79:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/04(金) 04:26:06.07 ID:NOUrG0Tf0
「唯先輩は?」
『へっ?』
「唯先輩はどうしてるんですか?」
まさかとは思うけど、その場に居合わせたわけではあるまい。殺した本人が供養だなんて、そんな馬鹿げたこと。
私の中で、ようやく灰色の気持ちが赤く色づき始めた。
唯先輩の奇妙な笑みが浮かぶ。トンちゃんを殺している様、トンちゃんを埋めている様、そして、お墓を立てている様。
ふと油断したら絶叫になって口から出そうになる。
『いないわよ。もう帰ったわ』
「……そうですか。よかった」
『梓ちゃん、あのね……怒らないで聞いてね。実はね……あの作戦、実行しちゃったのよ』
えっ。
ムギ先輩は今、何て言ったのだろう。
「ムギ……先輩? 今、何て?」
『……ごめんね。でも、もう皆、我慢の限界だったの』
そんな。
目の前がチカチカと明滅した。もう何がショックなのかもわからず、口がパクパクと動いた。
「ど、どうして……そんな……」
『あれはもう仕方がなかったとしか言いようがないの……りっちゃんを責めないであげて』
104Res/99.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。