過去ログ - 悪魔「異界の門を開いたのはお前か」
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/08(火) 23:36:37.93 ID:t7faXI5AO
教師「……そうだな。例えば、ある男を吸血鬼にしてグリモワール集めの理由を作っても、なんとも思わんな。こいつがどうなろうと、俺の知った事じゃあ無い」

女「ブヒッ!!」

教師「だけどな……俺を非難するのは間違ってるぜ。こいつは喜んでるんだから」

女「ブヒィッ!!」

少女「あの、お姉ちゃんは何を言ってるのですか?」

人狼「そんな事は絶対に無い……そう怒ってる」

 喜ぶ事がどこにあるのか、そもそも何故教師の言葉を平然と聴いているのか。
 人の姿であれば、今すぐに妹の手を引き、ここを出ている。
 少女は姉の頭をそっと撫でる。
 なだめる様に言葉を紡ぐ。

少女「お姉ちゃん……私は大丈夫だよ? だから、そんなに怒らなくて良いの。先生には感謝してるんだから……だって」

 こんな事も出来るようになったんだから。
 その言葉が意味する所は、少女の真後ろに佇んでいた。
 初老の男が青白い顔に無表情で、女を見据えている。
 冷や水を浴びた様な感覚が女を襲う。

少女「……死に神だよ。私の言う通りにしてくれるんだ」

人狼「……」

 濃厚に漂う死の気配の中、身動き出来る者は居なかった。

少女「ふふ、びっくりしてる? お姉ちゃん?」

 死がそこにある。
 自らの死に様が脳裏に描かれる訳でも無ければ、白髪の無表情に殺気が含まれている事も無い。
 ただ、それは死であり忌避すべき物と女は理解した。
 緊迫した空気の中、少女だけが平然としている。

少女「私ね。これからこれからこの世界を壊さなくちゃいけないの、大変そうだよね」


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