過去ログ - 唯「ボディがお留守だよ!」
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395:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:52:44.09 ID:JtPSIUAO
 和の意図を読み取る上で何か確証めいたものが欲しい。
そう思っていた矢先だった。

和「そうね……。五分、五分だけ考える時間をあげます。それまで私達は貴方の視界ぎりぎりのところに居ますから」
以下略



396:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:53:18.89 ID:JtPSIUAO
 語りかけるには遠過ぎるがその気になれば一瞬で詰め寄ることが出来る。
和と後藤の間にある隔たりはそんなものだった。

後藤「さて、と……」
以下略



397:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:53:55.78 ID:JtPSIUAO
 恐らく時間さえ稼げばどうにかなるあてがあるのだろう。
だからこそ一刻を争うこの状況下でも、五分という明確な区切りをつけてきたのだ。
つまりその五分を後藤が反故にしてしまえば……。

後藤「やっぱ詰めが甘いな。五分ってのは禁句なんだよ……」
以下略



398:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:54:37.01 ID:JtPSIUAO
和「やれるわね?」

梓「……はい」

 無謀過ぎる。
以下略



399:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:55:11.35 ID:JtPSIUAO
 あんなに遠くにあった筈の絶対を越えた力。
それが何故か今は朧気ながらも感じ取れて、手を伸ばせば届いてしまいそうな距離にある気がした。

和「大丈夫。きっと上手くいくから」
以下略



400:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:55:52.33 ID:JtPSIUAO
後藤「ひゃは──」

 短く嬌声を発すると、後藤は指の骨をばきばきと鳴らす。
距離を置いてから後数秒で四分になる。その瞬間だった。
以下略



401:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:56:30.99 ID:JtPSIUAO
梓「鳥……?」

 空すらも覆い尽くさんとする紅蓮の鳳凰がそこにいた。
 熱風が吹き荒れ、極光が迸り、爆炎が飛来する。
 始めから和が持ち掛けた交渉など意味を成していなかったのだ。
以下略



402:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:57:09.12 ID:JtPSIUAO
和「さしずめ山崩し、いや……」

 天を衝かんとする氷山を見てほくそ笑み、和は訂正する。

和「『天崩し』ってとこかしら」
以下略



403:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:57:50.30 ID:JtPSIUAO
 起伏した凍土がみるみるうちに溶けてゆく。
後藤がその右腕に宿した鳳凰は絶えずその命を燃やし、肥大した。

後藤「それがてめーの奥の手かぁ!? ちゃんちゃらおかしいったらないぜ!!」
以下略



404:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:58:28.96 ID:JtPSIUAO
 天崩しが破られたというのに、何故か和の表情は何かを成し遂げたかのような安堵感を滲み出していた。
突き立てた刃から手を離し、未だ握ったままの梓の手を更に強く握り締めた。

和「強がったところで結果は決まってるのよ。不滅なんて存在しない、そんな幻想は私達が殺してあげる」
以下略



405:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/06(木) 21:59:07.41 ID:JtPSIUAO
 静粛に、厳粛に、けれども力強く、梓はその鍵語を呟いた。

梓「エピソード」

 刹那、撃ち出されたのは風の咆哮だった。
以下略



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