過去ログ - 死んじゃわない彼女と夢見がちな僕等
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/13(日) 22:49:34.38 ID:+f4Djw5j0
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ピピッピピッピピッ……
……うぅん。
ピピッピピッピピッ
無機質で無感情で機械的な音が僕を攻める。
もう何度聴いたかわからない、無限に繰り返されるその音に僕は心底うんざりするも
ある種の不安を覚えることをやめられない。
凍りつくような部屋の空気に手を出し、その音源を手探りで探す。
こつ、と僕の指先が何かに触れ、ついにそれを探し出した。
僕はいまだに耳障りな音を出し、小さく振動しているそれを掴み
黙らせるべく頭頂部のスイッチを押し込んだ。
ただそれだけで、僕を悩ませる音はすぐに鳴り止んだ。
「…………ふぁ」
大きな欠伸をしながら、ゆっくりと僕は起き上がった。
布団が肌蹴て朝の突き刺すような寒さが、僕の半身を攻め立てる。
「うー、寒いよー」
「…………?」
どこからともなく聞こえる声に、寝ぼけた頭はすぐには反応できなかった。
「寒いっていってるでしょー」
次の瞬間、僕の腹に回された細い腕によって、僕は再びベッドに横たわることになった。
ご丁寧に布団まで被りなおして。
どうやら鈴が僕の布団の中にもぐりこんでいたようだ。
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