過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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26:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/03/20(土) 16:30:34.91 ID:2Z2/dwEo

 『記憶のあった上条』の私物という線もあったが、それはとりあえず否定することにした。

 いやその趣味そのものをどうこう言うつもりはないし、偏見もない。

 ただ、以前に失った記憶を補完しようと、自分のアルバム等を探したときには、こんな鞄は見当たらなかったというだけである。

 それに、インデックス自身はあまり快く思っていないようだが、彼女にも一応故郷があり、その知り合いがいる。あの炎の魔術師や破れジーンズの魔術師が持って来ることだってないとは言えないのだ。

「明日、帰ってきたら聞いてみるかな」

 いま、それを確認する方法はなさそうである。

 上条はため息をつき、ふと、鞄の中で眠るような人形に目をやった。

「・・・でも、インデックスはこういう色が好きなのか。あいつシスター服だから、白以外のイメージなかったけど」

 そしてもう一度、つん、と人形の頬をつつく。

「こんな赤色の人形を持ってるとはねぇ」

 彼の言葉どおり、人形は全身で赤を纏っていた。

 洋服は言うに及ばず、ヘッドドレス、襟元の薔薇、履いている黒色の靴すらも光の加減によっては赤みを帯びて見える。

 異なる色と言えば、髪の金と肌の白くらいだろう。

「赤と白と金色でめでたしめでたしってところですか」

 極めて日本人的発想を口にする上条。

 いまだ日本の文化に馴染みの薄いインデックスにそれはないにしても、上条的には白い少女が赤い人形を抱いている情景は妙に縁起がよいように思えたのだった。


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