物が、やらない夫のあとを追って、
こう伝えたと記録に残っている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヾ`'"~
＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ _,.,_,人⌒`'"~　　　　　　　(⌒'"~
　　::::／|`⌒',=-　　　,_ _,. .､-ー'"~⌒ヽ⌒';ζ　　　　　　~"`'ー- 'ﾍ.,_,.ソ^ヽ.,ヾ､.,__ソ^`
￣￣|　:|`'"~　　　　　　 ~"'^(.,_,.ノ'"~`ヾ.,_ソ'
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: : : : |;|ｺﾆ|| ,＿＿＿||,||ﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi|;;;;;=====;;;;|;;| ||　　　.||　||ﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆiﾆﾆi
￣￣.:￣7||'＿＿＿_||,||..ﾉ囮￣￣品品7.|;;;;|　　　|;;;|;;|.|￣￣￣"|￣| ﾉ皿皿￣￣卅
￣7. :―. :￣7. :―. :￣./＿＿＿＿＿/. :￣7. :―. :￣7.￣￣￣7￣ /＿＿＿＿＿/
￣￣￣￣／＼-. :／￣￣￣￣￣／]￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣／￣￣￣￣
￣￣￣￣＼／| -[|三三三三三|]／| :―. :￣7. :―. :￣7. :―. :￣7. :-|二二二二二

　　　　　　　　　　_／￣￣￣`ｰ-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　／ , ─‐-､_､_ｖ_ﾉ人　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　 /　く＼>--ヽ, ｉL｀Y,ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　厶、
　　　　　　ノ　　｀7´ 　 ,ｨ= ､｀ﾘハ　　　　　　　　　　　　／,ｲ　!　　　　やらない夫どの、貴公は何も間違った事はしていないはずだ
　　　　　　　 /　{,ｨ廴_ﾌ　　 `ニヽ　,ハﾄ! 　　　　　　　　　／／/|　|
　　　　　　　}ﾊ　ヽﾆﾍ、　　　　　/　ﾘ　　　　　　＿＿__　　／／／　ｌ　i　　　　　なぜ貴公が国を去る必要があると言うのか
　　　　　　　　　ヽ､_ 　_」`ﾆ＿⌒厶ｨ′　　　　／:::::::::::::::::>' ／
　　　　__ 　　　　,r-､r-､::::::::::├┤:::::＼　　／:::::::::::::::::∠／　　　　　　／／
　　／::::::＼,-､ /　 /|　ト､:::::::|　|::::::::::├‐く:::::::::::::::::::::::| 　　　　　　　／／
　　::::::::::::r'　ﾉｉ　 /　〉　i}　|:::::l　l::::::::::::|　　 }:::::::::::::::::::::i 　　　　　　／／
　　::::::::::::|　ィ/ 　し′〃　「ヽ:V::r _‐ｧ' 　 /:::::::::::::::::::::::ヽ __ ∠　_ニ- ´
　　::::::::::::|　 |′ 　　　/ 　/ ,ｲ:::::::| ﾚ′　 ,′::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「
　　::::::::::::|　/ 　　　　　 / |::::::::ﾚ　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　／⌒ヽ　　　　　　⊿　ｌ::::::/ 　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
　　- ､＼} 　　　　 , く_ｺ　 `７　　∧::::::::::::::r-_- ､::::::／
　　　入　ヽ　　　　／-＜´::｀７　　/　ヽ::::::://　ヽく￣　　　　　　　

あなたが国を去る必要はない、戻ってきても今まで通り、地位と名誉は保証する。
と言うような意味だろう。

946 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:07:02.05 ID:sRX5JzEo

やらない夫の返事は、季孫氏の予想通り、痛烈なものであった。

　　　／￣￣＼
　　／　　　　ノヽ
　　|:::::: 　　　（● ）
.　　|:::::::::::　　　（__人）　　　ふーん・・・別に答える必要もないだろ
　　 |::::::::::::::　　　⌒ﾉ
.　　 |::::::::::::::　　　　}　　　　まあ、歌でも聞いていけ
.　　ヽ:::::::::::::: 　　 }
　　　ヽ::::::::::　　ノ
　　　　/:::::::::::: く
　　　　|:::::::::::::: 　|
　　　 |:::::::::::::::|　|

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼　　　
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）　　　　　女どもがピーチクパーチクうるさいってのに
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　　逃げ出さないやつはおかしいだろ♪
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　女どもと戦って敗れたんだから
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　　死にもせず去りもしないのはおかしいだろ♪
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼　　　その場に流されるまま生き永らえて
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､　　　　　　　そんな生涯に意味なんてないだろ♪
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

やらない夫は、ハニートラップに翻弄され、体をなさなくなった魯の首脳部を皮肉って
上記のような歌を口ずさんだという。

これが定公の使者であれば、魯の首脳部はやらない夫を見逃す事は出来なかったと思われる。
やらない夫は死ぬ気だったのかもしれない。

947 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:11:13.18 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　ノ　r‐-⊥　　　L⊥ヽ_
　　　　　　　　　{ｲｌ　ｌ:::| |:::::VN':::::::::| ﾄ､}
　　　　　　　　　　　Ｎﾄ､ゝ」_l_:_」 l_::_::::/リﾚ　　　　その言葉、一字一句違えず、
　　　　　　　　　∨　〉　ヽ'　　ム!ｲ　　　　　　季孫斯さまに報告するからなぁっ
　　　　＿ i⌒L_　 _./ 　ﾊ､ ´￣　/
　　／:::::::::| 　|::::Y:/ 　/二ァ'う┬L＿
. 　/:::::::::,ｨ ┤　し '　　厶／　,ｲ| | 「::::::::l 　　 _＿_
　ｉ:::::::::::L- ^ 　　　　　／:::l ｌﾘ:::::::::::ト＜::::::::::::＼
.　|::こ￣　_,ィ　ー-､　　仁 Tヽ l:::r‐ヵ}　 |::::::::::::::::::ヽ
　 i:::::::￣::::F 　　 |　　　ｲこ⊥_V:::| [. 7　 l:::::::::::::::::::::|
.　＼::::::::/ｉ　　　ﾉ　￢ ` 　　　ﾉ | ｒ/　 /::::::::::::::::::::::|
. 　　ヽ〈　＼＿　　　　　,ィ丁.「::::l /　 ∧::::::::::::::::::::::!
.　　　　ヽ＿∧　`ー-＜::::::::ｌ　ゝｨ/　 /　ト-､::::::::::/
　　　　　　　　l:::ヽ＿＿_」:::::::::ゝ-ｧ' 　∧ ,ｲ＜i^ｉ:::::/

この無礼極まりないロックンロールはそっくりそのまま季孫氏に報告された・・・しかし

.　　　　　　　　ヽ　　　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／｀　　　'､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 , '　　　　ｌ　ﾄ､　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/／　　　　!　 '､＼　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　 /　/　　　／ｌｌヽ'、＼　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ
　　　　 , ' 〃　　　//∧',　ﾄ,'､　＞-､ヾ',ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　
　　　　,' //　　　　　/　','､ヾ>､＜,.ィ≡ミ､ヽｌ　　ｌ　　　　　|　　　　　　　ｌ
　　　 !/. !　 | !　　ト-､',ｌヾ', ヾ'､彳ノ::::} }ト､　 !　　　　　ｌ－､　　　　　　!
　　　 |!　ｌ　ﾊｌ　 | .ｌ,.ｨﾐ､　　　　　ゞ-ｒｼ,. 　 /　!　　　　､ ',｀､ !　　　　　ｌ　　　やらない夫は女を責めている振りをして
　　　　　　! ｌ　!　　! '〃,ﾊ　　　　　　ゞ'"´　 /　/!　　　　　ﾄ,'､ｌ !　　　　 !　　　女に腑抜けにされた私を責めているのだ
　　　　　　', ｌ　',　　! '､_り'::::::::::　　　　　　 / ／/　　　　　 ! ヾﾉ　　　　ｌ｜
　　　　　　ヾ　ヽ　 !　K´　　　　　　　 /, '　 !　　　　　　ｌ／　　ｌ　 l!/　　　　構わぬ、奴にはそれを言う資格がある
　　　　　　　　　ヽ,ｌ　 ! ヽ　　　　　　　／´　　!　　　　　ｌ　l! ｌ　　　〃　/′
　　　　　　　　　　 /　 '､　 ,..,,...__　　　　　　　,'　/　　　 l! l ! | 　　//／
　　　　　　　　　 / 〃　>､　--　　　　　　　/ 〃　　　/ｌｌｌｌ　　/ '´
　　　　　　　　　/ / ｌ　　　＼　　　　　　 / /ｲ　　ｌｌ,.ｌｌｲｌ　 /
　　　　　　　　 /'´ ./ 　　　 >､　　__,. -ァ /ﾆｌ　　/ /　ﾘｌ´ｌ　l!
　　　　　　　　　　 / /　　／!　`T´,. -‐〃'´ / 　/ /　　　　ｌ/ ｌ
　　　　　　　　　　/〃　　/　/ ／　{　</ |ｨ_/　,.ィ /　　　　　　ﾄ､
　　　　　　　　　〃ｌ　 , '　/ /　　　!,　!ィ / ／ //　　_,,...-―''"´￣｀''‐-..,,,＿_
　　　　　　　　　 ´　ｌ　/　　!/　　 _,,.ｌl' ｌ Y／　_,,..-‐''´
　　　　　　　　　　　ｌ /　　 ′,.‐'´　ｌｌ_ｊ_,.-‐''´

季孫斯は、これを問題視しなかった。定公ではなく、自分に向けられた言葉だと解釈する感想を吐いた。

これが、やらない夫に対する季孫斯の手向けの言葉となった。
やらない夫の身の安全は季孫斯によって保証されたのである。

948 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:15:49.30 ID:sRX5JzEo

しかし、後にこの季孫斯の言葉は、単なる比喩ではなかったと証明される事件が起こる。
この時、季孫斯もまた、定公以上に大きな女性問題を抱えていた。

それは後に語る時が来るだろう。
（いつも言ってるけどホントに大丈夫か）

こうして、ついに・・・やらない夫が魯を去る日がやって来た。

　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠　　　　
　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五
　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／　
　　 ({　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／　　　　　})　　　　　　　
　／巫巫巫巫巫巫巫|===========================.|巫巫巫巫巫巫巫＼　　
／／／／／／／／／|　　　　 ┏─━─━─┓ 　　　 |＼＼＼＼＼＼＼＼＼　　
＠＠＠＠＠＠＠＠＠|　　　　 |　やらない塾｜　　　　 |＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　ヾ!⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ |　　　　 ┗─━─━─┛ 　　　 | ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥jｼﾞ
　　|.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ |　　　　　 ,. -──- 、　　　　 | ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.|
　　|春秋時代を生きる|　　　　　ｉ　　　　　　ｉ　　　　　 |ワゴンからの脱出|
　　|　　　,. -- 、　　 |　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 | 　　 ,. -- 、　　　 |
　　|.　　ｉ　　ｉ　　　|　　　　　 |　　　　　　 |　　　　　 |　　　ｉ　　　 i. 　　 |
　≧ii≦　|　　　｜　,≧ii≦ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ≧ii≦　 |　　　｜　 ≧ii≦
　⌒il⌒　|　　　｜　'⌒il⌒ 　　　 |　　　　　　 | 　　　 ⌒il⌒　 |　　　｜　 ⌒il⌒
　　iコ─┘　　 └─‐.iコ‐───┘　　　　 └───‐.ｉコ.─┘　　 └──ｉコ

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　ヽ_　　＼　　　では、顔路、曾皙、原憲・・・塾のことはよろしく頼む
　　　　　l　,.|　　　（ ●）（●）　　魯に学問を絶やさぬよう頑張ってくれ
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　　　
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ､
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　　/　　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

949 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:17:25.10 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　　　　　 l;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;;;;;;;;j;;;_;;;;/ |;;;;;;;;;/|ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　　　　　　　　　　　　　　l;;;;;;;';l;;;;;;;;/／.l;;／,/ .l/　 |／/ │ ヾヽ＼i＼;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　　　　　　　|;;-i;;;;;/i/　　i'　　　'　　'　'　　　　`　　　　i;;;;;r-ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　i/_,ヾ;;l j　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　|;;/ - |
　　　　　　　　　　　　　　 i　　ヾ､　-=､,,＿＿__ ヽ, / _＿＿,,r==-　　,イ ,/　|
　　　　　　　　　　　　　　　丶ヽ i;r､ ,,r'':::::::::::::::ヾ__,､,_ir ':::::::::::::::::ヽ_／,liri'　/　　　　そのためのやらない塾ですから
　　　　　　　　　　　　　　｀j､ l;l　ﾞii::::::::::::::,; -ﾒ‐､　ヽ::::::::::::::::::::ノ　 ,irﾒ /
　　　　　　　　　　　　　　　/:lトヾ,, ヾ--.／／ ./ヽ,　`──‐‐´　,r/l_／::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　/:::::|iiilヾヽ,_／　, '　 /　　i　　　　　　　!;i liiil::::::::::＼ _
　　　　　　　　　　_, -/´:::::::lr'ヽjl´ 　 ,, '　 ./　　/ _,-` 　　　　　j;ﾄjiii/:::::.:.::.:.:.:.|:ヽ_
　　　　　　　＿, - '´.:.:.:.:|::::::::::::|　/　　,i´　／　　,i_''＿, _ ,-､　　,_j;;i //:::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.＼_
　　 _ , -─'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゞ::::::::::| /　　/　　/　　/ 　　_／　,/,,,j';;／〃::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.::.:ヽ-､_
-‐'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::ヾ::::::／　　/　　/　　/ 　フ´ 　／-'_;/ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ,,_
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::/　　　　　／　　,ト -／　　／;;;;;;rl, イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.

