異説 ひのきの棒と50G
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13:今日はここまで ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/03/31(日) 21:02:41.28 ID:XVRz4++K0

 大食漢がその大きなお腹のせいか二人分の席を使っていたせいで、僕は少し気後れしながらも目の鋭い男の隣に腰をおろした。

 間近で見る料理は、圧巻の一言であった。
 僕の顔よりも大きいパンに、思わず声があがる。
 
 手元には、大量の料理の隙間を縫ってカトラリーが並べられていた。
 ナイフとフォーク、スプーン。
 ―――そして1枚の銅貨。

 僕は田舎者ではあるが、物を知らないわけでは無い。
 テーブルマナーだって、父から厳しく躾けられたものだ。
 カトラリーの扱いなら、知らないことなんてない。

 そんな僕でも、この1枚の銅貨の使い方には見当もつかなかった。



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