484: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/27(月) 02:44:55.81 ID:InYfLZS3O
  
 あのまま協力させる体で話を続けたところで、彼女は首を縦に振らないだろう。 
 かといって、自分の状況を鑑みてか、否に傾き切っているわけでもない。 
 ならば、やり方を変える。 
 というより、元から無謀なものとして、賭けに出るしかなかった。 
485: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/27(月) 02:45:42.81 ID:InYfLZS3O
 ここまで 
 ノロノロしてたらついに漫画版に追い抜かされてしまった…… 
486: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/31(金) 01:27:14.56 ID:RMLcSQ8bO
  
 「……シエルの洞察力と、"直覚"が大きな障害になるって考えたことは、否定しない」 
 「でも、あなたが優秀なだけじゃ、きっと打ち明けられなかった」 
 「私が今みたいに包み隠さず話せるのは……シエルが友達だから、だよ」 
  
487: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/31(金) 01:29:39.59 ID:RMLcSQ8bO
  
 「……一つ」 
  
 震えた唇が、決着を告げる。 
 ……いや、まだ終わってはいないか。 
488: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/31(金) 01:32:59.02 ID:RMLcSQ8bO
  
 シエルは、すぐには応じなかった。 
 たった少しであろう間を何倍にも長く感じながら、私は彼女の答えを待つ。 
  
 「……ずるいです、本当に」 
489: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/31(金) 01:44:14.21 ID:RMLcSQ8bO
  
 「……ありがとう」 
 「今日はこのまま部屋に籠るつもりだから、心配しないで」 
  
 「了解しました。では……」 
490: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/31(金) 01:45:30.99 ID:RMLcSQ8bO
  
 閉まる扉が姿を隠すまで、彼女を見送る。 
 少しして、その奥で何かが崩れてしまった、音を聞いた。 
 すすり泣く声を、聴き続けた。 
  
491: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/03/31(金) 01:46:20.40 ID:RMLcSQ8bO
 ここまで 
492: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/04/05(水) 01:43:45.61 ID:goWqUgHoO
  
 ◇ 
  
 「――はい、依頼のブツ」 
  
493: ◆6QfWz14LJM[saga]
2017/04/05(水) 01:47:57.00 ID:goWqUgHoO
  
 懸念が、3つあった。 
  
 一つは、私に巣食う病の経過について。 
 本来、首元の文様は、"黒蛛病"の最終段階として表れるはずのものだ。 
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