　　　　　＿＿＿_
　　　　／～Ξ ～＼
　　　／（ ◎）Ξ（◎）＼　　　　あとのことは心配せず、信じる道をおゆきなされ
　／:::::（（（__人__）））::: ＼
　 |　　　　　|r┬-|　　　　　|
　＼　　　 `ー'´ 　　／　　(顔路・・・やる夫の父、やらない夫の友人、最古参の門弟の一人)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .:'"´::.::.::.::.::.:｀　　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::｀丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. 　 :.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::.::.::.::.::.::.::..:........::.::.::.::.:::.::.::.::.::.::.::.::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 ′::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.l::.::.::.::.::.::.::.....　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::.::.::.::.:.i::.::.::.::.:!:.:::.::.::/|:::.::.::.::.::.::.::.::ｉ::.::.::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::.::.:r￢!:|::.::!V|ﾊyV√!ﾊ7ﾄ:{:;ｲ::.:{::j::.::.::.|
　　　　　　　　　　　　　　　　 |;:.:::ｉ '｀!Ｎ::::ト､ y',"芬ヽ　 ∨ハ7Vﾚ:小j
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´i:::{　ﾉ　}V　　｀{んｸ′　}　　,芍ﾘｲV　　　　しかし･･･原憲はどこに行ったのか･･･
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　い、　　　　ヽ｀¨__rｸ￢{/ﾂ ',小「
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V::｢i　　　　　　　　　　　iヽ.__ﾑｲ　　　　　やる夫くんや曾参くんの姿も見当たらないし
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}::! 　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ1　丶　　　　　＿　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　＼　　　　　｀　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　　丶. 　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　｀T ´(原籍・・・原憲の叔父？やらない夫の昔馴じみ)

彼らは、やらない夫の親友であり、やらない塾創設時以来の同志でもあった。

塾長が失脚した政治家である以上、やらない塾に対する世間の風当たりは厳しかったが、
彼らはやらない夫の不在をよく維持して、魯からJKの火を絶やさなかった。

950 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:20:28.20 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／～～u　＼
　　　　　／　　／～～＼＼　　　　やる夫の奴・・・何をやっているんじゃ・・・・
　　　　／　し（◎）―（◎）＼　　先生とお別れだと言うのに・・・
　　　　|　∪　::::（（（__人__）））J|
　　　＼　　u　　｀⌒´　　／

　　　　　／￣￣Y￣￣＼
　　　／　　ヽ,_.　　ノ　　＼キョロキョロ
　　（●）（● ）　（ ●）（●）
　　（__人__）　　　　（__人__）　　ま、まあ、べつに・・・見送りなんていらないだろ
　　　{｀⌒ ´　　　彡　｀ ⌒´ﾉ
　　　 { 　　　　　　　　　　 }　　　下手したら罪人見送るみたいなもんだし、
　　　 { 　　　　　彡　　　}　　　　若いあいつらにはこれからってものがあるだろ･･･
　　　　ヽ、　　　　/　　ノ
　　　　　　 .ﾝ　　　ヽ
　　　　　／／　　　 |
　 (⌒二_／ |　　.　　|

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　＿|＿＿
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／ノ　::::＼:::::　u. ＼　　　・・・んじゃ、行きましょうか
　　　　／ <●>::::::<●> 　　　＼
　　　　|　　（__人__）　　　u. 　 |
　　　＼　u.｀ ⌒´　　　　　／
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　　　　ヽ
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|

やらない夫の旅立ちを見送るものの数は少なく、
弟子たちの多くは姿を現さなかった。

まあ、世の中こんなものである。
やらない夫とオプーナは心の奥底に暗いものを溜めつつ、寂しく旅路に着いた。

951 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:24:06.09 ID:sRX5JzEo

やらない夫が不満を口にしたのは、衛に向かう黄河の渡しに近づいた頃である。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　--　　　-　　　○　　ー　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　|

:.:.. .:. ...:..::::::...::..:: .:: : .. .. .　　..　　　　　　　　　　　　　　　,,､､,,,,;;;´"
...::..:::..:::.. . ..::...::.: .: . ... 　　　　　　　　　　　　　　　　　,;;'":::.:.....::.::...
,.,,　:.. . ..::...::.: .: . ...　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,.r'":::.:.....::.::....::...
;;;,;ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,､､-'';":`::::::.:.....::.::...:...,..::...
;;;;,';;;;ヽ;,　　　　　　　　　　　　　　 ,..-''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,..:..:....::...::...
======================,;;r''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,.:...:...,..:..:....::...::...
;;;ii ;;;;;ii,;;;;;,ii.;;;;;ii.;;;;;.ii .;;;;;,ii.;;;;;(　::::::.:.:.:..:....::..::...:...,:...:...,.,,..:..:....::...:..:....::..
''_'''''_'''_'',.'''_''''_''_'''''_'',.'''_''''_''_''''',;;;"''ｰ-l､,,'""'ﾞ,ﾞ'""'"､.wiﾙv,iﾙwviw.:
__-　=_≡　_-　_-_=_　= -　_-_ -_　=≡_-;`--_ _､., ＿,__　￣`￢.,v:.:
^ _　_　-_ ^　_ _=_　-_^__　=_　- _ - 　　　　　≡　　　　　　　 Y,.,lji,; 丱
=__-_ -__= -　_-_ -_　=_　-_ ^__-_=　　-ｰ"`ﾞ　　　　　　　　　　 i ,.,...ﾕiW
_　-_　__　-_^__　=_　-_ ^__ 　　_,,､。"`ﾞ　::: 　　::: 　　　　　　　　∥,,::iﾘv,i
_ =　_ -_ _　_ = __ __,,､｡-ｰ''"`ﾞ:::　　　　　　　　　　　　　　　　　」:.::.ｖﾉiVi
　 _,,.,..､｡v-ｰ''"ﾞ~　::　'　::: :　:::　::: 　　　::　　:::: ::　:::　　　　　　「;;,,;;:ｙﾊiW

　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　 | 　（●）（●）　.|　　　ちぇ・・・みんな冷たいなぁ、失脚したらこんなもんか･･･
　　　　　　　!　　（__人__）　 |　　　世も末だろ・・・オプーナ、もう、ヤケクソだ
　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |
　　　　　　 /　ミ）　　　　　/　　　黄河にワゴン浮かべて東海の果てに流されちまうか
　　　　　./　ノゝ　　　　　/　　　　ついてきてくれるのはお前ぐらいだろ
　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　|　|／|　　　　 |　|

952 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:25:13.35 ID:sRX5JzEo

オプーナはこの言葉を聞いて、大いに喜んだ。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　＿＿|＿_
　　　　　　　／　::＼:::／::＼
　　　　　／　<●>::::::<●>＼　　　お安い御用だぜ
　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　 |　　　　 `Y⌒y'´　　　 |　　俺さまは、なんてったって先生の一の子分
　　　＼　　　ﾞー ′　　,／　　やらない塾の主席筆頭だからな
　　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ
　　　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆　　　　　　　　|´　|

　　だが・・・

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　おい、喜んでるところ悪いが、
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　そのワゴンだと確実に途中で沈むだろ
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　長い航海に耐えられるよう
　　ヽ　　　　　ノ　　ﾋﾞｼｯ　　　材質から見直して改造しろ
　　　/　　　く＿＿,-ｭ__ 　て
　　　|　　　　＿＿＿三）　（
　　 |　　　　|　　　￣　　 ´

やらない夫は本気だった。

953 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:26:53.37 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　|　　　　|
　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／ノ :::: ＼:::::　u ＼　　　えっ･･･マジでやる気かよ
　　　　／ <●>::::<●> 　　　＼　　自暴自棄にもほどがあるぜ先生
　　　　|　　（__人__）　　　u. 　 |
　　　＼　u.｀ ⌒´　　　　　／
　　　／　　　　　　　　　　 |

　　　／￣￣＼
　／ヽ､_　 _ノ＼
.　|　（ ●）（● ）　|
.　|　　（__人__）　│　　ふーん、そうなのか
　 | 　　｀⌒ ´　　|　　　じゃやめといてやるだろ・・・
.　 | 　　　　　 |
.　ヽ　　　　　　/　　　
　　ヽ　　　　 /
　　　>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　ﾉＬ＿_|＿_
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼　　　　　　　な･･･なんですか、
　　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　　その無限機関の申請に来た発明家を見る
　　　　　／　　　（__人__）　　＼　　　特許審議官のような目は･･･
　　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|
　　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|　　　いいでしょう、今から河に突っ込みましょう
　　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　　そう簡単に俺のワゴンが沈むかよ、人類の夢を乗せているのだからな
　　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|
　　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ　ﾜｺﾞﾝｯ！

こうして、やらない夫とオプーナは旅立ってわずか数レスで
口論の末、入水自殺に至ったのであります・・・・・・・・

954 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 00:28:22.79 ID:.IuKtr6o

そこはオプーナの無謀さをたしなめる所じゃないのかｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

955 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:28:32.20 ID:sRX5JzEo

・・・しかし、この愚挙は、済んでのところで食い止められた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ///〃ﾞ￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||||||{{:.　℃=◯　　　～
　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ⌒||||||､ゝ＿__ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　同弋三三三ﾌ
　　　　　　　　　　　　　　 / 　 }}≧==≦|
　　　　　　　　　　　　　　　　レｧ=ァ=―--┴-　､
　　　　　　　　　　／.:/o/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼
　　　　　　　　　　　 /.:.:./o/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　 ,'.:.:.:.:ヒ|.:.:. /.:.:.;.:.:./|.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:',
　　　　　　　　　　　　　{.:.:.:.:.|:::|.:.:/ .::.:j.:メ､|.:.:.:.厶.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:|:::|.:.:|.:.:.:〃f心:/l:沁 ∨ :.:.j　　　うー、なんだか、こっちの方から
　　　　　　　　　　　 ,′.:.:.fﾞ＾|.:.:l／|{　Vｿ　　{ｿ ,' イ|/　　　　摩訶不思議大冒険の気配がするぜぇ～
　　　　　　　　　　　　,:.:.:.:.:.:.ゝｌ:.:.:.:.:.| 　　 _　'　 j.::.:|
　　　　　　　　　　　 | :.:.:.:.:.:. ハ:.:.:.:.:'. 　（ _ﾉ　ｲ.::.:|
　　　　　　　　　　　　l:八.:.:{.:.{.:人ヽ.: ﾏ＞､-＜:/|.::jﾉ
　　　　　　　　　　　　　　＼＞|:::::::::＼ゝ）:::∨⌒ '´
　　　　　　　　　　　　　／_::::l二二ﾆ仁にﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::｀l::::::|::|　ヾ:::::ﾉ::}
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　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::|:::::|::lー‐||::Y::|
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　　　　　　　 ,′::ヽ} :::::::::::::::|:::::|::|　/:|| ::l::| r──────＿─ｭ_＿＿＿＿＿
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　　　　　　　　/::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::|_::_ﾄ､＿,ﾉ ::::::|::_ﾄ､{二ﾉ
　　　　　　　 |::::::::::::::::::::::`ー──r:::l7¨´:l|:::::| └'￣￣　　 └'

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼　　おや、あそこを行くのは・・・魯をクビになった大司寇さまじゃないですかお
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

だれあろう、やらない夫の弟子たちがぞろぞろと姿を現したのである。

956 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 00:29:08.53 ID:aDGQEwgo

やらない夫はやらない夫でなんだか度量低いな

957 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 00:29:21.72 ID:WxksaVI0

結論　ワゴンが悪い

958 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:30:54.57 ID:sRX5JzEo

これには、やらない夫も驚いた。
一人や二人ではない。JKどもがぞろぞろと集まってきたのである。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ○）（○）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　　う・・・クビじゃないだろ
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　こっちから辞めたんだよ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　なんだ貴様ら、こんなところで・・・
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　, -＝ﾆ= ､
　　　／⌒,´　　｀ヾヽ
　　,'.:::::::/i|:::::ﾄi､::､:::ヽ',
　　!:::;:j;:i-ヾ__l戈､ｉ;::::::!|　　　えへへ･･･偶然ですね
　　ゞ从化｝　じ`ﾘ:::;':i
　　　|i`i!"　_'__ "ﾘ.:ノ:/
　　　ｉ| ゞ≧ぅ´_ノｲ,i:/
　　　`'´￣≧/|く´_〉==,､
.　　　　/,}::h^ｿ彡7::::八ヽ
　　　　 j'/:.:|'´　 ,ｸ__/ 　`{
　　　　ハ_ノ-､ノ└彳　::.,!

