渋谷凛「なぞののうりょく」
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1: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2019/05/11(土) 16:33:18.87 ID:QfZnhCgW0
よく振った炭酸飲料を開けたときみたいな音をたてて、電車のドアが開いた。

乗客たちはそれが「よーいどん」の合図であるかのように、一斉に降りていく。

携帯電話を鞄へ戻し、その流れに私も乗った。

乗客たちは電車を降りた後も一糸乱れぬ動きでエスカレーターに吸い込まれていく。

その様子をぼんやりと眺めていたところ、不意に肩を叩かれた。

見つかってしまったか、と伊達眼鏡を外し、笑顔に切り替える。

そこには見慣れたスーツ姿があった。

「なんだ。プロデューサーか」

「なんだとはご挨拶だなぁ」

「だって、ファンの人に見つかったのかと思ったから」

「あー。……いや、見つかりたくないんならもっと変装したらいいだろ」

「してるよ。ほら」

左手で眼鏡のフレームを軽くつまんで、上下させてみせる。


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2: ◆TOYOUsnVr.[sage saga]
2019/05/11(土) 16:34:58.53 ID:QfZnhCgW0

「伊達眼鏡を信用し過ぎだと思うけど」

「案外気付かれないもんだよ」

以下略 AAS



3: ◆TOYOUsnVr.[sage saga]
2019/05/11(土) 16:35:43.26 ID:QfZnhCgW0

止まらない軽口を無理矢理にでも終了させるため、プロデューサーを改札まで引き摺って行った。

駅の外の雑踏に混ざり、事務所を目指す。

以下略 AAS



4: ◆TOYOUsnVr.[sage saga]
2019/05/11(土) 16:36:30.71 ID:QfZnhCgW0

「日、長くなったよね」

「仕事終わりで外に出たときに空が明るいとちょっと嬉しくなるよな」

以下略 AAS



5: ◆TOYOUsnVr.[sage saga]
2019/05/11(土) 16:38:34.89 ID:QfZnhCgW0

「あ、全然話は変わるんだけどさ」

「ん?」

以下略 AAS



6: ◆TOYOUsnVr.[sage saga]
2019/05/11(土) 16:39:17.57 ID:QfZnhCgW0

「知らない内に、千川さんに改造されてて、高性能プロデュースロボットにされたんだ。きっと」

「ちひろさんそんなことしないでしょ」

以下略 AAS



7: ◆TOYOUsnVr.[sage saga]
2019/05/11(土) 16:40:28.54 ID:QfZnhCgW0

プロデューサーは言い終わるとすぐにコンビニへ向かって駆けて行った。

いつものことではあるが、また突拍子もないことを言い出すものだと、半ば呆れながら、改めて駅前の雑踏を眺める。

以下略 AAS



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