5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/20(日) 10:06:58.00 ID:6WyUR0M10
卒業式が済んでからだろうか、今までに味わったことのない無気力が和を包み込んでいた。
昔から得意だった勉強に、自分には向いてないと思ったものの挑戦してみた生徒会長、
気が乗らない時は手を抜いたりもしたけど、それら全てに真剣に向き合って来たし、やりがいも感じてきた。
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2011/02/20(日) 10:07:52.95 ID:6WyUR0M10
あの時は、だらだらしたまま無為に高校生活を送ってしまいそうな唯の将来を心配して言ったけれど、
今の自分の方が心配した将来の姿そのものになってしまってるんじゃないか。
このまま無気力に過ごしていけば、将来に希望を見出せないまさにニートになってしまう。
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2011/02/20(日) 10:08:57.02 ID:6WyUR0M10
ここ最近の自分が失ったこと、それは唯が近くにいないことだと気付く。
唯に構うのは昔から和にとって当たり前のことで、唯は色々と抜けているから、私や憂がついていてやらないとダメだと思っていたけれど、
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2011/02/20(日) 10:09:40.29 ID:6WyUR0M10
唯がいないと、
和「ヒマでヒマで仕方ないわ・・・」
退屈に堪え兼ねて、和は部屋にある母親に買ってもらったPCの電源を付けた。
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2011/02/20(日) 10:10:34.74 ID:6WyUR0M10
和の頭の中でその言葉が、狭い箱に投げ入れたテニスボールのようにガンガン反響した。
和は食い入るように画面を見つめながら、頭の中ではその一言だけが風船みたいに膨張して、音楽の他の部分が入って来なくなってしまう。
何もない、何もない―――唯のいない毎日には何もない。今の自分がこの一言の中に生きていた。いや、何もできず無為に過ごしている自分は死んでいるようなものか。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/20(日) 10:12:38.86 ID:6WyUR0M10
一方唯はギターを弾いていた。
唯「ほぁぁーーーっ!」
律「うるせーぞ唯!」
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2011/02/20(日) 10:13:16.94 ID:6WyUR0M10
梓「正直唯先輩が高校卒業してからもお家でギー太引いてるとは予想してませんでした」
澪「そうだな。唯のことだから春休み中はずっとゴロゴロしてるだろうと思ってたよ」
唯「んなっ!あずにゃんに澪ちゃんってば失礼だよ!私とギー太の絆は固いのです!」フンス
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2011/02/20(日) 10:13:53.37 ID:6WyUR0M10
梓「ハァハァ・・・じゃあ今度スタジオに行って久しぶりに合わせてみませんか?」
唯「おお!それグッドアイディアだよ!さすがあずにゃん!」
梓「痛った!唯先輩ギター下げたまま抱きつかないで下さい!ペグ刺さってますから!」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/20(日) 10:14:33.94 ID:6WyUR0M10
唯「ムギちゃん、私が張り切ってる理由聞きたい?聞きたいよね!?」
梓「皆さん、そろそろ帰りましょうか」
律「そうだなー」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/20(日) 10:15:35.16 ID:6WyUR0M10
唯「むー!あずにゃん酷い!もう弾けばいいんでしょ!」
そう言うと唯は勢い良くリフを奏で始め、
次いで小気味よくコードを鳴らし、
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