71:名無しNIPPER[saga]
2016/11/26(土) 00:58:43.59 ID:tRPk/B7zO
  
 「(彼等も、外に出なければ助かったのかもしれない)」 
  
 そう、待つだけで良かった。 
  
 しかし、住民の多くは自らオークの前に姿を晒してしまったのである。 
  
 何処にも逃げる必要などないのに、多くの住民は逃げてしまった。 
  
 彼の家族は、その住民達に救われたと言えるだろう。 
  
 オークは目の前の、逃げ惑う獲物を追うことに気を取られた。 
  
 隠れた獲物より、見える獲物。より確実に、より楽に殺せる方を、オークは選んだのだ。 
  
 しかし、それも束の間。 
  
 次第に悲鳴の数は減っていき、家屋を破壊する音が響き渡る。 
  
 次は隠れている者の番だと言わんばかりに、激しい破壊音が街全体を包んだ。 
  
674Res/446.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
書[5]
板[3] 1-[1] l20