2: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:00:10.40 ID:OM5qGz2c0
  
 「お悔やみ申し上げます」 
  
 社長から『作法』として教えてもらった通りの言葉を吐き、あの人が高校までを過ごしたという家の玄関をくぐった。出迎えてくれたおばさんは、目元がプロデューサーによく似ていた 
  
3: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:01:25.28 ID:OM5qGz2c0
  
 みんな、プロデューサーがいなくなったことでダメージを受けている。 
  
 だからこそ、自分は、自分だけはと気丈に振る舞っていた。けど、もう疲れた。死に顔を観て、これまで堪えていたもんが全部溢れる 
  
4: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:03:43.54 ID:OM5qGz2c0
  
 『死んでないよ』 
  
 ……ん? 
  
5: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:08:13.24 ID:OM5qGz2c0
 プロデューサーはそのまま続ける 
  
 『仮死状態で一命を取り留めた後、俺はこうやって空に浮かび、親しい人の精神に語りかける能力が発現したんだ』 
  
 うつむきながらこれまでを語る 
6: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:10:16.72 ID:OM5qGz2c0
  
 『おお! ついに成功したのか!』 
  
 『はい。肉体と精神……二つを切り離し、空へ昇る感覚を掴めば、なんとかできました』 
  
7: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:12:20.08 ID:OM5qGz2c0
  
 「樹里ちゃん、ここまで暑かったでしょ。お茶入れたからジュリチャン!?!?」 
  
 プロデューサーのお母さんがお茶を入れてくれた。ありがたいけど、この状況で来てほしくはなかった 
  
8: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:12:46.26 ID:OM5qGz2c0
 アタシはこの後、自分の精神を信用できなくなって、疲れを取るために健康ランドに行った。そこのテレビでプロデューサーがインタビューを受けていた。大事故から生還した人、としての取材だった 
  
 どうやら棺の中で目醒めた後、自分で身投げをしたとアタシのことを伏せてくれたらしい 
  
 「いや真実を言っても誰も信じないだろ……」 
9: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2020/05/24(日) 01:13:14.09 ID:OM5qGz2c0
 ここまでです、ありがとうございました 
10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/05/24(日) 04:45:36.16 ID:Gm0YAiua0
 大好きなP死にネタかと思ったらギャグか… 
 つまらなくはないけど、かなりがっかりだ 
11:名無しNIPPER[sage]
2020/05/24(日) 13:32:08.53 ID:LU30hlEzo
 ちょっとした阿鼻叫喚になっててワロタ 
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