過去ログ - 上条「なんだこのカード」 3rd season
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664:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/07/15(金) 15:16:13.78 ID:NevFLdj6P

打開する手段など現実には無くとも、それを煽れば、隙が出来るかも知れない。その隙があれば、打開にもつながる

不味いと思ってか、正面の男は肩にぶら下げたライフルに手を伸ばそうとした

同時に、動く

ライフルのグリップを握ってそのまま引き金を引くという動きの中で、予めがっしり掴んでもない銃の射線は限られる

そして自らが動いたのを確認すれば、相手は驚き、そして根底の恐怖から慌てて思考も鈍つくかもしれない

壁と銃を持った3人の男に囲まれた四面楚歌な状況で行動するなら、そこを突くしかない

御坂(今!)

勢いよく男の方へ跳び込む動きを見せ、しかし銃とは若干反対側に跳び、予測される射線の外ギリギリに体を運び

次のステップで、彼女は男を押し倒すようにぶつかった

押し倒されそうになれば、人間は自然とその力に反発しようとする。恐怖と驚愕によって思考が鈍くなっているなら、尚更

反発する男の動きを、体を、逆に他の二人からの射撃を防ぐ自らの盾として、彼女は男の腰に手をまわした

腰に引っ掛かっていた球状の物のピンを勢いよく引っ張り、そしてわざと立ったままでいさせた男の股間のブツを逆の手で力任せに掴み、引き、屈むように怯んだところに膝を合わせて、倒す

悶絶の表情を浮かべる男の後ろに居た男達は、彼女のその動きを見るしか無かった

彼女がピンを引き抜いたのは、拾った手榴弾

つまり、数秒後には爆発する

所詮、復讐心が中途半端に連なった、それなりの実力者の集団。そこには仲間の情などなく、可愛いのは我が身だ

男から離れる御坂に対して具体的な射撃をするよりも、彼らはその場から逃げる方を優先した

安全弁の抜かれた手榴弾を腰につけたままで、倒れた男の事など結局誰も気にしなかった

隠れていたビルの角の外側、つまりビルの外へ逃げた彼女のすぐ後ろで、爆発音が鳴る

完全に思い付きでの行動だが、最大の窮地は脱した。今敵が出てきても、逃げるだけの空間はある

御坂(とにかく、アイツの方へ行かないと)

そう思った矢先である

彼女の体をクの字に曲げて側方から蹴り飛ばすような衝撃が、その体を奔った


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