結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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788: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/16(日) 00:05:41.30 ID:PU+Tw3fzo


 「あっ、不用意に仕事のことを言っちゃいけないんでしたよね」とステファニーはおとぼけた感じで誤魔化す。
 砂皿へ目を向けて頭を掻きながら誤魔化し笑いをしているところからして、さっきのセリフは番外個体へ言ったものではなかったのだろう。
 なにはともあれ、番外個体がやることは決まっていた。


番外個体「あなたが何者かはよくわかんないけど、邪魔するって言うならあなたも黒焦げになってもらう、ってことだけどそれでオッケーかなー?」

ステファニー「それで構いませんよ。別にお友達になろうと思ってあなたとお話しているわけじゃありませんし」

番外個体「へー、言葉の節々に余裕を感じるね。ちょっとイラっとするよ。そーいうのはミサカの専売特許なんだけさー」

ステファニー「そう思えるのはあなたがビビってるからじゃないですか?」

番外個体「なに?」


 番外個体は眉を少し吊り上げた。


ステファニー「たしかにあなたは強いんでしょうけど、まだまだ戦闘経験が足りてなさそうです。そんなガキに殺られるほど私は弱くはないですよ」


 舐めやがって、と曲がり角の先でしゃがんだ番外個体は右手に電撃をまとわせながら構える。
 早撃ち勝負だ。ヤツのアサルトライフルが早いかこちらの電撃が早いか。
 こちらはこの一撃で殺す必要はない。痺れさせて動けなくさせてしまえば、あとはどうとでもなる。
 そう考え、番外個体は曲がり角を飛び出そうとする。

 カポン、という空気が抜けたような音が聞こえた。

 ふと、番外個体の視界にフィルムケースくらいの大きさの黒い筒状の物が飛んで来るのが見えた。
 彼女の卓越した動体視力と学習装置で得ていた軍事知識があの物体が何かを瞬時に判断する。


 グレネードランチャーの弾頭。

 
 路地裏に轟音とともに爆風が巻き起こる。
 路地に置いていたゴミ箱が中身ごと吹き飛ぶ。ビルやアスファルトの地面が揺れた。通路の中が黒い煙で埋め尽くされる。





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