/.:.:.:.:.:.:.:/.:.://.:.:i.:..:/.:.:.::/.:.:／_,_ｒ,＿＿_,,,,,,ｨ´._.／　 /:::/　`'|.:.:.:.:.:.:.:.::|
.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.::/.:.:.:.:i:./::/:.:/:ムｨ´　　　＿,ｪニ-'´　　　/:.:/　　 |.:.:i.:.:.:i..:.:.:|
.:.:.:.:.:.::.:i.:.::i.:.:.:.:.:ﾚ:/.:.://::ｒ'_ｭ=テ,三ニー;　　　／;:イ　　　|.:..:i.:.:.:i.:.:.:.|
.:.:.:.:.:.:.:i.:.::.i.:.:.:.:.:i.:i.:.:/ﾚ,ﾑテ{::ｲ::::::::j:ｹ'`　　　／ '~　.'ヽ.　 /:.:.::i..:.:i.:.:..:|
.:.:.:.:.:.::i:.:.:.:.:.:.:.:.:i,i:./.:.::.:/"　{i i;;;;;;ｒｭ'　　　,,／´　 ,-ｪ､.　ヽ/.:.:.:i.:.:.:.:i.:.:/
.:.::.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.::ハ'.:.:.:.:/　 ,,_ﾏﾍ;;;ｿ'　　 '´　　　.,ｪﾇｪ,＼ /.:.::.i.:.:.:.:i:.::/　　　先生は何をなさってるんですか？
.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ﾊ..:.:.:/　　　￣~~　　　　　　　 //;;ｒｿ} /.:.:.::/:.:/:/::/
￣~^i.:.:.:.:.:.:.::i:./.:.:.:.::/　　.::::::::::.:::　　　　　　　 {.i:;;ﾌ.'"/.:.::./::/.::/:./
　　 .|.:.:.:.:.:.:.:i:/.:.:..::./　　　　　　　　　　　　　､.:`"';::.:/:.／／;'´ｒ'´
　　 .|.:.:.:.::.://.::.:.:.:.iﾍ､　　　　　　　　　　　 .´::::::::../:/´~/-'´
　　 |.:.:.:.::.:|/:.:.:.:.:.:|　 .`､　　　　　　　`''　　　　 .; ｲ:/:.:.::/
　　.|.:.:.:.:.;/.:.:.:.::.:.:ﾄ,.　　 `:.､　　　　　　　 _,, ｒ '´ｉ:.:ii.:.:.:.::|
　　.|.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:| ,＞‐;､_.　>.､ _,, , .ｒ:;;'´;;;;;;i.:.:i.::.:i.:i.::.:.::|
　　|.:.::.:/:.:.:.:.:.:.:.:ﾚ':::::::::::: `Y,　 |,,_　〉'´:　　:`V.:.::i.:i.:..:.:|

959 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:32:39.18 ID:sRX5JzEo

さて、ここから少し歴史の話をしなければいけない。

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）　　　　ふ・・・ふん、なんだっていいだろッ
.　　　|　ノ（　　（__人__）　　　　貴様らのような冷たい人間は知らんよ
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ
.　　　 |　　　　　　　 }　　　　　なんだその恰好は？どっか行くんだろ?
.　　　ヽ　　　　　　 }　　　　　行っちまえ、先生を見送れないほど忙しい奴はなッ
　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　l/　　　く
　　　　　|　　　　＼　　＼　　　　　　　＼
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).､　　　　　　＼

　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ:::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　 _ﾗ::/ｿｲ〃:::::::::ｨ:/|:l　ﾞl::|ヽ:::::;､ﾚVｗﾘl
.　　　７:::::::::::::::､:ﾊ|/ ﾘ　l! 　ｌ! _ｌﾊLｌ,i::;::::::::}
　　　 |ﾊ:::::::iⅵ_l!‐_二｀ヽ. 　｀　ｒ≠､､｀ｌｲ:::::!
　　　　 ⅵ:ヽ　/ l!寸｀　　　弋ﾘ冫　1:::ﾄ　　　どこって･･･衛に行くんじゃないんですか
　　　　　　ヾ;ﾍ　　｀ ´　　　　　　　　 /ヾ'
　　　　　 { fヽ.　　　　　｀´　　　　/ｿﾉ
　　　　　　｀ヽゝ.　　　ｰ ─‐　　 _'／
　　　　　　　　　　ム、　　　　　　／
　　　　　　　　　　　 |｀ヽ､_ __,／ |
　　　　　　　　　　　 |　　　　　　 |
.　　　　　　　　 .'｀ｰ┤　　　　　 |｀７ヽ
　　　　　　　 _/　 i /! 　　　　　トｌ　,ﾄ､-､_
　　 _,. -‐'"´/,.ヘ＼ ‐‐､　 ,.‐‐　 / i＾|　ヽ　｀‐- ._

やらない夫とJKたちは、春秋時代の終わりごろ・・・
歴史上に特筆すべき奇跡を起こしている。

960 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:37:44.58 ID:sRX5JzEo

やらない夫は、政争に敗れて失脚し、魯から逃げ出すように出奔した・・・
本来ならば、彼の政治生命と教育活動はここで息絶えるはずであった。

　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　／　＼　　＼
　　　　.（●）（● ）　u.　|
　　　　（__人__）　u　　|　　　いや、それは私が行くのであって
　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　{ 　　　　　　　|　　　お前たちは見送るほうだろ・・・常識的に考えて
　　　　　 { 　　　　u.　/
　　　　　　＼　　　　 /
　　　　　　ノ　　　　　＼
　　　／´　　　　　　　　ヽ

しかし、彼らの学問は終わらなかった。

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼　　　　先生、水臭いお
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　旅に出るなら、なんで
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　一緒に行こうと言ってくれないんだお
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

その弟子たちが、国を去る師の後を追ったからである。
それも一人や二人ではなかった。三十人を超えていたと史書には記録されている。

貧しさのなか学問に励んでいた者も、国家に仕え高位にあった者も、その中に含まれていた。

961 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:42:11.68 ID:sRX5JzEo

子弟の間に雇用関係はない。そこに敬意はあれども、あくまで知識と地位に対する敬意である。
教育を授かる事の恩義はあれども、その学問が世に出て役に立たなければ意味はない。

そのはずだが、彼らは出世と安定の道を捨て、師と共に学ぶ事を優先した。

　　　　　　　／7´￣´｀ゝ
　　　　　　〈 /-／￣￣＼
　　　　　l// ／　　 _ノ　　＼
　　　　　l　,.|　　　（ ○）（○）　　　おまえたち・・・
　　　　/イ　|　　　　（__人__）　
　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　私と一緒に･･･
　　　　　　.　 |　　　　　　　 }　　　　来るつもりだというのか？
　　　　　　.　ヽ　　　　　　 }　　　
　　　　　　　/!lヽ　　　　ノ´! ＼
　　　　　　　/　l l　　　　リ /　　ヽ
　　　 , -'´/　　l l　　　メ　/　　　/　｀''ｰ-､
　, -'ﾞ/ /　 l　　 l lヽ_ノ/　/　　 /　　　　｀
´　 /r/　　 l　　 lゝ_ノ　/　　　 /
　 .l!/ /　　 l　　　l　／　　　 /
　　|ｌ/　　　 l　　　у　　　 /
　　 l!　　　　 l　　/　　　　 /
　　 l　　　　　ヽ/　　　　 /

それは、青臭い理想、机上の空論と呼ばれる学問が、現実を越えた瞬間であった。
この時、学問は、ついに形となって東洋史にその姿を現す事になったのである。

962 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:43:04.19 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　／￣, ´￣　丶､
　　　　　　　　／ . ..:::／'´::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　/　 .. :／.::::::::::::::::;:::::::::::::::::＼
　　　　　　 /／ ./ .. :;ｨ:::::::;::::/::::::::;::::::::::::::ﾞ､
　　　　　 1　 / ／/ｨ''フ＜l:/l::::/:::;::::::::';:::',　　先生、やる夫さん、何をしているのです
　　　　　　 i　　'´:::::´i　ﾏｦﾊﾚ l::/:;ｲﾉ:::::::;':ﾊ
　　　　　　 ',　　 :::::ﾊl　 ¨｀　　　 ,､-lﾉレ':/　　　　ワゴンに荷物が載りました
　　　　　　　',　ﾄ:::::lヽ　　　　　. ｆ'ﾉ.i_ノjノ　　　　　モタモタしていると置いて行きますよ
　　　　　　　＼!ヽ:l　　　‐-　'´/:l
　　　　　　　ﾉ　ヾヽ　　 .. ィ::´:/
　　　　　┌‐／　　　ｆ　¨´ﾃ／ﾚ'
　　　　　ﾉ　￣¨‐- ､.l..__
　　　 /'⌒¨‐-､　　＼ヽ＼
　　　,.ケ‐--､:::::¨‐-､...ヽ! /､
　.　 l/　　　　∨::::::::::', ィスヽ>
　　 /　　　　　 ∨::::::::',ヽｲﾄヽ.|
　.　i/　　　　　ﾉl＼/::::', l_l ヽ!l
　　/　　　　　 l / /::::::::::',　　 ', !

彼らに共通していた事は、皆、それぞれに学問を愛していたと言うことと・・・

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　ﾉＬ＿_|＿_
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　ヲーーーウィ、勝手に衛に出荷するためのソフト
　　　　　／　　　（__人__）　　＼　　ワゴンから降ろして自分の荷物積んじゃってる
　　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|　　ＪＫ出てコーーーウィ
　　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!|
　　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　　お前ら、衛でライフスタイルＲＰＧが
　　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　　　売り切れ起こしたら責任取ってくれんのかよ？
　　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|　　　チクショオォォォッッ
　　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ　ﾜｺﾞﾝｯ！

963 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:44:34.91 ID:sRX5JzEo

　　　　　 ./　　　/／　　　 ,　　　　　　　　　　　＼
　　　　　 /　　　ｨ/　　　　 !　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　 /　　　 / 　　　　!　　/!　　./　　 i　　　　　ヽ
　　　　/　　　!　　　　　　!　/ "|ヽ,./|　　　!　　　　　　Y
　　　　 !　　　 |　!　　 !　　ﾚ、　　! ∧ ! 　/ .! 　　i 　　 !
　　　　 !　　　 | λ　　ゝ　 !　゛＝-'　　! /|-.ｘ　/　|　　　 !
　　　　 !　　　 |∧ﾍ　　|ゝ .!　　　　　 " , !/ !/ 　/　ヽ　!　　大丈夫ですよ今までだって
　　　　 .!ヽ　　　ヾ,ゝ　!　＼　　, 　　' `ー,/ 　/　　∧ !　　全然売れてないじゃないですか
　　　　　! ! 、 !　　ヽヽ| 　　　 !゛''　,　　　! ／ ,i 　/　|!
　　　　　 !　ヽ|ﾍ /|,.　Y 　、　　゛''"　　ﾝｯ ,γ' | /　 /　　絶対売れませんよ、保証します
　　　　　　　　,r _ 'ﾚ/　　丶、　　 , ,　',〆y /　 /　　　　　安心して下さって結構ですよ
　　　　　　　 y'　 ''＜、　　　/゛'' 〆　　　 /
　　　　,＿ ''"= ミ、　ヽ、　|'x'"　　　　／
　　 /゛ . . . .゛. .ト、ﾐ、　ヽ./　　　　,　'"
　　!!. . . . . . . . . . . ヾ、ヽ ./　　 y' ゝ、

そして、一途にやらない夫を信じていたと言うことだけだった。

　　　　　　　／￣＼
　　　　　　|　　　　|
　　　　　　＼＿／
　　　　　　＿_|＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　／　　 :::─:::::::─＼
　　／　　 <●>:::::<●> ＼　　あ、そっか、そうだよな今までもそうだったし、
　　|　　　　（__人__）　　|
　　/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　そこまで太鼓判を押すなら安心だな・・・
　 (　＼　／＿ノ　|　 |
　　.＼　“　　／＿__|　 |
　　　　＼／＿＿＿／

　　　　　, (⌒　　　　　　⌒)
　　　(⌒　　(　　　　　　)　　⌒)
　　（　　　　　　　　　　　　　)　　)
　　　　（＿ヽ＿ﾊ从人＿ﾉ＿ノ
　　　　　　　　　 | || | |
　　　　　　　ﾉＬ,l ,|| |､l、
　　　　　　　⌒:::＼:::::／::＼
　　　　　　／　<●>::::<●>＼　　　死にたいのかテメェェェッ
　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　　|　　　　　|::::::|　　　　　|　　思わず納得の暴言
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!　　吐いてんじゃねえぇぇぇッ
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|　　　　ドンッ！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　>
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽ

