225:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/13(月) 20:42:47.55 ID:1Qi/e2AO
しずか「…………」
安堵感から意識が遠のいてゆく。
だがここで寝てしまえば命は無いだろう。
諦めと執着、二極化した感情が責めぎ合う。
226:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/13(月) 20:43:25.91 ID:1Qi/e2AO
まるでこの空間だけ重力が何倍にも増幅しているような圧力がしずかを襲う。
空気に身体を穿たれ、骨が軋み、臓物が圧縮される。
「侵入者よ、貴様の退路はここで絶たれた」
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2010/12/13(月) 20:43:57.83 ID:1Qi/e2AO
どれだけ修練を積んだところで埋めようが無い力量の差。
自分の無力にしずかは再び涙を流した。
歯は震え、耐寒スーツは最早意味を成さず、悪寒がひたすらしずかを襲う。
その様子を暫く無言で眺めていた斎藤だが、痺れを切らしたのか遂にしずかを一喝する。
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2010/12/13(月) 20:44:31.56 ID:1Qi/e2AO
この諦めが必然だとすれば、それは偶然だったのだろうか。
どちらにせよ、人はそれを奇跡と呼ぶのだろう。
ぶちりと、しずかの頭の中で何かが切れた音がした。
しずか「────」
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2010/12/13(月) 20:45:10.05 ID:1Qi/e2AO
斎藤「っ!?」
認識出来たのは鋭く輝く銀色のナイフだった。
斎藤は咄嗟に手を翳し、刃を素手で受け止める。
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2010/12/13(月) 20:45:42.54 ID:1Qi/e2AO
土壇場で手にした『絶対の彼方』を越える力。
それを以てしても埋まらない力の差に、しずかの心は燃え尽きた。
だが不思議と絶望は無い。
たとえ自分がここで死んだとしても、それは仲間達にここに巣くう脅威を知らせる警告となるのだ。
何一つとして無駄な事などない。
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2010/12/13(月) 20:46:29.78 ID:1Qi/e2AO
心の中で自分に問うて、しずかは笑みを零した。
世界が終わりを迎える。
だが姫子と姫子を取り巻く全てのものの世界はまだ終わらない。
きっと穏やかな道を切り開いてくれる。
そう思うとしずかの心はこれまでに無いほどに晴れ渡ってゆく。
232:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/13(月) 20:47:55.90 ID:1Qi/e2AO
しずか「木の葉の意志は途絶えんさ……」
姫子「火影のじいちゃん……!」
そんなノリ
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2010/12/13(月) 20:50:47.87 ID:5tPvicko
人 合掌
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2010/12/13(月) 21:31:51.23 ID:qDVGX2AO
……
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2010/12/13(月) 21:42:47.87 ID:FqWnLgAO
…………
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