小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】
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◆bhlju8wMK6
[saga]
2025/09/05(金) 22:01:19.75 ID:F5wXTSaO0
テクテク…… ピタッ
カンナ「……はじめまして。私、大山カンナ」ペコリ
才川「……………………」ギロッ
カンナ「才川さん、だよね? 私、あなたとも仲良くしたい。これからよろしく――」スッ(手を差し出す)
才川「――――――っ!」バシッ(手を払い除ける)
カンナ「っ!」
才川「よろしく? しないわよっ、気安く話しかけないでもらえる?」イライラ
生徒A(あわわ……、今日の才川さん、いつも以上に機嫌が悪い……!)ワタワタ
生徒B(きっと転校初日で人気者になってる大山さんを見てやっかんでるんだ……!)ハラハラ
才川「なあに? もしかして同情のつもり? 私が一人でいるからって、可愛そうに思って手を差し伸べてあげようって?
あ〜ら転校生さんは随分お優しいんですのねえ?」
才川「でもお生憎様、私は好きで一人でいるの。他のクラスメイトはみ〜んなガキっぽくて嫌になっちゃってね」フッ
才川「――分かる? あんたがやってるのは、見当違いのありがた迷惑だって言ってるの。分かったらさっさとどっかに行って下さる?」ギッ
カンナ「……………………」
才川「何よ。黙ってないで何とか言ったらどうなの!?」ゴオッ!
カンナ「……………………」
カンナ(……おんなじだ。あの日の、死んじゃったトール様と)
《(回想)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
トール’『――だが、もう違う。死んで、やっと愛想が、未練が尽きた。分かるか? 我は今、正に“自由”を手にしているのだ!』
――――――――――
トール’『そうだ、その通りだとも! 死の間際、最後に私はこう願った。“もう誰にも会いたくない”、“永遠に一人でありたい”と!』
――――――――――
トール’『我の結界をこれだけ荒らしておいて、言うに事を欠いて“会いに来た”?“話をしたい”?“相互理解”?』
トール’『知った事か! 興味もない! 独り善がりのありがた迷惑という奴だ、失せろ!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜》
カンナ「――――才川さん」
才川「? 何…………」
カンナ「……………………」ギュッ(才川の手を取り握る)
才川「っっっ!!?」ボッ
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