過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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365: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/01/14(金) 13:19:11.31 ID:7cnr1jFTo

「あ、あの野郎逃げやがった!? あの一方通行が!?」

(どの一方通行だよバーカ)

やはりあの男は彼のことをよく知っているようだが、生憎こっちは記憶喪失だ。
お前の知っている一方通行と同じだとは思わないで頂きたい。
勝てないと思ったら迷わず逃げる。無茶ばかりする上条に説教した時も挙げた、あまりにも有り触れた「身を守る方法」だ。
そんな当たり前のこともできないと思われているなんて、以前の自分は一体どんな人物だったのだろうか。

昔の自分に興味が無いわけでもなかったが、今はそんな余計なことをしている場合ではない。
優先順位を取り違えてはならないのだ。
とにかく、あの男が呆けている隙に少しでも距離を稼がなければ。

「くそ、オイさっさと車を回せ! 予測逃走ルートに先回りを……」

「そんなことは超させませんよ」

完全に、不意打ちだった。
少女の声が聞こえたと思ったら、頭部に衝撃を感じて身体が吹っ飛んだ。
直感で防御したお陰で気絶は防いだが、ちょっと当たり所が悪ければ死にかねない程の威力だ。当然、相当のダメージを負ってしまう。
それでも男は何とか受け身を取って立ち上がると、自分をぶん殴った少女を睨みつけた。

「どーも。超お久しぶりですね、木原数多」

「テメェ、絹旗最愛……!」

「私だけじゃありませんけどね」

まるで少女の声を合図にしたかのように、男の背後で爆発が起こった。
背後に控えていた武装兵たちが爆風を受けて吹き飛び、地面や壁に叩き付けられ、炎に煽られて火傷を負う。
そして立ち上る黒煙の中から、一人の少女が姿を現した。

「結局、私に掛かればこんなもんって訳よ」

金色の長い髪にベレー帽を被った、外人の少女だった。
右手に工具のようなもの、左手にはこの状況にはまるでそぐわないとても愛くるしいぬいぐるみを抱えている。
しかし、どう見てもただの子供にしか見えないこの少女たちの登場に、男は顔を歪めた。

「テメェら、自分たちが何してるのか分かってんのか?」

「超分かってますとも。分かってなけりゃこんなことしやしません」

「結局、私たちは妹達につくことにしたって訳。ってことで、楽しい楽しいバトルの時間でーす♪」

金髪の少女が、すべての指に挟んだ工具を一斉に地面に向かって投げる。
綺麗に地面に突き立った工具は、いつの間にか地面に張り巡らされていた白いテープに導火線のように着火する。
数秒の間も置かず複数の場所で爆発が起こり、再び武装兵たちが吹き飛ばされた。



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