964 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:47:17.85 ID:sRX5JzEo

このような事態は、広く洋の東西を見渡しても、他に類を見ることは出来ない。

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　　　　　　　　/⌒`　（ ◯）（Ｏ):
　　　　　　　　.:| 　　j（　　（__人__）
　　　　　　　　　:|　　＾　　､｀ ⌒´ﾉ:　　　　そういう問題じゃないだろ
　　　　　　　　　　|　　u; 　　　ﾞ⌒}:　　　　　お前ら、今回の旅は遊学じゃ済まんのだぞ
　　　　　　　　　　ヽ　　　ﾟ　　" }:　　　　　
　　　　　　　　　　ヽ　:j　　　ノ:　ｉ |ｉ　|　　　何の保証もない危険な旅だ
　　　　　　　　　／⌒　　　ヽ　 | ||　|　　|　　お前らまで巻き込むわけには行かん
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　　　＼　|| 　　 |i
　　　　:: （｢　　　｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　　　＼　　　　　
ガタッ！　　|　　 | r 　　　　｢＼　　＼　　　　　
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　ﾉ　　＼　　＼＿＿　　　
　　　　　ヽ＿ノ　　　　 /||| l　　＼_, 　　　｀ヽ　
　　　　 || ｉ　　/　　　　　　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　
　　　　 || ||　 |　　　　　　　 | ||| |　　　　　　　　　　　

後世、やらない夫と比肩される事になる二人の聖人がいる・・・
一人は、弟子の裏切りによって失脚し、他の弟子たちは師を一度は見捨てた。
一人は、自らの道を見極めるために立ち上がった時、全くの孤独であった。

このうち誰が優れていたかを論じる事は不毛であるが・・・

965 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:48:43.72 ID:sRX5JzEo

やらない夫には、その旅立ちの時、仲間がいた。

　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　ヾﾄ､
　　　　　　　　　　　　／　　　　　__,.　-￢ベY弋￢=- ､.＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　厂／ , --　ヽ}}　　　　　＼}＿
　　　　　　　　　　　　　　　 fフﾞ￣／　　　　　　　　　　　　　＼ヽ
　　　　　　　　　　　　　／ｨ'　／　　　　　　　　　　　ヽ.　　 :ヽ|
　　　　　　　　　　　　,／ｲﾞ/／/　 /　　　　　　　　　　ヽ　ヽ　　:::ト､
　　　　　　　　　 //　｣1'　/ .//　　 ,　　　　/i　　 |:i　ヽ i. ﾄ､　 ::∨
　　　　　　　　　　〃　〈_/　/ /ｲ', 　 / ,　　 /　|　　| |　:::l ヽ!!　 i:::::ﾄ､
　　　　　　　 /　　 ∧.ｲ /　/　 / /　　 /　　|　　| ﾄ､.:::|　ﾘ　 i:::::iV
　　　　　　　　　/　　　/ ,.! .〃 /　 / /:l 　 /　　　| 　 | |. |::::|:..}　 .!:::::ﾄﾄ
　　　　　　　　 ,'　　〃/ V/' /　下lﾒ､l　./　　　　 |　,|, ィ'|::.Ⅳ i. ﾄi::::|ﾊ!　　例え危険だとしても
　　　　　　　　 {　　　//　/ﾊ./　厶==ミ_ﾒ､　　　　イ,.|==ｔド/ ,ﾊ | ﾄ､|　|　　　私たちは学問を続けたい
　　　　　　　　 l/　〈/ .i:::liく　ら!::::j:i`　　　　　　う!:::j::!/ ,ﾊ　ﾊ:::::|
　　　　　　　　　　　　　　j!　i:::ﾊ.　ヽ辷ゾ　　　　　 .ヾ二ｿ' /./　|. ｉ:::|　　　　それがいけないことですか
　　　　　　　　　　　　〃　i::|∧ 　　　　　 :.　　　　　/ / ﾊ! ,ﾊ. i::|
　　　　　　　　　　 / |　 i::|〈`ﾄ､　　　　　　 :i　　　　 / / //　|i | V|
　　　　　　　　　　　　〈　|　 i:::| |:::::|＼　　　　 ,.. ..、　　/ /,.1/　ハﾄ. ||
　　　　　　　　　　 Ⅵ　 !::| |:::::|　　ヽ　　　 '　　 / /'　,}!　/イ|| |.||
　　　　　　　　　　　　 ||　i:;ﾊ.|:::::|　　_,|::＞　 __.　イ,.ｲ､. 〃 /}　 ||. || |
　　　　　　　　　　　　　 ||　!'　|ﾊ:::ヽ｢`_`ー―---一''´_'ﾌ/ /_ﾉ　 || ハ.|
　　　　　　　　　　＿__ 　 | .|／||::ヽ__〉|::::￣￣|　}￣￣:::::/./二`=-―､.||
　　　　　　,...:::'::´:::::::::::::￣V:::::_ﾉ_r―'::ﾄ､:::::::::::|　|::::::::__,,ﾉ /:::::::::ヽ二ヽ_::￣
　　　　／:::::::::::::::::::::::::::＿__ノノ::::::::::/　＼￣⌒ ￣ ,／ l,ハ::__／:::::::::ヽ.二
　　　／:::::::::::::::／,二..:--―:':::::::::::∧　 -､＼　ソ　/ , -‐ ,人:::::::::::::::::::::::::;

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　＼　　＼
　　　　　　　　　　　 .（●）（● ）　u.　|　　　学問やりたいなら
　　　　　　　　　　　　（__人__）　u　　|　　　塾でやっておれば十分だろ
　　　　　　　　　　　　.(｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　 { 　　　　　　　|　　　　何もこんな旅に付き合うことはないだろ
　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　u.　/
.　　　　　　　　＿＿＼　　　　 /ﾘ厂`'‐- .._
　　　　　　　　　／ :　　: :介ｰz＜__｣// |: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　 | : : : : ::〈　｢｀乂/ 　/ 丿: : : : : : : |
　　　　　　　　　| : : : : : /: |　{::::}　/ `7: : : : : : : :│
.　　　　　　　 | : : :　〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |

彼を信じる多くの仲間たちがいた。

966 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:50:27.72 ID:sRX5JzEo

　　　　　戦乱続く春秋時代の終わりに・・・

..　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　―　　-＼　
.　　.　／　（●）　（●）
　　／　　　　（__人__）　＼　　やる夫たちは先生と一緒に
　　|　　　　　　｀ ⌒´　　　|　　学問がしたいんですお
.　　＼　　　　　　　　　／
.　　　ノ　　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　学問という名の強い絆で結ばれた集団がありました。

　　　　　, -＝ﾆ= ､
　　　／⌒,´　　｀ヾヽ
　　,'.:::::::/i|:::::ﾄi､::､:::ヽ',
　　!:::;:j;:i-ヾ__l戈､ｉ;::::::!|
　　ゞ从化｝　じ`ﾘ:::;':i　　　　先生は束脩さえ納めれば
　　　|i`i!"　_'__ "ﾘ.:ノ:/
　　　ｉ| ゞ≧ぅ´_ノｲ,i:/　　　　　　私たちに学問を教えてくれる
　　　`'´￣≧/|く´_〉==,､　　　　そういう約束だったじゃ無いですか
.　　　　/,}::h^ｿ彡7::::八ヽ
　　　　 j'/:.:|'´　 ,ｸ__/ 　`{
　　　　ハ_ノ-､ノ└彳　::.,!
.　　　〈／ `~Y.:.:.:.:.:/　　 i

967 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 00:55:09.51 ID:WxksaVI0

そういや最初に挙げられた人の弟子達って師匠が捕まったときに人事のようにして逃げてた記憶が

968 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:55:23.16 ID:sRX5JzEo

　　　　　長く続いた戦乱により、国土は荒廃し、人心がすさみきっていました・・・

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　お前たち、また泣かせることをいう
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　そんなので騙されないだろ・・・
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　常識的に考えて
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　周王朝の実権は臣下に奪われ、実力ある諸侯たちは好き勝手に互いを滅ぼし合い、

　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　.　　　　　／　＿,ﾉ　　⌒　＼　　　　まあ、ここは一つ
　　　　　　ｌ^l^lｎ　（●）　（●）　＼　　やる夫さんの気持ちも汲んで
　　　　　　ヽ　 L　　､　｀　　　　　|
　　　　　　　ゝ　ﾉ　　￣￣　　　／　　連れて行ってあげましょうよ
　　　　　　／　 /　　　　　　　　　＼
　　　　／　　 /　　　　　　　　　　　＼
　　　. /　　　/　　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　　人＿＿ﾉ　　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

　　　　　民衆たちは、兵役と重税に苦しむばかりで、他人を思いやる余裕も無くなりつつありました。

969 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:57:14.49 ID:sRX5JzEo

　　　　　けれども、彼らは学問の力を信じ、互いに励ましあって、共に勉学に励みました。

　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　／　ノ　　＼＼
　　　　　　　　　　　　|　（●）（●）　|
.　　　　　　　　　　　　 |　u.（__人__）　.|　　ちょ・・・それお前が決める事じゃないだろ・・・
　　　　　　 r､　　　　|　　｀ ⌒´ 　.|
　　　　　 ,.く＼＼r､　　ヽ　　　　　　ﾉ　　というか、お前ら仕事はどうした仕事は　　
　　　　　＼＼＼ヽ}　　　ヽ　　　　/
　　　　　　 rヽ ` 　ヽ　　/　　　ｧ'´ヽ
　　　　 └'｀{　 . 　＼.|　　　/　　i
　　　　　　ヽ､._　　　ヽ､_,r'　　　.|
　　　　　　　　　　　　｀ヽ､　　　／' 　|
　　　　　　　　　　　　　　｀'ｰ'´

　　　　　彼らの学問に対する真摯な姿勢は、多くの人々に感銘を与え、

　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:ｉ:.:|Ｗｗﾊ.:.:.:.ヽ.:.:ヽ
　　　　　　/.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:/.:.:/ｉ:.:|　　　 !.:.:!:.:.:.:.:.:.:',
.　　　　　/.:.:/.:.:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:/.//　!.:,'　　　ｉ:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:!
　　　　　ｉ.:.:/:.:/.:.:/.:.:/:.:,.斗 //　ｉ/ --､　ｉ.:/:.:.:.:.:.:.:!:ｉ
　　　　　|./!.:.:!:.:.:!.:.:/イ　　//　　/　　　｀ﾒ､ |..:!.:.:.:.:!:|
　　　　　|　|.:.:ｉ:.:.:ｉ.:.:|　|斗≠　　/　　 ≠=､　 |:.:!.:.:.:.:!:|
　　　　　|　|.:.:ｉ、.:ｉ:.:|./ﾄ:::::::ｉ}　　　　　ﾄ::::心、!:/.:.:.:.:!:|
　　　　　ヽ |.:.:ｉヽ:ヽﾄ　ｖ':::::}|　　　　　ｒ':::::ﾘ　|/:.:.:.:/!.:|　　　　やる夫さん、仕事さえなければいいみたいですよ
　　　　　　 |ｲヽ..＼ﾄ.　V少　　　　　　ｖﾆｿ　厶イ:.:.!.:|
　　　　　　/ |:.:.:.:.:.:.:ﾊ　 :::::　　　､　　　:::::　 /ﾉ:.:.:.:.:.:!.:|　　　みんなで一緒に行きましょう
　　　　　 /　|.:.:.:.:.::!:.!ﾍ、　　　ｒ　ｧ　　　　/:.|.:.:.:.:.:.:.!.:|
　　　　　/　 |:.:.:.:.:.:!.:|.:.:.＞､　　　　　　ィ´:.:.:|.:.:.:.:.:.:.!.:|
　　　　 /　　|ｒ―‐-､!:.:.:.:.:.:ｉ`　､.　 '´|.:.!.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:.!.:|
　　　　/　　 |　　　　|!_, ィﾘ　　　　　　!＼.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:!.:|
.　　　/　　 /|　　　　|ｉ　 /　　　　　　　!　ヽ!:.:.:.:.:.:.:.:!.:ｉ

　　　　　長く長く後世に語り継がれていくことになります。

970 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 00:59:32.21 ID:sRX5JzEo

　　　　　春秋時代には、多くの英雄たちが生まれています。

　　　　　／￣￣Y￣￣＼
　　　／　　ヽ,_.　　ノ　　＼
　　（●）（● ）　（ ●）（●）
　　（__人__）　　　　（__人__）　　　おいおい・・・勝手に増えんなよ
　　　{｀⌒ ´　　　彡　｀ ⌒´ﾉ　　　数で攻めるのは卑怯だろ・・・
　　　 { 　　　　　　　　　　 }
　　　 { 　　　　　彡　　　}　　　　だいたいお前らは国家に仕えてる身分だろ
　　　　ヽ、　　　　/　　ノ　　　　仕事はどうした仕事は？
　　　　　　 .ﾝ　　　ヽ
　　　　　／／　　　 |
　 (⌒二_／ |　　.　　|

