ヴァイス「少々席を外したいのですが」ターニャ「何故だ?」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2018/11/23(金) 22:37:03.50 ID:i37PCr8J0
「それで、ヴァイス中尉」
「はっ」
「貴官は腹が痛むから席を外したいのだな?」
「恥ずかしながら、その通りであります」
「却下だ」
「……は?」
「聞こえなかったのか? 却下だと言っている」

ヴァイス中尉は耳を疑った。信じられない。
よもや、席を外すことを認められないとは。
何故だ? 一体どうして少佐殿は却下したのか。
今の発言で機嫌を損ねてしまったのだろうか。
たしかに、飲食中にする話ではなかった。
しかし、飲み食いしたら排泄するのは必然。
中座する際も、こうして断りを入れたのに。
何が悪かったのかわからぬまま困惑するヴァイス中尉に、デグレチャフ少佐は刺すような厳しい眼差しを向けて、鋭く端的に命令を下した。

「命令だ、ヴァイス中尉。入り口を封鎖しろ」
「は?」
「何度言わせるつもりだ。入り口を封鎖しろ」
「で、ですが、それでは……」

それでは、トイレに向かうことが出来ない。

「私はこの部屋から誰も出すつもりはない」
「そんな……」
「これで三度目だぞ。入り口を、封鎖しろ」

三度目の命令が下り、次はないと、伝わった。

「ケーニッヒ少尉、ノイマン少尉!」

身の危険を感じ取ったヴァイス中尉は、すぐさま第三中隊長と第四中隊長に指示を出した。
突然の指名に驚いた両名は目を丸くしている。

「今すぐ、入り口を封鎖しろ!」
「はあ?」
「なんでまた入り口なんて……」
「私の命令だ。理由を知る必要はあるか?」

怪訝な顔をする2人に業を煮やしたデグレチャフ少佐がひと睨みして服従の意思を確認すると、即座に口をつぐみ、迅速に入り口を封鎖した。

「結構。そのまま門番としての任を与える」
「はっ」
「了解しました!」

これにて場は整った。誰も逃すつもりはない。


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