【シャニマス SS】P「プロポーズの暴発」夏葉「賞味期限切れの夢」
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36: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/08/18(日) 02:42:10.83 ID:oj63shz20
「ふふっ、信用されてますけど、信用されていませんね〜」
「ですねえ」
 社長の秘蔵ワインを一口含んでから、彼女たちに目をやった。


「これ、最初の合同ライブの時のやつだ。疲労困憊で今にも死にそうな顔してるけど」
「ですが……目元は、微笑んでいるようにも……」
「たしかに。あ、そういえば私、このライブの時にさ……」


「こいつは? えっと、この日付だと……なんのお祝いをした時だ?」
「凛世ちゃんの高校卒業じゃないかな。笑ってるね。というか、定期的にお祝いしてるね、私たち」
「だなぁ。そういやさ、お祝いと言えばなんだけど……」


「あっ! これは比較的最近の写真です。二年くらい前に社長さんが……」
「めちゃめちゃ満面の笑みっ!!」
「でも、相変わらず疲労の色が浮かんでますっ!」


 ……

 彼女たちは一枚、また一枚と、アルバムをめくりながら、やいのやいのと感想を言いあっている。一応の話の主題は「俺が楽しそうかどうか、無理をしてないかどうか」であるようだったが、話は何度も脱線していた。その時のライブのちょっとした失敗話であるとか、その年の流行のことであるとか、会話の種は尽きる様子がない。

 ただ、夏葉がどこか神妙な面持ちで写真を見つめていたのが少し気になった。しかしわざわざ彼女たちの歓談に水を差すほどの深刻さは、そこからは読み取れなかった。



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