　　　　　　天下に覇を唱えた英君、不敗の名将・・・

　　　　　　　　　　　　　　_,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
　　　　　　　　　二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､
　　　　　　　／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',
　　　　　/:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､ _:::::＼::::＼:::::',
　　　　　i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',　　　　　　僕らはもう無職なもので・・・
　　　　　l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l　 >≧r､＼::::::ヾ＼_::＞
　　　　　ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 　辻ヾ〉　＼:::ヾ）::::＞　　　　先生こそ仕事はどうしたんです
　　　　　i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', 　ゞ-′　　ラ∨/"´　　　　よほどおひまなようですね
　　　　 l:::i　l:::|::::lヾ､弋i;）ヽ　＼　　　　┌::ソﾉ
　　　　　∨　l::::l::::l:::＼　" 　　　　　　　　　　ﾍ::::/
　　　　　　　　＼|＼!＼　　′　　　　　　　　∨
　　　　　　　　　　ヾヾ　､　　　ｰ　´　　　,　　　ゝ､
　　　　　　　　　　　　　　｀　､　　　　　 , ′　／　＼＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ　＜　／´ 　　　／:::::￣｀ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ノ´∧_∧　　　　／::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::´￣／ /〈::ヾ∧ 　　 /:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　:::::::／　 / ﾉ::::〈　ヽ　/::::::::::::::::::::

　　　　　絶世の美女、不世出と呼ばれた名宰相などなど・・・・

971 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 01:02:43.08 ID:sRX5JzEo

　　　　　しかし、そんな英雄たちも、すぐに人々の記憶から消えてしまいました。

　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　 ,　' ´: : : : :,. -- ﾐｰ-､
　　　　　　　　　／: : : : : : ／: : : : : :ヽ: :./ ⌒ヽ
　　　　　　　　/: : : : : : ／: : : : : : : : :.! : : : : : : ﾊ
　　　　　　　　　/: : : : : :./.: : : : : : : : : : ﾑ: ﾊ : : : : : ',
　　　　　　　　 ,': : : : : :./: : : : :/: : : : : /^""'|: : :.! : : :',
　　　　　　　　ｉ: : : : : ,': : : : : :!: :,ﾊ: : /　　　|: !: |: : : : !
　　　　　　　　 !: : : : : i: : : :!ハ!Ｖ ´｢:｢`　　⌒!/|: : : : |
　　　　　　　　 ! : :.f⌒|: : : |! 斗t弌Ｖ　　　斗ぃ|: :!: !:.!　　　きっと師も無職で無責任な人なんですよ
　　　　　　　　,': : : |　 !: : : 〈ん::!} 　　　んﾘﾑｲ:./:,'　　　洗脳されちゃったんですよ
　　　　　　　 ,': : : :人_|: : : :| 弋ｯ　　　　　弋ｯ ,': : /ノ
　　　　　　　/: : : : : : :|: : ヽ> 　　　　　､　　ﾑイ
.　　　　　　/: : : : : : ィ|: : : :|　　　､_　 _　　　人:.!
　　　　　 /: : : : ／:::::::',: : : |　ヽ　　　　　,. ィ : : :!
　　　　 /: : :.／:::--､: : ', : :.ﾄ､_／}＞ nく::::::::ｉ: : :|
.　　　 /: : :/／::::::::::::∨:.',:. :|　>< !::::::|.|::::::::::|: : :|
　　　/ : :.〃:::::::::::::::::::::!::::',: :!　仆､::::::｢}::::::::::|: : :|
.　　/: : :./::::::::::::::::::::::::::|:::::',: V八ﾊ::::| |ｎ:::::::!: : ｉ
　 /.: : : :!::::::::::::::::::::::::::/:::::ﾊ: :.',　|　}::ｎ |. V:::|: : |

　　　　　かわりに、人々の心に長く残っていったのは・・・

　　　 ._ _ _
　　 (ヽl_l_ll_l,l
　　　ヽ　　ｒ
　　　　│　|
　　　　 |／￣￣＼
　　　／　　　　＼　ノ
　　　|　　　（ ●）（●）
.　　　|　ノ（　　（__人__）　　なッ・・・その言葉、
　　　 |　⌒　　｀ ⌒´ﾉ　　師に対する挑戦か・・・
.　　　 |　　　　　　　 }
.　　　ヽ　　　　　　 }　　　ようし、分かっただろ
　　　　ヽ　　　　　ノ　　　　お前ら、そこへ並べ
　　　　　l/　　　く　
　　　　　|　　　　＼　　　　順番に生まれてきたことを後悔させてやるわ
　　　　 |　　　　|ヽ、二⌒).､　　

　　　　　乱世の中、ただひたすらに人の生きるべき姿を追い求めた学徒たちでした。

972 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 01:08:22.34 ID:sRX5JzEo

　　　　　彼らが名を残したのは、戦争で無敗を誇ったり、経済で世界を席巻したからではありません。

　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　　＼
　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）　＼　　ここで議論していても仕方ないですお
　|　　　　（__人__）　　 |
　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　とりあえず、衛に着くまでに
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.　　　誰のせいでこうなったか
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　　　はっきりさせましょうお
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　血で血を洗う乱世にあって忘れがちな、人間性を失わないために努力を続けた人々なのです。

　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 <●>::::::<●>　＼　　対抗が定公さま、大穴で景公ってとこだな
　　　　|　　　　　（__人__）　　　|　
　　　　＼　　　　｀ ⌒´　　　／　　本命は言わずもがなだろ・・・JK　
　　　　　￣（⌒`::::　　⌒ヽ
　　　　　　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　　　　　　ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　〉　　　│

　　　　　後世の人々は敬意を表して、そんな彼らを、こう呼んでいます・・・

973 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 01:12:05.59 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　　　ふふふ・・・俺たちの戦いは始まったばかりだろ・・・
　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　
　　　　　　　　 |　　　　　　　 }　　　
　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }　　　　衛に着くまでに全員、涙目にしてやるから
　　　　　　　　　　　ヽ､.,＿＿ __ノ　　　　覚悟しておけ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・ＪＫと。

　　　　　　／￣￣＼　　　　　　　　　＿__
　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　　　　　／　― ＼　
　　　　　 |　　（ ●）（●）|　　　　／ノ　 ( ●) ＼　　　　　
　　　　　 |　　（__人__） .|／￣＼ ( ●) ＿_＿＿|_　　　　
　　　　　　 |　　　｀⌒´　｜　　　 |　　／　 ⌒ 　 ⌒＼
　　　　　　｜　　　　　　　＼＿／　／　　（ ●）（●）＼　
　　　　　　ヽ　　　　　　　ﾉ　＿|＿　|　　　（__人__）　　 |　
　　　　　　　＞　　　　　　>´ 　　＼　　　　　｀⌒´　　／　　　　
　　　　　　 /　　　　　　／　　＼ ::: ／＼　　　 ,.-､　　⌒ヽ
　　　　　 |　　　ヽ／　　::<●>:::::<●>＼　 /　ﾉ　　　 |　　　　　　長い間、応援ありがとうございました。
　　　　　 l 　　　 |　　　　（__人__）　　 L./　∠＿　　　 |==ｧ　　　やらない夫先生の次回作にご期待ください。
　　　　　 | ＼　　＼　　　　　｀⌒´　 (⌒´　 {　　　 }　　 /／{　
　　　　　　 {　　ヽ＿_ 7　　　　　　　　　￣ｱ　｀ー=T　　／／|　
　　　　　＼　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　／　／／　 .|
　　　　　　／＼_　/　　　 r　　　　　　ﾄ- ― ´　／／　　 .|
　　　　／／　 ,ノ　 - ､ /|　　　　　　　　L＿　／／　　　／|
　　　　　{l====={　　　　ｱ ================{／　　／|　|
　　　　　| ｢￣￣｀ー-―′ ￣￣￣￣￣￣￣｜　　／　 |　|
　　　　　| ＿_＿＿＿　沽らんかな　＿＿＿＿|　／　　 |　|
　　　　　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿l／　　　　 |　|
　　　　　 }　{　　　 r'二r=ﾍ　　　　　　　　 }　{　　　　r'二r=ﾍ
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やらない夫で学ぶJKの思想～～最終話「俺たちの戦いは始まったばかりだろ・・・JK」　　おしまい

974 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 01:13:25.51 ID:n9xeZL.o

乙！
いい話だ…

975 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 01:14:31.53 ID:WxksaVI0

乙！
丁度いい感じに終わったね。次スレで待ってますｗｗ

976 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 01:18:02.23 ID:.IuKtr6o

乙でした！
映画化決定だろ・・・JK

977 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 01:25:22.71 ID:GYCQy4so

おつおつ！
はてしなく遠いJK坂をようやく登りはじめた訳ですね

978 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 01:29:28.61 ID:sRX5JzEo

これで一応、魯とパー速におけるJKたちの活躍は、終了の運びとなりました。
なんとか、スレを始めた者の最低限の義務は果たせたかと思います。

パー速の管理人さん、今までお世話になり、本当にありがとうございました。

ということで、新たなスレを立てておきました。
製速GEPと言うところにあります。

【製作速報VIP】-新やらない夫で学ぶJKの思想
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1269697606/

やらない夫は、これから多くの苦難に立ち向かう事になります。
それが、やらない夫と弟子たちの選んだ道ですから、仕方ないのですが・・・

これからは少し書くのが辛いような事件も多く登場します。
定公の愚昧さが可愛らしく思えるような事件がアホほど起こります。

ですが、それを踏まえた上で、後のJKの姿があるのかなと作者は考えています。

前回投下からだいぶ間が空きました。
その間、JKにとって衝撃的な発表が宮内庁からなされました。

こうしてJKの思想を投下することが無意味に思えたほどの衝撃でした。

受け止め方は人それぞれだと思いますが、非常に痛切な事でした。

出来れば読者の皆さんには、JKがここまで追い詰められた時代を思い起こしていただき、
平和と民主主義の中にあっても、その国を象徴する存在がどうあらねば、その国はどうなっていくのか。

これに少しでも思いを至らせてもらえれば、作者としては、とてもありがたく思います。

979 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 02:03:20.80 ID:.IuKtr6o

新スレ乙です！
これからも勉強になります

980 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:22:14.96 ID:sRX5JzEo

埋めネタ　　二十レス以内で～　三　国　志　～

とうとうと東する川の流れは絶え間なく・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　--　　　-　　　○　　ー　＿
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...::..:::..:::.. . ..::...::.: .: . ... 　　　　　　　　　　　　　　　　　,;;'":::.:.....::.::...
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;;;;,';;;;ヽ;,　　　　　　　　　　　　　　 ,..-''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,..:..:....::...::...
======================,;;r''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,.:...:...,..:..:....::...::...
;;;ii ;;;;;ii,;;;;;,ii.;;;;;ii.;;;;;.ii .;;;;;,ii.;;;;;(　::::::.:.:.:..:....::..::...:...,:...:...,.,,..:..:....::...:..:....::..
''_'''''_'''_'',.'''_''''_''_'''''_'',.'''_''''_''_''''',;;;"''ｰ-l､,,'""'ﾞ,ﾞ'""'"､.wiﾙv,iﾙwviw.:
__-　=_≡　_-　_-_=_　= -　_-_ -_　=≡_-;`--_ _､., ＿,__　￣`￢.,v:.:
^ _　_　-_ ^　_ _=_　-_^__　=_　- _ - 　　　　　≡　　　　　　　 Y,.,lji,; 丱
=__-_ -__= -　_-_ -_　=_　-_ ^__-_=　　-ｰ"`ﾞ　　　　　　　　　　 i ,.,...ﾕiW
_　-_　__　-_^__　=_　-_ ^__ 　　_,,､。"`ﾞ　::: 　　::: 　　　　　　　　∥,,::iﾘv,i
_ =　_ -_ _　_ = __ __,,､｡-ｰ''"`ﾞ:::　　　　　　　　　　　　　　　　　」:.::.ｖﾉiVi
　 _,,.,..､｡v-ｰ''"ﾞ~　::　'　::: :　:::　::: 　　　::　　:::: ::　:::　　　　　　「;;,,;;:ｙﾊiW

その川のほとりにいたのが、漢の中山靖王の血統を継ぐ劉備でありました。

　　　　　　　_________
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　 ⌒　　⌒＼
　　／　　（ ●）　（●）＼　　　ここで待っていれば、洛陽を行き来する商人たちの定期船が通る・・・
　　 i 　 ::::::*　　__´___　* 　.i　　　彼らと交渉して母上にお茶を買ってあげよう
　　　ヽ、　　　　`ー'´　　／
　　　／　　　　　　　　　＼

当時、御茶は薬として珍重される、ものすごい高級な嗜好品でした。
親孝行な劉備は母親のため、一所懸命に働いてこつこつ貯めた貯金を叩いて、
お茶を御土産に実家に帰ろうとしていました。

981 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:27:19.85 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／_ノ '　ヽ＼
　　　　／（ ≡）　（≡）＼　　　おーい、その船、待てーい
　　　／:::::::⌒ __´___ ⌒:::::::＼
.　　|　　　　　|r┬-|　　　　　|
　　＼　　　 `ー'´ 　　.,／

