過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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2011/05/04(水) 02:49:01.30 ID:bFibk2Mzo
心理掌握は扉に背を向け、スクリーンの一つ一つを確かめるように見つめながら回廊を進む。
これは上条の記憶が断片化したものだ。
先ほど入ってきたところが、最新の記憶だった。
ここを進んで行けば、おのずと上条の過去の記憶へと遡ることになる。
以下略
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2011/05/04(水) 02:49:53.30 ID:bFibk2Mzo
ここで回廊は途切れている。
行き止まりなのではなく、天井も壁も床も引き裂かれたかのように崩れて壊れ、少し離れた向こうに回廊の続きが見える。
壊れたところから見えるのは闇の中に無数の光が浮かぶ、星空のような空間だ。
この星空の中に回廊は存在し、それが何らかの原因で真っ二つになっている。
以下略
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2011/05/04(水) 02:51:22.40 ID:bFibk2Mzo
びたん、と華奢な体が何かにぶつかった。
回廊と回廊を隔てる亀裂のほぼ中央に、不可視の壁のようなものが存在するのだ。
その壁に、心理掌握は貼りついていた。
以下略
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2011/05/04(水) 02:52:51.53 ID:bFibk2Mzo
精神世界を自由に動ける彼女以外、生物のいるはずのない静寂の世界。
その中を二つの赤い光は流れるように動いていた。
くるくると踊るように、二つの光は動きまわる。
以下略
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2011/05/04(水) 02:54:08.51 ID:bFibk2Mzo
その光は突然大きくなり始めた。
否、近づいてきているのだ。
逃げなければ。彼女は本能的にそう直感した。
だが、体は動かない。不可視の壁に張り付いたように、手も足も離れない。
以下略
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2011/05/04(水) 02:54:45.62 ID:bFibk2Mzo
「──おい、おい大丈夫かッ!? 返事をしてくれッ!!」
気付けば、心理掌握はとても焦ったような表情をした少年の腕の中だった。
まるで抱きしめるかのように、その両腕は心理掌握の体に回されている。
以下略
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2011/05/04(水) 02:56:18.35 ID:bFibk2Mzo
「……その前に、わたくしがどうなってたか、教えていただいても……?」
「あ、あぁ」
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2011/05/04(水) 02:57:02.76 ID:bFibk2Mzo
「脳の構造上の問題ですと、やはり精神系の能力では限度がありますわ。
お医者さまにお任せするのが一番ではないでしょうか?」
それでも、以前の記憶が脳の中に残っていると言うのは大変な朗報だ。
以下略
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2011/05/04(水) 02:57:43.37 ID:bFibk2Mzo
「──ごめんなさい、お役にたてなくて」
「ううん、そんなことはないわよ。
アイツの記憶が完全にぶっ飛んだわけじゃないってことが分かっただけでも良かったし」
以下略
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2011/05/04(水) 02:58:57.71 ID:bFibk2Mzo
そんな約束もしていた。
結果は芳しくはなかったとはいえ、尽力してもらったことは事実だ。
「私にできることなら、なんでも言ってちょうだい」
以下略
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