前川みく「慌ただしい一日」
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15:名無しNIPPER
2026/02/22(日) 21:37:38.49 ID:g2DVH8wF0
ホビーショップで、ぴにゃこら太。
ドラッグストアで、栄養ドリンクとスポーツドリンク、それから湿布。

(まだ、あるんだ……)

友紀チャンはメモを見ながら、次々と買い物を進めていく。
迷っている様子はなく、淡々としているように見えた。

(お人好しすぎるよ)

最初は、それだけの感想だった。
頼まれたら断れないんだろうな、という程度。

でも――。

(いつまで続くの)

終わりが見えない。
一つ済めば、また次。
「これで最後」という雰囲気が、どこにもない。

大勢から、少しずつ、細切れに頼まれて。
それを全部、引き受けて。

理由はわかっているつもりだった。
でも、回る店が増えるたび、胸の奥に溜まるものが確実に増えていく。

「えーっと、次はフルボッコちゃんグッズを買いに――アルファルファってお店だね」

その言葉を聞いた瞬間、みくの中で何かが弾けた。

「それ、さっきぴにゃこら太を買ったお店にゃ!さっき買えばよかったのに!」

自分でも驚くほど強い声だった。
友紀チャンがこちらを見る。
その表情を見て、言いすぎたかもしれない、という思いが一瞬だけ浮かぶ。
でも、口は閉じたままだった。
今、何か言えば、もっと荒れてしまいそうだったから。
視線を窓の外に向ける。
知らない街並みが、ただ流れていく。
車内は静かだった。
エンジン音だけが、一定の調子で続いている。
そのまま、車は来た道を戻り始めた。


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