　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　／　 _ノ　　ヽ
　　　　　　　　|　　( ●）（●）
　　　　　　 _| 　　（__人_）　　　なんだ、貴様は？
　　　　 r.:.:'"´/::|.　　｀⌒´|、_
　　　　ハ::::::/__:'ヽ_. 　　_ノ.:.:/　　　俺は孫権、長江流域を支配する呉の国主だ。
　　　 |::::',:::::::::'‐-ヾ' 7Υ} ...:.:{.
　　　　}>‐'､:::::::::::::::∀.,ｨt!.,へ:!
　　　　}, -‐'―__,. - '´ 'ﾂ/(三ヽ
　　　　Y ´￣__,.. -‐r-ｲ/｀tミ_ｿ
.　　　└/⌒`ヽ､::::ﾉ::::ヽ`ｰ'´ __ ,.　--‐､
　　　　 /　　　　ヾﾘﾄ从ﾝ'´￣　　　　　　',
＿＿__,{　　　.:.:./ﾊ人／_,,.. -―_ｯi:..　　 .:!
　　　　|　 :...:.:.//｀""""´￣￣´　|:.:.　 .:.:{―-､―
　　　　|!　.:.:.://〉　　　　　　　　〈 :.:. /.:ﾉ
　　　　|l　.: ///!　　　　　　　　　 }! :. 　:|
　　　　||　 / / ,!　　　　　　　 |'、　 |

　　　　　　　_________
　　　　　／　　　　＼　
　　　　／　　 ⌒　　⌒＼
　　／　　（ ●）　（●）＼　　　お茶を売っていただきたいのですが
　　 i 　 ::::::*　　__´___　* 　.i　　
　　　ヽ、　　　　`ー'´　　／
　　　／　　　　　　　　　＼

982 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:29:50.71 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　／￣＼
　　　　　　　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　＼＿／
　　　　　　　　　　　　 |　＿＿
　　　　　　　　　　　　┴´　　　｀｀ヽ
　　　　　　　　　　／::::::::::|::::::　　　｀ヽ
　　　　　　　　／:::＼::::::::<● >　　　｀ヽ　　　　　兄貴、敵討ちはいつやるんだ？
　　　　（（　　 /　<●>::::::::::⌒　　　　　）
　　　　　　　　|　 ⌒（_人__）　　　　　　ﾉ　| |
　　　　　　　　ヽ　　）vvﾉ:　　　　　　/　ノﾉ
　　　　　　　　ヽ　（__ン　　　　　　人
　　　　　　　　　人　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　 ,＿＿＿
　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　／　　⌒　　⌒　＼　　　　まあ、待ちたまえ、このお茶を持っていったら
　　　　／　　（⌒）　（⌒）＼　　　母上が喜ぶ
　　　　|　　　　　　､__',_,　　　 |
　　　　＼　　　　　`‐'´　　,／

983 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:37:17.02 ID:sRX5JzEo

その後も、劉備はずいぶん頑張ったが、待望果たせずこの世を去る。
そのころ、既に関羽、張飛はなく、頼みになるのは諸葛孔明だけだった。

　　　　／￣￣￣＼
　　　／　―　　　― ＼
　　／　;;;（◯）::::::（◯）;;;＼　　　うう・・・諸葛亮よ
　　|　　　　　　__´___　　　　|　　君の才能は曹丕の十倍だ
　　＼　　　　　`ー'´ 　　／　　　もしお茶が買えるならこれを買え、買えなかったらコーヒーを買うのだ・・・

　　　　　　　　 ,ｲ　　　　│
　　　　　　　　　 //　　　　 |:!
　　　　　　 //,. -/r‐- ､| !
　　　　　　　 /,/　./　|　　_」ﾄ､
　　　　　　　/.＼`/　　|二...-┘ ヽ
.　　　　　 i　　 ,.>､;／ｰ- ､　　　 l
　　　　　　 ! ∠..＿;'＿＿＿_＼　 |　　　　私としては、ただただ、お茶を買うことに全力を尽くすのみです
　　　　　　,!ｲく二>,.、 <二＞｀＼.､ヽ.
　　　　／'´レ--‐'ﾉ. `ｰ---- ､　|＼ヽ、
　　　　＼　 `l　　(!"　　　　 Jfヽ!　 `''-;ゝ
　　　　　 `‐､jヽ　ヾﾆﾆゝ　　ﾞｲ" }_,,. ‐''´
　　　　　　 `´＼　ｰ　／ ,ィ_}
.　　　　　　　　 |_ `ー ''´　＿｣'
　　　　　　＿,.|　~||｢　￣　人|､.＿
　　,r=＝;"´　　ヽﾐ|||彡　　／　` ｰ`＝=､-､
.　///,ｲ　＿＿_ ヽ|||_,,. ‐''´＿＿＿　　| | | |ヽ

984 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:47:38.72 ID:sRX5JzEo

諸葛亮もずいぶん頑張ったが、ついに大望果たせず、志半ばに散った。

　　　　　　_,. -―‐-- ､＿
　　　　,.‐'"　　　　　ヾ　　｀ｰ-、
　　　/　///　 _,.-―-､-‐‐'"　｀i
　　　｀r､__,.-'"　　　　　ヽ　　　 .|
　　　 i'　　　　　　　　　ｌ　　　　|
　　　 l　　　　　　　　　〈　　　　|
.　　　 l.　　　　 ,,...__　　 |　　　 |　　　丞相ですら買えなかった品を
　　　　l. ,.=､　　'ﾞｰ’　　ｌ. ,.-､ |　　　我らが買えるとは思えない
.　　　　l ｀ﾞ7ﾞ　　　　　　 ! j h | |
　　　　 l　 !　､　　　　 └;__.ﾉ |　　　今は我慢のときだよ
.　　　　 l. ,ゝ'"´ﾞヽ　　　　j. ｀ｰ|
　　　　　l. ｀゛ﾆ￣｀　　　 j　　 |
.　　　　　!　　　　　　　,:' /　　|
　　　　　ヽ、　 ___...ノ　/　　 .|
　　　　　　　｢￣　＿＿,..==＝|
.　　　　　　 |ll厂￣￣￣　　　 |
　　　　　　_,.!ｌ　ｌ三三ｌ _,.--―!､＿

諸葛亮の後を継いだ権力者たちは、茶の買出しにすら出かけようとしなかった。

姜維は、買出しを強硬に主張して、財布の中身も省みず、パシリを繰り返した。

;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;／: : ::.::::／:::::::::::::::.:.:.:＼_::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
;:;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;,ｲ､＿ .:.:.:::＼::.:,r'"´　￣＿＼,　-ー─-.､:.＼
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/::.:.:./.:::＼.:.:::::V′ ,r'"´ 　_ ＿__.:.:.:.:.::::::::::::.＼.:!
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:　＼.::::!:::::.:.i イイﾆ二j＿ﾉ_ ノ｀`ヽ､.:.:.::::::::::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i::::::.:.:.:.:._,」:::::!::.:./ /:ﾉ､,, -ｰ-､.::ヽ｀`ヽイヽ..:.::::::/
;;;;;;;;:;:;:;:;:;:|':"´￣:　 |:::::|::.1 |::j　　`ヽ_ ・｀)､ﾉ;:.:.:;:;ﾞ,／ヽ.:::/
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:|:::::.:.:.:. :_;」:::::|::.:.| |:j!.:.`､　　￣｀`'';:;:斤:!- ｰ|/
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|' "´￣　 !:::::|:.:::ヾ!j:::.:./　　　　　:;:;/ >ｲ　　 !
;:;:;:;:;::::::::::|, -‐''"´/::::::::!::::.:.:.:.＼′　 '"´ 　｀"i.:;j　　,′　　　うおおおおおおっっっ
;:;:::::::::::::::::＼;;;;;;;;;;＼:::/:::::::::::.:.:.:.＼. `''-=─-r':;;,′ /
::::::::::::::::.:.:.:.:.:｀ｺィ仁「ﾆ''rｰ､:::::::.:.:.＼ｰ-｀二´ /　 /　　　　　　お茶はどこだ？
::::::::::::::::.:.:.:.:.://;:;:;:;:;:;:;:;/::::::ヽﾄ､:::::::::.:.:.ゝー‐‐< _,ｲ
二ﾆﾆ''ｰ､_//;:;:;:;:;:;:;:;/.:::::::::::::::ヽ:::::.:.:/::::::::::::::::.:.:.:!
￣｀`ー-/7,ﾄ;:;:;:;:;:;:;:/.:.:.:.::::::::::::::::＼/:::::::::::::::::.:.:./
: : : : . . ..「V^ｰ- ､ /..:.:.::::/＼.:.:.::::::::ﾄ､:::::::::::::::.:/
:.:.:.:.:.:.: : :| ﾉ.:.:.:.:. . ＼_.:.::::＼/.:.:::::::::::::`7tfﾆ厂
:::.:.:.:.:.:.:./:::::::::::::.:.:.:.:.　 i＼:.:.::::::::::::::::::::/ j' /L
::::::::::.:./::::::::::::::::::.:.:.:.:.:. .＼j＼.:.:::::::::::/ j' / / ｀ヽ
::::::::::/;:;::;:;:;:;::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.ヽ｀`ｰ-ｲ jｲ〈_/:::.:.:./仁ﾆ'''ー- ､
;:;::::/;;;;;;;;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.｀`ー<jﾉｿﾊ!::.:.:.:l/:::::::::::::::.:.:.:.:.ヽ

これっぽっちじゃ、お茶を買えるはずがない。商店主から何度も門前払いを喰らい
姜維は無駄に体力だけを使い、やがて疲弊していった。

985 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:56:23.05 ID:sRX5JzEo

そして、ついに、お茶は売切れてしまった。

劉禅は、茶の購入を諦めた。

　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼　　　もう、お茶はいいお
　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |　　　酒でも飲んで暮らすお
　　　　　　　　＼　　　｀⌒´ 　　　,／
　　　　　　　　／　　　　　ー‐　　　　＼

このころ、まだ姜維はパシッている最中であった。
つまり姜維たちはまだ諦めていないのだ。

これには、皇子の一人も猛然と反対を表明した。

　　　　　　　　　　　　　　、　ノ、
　　　　　　　　　　　　　 ● ●）ヽ　　　　　何を言うのです父上、
　　　　　　　　　　（人__）　ノ　　　　　これまでどれだけ多くの人々がお茶を買い求めたと言うのです

986 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 02:59:44.65 ID:sRX5JzEo

　　　　　,ｨ, (fー--─‐- ､、
.　　 ,ｲ/〃　　　　　　　　ヾ= 、
　　 N ｛　　　　　　　　　　＼　　　関羽・・・
　ﾄ.l ヽ　　　　　　　　　　　　　　 l
　､ゝ丶　　　　　　 ,..ｨ从　　　　|
　＼`.、_　　__ ,. _彡'ﾉﾘ _,.ゝ、　 |　　　　　　　　 ∧
　　　｀ゝf‐ゞﾞujヾ二r^ｧｕj＜ y=ﾚヽ.　　　 l＼　/
.　　　 |fjl、　￣.ﾘj＾ヾ.) ￣　ﾉﾚﾘ　＿＿|　 `
　　　　ヾl.`ｰ- べ!ﾞ‐ ｀ｰ-‐'　 ,ン　　　＼
　　　　　 l　　 f,.ﾆﾆﾆヽ　u　/:|　　　＿∠,　　　お茶くれ
　　　　　ﾄ､　ヽ.＿_.丿　 ,ｲ　|　　　　　/
　　　　　_亅::ヽ、ー　／　i　:ﾄ､　　　 ´￣|
　　-‐''｢ F′::　 `:ー '´　　,.'　ﾌ＞ｰ､　　 l／､　 ,ﾍ

　　　　　　　／￣＼
　　　　　　|　　　　|
　　　　　　＼＿／
　　　　　　＿_|_＿
　　　　　／　　　　＼（ ;;;;(　　　　張飛・・・
　　　／　　　_ノ ,､ヽ､_＼) ;;;;）
　　／　　;;;（○）::::::（○/;;／
　　|　　　　:;:, （__人__） l;;,´|
　　＼.　 ∩　 |++++━・／　　　客が来てんのに茶も出さねえのか
,,.....イヽ .|｜　`ー‐´ ／-､.　　　この店は
:　　|　'ｆ｢| |^ﾄ、__ ノ .| ヽ　i
　　 |　|:. ::　 ! }__)＼,| 　i　|
　　＞.ヽ　　,ｲハ　 | 　 |｜

987 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:06:03.21 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・趙雲
　　　　　　　　/　ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　/ （●)(●）ヽ
　　　　　／　　　⌒｀´⌒＼　　　　　　　　　　これは・・・お茶の味じゃないっていう！
　　　　／　　　,-）　　（-、＼
　　　　|　　　　 l　＿＿　l　| 　|　ﾉ
　　　＼　　　　｀ ⌒´　　／ '´_　 '　　 _,
　　　　ノ　　ヽヽ、　ーーく　r'´　r‐' '´
　／´　　　　　/癶V⌒!=|￣￣￣￣￣|
　|　　　　ｌ　　 /‐''"_, -ヘ｜　ゴーヤ　｜
　ヽ　　　 -一/　 ´　 _,,厶ﾍ　オ・レ　 /
　　ヽ＿＿　　　　　　＿,）ヽ＿＿＿ /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'　 ⊂ヽ
　　　　　　　､　＿　　　　　 ,　-──-　、　　　　 ,,　　 {ﾆﾆﾆﾆﾆi}
　　　　　　　ヾｰ＝｀ﾞ￣二7　 r',.-　　　　ヽ;-‐ ''"/　　ヾ.ﾆﾆ,フ′　　　黄忠・・・
　　　　　　　　＼､._　=三ゝ-ｧ　,.ニヽ.__,.- V　' /　　　　　}二i{
　　　　　　　　　ヾ　 ‐-　,-､ヾ　, ‐- 、　 , -'､//　　　　　 :|　│
　　　　　　 rｰ＜＼`ｰ l ｆrj |l ''"三`=.jj.=了j'ﾆヽ_　　　　,∟.」
　　　　　　／　　　＼ヾミゝﾆj.l ｰ┐ `,ﾆ⌒ヽ!／ノ│　 f´Y-- ''ヽ　　　それでは一服しましょうかの
　　　　　/　　＿,.ゝ、` ｰ-/　ゞ,. -一''"￣`'-､　 /┐　し1─‐ﾞ〈
　　　　　ヽ、i´/´　＼ヽ二〃　ﾚ_,..''-ｰ''"＾｀ヾ!ｰ'′|_,､/ゝ{二.'_ﾉ
.　　　　　 ∨!　　　 l.　　 {. 　 ″ 　　 ,,ｨ　 }　 i　ﾚ |./　 |　 |
.　　　　　　/　　　 ,　|　　ヾ、i　　 _,.ノ''ll ヾ. i!　ｌ　|　| 　 /|　 |
.　　　　 /　　／／j ／　　ヾiﾚ'i′､ﾚ'll.　 ″/　.!､ヽ /_,|　 |
　　　　　/　　　　　イ '／　　｀ヽ、L∠ヽj!　　/　,.ｲL l　 7/|　 |
　　　　〉、　　　 _ /!‐ﾆ∠n---r',.ﾆヽ∠ﾉ-'t‐くヽﾆ ´ ／´|　 |

　　　　 /ヽ
　　　　ｲヽﾄ.、
　　／　　 ||　ヽ　　　　　・・・馬超
　/　ノ(　 ∥　　丶
〈､　⌒　　∥　　　 |_
｢∥<￣＼ ∥／￣}｜
|∥　`ーイ | ﾍ―ｲ|/
ヾ/　　　　 .|　　　/　　　　しまった・・・これは青海苔・・・
　 `､　┌===┐ /
　 __丶ヾ二ｿ /
￣ゝ:::::::`----´ﾄ＿
ヽ　ヽ:::::::::::::::::::::ﾉ　`|ヽ
::::ヽ　　ヾ:::::::::/　　ﾉ::
:::::::::|　　｜｜　　/:::::::

988 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:10:57.15 ID:sRX5JzEo

　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　／ィ
　　　　　　　〃/
　　　　　　 i /　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　・・・そして、丞相
　　　　　　　 ,′ 　　　　　　 . ィ　　ﾉ　i　 |
.　　　　　　　ｉ　　　　　　　／／　/　／　 /　人
.　　　　　　 i ! 　　　 _∠／　 /／　＿/∠　ハ
　　　　　　从　　 .::´::::::::::::｀:く⌒Y´::::::::::::::::::｀:.くﾊ
　　　　　　　ヽ　i:::: : :. 　.:.::::::}　 !:::::::: : : : : .:.::::::ヽ
　　　　　　　　　　ヽ V: : :::.: : :.:::ﾉｉ　＼::: : : :.:.:. :.:.::::::i　　　　どうも水くさいと思ったら・・・水か・・・
　　　　　　　　ｘ‐r‐‐ﾍゝ:::::: .. イ ,′　　ヽ:.:.:.::::::.:.::::..ｲ
　　　　　 /　ｉ : 　）ﾊ.二. __/　　　　　　ー‐=彡'ﾉ
.　　　　　 / 　ｉ: : ｰ=彡ﾍ.　　｀丶::.　　　　､＞=彡
　　　　　 /　　ｉ,ﾆ≠-=ミ.._ヽ　　ｰ=､=‐　　　ゝ-=彳
　　　　　ノ!　／　　　　　{__ﾉ､＼.　ｰ）　　　 . : : : :.`ー
.　　　　 i　i／　　 ,,.-‐ー一'　｀Ｔヽ´/　　 ..イ : : : ／
.　　　 / 〈_,.. -‐''"´ ￣｀ヽ　/´￣V/￣___: : :r一'"
　　　 /　（　　　　　　　ﾉヽ : ／/..イ　｀ｰミ
.　　 /　　 }　ー ''"´￣｀ヽゝ.ｲ /:.:/ 　 !　　　　｀>､
　　/　　〈　　　　　　ﾉ｀ヽ/:.:/　　 :!　　　　／　ヽ

　　　　　　　　 О ﾟ　｡ノ　　、｡　ﾟ　О
　　　　　　　　　　　　　∩/｡◎ ◎｡ヽ∩　　　　これだけ多くの方々がお茶を購入しようと努力して来たのです・・・それを
　　　　　　　　　　弋ゝ（_人_）ノノ　　　　それをたった一日で諦められますのかッ
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 |

989 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:14:27.46 ID:sRX5JzEo

990 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:25:41.96 ID:sRX5JzEo

ある時、劉禅は茶店の店主・司馬昭からこんな事を言われた。

　　　　　　　　 ,イ: : : : : : : : : : : :`　､
　　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　r‐/: : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '.
　　　/´/l.: : :. :.l.: : .i: : /l : : : ;/: : :i.: : : : : :i: '.
　　 .': :l l: : : : : l: : /!:./ .!: : : /!: : /!: :i､ : : | : i､
　　.': : l l: :l: :. :.l､:/ｨl/―! :／/ ／_l/l:l '.: :/:. :!:.i
　 .': : :.ヾ､ l:.l:. :! ',ｪｭｪｭ､k'　,'／ -ｪ'`j/､l:/ : /: :!
　 i.: : : :.ヽ､l､l､l' { {r'::爿`　　　 ,ｲr':ﾊヽ'.l:. :/.: : !　　　　　
　 l.: : : : : :.{､.l:.l､弋7ン　　　 .乂ン ' /／.: : :i'　　　　あなたは、もうお茶を買ってみたいとかは
.　 !.: .: : :. :.l `!:l､　　　　　　　,　　　　ｲノ: : : : l　　　　思わないのですか？
　　!.: : : :.i　!　lj ヽ　　r―/7――‐ ､'l/ ll:.i: : : l
　　l: : : : :.l:.l　 `　l.ゝ､l_,ｨ' / _｡ o ｡｡.l―'､:l : : l　　　　　
.　　l.: : :.i:.lヾ　　,rl ｨ´/　/ イヽ　　　 lr'ヽ ll : : !　
.　　l.: : :.l l　`　/`/ヽ'　/´ ／　　　　.l ノ /l : : l
.　　!: : ://　／ i'/: :/ ヽ､/ ,r‐,　　　/ r'´　l : : l　　
　 /: :ｨ'l/.／: :l､/: :/: :/: :ヽ ,ｨ' o ｡ .lイl ､　 l : : l　　
　.': :/ /´: : : :/ヽ､l: :/: :/: :|}r―┬‐| l l: :ヽヽ: :.!
　i / ./: : :: :Y: : : :ヽ'､ /: :/､＼:: :l:: :l:_!ｲ､ : ヽヽ:!
　l/　l: :: :: :/: :: :: :: :`､': :ｲﾟ.lヽ｢￣￣:: :∧:: :l}　ヾ

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　 ⌒　　⌒＼
　　／　　（ ⌒）　（⌒）＼　　　思わないですお
　　 i 　::::::⌒ （__人__） ⌒:: i
　　　ヽ、　　　 `ー '　　／　　　　だって、ここは楽しいですお
　　　　/　　　　　┌─┐
　　　　i　　丶　ヽ{ .茶 }ヽ←
　　　　ｒ　　ヽ、__)一(_丿
　　　　ヽ、___　　　ヽ　ヽ
　　　　と_＿＿_＿ノ＿ノ

この言葉には、劉禅の旧臣たちは絶句した。

991 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:29:18.48 ID:sRX5JzEo

かつて、茶を買い求める事に命を掛けてきた彼らにとって、
劉禅の言葉はあまりにも情けなかった。

　　　　　　　　　 ,,.._　　／　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　／,.、ﾚ'´　　　　ヽ､ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 , '／／　　､､､ﾄ､.....　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　 /, '　/　　ｌｌ|,　ヽヽ｀ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　 //　 /ｨｌ/ｲｌ{,ｌ　.　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!　　　劉禅さま・・・これからは、ああいうことを聞かれたら
　　　　〃　 /　ｌ'´　　　 :::.　:..　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;!　　　嘘でもいいので『茶を買う夢を忘れない日はありません』と
　　　 /´　　| :| ::::.　ヽ　::::::. ::::.　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ!　　　お答えください
　　　　　 |::ﾊ::::::::.　 :::ｆヽ:::::::::::::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:/
　　　　　　|:!　';:､::ｌ　 :::::ヽ｀､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ′
　　　　　　　ﾘ　ヾ｀!　 ::::::::ｌﾊ::::::::::::::::::;:::::::;: - ;:ﾆニｌ'
　　　　　　　　　　ﾞ!　 ::::::::::1　!:::::::::::::/‐'',‐'"´　　　 '､
　　　　　　　　　　/,ｨ ,::::::::::::!　|:::::;:::::/／　　　　　　　 '､
　　　　　　　　　 /'/,ｲ:::::;ｨ:::ﾄ､ !::/|::/´　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 /´/:::/ ｌ:::ｌ　ﾞ!ﾒ､ﾊﾄｨ　　　,.-‐'' " ´￣￣｀''ー _
　　　　　　　　　 /:; '　 !/　 ′'　ヾﾌ‐''´　　　　　　　　　　　｀丶､

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　一'　　｀ｰ＼
　　／　　（ ○）　（○）＼　　　・・・わ、わかったお
　　 i 　　　　（__人__）　　 i　　　今度から気をつけるお
　　　ヽ、　　　 |r┬-|　　／
　　　　/　　　 `ー'ｒ─┐
　　　　i　　丶　ヽ{ .茶 }ヽ
　　　　ｒ　　ヽ、__)一(_丿
　　　　ヽ、___　　　ヽ　ヽ
　　　　と_＿＿_＿ノ＿ノ

992 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:33:04.60 ID:sRX5JzEo

このことを人から伝え聞いた司馬昭はまたもや
劉禅を呼び出して、前と同じ事を尋ねた。

　　　　　　　　 ,イ: : : : : : : : : : : :`　､
　　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　r‐/: : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '.
　　　/´/l.: : :. :.l.: : .i: : /l : : : ;/: : :i.: : : : : :i: '.
　　 .': :l l: : : : : l: : /!:./ .!: : : /!: : /!: :i､ : : | : i､
　　.': : l l: :l: :. :.l､:/ｨl/―! :／/ ／_l/l:l '.: :/:. :!:.i
　 .': : :.ヾ､ l:.l:. :! ',ｪｭｪｭ､k'　,'／ -ｪ'`j/､l:/ : /: :!
　 i.: : : :.ヽ､l､l､l' { {r'::爿`　　　 ,ｲr':ﾊヽ'.l:. :/.: : !　　　　　
　 l.: : : : : :.{､.l:.l､弋7ン　　　 .乂ン ' /／.: : :i'　　　　あなたは、もうお茶を買ってみたいとかは
.　 !.: .: : :. :.l `!:l､　　　　　　　,　　　　ｲノ: : : : l　　　　思わないのですか？
　　!.: : : :.i　!　lj ヽ　　r―/7――‐ ､'l/ ll:.i: : : l
　　l: : : : :.l:.l　 `　l.ゝ､l_,ｨ' / _｡ o ｡｡.l―'､:l : : l　　　　　
.　　l.: : :.i:.lヾ　　,rl ｨ´/　/ イヽ　　　 lr'ヽ ll : : !　
.　　l.: : :.l l　`　/`/ヽ'　/´ ／　　　　.l ノ /l : : l
.　　!: : ://　／ i'/: :/ ヽ､/ ,r‐,　　　/ r'´　l : : l　　
　 /: :ｨ'l/.／: :l､/: :/: :/: :ヽ ,ｨ' o ｡ .lイl ､　 l : : l　　
　.': :/ /´: : : :/ヽ､l: :/: :/: :|}r―┬‐| l l: :ヽヽ: :.!
　i / ./: : :: :Y: : : :ヽ'､ /: :/､＼:: :l:: :l:_!ｲ､ : ヽヽ:!
　l/　l: :: :: :/: :: :: :: :`､': :ｲﾟ.lヽ｢￣￣:: :∧:: :l}　ヾ

