過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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524:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:46:03.24 ID:bFibk2Mzo

心理掌握の体は上条の腕の中へするりと飛び込み、そのまま首筋にしなだれかかるように抱きつく。
当然、上条の胸板は柔らかい物体へと強く強く押し付けられるわけで。

「くぁwせdrftgyふじこlp;」
以下略



525:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:48:16.74 ID:bFibk2Mzo

心理掌握は自分の意識を他者の精神構造に"潜らせる"ことで、その情報を擬似的に五感で処理しとらえることができる。
それを紐解き、隙間に入り込み、時には強引に書き換える。
それこそが『心理掌握』の能力の真髄だ。

以下略



526:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:49:01.30 ID:bFibk2Mzo

心理掌握は扉に背を向け、スクリーンの一つ一つを確かめるように見つめながら回廊を進む。
これは上条の記憶が断片化したものだ。
先ほど入ってきたところが、最新の記憶だった。
ここを進んで行けば、おのずと上条の過去の記憶へと遡ることになる。
以下略



527:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:49:53.30 ID:bFibk2Mzo

ここで回廊は途切れている。
行き止まりなのではなく、天井も壁も床も引き裂かれたかのように崩れて壊れ、少し離れた向こうに回廊の続きが見える。
壊れたところから見えるのは闇の中に無数の光が浮かぶ、星空のような空間だ。
この星空の中に回廊は存在し、それが何らかの原因で真っ二つになっている。
以下略



528:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:51:22.40 ID:bFibk2Mzo

びたん、と華奢な体が何かにぶつかった。
回廊と回廊を隔てる亀裂のほぼ中央に、不可視の壁のようなものが存在するのだ。
その壁に、心理掌握は貼りついていた。

以下略



529:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:52:51.53 ID:bFibk2Mzo

精神世界を自由に動ける彼女以外、生物のいるはずのない静寂の世界。
その中を二つの赤い光は流れるように動いていた。

くるくると踊るように、二つの光は動きまわる。
以下略



530:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:54:08.51 ID:bFibk2Mzo

その光は突然大きくなり始めた。
否、近づいてきているのだ。
逃げなければ。彼女は本能的にそう直感した。
だが、体は動かない。不可視の壁に張り付いたように、手も足も離れない。
以下略



531:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:54:45.62 ID:bFibk2Mzo

「──おい、おい大丈夫かッ!? 返事をしてくれッ!!」

気付けば、心理掌握はとても焦ったような表情をした少年の腕の中だった。
まるで抱きしめるかのように、その両腕は心理掌握の体に回されている。
以下略



532:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:56:18.35 ID:bFibk2Mzo

「……その前に、わたくしがどうなってたか、教えていただいても……?」

「あ、あぁ」

以下略



533:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2011/05/04(水) 02:57:02.76 ID:bFibk2Mzo

「脳の構造上の問題ですと、やはり精神系の能力では限度がありますわ。
 お医者さまにお任せするのが一番ではないでしょうか?」

それでも、以前の記憶が脳の中に残っていると言うのは大変な朗報だ。
以下略



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