過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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933: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/05/05(木) 23:46:33.07 ID:W4jEtkTQo

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夕方と夜の間。空が赤と藍のグラデーションを描き出している。
そんな中で、歩いている一方通行の頭上にある空は淡い紫色に彩られていた。太陽は沈みかけ、ビルの陰にすっかり隠れてしまっている。
念の為にと渡された薬の袋を持って歩いていた一方通行は、ふと近付いてくる人影に気付いて足を止めた。

「あ」

「……お迎えに上がりました、とミサカはちょっと不機嫌です」

心なしむすっとした表情の御坂妹。
彼女は肩で風を切るような勢いで一方通行に歩み寄り、彼が持っていた薬の袋を奪い取った。
少々乱暴だが、怪我をしている彼の代わりに持ってやるということらしい。

「オイ」

「分かってはいたことですが、あなたの無茶ぶりは本当に呆れるしかありません、とミサカは溜め息をつきます。
 これで病院のお世話になるのは何回目ですか?」

「……数えてねェ」

「そうです。数えるのが億劫になるくらいお世話になっているんですよ、とミサカは事実を述べます。何が言いたいかと言うと自重しろ」

(怒ってる……)

御坂妹は一方通行に背を向け、彼を置いて行ってしまいかねない程の速さでずんずんと歩いている。
一方通行は早歩きで彼女の後を追いかけながら、どうしたら良いのか分からずに困惑していた。



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