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　一'　　｀ｰ＼
　　／　　（ ○）　（○）＼　　　や・・・やる夫は、茶の購入を忘れる日はないお
　　 i 　　　　（__人__）　　 i
　　　ヽ、　　　 |r┬-|　　／
　　　　/　　　 `ー'´　く
　　　　i　　丶　ヽ　　　ヽ　　　ｶﾞｼｬ
　　　　ｒ　　ヽ、__)　(_丿　　　　　 , -っﾟ
　　　　ヽ、___　　　ヽ　ヽ　　ｒ. ― ┐ ｰｭ '
　　　　と_＿＿_＿ノ＿ノ　 |　茶. |　。,　つ o
　　　　　　　　　　　　　 ` ー‐┘‐- ´。

　　　　　＿＿＿_
　　　　／⌒三 ⌒＼
　　　／（ ○）三（○）＼　　　おっ・・・おおおぅぅぅ
　／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼　　おおおううい、おいおいおい
　 |　　　　　|r┬-|　　　　|
　＼　　　 `ー'´ 　　／

やる夫はそう言って涙を流そうとしたが、ちっとも涙が出てこなかった。

993 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:37:11.84 ID:sRX5JzEo

司馬昭は、見かねて劉禅に声を掛けた。

　　　　　　　　 ,イ: : : : : : : : : : : :`　､
　　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　r‐/: : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '.
　　　/´/l.: : :. :.l.: : .i: : /l : : : ;/: : :i.: : : : : :i: '.
　　 .': :l l: : : : : l: : /!:./ .!: : : /!: : /!: :i､ : : | : i､
　　.': : l l: :l: :. :.l､:/ｨl/―! :／/ ／_l/l:l '.: :/:. :!:.i
　 .': : :.ヾ､ l:.l:. :! ',ｪｭｪｭ､k'　,'／ -ｪ'`j/､l:/ : /: :!
　 i.: : : :.ヽ､l､l､l' { {r'::爿`　　　 ,ｲr':ﾊヽ'.l:. :/.: : !　　　　　
　 l.: : : : : :.{､.l:.l､弋7ン　　　 .乂ン ' /／.: : :i'　　　・・・・・・なんだか、あなたの今の言葉・・・
.　 !.: .: : :. :.l `!:l､　　　　　　　,　　　　ｲノ: : : : l　　　　以前あなたに注意をしてた家臣の言葉にそっくりですね
　　!.: : : :.i　!　lj ヽ　　r―/7――‐ ､'l/ ll:.i: : : l
　　l: : : : :.l:.l　 `　l.ゝ､l_,ｨ' / _｡ o ｡｡.l―'､:l : : l　　　　　
.　　l.: : :.i:.lヾ　　,rl ｨ´/　/ イヽ　　　 lr'ヽ ll : : !　
.　　l.: : :.l l　`　/`/ヽ'　/´ ／　　　　.l ノ /l : : l
.　　!: : ://　／ i'/: :/ ヽ､/ ,r‐,　　　/ r'´　l : : l　　
　 /: :ｨ'l/.／: :l､/: :/: :/: :ヽ ,ｨ' o ｡ .lイl ､　 l : : l　　
　.': :/ /´: : : :/ヽ､l: :/: :/: :|}r―┬‐| l l: :ヽヽ: :.!
　i / ./: : :: :Y: : : :ヽ'､ /: :/､＼:: :l:: :l:_!ｲ､ : ヽヽ:!
　l/　l: :: :: :/: :: :: :: :`､': :ｲﾟ.lヽ｢￣￣:: :∧:: :l}　ヾ

　　　　　　　＿＿＿
　　　　　／ ⌒　　⌒＼
　　　／　（○）　（○）＼　　　わかりますかお？
　　／　 ///（__人__）/// ＼　　そうなんですお
　　|　　 u. 　 `Y⌒y'´　　　　|
　　＼　　　゛ー ′　　 ,／
　　 /　　　　　ー‐ 　　ィ

　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼
　　　　　／　（⌒）　（⌒）＼　　　そう言えって言われたから、
　　　　／　 ///（__人__）///＼　　一所懸命せりふを覚えたんだお
　　　 |　　 u. 　 `Y⌒y'´　　　 |
　　　＼　　　ﾞー ′　　,／
　　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ
　　　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　|　ヽ〆　　　　　　　　|´　|

994 ： ◆AOGu5v68Us [saga]：2010/03/28(日) 03:42:06.58 ID:sRX5JzEo

司馬昭はこれを聞き、呆気に取られた。

　　　　　　　　 ,イ: : : : : : : : : : : :`　､
　　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　r‐/: : : : !: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : '.
　　　/´/l.: : :. :.l.: : .i: : /l : : : ;/: : :i.: : : : : :i: '.
　　 .': :l l: : : : : l: : /!:./ .!: : : /!: : /!: :i､ : : | : i､
　　.': : l l: :l: :. :.l､:/ｨl/―! :／/ ／_l/l:l '.: :/:. :!:.i
　 .': : :.ヾ､ l:.l:. :! ',ｪｭｪｭ､k'　,'／ -ｪ'`j/､l:/ : /: :!
　 i.: : : :.ヽ､l､l､l' { {r'::爿`　　　 ,ｲr':ﾊヽ'.l:. :/.: : !　　　　　
　 l.: : : : : :.{､.l:.l､弋7ン　　　 .乂ン ' /／.: : :i'　　　これでは、諸葛亮が生きていたとしても、
.　 !.: .: : :. :.l `!:l､　　　　　　　,　　　　ｲノ: : : : l　　　　茶の購入は無理だったでしょうね・・・
　　!.: : : :.i　!　lj ヽ　　r―/7――‐ ､'l/ ll:.i: : : l
　　l: : : : :.l:.l　 `　l.ゝ､l_,ｨ' / _｡ o ｡｡.l―'､:l : : l　　　　　
.　　l.: : :.i:.lヾ　　,rl ｨ´/　/ イヽ　　　 lr'ヽ ll : : !　
.　　l.: : :.l l　`　/`/ヽ'　/´ ／　　　　.l ノ /l : : l
.　　!: : ://　／ i'/: :/ ヽ､/ ,r‐,　　　/ r'´　l : : l　　
　 /: :ｨ'l/.／: :l､/: :/: :/: :ヽ ,ｨ' o ｡ .lイl ､　 l : : l　　
　.': :/ /´: : : :/ヽ､l: :/: :/: :|}r―┬‐| l l: :ヽヽ: :.!
　i / ./: : :: :Y: : : :ヽ'､ /: :/､＼:: :l:: :l:_!ｲ､ : ヽヽ:!
　l/　l: :: :: :/: :: :: :: :`､': :ｲﾟ.lヽ｢￣￣:: :∧:: :l}　ヾ

こうして、三国志は幕を閉じたのである・・・

劉禅は今もなお、愚君の代名詞である。

二十レス以内で～　三　国　志　～　おしまい

995 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 08:41:14.15 ID:Y0HYt6Mo

なんぞこれｗｗ

劉禅は結果をみれば国を滅ぼしたから高い評価を得られないのは当然とはいえ、
個人的には愚かだったとは思えないんだよなあ

996 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 11:20:53.33 ID:aDGQEwgo

>>971
異議あり
孫子は家々にあったという記述があるくらい書物として残ったために記憶としても残っています

997 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 12:06:06.15 ID:Y0HYt6Mo

まあこのスレは>1が儒家思想を広めるためのものだから、
儒家に有利になるように記述するのは当然なんで、いろいろな詭弁も
そう思ってスルーしておけ

998 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 16:09:43.78 ID:49zoT9Mo

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿　|
　　　　　　　　　　　　　 ....:::::::::::／::::::::::::::::|　　顧炎武的に、きっちり説明すると
　　　　　　　　　　／::::::::::;　イ:::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　／:::::::::／　 /:::::::::::::::::::::::::|　　茶葉茶は食物として四川省から広まり
　　　　　　　　/::::::::／　　　 |:::::::::::::::::::::::::::|.
　　　　　 /:::::／　　　　ﾄ､:::::::::::::::::::::::|　煎じ薬のある華北の影響で飲み物になったと
　　　　　　 /::::::/＼.、　　　 |. l:::::::::::::::::::::|
　　　　　　 |:::::/　_ ヾ|　　　　⊥ l::::::::::::::::::::|　考えられます。
　　　　　 |:::::|/.ｎ`ｉﾞ|　　 ∠斗キ:::::::::::::＜
.　　　　　　|:::∧ じ |　　　　,　-‐-､＼::::::::::::|　なお、茶葉茶が後漢にあったか分かりませんが、
　　　　　 .|:::|　`ｰ´　　　く　 /⌒tヽ＼:::/:|
　　　　　　|:::l 　　　　　＼ゝ__ノ　>　V:::|　五代十国時代の楚の茶王が登場するころには
　　　　　 |:::ﾍ　　　　　　　　　￣￣　　ムイ　
　　　　 |::::::ヽ　ト、　　　　　　　　　/　茶で国が建つほど普及していたとは言えます。
　　　　 |::::::::::＼`ﾐ三三ヲ　　　　 <　/
　　　　 |:::::::::::::::＼＿＿＿　 -‐ ´ √/＿＿＿＿∧＿＿＿
　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.　　　　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　 /::::::::::::::::::::∧:::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::|　 /:::::::::::::::::::::/　|:::::::::::::::::::::::::::::

999 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 16:10:07.78 ID:49zoT9Mo

結論を言えば、茶を買いに北に向かうのは大馬鹿者です！！
　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　￣￣＼　　　　　　┌──┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｨrｩ､　　＿.　　＼　.　　　└──┘
　　　　　　　　＿　　　　　　　/'_/.-f二_.,.-'~　　｀i　　　┌───┐
　　　　　_　　,-±ヽ., -=‐''"￣=rﾀ≠´r''t,,. -―-⊥_　　└──┐│
　,.-―-≧三‐ ｀　:|_,,--‐''￣＼｀´r‐'´／;y=‐、;;;;;;;;;;｀､　　　┌┘│
<,ﾍ=''"ﾞ==ｨ:.〉　 ,,,,!-‐-,--､.　　l　:|　/;;ﾇ'　'´,ｨｭ､;;;;;;;;;;;;｀、　 └─┘
. ＼＼　ノﾉ,｀ｰt三三'　　　｀ヽl　 |. {ｻ､’　｀￣l:｀、;;;;;;;;;;l　　　┌┐
　　＼（／ｿ　　　￣¨ー､　　　　｀.ﾒ､ .{ t＝ｭ　　 |　ﾚﾆヾ;;;|.　┌┘└┐
.　　　｀ｰ' 　　　　　　　　ヽ、　　j!　i!｀ｰｼ=┘　　! ﾉ-',ｲ;;;;;l　└┐┌┘　 ┌─┐
　　　　　　　　　　　　　　/　ヽ、.j!　l!　　　｀‐=＜|;￣;;;;;;;;;;;l　　└┘┌┐└─┘
　　　　　　　　　　　　　/　　　 .ﾉ　./　　　　　　Ⅴt;;;;::::;;;;;;;∧.　┌─┘└┐
　　　　　　　　　　　　　!　　／　 /　　　　　　　 l　∨;;;;;;;;;;;;∧. │ﾛ　　┌┘
　　　　　　　　　　　　　ヽ＜___.／　　　　　　　　:.}　.:};;;;;;;;;;;;;;;∧└──┘┌──┐
　　　　　　　　　　　　　　　￣｀.>-､　　　　　　.ﾉ　 j;;;;;;;;;;;;;;;;;;∧.　　　　　└─┐│
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　＼ヽ、＿／　 ∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;∧.　　　　　　　└┘

1000 ：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]：2010/03/28(日) 16:11:50.88 ID:49zoT9Mo

　　　　-──‐-
　　／ : : ／: : ｀＞､ヽ
.　 /: : : : l: : : :／　　ヽヽ　　　少し、熱くなりすぎましたね･･･
　/: : : : : l:.／＼　　　 !: i
　l: : : i⌒Y　ィtx､　 -‐!: l　　気にせず続けてください
　|: : : ヽｿl　廴ﾉ　　ｲT{: :!
　|: : : : : :.|　　　　　! ｰ'l: :l　　　>>1乙でした
　|: : : : : :.ﾄ､　ｨ=ｧ　 / : |
　|: : : : : :.|,ｲ＞ --イ : : : |　　　　　　＿＿_＿
　|: : : : ／＼＿＿/＼ : :l　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　|: : , く＼＿_＼　/___.∧ｌ　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　|／　　｀┬‐-ｲ下ｬ-イ i　／:.:.:.:,:イ:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ
　{ 　　　 l／　凡ヽノ　l　＼:／／:.:.:.:.:.／
　l　　　　　 l　 l　　　} .r-<／､:.:.:.:.／
　l　　　　　 | 　|　　　／!　 }　　ヽ'
　ヽ　　　　　　 | 　| 　／／ヽノ

1001 ：1001 ：Over 1000 Thread

　,.――――-､
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ジャンル「番長と風紀委員長」＠ 2010/03/28(日) 12:22:12.41 ID:k79lM2DO
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ズドーン＠ 2010/03/28(日) 11:53:44.26 ID:987rowDO
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