17:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 04:34:26.65 ID:FEAaW2qY0
「唯先輩……? お、思い出し笑いですか?」
「へっ? 私、笑ってた?」
「はい。なんかこう、ニヤっとしてました」
「そうなんだ。あんまり楽しい思い出でもないんだけどなぁ」
「思い出? やっぱり思い出し笑い、ですか?」
「思い出し笑いじゃないけどね。ちょっと昔の事思い出しちゃって」
またそれっきり、唯先輩は黙ってしまった。
気になる。すごく気になる。けれど、果たしてそれを聞いてもいいのだろうか。
私が考えあぐねていると、
「どうした、唯?」
引きつった苦笑を浮かべた律先輩が、食いついてきた。
いや、というより、背後の澪先輩とムギ先輩を見るに、藁をも掴む想いで唯先輩に助けを求めてきた感じだった。
そうとういじられたな。まあ、どうでもいいけど。
「あ、りっちゃん。どうしたの?」
「いや、珍しく唯が神妙な顔してたから。ちょっと気になって」
嘘つけです。
ついさっきまで、神妙な顔をした澪先輩の告白(寸前)に口をパクパクしてたくせに。どこに唯先輩を気にする余裕があるんだか。
とは言え、唯先輩の妙な様子は私も気になるところだし、渡りに船とはこのことかもしれない。
グッジョブです、律先輩。
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