8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/07/15(土) 20:12:56.86 ID:+jykf0ly0
休憩所、更衣所を兼ねた仮設のプレハブ小屋に彼女を連れて戻った。
普段ならば終業時間になれば自由に早々に帰っていく同僚たちは、今日はそこに残っていた。理由は言うまでもなく彼女なんだろう。
「えっ、歓迎会? ……いやー……それはエンリョしたいかも? あっ、うれちーよ? うれちーんだけど、今日はもーまっすぐ帰りたい系だからさー」
彼女のための歓迎会を考えていたらしい。が、彼女自らの手によってその計画は頓挫した。囲んでいた若手の作業員たちが軒なみ肩を落とす。
既に店の予約もしていたらしい。急遽キャンセルするのは気がひける、と男衆だけで行くようだ。監督もどうかと誘われた。誘いは非常に嬉しいが、この後まだやらなければいけないことが残っている。泣く泣く断った。
皆の背中を見送る。下手な昇進をしていなければあちら側にいられたのに、とため息をついた。
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