【シャニマス SS】P「プロポーズの暴発」夏葉「賞味期限切れの夢」
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39: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/08/18(日) 02:43:53.38 ID:oj63shz20
 夏葉が目を覚ましたのは、それから二時間後のことだった。
 彼女は自然と目を覚まし、寝惚けまなこをこすりながら周囲を見渡した。俺を除いて、既に事務所には誰もいない。お祝いの料理なども一通り片付いていた。

「智代子を連れて、樹里と凛世は寮に戻った。果穂は、はづきさんが車で家まで送ってる」

 状況をかいつまんで説明しつつ、紙コップを夏葉の前に置く。入っているのは酔い覚ましのただの水だ。夏葉は逡巡してから、紙コップに口をつけた。

「……ソファまで運んでくれたのね」
「椅子の上だと寝心地が悪いかと思って」
「ありがとう。でも……起こしてくれても良かったのに」

 倒れて椅子から落ちたら危険だという判断のもと、ユニットメンバーの四人が彼女を動かした。最初は俺が直接抱えて運ぼうとしたが、それは樹里と智代子に止められている。

 起こす気にはなれなかった。深く眠っていたから、という理由もあったが、それ以上に話をしたかった。一対一で話せる状況を作りたかったのだ。

 夏葉の斜め向かいのソファに座る。

「珍しいな。というより初めて見たよ」
 その一言で、夏葉はこちらの意図を察したようだ。紙コップが置かれ、視線が合わさった。

 夏葉の顔は変わらず赤いままだ。まだアルコールは抜けていないようだ。目じりが下がっていて、おぼろげな印象を受ける。

「何かあったのか?」
 単刀直入に訊くことにした。



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