過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/03/13(火) 04:00:59.93 ID:KNKF5ZZmo
完全に視界が塞がれた。
それこそが狙いだと看破したマミは、すかさずベレー帽を手に取り眼前で振る。
手品のように、いくつもの銃がベレー帽から落ち、地面に突き立った。
銃を手に取り、撃っては捨て、撃っては捨てるマミ。
魔女はその巨体が仇となった。これだけ大きければ、適当に撃ってもどこかに当たる。
数多の銃火が閃く。
視界が晴れた時、魔女は堪らず上に逃げた。
「逃がさないわよ!!」
魔女はドームの壁をなぞるように蝶の羽を羽ばたかせる。
ドームの壁面を飾る紋様は、非常口を示すピクトグラムと蝶。
このふたつがそれぞれ逆方向に流れている。
マミが撃つ度に、それらが砕け抉れた。
図体に似合わず機敏な魔女は、マミの射撃技術をもってしても捉えきれない。
躍起になるあまり、マミは気付くのが遅れた。
足下に纏わりつく小型の使い魔が、いつの間にか連なり、胴まで這っていたことに。
「っ……あっ!?」
戸惑うマミの身体を這う使い魔が、黒い触手に変じた。
束縛されたマミは触手に吊り上げられ、振り回される。
鋼牙は咄嗟に身構えた。が、駆け出しはしなかった。助けるべきか判断に迷ったのだ。
これが自分より弱い者であれば一も二もなく動いただろう。
明らかに抗う術を持たないとわかるからだ。
だが、マミは相応の実力者だ。加えて、まだ手の内をすべて見せていない。
下手に動けば逆に窮地に陥るかもしれなかった。
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