五年と少しの歳月に
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4: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/06/13(火) 23:59:39.61 ID:5NDUzJbF0
 徐々に彼女との距離が近付くにつれて、その姿が鮮明になってくる。

 見たところ彼女の風貌は、俺と同年代くらいに若かった。いくら元日とはいえ、こんな時間にひとりで人気のしない路地にいるのも危ないんじゃないかと思いもする。
 すると、彼女と目線が合ってしまった。若干の気まずさを覚えて、すぐに目を逸らす。

 そのまま歩き去ろうとすると、彼女が一歩前に出た。
 急に目の前に出られて、慌てて歩を止める。わけのわからないまま彼女を見つめると、どうしてだか彼女の身に着けている栗色のマフラーに目がいってしまった。

 どうにもそのマフラーは、どこかで見たことがあるような気がする。


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