アンパンマンとばいきんまん
1- 20
6: ◆qJX8kuiMZI[sage]
2025/12/05(金) 19:52:21.10 ID:XTeJFan70
しかし、町の状況は酷いものだった。
油で広がった火災は、ばいきんまんとの戦闘中にさらに燃え上がり、町の大半を焼き尽くしていた。
さらに悪いことに、負傷者も大量に出ていたのだった。
町のあちこちから声が聞こえる。

「ううう」
「いたい。いたいよぉ」
「なんでこんなことに」
「私達の家が……」
「うわああん。ぬいぐるみが焼けちゃったよぉ」

負傷者に焼け出された人を見て、アンパンマンの気分はさらに沈んだ。
酷すぎる。
もっと被害を抑えることはできなかったのか?
アンパンマンは悩んでいた。
そこに、子供たちが駆け寄ってくる。

ちびぞう「アンパンマーン!」
アンパンマン「ちびぞうくん。大丈夫だったかい?」
ちびぞう「家が焼けちゃった……」
ウサこ「私の家も。パパとママも火傷しちゃって」
アンパンマン「家はまた建て直せばいい。僕も手伝うよ」
ちびぞう「…………」
ウサこ「…………」
アンパンマン「どうしたんだい?」
ちびぞう「アンパンマン、僕ばいきんまんが許せないよ!」
ウサこ「そうよ、うんと懲らしめて!」
アンパンマン「ええっ!? それは……」
ちびぞう「……何で何も言ってくれないの?」
ウサこ「ばいきんまんはこんな酷いことしたのよ?」
カレーパンマン「そいつに頼んでも無駄だぜ。へたれちゃんだからな」
アンパンマン「カレーパンマン!」
カレーパンマン「オレに任せておきな。片付けが済んだら、あいつを懲らしめに行ってやるからよ」
ちびぞう「やった!」
ウサこ「お願いね!」
アンパンマン「待つんだカレーパンマン!」
カレーパンマン「これがみんなの意見さ。悪いが、今回はおめーには従えないな」
アンパンマン「…………」

はんっ、と鼻を鳴らして去っていくカレーパンマン。
ちびぞうとウサこはその後についていってしまった。

アンパンマン「みんな間違ってる。ばいきんまんは……」
カバお「アンパンマン……」
アンパンマン「カバお君!? いたのかい!?」
カバお「ごめん、なんでもないよ」

姿を現したと思ったら、すぐに消えるカバお。
アンパンマンにはさっぱりだった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
17Res/38.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice