304: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/06/12(金) 01:26:13.10 ID:Bg3Eqo0s0
  
 彼と風花は、そこで問答を止めて、二人一緒にこのみを見た。 
 彼は驚きながらも、ようやく合点がいったという様子だった。 
 このみは、彼の御猪口にミネラルウォーターを注いでいく。 
 例え水でも、こうして御猪口の中に注いでしまえば、日本酒とそれほど区別がつかない。 
 彼が手の中で御猪口を軽く揺らすのを見て、莉緒も風花も、おお、と声を漏らした。 
  
 「あっ。これなら、みんなで乾杯できますね。」 
  
 風花は、いつの間にか拗ねモードから戻ってきていたらしかった。 
  
 「このみさん。ありがとうございます。」 
  
 「あら、いいのよ。私もプロデューサーと一緒に、乾杯したかったもの。」 
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