【モバマス】カワイイボクらは斃れない【アニデレ】
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1: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:04:03.31 ID:l79BlxhkO
「デビューする前にユニットが解散してしまった……フヒ。」

 彼女は消え入りそうな声でそう告げると乾いた笑い声を上げた。



 このSSはテレビアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』を元にした2次創作です。

アニメ本編と設定やキャラクターが著しく異なる場合がありますので。その辺を留意した上で御清覧下さい。

またこのSSでの『シンデレラガールズ』は、

小日向美穂、佐久間まゆ、輿水幸子、川島瑞樹、高垣楓、白坂小梅、十時愛梨、城ヶ崎美嘉、日野茜

を指します。アプリ『アイドルマスターシンデレラガールズ』の総選挙の結果とは関係ありません。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:05:28.66 ID:l79BlxhkO
 このまるで世界の終焉を知ってしまったかのような絶望感にうちひしがれている少女、『星輝子』は346プロダクションのアイドル部門所属のタレントであり、彼女と頰がくっつくほど密着しているふたりの少女『輿水幸子』、『白坂小梅』と同期である。

 輝子はこのプロダクションのアイドル部門の設立当初から所属している古参で、一時期は今共に事務机の下に収まっているふたりともユニットを組んで活動していたこともあった。

 しかし、輝子はトークが致命的に苦手であり、同じくトークが苦手な小梅が、演技力の面で開花したのに対して、彼女に回される仕事の数は日に日に減っていった。
以下略 AAS



3: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:06:17.71 ID:l79BlxhkO
 それでも輝子は、中学生のものとは思えない力強い歌声で多くの人々を魅了して、メディアの露出は少ないものの、このアイドル部門で確固たる自分の立場を築き上げた。

 もともと一芸特化のアイドルが多いこのアイドル部門だが、バラエティー主体のこの部門で、歌唱力だけでのし上がった輝子を幸子は尊敬し、彼女と友人であることを誇りに思っていた。

 自分の持てる武器ひとつで、テレビ出演こそ正義と言わんばかりのこの世界を渡り歩く輝子の姿が、幸子にはカッコいいと思えた。


4: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:06:55.06 ID:l79BlxhkO
 そんな彼女にひとつの転機が訪れた。

 長らく海外出張で不在だった美城常務がアイドル部門の統括役として日本に戻って来たのだ。

 常務は海外での活動の影響からか、バラエティー主体のこの部門をアーティスト寄りに舵切りすると発表した。
以下略 AAS



5: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:07:51.15 ID:l79BlxhkO
 今の輝子は、まるで報告に来たときの様子が見間違いであったのかと思うほど、おどおどして自信なさげな元の輝子に戻っていた。

「いったい、なにがあったんです?」

 幸子がうつむいて不気味な笑い声を上げる彼女に尋ねた。
以下略 AAS



6: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:08:48.68 ID:l79BlxhkO
 幸子は以前、高垣楓が常務の誘いを断ったという噂を聞いたのを思い出した。

 常務は強引なタイプのようで、すべてを自分の思い通りにしたがる人物であるらしく、彼女に反発するアイドルも少なくないと聞いていた。

 幸子にはそれがよく理解できなかった。タレントのプロデュースに関わる人間なんて、多かれ少なかれ自分の夢を抱えてるものだ。その夢を肩代わりして叶えるのがタレントの仕事であると彼女は考えていた。そんな彼女にとって、美城常務のやり方はむしろスムーズに仕事ができそうだとも思っていた。
以下略 AAS



7: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:09:15.58 ID:l79BlxhkO
「……常務のやり方は強引だと思う……。でも……、私は一人じゃ何もできないからな……。自分で何でもできる人なら……自分のやりたいようにすればいい……。」

 輝子は声をふるわせて言葉を絞り出す。

「私はこのチャンスを手放したくない……。私はアイドルなんだ……。トークもダンスもして……大きな舞台に立って……。私には歌しかないなんて言って逃げちゃ駄目なんだ……。」
以下略 AAS



8: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:11:37.63 ID:l79BlxhkO
「つまり、木村夏樹と松永涼の変わりに自分たちを起用して欲しいと?」

 机の脇に寄せて置いてあるノートパソコンのキーボードを叩きながら、美城常務は机を挟んで立っている幸子を見る。パソコンのモニターには社内ネットワークの輿水幸子と白坂小梅のプロフィールのページが呼び出された。

「はい、突然のメンバー不足でお困りだと思ったのでボクたちがお力になれればと。」
以下略 AAS



9: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:13:20.05 ID:l79BlxhkO
「この楽曲を明日までに覚えてもらいたい。」

 常務はレッスンルームで幸子達に仮歌の入ったMPプレーヤーと歌詞カード、簡単な手書きの振り付け表を手渡した。

 もちろん常務もこれだけの資料で完璧な演技を期待してなどいない。ただ、仕上がりぐあいで幸子と小梅の実力を図るつもりだった。
以下略 AAS



10: ◆ZDnQS3y4DE[sage]
2017/08/25(金) 01:13:50.75 ID:l79BlxhkO
 彼女達の演技は、ほんの数分前に初めてこの曲を聴いたとは思えないほどの、音源さえ完成すれば十分ステージで披露できると思えるレベルの完成度だった。

 強いて苦言を呈するとすれば、幸子→小梅→輝子の準に若干の遅れがあったものの、それも曲が2番に入る頃には完全に揃っていた。

Lunatic Show(仮題)
以下略 AAS



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