22: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:08:22.24 ID:dze2zfkn0
エレナが右手にビデオカメラを、貴音が左手に懐中電灯を装備して、空いている手はお互いの腰のあたりの服を握りしめていた。
どちらかが逃げようとしても物理的に逃げられない布陣だ。
もし何かに襲われた場合だとお互いが障害となって逃げられない布陣とも言える。
23: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:09:30.99 ID:dze2zfkn0
【5】
道中は拍子抜けなほど何も起こらなかった。
いや、別にスタッフも何も仕込んでいないから何も起きないのは当然なのであるが。
24: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:10:56.62 ID:dze2zfkn0
「ここだよネ…?」
「島原エレナ…」
島原エレナマシーンの音量が最小値となってもはやマイクが拾えるかどうかになった頃、
25: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:11:47.79 ID:dze2zfkn0
だが、貴音の深刻そうな表情はエレナに改めて緊張感を与えるには十分であり、エレナと貴音は顔を見合わせて呼吸を合わせていた。
なおこの時、ヘッドライトに添えられた小型カメラにはお互いの顔面がドアップで映し出されていた。
ドアップで写されてもお茶の間に耐えうる美少女で本当に良かった。
プロデューサーは改めて胸を撫で下ろした。
26: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:12:59.84 ID:dze2zfkn0
バーン‼
という擬音がピッタリな勢いでエレナが引き戸を思いっきり引いた。
27: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:14:00.75 ID:dze2zfkn0
一通り飛び交った書類が全て地面に到達したころ、貴音の全身はすっかり「あわわわわ」の形で固定されていた。
静止しているとこれがなかなか絵になるものである。
エレナは貴音に縋りついたまま号泣していた。
28: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:14:48.94 ID:dze2zfkn0
「ワタシも一人はイヤだヨ〜‼ ほら立ってよタカネぇ〜‼」
「む、」
「タカネ?」
「む、む、」
29: ◆ivbWs9E0to[saga]
2020/08/02(日) 08:16:59.26 ID:dze2zfkn0
銀色の美しい髪を棚引かせながら、四条貴音は尻で歩いていたのだ。
ある意味ホラーよりも怖い。
この何とも奇怪な鬼ごっこはスタッフのライトに島原エレナが気付くまで続き、スタッフが追いついたころにはエレナは涙やら汗やらでべちょべちょになっていた。
30: ◆ivbWs9E0to[sage]
2020/08/02(日) 08:17:48.32 ID:dze2zfkn0
おわりました。HTML依頼出してきます。
色々と申し訳ないです。
31: ◆ivbWs9E0to[sage]
2020/08/02(日) 08:25:45.17 ID:dze2zfkn0
書き忘れましたが、島原エレナと四条貴音のお化け怖いコンビって良いなぁ!と思って書いていました。たかエレきてる。
32: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2020/08/02(日) 09:19:00.42 ID:8V6Ns4iy0
貴音...ケツだけ歩きを習得したか...
珍しい組み合わせだがイイネ。乙です
島原エレナ(17) Da/An
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