68: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/04/17(水) 17:33:06.05 ID:aGyuAlWz0
  
  戦の有様なんてものではない。 
  これは、魔物にとっての晩餐の果てだ。  
  
  少年は、痛感した。 
  正しくあったはずの男も、そうでない男も。 
  ここではみな等しく屍となった。 
  「正しさ」は、この戦場において何の意味をも為していない。 
  
  喉から声にならない声が漏れた。 
  目から拭いきれない涙が零れ落ちた。 
  少年の良心は、その小さき体から溢れる嗚咽と共にガラガラと崩れ落ちていった。 
  
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