1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2011/04/14(木) 21:12:11.45 ID:+/zOP6e30
「ねえ、キュゥべえ……みんなを、みんなを助けてよ……」
「それは無理だ」
燃え盛る街。消え行く命。大切な――
守りたいものが全部全部全部、なくなってゆく。
「どうして!?皆、苦しんでる……ワルプルギスの夜が、皆を……!」
必死の懇願。揺れる尻尾。
何も映ってはいやしない赤い瞳がこちらに向けられる。
「だって君は魔法少女じゃないじゃないか」
「ねえ、キュゥべえ……みんなを、みんなを助けてよ……」
「それは無理だ」
燃え盛る街。消え行く命。大切な――
守りたいものが全部全部全部、なくなってゆく。
「どうして!?皆、苦しんでる……ワルプルギスの夜が、皆を……!」
必死の懇願。揺れる尻尾。
何も映ってはいやしない赤い瞳がこちらに向けられる。
「だって君は魔法少女じゃないじゃないか」
「……っ!」
逃げてばかりの、弱い自分。
死を恐れ、結局誰も助けられない、守れない――
「力の無い人間は何も出来ない。魔法少女じゃない君のために僕は動かないし、何より
僕だってこの事態をなんとかなんて出来ないよ」
くるっ、くるっ。
妖しく愛くるしく、その瞳は見詰める。深く深く、深い底を。
「それにね。もう、終わってしまうじゃないか」
叫び声、慟哭、人欠片。
それさえももう静かになっていく。
「それでもこの世界を何とかしたいのなら」
くるっ、くるっ。
「――僕と契約して、魔法少女になってよ」
◆
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2011/04/14(木) 21:13:57.73 ID:+/zOP6e30
チュンチュン、チュンチュン...
まどか「……んっ……」
父「おーい、まどかー!早く起きなきゃ遅刻するよー!」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2011/04/14(木) 21:14:58.22 ID:+/zOP6e30
さやか「鹿目さん、今日クラスの皆でカラオケ行こうって言ってるんだけど、一緒にどう?」
まどか「あ、ううん、私はいいや」
さやか「残念」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2011/04/14(木) 21:16:37.09 ID:+/zOP6e30
??「私こそ少し考え事をしていて……ごめんなさいね」
まどか「あ、いえ」
??「それじゃ、急いでるから」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2011/04/14(木) 21:18:01.16 ID:+/zOP6e30
QB「他の魔法少女がいるのかも知れないね」
まどか「……あれ?そういえば、――さんは……」
QB「あの子は魔法少女だったじゃないか」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)
2011/04/14(木) 21:19:15.13 ID:+/zOP6e30
魔女の結界前
まどか「……ここだね」
QB「少し震えてるね」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)
2011/04/14(木) 21:21:03.11 ID:+/zOP6e30
感情の無いような冷たい目だけを残したまま、キュゥべえが口許をほころばせた。
まどかは一瞬、迷うように自分の手に現れたそれを見るも、すぐに表情を引き締める。
まどか「この中は、線路の上にしか立てないのかな」
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