両儀式「どうだ、トウコ。オレは常識人だろ?」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:33:18.19 ID:pCrOcsWZO
「あれ? 式、君だけかい? 橙子さんは?」
「帰った」

コンビニでアイスを買って帰ると、伽藍の堂には式だけが居て、何故か眼鏡姿だった。

以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:35:02.74 ID:pCrOcsWZO
「橙子さんの分はどうしようか」
「お前が食えばいいだろ」
「いいのかな?」
「いいだろ別に。先に帰ったあいつが悪い」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:37:31.84 ID:pCrOcsWZO
「別に、こんなのどうってことないだろ。流れに任せて、あとはなるようになるだけだ」
「たしかに、そうかも知れないね。僕には経験がないからわからないけど、きっと君の言う通りどうってことない行為かも知れない」
「ならつべこべ言うな」
「いいや。言わせて貰う」

以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:39:33.22 ID:pCrOcsWZO
「幹也の言ってることはさっぱりわからん」
「式、君にはわかる筈だよ」

両儀式は、たしかに難儀な性格をしている。
先程所長が言った通り、衝動を堪えている。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:41:06.91 ID:pCrOcsWZO
「君は……まさか」
「なんだ、こんな時だけは察しがいいな」

薄々、わかってはいた。僕は察していた。
式のことだから、きっと何かあるのだと。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:43:09.19 ID:pCrOcsWZO
「まったく、式は困ったひとだね」
「そんなオレのことが好きなんだろ?」
「うん。困ったことにね」

互いに困ったように笑って、軽口を交わす。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:45:05.19 ID:pCrOcsWZO
「なんだ、幹也。キスされると思ったか?」
「まさか。キスの際に目を閉じるようなマナーを、君が気にするとは思ってないよ」
「いちいちひとを馬鹿にするをやめろ」
「ごめん。そんなつもりはなかった」
「ふん。とにかく、覚悟はいいな?」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:46:58.94 ID:pCrOcsWZO
「でも、同時に見て欲しい気持ちもある」
「式……」
「だからお前が望むなら特別に見てもいい」

ゆっくりと目蓋を開く。式と目があった。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:48:29.53 ID:pCrOcsWZO
「よかった」
「この状況でどうして安心しているんだ?」
「式がひとを愛せるようになってよかった」

僕は心からの安堵していた。同時に嬉しい。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:49:58.81 ID:pCrOcsWZO
「幹也、そろそろ……」

来た。お待ちかねの時間だ。いや、焦るな。

「大丈夫。僕のことは気にせずに、式のタイミングでしていいから。僕は君に合わせる」
以下略 AAS



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