過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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133:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[sage]
2010/12/14(火) 23:23:09.23 ID:BQbw8is0

ゆっくりと半分がミルクで満たされたカップに珈琲を注いでいると足音が聞こえた。
一方通行の視線はカップに向けられたまま、猫が物音に反応して耳だけを動かすように、ぴくりと片眉が動く。

鍵穴にキーを差し込む音がする。そこから暫しの沈黙。

『あれ〜?』

間の抜けた声にやれやれと溜息を吐く。
あれ〜じゃねェっての、と呟きながらグラニュー糖をひとさじ、ふたさじと入れていく。
阿呆みたいに警戒心の無い足音の時点で誰の足音かなどわかるのだが。
ガチャリとドアを開ける音、パタパタと玄関から近づいてくるのは打ち止めに少し似た落ち着きの無い慌ただしさ。


「今日は早かったんですね」

買い物袋をガサガサと音を立てながら佐天涙子が真っ赤な頬っぺたで微笑む。
寒い中を走ってきたのか、息が弾んでいる。

「ガキかァ…ッたく」

珈琲セットを片付け終えた一方通行が椅子に腰掛けたまま佐天に呆れたような一瞥をくれる。
夕食の材料とあれこれと取り出す佐天の姿をぼんやりと眺める。
てきぱきとした手付きで必要な食材を冷蔵庫に入れ、使う食材だけを並べていく。

「我が物顔よくもまァ頼まれてもいねェ飯作りに来るわ……モノ好きなやつ」

そうは言ってもお金をきっちり渡しているのは、一方通行が元々律儀な性格であるからだろうか。




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