826: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:31:57.22 ID:9oar5n900
  
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 菜々「はぁ……はぁ……」 
  
 菜々母「菜々、頑張って走って……!!」 
  
  
 息が切れて、苦しかった。 
  
 もう何時間逃げ回っているんだろうか。 
  
 もういい加減休みたかった。 
  
 ただ──ゴーストポケモンは人の命を奪うらしい。 
  
 それが恐ろしくて、怖くて、ただ逃げていた。 
  
 ただ、ずっと走り続けていれば、体力に限界は来るもので、 
  
  
 菜々「……あっ!」 
  
 菜々母「菜々……!?」 
  
  
 私は足をもつれさせて、転んでしまった。 
  
  
 菜々「……っ……」 
  
 菜々母「菜々、大丈夫……!?」 
  
 菜々「う、うん……。……っ゛……!」 
  
  
 立ち上がろうとすると、足に痛みが走った。 
  
 足をくじいてしまったらしい。 
  
 どうにか立ち上がろうとしていた、矢先、 
  
  
 菜々母「きゃぁぁぁっ!!」 
  
  
 お母さんが私の背後を見て、悲鳴をあげた。 
  
 恐る恐る振り返ると── 
  
  
  「サマヨーー…」 
  
  
 一つ目のゴーストポケモンが私の背後に立っていた。 
  
  
 菜々「……ヒッ!」 
  
  
 私は転んだまま、強引に足を引きずって、どうにか距離を取ろうとするけど、 
  
  
  「サマヨーー」 
  
  
 ゴーストポケモンは一歩一歩にじり寄ってくる。 
  
 怖くて怖くて仕方なかった。 
  
  
  「サマヨーー」 
  
  
 そのゴーストポケモンは、大きな手を私に伸ばしてくる。 
  
 もうダメだと思った。 
  
 そのとき── 
  
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