過去ログ - ハルヒ「鬱だ、死のう」
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2011/02/06(日) 19:52:06.49 ID:pQ8U3muAO
「なあ」
 と、俺はさりげなく振り返りながらさりげない笑みを満面に浮かべて言った。
「しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だったんだ?」
「最初のって皆と仲良くしたいっていうのは全部本気で……」
 伏し目がちに席に座っていた涼宮ハルヒはそのままの姿勢でこちらを見上げてきた。
以下略



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2011/02/06(日) 19:54:18.12 ID:pQ8U3muAO
 別段一人で飯食うのは苦ではないがやはりみんながわやわや言いながらテーブルをくっつけて食事するなかで一人きりなのもなんなので俺は同じ中学で比較的仲がよかった国木田とたまたま席が近かった谷口と食事を供にしていた。
 涼宮ハルヒの話題が出たのはその時である。
「貴様、この前涼宮に話しかけておったな」
 何気にそんな事を言い出す谷口。まあ、うなずいとこう。
「わけの解らんことを言って口もきいてもらえんかっただろう?」
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2011/02/06(日) 19:56:16.05 ID:pQ8U3muAO
「何だそりゃ?」
「ふむ、聞きたいか、ならば話そう石灰を使い白線を引く道具があるであろう。それを使い校庭にこれ見よがしに巨大な絵文字を書きおったのよ。しかも夜中に校舎に侵入してな」
 その時のことを思い出したのか谷口は愉快そうに笑った。
「まったく驚いたわ。朝登校してみればグラウンドに丸やら三角やらで奇っ怪な模様が描かれいてな。近くからでは全貌が把握できんので校舎の四階から見てみたがやはり解らんかった」
「あ、それ見た覚えがあるな。確か新聞の地方欄に乗ってなかった?航空写真でさ。出来そこないのナスカの地上絵みたいなの」
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2011/02/06(日) 19:57:56.05 ID:pQ8U3muAO
「でも、それって全然涼宮さんのイメージに合わないよね。まさか彼女がネガティブなのを利用して谷口達……」
「馬鹿を言うな!この我を見損なうな!アヤツは何故か告白を断ろうとせんのだ、まったく何人の男がキャツに煮え湯を飲まされたことか!」
「なんだ、涼宮に散々なにか奢らさせた後に捨てられたのか?」
「違う、断らんくせに何もせずに別れる。男には理由がさっぱり解らん、だから奴は変人なのだ」
「しかし信じられないな、あの涼宮さんがね……」
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2011/02/06(日) 19:59:16.56 ID:pQ8U3muAO
 ――その時、涼宮ハルヒの過去を思わぬ形で突きつけられた俺は……
ただ――嬉しかった。
 自分の知らない涼宮ハルヒを知っている人間が居る、東中の奴はクラス中に結構な数が居て俺が知らない涼宮ハルヒを見て、涼宮ハルヒと話していた。
 それが悔しくないと言えば嘘になる。しかし谷口は知らない、いや谷口以外の奴も俺以外は知る筈がないのだ、涼宮ハルヒがまだ諦めてはいないことを。
 俺は知っている俺だけが知っている涼宮ハルヒの『今』それは俺が知らず谷口達が知る『過去』に比べ何千倍の意義があるものだ。
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 20:01:34.98 ID:pQ8U3muAO
「ちょいと小耳にはさんだんだけどな」
「なに?……ああ、うんどうせ悪口でしょ?」
「いや別にそういう訳じゃないんだが。付き合う男を全部振ったって本当か?」
「――っ!な、なんで知ってるの!」
 心底驚いた顔の涼宮ハルヒ。
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 20:02:57.62 ID:pQ8U3muAO
「……」
「……」
 お互いに黙り込む。
 ガタン!
 するとハルヒは沈黙に堪えかねたのかアイツにしては乱暴な動作で椅子から立ち上がり何処かに立ち去ってしまった。まあ、泣かせてしまったわけでも怒らせたわけでもないからおとなしく帰りを待つことにする。
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 20:04:33.47 ID:pQ8U3muAO
「でもよかったよ、涼宮さんもいつまでもクラスの中で遠慮ばかりされるとこっちも気をつかうからね。涼宮さんに呼び捨てで呼び合う友人が出来たのは幸いだよ」
「私も同感だ。国木田君」
 その声の主は、突然その場に現れた第三の人物。谷口の美人番付によるとAAランク+の美少女朝倉涼子だった。
「私も涼宮さんがクラスに馴染めきれていない現状を憂慮していた。君のようなものが彼女とクラスの架け橋になってくれるのなら嬉しい」
 谷口曰く「容姿端麗、文武両道な上に性格もよろしい最上級の女」らしいがその口調は軍隊の上官そのものだ。ちなみになぜ彼女がこんな委員長みたいな心配をしていたのかというと委員長だからだ、この前のホームルームで反対票0であっさり認証されている。
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 20:05:40.34 ID:pQ8U3muAO
 ……それは貴女様の口調が怖いからではないのでしょうか?
とヤバいことはモノローグで言っておく。
「しかし、この前の髪型の一件もある。彼女は感じやすい娘だ大事にしてやれ」
 髪型の一件とはハルヒは一時期毎日髪型と髪をしばるリボンの色を変えて登校していたのだ。
 具体例に言えば月曜日はストレート火曜日はポニーテール、水曜はツイン……と週が進むごとに髪を束ねる本数を増やしていき月曜日にはまたストレートに戻るといった感じだ。
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/06(日) 20:06:18.00 ID:SBcdBFnAO
前に読んだ性格逆転ハルヒを思い出すな
国木田がガチムチで鶴屋さんが貧乏でみくるが恥女のやつ
禁書ばっかりで食傷気味だったから頑張れ


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 20:07:32.40 ID:pQ8U3muAO
 腰にまで届こうと伸ばしていた髪を肩あたりで切り揃えた新しい髪型も確実に似合ってはいたが俺はかなり動揺し、当然ハルヒに理由を訊いた。
 すると「月曜がゼロなんて変な奴だと思われたかと思ったから」等と言い出した、そりゃないだろ?
 確かに俺はハルヒの意見に異論を唱えたが月曜が一かゼロかなんて個人の感性だろうが。
 と俺はハルヒ指摘しようして気付いたのだ、コイツは徹底的に自分に自信を持てず他人の目を気にして生きているのだ、俺が説教なんてしようものならまた塞ぎ込んでしまうだろうとな。
 ちなみにその後俺は朝倉達女子軍団に散々責められた「まったく涼宮さんにそんな酷いこと言って!」「女の子があそこまで伸ばした髪を切るっどういうことか分かるの?」「君も涼宮さんに最も近い人間としての自覚を持ってもらわんとな……」てな具合だ。
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