533:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:46:52.35 ID:J4PEtpCFo
――横田基地
旧日本陸軍の横田基地を拡大整備したこの基地は学園都市内にありながら唯一、米国扱いされている土地だった。
そんな基地内のハンガーに止まっている車はトヨタのランドクルーザー。
砂皿がレクサスの他に所有している車の内の一つだった。
534:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:47:33.40 ID:J4PEtpCFo
横田基地を出てすぐ、赤信号でランドクルーザー(ランクル)が止まる。
砂皿は黒のランクルのボンネットに反射しているまぶしい夏の太陽を忌々しく思いレイバンのキャラバンシリーズを手に取る。
光を遮断し、快適な運転空間を創出したサングラスに砂皿は満足すると携帯に視線を移す。
535:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:48:47.38 ID:J4PEtpCFo
アイテム。
砂皿とステファニーが探しているフレンダが所属している組織の名前は確か中国語で“項目”だった。
邦訳すると“アイテム”。予想だにしない展開に砂皿は息をのんだ。
536:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:49:22.07 ID:J4PEtpCFo
――MARのオフィスビル外
「ありがとね!涙子!」
537:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:50:34.30 ID:J4PEtpCFo
――レストラン「Twigy」
立川駅の近辺にあるレストランに到着した佐天達一向。
538:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:51:02.95 ID:J4PEtpCFo
雑談に興じていると時間はあっと言う間に過ぎていった。
かつ丼を食べ終わると佐天は三人でプリクラを取ろうと提案する。
ゲーセンのプリクラ撮影機の中に入り、百円ずつ入れていく。
539:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:51:38.08 ID:J4PEtpCFo
ゲーセンから出ると最終下校時刻が近付いていた。
三人は夕日の多摩川の土手沿いを仲良く歩いていた。
部活がえりの学生やまだ練習中の学生達が頻繁にすれ違っていく。
540:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:52:22.16 ID:J4PEtpCFo
――対岸
多摩川の川幅は広い。
といっても霞ヶ浦程でもないのだが、やはり対岸にいる人がどんな人なのかは双眼鏡でもない限り確認は難しいだろう。
541:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:53:02.78 ID:J4PEtpCFo
「…うっさい…!」
「あ!あんな所に!」
542:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:54:22.50 ID:J4PEtpCFo
美琴は八月の後半につんつん頭の少年に遭遇し、一方通行の狂った計画を話した。
彼はそれに応え、何の見返りも求めずに戦い、勝利した。
もう不毛な争いは終わった。
543:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:55:34.08 ID:J4PEtpCFo
彼女はあの時の事を不意に思い出すたびに、ゆらと自分の内面に形容しがたい憎悪の念が吹き出るのを知覚する。
かといって、とりたてて何か復讐しようとかそういう気持ちになるのではない。
しかし、実際に一方通行やあの女達にまた会ったらどうなるのだろうか?と美琴は思う。
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